JP3811343B2 - 半導体レーザ駆動装置、半導体レーザ駆動方法、及び記録媒体 - Google Patents
半導体レーザ駆動装置、半導体レーザ駆動方法、及び記録媒体 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はレーザディスクなどにデータを記録する際に用いられる半導体レーザ駆動方法、半導体レーザ駆動装置、及び記録媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
DVD−RAM、DVD−R、DVD−RWなどのレーザディスクが普及してきている。データは、これらのレーザディスクにピットを形成することにより記録される。すなわち、レーザダイオードが出力するパルス光をレーザディスクのピットを形成する部分に照射することによって、パルス光の熱によりその部分に相変化を起こさせることによって記録するデータに応じた長さを有するピットを形成する。
【0003】
照射するパルス光の数を多くすると、長さが長いピットを形成することが出来、また、照射するパルス光の数を少なくすると、長さが短いピットを形成することが出来る。このようにピットの長さは、照射するパルス光の数によって決定されるが、形成するピットの長さや直前に形成されたピットの長さに応じて異なった幅のパルス光が照射される。さらに、一つのピットを形成するために照射するパルス光でも、パルス光の照射する順番に応じて幅の異なったパルス光を使用している。このようにピット形成のためのパルス光は、ピットの長さ、ピットの前後関係、ピット内のパルス光の順番に応じて、様々な幅のものが用いられる。そして、これらの様々な幅を持つパルス光の強さを一定にすることが重要である。
【0004】
このため、従来は、レーザダイオードが射出するパルス光をフォトディテクタで検出し、検出した光量が基準値となるようにレーザダイオードが出力する光量を制御することで、レーザダイオードの出力を安定にし、かつ高精度に保つAPC(Auto Power Contorol)と呼ばれるレーザダイオードの駆動方法が用いられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、短い幅のパルス光を出力する際、光量検出用のフォトディテクタの応答性が問題になってくる。すなわち、パルス光の幅が短い場合、フォトディテクタの応答がピークに達する前に、パルス光がたち下がってしまい、フォトディテクタは、実際のパルス光の光量よりも検出した光量が小さくなってしまう。結果として、レーザ光が出力する光量は、基準値よりも大きくなるように制御されてしまう。
【0006】
従って、高速にレーザダイオードを駆動する場合、駆動周波数によってフォトディテクタが検出する光量値が異なり、安定かつ高精度にレーザダイオードを駆動することが困難になる。
【0007】
そこで、短い幅のパルス光を用いる場合、光量検出用のフォトディテクタを使用せず、レーザダイオードを駆動する電流を一定の電流にするよう制御するACC(Auto Current Contorl)と呼ばれるレーザダイオードの駆動方法が用いられている。ところがACCでは、間接的にレーザダイオードの光量を制御することになるので、精度が悪いという欠点がある。
【0008】
すなわち、従来のレーザダイオードの駆動方法では、短い幅のパルス光では安定かつ高精度にレーザダイオードを駆動することが困難であるという課題がある。
【0009】
本発明は、上記課題を考慮し、短い幅のパルス光を用いる場合であっても、安定かつ高精度にレーザダイオードを駆動することが出来る半導体レーザ駆動方法、半導体レーザ駆動装置、及び記録媒体を提供することを目的とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決するために、第1の本発明(請求項1に対応)は、
パルス幅が異なる複数種類のパルス光を出力するレーザダイオードと、
前記レーザダイオードから出力されたパルス光のピークの光量を計測してその計測値を求める光量計測手段と、
前記計測された光量の計測値を補正するための補正量と、前記パルス光のパルス幅とが対応付けられている補正表を格納する補正表格納手段と、
前記補正表を作成する補正表作成手段と、
前記パルス光のパルス幅に対応した補正量を前記補正表から読み出し、前記読み出した補正量を前記光量計測手段で計測された前記パルス光のピークの光量の計測値に加算した補正値が所定の基準値に一致するように、または、前記光量計測手段で計測された前記パルス光のピークの光量の前記計測値が、前記読み出した補正量を前記所定の基準値から減算した値に一致するように、前記レーザダイオードが出力する光量を制御する制御手段とを備え、
前記補正表作成手段が作成する前記補正表の前記補正量は、差分を求めるための基準パルス光のピークの光量を前記光量計測手段で計測した値と、前記補正量に対応付けられているパルス光のピークの光量を前記光量計測手段で計測した値との差分であることを特徴とする半導体レーザ駆動装置である。
【0013】
また、第2の本発明(請求項2に対応)は、
パルス幅が異なる複数種類のパルス光を出力するレーザダイオードと、
前記レーザダイオードから出力されたパルス光のボトムの光量を計測してその計測値を求める光量計測手段と、
前記計測された光量の計測値を補正するための補正量と、前記パルス光のパルス幅とが対応付けられている補正表を格納する補正表格納手段と、
前記補正表を作成する補正表作成手段と、
前記パルス光のパルス幅に対応した補正量を前記補正表から読み出し、前記読み出した補正量を前記光量計測手段で計測された前記パルス光のボトムの光量の計測値に加算した補正値が所定の基準値に一致するように、または、前記光量計測手段で計測された前記パルス光のボトムの光量の前記計測値が、前記読み出した補正量を前記所定の基準値から減算した値に一致するように、前記レーザダイオードが出力する光量を制御する制御手段とを備え、
前記補正表作成手段が作成する前記補正表の前記補正量は、差分を求めるための基準パルス光のボトムの光量を前記光量計測手段で計測した値と、前記補正量に対応付けられているパルス光のボトムの光量を前記光量計測手段で計測した値との差分であることを特徴とする半導体レーザ駆動装置である。
【0017】
また、第3の本発明(請求項3に対応)は、
温度を検出する温度検出手段を備え、
前記補正表作成手段は、前記検出した温度が変化した場合に、前記補正表を再度作成することを特徴とする第1または第2の本発明の半導体レーザ駆動装置である。
【0018】
また、第4の本発明(請求項4に対応)は、
前記光量検出手段に供給される電源電圧を監視する電源電圧監視手段を備え、
前記補正表作成手段は、前記監視されている電源電圧が変化した場合に、前記補正表を再度作成することを特徴とする第1または第2の本発明の半導体レーザ駆動装置である。
【0021】
また、第5の本発明(請求項5に対応)は、
パルス幅が異なる複数種類のパルス光をレーザダイオードに出力させる半導体レーザ駆動方法において、
前記レーザダイオードから出力されたパルス光のピークの光量を光量計測手段で計測してその計測値を求める工程と、
差分を求めるための基準パルス光のピークの光量を前記光量計測手段で計測した値と、補正量を求めるパルス光のピークの光量を前記光量計測手段で計測した値との差分を前記補正量とし、前記補正量がパルス光のパルス幅に対応付けられている補正表を作成し格納する工程と、
前記パルス光のパルス幅に対応した補正量を前記補正表から読み出し、前記読み出した補正量を前記光量計測手段で計測された前記パルス光のピークの光量の計測値に加算した補正値が所定の基準値に一致するように、または、前記光量計測手段で計測された前記パルス光のピークの光量の前記計測値が、前記読み出した補正量を前記所定の基準値から減算した値に一致するように、前記レーザダイオードが出力する光量を制御する工程とを備えたことを特徴とする半導体レーザ駆動方法である。
【0022】
また、第6の本発明(請求項6に対応)は、
パルス幅が異なる複数種類のパルス光をレーザダイオードに出力させる半導体レーザ駆動方法において、
前記レーザダイオードから出力されたパルス光のボトムの光量を光量計測手段で計測してその計測値を求める工程と、
