JP3817122B2 - 水チャンネルオープナー組成物及び眼科用医薬組成物 - Google Patents

水チャンネルオープナー組成物及び眼科用医薬組成物 Download PDF

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【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、リポカリン類、特にオドラントバインディングプロテイン(以下、OBP)、への結合物質からなる新規水チャンネルオープナーに関する。本発明の新規水チャンネルオープナーは、アクアポリン5水チャンネル開口作用を有し、医薬組成物、特に眼球乾燥症候群(ドライアイ)治療用剤等の角結膜上皮障害治療用剤に利用できる。
【0002】
【従来の技術】
細胞膜を介する水の透過は、細胞膜の主要構造である脂質2重層を拡散してゆっくりと行われる。しかしながら、近年、ある種の細胞において、細胞膜を通過する速い水の移動が発見され、研究の結果、この現象には水を選択的に通す膜タンパク質が関与していることが想定された。その後、実際に各種のこのような膜タンパク質が単離されるに至り、この膜タンパク質は、水チャンネルと称されるようになった。
【0003】
このような水チャンネルタンパク質として、アクアポリン(AQP)とよばれる一群の膜タンパク質が単離されており、現在、AQP1〜5、FA−CHIP、AQP−γTIP等のアクアポリンが哺乳類、両生類、植物等から発見されている(例えば、「医学のあゆみ」、173巻、9号、745〜748頁(1995年))。このうち、AQP5は、哺乳類の唾液腺、眼(涙腺、角膜上皮組織)、気管支等に存在していることが知られている(「医学のあゆみ」、173巻、9号、745〜748頁(1995年);Am.J.Physiol.,270,C12−C30(1996))。
【0004】
AQP5は、近年、眼の涙腺組織細胞の頂端細胞膜に存在していることが示され(Ishida et al.,Biochem.Biophys.Res.Comn.,224,1−4(1996))、涙液分泌に際しての細胞横断的な水の輸送に深く関与しており、涙液放出の調節を行っていることが認められた(Ishida et al.,Biochem.Biophys.Res.Comn.,238,891−895(1997))。
【0005】
本発明者らの最近の研究によれば、AQP5を発現させたアフリカツメガエル卵母細胞を用いた実験により、アクアポリンの水チャンネルは涙腺細胞由来の何らかのタンパク質によってゲートの開閉がなされると考えられる。そして、AQP5のC末端近傍の特定の部分ペプチドが水チャンネルオープナーとして始めて特定された。
【0006】
一方、OBPに関する研究が臭覚の解明に関連してなされてきた。OBPは、脊椎動物の鼻粘液中や昆虫の感覚子リンパ中に高い濃度で含まれる可溶性低分子量タンパクである。OBPは匂い物質やフェロモンに親和性があり、臭覚に関連すると考えられ、リポカリンスーパーファミリーに属することが知られている。リポカリンは、可溶性の分泌タンパクで、匂い物質を含む様々な疎水性リガンドとの結合能を示す各種のメンバーが知られている。
【0007】
OBPは由来によって幾つかの種類が単離されているが、サブユニットが20kDa前後の2量体であるものが多く、単量体もある。脊椎動物のOBPは知られている限りでは鼻腔組織で合成され細胞外に分泌され、鼻の吸腔上皮に最も高濃度で蓄積されている。
【0008】
また、リポカリンのリガンド、特に、OBPへの結合活性を有する匂い物質(以下、「オドラント物質」ともいう)が、ある種の生化学的又は生理的作用を有することが知られている。例えば、2−ケトアルカン誘導体やカルボンが臭覚組織におけるナトリウム−カリウムATPaseに影響を与えることや(Life Sciences,20,1051−1062(1977))、カルボン等のモノテルペン類がレンズアルドースレダクターゼを阻害する(Arch.Pharm.Res.,11,312−314(1988))ことが報告され、特開平2−193932号公報にはカルボン等についての経皮、経粘膜吸収促進作用が開示されている。
【0009】
OBPに関して、U.S.特許5,030,722号にはラット側鼻腺由来のOBPタンパクが開示されている。
【0010】
OBPはまた、ラットの涙液中に高濃度で存在することも知られている(Proc.Natl.Acad.Sci.USA,83,4942−4946(1986))。
