JP3812552B2 - ハイブリッド車両の制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、エンジンによる発電とエンジンへのトルクアシストとが可能な駆動力制御用モータを備えたハイブリッド車両の制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、エンジンとモータとを組み合わせ、そのモータが必要に応じてエンジンによる発電を行ったり、補助的に駆動力を付与(以下トルクアシストまたは単にアシストという)したりするようなハイブリッド車両が開発されている(例えば特許文献1参照)。このハイブリッド車両では、走行負荷に相当するエンジン出力(以下目標エンジン出力という)が低い領域では、エンジン出力を目標エンジン出力よりも高めに設定し、余剰出力によってモータで発電するとともにそのエネルギをバッテリに貯蔵する。一方、目標エンジン出力が高い領域では、エンジン出力を目標エンジン出力よりも低めに設定し、不足する出力をモータ出力で補う(バッテリに貯蔵したエネルギでモータを駆動する)トルクアシストを行う。
【0003】
即ち、目標エンジン出力の変動幅に対し、実際のエンジン出力の変動幅を狭く設定することができるので、エンジンを効率の高い領域で運転させ易くなり、燃費や排ガス浄化性能を高めることができる。
【0004】
また、ディーゼルエンジン等の直噴式エンジン(燃焼室内に燃料噴射手段が設けられたエンジン)において、窒素炭化物(NOx)と煤との生成を抑えるため、近年、予混合圧縮着火燃焼(以下、予混合燃焼と略す。)と呼ばれる新しい燃焼形態が提案されている(例えば、特許文献2)。この燃焼形態は、過早着火防止およびNOx等の生成の抑制のため、大量の排気を吸気に還流させつつ(以下、吸気に還流させる排気をEGRガスと称す。)、気筒の圧縮上死点よりかなり前の圧縮行程途中で燃料を噴射することにより吸気と燃料とを充分に混合させてから、この混合気を圧縮行程の終わりに自己着火させて燃焼させるようにしたものである。
【0005】
ただし、燃焼時の吸気にEGRガスが多く含まれることになると、その分、前記吸気に含まれる空気量が少なくなるため、かかる燃焼形態をエンジンの高速回転および高負荷側で実現することは困難である。このため、従来は、主に低速回転かつ低負荷側の運転領域では前記の如く予混合燃焼とし、この際、前記吸気に前記EGRガスが含まれる割合(以下、EGR率と称す。)を比較的高い第一の設定値以上に制御する一方、主に高速回転又は高負荷側の運転領域では燃料の噴射態様を切り替えて燃料の噴射を気筒の圧縮行程上死点近傍で行い、かつ、前記EGR率を前記第一の設定値より低い第二の設定値以下に制御した状態で燃焼させる(以下、拡散燃焼と称す。)ことが行われている。
【0006】
【特許文献1】
特開2002−242721号公報
【特許文献2】
特開2000−110669号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記の特許文献2に記載されたエンジンでは、上記予混合燃焼が行なわれる低負荷側の運転領域ではNOxや煤の生成を充分に抑えることができるが、拡散燃焼時が行なわれる高負荷側の運転領域では、NOx発生量が増大し易くなる。すなわち、拡散燃焼時には、燃料と空気とが充分に混合する時間がないため、混合気濃度にはむらが生じ、混合気濃度が理論空燃比に近い部分では燃焼温度が高くなってNOxが生成される。しかも、高負荷側の運転領域では燃料噴射量が多くて発熱量が大きく、このような状況下で拡散燃焼が行なわれるため、NOx発生量が増大する傾向がある。
【0008】
このため、拡散燃焼が行なわれる領域でのNOxの増大を抑制することが望まれる。
【0009】
なお、上記特許文献1に示されるようなモータを発電状態とトルクアシスト状態とに切換えるハイブリッド車両の制御と、特許文献2に示されるような予混合燃焼状態と拡散燃焼状態とに切換えるエンジン制御とは、それぞれ個別にしられているものの、これらを特別な関係で関連づけて制御するような技術は従来において見られなかった。
【0010】
本発明はかかる事情に鑑み、EGR率が大きい燃焼モードとすることが可能なエンジン低負荷側の運転領域ではこの燃焼モードによりNOxを充分に減少させるようにする一方、EGR率が大きい燃焼モードとすることができない高負荷側の運転領域ではハイブリッド車両の駆動力制御用モータを用いたトルクアシストを利用してNOxの増大を抑制し、全体として大幅なNOx低減効果を発揮させることができるハイブリッド車両の制御装置を提供するものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明のハイブリッド車両の制御装置は、エンジンの運転状態を検出する運転状態検出手段と、エンジン温度に関連する温度を検出する温度検出手段と、上記温度検出手段により検出される温度が所定温度以上のときに、EGR率が大きい第1燃焼モードとEGR率が小さい第2燃焼モードとをエンジンの運転状態に応じて切換えるエンジン制御手段と、エンジンに動力連結されてエンジン回転により発電を行う状態とエンジンへのトルクアシストを行う状態とに切換可能な駆動力制御用モータと、上記駆動力制御用モータをエンジンの運転状態に応じて制御するモータ制御手段とを備え、上記モータ制御手段は、上記第1燃焼モードでは発電のみを行い、上記第2燃焼モードではトルクアシストのみを行うように駆動力制御用モータを制御するものである。
