JP3810584B2 - ガス燃料焚きバーナ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はガス燃料焚きバーナに関し、詳細にはボイラ等の火炉内に火炎を形成するガス燃料焚きバーナに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、空気比(空気量と理論燃焼空気量との比)が1より小さい濃混合気を火炉内に噴射する濃混合気ノズルと、空気比が1より大きい淡混合気を火炉内に噴射する淡混合気ノズルとを隣接して配置したガス燃料焚きバーナが知られている。この種のバーナでは、濃混合気を燃焼させて濃混合気炎を形成し、この濃混合気炎との接触及び炉内の輻射熱により淡混合気ノズルから噴射される淡混合気を安定して燃焼させるようにしている。また、バーナ全体としては空気比は1以下になるように燃焼空気量が調整され、全体として還元燃焼を行うようにされる。これにより燃焼により発生する窒素酸化物(NOX)が還元され火炉の排気中のNOX量が低減される。
【0003】
図12(A) 、(B) は、この種のガス燃料焚きバーナの一般的構成を示す正面図(図12(A) )と図12(A) のB−B線に沿った断面図である。
図12(A)(B)において、参照符号100はバーナ全体を、4は濃混合気ノズル、5は淡混合気ノズルをそれぞれ示している。通常、バーナ100は図12(A)(B)に示すように濃混合気ノズル4の上下両側に淡混合気ノズル5を配置した構成とされ、計3つのノズルにより1つのバーナが構成される。濃混合気ノズル4と淡混合気ノズル5とはそれぞれ一端が共通の風箱1に接続され、他端が火炉内に臨むように配置される。風箱1に加圧燃焼空気が供給されると、燃焼空気はノズル4、5から火炉内に噴出する。
【0004】
濃混合気ノズル4はノズル外筒4aの中央付近に配置された2つの濃燃料用予混合エアノズル8とノズル8の風箱1側端部に配置された濃燃料用ガスノズル6とを備えている。濃燃料用ガス21は外部供給源から濃燃料用ガスノズル6に供給され、先端の噴出孔6aから濃燃料用予混合エアノズル8内に噴射される。また、燃焼用空気は、風箱1から濃混合気ノズル4上流側端部の濃混合気エアコンパートメント2に流入し、その一部は濃燃料用1次空気17として濃燃料用予混合エアノズル8内周と濃燃料用ガスノズル6外周との間に形成された空隙から濃燃料用予混合エアノズル8内に流入する。濃燃料用ガスノズル6から噴射された濃燃料用ガス21は、濃燃料用予混合エアノズル8内で1次空気17と混合して濃燃料予混合気23となって炉内に噴出する。
【0005】
一方、濃混合気エアコンパートメント2に流入した燃焼用空気の一部は、2次空気18として、濃混合気ノズル4外筒と濃燃料用予混合エアノズル6との間に形成された環状の空隙から炉内に噴出する。
淡混合気ノズル5は、ノズル外筒5aと外筒5a内に配置された淡燃料用ガスノズル12を備えている。淡燃料用ガスノズル12は、外部から供給される加圧燃料ガス22を複数のガスノズル7に分配するノズルヘッダ13と、ガスノズル7下流側に配置された予混合バー10を備えている。
【0006】
淡燃料用の燃焼空気19は風箱1から淡燃料用エアコンパートメン3に流入しその全量が淡混合気ノズル5内を通過する。
ガスノズル7は円筒状の形状とされ、燃焼空気19流れ方向に直角になるように配置されている。ガスノズル側面には燃焼空気19流れ方向に対して直角に淡燃料用ガスを噴射する噴射孔7aが設けられている。すなわち、淡燃料用ガスはガスノズル7から空気流19に対して直角方向に噴射され、下流側に配置された予混合バー10により生じる空気流の乱れにより燃焼用空気19と混合され、淡燃料予混合気24を形成する。
【0007】
通常、濃燃料用予混合エアノズル8から噴射される濃混合気23の空気比は非常に低くガス燃料の可燃範囲外の値になっている。この濃混合気23は濃燃料用予混合エアノズル8外周から供給される濃燃料用2次空気18と火炉内で拡散混合し、空気比の極めて低い可燃混合気が形成される。この可燃混合気は図示しない点火トーチ火炎により着火され濃混合気火炎が形成される。
【0008】
一方、淡混合気ノズル5から炉内に噴射される淡混合気24の空気比は、通常ガス燃料の可燃限界付近の極めて高い値に設定されており、淡混合気24の流速もかなり高速になっている。このように、空気比が高くかつ流速が大きいため、淡混合気24は着火しても自己保炎は困難であり、濃混合気火炎との接触あるいは炉内の輻射熱によってのみ火炎が保持される。このため、淡燃料火炎形成位置は淡混合気ノズル5出口から比較的遠く離れた位置となる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、淡混合気炎の燃焼の安定性は濃混合気炎の形成に完全に依存している。このため、従来バーナ全体の燃焼を安定させるために濃混合気炎着火後も点火トーチ炎を常時保持するようにして濃混合気炎が安定して形成されるようにする必要があった。
【0010】
ところが、近年種々の理由から点火トーチ炎の常用を廃止して濃混合気着火後の点火トーチ消火の要請が高まってきており、点火トーチ炎を使用せずに濃混合気炎の形成を安定化する必要が生じている。
