JP3808677B2 - Cold rolling oil for stainless steel - Google Patents

Cold rolling oil for stainless steel Download PDF

Info

Publication number
JP3808677B2
JP3808677B2 JP36151099A JP36151099A JP3808677B2 JP 3808677 B2 JP3808677 B2 JP 3808677B2 JP 36151099 A JP36151099 A JP 36151099A JP 36151099 A JP36151099 A JP 36151099A JP 3808677 B2 JP3808677 B2 JP 3808677B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
branched
linear
acid
oil
alcohol
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP36151099A
Other languages
Japanese (ja)
Other versions
JP2001172663A (en
Inventor
克巳 関
潤一 柴田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Eneos Corp
Original Assignee
Nippon Oil Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Oil Corp filed Critical Nippon Oil Corp
Priority to JP36151099A priority Critical patent/JP3808677B2/en
Publication of JP2001172663A publication Critical patent/JP2001172663A/en
Application granted granted Critical
Publication of JP3808677B2 publication Critical patent/JP3808677B2/en
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Lubricants (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ステンレス用冷間圧延油に関する。
【0002】
【従来の技術】
ステンレスの冷間圧延においては、他の金属の圧延同様に、生産性の向上と圧延後の板表面の高品質が要求される。
【0003】
生産性をあげる最も簡単な方法の一つが圧下率を上げることである。これは一回あたりの加工量を増せば、それだけ早く目標とする厚さまで圧延できるという考え方である。
【0004】
ところが圧延油の持っている性能以上に圧下率を上げようとすると、油膜の破断がおきヒートスクラッチと呼ばれる焼き付き傷が板表面に生じてしまう。このヒートスクラッチは目視にて確認出来ないほど軽微なものでも板表面の光沢を低下させ板表面品質を悪化させる。
【0005】
このようなヒートスクラッチを防止する方法としては、高粘度基油を用い圧延油の粘度を高くするか、良好な潤滑性を付与するような添加剤を加える等の方策が考えられる。ところが、必要以上に圧延油の粘度を高くすると圧延後の板の光沢値が低くなり表面品質がかえって悪くなるという問題があるので、主には添加剤により潤滑性を付与する解決策が従来よりとられてきた。
【0006】
潤滑性を付与する目的でステンレス用圧延油に添加される油性剤としては脂肪酸エステル、脂肪酸、高級アルコール等の油性剤、リン酸エステルなどの極圧剤が提案されている。特に脂肪酸エステルが効果的とされ一般的に用いられている。具体的には例えば、基油に、脂肪酸のオクチルアルコールエステルを添加した圧延油が、多く用いられている。しかしながら、高い圧下率におけるヒートスクラッチの発生を、より効果的に防止できる圧延油が求められている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、良好な潤滑性を有し、高い圧下率で圧延してもヒートスクラッチを発生させないステンレス用冷間圧延油を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、a)下記式(I)
【0009】
【化2】

Figure 0003808677
【0010】
(式中R1及びR2は同一又は異なる基であって炭素数8〜10の炭化水素基を示す。)で表わされるジエステル;及び
b)炭素数12〜18の1価アルコール
