JP3815783B2 - 組合せ計量方法とその装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、組合せの重量測定方法、すなわちその合計重量または数量が要求値以上で要求値に最も近い物品の組合せ計量方法に関する。さらに詳しくは、最先に計量した計量値が常に組合せ計算の構成数値の一つとなる組合せ計量方法におけるその組合せ計量方法の計算の調整方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
食品加工、例えば食肉加工においては、と体を部分肉に加工し、その数片を組合せ計量し、パック包装工程を経て、低温貯蔵される。鮮度、衛生の観点からこれらの工程を流れる生鮮製品は滞留することなく、迅速に流れなければならない。
一方、小さな単位物でかつランダムの量をもつものをある一定量に組み合わせて集合させる計量方式は、従来より種々存在する。
【0003】
特公平06−63816号公報には、所定回数連続して組合わせ不良が生じた場合,最適組合わせ条件を緩和し,その条件に適合するように物品を排出,供給することにより,稼動効率の低下を防ぐ組合せ計量方法が開示されている。
【0004】
ここでは包装機からのタイミング信号で演算制御部は各計量機からの重量を取込み,所定の組合わせ演算を実行し目標重量設定部で設定した目標重量と比較する。そして算出した組合わせ重量が記憶部に記憶する許容範囲内で最適となる組合わせを選択し,該当する計量機の物品を排出して包装機で包装する。次に組合わせ重量が許容範囲外である組合わせ不良が所定回数連続すると,上限重量値を記憶部のメモリ記憶可能な最大値に設定し直し,最適組合わせを算出して所定物品を排出,又は供給する。そして次の回からは、上記緩和した許容範囲の上限値または上下限値を元の値に復帰させて組合せ演算を実行するということを特徴としている。
【0005】
このシステムでは包装機の後に重量をチェックする重量チェッカーが設けられているので、上記許容範囲が緩和されて排出された物品は重量チェッカーにより不良品として排除される。組合せ計算不能なものを許容範囲を無限に緩和することによって排出し、計算不能による計量機自体の停止を防止している。
不良品増加に対する対策についての言及はない。
【0006】
また、計量機を一台設置して、この一台だけで組合せに参加する全カップの計量を行い、組み合わせ計算処理が済むまでカップを待機させるかたちのものがある。1台の計量機で計量した品物を順次ストックし、このストック個数が一定数に達した後、これらの計量値を基に組合せ計算を行うものである。
【0007】
特開平07−270223号公報には、被計量物の重量分布の実態に合わせて最適な投入条件を設定し、迅速に組合せを完成させる計量装置が開示されている。
【0008】
ここでは、被計量物の重量値Wが適正な範囲に無い場合、計量装置の運転を停止するか、あるいは被計量物が過大又は過小であると判断して分別する。重量値Wが適正な場合、平均重量AW,標準偏差Sを計算し直す。この結果、中間重量許容範囲WU〔n〕,WL〔n〕が変動する。そして、各ホツパについて投入前の中間重量に被計量物の重量値Wを加算して、該加算値Aが中間重量許容範囲に収まる場合は、被計量物を最適なホツパへ投入し、収まらない場合は、被計量物を返送品として処理する。実際の平均重量AW,及び標準偏差Sに基づいて、中間重量許容範囲WU〔n〕,WL〔n〕を補正しているので、最適な投入条件が設定できるとしている。例えば、ばらつきが減少する場合には、数少ない平均から外れた重量の投入をやめて、数多くある平均的な重量の被計量物の投入を優先することで組合せが完了する可能性が増大するとしている。
【0009】
計量機が1台で重量を量る場合は、安価で、構成が簡単という長所があるが、処理時間が長くなるという問題がある。即ち、複数の計量機を使用するものに比べ、滞留時間もそれだけ長くなるという問題がある。
【0010】
そこで、特願2001−267143号において、本願出願人は先入れ先出し原則に基づくことにより滞留時間を短くする工夫をした。
組み合わせ計量が一台の計量器で行われる場合において、長時間にわたる滞留を解決するために、組合せ計量に参加するカップのうち最先に充填されている基準カップを組合せ計算に優先使用することを特徴としている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