【0012】
この構成によると、上記第2燃焼モードとされる運転領域内で上記トルクアシストが行なわれることにより、駆動輪に伝えるべきトルクに対して上記トルクアシスト分だけエンジン自体の発生トルクは低くなるため、トルクアシストを行なわない場合と比べてNOxが低減される。一方、上記トルクアシストによる電力消費を補うため第1燃焼モードとされる運転領域内で発電が行なわれ、この発電状態のときには駆動輪に伝えるべきトルクに対して対してエンジン自体の発生トルクは高くなるが、EGR率が大きい第1燃焼モードでの燃焼によりNOxは充分に低く抑えられる。従って、全体として有効にNOxが低減される。
【0013】
この発明において、上記エンジン制御手段は、上記温度検出手段により検出される温度が所定温度より低いときに第1燃焼モードの実行を禁止するように構成され、上記モータ制御手段は、上記温度が所定温度より低いとき、低負荷側の領域で発電、高負荷側の領域でトルクアシストを行い、かつ、上記温度が所定温度以上のときと比べて発電量およびトルクアシスト量を減少させるように駆動力制御用モータを制御することが好ましい。
【0014】
このようにすれば、エンジン温度に関連する温度が低いときは、多量のEGRによってエンジンの燃焼安定性が損なわれたり排気温度が低くなって排気通路に設けられている触媒の活性化が遅れたりするといった事態を避けるため、第1燃焼モードの実行が禁止される。また、このように第1燃焼モードの実行が禁止されても、運転状態に応じて上記モータが発電状態とトルクアシスト状態とに変更されることにより、ハイブリッド車両としての燃費改善等の効果が得られる。ただし、第1燃焼モードによるNOx低減作用は得られなくなるので、上記モータが発電状態とされたときにNOxが増大することを避けるため、エンジン温度に関連する温度が高い場合と比べると発電量少なくされ、それに伴ってトルクアシスト量が少なくされる。
【0015】
また、駆動力制御用モータに電気的に接続されるバッテリの蓄電量に関するパラメータを検出する蓄電量検出手段を備え、上記モータ制御手段は、当該蓄電量が所定の増大判定基準値以上のときは上記第1燃焼モードでの駆動力制御用モータによる発電を抑制し、または第2燃焼モードでのトルクアシストを増大させるようになっていることが好ましい。
【0016】
このようにすると、発電によるバッテリへの充電が過度に行なわれることが避けられ、バッテリが保護される。
【0017】
また、駆動力制御用モータに電気的に接続されるバッテリの蓄電量に関するパラメータを検出する蓄電量検出手段を備え、上記モータ制御手段は、当該蓄電量が所定の減少判定基準値以下のときは上記第2燃焼モードでの駆動力制御用モータによるトルクアシストを抑制し、または第1燃焼モードでの発電を増大させるようになっていることが好ましい。
【0018】
このようにするとバッテリの過放電が防止される。
【0019】
蓄電量が所定の減少判定基準値以下のときのトルクアシスト抑制の制御としては、例えば、上記第2燃焼モードとされる運転領域のうちでNOx排出量が比較的多い領域でのみトルクアシストを行うように駆動力制御用モータを制御する。
【0020】
このようにすると、NOx排出量が比較的多い領域でトルクアシストによるNOx抑制作用が得られながら、それ以外の領域ではトルクアシストが行なわれないためバッテリの過放電が防止される。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。
【0022】
図1は当実施形態における概略システムブロック図である。エンジン3はディーゼルエンジンであり、その主軸(クランクシャフト)にはモータ連結軸2を介してモータ1(駆動力制御用モータ)が接続されている。このモータ1は電気を動力源として回転駆動力をエンジン3に付与すること(トルクアシスト)ができる一方、エンジン3に逆駆動されることによって発電を行うこともできる。エンジン3にはトランスミッション4、プロペラシャフト5、ドライブシャフト6および駆動輪7がこの順に接続されており、モータ1およびエンジン3の駆動力が適正回転数に変速されて駆動輪7に伝達される。
【0023】