また、淡混合気は高空気比かつ噴出速度が高く、しかもノズル出口から比較的離れた位置に淡混合気炎が形成されるため本来的に燃焼時に逆火が生じる可能性は低くなっている。しかし、実際には淡混合気は多量の燃焼空気に少量の燃料ガスを混合して形成されるため、淡混合気ノズル内で完全にガス燃料を多量の空気に均一に分散させることは困難である。このため、淡混合気中には局所的に高燃料濃度の領域が形成される場合がある。また、淡混合気ノズル内壁面近傍には混合気流の速度が低い低速領域や渦流が形成される場合があり、これらの低速領域や渦流の形成と局所的な燃料濃度の増大とが同時に生じると淡混合気の着火点がノズル出口に接近してしまうため、淡混合気といえども逆火が生じやすくなる可能性がある。更に、実際のボイラ等では排気の一部を燃焼用空気に混入する排気再循環が実施されているが、再循環排気量の低減や後述するアディショナルエアと燃焼用空気との流量配分調整のための燃焼用空気流量の低減等が行われると淡混合気の空気比の低下(燃料濃度の増大)と流速の低下が同時に生じることになり、淡混合気ノズルでの逆火が一層発生しやすくなる問題がある。
【0011】
本発明は上記問題に鑑み、淡混合気ノズルにおける逆火の発生の可能性を完全に排除することが可能なガス燃料焚きバーナを提供することを目的としている。更に、本発明は点火トーチ炎を常用せずに常にバーナの燃焼を安定させることが可能なガス燃料焚きバーナを提供することを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明によれば、ガス燃料と酸素含有気体とを混合して空気比が1より小さい濃混合気を形成し炉内に噴射する濃混合気ノズルと、ガス燃料と酸素含有気体とを混合して空気比が1より大きい淡混合気を形成し炉内に噴射する淡混合気ノズルとを備え、前記濃混合気ノズルから噴射される濃混合気を燃焼させて濃混合気炎を形成し、淡混合気ノズルから噴射される淡混合気を前記濃混合気炎との接触及び炉内の輻射熱により燃焼させるガス燃料焚きバーナであって、前記淡混合気ノズルから噴射される淡混合気の周囲にシールガスを噴射し、少なくとも淡混合気ノズルからの噴射直後の淡混合気を炉内雰囲気から遮断するシールガス層を形成するシールガス供給手段を設けたガス燃料焚きバーナであって、
前記淡混合気ノズルは、ノズル外筒と、ノズル外筒内に配置され淡混合気を噴出する補助内筒とを備え、前記シールガス供給手段は前記ノズル外筒内周と前記補助内筒外周との間に形成される間隙から前記シールガスとして前記酸素含有気体を噴出し、
前記淡混合気ノズル外筒と前記補助内筒とは前記酸素含有気体の共通の圧力供給源に接続され、前記ノズル外筒と補助内筒との間の空隙、及び前記補助内筒内を通ってノズル軸線方向に前記酸素含有気体が噴射されるとともに、前記補助内筒内には、燃料ガスと前記酸素含有気体とを混合して淡混合気を形成する淡燃料用予混合エアノズルが配置され、
前記淡燃料用予混合エアノズルは前記補助内筒に対してノズル軸線方向に沿って移動可能とされ、前記淡燃料用予混合エアノズルがノズル軸線方向に沿って気流上流側に移動した位置では、前記補助内筒内周と淡燃料用予混合エアノズル外周との間に前記酸素含有気体の圧力供給源に連通する間隙が形成され、該間隙を通り補助内筒内周に沿った前記酸素含有気体の第2のシールガスとしての気流が形成され、前記淡燃料用予混合エアノズルが軸線方向最下流側に移動した位置では前記淡燃料用予混合エアノズル下流側端部と前記補助内筒内周面とが当接して前記間隙が閉鎖される、ガス燃料焚きバーナが提供される。
【0013】
すなわち、請求項1に記載の発明では、淡混合気ノズルから噴射される淡混合気の周囲にシールガスが噴射され、噴射直後の淡混合気の周囲にシールガス層が形成される。シールガスとしては、例えば燃焼用空気と同一の酸素含有気体を使用することができる。このように、淡混合気の周囲にシールガスを噴射して噴射直後の淡混合気と炉内の高温空気との接触や炉内の輻射熱を遮断することにより淡混合気ノズル出口近傍での淡混合気の着火が生じることが防止される。このため、淡混合気に高燃料濃度領域や低速領域等が生じた場合でも淡混合気ノズル出口近傍で着火が生じることがなく、淡混合気ノズルにおける逆火の発生が防止される。
【0015】
また、本発明では、シールガスとして燃焼用の酸素含有気体が使用される。また、シールガスはノズル外筒内周と補助内筒外周との間に形成される空隙から噴射されるため、確実に噴射直後の淡混合気が炉内雰囲気から遮断される
【0016】
更に、本発明では、シールガスとしての酸素含有気体は共通の圧力供給源から供給されるため、簡易にシールガスを供給することができる。また、補助内筒は内部に予混合エアノズルを備えているため形成される淡混合気の燃料濃度がより均一となる
【0017】
