JP3815858B2 - Sizing agent composition for paper - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、紙用サイジング剤組成物に関し、更に詳しくは、塗工性に優れ、かつ加工(サイジング)後の紙表面のねっぱり(粘着性)が少ない紙用サイジング剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、ビニルエステル系樹脂、特にポリビニルアルコール系樹脂は、紙の表面強度、平滑度、光沢等の表面特性を改善するために紙の表面にコーティングして、紙用サイジング剤として広く利用されている。
かかるサイジング剤によってコーティングされた紙は、通常、その光沢、平滑性を向上させるためにカレンダーロールを通過させられるが、サイジング剤の種類によっては、コーティングされた紙が(特に高湿度雰囲気において)カレンダーロールに付着して、紙切れ等が生じたり、また、湿式オフセット印刷時においてもサイジング剤の粘着性(ねっぱり)により、印刷機のブランケットシリンダーに紙が張り付いて紙切れ等のトラブルを起こす原因ともなり、紙が湿潤状態においても粘着性(ねっぱり)が小さい紙用サイジング剤が望まれるところで、かかる粘着性(ねっぱり)の対策として、接着性塗布面同士を対向させ加圧することにより接合させ得る感圧接着性シートにおいて、該感圧接着性シートが支持体上に接着剤含有層を、更に接着剤含有層上に保護層を設けてなり、且つ保護層面同士を対向させ100kg/cm2の圧力をかけて接合した場合にJIS K−6833−1980に基づく測定で50g/25mm以上のT型剥離力を示すことを特徴とする感圧接着性シートが開示され(特開平3−140298号公報)、その中に接着剤としてアクリル酸エステル系エマルジョンが用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、アルリルエステル系エマルジョンをポリビニルアルコール系樹脂のねっぱり防止剤として使用した場合インクが水負けを起こし、版汚れの原因となり、また本来のポリビニルアルコール系樹脂の特性である表面紙力強度、耐水性が低下する等の欠点がある。
【0004】
【問題を解決するための手段】
そこで、本発明者は、かかる事情を鑑みて鋭意研究を重ねた結果、カルボキシル基の含有量が0.1〜10モル%であるカルボキシル基含有ポリビニルアルコール系樹脂(A)、ポリアクリル酸塩(B)を含有し、ポリアクリル酸塩(B)の含有量がカルボキシル基含有ポリビニルアルコール系樹脂(A)100重量部に対して0.1〜50重量部である紙用サイジング剤組成物が、紙の粘着性(ねっぱり)を防止して、塗工性にも優れ、サイズ度や紙力強度を向上させることもでき、ポリビニルアルコール系樹脂(A)がカルボキシル基含有ポリビニルアルコール系樹脂であるとき、本発明の作用効果が特に顕著に得られることを見いだし、本発明を完成するに至った。
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明を以下に詳しく説明する。
本発明のカルボキシル基含有ポリビニルアルコール系樹脂(A)は、特に限定されず、カルボキシル基含有ポリ酢酸ビニルの部分ケン化物のみならず、下記の如きビニルエステルと共重合しうる単量体との共重合ケン化物を挙げることができる。
飽和カルボン酸のアリルエステル
ステアリン酸アリル、ラウリン酸アリル、ヤシ油脂肪酸アリル、オクチル酸アリル、酪酸アリル等。
α−オレフィン
エチレン、プロピレン、α−ヘキセン、α−オクテン、α−デセン、α−ドデセン、α−ヘキサデセン、α−オクタデセン等。
アルキルビニルエーテル
プロピルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、ヘキシルビニルエーテル、オクチルビニルエーテル、デシルビニルエーテル、ドデシルビニルエーテル、テトラデシルビニルエーテル、ヘキサデシルビニルエーテル、オクタデシルビニルエーテル等。
アルキルアリルエーテル
プロピルアリルエーテル、ブチルアリルエーテル、ヘキシルアリルエーテル、オクチルアリルエーテル、デシルアリルエーテル、ドデシルアリルエーテル、テトラデシルアリルエーテル、ヘキサデシルアリルエーテル、オクタデシルアリルエーテル等。
その他、(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリロニトリル、(メタ)アリルスルホン酸塩、エチレン性不飽和スルホン酸塩、スチレン、塩化ビニル等の使用も可能である。
