JP3830409B2 - Solid wire for welding - Google Patents

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JP3830409B2 JP2002075649A JP2002075649A JP3830409B2 JP 3830409 B2 JP3830409 B2 JP 3830409B2 JP 2002075649 A JP2002075649 A JP 2002075649A JP 2002075649 A JP2002075649 A JP 2002075649A JP 3830409 B2 JP3830409 B2 JP 3830409B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は表面に銅メッキ等のメッキが施されておらず、ガスシールドアーク溶接に好適な溶接用ソリッドワイヤに関し、特に、環境負荷の低減を図った溶接用ソリッドワイヤに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、アーク溶接用ソリッドワイヤには、表面に銅メッキが施されていないものがある。このような表面に銅メッキが施されていないソリッドワイヤを使用して溶接すると、鋼くずが発生しないが、溶接時に給電チップが著しく摩耗してしまう。
【0003】
そこで、近時、表面に銅メッキが施されたアーク溶接用ソリッドワイヤが使用されている。このような銅メッキが施されたワイヤを使用して溶接した場合には、溶接時の給電チップの摩耗が抑制されると共に、ワイヤの耐錆性を確保することができる。
【0004】
また、そのワイヤの溶接性、通電性及び防錆性を向上する方法としては、ワイヤ表面に硫黄、二硫化モリブデン及びグラファイトの混合物を塗布する技術も知られている(特開昭55−141395及び特開昭55−128395)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、アーク溶接用ソリッドワイヤの表面に銅メッキを施す工程では、酸性溶液、アルカリ性溶液及び洗浄水等を多量に消費するため、環境への負荷が極めて大きいという問題点がある。このように、従来の銅メッキを有するワイヤで原線酸洗を省略し、環境負荷を低減しようとすると、銅メッキの密着性が劣化し、銅メッキがワイヤから剥離してスプリングライナ内部に付着し、スプリングライナ内部を詰らせるという不具合がある。よって、従来の銅メッキワイヤにおいては、酸洗工程を設けることは必須であり、これにより、酸化スケールがワイヤ表面に残留することがないようにしている。
【0006】
更にまた、ワイヤ表面に硫黄、二硫化モリブデン及びグラファイトの混合物を塗布する技術を、単純にメッキなしソリッドワイヤに適用しても、確かにチップの摩耗量は若干減少するものの、近年のような溶接ロボットを使用し、長時間連続で高電流の溶接施工が行われるような極めて厳しい溶接環境条件においては、ワイヤの溶接性、通電性及び防錆性を向上させるために必ずしも十分ではない。
【0007】
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたものであって、溶接時の給電チップの摩耗を抑制しながら環境への負荷を低減することができ、厳しい溶接環境条件においても、ワイヤの溶接性、通電性及び防錆性を向上させることができる溶接用ソリッドワイヤを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る溶接用ソリッドワイヤは、ワイヤ表面100mm当たり0.002乃至0.3mgの酸化スケールが形成され、粒径が0.1乃至10μmであってMoS、WS及び黒鉛からなる群から選択された少なくとも1種がワイヤ表面にワイヤ10kg当たり0.01乃至2g塗布され、メッキが施されていないことを特徴とする。
【0009】
本発明においては、ワイヤ表面に適切な量の酸化スケールが形成されているので、給電チップの接点を通過する際に酸化スケールが溶融し、給電チップの接点で凝固する。このため、給電チップの接点が酸化鉄の皮膜で被覆され、その摩耗が抑制される。また、MoS、WS及び黒鉛が酸化スケールと共に溶融し、給電チップの接点に耐熱性潤滑剤の皮膜が形成されるため、給電チップの摩耗がより一層抑制される。
【0010】
この溶接用ソリッドワイヤにおいて、表面にワイヤ10kg当たり0.2乃至2.0gの植物油、動物油、鉱物油及び合成油からなる群から選択された少なくとも1種の油が塗布されていることが好ましい。これにより、給電チップとの間の摩擦が低減されるため、給電チップの摩耗がより一層低減される。
【0011】
また、その組成は、例えば、C:0.01乃至0.12質量%、Si:0.2乃至1.2質量%、Mn:0.5乃至2.5質量%、P:0.001乃至0.03質量%及びS:0.001乃至0.03質量%を含有するものである。
【0012】
更に、Ti及びZrを総量で0.03乃至0.30質量%含有することができる。更に、Moを0.01乃至0.60質量%含有することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
本願発明者等が前記課題を解決すべく、鋭意実験研究を重ねた結果、表面に銅メッキ等のメッキが施されないメッキなしソリッドワイヤにおいて、ワイヤの表面に酸化スケールを残留させると共に、そのような酸化スケールが残留したソリッドワイヤの表面に適量のMoS、WS、黒鉛を塗布することにより、溶接時の給電チップの摩耗を抑制することができることを見出した。このとき、酸化スケール源として熱間圧延時の噛み込みスケールを使用すれば、原線の酸洗工程も省略することができ、製造工程における環境負荷を低減することができる。
【0014】
表面に酸化スケールが形成されたソリッドワイヤにおいて溶接時の給電チップの摩耗が低減される機構は次のように考えられる。
【0015】
例えば、溶接電流を280乃至300Aとし、直径が、1.2mmのソリッドワイヤを使用して溶接を行うと、ソリッドワイヤの給電チップの先端との接点が溶融した状態でそれらの問に電流が流れる。このとき、従来のようにソリッドワイヤの表面に銅メッキが施されていると、銅メッキ膜が給電チップの先端との接点で溶融する。そして、銅メッキ膜からの溶融銅が給電チップの先端の接点における溶損を補填する。この結果、従来の銅メッキが施されたソリッドワイヤでは、給電チップの摩耗が抑制されている。これに対し、従来の銅メッキが施されていないソリッドワイヤでは、ワイヤ素線において生じている酸化スケールは酸洗等によって大半が除去されており、ワイヤ表面に給電チップの先端の接点における溶損を補填するものが存在しないため、給電チップの摩耗が極めて多い。