また、本発明では、淡燃料用予混合エアノズルがノズル軸線方向に沿って移動可能とされ、上流側に移動した位置では補助内筒外周から供給されるシールガスに加えて淡燃料用予混合エアノズル外周から第2のシールガスが供給される。第2のシールガスは補助内筒内周面に沿って気流を形成し、通常のシールガスと同様に噴射直後の淡混合気を炉内雰囲気から遮断するとともに噴射直後の淡混合気流表面付近の燃料濃度を低下させる。このため、何らかの原因で淡混合気中に高燃料濃度領域が生じて淡混合気の着火点がノズル出口に接近したような場合にも、淡燃料用予混合エアノズルを上流側に移動させて通常のシールガスに加えて第2のシールガスを導入することにより一層確実にノズル出口近傍での淡混合気の着火を防止することが可能となる。
【0018】
請求項2に記載の発明によれば、前記淡燃料用予混合エアノズルは、該エアノズル内に供給される酸素含有気体中に燃料を噴射する淡燃料用ガスノズルを備え、該淡燃料用ガスノズルは前記淡燃料用予混合エアノズル内で前記軸線方向に沿って移動可能とされた請求項1に記載のガス燃料焚きバーナが提供される。
すなわち、請求項2に記載の発明では、淡燃料用予混合エアノズル中に設けられたガスノズルはノズル軸線方向に移動可能とされている。このため、淡燃料ガスノズルを淡燃料用予混合エアノズル内で上流側に移動させることにより淡燃料ガスノズルから噴射される燃料と酸素含有気体との混合距離を長くすることができ、燃料と酸素含有気体との混合状態を向上させることができる。これにより、何らかの原因で淡混合気中に高燃料濃度領域が生じて淡混合気の着火点がノズル出口に接近したような場合には、淡燃料用予混合エアノズル内で淡燃料用ガスノズルを上流側に移動させることにより燃料の混合を均一にして高燃料濃度領域を消滅させることができる。
【0019】
請求項3に記載の発明によれば、前記淡燃料用ガスノズルはノズル軸線方向に沿って上流側所定位置まで移動したときに前記淡燃料用予混合ノズルと係合し、前記淡燃料用ガスノズルが前記所定位置を越えて上流側に移動すると前記淡燃料用予混合エアノズルが前記淡燃料用ガスノズルとともに上流側に移動し、前記補助内筒と前記淡燃料用予混合エアノズルとの間に前記間隙が形成される請求項2に記載のガス燃料焚きバーナが提供される。
【0020】
すなわち、請求項3に記載の発明では、淡燃料用ガスノズルが上流側に所定位置を越えて移動すると、その後は淡燃料用予混合エアノズル自体が淡燃料用ガスノズルとともに上流側に移動し、補助内筒と淡燃料用予混合エアノズルとの間に空隙が形成されて第2のシールガスが導入されるようになる。このため、淡混合気内の燃料の分布が均一になることに加えて第2のシールガスの効果により淡混合気のノズル出口近傍での着火が確実に防止されるようになる。
【0021】
請求項4に記載の発明によれば、前記淡燃料用ガスノズルは、前記淡燃料用予混合エアノズル内中央に配置されたノズルヘッダと、該ノズルヘッダ外周に配置されガスヘッダから供給されるガス燃料を前記淡燃料用予混合エアノズル内を流れる酸素含有気体中に噴射するガスノズルとを備えた請求項3に記載のガス燃料焚きバーナが提供される。
【0022】
すなわち、請求項4に記載の発明では、淡燃料用ガスノズルは、淡燃料用予混合エアノズル中央に配置されたノズルヘッダとノズルヘッダに接続されたガスノズルとを備えている。このため、ガスノズルから噴射された燃料と酸素含有気体との混合が均一になる
【0024】
請求項5に記載の発明によれば、請求項1に記載のガス燃料焚きバーナにおいて、前記濃混合気ノズルは、濃混合気ノズル外筒と、該濃混合気ノズル外筒内に配置された濃燃料用予混合エアノズルとを備え、前記ノズル外筒と前記濃燃料用予混合エアノズルとは共通の酸素含有気体圧力供給源に接続され、前記濃混合気ノズル外筒内周と前記濃燃料用予混合エアノズル外周との間に形成される空隙、及び前記前記濃燃料用予混合エアノズル内を通って前記酸素含有気体が炉内に噴射され前記濃燃料用予混合エアノズルは該ノズル内を通る前記酸素含有気体中にガス燃料を噴射して濃混合気を形成する濃燃料用ガスノズルを備え、該濃燃料用ガスノズルは、前記濃燃料用予混合エアノズル内にガス燃料を噴射して濃混合気を形成する予混合気形成用ガス噴射孔に加えて、前記濃燃料用予混合ノズルの壁面に沿った保炎用ガス燃料流を形成する保炎用ガス燃料噴射孔を備えたことを特徴とするガス燃料焚きバーナが提供される。
【0025】
すなわち、請求項5に記載の発明では、請求項1のガス燃料焚きバーナに濃混合気ノズルが設けられている。このため、請求項1の淡混合気ノズルにおける逆火発生防止作用に加えて、濃混合気炎の安定した形成作用が得られガス燃料焚きバーナの極めて安定した燃焼が得られる。
請求項6に記載の発明によれば、前記濃燃料用予混合エアノズルは、ノズル出口近傍の外周に前記濃燃料用予混合エアノズルの外周に沿って流れる酸素含有気体流の渦流を形成、保持する保炎板と、前記濃燃料用ガスノズルの保炎用ガス燃料噴射孔から噴射された保炎用ガス燃料を濃燃料用予混合エアノズル内で酸素含有気体と混合することなく前記保炎板下流側近傍に導く保炎用ガス燃料供給手段と、を備えた請求項5に記載のガス燃料焚きバーナが提供される。
【0026】
すなわち、請求項6に記載の発明では濃燃料用予混合エアノズル出口近傍の外周に保炎板が配置され、保炎用ガス燃料が酸素含有気体と混合することなく保炎板下流側近傍に供給される。このため、保炎板下流側に形成される渦流にガス燃料が直接供給され、保炎板下流側に火炎が安定して保持されるようになる。
