JP3811351B2 - 無線通信システムにおけるゲートウェイ装置及びそのデータ送信方法 - Google Patents

無線通信システムにおけるゲートウェイ装置及びそのデータ送信方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、無線通信システムに係り、特にユーザーの希望する受信時刻にデータを送信するゲートウェイ機能を有する無線通信システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
後述の本発明の実施形態において主にパケット交換型の無線通信システムにおける場合について説明する都合上、ここでは従来の無線通信システムの一例としてパケット通信システムについて述べる。まず、図9を用いて、パケット通信システムの概略を説明する。図9は、一般的なPDC移動パケット通信システムの一例を示す概念図である。
【0003】
図示するように、一般的なPDC移動パケット通信システム901は、少なくともパケット関門中継処理機能(Mobile Gateway Function;MGF)902と、パケット加入者系交換機能(Mobile Packet processing Function;MPF)903と、基地局(Base Station;BS)904と、移動局(Mobile Station;MS)905と、ゲートウェイ機能(Gate Way Function;GWF)906と、NSP/イントラネット907とを含む。
【0004】
MGF902は、PDC移動パケット通信システムと、外部ネットワークとを接続するゲートウェイの機能を有する。
【0005】
MPF903は、MGF902とBS904との間に位置し、パケット交換を行う機能を有する。
【0006】
BS904は、在圏するMS905と無線パケットを送受信する機能を有する。
【0007】
GWF906は、PDC移動パケット通信システム901とNSP/イントラネット907とを接続する。
【0008】
次いで、図10を用いて、このようなパケット通信システムにおけるデータの流れ、及び一般的な課金システムについて説明する。
【0009】
例えば、MS1001からNSP/イントラネット907のメールアドレスにメールを送信する場合、ルート(1)を通る。即ち、MS1001からNSP/イントラネット907へ到達するまでに、BS904、MPF903、MGF902、及びGWF906を順に通る。この場合、通信料金はMS1001の加入者に課金される。
【0010】
次に、MS1001からMS1002へメールを送信する場合、ルート(2)を通る。即ち、MS1001からMS1002へ到達するまでに、BS904、MPF903、MGF902、GWF906、MGF902、MPF903、及びBS904を順に通る。この場合、通信料金は、MS1001からGWFまではMS1001の加入者に課金され、GWFからMS1002まではMS1002の加入者に課金される。
【0011】
次に、NSP/イントラネット907からMS1002にメールを送信する場合、ルート(3)を通る。即ち、NSP/イントラネット907からMS1002へ到達するまでに、GWF906、MGF902、MPF903、及びBS904を順に通る。この場合、通信料金はMS1002の加入者に課金される。
【0012】
このように、パケット通信システムにおけるメールその他のデータ送受信においては、発信者への課金が原則となる旧来の固定電話による通話と異なり、移動局から最寄りのGWFまでの料金は送信の場合も受信の場合も該移動局加入者の負担となる。
【0013】
最近では、上記のような課金システムを前提として、時間帯によって通信料金に差を設けるサービスを提供するサービス事業者も登場している。即ち、例えば、トラフィックの多い時間帯には通信料金を相対的に高く、トラフィックの少ない時間帯には相対的に安くするといった料金体系が採用され、若しくは採用が検討されている。
【0014】
このような料金体系は、多様な料金の選択肢を与えられたサービス利用者にとって便宜であるだけでなく、サービス事業者側にもトラフィックの分散・平準化を図ることができるというメリットがある。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のような「送受信にかかわらず最寄りのGWFまでの料金が課金される」従来の無線通信システムにおいては、メール若しくはその他のデータを送信しようとするサービス利用者は、任意の時刻に送信することによって送信時刻を選択することができ、上記時間帯別料金体系のメリットを享受することができるが、メール若しくはその他のデータの受信者側は受信時刻を選択できず、上記料金体系のメリットを充分に享受できないという課題が残る。
【0016】
本発明は、このような課題を解決するために提案されたものであり、メールその他のデータの受信者が受信時刻を選択することによって時間帯別料金体系のメリットを享受できるようにし、且つ上記選択を厳守しつつ、その範囲内でトラフィックの分散・平準化をも図る無線通信システムを提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1の態様に係る無線通信システムのゲートウェイ装置は、送信先移動局毎に異なる時刻にデータを送信する送信手段と、所定移動局に対する所望受信時刻を保持し、前記所定移動局へのデータ送信が前記所望受信時刻に行われるように前記送信手段を制御する送信制御手段と、を有する構成を採る。
【0018】