差分を求めるための基準パルス光のボトムの光量を前記光量計測手段で計測した値と、補正量を求めるパルス光のボトムの光量を前記光量計測手段で計測した値との差分を前記補正量とし、前記補正量がパルス光のパルス幅に対応付けられている補正表を作成し格納する工程と、
前記パルス光のパルス幅に対応した補正量を前記補正表から読み出し、前記読み出した補正量を前記光量計測手段で計測された前記パルス光のボトムの光量の計測値に加算した補正値が所定の基準値に一致するように、または、前記光量計測手段で計測された前記パルス光のボトムの光量の前記計測値が、前記読み出した補正量を前記所定の基準値から減算した値に一致するように、前記レーザダイオードが出力する光量を制御する工程とを備えたことを特徴とする半導体レーザ駆動方法である。
【0023】
また、第7の本発明(請求項7に対応)は、
第1または第2の本発明の半導体レーザ駆動装置の、前記レーザダイオードから出力されたパルス光の光量の計測値を求める光量計測手段、前記補正量と前記パルス光のパルス幅とが対応付けられている補正表を格納する補正表格納手段、前記補正表を作成する補正表作成手段、前記パルス光のパルス幅に対応した補正量を前記補正表から読み出し、前記読み出した補正量を前記光量計測手段で計測された前記パルス光の光量の計測値に加算した補正値が所定の基準値に一致するように、または、前記光量計測手段で計測された前記パルス光の光量の前記計測値が前記読み出した補正量を前記所定の基準値から減算した値に一致するように、前記レーザダイオードが出力する光量を制御する制御手段、としてコンピュータを機能させるためのプログラムを記録した記録媒体であって、コンピュータにより処理可能な記録媒体である。
【0024】
また、第8の本発明(請求項8に対応)は、
第5または第6の本発明の半導体レーザ駆動方法の、前記レーザダイオードから出力されたパルス光の光量を光量計測手段で計測して計測値を求める工程、前記補正量がパルス光のパルス幅に対応付けられている補正表を作成し格納する工程、前記パルス光のパルス幅に対応した補正量を前記補正表から読み出し、前記読み出した補正量を前記光量計測手段で計測された前記パルス光の光量の計測値に加算した補正値が所定の基準値に一致するように、または、前記光量計測手段で計測された前記パルス光の光量の前記計測値が前記読み出した補正量を前記所定の基準値から減算した値に一致するように、前記レーザダイオードが出力する光量を制御する工程、とをコンピュータに実行させるためのプログラムを記録した記録媒体であって、コンピュータにより処理可能な記録媒体である。
また、本発明に関連する第1の発明は、
幅が異なる複数種類のパルス光を出力するレーザダイオードと、
前記出力されたパルス光のピークの光量を計測してその計測値を求める光量計測手段と、
前記計測された光量の計測値を補正するための補正表を格納する補正表格納手段と、
前記計測された光量の計測値及び前記補正表に基づいて、前記レーザダイオードが出力する光量が所定の基準値になるように前記レーザダイオードが出力する光量を制御する制御手段とを備え、
前記補正表の作成は、前記レーザダイオードに校正用パルス光を出力させ、
前記校正用パルス光のピークの光量を前記光量計測手段と前記光量計測手段より計測精度が高い高精度光量計測手段とでそれぞれ計測して前記校正用パルス光の光量の計測値をそれぞれ求め、
前記光量計測手段による前記校正用パルス光の光量の計測値と前記高精度光量計測手段による前記校正用パルス光の光量の計測値とを利用して作成されたことを特徴とする半導体レーザ駆動装置である。
また、本発明に関連する第2の発明は、
幅が異なる複数種類のパルス光を出力するレーザダイオードと、
前記出力されたパルス光のボトムの光量を計測してその計測値を求める光量計測手段と、
前記計測された光量の計測値を補正するための補正表を格納する補正表格納手段と、
前記計測された光量の計測値及び前記補正表に基づいて、前記レーザダイオードが出力する光量が所定の基準値になるように前記レーザダイオードが出力する光量を制御する制御手段とを備え、
前記補正表の作成は、前記レーザダイオードに校正用パルス光を出力させ、
前記校正用パルス光のボトムの光量を前記光量計測手段と前記光量計測手段より計測精度が高い高精度光量計測手段とでそれぞれ計測して前記校正用パルス光の光量の計測値をそれぞれ求め、
前記光量計測手段による前記校正用パルス光の光量の計測値と前記高精度光量計測手段による前記校正用パルス光の光量の計測値とを利用して作成されたことを特徴とする半導体レーザ駆動装置である。
また、本発明に関連する第3の発明は、
幅が異なる複数種類のパルス光をレーザダイオードに出力させる半導体レーザ駆動方法において、
前記レーザダイオードに校正用パルス光を出力させ、
前記校正用パルス光のピークの光量を通常精度光量計測手段と前記通常精度光量計測手段より計測精度が高い高精度光量計測手段とでそれぞれ計測して前記校正用パルス光の光量の計測値をそれぞれ求め、
前記通常精度光量計測手段による前記校正用パルス光の光量の計測値と前記高精度光量計測手段による前記校正用パルス光の光量の計測値とを利用して、前記通常精度光量計測 手段による前記校正用パルス光の光量の計測値を補正するための補正表を作成し、
前記レーザダイオードにパルス光を出力させ、
そのパルス光のピークの光量を前記光量計測手段で計測して前記パルス光の光量の計測値を求め、
前記パルス光の光量の計測値と前記補正表を利用して前記レーザダイオードが出力する光量が所定の基準値になるように前記レーザダイオードが出力する光量を制御することを特徴とする半導体レーザ駆動方法である。
また、本発明に関連する第4の発明は、
幅が異なる複数種類のパルス光をレーザダイオードに出力させる半導体レーザ駆動方法において、
前記レーザダイオードに校正用パルス光を出力させ、
前記校正用パルス光のボトムの光量を通常精度光量計測手段と前記通常精度光量計測手段より計測精度が高い高精度光量計測手段とでそれぞれ計測して前記校正用パルス光の光量の計測値をそれぞれ求め、
前記通常精度光量計測手段による前記校正用パルス光の光量の計測値と前記高精度光量計測手段による前記校正用パルス光の光量の計測値とを利用して、前記通常精度光量計測手段による前記校正用パルス光の光量の計測値を補正するための補正表を作成し、
前記レーザダイオードにパルス光を出力させ、
そのパルス光のボトムの光量を前記光量計測手段で計測して前記パルス光の光量の計測値を求め、
前記パルス光の光量の計測値と前記補正表を利用して前記レーザダイオードが出力する光量が所定の基準値になるように前記レーザダイオードが出力する光量を制御することを特徴とする半導体レーザ駆動方法である。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明及び本発明に関連する発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
【0028】
(第1の実施の形態)
まず、本発明に関連する発明の第1の実施の形態について説明する。
【0029】
図1に、本実施の形態の半導体レーザ駆動装置11を示す。
【0030】
本実施の形態の半導体レーザ駆動装置11は、レーザダイオード1、発光パルス幅生成回路3、ピーク/ボトムパワー制御回路4、ピーク/ボトムパワー設定回路5、パワー制御用コントローラ6、光量モニター用フォトディテクタ7、光量モニター出力調整回路8、ピーク/ボトム検波回路9、ピーク/ボトム検波出力保持回路10、検波出力切換回路22、ピーク/ボトム検波出力補正回路15から構成される。
【0031】
また、発光パワー検出器40、発光パワー測定回路41は、工場において半導体レーザ駆動装置11を出荷する前に、使用されるものであり、半導体レーザ駆動装置11を出荷する際には、取り除かれる。
【0032】
レーザダイオード1は、レーザダイオード駆動回路2に駆動されてパルス光を出力する手段である。
【0033】
発光パルス幅生成回路3は、パワー制御用コントローラ6が保持している学習結果に応じて、レーザダイオード1が出力するパルス光の幅を設定する回路である。
【0034】
ピーク/ボトムパワー設定回路5は、レーザダイオード1が出力するパルス光のピークパワー及びボトムパワーの基準値を設定する回路である。