請求項7に記載の発明によれば、前記保炎用ガス燃料供給手段は、前記濃燃料用予混合エアノズル壁面に沿って前記保炎用ガス燃料噴射孔から前記保炎板下流側部分まで形成された、前記濃燃料用予混合エアノズル内の酸素含有気体から隔離された保炎用ガス燃料通路を備えた請求項6に記載のガス燃料焚きバーナが提供される。
【0027】
すなわち、請求項7に記載の発明では保炎用ガス燃料は濃燃料用予混合エアノズル内を流れる酸素含有気体からは隔離された専用の通路を通って保炎板下流側に供給される。このため、保炎板下流側に形成される渦流には高濃度の燃料ガスが直接供給され、保炎板下流側に安定した火炎が保持される。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を用いて本発明の実施形態について説明する。
(1)第1の実施形態
図1、図2は本発明のガス燃料焚きバーナの第1の実施形態の構成を説明する図12(A) と同様な正面図(図1)と図1のII−II線に沿った断面図(図2)である。図1、図2において、図12(A) 、(B) と同一の参照符号は同一の要素を示している。
【0029】
図1、図2において参照符号200は本実施形態のガス燃料焚きバーナ全体を、104は濃混合気ノズル、105は淡混合気ノズルをそれぞれ示している。本実施形態においても、バーナ200は濃混合気ノズル104の上下両側に淡混合気ノズル105を2つ配置した構成とされ、計3つのノズルにより1つのバーナが構成される。濃混合気ノズル104と淡混合気ノズル105とはそれぞれ一端が共通の風箱1に接続され、他端が火炉内に臨むように配置され、燃焼空気(後述するように再循環排気ガスを含む空気が使用される場合もある)は風箱1から濃混合気ノズル104と淡混合気ノズル105を通って火炉内に噴出する。
【0030】
濃混合気ノズル104はノズル外筒104aの中央付近に配置された2つの濃燃料用予混合エアノズル108とノズル108の風箱1側端部に配置された濃燃料用ガスノズル106とを備えている。
図1に示すように、本実施形態では濃燃料用予混合エアノズル108は横断面長方形のダクト形状とされ、上流側端部は108aは上下方向に拡開された構成となっている。
【0031】
図3、図4は濃燃料用予混合エアノズル108と濃燃料用ガスノズル106との配置を示す図であり、図3は濃燃料用ガスノズル106の先端形状を示す断面図、図4は図3のIV−IV線に沿った断面図である。
濃燃料用ガスノズル106は、長方形の横断面形状とされ、図4に示すように先端(下流側)が絞られたテーパ形状となっている。濃燃料ガスノズル106はその先端が濃燃料用予混合エアノズル108の上流側端の拡開部108aに挿入され、ノズル106先端部と濃燃料用予混合エアノズル108上流側端部との間には上下方向に間隙108bが形成されるように配置されている。
【0032】
濃燃料ガスノズル106先端には複数の予混合気形成用のガス燃料噴射孔106aが設けられている。また、本実施形態では、濃燃料ガスノズル106の中央上部と下部とには、上記予混合気形成用のガス燃料噴射孔106aに加えて、保炎用のガス燃料噴射孔106bが設けられている。保炎用ガス燃料噴射孔106bについては後述する。
【0033】
濃燃料用ガス21は外部供給源から濃燃料用ガスノズル106に供給され、先端の複数の噴出孔106aから濃燃料用予混合エアノズル108内に噴射される。また、燃焼用空気は、風箱1から濃混合気ノズル104上流側端部の濃混合気エアコンパートメント2に流入し、その一部は濃燃料用1次空気17として濃燃料用予混合エアノズル108と濃燃料ガスノズル106との間の空隙108bを通って濃燃料用予混合エアノズル108内に流入する。濃燃料用ガスノズル106の予混合気形成用ガス燃料噴射孔106aから噴射された濃燃料用ガス21は、濃燃料用予混合エアノズル108内で1次空気17と混合して濃燃料予混合気23となって炉内に噴出する。
【0034】
一方、濃混合気エアコンパートメント2に流入した燃焼用空気の一部は、2次空気18として、濃混合気ノズル104の外筒104aと濃燃料用予混合エアノズル108との間に形成された空隙から炉内に噴出する。
本実施形態では、図5、図6に示すように濃燃料用予混合エアノズル108の先端外周には2次空気流の流れ方向に対して所定の角度を持って配置された平板状の保炎板135が形成されている。このため、濃燃料用予混合エアノズル108外周に沿って炉内に流入する2次空気は保炎板135に衝突し、保炎板135下流側には2次空気の安定した渦流が形成される。保炎板135下流側に渦流が形成されると濃燃料用予混合エアノズル108から噴射された濃混合気の一部がこの渦流に吸引され燃焼に適した空気比の可燃混合気が形成される。このため、点火用トーチ炎(図示せず)により一旦濃混合気炎が形成されると、保炎板135下流側の渦流内の可燃混合気も着火し、その後は保炎板135下流側(背面)に安定した火炎が保持され、濃混合気の着火源として機能するようになる。これにより、一旦濃混合気に着火した後は点火トーチを消火しても保炎板135下流側に保持される着火源としての火炎により安定した濃混合気炎が保持されるようになる。
【0035】