この構成によれば、移動局のユーザーが任意の時刻に自局宛のデータを受信することができるため、受信側移動局のユーザーも時間帯別料金体系のメリットを享受することができるようになる。
【0019】
本発明の第2の態様に係るゲートウェイ装置は、第1の態様において、前記送信制御手段は、各移動局から所望受信時刻を含むデータを受信する受信部と、この受信された所望受信時刻を含むデータを送信元の移動局と関連付けて保存する保存部とを有する構成を採る。
【0020】
この構成によれば、受信側移動局のユーザーが容易に所望受信時刻をゲートウェイ装置に設定することができ、より便利に時間帯別料金体系のメリットを享受することができるようになる。
【0021】
本発明の第3の態様に係るゲートウェイ装置は、第1又は第2の態様において、前記所望受信時刻を含むデータは、送信データ及び送信データのヘッダのうち少なくとも一方に所定情報が含まれていることを条件として自局宛の送信データを所定データ種類に分類するための所望データ分類条件と、この条件によって分類された各データ種類に対する個別の所望受信時刻とを含み、前記送信制御手段は、送信データを前記所定データ種類に分類するデータ分別処理部を有し、該分別された送信データを該所定データ種類に対応する前記個別の所望受信時刻に送信する構成を採る。
【0022】
本発明の第4の構成に係るゲートウェイ装置は、第3の構成において、前記所定情報は、データサイズ、電子メール送信元のメールアドレス若しくはメールアドレスに含まれるドメイン、電子メールのサブジェクト内の任意の文字若しくは文字列、電子メール本文内の任意の文字若しくは文字列、電子メール添付ファイルの有無、及び電子メール添付ファイルのファイル種類のうちの少なくとも一つである構成を採る。
【0023】
これらの構成によれば、任意に設定できる諸条件によりデータを分類して、分類されたデータをそれぞれ任意の時刻に受信することができるようになるため、ユーザーの利便性が向上する。
【0024】
本発明の第5の構成に係るゲートウェイ装置は、第1乃至第4の態様のいずれか一において、前記所望受信時刻は、所望時間範囲内の任意時刻である構成を採る。
【0025】
この構成によれば、ユーザーは、所望受信時刻設定の際に、例えば「4時から6時の間」という具合に範囲で指定できるため、具体的な時刻を指定する手間が省ける。
【0026】
又、具体的な時刻の指定をユーザーに要求すると、設定の容易さから多くのユーザーが「4時00分」などの各時のちょうど「00分」を指定することが想定される。このような場合においてユーザーの受信希望に沿おうとするならば、各時ちょうどばかりにトラフィックが多くなるおそれが懸念される。ユーザーに要求する時刻指定が範囲指定であれば、システム側はトラフィックの状況を監視しながら上記範囲内で最もトラフィックが空いている時に送信することができ、トラフィックの分散・平準化を図ることができる。
【0027】
本発明の第6の態様に係るゲートウェイ装置は、第5の態様において、前記送信制御手段は、複数の連続する所定単位時間から成る所定期間内のトラフィックを前記所定単位時間毎に監視するトラフィック監視部と、この監視結果に基づき、前記所望受信時刻が所定単位時間内においてなるべく分散され、前記所定単位時間内のトラフィックの最大値が下がるように、前記所望時間範囲内の任意時刻を定める送信時刻スケジューリング部とを更に有する構成を採る。
【0028】
この構成において、「所定単位時間」とは例えば「1時間」であり、「所定期間」とは例えば「1日(24時間)」である。
【0029】
この構成によれば、ゲートウェイ装置は、トラフィックの監視結果を所定の単位時間(例えば1時間)毎に集計する。例えば、所定単位時間が1時間であり、その開始時刻が4時であると仮定するならば、4時から5時までの間のトラフィックの合計、5時から6時までの間のトラフィックの合計・・・・が集計されることになる。
【0030】
そして、本構成に係る送信時刻スケジューリング部は、各所定単位時間につき、その単位時間内に所望受信時刻が係る移動局宛の送信データを該単位時間内でなるべく分散させて送信することによって、該単位時間内の最大トラフィックの低減を図ることができる。上記分散させる際、各所望受信時刻の所望時刻範囲は必ず尊守されるという制約の中で最大限に時間的に分散された送信時刻配分が図られる。
【0031】
本発明の第7の態様に係るゲートウェイ装置は、第6の態様において、前記送信制御手段は、前記送信時刻スケジューリング部による一所定単位時間に対するスケジューリング終了後、該一所定単位時間とこれに続く次の所定単位時間とから成る所定単位時間列を生成する時間列生成部と、スケジューリング制御部と、を更に有し、前記送信時刻スケジューリング部は、前記トラフィック監視部による監視結果に基づき、前記所望受信時刻が前記所定単位時間列内においてなるべく分散され、前記所定単位時間列全体におけるトラフィックの最大値が下がるように、前記所望時間範囲内の任意時刻を定め、前記時間列生成部は、一所定単位時間列に対するスケジューリング終了後、該一所定単位時間列とこれに続く次の所定単位時間とから成る新しい所定単位時間列を生成し、前記スケジューリング制御部は、前記新しい所定単位時間列に含まれる所定単位時間数を監視し、この所定単位時間数が所定数に達した時に前記時間列生成部にそれ以上の新たな所定単位時間列の生成を停止させる構成を採る。
【0032】