【0035】
ピーク/ボトムパワー制御回路4は、ピーク/ボトム検波出力保持回路10で計測されたパルス光の光量のピークの計測値とパルス光の光量のボトムの計測値が検波出力切換回路22を介して入力され、パルス光の光量のピークの計測値と設定されたパルス光の光量のピークの基準値が一致するように、また、パルス光の光量のボトムの計測値と設定されたパルス光の光量のボトムの基準値が一致するように、レーザダイオード駆動回路2を制御する回路である。
【0036】
光量モニター用フォトディテクタ7は、レーザダイオード1が出力するパルス光の光量を検出して電気信号に変換する手段である。
【0037】
光量モニター出力調整回路8は、変換された電気信号を増幅するなどして調整する手段である。
【0038】
ピーク/ボトム検波回路9は、調整された電気信号がピークになる部分とボトムになる部分を検波する回路である。
【0039】
ピーク/ボトム検波出力保持回路10は、検波された電気信号から、パルス光の光量のピークの計測値とボトムの計測値を計測し、パルス光のピークの計測値とボトムの計測値を保持する回路である。
【0040】
検波出力切換回路22は、ピーク/ボトム検波出力保持回路10で計測されたパルス光の光量のピークの計測値とボトムの計測値をそのままピーク/ボトムパワー制御回路4に出力するか、ピーク/ボトム検波出力補正回路15で求められた補正量で補正した値を出力するかを切り換える回路である。
【0041】
ピーク/ボトム検波出力補正回路15は、ピーク/ボトム検波出力保持回路10で計測されたパルス光の光量のピークの計測値とボトムの計測値を補正するための補正量を求める回路である。
【0042】
パワー制御用コントローラ6は、計測されたパルス光の光量のピークの計測値とボトムの計測値を利用して、レーザダイオード1が出力するパルス光のパワーを制御するためのコントローラである。
【0043】
発光パワー検出器40は、レーザダイオード1が出力するパルス光の光量を検出して電気信号に変換する手段であり、光量モニター用フォトディテクタ7よりも高精度にパルス光の光量を検出して電気信号に変換することが出来る手段である。
【0044】
発光パワー測定回路41は、発光パワー検出器40が検出した電気信号から、レーザダイオード1が出力したパルス光の光量を計測する回路である。
【0045】
なお、本実施の形態の光量モニター用フォトディテクタ7、光量モニター出力調整回路8、ピーク/ボトム検波回路9、ピーク/ボトム検波出力保持回路10は本発明に関連する発明の光量計測手段の例であり、本実施の形態の光量モニター用フォトディテクタ7、光量モニター出力調整回路8、ピーク/ボトム検波回路9、ピーク/ボトム検波出力保持回路10は本発明に関連する発明の通常精度光量計測手段の例であり、本実施の形態の発光パワー検出器40、発光パワー測定回路41は本発明に関連する発明の高精度光量計測手段の例であり、本実施の形態のパワー制御用コントローラ6は本発明に関連する発明の補正表格納手段の例であり、本実施の形態のパワー制御用コントローラ6、ピーク/ボトム検波出力補正回路15、ピーク/ボトムパワー設定回路5、ピーク/ボトムパワー制御回路4は本発明に関連する発明の制御手段の例である。
【0046】
次に、このような本実施の形態の動作を説明する。
【0047】
本実施の形態では、半導体レーザ駆動装置11を製造した工場で、光量モニター用フォトディテクタ7の計測誤差を補正するための補正表を作成してから、半導体レーザ駆動装置11を出荷する。
【0048】
まず、半導体レーザ駆動装置11が製造された工場における動作を説明する。
【0049】
半導体レーザ駆動装置11が工場で製造されると、出荷する前に、発光パワー検出器40を半導体レーザ駆動装置11のレーザダイオード1が出力するパルス光の光量を検出出来る位置に取り付ける。そして、発光パワー検出器40を発光パワー測定回路41とパワー制御用コントローラ6に接続する。
【0050】
次に、パワー制御用コントローラ6を起動する。
【0051】
発光パルス幅生成回路3は、パワー制御用コントローラ6の制御に従って、パルス光の幅を設定する。
【0052】
また、ピーク/ボトムパワー設定回路5は、パワー制御用コントローラ6の制御に従って、パルス光の光量のピークの基準値とパルス光の光量のボトムの基準値を設定し、設定したピークの基準値とボトムの基準値をピーク/ボトムパワー制御回路4に通知する。
【0053】
ピーク/ボトムパワー制御回路4は、レーザダイオード1が出力するパルス光の光量が、通知されたパルス光の光量のピークの基準値及びボトムの基準値になるようにレーザダイオード駆動回路2を制御する。
【0054】
レーザダイオード駆動回路2は、ピーク/ボトムパワー制御回路4の制御に応じてレーザダイオード1の出力を調節し、発光パルス幅生成回路3で生成された幅を持つパルス光を、レーザダイオード1を駆動して出力させる。
【0055】
レーザダイオード1から出力されたパルス光は、一方では、発光パワー検出器40でその光量が検出され、電気信号に変換される。また、他方では、光量モニター用フォトディテクタ7でその光量が検出されて、電気信号に変換される。
【0056】
発光パワー測定回路41は、発光パワー検出器40から出力された電気信号を入力して、パルス光の光量のピークの計測値及びボトムの計測値を計測し、ピークの計測値及びボトムの計測値をパワー制御用コントローラ6に出力する。
【0057】
また、光量モニター用フォトディテクタ7から出力された電気信号は、光量モニター出力調整回路8に出力される。
【0058】
光量モニター出力調整回路8は、変換された電気信号を増幅するなどして調整する。
【0059】
ピーク/ボトム検波回路9は、調整された電気信号がピークになる部分とボトムになる部分を検波する。
【0060】
そして、ピーク/ボトム検波出力保持回路10は、検波された電気信号から、パルス光の光量のピークの計測値とボトムの計測値を計測して保持する。
【0061】
検波出力切換回路22は、パワー制御用コントローラ6の制御に従って、ピーク/ボトム検波出力保持回路10で保持されているパルス光の光量のピークの計測値及びボトムの計測値をピーク/ボトムパワー制御回路4に出力する。
【0062】
ピーク/ボトムパワー制御回路4は、パルス光の光量のピークの計測値とパルス光のボトムの計測値が検波出力切換回路22から入力されると、パルス光の光量のピークの計測値とピーク/ボトムパワー設定回路5によって設定されているパルス光の光量のピークの基準値が一致するように、また、パルス光の光量のボトムの計測値とピーク/ボトムパワー設定回路5によって設定されているパルス光の光量のボトムの基準値が一致するように、レーザダイオード駆動回路2を制御する。
【0063】
レーザダイオード駆動回路2は、ピーク/ボトムパワー制御回路4の制御に従って、レーザダイオード1を駆動する。
【0064】
次に、検波出力切換回路22は、ピーク/ボトム検波出力保持回路10から出力されたパルス光の光量のピークの計測値とボトムの計測値をパワー制御用コントローラ6に出力する。パワー制御用コントローラ6は、パルス光の光量のピークの計測値及びボトムの計測値が通知されると、発光パワー測定回路41から入力されたパルス光の光量のピークの計測値及びボトムの計測値とそれぞれ比較する。
【0065】
そして、発光パワー測定回路41から入力されたパルス光の光量のピークの計測値及びボトムの計測値を、ピーク/ボトム検波出力保持回路10から出力されたパルス光の光量のピークの計測値及びボトムの計測値に対する補正値とし、ピーク/ボトム検波出力保持回路10から出力されたパルス光の光量のピークの計測値及びボトムの計測値を補正するために用いる補正量をそれぞれ求める。そして、パルス光の種類と、ピーク/ボトム検波出力保持回路10で計測されたパルス光の光量のピークの計測値及びボトムの計測値を補正する補正量とを対応させてパワー制御用コントローラ6に格納する。
【0066】
