JP3836274B2 - ホームセキュリティシステム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、機械警備によるホームセキュリティシステムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般住宅の出入口や室内に各種の侵入検知センサを配設し、これらの侵入検知センサからの発報信号を公衆電話回線等を用いて警備監視センタに送ることができるようにした、機械警備によるホームセキュリティシステムが公知である。
【0003】
この種の従来システムにあっては、警備装置の警備モードを在宅警戒状態、留守宅警戒状態、非警戒状態のいずれかに切り替えるための操作は、警備装置の本体と一体型となっている操作部か、又は警備装置と有線により電気的に接続されて出入口近傍に固定されている操作器を用いて行われていた。そして、警備装置の動作モードを在宅警戒状態とした場合において発報があると、警備監視センタの監視員はその発報により警備監視センタで受信された警報信号が誤報によるものなのか否か等について警備先との間で通話による確認を行う。この場合、警備先側では警備監視センタと通話を行うために警備装置に内蔵されている通話機能を利用するか、又は本電話機を使用している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来のホームセキュリティシステムは以上のように構成されているので、下記のような不具合があった。
【0005】
例えば一般家庭において、就寝時に操作部で在宅警戒状態にする操作を行おうとしたとき、操作部から寝室までの経路に侵入者検知用のセンサが配設されている場合には、在宅警戒状態への切り替え後一定時間だけそのセンサが機能しないような工夫をする必要があった。また、このような工夫をしたとしても、操作部設置場所と寝室との経路を必ずしも一元的に決めることができない場合が多々あるほか操作者が異なれば操作部設置場所から寝室までの経路も異なるので、これによる誤報がしばしば発生していた。起床時においても同様である。
【0006】
また、このような誤報が生じる可能性が低いか或いは全くない場合であっても、複数の部屋への出入りが頻繁に発生する場合、その都度操作部の設置場所に出向いて在宅警備状態の設定や非警戒状態の設定のための操作をするのは煩わしいほか、警備監視センタからの連絡のために警備装置の設置場所或いは本電話機の設置場所に行って対応することも煩わしいという問題があった。
【0007】
本発明の目的は、従来技術における上述の問題点を解決することができるようにした、ホームセキュリティシステムを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための本発明の特徴は、警備対象区域内で生じた所定の警備情報を警備監視センタに送るための警戒装置本体と、該警戒装置本体の動作モードを設定するための操作器とを備えて成るホームセキュリティシステムであって、前記操作器が、内蔵のバッテリで作動し前記警戒装置本体と無線通信回線で接続される可搬型操作器として構成されると共に前記警備監視センタとの間で通話を可能にする通話手段を有しており、前記バッテリの充電のための充電器に前記操作器をセットした場合にのみ前記動作モードを留守宅警戒状態に設定することができるようになっている点にある。
【0009】
操作器がバッテリ駆動による可搬型であるから、例えば就寝時には操作器を持って寝室へ入りここで操作器によって動作モードを在宅警戒状態とすることができるので、誤発報の問題を生じさせることがない。起床時には寝室内で在宅警戒状態から非警戒状態へ動作モードを切り替えることができる。
【0010】
また、操作器に設けられた通話手段を用いることにより、必要に応じて警備監視センタの監視員と連絡を取ることができるので、操作器を手元に置いておけば緊急時にはすぐに警備監視センタの監視員と連絡が可能となる。
【0011】
さらに、操作器を充電器にセットした場合にのみ動作モードを留守宅警戒状態とすることができる構成であるから、外出時に留守宅警戒状態とした場合は操作器は必ず充電器内で充電状態となる。この結果、外出中に操作器内のバッテリが過放電状態となって帰宅時等に動作モードを非警戒状態に戻せなくなるという不具合が生じるのを確実に防止するのに役立つ。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態の一例につき詳細に説明する。