本実施形態では、濃混合気炎の安定性を更に高めるために、濃燃料用予混合エアノズル108内壁の上下部分には上流側端から下流側端にかけて独立した保炎用ガス燃料通路108cが形成されている。保炎用ガス燃料通路108cは、濃燃料用予混合エアノズル108内を流れる酸素含有気体からは隔離された独立の通路として形成され、通路108cの上流側端部には濃燃料用ガスノズル106端面に形成された保炎用ガス燃料噴射孔106bが開口している。また、保炎用ガス燃料通路108cの、下流側端部は濃燃料用予混合エアノズル108先端の保炎板135下流側に開口している。このため、噴射孔106bから噴射された保炎用ガス燃料121は濃燃料用予混合エアノズル108内を流れる酸素含有気体により希釈されることなく保炎板135下流側部分に到達する。このため、保炎板135背面には高濃度のガス燃料が直接供給されるようになり、保炎板135背面の着火源としての火炎がより強固で安定したものとなる。すなわち、本実施形態では保炎板135背面に非常に安定した着火源としての火炎が形成されるため、点火トーチ炎を常用しない場合においても安定した濃混合気炎を形成することが可能となっている。なお、本実施形態では濃燃料用予混合エアノズル108の先端上下両方に保炎用ガス燃料を供給するために保炎用ガス燃料噴射孔106bと保炎用ガス燃料通路108cをノズル108の内壁上下両方に設けているが、噴射孔106bと通路108cはノズル108の上側内壁もしくは下側内壁の一方に設けるようにしても良い。
【0036】
一方、本実施形態の淡混合気ノズル105(図1、図2)は出口部分が円形断面とされたノズル外筒105aと外筒105a内に配置された先絞り円筒形状の補助内筒105bを備えている。また、補助内筒105bの上流側には、支持金具137によりノズル外筒105a上にノズル軸線方向に移動可能に支持された円筒形の淡燃料用予混合エアノズル105cが挿入されている。
【0037】
図1にその全体を112で示すのは、淡燃料用予混合エアノズル105c内に配置された淡燃料用ガスノズルである。淡燃料用ガスノズル112は、淡燃料用予混合エアノズル105c中央に配置されたノズルヘッダ113aと、ノズルヘッダ113a外周に放射状に配置された複数の管状のガスノズル113bを備えている。それぞれのガスノズル113bの側面には、淡燃料用予混合エアノズル105c内を通る燃焼空気流に直角な方向にガス燃料を噴射する複数の噴射孔が設けられている。ノズルヘッダ113aは、炉外の燃料ガス供給源に配管12を介して接続され、配管12を通じて供給された燃料ガスを各ガスノズル113bに分配する。また、本実施形態では、ノズルヘッダ113aは、配管12外周から放射状に延びる棒状の支持金具136により、淡燃料用予混合エアノズル105cに対して軸線方向に移動可能に支持されている。このため、炉外に設けた図示しない移動機構により配管12を軸線方向に前後移動させることにより、淡燃料用予混合エアノズル105c内におけるノズルヘッダ113aの位置を調整することが可能となっている。また、淡燃料用予混合エアノズル105c内周にはストッパとして機能する淡燃料用予混合エアノズル移動金具138a、138bが取着されている。このため、図1に示した位置から淡燃料用ガスノズル112を上流側に所定位置まで移動させると、ノズル支持金具136と上流側の移動金具138aとが当接することになり、この位置から更にガスノズル112を上流側に移動させると淡燃料用予混合エアノズル105cがガスノズル112とともに支持金具137上を上流側に移動し、淡燃料用予混合エアノズル105c先端(下流側端部)と補助内筒105bの円錐状壁面内周との間に環状の空隙が生成される。逆に、ガスノズル112を下流側に移動させ、ノズル支持金具136と下流側移動金具138bとを当接させると、淡燃料用予混合エアノズル105cはガスノズル112とともに下流側に移動し補助内筒105bの円錐上壁面内周と当接し上記環状空隙は閉鎖される。
【0038】
淡燃料用の燃焼空気19は風箱1から淡燃料用エアコンパートメン3に流入し淡混合気ノズル105に流入する。この燃焼用空気の一部は1次空気119aとして淡燃料用予混合エアノズル105cに流入し、補助内筒105b出口から炉内に噴射される。この1次空気中には淡燃料用予混合エアノズル105c内で淡燃料用ガスノズル112から燃料が噴射され、淡燃料用予混合エアノズル105c内で1次空気と混合して淡混合気24が形成される。
【0039】
一方、淡燃料用エアコンパートメント3から淡混合気ノズル105に流入した燃焼空気19の一部は淡混合気ノズル105の外筒105aの内周と補助内筒105b外周との間に環状の空隙として形成されたシールガス噴射孔105dから、炉内に噴出し、補助内筒105bから噴出する淡混合気24の周囲を覆う薄膜状のシールガス119bの層を形成する。
【0040】
このように淡混合気ノズル105から噴射された直後の淡混合気の周囲をシールガス流で覆うことにより、噴射直後の淡燃料予混合気24への炉内の輻射熱の到達が低減され、淡混合気ノズル105出口近傍での淡混合気24の着火が防止される。このため、淡混合気ノズル105出口近傍での淡混合気の着火による逆火が生じる可能性が大幅に低減される。