【0011】
ヒトの涙腺から分泌される涙液プレアルブミンが、OBPとアミノ酸配列に相同性を有することも報告されている(Chem Senses,20,69−76(1995))。また、ヒトの鼻粘液には涙液リポカリンと良く似た19kDaのタンパクが発見されている(Comp Biochem Physiol,118B,819−824(1997))。
【0012】
同じくリポカリンスーパーファミリーに属すると考えられている匂い物質との結合能を有するタンパクが、動物の尿中や唾液中に見つかっている(Finlayson et al.,Science,149,981−982(1965)、Cell,32,755−761(1983))。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
このようにOBPを含むリポカリン類や匂い物質に関する知見が蓄積されつつあるが、涙液分泌との関わりは知られていなかった。
【0014】
しかしながら、本発明者らは、OBPを含むリポカリン類のリガンドの涙腺における作用を探究する過程で、意外にも匂い物質を含む各種のリガンド物質が涙液分泌促進作用を発揮する事を発見した。
【0015】
上記現状に鑑み、本発明は、AQPの水チャンネルを開口する作用を有する新規水チャンネルオープナーを提供することを目的とするものである。また、これを有効成分として含む医薬組成物、特に涙液分泌促進剤を提供することを目的とするものである。上記促進剤は、眼球乾燥症候群(ドライアイ)等の角結膜上皮障害治療用に使用することができる。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明は、リポカリンのリガンドからなるアクアポリン水チャンネルオープナー組成物である。
本発明の有利な態様においては、上記リポカリンのリガンドは、オドラントバインディングプロテイン結合活性を有する化合物である。
本発明はまた、リポカリンのリガンドを有効成分として含有する眼科用医薬組成物、特に、涙液分泌促進組成物、及び、眼球乾燥症候群治療剤等の角結膜上皮障害治療剤である。
以下に本発明を詳述する。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明の組成物は、AQP5水チャンネル開口作用を有するアクアポリン水チャンネルオープナー組成物である。本明細書中、AQP5水チャンネル開口作用とは、AQP5水チャンネルを通した細胞膜の水透過性を向上させる作用をいい、アクアポリン水チャンネルオープナーとはアクアポリンの水チャンネル開口作用を有する物質をいう。上記水チャンネルには、水のみを選択的に通過させるものや、水のみならず、例えば、グリセロールや尿素等の低分子量の分子を通過させるものも存在する。
【0018】
本発明の組成物のAQP5水チャンネル開口作用を、以下に説明する。
生体組織細胞において、AQP5による水透過作用は、各種の調節を受けていることが知られている。例えば、AQP5の発現が確認されている涙腺組織細胞であっても、通常は、交感神経−副交感神経支配により涙液分泌が制御されている。従って、生体組織細胞におけるAQP5の発現とその水透過作用の発現は同一の事象ではない。そこで、AQP5による水透過作用の確認は、AQPファミリーの遺伝子が発現していないことが知られているアフリカツメガエル(Xenopus laevis)の卵母細胞にAQP5遺伝子を注入して発現させたものを用いて、水透過性実験を行うことによって、以下のように確認される。
【0019】
アフリカツメガエル卵母細胞に、AQP5のmRNAを注入することによって水透過性の上昇が引き起こされる。この水透過性の上昇は、容易に観察することができるので、水チャンネルの作用の確認に広く使用されている。例えば、石橋らは、AQP3のcDNAをpSP64T由来のBlueScriptベクターに挿入し、T7RNAポリメラーゼを使用してcRNAを合成し、このcRNAをアフリカツメガエル卵母細胞に注入した場合、注入後48〜62時間のインキュベーションにより水の透過性が増加し、また、体積増加が生じたことを確認して、水チャンネルを確認している(Proc.Natl.Acad.Sci.USA,91,6269−6273(1994))。類似の報告がScience,256,385−387(1992)にもある。
【0020】