エンジン3には、燃焼のための空気を吸入する吸気通路11と、燃焼後の排ガスを排出する排気通路12とが設けられている。また吸気通路11と排気通路12とを連通するEGR通路13が設けられており、その通路中にEGRバルブ14が設けられている。このEGRバルブ14を開弁することにより排気の一部が吸気に還流される(EGR)。さらに、吸気通路11におけるEGR通路13の接続箇所より上流に、吸気絞り弁15が設けられている。
【0024】
そして、上記EGRバルブ14の開度調節と吸気絞り弁15の開度調節とによりEGR率をコントロールすることができるようになっている。すなわち、EGRバルブ14の開度が大きくなるほどEGR量が増加し、また、吸気絞り弁15の開度が小さくなるほど吸入新気量が減少してEGR量が増加することによりEGR率が大きくなる。ここで、EGR率とは、シリンダに流入するガス量(新気量+EGR量)に対するEGR量の比率をいう。
【0025】
排気通路12には、EGR通路13との分岐点より下流側に酸化触媒21、NOx浄化触媒22およびパティキュレートフィルタ(以下、DPFと略称する)23が設けられている。
【0026】
上記酸化触媒21は、排気中に含まれるHC、CO等を酸化させて浄化するものである。この酸化触媒21の直前上流側には、酸化触媒21に流入する排気の温度を検知する温度センサ36が設けられている。
【0027】
上記NOx浄化触媒22は、排気ガスがリーン空燃比のときに排気ガス中のNOxを吸蔵し、リッチ空燃比となったときにNOxを放出、還元するものである。このNOx浄化触媒22の直前上流側には、NOx浄化触媒22に流入する排気の温度を検知する温度センサ37が設けられている。
【0028】
また、上記DPF23は、排気ガス中に含まれるパティキュレートマター(煤などの粒子状物質。以下PMと略称する)を捕集して浄化するものである。DPF23の直前上流側には圧力センサ38が、直後下流側には圧力センサ39がそれぞれ設けられ、排気圧を検知する。
【0029】
モータ1にはインバータ31を介してバッテリ32が接続されている。トルクアシスト時にはモータ1が所定の出力を得られるようにバッテリ32からインバータ31を介して電力が供給される。発電時にはモータ1で発電した電力がインバータ31を介してバッテリ32に充電される。
【0030】
また、運転者の操作によるアクセル開度を検知するアクセル開度センサ33が設けられている。
【0031】
上記温度センサ36,37、圧力センサ38,39およびアクセル開度センサ33からの各検出信号はECU40に入力され、さらに、エンジン回転速度を示す信号もECU40に入力される。
【0032】
上記ECU40はモータ1およびエンジン3を制御する制御ユニットである。このECU40は、運転状態検出手段41、蓄電量検出手段42、エンジン制御手段43およびモータ制御手段44を機能的に含んでいる。
【0033】
上記運転状態検出手段41は、エンジン負荷に対応する値とエンジン回転速度とによりエンジンの運転状態を検出する。例えば、アクセル開度センサ33によって検出されるアクセル開度とエンジン回転速度とにより運転状態を調べ、あるいは、上記アクセル開度から駆動輪の目標トルクを求めて、この目標トルクとエンジン回転速度とにより運転状態を調べる。また、上記蓄電量検出手段42は、バッテリ32の蓄電量に関連するパラメータを検出し、例えば、後に詳述するように電流値と電圧値とからSOCを求める。
【0034】
上記エンジン制御手段43は、酸化触媒21の直前上流の温度センサ36(温度検出手段)によって検出される排気温度(エンジン温度に関連する温度)が所定温度以上のときに、EGR率が大きい予混合燃焼モード(第1燃焼モード)とEGR率が小さい拡散燃焼モード(第2燃焼モード)とをエンジンの運転状態に応じて切換えるようにする。そのために、予混合燃焼モードを実行する運転領域である予混合燃焼領域(H)と拡散燃焼モードを実行する運転領域である拡散燃焼領域(D)とが予めマップで設定されており、例えば図2に示すように、アクセル開度(駆動輪の目標トルク)が所定値以下の低負荷領域(ただし高速域を除く)が予混合燃焼領域(H)とされ、アクセル開度が所定値より大きい高負荷領域および高速域が拡散燃焼領域(D)とされている。
【0035】
ここで、予混合燃焼モードとは、過早着火防止のためEGR率を所定値以上に大きくしつつ、圧縮上死点よりかなり前の圧縮行程途中で燃料を噴射することにより、燃料と空気とが充分に混合してから圧縮上死点付近で自己着火による燃焼が開始されるようにする燃焼モードをいい、また、拡散燃焼モードとは、EGR率を所定値より小さくしつつ、圧縮上死点付近で燃料を噴射することにより、噴射開始直後に燃料の一部が自己着火し、その部分が核となって周囲の燃料噴霧および空気を巻き込みながら燃焼が拡散していくようにする燃焼モードをいう。
