JP3820183B2 - Acrylic ester compounds and uses thereof - Google Patents

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JP3820183B2
JP3820183B2 JP2002140663A JP2002140663A JP3820183B2 JP 3820183 B2 JP3820183 B2 JP 3820183B2 JP 2002140663 A JP2002140663 A JP 2002140663A JP 2002140663 A JP2002140663 A JP 2002140663A JP 3820183 B2 JP3820183 B2 JP 3820183B2
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  • Heterocyclic Compounds Containing Sulfur Atoms (AREA)
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はアクリル酸エステル化合物、該アクリル酸エステル化合物を含有する重合性組成物、該重合性組成物を重合して得られる硬化物並びに光学部品に関する。さらには、該アクリル酸エステル化合物を製造する際の原料となる含硫化合物に関する。
【0002】
【従来の技術】
無機ガラスは透明性に優れ、光学異方性が小さいなどの諸物性に優れていることから、透明性光学材料として広い分野で使用されている。しかしながら、重くて破損しやすいこと、生産性が悪い等の問題があり、近年、無機ガラスに代わる有機光学用材料(光学用樹脂)の開発が盛んに行われている。
【0003】
光学用樹脂として基本的に重要な特性は透明性である。現在までに、透明性の良好な工業的な光学用樹脂として、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ビスフェノールAポリカーボネート(BPA−PC)、ポリスチレン(PS)、メチルメタクリレート−スチレン共重合ポリマー(MS)、スチレン−アクリロニトリル共重合ポリマー(SAN)、ポリ(4−メチルペンテン−1)(TPX)、ポリシクロオレフィン(COP)、ポリジエチレングリコールビスアリルカーボネート(EGAC)、ポリチオウレタン(PTU)等が知られている。
【0004】
PMMAは透明性、耐候性に優れ、かつ成形性も良好である。しかしながら、屈折率(nd)が1.49と小さく、吸水性が大きいという欠点がある。
【0005】
BPA−PCは、透明性、耐熱性、耐衝撃性及び高屈折性に優れるものの、光学的な異方性(複屈折)が比較的大きく、また、色収差が大きい(低アッベ数)ため、利用分野が限定される。
【0006】
PS及びMSは、成形性、透明性、低吸水性及び高屈折性に優れるものの、耐衝撃性、耐候性及び耐熱性に劣り光学樹脂としてはほとんど実用化されていない。
【0007】
SANは比較的、屈折率が高く、機械的物性もバランスがよいとされているが、耐熱性にやや難があり(熱変形温度:80〜90℃)、光学用樹脂としてはほとんど使われていない。
【0008】
TPX及びCOPは透明性、低吸水性、耐熱性に優れるものの、低屈折率(nd =1.47〜1.53)で耐衝撃性やガスバリヤー性や染色性が悪いという問題がある。
【0009】
EGACはジエチレングリコールビスアリルカーボネートをモノマーとする熱硬化性の光学用樹脂であり、汎用眼鏡レンズ用途には最も多く使用されている。透明性、耐熱性に優れ、色収差は極めて小さいものの、低屈折率(nd=1.50)で耐衝撃性に劣るという欠点がある。
【0010】
PTUは、ジイソシアネート化合物とポリチオール化合物との反応で得られる熱硬化性樹脂であり、超高屈折率眼鏡レンズ用途には最も多く使用されている。透明性、耐衝撃性、高屈折性に特に優れ、かつ、色収差も小さく、極めて優秀な材料であるが、熱重合による成形時間が長い(1日〜3日)という欠点があり、生産性の点で問題を残している。
【0011】
生産性を高めるために短時間で重合成形を行う目的で、臭素原子あるいは硫黄原子を含有するアクリル酸エステル類またはチオアクリル酸エステル類を用いて、光照射によって開始されるラジカル重合によって、光学用レンズを得る方法(例えば、特開昭63−248811号、特開平1−266613号、特開平3−217412号など)等が提案されている。また、ラジカル重合性を有する化合物として、含硫脂環構造を有する(メタ)アクリル酸エステル化合物を用いて光学用レンズを得る方法(例えば、特開平3−215801号、特開平4−161410号公報など)等も示唆されている。
【0012】
しかしながら、これらの方法によると、短時間での重合は可能となるものの、得られる樹脂は、光学特性(例えば、透明性、屈折率、アッベ数など)、熱的特性(例えば、熱変形温度など)、機械的特性(例えば、耐衝撃性、曲げ強度など)等の諸物性面において光学部品として十分に満足なものであるとは言い難かった。すなわち、例えば、眼鏡レンズとして用いた場合、屈折率が十分に高くなかったり、あるいは、高い屈折率を有するもののアッベ数が低い、脆くて割れやすい、あるいは、材料の比重が大きいためレンズとして重い、得られたレンズ表面にハードコートを施すなどの処理を行う際に用いる溶剤により表面が荒れたり、侵される等々の問題があり、それらの問題を克服した材料の開発が強く望まれていた。
【0013】
以上のように、従来の光学用樹脂は優れた特徴を有しているものの、それぞれに克服すべき欠点を有しているのが現状である。このような状況下にあって、短時間で重合、成形加工が可能な生産性に優れた、かつ、熱的特性、機械的特性が良好で、高屈折率、高アッベ数の新たな光学用材料の開発が切望されているのが現状である。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、上述したような従来の光学用樹脂の欠点を解決し、短時間で重合、成形加工が可能な生産性に優れた、かつ、熱的特性、機械的特性が良好で、高屈折率の光学用樹脂を提供することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決するため、鋭意検討した結果、本発明に到達した。すなわち本発明は、
【0016】
〔1〕一般式(1)で表されるアクリル酸エステル化合物、
【0017】
【化15】

Figure 0003820183
【0018】
(式中、aは0〜4の整数を表し、
1は、直結単結合、置換基を有していてもよいアルキレン基、置換基を有していてもよいアラルキレン基、置換基を有していてもよいアリーレン基又は−Y3−S−R4−S−Y4−基を表し、
2及びR3はそれぞれ独立に水素原子又はアルキル基を表し、X1及びX2はそれぞれ酸素原子又は硫黄原子を表し、Y1及びY2は酸素原子又は硫黄原子を含有していてもよいアルキレン基を表し、
上記−Y3−S−R4−S−Y4−基中、R4はアルキレン基、アラルキレン基又はアリーレン基を表し、Y3及びY4はそれぞれ独立にアルキレン基を表す)
【0019】
〔2〕上記一般式(1)において、a=1、かつ、R1が直結単結合、置換基を有していてもよいアルキレン基、置換基を有していてもよいアラルキレン基、置換基を有していてもよいアリーレン基又は−Y3−S−R4−S−Y4−基 [当該基中、Y3は−(CH2m−基、Y4は−(CH2n−基(m及びnはそれぞれ独立に1〜4の整数)を表す]であり、さらにY1が−(CH2k−基、Y2が−(CH2l−基(k及びlはそれぞれ1〜4の整数)である前記アクリル酸エステル化合物、
【0020】
〔3〕上記一般式(1)において、a=0、かつ、かつ、Y1が−(CH2k−基、Y2が−(CH2l−基(k及びlはそれぞれ1〜4の整数)である前記アクリル酸エステル化合物、
【0021】
〔4〕前記一般式(1)で表される化合物が、下記一般式(1−a)で表される化合物である〔2〕記載のアクリル酸エステル化合物、
【0022】
【化16】
Figure 0003820183
(式中、R5はR1と同様の直結単結合、置換基を有していてもよいアルキレン基、置換基を有していてもよいアラルキレン基又は置換基を有していてもよいアリーレン基を示し、R2,R3,X1,X2,k,lは前記と同じ意味を示す。)
【0023】
〔5〕前記一般式(1)で表される化合物が、下記一般式(1−b)で表される化合物である〔2〕記載のアクリル酸エステル化合物、
【0024】
【化17】
Figure 0003820183
(式中、R2,R3,R4,X1,X2,k,l,m,nは前記と同じ意味を示す。)
【0025】
〔6〕前記一般式(1)で表される化合物が、下記一般式(1−c)で表される化合物である〔3〕記載のアクリル酸エステル化合物、
【0026】
【化18】
Figure 0003820183
(式中、R2,R3,X2,lは前記と同じ意味を示す。)
【0027】
〔7〕前記一般式(1)で表される化合物が、下記一般式(1−d)で表される化合物である〔3〕記載のアクリル酸エステル化合物、
【0028】
【化19】
Figure 0003820183
(式中、R2,R3,lは前記と同じ意味を示す。)上記一般式(1)において、a
【0029】
〔8〕前記〔1〕〜〔7〕のアクリル酸エステル化合物のいずれかを含有する重合性組成物、
〔9〕前記〔8〕の重合性組成物を重合して得られる硬化物、
〔10〕前記〔9〕の硬化物からなる光学部品、
【0030】
〔11〕一般式(2)で表される含硫化合物をアクリル酸エステル化することによる一般式(1)で表されるアクリル酸エステル化合物の製造方法、
【0031】
【化20】
Figure 0003820183
(式中、a、R1、X1、X2、Y1及びY2は前記に同じ)
【0032】
〔12〕 前記アクリル酸エステル化が、前記一般式(2)の化合物をハロプロピオン酸類又はその酸ハロゲン化物と反応させ、ハロプロピオン酸エステル化合物とした後、脱ハロゲン化水素して、アクリル酸エステル化することを特徴とする前記〔11〕の一般式(1)の化合物の製造方法、
【0033】
〔13〕前記一般式(2)で表される化合物が、下記一般式(2−a)で表される化合物である前記〔11〕又は〔12〕のアクリル酸エステル化合物の製造方法、
【0034】
【化21】
Figure 0003820183
〔式中、R5は、直結単結合、置換基を有していてもよいアルキレン基、置換基を有していてもよいアラルキレン基又は置換基を有していてもよいアリーレン基であり、k、lはそれぞれ独立に1〜4の整数を表し、X1及びX2はそれぞれ酸素原子又は硫黄原子を表す。〕
【0035】
〔14〕前記一般式(2)で表される化合物が、下記一般式(2−b)で表される化合物である前記〔11〕又は〔12〕のアクリル酸エステル化合物の製造方法、
【化22】
Figure 0003820183
〔式中、R4はアルキレン基、アラルキレン基又はアリーレン基を表し、k、l、m、nはそれぞれ独立に1〜4の整数を表し、X1及びX2はそれぞれ酸素原子又は硫黄原子を表す。〕
【0036】
〔15〕前記一般式(2)で表される化合物が、下記一般式(2−c)で表される化合物である前記〔11〕又は〔12〕のアクリル酸エステル化合物の製造方法、
【0037】
【化23】
Figure 0003820183
〔式中、X2は酸素原子又は硫黄原子を表し、lは1〜4の整数である。〕
【0038】
〔16〕前記一般式(2)で表される化合物が、下記一般式(2−d)で表される化合物である前記〔11〕又は〔12〕のアクリル酸エステル化合物の製造方法、
【0039】
【化24】
Figure 0003820183
〔式中、lは1〜4の整数である。〕
【0040】
〔17〕一般式(2−a)で表される含硫化合物。
【0041】
【化25】
Figure 0003820183
〔式中、R1は、直結単結合、置換基を有していてもよいアルキレン基、置換基を有していてもよいアラルキレン基又は置換基を有していてもよいアリーレン基であり、k、lはそれぞれ独立に1〜4の整数を表し、X1及びX2はそれぞれ酸素原子又は硫黄原子を表す。〕
【0042】
〔18〕一般式(2−b)で表される含硫化合物。
【0043】
【化26】
Figure 0003820183
〔式中、R4はアルキレン基、アラルキレン基又はアリーレン基を表し、k、l、m、nはそれぞれ独立に1〜4の整数を表し、X1及びX2はそれぞれ酸素原子又は硫黄原子を表す。〕
【0044】
〔19〕一般式(2−c)で表される含硫化合物。
【0045】
【化27】
Figure 0003820183
〔式中、X2は酸素原子又は硫黄原子を表し、lは1〜4の整数である。〕
【0046】
〔20〕一般式(3)で表される含硫化合物。
【0047】
【化28】
Figure 0003820183
(式中、X3はハロゲン原子を表し、bは1〜4の整数を表す)
に関する。
【0048】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の一般式(1)で表されるアクリル酸エステル化合物は、分子内に1つないし2つのジチオラン環構造を有し、かつ、分子内に2つの(メタ)アクリロイル基を有することを化学構造上の特徴とする新規化合物である。
【0049】
本発明のアクリル酸エステル化合物は、分子内に1つないし2つのジチオラン環構造を有し、かつ、2つの(メタ)アクリロイル基を有することを分子構造上の特徴とする新規化合物であり、光照射によって重合開始されて硬化可能な重合性組成物用のモノマーとして有用である。
【0050】
【化29】
Figure 0003820183
【0051】
一般式(1)において、aは0〜4の整数を表す。aは好ましくは、0〜3の整数であり、より好ましくは、0〜2の整数であり、さらに好ましくは0又は1の整数である。
【0052】
一般式(1)において、R1は、直結単結合、置換基を有していてもよいアルキレン基、置換基を有していてもよいアラルキレン基、置換基を有していてもよいアリーレン基又は−Y3−S−R4−S−Y4−基(R4はアルキレン基、アラルキレン基又はアリーレン基を表し、Y3及びY4はそれぞれ独立にアルキレン基を表す)を表し、
好ましくは、置換基を有していてもよい炭素数1〜20の鎖状、環状又はそれらを組み合わせてなるアルキレン基、置換基を有していてもよい炭素数6〜20のアラルキレン基、若しくは、置換基を有していてもよい炭素数4〜20のアリーレン基又は−Y3−S−R4−S−Y4−基である。
【0053】
1が置換基を有していてもよいアルキレン基である場合、該アルキレン基中の置換基としては、アルコキシ基、アルコキシアルコキシ基、アラルキルオキシ基、アリールオキシ基、アリールオキシアルキルオキシ基、アルキルチオ基、アルキルチオアルキルチオ基、アラルキルチオ基、アリールチオ基又はアリールチオアルキルチオ基などが挙げられる。
【0054】
1が置換基を有していてもよいアラルキレン基又はアリーレン基である場合、該アラルキレン基又はアリーレン基中の芳香環が置換されることが好ましい。かかる置換基としては、アルキル基、アルコキシ基、アルコキシアルコキシ基、アラルキルオキシ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールオキシアルキルオキシ基、アルキルチオ基、アルキルチオアルキルチオ基、アラルキルチオ基、アリールチオ基、アリールチオアルキルチオ基又はハロゲン原子などが挙げられる。
【0055】
また前記アラルキレン基中の芳香環又はアリーレン基中の芳香環は、炭化水素芳香環であってもよく、あるいは、ヘテロ原子を含有する複素芳香環であってもよい。かかるヘテロ原子として、好ましくは、酸素原子、硫黄原子又は窒素原子が挙げられ、より好ましくは、酸素原子又は硫黄原子であり、さらに好ましくは、硫黄原子である。
【0056】
該R1基として、より好ましくは、直結単結合、炭素数1〜8の直鎖状、分岐状、環状又はそれらを組み合わせてなるアルキレン基、炭素数6〜12のアラルキレン基、若しくは、炭素数4〜12のアリーレン基又は−Y3−S−R4−S−Y4−基であり、
さらに好ましくは、直結単結合、炭素数1〜4の直鎖状、分岐状、環状又はそれらを組み合わせてなるアルキレン基、炭素数6〜8のアラルキレン基、若しくは、炭素数4〜10のアリーレン基又は−Y3−S−R4−S−Y4−基である。
【0057】
−Y3−S−R4−S−Y4−基中、R4はアルキレン基、アラルキレン基又はアリーレン基を表し、Y3及びY4はそれぞれ独立にアルキレン基を表す。
−Y3−S−R4−S−Y4−基において、R4は、好ましくは、置換基を有していてもよい炭素数1〜20の鎖状、環状又はそれらを組み合わせてなるアルキレン基、置換基を有していてもよい炭素数6〜20のアラルキレン基、若しくは、置換基を有していてもよい炭素数4〜20のアリーレン基である。
【0058】
置換基を有していてもよいアルキレン基において、かかる置換基としては、アルコキシ基、アルコキシアルコキシ基、アラルキルオキシ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールオキシアルキルオキシ基、アルキルチオ基、アルキルチオアルキルチオ基、アラルキルチオ基、アリールチオ基、アリールチオアルキルチオ基又はハロゲン原子などが挙げられる。
【0059】
また、置換基を有していてもよいアラルキレン基及びアリーレン基において、かかる置換基としては、アルキル基、アルコキシ基、アルコキシアルコキシ基、アラルキルオキシ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールオキシアルキルオキシ基、アルキルチオ基、アルキルチオアルキルチオ基、アラルキルチオ基、アリールチオ基、アリールチオアルキルチオ基又はハロゲン原子などが挙げられる。
【0060】
前記アルキレン基は、ヘテロ原子を含有していてもよい。かかるヘテロ原子としては、例えば酸素原子又は硫黄原子が挙げられる。
【0061】
また前記アラルキレン基中の芳香環又はアリーレン基中の芳香環は、炭化水素芳香環であってもよく、あるいは、ヘテロ原子を含有する複素芳香環であってもよい。
【0062】
該R4基として、より好ましくは、炭素数1〜8の直鎖状、分岐状、環状又はそれらを組み合わせてなるアルキレン基、炭素数6〜12のアラルキレン基、若しくは、炭素数4〜12のアリーレン基であり、
さらに好ましくは、炭素数1〜4の直鎖状、分岐状、環状又はそれらを組み合わせてなるアルキレン基、炭素数6〜8のアラルキレン基、若しくは、炭素数4〜10のアリーレン基である。
中でも、無置換のアルキレン基、アラルキレン基、アリーレン基は特に好ましい。
【0063】
該R4基としては、例えば、メチレン基、エチレン基、エチリデン基、トリメチレン基、1−メチル−1,2−エチレン基、イソプロピリデン基、テトラメチレン基、エチルエチレン基、1−ブチリデン基、2−ブチリデン基、1,5−ペンタメチレン基、1,6−ヘキサメチレン基、1,8−オクタメチレン基、1,4−シクロヘキシレン基、1,3−シクロヘキシレン基、1,2−シクロヘキシレン基、1,4−シクロヘキサンビスメチル基、1,3−シクロヘキサンビスメチル基、1,2−シクロヘキサンビスメチル基、1,4−シクロヘキサンビスエチル基、1,3−シクロヘキサンビスエチル基、1,2−シクロヘキサンビスエチル基、1,4−キシリレン基、1,3−キシリレン基、1,2−キシリレン基、
1,4−(α,α’−ジメチル)キシリレン基、1,3−(α,α’−ジメチル)キシリレン基、1,2−(α,α’−ジメチル)キシリレン基、
1,4−(α,α,α’,α’−テトラメチル)キシリレン基、1,3−(α,α,α’,α’−テトラメチル)キシリレン基、1,2−(α,α,α’,α’−テトラメチル)キシリレン基、
1,4−ベンゼンビス−β−エチル基、1,3−ベンゼンビス−β−エチル基、1,2−ベンゼンビス−β−エチル基、
1,4−フェニレン基、1,3−フェニレン基、1,2−フェニレン基、ナフチレン基、チオフェン−2,5−ジイル基などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0064】
該R4基として、メチレン基、エチレン基、エチリデン基、トリメチレン基、1−メチル−1,2−エチレン基、イソプロピリデン基、テトラメチレン基、1,4−キシリレン基、1,3−キシリレン基、1,2−キシリレン基、1,4−フェニレン基、1,3−フェニレン基、1,2−フェニレン基、ナフチレン基、チオフェン−2,5−ジイル基は特に好ましい。
【0065】
−Y3−S−R4−S−Y4−基において、Y3及びY4は、好ましくは、総炭素数1〜8アルキレン基であり、より好ましくは、Y3が−(CH2m−で表される基であり、Y4が−(CH2n−で表される基である。ここで、m及びnはそれぞれ独立に、1〜4の整数を表し、好ましくは、1〜3の整数を表し、より好ましくは、整数1又は2である。かかるm及びnとして、整数1は特に好ましい。
【0066】
該R1基としては、例えば、直結単結合、メチレン基、ジメチレン基、エチリデン基、トリメチレン基、1−メチル−1,2−エチレン基、イソプロピリデン基、テトラメチレン基、エチルエチレン基、1−ブチリデン基、2−ブチリデン基、1,5−ペンタメチレン基、1,6−ヘキサメチレン基、1,8−オクタメチレン基、1,4−シクロヘキシレン基、1,3−シクロヘキシレン基、1,2−シクロヘキシレン基、1,4−シクロヘキサンジメチル基、1,3−シクロヘキサンジメチル基、1,2−シクロヘキサンジメチル基、1,4−シクロヘキサンジエチル基、1,3−シクロヘキサンジエチル基、1,2−シクロヘキサンジエチル基、
【0067】
1,4−キシリレン基、1,3−キシリレン基、1,2−キシリレン基、
1,4−(α,α’−ジメチル)キシリレン基、1,3−(α,α’−ジメチル)キシリレン基、1,2−(α,α’−ジメチル)キシリレン基、
1,4−(α,α,α’,α’−テトラメチル)キシリレン基、1,3−(α,α,α’,α’−テトラメチル)キシリレン基、1,2−(α,α,α’,α’−テトラメチル)キシリレン基、
1,4−ベンゼン−ビス−β−エチル基、1,3−ベンゼン−ビス−β−エチル基、1,2−ベンゼン−ビス−β−エチル基、
1,4−フェニレン基、1,3−フェニレン基、1,2−フェニレン基、2,3−ナフチレン基、2,6−ナフチレン基、2,2’−ビフェニル基、2,2’−ジフェニルエーテル基、フラン−2,5−ジイル基、チオフェン−2,5−ジイル基;
【0068】
メタン−1,1−ビス−チオメチル基、エタン−1,2−ビス−チオメチル基、エタン−1,1−ビスチオメチル基、プロパン−1,3−ビス−チオメチル基、1−メチル−エタン−1,2−ビス−チオメチル基、プロパン−2,2−ビス−チオメチル基、ブタン−1,4−ビス−チオメチル基、ブタン−1,2−ビス−チオメチル基、ブタン−1,1−ビス−チオメチル基、ブタン−2,2−ビス−チオメチル基、ペンタン−1,5−ビス−チオメチル基、ヘキサン−1,6−ビス−チオメチル基、オクタン−1,8−ビス−チオメチル基、シクロヘキサン−ビス−1,4−チオメチル基、シクロヘキサン−1,3−ビス−チオメチル基、シクロヘキサン−ビス−1,2−チオメチル基、シクロヘキサン−1,4−ビス(メチルチオメチル)基、シクロヘキサン−1,3−ビス(メチルチオメチル)基、シクロヘキサン−1,2−ビス(メチルチオメチル)基、シクロヘキサン−1,4−ビス(エチルチオメチル)基、シクロヘキサン−1,3−ビス(エチルチオメチル)基、シクロヘキサン−1,2−ビス(エチルチオメチル)基、ベンゼン−1,4−ビス(メチルチオメチル)基、ベンゼン−1,3−ビス(メチルチオメチル)基、ベンゼン−1,2−ビス(メチルチオメチル)基、
ベンゼン−1,4−ビス(α−メチル−メチルチオメチル)基、ベンゼン−1,3−ビス(α−メチル−メチルチオメチル)基、ベンゼン−1,2−ビス(α−メチル−メチルチオメチル)基、
ベンゼン−1,4−ビス(α,α−ジメチル−メチルチオメチル)基、
ベンゼン−1,3−ビス(α,α−ジメチル−メチルチオメチル)基、
ベンゼン−1,2−ビス(α,α−ジメチル−メチルチオメチル)基、
ベンゼン−1,4−ビス(β−エチル)基、ベンゼン−1,3−ビス(β−エチル)基、ベンゼン−1,2−ビス(β−エチル)基、
ベンゼン−1,4−ビスチオメチル基、ベンゼン−1,3−チオメチル基、ベンゼン−1,2−ビスチオメチル基、ナフタレン−ビス−チオメチル基、チオフェン−2,5−ビス(チオメチル)基;
などの二価の連結基が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0069】
該R1基として、直結単結合、メチレン基、ジメチレン基、トリメチレン、テトラメチレン基、1,4−フェニレン基、1,3−フェニレン基、1,2−フェニレン基、ナフチレン基、チオフェン−2,5−ジイル基、
メタン−1,1−ビス−チオメチル基、エタン−1,2−ビス−メチル基、プロパン−1,3−ビス−チオメチル基、プロパン−1,2−ビス−チオメチル基、プロパン−2,2−ビス−チオメチル基、ブタン−1,4−チオメチル基、ベンゼン−1,4−ビス(メチルチオメチル)基、ベンゼン−1,3−ビス(メチルチオメチル)基、ベンゼン−1,2−ビス(メチルチオメチル)基、ベンゼン−1,4−ビス(チオメチル)基、ベンゼン−1,3−ビス(チオメチル)基、ベンゼン−1,2−ビス(チオメチル)基、ナフタレン−ビス−チオメチル基、チオフェン−2,5−ビス−チオメチル基は特に好ましい。
【0070】
一般式(1)において、R2及びR3は、水素原子又はアルキル基を表す。
該置換基R2及びR3として、好ましくは、水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基であり、より好ましくは、水素原子又はメチル基である。
【0071】
一般式(1)において、Y1及びY2はそれぞれ独立に、酸素原子又は硫黄原子を含有していてもよいアルキレン基を表す。
酸素原子又は硫黄原子を含有していてもよいアルキレン基とは、該アルキレン基中のメチレン基の一部がオキサ基(−O−)またはチア基(−S−)となっていてもよいということを示す。かかる酸素原子又は硫黄原子を含有していてもよいアルキレン基としては、下記式(a)で表される基であることが好ましい。
【0072】
【化30】
Figure 0003820183
(式中、X4は酸素原子又は硫黄原子を表し、R6は水素原子又はメチル基を表し、p及びqはそれぞれ独立に1〜4の整数を表す)
一般式(1)において、Y1及びY2として、好ましくは、総炭素数1〜8のアルキレン基であり、より好ましくは、Y1が−(CH2k−で表される基であり、Y2が−(CH2l−で表される基である。ここで、k及びlはそれぞれ1〜4の整数を表し、好ましくは、1〜3の整数であり、より好ましくは、整数1又は2である。一般式(1)における、k及びlとして、整数1は特に好ましい。
【0073】
一般式(1)において、X1及びX2はそれぞれ独立に、硫黄原子又は酸素原子を表し、好ましくは、硫黄原子である。
【0074】
本発明の一般式(1)で表されるアクリル酸エステル化合物の中でも、下記一般式(1−a)〜一般式(1−d)で表される化合物は、特に好ましい態様である。
【0075】
【化31】
Figure 0003820183
(式中、R5はR1と同様の直結単結合、置換基を有していてもよいアルキレン基、置換基を有していてもよいアラルキレン基又は置換基を有していてもよいアリーレン基を示し、R2,R3,R4,X1,X2,k,l,m,nは前記と同じ意味を示す。)
【0076】
本発明の一般式(1)で表されるアクリル酸エステル化合物の具体例としては、下記の化合物が例示されるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0077】
【表1】
Figure 0003820183
【0078】
【表2】
Figure 0003820183
【0079】
【表3】
Figure 0003820183
【0080】
【表4】
Figure 0003820183
【0081】
【表5】
Figure 0003820183
【0082】
【表6】
Figure 0003820183
【0083】
【表7】
Figure 0003820183
【0084】
【表8】
Figure 0003820183
【0085】
【表9】
Figure 0003820183
【0086】
【表10】
Figure 0003820183
【0087】
【表11】
Figure 0003820183
【0088】
【表12】
Figure 0003820183
【0089】
【表13】
Figure 0003820183
【0090】
【表14】
Figure 0003820183
【0091】
【表15】
Figure 0003820183
【0092】
さらに、一般式(1−c)及び一般式(1−d)で表されるアクリル酸エステル化合物の具体例としては、下記に示された化合物が例示される。
【0093】
【表16】
Figure 0003820183
【0094】
【表17】
Figure 0003820183
【0095】
【表18】
Figure 0003820183
【0096】
【表19】
Figure 0003820183
【0097】
【表20】
Figure 0003820183
【0098】
【表21】
Figure 0003820183
【0099】
本発明の一般式(1)で表されるアクリル酸エステル化合物は、一般式(2)で表される含硫化合物を原料として、反応それ自体は公知の各種エステル化法によって、好適に製造される。すなわち、一般式(2)で表される化合物に対して、
▲1▼アクリル酸類を反応させる方法;
▲2▼ハロプロピオン酸化合物(例えば、3−クロロプロピオン酸、3−ブロモプロピオン酸、3−クロロ−2−メチルプロピオン酸、3−ブロモ−2−メチルプロピオン酸など)又はその酸ハロゲン化物を反応させ、ハロプロピオン酸エステル化合物とした後、脱ハロゲン化水素して、アクリル酸エステル化する方法;
などを代表的な具体例とする公知の各種エステル化法によって、本発明の一般式(1)で表されるアクリル酸エステル化合物は、好適に製造される。
【0100】
【化32】
Figure 0003820183
(式中、a、R1、X1、X2、Y1及びY2は前記に同じ)
【0101】
本発明にかかる一般式(2)中の、a、R1、X1、X2、Y1及びY2は、一般式(1)における、a、R1、X1、X2、Y1及びY2と同じ意味を表す。
【0102】
一般式(2)で表される含硫化合物の中でも、下記一般式(2−a)〜一般式(2−d)で表される化合物は、一般式(1)で表される化合物を製造するための中間体化合物として特に好ましい態様である。これらの含硫化合物の中で、下記一般式(2−a)、(2−b)及び(2−c)で表される化合物は新規化合物である。
【0103】
【化33】
Figure 0003820183
〔式中、R5は、直結単結合、置換基を有していてもよいアルキレン基、置換基を有していてもよいアラルキレン基又は置換基を有していてもよいアリーレン基であり、k、lはそれぞれ独立に1〜4の整数を表し、X1及びX2はそれぞれ酸素原子又は硫黄原子を表す。〕
【0104】
【化34】
Figure 0003820183
〔式中、R4はアルキレン基、アラルキレン基又はアリーレン基を表し、k、l、m、nはそれぞれ独立に1〜4の整数を表し、X1及びX2はそれぞれ酸素原子又は硫黄原子を表す。〕
【0105】
【化35】
Figure 0003820183
〔式中、X2は酸素原子又は硫黄原子を表し、lは1〜4の整数である。〕
【0106】
【化36】
Figure 0003820183
〔式中、lは1〜4の整数である。〕
【0107】
本発明の一般式(2)で表される含硫化合物の具体例としては、下記の化合物が例示されるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0108】
【表22】
Figure 0003820183
【0109】
【表23】
Figure 0003820183
【0110】
【表24】
Figure 0003820183
【0111】
【表25】
Figure 0003820183
【0112】
【表26】
Figure 0003820183
【0113】
【表27】
Figure 0003820183
【0114】
【表28】
Figure 0003820183
【0115】
さらに、一般式(2−c)〜一般式(2−d)で表される含硫化合物の具体例としては、下記表中に示された化合物が例示される。
【0116】
【表29】
Figure 0003820183
【0117】
次に、本発明にかかる一般式(2)で表される含硫化合物の製造方法について説明する。
【0118】
一般式(2)で表される含硫化合物のうち、前記一般式(2−a)で表される化合物は、代表的には下記スキームAに示す合成経路などにより製造される。
【0119】
【化37】
Figure 0003820183
(上記スキームA中、R5、k及びlは前記に同じを表し、Yは塩素原子又は臭素原子を表す)
【0120】
上記スキームAの方法では、式(4)で表されるジアルデヒド化合物又はそのアセタール誘導体、若しくは、式(5)で表されるテトラハロゲン化合物を出発原料化合物として、式(6)で表されるジメルカプトアルキルヒドロキシ化合物を反応させて、一般式(2−a)において、X1及びX2が酸素原子である化合物が得られる。かかるジチオラン環を形成する反応は、例えば、Journal of Chemical Society(C),415〜419頁(1969年)に記載の方法を参考にして同様な方法に従って、実施される。
【0121】
その後、該ジヒドロキシ化合物のヒドロキシ基を公知の方法(例えば、酸性条件下でチオ尿素を作用させた後、生成したチオロニウム塩を加水分解させる方法など)によりメルカプト基へと変換することにより、本発明の一般式(2−a)においてX1及びX2が硫黄原子で表される含硫化合物が製造される。かかるヒドロキシ化合物をチオール(メルカプト)化合物への変換は、公知の方法、例えば、Journal of American Chemical Society, 68巻, 2103〜2104頁(1946年)、Journal of Organic Chemistry, 27巻, 93〜95頁(1962年)、Organic Synthesis, V, 401〜403頁(1963年)などに記載の方法によって、好適に実施される。
【0122】
一般式(2)で表される含硫化合物のうち、前記一般式(2−b)で表される化合物は、代表的には下記スキームBに示す合成経路などにより製造される。
【0123】
【化38】
Figure 0003820183
(上記スキームB中、R4、k、l、m及びnは前記に同じであり、X5、X6及びX7は塩素原子又は臭素原子を表す)
【0124】
上記スキームBの方法では、式(7)で表されるハロアルキルアルデヒド類又はそのアセタール誘導体を出発原料化合物として、式(8)で表されるチオ酢酸又はその塩(例えば、ナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩など)を作用させて、式(9)で表される化合物を得る。該化合物に対して酸触媒などの存在下に式(6)で表されるジメルカプトヒドロキシ化合物(代表的には、2,3−メルカプト−1−プロパノールなど)を反応させて、式(10)のジチオラン環含有化合物を得た後、該ジチオラン含有化合物(10)のアセチルチオ基を酸性又は塩基性条件下で加水分解することによって、式(11)で表される化合物(前記式(2)において、a=0、かつ、X1は酸素原子、X2は硫黄原子であり、さらにY1が−(CH2k−基(kは1〜4の整数)、Y2が−(CH2l−基(lは1〜4の整数)である化合物)が製造される。
【0125】
この式(11)で表される化合物を式(12)で表されるジハロゲン化合物と反応させて、本発明の一般式(2−b)においてX1及びX2が酸素原子で表される含硫化合物が製造される。
【0126】
さらに、ヒドロキシ基を公知の方法(例えば、酸性条件下でチオ尿素を作用させた後、生成したチオロニウム塩を加水分解させる方法など)によりメルカプト基へと変換することにより、本発明の一般式(2−b)においてX1及びX2が硫黄原子で表される含硫化合物が製造される。かかる方法は、前述の通り、特開平6−16657号公報などに詳しい。
【0127】
一般式(2)で表される含硫化合物のうち、前記一般式(2−c)及び一般式(2−d)で表される化合物は、上述したように、スキームBに示す合成経路などにより、同様に製造される。また、前記式(2−c)で表される化合物は、前記式(7)で表されるアルデヒド化合物又はそのアセタール誘導体に対して、触媒の存在下、前記式(6)においてkが1であるジチオール化合物(6−1)を反応させ、一般式(3)で表される化合物を製造し、該式(3)中のX3で表されるハロゲン原子を、公知の合成化学的方法、例えば、加水分解させてヒドロキシ基へと変換することにより、式(2−c)においてX2が酸素原子である化合物が製造できる。さらに、前記式(3)中のX3で表されるハロゲン原子を、公知の合成化学的方法、例えば、ハロゲン原子に対してチオ尿素を作用させてチオロニウム塩化した後、アルカリと作用させ、加水分解してチオール基へと変換させる方法により、式(2−c)においてX2が硫黄原子である化合物が製造できる。
【0128】
【化39】
Figure 0003820183
(式中、X3はハロゲン原子を表し、bは1〜4の整数を表す)
【0129】
上記式(3)において、X3で表されるハロゲン原子としては、塩素原子及び臭素原子が好ましい。
【0130】
上記式(3)で表される含硫化合物は、前記したように前記式(7)で表されるアルデヒド化合物又はそのアセタール誘導体に対して、触媒の存在下、前記式(6)においてkが1であるジチオール化合物(6−1)を反応させて製造することができるが、該製造方法についてさらに詳しく説明する。
【0131】
前記式(7)で表されるアルデヒド類又はそのアセタール誘導体としては、例えば、クロロアセトアルデヒド、3−クロロプロピオンアルデヒド、3−ブロモプロピオンアルデヒド、4−クロロブチルアルデヒド、4−ブロモブチルアルデヒドなどのハロアルキルアルデヒド類;
2−クロロアセトアルデヒドジメチルアセタール、2−クロロアセトアルデヒドジエチルアセタール、2−クロロプロピオンアルデヒドジメチルアセタール、2−クロロプロピオンアルデヒドジエチルアセタール、2−ブロモプロピオンアルデヒドジメチルアセタール、2−ブロモプロピオンアルデヒドジエチルアセタール、2−ブロモプロピオンアルデヒドジエチレンアセタール〔又は2−(2’−ブロモエチル)−1,3−ジオキソラン〕、2−ブロモプロピオンアルデヒドジメチレンアセタール〔又は2−(2’−ブロモエチル)−1,3−ジオキサン〕などのハロアルキルアルデヒドのジアルキルアセタール誘導体或いは環状アルキレンアセタール誘導体などが挙げられる。
【0132】
前記式(7)で表されるアルデヒド類又はそのアセタール誘導体に対して、前記式(6−1)で表される化合物を反応させて、前記式(3)の含硫化合物を製造する際に、使用する式(6−1)で表される化合物の使用量は特に制限されるものではないが、通常、前記式(7)で表される化合物1モルに対して0.1〜10モルであり、好ましくは、0.5〜5モルであり、より好ましくは、0.7〜3モルであり、さらに好ましくは、0.8〜2モルである。
