JP3836195B2

JP3836195B2 - Manufacturing method of hot rolled steel sheet for door impact beam

Info

Publication number: JP3836195B2
Application number: JP27149196A
Authority: JP
Inventors: 浩次面迫; 昭史平松; 利郎山田; 誠秋月
Original assignee: Nisshin Steel Co Ltd
Current assignee: Nippon Steel Nisshin Co Ltd
Priority date: 1996-09-20
Filing date: 1996-09-20
Publication date: 2006-10-18
Anticipated expiration: 2016-09-20
Also published as: JPH1096032A

Description

【０００１】
【産業上の利用分野】
本発明は、９８０Ｎ／ｍｍ² 以上の強度と良好な加工性をもつと共に熱延製造安定性に優れたドアインパクトビーム用熱延鋼板を製造する方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】
自動車、特に乗用車については、安全対策の強化に対する要求が年々高くなってきている。これら要求の一つとして、側面衝突時の衝撃を吸収するため、サイドドアにインパクトビーム等の補強部品を装着することが採用され始めている。
インパクトビーム用材料は、特開平７−１２４７５８号公報，特開平７−１２６７５０号公報，特開平７−２７８７４８号公報，特開平８−７３９３８号公報等で紹介されているように、電縫鋼管を焼入れ処理又は連続高周波焼入れすることにより製造されている。また、特開平４−３４６６２４号公報，特開平４−３６５８１４号公報，特開平７−３４１３６号公報，特公平８−３０２１２号公報で紹介されているように、連続焼鈍設備で熱処理により冷延鋼板を高強度化して電縫鋼管にする方法もインパクトビーム用材料の製造に採用されている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
電縫鋼管を焼入れしてインパクトビーム用材料を製造する方法は、熱延→冷間圧延→鋼管加工→溶接→高周波焼入れと多数の工程を経たり、鋼管加工後の長尺パイプをバッチ焼入れする工程を経る。何れも、製造工程が複雑になることから、コスト高になることが避けられない。しかも、得られたパイプは、鋼板を成形して製造されたブラケットを接合した上で車体に取り付けられる。すなわち、パイプをインパクトビームとして使用するためには、ブラケットの作製及びその溶接工程が必要となり、更にコストを上昇させる原因となる。
他方、冷延鋼板を熱処理により９８０Ｎ／ｍｍ² 以上に高強度化してインパクトビームを製造する方法では、熱延鋼板を冷間圧延した後、水焼入れタイプの連続焼鈍設備を使用した熱処理が施される。すなわち、冷間圧延，連続焼鈍炉による熱処理が必要なことから、熱延鋼板に比較してコスト高になることが避けられない。
【０００４】
このようなことから、より製造コストを低減する方法として、強度が９８０Ｎ／ｍｍ² を超える鋼板を熱延で作り込むことが考えられる。しかし、熱延鋼板で９８０Ｎ／ｍｍ² 以上の強度を得ようとすると、熱延の際の製造安定性、すなわち冷却速度ムラや巻取り温度ムラに起因した材質変動やインパクトビームへの成形加工を考慮した局部変形、すなわち伸びフランジ性が問題となる。