【0036】
上記予混合燃焼モードの場合に、燃料と空気との混合を良好にするため、噴射終期が圧縮上死点前の一定時期(例えばBTDC30°CA)となるように燃料噴射量の増加につれて噴射開始時期を進角するとともに、燃料噴射量の増加に応じて燃料噴射を複数回に分割して行うようにすることが好ましい。
【0037】
なお、上記排気温度が所定温度よりも低いときには、予混合燃焼モードの実行を禁止して、エンジンの全運転領域で拡散燃焼モードを実行するようになっている。
【0038】
上記モータ制御手段44は、インバータ31にモータトルク指令を出すことによってモータ1を制御する。モータトルク指令のトルク値が正であればトルクアシスト状態となり、負であれば発電状態となる。ゼロのときは何れでもない中立状態(N)となる。以下、このようなモータ1の制御をISG制御という。
【0039】
特に上記モータ制御手段44は、上記予混合燃焼モードでは発電のみを行い、拡散燃焼モードではトルクアシストのみを行うようにモータ1を制御する。すなわち、上記排気温度が所定温度以上のときに、予混合燃焼領域(H)内で発電を行い、拡散燃焼領域(D)内でトルクアシストを行うように制御する。また、上記排気温度が所定温度よりも低くて予混合燃焼が禁止されるときには、アクセル開度または目標トルクが低い低負荷側の領域で発電、アクセル開度または目標トルクが高い高負荷側の領域でトルクアシストを行うようにし、かつ、上記排気温度が所定温度以上のときと比べてトルクアシスト量を減少させる。さらに、蓄電量検出手段42により検出される値が所定の増大判定基準値以上のときは上記予混合燃焼モードでの駆動力制御用モータによる発電を抑制し、または拡散燃焼モードでのトルクアシストを増大させるようにし、また所定の減少判定基準値以下のときは上記拡散燃焼モードでの駆動力制御用モータによるトルクアシストを抑制し、または上記予混合燃焼モードでの駆動力制御用モータによる発電を増大させるようにする。
【0040】
当制御装置による制御を具体的に説明する。
【0041】
図3および図4は運転状態に応じたエンジン制御およびISG制御のフローチャートである。このフローチャートの処理がスタートすると、ステップS1で各種センサ等からの信号が入力され、ステップS2で、酸化触媒21の直前上流の温度センサ36によって検出される排気温度Tcが予め設定された所定温度Tc0(例えば200°C)より高いか否かが判定される。
【0042】
ステップS2の判定がYESのときは、アクセル開度センサ33により検出されるアクセル開度等に応じて駆動輪の目標トルクが設定される(ステップS3)。そして、上記目標トルク(またはアクセル開度)とエンジン回転速度とにより運転状態が調べられ、その運転状態が予混合燃焼領域(H)にあるか否かが判定される(ステップS4)。
【0043】
ステップS4での判定がYESのとき、つまり予混合燃焼領域(H)にあるときは、ステップS5で予混合燃焼モードによる燃料噴射およびEGRの制御が行われる。すなわち、燃料噴射が比較的早い時期(例えばBTDC30°CA付近で噴射を終了するようなタイミング)に行われるように制御されるとともに、EGR率が所定値以上に大きくなるようにEGRバルブ14及び吸気絞り弁15が制御される。
【0044】
また、ステップS4での判定がNOのとき(拡散燃焼領域にあるとき)は、ステップS6で拡散燃焼モードによる燃料噴射およびEGRの制御が行われる。すなわち、燃料噴射が圧縮上死点付近で開始されるように制御されるとともに、EGR率が所定値より小さくなるようにEGRバルブ14および吸気絞り弁15が制御される。
【0045】
ステップS5またはS6の処理に続き、SOC(バッテリ蓄電量)が予め設定された増大判定基準値SOCHより大きいか否かが判定され(ステップS7)、その判定がNOであれば、SOCが予め設定された減少判定基準値SOCLより小さいか否かが判定される(ステップS8)。
【0046】
上記SOCは、バッテリ32とインバータ31との間の電流値および電圧値に基づき、図5のような電流−電圧−SOC特性から求められる。この図に示すように、同じ電流値であれば電圧値が高いほどSOCが大きい。
【0047】
上記ステップS7,S8の判定に基づき、図6に示すISG制御のための3種類のモータトルク特性A〜Cの中から適当な特性が選択される。
【0048】
すなわち、図6は横軸にアクセル開度(駆動輪の目標トルク)、縦軸にモータトルクをとって、ISG制御のためのモータトルク特性を示しており、この図において、モータトルクが正の場合は、モータ1からエンジン3に駆動力が付与されるトルクアシストが行われ(アシスト領域)、逆にモータトルクが負の場合は、モータ1にエンジン3から駆動力が付与される発電が行われる(発電領域)。
【0049】