【0133】
かかる反応は、無触媒条件下でも可能であるが、反応温度、反応時間等を考慮すると、好ましくは触媒の存在下に行うことが望ましい。係る触媒としては、無機酸(例えば、塩酸、塩化水素酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、硼酸、リン酸など)や有機酸(例えば、酢酸、プロピオン酸、シュウ酸、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸など)等のプロトン酸、或いは、ルイス酸(例えば、三塩化チタン、四塩化チタン、二塩化スズ、四塩化スズ、塩化亜鉛、塩化アルミニウム、三フッ化ホウ素エーテル錯体など)などの酸触媒が挙げられる。
【0134】
これら触媒の使用量は、特に制限されるものではないが、通常、前記式(7)で表されるアルデヒド類又はそのアセタール誘導体1モルに対して、0.001モル〜20モルであり、好ましくは0.01モル〜10モルであり、より好ましくは0.1モル〜5モルである。これらの触媒は、単独で使用してもよく、或いは複数を混合して用いても良い。
【0135】
反応はさらに、無溶媒或いは溶媒の存在下のいずれで行っても良い。溶媒を使用する場合、反応に不活性な溶媒であれば特に制限はないが、該溶媒としては、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン等の炭化水素系溶媒、塩化メチレン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等のハロゲン系溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチレングリコールジメチルエーテル等のエーテル系溶媒などが挙げられる。これらの溶媒は、単独で使用しても、或いは2種以上併用しても良い。
【0136】
反応溶媒の使用量に関して、特に制限はないが、使用量があまりに多すぎる場合は製造効率等の面で好ましくない。通常は、式(7)で表されるアルデヒド類又はそのアセタール誘導体に対して、300質量倍以下であり、好ましくは、100質量倍以下である。
【0137】
反応は、大気雰囲気下、或いは、不活性ガス雰囲気下のいずれで行っても良いが、反応生成物の着色等を抑制するために、窒素、アルゴン等の不活性ガス雰囲気下で行うことは好ましい。
【0138】
反応温度は特に制限ないが、通常、0℃〜溶媒の沸点の範囲で行うことが好ましい。
反応時間は反応温度等により異なるが、通常、数分〜数十時間の範囲で行えば良く、公知の分析手段(例えば、液体クロマトグラフィー、薄層クロマトグラフィー、IRなど)により反応を追跡して、反応の終点を決定することができる。
【0139】
前記式(3)で表される化合物も新規化合物であり、本発明の対象である。式(3)で表される含硫化合物の具体例としては、下記表中に示された化合物が例示される。
【0140】
【表30】
Figure 0003820183
【0141】
以下、上記一般式(2)で表される含硫化合物とアクリル酸類[例えば、(メタ)アクリル酸、そのエステル誘導体又はその酸ハロゲン化物など]を反応させて一般式(1)で表されるアクリル酸エステル化合物を得る方法について、前述の方法の中から代表的な例を詳しく述べる。
【0142】
かかる方法としては、各種エステル化反応として公知の方法、例えば、実験化学講座(日本化学会編)19,471〜482頁(1957年)、Journal of Organic Chemistry, 45巻, 5364頁(1980年)、European Polymer Journal, 19巻, 399頁(1983年)などに記載の方法が挙げられる。
【0143】
すなわち、例えば、
(▲1▼−a)撹拌下、塩基の存在下、上記一般式(2)で表される含硫化合物に対して、(メタ)アクリル酸の酸ハロゲン化物を滴下するなどの操作を行いながら作用させる方法、あるいは、
(▲1▼−b)触媒(酸触媒あるいは塩基触媒)の存在下、上記一般式(2)で表される含硫化合物と(メタ)アクリル酸エステル誘導体[例えば、(メタ)アクリル酸メチルエステル、(メタ)アクリル酸エチルエステル、(メタ)アクリル酸ブチルエステルなどの(メタ)アクリル酸アルキルエステルなど]とのエステル交換反応を行う方法等が例示される。
【0144】
これらの方法の中でも、一般式(2)で表される含硫化合物がチオール基を有する場合、もう一方の原料である(メタ)アクリル酸類の付飽和二重結合への付加反応が、所望のエステル化反応の副反応として進行することを抑制するために、比較的低い温度で反応を行うことのできる前者(▲1▼−a)の方法が、より好ましい。
【0145】
上記反応の際、上記一般式(2)で表される含硫化合物に対して作用させるアクリル酸類[例えば、(メタ)アクリル酸、そのエステル誘導体又はその酸ハロゲン化物など]の使用量は、特に制限するものではないが、通常、該含硫化合物1モルに対して、0.1〜5モルであり、好ましくは、0.25〜2.5モルであり、より好ましくは、0.5〜1.5モルある。
【0146】
反応は、無溶媒で行ってもよく、あるいは反応に対して不活性溶媒中で行ってもよい。かかる溶媒としては、例えば、n−ヘキサン、ベンゼン又はトルエン等の炭化水素系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン又はメチルイソブチルケトン等のケトン系溶媒、酢酸エチル又は酢酸ブチル等のエステル系溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン又はジオキサン等のエーテル系溶媒、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン又はパークレン等のハロゲン系溶媒、アセトニトリル、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルイミダゾリジノン等の極性溶媒などが挙げられる。これらの溶媒は2種類以上を併用しても差し支えない。
【0147】
反応温度は特に制限はないが、原料の前記アクリル酸類又は反応生成物のアクリル酸エステル化合物が重合しない温度であり、通常、−78〜150℃の範囲であり、好ましくは、−20〜120℃であり、より好ましくは、−10〜100℃であり、さらに好ましくは、0〜50℃である。
【0148】
反応時間は反応温度に依存し、特に制限するものではないが、通常、数分〜100時間であり、好ましくは、30分〜50時間であり、より好ましくは、1〜20時間である。また、公知の分析手段(例えば、液体クロマトグラフィー、薄層クロマトグラフィー、IRなど)により反応率を確認しながら、任意の反応率で反応を停止することも可能である。
【0149】
上記一般式(2)で表される含硫化合物とアクリル酸の酸ハロゲン化物との反応により本発明の一般式(1)で表されるアクリル酸エステル化合物を製造する際には、例えば、反応系中に不活性ガス(例えば、窒素、アルゴンなど)を通じて副生するなどの方法によってハロゲン化水素(例えば、塩化水素など)を反応系外に除去しながら行ってもよく、あるいは、脱ハロゲン化水素剤を使用してもよい。
【0150】
かかる脱ハロゲン化水素剤としては、例えば、トリエチルアミン、ピリジン、ピコリン、ジメチルアニリン、ジエチルアニリン、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(DABCO)、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(DBU)等の有機塩基、あるいは、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、酸化マグネシウムなどの無機塩基等が用いられる。
【0151】
かかる脱ハロゲン化水素剤の使用量としては、特に制限はないが、上記一般式(2)で表される含硫化合物1モルに対して、0.05〜10モルであり、好ましくは、0.1〜5モルであり、より好ましくは、0.5〜3モルである。
【0152】
本発明の一般式(1)においてX1及びX2が硫黄原子であるアクリル酸エステル化合物を製造する方法として、後者(▲1▼−b)の方法はより好ましい。
【0153】
前記一般式(2)においてX1及びX2が硫黄原子である含硫化合物と、ハロプロピオン酸類又はその酸ハロゲン化物とを反応させて、ハロプロピオン酸エステル化合物とした後、脱ハロゲン化水素して、一般式(1)で表されるアクリル酸エステル化合物を製造する方法としては、例えば、特開平10−67736号公報などに記載の方法等が例示される。
【0154】
本発明の一般式(1)で表されるアクリル酸エステル化合物を製造する際に、反応中あるいは反応後において生成物の重合を防止するために、重合禁止剤を使用することは好ましいことである。
【0155】
かかる重合禁止剤としては、例えば、2,6−ジ−tert−ブチル−クレゾール、4−メトキシフェノール、ハイドロキノン、フェノチアジン等の公知の各種化合物を例示することができる。重合禁止剤の使用量は特に制限はないが、反応系中の原料混合物あるいは反応生成物に対して、通常、0.01〜5質量%であり、好ましくは、0.05〜3質量%である。
【0156】
反応終了後、反応生成物である本発明の一般式(1)で表されるアクリル酸エステル化合物は、公知の操作、処理方法(例えば、中和、溶媒抽出、水洗、分液、溶媒留去など)によって処理されて、好適に反応系中から単離される。さらに必要に応じて、得られた一般式(1)で表されるアクリル酸エステル化合物を、公知の方法(例えば、クロマトグラフィー、活性炭等を用いた吸着処理、再結晶など)により分離、精製して、高純度の化合物として単離することが可能である。
【0157】
次に、本発明の一般式(1)で表されるアクリル酸エステル化合物を含有する重合性組成物について詳述する。
【0158】
本発明の重合性組成物は、必須成分として、本発明の一般式(1)で表されるアクリル酸エステル化合物、並びに、重合開始剤を含有する。重合開始剤は、光、熱などによって重合性化合物の重合を開始する化合物であり、後述するような各種公知の重合開始剤が使用される。
【0159】
本発明の重合性組成物において、上記アクリル酸エステル化合物は単独で用いてもよく、あるいは、一般式(1)に包含される、異なるアクリル酸エステル化合物を2種類以上、併用しても差し支えない。
【0160】
さらに本発明の重合性組成物は、所望の効果を損なわない範囲で、必要に応じて、一般式(1)で表されるアクリル酸エステル化合物を含有する以外に、公知の重合性化合物(光又は/及び熱重合性を有するモノマー又はオリゴマー等)を含有していても差し支えない。
【0161】
上記重合性組成物中に含まれる一般式(1)で表されるアクリル酸エステル化合物の量は、特に制限はないが、通常、重合性組成物全体の質量に対して10質量%以上であり、好ましくは、20質量%以上であり、より好ましくは、30質量%以上であり、さらに好ましくは50質量%以上である。
【0162】
本発明の重合性組成物に使用する重合開始剤としては、特に限定するものではなく、公知の熱によって重合開始する化合物(重合開始剤)又は光によって重合を開始する化合物(光重合開始剤)を使用することができる。
【0163】
光重合開始剤としては、例えば、
ベンゾフェノン、4−メチルベンゾフェノン、4,4’−ジクロロベンゾフェノン、2,4,6−トリメチルベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチルエステル、4−フェニルベンゾフェノン、4−(4−メチルフェニルチオ)ベンゾフェノン、3,3−ジメチル−4−メチルベンゾフェノン、4−(1,3−アクリロイル−1,4,7,10,13−ペンタオキサトリデシル)ベンゾフェノン、3,3‘,4,4’−テトラ(tert−ブチルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノン、
4−ベンゾイル−N,N,N−メチルベンゼンメタナミニウムクロリド、2−ヒドロキシ−3−(4−ベンゾイルフェノキシ)−N,N,N−トリメチル−1−プロパナミニウムクロリド、4−ベンゾイル−N,N−ジメチル−N−[(2−(1−オキソ−2−プロペノキシ)エチル)ベンゼンメタナミニウムブロミド、4−ベンゾイル−N,N−ジメチル−N−[2−(1−オキソ−2−プロペニルオキシ)エチル]ベンゼンメタナミニウムブロミド、
2−イソプロピルチオキサトン、4−イソプロピルチオキサトン、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン、2,4−ジクロロチオキサントン、1−クロロ−4−プロポキシチオキサントン、
2−ヒドロキシ−3−(3,4−ジメチル−9−オキソ9H−チオキサントン−2−イルオキシ)−N,N,N−トリメチル−1−プロパナミニウムクロリド、2−ベンゾイルメチレン−3−メチルナフト(1,2−d)チアゾリンなどのカルボニル化合物;
【0164】
ベンジル、1,7,7−トリメチル−ビシクロ[2,2,1]ヘプタン−2,3−ジオン(通称、カンファーキノン)、2−メチルアントラキノン、2−エチルアントラキノン、2−tert−ブチルアントラキノン、1−クロロアントラキノン、2−アミルアントラキノン、9,10−フェナンスレンキノン、α−オキソベンゼン酢酸メチルエステルなどのジカルボニル化合物;
アセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、
1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、
ジメトキシアセトフェノン、ジエトキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、2,2−ジエトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、
1,1−ジクロロアセトフェノン、N,N−ジメチルアミノアセトフェノン、
2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノールプロパン−1−オン、
2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)ブタン−1−オン、
1−フェニル−1,2−プロパンジオン−2−(o−エトキシカルボニル)オキシム、
3,6−ビス(2−メチル−2−モルフォリノプロパノイル)−9−ブチルカルバゾールなどのアセトフェノン系化合物;
ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾイン−n−ブチルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテルなどのベンゾインエーテル系化合物;
2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド、ビス(2,6−ジクロルベンゾイル)−(4−n−プロピルフェニル)ホスフィンオキシドなどのアリルホスフィンオキシド系化合物;
4−ジメチルアミノ安息香酸メチルエステル、4−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステル、4−ジメチルアミノ安息香酸−n−ブトキシエチルエステル、4−ジメチルアミノ安息香酸イソアミルエステル、安息香酸−2−ジメチルアミノエチルエステル、4,4’−ビスジメチルアミノベンゾフェノン(ミヒラーズケトン)、4,4’−ビスジエチルアミノベンゾフェノン、2,5’−ビス(4−ジメチルアミノベンザル)シクロペンタノンなどのアミノカルボニル化合物;
【0165】
2,2,2−トリクロロ−1−(4’−tert−ブチルフェニル)エタン−1−オン、2,2−ジクロロ−1−(4−フェノキシフェニル)エタン−1−オン、α,α,α−トリブロモメチルフェニルスルホン、2,4,6−トリス(トリクロロメチル)トリアジン、2,4−トリクロロメチル−6−(4−メトキシフェニル)トリアジン、2,4−トリクロロメチル−6−(4−メトキシスチリル)トリアジン、2,4−トリクロロメチル−6−ピぺロニル−トリアジン (2,4−トリクロロメチル−6−(3,4−メチレンジオキシフェニル)−トリアジン)、2,4−トリクロロメチル−6−(4−メトキシナフチル)トリアジン、2,4−トリクロロメチル−6−[2−(5−メチルフリール)エチリジン]トリアジン、2,4−トリクロロメチル−6−[2−フリールエチリジン]トリアジンなどのハロゲン化合物;
9−フェニルアクリジン、2,2’−ビス(o−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,2−ビイミダゾール、2,2−アゾビス(2−アミノプロパン)ジヒドロクロリド、2,2−アゾビス[2−(イミダゾリン−2−イル)プロパン]ジヒドロクロリド、η−5−2−4−(シクロペンタジエニル)(1,2,3,4,5,6,η)−(メチルエチル)−ベンゼン]鉄(II)ヘキサフルオロホスフェート、ビス(5−シクロペンタジエニル)ビス[2,6−ジフルオロ−3−(1H−ピル−1−イル)フェニル]チタニウムなどの公知の化合物を例示することができる。これらは単独で使用することも、あるいは、2種以上を併用してもよい。
【0166】
該光重合開始剤の使用量は、重合性化合物[一般式(1)で表されるアクリル酸エステル化合物及び所望に応じて使用される他の公知の重合性化合物を合せたもの]100質量部に対して、0.001〜10質量部であり、好ましくは、0.01〜5質量部であり、より好ましくは、0.01〜3質量部であり、さらに好ましくは、0.01〜1質量部である。
【0167】
熱重合開始剤としては、例えば、ベンゾイルパーオキサイド、p−クロロベンゾイルパーオキサイド、ジイソプロピルパーオキシカーボネート、ジ−2−エチルヘキシルパーオキシカーボネート、tert−ブチルパーオキシピバレート等の過酸化物 ;
アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ化合物などを例示することができる。
【0168】
該熱重合開始剤の使用量は、重合性化合物[一般式(1)で表されるアクリル酸エステル化合物及び所望に応じて使用される他の公知の重合性化合物を合せたもの]100質量部に対して、0.001〜10質量部であり、好ましくは、0.01〜5質量部であり、より好ましくは、0.01〜3質量部であり、さらに好ましくは、0.01〜1質量部である。
【0169】
本発明の重合性組成物に用いられる重合性化合物として、一般式(1)で表されるアクリル酸エステル化合物以外の公知の重合性化合物としては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、エチルカルビトール(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、テトラシクロドデシル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシエチル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、N−n−ブチル−O−(メタ)アクリロイルオキシエチルカーバメート、アクリロイルモルホリン、トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、トリブロモベンジル(メタ)アクリレート、パーフルオロオクチルエチル(メタ)アクリレート、
エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、
トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、
【0170】
2,2−ビス(4−アクリロイルオキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−メタアクリロイルオキシフェニル)プロパン、
ビス(4−アクリロイルオキシフェニル)メタン、ビス(4−メタアクリロイルオキシフェニル)メタン、4,4’−ビス(2−アクリロイルオキシ)フェニルスルフィド、4,4’−ビス(2−メタアクリロイルオキシ)フェニルスルフィド、
2,2−ビス(4−アクリロイルオキシエトキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−メタアクリロイルオキシエトキシフェニル)プロパン、2,2−ビス[4−(2−アクリロイルオキシプロポキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(2−メタアクリロイルオキシプロポキシ)フェニル]プロパン、
ビス(4−アクリロイルオキシエトキシフェニル)メタン、ビス(4−メタアクリロイルオキシエトキシフェニル)メタン、ビス[4−(2−アクリロイルオキシプロポキシ)フェニル]メタン、[4−(2−メタアクリロイルオキシプロポキシ)フェニル]メタン、
4,4’−ビス(2−アクリロイルオキシエトキシ)フェニルスルフィド、4,4’−ビス(2−メタアクリロイルオキシエトキシ)フェニルスルフィド、
4,4’−ビス(2−アクリロイルオキシプロポキシ)フェニルスルフィド、4,4’−ビス(2−メタアクリロイルオキシプロポキシ)フェニルスルフィド、4,4’−ビス(2−アクリロイルオキシエトキシ)フェニルスルフォン、4,4’−ビス(2−メタアクリロイルオキシエトキシ)フェニルスルフォン、
4,4’−ビス(2−アクリロイルオキシプロポキシ)フェニルスルフォン、4,4’−ビス(2−メタアクリロイルオキシプロポキシ)フェニルスルフォン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンのエチレンオキシド又はプロピレンオキシド付加物ジ(メタ)アクリレート、
ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタンのエチレンオキシド又はプロピレンオキシド付加物ジ(メタ)アクリレート、
4,4’−ジヒドロキシフェニルスルフィドのエチレンオキシド又はプロピレンオキシド付加物のジ(メタ)アクリレート、
トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジトリメチロールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルトリスイソシアヌレート、(メタ)アクリロキシプロピルトリス(メトキシ)シラン等の一官能又は多官能(メタ)アクリレート類;
【0171】
フェノールグリシジルエーテル、
エチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、レゾルシンジグリシジルエーテル、ハイドロキノンジグリシジルエーテル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン(通称、ビスフェノールF)ジグリシジルエーテル、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(通称、ビスフェノールA)ジグリシジルエーテル、4,4’−ビスヒドロキシフェニルスルフィドジグリシジルエーテル、4,4’−ビスヒドロキシフェニルスルホン(通称、ビスフェノールS)ジグリシジルエーテル、
4,4’−ビフェノールジグリシジルエーテル、3,3’,5,5’−テトラメチル−4,4'−ビフェノールジグリシジルエーテル、
トリス(2,3−エポキシプロピル)イソシアヌレートなどの各種公知である1価又は2価以上のエポキシ化合物に対して、(メタ)アクリル酸化合物を作用させて得られるエポキシ(メタ)アクリレート類;
フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、フェノールザイロック型エポキシ樹脂、ビスフェノール型エポキシ樹脂などの各種公知のエポキシ樹脂に対して(メタ)アクリル酸化合物を作用させて得られるエポキシ(メタ)アクリレート類等;
【0172】
ビニルベンゼン、ジビニルベンゼン、トリビニルベンゼン、イソプロペニルベンゼン、ジイソプロベニルベンゼン、トリイソプロペニルベンゼン、N−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクタム等のビニル化合物類;
エチレングリコールジアリルカーボネート、トリメリット酸トリアリルエステル、トリアリルイソシアヌレート等のアリル基含有化合物類など各種公知の重合性モノマー;
あるいは、ウレタン(メタ)アクリレート類、エポキシ(メタ)アクリレート類、ポリエステル(メタ)アクリレート類、ポリエーテル(メタ)アクリレート類など各種公知の重合性オリゴマー等が例示される。
【0173】
これらの使用量は、特に限定するものではないが、本発明の効果を得るために、一般式(1)で表されるアクリル酸エステル化合物100質量部に対して、通常、300質量部以下であり、好ましくは、200質量部以下であり、より好ましくは、100質量部以下である。
【0174】
本発明の重合性組成物の製造方法として、具体的には、本発明の一般式(1)で表されるアクリル酸エステル化合物を用い、所望により上記の公知の各種重合性化合物を併用して、さらに上記重合開始剤を添加した後、混合・溶解させることにより得られる。該重合性組成物は、必要に応じて重合前に不溶物、異物などを濾過により除去して、さらに減圧下で十分に脱泡して重合、硬化に使用される。
【0175】
また重合性組成物を製造する際には、本発明の効果を損なわない範囲内で所望に応じて、内部離型剤、光安定剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、着色顔料(例えば、シアニングリーン、シアニンブルー等)、染料、流動調節剤、無機充填剤(例えば、タルク、シリカ、アルミナ、硫酸バリウム、酸化マグネシウム等)、などの公知の各種添加剤を添加することも可能である。
【0176】
本発明の硬化物並びに該硬化物からなる光学部品は、上記重合性組成物を重合、硬化して得られるものである。これらの方法として、従来から公知の各種方法が採用され好適に実施されるが、代表的には、上述のように得られた重合性組成物をモールド中に注入し、熱又は光によって開始されるラジカル重合反応を用いた注型重合などが挙げられる。
【0177】
該モールドは、例えば、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリ塩化ビニル等からなるガスケットを介した鏡面研磨した二枚の鋳型により構成される。鋳型としては、ガラスとガラス、ガラスとプラスチック板、ガラスと金属板等の組合せの鋳型が挙げられる。また、ガスケットとしては、上記の軟質熱可塑性樹脂(ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリ塩化ビニル等)を用いる以外に、2枚の鋳型をポリエステル粘着テープ等で固定してもよい。また、鋳型に対して、離型処理など公知の処理方法を行ってもよい。
【0178】
ラジカル重合反応としては、前述したように、熱による重合反応(熱重合)、紫外線、可視光線などの光による重合反応(光重合)、ガンマ線などの活性エネルギー線による重合反応等を利用する方法、あるいは、これらの複数を組み合わせた方法などが例示される。
【0179】
光による重合を行った場合、硬化終了後、鋳型を離型させて得られた硬化物又は該硬化物からなる光学部品を、内部の応力、歪みを取り除くなどの目的でアニール処理してもよい。
【0180】
これらの方法の中で、熱重合は数時間から数十時間を要するのに対して、紫外線などを利用した光重合は数秒〜数分で硬化が可能であり、本発明の光学部品を製造する際の生産性を考慮すると、好ましい方法である。
【0181】
熱重合を行う場合、重合温度は重合開始剤の種類など重合条件によって影響されるので、限定されるものではないが、通常、25〜200℃、好ましくは、50〜170℃である。
【0182】
光学レンズの成形方法としては、上述したように、例えば、光又は/及び熱による注型重合を行い、レンズを得る方法が挙げられる(例えば、特開昭60−135901号公報、特開平10−67736号公報、特開平10−130250号公報など)。すなわち、前述の方法により製造された本発明の一般式(1)で表されるアクリル酸エステル化合物を含む重合性組成物を、必要に応じて、適当な方法で脱泡を行った後、モールド中に注入し、通常、光照射して重合させる方法により、好適に実施される。また熱による重合では、低温から高温へ徐々に加熱して重合させる方法により、好適に実施される。
【0183】
得られた光学レンズは、硬化後、必要に応じて、アニール処理を施されてもよい。さらに必要に応じて、反射防止、高硬度付与、耐摩耗性向上、防曇性付与あるいはファッション性付与の目的で、表面研磨、帯電防止処理、ハードコート処理、無反射コート処理、染色処理、調光処理(例えば、フォトクロミックレンズ化処理など)など公知の各種物理的又は化学的処理を施されてもよい。
【0184】
光ディスクなどの情報記録媒体用基板の成形方法としては、例えば、前記の方法で得られる一般式(1)で表されるアクリル酸エステル化合物を含む重合性組成物を、ディスク基板用型キャビティ内に注入し、これをラジカル重合方法等で重合させ、必要に応じて後熱処理する方法(特開昭58−130450号公報、同58−137150号公報、同62−280008号公報など)、両面ガラス型内で光重合する方法(特開昭60−202557号公報)、真空注型又は注液完了後、加圧して液状樹脂を熱重合させる方法(特開昭60−203414号公報)など、従来から公知の方法などが挙げられる。
【0185】
本発明の上記重合性組成物を光重合して得られる硬化物、該硬化物からなる光学部品において、重合(硬化)、成形に要する時間は数分から数時間であり、既存のポリジエチレングリコールジアリルカーボネート、ポリチオウレタンに代表される熱硬化性の光学用樹脂と比較して短時間で重合(硬化)、成形が可能であり、生産性が高いことが特徴の一つである。本発明の硬化物及び光学部品は、透明性に優れ、従来公知の光硬化性樹脂と比較して高屈折率であるという特徴を有しており、機械的特性、熱的特性も実用上問題ない。本発明の光学部品としては、例えば、矯正用眼鏡レンズ、ピックアップレンズを代表とする各種プラスチックレンズ、光情報記録媒体基板、液晶セル用プラスチック基板、反射防止膜などの各種透明性コーティング用材料などが具体的な形態として例示される。
【0186】
また、本発明の硬化物又は光学部品は、光重合などの方法によって短時間で効率よく生産可能であり、かつ、高屈折率であって、光学特性(透明性、アッベ数)、熱的特性(加熱変形温度など)、機械的特性(耐衝撃性など)が良好であり、矯正用眼鏡レンズを代表とする各種プラスチックレンズ、光情報記録媒体基板又は液晶セル用プラスチック基板などの透明性基板材料、反射防止膜などの各種透明性コーティング材料、発光ダイオード(LED)用封止材料などの各種透明性封止材料、歯科材料等として有用である。
【0187】
【実施例】
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0188】
◇ 本発明の一般式(2−a)で表される含硫化合物の合成
実施例1 [例示化合物番号(2−a−1)の合成; 一般式(2)において、a=1、R1が直結単結合、k=1、l=1であり、X1及びX2が酸素原子である含硫化合物]
2,3−ジメルカプト−1−プロパノール 50.4g(0.406モル)及び40%グリオギザール水溶液 26.2g(グリオギザールとして0.180モル相当)をジオキサン55gに溶解させた原料の混合物に対して、98%硫酸0.36g(H2SO4として3.6ミリモル相当)を、水冷下25℃に保ちながら、滴下した。60℃で8時間加熱攪拌を行った。反応終了後、減圧下で50℃に加熱して、ジオキサンと水を留去、濃縮して黄色液体の粗生成物を得た。得られた粗生成物を、さらにシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒 ;トルエン/酢酸エチル=15/85)により精製して、無色透明液体の下記式で表される例示化合物番号(2−a−1)のジヒドロキシ化合物41.3g(0.153モル)を得た。原料のグリオギザールからの収率85%であった。
【0189】
・270MHz 1H−NMR δ(CDCl3); 3.10〜3.70(m,8H)、3.72〜3.90(m,2H)、4.30〜4.60(m,2H)、4.80〜4.90(m,2H)
・EI−MS: 270(M)
【0190】
【化40】
Figure 0003820183
【0191】
実施例2 [例示化合物番号(2−a−2)の合成; 一般式(2)において、a=1、R1がメチレン基、k=1、l=1であり、X1及びX2が酸素原子である含硫化合物]
冷却管、温度計、ガス吹き込み管及び攪拌装置を取り付けたガラス製反応容器(内容積2リットル)に2−メトキシエタノール 500gに秤取し、15℃で1時間を要して塩化水素ガス 36.5g(1.00モル)を吹き込み溶解させた後、マロンジアルデヒド・ビスジメチルアセタール(1,1,3,3−テトラメトキシプロパン) 82.0g(0.50モル)を10℃で加えた。その後直ちに、2,3−ジメルカプト−1−プロパノール 137.0g(1.10モル)を同温度で添加した後、25℃で12時間攪拌した。高速液体クロマトグラフィーにより原料化合物が消失していることを確認し、反応混合物を水1000gに攪拌下、30分を要して加えた。クロロホルムで抽出した後、水洗を行い、その後分液して有機層を取り出した。減圧下、45℃でクロロホルムを留去して、単黄色透明液体の粗生成物を得た。該粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒; クロロホルム/酢酸エチル=60/40の混合溶媒を使用)により精製して、微黄色結晶の下記式で表される例示化合物番号(2−a−2)のジヒドロキシ化合物92.4g(0.325モル)を得た。原料のマロンジアルデヒド・ビスジメチルアセタールからの収率65%であった。
【0192】
・270MHz 1H−NMR δ(CDCl3);
2.18〜2.33(m,2H)、3.15〜3.38(m,4H)、3.42〜3.68(m,4H)、3.72〜3.88(m,2H)、4.47(dq,2H)、4.72〜4.78(m,2H)
・EI−MS: 284(M)
【0193】
【化41】
Figure 0003820183
【0194】
実施例3 [例示化合物番号(2−a−3)の合成; 一般式(2)において、a=1、R1がジメチレン基、k=1、l=1であり、X1及びX2が酸素原子である含硫化合物]
実施例2において、マロンジアルデヒド・ビスジメチルアセタール(1,1,3,3−テトラメトキシプロパン)を使用する代わりに、コハクアルデヒド・ビスジメチルアセタール(1,1,4,4−テトラメチルブタン)を使用する以外は、実施例2に記載の方法と同様にして行い、下記式で表される例示化合物番号(2−a−3)のジヒドロキシ化合物を得た。
【0195】
・EI−MS: 298(M)
・270MHz 1H−NMR δ(CDCl3);
1.93〜2.10(m,4H)、2.54(br,2H)、3.23〜3.32(m,4H)、3.52〜3.97(m,6H)、4.43〜4.53(m,2H)
【0196】
【化42】
Figure 0003820183
【0197】
実施例4 [例示化合物番号(2−a−11)の合成; 一般式(2)において、a=1、R1が1,4−フェニレン基、k=1、l=1であり、X1及びX2が酸素原子である含硫化合物]
2,3−ジメルカプト−1−プロパノール 50.2g(0.404モル)及びテレフタルアルデヒド 26.8g(0.200モル)をジオキサン200gに溶解させた原料の混合物に対して、98%硫酸 0.20g(0.002モル)を、水冷下25℃に保ちながら、滴下した。60℃で4時間加熱攪拌を行った。反応の進行とともに固体が析出してくるのが観察されるが、反応終了後、60℃でヘキサン40gを滴下して、室温まで放冷した後、析出している固体を濾過して集めた。ジオキサン/ヘキサン混合溶媒(質量比 1:1)50gで洗浄した後、得られた黄色結晶の粗生成物を、ジオキサン/ヘキサン混合溶媒(質量比2:1)から再結晶により精製して、微黄色結晶として下記式で表される例示化合物番号(2−a−11)のジヒドロキシ化合物55.5g(収率 80%)を得た。
・270MHz 1H−NMR δ(CDCl3); 3.25〜4.15(m,10H)、3.30〜4.25(br,2H)、5.72(s,2H)、7.48(d,4H)
・EI−MS: 346(M)
【0198】
【化43】
Figure 0003820183
【0199】
実施例5 [例示化合物番号(2−a−12)の合成; 一般式(2)において、a=1、R1が1,3−フェニレン基、k=1、l=1であり、X1及びX2が酸素原子である含硫化合物]
実施例4において、テレフタルアルデヒド使用する代わりに、イソフタルアルデヒドを使用する以外は、実施例4に記載の方法と同様にして行い、下記式で表される例示化合物番号(2−a−12)のジヒドロキシ化合物を得た。
・270MHz 1H−NMR δ(CDCl3); 3.25〜4.20(m,12H)、3.30〜4.25(br,2H)、5.65(d,2H)、7.15〜7.48(m,4H)
・EI−MS: 346(M)
【0200】
【化44】
Figure 0003820183
【0201】
実施例6 [例示化合物番号(2−a−21)の合成; 一般式(2)において、a=1、R1が直結単結合、k=1、l=1であり、X1及びX2が硫黄原子である含硫化合物]
攪拌装置、冷却管を取り付けたガラス製反応器中(内容積1リットル)に、チオ尿素54.8g(0.72モル)、18%塩酸 194.8g(塩化水素 0.96モル相当)を秤取し、攪拌混合した。この混合物に対して、前記実施例1で製造したジヒドロキシ化合物 [例示化合物番号(2−a−1)] 64.8g (0.24モル)を80℃で1時間要して滴下した後、100℃で3時間、反応させてチオロニウム塩化した。反応溶液を高速液体クロマトグラフィーで分析して、原料のヒドロキシ化合物が消失していることを確認した後、反応混合物に対して25%水酸化ナトリウム水溶液 307.2g (水酸化ナトリウム1.92モル相当)を50℃で30分要して滴下し、さらに100℃で1時間反応させてチオロニウム塩を加水分解した。25℃まで冷却した後、18%塩酸 243.2g(塩化水素1.20モル相当)で中和した。トルエン800gで抽出した後、水洗、分液して有機層を取り出した。トルエンを減圧下、40℃で留去して得られた粗生成物をシリカゲルカラムクトマトグラフィーにより精製して、微黄色結晶として下記式で表される例示化合物番号(2−a−21)のジチオール化合物64.4g (収率 85%)を得た。
【0202】
・純度 99% (高速液体クロマトグラフィー分析による面積法)
・270MHz 1H−NMR δ(CDCl3); 1.55〜1.78(m,2H)、2.75〜2.96(dt,4H)、3.22〜3.45(m,4H)、3.78〜3.92(m,2H),4.65〜4.80(m,2H)