【0016】
一方、本願発明のように、銅メッキが施されていない場合であっても、適量の酸化スケールが表面に形成されているときには、給電チップにおける溶損が酸化スケールから形成された酸化鉄の皮膜により補填される。このような溶損の補填は、本発明例のMoS、WSに代表される硫黄化合物、セレン化合物又はテルル化合物がワイヤの表面に形成されている場合でも、硫化鉄、セレン化鉄又はテルル化鉄を主成分とする皮膜により、同様に作用する。
【0017】
図1は本発明における皮膜の形成の様子を示す図であって、(a)は給電チップとソリッドワイヤとの位置関係を示す断面図、(b)は(a)に示す断面図の要部拡大図である。周知のように、周期律表で6B族に属するカルコゲン元素である酸素、硫黄、セレン及びテルルは鉄及び鉄化合物の融点並びに溶融鉄及び溶融鉄化合物の表面張力を低減させる。従って、ソリッドワイヤ2の表面に形成された酸化スケールは比較的低温で溶融する。そして、表面張力が低下した酸化鉄、硫化鉄、セレン化鉄及びテルル化鉄等の鉄化合物は、選択的に給電チップ3の先端の接点を被覆して皮膜1を形成する。この結果、給電チップ3とソリッドワイヤ2の表面との直接接触が防止される。そして、給電チップ3の先端の接点を被覆した鉄化合物の皮膜1を介して給電チップ3とソリッドワイヤ2との問に電流が流れる。このように、接点が溶融しても、給電チップの溶損が補填される。但し、セレン及びテルルは毒性が強いため、溶接時の安全性を考慮するとその使用は控えるべきである。
【0018】
図2は酸化スケールの存在状態を示す模式図である。溶接用ソリッドワイヤ1の表面に酸化スケール12を形成する方法、例えばワイヤ11の表面の酸素を富化する方法は特に限定されるものではない。但し、製造コスト上、ワイヤ素線を製造する際にその表面に自然酸化により形成された酸化スケールを意図的に残留させ、最終的な製品径とする際にワイヤ素線の表面に存在する凹部に均一に残留させる方法が好ましい。ワイヤ素線において酸化スケールを意図的に残留させる方法としては、例えばワイヤ素線を酸洗いする際に、全ての酸化スケールを除去するのではなく一部の酸化スケールを残留させてもよく、メカニカルデイスケールを使用して最表層の酸化スケールのみを除去して、かみ込みスケールを意図的に残存させてもよい。その際は伸線工程でスケールが伸線潤滑剤に混入し、伸線ダイス、伸線釜、及びターンローラ等の摩耗を助長することが考えられる。よってメカニカルデイスケール後に、線材表面の付着スケールは、機械的な研磨装置及び/又は高圧水洗浄等を用いて除去することが望ましい。メカニカルデイスケールは単純曲げでも良く、曲げに捻りを加えても良い。メカニカルデイスケールによるスケールの剥離しやすさは、原線の熱間圧延工程における冷却速度を調整することによって調整することができる。具体的には熱間圧延後の冷却速度を低減させることで、スケールの厚さが厚くなり、剥離しやすくなり、スケール残留量は減少する。逆に、冷却速度を増加させると、スケールは薄くなり、剥離しがたくなる。また、熱間圧延における減面率を調整することによって、かみ込みスケール量を調整することができる。原線における残留スケール量を調整することで、製品径における酸化スケール量を調整することができる。また、ワイヤ素線の酸化スケールの全てを酸洗いにより完全に除去し、その後の製品径とするための伸線加工の際に酸化スケールを意図的に形成してもよく、製品径まで伸線加工した後に酸化スケールを塗布してもよい。更に、酸化性雰囲気中で低温焼鈍(ベイキング)しながら製品径まで伸線を行うことによって酸化スケールを形成してもよい。なお、酸化スケール中の鉄の価数は1価、2価又は3価のいずれであってもよい。また、凹部は、ワイヤ素線を熱間圧延する際にその表面に縦しわとして形成されるものであり、例えばワイヤ素線を圧延する際の条件を制御することにより、凹部の量及び形状を調節することができる。
【0019】
また、ソリッドワイヤの表面にMoS、WS、黒鉛を付加する方法は特に限定されるものではなく、例えばワイヤを製品径に伸線する際に、ワイヤ素線の表面にMoS、WS、又は黒鉛を埋め込んでもよく、ワイヤを製品径とした後にこれらのMoS、WS、黒鉛を表面に塗布してもよい。
【0020】
更に、ソリッドワイヤの表面の滑りを向上させることによって、給電チップの摩耗をより一層低減することができる。ソリッドワイヤの表面の滑りが悪いと給電チップとの接点を通過する際に、その通過速度に変動が生じて給電チップの溶損が発生しやすくなる。この対策として、例えば適正量の油脂をソリッドワイヤの表面に塗布することによって、ソリッドワイヤの滑りを向上させて給電チップの摩耗量をより一層低減することが可能になる。
【0021】
以下、本発明に係る溶接用ソリッドワイヤについて、更に詳細に説明する。先ず、溶接用ソリッドワイヤに関する数値限定理由について説明する。
【0022】
表面の酸化スケールの量:ワイヤ100mm 当たり0.002乃至0.3mg
ソリッドワイヤの表面100mm当たりの酸化スケールの量が0.002mg未満であると、十分な量の皮膜が給電チップの接点に形成されなくなるため、給電チップの摩耗を抑制することができない。一方、100mm当たりの酸化スケールの量が0.3mgを超えると、ソリッドワイヤと給電チップとの間の電気的な接触抵抗が高くなるため、給電チップの温度が上昇してその摩耗が促進されてしまう。従って、酸化スケールの量は、ソリッドワイヤ100mm当たり0.002乃至0.3mgとする。
【0023】
ワイヤ外周表面の酸化スケールの量は、酸化スケールを除去する前のソリッドワイヤの質量と酸化スケールを除去した後のソリッドワイヤ質量とを比較することにより測定することができる。具体的には、例えばソリッドワイヤから100乃至1000mmの長さの被測定材を採取し、先ず、アセトン超音波洗浄により有機付着物及び塗布物を脱脂除去する。そして、酸化スケールを除去する前の質量を測定する。なお、質量測定用の秤の精度が良ければ、被測定材は短くてもよい。次いで、例えば10体積%クエン酸水素二アンモニウム溶液を使用して室温で被測定材の陰極電解を行うことにより、酸化スケールを除去する。このときの電流密度は、例えば被測定材の1m当たり100Aとし、電解時間は、例えば10分間とする。そして、ソリッドワイヤの断面を走査型電子顕微鏡で観察して全ての酸化スケールが除去されていることを確認し、酸化スケールを除去した後の質量を測定する。ワイヤ外周の表面積はマイクロメータを用いてワイヤの見かけ上の直径を4点で測定し、その測定結果を平均化し、ワイヤを断面が真円の完全な円柱と仮定して円筒面の面積を計算し求めるものとする。酸化スケールの測定回数は5〜30回として、その平均値を求めればよい。酸化スケール残留量が多いものは、5〜10回の平均値を求め、酸化スケールが少ないものは、20〜30回の平均値を求めることで、測定誤差を考慮しても十分な測定精度を得ることができる。