【0041】
一方、淡燃料用予混合エアノズル105c内での燃料ガスと1次空気との混合が何らかの原因で不均一になった場合にも、淡混合気中に局所的に高燃料濃度の領域が生じ、着火点がノズル105出口に接近する場合がある。
本実施形態では、このような場合には淡燃料用予混合エアノズル105c内で淡燃料ガスノズル112を上流側に後退させる。これにより、ガスノズル112から補助内筒出口までの距離が増大するため補助内筒105b出口に到達するまでにガス燃料と1次空気とが充分に混合するようになり局所的な高燃料濃度領域の生成が抑制される。また、ガスノズル112を支持金具136が上流側移動金具138aに到達する位置まで後退させても着火点のノズル105出口への接近が防止できない場合にはさらにガスノズル112を後退させる。
【0042】
これにより、淡燃料用予混合エアノズル105cがガスノズル112とともに上流側に後退し、淡燃料用予混合エアノズル105c先端と補助内筒105bとの間に環状の空隙が形成される。このため、この空隙からシールガス119bの一部が補助内筒105b内に流入し、補助内筒内壁面に沿って第2のシールガスの流れを形成する。
【0043】
このように第2のシールガス流が補助内筒105b内壁面近傍に形成されると、補助内筒105b内を流れる淡混合気は壁面付近で第2のシールガスにより希釈されるため、淡混合気ノズル105から噴射された淡混合気の表面付近では燃料濃度が低下して淡混合気表面付近での高燃料濃度領域の生成が更に抑制されるようになる。このため、着火点の淡混合気ノズル105出口への接近が解消され逆火の発生が確実に防止されるようになる。
【0044】
図7は、本実施形態のガス燃料焚きバーナ200をボイラ火炉用バーナとして使用した場合の概略構成を模式的に示す図である。
図7において、図1から図4と同じ参照符号は同一の要素を示している。
図7は対向燃焼型の火炉を示しており、複数のバーナ200が火炉29内の互いに対向する壁面にそれぞれ複数列、及び複数段に配置された構成となっている。図7において30はボイラの蒸発管群ユニット、25は後述するアディショナルエアを火炉に噴射するアディショナルエア噴射ポートを示している。
【0045】
燃焼用空気14は図示しない燃焼空気供給装置から空気加熱器34により火炉排気31と熱交換後、更に再循環排気ファン33により火炉排気の一部32と混合される。この排ガスを混入した燃焼空気14は、主バーナ用燃焼空気15とアディショナルエア26とに分流され、主バーナ用燃焼空気15はボイラ風箱1に供給され、アディショナルエア26は前述のアディショナルエア噴射ポート25から火炉上部に噴射される。
【0046】
風箱1に供給された主バーナ用燃焼空気は、本実施形態のガス燃料焚きバーナ200では濃混合気ノズル104と淡混合気ノズル105とに供給され、1次空気、2次空気及びシールガスとして使用される。
一方、ガス燃料20は図示しないガス燃料供給源から供給され、濃混合気用ガス燃料21と淡混合気用ガス燃料22とに分流されて、それぞれ濃燃料用ガスノズル106と淡燃料用ガスノズル113から噴射され、濃混合気と淡混合気とを形成する。
【0047】
濃混合気ノズル104から噴射された濃混合気は図示しない点火トーチ炎により燃焼を開始し、濃混合気炎を形成する。また、淡混合気ノズル105から噴射された淡混合気は濃混合気炎との接触または火炉29内の輻射熱により燃焼する。本実施形態では、前述したように点火トーチ炎を常用することなく非常に安定した濃混合気炎が形成されるため、淡混合気炎を含むバーナ全体の燃焼の安定性が良好となる。また、前述したように、主バーナ燃料用空気15の量は全体として空気比が1より小さくなるように設定されており、バーナ200では全体として還元燃焼が行われる。このため、燃焼により発生するNOX量が減少するが、空気不足のため燃焼後の排ガス中には可燃物が残存するようになる。そこで、炉上部にアディショナルエア26が供給され残存可燃物の完全燃焼が行われる。
【0048】
燃焼後の排気は、蒸発管30で蒸気を発生した後、その一部が再循環用排ガス32として使用され、残りは空気加熱器34で燃焼用空気を加熱した後に排気中の有害物質を除去して大気に放出される。
排ガス中のNOX量は、同一量の燃料ガスに対して主バーナ燃料用空気15の量を減少させるほど、すなわち全燃焼空気14に占めるアディショナルエア26の量を増大する程少なくなる。このため、主バーナ燃焼用空気15の量の低減して前述した淡混合気ノズル105における流速が低下し、逆火が生じやすくなるが、本実施形態のバーナ200では前述したシールガスの供給と淡混合気の混合の均一化とにより逆火の発生を確実に防止可能となっている。
(2)第2の実施形態
次に本発明の第2の実施形態について図8、図9を用いて説明する。
【0049】
本実施形態では、濃燃料用予混合エアノズル108の保炎用ガス燃料通路108cの構成のみが第1の実施形態と相違しているため、以下に相違点のみについて説明する。