上記の動作を複数種類の幅を持つパルス光について行い、それぞれの種類のパルス光とピーク/ボトム検波出力保持回路10で計測されたピーク及びボトムの計測値を補正する補正量とを対応づけて、保存する。このようにして、パワー制御用コントローラ6は、計測値を補正するための対応表を作成して保存する。この対応表を用いれば、異なった幅を持つ多種類のパルス光に関して、ピーク/ボトム検波出力保持回路10で計測されたパルス光の光量のピークの計測値及びボトムの計測値を高精度に補正することが出来る。
【0067】
このように、工場で補正表を作成した後、半導体レーザ駆動装置11から発光パワー検出器40及び発光パワー測定回路41を取り外してから、半導体レーザ駆動装置11をDVD装置などに組み込んで出荷する。
【0068】
次に、ユーザが半導体レーザ駆動装置11を組み込んだDVD装置などを家庭において使用する際の動作を説明する。
【0069】
工場から出荷された半導体レーザ駆動装置11を組み込んだDVD装置をユーザが購入したとする。
【0070】
そして、レーザディスクにテレビで放映される映画を記録しようとしているとする。
【0071】
半導体レーザ駆動装置11を組み込んだDVD装置は、まず、映画の内容に応じて、どのようなパルス光の幅、パルス光の光量、パルス光の数で映画のデータを記録すればよいかを学習する。この学習によって、ピットを形成するために使用する最適なパルス光が決定される。
【0072】
そして、学習した結果、最適なパルス光を用いて映画のデータをレーザディスクに記録する。
【0073】
以下に、上記の学習時及びデータの記録時における半導体レーザ駆動装置11の動作を説明する。
【0074】
まず、パワー制御用コントローラ6が起動されると、発光パルス幅生成回路3は、パワー制御用コントローラ6の制御に従って、パルス光の幅を設定する。
【0075】
また、ピーク/ボトムパワー設定回路5は、パワー制御用コントローラ6の制御に従って、パルス光の光量のピークの基準値及びボトムの基準値を設定し、設定したパルス光の光量のピークの基準値及びボトムの基準値をピーク/ボトムパワー制御回路4に通知する。
【0076】
ピーク/ボトムパワー制御回路4は、レーザダイオード1が出力するパルス光の光量が、ピーク/ボトムパワー設定回路5で設定されたパルス光の光量のピークの基準値及びボトムの基準値になるようにレーザダイオード駆動回路2を制御する。
【0077】
レーザダイオード駆動回路2は、ピーク/ボトムパワー制御回路4の制御に従って、レーザダイオード1を駆動してパルス光を出力させる。
【0078】
レーザダイオード1から出力されたパルス光は、光量モニター用フォトディテクタ7でその光量が検出されて、電気信号に変換される。
【0079】
光量モニター用フォトディテクタ7から出力された電気信号は、光量モニター出力調整回路8に出力される。
【0080】
光量モニター出力調整回路8は、変換された電気信号を増幅するなどして調整する。
【0081】
ピーク/ボトム検波回路9は、調整された電気信号がピークになる部分とボトムになる部分を検波する。
【0082】
そして、ピーク/ボトム検波出力保持回路10は、検波された電気信号から、パルス光の光量のピークの計測値とボトムの計測値を取得する。そしてパルス光の光量のピークの計測値とボトムの計測値は、検波出力切換回路22に通知される。
【0083】
一方、パワー制御用コントローラ6は、格納している対応表からレーザダイオード1が出力しているパルス光に対応する補正量をピーク/ボトム検波出力補正回路15に通知する。
【0084】
検波出力切換回路22は、ピーク/ボトム検波出力保持回路10に保持されているパルス光の光量のピークの計測値とボトムの計測値に、それぞれパルス光の光量のピークの補正量とボトムの補正量を加算して、パルス光の光量のピークの補正値とボトムの補正値を求める。そしてパルス光の光量のピークの補正値とボトムの補正値をピーク/ボトムパワー制御回路4に通知する。
【0085】
ピーク/ボトムパワー制御回路4は、パルス光の光量のピークの補正値とボトムの補正値が検波出力切換回路22から通知されると、パルス光の光量のピークの補正値とボトムの補正値がぞれぞれパルス光の光量のピークの基準値とボトムの基準値に一致するように、レーザダイオード駆動回路2を制御する。
【0086】
レーザダイオード駆動回路2は、ピーク/ボトムパワー制御回路4の制御に従って、レーザダイオード1を駆動する。
【0087】
以下、上記の動作を繰り返して、多数の幅の異なるパルス光をレーザダイオード1から出力させる。
【0088】
このように、本実施の形態によれば、パルス光の光量のピークの計測値及びボトムの計測値を工場出荷前に作成した対応表を用いて補正するので、短い幅のパルス光を用いる場合であっても、対応表によって補正されたパルス光の光量のピークの補正値及びボトムの補正値は、正確な値になる。従って、短い幅のパルス光を用いる場合であっても、安定かつ高精度にレーザダイオードを駆動することが出来る。
【0089】
なお、本実施の形態では、対応表からパルス光の幅に対応する補正量を求めて、パルス光のピークの計測値及びボトムの計測値に加算して補正したが、これに限らない。対応表から求めた補正量をピークの計測値及びボトムの計測値に加算するかわりに、パルス光のピークの基準値及びボトムの基準値を対応表から求めた補正量で減算しても構わない。
【0090】
さらに、本実施の形態の半導体レーザ駆動装置11は、パルス光のピーク及びボトムの光量を同時に制御するとして説明したが、これに限らない。半導体レーザ駆動装置11がパルス光のピークの光量のみ制御しても構わない。また、パルス光のボトムの光量のみ制御しても構わない。
【0091】
(第2の実施の形態)
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。
【0092】
図2に、本実施の形態の半導体レーザ駆動装置21を示す。
【0093】
半導体レーザ駆動装置21は、家庭でレーザディスクに映像音声を記録するDVD装置に組み込まれて使用される。
【0094】
本実施の形態の半導体レーザ駆動装置21は、レーザダイオード1、レーザダイオード駆動回路2、発光パルス幅生成回路3、ピーク/ボトムパワー制御回路4、ピーク/ボトムパワー設定回路5、光量モニター用フォトディテクタ7、光量モニター出力調整回路8、ピーク/ボトム検波回路9、第1の検波出力切換回路12、第2のピーク/ボトム検波出力保持回路13、第1のピーク/ボトム検波出力保持回路14、ピーク/ボトム検波出力補正回路15、パワー制御用コントローラ20、第2の検波出力切換回路70、光量モニター用フォトディテクタ電源電圧供給回路16を備えている。
【0095】
レーザダイオード1は、発光パルス幅生成回路3で設定された幅のパルス光を出力する手段である。
【0096】
レーザダイオード駆動回路2は、ピーク/ボトムパワー制御回路4の制御に応じて発光パルス幅生成回路3で生成された幅を持つパルス光を、レーザダイオード1を駆動して出力させる手段である。
【0097】
発光パルス幅生成回路3は、パワー制御用コントローラ20が保持している学習結果に応じて、レーザダイオード1が出力するパルス光の幅を設定する回路である。
【0098】
ピーク/ボトムパワー制御回路4は、第2の検波出力切換回路70から入力されたパルス光の光量のピークの補正値及びボトムの補正値がそれぞれ、パルス光の光量のピークの基準値とボトムの基準値とに一致するように、レーザダイオード駆動回路2を制御する回路である。
【0099】
ピーク/ボトムパワー設定回路5は、レーザダイオード1が出力するパルス光の光量のピークの基準値及びボトムの基準値を設定する回路である。
【0100】
光量モニター用フォトディテクタ7は、レーザダイオード1が出力するパルス光の光量を検出して電気信号に変換する手段である。
【0101】
光量モニター出力調整回路8は、変換された電気信号を増幅するなどして調整する手段である。
【0102】
ピーク/ボトム検波回路9は、調整された電気信号がピークになる部分とボトムになる部分を検波する回路である。
【0103】
第1の検波出力切換回路12は、ピーク/ボトム検波回路9で検波された電気信号を第2のピーク/ボトム検波出力保持回路13と第1のピーク/ボトム検波出力保持回路14のいずれに出力するかを切り換える回路である。
【0104】
第2のピーク/ボトム検波出力保持回路13は、補正表作成時に、正確に光量を測定出来る、パルス幅が十分長いパルス光の光量のピーク及びボトムの計測値を保持する回路である。