【0024】
粒径が0.1乃至10μmのMoS 、WS 及び黒鉛からなる群から選択された少なくとも1種がワイヤ表面に、ワイヤ10kg当たり0.01乃至2g塗布されていること
給電チップの接点を通過する際に、MoS、WS及び黒鉛からなる群から選択された少なくとも1種が、ワイヤ表面に、ワイヤ10kg当たり0.01乃至2g塗布されていると、給電チップの摩耗が効果的に抑制される。この効果は0.01g/ワイヤ10kg以上で発揮され、2g/ワイヤ10kgより多いと、詰りの問題が発生する。また、粒径が0.1μm未満では滑り性が発揮されず、10μmより大きいと、表面から離脱し易くなり、詰りの原因となる。
【0025】
ワイヤ表面に塗布されたMoS、WS、及び黒鉛の分析は以下のようにして行った。
【0026】
<MoS、WS塗布量の分析>
▲1▼塗布量の分析
MoS、WSの塗布量の測定方法について説明する。先ず、ワイヤを有機溶媒(エタノール、アセトン及び石油エーテル等)で洗浄した後、洗浄液をろ紙で濾過し、次いでろ紙を乾燥させる。このろ紙を、「硫酸」又は「硫酸及び燐酸」を使用した白煙処理により、(A)MoS及びWSを溶解する。そして、原子吸光法によりMo及びWを定量化する。この測定量を(a)とする。次いで、エタノールで洗浄した後のワイヤを塩酸溶液(濃度が35質量%の塩酸が1、水が1の割合で混合した水溶液)に浸漬して溶解し、ワイヤからMoS及びWSを遊離させる。そして、この溶液をろ紙で濾過した後、白煙処理によって(B)MoS及びWSを溶解し、原子吸光法によってMo及びW量を定量化する。このMo及びW量を(b)とする。そして、ワイヤの表面に付着又は表面直下に埋め込まれたMo及びWの総量(G)は下記数式1により算出することができる。
【0027】
【数1】
(G)=(a)+(b)
【0028】
そして、Mo及びWの総量(G)を、MoS及びWSに換算し、ワイヤの質量で除した値からワイヤ10kg当たりのMoS及びWSの塗布量を算出することができる。
【0029】
▲2▼粒径の測定
次に、MoS及びWSの粒径の測定方法について説明する。表面に塗布されたMoS及びWSの粒径は前記(A)のMoS及びWSの粒径を求め、表面に埋め込まれたMoS及びWSの粒径は前記(B)のMoS及びWSの粒径を求める。これらのMoS及びWSを乾燥した後、走査型電子顕微鏡で粒径を測定する。
【0030】
<黒鉛塗布量の分析>
以下、黒鉛の測定方法について説明する。先ず、ワイヤを有機溶媒(例えば、エタノール、アセトン又は石油エーテル等)で洗浄する。この洗浄液をガラスフィルタで濾過した後、このガラスフィルタを乾燥する。そして、ガラスフィルタに捕集された炭素量を測定する。この測定量を(a)とする。
【0031】
一方、有機溶媒で洗浄した後のワイヤは、硝酸溶液(濃硝酸が1、水が1の割合で混合した水溶液)に120秒間浸漬し、ワイヤの表面のみを溶解し、溶液をガラスフィルタで濾過する。その後、このガラスフィルタを乾燥させる。そして、このままの状態のガラスフィルタにて捕集された炭素量を測定する。この測定量を(b)とする。
【0032】
上述の各工程で使用される各ガラスフィルタについて、測定前に炭素量を測定し、これをブランク値(c1、c2)とし、各測定値から差し引く。これにより、ワイヤの表面近傍に存在していた炭素のみの量が測定される。なお、溶解されたワイヤ中に固溶している炭素はフィルタには捕集されず、濾液に溶解する。即ち、ワイヤの表面に付着又はワイヤの表面直下に埋め込まれた遊離炭素のみがフィルタに捕集される。従って、ワイヤの表面に付着又は表面直下に埋め込まれた炭素の総量(D)は下記数式2により算出することができる。
【0033】
【数2】
(D)=((a)+(b))−((c1)+(c2))
【0034】
この炭素の総量(D)をワイヤの質量で除した値からワイヤ10kg当たりの黒鉛の塗布量を算出することができる。
【0035】
油脂の量:ワイヤ10kg当たり0.2乃至2.0g
ソリッドワイヤの表面に塗布される油脂の量がソリッドワイヤ10kg当たり0.2g未満であると、ソリッドワイヤの滑りがほとんど向上せず、油脂の塗布による給電チップの摩耗低減の効果が得られない。一方、油脂の量が2.0gを超えると、ソリッドワイヤと給電チップとの間の電気的な接触抵抗が高くなるため、給電チップの温度が上昇してその摩耗が促進されてしまう。従って、油脂の量は、ソリッドワイヤ10kg当たり0.2乃至2.0gとする。なお、油脂としては、例えば植物油、動物油、鉱物油及び合成油を塗布することができる。
【0036】
油脂の量は、例えばソリッドワイヤの表面を四塩化炭素を使用して洗浄した後に、赤外吸収法で定量測定することができる。
【0037】
なお、本発明においては、溶接用ソリッドワイヤの化学組成は特に限定されるものではないが、C、Si、Mn、Ti、Zr及びMoの含有量は、脱酸効果、合金成分の添加、溶接性及び溶接金属の機械的性質の観点から下記の範囲内にあることが好ましい。例えばC:0.01乃至0.12質量%、Si:0.2乃至1.2質量%、Mn:0.5乃至2.5質量%、P:0.001乃至0.03質量%及びS:0.001乃至0.03質量%を含有する溶接用ソリッドワイヤを使用することができる。また、更にTi及びZrを総計で0.03乃至0.30質量%含有する溶接用ソリッドワイヤを使用してもよく、更にMoを0.01乃至0.60質量%含有する溶接用ソリッドワイヤを使用してもよい。
【0038】
【実施例】
以下、本発明の実施例について、その特許請求の範囲から外れる比較例と比較して具体的に説明する。
【0039】
先ず、表面に酸化スケールが形成されているワイヤ素線を機械的に折り曲げてメカニカルデイスケールを行った。このとき、ワイヤ素線と酸化スケールとの界面の凹凸を制御し、更に酸化スケールの厚さを制御することにより、酸化スケールの残留量を調整した。具体的には、酸化スケールの残留量を増やす場合には、ワイヤ素線表面の凹凸を増やすと共に、酸化スケールを薄く形成して表面から剥離しにくくした。逆に酸化スケールの残留量を減らす場合には、ワイヤ素線表面を平沼にすると共に、酸化スケールを厚く形成して表面から剥離しやすくした。更に、機械的な研磨装置を用いて表面から酸化スケールを剥離した。そして、メカニカルデディスケールを行った後、直径が1.2mmになるまでワイヤ素線を伸線加工した。
