JP3830162B2 - 大動脈の血流速波形の非挿入的決定法 - Google Patents
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Description
技術分野
本発明は、非挿入的手法を用いた、特には、末梢動脈における血圧波形の測定による、大動脈の血流波形の導出法に関するものである。
背景技術
上行大動脈における血流速波形を評価できることは、幅広く臨床治療に適用できる点で、望ましいことである。血流速は、血管の単位面積を1秒間当たりに通過する平均血流量として定義される。血管の内径が既知であったり、決定できる場合には、血流速は、1秒間当たりに通過する実際の血流量に転換してもよい。
この血流速を決定するという目的上、血管を横切る血液の流速形状は平坦であると仮定する。すなわち、ここでは、我々は全血流量及び血流速に配慮する。
血流速データは、例えば、心臓病、高血圧症、狭心症の症候を呈する患者を評価するために、そして、これら患者の治療に対する反応を追跡するためにも、有用である。しかしながら、これらの要因を評価するためにこれまで使用されている手法は、日常定期的に使用するには適当なものではなかった。挿入的手法として知られるある手法は、動脈中に挿入したプローブを利用するものである。超音波反射流動手法を利用することもできるが、この手法には、比較的高価で複雑な装置を使用しなければならず、信頼できる結果を導出するためには操作者に極めて高度な技能が要求される、という欠点がある。
「非線形3要素モデルを使用した人間における血圧から大動脈の血流を算出する方法」(J.Appl.Physiol.74(5):2566-2573,1993)という論文において、ウェセリング等は、撓骨動脈の血圧波形から大動脈の血流を算出する方法を開示している。記載された算出方法では、ウィンドケッセルタイプモデルが使用されており、年齢については多少考慮されているものの、波動の反射については全く考慮されていない。すなわち、波動の反射のタイミング、年齢に対応して起生する波動の反射又はインピーダンスにおける変化については全く考慮されていない。
Fry DLによる「算定血圧グラジエント手法による拍動血流の測定方法」(医用電子工学に関するIREE会報 6:259-264, 1959)という論文においては、血流波を生成するために、系の観測特性に関して導入された基準とともに、アナログ生成装置が使用された。特には、凹部(incisura)(フラグによって認識される)における血流波が0に近いこと、さもなくば、凹部(incisura)の10ms以内で正から負へと変動することが要求された。また、心臓拡張期の血流は0であること、さもなくば、ピークの心臓収縮期の血流に対して0の3%以内であること、しかも、心臓拡張期において系統的増加又は減少が見られないことが要求される。
発明の要約
第一の観点からは、本発明は、大動脈の血流速波形を決定する方法を提供するものである。その方法は、次のような工程からなる
(a).末梢部位に相当する部位において計測した心臓収縮期及び心臓拡張期の血圧を参照して、末梢部位において計測した血圧パルス波形を較正する工程。
(b).較正された血圧パルス波形と予め決められた変換関数とを用いて、上行大動脈における較正された大動脈血圧パルス波形を算定する工程。
(c).年齢依存インピーダンス係数及び位相に関して予め決定された数値を参照して、上記較正された大動脈血圧パルス波形から大動脈の血流速波形を算定する工程。
好ましくは、さらに次の工程(d)が実行される。この工程(d)では、算定された血流速波形が検査されて予め規定された基準に合致するか否か判定され、合致しない場合には、波形が上記基準に合致するまで、反復して上記仮定年齢値が変更される。
好ましくは、上記予め規定された基準は、凹部(incisura)の時(すなわち、心臓拡張期)には血流は略0であり、凹部(incisura)の後には、血流が、0から、ピーク血流に対して予め決定された割合の値より低い範囲内、例えば3%以内に、という条件を含む。
後者の条件は、凹部(incisura)の後には大動脈の弁が閉鎖されていて血液を流動させる圧力がなく、よって、微小な影響がある以外には、正負いずれの血流も起生しない、という現実に算定値が対応することを保証しようとするものである。
工程cは、好ましくは、血圧波形に関してフーリエ解析を実行し、血圧波の各周波数成分に対応する血流波成分を別々に算定し、得られた波形を合成して血流速波形を生成することによって、実行される。
本発明は未較正の波形を生成するために適用できることも理解できよう。較正されたものの方が好ましいけれども、ある状況下においては未較正のものも有用であるかもしれない。
第二の観点からは、本発明は、計測又は導出された上行大動脈の血圧パルス波形から大動脈の血液速波形を決定する方法を提供すものである。その方法は、次のような工程からなる。