そこで、これらと同様にして、AQP5をコードする全長cRNAをアフリカツメガエル卵母細胞にマイクロインジェクションして培養し、AQP5を発現させる。その後、低張な培養液中に卵母細胞を移動して、その体積変化から水透過性を算出する。AQP5をコードする全長cRNAを注入しなかったコントロール群は、低い水透過性を示すが、AQP5をコードする全長cRNAを注入した群の水透過性が上昇することによって、水チャンネルの作用を確認することができる。
【0021】
一方、アフリカツメガエル卵母細胞に、AQP5をコードする全長cRNA、及び、涙腺由来のポリ(A)+ RNAをマイクロインジェクションして培養し、AQP5、及び、涙腺由来の全タンパク質を発現させた系においては、AQP5による水透過作用は、後に実施例において詳細に説明するように、上述のAQP5のみを発現させた系に比べて大幅に低下する。従って、涙腺由来のタンパク質の存在によってAQP5による水透過作用が抑制されることが判る。この涙腺由来のタンパク質の存在によってAQP5による水透過作用が抑制される現象は、水チャンネルゲートの開閉の変化によるものであると考えられる。
【0022】
この系に、本発明の組成物を共存させると、AQP5による水透過作用が、抑制のない場合と同程度に回復する。このように、リポカリンのリガンドがAQP5水チャンネル開口作用を有する物質として特定されたことは、従来のリポカリン類、特にOBPに関して蓄積された知見からみて全く予想外の事実である。
【0023】
リポカリン類は脊椎動物、無脊椎動物の各種器官や体液に存在する比較的小さな可溶性タンパクであり、アミノ酸配列レベルでは多様性を示すが、カーネルリポカリンと呼ばれる一群はN末端付近に3つの保存的配列モチーフを共通にし、OBPがその一つであるアウトライアーリポカリンとよばれる一群はそのうちの1つの配列モチーフを共通にする。また、リポカリンは高次構造において極めて特徴的な共通点を持ち、典型的なリポカリンの構造は、8本の逆平行に連続するβストランドからなるβバレル構造を有し、このポケット状の疎水性構造の両端に、310様ヘリックスとαヘリックスがそれぞれ付いている。リガンドは疎水性のβバレルに結合する。このため、リポカリンは疎水性の分子に対する親和性が高く、生体内では体液中で疎水性リガンドのキャリアーとして機能していると考えられている。
【0024】
リポカリンとして知られているものを例示すれば、例えば、OBP、α−1−ミクログロブリン、α1−アシドグリコプロテイン、アポリポプロテイン、クラスタシアニン、エンブリオCH21タンパク、βラクトグロブリン、メジャーウリナリープロテイン、プロバシン、レチノールバインディングタンパク、涙液アルブミン、von Ebner腺タンパク、パープリン等を挙げることができる。
【0025】
OBPはリポカリンに共通な典型的βバレルモチーフを持つことがウシOBPで確かめられている。マウスのOBPは二つのサブユニットIaとIbとからなるヘテロダイマーである。マウスのOBP−IaとIb遺伝子の塩基配列(それぞれ、657bpと669bp)及びOBP−IaとIbタンパク質のアミノ酸配列(それぞれ、147アミノ酸残基と146アミノ酸残基)はGene,212,49−55(1998)に開示されている。
【0026】
OBPに属するものには以下のタンパクが含まれる。すなわち、ウシOBP、ラットOBP−I、ラットOBP−II、ウサギOBP−I、ウサギOBP−II、ブタOBP−I、ブタOBP−II、マウスOBP−I、マウスOBP−II、マウスOBP−III、hys−OBP−I(ヤマアラシ)、hys−OBP−II(ヤマアラシ)、シカOBP−I、シカOBP−II、カエルBG、ネコOBP等は脊椎動物の臭覚組織から単離されたOBPの例示である。
【0027】
リポカリンにリガンド結合する疎水性分子としては、例えば、レチノール(涙液アルブミン、レチノール結合タンパク、パープリン等のリガンド)、グリコリピッド等(VEGタンパクのリガンド)、ポルフィリン(プロテインHCのリガンド)、デナトニウムベンゾエート(von Ebner腺タンパクのリガンド)等を挙げることができるが、以下、OBPを例にとりリガンドを詳述する。
【0028】