材料を先入れ先出しする場合、組み合わせ対象の最先端にある肉片から計算を始めて計算回数の限界値Ne回計算しても計量目的範囲の上下限値間LL〜ULに入らない場合、その最先端にある肉片は計算できない材料としてカウントして計量機外へ導く。この材料の量が全体からして何%占めるかをリターン率Re
と示し%で表示する。
【0012】
計算回数の限界値Neを5000回、組合せ計算対象物数nを18、組合せ計算が出来上がったものを入れる集合ホッパー数Hnを6としてシミュレーション計算した。図1は、シミュレーション結果を平均重量Ωと標準偏差σのMapの上で出来上がり重量(入れ目重量)Wの分布を示し、図2はシミュレーション結果を平均重量Ωと標準偏差σのMapの上でリターン率Reの分布を示す。入れ目とは取引のために公称重量よりプラス目にしておくことである。
平均重量Ωと標準偏差σのMap上では標準偏差σが小さな値であるほど組合せ計算はし難く、大きな値であるほど組合せしやすい。
【0013】
第1図、第2図を見るに出来上がり重量(入れ目重量)Wはほぼ満足であるが、リターン率Reが条件によって大きな値となってしまうことになる。
リターン率Reが大きいということは、(1)組合せの出来高が下がってしまうこと、(2)肉の加工が重複(計量部分で)することになり、生鮮度が落ちる(品質が劣化する)可能性があり、肉にダメージを与えることになるなどの問題点が多い。すなわちこの先入れ先出しの制御方式においてはリターン率を下げるあるいは良くする方策が必要となった。
従来の計量方式においては先入れ先出し原則を取り入れた例はないため、このようにリターン率を制御の対象として加えて、計量時点での被計量物の平均重量及び標準偏差の統計データを用いて組合せ計量計算を調整した例はない。全く新規な組合せ計量方法の計算の調整方法である。
【0014】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、
最先に計量した計量値が常に組合せ計算の構成数値の一つとなる組合せ計量方法であって、組合せ重量を目的値以上で、かつ出来るだけ目的値に近づける計量方法において、組合せ計算が成立しなかった場合に最先に計量した材料を計量除外品として返し戻しし、この量を全体量との比で表すリターン率Reを測定記憶して、リターン率Reの変化によって計量目的範囲の下限値であるLL値と計量目的範囲の上限値であるUL値と許容限界の計量緩和値であるUUL値を変動させ、組合せ計算の組合せ重量がLL値からUL値の間に入った場合はその組合せで組合せ計算を完了し、UL値とUUL値の間に入った場合は許容計算回数、組合せ計算を行い、計算後、UL値に最も近い組合せ重量値を持つ組合せを採用することを特徴とする。
【0015】
本発明では、許容範囲を2種類のものにした。LLとULの2値による許容範囲と、LLとULとUULの3値による許容範囲である。そして前者の許容範囲に組合せ計算の組合せ重量が入った場合は、その組合せで組合せ計算を完了し、後者においてULとULの2値による許容範囲に組合せ計算の組合せ重量が入った場合は、計算回数の限界値Ne回計算してUL値に最も近い組合せ重量値を持つ組合せを採用して計算を完了する。
また、上上限値UULと限界リターン率ReLを経営上の問題としてとらえてて限界数値を決定し、その方針に沿った計算方法をリターン率よりも入れ目重量の低減を優先する制御または入れ目重量よりもリターン率の低減を優先する制御として採っている。
【0016】
請求項2の発明は、
リターン率よりも入れ目重量の低減を優先する制御において、LL=ULとし、UULの値をReの増減に合わせてコントロールすることを特徴としている。
【0017】
請求項3の発明は、
入れ目重量よりもリターン率の低減を優先する制御において、リターン率を下げるためには、
(1)LL=ULとして固定、UULを増減、
(2)LL固定、UL=UULとして増減、
(3)LL固定、UL固定,UULを増減、
(4)LL固定、ULを増減、UULを固定
の順に、及びその逆もあり得る、コントロールをすることを特徴としている。
【0018】
請求項4の発明は、
