JP3810710B2 - 軸力計 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、加圧膨張型のロックボルトの軸力を測定する軸力計に関する。
【0002】
【従来の技術】
トンネルや鉱山等の地下空間を掘削する際、地山の改良、補強にロックボルトが打設されている。
ロックボルトとしては、例えば、棒鋼などの軸体を用いた所謂全面定着式のロックボルトや、断面円形の鋼管を凹状に折り曲げて外径を小さくし、地山にさく孔されたロックボルト孔に挿入した後、内部に高圧水を供給して膨張させ、地山に固定する加圧膨張型のロックボルト等が用いられる。
【0003】
打設されたロックボルトは、地山の挙動やロックボルトの補強効果を把握し、工事の安全性を確保するため、ロックボルト全長に亙ってロックボルトに発生する軸力の大きさや分布を測定することが必要である。
全面定着式のロックボルトを用いる場合、ロックボルトの軸力の測定は、ロックボルト本体に軸方向への溝切り加工を施して、この溝内にゲージを貼付し、入出力ケーブルを配線して行うことができる。
【0004】
しかし、加圧膨張型のロックボルトを用いる場合には、ロックボルト本体に溝切り加工を施すことができず、また、ロックボルトがロックボルト孔に挿入された後膨張により変形するため、上記の方法による軸力の測定は不可能である。
そこで、加圧膨張型のロックボルトを用いる場合には、従来、図6、図7に示すように、ロックボルト1の表面上に断面楕円状のセンサーパイプ62を溶接し、このセンサーパイプ62内に埋込み型ゲージ64を挿入し、センサーパイプ62内にエポキシ樹脂系の接着材65を充填した軸力計が用いられていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この軸力計は、地山に設置されたロックボルト1のひずみを、センサーパイプ62及び接着材65を介して間接的に検出するものであるため、出力の誤差を生じやすい。
また、センサーパイプ62内の隙間が小さく接着材65の充填が不足し、長期間使用すると亀裂が生じ水が入って絶縁劣化を引き起こす等長期測定に不安がある。
【0006】
さらに、埋込み型ゲージ64の入出力ケーブル66が、ロックボルト1の加圧時に、ロックボルト1の接続部付近で断線するおそれもある。
しかも、センサーパイプ62を断面を楕円状に圧縮し、溝切りを行う等材料加工が面倒でコスト高となる上、入出力ケーブルの配線等の作業性も悪い。
そこで、図8及び図9に示すように、ロックボルト1の表面にストレンゲージ84を貼付し、入出力ケーブル86を配線して、その上を覆うように断面半円状のセンサーカバー82をロックボルト1の表面上に溶接し、充填材注入口90からセンサーカバー82の内部に充填材85を充填するものや、図10及び図11に示すように、断面半円状のセンサーカバー82の内面にストレンゲージ84を貼付し、入出力ケーブル86を配線して、このセンサーカバー82をロックボルト1の表面上に溶接し、充填材注入口90からセンサーカバー82の内部に充填材85を充填するものが提案された。
【0007】
ところが、これらの軸力計は、ストレンゲージ84をロックボルト1あるいはセンサーカバー82に貼付した後センサーカバー82の溶接を行うので、溶接時にストレンゲージ84を損傷するおそれがあり、冷却しながら溶接する等溶接作業には注意が必要である。
本発明は、軸力測定における上記問題を解決するものであって、加圧膨張型のロックボルトのひずみを直接的に検出でき、ゲージの防水性を高め、入出力ケーブルの断線を防止して耐久性を向上させ、材料加工のコストを低減し、作業性を向上させることのできる軸力計を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明では、加圧膨張型のロックボルトの表面上に2本の防護部材を固定して防護溝を形成し、防護溝内のロックボルトの表面にゲージを貼付し、防護溝内に充填材を充填して軸力計を構成することにより上記課題を解決している。
本発明の軸力計は、ロックボルトの表面にゲージが貼付されているので、測定個所に軸方向の力が作用してひずみが生じると、そのひずみがゲージによって検出され、この検出データから軸力が求められる。このようにひずみを直接的に検出するため、出力の誤差が生じない。
【0009】
また、ロックボルトの表面上に防護部材を固定して防護溝を形成した後ゲージを貼付することで、ゲージ貼付後の溶接は不要で溶接による悪影響を避けることができる。ロックボルト本体への溝切り加工も不要である。
充填材は防護溝内に充填するようになっているため、確実且つ容易に充填でき、耐久性が向上し長期測定が可能となる。
【0010】
防護部材として防護パイプを用いると、防護溝の強度が向上する。防護パイプには市販の小径鋼管等を使用し、そのまま溶接すれば特別な材料加工を行う必要もない。
防護パイプ内にゲージの入出力ケーブルを配線すれば断線の防止に有効である。ロックボルトの接続部に、防護パイプを接続する銅パイプを設けると、ロックボルトの加圧膨張時に、ロックボルトの接続部付近の変形による断線も防止できる。
【0011】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の実施の一形態を示す軸力計を設けたロックボルトの正面図、図2は軸力計を設けたロックボルトの側面図、図3は銅パイプを設けた状態を示すロックボルトの接続部の平面図、図4は銅パイプを設けた状態を示すロックボルトの接続部の側面図、図5はロックボルトの引張試験における軸力計の出力と引張荷重との関係を示すグラフである。