OBPは、他のリポカリンに比べて広い範囲の物質をリガンドとし、各種の匂い物質(オドラント物質)やフェロモンと可逆的に結合するが、2−イソブチル−3−メトキシピラジンとの結合活性の存在がOBPタンパクの特徴の一つである(ネコOBPは知られている唯一の例外である)。匂い物質は臭覚を刺激する物質であるが、OBPとの結合活性を有することと臭覚を引き起こすこととは必ずしも同じ事象ではない。従って、本発明においては、OBPとの結合活性を有する物質が臭覚を生じるか否かは問わない。OBPとの結合活性を有するOBPのリガンドは、一般的には、ヒドロキシル基、カルボニル基等の極性基を持つか、又は、複素環を有し、かつ、平面状の疎水性領域を有する中程度の大きさの分子であり、例えば、2−イソブチル−3−メトキシピラジン、2−アミノ−4−ブチル−5−プロピルセレノアゾール、シトロネリルアセテート、カルボン、2−イソペンチルピラジン、4−ブチル−5−プロピルチアゾール、チモール、メントール、3,7−ジメチルオクタノール、2−ノネナール、リナロール、レチノール、ベンジルベンゾエート、3員環ムスク様化合物、2−メチル−3−メトキシピラジン、ベンズアルデヒド、キノリン、2−フェニルエタノール、シネオール、イソブチルイソバレレート、イソバレリック酸、β−イオノン、2−トランス−6−シス−ノナジエナール、ゲオスミン、トリクロロアニソール、5α−アンドロスト−16−エン−3−オン、ペンタデカラクトン、ジメチルスルフィド、4−ヒドロキシオクタノイック酸ラクトン、エチルアセテート、ボルネオール等を挙げることができるが、これらに限るものではない。
【0029】
これらの物質は、一般には、0.1〜100μM程度の解離定数を持つ。例えば、2−イソブチル−3−メトキシピラジン、2−イソペンチルピラジン、4−ブチル−5−プロピルチアゾール、チモール、メントール、3,7−ジメチルオクタノール、2−ノネナール、リナロール、レチノール、ベンジルベンゾエート、3員環ムスク様化合物等はウシOBPで0.1〜1μM程度の解離定数をもつ。
【0030】
本発明の眼科用医薬組成物は、上述したリポカリンのリガンド、特にOBPのリガンドの少なくとも1種を有効成分として含有してなる。本明細書中、「眼科用」とは、眼の疾病治療又は機能向上若しくは促進の目的のために、ヒト又は動物に適用されることを意味する。本発明の医薬組成物は、涙腺組織細胞のAQP5の水チャンネル開口作用を有するので、涙液分泌促進作用を発揮し、涙液分泌促進組成物として用いることができる。また、塩酸ピロカルピン等の腺分泌促進作用を有する副交感神経作動薬を併用して効果の持続性を高めることができる。
【0031】
このような眼科用医薬組成物としては、例えば、涙液分泌促進組成物、角結膜上皮障害治療剤、角結膜創傷治癒促進剤、角結膜上皮伸展促進剤等を挙げることができる。なかでも、眼球乾燥症候群(ドライアイ)治療剤は、OA機器の発達に伴う眼の酷使等を原因とする疾病の治療剤として重要である。
【0032】
本発明の眼科用医薬組成物は、涙腺からの涙液の分泌を直接促進することが可能である。従って、涙液の補填を目的とした従来の人工涙液の点眼剤とは、その作用機序を全く異にし、即効性があると同時に、涙液分泌を改善する。本発明の角結膜上皮障害治療剤は、上述の特性を生かして、特に、眼球乾燥症候群(ドライアイ)治療に対して持続性をも有するという極めて有利な性質を有している。
【0033】
本発明の角結膜上皮障害治療剤の対象疾病はドライアイに限定されず、例えば、シェーグレン症候群、スティーブンス・ジョンソン症候群、術後疾患、薬剤性疾患、外傷性疾患、コンタクトレンズ装用外因性疾患等を挙げることができる。
【0034】
しかしながら、本発明の医薬組成物は、これらの用途のみに限定されず、AQP5の発現する組織や器官の疾病治療を目的とする医薬組成物として、ヒト又は動物に投与することもできる。
【0035】
本発明の医薬組成物は、局所投与のみならず全身投与することができ、経口でも非経口でも投与することが可能である。投与剤型としては、例えば、点眼液や眼軟膏等の点眼剤、注射剤、錠剤、カプセル剤、顆粒剤等を挙げることができる。これらの剤型は通常使用される技術を使用して調製することができる。例えば、点眼剤であれば、塩化ナトリウム、濃グリセリン等の等張化剤、リン酸ナトリウム、酢酸ナトリウム等の緩衝化剤、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレート、ステアリン酸ポリオキシ40、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油等の界面活性剤、クエン酸ナトリウム、エデト酸ナトリウム等の安定化剤、塩化ベンザルコニウム、パラベン等の防腐剤を必要に応じて用いて製剤化することができる。pHは眼科製剤に許容される範囲内であればよいが、pH4〜8の範囲が好ましい。また、錠剤、カプセル剤、顆粒剤等の経口剤は、必要に応じて、乳糖、デンプン、結晶セルロース、植物油等の増量剤、ステアリン酸マグネシウム、タルク等の滑沢剤、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルピロリドン等の結合剤、カルボキシメチルセルロースカルシウム等の崩壊剤、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、マクロゴール、シリコン樹脂等のコーティング剤、ゼラチン被膜剤を用いて製剤化することができる。