種々周波数において、年齢依存係数及び血流波形と血圧波形との間の位相差に関して予め決定された数値を参照して、上記大動脈の血圧パルス波形から大動脈の血流速波形を算定する工程。
好ましくは、さらなる工程が実行される。この工程では、算定された血流速波形が検査され、予め規定された基準に合致するか否か判定され、合致しない場合には、上記波形が上記基準に合致するまで、反復して上記仮定年齢値が変更される。
好ましくは、上記予め規定された基準は、凹部(incisura)の時には(すなわち、心臓拡張期には)血流は略0であり、凹部(incisura)の後には、血流が、0から、ピーク血流に対して予め決定された割合の値より低い範囲内、例えば3%以内に保持される、という条件を含む。
上記血流波形は、好ましくは、血圧波形に関してフーリエ解析を実行し、血圧波の各周波数成分に対応する血流波成分を別々に算定し、得られた波形を合成して血流速波形を生成することによって、導出される。
係数及び位相に関する数値は、後述するようなものであることが好ましいが、それら数値は、その代わりに、適当さらなる臨床研究を実施することによって決定してもよいことが理解されよう。
本発明は、人間における較正血流速波形を決定する比較的簡単で非挿入的な手順を提供する。又、この手順は、年齢に対応したインピーダンス及び位相の変化をも考慮するものである。さらに、出力された導出波形が現実のパラメーターに合致するように、年齢に関して反復実行することによって、患者の血管系の見かけ上の”年齢”が別々に表示される。この表示それ自体も臨床的に妥当なものかもしれない。
【図面の簡単な説明】
さて、本発明の実施例について、添付した図面を参照しつつ説明するが、これら図面において、
図1は、年齢20才及び80才に関して上行大動脈のインピーダンス係数を周波数の関数として示すものである。
図2は、年齢20才及び80才に関して上行大動脈のインピーダンス位相を周波数の関数として示すものである。
図3は、好ましい算出手法に従って血流速波形を導出する算出工程を図をもって示すものである。
詳細な説明
本発明は、末梢血圧波形から導出した上行大動脈の血圧波形を利用するものである。そこで先ず、この工程を簡単に説明する。この工程は、オロウルケの米国特許第5265011号において、「人間における中枢大動脈血圧波形と末梢上肢血圧波形との関係についての解析」(カラマノグル、オロウルケ、アボリオ及びケリー著、欧州心臓ジャーナル(1993年)14号、160頁−167頁)
という論文において、また、1992年にフィラデルフィアのリー・フェビガー社により出版されたオロウルケ、ケリー及びアボリオ著「動脈パルス」、及び1993年にロンドンのアーノルド社により出版されたオロウルケ、セイファー、ドザウ著「動脈血管拡張」というテキストにおいて、より詳細に渡って検討されている。この工程の当該部分について説明が必要であれば、これらの文献を参照していただきたい。
簡潔に述べれば、末梢動脈の血圧波形は、臨床的に決定された変換関数によって、上行大動脈の波形と関連性を持たせることができる。この変換関数は、計測した波形のフーリエ変換形を導出し、当該変換関数を各成分の正弦曲線に適用し、各算出値を合成することにより、極めて容易に適用される。計測波形は、従来の血圧計を使用して、波形計測部位に相当する部位で、心臓収縮期及び心臓拡張期の血圧を測定することによって、較正される。例えば、撓骨動脈において波形を計測し、これを上腕動脈によって較正するのが簡便である。図3には、AAPと記された上記大動脈の血圧に関する波形サンプル2が示されている。これは、変換関数TFを使用して、撓骨動脈波形RAPから導出されたものである。しかしながら、本発明は、AAP波形を導出するために、オロウルケ特許の工程及び変換関数を厳格に使用するという範囲に限定されるものではないことが理解されよう。
上記に引用したオロウルケ特許では、計測された末梢パルスの3次導関数を使用し、正負を仕切るゼロ点を第2の心臓収縮期の肩部の頂点後の3次導関数の最大の極大値に近接させて設定することによって、凹部(incisura)の位置を自動的に決定する手法についても記載されている。しかしながら、波形に関する自己の解釈に基づいて、内科医が凹部(incisura)の位置を人為的に覆すことも許容される、ということも考慮されている。必要ならば、本発明において、凹部(incisura)の位置を算出するか若しくは決定する代わりの方法が使用されてもよい。凹部(incisura)の位置は、以下に説明するように、特に、好ましい実施に関連するものである。
以下に説明する算出及び手順は、周知のソフトウェア手法を使用してマイクロプロセッサーのような装置によって、最も簡便には、ラップトップその他の携帯用コンピューターによって、容易に実行できることが理解できよう。本発明の手法を実施するために、適当な如何なる計算及び処理装置を使用してもよい。