【0006】
以下かかるカルボキシル基含有ポリビニルアルコール系樹脂について、詳細に説明するが、これらに限定されるものではない。
カルボキシル基含有ポリビニルアルコール系樹脂の製造法は特に限定されず、任意の方法で製造することができる。
例えば、(1)カルボキシル基を有する不飽和単量体及びビニルエステル系化合物より共重合体を得た後、該共重合体をケン化する方法、(2)カルボキシル基を有するポリビニルアルコール系樹脂にオキシアルキレン基を有する単量体をグラフト重合させる方法等が挙げられるが、(1)の方法が樹脂の製造面、性能面から実用的である。
以下、(1)の方法について具体的に説明する。
【0007】
カルボキシル基を有する不飽和単量体としては、エチレン性不飽和ジカルボン酸(マレイン酸、フマル酸、イタコン酸)、又はエチレン性不飽和カルボン酸モノエステル(マレイン酸モノアルキルエステル、フマル酸モノアルキルエステル、イタコン酸モノアルキルエステル)、又はエチレン性不飽和ジカルボン酸ジエステル(マレイン酸ジアルキルエステル、フマル酸ジアルキルエステル、イタコン酸ジアルキルエステル)、又はエチレン性不飽和カルボン酸無水物(無水マレイン酸、無水イタコン酸)、あるいは(メタ)アクリル酸等の単量体、及びこれらの塩が挙げられ、エチレン性不飽和カルボン酸モノエステル又はその塩が好適に使用される。
また、ビニルエステル系化合物としては、ギ酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、カプリン酸ビニル、ラウリル酸ビニル、バーサティック酸ビニル、パルミチン酸ビニル、ステアリン酸ビニル等が単独又は併用で用いることができるが、酢酸ビニルが特に実用性が高い。
【0008】
本発明においては、かかる重合の際に上記の如きカルボキシル基を有する単量体、ビニルエステル系化合物以外に、上述した如きビニルエステルと共重合しうる単量体を50モル%以下存在せしめて重合を行なっても良い。
共重合するに当たっては特に制限はなく、公知の重合方法が任意に用いられるが、普通メタノールあるいはエタノール等のアルコールを溶媒とする溶液重合が実施される。
かかる方法において単量体の仕込み方法としては、まずビニルエステル系化合物の全量と前記カルボキシル基含有不飽和単量体の一部を仕込み重合を開始し、残りの不飽和単量体を重合期間中に連続的に又は分割的に添加する方法、一括仕込みする方法等任意の手段を用いて良い。共重合反応は、アゾビスイソブチロニトリル、過酸化アセチル、過酸化ベンゾイル、過酸化ラウロイルなどの公知のラジカル重合触媒を用いて行なわれる。又反応温度は50℃〜沸点程度の範囲から選択される。
【0009】
上記の如くして得られた共重合体は、次にケン化されてカルボキシル基含有ポリビニルアルコール系樹脂となる。
ケン化に当たっては、共重合体をアルコールに溶解しアルカリ触媒の存在下に行なわれる。アルコールとしてはメタノール、エタノール、ブタノール等が挙げられる。
アルコール中の共重合体の濃度は20〜70重量%の範囲から選ばれる。ケン化触媒としては水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ナトリウムメチラート、ナトリウムエチラート、カリウムメチラート等のアルカリ金属の水酸化物やアルコラートの如きアルカリ触媒を用いることが必要である。かかる触媒の使用量はビニルエステル系化合物に対して1〜100ミリモル当量にすることが必要である。
【0010】
かかる場合、ケン化温度は特に制限はないが、通常は10〜70℃、更には30〜50℃の範囲から選ぶのが好ましい。反応は通常2〜5時間にわたって行なわれ、好ましいケン化度は10〜100モル%で、特に好ましくは50〜100モル%、殊に好ましくは70〜100モル%の範囲から選択される。
尚、ビニルアルコール成分を含有させる場合は上記方法に限られるものではなく、例えばポリビニルアルコール(部分ケン化物、完全ケン化物)に酸化アルキレン類を後反応させる方法等も実施可能である。
かくして、カルボキシル基含有ポリビニルアルコール系樹脂が得られるわけであるが、かかるカルボキシル基の含有量は0.1〜10モル%が好ましく、更には0.5〜5モル%で、かかるカルボキシル基の含有量が0.1モル%未満では紙力強度が弱く、逆に10モル%を越えるとサイジング剤組成物とした時の溶解性が不良となって好ましくない。
【0011】
また、本発明においては、(カルボキシル基含有)ポリビニルアルコール系樹脂(A)の平均重合度は100〜10000が好ましく、更には300〜3000で、かかる平均重合度が100未満では紙力強度が低下して印刷適性が不良となり、逆に10000を越えるとサイジング剤組成物とした時の塗工性や浸透性が低下して好ましくない。