・EI−MS: 302(M)
【0203】
【化45】
Figure 0003820183
【0204】
実施例7 [例示化合物番号(2−a−22)の合成; 一般式(2)において、a=1、R1がメチレン基、k=1、l=1であり、X1及びX2が硫黄原子である含硫化合物]
上記実施例6において、実施例1で製造したジヒドロキシ化合物 [例示化合物番号(2−a−1)]を使用する代わりに、実施例2で製造した例示化合物番号(2−a−2)の化合物を使用する以外は、実施例6と同様な方法に従って行い、下記式(2−a−22)で表されるジチオール化合物を得た。
【0205】
・純度>99%(高速液体クロマトグラフィー分析による面積法)
・270MHz 1H−NMR δ(CDCl3); 1.66(t,2H)、2.20〜2.41(m,2H)、2.80(dd,4H)、3.22〜3.37(m,4H),3.78〜3.88(m,2H)、4.46〜4.60(m,2H)
・EI−MS: 316(M)
【0206】
【化46】
Figure 0003820183
【0207】
実施例8 [例示化合物番号(2−a−23)の合成; 一般式(2)において、a=1、R1がジメチレン基、k=1、l=1であり、X1及びX2が硫黄原子である含硫化合物]
上記実施例6において、実施例1で製造したジヒドロキシ化合物 [例示化合物番号(2−a−1)]を使用する代わりに、実施例3で製造した例示化合物番号(2−a−3)の化合物を使用する以外は、実施例6と同様な方法に従って行い、下記式(2−a−23)で表されるジチオール化合物を得た。
【0208】
・純度>99%(高速液体クロマトグラフィー分析による面積法)
・270MHz 1H−NMR δ(CDCl3);1.60〜1.72(q,2H)、1.88〜2.05(m,4H)、2.74〜2.88(m,4H)、3.28〜3.35(m,2H),3.72〜3.88(m,2H)、4.42〜4.55(m,2H)
・EI−MS: 330(M)
【0209】
【化47】
Figure 0003820183
【0210】
実施例9 [例示化合物番号(2−a−31)の合成; 一般式(2)において、a=1、R1が1,4−フェニレン基、k=1、l=1であり、X1及びX2が硫黄原子である含硫化合物]
攪拌装置、冷却管を取り付けたガラス製反応器中(内容積1リットル)に、チオ尿素45.6g(0.60モル)、18%塩酸 162.4g(塩化水素 0.80モル相当)を秤取し、攪拌混合した。この混合物に対して、前記実施例4で製造したジヒドロキシ化合物 [例示化合物番号(2−a−11)] 69.2g (0.20モル)を60℃で35分要して滴下した後、100℃で4時間、反応させてチオロニウム塩化した。反応溶液を高速液体クロマトグラフィーで分析して、原料のヒドロキシ化合物が消失していることを確認した後、反応混合物に対して25%水酸化ナトリウム水溶液 256g (水酸化ナトリウム1.60モル相当)を50℃で30分かけて滴下し、さらに100℃で1時間反応させてチオロニウム塩を加水分解した。25℃まで冷却した後、18%塩酸200.4g(塩化水素1.00モル相当)で中和した。生成した油層をトルエン600gで抽出した後、水洗、分液して有機層を取り出した。トルエンを減圧下、40℃で留去して得られた粗生成物をシリカゲルカラムクトマトグラフィーにより精製して、微黄色結晶として下記式で表される例示化合物番号(2−a−31)のジチオール化合物64.4g (収率 85%)を得た。
【0211】
・純度 99% (高速液体クロマトグラフィー分析による面積法)
・270MHz 1H−NMR δ(CDCl3); 1.70(t,2H)、2.83〜3.15(m,4H)、3.35〜3.60(m,4H)、3.97(dm,2H)、5.63(d,2H)、7.48(d,4H)
・ EI−MS: 378(M)
【0212】
【化48】
Figure 0003820183
【0213】
実施例10 [例示化合物番号(2−a−32)の合成; 一般式(2)において、a=1、R1が1,3−フェニレン基、k=1、l=1であり、X1及びX2が硫黄原子である含硫化合物]
上記実施例9において、実施例4で製造したジヒドロキシ化合物 [例示化合物番号(2−a−11)]を使用する代わりに、実施例5で製造した例示化合物番号(2−a−12)の化合物を使用する以外は、実施例6と同様な方法に従って行い、下記式(2−a−32)で表されるジチオール化合物を得た。
【0214】
・純度>99%(高速液体クロマトグラフィー分析による面積法)
・270MHz 1H−NMR δ(CDCl3); 1.70(t,2H)、2.80〜3.12(m,4H)、3.33〜3.57(m,4H)、3.96(dm,2H)、5.63(d,2H)、7.12〜7.46(m,4H)
・EI−MS: 378(M)
【0215】
【化49】
Figure 0003820183
【0216】
◇ 一般式(1−a)で表されるアクリル酸エステル化合物の合成
実施例11 〔例示化合物番号1−a−21の化合物の合成; 一般式(1)において、a=1、R1が直結単結合であり、R2及びR3が水素原子、k=1、l=1であり、X1及びX2が硫黄原子であるアクリル酸エステル化合物〕
実施例6で製造したジチオール化合物(2−a−21) 65.0g(0.21モル)をトルエン320gに溶解させた溶液に対して、3−クロロプロピオン酸クロリド 80.0g(0.63モル)を100℃で30分を要して滴下した。さらに110℃で6時間攪拌して反応させた後、反応混合物を25℃に冷却し、5%炭酸水素ナトリウム水溶液689g(炭酸水素ナトリウムとして、0.42モル)を加えて30分間攪拌した。トルエン800gを加えて抽出して、有機層(トルエン溶液)を純水500gで3回洗浄して水層が中性になるのを確認した後、分液して有機層を取り出した。減圧下で、トルエンを留去、濃縮して、淡黄色透明液体の粗生成物80.0gを得た。該粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒; トルエン/クロロホルム=90/10)により精製して、微黄色透明液体の 2,2’−ビ[4−(3−クロロプロピオニルチオメチル)−1,3−ジチオラン 82.2g(0.17モル)を得た。
【0217】
次いで、上記のようにして得られた2,2’−ビ[4−(3−クロロプロピオニルチオメチル)−1,3−ジチオラン 82.2g(0.17モル)をアセトン340gに溶解させた溶液に対して、トリエチルアミン52.0g(0.51モル)を5℃で1時間要して滴下した。その後、同温度で3時間、攪拌して反応させた後、水800gを加えた。トルエン800gを用いて反応生成物を抽出した後、水層が中性になるまで有機層(トルエン溶液)を純水で水洗した。その後、分液して有機層を取り出し、有機層に重合禁止剤として4−メトキシフェノール0.15gを添加した後、減圧下でトルエンを留去、濃縮して淡黄色透明液体状の粗生成物を得た。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:トルエン/クロロホルム=90/10)により精製した後、再度、重合禁止剤として4−メトキシフェノール0.15gを添加し、無色透明液体の2、2’−ビ(4−アクリロイルチオメチル−1,3−ジチオラン)(下記式(1−a−21)) 58.0g(0.14モル)を得た。純度 99%(高速液体クロマトグラフィーによる面積法)であり、2,2’−ビ(4−メルカプトメチル−1,3−ジチオラン)からの収率67%であった。
【0218】
20℃における該化合物の液体としての屈折率(nd)は1.653であった。
・270MHz 1H−NMR δ(CDCl3); 3.10〜3.42(m,8H)、3.88〜4.03(m,2H)、4.72(dt,2H)、5.70〜5.79(m,2H)、6.38(d,4H)
・EI−MS; 410(M)
【0219】
【化50】
Figure 0003820183
【0220】
実施例12 〔例示化合物番号1−a−22の化合物の合成;一般式(1)において、a=1、R1がメチレン基であり、R2及びR3が水素原子、k=1、l=1であり、X1及びX2が硫黄原子であるアクリル酸エステル化合物〕
実施例11において、上記実施例6で製造したジチオール化合物 [例示化合物番号(2−a−21)]を使用する代わりに、実施例7で製造したジチオール化合物[例示化合物番号(2−a−22)]を使用する以外は、実施例7と同様な方法に従って行い、無色透明液体のビス(4−アクリロイルチオメチル−1,3−ジチオラン−2−イル)メタン[下記式(1−a−22)]を得た。純度>99%(高速液体クロマトグラフィーによる面積法)であり、原料のビス(4−メルカプトメチル−1,3−ジチオラン−2−イル)メタンからの収率72%であった。
20℃における該化合物の液体としての屈折率(nd)は1.640であった。・270MHz 1H−NMR δ(CDCl3); 2.20〜2.41(m,2H)、3.05〜3.35(m,8H),3.80〜3.95(m,2H)、4.50〜4.65(m,2H)、5.70(dd,2H)、6.35(dd,4H)
・EI−MS; 424(M)
【0221】
【化51】
Figure 0003820183
【0222】
実施例13 〔例示化合物番号(1−a−23)の化合物の合成;一般式(1)において、a=1、R1がジメチレン基であり、R2及びR3が水素原子、k=1、l=1であり、X1及びX2が硫黄原子であるアクリル酸エステル化合物〕
実施例11において、上記実施例6で製造したジチオール化合物 [例示化合物番号(2−a−21)]を使用する代わりに、実施例8で製造したジチオール[例示化合物番号(2−a−23)]を使用する以外は、実施例6と同様な方法に従って行い、無色透明液体のビス(4−アクリロイルチオメチル−1,3−ジチオラン−2−イル)エタン(下記式(1−a−23))を得た。純度>99%(高速液体クロマトグラフィーによる面積法)であり、原料ビス(4−メルカプトメチル−1,3−ジチオラン−2−イル)エタンからの収率75%であった。20℃における該化合物の液体としての屈折率(nd)は1.634であった。
【0223】
・270MHz 1H−NMR δ(CDCl3); 1.85〜2.05(m,4H)、3.08〜3.32(m,8H)、3.80〜3.95(m,2H)、4.45〜4.55(m,2H)、5.71(dd,2H)、6.32(dd,4H)
・EI−MS; 438(M)
【0224】
【化52】
Figure 0003820183
【0225】
実施例14 〔例示化合物番号(1−a−31)の化合物の合成;一般式(1)において、a=1、R1が1,4−フェニレン基であり、R2及びR3が水素原子、k=1、l=1であり、X1及びX2が硫黄原子であるアクリル酸エステル化合物〕
実施例11において、上記実施例6で製造したジチオール化合物 [例示化合物番号(2−a−21)]を使用する代わりに、実施例9で製造したジチオール化合物[例示化合物番号(2−a−31)]を使用する以外は、実施例11と同様な方法に従い、無色透明液体の1,4−ビス(4−アクリロイルチオメチル−1,3−ジチオラン−2−イル)ベンゼン(下記式(1−a−31))を得た。純度>99%(高速液体クロマトグラフィーによる面積法)であり、原料の1,4−ビス(4−メルカプトメチル−1,3−ジチオラン−2−イル)ベンゼンからの収率80%であった。
20℃における該化合物の液体としての屈折率(nd)は1.661であった。
【0226】
・270MHz 1H−NMR δ(CDCl3); 3.20〜3.55(m,8H)、4.07(dm,2H)、5.63〜5.78(m,4H)、6.38(d,4H)、7.48(dd,4H)
・EI−MS; 486(M)
【0227】
【化53】
Figure 0003820183
【0228】
実施例15 〔例示化合物番号1−a−32の化合物の合成;一般式(1)において、a=1、R1が1,3−フェニレン基であり、R2及びR3が水素原子、k=1、l=1であり、X1及びX2が硫黄原子であるアクリル酸エステル化合物〕
実施例11において、上記実施例6で製造したジチオール化合物 [例示化合物番号(2−a−21)]を使用する代わりに、実施例10で製造したジチオール化合物[例示化合物番号(2−a−32)]を使用する以外は、実施例11と同様な方法に従って行い、無色透明液体の1,3−ビス(4−アクリロイルチオメチル−1,3−ジチオラン−2−イル)ベンゼン(下記式(1−a−32))を得た。純度>99%(高速液体クロマトグラフィーによる面積法)であり、原料の1,3−ビス(4−メルカプトメチル−1,3−ジチオラン−2−イル)ベンゼンからの収率80%であった。
20℃における該化合物の液体としての屈折率(nd)は1.660であった。
【0229】
・270MHz 1H−NMR δ(CDCl3); 3.20〜3.58(m,8H)、4.10(dm,2H)、5.63〜5.78(m,4H)、6.40(d,4H)、7.18〜7.52(m,4H)
・EI−MS; 486(M)
【0230】
【化54】
Figure 0003820183
【0231】
◇一般式(1−a)で表されるアクリル酸エステル化合物を用いた重合性組成物の製造及びその硬化による硬化物の製造
以下の実施例又は比較例において製造した硬化物又は光学部品(レンズ)の物性評価を以下の方法により行った。
・外観: 目視により色味、透明性を確認した。
・比重: 東洋精機製作所製DENSIMETER D−1を用いて測定した。
・屈折率、アッベ数: プルフリッヒ屈折計を用いて20℃で測定した。
・耐熱性: 熱機械分析法(TMA法)を用いた針浸入法により、硬化物のTMA曲線の変位点からガラス転移温度(Tg)を測定した。
・耐衝撃性: 中心厚1.5mmのマイナスレンズの中心部に、高さ127cmから16.2gの鉄球を落下させて、割れの有無を調べた。
【0232】
実施例16 [本発明のアクリル酸エステル化合物を含有する重合性組成物の調製とその重合による硬化物の作成]
上記実施例11で得られたアクリル酸エステル化合物(例示化合物番号1−a−21の化合物)30gに対して、光重合開始剤として2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン(「Darocur−1173」、チバガイギー社製商品名)60mgを添加して、よく混合して溶解させた。得られた液体を十分に減圧下、脱泡した後、ガラスモールドとガスケットよりなるモールド型に注入した。メタルハライドランプ(80W/cm)を使用して紫外線を180秒間、照射して重合を行った。重合終了後、徐々に冷却し、硬化物をモールドから取り出した。該硬化物を80℃で2時間熱処理(アニール)した後、得られた硬化物を観察したところ、無色透明であり、光学的な歪みは認められなかった。
該硬化物は、屈折率(nd)1.681、アッベ数(νd)34.6、比重1.40であった。ガラス転移温度(Tg)は123℃であり、耐熱性は良好であった。
【0233】
実施例17
実施例16において、実施例11で得られたアクリル酸エステル化合物(例示化合物番号1−a−21の化合物)を使用する代わりに、上記実施例12で得られたアクリル酸エステル化合物(例示化合物番号1−a−22の化合物)を使用する以外は、実施例16に記載の方法と同様にして行い、重合性組成物の調製とその重合による硬化物の作成を行った。
硬化物は、屈折率(nd)1.673、アッベ数(νd)34.5であった。ガラス転移温度(Tg)は116℃であり、耐熱性は良好であった。
【0234】
実施例18
実施例16において、実施例11で得られたアクリル酸エステル化合物(例示化合物番号1−a−21の化合物)を使用する代わりに、上記実施例13で得られたアクリル酸エステル化合物(例示化合物番号1−a−23の化合物)を使用する以外は、実施例16に記載の方法と同様にして行い、重合性組成物の調製とその重合による硬化物の作成を行った。
硬化物は、屈折率(nd)1.662、アッベ数(νd)35.8であった。ガラス転移温度(Tg)は117℃であり、耐熱性は良好であった。
【0235】
実施例19
実施例16において、実施例11で得られたアクリル酸エステル化合物(例示化合物番号1−a−21の化合物)を使用する代わりに、上記実施例14で得られたアクリル酸エステル化合物(例示化合物番号1−a−31の化合物)を使用する以外は、実施例16に記載の方法と同様にして行い、重合性組成物の調製とその重合による硬化物の作成を行った。
硬化物は、屈折率(nd)1.687、アッベ数(νd)30.0であった。ガラス転移温度(Tg)は125℃であり、耐熱性は良好であった。
【0236】
実施例20
実施例16において、実施例11で得られたアクリル酸エステル化合物(例示化合物番号1−a−21の化合物)を使用する代わりに、上記実施例15で得られたアクリル酸エステル化合物(例示化合物番号1−a−32の化合物)を使用する以外は、実施例16に記載の方法と同様にして行い、重合性組成物の調製とその重合による硬化物の作成を行った。
硬化物は、屈折率(nd)1.684、アッベ数(νd)30.1であった。ガラス転移温度(Tg)は123℃であり、耐熱性は良好であった。
【0237】
◇ 光学部品(レンズ)の作製
実施例21
実施例11で製造した例示化合物番号1−a−21のアクリル酸エステル化合物90g、ビスフェノールAジグリシジルエーテルのエポキシメタアクリレート10gの混合物に、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン100mg(重合性化合物の総質量に対して0.1質量%)を添加してよく混合、溶解させた。得られた液体を十分に脱泡した後、ガラスモールドとテープよりなるモールド型(マイナスレンズ形状に調整)に注入した。メタルハライドランプ(120W/cm)を使用して紫外線を120秒間、照射した後、モールドから硬化物を取り出し、さらにイナートオーブン中において100℃で1時間、加熱処理(アニール)を行った。室温まで放冷した後、直径80mm、中心厚1.5mmの無色透明マイナスレンズを得た。
本レンズは無色透明であり、光学的な歪み、脈理などは観察されなかった。該レンズの屈折率(nd)は1.669、アッベ数(νd)は34.0であった。またこのレンズの耐熱性(加熱変形温度)、耐衝撃性は良好であり、また既知のレンズ染色用の分散染料による染色性は問題なかった。
【0238】
実施例22
実施例21において、実施例11で得られたアクリル酸エステル化合物(例示化合物番号1−a−21の化合物)を使用する代わりに、上記実施例12で得られたアクリル酸エステル化合物(例示化合物番号1−a−22の化合物)を使用する以外は実施例21に記載の方法と同様にして行った。
得られたレンズは無色透明であり、光学的な歪み、脈理などは観察されなかった。該レンズの屈折率(nd)は1.663、アッベ数(νd)は35.0であった。本発明レンズの耐熱性(加熱変形温度)、耐衝撃性は良好であり、また既知のレンズ染色用の分散染料による染色性は問題なかった。
【0239】
◇ 本発明の一般式(2−c)で表される含硫化合物の合成
参考合成例1[前記スキームB中、式(10)で表される化合物において、k=1、m=1の化合物の合成]
温度計、冷却管及び攪拌装置を取り付けた 500ml四つ口フラスコに、N,N−ジメチルホルムアミド 292g及びチオ酢酸カリウム塩102.2g(0.895モル)を秤取した。攪拌下、65〜70℃に保った該混合物に対して、ブロモアセトアルデヒドジエチルアセタール168.8g(0.856モル)を3時間要して滴下した。さらに70℃で4時間攪拌させて反応を行った後、反応溶液を20℃に冷却し、水950gを加えて、トルエン500gで抽出した。中性になるまで有機層(トルエン溶液)を水洗した後、トルエン溶液から減圧下で溶媒を留去、濃縮して淡黄色透明液体の粗生成物を得た。シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、無色透明液体のアセチルチオアセトアルデヒドジエチルアセタール 156gを得た。
【0240】
実施例23〔例示化合物番号2−c−5;一般式(2)において、a=0、X1=酸素原子、X2=硫黄原子、k=1、l=1である化合物の合成〕
攪拌装置、冷却管、ガス吹き込み管及び温度計を取り付けたガラス製反応器に2−メトキシエタノール320gを秤取し、15℃で塩化水素 46.0g(1.26モル)を吹き込んだ。該溶液に対して攪拌下、10℃に保ちながら、前述の参考製造例1で製造したアセチルチオアセトアルデヒドジエチルアセタール 61.5g(0.32モル)を加え、次いで、同温度で2,3−メルカプト−1−プロパノール 49.7g(0.40モル)を加えた。さらに20℃で12時間攪拌して反応させた後、反応混合物に対して水480g加えて、30℃で30分間攪拌した。高速液体クロマトグラフィーにより、反応生成物である2−アセチルチオメチル−4−ヒドロキシメチル−1,3−ジチオランのアセチルチオ基が加水分解されて、該化合物が消失したことを確認した後、クロロホルム 720gで抽出し、水層が中性になるまで有機層の水洗を繰り返した。有機層(クロロホルム溶液)を分液して取り出し、クロロホルムを減圧下、留去、濃縮して、単黄色透明液体の粗生成物を得た。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:トルエン/酢酸エチル=80/20)により精製して、微黄色透明液体の2−メルカプトメチル−4−ヒドロキシメチル−1,3−ジチオランの37.0g(収率63%)を得た。
【0241】
・純度>99%(高速液体クロマトグラフィー分析による面積法)
・270MHz 1H−NMR δ(CDCl3):1.80〜1.95(t,1H)、2.15〜2.30(br,1H)、2.75〜2.95(2H)、3.20〜3.35(2H)、3.55〜3.95(3H)、4.50〜4.65(dt,1H)
・EI−MS: 182(M)
【0242】
◇本発明の一般式(1−c)で表されるアクリル酸エステル化合物の合成
実施例24〔第1表中の例示化合物番号1−c−5;一般式(1)において、a=0、R2及びR3が水素原子、X1が酸素原子、X2が硫黄原子、k及びm=1である化合物の合成〕
実施例23で製造した2−メルカプトメチル−4−ヒドロキシメチル−1,3−ジチオラン23.7g(0.13モル)をトルエン78gに溶解させた溶液に対して、3−クロロプロピオン酸クロリド 40.0g(0.31モル)を100℃で15分要して滴下した。さらに110℃で6時間攪拌して反応させた後、該反応混合物溶液を25℃に冷却し、5%炭酸水素ナトリウム水溶液437g(炭酸水素ナトリウムとして、0.26モル)を加えて30分間攪拌した。トルエン132gを追加して抽出して、純水260gで水層が中性になるまで有機層(トルエン溶液)を洗浄した後、分液して有機層を取り出した。減圧下、トルエンを留去、濃縮して、粗生成物として淡黄色透明液体の2−(3−クロロプロピオニルチオメチル)−4−(3−クロロプロピオニルオキシメチル)−1,3−ジチオラン 50.0gを得た。
【0243】
次いで、上記のようにして得られた2−(3−クロロプロピオニルチオメチル)−4−(3−クロロプロピオニルオキシメチル)−1,3−ジチオラン 50.0g(0.13モル)をアセトン195gに溶解させた溶液に対して、トリエチルアミン40.0g(0.39モル)を2〜5℃で1時間要して滴下した。その後、同温度で1.5時間、攪拌して反応させた後、水520gを加え、トルエン520gで反応生成物を抽出した。水層が中性になるまで有機層(トルエン溶液)を水洗した後、分液して有機層を取り出した。有機層に重合禁止剤として4−メトキシフェノール0.12gを添加した後、減圧下でトルエンを留去、濃縮して淡黄色透明液体状の粗生成物を得た。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:ヘキサン/酢酸エチルの混合系)により精製して、無色透明液体の2−アクリロイルチオメチル−4−アクリロイルオキシメチル−1,3−ジチオラン 29.0g(収率77%)を得た。
【0244】
・純度>99%(高速液体クロマトグラフィー分析による面積法)
・270MHz 1H−NMR δ(CDCl3):3.10〜3.50(m,4H)、3.90〜4.05(m,1H)、4.05〜4.25(2H)、4.55〜4.75(t,1H)、5.6〜5.8(dd,2H)、6.30〜6.50(d,4H)
・EI−MS; 290(M)
【0245】
◇本発明の一般式(1−c)で表されるアクリル酸エステル化合物を用いた重合性組成物の製造、並びに、その硬化による硬化物又は光学部品の製造
実施例25
上記実施例24で得られたアクリル酸エステル化合物(例示化合物番号1−c−5の化合物)30gに対して、光重合開始剤として2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン(「Darocur-1173」、チバガイギー社製、商品名)60mgを添加して、よく混合し溶解させた。得られた液体を十分に減圧下、脱泡した後、ガラスモールドとガスケットよりなるモールド型に注入した。メタルハライドランプ(80W/cm)を使用して紫外線を360秒間、照射して重合を行った。重合終了後、徐々に冷却し、硬化物をモールドから取り出した。該硬化物を80℃で1時間熱処理(アニール)した後、得られた硬化物を観察したところ、無色透明であり、光学的な歪みは認められなかった。屈折率(nd)は1.625、アッベ数は41(νd)、比重1.40であった。また本硬化物の耐熱性(熱変形温度)及び耐衝撃性、曲げ強度は良好であった。
【0246】
実施例26(光学部品の作製)
実施例24で得られた例示化合物番号1−c−5のアクリル酸エステル化合物90g、ビスフェノールAジグリシジルエーテルのエポキシアクリレート 10gの混合物に、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン100mg(重合性化合物の総質量に対して0.1質量%)を添加してよく混合、溶解させた。得られた液体を十分に脱泡した後、ガラスモールドとテープよりなるモールド型(マイナスレンズ形状に調整)に注入した。メタルハライドランプにより紫外線を60秒間、照射した後、80℃で1時間加熱してアニールを行った。重合終了後、室温まで放冷し、直径30mm、中心厚1.5mmの無色透明マイナスレンズを得た。
【0247】
本レンズは無色透明であり、光学的な歪み、脈理などは観察されなかった。該レンズの屈折率(nd)は1.618、アッベ数(νd)は41であった。本発明のレンズの耐熱性(加熱変形温度)、耐衝撃性、機械的強度は良好であり、また既知のレンズ染色用の分散染料による染色性も良好であった。
【0248】
◇本発明の一般式(1−d)で表されるアクリル酸エステル化合物の合成
参考製造例2[例示化合物番号(2−d−1)の合成:一般式(2)において、a=0、X1及びX2が硫黄原子であり、k及びl=1である含硫化合物]
攪拌装置、冷却管を取り付けたガラス製500ml容の反応器中に、チオ尿素46.0g(0.60モル)、18%塩酸194.7g(塩化水素0.96モル相当)を秤取し、攪拌混合した。この混合物に対して、上記実施例23で製造した2−メルカプトメチル−4−ヒドロキシメチル−1,3−ジチオラン 72.9g(0.40モル)を60℃で35分要して滴下した。さらに、80℃で4時間、反応させてチウロニウム塩化した。反応溶液を高速液体クロマトグラフィーで分析して、原料のヒドロキシ化合物が消失していることを確認した後、反応混合物に対して30%水酸化ナトリウム水溶液267g(水酸化ナトリウム2.0モル相当)を50℃で10分かけて滴下し、さらに50℃で2時間反応させて、チウロニウム塩を加水分解した。18%塩酸 324.4g(塩化水素として、1.6モル)で中和した後、トルエン200gを加えて分液、抽出した後、排水相が中性になるまでトルエン相を水洗し、その後、トルエン相を取り出し、トルエンを減圧下、40℃で留去して黄色透明液体の粗生成物を得た。該粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶媒としてトルエンを使用)により精製して、無色液体の2,4−ビスメルカプトメチル−1,3−ジチオラン 63.5g(0.32モル、収率80%)を得た。
【0249】
・純度>99%(高速液体クロマトグラフィー分析による面積法)
・270MHz 1H−NMR δ(CDCl3):1.60〜1.75(dt,1H)、1.85〜1.95(dt,1H)、2.75〜3.00(m,4H)、3.20〜3.40(m,2H)、3.80〜3.95(m,1H)、4.50〜4.65(dt,1H)
・EI−MS: 198(M)
【0250】
実施例27〔例示化合物番号1−d−1の合成;一般式(1)において、a=0、R2及びR3が水素原子、k及びl=1である化合物〕
参考製造例2で製造した2,4−ビスメルカプトメチル−1,3−ジチオラン25.7g(0.13モル)をトルエン78gに溶解させた溶液に対して、3−クロロプロピオン酸クロリド 40.0g(0.31モル)を100℃で15分要して滴下した。さらに110℃で6時間攪拌して反応させた後、該反応混合物溶液を25℃に冷却し、5%炭酸水素ナトリウム水溶液437g(炭酸水素ナトリウムとして、0.26モル)を加えて30分間攪拌した。トルエン132gを追加して抽出して、純水260gで水層が中性になるまで有機層(トルエン溶液)を洗浄した後、分液して有機層を取り出した。減圧下、トルエンを留去、濃縮して、粗生成物として淡黄色透明液体の2−(3−クロロプロピオニルチオメチル)−4−(3−クロロプロピオニルオキシメチル)−1,3−ジチオラン 52.1gを得た。
【0251】
次いで、上記のようにして得られた2,4−ビス(3−クロロプロピオニルチオメチル)−1,3−ジチオラン 52.1gをアセトン195gに溶解させた溶液に対して、トリエチルアミン40.0g(0.39モル)を2〜5℃で1時間要して滴下した。その後、同温度で1.5時間、攪拌して反応させた後、水520gを加え、トルエン520gで反応生成物を抽出した。水層が中性になるまで有機層(トルエン溶液)を水洗した後、分液して有機層を取り出した。有機層に重合禁止剤として4−メトキシフェノール0.12gを添加した後、減圧下でトルエンを留去、濃縮して淡黄色透明液体状の粗生成物を得た。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:ヘキサン/酢酸エチルの混合系)により精製して、無色透明液体の2,4−ビス(アクリロイルチオメチル)−1,3−ジチオラン 24.6g(0.10モル)を得た。
【0252】
収率77%
純度>99%(高速液体クロマトグラフィー分析による面積法)
・270MHz 1H−NMR δ(CDCl3):3.10〜3.50(m,6H)、3.85〜4.05(m,1H)、4.55〜4.75(dt,1H)、5.65〜5.80(dd,2H)、6.30〜6.45(d,4H)
・EI−MS; 306(M)
【0253】
◇本発明の一般式(1−d)で表されるアクリル酸エステル化合物を用いた重合性組成物の製造、並びに、その硬化による硬化物又は光学部品の製造
実施例28
上記実施例27で得られたアクリル酸エステル化合物(例示化合物番号1−d−1の化合物)30gに対して、光重合開始剤として2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン(Darocur−1173、チバガイギー社製)60mgを添加して、よく混合して溶解させた。得られた液体を十分に減圧下、脱泡した後、ガラスモールドとガスケットよりなるモールド型に注入した。メタルハライドランプ(80W/cm)を使用して紫外線を360秒間、照射して重合を行った。重合終了後、徐々に冷却し、硬化物をモールドから取り出した。該硬化物を80℃で1時間熱処理(アニール)した後、得られた硬化物を観察したところ、無色透明であり、光学的な歪みは認められなかった。硬化物は、屈折率(nd)1.662、アッベ数33.5(νd)、比重1.42であった。ガラス転移温度(Tg)は120℃を示し、耐熱性は良好であった。
【0254】
実施例29(光学部品の作製)
実施例27で製造した例示化合物番号1−d−1のアクリル酸エステル化合物94g、ビスフェノールAジグリシジルエーテルのエポキシアクリレート6gの混合物に、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン100mg(重合性化合物の総質量に対して0.1質量%)を添加してよく混合、溶解させた。得られた液体を十分に脱泡した後、ガラスモールドとテープよりなるモールド型(マイナスレンズ形状に調整)に注入した。メタルハライドランプにより紫外線を60秒間、照射した後、80℃で1時間加熱してアニールを行った。重合終了後、室温まで放冷し、直径30mm、中心厚1.5mmの無色透明マイナスレンズを得た。
【0255】
本レンズは無色透明であり、光学的な歪み、脈理などは観察されなかった。該レンズの屈折率(nd)は1.655、アッベ数(νd)は34であった。本発明のレンズの耐熱性(加熱変形温度)、耐衝撃性は良好であり、また既知のレンズ染色用の分散染料による染色性は良好であった。
【0256】
◇本発明の一般式(2−b)で表される含硫化合物の製造
実施例30 [例示化合物番号(2−b−1)の合成: 一般式(2−b)において、R4がメチレン基、k=1、l=1、m=1、n=1であり、X1及びX2が酸素原子である含硫化合物]
実施例23で製造した2−メルカプトメチル−4−ヒドロキシメチル−1,3−ジチオラン 61.6g(0.50モル)をメタノール100gに溶解させた溶液に対して、ナトリウムメトキシドの28%メタノール溶液97.0g(ナトリウムメトキシドで0.50モル相当)を10℃で30分を要して滴下した。同温度で約30分間攪拌した後、ジブロモメタン 43.5g(0.25モル)をメタノール100gに溶解させた溶液を、15℃で1時間を要して滴下した。滴下終了後、20℃で4時間攪拌を行った後、高速液体クロマトグラフィーで反応が完結したことを確認した上で、メタノールを減圧下、40℃で留去した。残査にクロロホルム500gを加えて、析出した無機塩を濾過した後、水洗して有機層を分液して取り出した。有機層のクロロホルムを減圧下、40℃で留去させて、微黄色透明の粗生成物89.5gを得た。該生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒; クロロホルム/メタノール=98/2)により精製して、シロップ状無色液体として下記式で表される例示化合物番号(2−b−1)のジヒドロキシ化合物75.6g(収率 80%)を得た。
・EI−MS: 376(M)
【0257】
【化55】
Figure 0003820183
【0258】
実施例31 [例示化合物番号(2−b−17)の合成: 一般式(2−b)において、R4がp−キシリレン基、k=1、l=1、m=1、n=1であり、X1及びX2が酸素原子である含硫化合物]
実施例30において、ジブロモメタン 43.5g(0.25モル)を使用する代わりに、p−キシリレンジクロリド 43.8g(0.25モル)を使用する以外は、実施例30に記載の方法と同様にして行い、下記式で表される例示化合物番号(2−b−17)のジヒドロキシ化合物を得た。
・EI−MS: 466(M)
【0259】
【化56】
Figure 0003820183
【0260】
実施例32 [例示化合物番号(2−b−36)の合成: 一般式(2−b)において、R4がメチレン基であり、k=1、l=1、m=1、n=1であり、X1及びX2が硫黄原子である含硫化合物]
攪拌装置、冷却管を取り付けたガラス製500ml容積の反応器中に、チオ尿素30.8g(0.405モル)、18%塩酸 109.5g(塩化水素 0.54モル相当)を秤取し、攪拌混合した。この混合物に対して、上記実施例30で製造したジオール化合物 [例示化合物番号(2−b−1)] 52.7g (0.14モル)を60℃で35分要して滴下した。さらに、100℃で4時間、反応させてチオロニウム塩化した。反応溶液を高速液体クロマトグラフィーで分析して、原料のヒドロキシ化合物が消失していることを確認した後、反応混合物に対して25%水酸化ナトリウム水溶液 173g (水酸化ナトリウム1.08モル相当)を25℃で10分かけて滴下し、さらに100℃で1時間反応させてチオロニウム塩を加水分解した。25℃まで冷却した後、濾過して不溶物を取り除き、18%塩酸 137g(塩化水素0.676モル相当)で中和した。クロロホルム500gで抽出して、水洗、分液した後、有機層を取り出した。クロロホルムを減圧下、40℃で留去して得られた粗生成物をシリカゲルカラムクトマトグラフィー(展開溶媒;クロロホルム/ヘキサン=60/40)により精製して、無色透明オイル状液体として下記式で表される例示化合物番号(2−b−36)のジチオール化合物45.8g(収率 80%)を得た。
・純度>99%(高速液体クロマトグラフィー分析による面積法)
・EI−MS: 408(M)
【0261】
【化57】
Figure 0003820183
【0262】
実施例33 [例示化合物番号(2−b−52)の合成:一般式(2−b)において、R4がキシリレン基であり、k=1、l=1、m=1、n=1であり、X1及びX2が硫黄原子である含硫化合物]
実施例32において、上記実施例30で製造したジオール化合物 [例示化合物番号(2−b−1)]を使用する代わりに、実施例31で製造した例示化合物番号(2−b−17)の化合物を使用する以外は、実施例32と同様な方法に従って行い、下記式(2−b−52)で表されるジチオール化合物を得た。
・純度>99%(高速液体クロマトグラフィー分析による面積法)
・EI−MS: 498(M)
【0263】
【化58】
Figure 0003820183
【0264】
◇一般式(1−b)で表されるアクリル酸エステル化合物の製造
実施例34〔例示化合物番号(1−b−11)の化合物の合成;一般式(1−b)において、R4がメチレン基であり、R2及びR3が水素原子化合、k、l、m及びn=1であり、X1及びX2が硫黄原子であるアクリル酸エステル化合物〕
実施例32で製造したジチオール化合物[例示化合物番号(2−b−36)]
53.0g(0.13モル)をトルエン100gに溶解させた溶液に対して、3−クロロプロピオン酸クロリド 40.0g(0.31モル)を100℃で15分要して滴下した。さらに110℃で6時間攪拌して反応させた後、該反応混合物溶液を25℃に冷却し、5%炭酸水素ナトリウム水溶液437g(炭酸水素ナトリウムとして、0.26モル)を加えて30分間攪拌した。トルエン132gを追加して抽出して、純水260gで水層が中性になるまで有機層(トルエン溶液)を洗浄した後、分液して有機層を取り出した。減圧下、トルエンを留去、濃縮して、淡黄色透明液体として、ビス[4−(3−クロロプロピオニルチオメチル)−1,3−ジチオラン−2−イルメチルチオ]メタンの粗生成物を得た。
【0265】