図1には、年齢20才及び80才に関して、周波数に対する係数をプロットしたものが示されている。本発明を実施するために、必要ならば、もっと詳細にプロットしたものを使用することもできるが、年齢に対応する適当な係数値は、以下に説明する補間法によって決定することができる。20才以下の十分に成長した被験者は20才であると仮定し、80才以上の被験者は80才であると仮定する。係数は線型インピーダンス値であると考えることができ、当該周波数において、導出された大動脈の血圧パルスのフーリエ変換形の各周波数成分に適用できる。各周波数成分の振幅は、対応する各係数値で割ることによって決定される。
図1において曲線について考察すると、年齢に対応する曲線の一般的傾向として、年齢20才の曲線上のどの周波数に相当する点も年齢80才の曲線上の2倍の周波数における点に対応することが、臨床的に理解されてきた。そして、この関係が補間法の基礎になるものとして利用できるのである。
よって、補間法は、例えば、年齢20才の曲線上に0.5Hzの間隔で点を取り、対応する年齢20才の点の2倍の周波数において年齢80才の曲線上に点を取り、そして、その2曲線間に直線を引くことによって、実行できる。図示した補間直線は、図1において直線10及び11として示されている。
各直線に沿って、次の関係式を使用して、年齢20才の曲線から直線に沿った距離のある分数値の位置に、与えられた対応年齢Xにおける係数曲線に対応する点を記すことができ、
FX=(X−20)/60
各直線に沿うことを要求される分数値FXを与えることができる。例えば、年齢35才に関しては、各直線に沿う分数値は、年齢20才の点から測定して各直線に沿って0.25である。
年齢に対応させるためにさらなる臨床的データが利用できる場合には、各曲線間に上記でデータを利用できたと同様の手順を適用できることが理解できよう。
このデータは、装置内の参照表のような形態であることが好ましい。個別の周波数成分値において必要とされるのは、各年齢曲線全体ではなく、各年齢曲線のうちの係数値だけであるということが理解される。このようにして、全ての曲線群が容易に算出され、自動的に算出をする間に、適当な間隔で数値が参照表に格納されることが理解される。
図2には、再度年齢20才及び80才に関して、異なる周波数での上行大動脈における血圧波と血流波との間の位相差を示している。人間は歳をとるとともにコンプライアンスが減少し、そのため、与えられた血圧刺激により起生する血流伝搬のパターンも相違していることが理解できる。再度、20才と80才との間の年齢に関して、線型補間法を実行することができ、中間の年齢に対応する位相線図を形成することができる。又、再度、適当な周波数及び年齢値に関して、当該数値を参照表に格納するのが好ましい。
図3は、算出工程を図をもって示したものである。上述のように、上行大動脈の較正パルス波形AAP2は、撓骨動脈の較正波形1から導出される。そして、得られた波形にフーリエ解析が実行される。一般的に、低周波数成分が有効であって、限られた数、例えば最初の8番目〜10番目の周波数成分のみ用いることによって、有用な結果を導き出すことができる。勿論、さらに多くの周波数成分を用いれば、全体の精度は向上するであろう。特に、凹部(incisura)の後に起生する短時間の負方向血流時を抽出することが要求される場合には。
各周波数成分に関して、図1から得られる正弦曲線周波数に対する係数値に関連する年齢は、ここで参照すれば3であるが、対応する血流波成分の振幅を決定するために用いられる。そして、図2から得られる位相差は、ここで参照すれば4であるが、対応する成分の位相を確定するために用いられる。この段階においては、年齢に関するある入力値が用いられる。それが、患者の実年齢か内科医が仮定した代用値であるかにかかわらず。得られた各波形は合成され、出力血流波形7が生成される。
より好ましい実施例においては、その後、このタイプの如何なる血流波形もが具有するはずの基準にこの波形を照らし合わせる検査が行われる。そのような特性の1は、凹部(incisura)の後に、その時期はRAPからAAPに至る工程で認識されるのであるが、血流波形はゼロでなければならない、ということである。
第2は、凹部(incisura)の後に、波形はピーク時の血流の所定範囲内、例えば3%以内、に保持されてなければならない、ということである。必要ならば、加えてその他の基準を使用することもできる。この検査は、人手により実行するか、本発明のプロセッサー内で実行することができる。
得られた波形がこれらの基準に合致しない、又は所定の制限範囲内に対応しない場合には、その後、反復工程が開始されて、この工程において年齢値が上下に変更され、最適な波形8が決定されるまで、血流波形が再算出される。理想的には、この帰属年齢は、ディスプレイ又はその他により、内科医に利用されるものである。あらゆる条件が確定している必要はないが、暦年齢が45才である人に関する最適な波形を得ようとすれば、例えば60才という年齢に関連付ける必要性があることは、臨床的観点からは妥当であると言えよう。