【0036】
本発明の医薬組成物の投与量は、症状、年齢、剤型等により適宜選択されるが、本発明の眼科用医薬組成物を点眼剤として用いる場合であれば、例えば、本発明の有効成分を0.001〜3%(w/v)含有するものを1日1回〜数回点眼すればよく、経口剤であれば、通常、1日あたり1mg〜1000mgを1回または数回に分けて投与すればよい。
【0037】
なお、本発明の医薬組成物は、マウスの静脈内に投与することにより、in vivoにおいて涙液分泌促進作用があることが確認されている。
【0038】
【実施例】
以下に実験例、実施例及び製剤例等を掲げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれらのみに限定されるものではない。
【0039】
実験例1 涙腺ポリ(A) + RNAの調製
雄性SDラット及び雄性BALB/cマウスから涙腺を摘出し、ファルマシアRNAピュリフィケーションキット(ファルマシア社製)によって、その全RNAを単離した。ポリ(A)+ RNAは、常法に従って、オリゴ(dT)セルロースカラムを用いたアフィニティクロマトグラフィーにより精製した。
【0040】
実験例2 AQP5をコードするcDNAの構築
実験例1で得たラット涙腺ポリ(A)+ RNAをオリゴ(dT)18プライマーを用いて逆転写し、その一本鎖cDNAをPCR法の鋳型として使用した。PCR法のプライマーとしては、制限酵素切断部位を含み、かつ、ラットAQP5のcDNA中の読み取り枠(オープンリーディングフレーム)をPCR法によって増幅できるものを使用した。鋳型として用いる上記一本鎖cDNAを、PCRにより増幅させた(94℃1分、60℃1分、72℃2分を30サイクル)。PCRにより増幅させたものは、プラスミドBluescriptII KS(+)にサブクローニングした。本実験では、正確なcDNAを得るために、サブクローニングを10回行った。チェーンターミネーター法によってDNAの塩基配列を確認した。以下、この組み換えプラスミドを、pBluescriptII KS(+)−AQP5という。
【0041】
次に、AQP5全コード領域を増幅し、かつ、J.Biol.Chem.,258,7924−7927(1983)にその存在が報告されているアフリカツメガエルβ−グロビン遺伝子の5′側の非翻訳領域を含むように、プライマーを設計した。鋳型として上記のpBluescriptII KS(+)−AQP5のDNAを用い、プライマー50pmolを使って、PCR法により増幅させた(94℃1分、50℃1分、72℃2分を30サイクル)。PCR法により増幅させたものは、pSP64poly(A)ベクター(プロメガ社製)にサブクローニングした。以下、この組み換えプラスミドを、pSP64poly(A)−AQP5という。
【0042】
実験例3 RNA合成
上記pSP64poly(A)−AQP5のDNAのEcoR1加水分解物5μg及びSP6RNAポリメラーゼを用いて、100μL中、キャップアナログのm7 G(5′)ppp(5′)Gの存在下、30℃にて1時間、in vitroで転写させ、相補的RNA(cRNA)を合成した。その後、プラスミドDNAをRNaseフリーのDNase1(ファルマシアバイオテック社製)で加水分解した後、フェノール/クロロホルムで抽出し、エタノールで2回抽出した。このようにして得たcRNAは、卵母細胞に注入するために、蒸留水に懸濁した。
【0043】
実験例4 卵母細胞の調製及びタンパク質の発現
卵母細胞は、以下のようにテイラー(Taylor)らに記載の方法(Proc.Natl.Acad.Sci.USA.,82,6585−6589(1985))に準じて調製した。成熟した雌性アフリカツメガエルを麻酔し、卵母細胞(ステージV〜VI)を取り出し、バース(Barth)緩衝液(5mMトリス−HCl、88mMNaCl、1mMKCl、2.4mMNaHCO3 、0.33mMCa(NO32 、0.41mMCaCl2 、0.82mMMgSO4 、ペニシリン+ストレプトマイシン10μg/mL、pH7.2、以下この配合の緩衝液を「MBS」という)中に入れた。次いで、タイプIIコラゲナーゼ2mg/mLを含み、カルシウムイオンを含まないバース緩衝液中で、ゆっくりと1時間攪拌しながら、各細胞を分散させた。この卵母細胞をバース緩衝液で充分に洗浄した。卵母細胞は、バース緩衝液中、20℃で終夜培養し、翌日に、以下の方法によって、マイクロインジェクションを行った。