入れ目重量(組合せ重量)を目的値(LL)以上で、かつ出来るだけ目的値に近づける目的であって先入れ先出し法を採るコンピュータスケールにおいて、実働条件から投入材料一片の平均重量Ωと標準偏差σ値を測定して、組合せ重量Wとリターン率Reを目的の数値に入れるために最適な(LL,UL,UUL)の組合せを読み込んで制御することを特徴としている。
蓄積データを基に平均重量Ωと標準偏差σの平面上の各点と最適な(LL,UL,UUL)の組合せが1:1で対応するようにしている。
【0019】
請求項5の発明は、
組合せ対象材料がチキン部分肉などの食材、加工品、医薬品、化粧品原料加工品及び産業用原料であることを特徴としている。
【0020】
請求項6の発明は、
搬送トレイに投入された分割食材の計量値を投入順に記憶し、その計量値を投入順に適宜選択して設定許容重量になる組合せを形成させ、該組合せからなる分割食材群をそれぞれの組合せに対応する保管容器に移載させる自動計量組合せ演算部を有する自動計量組合せ装置において、リターン率とLL値、UL値、UUL値により組合せ計算を調整する調整部を有することを特徴としている。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下図面に示す実施の形態に基づいて本発明を詳細に説明する。
第6図は本発明の組合せ計量方式による装置の概略構成図であって、組合せ計算中の被計量物が充填されているカップが、垂直に循環する型のものである。
自動組合せ演算部21では最先充填カップの計量値が常に組合せ計算の構成数値の一つとなる組合せ計量方法をとることを特徴とする。
【0022】
例えば、図6で、組合せカップ15−1、15−2、15−4を第1の合格組合せとし、組合せカップ15−3、15−6、15−7を第2の合格組合せとすれば、第1の合格組合せの充填物は保管容器18−1に集積され、次に、第2の合格組合せの充填物は保管容器18−2に集積される。
次の計算では、15−5が最先充填カップとなる。所定回数組合せ不良の場合は18aを通して排出され、この充填物は直ぐに10のSTART点へ戻される。そしてその次の計算では、15−8が最先充填カップとなり同様の計算が続く。
【0023】
本発明では例としてチキンの部分肉を一定量に組み合わせ、後工程で袋詰めする目的の場合を想定する。チキンの部分肉の一片の重量ω(g)の平均重量Ω(g)であるとするとき、標準偏差がσ(g)であるとする。
【0024】
この平均重量Ω、標準偏差σの材料を用いて、組み合わせ重量範囲LL(Lower Limit)(g)〜UL(Upper Limit)(g)に組合せ計算する目的において、組合せ計算対象物数「n」を与えると、1〜n個がもつ部分肉各片の重量ωiを計算対象とする。
LL〜UL/Ωが5であれば、1〜nの部分肉各片の重量ωiの組合せが5個取り出して、LL〜ULに入るか否かを検証する。
組合せ計算対象物数nの値を相当大きくとればLL〜ULに入る可能性は大であるが、実際の装置から考えると、組合せ計算対象物数nは相当小さな(しかしLL〜UL/ωよりははるかに大きい)有限値である。
nをLL〜UL/ωの4〜5倍にとれば、1〜nの中で5つ組合せをする計算回数は相当大きな値になって、計算時間がかかってしまう。そこで計算回数の限界値Neを決定する。計算回数の限界値Neの中で部分肉各片の重量の和ΣωがLL〜ULに入るか否かの判断をする。
【0025】
LL〜ULまでの合格範囲をやや緩和してやろうとする考え方では、LL〜ULにUUL(Upper and Upper Limit)を設定しLL〜UL〜UULとする。UL〜UULに入る組合せに対しては「仮の出来」とおいて更に計算回数の限界値Neに達するまで計算を進めて、よりULに近づくようにする計算にしている。 LL〜ULの領域は、この領域に入れば計算は計算回数の限界値Neに達していなくてもそこでストップする。
一般には、各社ともUULとしてこれ以上の計算をしたくないというUULの限界値を持っている。この値をLimit of UULとすると上記(2)〜(4)ではUUL≦Limit of UULでなければならない。
【0026】
第3図、第4図にこの方式に従って計算した結果を示す。
結果は、出来上がり重量(入れ目重量)Wが大きな値になるがリターン率Reは小さな値となる。
第1,2図、第3,4図を比較してまとめると表1になる。
表1で◎は合格を、Xは不合格を示す。入れ目とリターン率は裏腹の関係にあることが分かる。
【0027】
【表1】
Figure 0003815783