【0040】
また、必要に応じてMoS、WS、黒鉛を伸線加工前又は伸線加工後のワイヤ素線に塗布した。具体的には、MoS、WS、黒鉛を添加した伸線潤滑剤をメカニカルディスケール後のワイヤ素線に塗布して伸線加工を行うか、又は後述の油脂にMoS、WS、黒鉛を混合して伸線加工後に塗布した。
【0041】
更に、必要に応じて、伸線加工後のワイヤ素線を洗浄及び乾燥した後に、油脂を霧化して帯電させた油滴を静電気力によりワイヤ素線の表面に塗布し、このとき、単位時間当たりの霧化量及び印加電圧を調整することにより、ワイヤ10kg当たりの塗布油量を高い精度で制御した。
【0042】
そして、これらの方法により製造した種々の実施例(No.1乃至No.17)及び比較例(No.18乃至No.27)の溶接用ソリッドワイヤについて、酸化スケールの量、硫黄元素の濃度及び表面の油脂量を前述の方法により測定すると共に、以下に示す方法により、給電チップの摩耗量を測定した。
【0043】
給電チップには市販されているCr−Cu製の溶接用給電チップを使用し、その摩耗量は減量法により測定した。具体的には、先ず、給電チップをアセトン又は石油工一テル等の有機溶媒を使用して超音波洗浄することにより、切削油及び切削屑を除去した。次いで、乾燥した後、電子天秤を使用して0.1mg単位で給電チップの質量(使用前質量)を測定した。続いて、給電チップを自動溶接機に取り付けて1時間の連続溶接を行った。シールドガスによってチップ摩耗量が若干変動するため、全ての溶接において、シールドガスをCO(100体積%)とした。なお、溶接用ソリッドワイヤの直径は、前述のように1.2mmであり、その他の溶接条件については、溶接電流を300A、溶接電圧を38V、溶接速度を20cm/分、突き出し長を25mm、溶接姿勢を下向とした。このような連続溶接後、給電チップに付着したスパッタ及び汚れを除去し、更に有機溶媒を使用して超音波洗浄し、乾燥した後、電子天秤を使用して0.1mg単位で給電チップの質量(使用後質量)を測定した。そして、使用前質量から使用後質量を減ずることにより、1時間当たりの給電チップの摩耗量を0.1mg単位で算出した。
【0044】
これらの方法により製造した種々の溶接用ソリッドワイヤの組成を表1及び表2に示し、ワイヤ100mm当たりの酸化スケール量(mg)、表面のMoS、WS、黒鉛量、ワイヤ10kg当たりの油脂量(g)及び給電チップの摩耗量(mg/時)を表3及び表4に示す。なお、酸化スケールの残留量は、1本の実施例及び比較例の溶接用ソリッドワイヤから、前述の如く、残留量に応じて無作為に5〜10個、又は20〜30個の被測定材を採取し、それらの残留量を平均化したものである。
【0045】
【表1】

Figure 0003830409
【0046】
【表2】
Figure 0003830409
【0047】
【表3】
Figure 0003830409
【0048】
【表4】
Figure 0003830409
【0049】
上記表3及び表4に示すように、実施例No.1乃至No.17においては、適量の酸化スケールが表面に形成されているので、給電チップの摩耗量が極めて少なかった。
【0050】
一方、比較例No.18乃至No.21においては、酸化スケールの量が本発明範囲の下限未満であるので、十分な皮膜が給電チップの接点に形成されず、給電チップの摩耗量が多くなった。また、比較例No.23乃至No.27においては、酸化スケールの量が本発明範囲の上限を超えているので、ワイヤと給電チップとの闇の電気的な接触抵抗が上昇し、給電チップの摩耗が促進された。
【0051】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば、適切な量の酸化スケールを表面に形成しているので、給電チップの接点を通過する際に酸化スケールが溶融し、給電チツブの接点で凝固するため、給電チップの接点が酸化鉄の皮膜で被覆され、その摩耗を抑制することができる。従って、銅メッキを施す必要がなくなり、銅メッキに必要とされる酸性溶液、アルカリ性溶液及び洗浄水等の消費を防止し、環境への負荷を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における皮膜の形成の様子を示す図であって、(a)は給電チップとソリッドワイヤとの位置関係を示す断面図、(b)は(a)に示す断面図の要部拡大図である。
【図2】酸化スケールの存在状態を示す模式図である。
【符号の説明】
1:皮膜
2:ソリッドワイヤ
3:給電チップ
11:ソリッドワイヤ
12:酸化スケール[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a solid wire for welding suitable for gas shielded arc welding, in which the surface is not plated with copper plating or the like, and more particularly, to a solid wire for welding with a reduced environmental load.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, some solid wires for arc welding are not plated with copper. When welding is performed using a solid wire having no copper plating on such a surface, steel scraps are not generated, but the power feed tip is significantly worn during welding.
[0003]
Therefore, recently, a solid wire for arc welding whose surface is plated with copper has been used. When welding is performed using such a copper-plated wire, wear of the power supply tip during welding is suppressed and rust resistance of the wire can be ensured.