次に、ポリアクリル酸塩(B)としては、ポリアクリル酸のナトリウム、カリウム、アンモニウム塩等を挙げることができ、ポリアクリル酸の重合度としては、500〜30000のものが用いられるが、好ましくは1000〜7000のものが用いられる。
【0012】
本発明の紙用サイジング剤組成物は、上記の如くカルボキシル基の含有量が0.1〜10モル%であるカルボキシル基含有ポリビニルアルコール系樹脂(A)、ポリアクリル酸塩(B)を含有するもので、これらの配合割合は、カルボキシル基含有ポリビニルアルコール系樹脂(A)100重量部に対して、ポリアクリル酸塩(B)を0.1〜50重量部、更には0.5〜30重量部含有させることが好ましく、かかる含有量が0.1重量部未満では、粘着性が低下せず、逆に50重量部を越えると紙力強度が低下して印刷適性が不良となって好ましくない。
【0013】
かくして、得られた本発明の紙用サイジング剤組成物は、一般には水に溶解して用いられるが、溶剤系でも使用可能である。溶剤の種類は、カルボキシル基含有ポリビニルアルコール系樹脂(A)の特性、カルボキシル基含有ポリビニルアルコール系樹脂(A)及びポリアクリル酸塩(B)の含有割合等に応じて適宜選択すれば良い。例えば、比較的ケン化度の低いものはペースト状で得られるので重合又はケン化に用いた溶媒をそのまま用いても良いし、必要ならば溶媒置換を行なっても良い。
塗工液の調製に当たっては特に制限はなく、要するに水と上記のカルボキシル基含有ポリビニルアルコール系樹脂(A)及びポリアクリル酸塩(B)を混合すれば良い。濃度は目的に応じて適宜調節すれば良いが、特に好ましい該ポリビニルアルコール系樹脂(A)の濃度は作業性等を考慮して通常は0.1〜40重量%、更には1〜20重量%程度の範囲から選ばれる。
【0014】
本発明の紙用サイジング剤組成物は、上記の如くカルボキシル基含有ポリビニルアルコール系樹脂(A)及びポリアクリル酸塩(B)を含有するものであるが、更に必要に応じてグリオキザール、尿素樹脂等の耐水化剤、消泡剤、離型剤、界面活性剤、防腐剤、防虫剤、防錆剤、増粘剤等の公知の添加剤を添加することもでき、又本発明の特徴を損なわない範囲でならば他の紙加工剤、例えば、従来公知の他のポリビニルアルコール、澱粉、カルボキシメチルセルロース、アクリル系ラテックス、SBRラテックス等の樹脂も混合することができる。
本発明の紙用サイジング剤組成物を塗被する紙としては特に制限はないが、例えば、マニラボール、白ボール、ライナー等の板紙、一般上質紙、中質紙、グラビア用紙等の印刷用紙、上・中・下級紙、新聞用紙などが好適に用いられる。
かかる紙に該紙用サイジング剤組成物を塗工するにあたっては、サイズプレスコーター法、ロールコーター法、エヤードクター法、ブレードコーター法、シムサイザーコーター法等公知の任意の方法が採用される。
【0015】
しかして、該紙用サイジング剤組成物の塗布量は、(カルボキシル基含有)ポリビニルアルコール系樹脂(A)が0.1〜5g/m2(固形分換算)、特に好ましくは0.5〜3g/m2(同上)程度になるようにするのが適当である。勿論前記方法に限らず、パルプ分散液中に本発明の紙用サイジング剤組成物を溶解して抄紙するいわゆる内部サイズ法、あるいは更に粉末状、繊維状の本発明の紙用サイジング剤組成物を紙中に混入させる等、任意の方法によって本発明の紙用サイジング剤組成物を紙に適用することができる。
【0016】
本発明の紙用サイジング剤組成物は、主として上記した如きクリアーコーティング剤として使用されるが、顔料コーティング用のバインダーとしても好適に利用することができ、顔料としてはクレー、炭酸カルシウム、カオリン、珪藻土、酸化チタン、酸化鉄、サチン白等の公知の顔料が使用される。かかるバインダーにおいては、従来顔料コーティングにおいて問題となっていたクレーショック(顔料を分散させた状態でバインダーを添加した場合に顔料が凝集する現象)が全く心配がなく、又顔料の分散性についても非常に優れた効果を発揮する。
【0017】
【実施例】
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明する。
尚、実施例中、「部」、「%」とあるのは、特にことわりのない限り重量基準を示す。
実施例1
[カルボキシル基含有ポリビニルアルコール系樹脂(A)の調製]