本発明は、このような問題を解消すべく案出されたものであり、鋼材の成分・組成と熱処理条件との間の特定された組合せを採用することにより、強度と成形加工性の相反する特性を両立させると共に、歩留りすなわち製造コストに直接つながる熱延製造安定性に優れたドアインパクトビーム用熱延鋼板を製造することを目的とする。
【０００５】
【課題を解決するための手段】
本発明の製造方法は、その目的を達成するため、Ｃ：０．１５〜０．３０重量％，Ｓｉ：０．５重量％以下，Ｍｎ：１．０〜２．５重量％，Ｐ：０．０２５重量％以下，Ｓ：０．０１重量％以下，Ｃｒ：０．５〜１．５重量％，Ｍｏ：０．１〜０．５重量％，Ｂ：０．０００５〜０．００５０重量％，Ｔｉ：０．０１〜０．０５重量％，Ｎ：０．０１０重量％以下及びＡｌ：０．０２０〜０．０８０重量％を式（１）で定義されるＸ値が６．５以上になるように含み、残部がＦｅ及び不可避的不純物からなる組成をもつ鋼を８００〜９５０℃の温度域で仕上げ熱延した後、３５０〜５５０℃で巻き取ることを特徴とする。
Ｘ＝１０［％Ｃ］＋２．０［％Ｍｎ］＋２．５［％Ｃｒ］
＋３．５［％Ｍｏ］＋５０［％Ｂ］・・・・（１）
【０００６】
【作用】
本発明者等は、要求特性を満足したドアインパクトビーム用材料を開発するため、合金元素，熱延条件と強度，延性，伸びフランジ性の関係や機械的性質に及ぼす熱延条件の影響について、数多くの実験を行った。その結果、本発明で規定した特定成分の鋼を８００〜９５０℃の仕上げ温度で熱延した後、３５０〜５５０℃の巻取り温度で巻き取るとき、冷却速度に拘らず９８０Ｎ／ｍｍ² 以上の強度及び良好な加工性をもち、熱延製造安定性に優れたドアインパクトビーム用熱延鋼板が製造されることを見い出した。
本発明で規定した成分系においては、Ｍｎ，Ｃｒ，Ｍｏ，Ｂ等を効果的に鋼に含ませることで、フェライトやパーライト変態を遅滞させることができる。そのため、仕上げ熱延後の冷却速度が遅い場合や冷却速度が変動しても、フェライト，パーライト，更には上部ベイナイトの高温生成物が生成しないために、熱延鋼板の機械的性質の変動を小さくすることが可能である。その結果、強度と成形加工性の相反する特性が両立すると共に、熱延製造安定性が改善され、要求特性を満足するインパクトビーム用材料が高歩留りで製造される。
【０００７】
以下、本発明で規定した合金成分，熱処理条件等を説明する。
Ｃ：０．１５〜０．３０重量％
インパクトビームとして要求される強度を得るために必要な合金元素であり、Ｃ含有量が０．１５重量％未満では必要な９８０Ｎ／ｍｍ² 以上の強度が得られない。しかし、０．３０重量％を超えるＣ含有量では、靭性が低下する。過剰なＣ含有は、ブラケットと車体との溶接性劣化を引き起こす原因にもなる。また、Ｃ含有量の増加に伴って、熱間圧延における冷却速度と巻取り温度ムラに起因した材質変動が顕著になる。その結果、製造した製品の歩留りが低下し、製造コストを上昇させることになる。
Ｓｉ：０．５重量％以下
Ｓｉが多量に含まれると溶接性が劣化し、スケール疵も発生し易くなる。また、熱延板の表面品質を低下させ、靭性を阻害する悪影響もみられる。したがって、本発明では、Ｓｉ含有量の上限を０．５重量％に規制した。
【０００８】
Ｍｎ：１．０〜２．５重量％
鋼板の焼入れ性を高め、強靭化を図る上で重要な合金元素である。Ｍｎは、熱延における冷却中にフェライト変態を抑制し、極めて遅い冷却速度でもベイナイト主体の組織にする作用を呈する。しかし、Ｍｎ含有量が１．０重量％未満では、熱延における冷却中に上部ベイナイト等の高温生成物が生成し、強度が不足する。しかも、熱延における冷却速度及び巻取り温度依存性が大きくなり、材質変動が大きくなって歩留り低下を招く。逆に、２．５重量％を超える多量のＭｎが含まれると、強度上昇効果や焼入れ性が飽和し、却って溶接性や靭性が劣化する。
Ｐ：０．０２５重量％以下
靭性を劣化させる元素であり、Ｐ含有量が０．０２５重量％を超えると著しく靭性が劣化する。