ソフトウェアにおいて好適な実施例に従って実行するために必要とされる算出工程の多くは、撓骨波形から上行大動脈における血圧波形を導出するために使用される既存のソフトウェアと細かな点で異なるだけである。よって、その詳細については触れない。上行大動脈波形の算出から、この波形のフーリエ変換形は既に知られている。各周波数成分に関して、患者の年齢又は帰属年齢に対応する位相及び係数値を提供するために参照表が使用され、血流波形のフーリエ変換形が導出される。そして、これは、時間領域波形に変換される。上述の予め規定された基準に合致しない場合には、最適波形が抽出されるまで、一連の年齢値を使用して当該工程が繰り返される。このタイプのソフトウェア工程は、当該技術分野の専門家によく知られるところである。
本発明は血流波形を決定する方法に直接的に関連するものである一方、本発明は較正計測方法でもあるので、血流量を算出するために使用することもできるということが理解される。大動脈の内径に関する値、故に面積は、標準表若しくは公式から得ることができる。又は、臨床的に、例えばエコー心電図検査法によって、既に得られているかもしれない。
性別のような他の要因をも包含した、より精巧なインピーダンス係数及び位相値、又はより詳細な中間計測方法を使用することもできることが理解される。さらに、AAP波形を導出する変換関数において、その他の要因、例えば年齢、身長及び血圧を用いてもよい。これらのインピーダンスへの影響に比べると、血圧に関する変換関数へのこれらの影響は小さい。本発明の趣旨及び観点の範囲内において、種々変更及び付加することができることも、理解されよう。
本発明は、非挿入的手法を用いた、特には、末梢動脈における血圧波形の測定による、大動脈の血流波形の導出法に関するものである。
背景技術
上行大動脈における血流速波形を評価できることは、幅広く臨床治療に適用できる点で、望ましいことである。血流速は、血管の単位面積を1秒間当たりに通過する平均血流量として定義される。血管の内径が既知であったり、決定できる場合には、血流速は、1秒間当たりに通過する実際の血流量に転換してもよい。
この血流速を決定するという目的上、血管を横切る血液の流速形状は平坦であると仮定する。すなわち、ここでは、我々は全血流量及び血流速に配慮する。
血流速データは、例えば、心臓病、高血圧症、狭心症の症候を呈する患者を評価するために、そして、これら患者の治療に対する反応を追跡するためにも、有用である。しかしながら、これらの要因を評価するためにこれまで使用されている手法は、日常定期的に使用するには適当なものではなかった。挿入的手法として知られるある手法は、動脈中に挿入したプローブを利用するものである。超音波反射流動手法を利用することもできるが、この手法には、比較的高価で複雑な装置を使用しなければならず、信頼できる結果を導出するためには操作者に極めて高度な技能が要求される、という欠点がある。
「非線形3要素モデルを使用した人間における血圧から大動脈の血流を算出する方法」(J.Appl.Physiol.74(5):2566-2573,1993)という論文において、ウェセリング等は、撓骨動脈の血圧波形から大動脈の血流を算出する方法を開示している。記載された算出方法では、ウィンドケッセルタイプモデルが使用されており、年齢については多少考慮されているものの、波動の反射については全く考慮されていない。すなわち、波動の反射のタイミング、年齢に対応して起生する波動の反射又はインピーダンスにおける変化については全く考慮されていない。
Fry DLによる「算定血圧グラジエント手法による拍動血流の測定方法」(医用電子工学に関するIREE会報 6:259-264, 1959)という論文においては、血流波を生成するために、系の観測特性に関して導入された基準とともに、アナログ生成装置が使用された。特には、凹部(incisura)(フラグによって認識される)における血流波が0に近いこと、さもなくば、凹部(incisura)の10ms以内で正から負へと変動することが要求された。また、心臓拡張期の血流は0であること、さもなくば、ピークの心臓収縮期の血流に対して0の3%以内であること、しかも、心臓拡張期において系統的増加又は減少が見られないことが要求される。
発明の要約
第一の観点からは、本発明は、大動脈の血流速波形を決定する方法を提供するものである。その方法は、次のような工程からなる
(a).末梢部位に相当する部位において計測した心臓収縮期及び心臓拡張期の血圧を参照して、末梢部位において計測した血圧パルス波形を較正する工程。
(b).較正された血圧パルス波形と予め決められた変換関数とを用いて、上行大動脈における較正された大動脈血圧パルス波形を算定する工程。
(c).年齢依存インピーダンス係数及び位相に関して予め決定された数値を参照して、上記較正された大動脈血圧パルス波形から大動脈の血流速波形を算定する工程。
好ましくは、さらに次の工程(d)が実行される。この工程(d)では、算定された血流速波形が検査されて予め規定された基準に合致するか否か判定され、合致しない場合には、波形が上記基準に合致するまで、反復して上記仮定年齢値が変更される。