[0004]
As a method for improving the weldability, electrical conductivity and rust prevention of the wire, a technique of applying a mixture of sulfur, molybdenum disulfide and graphite to the wire surface is also known (Japanese Patent Laid-Open No. 55-141395 and JP 55-128395).
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
However, in the process of copper plating on the surface of the solid wire for arc welding, there is a problem that the load on the environment is extremely large because a large amount of acidic solution, alkaline solution, washing water and the like are consumed. In this way, when the wire pickling with conventional copper plating is omitted and the environmental load is reduced, the adhesion of the copper plating deteriorates and the copper plating peels off the wire and adheres to the inside of the spring liner. However, there is a problem that the inside of the spring liner is clogged. Therefore, it is indispensable to provide a pickling process in the conventional copper-plated wire, thereby preventing oxide scale from remaining on the wire surface.
[0006]
Furthermore, even if the technique of applying a mixture of sulfur, molybdenum disulfide and graphite to the wire surface is simply applied to a solid wire without plating, the amount of wear on the tip is certainly reduced slightly, but welding as in recent years In extremely severe welding environment conditions where high current welding is performed continuously for a long time using a robot, it is not always sufficient to improve the weldability, electrical conductivity and rust prevention of the wire.
[0007]
The present invention has been made in view of such problems, and can reduce the load on the environment while suppressing wear of the power supply tip during welding, and even in severe welding environment conditions, the weldability of the wire, It aims at providing the solid wire for welding which can improve electroconductivity and rust prevention property.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
The solid wire for welding according to the present invention is formed of MoS 2 , WS 2, and graphite having an oxide scale of 0.002 to 0.3 mg per 100 mm 2 of the wire surface, a particle size of 0.1 to 10 μm. At least one selected from the above is applied to the surface of the wire in an amount of 0.01 to 2 g per 10 kg of the wire, and is not plated.
[0009]
In the present invention, since an appropriate amount of oxide scale is formed on the wire surface, the oxide scale melts and solidifies at the contact of the power supply chip when passing through the contact of the power supply chip. For this reason, the contact of the power feed tip is covered with the iron oxide film, and the wear is suppressed. Further, since MoS 2 , WS 2 and graphite are melted together with the oxide scale and a heat-resistant lubricant film is formed at the contact of the power feed tip, the wear of the power feed tip is further suppressed.
[0010]
In this welding solid wire, it is preferable that 0.2 to 2.0 g of oil selected from the group consisting of vegetable oil, animal oil, mineral oil and synthetic oil per 10 kg of wire is applied to the surface. Thereby, since friction between the power supply tips is reduced, wear of the power supply tips is further reduced.
[0011]
The composition is, for example, C: 0.01 to 0.12% by mass, Si: 0.2 to 1.2% by mass, Mn: 0.5 to 2.5% by mass, P: 0.001 to It contains 0.03% by mass and S: 0.001 to 0.03% by mass.
[0012]
Furthermore, Ti and Zr can be contained in a total amount of 0.03 to 0.30 mass%. Furthermore, 0.01 to 0.60 mass% of Mo can be contained.
[0013]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
In order to solve the above-mentioned problems, the inventors of the present application have conducted extensive experimental research. As a result, in an unplated solid wire in which copper plating or the like is not applied to the surface, an oxide scale remains on the surface of the wire, and such It has been found that the wear of the power supply tip during welding can be suppressed by applying appropriate amounts of MoS 2 , WS 2 , and graphite to the surface of the solid wire where the oxide scale remains. At this time, if the biting scale at the time of hot rolling is used as the oxide scale source, the pickling process of the original wire can be omitted, and the environmental load in the manufacturing process can be reduced.
[0014]
The mechanism for reducing the wear of the power supply tip during welding in the solid wire having the oxide scale formed on the surface is considered as follows.
[0015]
For example, if the welding current is 280 to 300 A and welding is performed using a solid wire having a diameter of 1.2 mm, the current flows in the state where the contact with the tip of the power supply tip of the solid wire is melted. . At this time, if the surface of the solid wire is plated with copper as in the prior art, the copper plating film is melted at the contact point with the tip of the power feed chip. Then, the molten copper from the copper plating film compensates for the melting damage at the contact at the tip of the power feed tip. As a result, the wear of the power feed tip is suppressed in the conventional solid wire plated with copper. On the other hand, in the conventional solid wire that is not plated with copper, most of the oxide scale generated in the wire is removed by pickling, etc. Since there is nothing to compensate, there is a great deal of wear on the power feed tip.
[0016]
On the other hand, even when copper plating is not applied as in the present invention, when an appropriate amount of oxide scale is formed on the surface, the iron oxide film formed from the oxide scale causes a melting loss in the power supply chip. It is compensated by. Such melting damage compensation can be achieved by iron sulfide, iron selenide, or tellurium even when the sulfur compound, selenium compound, or tellurium compound represented by MoS 2 or WS 2 of the present invention is formed on the surface of the wire. It works in the same way by a film mainly composed of iron halide.
[0017]
1A and 1B are views showing a state of formation of a film in the present invention, wherein FIG. 1A is a cross-sectional view showing a positional relationship between a power feed tip and a solid wire, and FIG. 1B is a main portion of the cross-sectional view shown in FIG. It is an enlarged view. As is well known, oxygen, sulfur, selenium and tellurium, which are chalcogen elements belonging to Group 6B in the periodic table, reduce the melting point of iron and iron compounds and the surface tension of molten iron and molten iron compounds. Therefore, the oxide scale formed on the surface of the solid wire 2 melts at a relatively low temperature. Then, iron compounds such as iron oxide, iron sulfide, iron selenide, and iron telluride having a reduced surface tension selectively coat the contact at the tip of the power feed tip 3 to form the coating 1. As a result, direct contact between the power feed tip 3 and the surface of the solid wire 2 is prevented. A current flows between the power supply chip 3 and the solid wire 2 through the iron compound film 1 covering the contact at the tip of the power supply chip 3. Thus, even if the contact is melted, the melting damage of the power feed tip is compensated. However, since selenium and tellurium are highly toxic, their use should be avoided in consideration of safety during welding.