図8は本実施形態の保炎用ガス燃料通路108cの構成を示す濃燃料用予混合エアノズル108の正面図、図9は図8のIX−IX線に沿った断面図である。第1の実施形態では、濃燃料用予混合エアノズル108の保炎用ガス燃料通路108cは濃燃料用予混合エアノズル108の内壁に仕切を設けて形成している。しかし、本実施形態では保炎用ガス燃料通路108を、図8に示すように2つ割れの円管(半円管)108eを複数個濃燃料用予混合エアノズル108の内壁に固定することによって形成している点が第1の実施形態と相違している。本実施形態においては、ガス燃料焚きバーナの他の部分の構成は第1の実施形態と同一である。
【0050】
なお、図8において半円管108eの代わりに円管を内壁に固定することにより保炎用ガス燃料通路を形成することも可能である。
(3)第3の実施形態
次に図10、図11を用いて本発明の第3の実施形態について説明する。
本実施形態においても濃燃料用予混合エアノズル108の保炎用ガス燃料通路の構成のみが前述の第1と第2の実施形態と相違している。以下、相違点についてのみ説明する。
【0051】
図10は本実施形態の濃燃料用予混合エアノズル108の正面図、図11は図10のXI−XI線に沿った断面図である。前述の第1と第2の実施形態では、濃燃料用予混合エアノズル108壁面に沿って専用の保炎用ガス燃料通路108cが形成されており、濃燃料用ガスノズル106の保炎用ガス燃料噴射孔106bから噴射された保炎用ガス燃料は、濃燃料用予混合エアノズル108内の1次燃焼空気とは接触せずに保炎板135下流部に供給されていた。このため、保炎板135下流部には1次燃焼空気によって全く希釈されないガス燃料が直接供給されていた。しかし、実際には保炎板135下流部には可燃混合気を形成可能な程度の濃度の保炎用ガス燃料が供給されれば安定した火炎を保持可能であり、燃料濃度を高濃度に維持できれば保炎用ガス燃料の希釈を完全に防止する必要はない。
【0052】
そこで、本実施形態では保炎用ガス燃料の専用の通路を設けずに、高濃度の保炎用ガス燃料が保炎板135下流部に到達するようにしている。
図8、図9に示すように、本実施形態では濃燃料ガスノズル106のそれぞれの保炎用ガス燃料噴射孔106bの出口近傍にのみ遮蔽板1081を設け噴射された保炎用ガス燃料が濃燃料用予混合エアノズル108に流入する1次空気と混合することを防止している。図8、図9に示すように遮蔽板1081は、噴射された保炎用ガス燃料が流入する1次空気17と直接衝突することを防止するために保炎用ガス燃料噴射孔106bの上流側に設けられた上流側遮蔽板1081aと、噴射直後の保炎用ガス燃料の両側面を覆い濃燃料用予混合エアノズル108出口方向に向けて導く両側の側面遮蔽板1081bとから構成される。遮蔽板1081を設けたことにより、各保炎用ガス燃料噴射孔106bから噴射された保炎用ガス燃料は濃燃料用予混合エアノズル108の上下壁面に沿ってノズル108出口に向かって流れる保炎用ガス燃料流を形成する。この保炎用ガス燃料流は、ガス燃料流表面付近では濃燃料用予混合エアノズル108内の1次空気との接触により拡散混合が生じ燃料濃度が低下するものの、全体としては濃燃料用予混合エアノズル108内に形成される濃燃料予混合気より大幅に高い燃料濃度を保ったまま濃燃料用予混合エアノズル108出口に到達する。このため、ノズル108出口の保炎板135下流部には高燃料濃度の保炎用ガス燃料が供給され、着火の容易な可燃混合気が形成される。
【0053】
本実施形態においても、ガス燃料焚きバーナの他の部分の構成は第1及び第2の実施形態と同一である。
【0054】
【発明の効果】
各請求項に記載の発明によれば、淡混合気ノズルにおける逆火や濃混合気炎の安定した形成により、全体としてガス燃料焚きバーナの安定した燃焼を得ることが可能となる共通の効果を奏する。
すなわち、請求項1から請求項4に記載の発明によれば、淡混合気ノズルにおける逆火の発生を防止し、ガス燃料焚きバーナの安定した燃焼を得ることが可能となる。
【0055】
に請求項5から請求項7の発明によれば、淡混合気ノズルにおける逆火の防止と濃混合気炎の安定した形成との両方が可能となるため、ガス燃料焚きバーナの安定した燃焼を得ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のガス燃料焚きバーナの一実施形態の正面図である。
【図2】図1のII−II線に沿った断面図である。
【図3】濃燃料用予混合エアノズルと濃燃料用ガスノズルとの構成を示す図4のIII−III線に沿った断面図である。
【図4】図3のIV−IV線に沿った断面図である。
【図5】保炎用ガス燃料通路の構成を示す濃燃料用予混合エアノズルの正面図である。
【図6】図5のVI−VI線に沿った一部断面図である。
【図7】図1、図2のガス燃料焚きバーナをボイラ火炉に使用した場合の概略構成を説明する模式図である。
【図8】保炎用ガス燃料通路の構成を示す濃燃料用予混合エアノズルの正面図である。
【図9】図8のIX−IX線図に沿った断面図である。
【図10】保炎用ガス燃料用遮蔽板の構成を示す濃燃料用予混合エアノズルの正面図である。
【図11】図10のXI−XI線に沿った断面図である。
【図12】従来の一般的なガス燃料焚きバーナの構成を示す図である。
【符号の説明】
104…濃混合気ノズル
104a…ノズル外筒
108…濃燃料用予混合エアノズル