【0105】
第1のピーク/ボトム検波出力保持回路14は、補正表作成時には、正確に光量を測定することが出来ない、幅が短いパルス光の光量のピークの計測値及びボトムの計測値を保持し、データの記録時または学習時には、パルス光の光量のピークの計測値及びボトムの計測値を保持する回路である。
【0106】
ピーク/ボトム検波出力補正回路15は、パワー制御用コントローラ20の制御に従って、データの記録時または学習時に、パルス光の光量のピーク及びボトムの計測値を補正する回路である。
【0107】
第2の検波出力切換回路70は、第1のピーク/ボトム検波出力保持回路14で計測されたパルス光の光量のピークの計測値とボトムの計測値をそのままピーク/ボトムパワー制御回路4に出力するか、ピーク/ボトム検波出力補正回路15で求められた補正量で補正した値を出力するかを切り換える回路である。
【0108】
パワー制御用コントローラ20は、パルス光の光量のピークの計測値とボトムの計測値を利用して、レーザダイオード1が出力するパルス光の光量を制御するためのコントローラである。
【0109】
光量モニター用フォトディテクタ電源電圧供給回路16は、光量モニター用フォトディテクタ7に電源を供給する回路である。
【0110】
なお、本実施の形態の光量モニター用フォトディテクタ7、光量モニター出力調整回路8、ピーク/ボトム検波回路9、第1の検波出力切換回路12、第1のピーク/ボトム検波出力保持回路14、第2のピーク/ボトム検波出力保持回路13は本発明の光量計測手段の例であり、本実施の形態のパワー制御用コントローラ20は本発明の補正表格納手段の例であり、本実施の形態のパワー制御用コントローラ20、ピーク/ボトム検波出力補正回路15、ピーク/ボトムパワー設定回路5、ピーク/ボトムパワー制御回路4は本発明の制御手段の例であり、本実施の形態のパワー制御用コントローラ20は本発明の補正表作成手段の例である。
【0111】
次に、このような本実施の形態の動作を説明する。
【0112】
本実施の形態では、半導体レーザ駆動装置21が組み込まれたDVD装置でテレビ番組として放映されている映画のデータを記録する場合の動作を説明する。
【0113】
図5に、半導体レーザ駆動装置21の動作を示すフローチャートを示す。以下図5を参照して説明する。
【0114】
半導体レーザ駆動装置21を組み込んだDVD装置で映画を記録する場合、まず、映画の内容に応じて、どのようなパルス光の幅、パルス光の光量、パルス光の数で映画のデータを記録すればよいかを学習する(S1)。この学習によって、ピットを形成するために使用する最適なパルス光が決定される。
【0115】
この学習の過程でパワー制御用コントローラ20は、光量モニター用フォトディテクタ7が検出する光量を補正するための補正表を作成する。
【0116】
すなわち、パワー制御用コントローラ20は、発光パルス幅生成回路3とピーク/ボトムパワー設定回路5を制御することによって、図6に示すようなパターンの基準パルス光を出力させる(S2)。
【0117】
図6で、まず最初の52マイクロ秒では、ピークのパワーが8mWのパルス光を出力させ、次の52マイクロ秒では、ピークのパワーが12mWのパルス光を出力させ、次の52マイクロ秒では16mWのパルス光を出力させる。
【0118】
そして、上記の52マイクロ秒の区間では、最初に4T30に示すように幅4Tのパルス光を出力させ、次に1.2T31、1.5T32、1.8T33に示すように、順に1.2Tの幅を持つパルス光、1.5Tの幅を持つパルス光、1.8Tの幅を持つパルス光を出力させる。
【0119】
ここで、4Tの幅のパルス光とは、パルス幅が十分長いので、光量モニター用フォトディテクタ7で正確に光量を検出出来るパルス光である。これに対して、1.2T、1.5T、1.8Tのパルスは、パルス幅が短いので、光量モニター用フォトディテクタ7で光量を検出すると、誤差が含まれてしまうパルス光である。
【0120】
図7に最初の52マイクロ秒の部分で発生されるパルス光のパターンを示す。また、図8に、最初の52マイクロ秒の部分での、半導体レーザ駆動装置21の動作を示す。
【0121】
すなわち、パワー制御用コントローラ20は、図6のパターンのパルス光を出力させるために、ピーク/ボトムパワー設定回路5と発光パルス幅生成回路3を制御する。
【0122】
ピーク/ボトムパワー設定回路5は、パワー制御用コントローラ20からの制御に従って、パルス光の光量のピークの基準値とボトムの基準値を設定する。
【0123】
また、発光パルス幅生成回路3は、パワー制御用コントローラ20からの制御に従って、パルス幅を設定する。
【0124】
図8の4T30の最初の2マイクロ秒では、スルー50として示すように、ピーク/ボトムパワー制御回路4は、パルス光の光量がパルス光の光量のピーク及びボトムの基準値に一致するように制御しない。
【0125】
すなわち、ピーク/ボトムパワー制御回路4は、レーザダイオード駆動回路2を動作させる(S3)。
【0126】
レーザダイオード駆動回路2は、レーザダイオード1から、発光パルス幅生成回路3で生成されたパルス幅のパルス光を出力させる。
【0127】
このようにしてレーザダイオード1は、図7の4T30に示すように、幅4Tのパルスを出力する。
【0128】
図8で、最初の2マイクロ秒が経過すると、スルー50から検波51に移る(S4)。
【0129】
検波51では、光量モニター用フォトディテクタ7は、レーザダイオード1が出力するパルス光の光量を検出して電気信号に変換する。
【0130】
光量モニター出力調整回路8は、光量モニター用フォトディテクタ7が変換した電気信号を増幅するなどして調整する。
【0131】
ピーク/ボトム検波回路9は、調整された電気信号のパルス光の光量のピークに対応する部分及びボトムに対応する部分を検波する。
【0132】
第1の検波出力切換回路12は、調整された電気信号のパルス光の光量のピークに対応する部分とボトムに対応する部分を第2のピーク/ボトム検波出力保持回路13の側に出力し、第1のピーク/ボトム検波出力保持回路14の側には出力しない。
【0133】
ピークホールド52では、第2のピーク/ボトム検波出力保持回路13は、検波された電気信号をサンプリングして、パルス光の光量のピークの計測値及びパルス光の光量のボトムの計測値(A:長パルス検波出力値)を求めて保持する(S5)。
【0134】
パワー制御用コントローラ20は、第2のピーク/ボトム検波出力保持回路13に保持されているパルス光の光量のピークの計測値とボトムの計測値を取得し、第2の検波出力切換回路70に出力する。第2の検波出力切換回路70は、入力されたパルス光の光量のピークの計測値とボトムの計測値をピーク/ボトムパワー制御回路4に出力する。
【0135】
ピーク/ボトムパワー制御回路4は、通知されたピーク及びボトムの計測値が、ピーク/ボトムパワー設定回路5で設定されたパルス光の光量のピーク及びボトムの基準値に一致するようにレーザダイオード駆動回路2を制御する(S6,S7)。このように、レーザダイオード1が出力する幅4Tのパルス光の光量のピーク及びボトムが幅4Tのパルス光の光量のピーク及びボトムの基準値になるように制御が行われる。
【0136】
そして、パルス光の光量のピーク及びボトムの計測値がパルス光の光量のピーク及びボトムの基準値に一致すると、ピーク/ボトムパワー制御回路4は、レーザダイオード駆動回路2がレーザダイオード1に供給する電流を一定の値に固定するように制御することによって、レーザダイオード1が出力するパルス光の光量のピーク及びボトムを一定の値に保持する。
【0137】
そして、第2のピーク/ボトム検波出力保持回路13は、検波された電気信号をサンプリングしてその計測値を求め、パルス光の光量のピーク及びボトムが一定の値に固定されたパルス光のピーク及びボトムの計測値を保持する。
【0138】
次に、1.2T31では、発光パルス幅生成回路3は、1.2Tのパルス光の幅を生成する。
【0139】
スルー53では、レーザダイオード駆動回路2は、ピーク/ボトムパワー制御回路4の制御に従って、レーザダイオード1の光量を幅4Tのパルス光を出力したときの値に固定したまま、幅1.2Tのパルスを出力する。
【0140】