重合缶に酢酸ビニル500部、マレイン酸3.4部、メタノール85部を仕込んで、系内を撹拌下、窒素気流中で昇温して60℃で30分間還流後、アゾビスイソブチロニトリルを酢酸ビニルに対して0.08モル%加え、6時間重合を行って反応終了後メタノール蒸気を吹き込んで未反応のモノマーを除去し、共重合体のメタノール溶液を得た。
次いで、得られたメタノール溶液を40%にメタノールで希釈し、30℃にして水酸化ナトリウムで中和した。更に共重合体中の酢酸ビニルに対して水酸化ナトリウムを20ミリモル%加えてケン化して、得られたケン化物を濾過し、70℃で乾燥してカルボキシル基含有ポリビニルアルコール系樹脂(ケン化度99.1モル%、平均重合度1400)(A)を得た。
【0018】
上記のカルボキシル基含有ポリビニルアルコール系樹脂(A)5.8部及び 重合度3000のポリアクリル酸ソーダ(B)0.2部[重量比(A)/(B)=100/3.4]を水94部に溶解して、サイジング剤組成物とし、該組成物を坪量60g/m2の酸性紙に樹脂固形分で0.8g/m2になるようにサイズプレスコート(50m/min,11kg/cm,6%水溶液)を行った後、円筒回転式ドライヤーにて105℃で2分間乾燥し、更にスーパーカレンダーにて仕上げを行ってサイジング紙を得た。
得られたサイジング紙について、再湿接着性、ねっぱり性、表面紙力強度、サイズ度の評価を以下の要領で行った。
【0019】
(再湿接着性)
J.TAPPI No.19「板紙の層間はく離強さ試験方法」に準じて、以下の通り行った。
得られたサイジング紙(100mm×100mm)のフェルト面同士を重ねて5分間水に浸漬した後、濾紙に挟んで、100kg/cmの圧力でカレンダーロールを通して圧着する。次いで、20℃,65%RHで24時間調湿後、幅3cmの試験片として引張試験機(トーヨーボールドウィン社製「テンシロンUTM−2−20」、引張速度;200mm/min)により接着力(g/30mm)を測定した。
(ねっぱり性)
オフセット輪転印刷機を用いて、サイジング紙に1色の両面印刷を連続的に行って、以下の如く評価した。
○ −−− 10000m以上の連続印刷が可能
△ −−− 5000mからサイジング剤の輪転印刷機(ロール)への付着
が認められた
× −−− 2000mからサイジング剤の輪転印刷機(ロール)への付着
が認められ、断紙に至った
(表面紙力強度)
IGT印刷試験機(熊谷理機(株)製)により、インキにFINE INK TV−20(大日本インキ化学工業(株)製)を用いて、IGTピック強度(cm/秒)の測定を行った。
(サイズ度)
JIS P 8122により、ステキヒトサイズ度(秒)の測定を行った。
【0020】
実施例2〜8、比較例3
実施例1に準じて表1に示される如き(カルボキシル基含有)ポリビニルアルコール系樹脂(A)及びポリアクリル酸塩(B)を用いて、同様に評価を行った。なお、比較例3においては、ポリビニルアルコール系樹脂の製造時にマレイン酸を添加しなかった以外は、実施例1と同様に行った。
【0021】
比較例1
実施例1においてポリアクリル酸塩(B)を添加しなかった以外は同様に実施し、同様に評価を行った。
比較例2
実施例1においてポリアクリル酸塩(B)の代わりにアクリル酸エスエル系エマルジョン(日本合成ゴム(株)製、「AE−923」)を同量用いて同様に実施し、同様に評価を行った。
実施例及び比較例の評価結果を表2に示す。
【0022】
【表1】
【0023】
【表1】
【0024】
【発明の効果】
本発明の紙用サイジング剤組成物は、カルボキシル基の含有量が0.1〜10モル%であるカルボキシル基含有ポリビニルアルコール系樹脂(A)及びポリアクリル酸塩(B)を含有し、ポリアクリル酸塩(B)の含有量がカルボキシル基含有ポリビニルアルコール系樹脂(A)100重量部に対して0.1〜50重量部であるため、紙の粘着性(ねっぱり)を防止して、塗工性にも優れ、サイズ度や紙力強度を向上させることもでき、マニラボール、白ボール、ライナー紙等の板紙、一般上質紙、中質紙、(軽量)コート紙、包装用紙、グラビア用紙等の印刷用紙、上・中・下級紙、新聞用紙等に好適に用いることができる。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a sizing agent composition for paper, and more particularly, to a sizing agent composition for paper that is excellent in coating property and has less stickiness (adhesiveness) on the paper surface after processing (sizing).