を含むステンレス用冷間圧延油が提供される。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明のステンレス用冷間圧延油は、前記式(I)で表わされるジエステルを含む。
【0012】
前記式(I)において、R1、R2は同一又は異なる基であって、炭素数8〜10の炭化水素基である。R1、R2が炭素数が8〜10のものを採用することにより、ヒートスクラッチ発生限界が高く、且つせん断抵抗を低くすることができるステンレス用冷間圧延油を与えることができる。
【0013】
本発明のステンレス用冷間圧延油中の前記ジエステルのR1及びR2としては、アルキル基、アルケニル基、アルキルシクロアルキル基、アルキルフェニル基、フェニルアルキル基等が使用可能であるが、この中でもアルキル基が好ましい。アルキル基としては、直鎖のもの又は分岐のものを用いることができ、直鎖のものと分岐のものが混在したものを用いることもできる。
【0014】
本発明のステンレス用冷間圧延油中の前記ジエステルの含有割合は、特に制限はないが、より良好な潤滑性を有し、高い圧下率におけるヒートスクラッチの発生を効果的に防止するという点から、通常1質量%以上99質量%以下、好ましくは2質量%から75質量%、より好ましくは3質量%から60質量%とすることができる。
【0015】
前記式(I)で表わされるジエステルは、アゼライン酸又はその誘導体と炭素数8〜10のアルコールとをエステル化させる等の任意の方法で得ることができる。
【0016】
本発明のステンレス用冷間圧延油は、炭素数12〜18の1価アルコールを含む。アルコールの炭素数が18を超えると冬季において流動性を失い扱いが困難になり、また圧延油への溶解性が低下して析出の問題がある。12未満の場合耐ヒートスクラッチ性能が悪化し、また臭気が強くなり作業環境の悪化をもたらす。
【0017】
前記1価アルコールとしては、直鎖アルコール、分岐アルコール又はこれらの混合物を用いることができる。直鎖アルコールと分岐アルコールとの混合物において直鎖のものが占める割合は特に制限されないが、冬期における流動性、臭気による作業環境への影響の点からその上限は炭素数12〜18のアルコール全量を基準として通常90質量%、好ましくは80質量%、より好ましくは70質量%である。また耐ヒートスクラッチ性能の点から、その下限は炭素数12〜18のアルコール全量を基準として通常35質量%、好ましくは40質量%、より好ましくは50質量%である。
【0018】
前記1価アルコールとしては、具体的には例えば、直鎖又は分岐状のドデカノール、直鎖又は分岐状のトリデカノール、直鎖又は分岐状のテトラデカノール、直鎖又は分岐状のペンタデカノール、直鎖又は分岐状のヘキサデカノール、直鎖又は分岐状のへプタデカノール、直鎖又は分岐状のオクタデカノール、直鎖状又は分岐状のデセノール、直鎖状又は分岐状のウンデセノール、直鎖状又は分岐状のドデセノール、直鎖状又は分岐状のトリデセノール、直鎖状又は分岐状のテトラデセノール、直鎖状又は分岐状のペンタデセノール、直鎖状又は分岐状のヘキサデセノール、直鎖状又は分岐状のヘプタデセノール、 若しくは直鎖状又は分岐状のオクタデセノール等の各種の飽和又は不飽和の1価アルコール、又はこれらの混合物等が挙げられる。
【0019】
本発明のステンレス用冷間圧延油中の前記アルコールの含有割合は特に制限されないが、耐ヒートスクラッチ性能および圧延後の板表面の光沢値の点から、通常0.1質量%から20質量%、好ましくは0.1質量%から17質量%、より好ましくは0.1質量%から15質量%とすることができる。
【0020】
本発明のステンレス用冷間圧延油は、前記特定のジエステル及びアルコールに加えて、基油を含むことができる。
【0021】
前記基油の粘度は、特に限定されないが、一般的には、40℃における動粘度が1〜20mm2/sの範囲にあるものが好ましく、2〜15mm2/sの範囲にあるものがより好ましい。
【0022】
前記基油のパラフィン分は、特に限定されないが、20%以上、好ましくは30%以上、より好ましくは35%以上であることが望ましい。
【0023】
前記基油のナフテン分は、特に限定されないが、10%以上、好ましくは15%以上、より好ましくは20%以上であることが望ましい。また、80%以下、好ましくは70%以下、より好ましくは65%以下であることが望ましい。
【0024】
本発明においてナフテン分、パラフィン分とは、FIイオン化(ガラスリザーバ使用)による質量分析法により得られた分子イオン強度をもって、これらの割合を決定するものである。以下にその測定法を具体的に示す。
▲1▼ 径18mm,長さ980mmの溶出クロマト用吸着管に、約175℃、3時間の乾燥により活性化された呼び径74〜149μmシリカゲル(富士デビソン化学(株)製grade923)120gを充填する。
▲2▼ n−ペンタン75mlを注入し、シリカゲルを予め湿す。
▲3▼ 試料約2gを精秤し、等容量のn−ペンタンで希釈し、得られた試料溶液を注入する。
