JP3812666B2 - 監視装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば遮断機が下りているにも拘わらず、踏切領域内に存在する移動物体や落下物等を監視するに好適な監視装置に関する。
【0002】
【関連する背景技術】
所定の監視領域における移動物体等を監視する場合、従来一般的には監視カメラが用いられる。しかしながら監視カメラを用いて得られるカメラ画像は、一般に天候(気象)の影響を受け易く、また夜間における監視が困難である。これに対して最近ではレーザレーダを用いて所定の監視領域における侵入物等を監視することが提唱されている(例えば特許文献1,2を参照)。このレーザレーダを用いた監視システムによれば、天候(気象)等の影響を受けることなく物体検出を行い得る。
【0003】
【特許文献1】
特開平11−227608号公報
【特許文献2】
特開平11−352245号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところでレーザレーダを用いて交差点における人や車両を監視する場合には、信号機の指示状態に応じて人や車両の動きの向きを判定した方が好ましい。また同様にレーザレーダを用いて踏切内における異常を監視する場合には、遮断機が降りているか否かに応じて、踏切内に人や車両、或いは落下物等が存在するか否かを判定することが好ましい。
【0005】
しかしながら信号機の指示状態や遮断機の動作状態に応じた監視を行うには、例えば信号機や遮断機の動作信号またはその動作制御信号を検出して、レーザレーダによる監視処理動作(例えば物体認識処理)を制御することが必要である。具体的には信号機や遮断機を作動させる動作制御信号等を所定の信号線を介して監視装置に入力し、信号機や遮断機の動作に連動させてレーザレーダを用いた監視処理を実行することが必要となる。これ故、そのシステム構成が大掛かりとなることが否めない。
【0006】
本発明はこのような事情を考慮してなされたもので、その目的は、レーザレーダが持つ機能を有効に活用することで、例えば遮断機の動作制御信号を入力することなしに該遮断機が降りた状態での踏切内における人や車両、更には落下物等を確実に検出することのできる簡易な構成の監視装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上述した目的を達成するべく本発明の請求項1に係る監視装置は、
<a> 所定方向に照射したレーザパルス光の反射光を受光しながら、上記レーザパルス光の照射方向を所定の監視領域の全域に亘って2次元走査するレーザレーダと、
<b> このレーザレーダにより検出される距離情報(反射光の受光タイミング)とその走査方向の情報とから上記監視領域の視野空間内における前記レーザパルス光の反射点の空間座標をそれぞれ示す3次元レーダ情報を求めるレーダ情報作成手段と、
<c> 前記3次元レーダ情報から前記所定の監視領域内に存在する物体を検出する物体検出手段と、
<d> 更に前記3次元レーダ情報から前記監視領域の視野空間内における予め設定した着目点(空間座標)に前記監視領域への物体の進入の阻止に用いられる遮断物が存在するか否かを判定して前記3次元レーダ情報を用いた前記監視領域に対する物体監視処理の必要性を判断する監視条件判定手段と、
<e> この監視条件判定手段により前記監視領域の監視が必要であると判断されたとき、前記物体検出手段による物体検出動作を実行させ、または前記物体検出手段による検出結果を出力する監視制御手段と
を具備したことを特徴としている。
【0008】
即ち、本発明に係る監視装置は、所定の監視領域における特定物の動きが、その監視領域に対する物体監視処理の必要性に関与していることに着目し、レーザレーダが持つ物体の空間座標検出機能を有効に活用して上記特定物が所定の部位(着目点)に位置付けられているか否かを判定し(監視条件判定手段)、この判定結果に応じて前記物体検出手段による物体検出動作を制御し、または前記物体検出手段による検出結果の出力を制御する(監視制御手段)ことを特徴としている。つまりレーザレーダを備えた監視装置が持つ機能を利用して自らの処理動作を制御することで、外部から制御信号を入力することなく必要な監視処理動作を実行するようにしたことを特徴としている。
【0009】
本発明の好ましい態様は、請求項2に記載するように前記所定の監視領域は踏切領域であって前記基準物体は上記踏切領域を区画する遮断機からなり、前記監視条件判定手段は、前記遮断機がその待機位置に存在するか否かを判定するものとして実現される。特に遮断機がその待機位置に存在しないことを検出して監視処理動作を実行するように制御することで、換言すれば遮断機がその待機位置に存在する場合にだけ監視処理動作を停止させることで、安全性を重視した確実性の高い踏切内の監視処理を行うことを特徴としている。