[0002]
[Prior art]
Conventionally, vinyl ester resins, especially polyvinyl alcohol resins, have been widely used as paper sizing agents by coating the surface of paper to improve the surface properties such as surface strength, smoothness, and gloss. Yes.
Paper coated with such a sizing agent is usually passed through a calender roll to improve its glossiness and smoothness, but depending on the type of sizing agent, the coated paper may be calendered (especially in high humidity atmospheres). It may cause paper breakage due to adhesion to the roll, and also cause problems such as paper breakage due to sticking of the sizing agent during wet offset printing due to stickiness of the sizing agent. Therefore, where a paper sizing agent that has low tackiness even when the paper is wet is desired, as a countermeasure against such tackiness, the adhesive coated surfaces are bonded to each other by applying pressure to each other. In the pressure-sensitive adhesive sheet to be obtained, the pressure-sensitive adhesive sheet has an adhesive-containing layer on the support, To be a protective layer to the adhesive-containing layer, and are opposed to the protection layer faces 100 kg / JIS when joined by applying a pressure of cm 2 K-6833-1980 in measurement based on 50 g / 25 mm or more T A pressure sensitive adhesive sheet characterized by exhibiting a mold release force is disclosed (Japanese Patent Laid-Open No. 3-140298), and an acrylate emulsion is used as an adhesive.
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
However, when an allyl ester emulsion is used as an anti-tacking agent for polyvinyl alcohol resins, the ink causes water loss, causing plate stains, and surface paper strength, which is a characteristic of the original polyvinyl alcohol resin, There are drawbacks such as reduced water resistance.
[0004]
[Means for solving problems]
Then, as a result of intensive studies in view of such circumstances, the present inventor has found that a carboxyl group-containing polyvinyl alcohol resin (A) having a carboxyl group content of 0.1 to 10 mol%, a polyacrylate ( B), and a sizing agent composition for paper having a polyacrylate (B) content of 0.1 to 50 parts by weight with respect to 100 parts by weight of the carboxyl group-containing polyvinyl alcohol resin (A) , Prevents paper stickiness (stickiness), has excellent coating properties, can improve sizing and paper strength, and the polyvinyl alcohol resin (A) is a carboxyl group-containing polyvinyl alcohol resin. At that time, the present inventors have found that the effects of the present invention can be obtained particularly remarkably, and have completed the present invention.
[0005]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The present invention is described in detail below.
The carboxyl group-containing polyvinyl alcohol resin (A) of the present invention is not particularly limited, and is not only a partially saponified product of carboxyl group-containing polyvinyl acetate, but also a monomer copolymerizable with the following vinyl ester. A polymerization saponification product can be mentioned.
Allyl ester of saturated carboxylic acid, allyl stearate, allyl laurate, coconut oil fatty acid allyl, octyl allyl, allyl butyrate and the like.
α-olefin ethylene, propylene, α-hexene, α-octene, α-decene, α-dodecene, α-hexadecene, α-octadecene and the like.
Alkyl vinyl ether propyl vinyl ether, butyl vinyl ether, hexyl vinyl ether, octyl vinyl ether, decyl vinyl ether, dodecyl vinyl ether, tetradecyl vinyl ether, hexadecyl vinyl ether, octadecyl vinyl ether and the like.
Alkyl allyl ether propyl allyl ether, butyl allyl ether, hexyl allyl ether, octyl allyl ether, decyl allyl ether, dodecyl allyl ether, tetradecyl allyl ether, hexadecyl allyl ether, octadecyl allyl ether and the like.
In addition, (meth) acrylamide, (meth) acrylonitrile, (meth) allyl sulfonate, ethylenically unsaturated sulfonate, styrene, vinyl chloride and the like can also be used.
[0006]
Hereinafter, the carboxyl group-containing polyvinyl alcohol-based resin will be described in detail, but is not limited thereto.
The production method of the carboxyl group-containing polyvinyl alcohol resin is not particularly limited, and can be produced by any method.