【0028】
第1,2図、第3,4図に示すように平均重量Ωと標準偏差σの平面上にタイピカルな3条件の地点ABCを想定する。AからCに行くほど入れ目もReも問題が大きくなる傾向をもつ。
【0029】
一方、今考えられる制御方式を下記する。
(1)2値LL固定、UL固定によるもの及びその展開でUL値を固定せず変化させる方法。
(2)LL=ULとするとLL〜UULもしくはUL〜UULの間は計算回数の限界値NeになるまでLLに近づくように計算を繰り返す方式。
(3)3値LL、UL,UULによるもの、ただし、UULの値を変化させる方式。
(4)3値LL、UL,UULによるもの、ただし、ULの値を変化させる方式。
上記4制御方式を制御(1)、制御(2)、制御(3)、制御(4)と記す。
【0030】
先に示すようにリターン率Reが大きいと、肉へのダメージなどが大きいことから、リターン率Reには限界値がある。限界ReをReLとする。リターン率Re≦ReLを実現できるようにして、入れ目を出来るだけLLに近づけることと、リターン率Reを出来るだけ小さくすることをクリアしなくてはならない。始めにリターン率ありきである。リターン率Reを制御の対象とする考え方である。この制御方式をリターン率優先型と呼ぶ。
【0031】
一方、特にコストにひびく入れ目をLLに近く出来るだけ少なくすることを第一義とするところがあり、リターン率が10%でも仕方ないと考えているところがある。この制御方式を入れ目重量優先型と呼ぶ。
【0032】
ABCの3点について上記制御方式に基づき計算すると次の結果が得られる。
【0033】
A点では、上記の制御(1)よりは制御(2)、制御(3)、制御(4)ともに優れている。入れ目を重要視するなら制御(2)が、リターン率を重要視するなら制御(3)制御(4)が選定される。これが、リターン率2%以下当たりで充分入っているための結論である。
【0034】
B点では、制御(1)よりは制御(2)制御(3)制御(4)ともに優れているが、入れ目を重要視するなら制御(2)、制御(3)、リターン率を重要視するなら制御(4)が選定される。
【0035】
C点では、制御(1)よりは制御(2)、制御(3)、制御(4)ともに優れているが、制御(2)ではリターン率の低減は望めない。2%以下にしようとすると不可能である。リターン率の低減を望むなら制御(3)、制御(4)によっている。
【0036】
リターン率よりも入れ目重量の低減を優先する入れ目重量優先型の制御は下記のようなコントロールシステムにて行われる。
上記計算結果から見て分かるように、制御(2)の形態LL=UL<UUL形の制御が得られているが、UULを変数として制御することが必要である。
例えば、どこで妥協するかが問題となる。そうはいってもReL値があってReLを与えればUUL値が求められることになる。
今入れ目重量優先型モードにした場合、LLをFixedにし、ULもFixedにし、UULをChangiableとする。
Re>ReLの場合、UULを大きくする。UUL=UUL+ΔUUL
Re<ReLの場合、UULを小さくする。UUL=UUL−ΔUUL
この制御を行って最適条件とする。
【0037】
入れ目重量よりもリターン率の低減を優先するリターン率優先型の制御は下記のようにして行われる。
Re>ReLの時は下記順で進むようコントロールする。
(1)LL=ULとして固定、UULを増減、
(2)LL固定、UL=UULとして増減、
(3)LL固定、UL固定,UULを増減、
(4)LL固定、ULを増減、UULを固定
Re<ReLの時は上記の逆順で進むようコントロールする。
|Re−ReL|の大きさによってコントロールを数段早送りしたりして、早急に目標に入るように制御することはもちろんである。
これを表したのが図5である。
以上の制御を行って最適条件とする。
【0038】
第1、2図、第3,4図を見て分かるように基本は平均材料重量Ωと標準偏差σの平面内を対象にしている。
このΩσ平面の各点がどの型のどんな数字を持った制御を行うのがベストかが決まっている。1:1に対応している。
平均材料重量Ω標準偏差σの現行値を知ってLLとULとUULを決める制御方法が上記コントロールシステムと別のコントロールシステムである。
いかなるΩ、σの値の組合せに対しても、蓄積データから(LL、UL、UUL)の値の組合せが1:1に定められるようにしてある。