この構成において、「所定単位時間」とは例えば「1時間」であり、「所定期間」とは例えば「1日(24時間)」であり、この所定単位時間が例えば4時から開始するとすれば、最初の所定単位時間は4時から5時までの1時間を指し、これに続く所定単位時間は5時から6時までの1時間を指し、これら2つの連続する所定単位時間から形成される「所定単位時間列」は4時から6時までの2時間を指すことになる。又、本構成における「所定単位時間数」は例えば24であり、上記例に従うならば、所定単位時間列の長さが24時間に達したところで処理を終えることを意味する。
【0033】
この構成によれば、例えば1日全体のトラヒックにつき、ユーザーの所望受信時刻を満たすという制約の中でトラヒックを最大限分散させることができるため、受信側のユーザーが時間帯別料金体系のメリットを享受できると共に、それに伴うトラヒックの集中を防ぎ、トラヒックの分散を図ることができる。
【0034】
本発明の第8の態様に係るゲートウェイ装置は、第6又は第7の態様において、前記送信時刻スケジューリング部は、前記所定単位時間内若しくは前記所定単位時間列内において、送信時刻間隔が均一となるようにスケジューリングする構成を採る。
【0035】
この構成によれば、トラヒックを分散させる範囲と該範囲内に送信すべきデータ量が判明すれば、簡易に分散処理を実行することができる。
【0036】
本発明の第9の態様に係るゲートウェイ装置は、第1乃至第4の態様のいずれか一において、前記所望受信時刻は前記ゲートウェイ装置が送信すべきデータを受信した時刻から所定時間経過後の時刻である構成を採る。
【0037】
この構成によれば、送信元から定時に送信されることが予めわかっているデータなどについての所望受信時刻設定が簡素化される。
【0038】
本発明の第10の態様に係るゲートウェイ装置は、第9の態様において、前記所定時間を零とし、前記送信制御手段は、前記ゲートウェイ装置が送信すべきデータを受信すると直ちに移動局に送信するように前記送信手段を制御する構成を採る。
【0039】
この構成によれば、ユーザーが特段の所望受信時刻を欲しない場合若しくは特段の所望受信時刻を必要としないデータを受信する場合には、所望受信時刻を設定しなくても従来通りにデータを直ちに受信することができる。
【0040】
本発明の第11の態様に係る無線通信システムは、第1乃至第10の態様のいずれか一のゲートウェイ装置を含む構成を採る。
【0041】
この構成によれば、システム運営側は、受信局側のユーザーもメリットを受けることができる時間帯別料金体系を有するサービスを提供できると共に、ユーザーの希望に沿うことを厳守する範囲内において最大限のトラヒック分散を図ることもできる。
【0042】
本発明の第12の態様に係る無線通信システムにおけるゲートウェイ装置のデータ送信方法は、各移動局から所望受信時刻を含むデータを受信し、この受信された所望受信時刻を含むデータを送信元の移動局と関連付けて保存し、所望受信時刻が保存されている移動局へのデータ送信を前記所望受信時刻に行う方法を採る。
【0043】
この方法によれば、受信側移動局のユーザーが、容易に所望受信時刻をゲートウェイ装置に設定し、任意の時刻に自局宛のデータを受信することができるため、受信側移動局のユーザーも時間帯別料金体系のメリットを享受することができるようになる。
【0044】
本発明の第13の態様に係るゲートウェイ装置のデータ送信方法は、第12の態様において、前記所望受信時刻を含むデータは、自局宛の送信データを所定データ種類に分類するため所望データ分類情報と、分類された各データ種類に対する個別の所望受信時刻と、を含み、前記所望受信時刻を含むデータから前記所望データ分類情報を読み取り、この読み取られた所望データ分類情報に基づいて該移動局宛の送信データを所定データ種類に分類し、前記所望受信時刻を含むデータから前記個別の所望受信時刻を読み取り、分類された送信データを前記所定データ種類毎に対応する前記個別の所望受信時刻にデータを送信する方法を採る。
【0045】
この方法によれば、任意に設定できる諸条件によりデータを分類して、分類されたデータをそれぞれ任意の時刻に受信することができるようになるため、ユーザーの利便性が向上する。
【0046】
本発明の第14の態様に係るゲートウェイ装置のデータ送信方法は、第13の態様において、前記所望受信時刻が所望時間範囲内の任意時刻である場合に、複数の連続する所定単位時間から成る所定期間内のトラフィックを前記所定単位時間毎に監視し、この監視結果に基づき、前記所望受信時刻が所定単位時間内においてなるべく分散され、前記所定単位時間内のトラフィックの最大値が下がるように、前記所望時間範囲内の任意時刻を定める方法を採る。
【0047】
本発明の第15の態様に係るゲートウェイ装置のデータ送信方法は、第14の態様において、前記送信制御工程は、一所定単位時間に対するスケジューリング終了後、該一所定単位時間とこれに続く次の所定単位時間とから成る所定単位時間列を生成し、トラフィック監視結果に基づき、前記所望受信時刻が前記所定単位時間列内においてなるべく分散され、前記所定単位時間列全体におけるトラフィックの最大値が下がるように、前記所望時間範囲内の任意時刻を定め、一所定単位時間列に対するスケジューリング終了後、該一所定単位時間列とこれに続く次の所定単位時間とから成る新しい所定単位時間列を生成し、この新しい所定単位時間列に含まれる所定単位時間数を監視し、この所定単位時間数が所定数に達した時にそれ以上の新たな所定単位時間列の生成を停止する方法を採る。
【0048】
この方法によれば、例えば1時間毎のトラヒックにつき、又は1日全体のトラヒックにつき、ユーザーの所望受信時刻を満たすという制約の中でトラヒックを最大限分散させることができるため、受信側のユーザーが時間帯別料金体系のメリットを享受できると共に、それに伴うトラヒックの集中を防ぎ、トラヒックの分散を図ることができる。