同図に示す3種類のモータトルク特性A〜Cは何れも、アクセル開度が小さい低負荷側の領域が発電領域となり、アクセル開度が大きい高負荷側の領域がアシスト領域となる。また、発電領域とアシスト領域の間には、モータトルク=0、即ち発電もトルクアシストもなされない中立のN領域が設けられている。そして、エンジン制御における領域との関係としては、上記発電領域が予混合燃焼領域内、上記アシスト領域が拡散燃焼領域内にあって、上記N領域が予混合燃焼領域と拡散燃焼領域との境界およびその付近に存在するように設定されている。
【0050】
同図に示す3種類のモータトルク特性A〜Cのうちでモータトルク特性Aは、発電領域における発電量が小さく抑えられる一方、アシスト領域におけるトルクアシスト量が大きくされる。モータトルク特性Cは、発電領域における発電量が大きくされる一方、アシスト領域におけるトルクアシスト量が小さく抑えられる。また、モータトルク特性Bは、発電領域における発電量およびアシスト領域におけるトルクアシスト量が、モータトルク特性A,Cの略中間の値となる。
【0051】
そして、上記ステップS7,S8の判定に基づき、上記SOCが大(ステップS7での判定がYES)の場合はモータトルク特性A、SOCが小(ステップS8での判定がYES)の場合はモータトルク特性C、SOCが中(ステップS7,S8での判定がともにNO)の場合はモータトルク特性Bが選択され、それぞれの場合に、選択されたトルク特設定によりアクセル開度に対応するモータトルクが求められてそれに応じたトルク制御が行われる(ステップS9,S10,S11)。
【0052】
なお、図6に示す例では発電領域における発電量およびアシスト領域におけるトルクアシスト量が異なる3種類のモータトルク特性A〜CをSOCに応じて選択し得るようにしているが、これに代え、またはこれに加え、図7に示すようにSOCに応じて発電領域とアシスト領域を拡縮させるようにしてもよい。すなわち、図7ではSOCが大の場合に発電領域よりアシスト領域を広くし、SOCが小の場合にアシスト領域より発電領域を広くし、SOCが中の場合に発電領域とアシスト領域を同程度とするように設定している。
【0053】
また、上記ステップS2での判定結果がNOのとき、つまり上記排気温度Tcが所定温度Tc0より低い時には、予混合燃焼モードの実行が禁止されて、全運転領域で拡散燃焼モードによる制御が実行される(ステップS12)。さらに、SOCが予め設定された増大判定基準値SOCHより大きいか否かが判定され(ステップS13)、その判定がNOであれば、SOCが予め設定された減少判定基準値SOCLより小さいか否かが判定される(ステップS14)。
【0054】
上記ステップS13,S14の判定に基づき、図8に示す3種類のモータトルク特性A´〜C´の中から適当な特性が選択される。この場合も、低負荷側の領域が発電領域、高負荷側の領域がアシスト領域、その間がN領域となるようにモータトルク特性A´〜C´が設定されるとともに、モータトルク特性A´は発電領域での発電量が小さくてアシスト領域内でのトルクアシスト量が比較的大きく、モータトルク特性C´は発電領域内での発電量が比較的大きくてアシスト領域内でのトルクアシスト量が小さく、また、モータトルク特性B´は特性A´,C´の略中間の値となる。そして、ステップS13,S14の判定に基づき、上記SOCが大(ステップS13での判定がYES)の場合はモータトルク特性A´、SOCが小(ステップS14での判定がYES)の場合はモータトルク特性C´、SOCが中(ステップS13,S14での判定がともにNO)の場合はモータトルク特性B´が選択され、それぞれの場合に、選択されたトルク特設定によりアクセル開度に対応するモータトルクが求められてそれに応じたトルク制御が行われる(ステップS15,S16,S17)。
【0055】
この場合のトルク特性A´〜C´(図8)は、排気温度が高い場合のトルク特性A〜C(図6)と比べ、発電領域における発電量およびアシスト領域におけるトルクアシスト量がともに小さくされている。
【0056】
なお、図8に示すようにSOCに応じて発電領域における発電量およびアシスト領域におけるトルクアシスト量の変更(トルク特性A´〜C´の選択)を行うことに代え、またはこれに加え、SOCに応じて発電領域とアシスト領域を拡縮させるようにしてもよい(図7参照)。ただし、排気温度が低い場合は排気温度が高い場合と比べ、発電領域及びアシスト領域を小さくしておく。
【0057】
以上のようなISG制御によると、目標トルクが低いときにはモータトルクが負(発電状態)にされてエンジン出力が高められる一方、目標トルクが高いときにはトルクアシストが行われてエンジン出力が低くされているので、全体的にエンジン出力が燃費最適となるエンジン出力に近づき、またバッテリ32に貯蔵されたエネルギがトルクアシスト時に取り出されるのでエネルギが無駄なく利用され、燃費が向上する。
【0058】