次いで、上記のようにして得られたビス[4−(3−クロロプロピオニルチオメチル)−1,3−ジチオラン−2−イルメチルチオ]メタン 76.7gをアセトン300gに溶解させた溶液に対して、トリエチルアミン40.0g(0.39モル)を2〜5℃で1時間要して滴下した。その後、同温度で1.5時間、攪拌して反応させた後、水520gを加え、トルエン520gで反応生成物を抽出した。水層が中性になるまで有機層(トルエン溶液)を水洗した後、分液して有機層を取り出した。有機層に重合禁止剤として4−メトキシフェノール0.12gを添加した後、減圧下でトルエンを留去、濃縮して淡黄色透明液体状の粗生成物を得た。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:トルエン/酢酸エチル=97/3)により精製して、無色透明液体のビス[4−(アクリロイルチオメチル)−1,3−ジチオラン−2−イルメチルチオ]メタン 51.6g(0.10モル)を得た。
【0266】
・純度>99%(高速液体クロマトグラフィー分析による面積法)
・270MHz 1H−NMR δ(CDCl3);3.10〜3.50(m,12H)、3.85〜4.05(m,2H)、4.55〜4.75(dt,4H)、5.65〜5.80(dd,2H)、6.30〜6.45(d,4H)
・EI−MS; 516(M)
【0267】
【化59】
Figure 0003820183
【0268】
実施例35 [例示化合物番号(1−b−15)の化合物の合成; 一般式(2−b)において、R4がキシリレン基であり、k=1、l=1、m=1、n=1であり、X1及びX2が硫黄原子であるアクリル酸エステル化合物]
実施例34において、上記実施例32で製造したジチオール化合物 [例示化合物番号(2−b−36)を使用する代わりに、実施例33で製造した例示化合物番号(2−b−52)の化合物を使用する以外は、実施例34と同様な方法に従って行い、無色透明液体の 1,4−ビス[4−(アクリロイルチオメチル)−1,3−ジチオラン−2−イルメチルチオメチル]ベンゼン を得た。
・純度>99%(高速液体クロマトグラフィー分析による面積法)
・270MHz 1H−NMR δ(CDCl3);3.10〜3.50(m,12H)、3.85〜4.05(m,2H)、4.10〜4.35(m,4H)、4.55〜4.75(dt,2H)、5.65〜5.80(dd,2H)、6.30〜6.45(d,4H)、7.05〜7.35(m,4H)
・EI−MS: 606(M)
【0269】
【化60】
Figure 0003820183
【0270】
◇一般式(1−b)で表されるアクリル酸エステル化合物を用いた重合性組成物の製造、並びに、その硬化による硬化物又は光学部品の製造
実施例36
上記実施例34で得られたアクリル酸エステル化合物(例示化合物番号1−b−11の化合物)30gに対して、光重合開始剤として2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン(「Darocur−1173」、チバガイギー(株)製商品名)60mgを添加して、よく混合して溶解させた。得られた液体を十分に減圧下、脱泡した後、ガラスモールドとガスケットよりなるモールド型に注入した。メタルハライドランプ(80W/cm)を使用して紫外線を360秒間、照射して重合を行った。重合終了後、徐々に冷却し、硬化物をモールドから取り出した。該硬化物を80℃で2時間熱処理(アニール)した後、得られた硬化物を観察したところ、無色透明であり、光学的な歪みは認められなかった。
【0271】
硬化物は、屈折率(nd)1.685、アッベ数34.0(νd)、比重1.40であった。ガラス転移温度(Tg)は80℃以上であり、耐熱性は良好であった。
【0272】
実施例37
実施例36において、上記実施例34で得られたアクリル酸エステル化合物(例示化合物番号1−b−11の化合物)30gを使用する代わりに、上記実施例35で得られたアクリル酸エステル化合物(例示化合物番号1−b−15の化合物)30gを使用する以外は実施例36に記載の方法と同様にして行い、重合性組成物の調製とその重合による硬化物の作成を行った。
【0273】
硬化物は、屈折率(nd)1.683、アッベ数31.5(νd)、比重1.40であった。ガラス転移温度(Tg)は80℃以上であり、耐熱性は良好であった。
【0274】
実施例38(光学部品の作製)
実施例34で製造した例示化合物番号1−b−11のアクリル酸エステル化合物90g、ビスフェノールAジグリシジルエーテルのエポキシメタアクリレート10gの混合物に、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン100mg(重合性化合物の総質量に対して0.1質量%)を添加してよく混合、溶解させた。得られた液体を十分に脱泡した後、ガラスモールドとテープよりなるモールド型(マイナスレンズ形状に調整)に注入した。メタルハライドランプにより紫外線を60秒間、照射した後、80℃で1時間加熱してアニールを行った。重合終了後、室温まで放冷し、直径30mm、中心厚1.5mmの無色透明マイナスレンズを得た。
【0275】
本レンズは無色透明であり、光学的な歪み、脈理などは観察されなかった。該レンズの屈折率(nd)は1.673、アッベ数(νd)は34.5であった。本発明レンズの耐熱性(加熱変形温度)、耐衝撃性は良好であり、また既知のレンズ染色用の分散染料による染色性は問題なかった。
【0276】
実施例39
実施例38において、上記実施例34で得られたアクリル酸エステル化合物(例示化合物番号1−b−11の化合物)を使用する代わりに、上記実施例35で得られたアクリル酸エステル化合物(例示化合物番号1−b−15の化合物)を使用する以外は実施例38に記載の方法と同様にして行った。得られたレンズは無色透明であり、光学的な歪み、脈理などは観察されなかった。該レンズの屈折率(nd)は1.673、アッベ数(νd)は32.0であった。本発明レンズの耐熱性(加熱変形温度)、耐衝撃性は良好であり、また既知のレンズ染色用の分散染料による染色性は問題なかった。
【0277】
◇一般式(3)、一般式(2−c)及び一般式(1−c)で表される化合物の合成例
実施例40〔例示化合物番号3−1;一般式(3)において、b=1、X3が臭素原子である化合物の合成〕
攪拌装置を取り付けたガラス製500ml容の反応器中に、2,3−ジメルカプト−1−プロパノール33.48g(0.270モル)、三フッ化ホウ素エーテル錯体10ml及びトルエン100gをいれた。この混合物に対して、ブロモアセトアルデヒドジエチルアセタール54.20g(0.275モル)を20℃で1時間かけて滴下した。さらに、20℃で5時間、反応させた後、反応混合物に対して、氷水150g及びトルエン50gを加えて15分間、攪拌した後、静置、分液してトルエン相を抽出した。該トルエン相を3%炭酸水素ナトリウム水溶150gでアルカリ洗浄し、さらに水相が中性になるまで水洗した。トルエン相を分液して取り出し、トルエンを減圧下、40℃で留去して微黄色透明液体の粗生成物を得た。さらにシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、無色液体の2−(2'−ブロモメチル)−4−ヒドロキシメチル−1,3−ジチオラン49.46g(0.216モル)を得た。
収率=80%、純度>99%(高速液体クロマトグラフ分析による面積法)
FD−MS: 228(M),230(M+2
【0278】
実施例41〔例示化合物番号2−C−1;一般式(2−c)において、l=1、X2が酸素原子である化合物の合成〕
攪拌装置を取り付けたガラス製100ml容の反応器中に、上記実施例40で製造した2−(2'−ブロモメチル)−4−ヒドロキシメチル−1,3−ジチオラン 22.90g(0.10モル)、ギ酸ナトリウム13.6g(0.20モル)及びテトラメチルアンモニウムブロミド1.61g(0.005モル)を入れた。この混合物を、110℃で1.5時間、加熱攪拌した。反応終了後、攪拌しながら反応混合物に対して、50%水酸化ナトリウム水溶液8.8gを15分かけて滴下した。反応生成物をトルエンで抽出し、水洗した後、トルエンを減圧下、40℃で留去して、微黄色透明液体の粗生成物を得た。さらに、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、無色液体の2−(2'−ヒドロキシメチル)−4−ヒドロキシメチル−1,3−ジチオラン 13.28gを得た。収率=80%、純度>99%(高速液体クロマトグラフ分析による面積法)
FD−MS: 166(M)
【0279】
実施例42〔例示化合物番号1−C−1;一般式(1−c)において、R2及びR3が水素原子であり、l=1、X2が酸素原子である化合物の合成〕
実施例24において、2−メルカプトメチル−4−ヒドロキシメチル−1,3−ジチオランを使用する代わりに、上記実施例41で製造した2−(2'−ヒドロキシメチル)−4−ヒドロキシメチル−1,3−ジチオランを原料として使用する以外は、前記実施例24と同様な方法に従って行い、無色透明液体の2−アクリロイルオキシメチル−4−アクリロイルオキシシメチル−1,3−ジチオランを得た。
純度>99%(高速液体クロマトグラフ分析による面積法)
FD−MS: 274(M)
【0280】
比較例1
実施例21において、重合性化合物として本発明の一般式(1)で表されるアクリル酸エステル化合物を使用する代わりに、公知(特開平4−161410号公報に記載)のアクリル酸エステル化合物である2,5−ビス(アクリロイルオキシエチルチオメチル)−1,4−ジチアン24g及びジメチロールトリシクロデカンアクリレート6gを使用する以外は、実施例21に記載の方法と同様にして重合性組成物を調製して重合を行い、レンズを作製した。該レンズは無色透明であり、屈折率(nd)は1.61、アッベ数(νd)は42であった。
【0281】
比較例2
実施例21において、重合性化合物として本発明の一般式(1)で表される含硫(メタ)アクリル酸エステル化合物を使用する代わりに、特開平3−217412号公報に記載されている既知のアクリル酸エステル化合物である1,4−ビス(2−メタクリロイルオキシエチルチオ)キシリレン24g及び2,2−ビス(4−メタクリロイルオキシエトキシフェニル)プロパン6gを使用する以外は、実施例2に記載の方法と同様にして重合性組成物を調製して重合を行い、レンズを作製した。該レンズは無色透明であり、屈折率(nd)は1.59、アッベ数(νd)は39であった。
【0282】
本発明のアクリル酸エステル化合物を含有する重合性組成物を用いることにより短時間で重合、成形硬化が可能となり、矯正用眼鏡レンズなどに代表されるプラスチックレンズなどの光学部品を効率よく製造することが可能となった。得られる硬化物及び光学部品は、公知の光重合性樹脂と比較して、高屈折率であり、透明性、アッベ数も問題なかった。また、熱的特性(加熱変形温度など)、機械的特性(耐衝撃性など)などは実用上十分な特性を有している。
【0283】
【発明の効果】
本発明のアクリル酸エステル化合物は、光によって重合開始して硬化、成形が可能な重合性組成物用のモノマーとして、光学用材料、歯科用材料などの用途において有用である。本発明の硬化物又は光学部品は光重合などの方法によって短時間で効率よく生産可能であり、かつ、高屈折率であって、光学特性(透明性、アッベ数)、熱的特性(加熱変形温度など)、機械的特性(耐衝撃性など)が良好であり、矯正用眼鏡レンズを代表とする各種プラスチックレンズ、光情報記録媒体基板、液晶セル用プラスチック基板、反射防止膜などの各種透明性コーティング材料、光ダイオード(LED)用封止材料などの各種透明性封止材料、歯科材料等として有用である。
【0284】
また、本発明の一般式(2)で表される含硫化合物は、一般式(1)のアクリル酸エステル化合物の合成中間体として有用である。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an acrylate compound, a polymerizable composition containing the acrylate compound, a cured product obtained by polymerizing the polymerizable composition, and an optical component. Furthermore, it is related with the sulfur-containing compound used as a raw material at the time of manufacturing this acrylic ester compound.
[0002]
[Prior art]
Inorganic glass is used in a wide range of fields as a transparent optical material because it is excellent in various properties such as excellent transparency and small optical anisotropy. However, there are problems such as being heavy and easily damaged, and poor productivity. In recent years, organic optical materials (optical resins) that replace inorganic glass have been actively developed.
[0003]
A fundamentally important characteristic as an optical resin is transparency. To date, polymethyl methacrylate (PMMA), bisphenol A polycarbonate (BPA-PC), polystyrene (PS), methyl methacrylate-styrene copolymer (MS), styrene are used as industrial optical resins with good transparency. -Acrylonitrile copolymer (SAN), poly (4-methylpentene-1) (TPX), polycycloolefin (COP), polydiethylene glycol bisallyl carbonate (EGAC), polythiourethane (PTU), etc. are known .
[0004]
PMMA is excellent in transparency and weather resistance, and has good moldability. However, there is a drawback that the refractive index (nd) is as small as 1.49 and the water absorption is large.
[0005]
BPA-PC is excellent in transparency, heat resistance, impact resistance and high refraction, but has relatively large optical anisotropy (birefringence) and large chromatic aberration (low Abbe number). Fields are limited.
[0006]
Although PS and MS are excellent in moldability, transparency, low water absorption and high refractive index, they are inferior in impact resistance, weather resistance and heat resistance and are hardly put into practical use as optical resins.
[0007]
SAN is relatively high in refractive index and well-balanced in mechanical properties, but has some difficulty in heat resistance (thermal deformation temperature: 80-90 ° C) and is almost used as an optical resin. Absent.
[0008]
Although TPX and COP are excellent in transparency, low water absorption, and heat resistance, they have a problem of low refractive index (nd = 1.47 to 1.53) and poor impact resistance, gas barrier property and dyeability.
[0009]
EGAC is a thermosetting optical resin having diethylene glycol bisallyl carbonate as a monomer, and is most frequently used for general purpose spectacle lens applications. Although it is excellent in transparency and heat resistance, and has very little chromatic aberration, it has the disadvantages of low refractive index (nd = 1.50) and poor impact resistance.
[0010]
PTU is a thermosetting resin obtained by reaction of a diisocyanate compound and a polythiol compound, and is most frequently used for ultrahigh refractive index spectacle lens applications. It is a particularly excellent material with excellent transparency, impact resistance, and high refractive index, and small chromatic aberration, but it has the disadvantage of long molding time (1-3 days) by thermal polymerization. The problem remains in terms.
[0011]
For the purpose of performing polymerization molding in a short time to increase productivity, by using radical polymerization initiated by light irradiation using acrylic acid esters or thioacrylic acid esters containing bromine or sulfur atoms, A method for obtaining a lens (for example, Japanese Patent Laid-Open No. 63-248811, Japanese Patent Laid-Open No. 1-266613, Japanese Patent Laid-Open No. 3-217812, etc.) has been proposed. Further, a method for obtaining an optical lens using a (meth) acrylic acid ester compound having a sulfur-containing alicyclic structure as a compound having radical polymerizability (for example, JP-A-3-215801 and JP-A-4-161410) Etc.) is also suggested.
[0012]
However, according to these methods, although polymerization in a short time is possible, the obtained resin has optical characteristics (for example, transparency, refractive index, Abbe number, etc.), thermal characteristics (for example, heat distortion temperature, etc.). ) And mechanical properties (for example, impact resistance, bending strength, etc.), it was difficult to say that they were sufficiently satisfactory as optical components. That is, for example, when used as a spectacle lens, the refractive index is not sufficiently high, or it has a high refractive index, but the Abbe number is low, it is brittle and easy to break, or the material is heavy, so it is heavy as a lens. There are problems such as the surface being roughened or eroded by the solvent used when performing a treatment such as applying a hard coat to the surface of the lens obtained, and the development of a material that has overcome these problems has been strongly desired.
[0013]
As described above, although the conventional optical resins have excellent characteristics, the current situation is that they have drawbacks to be overcome. Under these circumstances, a new optical system with excellent productivity that can be polymerized and molded in a short time, good thermal and mechanical properties, high refractive index, and high Abbe number. At present, the development of materials is anxious.
[0014]
[Problems to be solved by the invention]
The problem of the present invention is to solve the drawbacks of the conventional optical resins as described above, to be excellent in productivity capable of polymerization and molding in a short time, and to have good thermal characteristics and mechanical characteristics, It is to provide a high refractive index optical resin.
[0015]
[Means for Solving the Problems]
The inventors of the present invention have arrived at the present invention as a result of intensive studies in order to solve the above problems. That is, the present invention
[0016]
[1] Acrylic ester compound represented by the general formula (1),
[0017]
Embedded image
Figure 0003820183
[0018]
(In the formula, a represents an integer of 0 to 4,
R 1 Is a direct single bond, an alkylene group which may have a substituent, an aralkylene group which may have a substituent, an arylene group which may have a substituent, or -Y Three -S-R Four -S-Y Four -Represents a group,
R 2 And R Three Each independently represents a hydrogen atom or an alkyl group, and X 1 And X 2 Each represents an oxygen atom or a sulfur atom; 1 And Y 2 Represents an alkylene group which may contain an oxygen atom or a sulfur atom,
-Y above Three -S-R Four -S-Y Four -In the radical R Four Represents an alkylene group, an aralkylene group or an arylene group; Three And Y Four Each independently represents an alkylene group)
[0019]
[2] In the above general formula (1), a = 1 and R 1 Is a direct bond, an alkylene group which may have a substituent, an aralkylene group which may have a substituent, an arylene group which may have a substituent or -Y Three -S-R Four -S-Y Four -Group [in which Y Three Is-(CH 2 ) m -Group Y Four Is-(CH 2 ) n -Represents a group (m and n are each independently an integer of 1 to 4); 1 Is-(CH 2 ) k -Group Y 2 Is-(CH 2 ) l The acrylate compound which is a group (k and l are each an integer of 1 to 4),
[0020]
[3] In the above general formula (1), a = 0, and Y 1 Is-(CH 2 ) k -Group Y 2 Is-(CH 2 ) l The acrylate compound which is a group (k and l are each an integer of 1 to 4),
[0021]
[4] The acrylate compound according to [2], wherein the compound represented by the general formula (1) is a compound represented by the following general formula (1-a):
[0022]
Embedded image
Figure 0003820183
(Wherein R Five Is R 1 A direct bond single bond, an alkylene group which may have a substituent, an aralkylene group which may have a substituent or an arylene group which may have a substituent, 2 , R Three , X 1 , X 2 , K, l have the same meaning as described above. )
[0023]
[5] The acrylate compound according to [2], wherein the compound represented by the general formula (1) is a compound represented by the following general formula (1-b):
[0024]
Embedded image
Figure 0003820183
(Wherein R 2 , R Three , R Four , X 1 , X 2 , K, l, m, n have the same meaning as described above. )
[0025]
[6] The acrylate compound according to [3], wherein the compound represented by the general formula (1) is a compound represented by the following general formula (1-c):
[0026]
Embedded image
Figure 0003820183
(Wherein R 2 , R Three , X 2 , L have the same meaning as described above. )
[0027]
[7] The acrylate compound according to [3], wherein the compound represented by the general formula (1) is a compound represented by the following general formula (1-d):
[0028]
Embedded image
Figure 0003820183
(Wherein R 2 , R Three , L have the same meaning as described above. ) In the above general formula (1), a
[0029]
[8] A polymerizable composition containing any of the acrylate compounds of [1] to [7],
[9] A cured product obtained by polymerizing the polymerizable composition of [8],
[10] An optical component comprising the cured product of [9],
[0030]
[11] A process for producing an acrylate compound represented by the general formula (1) by converting the sulfur-containing compound represented by the general formula (2) into an acrylate ester,
[0031]
Embedded image
Figure 0003820183
(Where, a, R 1 , X 1 , X 2 , Y 1 And Y 2 Is the same as above)
[0032]
[12] The acrylic esterification is carried out by reacting the compound of the general formula (2) with a halopropionic acid or an acid halide thereof to obtain a halopropionic ester compound, and then dehydrohalogenating the acrylic ester. [11] a process for producing a compound of the general formula (1),
[0033]
[13] The method for producing an acrylate compound of [11] or [12], wherein the compound represented by the general formula (2) is a compound represented by the following general formula (2-a):
[0034]
Embedded image
Figure 0003820183
[In the formula, R Five Is a single bond, an alkylene group which may have a substituent, an aralkylene group which may have a substituent or an arylene group which may have a substituent, and k and l are independent of each other. Represents an integer of 1 to 4 and X 1 And X 2 Each represents an oxygen atom or a sulfur atom. ]
[0035]
[14] The method for producing an acrylate compound of [11] or [12], wherein the compound represented by the general formula (2) is a compound represented by the following general formula (2-b):
Embedded image
Figure 0003820183
[In the formula, R Four Represents an alkylene group, an aralkylene group or an arylene group, k, l, m and n each independently represents an integer of 1 to 4; 1 And X 2 Each represents an oxygen atom or a sulfur atom. ]
[0036]
[15] The method for producing an acrylate compound of [11] or [12], wherein the compound represented by the general formula (2) is a compound represented by the following general formula (2-c):
[0037]
Embedded image
Figure 0003820183
[Where X 2 Represents an oxygen atom or a sulfur atom, and l is an integer of 1 to 4. ]
[0038]
[16] The method for producing an acrylate compound of [11] or [12], wherein the compound represented by the general formula (2) is a compound represented by the following general formula (2-d):
[0039]
Embedded image
Figure 0003820183
[Wherein, l is an integer of 1 to 4. ]
[0040]
[17] A sulfur-containing compound represented by the general formula (2-a).
[0041]
Embedded image
Figure 0003820183
[In the formula, R 1 Is a single bond, an alkylene group which may have a substituent, an aralkylene group which may have a substituent or an arylene group which may have a substituent, and k and l are independent of each other. Represents an integer of 1 to 4 and X 1 And X 2 Each represents an oxygen atom or a sulfur atom. ]
[0042]
[18] A sulfur-containing compound represented by the general formula (2-b).
[0043]
Embedded image
Figure 0003820183
[In the formula, R Four Represents an alkylene group, an aralkylene group or an arylene group, k, l, m and n each independently represents an integer of 1 to 4; 1 And X 2 Each represents an oxygen atom or a sulfur atom. ]
[0044]
[19] A sulfur-containing compound represented by the general formula (2-c).