好ましくは、上記予め規定された基準は、凹部(incisura)の時(すなわち、心臓拡張期)には血流は略0であり、凹部(incisura)の後には、血流が、0から、ピーク血流に対して予め決定された割合の値より低い範囲内、例えば3%以内に、という条件を含む。
後者の条件は、凹部(incisura)の後には大動脈の弁が閉鎖されていて血液を流動させる圧力がなく、よって、微小な影響がある以外には、正負いずれの血流も起生しない、という現実に算定値が対応することを保証しようとするものである。
工程cは、好ましくは、血圧波形に関してフーリエ解析を実行し、血圧波の各周波数成分に対応する血流波成分を別々に算定し、得られた波形を合成して血流速波形を生成することによって、実行される。
本発明は未較正の波形を生成するために適用できることも理解できよう。較正されたものの方が好ましいけれども、ある状況下においては未較正のものも有用であるかもしれない。
第二の観点からは、本発明は、計測又は導出された上行大動脈の血圧パルス波形から大動脈の血液速波形を決定する方法を提供すものである。その方法は、次のような工程からなる。
種々周波数において、年齢依存係数及び血流波形と血圧波形との間の位相差に関して予め決定された数値を参照して、上記大動脈の血圧パルス波形から大動脈の血流速波形を算定する工程。
好ましくは、さらなる工程が実行される。この工程では、算定された血流速波形が検査され、予め規定された基準に合致するか否か判定され、合致しない場合には、上記波形が上記基準に合致するまで、反復して上記仮定年齢値が変更される。
好ましくは、上記予め規定された基準は、凹部(incisura)の時には(すなわち、心臓拡張期には)血流は略0であり、凹部(incisura)の後には、血流が、0から、ピーク血流に対して予め決定された割合の値より低い範囲内、例えば3%以内に保持される、という条件を含む。
上記血流波形は、好ましくは、血圧波形に関してフーリエ解析を実行し、血圧波の各周波数成分に対応する血流波成分を別々に算定し、得られた波形を合成して血流速波形を生成することによって、導出される。
係数及び位相に関する数値は、後述するようなものであることが好ましいが、それら数値は、その代わりに、適当さらなる臨床研究を実施することによって決定してもよいことが理解されよう。
本発明は、人間における較正血流速波形を決定する比較的簡単で非挿入的な手順を提供する。又、この手順は、年齢に対応したインピーダンス及び位相の変化をも考慮するものである。さらに、出力された導出波形が現実のパラメーターに合致するように、年齢に関して反復実行することによって、患者の血管系の見かけ上の”年齢”が別々に表示される。この表示それ自体も臨床的に妥当なものかもしれない。
【図面の簡単な説明】
さて、本発明の実施例について、添付した図面を参照しつつ説明するが、これら図面において、
図1は、年齢20才及び80才に関して上行大動脈のインピーダンス係数を周波数の関数として示すものである。
図2は、年齢20才及び80才に関して上行大動脈のインピーダンス位相を周波数の関数として示すものである。
図3は、好ましい算出手法に従って血流速波形を導出する算出工程を図をもって示すものである。
詳細な説明
本発明は、末梢血圧波形から導出した上行大動脈の血圧波形を利用するものである。そこで先ず、この工程を簡単に説明する。この工程は、オロウルケの米国特許第5265011号において、「人間における中枢大動脈血圧波形と末梢上肢血圧波形との関係についての解析」(カラマノグル、オロウルケ、アボリオ及びケリー著、欧州心臓ジャーナル(1993年)14号、160頁−167頁)
という論文において、また、1992年にフィラデルフィアのリー・フェビガー社により出版されたオロウルケ、ケリー及びアボリオ著「動脈パルス」、及び1993年にロンドンのアーノルド社により出版されたオロウルケ、セイファー、ドザウ著「動脈血管拡張」というテキストにおいて、より詳細に渡って検討されている。この工程の当該部分について説明が必要であれば、これらの文献を参照していただきたい。
簡潔に述べれば、末梢動脈の血圧波形は、臨床的に決定された変換関数によって、上行大動脈の波形と関連性を持たせることができる。この変換関数は、計測した波形のフーリエ変換形を導出し、当該変換関数を各成分の正弦曲線に適用し、各算出値を合成することにより、極めて容易に適用される。計測波形は、従来の血圧計を使用して、波形計測部位に相当する部位で、心臓収縮期及び心臓拡張期の血圧を測定することによって、較正される。例えば、撓骨動脈において波形を計測し、これを上腕動脈によって較正するのが簡便である。図3には、AAPと記された上記大動脈の血圧に関する波形サンプル2が示されている。これは、変換関数TFを使用して、撓骨動脈波形RAPから導出されたものである。しかしながら、本発明は、AAP波形を導出するために、オロウルケ特許の工程及び変換関数を厳格に使用するという範囲に限定されるものではないことが理解されよう。