【0049】
本発明の第16の態様に係るゲートウェイ装置のデータ送信方法は、第14又は第15の態様において、前記所定単位時間内若しくは前記所定単位時間列内において、送信時刻間隔が均一となる方法を採る。
【0050】
この方法によれば、トラヒックを分散させる範囲と該範囲内に送信すべきデータ量が判明すれば、簡易に分散処理を実行することができる。
【0051】
本発明の第17の態様に係るゲートウェイ装置のデータ送信方法は、第12又は第13の態様において、前記所望受信時刻は前記ゲートウェイ装置が送信すべきデータを受信した時刻から所定時間経過後の時刻である方法を採る。
【0052】
この方法によれば、送信元から定時に送信されることが予めわかっているデータなどについての所望受信時刻設定が簡素化される。
【0053】
本発明の第18の態様に係るゲートウェイ装置のデータ送信方法は、第17の態様において、前記所定時間を零とし、ゲートウェイ装置が送信すべきデータを受信すると直ちに移動局に送信するように前記送信工程を制御する方法を採る。
【0054】
この方法によれば、ユーザーが特段の所望受信時刻を欲しない場合若しくは特段の所望受信時刻を必要としないデータを受信する場合には、所望受信時刻を設定しなくても従来通りにデータを直ちに受信することができる。
【0055】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施の形態について説明する。なお、同一の構成要素には全図を通じて同一の符番を付す。
【0056】
又、本発明は、パケット交換型のシステムにも、回線交換型のシステムにも適用可能であるが、以下の各実施形態においては一例としてパケット通信システムを前提とする。なお、本発明に係るゲートウェイ装置の無線通信システム若しくはネットワーク内における位置付けや基本的な役割はパケット通信システムを例として既に述べた従来システムの場合と同様であり、ここでは上記システムにおけるゲートウェイ装置外部の構成や機能については詳しい説明を省略する。このことは、回線交換型のシステムであっても、ゲートウェイ装置外部の通信システムの構成は本発明の機能に影響を与えるものではないことを意味する。
【0057】
(実施の形態1)
まず、図1及び図2を用いて、本発明の実施の形態1に係るゲートウェイ装置及びそのデータ送信方法について説明する。図1は、本発明の実施の形態1に係るゲートウェイ装置の概略構成を示すブロック図であり、図2は、本発明の実施の形態1に係るデータ送信方法を示すシーケンス図である。
【0058】
最初に図1を参照し、本実施形態に係るゲートウェイ装置の構成について説明する。ゲートウェイ装置(GWF)101は、データ送受信処理部102と、受信時刻管理部103と、所望受信時刻データ保持部104と、送信制御部105と、送信データ保持部106とを有する。
【0059】
データ送受信処理部102は、装置外部とのデータ送受信を処理し、特に送信制御部105からの制御によって送信先移動局毎に異なる時刻にデータを送信する能力を有する。
【0060】
受信時刻管理部103は、受信側移動局から該移動局のユーザーの所望受信時刻を受信し、所望受信時刻データ保持部104に書き込む。所望受信時刻データ保持部104は、各移動局のユーザー所望のデータ受信時刻を該移動局と関連付けて保持する。
【0061】
送信制御部105は、移動局への送信データを移動局毎に個別に送信するようにデータ送受信処理部102を制御する。その際、送信制御部105は、所望受信時刻データ保持部104にアクセスし、これから送信しようとする宛先の移動局についての所望受信時刻データを取得し、該移動局宛の送信データは該所望受信時刻に送信するようにデータ送受信処理部102を制御する。
【0062】
送信データ保持部106は、送信制御部105を介して送信データを受信し、該データの宛先移動局のユーザー所望受信時刻まで一時的に格納する。格納された該送信データは、該所望時刻になると送信制御部105によって読み出され、データ送受信処理部102へ送られる。
【0063】
次いで、図2を参照し、本実施形態に係る動作及び処理方法について説明する。なお、ここでは移動局間の通信について簡素化して説明するために、ゲートウェイ装置(GWF)と移動局(MS)との間の構成及びネットワークについては図示及び説明を省略する。
【0064】
まず送信側移動局から受信側移動局への送信データがNSP/イントラネットを経由してゲートウェイ装置のデータ送受信処理部102によって受信される。
【0065】
移動局への送信データが受信されると、送信制御部105によって、所望受信時刻データ保持部104へのアクセスが為され、該送信先移動局について所望受信時刻が設定されているかが判定される。
【0066】
所望受信時刻が設定されていれば、該送信データは送信制御部105によって送信データ保持部106に書き込まれ、該所望時刻まで格納される。所望時刻が設定されていなければ、該送信データが直ちに送信されるように送信制御部105によってデータ送受信処理部102が制御され、送信処理が為される。
【0067】
このようにゲートウェイ装置101は設定された所望受信時刻にデータを送信することができる。よって、受信側移動局は、予め所望受信時刻をゲートウェイ装置101に設定しておくことによって、時間帯別料金体系のメリットを享受できる。
【0068】