【0044】
実験例3で得たAQP5のcRNAを5ng、又は、これと実験例1で得た涙腺ポリ(A)+ RNA25ngとを、蒸留水50nLに溶解させ、滅菌したガラス製マイクロピペットで、ドラモンドマイクロインジェクションシステム(Drummond社製)を使って、卵母細胞にマイクロインジェクションした。コントロール群としては、蒸留水50nLをマイクロインジェクションした。卵母細胞は、毎日、培養液を交換しながら、MBS中、20℃にて3日間培養し、AQP5及び涙腺由来のタンパク質を発現させた。
【0045】
AQP5タンパク質の発現は、卵母細胞の膜成分をSDSポリアクリルアミドグラジエントゲル電気泳動し、AQP5のC末端を用いて得たウサギ抗血清を用いたウエスタンブロッティングによって確認した。また、卵母細胞を固定化したものを用いて、蛍光免疫細胞染色法により、細胞膜におけるAQP5タンパク質の発現を蛍光顕微鏡下に確認した。
【0046】
実施例1 水透過性に対するカルボンの影響試験
実験例4の卵母細胞を、5mMジブチリルcAMPを含む等張なMBS(塩濃度約200mOsm)中、30分間インキュベートした。その後、等張なMBSに卵母細胞を移し、カルボン10-8M、10-7M又は10-6Mを卵母細胞にマイクロインジェクションし、等張なMBS中で4時間培養した。コントロール群としては、蒸留水をマイクロインジェクションしたものを用いた。下記実験方法に従って、水透過性実験を行った。
【0047】
水透過性実験は、以下のように、文献(Science,256,385−387(1992)、及び、Proc.Natl.Acad.Sci.USA.,91,6269−6273(1994))に記載されている方法に準じて行った。
【0048】
等張なMBS(200mOsm)中で4時間培養した上記卵母細胞を40mOsmの低張なMBSに移し、20℃で培養しながら、10秒間隔で、位相差顕微鏡(オリンパス社製)による写真撮影を行った。体積及び体積変化は、画像解析システム(富士フィルム社製)の画像から計算した。水透過性(Pf)は、経過時間に対するV/V0 の初期の傾き(d(V/V0 )/dt)、卵母細胞の初期体積(V0 =9×10-4cm3 )、卵母細胞の初期面積(S=0.045cm2 )及び水のモル体積(VW =18cm3 /mol)から下記式により算出した。
【0049】
Pf(cm/sec)=〔V0 ×(d(V/V0 )/dt)〕/〔S×VW ×(mOsmin−mOsmout )〕
式中、Vはt時間経過後の卵母細胞の体積(cm3 )を表す。mOsminは、初期のMBSの塩濃度であり、この場合は200mOsmであった。mOsmout は、低張なMBSの塩濃度であり、この場合は40mOsmであった。
【0050】
結果を図1に示した。図中、1〜8の実験は、下記の実験条件1〜8に従って 行った。
卵母細胞 インジェクション
実験1 cRNA注入 蒸留水
実験2 cRNA+poly(A)RNA注入 蒸留水
実験3 cRNA+poly(A)RNA注入 10-8Mカルボン
実験4 cRNA+poly(A)RNA注入 10-7Mカルボン
実験5 cRNA+poly(A)RNA注入 10-6Mカルボン
実験6 蒸留水注入 蒸留水
実験7 蒸留水注入 10-7Mカルボン
実験8 蒸留水注入 10-6Mカルボン
【0051】
実施例2 水透過性に対するオドラント物質の影響試験
実施例1と同様にしてカルボンの代わりに、やはりオドラント物質である2−イソブチル−3−メトキシ−ピラジン10-7M又は10-6M、シトロネリルアセテート10-7M又は10-6Mを用いて水透過性実験を行った。
結果を図2に示した。図中、1〜9の実験は、下記の実験条件1〜9に従って行った。
卵母細胞 インジェクション
実験1 cRNA注入 蒸留水
実験2 cRNA+poly(A)RNA注入 蒸留水
実験3 cRNA+poly(A)RNA注入 10-7M2−イソブチル−3−メトキシ−ピラジン
実験4 cRNA+poly(A)RNA注入 10-6M2−イソブチル−3−メトキシ−ピラジン