上記に引用したオロウルケ特許では、計測された末梢パルスの3次導関数を使用し、正負を仕切るゼロ点を第2の心臓収縮期の肩部の頂点後の3次導関数の最大の極大値に近接させて設定することによって、凹部(incisura)の位置を自動的に決定する手法についても記載されている。しかしながら、波形に関する自己の解釈に基づいて、内科医が凹部(incisura)の位置を人為的に覆すことも許容される、ということも考慮されている。必要ならば、本発明において、凹部(incisura)の位置を算出するか若しくは決定する代わりの方法が使用されてもよい。凹部(incisura)の位置は、以下に説明するように、特に、好ましい実施に関連するものである。
以下に説明する算出及び手順は、周知のソフトウェア手法を使用してマイクロプロセッサーのような装置によって、最も簡便には、ラップトップその他の携帯用コンピューターによって、容易に実行できることが理解できよう。本発明の手法を実施するために、適当な如何なる計算及び処理装置を使用してもよい。
図1には、年齢20才及び80才に関して、周波数に対する係数をプロットしたものが示されている。本発明を実施するために、必要ならば、もっと詳細にプロットしたものを使用することもできるが、年齢に対応する適当な係数値は、以下に説明する補間法によって決定することができる。20才以下の十分に成長した被験者は20才であると仮定し、80才以上の被験者は80才であると仮定する。係数は線型インピーダンス値であると考えることができ、当該周波数において、導出された大動脈の血圧パルスのフーリエ変換形の各周波数成分に適用できる。各周波数成分の振幅は、対応する各係数値で割ることによって決定される。
図1において曲線について考察すると、年齢に対応する曲線の一般的傾向として、年齢20才の曲線上のどの周波数に相当する点も年齢80才の曲線上の2倍の周波数における点に対応することが、臨床的に理解されてきた。そして、この関係が補間法の基礎になるものとして利用できるのである。
よって、補間法は、例えば、年齢20才の曲線上に0.5Hzの間隔で点を取り、対応する年齢20才の点の2倍の周波数において年齢80才の曲線上に点を取り、そして、その2曲線間に直線を引くことによって、実行できる。図示した補間直線は、図1において直線10及び11として示されている。
各直線に沿って、次の関係式を使用して、年齢20才の曲線から直線に沿った距離のある分数値の位置に、与えられた対応年齢Xにおける係数曲線に対応する点を記すことができ、
FX=(X−20)/60
各直線に沿うことを要求される分数値FXを与えることができる。例えば、年齢35才に関しては、各直線に沿う分数値は、年齢20才の点から測定して各直線に沿って0.25である。
年齢に対応させるためにさらなる臨床的データが利用できる場合には、各曲線間に上記でデータを利用できたと同様の手順を適用できることが理解できよう。
このデータは、装置内の参照表のような形態であることが好ましい。個別の周波数成分値において必要とされるのは、各年齢曲線全体ではなく、各年齢曲線のうちの係数値だけであるということが理解される。このようにして、全ての曲線群が容易に算出され、自動的に算出をする間に、適当な間隔で数値が参照表に格納されることが理解される。
図2には、再度年齢20才及び80才に関して、異なる周波数での上行大動脈における血圧波と血流波との間の位相差を示している。人間は歳をとるとともにコンプライアンスが減少し、そのため、与えられた血圧刺激により起生する血流伝搬のパターンも相違していることが理解できる。再度、20才と80才との間の年齢に関して、線型補間法を実行することができ、中間の年齢に対応する位相線図を形成することができる。又、再度、適当な周波数及び年齢値に関して、当該数値を参照表に格納するのが好ましい。
図3は、算出工程を図をもって示したものである。上述のように、上行大動脈の較正パルス波形AAP2は、撓骨動脈の較正波形1から導出される。そして、得られた波形にフーリエ解析が実行される。一般的に、低周波数成分が有効であって、限られた数、例えば最初の8番目〜10番目の周波数成分のみ用いることによって、有用な結果を導き出すことができる。勿論、さらに多くの周波数成分を用いれば、全体の精度は向上するであろう。特に、凹部(incisura)の後に起生する短時間の負方向血流時を抽出することが要求される場合には。
各周波数成分に関して、図1から得られる正弦曲線周波数に対する係数値に関連する年齢は、ここで参照すれば3であるが、対応する血流波成分の振幅を決定するために用いられる。そして、図2から得られる位相差は、ここで参照すれば4であるが、対応する成分の位相を確定するために用いられる。この段階においては、年齢に関するある入力値が用いられる。それが、患者の実年齢か内科医が仮定した代用値であるかにかかわらず。得られた各波形は合成され、出力血流波形7が生成される。