【０００９】
Ｓ：０．０１重量％以下
本発明のような高強度鋼管の加工性、特に伸びフランジ性に大きな影響を及ぼす元素である。また、ＭｎＳ系の介在物を形成し、加工性、特に伸びフランジ性を阻害する。そのため、本発明では、Ｓ含有量を０．０１重量％以下，好ましくは０．００３重量％以下に規制した。
Ｃｒ：０．５〜１．５重量％
強度及び焼入れ性を改善する上で有効な合金元素である。Ｃｒ含有量が０．５重量％に満たないと、強度不足になるばかりか、冷却速度依存性が大きくなり、熱延における機械的性質の安定性が劣化する。しかし、１．５重量％を超える多量のＣｒが含まれると、溶接性や溶接熱影響部の靭性が著しく劣化する。
【００１０】
Ｍｏ：０．１〜０．５重量％
強度及び焼入れ性の向上に有効な合金元素であり、また９８０Ｎ／ｍｍ² 以上の高強度を熱延で安定して得るためには必須の合金成分である。Ｍｏ含有量が０．１重量％未満では、強度不足になると共に、冷却速度依存性が大きくなり熱延における機械的性質の安定性が劣化する。他方、０．５重量％を超える多量のＭｏを含ませても、強度や焼入れ性の更なる向上が望めず、却って高価なＭｏを多量に消費することから経済的に不利となる。
Ｂ：０．０００５〜０．００５０重量％
極く微量の添加で鋼材の焼入れ性を大幅に向上させると共に、粒界の歪みエネルギーを低下させ、粒界を強化する作用を呈し、靭性の低下防止に有効な合金元素である。また、９８０Ｎ／ｍｍ² 以上の高強度を熱延で安定して得るためには、必須の合金成分である。このような作用は、０．０００５重量％以上のＢ含有で顕著になる。しかし、Ｂ含有量が０．００５０重量％を超えても、Ｂ添加による効果が飽和し、逆に靭性が劣化する。
【００１１】
Ｔｉ：０．０１〜０．０５重量％
熱延において固溶しにくい炭窒化物を形成し、結晶粒の粗大化を防止する作用を呈する。また、鋼材に固溶しているＮを窒化物として固定する上でも重要な合金成分である。すなわち、Ｎの固定に消費されるＢ量が抑えられ、Ｂによる焼入れ改善作用が効率よく発揮される。このような作用は、０．０１重量％以上のＴｉ含有で顕著になる。しかし、０．０５重量％を超える多量のＴｉが含まれると、粗大な窒化物が形成され、靭性が劣化する。
Ｎ：０．０１０重量％以下
Ｔｉと結合してＴｉＮを生成し、鋼材を高強度化し、結晶粒を微細化させる作用を呈する。このような作用は、０．００２０重量％以上のＮ含有量で顕著になる。しかし、０．０１０重量％を超える多量のＮが含まれると、溶接性が劣化するばかりでなく、過剰のＮがＢと結合してＢの焼入れ性向上作用を低減させる。
Ａｌ：０．０２０〜０．０８０重量％
溶鋼の脱酸剤として添加される元素であり、０．０２０重量％以上が必要である。しかし、Ａｌ含有量が０．０８０重量％を超えると、鋼の清浄度が損なわれると共に、表面疵が発生し易くなる。
【００１２】
更に、前述した成分範囲に加えて、式（１）で定義されるＸ値が６．５以上となる条件下で各合金成分を複合添加するとき、強度及び熱延製造安定性が向上する。式（１）で定義されるＸ値は、本発明者等による多数の実験結果から見い出されたものであり、Ｘ≧６．５で９８０Ｎ／ｍｍ² 以上の強度をもち熱延製造安定性に優れた熱延鋼板が製造される。
【００１３】
熱間圧延の仕上げ温度：８００〜９５０℃
熱間圧延では、仕上げ温度８００〜９５０℃の温度域で仕上げ熱延する。仕上げ温度が８００℃に達しないと、変形抵抗が増大し、鋼板の絞り込み等，通板性に支障を来す。また、低い仕上げ温度では２相域圧延となり、加工フェライトが生成し易くなる。他方、仕上げ温度が９５０℃を超えると、熱延組織が粗大化し、加工性が劣化すると共に熱延における冷却歪みが増大して鋼板の形状が劣化し、熱延における水乗りや冷却ムラが発生し易くなる。その結果、機械的性質の安定性が損なわれる。