また、エンジン制御としては、図9に示すように、アクセル開度(駆動輪の目標トルク)が所定値以下の予混合燃焼領域(H)では、EGR弁開度が大きくされるとともに吸気絞り弁開度が小さくされることによりEGR率が大きくされ、この状態で燃料噴射が比較的早い時期に行われることにより、予混合燃焼が行なわれる。また、高負荷時には空気量確保のためEGRを少なくする必要があって予混合燃焼を実現することが困難であるため、アクセル開度(駆動輪の目標トルク)が所定値より高い拡散燃焼領域(D)では、EGR弁開度が小さくされるとともに吸気絞り弁開度が大きくされることによりEGR率が小さくされ、この状態で上死点付近で燃料が噴射され、拡散燃焼が行なわれる。
【0059】
そして、上記予混合燃焼が行なわれているときは、均一で希薄な混合気が形成できるため、NOxおよびPMをともに少なくすることができ、さらに多量のEGRが行なわれることによってもNOxが低減される。一方、拡散燃焼時には、燃料と空気とが充分に混合する時間がないため、混合気濃度にはむらが生じ、混合気濃度が理論空燃比に近い部分では燃焼温度が高くなってNOxが生成され、また、EGRが少ないことによってもNOxが増加し易い。そして、この拡散燃焼状態では特に負荷が高くなるにつれてNOxが急激に増加する。
【0060】
このような傾向に対し、当実施形態の制御装置では、予混合燃焼領域内で発電が行なわれる一方、拡散燃焼領域内でトルクアシストが行なわれることにより、NOxを低減する効果が得られる。すなわち、拡散燃焼領域の高負荷側では、モータによるトルクアシストが行なわれることにより、目標トルクに対して上記トルクアシスト分だけエンジン自体の発生トルクは低くなるため、NOxが大幅に低減される。また、上記トルクアシストによる電力消費を補うため予混合燃焼領域内の低負荷側で発電が行なわれ、この発電状態のときには目標トルクに対してエンジントルク自体の発生トルクは高くなるが、予混合燃焼によりNOxは充分に低く保たれる。従って、全体としてNOx低減効果が有効に得られる。
【0061】
なお、PM排出量は、同図中に示すように、予混合燃焼から拡散燃焼に切換わったときに急激に増加するというわけではないが、エンジントルクが高くなるにつれて次第に増加する。従って、高負荷時にトルクアシストによってエンジン自体の実際のトルクは低くすることは、高負荷時のPM排出量の増大抑制にも効果はある。
【0062】
さらに当実施形態では、バッテリの蓄電量(SOC)に応じてモータトルク特性を変更している(ステップS7〜S11、S13〜S17、図6〜図8参照)ため、上記のような効果が発揮されつつ、バッテリの蓄電量に過不足が生じることが防止される。すなわち、SOCが大の時には予混合燃焼領域内での発電量が小さくなり、ないしは発電領域が小さくなるような特性とされることにより、バッテリの過充電が防止され、また、SOCが小の時には、拡散燃焼領域内でのトルクアシスト量が小さくなり、ないしはアシスト領域が小さくなるような特性とされることにより、バッテリの過放電が防止される。
【0063】
また、上記排気温度が低いとき、多量のEGRを行なうと、エンジンの燃焼が不安定になるとともに、筒内での燃焼温度が低くなり、それに伴って排気温度が低くなるため、酸化触媒21等の温度上昇が遅れて、エミッションの悪化を招く。このような事態を避けるため、上記排気温度が低いときには予混合燃焼が禁止されるが、この場合にも、エンジンの低負荷側の領域で発電、高負荷側の領域でトルクアシストが行なわれることにより、燃費改善効果および高負荷側でのNOx増大を抑制する効果が得られる。ただし、この場合に低負荷側の領域において予混合燃焼によるNOx抑制作用は得られなくなるため、上記排気温度が高いときと比べ、低負荷側の領域における発電量が小さくされ、それに伴って高負荷側の領域におけるトルクアシスト量が小さくされる。
【0064】
次に、排気通路12中に設けられているDPF23をPM堆積量増大時に再生する処理、および、NOx浄化触媒22をNOx吸着量増大時に再生する処理を説明する。
【0065】
図10はDPF23の再生条件の判定とそれに応じた再生の処理をフローチャートで示している。この処理がスタートすると、まずステップS21で、図11に示すPM排出量特性のマップから各時点におけるPM排出量が演算される。このPM排出量特性のマップは、アクセル開度およびエンジン回転速度とPM排出量との関係を示すもので、この関係としては、アクセル開度が大きくなるにつれてPM排出量が増加し、かつ、エンジン回転速度が大きくなるほどPM排出量が増加する。
【0066】