移動局から送信された所望受信時刻データがゲートウェイ装置101のデータ送受信処理部102によって受信されると、受信時刻管理部103によって、該移動局と関連付けられた上で、所望受信時刻データ保持部104に書き込まれる。
【0069】
このように、本実施形態に係るゲートウェイ装置及びそのデータ送信方法によれば、移動局のユーザーが予め所望受信時刻をゲートウェイ装置に設定しておくことによって任意の時刻に自局宛のデータを受信することができるため、受信側移動局のユーザーも時間帯別料金体系のメリットを享受することができるようになる。
【0070】
(実施の形態2)
次いで、図3及び図4を用いて、本発明の実施の形態2に係るゲートウェイ装置及びそのデータ送信方法について説明する。図3は、本発明の実施の形態2に係るゲートウェイ装置の概略構成を示すブロック図であり、図4は、本発明の実施の形態2に係るトラヒック分散方法を概念的に示した模式図である。
【0071】
本実施形態は、本質的には実施の形態1と同様の機能を有し、加えて、ユーザーによって設定される所望受信時刻につき、特定の時刻(例えば、12:00)だけでなく、一定の期間(ある時刻からある時刻までの間;例えば、14:00〜16:00)を設定できるようにしたものである。
【0072】
図3において、送信時刻スケジューリング部301は、送信制御部105によって指示された移動局の所望受信時刻が範囲指定であった場合、該範囲内で最もトラヒックが空いている時に該移動局宛の送信データを送信するようにデータ送受信処理部102の送信時刻をスケジューリングする。
【0073】
上記のようにトラヒックが分散されるようなスケジューリングについて、図4にその概念を模式的に示す。送信データは送信先移動局毎に異なり得るため、全移動局への送信データ量を把握した上で、各データが各所望受信時間帯内に送信されなければならないという制約の中でなるべく分散させられて送信される。
【0074】
本実施の形態によれば、ユーザーは、所望受信時刻設定の際に、例えば「14:00から16:00までの間」という具合に所望受信時刻を範囲で、即ち所望時間帯として指定することができるため、自らにとって都合の良い具体的時刻を思案し、指定する手間が省ける。
【0075】
又、システム側にも利点はある。ユーザーに具体的な時刻の指定を要求すると、設定の容易さ・単純さから、多くのユーザーが「4時00分」などの各時のちょうど「00分」を指定することが想定される。このような場合に各ユーザーの希望に沿うよう送信するならば、各時のちょうど「00分」ばかりにトラフィックが多くなるおそれが懸念される。ユーザーに要求する時刻指定が範囲指定であれば、システム側はトラフィックの状況を監視しながら上記範囲内で最もトラフィックが空いている時に送信することができ、トラフィックの分散・平準化を図ることができる。
【0076】
(実施の形態3)
次いで、図5及び図6を用いて、本発明の実施の形態3に係るゲートウェイ装置及びそのデータ送信方法について説明する。図5は、本発明の実施の形態3に係るゲートウェイ装置の概略構成を示すブロック図であり、図6は、本発明の実施の形態3に係る所望受信時刻設定方法を示すシーケンス図である。
【0077】
本実施の形態は、本質的には実施の形態2と同様の機能を有し、加えて、所望受信時刻を移動局毎ではなく、所定のデータ種類毎に設定できるようにしたものである。
【0078】
図5において、受信時刻管理部501は、移動局から所望受信時刻を受信し、該移動局と関連付けて所望受信時刻データ保持部502に書き込む。又、受信時刻管理部501は、移動局から所定データ種類毎に設定された所望受信時刻を受信し、該移動局及び該所定データ種類と関連付けて所望受信時刻データ保持部502に書き込む。
【0079】
所望受信時刻データ保持部502は、移動局毎の所望受信時刻は移動局と関連付けて、移動局及び所定データ種類毎の所望受信時刻は移動局及び所定データ種類と関連付けて、それぞれ保持する。
【0080】
ここで、所定データ種類とは、例えば、データサイズに関する所定条件を満たすデータ、送信元が特定のメールアドレスである電子メール、送信元のメールアドレスに特定のドメインが含まれる電子メール、サブジェクト内に特定の文字若しくは文字列を含む電子メール、メール本文内に特定の文字若しくは文字列を含む電子メール、ファイルが添付された電子メール、又は特定種類のファイルが添付された電子メール、などが考えられる。
【0081】
送信制御部503は、送信データを送信データ保持部106だけでなく、データ分別処理部504へも伝達する。データ分別処理部504は、送信データを基に、該送信データの送信先移動局の所望受信時刻を所望受信時刻データ保持部402から取得する。又、該移動局が所定のデータ種類毎に個別の所望受信時刻を有している場合、データ分別処理部504は該送信データに該当する所定データ種類が存在するかを判定し、存在すれば該データ種類につき設定されている所望受信時刻を送信制御部503へ伝達し、存在しなければ該移動局の所望受信時刻を伝達する。
【0082】
次いで、図6を用いて、上記所定データ種類毎の所望受信時刻設定の例について説明する。
【0083】
例1は「送信元がinfo@dummy−site−name.ne.jpである」という条件を満たすデータに対して、「日毎にまとめて6:00に受信する」という所望受信時刻を設定する場合を示している。
【0084】
例2は「サブジェクトに“情報提供”という文字列が含まれる」という条件を満たすデータに対して、「日毎にまとめて4:00〜5:00に受信する」という所望受信時刻(時間帯)を設定する場合を示している。
【0085】