巻取り温度：３５０〜５５０℃
熱延後の鋼帯は、３５０〜５５０℃の温度域で巻き取られる。巻取り温度が３５０℃未満では、強度上昇が著しくなり、熱延条件の変動によって基体的性質の安定性が損なわれる。また、過度に低い巻取り温度は、冷却歪みを発生させ、鋼板に形状不良を引き起こす原因となる。逆に５５０℃を超える巻取り温度では、９８０Ｎ／ｍｍ² 以上の強度が得られない。加えて、ベイナイトやマルテンサイトの外に、パーライトが粒界に生成するため、伸びフランジ性が劣化する。
【００１４】
【実施例】
表１に示した組成をもつ各種鋼を転炉で出鋼し、連続鋳造によりスラブを製造した。
【００１５】

【００１６】
得られた連鋳スラブを表２に示した種々の条件下で熱間圧延し、板厚２．０ｍｍの熱延板を製造した。熱延に際し、巻取り温度を中央値に対して±３０℃の範囲でコイル内で変化させた。次いで、スキンパス，酸洗後、切り板として材質安定性を調査した。巻取り温度の中央値の機械的性質として、引張強さ，全伸び及び切欠き引張り伸びを測定した。
切欠き引張り伸びは、ＪＩＳ５号試験片の平行部に２ｍｍのＶノッチを入れ、標点間距離を５ｍｍとしてその伸び率を求めた値であり、伸びフランジ性を評価できる指標である。表２では、切欠き引張り伸びが１５％以上の場合を伸びフランジ性が良好（○），１５％未満を不良（×）として評価した。
熱延板の材質安定性は、巻取り温度差±３０℃で変化した部分の引張強さを調査し、その変動幅で調査した。表２では、引張強さの変動幅が１００Ｎ／ｍｍ² 未満のものを材質安定性が良好（○），１００Ｎ／ｍｍ² 以上のものを材質安定性不良（×）として評価した。また、鋼板形状についても、目視観察で良，不良を評価した。
【００１７】
表２の評価結果にみられるように、組成，Ｘ値及び熱延条件が本発明で規定した範囲にある試験番号２，３，５〜８，９，１１，１３〜１５は、何れも９８０Ｎ／ｍｍ² 以上の強度を示し、しかも１５％以上の伸びフランジ性を示している。また、加工性が良好であると共に、引張強さの変動幅が１００Ｎ／ｍｍ² 未満と極めて小さく、熱延製造安定性及び鋼板形状に優れていることが確認される。他方、熱延条件が本発明で規定した範囲を外れる試験番号１，４，１０，１２は、切欠き引張り伸び，引張強さの変動幅，鋼板形状の何れか一つ又は複数の点で劣っている。組成が本発明で規定した範囲を外れる試験番号１６〜２５も、同様に切欠き引張り伸び，引張強さの変動幅，鋼板形状の何れか一つ又は複数の点で劣っている。このことから、組成及び熱延条件の特定された組み合わせにより、始めて加工性，特に伸びフランジ性，引張強さ，熱延製造安定性及び鋼板形状に優れた熱延板が得られることが判る。
【００１８】

【００１９】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明においては、特定された組成をもつ鋼材を特定条件下で熱延することにより、加工性，特に伸びフランジ性，引張強さ，熱延製造安定性及び鋼板形状に優れた熱延板を製造している。このようにして得られた熱延板は、インパクトビームへ容易に成形加工でき、９８０Ｎ／ｍｍ² 以上の強度をもつ安価なインパクトビーム用鋼板として使用される。[0001]
[Industrial application fields]
The present invention relates to a method for producing a hot-rolled steel sheet for a door impact beam, which has a strength of 980 N / mm ² or more, good workability, and excellent hot-rolling production stability.