【0010】
また本発明の請求項3に係る監視装置は、請求項1または2に記載の監視装置に加えて、更に前記3次元レーダ情報を平面座標変換して監視画像を作成する座標変換手段と、この座標変換手段にて作成された監視画像に前記物体検出手段にて求められた物体を特定する補助情報を重ね合わせて表示する画像表示手段とを備えることを特徴としている。
【0011】
このように構成された監視装置によれば、所定の監視領域内に不本意に存在する物体とその存在位置を視覚的に把握(認識)し易い態様で画像表示することができる。この結果、例えば警報を発したり、そのときの前述した3次元レーダ情報を記録する等の対策を速やかに、しかも的確に講じることが可能となる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の一実施形態に係る監視装置について、踏切内への異常侵入監視を例に説明する。
図1はこの実施形態に係る監視装置の概略構成を示すものであって、10は所定の監視対象領域を走査するレーザレーダである。このレーザレーダ10は所定の筐体に一体に収容されてセンサユニットを構成し、建屋の壁面や電柱等の所定高さの監視点に設置されてその監視対象領域である踏切領域を俯瞰するように設けられる。尚、1台のレーザレーダ10にて上記踏切領域(監視対象領域)の全てを俯瞰することができない場合には、その設置位置を異ならせて複数台のレーザレーダ10が設けられる。
【0013】
ちなみにレーザレーダ10は、例えば多面体ミラー11を一定速度で回転駆動する主走査モータ12と、この主走査モータ12に対してその回転軸を直交させて設けられて上記多面体ミラー11の回転軸を所定の角度範囲内で傾動させることで該多面体ミラー11の回転面を所定速度で揺動させる副走査モータ13とを備える。そしてレーザ光源14から発せられたレーザパルス光をハーフミラー15を介して前記多面体ミラー11に照射することで、上記レーザパルス光を該多面体ミラー11の回転と傾きとに応じて所定の監視領域に照射し、またレーザパルス光の監視領域からの反射光を前記多面体ミラー11から集光レンズ16を介して受光器17により受光検知するように構成される。
【0014】
即ち、このレーザレーダ10は、多面体ミラー11の回転とその揺動とによってレーザパルス光の照射方向を主走査方向(x方向)に高速に偏向走査しながら、その走査面を副走査方向(y方向)に偏向走査し、これによって図2に例示するように所定の監視対象領域の全域を走査している。そして監視対象領域に存在する種々の物体による反射光を上記レーザパルス光の照射に同期して受光し、その受光タイミング(レーザパルス光の照射タイミングからその反射光の受光タイミングまでの経過時間)から物体(反射点)までの距離情報を求めるように構成されている。尚、レーザレーダ10による走査範囲は、例えば主走査(水平)方向に60度、副走査(垂直)方向に30度として設定されている。またレーザレーダ10は、例えばその走査方向が0.1度変化する都度、レーザパルス光を照射し、その反射光を受光することで、合計[600×300]方位からの反射光の情報を順次検出するように構成される。
【0015】
一方、例えばパーソナルコンピュータからなる監視装置本体20は、前述したレーザレーダ10を用いて検出される反射光情報から、その反射点の空間座標を示す3次元レーダ情報を求めるレーダ情報作成手段21を備える。具体的にはこのレーダ情報作成手段21は、例えば図3に示すように前記レーザ光源14を駆動するレーザパルス走査回路21aからの同期信号を受けて前記レーザパルス光の物体による反射光の受光タイミングを計測する反射光検出部21bと、この計測時間を距離情報に変換する距離情報変換部21c、およびこの距離情報を濃淡情報に変換する濃淡変換部21dとを備える。
【0016】
尚、前記計測時間を直接的に濃淡情報に変換することも勿論可能である。またこの実施形態においては上記距離情報を、例えば遠距離ほど濃度が濃くなる濃淡情報に変換する例について示すが、距離に応じて色が段階的に変化する色調変換を施すようにしても良い。また3次元レーダ情報をレーザレーダ画像として可視化する必要がない場合には、上述した濃淡変換等を行うことなく、前記反射光検出部21bにて求められる計測時間をそのままレーザパルス光の反射点の情報として用いることも勿論可能である。
【0017】