例3は「本文に“会議案内”という文字列が含まれる」という条件を満たすデータに対して、「週毎にまとめて日曜日の0:00〜24:00に受信する」という所望受信時刻(時間帯)を設定する場合を示している。
【0086】
このように、本実施形態によれば、任意に設定できる諸条件によりデータを分類して、分類されたデータをそれぞれ任意の時刻に受信することができるようになるため、ユーザーの利便性が向上する。
【0087】
(実施の形態4)
次いで、図7及び図8を用いて、本発明の実施の形態4に係るゲートウェイ装置及びそのデータ送信方法について説明する。図7は、本発明の実施の形態4に係るゲートウェイ装置の概略構成を示すブロック図であり、図8は、本発明の実施の形態4に係るトラヒック分散方法実施前後のトラヒックを表すグラフである。
【0088】
本実施の形態は、本質的には実施の形態3と同様の機能を有し、加えて、トラヒック全体を考慮し、全時間帯における最大トラヒックを下げるようにデータを分散させ、送信するようにしたものである。
【0089】
図7において、トラヒック監視部701は、過去のトラヒックからサンプルデータを所定単位時間(例えば1時間)毎の合計として取得し、保持し、送信時刻スケジューリング部702に伝達する。
【0090】
送信時刻スケジューリング部702は、トラヒック監視部701から伝達された例えば1時間毎の過去のトラヒックデータと、送信データ保持部106に保持されている該1時間(例えば4:00〜5:00)の間に送信されるべきデータ量とを合計し、その合計データ量が該1時間の中でなるべく分散されて送信されるように、例えば何分間隔で送信すべきか、を算出する。
【0091】
送信スケジューリング部702は、上記のようなスケジューリングを一所定単位時間につき行うと、次いで該一所定単位時間とその次の所定単位時間とを合わせた二単位分の所定単位時間列(例えば2時間)につき同様のスケジューリングを行う。そしてこの処理を、加えられた所定単位時間数が所定数(例えば24、即ち1日)に達するまで繰り返す。
【0092】
以下、図8を用いて、上記処理の一例につき具体的に説明する。図8(a)は、トラヒック監視部701によって取得された過去のトラヒックの1時間毎の合計を表すグラフである。ここで、所定単位時間は1時間とし、各時のちょうど「00分」から該所定単位時間が開始するものとする。
【0093】
ここで、まず送信データ保持部106に保持されている保留送信データの中で所望受信時刻若しくは所望受信時間帯が4:00〜5:00にある送信データにつき過去のトラヒックデータと合わせた値が4:00〜5:00の間でなるべく分散されて送信されるようにスケジューリングされる。
【0094】
次いで、4:00〜6:00の間に送信されるべき送信データについて、トラヒックデータを考慮した上で、同様に分散され、送信間隔等のスケジューリングが決められる。
【0095】
次いで、同様に4:00〜7:00の間についてもスケジューリングが為される。これを所定数、例えば24時間(即ち、1日分)につき行う。すると、1日全体のトラヒックにつき、ユーザーの所望受信時刻を満たすという制約の中で最大限分散させることができる。
【0096】
このように、本実施の形態によれば、ユーザーの所望受信時刻を満たすという制約の中でトラヒックを最大限分散させることができるため、受信側のユーザーが時間帯別料金体系のメリットを享受できると共に、それに伴うトラヒックの集中を防ぎ、トラヒックの分散を図ることができる。
【0097】
以上の各実施形態は、パケット通信システムを前提として説明したが、本発明は回線交換型のシステムにも適用可能である。その際、ゲートウェイ装置以外の通信システムの構成はパケット通信システムの場合と異なり得るが、その差異は本発明に係るゲートウェイ装置及びそのデータ送信方法の内容に何ら影響を与えるものではない。
【0098】
又、上記各実施形態においては、受信側のユーザーが時間帯別料金体系のメリットを享受できるように受信側移動局において所望受信時刻を選ぶことができるシステムについて述べたが、本発明は「通信料金は全て発信者に課金される」システムにも当然適用することができ、この場合受信側のユーザーは任意の時刻にデータを受信することができるというメリットを得られる。
【0099】
【発明の効果】
以上述べたように、請求項1記載の無線通信システムのゲートウェイ装置によれば、受信側移動局のユーザーも時間帯別料金体系のメリットを享受することができるようになる。
【0100】
又、請求項記載のゲートウェイ装置によれば、受信側移動局のユーザーが容易に所望受信時刻をゲートウェイ装置に設定することができる。
又、請求項1記載のゲートウェイ装置によれば、任意に設定できる諸条件によりデータを分類して、分類されたデータをそれぞれ任意の時刻に受信することができる。
【0101】
又、請求項記載のゲートウェイ装置によれば、任意に設定できる諸条件によりデータを分類して、分類されたデータをそれぞれ任意の時刻に受信することができる。
【0102】
又、請求項記載のゲートウェイ装置によれば、ユーザーは、所望受信時刻設定の際に、例えば「4時から6時の間」という具合に範囲で指定できるため、具体的な時刻を指定する手間が省ける。又、システム側はトラフィックの状況を監視しながら上記範囲内で最もトラフィックが空いている時に送信することができ、トラフィックの分散・平準化を図ることができる。
【0103】
又、請求項記載のゲートウェイ装置によれば、各所望受信時刻の所望時刻範囲は必ず尊守されるという制約の中で最大限に時間的に分散された送信時刻配分が図られる。