[0045]
Embedded image
Figure 0003820183
[Where X 2 Represents an oxygen atom or a sulfur atom, and l is an integer of 1 to 4. ]
[0046]
[20] A sulfur-containing compound represented by the general formula (3).
[0047]
Embedded image
Figure 0003820183
(Where X Three Represents a halogen atom, and b represents an integer of 1 to 4.
About.
[0048]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, the present invention will be described in detail.
The acrylate compound represented by the general formula (1) of the present invention has one or two dithiolane ring structures in the molecule and two (meth) acryloyl groups in the molecule. It is a novel compound with structural features.
[0049]
The acrylic ester compound of the present invention is a novel compound characterized in that it has one or two dithiolane ring structures in the molecule and two (meth) acryloyl groups in terms of molecular structure. It is useful as a monomer for a polymerizable composition that can be cured by irradiation.
[0050]
Embedded image
Figure 0003820183
[0051]
In General formula (1), a represents the integer of 0-4. a is preferably an integer of 0 to 3, more preferably an integer of 0 to 2, and still more preferably an integer of 0 or 1.
[0052]
In the general formula (1), R 1 Is a direct single bond, an alkylene group which may have a substituent, an aralkylene group which may have a substituent, an arylene group which may have a substituent, or -Y Three -S-R Four -S-Y Four -Group (R Four Represents an alkylene group, an aralkylene group or an arylene group; Three And Y Four Each independently represents an alkylene group),
Preferably, a C1-C20 chain that may have a substituent, a cyclic or alkylene group that is a combination thereof, a C6-C20 aralkylene group that may have a substituent, or , An optionally substituted arylene group having 4 to 20 carbon atoms or -Y Three -S-R Four -S-Y Four -Group.
[0053]
R 1 Is an alkylene group which may have a substituent, the substituent in the alkylene group includes an alkoxy group, an alkoxyalkoxy group, an aralkyloxy group, an aryloxy group, an aryloxyalkyloxy group, an alkylthio group, Examples thereof include an alkylthioalkylthio group, an aralkylthio group, an arylthio group, and an arylthioalkylthio group.
[0054]
R 1 Is an aralkylene group or an arylene group which may have a substituent, the aromatic ring in the aralkylene group or the arylene group is preferably substituted. Such substituents include alkyl groups, alkoxy groups, alkoxyalkoxy groups, aralkyloxy groups, aryl groups, aryloxy groups, aryloxyalkyloxy groups, alkylthio groups, alkylthioalkylthio groups, aralkylthio groups, arylthio groups, arylthioalkylthio groups. A group or a halogen atom.
[0055]
The aromatic ring in the aralkylene group or the aromatic ring in the arylene group may be a hydrocarbon aromatic ring or a heteroaromatic ring containing a hetero atom. As such a hetero atom, an oxygen atom, a sulfur atom or a nitrogen atom is preferable, an oxygen atom or a sulfur atom is more preferable, and a sulfur atom is more preferable.
[0056]
R 1 More preferably, the group is more preferably a direct bond, a linear, branched, cyclic, or a combination thereof having 1 to 8 carbon atoms, an aralkylene group having 6 to 12 carbon atoms, or 4 to 12 carbon atoms. An arylene group or -Y Three -S-R Four -S-Y Four A group,
More preferably, a direct bond, an alkylene group having 1 to 4 carbon atoms, a straight chain, a branched structure, a cyclic structure or a combination thereof, an aralkylene group having 6 to 8 carbon atoms, or an arylene group having 4 to 10 carbon atoms. Or -Y Three -S-R Four -S-Y Four -Group.
[0057]
-Y Three -S-R Four -S-Y Four -In the radical R Four Represents an alkylene group, an aralkylene group or an arylene group; Three And Y Four Each independently represents an alkylene group.
-Y Three -S-R Four -S-Y Four -In the group R Four Is preferably a chain having 1 to 20 carbon atoms which may have a substituent, a cyclic group or an alkylene group formed by combining them, or an aralkylene group having 6 to 20 carbon atoms which may have a substituent. Or an arylene group having 4 to 20 carbon atoms which may have a substituent.
[0058]
In the alkylene group which may have a substituent, examples of the substituent include an alkoxy group, an alkoxyalkoxy group, an aralkyloxy group, an aryl group, an aryloxy group, an aryloxyalkyloxy group, an alkylthio group, an alkylthioalkylthio group, Examples include an aralkylthio group, an arylthio group, an arylthioalkylthio group, or a halogen atom.
[0059]
In the aralkylene group and arylene group which may have a substituent, examples of the substituent include an alkyl group, an alkoxy group, an alkoxyalkoxy group, an aralkyloxy group, an aryl group, an aryloxy group, and an aryloxyalkyloxy group. , An alkylthio group, an alkylthioalkylthio group, an aralkylthio group, an arylthio group, an arylthioalkylthio group, or a halogen atom.
[0060]
The alkylene group may contain a hetero atom. Examples of such a hetero atom include an oxygen atom or a sulfur atom.
[0061]
The aromatic ring in the aralkylene group or the aromatic ring in the arylene group may be a hydrocarbon aromatic ring or a heteroaromatic ring containing a hetero atom.
[0062]
R Four As the group, more preferably, an alkylene group having 1 to 8 carbon atoms, a straight chain, a branched chain, a cyclic group, or a combination thereof, an aralkylene group having 6 to 12 carbon atoms, or an arylene group having 4 to 12 carbon atoms. Yes,
More preferably, it is a C1-C4 linear, branched, cyclic or alkylene group, a C6-C8 aralkylene group, or a C4-C10 arylene group.
Among these, an unsubstituted alkylene group, an aralkylene group, and an arylene group are particularly preferable.
[0063]
R Four Examples of the group include a methylene group, an ethylene group, an ethylidene group, a trimethylene group, a 1-methyl-1,2-ethylene group, an isopropylidene group, a tetramethylene group, an ethylethylene group, a 1-butylidene group, and a 2-butylidene group. 1,5-pentamethylene group, 1,6-hexamethylene group, 1,8-octamethylene group, 1,4-cyclohexylene group, 1,3-cyclohexylene group, 1,2-cyclohexylene group, 1 , 4-cyclohexanebismethyl group, 1,3-cyclohexanebismethyl group, 1,2-cyclohexanebismethyl group, 1,4-cyclohexanebisethyl group, 1,3-cyclohexanebisethyl group, 1,2-cyclohexanebis Ethyl group, 1,4-xylylene group, 1,3-xylylene group, 1,2-xylylene group,
1,4- (α, α′-dimethyl) xylylene group, 1,3- (α, α′-dimethyl) xylylene group, 1,2- (α, α′-dimethyl) xylylene group,
1,4- (α, α, α ′, α′-tetramethyl) xylylene group, 1,3- (α, α, α ′, α′-tetramethyl) xylylene group, 1,2- (α, α , Α ′, α′-tetramethyl) xylylene group,
1,4-benzenebis-β-ethyl group, 1,3-benzenebis-β-ethyl group, 1,2-benzenebis-β-ethyl group,
Examples include, but are not limited to, 1,4-phenylene group, 1,3-phenylene group, 1,2-phenylene group, naphthylene group, thiophene-2,5-diyl group, and the like.
[0064]
R Four As groups, methylene group, ethylene group, ethylidene group, trimethylene group, 1-methyl-1,2-ethylene group, isopropylidene group, tetramethylene group, 1,4-xylylene group, 1,3-xylylene group, 1, A 2-xylylene group, a 1,4-phenylene group, a 1,3-phenylene group, a 1,2-phenylene group, a naphthylene group, and a thiophene-2,5-diyl group are particularly preferable.
[0065]
-Y Three -S-R Four -S-Y Four -In the group Y Three And Y Four Is preferably an alkylene group having 1 to 8 carbon atoms, more preferably Y Three Is-(CH 2 ) m -A group represented by Y Four Is-(CH 2 ) n It is group represented by-. Here, m and n each independently represent an integer of 1 to 4, preferably an integer of 1 to 3, and more preferably an integer 1 or 2. As m and n, the integer 1 is particularly preferable.
[0066]
R 1 Examples of the group include a direct bond, methylene group, dimethylene group, ethylidene group, trimethylene group, 1-methyl-1,2-ethylene group, isopropylidene group, tetramethylene group, ethylethylene group, 1-butylidene group, 2-butylidene group, 1,5-pentamethylene group, 1,6-hexamethylene group, 1,8-octamethylene group, 1,4-cyclohexylene group, 1,3-cyclohexylene group, 1,2-cyclohexylene Silene group, 1,4-cyclohexanedimethyl group, 1,3-cyclohexanedimethyl group, 1,2-cyclohexanedimethyl group, 1,4-cyclohexanediethyl group, 1,3-cyclohexanediethyl group, 1,2-cyclohexanediethyl group ,
[0067]
1,4-xylylene group, 1,3-xylylene group, 1,2-xylylene group,
1,4- (α, α′-dimethyl) xylylene group, 1,3- (α, α′-dimethyl) xylylene group, 1,2- (α, α′-dimethyl) xylylene group,
1,4- (α, α, α ′, α′-tetramethyl) xylylene group, 1,3- (α, α, α ′, α′-tetramethyl) xylylene group, 1,2- (α, α , Α ′, α′-tetramethyl) xylylene group,
1,4-benzene-bis-β-ethyl group, 1,3-benzene-bis-β-ethyl group, 1,2-benzene-bis-β-ethyl group,
1,4-phenylene group, 1,3-phenylene group, 1,2-phenylene group, 2,3-naphthylene group, 2,6-naphthylene group, 2,2′-biphenyl group, 2,2′-diphenyl ether group , Furan-2,5-diyl group, thiophene-2,5-diyl group;
[0068]
Methane-1,1-bis-thiomethyl group, ethane-1,2-bis-thiomethyl group, ethane-1,1-bisthiomethyl group, propane-1,3-bis-thiomethyl group, 1-methyl-ethane-1, 2-bis-thiomethyl group, propane-2,2-bis-thiomethyl group, butane-1,4-bis-thiomethyl group, butane-1,2-bis-thiomethyl group, butane-1,1-bis-thiomethyl group , Butane-2,2-bis-thiomethyl group, pentane-1,5-bis-thiomethyl group, hexane-1,6-bis-thiomethyl group, octane-1,8-bis-thiomethyl group, cyclohexane-bis-1 , 4-thiomethyl group, cyclohexane-1,3-bis-thiomethyl group, cyclohexane-bis-1,2-thiomethyl group, cyclohexane-1,4-bis (methylthiomethyl) Group, cyclohexane-1,3-bis (methylthiomethyl) group, cyclohexane-1,2-bis (methylthiomethyl) group, cyclohexane-1,4-bis (ethylthiomethyl) group, cyclohexane-1,3-bis ( Ethylthiomethyl) group, cyclohexane-1,2-bis (ethylthiomethyl) group, benzene-1,4-bis (methylthiomethyl) group, benzene-1,3-bis (methylthiomethyl) group, benzene-1, 2-bis (methylthiomethyl) group,
Benzene-1,4-bis (α-methyl-methylthiomethyl) group, benzene-1,3-bis (α-methyl-methylthiomethyl) group, benzene-1,2-bis (α-methyl-methylthiomethyl) group ,
A benzene-1,4-bis (α, α-dimethyl-methylthiomethyl) group,
A benzene-1,3-bis (α, α-dimethyl-methylthiomethyl) group,
Benzene-1,2-bis (α, α-dimethyl-methylthiomethyl) group,
Benzene-1,4-bis (β-ethyl) group, benzene-1,3-bis (β-ethyl) group, benzene-1,2-bis (β-ethyl) group,
Benzene-1,4-bisthiomethyl group, benzene-1,3-thiomethyl group, benzene-1,2-bisthiomethyl group, naphthalene-bis-thiomethyl group, thiophene-2,5-bis (thiomethyl) group;
Examples of the divalent linking group include, but are not limited to.
[0069]
R 1 As a group, a direct bond, methylene group, dimethylene group, trimethylene, tetramethylene group, 1,4-phenylene group, 1,3-phenylene group, 1,2-phenylene group, naphthylene group, thiophene-2,5-diyl Group,
Methane-1,1-bis-thiomethyl group, ethane-1,2-bis-methyl group, propane-1,3-bis-thiomethyl group, propane-1,2-bis-thiomethyl group, propane-2,2- Bis-thiomethyl group, butane-1,4-thiomethyl group, benzene-1,4-bis (methylthiomethyl) group, benzene-1,3-bis (methylthiomethyl) group, benzene-1,2-bis (methylthiomethyl) ) Group, benzene-1,4-bis (thiomethyl) group, benzene-1,3-bis (thiomethyl) group, benzene-1,2-bis (thiomethyl) group, naphthalene-bis-thiomethyl group, thiophene-2, A 5-bis-thiomethyl group is particularly preferred.
[0070]
In the general formula (1), R 2 And R Three Represents a hydrogen atom or an alkyl group.
The substituent R 2 And R Three As, it is preferably a hydrogen atom or an alkyl group having 1 to 4 carbon atoms, more preferably a hydrogen atom or a methyl group.
[0071]
In general formula (1), Y 1 And Y 2 Each independently represents an alkylene group which may contain an oxygen atom or a sulfur atom.
The alkylene group which may contain an oxygen atom or a sulfur atom means that a part of the methylene group in the alkylene group may be an oxa group (—O—) or a thia group (—S—). It shows that. The alkylene group which may contain such an oxygen atom or sulfur atom is preferably a group represented by the following formula (a).
[0072]
Embedded image
Figure 0003820183
(Where X Four Represents an oxygen atom or a sulfur atom, and R 6 Represents a hydrogen atom or a methyl group, and p and q each independently represent an integer of 1 to 4)
In general formula (1), Y 1 And Y 2 Is preferably an alkylene group having 1 to 8 carbon atoms in total, more preferably Y 1 Is-(CH 2 ) k -A group represented by Y 2 Is-(CH 2 ) l It is group represented by-. Here, k and l each represent an integer of 1 to 4, preferably an integer of 1 to 3, and more preferably an integer 1 or 2. The integer 1 is particularly preferable as k and l in the general formula (1).
[0073]
In general formula (1), X 1 And X 2 Each independently represents a sulfur atom or an oxygen atom, preferably a sulfur atom.
[0074]
Among the acrylate compounds represented by the general formula (1) of the present invention, the compounds represented by the following general formulas (1-a) to (1-d) are particularly preferred embodiments.
[0075]
Embedded image
Figure 0003820183
(Wherein R Five Is R 1 A direct bond single bond, an alkylene group which may have a substituent, an aralkylene group which may have a substituent or an arylene group which may have a substituent, 2 , R Three , R Four , X 1 , X 2 , K, l, m, n have the same meaning as described above. )
[0076]
Specific examples of the acrylate compound represented by the general formula (1) of the present invention include the following compounds, but the present invention is not limited thereto.
[0077]
[Table 1]
Figure 0003820183
[0078]
[Table 2]
Figure 0003820183
[0079]
[Table 3]
Figure 0003820183
[0080]
[Table 4]
Figure 0003820183
[0081]
[Table 5]
Figure 0003820183
[0082]
[Table 6]
Figure 0003820183
[0083]
[Table 7]
Figure 0003820183
[0084]
[Table 8]
Figure 0003820183
[0085]
[Table 9]
Figure 0003820183
[0086]
[Table 10]
Figure 0003820183
[0087]
[Table 11]
Figure 0003820183
[0088]
[Table 12]
Figure 0003820183
[0089]
[Table 13]
Figure 0003820183
[0090]
[Table 14]
Figure 0003820183
[0091]
[Table 15]
Figure 0003820183
[0092]
Furthermore, specific examples of the acrylate compound represented by the general formula (1-c) and the general formula (1-d) include the compounds shown below.
[0093]
[Table 16]
Figure 0003820183
[0094]
[Table 17]
Figure 0003820183
[0095]
[Table 18]
Figure 0003820183
[0096]
[Table 19]
Figure 0003820183
[0097]
[Table 20]
Figure 0003820183
[0098]
[Table 21]
Figure 0003820183
[0099]
The acrylic ester compound represented by the general formula (1) of the present invention is suitably produced by various known esterification methods using the sulfur-containing compound represented by the general formula (2) as a raw material. The That is, for the compound represented by the general formula (2),
(1) A method of reacting acrylic acids;
(2) reacting a halopropionic acid compound (for example, 3-chloropropionic acid, 3-bromopropionic acid, 3-chloro-2-methylpropionic acid, 3-bromo-2-methylpropionic acid, etc.) or an acid halide thereof A halopropionate compound, and then dehydrohalogenating to an acrylate ester;
The acrylic ester compound represented by the general formula (1) of the present invention can be suitably produced by various known esterification methods using, for example, representative examples.
[0100]
Embedded image
Figure 0003820183
(Where, a, R 1 , X 1 , X 2 , Y 1 And Y 2 Is the same as above)
[0101]
A, R in the general formula (2) according to the present invention; 1 , X 1 , X 2 , Y 1 And Y 2 Is a, R in the general formula (1) 1 , X 1 , X 2 , Y 1 And Y 2 Means the same.
[0102]
Among the sulfur-containing compounds represented by the general formula (2), the compounds represented by the following general formulas (2-a) to (2-d) produce the compounds represented by the general formula (1). This is a particularly preferred embodiment as an intermediate compound for the purpose. Among these sulfur-containing compounds, compounds represented by the following general formulas (2-a), (2-b) and (2-c) are novel compounds.
[0103]
Embedded image
Figure 0003820183
[In the formula, R Five Is a single bond, an alkylene group which may have a substituent, an aralkylene group which may have a substituent or an arylene group which may have a substituent, and k and l are independent of each other. Represents an integer of 1 to 4 and X 1 And X 2 Each represents an oxygen atom or a sulfur atom. ]
[0104]
Embedded image
Figure 0003820183
[In the formula, R Four Represents an alkylene group, an aralkylene group or an arylene group, k, l, m and n each independently represents an integer of 1 to 4; 1 And X 2 Each represents an oxygen atom or a sulfur atom. ]
[0105]
Embedded image
Figure 0003820183
[Where X 2 Represents an oxygen atom or a sulfur atom, and l is an integer of 1 to 4. ]
[0106]
Embedded image
Figure 0003820183
[Wherein, l is an integer of 1 to 4. ]
[0107]
Specific examples of the sulfur-containing compound represented by the general formula (2) of the present invention include the following compounds, but the present invention is not limited thereto.
[0108]
[Table 22]
Figure 0003820183
[0109]
[Table 23]
Figure 0003820183
[0110]
[Table 24]
Figure 0003820183
[0111]
[Table 25]
Figure 0003820183
[0112]
[Table 26]
Figure 0003820183
[0113]
[Table 27]
Figure 0003820183
[0114]
[Table 28]
Figure 0003820183
[0115]
Furthermore, specific examples of the sulfur-containing compound represented by the general formula (2-c) to the general formula (2-d) include the compounds shown in the following table.
[0116]
[Table 29]
Figure 0003820183
[0117]
Next, the manufacturing method of the sulfur-containing compound represented by General formula (2) concerning this invention is demonstrated.
[0118]
Among the sulfur-containing compounds represented by the general formula (2), the compound represented by the general formula (2-a) is typically produced by a synthetic route shown in the following scheme A.
[0119]
Embedded image
Figure 0003820183
(In Scheme A above, R Five , K and l are the same as defined above, and Y represents a chlorine atom or a bromine atom)
[0120]
In the method of the above scheme A, the dialdehyde compound represented by the formula (4) or an acetal derivative thereof, or the tetrahalogen compound represented by the formula (5) is used as a starting material compound, which is represented by the formula (6). In the general formula (2-a), a dimercaptoalkylhydroxy compound is reacted to form X 1 And X 2 A compound in which is an oxygen atom is obtained. The reaction for forming such a dithiolane ring is carried out according to a similar method with reference to the method described in, for example, Journal of Chemical Society (C), pages 415 to 419 (1969).
[0121]
Thereafter, the hydroxy group of the dihydroxy compound is converted into a mercapto group by a known method (for example, a method in which thiourea is allowed to act under acidic conditions and then the produced thioronium salt is hydrolyzed) to thereby produce the present invention. X in the general formula (2-a) 1 And X 2 A sulfur-containing compound in which is represented by a sulfur atom is produced. Such a hydroxy compound is converted into a thiol (mercapto) compound by a known method, for example, Journal of American Chemical Society, 68, 2103-2104 (1946), Journal of Organic Chemistry, 27, 93-95. (1962), Organic Synthesis, V, pages 401 to 403 (1963), and the like.
[0122]
Among the sulfur-containing compounds represented by the general formula (2), the compound represented by the general formula (2-b) is typically produced by a synthetic route shown in the following scheme B.
[0123]
Embedded image
Figure 0003820183
(In Scheme B above, R Four , K, l, m and n are the same as above, and X Five , X 6 And X 7 Represents a chlorine atom or a bromine atom)
[0124]
In the method of Scheme B, the haloalkylaldehyde represented by the formula (7) or an acetal derivative thereof as a starting material compound, the thioacetic acid represented by the formula (8) or a salt thereof (for example, sodium salt, potassium salt, Lithium salt or the like is allowed to act to obtain the compound represented by the formula (9). The compound is reacted with a dimercaptohydroxy compound represented by the formula (6) (typically 2,3-mercapto-1-propanol etc.) in the presence of an acid catalyst or the like to give the formula (10) After obtaining the dithiolane ring-containing compound of the above, the compound represented by the formula (11) (in the above formula (2) is obtained by hydrolyzing the acetylthio group of the dithiolane-containing compound (10) under acidic or basic conditions. , A = 0 and X 1 Is an oxygen atom, X 2 Is a sulfur atom, and Y 1 Is-(CH 2 ) k -Group (k is an integer of 1 to 4), Y 2 Is-(CH 2 ) l A compound in which-is a group (1 is an integer from 1 to 4).
[0125]
The compound represented by the formula (11) is reacted with a dihalogen compound represented by the formula (12) to give X in the general formula (2-b) of the present invention. 1 And X 2 A sulfur-containing compound in which is represented by an oxygen atom is produced.
[0126]
Further, the hydroxy group is converted into a mercapto group by a known method (for example, a method in which thiourea is allowed to act under acidic conditions and then the produced thioronium salt is hydrolyzed), whereby the general formula ( X in 2-b) 1 And X 2 A sulfur-containing compound in which is represented by a sulfur atom is produced. As described above, this method is described in detail in JP-A-6-16657.
[0127]
Among the sulfur-containing compounds represented by the general formula (2), the compounds represented by the general formula (2-c) and the general formula (2-d) are, as described above, the synthesis route shown in the scheme B, etc. Is manufactured in the same manner. In addition, the compound represented by the formula (2-c) has k of 1 in the formula (6) in the presence of a catalyst with respect to the aldehyde compound represented by the formula (7) or an acetal derivative thereof. A certain dithiol compound (6-1) is reacted to produce a compound represented by the general formula (3), and X in the formula (3) Three In the formula (2-c) by converting it into a hydroxy group by a known synthetic chemical method, for example, hydrolysis. 2 Can be produced. Further, X in the formula (3) Three By a known synthetic chemical method, for example, a method in which thiourea is allowed to act on a halogen atom and then thioronium chloride is reacted with an alkali and then hydrolyzed to be converted into a thiol group. X in the formula (2-c) 2 Can be produced.
[0128]
Embedded image
Figure 0003820183
(Where X Three Represents a halogen atom, and b represents an integer of 1 to 4.
[0129]
In the above formula (3), X Three As the halogen atom represented by the formula, a chlorine atom and a bromine atom are preferable.
[0130]
As described above, the sulfur-containing compound represented by the above formula (3) can be used in the formula (6) in the presence of a catalyst with respect to the aldehyde compound represented by the above formula (7) or its acetal derivative. The dithiol compound (6-1), which is 1, can be produced by reaction, and the production method will be described in more detail.
[0131]
Examples of the aldehydes represented by the formula (7) or acetal derivatives thereof include haloalkyl aldehydes such as chloroacetaldehyde, 3-chloropropionaldehyde, 3-bromopropionaldehyde, 4-chlorobutyraldehyde, 4-bromobutyraldehyde and the like. Kind;
2-chloroacetaldehyde dimethyl acetal, 2-chloroacetaldehyde diethyl acetal, 2-chloropropionaldehyde dimethyl acetal, 2-chloropropionaldehyde diethyl acetal, 2-bromopropionaldehyde dimethyl acetal, 2-bromopropionaldehyde diethyl acetal, 2-bromopropion Haloalkyl aldehydes such as aldehyde diethylene acetal [or 2- (2′-bromoethyl) -1,3-dioxolane], 2-bromopropionaldehyde dimethylene acetal [or 2- (2′-bromoethyl) -1,3-dioxane] And dialkyl acetal derivatives and cyclic alkylene acetal derivatives.
[0132]
When the compound represented by the formula (6-1) is reacted with the aldehyde represented by the formula (7) or an acetal derivative thereof to produce the sulfur-containing compound of the formula (3). The amount of the compound represented by formula (6-1) to be used is not particularly limited, but is usually 0.1 to 10 mol with respect to 1 mol of the compound represented by formula (7). Preferably, it is 0.5-5 mol, More preferably, it is 0.7-3 mol, More preferably, it is 0.8-2 mol.
[0133]
Such a reaction can be performed under non-catalytic conditions, but it is preferable to carry out the reaction in the presence of a catalyst in consideration of reaction temperature, reaction time, and the like. Such catalysts include inorganic acids (eg, hydrochloric acid, hydrochloric acid, hydrobromic acid, sulfuric acid, nitric acid, boric acid, phosphoric acid, etc.) and organic acids (eg, acetic acid, propionic acid, oxalic acid, methanesulfonic acid, trifluoroacetic acid). Protonic acids such as romethanesulfonic acid, benzenesulfonic acid, p-toluenesulfonic acid, etc., or Lewis acids (for example, titanium trichloride, titanium tetrachloride, tin dichloride, tin tetrachloride, zinc chloride, aluminum chloride, three Acid catalyst such as boron fluoride ether complex).
[0134]
The amount of these catalysts used is not particularly limited, but is usually 0.001 mol to 20 mol, preferably 1 mol to 1 mol of the aldehyde represented by the formula (7) or an acetal derivative thereof. Is from 0.01 mol to 10 mol, more preferably from 0.1 mol to 5 mol. These catalysts may be used alone or in combination.
[0135]
The reaction may be carried out either without a solvent or in the presence of a solvent. When the solvent is used, there is no particular limitation as long as it is an inert solvent for the reaction. Examples of the solvent include hydrocarbon solvents such as benzene, toluene, xylene, methylene chloride, chloroform, 1,2-dichloroethane. And halogen solvents such as chlorobenzene and dichlorobenzene, and ether solvents such as diethyl ether, tetrahydrofuran, dioxane and diethylene glycol dimethyl ether. These solvents may be used alone or in combination of two or more.
[0136]
Although there is no restriction | limiting in particular regarding the usage-amount of a reaction solvent, when the usage-amount is too much, it is unpreferable in terms of manufacturing efficiency etc. Usually, it is 300 mass times or less with respect to the aldehyde represented by Formula (7) or its acetal derivative, Preferably, it is 100 mass times or less.
[0137]
The reaction may be performed in an air atmosphere or an inert gas atmosphere, but it is preferable to perform the reaction in an inert gas atmosphere such as nitrogen or argon in order to suppress coloring of the reaction product. .
[0138]
The reaction temperature is not particularly limited, but usually it is preferably performed in the range of 0 ° C. to the boiling point of the solvent.
Although the reaction time varies depending on the reaction temperature, etc., it can usually be carried out in the range of several minutes to several tens of hours. The reaction is traced by a known analytical means (eg, liquid chromatography, thin layer chromatography, IR, etc.). The end point of the reaction can be determined.
[0139]
The compound represented by the formula (3) is also a novel compound and is an object of the present invention. Specific examples of the sulfur-containing compound represented by the formula (3) include compounds shown in the following table.
[0140]
[Table 30]
Figure 0003820183
[0141]
Hereinafter, the sulfur-containing compound represented by the general formula (2) and an acrylic acid [for example, (meth) acrylic acid, an ester derivative thereof, or an acid halide thereof] are reacted to represent the general formula (1). About the method of obtaining an acrylic ester compound, a typical example is described in detail from the above-mentioned methods.
[0142]
As such methods, methods known as various esterification reactions, for example, Experimental Chemistry Course (edited by the Chemical Society of Japan) 19, 471-482 (1957), Journal of Organic Chemistry, 45, 5364 (1980) And the method described in European Polymer Journal, Vol. 19, p. 399 (1983).
[0143]
That is, for example,
(1) -a) While performing an operation such as dropwise addition of an acid halide of (meth) acrylic acid to the sulfur-containing compound represented by the general formula (2) under stirring and in the presence of a base. How to work, or
(1) -b) In the presence of a catalyst (acid catalyst or base catalyst), the sulfur-containing compound represented by the above general formula (2) and a (meth) acrylic acid ester derivative [for example, (meth) acrylic acid methyl ester , (Meth) acrylic acid ethyl ester, (meth) acrylic acid alkyl ester such as (meth) acrylic acid butyl ester], and the like.
[0144]
Among these methods, when the sulfur-containing compound represented by the general formula (2) has a thiol group, the addition reaction of the other raw material (meth) acrylic acid to the saturated double bond is desired. In order to suppress the proceeding as a side reaction of the esterification reaction, the former method (1) -a which allows the reaction to be carried out at a relatively low temperature is more preferred.
[0145]
In the above reaction, the amount of acrylic acid [for example, (meth) acrylic acid, its ester derivative or its acid halide, etc.] that acts on the sulfur-containing compound represented by the general formula (2) is particularly Although it does not restrict | limit, Usually, it is 0.1-5 mol with respect to 1 mol of this sulfur containing compound, Preferably, it is 0.25-2.5 mol, More preferably, it is 0.5- There are 1.5 moles.
[0146]
The reaction may be carried out without solvent or in an inert solvent for the reaction. Examples of such solvents include hydrocarbon solvents such as n-hexane, benzene and toluene, ketone solvents such as acetone, methyl ethyl ketone and methyl isobutyl ketone, ester solvents such as ethyl acetate and butyl acetate, diethyl ether, tetrahydrofuran or Ether solvents such as dioxane, halogen solvents such as dichloromethane, chloroform, carbon tetrachloride, 1,2-dichloroethane, or parkrene, acetonitrile, N, N-dimethylformamide, N, N-dimethylacetamide, N, N-dimethylimidazo Examples include polar solvents such as lysinone. Two or more of these solvents may be used in combination.
[0147]
The reaction temperature is not particularly limited, but is a temperature at which the raw acrylic acid or the reaction product acrylic ester compound is not polymerized, and is usually in the range of −78 to 150 ° C., preferably −20 to 120 ° C. More preferably, it is -10-100 degreeC, More preferably, it is 0-50 degreeC.
[0148]
The reaction time depends on the reaction temperature and is not particularly limited, but is usually from several minutes to 100 hours, preferably from 30 minutes to 50 hours, and more preferably from 1 to 20 hours. Moreover, it is also possible to stop the reaction at an arbitrary reaction rate while confirming the reaction rate by a known analysis means (for example, liquid chromatography, thin layer chromatography, IR, etc.).
[0149]
When producing the acrylate compound represented by the general formula (1) of the present invention by reacting the sulfur-containing compound represented by the general formula (2) with an acid halide of acrylic acid, for example, reaction It may be carried out while removing hydrogen halide (eg, hydrogen chloride) from the reaction system by a method such as by-production through an inert gas (eg, nitrogen, argon, etc.) in the system, or dehalogenation. A hydrogen agent may be used.
[0150]
Examples of the dehydrohalogenating agent include triethylamine, pyridine, picoline, dimethylaniline, diethylaniline, 1,4-diazabicyclo [2.2.2] octane (DABCO), 1,8-diazabicyclo [5.4. 0] An organic base such as undec-7-ene (DBU), or an inorganic base such as sodium bicarbonate, sodium carbonate, potassium carbonate, lithium carbonate, sodium hydroxide, potassium hydroxide, calcium hydroxide, magnesium oxide, etc. Used.
[0151]
The amount of the dehydrohalogenating agent used is not particularly limited, but is 0.05 to 10 mol, preferably 0 to 1 mol of the sulfur-containing compound represented by the general formula (2). 0.1 to 5 mol, and more preferably 0.5 to 3 mol.
[0152]
In the general formula (1) of the present invention, X 1 And X 2 As the method for producing an acrylate compound in which is a sulfur atom, the latter method (1) -b is more preferred.
[0153]
In the general formula (2), X 1 And X 2 A sulfur-containing sulfur compound and a halopropionic acid or its acid halide are reacted to form a halopropionic acid ester compound, which is then dehydrohalogenated, and the acrylic represented by the general formula (1) Examples of the method for producing the acid ester compound include the method described in JP-A-10-67736.