【0013】
図1は、本発明によるホームセキュリティシステムを設置した住宅の平面図である。住宅1は、玄関2から延びる廊下3の両側に、ユティリティルーム4、主寝室5、リビングルーム6、老人の部屋7、子供部屋8が配置されている。
【0014】
住宅1に設置されているホームセキュリティシステム11は、住宅1の在宅警戒及び留守宅警戒を機械警備装置を用いて行うようにしたシステムであり、住宅1内で発生した所定の警備情報を電話回線9を介して所定の警備監視センタ10に送るための警戒装置本体20と、警戒装置本体20における動作モードの設定、すなわち、警戒装置本体20の動作状態を在宅警戒状態、留守宅警戒状態、非警戒状態のうちのいずれかに設定するのに用いられる操作器30と、充電器40とを備えている。
【0015】
なお、警戒装置本体20は、住宅1内への侵入を検知するための各種センサを含んでおり、これらのセンサは住宅1内の出入口や窓、室内等に適宜に配設されているが、ホームセキュリティシステムにおける警戒装置本体20のこのような構成それ自体は公知であるから、図1では住宅1内の各部に配置されているセンサを図示するのを省略してある。
【0016】
図2には、図1に示したホームセキュリティシステム11のシステム構成図が示されており、以下、図2を参照してホームセキュリティシステム11につき詳細に説明する。
【0017】
警戒装置本体20において、S1〜SNは侵入検知センサ、21は侵入検知センサS1〜SNからの発報信号に応答し警備監視センタ10へ送出する警備信号を発生する警報装置である。警報装置20は、その動作モードが在宅警戒状態又は留守宅警戒状態となっている場合のみ、侵入検知センサS1〜SNの少なくとも1つが発報したことに応答して出力される警備信号を電話回線9を介して警備監視センタ10へ送る構成となっている。このような構成それ自体は公知であるので、ここでは警報装置20の構成につき詳しく説明するのを省略する。警報装置21には送信・受信装置22が接続され、送信・受信装置22のアンテナ22Aを介して警戒装置本体20と操作器30との間で無線方式でのデータの送受信を行うことが出来る構成となっている。
【0018】
操作器30は、内蔵されている充電可能なバッテリ31で動作する可搬型の携帯器として構成されており、警戒装置本体20の動作モードを在宅警戒状態又は非警戒状態に設定するのに使用される押ボタン32A、32B、32Cを具えて成る操作部32と、警戒装置本体20を操作部32の操作により設定された動作モードとするための制御信号を発生させる制御部33と、制御部33に接続されたLCDによる表示部34と、制御部33と接続されている送信・受信装置35とを備えている。
【0019】
送信・受信装置35にはアンテナ35Aが接続されており、このアンテナ35Aと送信・受信装置22のアンテナ22Aとを介して、送信・受信装置22と送信・受信装置35との間に無線通信回線が確立され、これにより警戒装置本体20と操作器30との間で無線による各種通信を行うことができるようになっている。
【0020】
したがって、制御部33からの制御信号はこの無線通信回線を介して警報装置21に送られ、これにより警戒装置本体20の動作モードを操作器30を用いて設定することができる。
【0021】
逆に、警備監視センタ10から送られてきた各種の情報を警報装置21から操作器30にこの無線通信回線を介して送り、その情報の内容を表示部34に表示させることもできる。
【0022】
このように、警戒装置本体20と操作器30との間に双方向の無線通信回線が確立されるので、警戒装置本体20と操作器30との間において相互に音声による連絡を行うことができる。
【0023】
この相互連絡機能を利用して操作器30と警備監視センタ10との間で双方向の音声による通信を行うことができるようにするため、操作器30には送信・受信装置35と接続された通話装置36が設けられている。
【0024】