【0104】
又、請求項記載のゲートウェイ装置によれば、例えば1日全体のトラヒックにつき、ユーザーの所望受信時刻を満たすという制約の中でトラヒックを最大限分散させることができる。
【0105】
又、請求項記載のゲートウェイ装置によれば、簡易に分散処理を実行することができる。
【0106】
又、請求項記載のゲートウェイ装置によれば、所望受信時刻設定が簡素化される。
【0107】
又、請求項記載のゲートウェイ装置によれば、ユーザーは従来通りにデータを直ちに受信することもできる。
【0108】
又、請求項記載の無線通信システムによれば、システム運営側は、受信局側のユーザーもメリットを受けることができる時間帯別料金体系を有するサービスを提供できると共に、ユーザーの希望に沿うことを厳守する範囲内において最大限のトラヒック分散を図ることもできる。
【0109】
又、請求項1記載の無線通信システムにおけるゲートウェイ装置のデータ送信方法によれば、受信側移動局のユーザーも時間帯別料金体系のメリットを享受することができるようになる。
【0110】
又、請求項1記載のゲートウェイ装置のデータ送信方法によれば、任意に設定できる諸条件によりデータを分類して、分類されたデータをそれぞれ任意の時刻に受信することができるようになる。
【0111】
又、請求項1及び1記載のゲートウェイ装置のデータ送信方法によれば、受信側のユーザーが時間帯別料金体系のメリットを享受できると共に、それに伴うトラヒックの集中を防ぎ、トラヒックの分散を図ることができる。
【0112】
又、請求項1記載のゲートウェイ装置のデータ送信方法によれば、簡易に分散処理を実行することができる。
【0113】
又、請求項1記載のゲートウェイ装置のデータ送信方法によれば、所望受信時刻設定が簡素化される。
【0114】
更に、請求項1記載のゲートウェイ装置のデータ送信方法によれば、ユーザーは従来通りにデータを直ちに受信することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係るゲートウェイ装置の概略構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態1に係るデータ送信方法を示すシーケンス図である。
【図3】本発明の実施の形態2に係るゲートウェイ装置の概略構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の実施の形態2に係るトラヒック分散方法を概念的に示した模式図である。
【図5】本発明の実施の形態3に係るゲートウェイ装置の概略構成を示すブロック図である。
【図6】本発明の実施の形態3に係る所望受信時刻設定方法を示すシーケンス図である。
【図7】本発明の実施の形態4に係るゲートウェイ装置の概略構成を示すブロック図である。
【図8】本発明の実施の形態4に係るトラヒック分散方法実施前後のトラヒックを表すグラフである。
【図9】一般的なPDC移動パケット通信システムの一例を示す概念図である。
【図10】一般的なパケット通信システムにおけるデータの流れ、及び一般的な課金システムについて概念的に示す模式図である。
【符号の説明】
101 ゲートウェイ装置(GWF)
102 データ送受信処理部
103 受信時刻管理部
104 所望受信時刻データ保持部
105 送信制御部
106 送信データ保持部
301 送信時刻スケジューリング部
501 受信時刻管理部
502 所望受信時刻データ保持部
503 送信制御部
504 データ分別処理部
701 トラヒック監視部
702 送信時刻スケジューリング部

Claims (15)

  1. 無線通信システムのゲートウェイ装置であって、
    送信先移動局毎に異なる時刻にデータを送信する送信手段と、
    所定移動局に対する所望受信時刻を保持し、前記所定移動局へのデータ送信が前記所望受信時刻に行われるように前記送信手段を制御する送信制御手段とを有し、
    前記送信制御手段は、
    各移動局から所望受信時刻を含むデータを受信する受信部と、
    この受信された所望受信時刻を含むデータを送信元の移動局と関連付けて保存する保存部とを有し、
    前記所望受信時刻を含むデータは、
    送信データ及び送信データのヘッダのうち少なくとも一方に所定情報が含まれていることを条件として自局宛の送信データを所定データ種類に分類するための所望データ分類条件と、
    この条件によって分類された各データ種類に対する個別の所望受信時刻とを含み、
    前記送信制御手段は、
    送信データを前記所定データ種類に分類するデータ分別処理部を有し、
    該分別された送信データを該所定データ種類に対応する前記個別の所望受信時刻に送信する、ことを特徴とするゲートウェイ装置。
  2. 請求項1記載のゲートウェイ装置であって、
    前記所定情報は、データサイズ、電子メール送信元のメールアドレス若しくはメールアドレスに含まれるドメイン、電子メールのサブジェクト内の任意の文字若しくは文字列、電子メール本文内の任意の文字若しくは文字列、電子メール添付ファイルの有無、及び電子メール添付ファイルのファイル種類のうちの少なくとも一つである、ことを特徴とするゲートウェイ装置。
  3. 請求項1又は2記載のゲートウェイ装置であって、
    前記所望受信時刻は、所望時間範囲内の任意時刻である、ことを特徴とするゲートウェイ装置。
  4. 請求項3記載のゲートウェイ装置であって、
    前記送信制御手段は、
    複数の連続する所定単位時間から成る所定期間内のトラフィックを前記所定単位時間毎に監視するトラフィック監視部と、