より好ましい実施例においては、その後、このタイプの如何なる血流波形もが具有するはずの基準にこの波形を照らし合わせる検査が行われる。そのような特性の1は、凹部(incisura)の後に、その時期はRAPからAAPに至る工程で認識されるのであるが、血流波形はゼロでなければならない、ということである。
第2は、凹部(incisura)の後に、波形はピーク時の血流の所定範囲内、例えば3%以内、に保持されてなければならない、ということである。必要ならば、加えてその他の基準を使用することもできる。この検査は、人手により実行するか、本発明のプロセッサー内で実行することができる。
得られた波形がこれらの基準に合致しない、又は所定の制限範囲内に対応しない場合には、その後、反復工程が開始されて、この工程において年齢値が上下に変更され、最適な波形8が決定されるまで、血流波形が再算出される。理想的には、この帰属年齢は、ディスプレイ又はその他により、内科医に利用されるものである。あらゆる条件が確定している必要はないが、暦年齢が45才である人に関する最適な波形を得ようとすれば、例えば60才という年齢に関連付ける必要性があることは、臨床的観点からは妥当であると言えよう。
ソフトウェアにおいて好適な実施例に従って実行するために必要とされる算出工程の多くは、撓骨波形から上行大動脈における血圧波形を導出するために使用される既存のソフトウェアと細かな点で異なるだけである。よって、その詳細については触れない。上行大動脈波形の算出から、この波形のフーリエ変換形は既に知られている。各周波数成分に関して、患者の年齢又は帰属年齢に対応する位相及び係数値を提供するために参照表が使用され、血流波形のフーリエ変換形が導出される。そして、これは、時間領域波形に変換される。上述の予め規定された基準に合致しない場合には、最適波形が抽出されるまで、一連の年齢値を使用して当該工程が繰り返される。このタイプのソフトウェア工程は、当該技術分野の専門家によく知られるところである。
本発明は血流波形を決定する方法に直接的に関連するものである一方、本発明は較正計測方法でもあるので、血流量を算出するために使用することもできるということが理解される。大動脈の内径に関する値、故に面積は、標準表若しくは公式から得ることができる。又は、臨床的に、例えばエコー心電図検査法によって、既に得られているかもしれない。
性別のような他の要因をも包含した、より精巧なインピーダンス係数及び位相値、又はより詳細な中間計測方法を使用することもできることが理解される。さらに、AAP波形を導出する変換関数において、その他の要因、例えば年齢、身長及び血圧を用いてもよい。これらのインピーダンスへの影響に比べると、血圧に関する変換関数へのこれらの影響は小さい。本発明の趣旨及び観点の範囲内において、種々変更及び付加することができることも、理解されよう。
Claims (25)
- 次のような工程を備えた大動脈の血流速波形を決定する方法。
(a).末梢部位に相当する部位において計測した心臓収縮期及び心臓拡張期の血圧を参照して、末梢部位において計測した血圧パルス波形を較正する工程。
(b).較正された血圧パルス波形と予め決められた変換関数とを用いて、上行大動脈における較正された大動脈血圧パルス波形を算定する工程。
(c).年齢依存インピーダンス係数及び位相に関して予め決定された数値を参照して、上記較正された大動脈血圧パルス波形から大動脈の血流速波形を算定する工程。
(d).算定された大動脈の血流速波形が予め規定された基準に合致するか否か判定し、上記予め規定された基準と合致しない場合には、大動脈の血流速波形が上記予め規定された基準に合致するまで、年齢に関する異なる数値を用いて、反復して工程(c)を繰り返す工程。 - (a)、(b)、(c)及び(d)のそれぞれの工程は、ソフトウェアを用いたマイクロプロセッサーによって行なわれることを特徴とする請求項1に記載した方法。
- さらに、上記方法は、上記較正された大動脈血圧パルス波形に関する凹部(incisura)の位置に対応したインプットされた又は算出された時間値を格納する工程を含むものであり、
上記予め規定された基準は、凹部(incisura)での血流が略0であるということを含むものである請求項1又は2に記載した方法。 - 上記工程は、ソフトウェアを用いたマイクロプロセッサーによって行なわれることを特徴とする請求項3に記載した方法。
- 上記予め規定された基準は、凹部(incisura)後、血流が、ゼロ点から、ピーク血流に対して予め決定された割合の値より低い範囲内に保持されるということを含むものである請求項3に記載した方法。
- 工程(c)は、上記較正された大動脈の血圧パルス波形のフーリエ変換形を用い、血圧波の各周波数成分に対応した血流波成分を別々に算出し、得られた波形を合成して大動脈の血流速波形を導出することによって、実行されるものである請求項1に記載した方法。