実験5 cRNA+poly(A)RNA注入 10-7Mシトロネリルアセテート
実験6 cRNA+poly(A)RNA注入 10-6Mシトロネリルアセテート
実験7 蒸留水注入 蒸留水
実験8 蒸留水注入 10-6M2−イソブチル−3−メトキシ−ピラジン
実験9 蒸留水注入 10-6Mシトロネリルアセテート
【0052】
実施例1において、1の実験は、涙腺由来のポリ(A)+ RNAを注入しない卵母細胞であって、AQP5タンパク質が発現した場合の水透過性を示し、AQP5タンパク質が発現していない6〜8の実験と比較して、水チャンネルの作用の存在を明瞭に示している。2〜5の実験は、AQP5タンパク質とともに、涙腺由来のポリ(A)+ RNAの注入により発現したタンパク質が存在する場合の卵母細胞の水透過性を示す。2の実験が示すように、涙腺由来のポリ(A)+ RNAの注入により発現したタンパク質が存在する場合には、水透過性が大きく低下していることが判る。1の実験の結果と比較して、涙腺由来のポリ(A)+ RNAの注入により発現したタンパク質が、AQP5タンパク質の水透過性を抑制していると理解できる。この条件の卵母細胞に、カルボンを注入することにより、水透過性が、1の実験が示すレベルに回復することが、3〜5の実験から確証された。
【0053】
また、実施例2において、3〜6の実験から、2−イソブチル−3−メトキシ−ピラジンやシトロネリルアセテートもまた、カルボンよりは少ないが、水透過性の上昇を示すことが判る。これらの結果、環状炭化水素誘導体(モノテルペンケトン)のカルボン、複素環誘導体の2−イソブチル−3−メトキシ−ピラジン、鎖状炭化水素誘導体のシトロネリルアセテートと、極めて多様な化学構造の物質がAQP5の水透過性を顕著に上昇させることが判明した。
【0054】
すなわち、本発明の組成物は、AQP存在下、涙腺由来のポリ(A)+ RNAの注入により発現したタンパク質存在下に抑制された細胞の水透過性活性レベルを、一層活性な状態に回復、維持する作用を有するものである。
【0055】
実施例3 オドラント物質のマウスにおける涙液分泌促進作用
次に、オドラント物質である(R)−(−)−カルボン、(+)−プレゴン、ボルネオール、trans−4−メチルシクロヘキサノール及びメントールを0.1%硬化ひまし油生理食塩水に溶解したものを使用してin vivoにおける涙液分泌促進作用を調べた。方法は以下のとおりである。
【0056】
〔涙液分泌量測定〕
涙液は、マイクログラスキャピラリ(吸引容量0.5μL/32mm)を用いて15分間隔でマウス左目から採取した。吸引した涙液量は長さ(mm)をノギスで測定した上でμLに換算し、分泌量の指標とした。マウスはネンブタール麻酔溶液を腹腔内投与(体重10gあたり0.2mL、投与量は60mg/kg)して麻酔した。マウスの痛覚反射が消失したことを確認後、涙液分泌量測定を開始した。測定は、開始後終了まで全て15分間隔で行った。まず、15分間隔で2回の涙液分泌測定終了後、直ちにマウス体重10gに対して0.1mLの割合で各被検物質(投与量30mg/kg)を尾静脈内投与した。その後引き続き涙液を15分間隔で採取した。
【0057】
その結果、これらのオドラント物質を静脈に投与した後15分で顕著に涙液分泌が増加することが認められた。これらの結果を表1に示した。なお、涙液分泌量の変化は、被検物質投与前の2回の測定分泌量の平均に対する各測定時点での分泌量の百分率化で表した。
【0058】
【表1】
Figure 0003817122
【0059】
実施例4 マウス涙液分泌量に対するオドラント物質と塩酸ピロカルピンの併用効果
実施例1で使用したオドラント物質(R)−(−)−カルボンと塩酸ピロカルピンとを併用した場合の効果を調べた。方法は以下のとおりである。
【0060】
〔涙液分泌量測定〕
涙液は、マイクログラスキャピラリ(吸引容量0.5μL/32mm)を用いて15分間隔でマウス左目から採取した。吸引した涙液量は長さ(mm)をノギスで測定した上でμLに換算し、分泌量の指標とした。マウスはネンブタール麻酔溶液を腹腔内投与(体重10gあたり0.2mL、投与量は60mg/kg)して麻酔した。マウスの痛覚反射が消失したことを確認後、涙液分泌量測定を開始した。測定は、開始後終了まで全て15分間隔で行った。まず、15分間隔で2回の涙液分泌測定終了後、直ちにマウス体重10gに対して0.1mLの割合で被検物質を尾静脈内投与した。引き続き、15分間隔で測定を継続しつつ、被検物質投与から15分後に涙液分泌量を測定し、その後直ちに、0.005%塩酸ピロカルピンを体重10gあたり0.1mL(投与量は5mg/kg)を皮下投与した。更に引き続き涙液を15分間隔で4回採取した。