続いて、上記PM排出量を積算することによりPM堆積量Q1が推定される(ステップS22)。一方、圧力センサ38,39によって検出されるDPF23前後の排気圧力が入力され、DPF前後差圧ΔPが演算される(ステップS23)。そして、図12に示すDPF前後差圧特性から、現時点でのDPF前後差圧ΔPに対するPM堆積量Q2が別途推定される(ステップS24)。上記DPF前後差圧特性は、PM堆積量とDPF前後差圧との関係を示すものであり、PM堆積量が増加するにつれてDPF前後差圧が大きくなる。
【0067】
次に、DPF前後差圧ΔPが予め設定された閾値ΔP0より大きいか否かの判定がなされる(ステップS25)。ステップS25での判定がYESであればPM堆積量Q2の方がPM堆積量Q1よりも高精度であると判断され、Q2が最終的なPM堆積量Qとされる(ステップS26)。一方、ステップS25でNOと判定されると、PM堆積量Q1の方がPM堆積量Q2よりも高精度であると判断され、Q1が最終的なPM堆積量Qとされる(ステップS27)。
【0068】
続いてステップS28で、上記PM堆積量Qが再生判定用基準値Qaを超えているか否かの判定がなされる。このステップS28でNOと判定されると、PM堆積量は充分少なくて、未だPF再生処理は不要なのでリターンする。
【0069】
ステップS28での判定がYESであれば、DPF再生指令がなされ(ステップS29)、吸気絞り弁15が絞られるとともに後噴射が実施される(ステップS30)。これによって排気温度が600℃程度に上昇し、PMが燃焼する。次に、再生時間あるいはDPF前後差圧等から推定されるPM堆積量Qが再生終了判定用の基準値Q0(0に近い値)よりも小さくなったか否かの判定がなされる。この判定がNOであれば、ステップS30に戻ってPF再生処理が継続され、YESになれば、PF再生処理を終了し(ステップS32)、リターンする。
【0070】
以上のようなDPF再生処理によると、PM堆積量Qが増大したときに、PF再生処理(ステップS32)が行なわれることによりDPF23に堆積したPMが燃焼し、DPF23が再生する。従って、DPF23によるPMの浄化性能が良好に保たれる。
【0071】
また、図13はNOx浄化触媒22の再生条件の判定とそれに応じた再生の処理をフローチャートで示している。この処理がスタートすると、まずステップS41で、図14に示すNOx排出量特性のマップから各時点におけるNOx排出量が推定される。このNOx排出量特性のマップは、アクセル開度およびエンジン回転速度とPM排出量との関係を示すもので、この関係としては、アクセル開度が大きくなって予混合燃焼領域(H)から拡散燃焼領域(D)に移行したときにNOx排出量が急増し、さらに拡散燃焼領域(D)においてアクセル開度の増大に伴いNOx排出量が増加し、かつ、エンジン回転速度が大きくなるほどNOx排出量が増加する。
【0072】
続いて、上記NOx排出量を積算することによりNOx浄化触媒(LNT)22のNOx堆積量が推定され(ステップS42)、このNOx堆積量が所定値を超えているか否かの判定がなされる(ステップS43)。このステップS43でNOと判定されると、NOx堆積量は充分少なくて未だ再生処理は不要なのでリターンする。
【0073】
ステップS43での判定がYESであれば、LNT再生指令がなされ(ステップS44)、再生処理が実行される(ステップS45)。ここで行なわれる再生処理は、所定時間(1秒間程度)だけ空燃比が理論空燃比よりもリッチになるように燃料噴射量を増量補正する処理(所謂リッチスパイク)を行なうものである。
【0074】
以上のようなNOx浄化触媒再生処理によると、NOx浄化触媒22のNOx堆積量が増大したときに、所謂リッチスパイクによる再生処理(ステップS45)が行なわれることにより、NOx浄化触媒22に堆積したNOxが放出、還元され、NOx浄化触媒22が再生する。従って、NOx浄化触媒22によるNOxの浄化性能が良好に保たれる。
【0075】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明の装置の具体的構成は上記実施形態に限定されず、種々変更可能である。
【0076】
例えば、上記実施形態ではエンジン3をディーゼルエンジンとしたが、直噴式で圧縮自己着火を行なうガソリンエンジンを搭載したハイブリッド車両の制御装置に適用しても良い。
【0077】
また、当実施形態では排気通路12に酸化触媒21、NOx浄化触媒22およびDPF23を設けているが、酸化触媒21を設けずに、DPF22が酸化触媒作用を併有するもの(酸化触媒担持型DPF)としても良い。
【0078】
【発明の効果】