【0012】
この軸力計は、ロックボルト1の表面上に防護部材として2本の防護パイプ2を溶接固定して防護溝3を形成し、防護溝3内のロックボルト1の表面にストレンゲージ4を貼付し、防護溝3内に充填材5を充填して構成されている。
ロックボルト1は、外径34mmの膨張型鋼管ボルトであり、防護パイプ2には、外径10.5mmの市販の鋼管等、小径の中空材料が使用されている。防護パイプ2はロックボルト1の表面に千鳥に点溶接することにより固定されており、充填材が流れ込まないように隙間処理されている。
【0013】
防護部材として防護パイプ2を用いているため防護溝3は強度が大であり、防護パイプ2には市販の鋼管等の中空材料を使用しそのまま溶接するので、特別な材料加工を行う必要はない。
ストレンゲージ4は測定の必要に応じてロックボルト1の表面上に所定間隔で貼付され、入出力ケーブル6の配線とコーティングが行われる。その後充填材5が上方から防護溝3内に充填される。
【0014】
ストレンゲージ4は、ロックボルト1の表面上に防護パイプ2を固定して防護溝3を形成した後貼付されるので溶接による悪影響を避けることができる。
充填材5は上方から防護溝3内に充填するようになっているため、確実且つ容易に充填でき、耐久性が向上し長期測定が可能となる。
ストレンゲージ4の入出力ケーブル6は防護溝3内に配線してもよいが、防護パイプ2内に配管することもできる。防護パイプ2内に入出力ケーブル6を配線すれば断線の防止に有効である。
【0015】
ロックボルト1は、地山にさく孔されたロックボルト孔8の孔長に合わせて カップリング7で複数本接続され、ロックボルト孔8内に挿入された後、内部に高圧水を供給して膨張させることにより地山に固定される。
なお、ロックボルト1は、高圧水を供給することにより膨張するが、このとき、カップリング7の部分は膨張しないので、ロックボルト1の接続部付近では不均等な変形による入出力ケーブル6の断線が生じやすい。このため、図3及び図4に示すように、ロックボルト1の接続部に、防護パイプ2を接続する銅パイプ9を設けて、その中に入出力ケーブル6を配線すると、ロックボルト1の加圧膨張時に、ロックボルト1の接続部付近の不均等な変形に柔軟に対応でき、断線が防止できる。
【0016】
この軸力計は、ロックボルト1の表面にストレンゲージ4が貼付されているので、ロックボルト1が地山に固定された後、測定個所に軸方向の力が作用してひずみが生じると、そのひずみがストレンゲージ4によって検出され、検出データは入出力ケーブル6でロックボルト孔8外へ送られ記録される。このようにひずみを直接的に検出するため、出力の誤差は生じない。この検出データから軸力が求められる。
【0017】
ロックボルト1の引張試験における軸力計の出力と引張荷重との関係が図5に示されている。図5において横軸は軸力計出力(ひずみ)、縦軸は引張荷重である。
この引張試験では、荷重0から80kNまで引張負荷を加え、一旦荷重0に戻し、さらに120kNまで引張負荷を加えた後、荷重0に戻した状態を示している。このグラフから明らかなように、この軸力計による測定データは、実荷重と直線性のよい相関が得られている。
【0018】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の軸力計は、加圧膨張型のロックボルトのひずみを直接的に検出して、その軸力を正確に測定できる。また、ゲージの防水性を高め、入出力ケーブルの断線を防止でき、材料加工のコストを低減し、作業性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態を示す軸力計を設けたロックボルトの正面図である。
【図2】軸力計を設けたロックボルトの側面図である。
【図3】銅パイプを設けた状態を示すロックボルトの接続部の平面図である。
【図4】銅パイプを設けた状態を示すロックボルトの接続部の側面図である。
【図5】ロックボルトの引張試験における軸力計の出力と引張荷重との関係を示すグラフである。
【図6】従来の軸力計を設けたロックボルトの正面図である。
【図7】従来の軸力計を設けたロックボルトの側面図である。
【図8】従来の軸力計を設けたロックボルトの正面図である。
【図9】従来の軸力計を設けたロックボルトの側面図である。
【図10】従来の軸力計を設けたロックボルトの正面図である。
【図11】従来の軸力計を設けたロックボルトの側面図である。
【符号の説明】
1 ロックボルト
2 防護パイプ
3 防護溝
4 ストレンゲージ
5 充填材
6 入出力ケーブル
7 カップリング
8 ロックボルト孔
9 銅パイプ
Claims (4)
- 加圧膨張型のロックボルトの表面上に2本の防護部材を固定して防護溝を形成し、防護溝内のロックボルトの表面にゲージを貼付し、防護溝内に充填材を充填してなる軸力計。
- 防護部材が防護パイプであることを特徴とする請求項1記載の軸力計。
- 防護パイプ内にゲージの入出力ケーブルを配線することを特徴とする請求項2記載の軸力計。
- ロックボルトの接続部に、防護パイプを接続する銅パイプを設けたことを特徴とする請求項3記載の軸力計。
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