[0154]
In producing the acrylic ester compound represented by the general formula (1) of the present invention, it is preferable to use a polymerization inhibitor in order to prevent polymerization of the product during or after the reaction. .
[0155]
Examples of such a polymerization inhibitor include various known compounds such as 2,6-di-tert-butyl-cresol, 4-methoxyphenol, hydroquinone, phenothiazine and the like. Although there is no restriction | limiting in particular in the usage-amount of a polymerization inhibitor, It is 0.01-5 mass% normally with respect to the raw material mixture or reaction product in a reaction system, Preferably, it is 0.05-3 mass%. is there.
[0156]
After completion of the reaction, the acrylate compound represented by the general formula (1) of the present invention, which is a reaction product, is subjected to known operations and treatment methods (for example, neutralization, solvent extraction, water washing, liquid separation, solvent distillation). Etc.) and is preferably isolated from the reaction system. Further, if necessary, the obtained acrylate compound represented by the general formula (1) is separated and purified by a known method (for example, chromatography, adsorption treatment using activated carbon, recrystallization, etc.). Thus, it can be isolated as a highly pure compound.
[0157]
Next, the polymerizable composition containing the acrylate compound represented by the general formula (1) of the present invention will be described in detail.
[0158]
The polymerizable composition of the present invention contains an acrylic ester compound represented by the general formula (1) of the present invention and a polymerization initiator as essential components. The polymerization initiator is a compound that initiates polymerization of the polymerizable compound by light, heat, or the like, and various known polymerization initiators as described later are used.
[0159]
In the polymerizable composition of the present invention, the acrylate compound may be used alone, or two or more different acrylate compounds included in the general formula (1) may be used in combination. .
[0160]
Furthermore, the polymerizable composition of the present invention contains a known polymerizable compound (light) in addition to containing the acrylic ester compound represented by the general formula (1) as necessary, as long as the desired effect is not impaired. Or / and a monomer or oligomer having thermal polymerizability).
[0161]
The amount of the acrylate compound represented by the general formula (1) contained in the polymerizable composition is not particularly limited, but is usually 10% by mass or more with respect to the mass of the entire polymerizable composition. The amount is preferably 20% by mass or more, more preferably 30% by mass or more, and still more preferably 50% by mass or more.
[0162]
The polymerization initiator used in the polymerizable composition of the present invention is not particularly limited, and is a compound that initiates polymerization by a known heat (polymerization initiator) or a compound that initiates polymerization by light (photopolymerization initiator). Can be used.
[0163]
As the photopolymerization initiator, for example,
Benzophenone, 4-methylbenzophenone, 4,4′-dichlorobenzophenone, 2,4,6-trimethylbenzophenone, o-benzoylbenzoic acid methyl ester, 4-phenylbenzophenone, 4- (4-methylphenylthio) benzophenone, 3, 3-dimethyl-4-methylbenzophenone, 4- (1,3-acryloyl-1,4,7,10,13-pentaoxatridecyl) benzophenone, 3,3 ′, 4,4′-tetra (tert-butyl) Peroxycarbonyl) benzophenone,
4-benzoyl-N, N, N-methylbenzenemethananium chloride, 2-hydroxy-3- (4-benzoylphenoxy) -N, N, N-trimethyl-1-propanaminium chloride, 4-benzoyl-N , N-dimethyl-N-[(2- (1-oxo-2-propenoxy) ethyl) benzenemethananium bromide, 4-benzoyl-N, N-dimethyl-N- [2- (1-oxo-2- Propenyloxy) ethyl] benzenemethananium bromide,
2-isopropylthioxatone, 4-isopropylthioxatone, 2,4-dimethylthioxanthone, 2,4-diethylthioxanthone, 2,4-diisopropylthioxanthone, 2,4-dichlorothioxanthone, 1-chloro-4-propoxythioxanthone ,
2-hydroxy-3- (3,4-dimethyl-9-oxo-9H-thioxanthone-2-yloxy) -N, N, N-trimethyl-1-propanaminium chloride, 2-benzoylmethylene-3-methylnaphtho (1 , 2-d) carbonyl compounds such as thiazoline;
[0164]
Benzyl, 1,7,7-trimethyl-bicyclo [2,2,1] heptane-2,3-dione (common name: camphorquinone), 2-methylanthraquinone, 2-ethylanthraquinone, 2-tert-butylanthraquinone, 1 -Dicarbonyl compounds such as chloroanthraquinone, 2-amylanthraquinone, 9,10-phenanthrenequinone, α-oxobenzeneacetic acid methyl ester;
Acetophenone, 2-hydroxy-2-methyl-1-phenylpropan-1-one, 1- (4-isopropylphenyl) -2-hydroxy-2-methylpropan-1-one, 1- [4- (2-hydroxy Ethoxy) phenyl] -2-hydroxy-2-methylpropan-1-one,
1-hydroxycyclohexyl phenyl ketone,
Dimethoxyacetophenone, diethoxyacetophenone, 2,2-dimethoxy-1,2-diphenylethane-1-one, 2,2-diethoxy-1,2-diphenylethane-1-one,
1,1-dichloroacetophenone, N, N-dimethylaminoacetophenone,
2-methyl-1- (4-methylthiophenyl) -2-morpholinolpropan-1-one,
2-benzyl-2-dimethylamino-1- (4-morpholinophenyl) butan-1-one,
1-phenyl-1,2-propanedione-2- (o-ethoxycarbonyl) oxime,
Acetophenone compounds such as 3,6-bis (2-methyl-2-morpholinopropanoyl) -9-butylcarbazole;
Benzoin ether compounds such as benzoin, benzoin methyl ether, benzoin ethyl ether, benzoin isopropyl ether, benzoin-n-butyl ether, benzoin isobutyl ether;
Allylphosphine oxide compounds such as 2,4,6-trimethylbenzoyldiphenylphosphine oxide and bis (2,6-dichlorobenzoyl)-(4-n-propylphenyl) phosphine oxide;
4-dimethylaminobenzoic acid methyl ester, 4-dimethylaminobenzoic acid ethyl ester, 4-dimethylaminobenzoic acid-n-butoxyethyl ester, 4-dimethylaminobenzoic acid isoamyl ester, benzoic acid-2-dimethylaminoethyl ester, Aminocarbonyl compounds such as 4,4′-bisdimethylaminobenzophenone (Michler's ketone), 4,4′-bisdiethylaminobenzophenone, 2,5′-bis (4-dimethylaminobenzal) cyclopentanone;
[0165]
2,2,2-trichloro-1- (4′-tert-butylphenyl) ethane-1-one, 2,2-dichloro-1- (4-phenoxyphenyl) ethane-1-one, α, α, α -Tribromomethylphenyl sulfone, 2,4,6-tris (trichloromethyl) triazine, 2,4-trichloromethyl-6- (4-methoxyphenyl) triazine, 2,4-trichloromethyl-6- (4-methoxy Styryl) triazine, 2,4-trichloromethyl-6-piperonyl-triazine (2,4-trichloromethyl-6- (3,4-methylenedioxyphenyl) -triazine), 2,4-trichloromethyl-6 -(4-methoxynaphthyl) triazine, 2,4-trichloromethyl-6- [2- (5-methylfuryl) ethylidene] triazine, 2,4-toluene Halogen compounds such as chloro-6- [2- access Le ethylidyne] triazine;
9-phenylacridine, 2,2′-bis (o-chlorophenyl) -4,4 ′, 5,5′-tetraphenyl-1,2-biimidazole, 2,2-azobis (2-aminopropane) dihydrochloride 2,2-azobis [2- (imidazolin-2-yl) propane] dihydrochloride, η-5-2-4- (cyclopentadienyl) (1,2,3,4,5,6, η) -(Methylethyl) -benzene] iron (II) hexafluorophosphate, bis (5-cyclopentadienyl) bis [2,6-difluoro-3- (1H-pyr-1-yl) phenyl] titanium, etc. The compound of can be illustrated. These may be used alone or in combination of two or more.
[0166]
The amount of the photopolymerization initiator used is 100 parts by mass of a polymerizable compound [a combination of the acrylate compound represented by the general formula (1) and other known polymerizable compounds used as desired]. Is 0.001 to 10 parts by mass, preferably 0.01 to 5 parts by mass, more preferably 0.01 to 3 parts by mass, and still more preferably 0.01 to 1 part by mass. Part by mass.
[0167]
Examples of the thermal polymerization initiator include peroxides such as benzoyl peroxide, p-chlorobenzoyl peroxide, diisopropyl peroxycarbonate, di-2-ethylhexyl peroxycarbonate, tert-butyl peroxypivalate;
Examples include azo compounds such as azobisisobutyronitrile.
[0168]
The amount of the thermal polymerization initiator used is 100 parts by mass of a polymerizable compound [a combination of the acrylate compound represented by the general formula (1) and other known polymerizable compounds used as desired]. Is 0.001 to 10 parts by mass, preferably 0.01 to 5 parts by mass, more preferably 0.01 to 3 parts by mass, and still more preferably 0.01 to 1 part by mass. Part by mass.
[0169]
As a polymerizable compound used in the polymerizable composition of the present invention, as a known polymerizable compound other than the acrylic ester compound represented by the general formula (1), for example, methyl (meth) acrylate, butyl (meth) Acrylate, 2-ethylhexyl (meth) acrylate, ethyl carbitol (meth) acrylate, lauryl (meth) acrylate, tetracyclododecyl (meth) acrylate, phenoxyethyl (meth) acrylate, nonylphenoxyethyl (meth) acrylate, dicyclopentenyl (Meth) acrylate, isobornyl (meth) acrylate, Nn-butyl-O- (meth) acryloyloxyethyl carbamate, acryloylmorpholine, trifluoroethyl (meth) acrylate, tribromobenzyl (meth) acryl Over DOO, perfluorooctyl ethyl (meth) acrylate,
Ethylene glycol di (meth) acrylate, propylene glycol di (meth) acrylate, neopentyl glycol di (meth) acrylate, 1,6-hexanediol di (meth) acrylate,
Triethylene glycol di (meth) acrylate, tripropylene glycol di (meth) acrylate, polyethylene glycol di (meth) acrylate, polypropylene glycol di (meth) acrylate,
[0170]
2,2-bis (4-acryloyloxyphenyl) propane, 2,2-bis (4-methacryloyloxyphenyl) propane,
Bis (4-acryloyloxyphenyl) methane, bis (4-methacryloyloxyphenyl) methane, 4,4′-bis (2-acryloyloxy) phenyl sulfide, 4,4′-bis (2-methacryloyloxy) phenyl Sulfide,
2,2-bis (4-acryloyloxyethoxyphenyl) propane, 2,2-bis (4-methacryloyloxyethoxyphenyl) propane, 2,2-bis [4- (2-acryloyloxypropoxy) phenyl] propane, 2,2-bis [4- (2-methacryloyloxypropoxy) phenyl] propane,
Bis (4-acryloyloxyethoxyphenyl) methane, bis (4-methacryloyloxyethoxyphenyl) methane, bis [4- (2-acryloyloxypropoxy) phenyl] methane, [4- (2-methacryloyloxypropoxy) phenyl ]methane,
4,4′-bis (2-acryloyloxyethoxy) phenyl sulfide, 4,4′-bis (2-methacryloyloxyethoxy) phenyl sulfide,
4,4′-bis (2-acryloyloxypropoxy) phenyl sulfide, 4,4′-bis (2-methacryloyloxypropoxy) phenyl sulfide, 4,4′-bis (2-acryloyloxyethoxy) phenylsulfone, 4 , 4′-bis (2-methacryloyloxyethoxy) phenylsulfone,
4,4′-bis (2-acryloyloxypropoxy) phenylsulfone, 4,4′-bis (2-methacryloyloxypropoxy) phenylsulfone, ethylene oxide or propylene oxide of 2,2-bis (4-hydroxyphenyl) propane Adduct di (meth) acrylate,
Ethylene oxide or propylene oxide adduct di (meth) acrylate of bis (4-hydroxyphenyl) methane,
Di (meth) acrylate of ethylene oxide or propylene oxide adduct of 4,4′-dihydroxyphenyl sulfide,
Trimethylolpropane tri (meth) acrylate, dipentaerythritol pentaacrylate, pentaerythritol triacrylate, pentaerythritol tetraacrylate, ditrimethylol tetraacrylate, dipentaerythritol hexaacrylate, 2- (meth) acryloyloxyethyltris isocyanurate, (meta ) Monofunctional or polyfunctional (meth) acrylates such as acryloxypropyltris (methoxy) silane;
[0171]
Phenol glycidyl ether,
Ethylene glycol diglycidyl ether, propylene glycol diglycidyl ether, resorcin diglycidyl ether, hydroquinone diglycidyl ether, bis (4-hydroxyphenyl) methane (common name, bisphenol F) diglycidyl ether, 2,2-bis (4-hydroxyphenyl) ) Propane (common name, bisphenol A) diglycidyl ether, 4,4′-bishydroxyphenyl sulfide diglycidyl ether, 4,4′-bishydroxyphenyl sulfone (common name, bisphenol S) diglycidyl ether,
4,4′-biphenol diglycidyl ether, 3,3 ′, 5,5′-tetramethyl-4,4′-biphenol diglycidyl ether,
Epoxy (meth) acrylates obtained by allowing a (meth) acrylic acid compound to act on various known monovalent or divalent or higher valent epoxy compounds such as tris (2,3-epoxypropyl) isocyanurate;
Epoxy (meth) acrylates obtained by allowing (meth) acrylic compounds to act on various known epoxy resins such as phenol novolac type epoxy resins, cresol novolac type epoxy resins, phenol zylock type epoxy resins, bisphenol type epoxy resins, etc. Etc .;
[0172]
Vinyl compounds such as vinylbenzene, divinylbenzene, trivinylbenzene, isopropenylbenzene, diisopropenylbenzene, triisopropenylbenzene, N-vinylpyrrolidone, N-vinylcaprolactam;
Various known polymerizable monomers such as allyl group-containing compounds such as ethylene glycol diallyl carbonate, trimellitic acid triallyl ester, triallyl isocyanurate;
Alternatively, various known polymerizable oligomers such as urethane (meth) acrylates, epoxy (meth) acrylates, polyester (meth) acrylates, and polyether (meth) acrylates are exemplified.
[0173]
Although these usage-amounts are not specifically limited, In order to acquire the effect of this invention, it is usually 300 mass parts or less with respect to 100 mass parts of acrylic ester compounds represented by General formula (1). Yes, preferably 200 parts by mass or less, and more preferably 100 parts by mass or less.
[0174]
Specifically, as the method for producing the polymerizable composition of the present invention, the acrylic ester compound represented by the general formula (1) of the present invention is used, and if desired, various known polymerizable compounds are used in combination. Further, it can be obtained by adding the polymerization initiator and then mixing and dissolving. The polymerizable composition is used for polymerization and curing by removing insoluble matters, foreign matters and the like by filtration before polymerization as necessary, and sufficiently defoaming under reduced pressure.
[0175]
Further, when producing the polymerizable composition, an internal mold release agent, a light stabilizer, an ultraviolet absorber, an antioxidant, a color pigment (for example, cyanine) may be used as long as the effect of the present invention is not impaired. Green, cyanine blue, etc.), dyes, flow regulators, inorganic fillers (for example, talc, silica, alumina, barium sulfate, magnesium oxide, etc.) can be added.
[0176]
The cured product of the present invention and the optical component comprising the cured product are obtained by polymerizing and curing the polymerizable composition. As these methods, conventionally known various methods are adopted and preferably carried out. Typically, the polymerizable composition obtained as described above is injected into a mold and started by heat or light. And cast polymerization using a radical polymerization reaction.
[0177]
The mold is composed of, for example, two molds that are mirror-polished through a gasket made of polyethylene, ethylene-vinyl acetate copolymer, polyvinyl chloride, or the like. Examples of the mold include a combination of glass and glass, glass and plastic plate, glass and metal plate, and the like. Further, as the gasket, in addition to using the soft thermoplastic resin (polyethylene, ethylene-vinyl acetate copolymer, polyvinyl chloride, etc.), two molds may be fixed with a polyester adhesive tape or the like. Moreover, you may perform well-known processing methods, such as a mold release process, with respect to a casting_mold | template.
[0178]
As described above, as the radical polymerization reaction, a method using a polymerization reaction by heat (thermal polymerization), a polymerization reaction by light such as ultraviolet rays or visible light (photopolymerization), a polymerization reaction by active energy rays such as gamma rays, etc., Or the method etc. which combined these plural are illustrated.
[0179]
When polymerization is performed by light, after curing is complete, the cured product obtained by releasing the mold or the optical component made of the cured product may be annealed for the purpose of removing internal stress or distortion. .
[0180]
Among these methods, thermal polymerization requires several hours to several tens of hours, whereas photopolymerization using ultraviolet rays or the like can be cured in several seconds to several minutes, and the optical component of the present invention is manufactured. This is a preferable method in consideration of productivity.
[0181]
When thermal polymerization is performed, the polymerization temperature is affected by polymerization conditions such as the type of polymerization initiator and is not limited, but is usually 25 to 200 ° C, and preferably 50 to 170 ° C.
[0182]
As described above, examples of the molding method of the optical lens include a method of obtaining a lens by performing casting polymerization with light or / and heat (for example, JP-A-60-135901, JP-A-10-101). No. 67736, JP-A-10-130250, etc.). That is, after defoaming the polymerizable composition containing the acrylic ester compound represented by the general formula (1) of the present invention produced by the above-described method by an appropriate method, if necessary, a mold It is preferably carried out by a method in which it is injected into the polymer and usually polymerized by light irradiation. In addition, the polymerization by heat is preferably carried out by a method of polymerizing by gradually heating from a low temperature to a high temperature.
[0183]
The obtained optical lens may be annealed as necessary after curing. If necessary, surface polishing, antistatic treatment, hard coat treatment, non-reflective coating treatment, dyeing treatment, dyeing treatment, antireflection, high hardness, wear resistance improvement, antifogging or fashionability. Various known physical or chemical treatments such as light treatment (for example, photochromic lens formation treatment) may be performed.
[0184]
As a method for forming a substrate for an information recording medium such as an optical disk, for example, a polymerizable composition containing an acrylate compound represented by the general formula (1) obtained by the above method is placed in a disk substrate mold cavity. Injected, polymerized by a radical polymerization method or the like, and post-heat treated as necessary (Japanese Patent Laid-Open Nos. 58-130450, 58-137150, 62-280008, etc.), double-sided glass mold In-house photopolymerization (Japanese Patent Laid-Open No. 60-202557), vacuum casting or after completion of liquid injection, pressurization and thermal polymerization of liquid resin (Japanese Patent Laid-Open No. 60-203414) A well-known method etc. are mentioned.
[0185]
In a cured product obtained by photopolymerization of the polymerizable composition of the present invention and an optical component comprising the cured product, the time required for polymerization (curing) and molding is several minutes to several hours, and the existing polydiethylene glycol diallyl carbonate is used. One of the characteristics is that it can be polymerized (cured) and molded in a short time as compared with thermosetting optical resins represented by polythiourethane, and has high productivity. The cured product and optical component of the present invention are excellent in transparency and have a high refractive index as compared with a conventionally known photocurable resin, and mechanical characteristics and thermal characteristics are practically problematic. Absent. Examples of the optical component of the present invention include various plastic lenses such as correction spectacle lenses and pickup lenses, optical information recording medium substrates, plastic substrates for liquid crystal cells, and various transparent coating materials such as antireflection films. Illustrated as a specific form.
[0186]
Further, the cured product or optical component of the present invention can be efficiently produced in a short time by a method such as photopolymerization, and has a high refractive index, optical properties (transparency, Abbe number), and thermal properties. Transparency substrate materials such as various plastic lenses, optical information recording medium substrates, or plastic substrates for liquid crystal cells, which have good mechanical properties (impact resistance, etc.) and mechanical properties (impact resistance, etc.) It is useful as various transparent coating materials such as antireflection films, various transparent sealing materials such as light-emitting diode (LED) sealing materials, and dental materials.
[0187]
【Example】
EXAMPLES Hereinafter, the present invention will be described more specifically with reference to examples, but the present invention is not limited to these examples.
[0188]
◇ Synthesis of sulfur-containing compound represented by general formula (2-a) of the present invention
Example 1 [Synthesis of Exemplified Compound No. (2-a-1); In General Formula (2), a = 1, R 1 Are directly connected single bonds, k = 1, l = 1, and X 1 And X 2 Sulfur-containing compound in which is an oxygen atom]
Based on a mixture of raw materials in which 50.4 g (0.406 mol) of 2,3-dimercapto-1-propanol and 26.2 g of 40% aqueous gliogizar solution (corresponding to 0.180 mol as gliogizar) were dissolved in 55 g of dioxane , 98% sulfuric acid 0.36 g (H 2 SO Four As an equivalent to 3.6 mmol) was added dropwise while maintaining at 25 ° C. under water cooling. Stirring was carried out at 60 ° C. for 8 hours. After completion of the reaction, the mixture was heated to 50 ° C. under reduced pressure to distill off dioxane and water, and concentrated to obtain a yellow liquid crude product. The obtained crude product was further purified by silica gel column chromatography (developing solvent: toluene / ethyl acetate = 15/85) to give an exemplified compound number (2-a-1) represented by the following formula as a colorless transparent liquid. ) Was obtained 41.3 g (0.153 mol). The yield from the raw material gliogital was 85%.
[0189]
・ 270 MHz 1 H-NMR δ (CDCl Three 3.10 to 3.70 (m, 8H), 3.72 to 3.90 (m, 2H), 4.30 to 4.60 (m, 2H), 4.80 to 4.90 (m) , 2H)
EI-MS: 270 (M)
[0190]
Embedded image
Figure 0003820183
[0191]
Example 2 [Synthesis of Exemplified Compound No. (2-a-2); In General Formula (2), a = 1, R 1 Is a methylene group, k = 1, l = 1, X 1 And X 2 Sulfur-containing compound in which is an oxygen atom]
Hydrogen chloride gas that weighed 500 g of 2-methoxyethanol in a glass reaction vessel (internal volume: 2 liters) equipped with a cooling pipe, thermometer, gas blowing pipe and stirrer, and took 1 hour at 15 ° C. 36. After 5 g (1.00 mol) was blown and dissolved, 82.0 g (0.50 mol) of malondialdehyde bisdimethylacetal (1,1,3,3-tetramethoxypropane) was added at 10 ° C. Immediately after that, 137.0 g (1.10 mol) of 2,3-dimercapto-1-propanol was added at the same temperature, followed by stirring at 25 ° C. for 12 hours. It was confirmed by high performance liquid chromatography that the starting compound had disappeared, and the reaction mixture was added to 1000 g of water with stirring over 30 minutes. After extraction with chloroform, washing with water was performed, followed by liquid separation to take out the organic layer. Chloroform was distilled off at 45 ° C. under reduced pressure to obtain a crude product as a single yellow transparent liquid. The crude product was purified by silica gel column chromatography (developing solvent; using a mixed solvent of chloroform / ethyl acetate = 60/40) and exemplified compound number (2-a-) represented by the following formula of slightly yellow crystals. 92.4 g (0.325 mol) of the dihydroxy compound 2) was obtained. The yield from the raw material malondialdehyde bisdimethylacetal was 65%.
[0192]
・ 270 MHz 1 H-NMR δ (CDCl Three );
2.18 to 2.33 (m, 2H), 3.15 to 3.38 (m, 4H), 3.42 to 3.68 (m, 4H), 3.72 to 3.88 (m, 2H) ), 4.47 (dq, 2H), 4.72 to 4.78 (m, 2H)
EI-MS: 284 (M)
[0193]
Embedded image
Figure 0003820183
[0194]
Example 3 [Synthesis of Exemplified Compound No. (2-a-3); In General Formula (2), a = 1, R 1 Is a dimethylene group, k = 1, l = 1, and X 1 And X 2 Sulfur-containing compound in which is an oxygen atom]
In Example 2, instead of using malondialdehyde bisdimethylacetal (1,1,3,3-tetramethoxypropane), succinaldehyde bisdimethylacetal (1,1,4,4-tetramethylbutane) The dihydroxy compound of the exemplified compound number (2-a-3) represented by the following formula was obtained in the same manner as in Example 2 except that was used.
[0195]
EI-MS: 298 (M)
・ 270 MHz 1 H-NMR δ (CDCl Three );
1.93 to 2.10 (m, 4H), 2.54 (br, 2H), 3.23 to 3.32 (m, 4H), 3.52 to 3.97 (m, 6H), 4. 43-4.53 (m, 2H)
[0196]
Embedded image
Figure 0003820183
[0197]
Example 4 [Synthesis of Exemplified Compound No. (2-a-11); In General Formula (2), a = 1, R 1 Is a 1,4-phenylene group, k = 1, l = 1, and X 1 And X 2 Sulfur-containing compound in which is an oxygen atom]
0.20 g of 98% sulfuric acid with respect to a mixture of raw materials in which 50.2 g (0.404 mol) of 2,3-dimercapto-1-propanol and 26.8 g (0.200 mol) of terephthalaldehyde were dissolved in 200 g of dioxane (0.002 mol) was added dropwise while maintaining at 25 ° C. under water cooling. The mixture was stirred at 60 ° C. for 4 hours. It is observed that solids are precipitated as the reaction proceeds. After the reaction, 40 g of hexane was added dropwise at 60 ° C. and allowed to cool to room temperature, and then the precipitated solids were collected by filtration. After washing with 50 g of a dioxane / hexane mixed solvent (mass ratio 1: 1), the resulting crude product of yellow crystals was purified by recrystallization from a dioxane / hexane mixed solvent (mass ratio 2: 1) As a yellow crystal, 55.5 g (yield 80%) of the dihydroxy compound of the exemplified compound number (2-a-11) represented by the following formula was obtained.
・ 270 MHz 1 H-NMR δ (CDCl Three ); 3.25 to 4.15 (m, 10H), 3.30 to 4.25 (br, 2H), 5.72 (s, 2H), 7.48 (d, 4H)
EI-MS: 346 (M)
[0198]
Embedded image
Figure 0003820183
[0199]
Example 5 [Synthesis of Exemplified Compound No. (2-a-12); In General Formula (2), a = 1, R 1 Is a 1,3-phenylene group, k = 1, l = 1, and X 1 And X 2 Sulfur-containing compound in which is an oxygen atom]
In Example 4, instead of using terephthalaldehyde, it was carried out in the same manner as in Example 4 except that isophthalaldehyde was used, and an example compound number (2-a-12) represented by the following formula: A dihydroxy compound was obtained.
・ 270 MHz 1 H-NMR δ (CDCl Three 3.25 to 4.20 (m, 12H), 3.30 to 4.25 (br, 2H), 5.65 (d, 2H), 7.15 to 7.48 (m, 4H)
EI-MS: 346 (M)
[0200]
Embedded image
Figure 0003820183
[0201]
Example 6 [Synthesis of Exemplified Compound No. (2-a-21); In General Formula (2), a = 1, R 1 Are directly connected single bonds, k = 1, l = 1, and X 1 And X 2 Sulfur-containing compound in which is a sulfur atom]
Thiourea (54.8 g, 0.72 mol) and 18% hydrochloric acid (194.8 g) (equivalent to 0.96 mol of hydrogen chloride) were weighed in a glass reactor equipped with a stirrer and a cooling tube (internal volume: 1 liter). Was taken and mixed with stirring. To this mixture, 64.8 g (0.24 mol) of the dihydroxy compound produced in Example 1 [Example Compound No. (2-a-1)] was added dropwise at 80 ° C. for 1 hour, and then 100 The reaction was carried out at 3 ° C. for 3 hours to obtain thioronium chloride. The reaction solution was analyzed by high performance liquid chromatography, and it was confirmed that the starting hydroxy compound had disappeared. Then, 307.2 g of 25% aqueous sodium hydroxide solution (corresponding to 1.92 mol of sodium hydroxide) was added to the reaction mixture. ) Was added dropwise at 50 ° C. for 30 minutes, and further reacted at 100 ° C. for 1 hour to hydrolyze the thioronium salt. After cooling to 25 ° C., the mixture was neutralized with 243.2 g of 18% hydrochloric acid (corresponding to 1.20 mol of hydrogen chloride). After extraction with 800 g of toluene, the organic layer was taken out by washing with water and liquid separation. Toluene was distilled off under reduced pressure at 40 ° C., and the resulting crude product was purified by silica gel column chromatography, and as an example compound number (2-a-21) represented by the following formula as a slightly yellow crystal. 64.4 g (yield 85%) of the dithiol compound was obtained.
[0202]
・ Purity 99% (Area method by high performance liquid chromatography analysis)
・ 270 MHz 1 H-NMR δ (CDCl Three 1.55 to 1.78 (m, 2H), 2.75 to 2.96 (dt, 4H), 3.22 to 3.45 (m, 4H), 3.78 to 3.92 (m) , 2H), 4.65 to 4.80 (m, 2H)
EI-MS: 302 (M)
[0203]
Embedded image
Figure 0003820183
[0204]
Example 7 [Synthesis of Exemplified Compound No. (2-a-22); In General Formula (2), a = 1, R 1 Is a methylene group, k = 1, l = 1, X 1 And X 2 Sulfur-containing compound in which is a sulfur atom]
In Example 6 above, instead of using the dihydroxy compound [Exemplified Compound No. (2-a-1)] produced in Example 1, the Compound of Exemplified Compound No. (2-a-2) produced in Example 2 The dithiol compound represented by the following formula (2-a-22) was obtained in the same manner as in Example 6 except that was used.
[0205]
・ Purity> 99% (Area method by high performance liquid chromatography analysis)
・ 270 MHz 1 H-NMR δ (CDCl Three ); 1.66 (t, 2H), 2.20 to 2.41 (m, 2H), 2.80 (dd, 4H), 3.22 to 3.37 (m, 4H), 3.78 to 3.88 (m, 2H), 4.46 to 4.60 (m, 2H)
EI-MS: 316 (M)
[0206]
Embedded image
Figure 0003820183
[0207]
Example 8 [Synthesis of Exemplified Compound No. (2-a-23); In General Formula (2), a = 1, R 1 Is a dimethylene group, k = 1, l = 1, and X 1 And X 2 Sulfur-containing compound in which is a sulfur atom]
In Example 6 above, instead of using the dihydroxy compound [Exemplified Compound No. (2-a-1)] produced in Example 1, the Compound of Exemplified Compound No. (2-a-3) produced in Example 3 The dithiol compound represented by the following formula (2-a-23) was obtained in the same manner as in Example 6 except that was used.
[0208]
・ Purity> 99% (Area method by high performance liquid chromatography analysis)
・ 270 MHz 1 H-NMR δ (CDCl Three ); 1.60 to 1.72 (q, 2H), 1.88 to 2.05 (m, 4H), 2.74 to 2.88 (m, 4H), 3.28 to 3.35 (m) , 2H), 3.72 to 3.88 (m, 2H), 4.42 to 4.55 (m, 2H)
EI-MS: 330 (M)
[0209]
Embedded image
Figure 0003820183
[0210]
Example 9 [Synthesis of Exemplified Compound No. (2-a-31); In General Formula (2), a = 1, R 1 Is a 1,4-phenylene group, k = 1, l = 1, and X 1 And X 2 Sulfur-containing compound in which is a sulfur atom]
45.6 g (0.60 mol) of thiourea and 162.4 g of 18% hydrochloric acid (equivalent to 0.80 mol of hydrogen chloride) are weighed in a glass reactor (internal volume: 1 liter) equipped with a stirrer and a condenser. Was taken and mixed with stirring. To this mixture, 69.2 g (0.20 mol) of the dihydroxy compound produced in Example 4 [Example Compound No. (2-a-11)] was added dropwise at 60 ° C. for 35 minutes, then 100 The reaction was carried out at 4 ° C. for 4 hours to obtain thioronium chloride. The reaction solution was analyzed by high performance liquid chromatography, and it was confirmed that the starting hydroxy compound had disappeared. Then, 256 g of 25% aqueous sodium hydroxide solution (corresponding to 1.60 mol of sodium hydroxide) was added to the reaction mixture. The mixture was added dropwise at 50 ° C. over 30 minutes, and further reacted at 100 ° C. for 1 hour to hydrolyze the thioronium salt. After cooling to 25 ° C., the mixture was neutralized with 200.4 g of 18% hydrochloric acid (equivalent to 1.00 mol of hydrogen chloride). The produced oil layer was extracted with 600 g of toluene, washed with water and separated to take out the organic layer. Toluene was distilled off under reduced pressure at 40 ° C., and the resulting crude product was purified by silica gel column chromatography, and as an example compound number (2-a-31) represented by the following formula as a slightly yellow crystal. 64.4 g (yield 85%) of the dithiol compound was obtained.