検波54に入ると、光量モニター用フォトディテクタ7は、レーザダイオード1から出力されたパルス光の光量を検出して電気信号に変換する。
【0141】
光量モニター出力調整回路8は、光量モニター用フォトディテクタ7が変換した電気信号を増幅するなどして調整する。
【0142】
ピーク/ボトム検波回路9は、調整された電気信号のパルス光の光量のピークに対応する部分及びボトムに対応する部分を検波する。
【0143】
第1の検波出力切換回路12は、調整された電気信号のパルス光の光量のピークに対応する部分とボトムに対応する部分を第1のピーク/ボトム検波出力保持回路14の側に出力する(S8)。
【0144】
ピークホールド55では、第1のピーク/ボトム検波出力保持回路14は、検波された電気信号をサンプリングして、幅1.2Tのパルス光の光量のピークの計測値及びパルス光の光量のボトムの計測値(B:短パルス検波出力値)を求めて保持する(S9)。
【0145】
パワー制御用コントローラ20は、第1のピーク/ボトム検波出力保持回路14が保持している幅1.2Tのパルス光のピーク及びボトムの計測値を取得し、さらに、第2のピーク/ボトム検波出力保持回路13が保持している幅4Tのパルス光のピーク及びボトムの計測値を取得する。
【0146】
そして、幅4Tのピーク及びボトムの計測値を、幅1.2Tのパルス光のピーク及びボトムの計測値の補正値として、幅1.2Tのパルス光の光量のピーク及び/ボトムの計測値を補正するための補正量を求め、パルス光の幅と補正量を対応付けて保存する(S10)。
【0147】
次に、1.5T32では、幅1.2Tのパルス光に代え、幅1.5Tのパルス光を出力する。すなわち、スルー56では、スルー53と同様にしてレーザダイオード駆動回路2は、ピーク/ボトムパワー制御回路4の制御に従って、レーザダイオード1の光量を幅4Tのパルス光を出力したときの値に固定したまま、幅1.5Tのパルスを出力する。
【0148】
検波57では、検波54と同様にして、光量モニター用フォトディテクタ7で検出された電気信号は、光量モニター出力調整回路8、ピーク/ボトム検波回路9を経て、第1の検波出力切換回路12で第1のピーク/ボトム検波出力保持回路14に出力の切換が行われる(S8)。
【0149】
ピークホールド58では、ピークホールド55と同様にして、第1のピーク/ボトム検波出力保持回路14は、検波された電気信号をサンプリングして、幅1.5Tのパルス光の光量のピークの計測値及びパルス光の光量のボトムの計測値を求めて保持する(S9)。
【0150】
パワー制御用コントローラ20は、第1のピーク/ボトム検波出力保持回路14が保持している幅1.5Tのパルス光のピーク及びボトムの計測値を取得し、さらに、第2のピーク/ボトム検波出力保持回路13が保持している幅4Tのパルス光のピーク及びボトムの計測値を取得する。
【0151】
そして、幅4Tのピーク及びボトムの計測値を、幅1.5Tのパルス光のピーク及びボトムの計測値の補正値として、幅1.5Tのパルス光の光量のピーク及び/ボトムの計測値の補正量を求め、パルス光の幅と補正量を対応付けて保存する(S10)。
【0152】
次に、1.8T33では、幅1.5Tのパルスに代え、幅1.8Tのパルスを出力する。1.8T33では、1.2T31の動作と同様の動作を行い、最終的には、幅4Tのピーク及びボトムの計測値を、幅1.8Tのパルス光のピーク及びボトムの計測値の補正値として、幅1.8Tのパルス光の光量のピーク及び/ボトムの計測値の補正量を求め、パルス光の幅と補正量を対応付けて保存する。
【0153】
以上の動作が完了すると、今度はレーザダイオード1のパワーを12mWにして同様の動作をし、引き続きレーザダイオード1のパワーを16mWにして同様の動作を行う。
【0154】
このようにして、幅1.2T、1.5T、1.8Tのパルス光の光量ピーク及び/ボトムの計測値を補正する補正量がレーザダイオード1のパワー毎に格納される。
【0155】
次に、幅1.2T、1.5T、1.8T以外のパルス光の光量のピーク及びボトムの計測値に対する補正量を幅1.2T、1.5T、1.8Tのパルス光の光量の計測値に対する補正量から内挿または外挿して求める。
【0156】
このようにして作成した補正量は、レーザ光のパワー及びパルス光の幅と対応付けた補正表に格納される。
【0157】
補正表の作成が完了すると、パワー制御用コントローラ20は、レーザダイオード1の出力を停止し(S11)、学習を終了する(S12)。
【0158】
次に、実際の映画のデータをレーザディスクに記録する際の半導体レーザ駆動装置21の動作を説明する。
【0159】
パワー制御用コントローラ20の制御に従って、発光パルス幅生成回路3は、出力するパルス光の幅を生成する。
【0160】
また、パワー制御用コントローラ20の制御に従って、ピーク/ボトムパワー設定回路5は、パルス光の光量のピーク及びボトムの基準値を設定する。
【0161】
ピーク/ボトムパワー制御回路4は、レーザダイオード駆動回路2を制御することによって、レーザダイオード1が出力するパルス光の光量のピーク及びボトムの光量を制御する。
【0162】
一方、光量モニター用フォトディテクタ7は、レーザダイオード1が出力するパルス光の光量を検出して電気信号に変換する。
【0163】
光量モニター出力調整回路8は、光量モニター用フォトディテクタ7が変換した電気信号を増幅するなどして調整する。
【0164】
ピーク/ボトム検波回路9は、調整された電気信号のパルス光の光量のピークに対応する部分及びボトムに対応する部分を検波する。
【0165】
第1の検波出力切換回路12は、調整された電気信号のパルス光の光量のピークに対応する部分とボトムに対応する部分を第1のピーク/ボトム検波出力保持回路14の側に出力し、第2のピーク/ボトム検波出力保持回路13の側には出力しない。
【0166】
第1のピーク/ボトム検波出力保持回路14は、検波された電気信号をサンプリングして、パルス光の光量のピーク及びボトムの計測値を求めて保持する。
【0167】
パワー制御用コントローラ20は、第1のピーク/ボトム検波出力保持回路14からパルス光の光量のピーク及びボトムの計測値を取得し、ピークボトム検波出力補正回路15に出力する。そして、パルス光の幅に対応するパルス光の光量のピーク及びボトムの計測値をそれぞれ補正するための補正量をピーク/ボトム検波出力補正回路15に通知する。
【0168】
ピーク/ボトム検波出力補正回路15は、パワー制御用コントローラ20からパルス光の光量のピーク及びボトムの計測値と対応する補正量を取得すると、パルス光の光量のピーク及びボトムの計測値に対応する補正量を加算してピーク及びボトムの補正値を求める。
【0169】
ピーク/ボトムパワー制御回路4は、パルス光のピーク及びボトムの補正値を取得すると、パルス光のピーク及びボトムの補正値が、パルス光のピーク及びボトムの基準値に一致するように、レーザダイオード駆動回路2を制御する。
【0170】
レーザダイオード駆動回路2は、ピーク/ボトムパワー制御回路4の制御に従ってレーザダイオード1を駆動する。
【0171】
上記を繰り返して、半導体レーザ駆動装置21は、様々な幅を有するパルス光を安定高精度に出力することが出来る。
【0172】
このように、本実施の形態によれば、ピークの計測値及びボトムの計測値を補正表を用いて補正するので、短い幅のパルス光を用いる場合であっても、補正されたピークの計測値及び補正されたボトムの計測値は、正確な値になる、従って、短い幅のパルス光を用いる場合であっても、安定かつ高精度にレーザダイオードを駆動することが出来る。
【0173】
なお、本実施の形態では、対応表からパルス光の幅に対応する補正量を求めて、パルス光のピークの計測値及びボトムの計測値に加算して補正したが、これに限らない。対応表から求めた補正量をピークの計測値及びボトムの計測値に加算するかわりに、パルス光のピークの基準値及びボトムの基準値を対応表から求めた補正量で減算しても構わない。
【0174】
さらに、本実施の形態の半導体レーザ駆動装置21は、パルス光のピーク及びボトムの光量を同時に制御するとして説明したが、これに限らない。半導体レーザ駆動装置21がパルス光のピークの光量のみ制御しても構わない。また、パルス光のボトムの光量のみ制御しても構わない。