そして3次元レーダ情報としてのレーザレーダ画像は、上述したようにして求められる濃淡情報(距離情報)を前記レーザパルス走査回路21aから求められる主走査角度および副走査角度の情報に従って所定の画像メモリ21e上に順次マッピングしていくことにより作成される。即ち、レーザパルス光の走査方向を示す主走査角度および副走査角度によって特定される座標(画像メモリ21eのアドレス)に、そのときに求められた濃淡情報(距離情報)を書き込むことで、画像メモリ21e上にレーザパルス光の反射点を前述した監視対象領域において3次元的に特定するレーザレーダ画像を作成するものとなっている。
【0018】
さて上記監視装置本体20は、上述したレーダ情報作成手段21に加えて上記3次元レーダ情報(レーザレーダ画像)から前記監視対象領域内に存在する物体を検出する物体検出手段22、前記3次元レーダ情報から予め設定した着目点(空間座標)における特定物の有無を判定して前記監視対象領域に対する物体監視処理の実行を制御する監視条件判定手段23、および前記物体検出手段22による物体検出の対象領域を制限する領域判定手段24を備えている。更に監視装置本体20は、これらの基本的な処理機能に加えて後述するように平面座標変換手段25、動き検出手段26、および補助情報表示手段27を備えている。
【0019】
これらの各機能について説明すると、前記物体検出手段22は、基本的には前記3次元レーダ情報からその空間座標が連続する所定数以上の反射点のまとまりを、或る大きさを有する1つの物体として認識し、その重心を物体位置として検出する機能を備える。そして前記動き検出手段26は、このようにして検出される物体の重心位置の時間的な変化から、その物体が固定物であるか、或いは移動物体であるかを判定している。特に移動物体であると認識した場合には、上記重心位置の変化の方向を移動方向として認識し、また重心位置の変化量を移動速度として認識している。
【0020】
また領域判定手段24は、上述した如くして検出される物体の存在位置が予め設定された監視対象領域内に存在するものか否かを判定する役割を担う。具体的にはレーザレーダ10による走査範囲は、前述したようにレーザパルス光を照射し、その反射光を検出する向きの水平走査および垂直走査によって定まる領域であり、上記監視対象領域の全てを含むように設定される。従って前述したように検出される物体の中には、上記監視対象領域から外れた位置に存在するものも含まれる。そこで領域判定手段24においては、レーザレーダ10により走査される空間領域内において物体検出を行うべき領域だけを判定している。このような領域判定処理によって、例えば物体検出の基準面となる地表面自体が物体検出対象から除外され、また踏切領域から1m以上離れた位置での物体検出等が除外される。そして上記踏切領域、およびその近傍に存在する人や車両、落下物等だけが物体認識対象として絞り込まれることになる。
【0021】
さて前述した監視条件判定手段23は、この監視装置が備える特徴的な処理機能であり、予め設定された着目点(空間座標位置)に、予め指定した特定物が存在するか否かを判定し、前述した物体検出に基づく監視処理の実行を制御する役割を担っている。具体的にはこの監視条件判定手段23は、例えば特定物としての遮断機がその待機位置に存在するか否かを判定し、遮断機が待機位置に存在しない場合にだけ、前述した物体検出に基づいて踏切内に異常物が存在するか否かを監視する処理を実行させるものとなっている。
【0022】
即ち、この実施形態においては、踏切内へ人や車両の異常侵入や落下物の有無を監視することを目的としており、本質的には遮断機が降りて踏切内への侵入が阻止されている場合にのみ、その監視処理を行えば十分である。従って基本的には踏切への進入路に遮断機が降りている状態を検出して監視処理の実行を制御すれば良い。しかし遮断機が降りる位置は踏切領域の一部であり、遮断機が降りていない状態においては上記位置を人や車両が横切ることになる。
【0023】
そこでこの装置においては、遮断機がその待機位置に存在するか否か、換言すれば遮断機が上がっているか否かを判定することで、踏切内を通過する人や車両の影響を受けることなしに該遮断機の作動状態を検出している。そして遮断機がその待機位置に存在しない場合には、遮断機が降りている、または降りかけている状態であると判断することで、遮断機により踏切を遮断した状態に至る前のタイミングで速やかに監視処理の実行を指示するものとなっている。尚、この監視処理の実行制御は、前述した物体検出処理自体の実行を制御するものであっても良く、或いは物体検出に求められた物体の情報をその監視結果として出力するか否かを制御するものであっても良い。
【0024】