[0018]
FIG. 2 is a schematic diagram showing the presence of oxide scale. A method for forming the oxide scale 12 on the surface of the welding solid wire 1, for example, a method for enriching oxygen on the surface of the wire 11 is not particularly limited. However, due to the manufacturing cost, when manufacturing the wire strand, the oxide scale formed by natural oxidation is intentionally left on the surface of the wire strand so that the final product diameter has a concave portion present on the surface of the wire strand. It is preferable to leave it uniformly. As a method for intentionally leaving the oxide scale in the wire strand, for example, when pickling the wire strand, a portion of the oxide scale may be left instead of removing all the oxide scale. A day scale may be used to remove only the outermost oxide scale, leaving the bite scale intentionally left. In this case, it is conceivable that the scale is mixed with the wire drawing lubricant in the wire drawing process and promotes wear of the wire drawing dies, wire drawing hooks, turn rollers, and the like. Therefore, after the mechanical day scale, it is desirable to remove the adhesion scale on the surface of the wire using a mechanical polishing apparatus and / or high-pressure water cleaning. The mechanical day scale may be a simple bend or a twist may be added to the bend. The ease of scale peeling by the mechanical day scale can be adjusted by adjusting the cooling rate in the hot rolling process of the original wire. Specifically, by reducing the cooling rate after hot rolling, the thickness of the scale becomes thicker, it becomes easy to peel off, and the residual amount of scale decreases. On the other hand, when the cooling rate is increased, the scale becomes thinner and it becomes difficult to peel off. Moreover, the amount of biting scale can be adjusted by adjusting the area reduction rate in hot rolling. By adjusting the residual scale amount on the main line, the oxide scale amount on the product diameter can be adjusted. In addition, the oxide scale of the wire strands may be completely removed by pickling, and the oxide scale may be intentionally formed at the time of wire drawing to obtain the product diameter. An oxide scale may be applied after processing. Furthermore, you may form an oxide scale by drawing to a product diameter, performing low temperature annealing (baking) in oxidizing atmosphere. In addition, the valence of iron in the oxide scale may be monovalent, divalent, or trivalent. Further, the recess is formed as a vertical wrinkle on the surface of the wire strand when hot-rolling the wire. For example, by controlling the conditions when rolling the wire strand, the amount and shape of the recess can be reduced. Can be adjusted.
[0019]
The method of adding MoS 2 , WS 2 , and graphite to the surface of the solid wire is not particularly limited. For example, when the wire is drawn to the product diameter, MoS 2 , WS 2 is applied to the surface of the wire strand. Alternatively, graphite may be embedded, and MoS 2 , WS 2 , and graphite may be applied to the surface after making the wire a product diameter.
[0020]
Furthermore, the wear of the power feed tip can be further reduced by improving the sliding of the surface of the solid wire. If the surface of the solid wire is poorly slipped, the passage speed fluctuates when passing through the contact point with the power feed tip, and the power feed tip is easily melted. As a countermeasure, for example, by applying an appropriate amount of oil to the surface of the solid wire, it is possible to improve the sliding of the solid wire and further reduce the wear amount of the power supply tip.
[0021]
Hereinafter, the welding solid wire according to the present invention will be described in more detail. First, the reason for the numerical limitation regarding the solid wire for welding will be described.
[0022]
Amount of surface oxide scale: 0.002 to 0.3 mg per 100 mm 2 of wire
When the amount of the oxide scale per 100 mm 2 of the surface of the solid wire is less than 0.002 mg, a sufficient amount of the film is not formed at the contact point of the power supply chip, and thus the wear of the power supply chip cannot be suppressed. On the other hand, if the amount of oxide scale per 100 mm 2 exceeds 0.3 mg, the electrical contact resistance between the solid wire and the power supply tip becomes high, so that the temperature of the power supply tip rises and its wear is promoted. End up. Therefore, the amount of oxide scale is 0.002 to 0.3 mg per 100 mm 2 of the solid wire.
[0023]
The amount of oxide scale on the outer surface of the wire can be measured by comparing the mass of the solid wire before removing the oxide scale and the mass of the solid wire after removing the oxide scale. Specifically, for example, a material to be measured having a length of 100 to 1000 mm is collected from a solid wire, and first, organic deposits and coatings are degreased and removed by acetone ultrasonic cleaning. Then, the mass before removing the oxide scale is measured. In addition, if the precision of the scale for mass measurement is good, the material to be measured may be short. Next, the oxide scale is removed by, for example, cathodic electrolysis of the material to be measured using a 10% by volume diammonium hydrogen citrate solution at room temperature. The current density at this time is, for example, 100 A per 1 m 2 of the material to be measured, and the electrolysis time is, for example, 10 minutes. Then, the cross section of the solid wire is observed with a scanning electron microscope to confirm that all oxide scales are removed, and the mass after removing the oxide scales is measured. The surface area of the outer circumference of the wire is measured by measuring the apparent diameter of the wire at four points using a micrometer, averaging the measurement results, and calculating the area of the cylindrical surface assuming that the wire is a perfect cylinder with a perfect cross section. It shall be requested. What is necessary is just to obtain | require the average value as the measurement frequency | count of an oxide scale being 5-30 times. For those with a large amount of residual oxide scale, obtain an average value of 5 to 10 times, and for those with a small amount of oxide scale, obtain an average value of 20 to 30 times. Obtainable.
[0024]
At least one wire surface particle size is selected from the group consisting of 0.1 to 10 [mu] m MoS 2, WS 2 and graphite, it <br/> feeding chip is wire 10kg per 0.01 to 2g coating When at least one selected from the group consisting of MoS 2 , WS 2 and graphite is applied to the surface of the wire at 0.01 to 2 g per 10 kg of wire when passing through the contact of Effectively suppressed. This effect is exhibited at 0.01 g / wire 10 kg or more, and when it is more than 2 g / wire 10 kg, a problem of clogging occurs. Further, if the particle size is less than 0.1 μm, the slipping property is not exhibited, and if it is more than 10 μm, it is easily detached from the surface, which causes clogging.
[0025]
Analysis of MoS 2 , WS 2 , and graphite applied to the wire surface was performed as follows.