[0002]
[Prior art]
With respect to automobiles, particularly passenger cars, demands for strengthening safety measures are increasing year by year. As one of these requirements, mounting of reinforcing parts such as impact beams on the side doors is beginning to be adopted in order to absorb the impact at the time of a side collision.
As disclosed in JP-A-7-124758, JP-A-7-126750, JP-A-7-278748, JP-A-8-73938, etc. Manufactured by quenching or continuous induction hardening. In addition, as introduced in JP-A-4-346624, JP-A-4-365814, JP-A-7-34136, and JP-B-8-30212, cold-rolled steel sheets are subjected to heat treatment in a continuous annealing facility. The method of increasing the strength of the steel and making it an ERW steel pipe is also used in the production of impact beam materials.
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
The method of producing impact beam material by quenching ERW steel pipe is through hot rolling → cold rolling → steel pipe processing → welding → induction quenching and many other processes, such as batch quenching long pipes after steel pipe processing. Go through the process. In any case, since the manufacturing process becomes complicated, it is inevitable that the cost increases. And the obtained pipe is attached to a vehicle body, after joining the bracket manufactured by shape | molding a steel plate. That is, in order to use a pipe as an impact beam, it is necessary to manufacture a bracket and weld it, which further increases costs.
On the other hand, in the method of producing an impact beam by increasing the strength of a cold-rolled steel sheet to 980 N / mm ² or more by heat treatment, the hot-rolled steel sheet is cold-rolled and then subjected to heat treatment using water quenching type continuous annealing equipment. The That is, since heat treatment by a cold rolling and continuous annealing furnace is necessary, it is inevitable that the cost is higher than that of a hot-rolled steel sheet.
[0004]
For this reason, as a method for further reducing the manufacturing cost, it is considered that a steel sheet having a strength exceeding 980 N / mm ² is formed by hot rolling. However, when trying to obtain a strength of 980 N / mm ² or more with a hot-rolled steel sheet, manufacturing stability during hot rolling, that is, material variation due to uneven cooling rate and uneven winding temperature, and forming into an impact beam Considered local deformation, that is, stretch flangeability becomes a problem.
The present invention has been devised to solve such a problem, and by adopting a specified combination between the composition / composition of the steel material and the heat treatment conditions, there is a conflict between strength and formability. An object of the present invention is to produce a hot-rolled steel sheet for door impact beam which has excellent properties and has excellent hot-rolling production stability that directly leads to yield, that is, production cost.
[0005]
[Means for Solving the Problems]
In the production method of the present invention, C: 0.15 to 0.30% by weight, Si: 0.5% by weight or less, Mn: 1.0 to 2.5% by weight, P: 0 0.025 wt% or less, S: 0.01 wt% or less, Cr: 0.5 to 1.5 wt%, Mo: 0.1 to 0.5 wt%, B: 0.0005 to 0.0050 wt% , Ti: 0.01 to 0.05% by weight, N: 0.010% by weight or less, and Al: 0.020 to 0.080% by weight, the X value defined by the formula (1) is 6.5 or more It is characterized in that after having been hot rolled in a temperature range of 800 to 950 ° C., the steel having a composition comprising Fe and unavoidable impurities in the balance is wound up at 350 to 550 ° C.