そしてこのような監視制御の下で求められた踏切内における異常物の検出結果は、例えば平面座標変換手段25を用いて前述した3次元レーダ情報を平面座標変換し、踏切内を天空から見下ろした状態を示す平面監視画像としてモニタ30上に画像表示される。即ち、複数台のレーザレーダ10を用いて踏切等の所定の監視領域を複数の領域に分担してそれぞれ監視するような場合、これらのレーザレーダ10による上記監視領域に対する視点とその視野の向きが異なることが否めない。そしてこれらの各レーザレーダ画像をそれぞれ個別に表示した場合には、各レーザレーダ画像毎にその視点位置を念頭において表示画像内容を判断することが必要となる。
【0025】
そこで前記平面座標変換手段25においては、これらの各レーザレーダ画像を平面座標変換し、その地表面を基準として各レーザレーダ画像の座標を合わせて合成することで、監視対象領域を平面視した1枚の監視画像を作成し、これをモニタ30に表示するものとなっている。この際、補助情報表示手段27は、例えば前述した如く認識された物体を囲む枠状の識別マーク(補助情報)を前記平面監視画像に重ねて表示し、これによって物体を強調表示してその識別性を高めている。
【0026】
またこのようにして求められる監視画像は、例えば画像記録装置31を用いて適宜記録される。特に前述した物体検出によって踏切内への人や車両の異常な侵入が検出されたとき、前述したレーザレーダ画像と共に画像記録装置31に記録することで、遮断された踏切内に侵入した人や車両の特定に利用するようにしても良い。
【0027】
図4は上述した監視装置を用いて監視される踏切の様子を示すもので、40は線路、41は線路40を跨いで設けられた踏切、そして42は踏切41の侵入口の両側にそれぞれ設けられた遮断機を示している。また43は踏切41を通行する人、44は自転車、45は車両をそれぞれ示している。この例においては上記踏切41内をその対角線に沿って2つ領域に分け、これらの各領域を2台のレーザレーダ10a,10bを用いてそれぞれ斜め方向から視野することで踏切41の全域を監視するように設定されている。尚、Aはレーザレーダ10aによる走査領域(監視領域)、Bはレーザレーダ10bによる走査領域(監視領域)をそれぞれ示している。
【0028】
また図5はこの監視装置における初期設定処理の概略的な処理手順を示しており、また図6は監視処理の実行制御手順の一例を示している。これらの処理手順について簡単に説明すると、初期設定処理はレーザレーダ10を設置した際、そのレーザレーダ10を用いて得られる情報に従って、先ず監視対象のレーザレーダ画像を作成する〈ステップS1〉。このレーザレーダ画像は、その距離情報を濃淡化することで疑似3次元的に可視化したものからなる。そしてこのレーザレーダ画像をモニタ30に表示し〈ステップS2〉、その表示画像(レーザレーダ画像)において遮断機が待機する位置(遮断機の検出範囲)を指定する〈ステップS3〉。このようにして指定された位置の空間座標を前記レーザレーダ画像から求め、その空間座標を遮断機の作動状態を監視する為の特定位置として登録する。
【0029】
以上のようにして初期設定処理が完了したならば、次に図7に示す処理手順に従って踏切に対する監視処理の実行を制御する。この監視処理は、先ずレーザレーダ画像を取得し〈ステップS11〉、そのレーザレーダ画像における特定位置(着目点)に物体(遮断機)が存在するか否かを検出する〈ステップS12〉。そして上記特定位置に物体(遮断機)が存在する場合には遮断機が降りていない(待機位置にある)と判定し、物体(遮断機)が存在しない場合には遮断機が降りていると判定する〈ステップS13〉。遮断機が降りていない場合には、踏切への通行が許可されている状態なので、監視処理を実行することなく再度、次の走査タイミングにおいて次のレーザレーダ画像を取得する〈ステップS11〉。
【0030】
一方、遮断機が降りていることが検出されたならば、踏切領域内における物体を検出する〈ステップS14〉。この物体検出は、前述したように検出対象領域を指定しながら行われる。そして物体が検出されたならば、その検出物体の大きさを判定し、必要に応じてその動きを判定する〈ステップS15〉。この判定処理によって検出物体が人であるか、車両であるか、或いは落下物であるかが識別される。そしてこの識別結果に応じて当該物体を明確に明示するべく、前述した如くレーザレーダ画像(3次元レーダ情報)を平面座標変換して求められてモニタ30に表示される監視画像に識別マーク(補助情報)を重ねて表示する〈ステップS16〉。そして必要に応じて上述した如く検出された物体(人や車両)に対して警告を発したり、そのときの監視画像等を画像記録装置31に記録する〈ステップS17〉。
【0031】