106…濃燃料用ガスノズル
106a…予混合気形成用ガス噴射孔
106b…保炎用ガス燃料噴射孔
105…淡混合気ノズル
105a…ノズル外筒
105b…補助内筒
105c…淡燃料用予混合エアノズル
112…淡燃料用ガスノズル
113a…ノズルヘッダ
113b…ガスノズル
200…ガス燃料焚きバーナ

Claims (7)

  1. ガス燃料と酸素含有気体とを混合して空気比が1より小さい濃混合気を形成し炉内に噴射する濃混合気ノズルと、ガス燃料と酸素含有気体とを混合して空気比が1より大きい淡混合気を形成し炉内に噴射する淡混合気ノズルとを備え、前記濃混合気ノズルから噴射される濃混合気を燃焼させて濃混合気炎を形成し、淡混合気ノズルから噴射される淡混合気を前記濃混合気炎との接触及び炉内の輻射熱により燃焼させるガス燃料焚きバーナであって、前記淡混合気ノズルから噴射される淡混合気の周囲にシールガスを噴射し、少なくとも淡混合気ノズルからの噴射直後の淡混合気を炉内雰囲気から遮断するシールガス層を形成するシールガス供給手段を設けたガス燃料焚きバーナであって、
    前記淡混合気ノズルは、ノズル外筒と、ノズル外筒内に配置され淡混合気を噴出する補助内筒とを備え、前記シールガス供給手段は前記ノズル外筒内周と前記補助内筒外周との間に形成される間隙から前記シールガスとして前記酸素含有気体を噴出し、
    前記淡混合気ノズル外筒と前記補助内筒とは前記酸素含有気体の共通の圧力供給源に接続され、前記ノズル外筒と補助内筒との間の空隙、及び前記補助内筒内を通ってノズル軸線方向に前記酸素含有気体が噴射されるとともに、前記補助内筒内には、燃料ガスと前記酸素含有気体とを混合して淡混合気を形成する淡燃料用予混合エアノズルが配置され、
    前記淡燃料用予混合エアノズルは前記補助内筒に対してノズル軸線方向に沿って移動可能とされ、前記淡燃料用予混合エアノズルがノズル軸線方向に沿って気流上流側に移動した位置では、前記補助内筒内周と淡燃料用予混合エアノズル外周との間に前記酸素含有気体の圧力供給源に連通する間隙が形成され、該間隙を通り補助内筒内周に沿った前記酸素含有気体の第2のシールガスとしての気流が形成され、前記淡燃料用予混合エアノズルが軸線方向最下流側に移動した位置では前記淡燃料用予混合エアノズル下流側端部と前記補助内筒内周面とが当接して前記間隙が閉鎖される、ガス燃料焚きバーナ。
  2. 前記淡燃料用予混合エアノズルは、該エアノズル内に供給される酸素含有気体中に燃料を噴射する淡燃料用ガスノズルを備え、該淡燃料用ガスノズルは前記淡燃料用予混合エアノズル内で前記軸線方向に沿って移動可能とされた請求項1に記載のガス燃料焚きバーナ。
  3. 前記淡燃料用ガスノズルはノズル軸線方向に沿って上流側所定位置まで移動したときに前記淡燃料用予混合ノズルと係合し、前記淡燃料用ガスノズルが前記所定位置を越えて上流側に移動すると前記淡燃料用予混合エアノズルが前記淡燃料用ガスノズルとともに上流側に移動し、前記補助内筒と前記淡燃料用予混合エアノズルとの間に前記間隙が形成される請求項2に記載のガス燃料焚きバーナ。
  4. 前記淡燃料用ガスノズルは、前記淡燃料用予混合エアノズル内中央に配置されたノズルヘッダと、該ノズルヘッダ外周に配置されガスヘッダから供給されるガス燃料を前記淡燃料用予混合エアノズル内を流れる酸素含有気体中に噴射するガスノズルとを備えた請求項3に記載のガス燃料焚きバーナ。
  5. 請求項1に記載のガス燃料焚きバーナにおいて、前記濃混合気ノズルは、濃混合気ノズル外筒と、該濃混合気ノズル外筒内に配置された濃燃料用予混合エアノズルとを備え、前記ノズル外筒と前記濃燃料用予混合エアノズルとは共通の酸素含有気体圧力供給源に接続され、前記濃混合気ノズル外筒内周と前記濃燃料用予混合エアノズル外周との間に形成される空隙、及び前記前記濃燃料用予混合エアノズル内を通って前記酸素含有気体が炉内に噴射され、
    前記濃燃料用予混合エアノズルは該ノズル内を通る前記酸素含有気体中にガス燃料を噴射して濃混合気を形成する濃燃料用ガスノズルを備え、該濃燃料用ガスノズルは、前記濃燃料用予混合エアノズル内にガス燃料を噴射して濃混合気を形成する予混合気形成用ガス噴射孔に加えて、前記濃燃料用予混合ノズルの壁面に沿った保炎用ガス燃料流を形成する保炎用ガス燃料噴射孔を備えたことを特徴とするガス燃料焚きバーナ。
  6. 前記濃燃料用予混合エアノズルは、ノズル出口近傍の外周に前記濃燃料用予混合エアノズルの外周に沿って流れる酸素含有気体流の渦流を形成、保持する保炎板と、前記濃燃料用ガスノズルの保炎用ガス燃料噴射孔から噴射された保炎用ガス燃料を 濃燃料用予混合エアノズル内で酸素含有気体と混合することなく前記保炎板下流側近傍に導く保炎用ガス燃料供給手段と、を備えた請求項5に記載のガス燃料焚きバーナ。
  7. 前記保炎用ガス燃料供給手段は、前記濃燃料用予混合エアノズル壁面に沿って前記保炎用ガス燃料噴射孔から前記保炎板下流側部分まで形成された、前記濃燃料用予混合エアノズル内の酸素含有気体から隔離された保炎用ガス燃料通路を備えた請求項6に記載のガス燃料焚きバーナ。
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