    この監視結果に基づき、前記所望受信時刻が所定単位時間内においてなるべく分散され、前記所定単位時間内のトラフィックの最大値が下がるように、前記所望時間範囲内の任意時刻を定める送信時刻スケジューリング部とを更に有する、ことを特徴とするゲートウェイ装置。
  5. 請求項4記載のゲートウェイ装置であって、
    前記送信制御手段は、
    前記送信時刻スケジューリング部による一所定単位時間に対するスケジューリング終了後、該一所定単位時間とこれに続く次の所定単位時間とから成る所定単位時間列を生成する時間列生成部と、
    スケジューリング制御部とを更に有し、
    前記送信時刻スケジューリング部は、前記トラフィック監視部による監視結果に基づき、前記所望受信時刻が前記所定単位時間列内においてなるべく分散され、前記所定単位時間列全体におけるトラフィックの最大値が下がるように、前記所望時間範囲内の任意時刻を定め、
    前記時間列生成部は、一所定単位時間列に対するスケジューリング終了後、該一所定単位時間列とこれに続く次の所定単位時間とから成る新しい所定単位時間列を生成し、
    前記スケジューリング制御部は、前記新しい所定単位時間列に含まれる所定単位時間数を監視し、この所定単位時間数が所定数に達した時に前記時間列生成部にそれ以上の新たな所定単位時間列の生成を停止させる、ことを特徴とするゲートウェイ装置。
  6. 請求項4又は5記載のゲートウェイ装置であって、
    前記送信時刻スケジューリング部は、前記所定単位時間内若しくは前記所定単位時間列内において、送信時刻間隔が均一となるようにスケジューリングする、ことを特徴とするゲートウェイ装置。
  7. 請求項1又は2記載のゲートウェイ装置であって、
    前記所望受信時刻は、前記ゲートウェイ装置が送信すべきデータを受信した時刻から所定時間経過後の時刻である、ことを特徴とするゲートウェイ装置。
  8. 請求項7記載のゲートウェイ装置であって、
    前記所定時間を零とし、
    前記送信制御手段は、前記ゲートウェイ装置が送信すべきデータを受信すると直ちに移動局に送信するように前記送信手段を制御する、ことを特徴とするゲートウェイ装置。
  9. 請求項1乃至8のいずれか一項記載のゲートウェイ装置を含む無線通信システム。
  10. 無線通信システムにおけるゲートウェイ装置のデータ送信方法であって、
    各移動局から所望受信時刻を含むデータを受信し、
    この受信された所望受信時刻を含むデータを送信元の移動局と関連付けて保存し、
    所望受信時刻が保存されている移動局へのデータ送信を前記所望受信時刻に行い、
    前記所望受信時刻を含むデータは、
    自局宛の送信データを所定データ種類に分類するため所望データ分類情報と、
    分類された各データ種類に対する個別の所望受信時刻とを含み、
    前記所望受信時刻を含むデータから前記所望データ分類情報を読み取り、
    この読み取られた所望データ分類情報に基づいて該移動局宛の送信データを所定データ種類に分類し、
    前記所望受信時刻を含むデータから前記個別の所望受信時刻を読み取り、
    分類された送信データを前記所定データ種類毎に対応する前記個別の所望受信時刻にデータを送信する、ことを特徴とするデータ送信方法。
  11. 請求項10記載のデータ送信方法であって、
    前記所望受信時刻が所望時間範囲内の任意時刻である場合に、
    複数の連続する所定単位時間から成る所定期間内のトラフィックを前記所定単位時間毎に監視し、
    この監視結果に基づき、前記所望受信時刻が所定単位時間内においてなるべく分散され、前記所定単位時間内のトラフィックの最大値が下がるように、前記所望時間範囲内の任意時刻を定める、ことを特徴とするデータ送信方法。
  12. 請求項11記載のデータ送信方法であって、
    前記送信制御工程は、
    一所定単位時間に対するスケジューリング終了後、該一所定単位時間とこれに続く次の所定単位時間とから成る所定単位時間列を生成し、
    トラフィック監視結果に基づき、前記所望受信時刻が前記所定単位時間列内においてなるべく分散され、前記所定単位時間列全体におけるトラフィックの最大値が下がるように、前記所望時間範囲内の任意時刻を定め、
    一所定単位時間列に対するスケジューリング終了後、該一所定単位時間列とこれに続く次の所定単位時間とから成る新しい所定単位時間列を生成し、
    この新しい所定単位時間列に含まれる所定単位時間数を監視し、この所定単位時間数が所定数に達した時にそれ以上の新たな所定単位時間列の生成を停止する、ことを特徴とするデータ送信方法。
  13. 請求項11又は12記載のデータ送信方法であって、
    前記所定単位時間内若しくは前記所定単位時間列内において、送信時刻間隔が均一となるようにスケジューリングする、ことを特徴とするデータ送信方法。
  14. 請求項10記載のデータ送信方法であって、
    前記所望受信時刻は、前記ゲートウェイ装置が送信すべきデータを受信した時刻から所定時間経過後の時刻である、ことを特徴とするデータ送信方法。
  15. 請求項14記載のデータ送信方法であって、
    前記所定時間を零とし、
    ゲートウェイ装置が送信すべきデータを受信すると直ちに移動局に送信するように前記送信工程を制御する、ことを特徴とするデータ送信方法。
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