[0026]
<Analysis of application amount of MoS 2 and WS 2 >
(1) Analysis of coating amount A method for measuring the coating amount of MoS 2 and WS 2 will be described. First, after the wire is washed with an organic solvent (ethanol, acetone, petroleum ether, etc.), the washing liquid is filtered with a filter paper, and then the filter paper is dried. (A) MoS 2 and WS 2 are dissolved in the filter paper by white smoke treatment using “sulfuric acid” or “sulfuric acid and phosphoric acid”. Then, Mo and W are quantified by atomic absorption method. This measured amount is defined as (a). Next, the wire after washing with ethanol is dissolved by dissolving in a hydrochloric acid solution (an aqueous solution in which hydrochloric acid having a concentration of 35 mass% is mixed in a ratio of 1 and water is 1) to release MoS 2 and WS 2 from the wire. . After the solution was filtered with filter paper, the white smoke treatment was dissolved (B) MoS 2 and WS 2, to quantify Mo and W content by atomic absorption spectrometry. Let this Mo and W amount be (b). The total amount (G) of Mo and W attached to the surface of the wire or embedded immediately below the surface can be calculated by the following formula 1.
[0027]
[Expression 1]
(G) = (a) + (b)
[0028]
Then, the total amount of Mo and W (G), can be converted into MoS 2 and WS 2, and calculates the application amount of MoS 2 and WS 2 per wire 10kg from divided by the mass of the wire.
[0029]
(2) Measurement of particle size Next, a method of measuring the particle size of MoS 2 and WS 2 will be described. The particle size of MoS 2 and WS 2 which is applied to the surface determined the particle size of MoS 2 and WS 2 of the (A), the particle size of MoS 2 and WS 2 which is embedded in the surface MoS of the (B) 2 and WS 2 are determined. After these MoS 2 and WS 2 are dried, the particle size is measured with a scanning electron microscope.
[0030]
<Analysis of graphite coating amount>
Hereinafter, a method for measuring graphite will be described. First, the wire is washed with an organic solvent (for example, ethanol, acetone or petroleum ether). After this cleaning liquid is filtered through a glass filter, the glass filter is dried. And the amount of carbon collected by the glass filter is measured. This measured amount is defined as (a).
[0031]
On the other hand, the wire after washing with an organic solvent is immersed in a nitric acid solution (an aqueous solution in which concentrated nitric acid is mixed at a ratio of 1) for 120 seconds to dissolve only the wire surface, and the solution is filtered through a glass filter. To do. Thereafter, the glass filter is dried. And the amount of carbon collected with the glass filter of this state is measured. Let this measurement amount be (b).
[0032]
About each glass filter used at each above-mentioned process, carbon content is measured before a measurement, and this is made into a blank value (c1, c2), and it subtracts from each measured value. Thereby, the amount of only carbon present in the vicinity of the surface of the wire is measured. Note that carbon dissolved in the dissolved wire is not collected by the filter but dissolved in the filtrate. That is, only free carbon adhering to the surface of the wire or embedded immediately below the surface of the wire is collected by the filter. Therefore, the total amount (D) of carbon attached to the surface of the wire or embedded immediately below the surface can be calculated by the following formula 2.
[0033]
[Expression 2]
(D) = ((a) + (b))-((c1) + (c2))
[0034]
From the value obtained by dividing the total amount of carbon (D) by the mass of the wire, the coating amount of graphite per 10 kg of the wire can be calculated.
[0035]
Oil amount: 0.2 to 2.0 g per 10 kg of wire
If the amount of oil applied to the surface of the solid wire is less than 0.2 g per 10 kg of the solid wire, the sliding of the solid wire is hardly improved, and the effect of reducing the wear of the power supply tip by applying the oil cannot be obtained. On the other hand, if the amount of oil exceeds 2.0 g, the electrical contact resistance between the solid wire and the power feed tip increases, and the temperature of the power feed tip rises and the wear thereof is promoted. Therefore, the amount of oil and fat is 0.2 to 2.0 g per 10 kg of the solid wire. In addition, as fats and oils, vegetable oil, animal oil, mineral oil, and synthetic oil can be apply | coated, for example.
[0036]
The amount of fats and oils can be quantitatively measured by an infrared absorption method after the surface of the solid wire is washed using carbon tetrachloride, for example.
[0037]
In the present invention, the chemical composition of the welding solid wire is not particularly limited, but the contents of C, Si, Mn, Ti, Zr and Mo are deoxidation effects, addition of alloy components, welding From the viewpoint of the properties and the mechanical properties of the weld metal, it is preferably within the following range. For example, C: 0.01 to 0.12% by mass, Si: 0.2 to 1.2% by mass, Mn: 0.5 to 2.5% by mass, P: 0.001 to 0.03% by mass, and S : A solid wire for welding containing 0.001 to 0.03% by mass can be used. Further, a welding solid wire containing 0.03 to 0.30 mass% in total of Ti and Zr may be used, and a welding solid wire containing 0.01 to 0.60 mass% of Mo is further used. May be used.
[0038]
【Example】
Examples of the present invention will be specifically described below in comparison with comparative examples that depart from the scope of the claims.
[0039]
First, a mechanical element was scaled by mechanically bending a wire element having an oxide scale formed on the surface. At this time, the residual amount of the oxide scale was adjusted by controlling the unevenness of the interface between the wire element and the oxide scale and further controlling the thickness of the oxide scale. Specifically, when increasing the residual amount of oxide scale, the unevenness of the wire strand surface was increased, and the oxide scale was formed thin to make it difficult to peel off from the surface. Conversely, in order to reduce the residual amount of oxide scale, the surface of the wire was made Hiranuma, and the oxide scale was formed thick to facilitate separation from the surface. Furthermore, the oxide scale was peeled off from the surface using a mechanical polishing apparatus. And after performing mechanical deddy scale, the wire strand was drawn until the diameter became 1.2 mm.
[0040]
Further, MoS 2, WS 2 as necessary, graphite was applied to the wire strand after drawing, before or drawing. Specifically, a wire drawing lubricant to which MoS 2 , WS 2 , graphite is added is applied to the wire strand after mechanical descale and wire drawing is performed, or MoS 2 , WS 2 , Graphite was mixed and applied after wire drawing.
[0041]
Furthermore, if necessary, the wire strand after wire drawing is washed and dried, and then oil droplets that are atomized and charged are applied to the surface of the wire strand by electrostatic force. The amount of coating oil per 10 kg of wire was controlled with high accuracy by adjusting the amount of atomization per hit and the applied voltage.