For example, (1) a method of obtaining a copolymer from an unsaturated monomer having a carboxyl group and a vinyl ester compound and then saponifying the copolymer; (2) a polyvinyl alcohol resin having a carboxyl group Examples of the method include graft polymerization of a monomer having an oxyalkylene group. The method (1) is practical from the viewpoint of resin production and performance.
Hereinafter, the method (1) will be specifically described.
[0007]
As an unsaturated monomer having a carboxyl group, an ethylenically unsaturated dicarboxylic acid (maleic acid, fumaric acid, itaconic acid), or an ethylenically unsaturated carboxylic acid monoester (maleic acid monoalkyl ester, fumaric acid monoalkyl ester) , Itaconic acid monoalkyl ester), or ethylenically unsaturated dicarboxylic acid diester (maleic acid dialkyl ester, fumaric acid dialkyl ester, itaconic acid dialkyl ester), or ethylenically unsaturated carboxylic acid anhydride (maleic anhydride, itaconic anhydride) ), Or a monomer such as (meth) acrylic acid, and a salt thereof, and an ethylenically unsaturated carboxylic acid monoester or a salt thereof is preferably used.
As vinyl ester compounds, vinyl formate, vinyl acetate, vinyl propionate, vinyl butyrate, vinyl caprate, vinyl laurate, vinyl versatate, vinyl palmitate, vinyl stearate, etc. should be used alone or in combination. However, vinyl acetate is particularly useful.
[0008]
In the present invention, in the polymerization, in addition to the monomer having a carboxyl group as described above and a vinyl ester compound, the polymerization can be carried out by adding 50 mol% or less of a monomer copolymerizable with the vinyl ester as described above. May be performed.
The copolymerization is not particularly limited, and a known polymerization method is arbitrarily used. Usually, solution polymerization using methanol or alcohol such as ethanol as a solvent is carried out.
In such a method, as a method for charging the monomer, first, the entire amount of the vinyl ester compound and a part of the carboxyl group-containing unsaturated monomer are charged and polymerization is started, and the remaining unsaturated monomer is removed during the polymerization period. Arbitrary means such as a method of adding continuously or in a divided manner, a method of batch charging, etc. may be used. The copolymerization reaction is performed using a known radical polymerization catalyst such as azobisisobutyronitrile, acetyl peroxide, benzoyl peroxide, or lauroyl peroxide. The reaction temperature is selected from the range of about 50 ° C. to the boiling point.
[0009]
The copolymer obtained as described above is then saponified into a carboxyl group-containing polyvinyl alcohol resin.
In the saponification, the copolymer is dissolved in alcohol and carried out in the presence of an alkali catalyst. Examples of the alcohol include methanol, ethanol, butanol and the like.
The concentration of the copolymer in the alcohol is selected from the range of 20 to 70% by weight. As the saponification catalyst, it is necessary to use an alkali catalyst such as an alkali metal hydroxide or alcoholate such as sodium hydroxide, potassium hydroxide, sodium methylate, sodium ethylate or potassium methylate. The amount of the catalyst used must be 1 to 100 millimole equivalents relative to the vinyl ester compound.
[0010]
In such a case, the saponification temperature is not particularly limited, but is usually selected from the range of 10 to 70 ° C, more preferably 30 to 50 ° C. The reaction is usually carried out for 2 to 5 hours, and the preferred degree of saponification is selected from the range of 10 to 100 mol%, particularly preferably 50 to 100 mol%, particularly preferably 70 to 100 mol%.
In addition, when it contains a vinyl alcohol component, it is not restricted to the said method, For example, the method etc. which post-react an alkylene oxide with polyvinyl alcohol (partially saponified product, complete saponified product) etc. are also feasible.
Thus, a carboxyl group-containing polyvinyl alcohol-based resin is obtained. The content of the carboxyl group is preferably 0.1 to 10 mol%, and more preferably 0.5 to 5 mol%. When the amount is less than 0.1 mol%, the paper strength is weak, and when it exceeds 10 mol%, the solubility when a sizing agent composition is obtained is not preferable.
[0011]
In the present invention, the average degree of polymerization of the (carboxyl group-containing) polyvinyl alcohol-based resin (A) is preferably 100 to 10,000, more preferably 300 to 3,000, and if the average degree of polymerization is less than 100, the paper strength is reduced. Thus, the printability becomes poor. On the other hand, if it exceeds 10,000, the coating property and penetrability when the sizing agent composition is obtained are unfavorable.