X = 10 [% C] +2.0 [% Mn] +2.5 [% Cr]
+3.5 [% Mo] +50 [% B] (1)
[0006]
[Action]
In order to develop a material for door impact beam that satisfies the required characteristics, the present inventors have investigated the influence of hot rolling conditions on alloy elements, the relationship between hot rolling conditions and strength, ductility, stretch flangeability, and mechanical properties. A number of experiments were conducted. As a result, when the steel of the specific component specified in the present invention is hot-rolled at a finishing temperature of 800 to 950 ° C. and then wound at a winding temperature of 350 to 550 ° C., it is 980 N / mm ² or more regardless of the cooling rate. It has been found that a hot rolled steel sheet for door impact beam, which has strength and good workability and is excellent in hot rolled manufacturing stability, is manufactured.
In the component system defined in the present invention, ferrite and pearlite transformation can be delayed by effectively including Mn, Cr, Mo, B, etc. in the steel. Therefore, even when the cooling rate after finish hot rolling is slow or even if the cooling rate fluctuates, high temperature products of ferrite, pearlite, and upper bainite are not generated. Is possible. As a result, the properties of the strength and the moldability are incompatible with each other, the hot rolling production stability is improved, and an impact beam material that satisfies the required properties is produced at a high yield.
[0007]
Hereinafter, alloy components, heat treatment conditions and the like defined in the present invention will be described.
C: 0.15-0.30% by weight
It is an alloy element necessary for obtaining the strength required as an impact beam. If the C content is less than 0.15% by weight, the required strength of 980 N / mm ² or more cannot be obtained. However, if the C content exceeds 0.30% by weight, the toughness decreases. Excessive C content also causes deterioration of weldability between the bracket and the vehicle body. Moreover, with the increase in the C content, material fluctuations due to the cooling rate and coiling temperature unevenness in hot rolling become significant. As a result, the yield of manufactured products decreases, and the manufacturing costs increase.
Si: 0.5 wt% or less When Si is contained in a large amount, weldability deteriorates and scale wrinkles are likely to occur. Moreover, the bad influence which degrades the surface quality of a hot-rolled sheet and inhibits toughness is also seen. Therefore, in the present invention, the upper limit of the Si content is regulated to 0.5% by weight.
[0008]
Mn: 1.0 to 2.5% by weight
It is an alloying element that is important for improving the hardenability and strengthening of steel sheets. Mn suppresses ferrite transformation during cooling in hot rolling, and exhibits the effect of forming a bainite-based structure even at an extremely slow cooling rate. However, if the Mn content is less than 1.0% by weight, high-temperature products such as upper bainite are generated during cooling in hot rolling, and the strength is insufficient. In addition, the dependency on the cooling rate and the coiling temperature in hot rolling increases, and the material fluctuation increases, resulting in a decrease in yield. On the other hand, when a large amount of Mn exceeding 2.5% by weight is contained, the strength increasing effect and hardenability are saturated, and the weldability and toughness are deteriorated.
P: 0.025% by weight or less An element that deteriorates toughness. When the P content exceeds 0.025% by weight, the toughness is remarkably deteriorated.
[0009]
S: 0.01% by weight or less S is an element having a great influence on the workability of a high-strength steel pipe as in the present invention, in particular, stretch flangeability. In addition, MnS-based inclusions are formed, and workability, particularly stretch flangeability is hindered. Therefore, in the present invention, the S content is regulated to 0.01% by weight or less, preferably 0.003% by weight or less.
Cr: 0.5 to 1.5% by weight
It is an alloy element effective in improving strength and hardenability. If the Cr content is less than 0.5% by weight, not only the strength is insufficient, but also the cooling rate dependency becomes large, and the stability of mechanical properties in hot rolling deteriorates. However, if a large amount of Cr exceeding 1.5% by weight is contained, the weldability and the toughness of the heat affected zone are significantly deteriorated.