[0211]
・ Purity 99% (Area method by high performance liquid chromatography analysis)
・ 270 MHz 1 H-NMR δ (CDCl Three 1.70 (t, 2H), 2.83 to 3.15 (m, 4H), 3.35 to 3.60 (m, 4H), 3.97 (dm, 2H), 5.63 ( d, 2H), 7.48 (d, 4H)
EI-MS: 378 (M)
[0212]
Embedded image
Figure 0003820183
[0213]
Example 10 [Synthesis of Exemplified Compound No. (2-a-32); In General Formula (2), a = 1, R 1 Is a 1,3-phenylene group, k = 1, l = 1, and X 1 And X 2 Sulfur-containing compound in which is a sulfur atom]
In Example 9 above, instead of using the dihydroxy compound [Exemplified Compound No. (2-a-11)] produced in Example 4, the Compound of Exemplified Compound No. (2-a-12) produced in Example 5 was used. The dithiol compound represented by the following formula (2-a-32) was obtained in the same manner as in Example 6 except that was used.
[0214]
・ Purity> 99% (Area method by high performance liquid chromatography analysis)
・ 270 MHz 1 H-NMR δ (CDCl Three ); 1.70 (t, 2H), 2.80 to 3.12 (m, 4H), 3.33 to 3.57 (m, 4H), 3.96 (dm, 2H), 5.63 ( d, 2H), 7.12-7.46 (m, 4H)
EI-MS: 378 (M)
[0215]
Embedded image
Figure 0003820183
[0216]
◇ Synthesis of acrylic ester compound represented by general formula (1-a)
Example 11 [Synthesis of Compound of Exemplified Compound No. 1-a-21; In General Formula (1), a = 1, R 1 Is a direct bond and R 2 And R Three Is a hydrogen atom, k = 1, l = 1, and X 1 And X 2 Acrylic ester compound in which is a sulfur atom]
80.0 g (0.63 mol) of 3-chloropropionic acid chloride with respect to a solution obtained by dissolving 65.0 g (0.21 mol) of the dithiol compound (2-a-21) prepared in Example 6 in 320 g of toluene. ) Was added dropwise at 100 ° C. over 30 minutes. The reaction was further stirred at 110 ° C. for 6 hours, and then the reaction mixture was cooled to 25 ° C., 689 g of a 5% aqueous sodium bicarbonate solution (0.42 mol as sodium bicarbonate) was added, and the mixture was stirred for 30 minutes. 800 g of toluene was added for extraction, and the organic layer (toluene solution) was washed with 500 g of pure water three times to confirm that the aqueous layer became neutral, and then the solution was separated to take out the organic layer. Under reduced pressure, toluene was distilled off and concentrated to obtain 80.0 g of a pale yellow transparent liquid crude product. The crude product was purified by silica gel column chromatography (developing solvent; toluene / chloroform = 90/10) to give 2,2′-bi [4- (3-chloropropionylthiomethyl) -1 as a slightly yellow transparent liquid. , 3-dithiolane 82.2 g (0.17 mol) was obtained.
[0217]
Next, a solution obtained by dissolving 82.2 g (0.17 mol) of 2,2′-bi [4- (3-chloropropionylthiomethyl) -1,3-dithiolane obtained in the above manner in 340 g of acetone. On the other hand, 52.0 g (0.51 mol) of triethylamine was added dropwise at 5 ° C. over 1 hour. Then, after stirring and reacting at the same temperature for 3 hours, 800 g of water was added. After extracting the reaction product using 800 g of toluene, the organic layer (toluene solution) was washed with pure water until the aqueous layer became neutral. Thereafter, the organic layer is separated and the organic layer is taken out. After adding 0.15 g of 4-methoxyphenol as a polymerization inhibitor to the organic layer, toluene is distilled off under reduced pressure and the crude product is concentrated as a pale yellow transparent liquid. Got. After purification by silica gel column chromatography (developing solvent: toluene / chloroform = 90/10), 0.15 g of 4-methoxyphenol was added again as a polymerization inhibitor, and 2,2′-bi (4 -Acrylylthiomethyl-1,3-dithiolane (the following formula (1-a-21)) 58.0 g (0.14 mol) was obtained. The purity was 99% (area method by high performance liquid chromatography), and the yield from 2,2′-bi (4-mercaptomethyl-1,3-dithiolane) was 67%.
[0218]
The refractive index (nd) of the compound as a liquid at 20 ° C. was 1.653.
・ 270 MHz 1 H-NMR δ (CDCl Three ); 3.10 to 3.42 (m, 8H), 3.88 to 4.03 (m, 2H), 4.72 (dt, 2H), 5.70 to 5.79 (m, 2H), 6.38 (d, 4H)
EI-MS; 410 (M)
[0219]
Embedded image
Figure 0003820183
[0220]
Example 12 Synthesis of Compound of Exemplified Compound No. 1-a-22; In General Formula (1), a = 1, R 1 Is a methylene group and R 2 And R Three Is a hydrogen atom, k = 1, l = 1, and X 1 And X 2 Acrylic ester compound in which is a sulfur atom]
In Example 11, instead of using the dithiol compound [Exemplary compound number (2-a-21)] produced in Example 6 above, the dithiol compound [Exemplary compound number (2-a-22) produced in Example 7 was used. )] In the same manner as in Example 7, except that colorless transparent liquid bis (4-acryloylthiomethyl-1,3-dithiolan-2-yl) methane [formula (1-a-22 )]. The purity was 99% (area method by high performance liquid chromatography), and the yield was 72% from the raw material bis (4-mercaptomethyl-1,3-dithiolan-2-yl) methane.
The refractive index (nd) of the compound at 20 ° C. as a liquid was 1.640.・ 270 MHz 1 H-NMR δ (CDCl Three 2.20 to 2.41 (m, 2H), 3.05 to 3.35 (m, 8H), 3.80 to 3.95 (m, 2H), 4.50 to 4.65 (m) , 2H), 5.70 (dd, 2H), 6.35 (dd, 4H)
EI-MS; 424 (M)
[0221]
Embedded image
Figure 0003820183
[0222]
Example 13 Synthesis of Compound of Exemplified Compound No. (1-a-23); in General Formula (1), a = 1, R 1 Is a dimethylene group and R 2 And R Three Is a hydrogen atom, k = 1, l = 1, and X 1 And X 2 Acrylic ester compound in which is a sulfur atom]
In Example 11, instead of using the dithiol compound [Exemplary Compound Number (2-a-21)] produced in Example 6 above, the dithiol [Exemplary Compound Number (2-a-23)] produced in Example 8 was used. In the same manner as in Example 6, except for using bis (4-acryloylthiomethyl-1,3-dithiolan-2-yl) ethane (the following formula (1-a-23)) ) The purity was> 99% (area method by high performance liquid chromatography), and the yield from the raw material bis (4-mercaptomethyl-1,3-dithiolan-2-yl) ethane was 75%. The refractive index (nd) of the compound as a liquid at 20 ° C. was 1.634.
[0223]
・ 270 MHz 1 H-NMR δ (CDCl Three ); 1.85 to 2.05 (m, 4H), 3.08 to 3.32 (m, 8H), 3.80 to 3.95 (m, 2H), 4.45 to 4.55 (m) , 2H), 5.71 (dd, 2H), 6.32 (dd, 4H)
EI-MS; 438 (M)
[0224]
Embedded image
Figure 0003820183
[0225]
Example 14 Synthesis of Compound of Exemplified Compound No. (1-a-31); In General Formula (1), a = 1, R 1 Is a 1,4-phenylene group and R 2 And R Three Is a hydrogen atom, k = 1, l = 1, and X 1 And X 2 Acrylic ester compound in which is a sulfur atom]
In Example 11, instead of using the dithiol compound [Exemplary compound number (2-a-21)] produced in Example 6 above, the dithiol compound [Exemplary compound number (2-a-31) produced in Example 9 was used. )] In the same manner as in Example 11, except that colorless transparent liquid 1,4-bis (4-acryloylthiomethyl-1,3-dithiolan-2-yl) benzene (formula (1- a-31)) was obtained. The purity was> 99% (area method by high performance liquid chromatography), and the yield from the raw material 1,4-bis (4-mercaptomethyl-1,3-dithiolan-2-yl) benzene was 80%.
The refractive index (nd) of the compound as a liquid at 20 ° C. was 1.661.
[0226]
・ 270 MHz 1 H-NMR δ (CDCl Three 3.20-3.55 (m, 8H), 4.07 (dm, 2H), 5.63-5.78 (m, 4H), 6.38 (d, 4H), 7.48 ( dd, 4H)
EI-MS; 486 (M)
[0227]
Embedded image
Figure 0003820183
[0228]
Example 15 [Synthesis of Compound of Exemplified Compound No. 1-a-32; In General Formula (1), a = 1, R 1 Is a 1,3-phenylene group and R 2 And R Three Is a hydrogen atom, k = 1, l = 1, and X 1 And X 2 Acrylic ester compound in which is a sulfur atom]
In Example 11, instead of using the dithiol compound [Exemplary compound number (2-a-21)] produced in Example 6 above, the dithiol compound [Exemplary compound number (2-a-32) produced in Example 10 was used. )] In the same manner as in Example 11, except that colorless transparent liquid 1,3-bis (4-acryloylthiomethyl-1,3-dithiolan-2-yl) benzene (formula (1 -A-32)) was obtained. The purity was> 99% (area method by high performance liquid chromatography), and the yield from the raw material 1,3-bis (4-mercaptomethyl-1,3-dithiolan-2-yl) benzene was 80%.
The refractive index (nd) of the compound as a liquid at 20 ° C. was 1.660.
[0229]
・ 270 MHz 1 H-NMR δ (CDCl Three 3.20 to 3.58 (m, 8H), 4.10 (dm, 2H), 5.63 to 5.78 (m, 4H), 6.40 (d, 4H), 7.18 to 7.52 (m, 4H)
EI-MS; 486 (M)
[0230]
Embedded image
Figure 0003820183
[0231]
◇ Production of polymerizable composition using acrylic ester compound represented by general formula (1-a) and production of cured product by curing thereof
The physical properties of cured products or optical components (lenses) produced in the following examples or comparative examples were evaluated by the following methods.
-Appearance: The color and transparency were confirmed visually.
Specific gravity: Measured using DENSIMTER D-1 manufactured by Toyo Seiki Seisakusho.
Refractive index and Abbe number: Measured at 20 ° C. using a Purfrich refractometer.
-Heat resistance: The glass transition temperature (Tg) was measured from the displacement point of the TMA curve of the cured product by a needle infiltration method using a thermomechanical analysis method (TMA method).
Impact resistance: An iron ball having a height of 127 cm to 16.2 g was dropped on the center of a minus lens having a center thickness of 1.5 mm, and the presence or absence of cracks was examined.
[0232]
Example 16 [Preparation of polymerizable composition containing acrylic ester compound of the present invention and preparation of cured product by polymerization thereof]
2-Hydroxy-2-methyl-1-phenylpropan-1-one as a photopolymerization initiator with respect to 30 g of the acrylate compound (Example Compound No. 1-a-21) obtained in Example 11 above ("Darocur-1173", trade name, manufactured by Ciba Geigy) 60 mg was added and mixed well to dissolve. The obtained liquid was sufficiently degassed under reduced pressure, and then poured into a mold comprising a glass mold and a gasket. Polymerization was performed by irradiating with ultraviolet rays for 180 seconds using a metal halide lamp (80 W / cm). After the polymerization was completed, the mixture was gradually cooled, and the cured product was taken out from the mold. After the cured product was heat treated (annealed) at 80 ° C. for 2 hours, the obtained cured product was observed to be colorless and transparent and no optical distortion was observed.
The cured product had a refractive index (nd) of 1.681, an Abbe number (νd) of 34.6, and a specific gravity of 1.40. The glass transition temperature (Tg) was 123 ° C., and the heat resistance was good.
[0233]
Example 17
In Example 16, instead of using the acrylate compound obtained in Example 11 (the compound of Exemplified Compound No. 1-a-21), the acrylate compound obtained in Example 12 (Exemplary Compound No.) Except for using the compound 1-a-22), the same procedure as described in Example 16 was performed to prepare a polymerizable composition and prepare a cured product by the polymerization.
The cured product had a refractive index (nd) of 1.673 and an Abbe number (νd) of 34.5. The glass transition temperature (Tg) was 116 ° C., and the heat resistance was good.
[0234]
Example 18
In Example 16, instead of using the acrylate compound obtained in Example 11 (the compound of Exemplified Compound No. 1-a-21), the acrylate compound obtained in Example 13 (Exemplary Compound No.) Except for using the compound 1-a-23), the same procedure as described in Example 16 was performed to prepare a polymerizable composition and prepare a cured product by the polymerization.
The cured product had a refractive index (nd) of 1.661 and an Abbe number (νd) of 35.8. The glass transition temperature (Tg) was 117 ° C., and the heat resistance was good.
[0235]
Example 19
In Example 16, instead of using the acrylate compound obtained in Example 11 (the compound of Exemplified Compound No. 1-a-21), the acrylate compound obtained in Example 14 (Exemplary Compound No.) Except for using the compound 1-a-31), the same procedure as described in Example 16 was performed to prepare a polymerizable composition and prepare a cured product by the polymerization.
The cured product had a refractive index (nd) of 1.687 and an Abbe number (νd) of 30.0. The glass transition temperature (Tg) was 125 ° C., and the heat resistance was good.
[0236]
Example 20
In Example 16, instead of using the acrylate compound obtained in Example 11 (compound of Exemplified Compound No. 1-a-21), the acrylate compound obtained in Example 15 (Exemplary Compound No.) Except for using the compound 1-a-32), the same procedure as described in Example 16 was performed to prepare a polymerizable composition and prepare a cured product by the polymerization.
The cured product had a refractive index (nd) of 1.684 and an Abbe number (νd) of 30.1. The glass transition temperature (Tg) was 123 ° C., and the heat resistance was good.
[0237]
◇ Production of optical components (lenses)
Example 21
To a mixture of 90 g of the acrylate compound of Exemplified Compound No. 1-a-21 produced in Example 11 and 10 g of epoxy methacrylate of bisphenol A diglycidyl ether, 2-hydroxy-2-methyl-1-phenylpropane-1- 100 mg of ON (0.1% by mass relative to the total mass of the polymerizable compound) was added and mixed and dissolved. The resulting liquid was sufficiently degassed and then poured into a mold mold (adjusted to a minus lens shape) consisting of a glass mold and a tape. After irradiating with ultraviolet rays for 120 seconds using a metal halide lamp (120 W / cm), the cured product was taken out from the mold and further subjected to heat treatment (annealing) at 100 ° C. for 1 hour in an inert oven. After cooling to room temperature, a colorless transparent minus lens having a diameter of 80 mm and a center thickness of 1.5 mm was obtained.
This lens was colorless and transparent, and no optical distortion or striae was observed. The refractive index (nd) of the lens was 1.669, and the Abbe number (νd) was 34.0. Further, the heat resistance (heating deformation temperature) and impact resistance of this lens were good, and there was no problem with the dyeability with a known disperse dye for lens dyeing.
[0238]
Example 22
In Example 21, instead of using the acrylate compound obtained in Example 11 (the compound of Example Compound No. 1-a-21), the acrylate compound obtained in Example 12 above (Example Compound No.) The same procedure as described in Example 21 was used except that 1-a-22 compound) was used.
The obtained lens was colorless and transparent, and optical distortion and striae were not observed. The refractive index (nd) of the lens was 1.663, and the Abbe number (νd) was 35.0. The lens of the present invention had good heat resistance (heating deformation temperature) and impact resistance, and there was no problem with the dyeability with a known disperse dye for lens dyeing.
[0239]
◇ Synthesis of sulfur-containing compound represented by general formula (2-c) of the present invention
Reference Synthesis Example 1 [Synthesis of a compound represented by formula (10) in the above-mentioned scheme B, k = 1, m = 1]
In a 500 ml four-necked flask equipped with a thermometer, a condenser and a stirrer, 292 g of N, N-dimethylformamide and 102.2 g (0.895 mol) of potassium thioacetate were weighed. Under stirring, 168.8 g (0.856 mol) of bromoacetaldehyde diethyl acetal was added dropwise to the mixture kept at 65 to 70 ° C. over 3 hours. The reaction was further allowed to stir at 70 ° C. for 4 hours, and then the reaction solution was cooled to 20 ° C., 950 g of water was added, and the mixture was extracted with 500 g of toluene. The organic layer (toluene solution) was washed with water until neutral, and then the solvent was distilled off from the toluene solution under reduced pressure and concentrated to obtain a crude product of a pale yellow transparent liquid. Purification by silica gel column chromatography gave 156 g of a colorless transparent liquid acetylthioacetaldehyde diethyl acetal.
[0240]
Example 23 [Exemplary Compound No. 2-c-5; In General Formula (2), a = 0, X 1 = Oxygen atom, X 2 = Synthesis of Compound with Sulfur Atom, k = 1, l = 1]
320 g of 2-methoxyethanol was weighed in a glass reactor equipped with a stirrer, a cooling pipe, a gas blowing pipe and a thermometer, and 46.0 g (1.26 mol) of hydrogen chloride was blown at 15 ° C. 61.5 g (0.32 mol) of acetylthioacetaldehyde diethyl acetal prepared in the above-mentioned Reference Production Example 1 was added to the solution while stirring at 10 ° C., and then 2,3-mercapto was added at the same temperature. 49.7 g (0.40 mol) of -1-propanol was added. After further stirring and reacting at 20 ° C. for 12 hours, 480 g of water was added to the reaction mixture, followed by stirring at 30 ° C. for 30 minutes. After confirming that the acetylthio group of 2-acetylthiomethyl-4-hydroxymethyl-1,3-dithiolane, which is a reaction product, was hydrolyzed by high performance liquid chromatography and disappeared, 720 g of chloroform was used. Extraction was repeated, and washing of the organic layer was repeated until the aqueous layer became neutral. The organic layer (chloroform solution) was separated and taken out, and chloroform was distilled off under reduced pressure and concentrated to obtain a crude product as a single yellow transparent liquid. Purification by silica gel column chromatography (developing solvent: toluene / ethyl acetate = 80/20) gave 37.0 g (yield 63) of 2-mercaptomethyl-4-hydroxymethyl-1,3-dithiolane as a slightly yellow transparent liquid. %).
[0241]
・ Purity> 99% (Area method by high performance liquid chromatography analysis)
・ 270 MHz 1 H-NMR δ (CDCl Three ): 1.80 to 1.95 (t, 1H), 2.15 to 2.30 (br, 1H), 2.75 to 2.95 (2H), 3.20 to 3.35 (2H), 3.55 to 3.95 (3H), 4.50 to 4.65 (dt, 1H)
EI-MS: 182 (M)
[0242]
◇ Synthesis of acrylic ester compound represented by general formula (1-c) of the present invention
Example 24 [Exemplified Compound No. 1-c-5 in Table 1; in General Formula (1), a = 0, R 2 And R Three Is a hydrogen atom, X 1 Is an oxygen atom, X 2 Of a compound wherein is a sulfur atom, k and m = 1]
3-chloropropionic acid chloride with respect to a solution in which 23.7 g (0.13 mol) of 2-mercaptomethyl-4-hydroxymethyl-1,3-dithiolane prepared in Example 23 was dissolved in 78 g of toluene; 0 g (0.31 mol) was added dropwise at 100 ° C. over 15 minutes. The reaction was further stirred at 110 ° C. for 6 hours, and then the reaction mixture solution was cooled to 25 ° C., 437 g of a 5% aqueous sodium hydrogen carbonate solution (0.26 mol as sodium bicarbonate) was added, and the mixture was stirred for 30 minutes. . 132 g of toluene was added for extraction, and the organic layer (toluene solution) was washed with 260 g of pure water until the aqueous layer became neutral, and then separated to take out the organic layer. Toluene was distilled off under reduced pressure and concentrated to give 2- (3-chloropropionylthiomethyl) -4- (3-chloropropionyloxymethyl) -1,3-dithiolane as a pale yellow transparent liquid as a crude product. 0 g was obtained.
[0243]
Next, 50.0 g (0.13 mol) of 2- (3-chloropropionylthiomethyl) -4- (3-chloropropionyloxymethyl) -1,3-dithiolane obtained as described above was added to 195 g of acetone. To the dissolved solution, 40.0 g (0.39 mol) of triethylamine was added dropwise at 2-5 ° C. over 1 hour. Then, after stirring and reacting at the same temperature for 1.5 hours, 520 g of water was added, and the reaction product was extracted with 520 g of toluene. The organic layer (toluene solution) was washed with water until the aqueous layer became neutral and then separated to take out the organic layer. After adding 0.12 g of 4-methoxyphenol as a polymerization inhibitor to the organic layer, toluene was distilled off under reduced pressure and concentrated to obtain a pale yellow transparent liquid crude product. Purification by silica gel column chromatography (developing solvent: mixed system of hexane / ethyl acetate) gave 29.0 g of 2-acryloylthiomethyl-4-acryloyloxymethyl-1,3-dithiolane as a colorless transparent liquid (yield 77%). )
[0244]
・ Purity> 99% (Area method by high performance liquid chromatography analysis)
・ 270 MHz 1 H-NMR δ (CDCl Three ): 3.10 to 3.50 (m, 4H), 3.90 to 4.05 (m, 1H), 4.05 to 4.25 (2H), 4.55 to 4.75 (t, 1H) ) 5.6-5.8 (dd, 2H), 6.30-6.50 (d, 4H)
EI-MS; 290 (M)
[0245]
◇ Production of polymerizable composition using acrylic ester compound represented by general formula (1-c) of the present invention, and production of cured product or optical component by curing thereof
Example 25
2-Hydroxy-2-methyl-1-phenylpropan-1-one as a photopolymerization initiator for 30 g of the acrylate compound (Example Compound No. 1-c-5) obtained in Example 24 above ("Darocur-1173", trade name, manufactured by Ciba Geigy Co., Ltd.) 60 mg was added and mixed well to dissolve. The obtained liquid was sufficiently degassed under reduced pressure, and then poured into a mold comprising a glass mold and a gasket. Polymerization was performed by irradiating ultraviolet rays for 360 seconds using a metal halide lamp (80 W / cm). After the polymerization was completed, the mixture was gradually cooled, and the cured product was taken out from the mold. After the cured product was heat treated (annealed) at 80 ° C. for 1 hour, the obtained cured product was observed. As a result, it was colorless and transparent, and no optical distortion was observed. The refractive index (nd) was 1.625, the Abbe number was 41 (νd), and the specific gravity was 1.40. Moreover, the heat resistance (thermal deformation temperature), impact resistance and bending strength of the cured product were good.
[0246]
Example 26 (Production of optical components)
To a mixture of 90 g of the acrylate compound of Exemplified Compound No. 1-c-5 obtained in Example 24 and 10 g of epoxy acrylate of bisphenol A diglycidyl ether, 2-hydroxy-2-methyl-1-phenylpropane-1- 100 mg of ON (0.1% by mass relative to the total mass of the polymerizable compound) was added and mixed and dissolved. The resulting liquid was sufficiently degassed and then poured into a mold mold (adjusted to a minus lens shape) consisting of a glass mold and a tape. After irradiating with an ultraviolet ray for 60 seconds with a metal halide lamp, annealing was performed by heating at 80 ° C. for 1 hour. After the polymerization, the mixture was allowed to cool to room temperature to obtain a colorless transparent minus lens having a diameter of 30 mm and a center thickness of 1.5 mm.
[0247]
This lens was colorless and transparent, and no optical distortion or striae was observed. The lens had a refractive index (nd) of 1.618 and an Abbe number (νd) of 41. The lens of the present invention had good heat resistance (heating deformation temperature), impact resistance, and mechanical strength, and also good dyeability with known disperse dyes for lens dyeing.
[0248]
◇ Synthesis of acrylic ester compound represented by general formula (1-d) of the present invention
Reference Production Example 2 [Synthesis of Exemplified Compound No. (2-d-1): In General Formula (2), a = 0, X 1 And X 2 Is a sulfur atom, and k and l = 1]
In a 500 ml glass reactor equipped with a stirrer and a condenser, 46.0 g (0.60 mol) of thiourea and 194.7 g of 18% hydrochloric acid (equivalent to 0.96 mol of hydrogen chloride) were weighed. Stir and mix. To this mixture, 72.9 g (0.40 mol) of 2-mercaptomethyl-4-hydroxymethyl-1,3-dithiolane produced in Example 23 was added dropwise at 60 ° C. for 35 minutes. Further, the reaction was carried out at 80 ° C. for 4 hours to carry out thulonium chloride. The reaction solution was analyzed by high performance liquid chromatography, and it was confirmed that the starting hydroxy compound had disappeared. Then, 267 g of 30% aqueous sodium hydroxide solution (corresponding to 2.0 mol of sodium hydroxide) was added to the reaction mixture. The solution was added dropwise at 50 ° C. over 10 minutes, and further reacted at 50 ° C. for 2 hours to hydrolyze the thylonium salt. After neutralizing with 324.4 g of 18% hydrochloric acid (1.6 mol as hydrogen chloride), 200 g of toluene was added for liquid separation and extraction, and then the toluene phase was washed with water until the drainage phase became neutral. The toluene phase was taken out, and toluene was distilled off at 40 ° C. under reduced pressure to obtain a crude product as a yellow transparent liquid. The crude product was purified by silica gel column chromatography (using toluene as a solvent) to give 63.5 g (0.32 mol, 80% yield) of 2,4-bismercaptomethyl-1,3-dithiolane as a colorless liquid. )
[0249]
・ Purity> 99% (Area method by high performance liquid chromatography analysis)
・ 270 MHz 1 H-NMR δ (CDCl Three ): 1.60 to 1.75 (dt, 1H), 1.85 to 1.95 (dt, 1H), 2.75 to 3.00 (m, 4H), 3.20 to 3.40 (m) , 2H), 3.80 to 3.95 (m, 1H), 4.50 to 4.65 (dt, 1H)
・ EI-MS: 198 (M)
[0250]
Example 27 [Synthesis of Exemplified Compound No. 1-d-1; In General Formula (1), a = 0, R 2 And R Three Is a hydrogen atom, k and l = 1]
With respect to a solution in which 25.7 g (0.13 mol) of 2,4-bismercaptomethyl-1,3-dithiolane produced in Reference Production Example 2 was dissolved in 78 g of toluene, 40.0 g of 3-chloropropionic acid chloride was used. (0.31 mol) was added dropwise at 100 ° C for 15 minutes. The reaction was further stirred at 110 ° C. for 6 hours, and then the reaction mixture solution was cooled to 25 ° C., 437 g of a 5% aqueous sodium hydrogen carbonate solution (0.26 mol as sodium bicarbonate) was added, and the mixture was stirred for 30 minutes. . 132 g of toluene was added for extraction, and the organic layer (toluene solution) was washed with 260 g of pure water until the aqueous layer became neutral, and then separated to take out the organic layer. Toluene was distilled off under reduced pressure and concentrated to give 2- (3-chloropropionylthiomethyl) -4- (3-chloropropionyloxymethyl) -1,3-dithiolane as a pale yellow transparent liquid as a crude product. 1 g was obtained.
[0251]
Next, 40.0 g (0%) of triethylamine was added to a solution obtained by dissolving 52.1 g of 2,4-bis (3-chloropropionylthiomethyl) -1,3-dithiolane obtained as described above in 195 g of acetone. .39 mol) was added dropwise at 2-5 ° C. over 1 hour. Then, after stirring and reacting at the same temperature for 1.5 hours, 520 g of water was added, and the reaction product was extracted with 520 g of toluene. The organic layer (toluene solution) was washed with water until the aqueous layer became neutral and then separated to take out the organic layer. After adding 0.12 g of 4-methoxyphenol as a polymerization inhibitor to the organic layer, toluene was distilled off under reduced pressure and concentrated to obtain a pale yellow transparent liquid crude product. Purified by silica gel column chromatography (developing solvent: mixed system of hexane / ethyl acetate), 24.6 g (0.10 mol) of 2,4-bis (acryloylthiomethyl) -1,3-dithiolane as a colorless transparent liquid Got.
[0252]
Yield 77%
Purity> 99% (Area method by high performance liquid chromatography analysis)
・ 270 MHz 1 H-NMR δ (CDCl Three ): 3.10 to 3.50 (m, 6H), 3.85 to 4.05 (m, 1H), 4.55 to 4.75 (dt, 1H), 5.65 to 5.80 (dd) , 2H), 6.30-6.45 (d, 4H)
EI-MS; 306 (M)
[0253]
◇ Production of polymerizable composition using acrylic ester compound represented by general formula (1-d) of the present invention, and production of cured product or optical component by curing thereof
Example 28
2-Hydroxy-2-methyl-1-phenylpropan-1-one as a photopolymerization initiator for 30 g of the acrylate compound (Example Compound No. 1-d-1) obtained in Example 27 above 60 mg (Darocur-1173, manufactured by Ciba Geigy) was added and mixed well to dissolve. The obtained liquid was sufficiently degassed under reduced pressure, and then poured into a mold comprising a glass mold and a gasket. Polymerization was performed by irradiating ultraviolet rays for 360 seconds using a metal halide lamp (80 W / cm). After the polymerization was completed, the mixture was gradually cooled, and the cured product was taken out from the mold. After the cured product was heat treated (annealed) at 80 ° C. for 1 hour, the obtained cured product was observed. As a result, it was colorless and transparent, and no optical distortion was observed. The cured product had a refractive index (nd) of 1.661, an Abbe number of 33.5 (νd), and a specific gravity of 1.42. The glass transition temperature (Tg) was 120 ° C., and the heat resistance was good.
[0254]
Example 29 (Production of optical components)
To a mixture of 94 g of the acrylate compound of Exemplified Compound No. 1-d-1 produced in Example 27 and 6 g of epoxy acrylate of bisphenol A diglycidyl ether, 2-hydroxy-2-methyl-1-phenylpropan-1-one was added. 100 mg (0.1% by mass with respect to the total mass of the polymerizable compound) was added and mixed and dissolved. The resulting liquid was sufficiently degassed and then poured into a mold mold (adjusted to a minus lens shape) consisting of a glass mold and a tape. After irradiating with an ultraviolet ray for 60 seconds with a metal halide lamp, annealing was performed by heating at 80 ° C. for 1 hour. After the polymerization, the mixture was allowed to cool to room temperature to obtain a colorless transparent minus lens having a diameter of 30 mm and a center thickness of 1.5 mm.
[0255]
This lens was colorless and transparent, and no optical distortion or striae was observed. The lens had a refractive index (nd) of 1.655 and an Abbe number (νd) of 34. The lens of the present invention had good heat resistance (heating deformation temperature) and impact resistance, and good dyeability with a known disperse dye for lens dyeing.
[0256]
◇ Production of sulfur-containing compound represented by general formula (2-b) of the present invention
Example 30 [Synthesis of Exemplified Compound No. (2-b-1): In General Formula (2-b), R Four Is a methylene group, k = 1, l = 1, m = 1, n = 1, and X 1 And X 2 Sulfur-containing compound in which is an oxygen atom]
A 28% methanol solution of sodium methoxide is obtained by dissolving 61.6 g (0.50 mol) of 2-mercaptomethyl-4-hydroxymethyl-1,3-dithiolane prepared in Example 23 in 100 g of methanol. 97.0 g (corresponding to 0.50 mol with sodium methoxide) was added dropwise at 10 ° C. over 30 minutes. After stirring at the same temperature for about 30 minutes, a solution prepared by dissolving 43.5 g (0.25 mol) of dibromomethane in 100 g of methanol was added dropwise at 15 ° C. over 1 hour. After completion of the dropwise addition, the mixture was stirred at 20 ° C. for 4 hours, and after confirming the completion of the reaction by high performance liquid chromatography, methanol was distilled off at 40 ° C. under reduced pressure. Chloroform 500 g was added to the residue, and the precipitated inorganic salt was filtered, washed with water, and the organic layer was separated and taken out. Chloroform of the organic layer was distilled off at 40 ° C. under reduced pressure to obtain 89.5 g of a slightly yellow transparent crude product. The product was purified by silica gel column chromatography (developing solvent; chloroform / methanol = 98/2), and the dihydroxy compound 75 of the exemplified compound number (2-b-1) represented by the following formula as a syrupy colorless liquid. 0.6 g (yield 80%) was obtained.
EI-MS: 376 (M)
[0257]
Embedded image
Figure 0003820183
[0258]
Example 31 [Synthesis of Exemplified Compound No. (2-b-17): In General Formula (2-b), R Four Is a p-xylylene group, k = 1, l = 1, m = 1, n = 1, and X 1 And X 2 Sulfur-containing compound in which is an oxygen atom]
In Example 30, instead of using 43.5 g (0.25 mol) of dibromomethane, the method described in Example 30 was used except that 43.8 g (0.25 mol) of p-xylylene dichloride was used. It carried out similarly and obtained the dihydroxy compound of the exemplary compound number (2-b-17) represented by a following formula.