Next, examples of the polyacrylate (B) include sodium, potassium and ammonium salts of polyacrylic acid, and the polymerization degree of polyacrylic acid is preferably 500 to 30000, preferably 1000 to 7000 are used.
[0012]
Paper sizing agent composition of the present invention, the carboxyl group-containing Yupo polyvinyl alcohol resin content of the carboxyl group as described above is 0.1 to 10 mol% (A), polyacrylate (B) These blending ratios are 0.1 to 50 parts by weight, and further 0.5 to 0.5 parts by weight of the polyacrylate (B) with respect to 100 parts by weight of the carboxyl group-containing polyvinyl alcohol resin (A). It is preferable to contain -30 parts by weight. If the content is less than 0.1 parts by weight, the tackiness does not decrease. On the other hand, if it exceeds 50 parts by weight, the paper strength decreases and printability becomes poor. It is not preferable.
[0013]
Thus, the obtained paper sizing agent composition of the present invention is generally used by dissolving in water, but it can also be used in a solvent system. Type of solvent is appropriately selected depending on the content or the like of the mosquito carboxyl group-containing Yupo polyvinyl characteristics of alcohol-based resin (A), a carboxyl group-containing polyvinyl alcohol-based resin (A) and polyacrylic acid salt (B) It ’s fine. For example, since a product having a relatively low saponification degree is obtained in a paste form, the solvent used for polymerization or saponification may be used as it is, or solvent substitution may be performed if necessary.
There is no particular limitation In preparation of the coating liquid, short water and the mosquito carboxyl group-containing Yupo polyvinyl alcohol-based resin (A) and may be mixed with polyacrylate (B). The concentration may be appropriately adjusted according to the purpose, but the particularly preferable concentration of the polyvinyl alcohol resin (A) is usually 0.1 to 40% by weight, more preferably 1 to 20% by weight in consideration of workability and the like. Selected from a range of degrees.
[0014]
The paper sizing agent composition of the present invention contains the carboxyl group-containing polyvinyl alcohol resin (A) and the polyacrylate (B) as described above, and further, if necessary, glyoxal, urea resin, etc. Water-resistant agents, antifoaming agents, mold release agents, surfactants, preservatives, insecticides, rust inhibitors, thickeners and the like can be added, and the characteristics of the present invention are impaired. If it is not within the range, other paper processing agents, for example, other conventionally known resins such as polyvinyl alcohol, starch, carboxymethyl cellulose, acrylic latex, SBR latex and the like can be mixed.
The paper to be coated with the sizing agent composition for paper of the present invention is not particularly limited, for example, paperboard such as Manila ball, white ball, liner, printing paper such as general fine paper, medium quality paper, gravure paper, Upper / middle / lower grade paper, newsprint, etc. are preferably used.
In coating the paper sizing agent composition on the paper, a known arbitrary method such as a size press coater method, a roll coater method, an airy coater method, a blade coater method, or a shim sizer coater method is employed.
[0015]
Accordingly, the coating amount of the sizing agent composition for paper is 0.1 to 5 g / m 2 (in terms of solid content) of the (alcohol-containing) polyvinyl alcohol resin (A), particularly preferably 0.5 to 3 g. / M 2 (same as above) is appropriate. Of course, not limited to the above method, the paper sizing agent composition of the present invention in the form of powder or fiber, or the so-called internal sizing method in which the paper sizing agent composition of the present invention is dissolved in a pulp dispersion to make paper is used. The paper sizing agent composition of the present invention can be applied to paper by any method such as mixing in paper.
[0016]
The paper sizing agent composition of the present invention is mainly used as a clear coating agent as described above, but can also be suitably used as a binder for pigment coating, and examples of the pigment include clay, calcium carbonate, kaolin, and diatomaceous earth. Well-known pigments such as titanium oxide, iron oxide, and satin white are used. In such a binder, there is no concern about clay shock (a phenomenon in which the pigment aggregates when the binder is added with the pigment dispersed), which has been a problem in conventional pigment coating, and the dispersibility of the pigment is also very high. Demonstrates excellent effects.
[0017]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be specifically described with reference to examples.
In the examples, “parts” and “%” are based on weight unless otherwise specified.