[0010]
Mo: 0.1 to 0.5% by weight
It is an alloy element that is effective in improving strength and hardenability, and is an essential alloy component in order to stably obtain high strength of 980 N / mm ² or more by hot rolling. If the Mo content is less than 0.1% by weight, the strength becomes insufficient and the dependency on the cooling rate increases, and the stability of mechanical properties in hot rolling deteriorates. On the other hand, even if a large amount of Mo exceeding 0.5% by weight is included, further improvement in strength and hardenability cannot be expected, and on the contrary, a large amount of expensive Mo is consumed, which is economically disadvantageous.
B: 0.0005 to 0.0050% by weight
It is an alloy element that significantly improves the hardenability of the steel material with a very small amount of addition, lowers the strain energy of the grain boundary, strengthens the grain boundary, and is effective in preventing toughness reduction. Further, it is an essential alloy component in order to stably obtain high strength of 980 N / mm ² or more by hot rolling. Such an effect becomes remarkable when B is contained in an amount of 0.0005% by weight or more. However, even if the B content exceeds 0.0050% by weight, the effect of addition of B is saturated and the toughness is deteriorated.
[0011]
Ti: 0.01 to 0.05% by weight
It forms carbonitrides that are difficult to dissolve in hot rolling, and has the effect of preventing coarsening of crystal grains. It is also an important alloying component for fixing N dissolved in steel as nitride. That is, the amount of B consumed for fixing N is suppressed, and the quenching improving effect by B is efficiently exhibited. Such an effect becomes remarkable when the Ti content is 0.01% by weight or more. However, when a large amount of Ti exceeding 0.05% by weight is contained, coarse nitrides are formed and the toughness is deteriorated.
N: 0.010% by weight or less Combined with Ti to produce TiN, exhibiting the effect of increasing the strength of the steel material and refining the crystal grains. Such an effect becomes significant when the N content is 0.0020% by weight or more. However, when a large amount of N exceeding 0.010% by weight is contained, not only the weldability is deteriorated, but also excessive N is combined with B to reduce the effect of improving the hardenability of B.
Al: 0.020 to 0.080% by weight
It is an element added as a deoxidizer for molten steel, and 0.020% by weight or more is necessary. However, if the Al content exceeds 0.080% by weight, the cleanliness of the steel is impaired and surface defects are likely to occur.
[0012]
Furthermore, in addition to the above-described component range, when each alloy component is added in combination under the condition that the X value defined by the formula (1) is 6.5 or more, the strength and hot rolling production stability are improved. The X value defined by the formula (1) has been found from the results of numerous experiments by the present inventors and the like, and has a strength of 980 N / mm ² or more with X ≧ 6.5 and hot rolling production stability. An excellent hot-rolled steel sheet is produced.
[0013]
Hot rolling finishing temperature: 800-950 ° C
In hot rolling, finish hot rolling is performed in a temperature range of 800 to 950 ° C. If the finishing temperature does not reach 800 ° C., the deformation resistance increases and the plate passing property such as narrowing of the steel plate is hindered. In addition, at a low finishing temperature, two-phase rolling occurs, and processed ferrite is easily generated. On the other hand, when the finishing temperature exceeds 950 ° C., the hot rolled structure becomes coarse, the workability deteriorates, the cooling strain in hot rolling increases, the shape of the steel sheet deteriorates, and water riding and uneven cooling occur in hot rolling. It becomes easy to do. As a result, the stability of the mechanical properties is impaired.
Winding temperature: 350-550 ° C
The steel strip after hot rolling is wound up in a temperature range of 350 to 550 ° C. When the coiling temperature is less than 350 ° C., the strength is remarkably increased, and the stability of the base property is impaired due to fluctuations in hot rolling conditions. In addition, an excessively low coiling temperature generates cooling distortion and causes a shape defect in the steel sheet. Conversely, at a coiling temperature exceeding 550 ° C., a strength of 980 N / mm ² or more cannot be obtained. In addition, since pearlite is generated at grain boundaries in addition to bainite and martensite, stretch flangeability deteriorates.