かくして上述した如く構成された監視装置によれば、レーザレーダによって検出される情報の一部を利用して該レーザレーダを用いた物体検出に基づく所定の監視領域の監視処理を実行するか否かを容易に制御することができる。特にこの実施形態においては、遮断機がその待機位置に存在するか否かを検出することで遮断機が上がっているときに踏切を通過する物体の影響を受けることなしに、遮断機の作動状態を確実に検出することができる。従って遮断機が降り、踏切の通行を禁止している状態において該踏切内に侵入する、或いは踏切内に取り残された人や車両を確実に検出し、事故防止の為の対策を速やかに講じることが可能となる等の実用上多大なる効果が奏せられる。また本装置は、遮断機の作動を制御する交通監視システムとは独立に作動させることができるので、外部インターフェースの簡素化を図ることができ、また設置コストを低減することができる等の利点も有する。
【0032】
尚、本発明は上述した実施形態に限定されるものではない。ここでは踏切内における物体の異常侵入を監視する例について説明したが、例えばタワーパーキングにおいて、その駐車スペース(カーリフト)に人が取り残されていないかを監視するシステムにも同様に適用できる。この場合には、駐車スペース(カーリフト)への進入路に設けられるドアが開いているか否かを判定し、ドアが閉じられたときに一定時間に亘って監視処理を実行するようにすれば良い。この際、駐車スペース(カーリフト)に乗せられた車両による死角によって人の存在が検出されなくなることを防ぐべく、該車両の斜め前方および斜め後方からそれぞれレーザレーダを用いて車両周囲を監視するようにすれば良い。
【0033】
またレーザレーダ10による水平・垂直方向の走査角度や、監視領域に対する俯瞰角度等は、その監視仕様に応じて定めれば良いものである。更にはレーザレーダ信号に対する信号処理形態についても種々変形することができる。要はその要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
【0034】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、レーザレーダが有する物体検出機能を有効に活かしてその監視処理の実行を制御することができ、しかも動作信頼性の高い簡易な簡易な監視装置を実現することができる。特に、例えば踏切が遮断されている場合にだけ、その踏切に侵入した物体を検出すると言う踏切監視処理を確実に実行することができる等の実用上多大なる効果が奏せられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る監視装置の概略構成図。
【図2】レーザレーダによる監視対象領域の走査形態を示す図。
【図3】レーザレーダ画像の概略的な作成処理手段を示すブロック図。
【図4】図1に示す監視装置を用いて監視される踏切の様子を示す図。
【図5】図1に示す監視装置における初期設定処理の概略的な処理手順を示す図。
【図6】図1に示す監視装置における監視処理の実行制御手順の一例を示す図。
【符号の説明】
10 レーザレーダ
20 監視装置本体
21 レーダ情報作成手段
22 物体検出手段
23 監視条件判定手段
24 領域判定手段
25 平面座標変換手段
26 動き検出手段
27 補助情報表示手段
41 踏切
42 遮断機
43 人
44 自転車
45 車両
Claims (3)
- 所定の監視領域を2次元走査するレーザレーダと、
このレーザレーダにより検出される距離情報とその走査方向の情報とから上記監視領域の視野空間内における3次元レーダ情報を求めるレーダ情報作成手段と、
上記3次元レーダ情報から前記所定の監視領域内に存在する物体を検出する物体検出手段と、
前記3次元レーダ情報から前記監視領域の視野空間内における予め設定した着目点に前記監視領域への物体の進入の阻止に用いられる遮断物が存在するか否かを判定して前記3次元レーダ情報を用いた前記監視領域に対する監視処理の必要性を判断する監視条件判定手段と、
この監視条件判定手段により前記監視領域の監視が必要であると判断されたとき、前記物体検出手段による物体検出動作を実行させ、または前記物体検出手段による検出結果を出力する監視制御手段と
を具備したことを特徴とする監視装置。 - 前記所定の監視領域は踏切領域であって、前記遮断物は上記踏切領域を区画する踏切遮断機からなり、
前記監視条件判定手段は、前記踏切遮断機がその待機位置に存在するか否かを判定するものである請求項1に記載の監視装置。 - 請求項1または2に記載の監視装置において、
更に前記3次元レーダ情報を平面座標変換して監視画像を作成する座標変換手段と、
この座標変換手段にて作成された監視画像に前記物体検出手段にて求められた物体を特定する補助情報を重ね合わせて表示する画像表示手段と
を備えることを特徴とする監視装置。
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