通話装置36は、警戒装置本体20と操作器30との間に確立される無線通信回線を介して警備監視センタ10と接続され、これにより警備監視センタ10と操作器30との間で音声による通話が可能となっている。この結果、例えば侵入その他の理由によって警報装置21から警報信号が出力され、警備監視センタ10に送信された場合、これを受信した警備監視センタ10の監視員が操作器30内に設けられた通話装置36を介して住宅1内に居る人と直接通話し、住宅1内の様子を聞くことができる。
【0025】
したがって、警戒装置本体20において発報があった場合、それが誤発報であるか否かを音声による会話で警備監視センタ10において確認することができる。この場合、操作器30は可搬型であるから、手元においておけば警備監視センタ10からの連絡に対して即座に応答可能であり、緊急時に頗る便利である。
【0026】
操作器30は警戒装置本体20と無線通信回線で接続されており、操作器30を住宅1内の任意の場所で使用することができるようにしたので、いつでも手元において警戒装置本体20、すなわちホームセキュリティシステム11の動作モードの設定を行うことができる。この動作モードとは、在宅警戒状態、非警戒状態のいずれかである。
【0027】
操作器30は以上の如く可搬型として構成されているので例えば就寝時には操作器30を持って主寝室5へ入り、ここで操作器30によって動作モードを在宅警戒状態とすることができる。したがって、在宅警戒状態への切り替え後、一定時間だけ侵入センサからの出力信号を無視させる等の工夫が不要となる上に、誤発報の問題を生じさせることがない。一方、起床時には主寝室5内で在宅警戒状態から非警戒状態へ動作モードを切り替えることができる。
【0028】
また、操作器30に設けられた通話装置36を用いることにより、必要に応じて警備監視センタ4の監視員と連絡を取ることができるので、操作器30を手元に置いておけば緊急時にはすぐに警備監視センタ4の監視員と連絡が可能となる。
【0029】
次に、操作器30を用いてホームセキュリティシステム11の動作モードを留守宅警戒状態に設定するための構成について説明する。
【0030】
操作器30は、以上のように、バッテリ31を用いて可搬型の無線式操作器として構成されているため、留守宅警戒状態の設定に関し、次のような問題を生じる可能性が考えられる。
【0031】
すなわち、若し操作器30単体によって留守宅警戒状態に警戒装置本体20を設定することができるようにするとすると、操作器30によって留守宅警戒状態の設定を行った場合において、家人が留守中にバッテリ31が過放電状態になり、過放電状態を警告するための警報音が出たにも拘らず何等の処置もされない場合、バッテリ31の電圧が零となり操作器30が操作不能となってしまう。このため、家人又は警備員が住宅1内に入ったときにホームセキュリティシステム11を非警戒状態に設定することができなくなってしまうという不都合を生じる。
【0032】
この問題に対処するため、本発明によるホームセキュリティシステム11においては、操作器30をバッテリ31の充電のための充電器40内に差し入れた場合にのみホームセキュリティシステム11の動作モードを留守宅警戒状態に設定しうる構成となっている。
【0033】
図2及び図3を参照しながら、具体的に説明すると、充電器40の筺体40A内には、バッテリ31の充電のための充電回路部41と、非警戒状態と留守宅警戒状態との切り替えのためのキースイッチ42とが組み込まれている。充電器40の筺体40Aの差し込み口40Aa内に操作器30を差し込むことにより充電ボックス40側のオスコネクタ43と操作器30側のメスコネクタ37とが接続され、バッテリ31と充電回路部41との間で充電のための電気的接続が行われる。これと同時に、制御部33にキースイッチ42の電気回路が接続され、制御部33とキースイッチ42とによりホームセキュリティシステム11を留守宅警戒状態又は非警戒状態に設定するための設定回路が形成される。
【0034】
したがって、この状態で指定のキーを用いてキースイッチ42を操作して非警戒位置から留守宅警戒位置ヘキースイッチ42を切り替えると、これに応答して制御部33から出力される制御信号により警戒装置本体20が留守宅警戒状態の動作モードとされる。一方、キースイッチ42を非警戒位置に切り替えれば、警戒装置本体20は非警戒状態の動作モードとなる。
【0035】