▲4▼ 試料溶液の液面がシリカゲル上端に達したとき、飽和炭化水素成分を分離するためにn−ペンタン140mlを注入し、吸着管の下端より溶出液を回収する。
▲5▼ ▲4▼の溶出液をロータリーエバポレーターにより溶媒を留去し、飽和炭化水素成分を得る。
▲6▼ ▲5▼で得られた飽和炭化水素成分を質量分析計でタイプ分析を行う。質量分析におけるイオン化方法としては、ガラスリザーバを使用したFIイオン化法が用いられ、質量分析計は日本電子(株)製JMS−AX505Hを使用する。
【0025】
測定条件を以下に示す。
【0026】
加速電圧 :3.0kV
カソード電圧 :−5〜−6kV
分解能 :約500
エミッター :カーボン
エミッター電流:5mA
測定範囲 :質量数35〜700
Sub Oven温度 :300℃
セパレータ温度:300℃
Main Oven 温度:350℃
試料注入量 :1μl
▲7▼ ▲6▼の質量分析法によって得られた分子イオンは、同位体補正後、その質量数からパラフィン類(Cn2n+2)とナフテン類(Cn2n、Cn2n-2、Cn2n-4・・・)の2タイプに分類・整理し、それぞれのイオン強度の分率を求め、飽和炭化水素成分全体に対する各タイプの含有量を定める。次いで、▲5▼で得られた飽和炭化水素成分の含有量をもとに、試料全体に対するパラフィン分、ナフテン分の各含有量を求める。
【0027】
なお、FI法質量分析のタイプ分析法によるデータ処理の詳細は、「日石レビュー」第33巻第4号135〜142頁の特に「2.2.3 データ処理」の項に記載されている。
【0028】
さらに、前記基油の芳香族分は、特に限定されないが、25容量%以下、好ましくは20容量%以下、より好ましくは15容量%以下であることが望ましい。ここでいう芳香族分とは、JIS K 2536「石油製品−炭化水素タイプ試験方法」の蛍光指示薬吸着法を準用して測定された値を表すものを意味している。
前記基油としては、鉱油、油脂、合成油、又はこれらの2種以上の混合物を用いることができる。
【0029】
前記鉱油としては、原油を常圧蒸留および減圧蒸留して得られた潤滑油留分に対して、溶剤脱れき、溶剤抽出、水素化分解、溶剤脱ろう、接触脱ろう、水素化精製、硫酸洗浄、白土処理等の1種もしくは2種以上の精製手段を適宜組み合わせて適用して得られるパラフィン系またはナフテン系の鉱油を挙げることができる。
【0030】
前記油脂としては、牛脂、豚脂、大豆油、菜種油、米ぬか油、ヤシ油、パーム油、パーム核油、あるいはこれらの水素添加物などが挙げられる。
【0031】
また、前記合成油としては、例えば、ポリα-オレフィン(エチレン-プロピレン共重合体、ポリブテン、1-オクテンオリゴマー、1-デセンオリゴマー、およびこれらの水素化物など)、アルキルベンゼン、アルキルナフタレン、モノエステル(ブチルステアレート、オクチルラウレート)、ジエステル(ジトリデシルグルタレート、ジ-2-エチルヘキシルアジペート、ジイソデシルアジペート、ジトリデシルアジペート、ジ-2-エチルヘキシルセパケートなど)、ポリエステル(トリメリット酸エステルなど)、ポリオールエステル(トリメチロールプロパンカプリレート、トリメチロールプロパンペラルゴネート、ペンタエリスリトール-2-エチルヘキサノエート、ペンタエリスリトールペラルゴネートなど)、ポリオキシアルキレングリコール、ポリフェニルエーテル、ジアルキルジフェニルエーテル、リン酸エステル(トリクレジルフォスフェートなど)、含フッ素化合物(パーフルオロポリエーテル、フッ素化ポリオレフィンなど)、シリコーン油などを挙げることができる。
【0032】
本発明のステンレス用冷間圧延油は、前記特定のジエステル、アルコール及び基油に加えて、その優れた効果をさらに向上させるため、他の添加剤を含むことができる。
【0033】
前記他の添加剤としては、極圧添加剤、酸化防止剤、さび止め剤、腐食防止剤、消泡剤、ミスト防止剤、脂肪酸、粘度指数向上剤等を含むことができる。また、前記特定のジエステル及びアルコール以外の他のエステルやアルコールをさらに含んでもよい。
【0034】
前記極圧添加剤としては、トリクレジルフォスフェート等のりん系化合物、及びジアルキルジチオリン酸亜鉛等の有機金属化合物等が挙げられる。
【0035】
前記極圧添加剤としては、トリクレジルフォスフェート等のりん系化合物、及びジアルキルジチオリン酸亜鉛等の有機金属化合物等が挙げられる。
【0036】
前記酸化防止剤としては、2,6-ジターシャリーブチル-P-クレゾール(DBPC)等のフェノール系化合物、フェニル-α-ナフチルアミンなどの芳香族アミン、およびジアルキルジチオリン酸亜鉛等の有機金属化合物が例示できる。
【0037】
前記さび止め剤としては、オレイン酸などの脂肪酸の塩、ジノニルナフタレンスルホネートなどのスルホン酸塩、ソルビタンモノオレエートなどの多価アルコールの部分エステル、アミンおよびその誘導体、 リン酸エステルおよびその誘導体などが例示できる。
【0038】
前記腐食防止剤としては、ベンゾトリアゾールなどが挙げられる。