[0042]
And about the solid wire for welding of various Examples (No. 1 thru | or No. 17) manufactured by these methods, and a comparative example (No. 18 thru | or No. 27), the quantity of an oxide scale, the density | concentration of a sulfur element, and The amount of oil on the surface was measured by the method described above, and the amount of wear of the power feed tip was measured by the method described below.
[0043]
A commercially available power supply tip for welding made of Cr—Cu was used as the power supply tip, and the amount of wear was measured by a weight loss method. Specifically, first, the cutting oil and the cutting waste were removed by ultrasonically cleaning the power feed tip using an organic solvent such as acetone or petroleum industry. Next, after drying, the mass of the power supply chip (mass before use) was measured in units of 0.1 mg using an electronic balance. Subsequently, the power feed tip was attached to an automatic welder, and continuous welding for 1 hour was performed. Since the amount of wear of the tip slightly varies depending on the shielding gas, the shielding gas was set to CO 2 (100% by volume) in all welding. The diameter of the solid wire for welding is 1.2 mm as described above, and the other welding conditions are as follows: the welding current is 300 A, the welding voltage is 38 V, the welding speed is 20 cm / min, the protrusion length is 25 mm, and welding is performed. The posture was downward. After such continuous welding, the spatter and dirt adhering to the power supply tip are removed, further ultrasonically cleaned using an organic solvent, dried, and then the mass of the power supply tip in units of 0.1 mg using an electronic balance. (Mass after use) was measured. Then, the amount of wear of the power supply tip per hour was calculated in units of 0.1 mg by subtracting the post-use mass from the pre-use mass.
[0044]
Compositions of various welding solid wires produced by these methods are shown in Tables 1 and 2, and the oxide scale amount (mg) per 100 mm 2 of wire, MoS 2 , WS 2 on the surface, graphite amount, and per 10 kg of wire. Tables 3 and 4 show the amount of oil (g) and the amount of wear of the power feed tip (mg / hour). In addition, the residual amount of oxide scale is 5 to 10 or 20 to 30 materials to be measured randomly according to the residual amount from the solid wire for welding of one example and the comparative example as described above. Are collected and their residual amounts are averaged.
[0045]
[Table 1]
Figure 0003830409
[0046]
[Table 2]
Figure 0003830409
[0047]
[Table 3]
Figure 0003830409
[0048]
[Table 4]
Figure 0003830409
[0049]
As shown in Tables 3 and 4 above, Example No. 1 to No. In No. 17, since an appropriate amount of oxide scale was formed on the surface, the wear amount of the power feed tip was extremely small.
[0050]
On the other hand, Comparative Example No. 18 thru | or No. In No. 21, since the amount of oxide scale was less than the lower limit of the range of the present invention, a sufficient film was not formed at the contact point of the power supply tip, and the amount of wear of the power supply tip increased. Comparative Example No. 23 to No. In No. 27, since the amount of oxide scale exceeded the upper limit of the range of the present invention, the dark electrical contact resistance between the wire and the power feed tip increased, and the wear of the power feed tip was promoted.
[0051]
【The invention's effect】
As described above in detail, according to the present invention, since an appropriate amount of oxide scale is formed on the surface, the oxide scale melts when passing through the contact point of the power supply chip and solidifies at the contact point of the power supply chip. Therefore, the contact of the power feed tip is covered with the iron oxide film, and the wear can be suppressed. Accordingly, it is not necessary to perform copper plating, and consumption of acidic solution, alkaline solution, washing water, and the like required for copper plating can be prevented, and the burden on the environment can be reduced.
[Brief description of the drawings]
FIGS. 1A and 1B are views showing a state of film formation in the present invention, wherein FIG. 1A is a cross-sectional view showing a positional relationship between a power feed tip and a solid wire, and FIG. FIG.
FIG. 2 is a schematic diagram showing an existence state of an oxide scale.
[Explanation of symbols]
1: Coating 2: Solid wire 3: Feeding chip 11: Solid wire 12: Oxide scale

Claims (5)

ワイヤ表面100mm当たり0.002乃至0.3mgの酸化スケールが形成され、粒径が0.1乃至10μmであってMoS、WS及び黒鉛からなる群から選択された少なくとも1種がワイヤ表面にワイヤ10kg当たり0.01乃至2g塗布され、メッキが施されていないことを特徴とする溶接用ソリッドワイヤ。An oxide scale of 0.002 to 0.3 mg per 100 mm 2 of the wire surface is formed, the particle size is 0.1 to 10 μm, and at least one selected from the group consisting of MoS 2 , WS 2 and graphite is the wire surface A solid wire for welding, which is coated with 0.01 to 2 g per 10 kg of wire and is not plated. 表面にワイヤ10kg当たり0.2乃至2.0gの植物油、動物油、鉱物油及び合成油からなる群から選択された少なくとも1種の油が塗布されていることを特徴とする請求項1に記載の溶接用ソリッドワイヤ。The oil according to claim 1, wherein the surface is coated with at least one oil selected from the group consisting of vegetable oil, animal oil, mineral oil, and synthetic oil in an amount of 0.2 to 2.0 g per 10 kg of wire. Solid wire for welding. C:0.01乃至0.12質量%、Si:0.2乃至1.2質量%、Mn:0.5乃至2.5質量%、P:0.001乃至0.03質量%及びS:0.001乃至0.03質量%を含有することを特徴とする請求項1又は2に記載の溶接用ソリッドワイヤ。C: 0.01 to 0.12% by mass, Si: 0.2 to 1.2% by mass, Mn: 0.5 to 2.5% by mass, P: 0.001 to 0.03% by mass, and S: The solid wire for welding according to claim 1 or 2, characterized by containing 0.001 to 0.03% by mass. 更に、Ti及びZrを総量で0.03乃至0.30質量%含有することを特徴とする請求項3に記載の溶接用ソリッドワイヤ。The solid wire for welding according to claim 3, further comprising a total amount of Ti and Zr of 0.03 to 0.30 mass%. 更に、Moを0.01乃至0.60質量%含有することを特徴とする請求項3又は4に記載の溶接用ソリッドワイヤ。The solid wire for welding according to claim 3 or 4, further comprising 0.01 to 0.60% by mass of Mo.
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