Example 1
[Preparation of carboxyl group-containing polyvinyl alcohol resin (A)]
A polymerization can was charged with 500 parts of vinyl acetate, 3.4 parts of maleic acid, and 85 parts of methanol. The system was stirred and heated in a nitrogen stream and refluxed at 60 ° C. for 30 minutes, followed by azobisisobutyronitrile. Was added at 0.08 mol% with respect to vinyl acetate, polymerization was performed for 6 hours, and after completion of the reaction, methanol vapor was blown to remove unreacted monomers to obtain a methanol solution of the copolymer.
The resulting methanol solution was then diluted to 40% with methanol, brought to 30 ° C. and neutralized with sodium hydroxide. Furthermore, 20 mmol% of sodium hydroxide was added to vinyl acetate in the copolymer to saponify, and the resulting saponified product was filtered and dried at 70 ° C. to obtain a carboxyl group-containing polyvinyl alcohol resin (degree of saponification). 99.1 mol%, average polymerization degree 1400) (A) was obtained.
[0018]
5.8 parts of the above-mentioned carboxyl group-containing polyvinyl alcohol resin (A) and 0.2 part of polyacrylic acid soda (B) having a polymerization degree of 3000 (weight ratio (A) / (B) = 100 / 3.4) were dissolved in 94 parts of water, and the sizing composition, the composition size so that 0.8 g / m 2 of resin solids in acidic paper having a basis weight of 60 g / m 2 press-coat (50 m / min, 11 kg / cm, 6% aqueous solution), dried with a cylindrical rotary dryer at 105 ° C. for 2 minutes, and finished with a super calendar to obtain sizing paper.
The obtained sizing paper was evaluated for re-wet adhesion, stickiness, surface paper strength, and sizing degree as follows.
[0019]
(Rewet adhesion)
According to J.TAPPI No.19 “Test method for delamination strength of paperboard”, the test was performed as follows.
The felt surfaces of the obtained sizing paper (100 mm × 100 mm) are overlapped and immersed in water for 5 minutes, and then sandwiched between filter papers and pressed through a calender roll at a pressure of 100 kg / cm. Next, after adjusting the humidity at 20 ° C. and 65% RH for 24 hours, as a test piece having a width of 3 cm, a tensile tester (“Tensilon UTM-2-20” manufactured by Toyo Baldwin, tensile speed: 200 mm / min) / 30 mm).
(Nepperity)
Using your Fuse Tsu door rotary printing press, to go to a continuous two-sided printing of one color in sizing paper, it was evaluated as follows.
○ ---- Continuous printing over 10,000m is possible. △ --- Adhesion of sizing agent from 5000m to rotary printing press (roll)
X ---- Adhesion of sizing agent to rotary printing press (roll) from 2000 m
Was recognized, leading to paper breakage (surface paper strength)
The IGT pick strength (cm / sec) was measured by using an IFT printing tester (manufactured by Kumagai Riki Co., Ltd.) using FINE INK TV-20 (manufactured by Dainippon Ink & Chemicals, Inc.) as the ink. .
(Size)
According to JIS P 8122, the degree of steecht sizing (seconds) was measured.
[0020]
Examples 2-8 , Comparative Example 3
The evaluation was performed in the same manner using the polyvinyl alcohol resin (A) and the polyacrylate (B) as shown in Table 1 according to Example 1 (carboxyl group-containing). In Comparative Example 3 , the same procedure as in Example 1 was performed except that maleic acid was not added during the production of the polyvinyl alcohol resin.
[0021]
Comparative Example 1
In Example 1, it implemented similarly except not adding polyacrylate (B), and evaluated similarly.
Comparative Example 2
In Example 1, instead of polyacrylate (B), the same amount of an acrylic acid ester emulsion (manufactured by Nippon Synthetic Rubber Co., Ltd., “AE-923”) was used and evaluated in the same manner. .
Table 2 shows the evaluation results of Examples and Comparative Examples.
[0022]
[Table 1]
[0023]
[Table 1]
[0024]
【The invention's effect】
Paper sizing agent composition of the present invention contains a carboxyl group-containing polyvinyl alcohol resin content of the carboxyl group is 0.1 to 10 mol% (A) and polyacrylate (B), polyacrylic Since the content of the acid salt (B) is 0.1 to 50 parts by weight with respect to 100 parts by weight of the carboxyl group-containing polyvinyl alcohol resin (A ), it prevents the paper from sticking (slipping) Excellent workability, and can improve sizing and paper strength. Paperboard such as Manila ball, white ball, liner paper, general fine paper, medium paper, (lightweight) coated paper, packaging paper, gravure paper It can be suitably used for printing paper such as upper, middle and lower grade paper, newsprint paper and the like.
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