【0039】
【発明の効果】
本発明は、以上説明したような形態で実施され、以下に記載されるような効果を奏する。
【0040】
組合せ計量方式において、先入れ先出し原則を採ることにより被計量品の計量機内での滞留を無くするとともに、組合せ計算でUUL値とリターン率を制御の対象としているので、入れ目を出来るだけLLに近づけることと、リターン率Reを出来るだけ小さくすることを同時にクリアすることができる。
すなわち、パックの鮮度を保ちながら入れ目を下げることを同時にすることが出来る。
また、LL,UL,UULによる、計算方式の異なる2種類の許容範囲にすることによって、迅速な計算処理が出来るようにした。
【図面の簡単な説明】
【図1】平均重量・標準偏差平面上で2値による許容範囲での出来上がり重量(入れ目重量)Wの分布を示した図である。
【図2】平均重量・標準偏差平面上で2値による許容範囲でのリターン率の分布を示した図である。
【図3】平均重量・標準偏差平面上で3値による許容範囲での出来上がり重量(入れ目重量)Wの分布を示した図である。
【図4】平均重量・標準偏差平面上で3値による許容範囲でのリターン率の分布を示した図である。
【図5】リターン率とLL値、UL値、UUL値により組合せ計算を調整する調整部のフローチャートである。
【図6】本発明の組合せ計量方式による垂直循環型装置の概略構成図である。
【図7】本発明の組合せ計量方式による水平循環型装置の概略構成図である。
【符号の説明】
10 自動分割投入機
11 桟付きベルトコンベア
12 計量機
13 ホッパ
14 食材分割計量投入部
15 搬送トレイ
16 循環搬送路
17 循環搬送部
18 保管容器群
19 搬出コンベア
20 保管容器移載部
21 自動組合せ演算部

Claims (6)

  1. 最先に計量した計量値が常に組合せ計算の構成数値の一つとなる組合せ計量方法であって、組合せ重量を目的値以上で、かつ出来るだけ目的値に近づける計量方法において、組合せ計算が成立しなかった場合に最先に計量した材料を計量除外品として返し戻しし、この量を全体量との比で表すリターン率Reを測定記憶して、リターン率Reの変化によって計量目的範囲の下限値であるLL値と計量目的範囲の上限値であるUL値と許容限界の計量緩和値であるUUL値を変動させ、組合せ計算の組合せ重量がLL値からUL値の間に入った場合はその組合せで組合せ計算を完了し、UL値とUUL値の間に入った場合は許容計算回数組合せ計算を行いUL値に最も近い組合せ重量値を持つ組合せを採用することを特徴とする組合せ計量方法。
  2. リターン率よりも入れ目重量の低減を優先する制御において、LL=ULとし、UULの値をReの増減に合わせてコントロールすることを特徴とする請求項1記載の組合せ計量方法。
  3. 入れ目重量よりもリターン率の低減を優先する制御において、リターン率を下げるためには、
    (1)LL=ULとして固定、UULを増減、
    (2)LL固定、UL=UULとして増減、
    (3)LL固定、UL固定,UULを増減、
    (4)LL固定、ULを増減、UULを固定
    の順に、及びその逆もあり得るコントロールをすることを特徴とする請求項1記載の組合せ計量方法。
  4. 入れ目重量(組合せ重量)を目的値(LL)以上で、かつ出来るだけ目的値に近づける目的であって先入れ先出し法を採るコンピュータスケールにおいて、実働条件から投入材料一片の平均重量Ωと標準偏差σ値を測定して、組合せ重量Wとリターン率Reを目的の数値に入れるために最適な(LL,UL,UUL)の組合せを読み込んで制御することを特徴とする組合せ計量方法。
  5. 組合せ対象材料がチキン部分肉などの食材、加工品、医薬品、化粧品原料加工品及び産業用原料であることを特徴とする請求項1〜4に記載の組合せ計量方法。
  6. 搬送トレイに投入された分割食材の計量値を投入順に記憶し、その計量値を投入順に適宜選択して設定許容重量になる組合せを形成させ、該組合せからなる分割食材群をそれぞれの組合せに対応する保管容器に移載させる自動計量組合せ演算部を有する自動計量組合せ装置において、リターン率とLL値、UL値、UUL値により組合せ計算を調整する調整部を有することを特徴とする組合せ計量装置。
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