EI-MS: 466 (M)
[0259]
Embedded image
Figure 0003820183
[0260]
Example 32 [Synthesis of Exemplified Compound No. (2-b-36): In General Formula (2-b), R Four Is a methylene group, k = 1, l = 1, m = 1, n = 1, X 1 And X 2 Sulfur-containing compound in which is a sulfur atom]
Thiourea 30.8 g (0.405 mol) and 18% hydrochloric acid 109.5 g (equivalent to 0.54 mol of hydrogen chloride) were weighed in a 500 ml glass reactor equipped with a stirrer and a condenser. Stir and mix. To this mixture, 52.7 g (0.14 mol) of the diol compound produced in Example 30 above [Exemplary compound number (2-b-1)] was added dropwise at 60 ° C. for 35 minutes. Further, the reaction was carried out at 100 ° C. for 4 hours to effect thioronium chloride. The reaction solution was analyzed by high performance liquid chromatography, and it was confirmed that the raw material hydroxy compound had disappeared. Then, 173 g of 25% aqueous sodium hydroxide solution (corresponding to 1.08 mol of sodium hydroxide) was added to the reaction mixture. The mixture was added dropwise at 25 ° C. over 10 minutes, and further reacted at 100 ° C. for 1 hour to hydrolyze the thioronium salt. After cooling to 25 ° C., the insoluble matter was removed by filtration and neutralized with 137 g of 18% hydrochloric acid (corresponding to 0.676 mol of hydrogen chloride). After extracting with 500 g of chloroform, washing with water and liquid separation, the organic layer was taken out. The crude product obtained by distilling off chloroform at 40 ° C. under reduced pressure was purified by silica gel column chromatography (developing solvent; chloroform / hexane = 60/40) to give a colorless transparent oily liquid by the following formula. 45.8 g (yield 80%) of the dithiol compound of the exemplified compound number (2-b-36) represented was obtained.
・ Purity> 99% (Area method by high performance liquid chromatography analysis)
EI-MS: 408 (M)
[0261]
Embedded image
Figure 0003820183
[0262]
Example 33 [Synthesis of Exemplified Compound No. (2-b-52): In General Formula (2-b), R Four Is a xylylene group, k = 1, l = 1, m = 1, n = 1, and X 1 And X 2 Sulfur-containing compound in which is a sulfur atom]
In Example 32, instead of using the diol compound [Exemplified Compound No. (2-b-1)] prepared in Example 30 above, the Compound of Exemplified Compound No. (2-b-17) prepared in Example 31 was used. The dithiol compound represented by the following formula (2-b-52) was obtained in the same manner as in Example 32 except that was used.
・ Purity> 99% (Area method by high performance liquid chromatography analysis)
EI-MS: 498 (M)
[0263]
Embedded image
Figure 0003820183
[0264]
◇ Production of acrylic ester compound represented by general formula (1-b)
Example 34 [Synthesis of Compound of Exemplified Compound No. (1-b-11); In General Formula (1-b), R Four Is a methylene group and R 2 And R Three Is a hydrogen atom compound, k, l, m and n = 1, X 1 And X 2 Acrylic ester compound in which is a sulfur atom]
Dithiol compound produced in Example 32 [Exemplary compound number (2-b-36)]
To a solution prepared by dissolving 53.0 g (0.13 mol) in 100 g of toluene, 40.0 g (0.31 mol) of 3-chloropropionic acid chloride was added dropwise at 100 ° C. for 15 minutes. The reaction was further stirred at 110 ° C. for 6 hours, and then the reaction mixture solution was cooled to 25 ° C., 437 g of a 5% aqueous sodium hydrogen carbonate solution (0.26 mol as sodium bicarbonate) was added, and the mixture was stirred for 30 minutes. . 132 g of toluene was added for extraction, and the organic layer (toluene solution) was washed with 260 g of pure water until the aqueous layer became neutral, and then separated to take out the organic layer. Toluene was distilled off under reduced pressure and concentrated to obtain a crude product of bis [4- (3-chloropropionylthiomethyl) -1,3-dithiolan-2-ylmethylthio] methane as a pale yellow transparent liquid. .
[0265]
Next, with respect to a solution in which 76.7 g of bis [4- (3-chloropropionylthiomethyl) -1,3-dithiolan-2-ylmethylthio] methane obtained as described above was dissolved in 300 g of acetone, 40.0 g (0.39 mol) of triethylamine was added dropwise at 2-5 ° C. over 1 hour. Then, after stirring and reacting at the same temperature for 1.5 hours, 520 g of water was added, and the reaction product was extracted with 520 g of toluene. The organic layer (toluene solution) was washed with water until the aqueous layer became neutral and then separated to take out the organic layer. After adding 0.12 g of 4-methoxyphenol as a polymerization inhibitor to the organic layer, toluene was distilled off under reduced pressure and concentrated to obtain a pale yellow transparent liquid crude product. 52. Bis [4- (acryloylthiomethyl) -1,3-dithiolan-2-ylmethylthio] methane as a colorless transparent liquid purified by silica gel column chromatography (developing solvent: toluene / ethyl acetate = 97/3) 6 g (0.10 mol) was obtained.
[0266]
・ Purity> 99% (Area method by high performance liquid chromatography analysis)
・ 270 MHz 1 H-NMR δ (CDCl Three ); 3.10 to 3.50 (m, 12H), 3.85 to 4.05 (m, 2H), 4.55 to 4.75 (dt, 4H), 5.65 to 5.80 (dd) , 2H), 6.30-6.45 (d, 4H)
EI-MS; 516 (M)
[0267]
Embedded image
Figure 0003820183
[0268]
Example 35 [Synthesis of Compound of Exemplified Compound No. (1-b-15); In General Formula (2-b), R Four Is a xylylene group, k = 1, l = 1, m = 1, n = 1, and X 1 And X 2 Acrylate compound in which is a sulfur atom]
In Example 34, the dithiol compound produced in Example 32 above [Instead of using the exemplified compound number (2-b-36), the compound of the exemplified compound number (2-b-52) produced in Example 33 was used. The procedure was the same as in Example 34 except for using, and 1,4-bis [4- (acryloylthiomethyl) -1,3-dithiolan-2-ylmethylthiomethyl] benzene was obtained as a colorless transparent liquid.
・ Purity> 99% (Area method by high performance liquid chromatography analysis)
・ 270 MHz 1 H-NMR δ (CDCl Three ); 3.10 to 3.50 (m, 12H), 3.85 to 4.05 (m, 2H), 4.10 to 4.35 (m, 4H), 4.55 to 4.75 (dt) , 2H), 5.65 to 5.80 (dd, 2H), 6.30 to 6.45 (d, 4H), 7.05 to 7.35 (m, 4H)
EI-MS: 606 (M)
[0269]
Embedded image
Figure 0003820183
[0270]
◇ Production of polymerizable composition using acrylic ester compound represented by general formula (1-b), and production of cured product or optical component by curing thereof
Example 36
2-Hydroxy-2-methyl-1-phenylpropan-1-one as a photopolymerization initiator with respect to 30 g of the acrylate compound (Example Compound No. 1-b-11) obtained in Example 34 above 60 mg (“Darocur-1173”, trade name, manufactured by Ciba Geigy Co., Ltd.) was added and mixed well to dissolve. The obtained liquid was sufficiently degassed under reduced pressure, and then poured into a mold comprising a glass mold and a gasket. Polymerization was performed by irradiating ultraviolet rays for 360 seconds using a metal halide lamp (80 W / cm). After the polymerization was completed, the mixture was gradually cooled, and the cured product was taken out from the mold. After the cured product was heat treated (annealed) at 80 ° C. for 2 hours, the obtained cured product was observed to be colorless and transparent and no optical distortion was observed.
[0271]
The cured product had a refractive index (nd) of 1.485, an Abbe number of 34.0 (νd), and a specific gravity of 1.40. The glass transition temperature (Tg) was 80 ° C. or higher, and the heat resistance was good.
[0272]
Example 37
In Example 36, instead of using 30 g of the acrylate compound (Example Compound No. 1-b-11) obtained in Example 34, the acrylate compound (Example) obtained in Example 35 above Except for using 30 g of the compound No. 1-b-15), a polymerizable composition was prepared and a cured product was produced by the polymerization.
[0273]
The cured product had a refractive index (nd) of 1.683, an Abbe number of 31.5 (νd), and a specific gravity of 1.40. The glass transition temperature (Tg) was 80 ° C. or higher, and the heat resistance was good.
[0274]
Example 38 (Production of optical components)
To a mixture of 90 g of the acrylate compound of Exemplified Compound No. 1-b-11 produced in Example 34 and 10 g of epoxy methacrylate of bisphenol A diglycidyl ether, 2-hydroxy-2-methyl-1-phenylpropane-1- 100 mg of ON (0.1% by mass relative to the total mass of the polymerizable compound) was added and mixed and dissolved. The resulting liquid was sufficiently degassed and then poured into a mold mold (adjusted to a minus lens shape) consisting of a glass mold and a tape. After irradiating with an ultraviolet ray for 60 seconds with a metal halide lamp, annealing was performed by heating at 80 ° C. for 1 hour. After the polymerization, the mixture was allowed to cool to room temperature to obtain a colorless transparent minus lens having a diameter of 30 mm and a center thickness of 1.5 mm.
[0275]
This lens was colorless and transparent, and no optical distortion or striae was observed. The refractive index (nd) of the lens was 1.673, and the Abbe number (νd) was 34.5. The lens of the present invention had good heat resistance (heating deformation temperature) and impact resistance, and there was no problem with the dyeability with a known disperse dye for lens dyeing.
[0276]
Example 39
In Example 38, instead of using the acrylate compound obtained in Example 34 (the compound of Example Compound No. 1-b-11), the acrylate compound obtained in Example 35 (Example Compound) The procedure was as described in Example 38, except that the compound No. 1-b-15) was used. The obtained lens was colorless and transparent, and optical distortion and striae were not observed. The refractive index (nd) of the lens was 1.673, and the Abbe number (νd) was 32.0. The lens of the present invention had good heat resistance (heating deformation temperature) and impact resistance, and there was no problem with the dyeability with a known disperse dye for lens dyeing.
[0277]
◇ Synthesis example of compounds represented by general formula (3), general formula (2-c) and general formula (1-c)
Example 40 [Exemplary Compound No. 3-1; In the general formula (3), b = 1, X Three Of compounds in which is a bromine atom]
In a 500 ml glass reactor equipped with a stirrer, 33.48 g (0.270 mol) of 2,3-dimercapto-1-propanol, 10 ml of boron trifluoride ether complex and 100 g of toluene were placed. To this mixture, 54.20 g (0.275 mol) of bromoacetaldehyde diethyl acetal was added dropwise at 20 ° C. over 1 hour. Furthermore, after making it react at 20 degreeC for 5 hours, after adding 150 g of ice water and 50 g of toluene with respect to the reaction mixture and stirring for 15 minutes, it left still and liquid-separated and extracted the toluene phase. The toluene phase was alkali washed with 150 g of 3% aqueous sodium hydrogen carbonate solution and further washed with water until the aqueous phase became neutral. The toluene phase was separated and taken out, and toluene was distilled off at 40 ° C. under reduced pressure to obtain a slightly yellow transparent liquid crude product. Further purification by silica gel column chromatography gave 49.46 g (0.216 mol) of colorless liquid 2- (2′-bromomethyl) -4-hydroxymethyl-1,3-dithiolane.
Yield = 80%, purity> 99% (area method by high performance liquid chromatographic analysis)
FD-MS: 228 (M), 230 (M +2 )
[0278]
Example 41 [Exemplary Compound No. 2-C-1; In General Formula (2-c), 1 = 1, X 2 Of compounds in which is an oxygen atom]
In a 100 ml glass reactor equipped with a stirrer, 22.90 g (0.10 mol) of 2- (2′-bromomethyl) -4-hydroxymethyl-1,3-dithiolane prepared in Example 40 above. 13.6 g (0.20 mol) of sodium formate and 1.61 g (0.005 mol) of tetramethylammonium bromide were added. This mixture was heated and stirred at 110 ° C. for 1.5 hours. After completion of the reaction, 8.8 g of 50% aqueous sodium hydroxide solution was added dropwise to the reaction mixture over 15 minutes while stirring. The reaction product was extracted with toluene, washed with water, and then toluene was distilled off under reduced pressure at 40 ° C. to obtain a crude product of a slightly yellow transparent liquid. Further, the residue was purified by silica gel column chromatography to obtain 13.28 g of colorless liquid 2- (2′-hydroxymethyl) -4-hydroxymethyl-1,3-dithiolane. Yield = 80%, purity> 99% (area method by high performance liquid chromatographic analysis)
FD-MS: 166 (M)
[0279]
Example 42 [Exemplified Compound No. 1-C-1; In the general formula (1-c), R 2 And R Three Is a hydrogen atom, l = 1, X 2 Of compounds in which is an oxygen atom]
In Example 24, instead of using 2-mercaptomethyl-4-hydroxymethyl-1,3-dithiolane, 2- (2′-hydroxymethyl) -4-hydroxymethyl-1, prepared in Example 41 above, was used. Except that 3-dithiolane was used as a raw material, the same procedure as in Example 24 was performed to obtain a colorless transparent liquid 2-acryloyloxymethyl-4-acryloyloxycimethyl-1,3-dithiolane.
Purity> 99% (Area method by high performance liquid chromatographic analysis)
FD-MS: 274 (M)
[0280]
Comparative Example 1
In Example 21, instead of using the acrylate compound represented by the general formula (1) of the present invention as the polymerizable compound, it is a known acrylate compound (described in JP-A-4-161410). A polymerizable composition was prepared in the same manner as described in Example 21, except that 24 g of 2,5-bis (acryloyloxyethylthiomethyl) -1,4-dithiane and 6 g of dimethylol tricyclodecane acrylate were used. Then, polymerization was performed to produce a lens. The lens was colorless and transparent, the refractive index (nd) was 1.61, and the Abbe number (νd) was 42.
[0281]
Comparative Example 2
In Example 21, instead of using the sulfur-containing (meth) acrylic acid ester compound represented by the general formula (1) of the present invention as the polymerizable compound, the known compounds described in JP-A-3-217212 are known. The method described in Example 2 except that 24 g of 1,4-bis (2-methacryloyloxyethylthio) xylylene and 6 g of 2,2-bis (4-methacryloyloxyethoxyphenyl) propane, which are acrylic ester compounds, are used. In the same manner as above, a polymerizable composition was prepared and polymerized to produce a lens. The lens was colorless and transparent, the refractive index (nd) was 1.59, and the Abbe number (νd) was 39.
[0282]
By using the polymerizable composition containing the acrylic ester compound of the present invention, it becomes possible to polymerize and mold and cure in a short time, and efficiently produce optical parts such as plastic lenses represented by correction eyeglass lenses. Became possible. The obtained cured product and optical component had a high refractive index as compared with a known photopolymerizable resin, and there was no problem in transparency and Abbe number. Further, the thermal characteristics (heating deformation temperature, etc.), the mechanical characteristics (impact resistance, etc.), etc. have practically sufficient characteristics.
[0283]
【The invention's effect】
The acrylic ester compound of the present invention is useful in applications such as optical materials and dental materials as a monomer for a polymerizable composition that can be cured and molded by initiating polymerization by light. The cured product or optical component of the present invention can be efficiently produced in a short time by a method such as photopolymerization, and has a high refractive index, optical properties (transparency, Abbe number), and thermal properties (heating deformation). Temperature, etc.), mechanical properties (impact resistance, etc.) are good, and various types of transparency such as various plastic lenses such as correction spectacle lenses, optical information recording medium substrates, plastic substrates for liquid crystal cells, and antireflection films. It is useful as a coating material, various transparent sealing materials such as a sealing material for a photodiode (LED), a dental material, and the like.
[0284]
Moreover, the sulfur-containing compound represented by the general formula (2) of the present invention is useful as a synthetic intermediate for the acrylic ester compound of the general formula (1).

Claims (20)

一般式(1)で表されるアクリル酸エステル化合物。
Figure 0003820183
(式中、aは0〜4の整数を表し、
1は、直結単結合;無置換アルキレン基;アルコキシ基、アルコキシアルコキシ基、アラルキルオキシ基、アリールオキシ基、アリールオキシアルキルオキシ基、アルキルチオ基、アルキルチオアルキルチオ基、アラルキルチオ基、アリールチオ基又はアリールチオアルキルチオ基で置換されたアルキレン基;無置換アラルキレン基;アルキル基、アルコキシ基、アルコキシアルコキシ基、アラルキルオキシ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールオキシアルキルオキシ基、アルキルチオ基、アルキルチオアルキルチオ基、アラルキルチオ基、アリールチオ基、アリールチオアルキルチオ基又はハロゲン原子が置換した芳香族環を有するアラルキレン基;無置換アリーレン基;アルキル基、アルコキシ基、アルコキシアルコキシ基、アラルキルオキシ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールオキシアルキルオキシ基、アルキルチオ基、アルキルチオアルキルチオ基、アラルキルチオ基、アリールチオ基、アリールチオアルキルチオ基又はハロゲン原子で置換されたアリーレン基;又は−Y3−S−R4−S−Y4−基を表し、
2及びR3はそれぞれ独立に水素原子又はアルキル基を表し、X1及びX2はそれぞれ酸素原子又は硫黄原子を表し、Y1及びY2アルキレン基または下記式(a)
Figure 0003820183
(式中、X 4 は酸素原子又は硫黄原子を表し、R 6 は水素原子又はメチル基を表し、p及びqはそれぞれ独立に1〜4の整数を表す)で表されるアルキレン基を表し、
上記−Y3−S−R4−S−Y4−基中、R4はアルキレン基、アラルキレン基又はアリーレン基を表し、Y3及びY4はそれぞれ独立にアルキレン基を表す)
An acrylic ester compound represented by the general formula (1).
Figure 0003820183
(In the formula, a represents an integer of 0 to 4,
R 1 is a direct bond ; unsubstituted alkylene group ; alkoxy group, alkoxyalkoxy group, aralkyloxy group, aryloxy group, aryloxyalkyloxy group, alkylthio group, alkylthioalkylthio group, aralkylthio group, arylthio group or arylthio An alkylene group substituted with an alkylthio group; an unsubstituted aralkylene group ; an alkyl group, an alkoxy group, an alkoxyalkoxy group, an aralkyloxy group, an aryl group, an aryloxy group, an aryloxyalkyloxy group, an alkylthio group, an alkylthioalkylthio group, an aralkylthio group group, an arylthio group, an aralkylene group arylthioalkyl thio group or a halogen atom having an aromatic ring substituted; unsubstituted arylene group, alkyl group, alkoxy group, alkoxyalkoxy group, Rarukiruokishi group, aryl group, aryloxy group, aryloxyalkyl group, alkylthio group, alkylthioalkyl thio group, aralkylthio group, an arylthio group, an arylene group substituted with arylthioalkyl thio group or a halogen atom; or -Y 3 -S —R 4 —S—Y 4 — group,
R 2 and R 3 each independently represent a hydrogen atom or an alkyl group, X 1 and X 2 each represent an oxygen atom or a sulfur atom, Y 1 and Y 2 represent an alkylene group or the following formula (a)
Figure 0003820183
( Wherein X 4 represents an oxygen atom or a sulfur atom, R 6 represents a hydrogen atom or a methyl group, and p and q each independently represents an integer of 1 to 4) ,
In the above -Y 3 —S—R 4 —S—Y 4 — group, R 4 represents an alkylene group, an aralkylene group or an arylene group, and Y 3 and Y 4 each independently represent an alkylene group)
前記一般式(1)において、a=1、かつ、R1が直結単結合、前記無置換または置換アルキレン基、前記無置換または置換アラルキレン基、前記無置換または置換アリーレン基又は−(CH2m−S−R4−S−(CH2n−基[当該基中、m及びnはそれぞれ独立に1〜4の整数を表す]であり、さらにY1が−(CH2k−基、Y2が−(CH2l−基(k及びlはそれぞれ1〜4の整数)である請求項1記載のアクリル酸エステル化合物。In the general formula (1), a = 1 and R 1 is a direct bond, the unsubstituted or substituted alkylene group, the unsubstituted or substituted aralkylene group, the unsubstituted or substituted arylene group, or — (CH 2 ). m— S—R 4 —S— (CH 2 ) n — group [wherein m and n each independently represents an integer of 1 to 4], and Y 1 is — (CH 2 ) k —. The acrylate compound according to claim 1, wherein Y 2 is a-(CH 2 ) l -group (k and l are each an integer of 1 to 4). 前記一般式(1)において、a=0、かつ、Y1が−(CH2k−基、Y2が−(CH2l−基(k及びlはそれぞれ1〜4の整数)である請求項1記載のアクリル酸エステル化合物。In the general formula (1), a = 0, Y 1 is a — (CH 2 ) k — group, and Y 2 is a — (CH 2 ) 1 — group (k and l are each an integer of 1 to 4). The acrylic ester compound according to claim 1. 前記一般式(1)で表される化合物が、下記一般式(1−a)で表される化合物である請求項2記載のアクリル酸エステル化合物。
Figure 0003820183
(式中、R5はR1と同様の直結単結合、前記無置換または置換アルキレン基、前記無置換または置換アラルキレン基又は前記無置換または置換アリーレン基を示し、R2,R3,X1,X2,k,lは前記と同じ意味を示す。)
The acrylate compound according to claim 2, wherein the compound represented by the general formula (1) is a compound represented by the following general formula (1-a).
Figure 0003820183
(In the formula, R 5 represents the same single bond as R 1 , the unsubstituted or substituted alkylene group, the unsubstituted or substituted aralkylene group, or the unsubstituted or substituted arylene group, R 2 , R 3 , X 1 , X 2 , k, l have the same meaning as described above.
前記一般式(1)で表される化合物が、下記一般式(1−b)で表される化合物である請求項2記載のアクリル酸エステル化合物。
Figure 0003820183
(式中、R2,R3,R4,X1,X2,k,l,m,nは前記と同じ意味を示す。)
The acrylate compound according to claim 2, wherein the compound represented by the general formula (1) is a compound represented by the following general formula (1-b).
Figure 0003820183
(In the formula, R 2 , R 3 , R 4 , X 1 , X 2 , k, l, m, and n have the same meaning as described above.)
前記一般式(1)で表される化合物が、下記一般式(1−c)で表される化合物である請求項3記載のアクリル酸エステル化合物。
Figure 0003820183
(式中、R2,R3,X2,lは前記と同じ意味を示す。)
The acrylate compound according to claim 3, wherein the compound represented by the general formula (1) is a compound represented by the following general formula (1-c).
Figure 0003820183
(In the formula, R 2 , R 3 , X 2 and l have the same meaning as described above.)
前記一般式(1)で表される化合物が、下記一般式(1−d)で表される化合物である請求項3記載のアクリル酸エステル化合物。
Figure 0003820183
(式中、R2,R3,lは前記と同じ意味を示す。)
The acrylate compound according to claim 3, wherein the compound represented by the general formula (1) is a compound represented by the following general formula (1-d).
Figure 0003820183
(In the formula, R 2 , R 3 and l have the same meaning as described above.)
請求項1〜7のいずれか1項に記載のアクリル酸エステル化合物のいずれかを含有する重合性組成物。  A polymerizable composition comprising any one of the acrylate compounds according to claim 1. 請求項8記載の重合性組成物を重合して得られる硬化物。  A cured product obtained by polymerizing the polymerizable composition according to claim 8. 請求項9記載の硬化物からなる光学部品。  An optical component comprising the cured product according to claim 9. 一般式(2)で表される含硫化合物をアクリル酸エステル化する請求項1の一般式(1)で表されるアクリル酸エステル化合物の製造方法。
Figure 0003820183
(式中、a、R1、X1、X2、Y1及びY2は前記に同じ)
The manufacturing method of the acrylic ester compound represented by General formula (1) of Claim 1 which acrylates the sulfur-containing compound represented by General formula (2).
Figure 0003820183
(Wherein a, R 1 , X 1 , X 2 , Y 1 and Y 2 are the same as above)
前記アクリル酸エステル化が、前記一般式(2)の化合物をハロプロピオン酸類又はその酸ハロゲン化物と反応させ、ハロプロピオン酸エステル化合物とした後、脱ハロゲン化水素して、アクリル酸エステル化することを特徴とする請求項11記載の製造方法。  In the acrylic esterification, the compound of the general formula (2) is reacted with a halopropionic acid or an acid halide thereof to form a halopropionic ester compound, and then dehydrohalogenated to form an acrylic ester. The manufacturing method of Claim 11 characterized by these. 前記一般式(2)で表される化合物が、下記一般式(2−a)で表される化合物である請求項11又は12記載のアクリル酸エステル化合物の製造方法。
Figure 0003820183
〔式中、R5は、直結単結合;無置換アルキレン基;アルコキシ基、アルコキシアルコキシ基、アラルキルオキシ基、アリールオキシ基、アリールオキシアルキルオキシ基、アルキルチオ基、アルキルチオアルキルチオ基、アラルキルチオ基、アリールチオ基又はアリールチオアルキルチオ基で置換されたアルキレン基;無置換アラルキレン基;アルキル基、アルコキシ基、アルコキシアルコキシ基、アラルキルオキシ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールオキシアルキルオキシ基、アルキルチオ基、アルキルチオアルキルチオ基、アラルキルチオ基、アリールチオ基、アリールチオアルキルチオ基又はハロゲン原子が置換した芳香族環を有するアラルキレン基;無置換アリーレン基;アルキル基、アルコキシ基、アルコキシアルコキシ基、アラルキルオキシ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールオキシアルキルオキシ基、アルキルチオ基、アルキルチオアルキルチオ基、アラルキルチオ基、アリールチオ基、アリールチオアルキルチオ基又はハロゲン原子で置換されたアリーレン基であり、k、lはそれぞれ独立に1〜4の整数を表し、X1及びX2はそれぞれ酸素原子又は硫黄原子を表す。〕
The method for producing an acrylate compound according to claim 11 or 12, wherein the compound represented by the general formula (2) is a compound represented by the following general formula (2-a).
Figure 0003820183
[In the formula, R 5 represents a direct bond ; an unsubstituted alkylene group ; an alkoxy group, an alkoxyalkoxy group, an aralkyloxy group, an aryloxy group, an aryloxyalkyloxy group, an alkylthio group, an alkylthioalkylthio group, an aralkylthio group, an arylthio group. An alkylene group substituted with a group or an arylthioalkylthio group; an unsubstituted aralkylene group ; an alkyl group, an alkoxy group, an alkoxyalkoxy group, an aralkyloxy group, an aryl group, an aryloxy group, an aryloxyalkyloxy group, an alkylthio group, an alkylthioalkylthio group group, aralkylthio group, an arylthio group, an aralkylene group arylthioalkyl thio group or a halogen atom having an aromatic ring substituted; unsubstituted arylene group, alkyl group, alkoxy group, alkoxyalkoxy Shi group, aralkyloxy group, an aryl group, an aryloxy group, aryloxyalkyl group, alkylthio group, alkylthioalkyl thio group, aralkylthio group, an arylthio group, an arylene group substituted with arylthioalkyl thio group or a halogen atom, k and l each independently represents an integer of 1 to 4, and X 1 and X 2 each represents an oxygen atom or a sulfur atom. ]
前記一般式(2)で表される化合物が、下記一般式(2−b)で表される化合物である請求項11又は12記載のアクリル酸エステル化合物の製造方法。
Figure 0003820183
〔式中、R4はアルキレン基、アラルキレン基又はアリーレン基を表し、k、l、m、nはそれぞれ独立に1〜4の整数を表し、X1及びX2はそれぞれ酸素原子又は硫黄原子を表す。〕
The method for producing an acrylate compound according to claim 11 or 12, wherein the compound represented by the general formula (2) is a compound represented by the following general formula (2-b).
Figure 0003820183
[Wherein, R 4 represents an alkylene group, an aralkylene group or an arylene group, k, l, m and n each independently represents an integer of 1 to 4, and X 1 and X 2 each represents an oxygen atom or a sulfur atom. To express. ]
前記一般式(2)で表される化合物が、下記一般式(2−c)で表される化合物である請求項11又は12記載のアクリル酸エステル化合物の製造方法。
Figure 0003820183
〔式中、X2は酸素原子又は硫黄原子を表し、lは1〜4の整数である。〕
The method for producing an acrylate compound according to claim 11 or 12, wherein the compound represented by the general formula (2) is a compound represented by the following general formula (2-c).
Figure 0003820183
Wherein, X 2 represents an oxygen atom or a sulfur atom, l is an integer of 1 to 4. ]
前記一般式(2)で表される化合物が、下記一般式(2−d)で表される化合物である請求項11又は12記載のアクリル酸エステル化合物の製造方法。
Figure 0003820183
〔式中、lは1〜4の整数である。〕
The method for producing an acrylate compound according to claim 11 or 12, wherein the compound represented by the general formula (2) is a compound represented by the following general formula (2-d).
Figure 0003820183
[Wherein, l is an integer of 1 to 4. ]
一般式(2−a)で表される含硫化合物。
Figure 0003820183
〔式中、R5は、直結単結合;無置換アルキレン基;アルコキシ基、アルコキシアルコキシ基、アラルキルオキシ基、アリールオキシ基、アリールオキシアルキルオキシ基、アルキルチオ基、アルキルチオアルキルチオ基、アラルキルチオ基、アリールチオ基又はアリールチオアルキルチオ基で置換されたアルキレン基;無置換アラルキレン基;アルキル基、アルコキシ基、アルコキシアルコキシ基、アラルキルオキシ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールオキシアルキルオキシ基、アルキルチオ基、アルキルチオアルキルチオ基、アラルキルチオ基、アリールチオ基、アリールチオアルキルチオ基又はハロゲン原子が置換した芳香族環を有するアラルキレン基;無置換アリーレン基;アルキル基、アルコキシ基、アルコキシアルコキシ基、アラルキルオキシ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールオキシアルキルオキシ基、アルキルチオ基、アルキルチオアルキルチオ基、アラルキルチオ基、アリールチオ基、アリールチオアルキルチオ基又はハロゲン原子で置換されたアリーレン基であり、k、lはそれぞれ独立に1〜4の整数を表し、X1及びX2はそれぞれ酸素原子又は硫黄原子を表す。〕
A sulfur-containing compound represented by the general formula (2-a).
Figure 0003820183
[In the formula, R 5 represents a direct bond ; an unsubstituted alkylene group ; an alkoxy group, an alkoxyalkoxy group, an aralkyloxy group, an aryloxy group, an aryloxyalkyloxy group, an alkylthio group, an alkylthioalkylthio group, an aralkylthio group, an arylthio group. An alkylene group substituted with a group or an arylthioalkylthio group; an unsubstituted aralkylene group ; an alkyl group, an alkoxy group, an alkoxyalkoxy group, an aralkyloxy group, an aryl group, an aryloxy group, an aryloxyalkyloxy group, an alkylthio group, an alkylthioalkylthio group group, aralkylthio group, an arylthio group, an aralkylene group arylthioalkyl thio group or a halogen atom having an aromatic ring substituted; unsubstituted arylene group, alkyl group, alkoxy group, alkoxyalkoxy Shi group, aralkyloxy group, an aryl group, an aryloxy group, aryloxyalkyl group, alkylthio group, alkylthioalkyl thio group, aralkylthio group, an arylthio group, an arylene group substituted with arylthioalkyl thio group or a halogen atom, k and l each independently represents an integer of 1 to 4, and X 1 and X 2 each represents an oxygen atom or a sulfur atom. ]
一般式(2−b)で表される含硫化合物。
Figure 0003820183
〔式中、R4はアルキレン基、アラルキレン基又はアリーレン基を表し、k、l、m、nはそれぞれ独立に1〜4の整数を表し、X1及びX2はそれぞれ酸素原子又は硫黄原子を表す。〕
A sulfur-containing compound represented by the general formula (2-b).
Figure 0003820183
[Wherein, R 4 represents an alkylene group, an aralkylene group or an arylene group, k, l, m and n each independently represents an integer of 1 to 4, and X 1 and X 2 each represents an oxygen atom or a sulfur atom. To express. ]
一般式(2−c)で表される含硫化合物。
Figure 0003820183
〔式中、X2は酸素原子又は硫黄原子を表し、lは1〜4の整数である。〕
A sulfur-containing compound represented by the general formula (2-c).
Figure 0003820183
Wherein, X 2 represents an oxygen atom or a sulfur atom, l is an integer of 1 to 4. ]
一般式(3)で表される含硫化合物。
Figure 0003820183
(式中、X3はハロゲン原子を表し、bは1〜4の整数を表す)
A sulfur-containing compound represented by the general formula (3).
Figure 0003820183
(Wherein X 3 represents a halogen atom, and b represents an integer of 1 to 4)
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