以上のように、本発明のハイブリッド車両の制御装置は、EGR率が大きい第1燃焼モードとEGR率が小さい第2燃焼モードとをエンジンの運転状態に応じて切換えるエンジン制御手段と、駆動力制御用モータと、モータ制御手段とを備え、上記第1燃焼モードでは発電のみを行い、上記第2燃焼モードではトルクアシストのみを行うように駆動力制御用モータを制御しているため、上記第2燃焼モードとされる運転領域内で上記トルクアシストによりNOxが低減され、一方、上記第1燃焼モードとされる運転領域内で発電が行なわれて、このときにはEGR率が大きい第1燃焼モードでの燃焼によりNOxは充分に低く抑えられる。このようにハイブリッド車両における駆動力制御用モータの制御と、上記第1,第2燃焼モードを切換えるエンジン制御とを効果的に関連させて行なうことにより、全体としてNOxを大幅に低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態によるハイブリッド車両の制御装置の概略システムブロック図である。
【図2】エンジンの燃焼モードを切換える制御マップを示す図である。
【図3】エンジン制御およびISG制御のフローチャートである。
【図4】エンジン制御およびISG制御のフローチャートであって、図3のフローチャートに続く部分である。
【図5】バッテリの電流値および電圧値と蓄電量(SOC)との関係を示す特性図である。
【図6】排気温度が高い場合のISG制御特性を示す特性図である。
【図7】発電領域とアシスト領域を拡縮させた場合の領域設定図である。
【図8】排気温度が高い場合のISG制御特性を示す特性図である。
【図9】アクセル開度に応じた燃焼モード、EGR率、EGR弁開度、吸気絞り弁開度、NOx排出量およびPM排出量の変化を示す図である。
【図10】DPFの再生条件の判定とそれに応じた再生の処理のフローチャートである。
【図11】アクセル開度およびエンジン回転速度とPM排出量との関係を示す特性図である。
【図12】PM堆積量とDPF前後の差圧との関係を示す特性図である。
【図13】NOx浄化触媒の再生条件の判定とそれに応じた再生の処理のフローチャートである。
【図14】アクセル開度およびエンジン回転速度とNOx排出量との関係を示す特性図である。
【符号の説明】
1 モータ
3 エンジン
13 EGR通路
14 EGRバルブ
15 吸気絞り弁
32 バッテリ
33 アクセル開度センサ
36 温度センサ
40 ECU
41 運転状態検出手段
42 蓄電量検出手段
43 エンジン制御手段
44 モータ制御手段
Claims (5)
- エンジンの運転状態を検出する運転状態検出手段と、
エンジン温度に関連する温度を検出する温度検出手段と、
上記温度検出手段により検出される温度が所定温度以上のときに、EGR率が大きい第1燃焼モードとEGR率が小さい第2燃焼モードとをエンジンの運転状態に応じて切換えるエンジン制御手段と、
エンジンに動力連結されてエンジン回転により発電を行う状態とエンジンへのトルクアシストを行う状態とに切換可能な駆動力制御用モータと、
上記駆動力制御用モータをエンジンの運転状態に応じて制御するモータ制御手段とを備え、
上記モータ制御手段は、上記第1燃焼モードでは発電のみを行い、上記第2燃焼モードではトルクアシストのみを行うように駆動力制御用モータを制御することを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。 - 上記エンジン制御手段は、上記温度検出手段により検出される温度が所定温度より低いときに第1燃焼モードの実行を禁止するように構成され、上記モータ制御手段は、上記温度が所定温度より低いとき、低負荷側の領域で発電、高負荷側の領域でトルクアシストを行い、かつ、上記温度が所定温度以上のときと比べて発電量およびトルクアシスト量を減少させるように駆動力制御用モータを制御することを特徴とする請求項1記載のハイブリッド車両の制御装置。
- 駆動力制御用モータに電気的に接続されるバッテリの蓄電量に関するパラメータを検出する蓄電量検出手段を備え、上記モータ制御手段は、当該蓄電量が所定の増大判定基準値以上のときは上記第1燃焼モードでの駆動力制御用モータによる発電を抑制し、または第2燃焼モードでのトルクアシストを増大させることを特徴とする請求項1または2記載のハイブリッド車両の制御装置。
- 駆動力制御用モータに電気的に接続されるバッテリの蓄電量に関するパラメータを検出する蓄電量検出手段を備え、上記モータ制御手段は、当該蓄電量が所定の減少判定基準値以下のときは上記第2燃焼モードでの駆動力制御用モータによるトルクアシストを抑制し、または第1燃焼モードでの発電を増大させることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のハイブリッド車両の制御装置。
- 上記モータ制御手段は、蓄電量が所定の減少判定基準値以下のときのトルクアシスト抑制の制御として、上記第2燃焼モードとされる運転領域のうちでNOx排出量が比較的多い領域でのみトルクアシストを行うように駆動力制御用モータを制御することを特徴とする請求項4記載のハイブリッド車両の制御装置。
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