【0175】
さらに、本発明の補正表の作成は、本実施の形態におけるように4T30のパルス光を出力してそのパルス光の光量を制御した後、パルス光の光量を保持して、1.2T31、1.5T32、1.8T33の順にパルス光を出力してその光量を計測するものに限らない。4T30のパルスを出力してそのパルス光の光量を制御した後、1.2T31のパルス光を出力してその光量を計測し、再度4T30のパルス光を出力してパルス光の光量を制御した後、パルス光の光量を保持して、1.5T32のパルス光を出力してその光量を計測し、4T30のパルス光を出力してその光量を制御した後、1.8T33の光量を計測するなど、要するに、本発明の補正表の作成は、基準パルス光の出力に引き続く校正用パルス光の種類や数は、基準パルス光の光量が保持できる範囲において任意で構わない。
【0176】
(第3の実施の形態)
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。
【0177】
図3に、本実施の形態の半導体レーザ駆動装置71を示す。
【0178】
本実施の形態の半導体レーザ駆動装置71は、第2の実施の形態の半導体レーザ駆動装置21とは異なり、温度センサー19、ピーク/ボトム検波出力測定指令回路18を備えている。
【0179】
温度センサー19は、光量モニター用フォトディテクタ7の温度を測定するセンサーである。
【0180】
ピーク/ボトム検波出力測定指令回路18は、温度センサー19が検出した温度が変化した場合、補正表を再度作成するように指示する回路である。
【0181】
それ以外は第2の実施の形態の半導体レーザ駆動装置21と同一である。
【0182】
なお、本実施の形態の温度センサー19は本発明の温度検出手段の例である。
次に、このような本実施の形態の動作を第2の実施の形態との相違点を中心に説明する。
【0183】
第2の実施の形態では、補正表の作成をデータを記録する前に必ず行うとして説明したが、本実施の形態では、データを記録する際に、補正表を必ずしも作成せず、以前に作成した補正表を流用して使用する。
【0184】
このような場合、補正表を作成した時の温度と補正表を使用する時の温度とが異なっている場合がある。このような場合、光量モニター用フォトディテクタ7の感度が変化してしまい、正確にパルス光の光量を計測出来なくなる。
【0185】
そこで、温度センサー19によって光量モニター用フォトディテクタ7の温度を測定して、補正表を作成したときの光量モニター用フォトディテクタ7の温度と補正表を使用するときの光量モニター用フォトディテクタ7の温度が異なっている場合、ピーク/ボトム検波出力測定指令回路18は、パワー制御用コントローラ73に補正表を再度作成するように指示する。
【0186】
パワー制御用コントローラ73は、ピーク/ボトム検波出力測定指令回路18から指示されると、第2の実施の形態と同様にして補正表を作成する。
【0187】
このようにすれば、第2の実施の形態と同等の効果が得られる上、さらに補正表を作成する回数を少なくすることが出来るようになる。
【0188】
(第4の実施の形態)
次に、本発明の第4の実施の形態について説明する。
【0189】
図4に、本実施の形態の半導体レーザ駆動装置72を示す。
【0190】
本実施の形態の半導体レーザ駆動装置72は、第3の実施の形態の半導体レーザ駆動装置71に加えて、電源電圧監視回路17を備えている。
【0191】
電源電圧監視回路17は、光量モニター用フォトディテクタ7に供給する電源の電圧を監視する回路である。
【0192】
それ以外は第3の実施の形態の半導体レーザ駆動装置71と同一である。
【0193】
なお、本実施の形態の電源電圧監視回路17は本発明の電源電圧監視手段の例である。
【0194】
次に、このような本実施の形態の動作を第2の実施の形態との相違点を中心に説明する。
【0195】
第2の実施の形態では、補正表の作成をデータを記録する前に必ず行うとして説明したが、本実施の形態では、データを記録する際に、補正表を必ずしも作成せず、以前に作成した補正表を流用して使用する。
【0196】
このような場合、補正表を作成した時の温度と補正表を使用する時の温度とが異なっている場合がある。また、補正表を作成した時の光量モニター用フォトディテクタ7に供給される電源電圧と補正表を使用する時の光量モニター用フォトディテクタ7に供給される電源電圧とが異なっている場合がある。このような場合、光量モニター用フォトディテクタ7の感度が変化してしまい、正確にパルス光の光量を計測出来なくなる。
【0197】
そこで、温度センサー19によって光量モニター用フォトディテクタ7の温度を測定して、補正表を作成したときの光量モニター用フォトディテクタ7の温度と補正表を使用するときの光量モニター用フォトディテクタ7の温度が異なっている場合、または、電源電圧監視回路17が監視している電源電圧が、補正表を作成したときの電源電圧と異なっている場合、ピーク/ボトム検波出力測定指令回路18は、パワー制御用コントローラ74に補正表を再度作成するように指示する。
【0198】
パワー制御用コントローラ74は、ピーク/ボトム検波出力測定指令回路18から指示されると、第2の実施の形態と同様にして補正表を作成する。
【0199】
このようにすれば、第2の実施の形態と同等の効果が得られる上、さらに補正表を作成する回数を少なくすることが出来るようになる。
【0200】
なお、本発明の半導体レーザ駆動装置の全部または一部の手段の全部または一部の機能をコンピュータにより実行させるためのプログラム及び/またはデータを担持した媒体であって、コンピュータにより処理可能なことを特徴とする媒体も本発明に属する。
【0201】
さらに、本発明の半導体レーザ駆動方法の全部または一部のステップの全部または一部の動作をコンピュータにより実行させるためのプログラム及び/またはデータを担持した媒体であって、コンピュータにより処理可能なことを特徴とする媒体も本発明に属する。
【0204】
さらに、本発明は、上述した本発明の全部または一部の手段の全部または一部の機能をコンピュータにより実行させるためのプログラム及び/またはデータを担持した媒体であり、コンピュータにより読み取り可能且つ、読み取られた前記プログラム及び/またはデータが前記コンピュータと協動して前記機能を実行する媒体であるである。
【0205】
さらに、本発明は、上述した本発明の全部または一部のステップの全部または一部の動作をコンピュータにより実行させるためのプログラム及び/またはデータを担持した媒体であり、コンピュータにより読み取り可能且つ、読み取られた前記プログラム及び/またはデータが前記コンピュータと協動して前記動作を実行する媒体である。
【0208】
さらに、本発明のデータとは、データ構造、データフォーマット、データの種類などを含む。
【0209】
さらに、本発明の媒体とは、ROM等の記録媒体、インターネット等の伝送媒体、光・電波・音波等の伝送媒体を含む。
【0210】
さらに、本発明の担持した媒体とは、例えば、プログラム及び/またはデータを記録した記録媒体、やプログラム及び/またはデータを伝送する伝送媒体等をふくむ。
【0211】
さらに、本発明のコンピュータにより処理可能とは、例えば、ROMなどの記録媒体の場合であれば、コンピュータにより読みとり可能であることであり、伝送媒体の場合であれば、伝送対象となるプログラム及び/またはデータが伝送の結果として、コンピュータにより取り扱えることであることを含む。
【0213】
さらに、以上説明した様に、本発明の構成は、ソフトウェア的に実現しても良いし、ハードウェア的に実現しても良い。
【0214】
【発明の効果】
以上説明したところから明らかなように、本発明は、短い幅のパルス光を用いる場合であっても、安定かつ高精度にレーザダイオードを駆動することが出来る半導体レーザ駆動方法、半導体レーザ駆動装置、及び記録媒体を提供することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に関連する発明の第1の実施の形態における半導体レーザ駆動装置の構成を示す図
【図2】本発明の第2の実施の形態における半導体レーザ駆動装置の構成を示す図
【図3】本発明の第3の実施の形態における半導体レーザ駆動装置の構成を示す図