以上の説明から判るように、操作器30を充電器40の差し込み口40Aa内にセットしてバッテリ31を充電状態としない限り、制御部33とキースイッチ42とによる留守宅警戒状態への切り替えのための回路が形成されず、操作器30単独で留守宅警戒の設定を行うことができない。したがって、ホームセキュリティシステム11が留守宅警戒状態に設定されている間に操作器30のバッテリ31が過放電となり、帰宅時に留守宅警戒状態から非警戒状態への切り替えができなくなるという不具合が生じることを確実に回避できる。
【0036】
万が一留守中に停電があり、操作器30内のバッテリ31が過放電状態になった場合でも、バッテリ31が過放電状態になったときにはこれらの信号を警備監視センタ10に送信するようにし、且つ充電器40の設置場所を警備監視センタ10に予め知らせておくようにすれば、警備監視センタ10でその対応を支障なく行えることとなる。なお、図示の実施の形態においては、充電器40は玄関2の近くに設置するようにしているが、充電器40の設置場所は住宅1内の任意の所定の場所とすることができるのは勿論である。
【0037】
家人が外出から戻ったときには、指定のキーを用いて外出のときとは逆の操作を行い、警戒装置本体20の動作モードを非警戒状態に切り替え、しかる後、操作器30を充電器40から取り出せば、バッテリ31は充電されているので、操作器30による操作を以後、支障なく行うことができる。
【0038】
【発明の効果】
操作器がバッテリ駆動による可搬型であるから、操作器を持ち歩くことができ、どの部屋からでも操作器によって動作モードを在宅警戒状態とすることができるので、就寝時や起床時において誤発報の問題を生じさせることがない。したがって、在宅警戒状態の設定を行う場合に特定のセンサからの発報信号を無視するような構成上の工夫が不要となるので構成が簡単となるという利点も有している。
【0039】
また、操作器に設けられた通話手段を用いることにより、必要に応じて警備監視センタの監視員と連絡を取ることができるので、操作器を手元に置いておけば緊急時にはすぐに警備監視センタの監視員と連絡が可能となる。
【0040】
さらに、操作器を充電器にセットしたバッテリ充電状態の場合にのみ動作モードを留守宅警戒状態とすることができる構成であるから、外出時に留守宅警戒状態とされる場合は操作器はいつでも充電器内で充電状態となる。この結果、外出中に操作器内のバッテリが過放電状態となって帰宅時等に動作モードを非警戒状態に戻せなくなるという不具合が生じるのを確実に防止するのに役立つ。また、帰宅時や警備員が点検で住宅内に入ったとき、操作器を探すのが容易となるという利点も有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるホームセキュリティシステムを設置した住宅の平面図。
【図2】図1に示したホームセキュリティシステム11のシステム構成図。
【図3】図2に示した操作器および充電器の外観図。
【符号の説明】
1 住宅
2 玄関
9 電話回線
11 ホームセキュリティシステム
10 警備監視センタ
20 警戒装置本体
30 操作器
40 充電器
21 警報装置
22 送信・受信装置
22A アンテナ
31 バッテリ
32 操作部
33 制御部
35 送信・受信装置
35A アンテナ
36 通話装置
41 充電回路部
42 キースイッチ
Claims (1)
- 警備対象区域内で生じた所定の警備情報を警備監視センタに送るための警戒装置本体と、該警戒装置本体の動作モードを設定するための操作器とを備えて成るホームセキュリティシステムであって、
前記操作器が、内蔵のバッテリで作動し前記警戒装置本体と無線通信回線で接続される可搬型操作器として構成されると共に前記警備監視センタとの間で通話を可能にする通話手段を有しており、バッテリの充電のための充電器に前記操作器をセットした場合にのみ前記動作モードを留守宅警戒状態に設定することができるようになっていることを特徴とするホームセキュリティシステム。
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JP19047199A JP3836274B2 (ja) | 1999-07-05 | 1999-07-05 | ホームセキュリティシステム |
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