- 工程(c)において、フーリエ変換形の各周波数成分に対応する血流波成分は、参照表に格納された予め規定された年齢群内で各周波数に対応する係数及び位相に関する値を参照して決定されることを特徴とする請求項6に記載した方法。
- 上記予め規定された基準に合致した時の帰属年齢に関する数値が出力されることを特徴とする請求項1に記載した方法。
- 年齢依存インピーダンス係数及び位相に関する予め決定された数値を参照して、上記大動脈の血圧パルス波形から大動脈の血流速波形を算出する工程;
算出する工程において算定された大動脈の血流速波形が予め規定された基準に合致するか否か判定し、上記予め規定された基準と合致しない場合には、大動脈の血流速波形が上記予め規定された基準に合致するまで、年齢に関する異なる数値を用いて、反復して算出する工程を繰り返す工程
を包含する、測定された又は導出された上行大動脈の血圧パルス波形から大動脈の血流速波形を決定する方法。 - 上記算出する工程は、ソフトウェアを用いたマイクロプロセッサーによって行なわれることを特徴とする請求項9に記載した方法。
- さらに、上記方法は、上記上行大動脈血圧パルス波形に関する凹部(incisura)の位置に対応したインプットされた又は算出された時間値を格納する工程を含むものであり、
上記予め規定された基準は、凹部(incisura)での血流が略0であるということを含むものである請求項9又は10に記載した方法。 - 上記格納する工程は、ソフトウェアを用いたマイクロプロセッサーによって行なわれることを特徴とする請求項11に記載した方法。
- 上記予め規定された基準は、凹部(incisura)後、血流が、ゼロ点から、ピーク血流に対して予め決定された割合の値より低い範囲内に保持されるということを含むものであることを特徴とする請求項11に記載した方法。
- 上記算出工程は、上記上行大動脈の血圧パルス波形のフーリエ変換形を用い、血圧波の各周波数成分に対応した血流波成分を別々に算出し、得られた波形を合成して大動脈の血流速波形を導出することによって、実行されるものであることを特徴とする請求項9又は10に記載した方法。
- 上記算出工程において、フーリエ変換形の各周波数成分に対応する血流波成分は、参照表に格納された予め規定された年齢群内で各周波数に対応する係数及び位相に関する値を参照して決定されることを特徴とする請求項14に記載した方法。
- 上記予め規定された基準に合致した時の帰属年齢に関する数値が出力されることを特徴とする請求項9に記載した方法。
- 次のような工程を包含する大動脈の血流速波形を表示する方法。
・ 上行大動脈の血圧パルス波形を規定するパラメータ、並びに、年齢依存インピーダンス係数及び位相に関して予め決められた数値を規定するパラメータを用いて、大動脈血流速波形を規定するパラメータを算出する工程。
・ 上記算出されたパラメータが、予め規定された基準に合致するか否か判定するために検査し、上記基準に合致しない場合には、上記算出されたパラメータが上記予め規定された基準に合致するまで、年齢に関する異なる数値を適用して、上記算出を反復して繰り返す工程。
・ 上記大動脈の血流速波形パラメータによって規定された大動脈の血流速波形をプロットする工程。 - 上記算出及びプロットする工程は、ソフトウェアを用いたマイクロプロセッサーによって行なわれることを特徴とする請求項17に記載した方法。
- さらに、上記方法は、上記上行大動脈血圧パルス波形に関する凹部(incisura)の位置に対応したインプットされた又は算出された時間値を格納し、
上記予め規定された基準は、凹部(incisura)での血流が略0であることを特徴とする請求項17又は18に記載した方法。 - 上記更なる工程は、ソフトウェアを用いたマイクロプロセッサーによって行なわれることを特徴とする請求項19に記載した方法。
- 上記予め規定された基準は、凹部(incisura)後、血流が、ゼロ点から、ピーク血流に対して予め決定された割合の値より低い範囲内に保持されるということを含むものであることを特徴とする請求項19に記載した方法。
- 上記算出工程は、上記上行大動脈の血圧パルス波形のフーリエ変換形を用い、血圧波の各周波数成分に対応した血流波成分を別々に算出し、得られた波形を合成して大動脈の血流速波形を導出することによって、実行されるものであることを特徴とする請求項21記載した方法。
- 上記算出工程において、フーリエ変換形の各周波数成分に対応する血流波成分は、参照表に格納された予め規定された年齢群内で各周波数に対応する係数及び位相に関する値を参照して決定されることを特徴とする請求項22に記載した方法。
- 上記予め規定された基準に合致した時の帰属年齢に関する数値が出力されることを特徴とする請求項23に記載した方法。
- 大動脈の血流速波形の表示がコンピューターのモニター上に現れることを特徴とする請求項17乃至24のいずれかに記載した方法。
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