[0014]
【Example】
Various steels having the compositions shown in Table 1 were produced in a converter and slabs were produced by continuous casting.
[0015]

[0016]
The obtained continuous cast slab was hot-rolled under various conditions shown in Table 2 to produce a hot-rolled sheet having a thickness of 2.0 mm. During the hot rolling, the coiling temperature was changed in the coil within a range of ± 30 ° C. with respect to the median value. Next, after skin pass and pickling, the stability of the material was investigated as a cut plate. Tensile strength, total elongation and notch tensile elongation were measured as the mechanical properties of the median winding temperature.
The notch tensile elongation is a value obtained by inserting a 2 mm V-notch in the parallel part of a JIS No. 5 test piece and obtaining the elongation rate with a distance between gauge points of 5 mm, and is an index that can evaluate stretch flangeability. In Table 2, the case where the notch tensile elongation was 15% or more was evaluated as good stretch flangeability (◯), and less than 15% as poor (x).
The material stability of the hot-rolled sheet was examined by examining the tensile strength of the portion that changed at the winding temperature difference of ± 30 ° C., and the fluctuation range. In Table 2, the variation range of the tensile strength material good stability (○) and those of less than 100 N / mm ² were evaluated 100 N / mm ² or more things material as poor stability (×). The steel plate shape was also evaluated for good and bad by visual observation.
[0017]
As can be seen from the evaluation results in Table 2, all of the test numbers 2, 3, 5 to 8, 9, 11, and 13 to 15 in which the composition, the X value, and the hot rolling conditions are in the range specified in the present invention are 980 N. / Mm ² or more, and 15% or more stretch flangeability. Moreover, it is confirmed that the workability is good and the fluctuation range of the tensile strength is as small as less than 100 N / mm ² , which is excellent in hot rolling production stability and steel plate shape. On the other hand, test numbers 1, 4, 10, and 12 in which the hot rolling conditions are outside the range defined in the present invention are inferior in one or more of notch tensile elongation, fluctuation range of tensile strength, and steel plate shape. ing. Test Nos. 16 to 25 whose composition falls outside the range defined in the present invention are similarly inferior in any one or more of notch tensile elongation, fluctuation range of tensile strength, and steel plate shape. From this, it can be seen that a hot-rolled sheet excellent in workability, particularly stretch flangeability, tensile strength, hot-rolling production stability, and steel plate shape can be obtained only by a specified combination of composition and hot-rolling conditions.
[0018]

[0019]
【The invention's effect】
As described above, in the present invention, a steel material having a specified composition is hot-rolled under specific conditions, so that workability, in particular stretch flangeability, tensile strength, hot-rolling production stability, and steel plate shape can be obtained. We manufacture hot-rolled sheets that are excellent in The hot-rolled sheet thus obtained can be easily formed into an impact beam, and is used as an inexpensive impact beam steel sheet having a strength of 980 N / mm ² or more.

Claims

C: 0.15 to 0.30 wt%, Si: 0.5 wt% or less, Mn: 1.0 to 2.5 wt%, P: 0.025 wt% or less, S: 0.01 wt% or less , Cr: 0.5 to 1.5 wt%, Mo: 0.1 to 0.5 wt%, B: 0.0005 to 0.0050 wt%, Ti: 0.01 to 0.05 wt%, N : 0.010% by weight or less and Al: 0.020 to 0.080% by weight so that the X value defined by the formula (1) is 6.5 or more, with the balance being Fe and inevitable impurities after finishing hot rolling a steel having the composition in a temperature range of 800 to 950 ° C., hot rolled production stability superior strength 980 N / mm ² or more for door impact beams, characterized in that winding at 350 to 550 ° C. A method for producing a hot-rolled steel sheet.
X = 10 [% C] +2.0 [% Mn] +2.5 [% Cr]
+3.5 [% Mo] +50 [% B] (1)