【図4】本発明の第4の実施の形態における半導体レーザ駆動装置の構成を示す図
【図5】本発明の第2の実施の形態における半導体レーザ駆動装置の動作を示すフローチャート図
【図6】本発明の第2の実施の形態における補正表を作成するために出力するパルス光のパターンを示す図
【図7】本発明の第2の実施の形態における補正表を作成するために出力するパルス光のパターンの拡大図
【図8】本発明の第2の実施の形態における半導体レーザ駆動装置の補正表を作成する際の動作のタイミングを示す図
【符号の説明】
1 レーザダイオード
2 レーザダイオード駆動回路
3 発生パルス幅生成回路
4 ピーク/ボトムパワー制御回路
5 ピーク/ボトムパワー設定回路
6 パワー制御用コントローラ
7 光量モニター用フォトディテクタ
8 光量モニター出力調整回路
9 ピーク/ボトム検波回路
10 ピーク/ボトム検波出力保持回路
11 半導体レーザ駆動装置
12 第1の検波出力切換回路
13 第2のピーク/ボトム検波出力保持回路
14 第1のピーク/ボトム検波出力保持回路
15 ピーク/ボトム検波出力補正回路
16 光量モニター用フォトディテクタ電源電圧供給回路
17 電源電圧監視回路
18 ピーク/ボトム検波出力測定指令回路
19 温度センサー
21 半導体レーザ駆動装置
22 検波出力切換回路
40 発光パワー検出器
41 発光パワー測定回路
70 第2の検波出力切換回路
71 半導体レーザ駆動装置
72 半導体レーザ駆動装置
73 パワー制御用コントローラ
74 パワー制御用コントローラ
Claims (8)
- パルス幅が異なる複数種類のパルス光を出力するレーザダイオードと、
前記レーザダイオードから出力されたパルス光のピークの光量を計測してその計測値を求める光量計測手段と、
前記計測された光量の計測値を補正するための補正量と、前記パルス光のパルス幅とが対応付けられている補正表を格納する補正表格納手段と、
前記補正表を作成する補正表作成手段と、
前記パルス光のパルス幅に対応した補正量を前記補正表から読み出し、前記読み出した補正量を前記光量計測手段で計測された前記パルス光のピークの光量の計測値に加算した補正値が所定の基準値に一致するように、または、前記光量計測手段で計測された前記パルス光のピークの光量の前記計測値が、前記読み出した補正量を前記所定の基準値から減算した値に一致するように、前記レーザダイオードが出力する光量を制御する制御手段とを備え、
前記補正表作成手段が作成する前記補正表の前記補正量は、差分を求めるための基準パルス光のピークの光量を前記光量計測手段で計測した値と、前記補正量に対応付けられているパルス光のピークの光量を前記光量計測手段で計測した値との差分であることを特徴とする半導体レーザ駆動装置。 - パルス幅が異なる複数種類のパルス光を出力するレーザダイオードと、
前記レーザダイオードから出力されたパルス光のボトムの光量を計測してその計測値を求める光量計測手段と、
前記計測された光量の計測値を補正するための補正量と、前記パルス光のパルス幅とが対応付けられている補正表を格納する補正表格納手段と、
前記補正表を作成する補正表作成手段と、
前記パルス光のパルス幅に対応した補正量を前記補正表から読み出し、前記読み出した補正量を前記光量計測手段で計測された前記パルス光のボトムの光量の計測値に加算した補正値が所定の基準値に一致するように、または、前記光量計測手段で計測された前記パルス光のボトムの光量の前記計測値が、前記読み出した補正量を前記所定の基準値から減算した値に一致するように、前記レーザダイオードが出力する光量を制御する制御手段とを備え、
前記補正表作成手段が作成する前記補正表の前記補正量は、差分を求めるための基準パルス光のボトムの光量を前記光量計測手段で計測した値と、前記補正量に対応付けられているパルス光のボトムの光量を前記光量計測手段で計測した値との差分であることを特徴とする半導体レーザ駆動装置。 - 温度を検出する温度検出手段を備え、
前記補正表作成手段は、前記検出した温度が変化した場合に、前記補正表を再度作成することを特徴とする請求項1または2に記載の半導体レーザ駆動装置。 - 前記光量検出手段に供給される電源電圧を監視する電源電圧監視手段を備え、
前記補正表作成手段は、前記監視されている電源電圧が変化した場合に、前記補正表を再度作成することを特徴とする請求項1または2に記載の半導体レーザ駆動装置。 - パルス幅が異なる複数種類のパルス光をレーザダイオードに出力させる半導体レーザ駆動方法において、
前記レーザダイオードから出力されたパルス光のピークの光量を光量計測手段で計測してその計測値を求める工程と、
差分を求めるための基準パルス光のピークの光量を前記光量計測手段で計測した値と、補正量を求めるパルス光のピークの光量を前記光量計測手段で計測した値との差分を前記 補正量とし、前記補正量がパルス光のパルス幅に対応付けられている補正表を作成し格納する工程と、
前記パルス光のパルス幅に対応した補正量を前記補正表から読み出し、前記読み出した補正量を前記光量計測手段で計測された前記パルス光のピークの光量の計測値に加算した補正値が所定の基準値に一致するように、または、前記光量計測手段で計測された前記パルス光のピークの光量の前記計測値が、前記読み出した補正量を前記所定の基準値から減算した値に一致するように、前記レーザダイオードが出力する光量を制御する工程とを備えたことを特徴とする半導体レーザ駆動方法。 - パルス幅が異なる複数種類のパルス光をレーザダイオードに出力させる半導体レーザ駆動方法において、
前記レーザダイオードから出力されたパルス光のボトムの光量を光量計測手段で計測してその計測値を求める工程と、
差分を求めるための基準パルス光のボトムの光量を前記光量計測手段で計測した値と、補正量を求めるパルス光のボトムの光量を前記光量計測手段で計測した値との差分を前記補正量とし、前記補正量がパルス光のパルス幅に対応付けられている補正表を作成し格納する工程と、
前記パルス光のパルス幅に対応した補正量を前記補正表から読み出し、前記読み出した補正量を前記光量計測手段で計測された前記パルス光のボトムの光量の計測値に加算した補正値が所定の基準値に一致するように、または、前記光量計測手段で計測された前記パルス光のボトムの光量の前記計測値が、前記読み出した補正量を前記所定の基準値から減算した値に一致するように、前記レーザダイオードが出力する光量を制御する工程とを備えたことを特徴とする半導体レーザ駆動方法。 - 請求項1または2に記載の半導体レーザ駆動装置の、前記レーザダイオードから出力されたパルス光の光量の計測値を求める光量計測手段、前記補正量と前記パルス光のパルス幅とが対応付けられている補正表を格納する補正表格納手段、前記補正表を作成する補正表作成手段、前記パルス光のパルス幅に対応した補正量を前記補正表から読み出し、前記読み出した補正量を前記光量計測手段で計測された前記パルス光の光量の計測値に加算した補正値が所定の基準値に一致するように、または、前記光量計測手段で計測された前記パルス光の光量の前記計測値が前記読み出した補正量を前記所定の基準値から減算した値に一致するように、前記レーザダイオードが出力する光量を制御する制御手段、としてコンピュータを機能させるためのプログラムを記録した記録媒体であって、コンピュータにより処理可能な記録媒体。
- 請求項5または6に記載の半導体レーザ駆動方法の、前記レーザダイオードから出力されたパルス光の光量を光量計測手段で計測して計測値を求める工程、前記補正量がパルス光のパルス幅に対応付けられている補正表を作成し格納する工程、前記パルス光のパルス幅に対応した補正量を前記補正表から読み出し、前記読み出した補正量を前記光量計測手段で計測された前記パルス光の光量の計測値に加算した補正値が所定の基準値に一致するように、または、前記光量計測手段で計測された前記パルス光の光量の前記計測値が前記読み出した補正量を前記所定の基準値から減算した値に一致するように、前記レーザダイオードが出力する光量を制御する工程、とをコンピュータに実行させるためのプログラムを記録した記録媒体であって、コンピュータにより処理可能な記録媒体。
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