【0061】
その結果、静脈投与後十数分〜数十分の短時間で顕著に涙液分泌が増加することが認められた。また、その効果は長く持続した。(R)−(−)−カルボン(投与量30mg/kg)の結果を図3のグラフで示した。なお、涙液分泌量の変化は、被検物質投与前の2回の測定分泌量の平均に対する各測定時点での分泌量の百分率変化で表した。時間経過は、カルボン投与後の経過を表す。
【0062】
実施例3から、カルボンを投与した後、15〜30分の短時間で60%以上の涙液分泌量増加を見ることができる。また、その効果は時間の経過とともに徐徐に減少する。しかしながら、ピロカルピンと併用するとその効果が一層持続することが実施例4から判る。
【0063】
製剤例
以下に、点眼剤の一般的な製剤処方例を示すが、これらは本発明をよりよく理解するに資するためのものであり、本発明の範囲を限定するものではない。
点眼剤1(100mL中)
カルボン 100mg
1%硬化ヒマシ油 1mL
生理食塩水 適量
点眼剤2(100mL中)
デナトニウムベンゾエート 100mg
1%硬化ヒマシ油 1mL
生理食塩水 適量
【0064】
点眼剤3(100mL中)
カルボン 10mg
濃グリセリン 2500mg
ポリソルベート80 2000mg
リン酸二水素ナトリウム二水和物 200mg
1N水酸化ナトリウム 適量
1N塩酸 適量
滅菌精製水 適量
【0065】
カルボンと添加物の量を適宜変更することにより、カルボンの濃度が0.001%、0.005%、0.05%、0.1%、3.0%(w/v)である点眼剤も同様に調製することができる。
【0066】
点眼剤4(100mL中)
2−イソブチル−3−メトキシ−ピラジン 10mg
濃グリセリン 2500mg
ポリソルベート80 2000mg
リン酸二水素ナトリウム二水和物 200mg
1N水酸化ナトリウム 適量
1N塩酸 適量
滅菌精製水 適量
【0067】
点眼剤5(100mL中)
シトロネリルアセテート 10mg
濃グリセリン 2500mg
ポリソルベート80 2000mg
リン酸二水素ナトリウム二水和物 200mg
1N水酸化ナトリウム 適量
1N塩酸 適量
滅菌精製水 適量
【0068】
【発明の効果】
本発明の新規水チャンネルオープナー組成物は、上述の構成よりなるので、AQP5の水チャンネル開口作用を有する。本発明の医薬組成物は、AQP5の涙腺における水チャンネル作用を促進、維持することが可能であり、このものを使用して、眼科用医薬組成物、特に即効性及び持続性を同時に併せ有する涙液分泌促進組成物、角結膜上皮障害治療剤を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で行ったカルボンを用いた水透過性実験の結果を表すグラフである。
【図2】実施例2で行ったオドラント物質を用いた水透過性実験の結果を表すグラフである。
【図3】実施例4で行ったマウス涙液分泌量に対する塩酸ピロカルピンの併用効果を表すグラフである。

Claims (2)

  1. リポカリンのリガンドを有効成分として含有する涙液分泌促進組成物であって、
    前記リポカリンのリガンドが、メントール、ボルネオール、グリコリピッド、ポルフィリン、デナトニウムベンゾエート、2−イソブチル−3−メトキシピラジン、2−アミノ−4−ブチル−5−プロピルセレノアゾール、シトロネリルアセテート、カルボン、2−イソペンチルピラジン、4−ブチル−5−プロピルチアゾール、チモール、3,7−ジメチルオクタノール、2−ノネナール、リナロール、ベンジルベンゾエート、3員環ムスク様化合物、2−メチル−3−メトキシピラジン、ベンズアルデヒド、キノリン、2−フェニルエタノール、シネオール、イソブチルイソバレレート、イソバレリック酸、β−イオノン、2−トランス−6−シス−ノナジエナール、ゲオスミン、トリクロロアニソール、5α−アンドロスト−16−エン−3−オン、ペンタデカラクトン、ジメチルスルフィド、4−ヒドロキシオクタノイック酸ラクトン、エチルアセテート、(+)−プレゴン、及び、trans−4−メチルシクロヘキサノール、からなる群より選択される少なくとも1種であることを特徴とする涙液分泌促進組成物
  2. 副交感神経作動薬を更に含有する請求項1記載の涙液分泌促進組成物
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