【0039】
前記消泡剤としては、シリコン系のものなどが挙げられる。
【0040】
前記ミスト防止剤としてはエチレンとプロピレンのコポリマーなどか挙げられる。
【0041】
前記脂肪酸としては一塩基酸と多塩基酸が挙げられる。
【0042】
前記一塩基酸としては、通常炭素数6〜24の脂肪酸を用いることができ、直鎖のものでも分岐のものでも良く、また飽和のものでも不飽和のものでも良い。具体的には例えば、直鎖状または分岐状のヘキサン酸、直鎖状または分岐状のオクタン酸、直鎖状または分岐状のノナン酸、直鎖状または分岐状のデカン酸、直鎖状または分岐状のウンデカン酸、直鎖状または分岐状のドデカン酸、直鎖状または分岐状のトリデカン酸、直鎖状または分岐状のテトラデカン酸、直鎖状または分岐状のペンタデカン酸、直鎖状または分岐状のヘキサデカン酸、直鎖状または分岐状のオクタデカン酸、直鎖状または分岐状のヒドロキシオクタデカン酸、直鎖状または分岐状のノナデカン酸、直鎖状または分岐状のエイコサン酸、直鎖状または分岐状のヘンエイコサン酸、直鎖状または分岐状のドコサン酸、直鎖状または分岐状のトリコサン酸、直鎖状または分岐状のテトラコサン酸などの飽和脂肪酸、直鎖状または分岐状のヘキセン酸、直鎖状または分岐状のヘプテン酸、直鎖状または分岐状のオクテン酸、直鎖状または分岐状のノネン酸、直鎖状または分岐状のデセン酸、直鎖状または分岐状のウンデセン酸、直鎖状または分岐状のドデセン酸、直鎖状または分岐状のトリデセン酸、直鎖状または分岐状のテトラデセン酸、直鎖状または分岐状のペンタデセン酸、直鎖状または分岐状のヘキサデセン酸、直鎖状または分岐状のオクタデセン酸、直鎖状または分岐状のヒドロキシオクタデセン酸、直鎖状または分岐状のノナデセン酸、直鎖状または分岐状のエイコセン酸、直鎖状または分岐状のヘンエイコセン酸、直鎖状または分岐状のドコセン酸、直鎖状または分岐状のトリコセン酸、直鎖状または分岐状のテトラコセン酸などの不飽和脂肪酸およびこれらの混合物が挙げられる。これらの中でも、特に炭素数8〜20の飽和脂肪酸、または炭素数8〜20の不飽和脂肪酸、およびこれらの混合物が好ましい。
【0043】
前記多塩基酸としては炭素数2〜16の二塩基酸およびトリメリト酸等か挙げられる。炭素数2〜16の二塩基酸は、直鎖のものでも分岐のものでも良く、また飽和のものでも不飽和のものでも良い。具体的には例えば、エタン二酸、プロパン二酸、直鎖状または分岐状のブタン二酸、直鎖状または分岐状のペンタン二酸、直鎖状または分岐状のヘキサン二酸、 直鎖状または分岐状のオクタン二酸、直鎖状または分岐状のノナン二酸、直鎖状または分岐状のデカン二酸、直鎖状または分岐状のウンデカン二酸、直鎖状または分岐状のドデカン二酸、直鎖状または分岐状のトリデカン二酸、直鎖状または分岐状のテトラデカン二酸、直鎖状または分岐状のヘプタデカン二酸、直鎖状または分岐状のへキサデカン二酸、直鎖状または分岐状のヘキセン二酸、直鎖状または分岐状のオクテン二酸、直鎖状または分岐状のノネン二酸、直鎖状または分岐状のデセン二酸、直鎖状または分岐状のウンデセン二酸、直鎖状または分岐状のドデセン二酸、直鎖状または分岐状のトリデセン二酸、直鎖状または分岐状のテトラデセン二酸、直鎖状または分岐状のヘプタデセン二酸、直鎖状または分岐状のヘキサデセン二酸およびこれらの混合物が挙げられる。
【0044】
前記粘度指数向上剤としては、ポリメタクリレート、ポリイソブテン、エチレンプロピレンコポリマー等が挙げられる。
【0045】
前記他のエステルとしては、モノエステル(ブチルステアレート、オクチルラウレート)、ジエステル(ジトリデシルグルタレート、ジ-2-エチルヘキシルアジペート、ジイソデシルアジペート、ジトリテシルアジペート、ジ-2-エチルヘキシルセパケートなど)、ポリエステル(トリメリット酸エステルなど)等が挙げられる。
【0046】
前記他の添加剤の含有量は、合計量として、圧延油全量中、通常20質量%以下、好ましくは15質量%以下であることが望ましい。
【0047】
本発明のステンレス用冷間圧延油の物性は、特に限定されないが、40℃における動粘度が2〜15mm2/sの範囲にあるものが好ましく、3〜12mm2/sの範囲にあるものがより好ましい。このような所望の粘度は、基油の種類、配合割合等を適宜調整することによって容易に得ることができる。
【0048】
【発明の効果】
本発明のステンレス用冷間圧延油は、特定のジエステル及びアルコールを含むので、良好な潤滑性を有し、高い圧下率で圧延してもヒートスクラッチを発生させず、生産性の向上と圧延物の高品質とを両立することができる。
【0049】
【実施例】
以下本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されない。
【0050】
【実施例1〜12及び比較例1〜10】
下記圧延材料及び試料油を用い、径51mmのワークロールを用い、圧延速度100m/minで圧延を行い、圧下率を10%から徐々に上げてヒートスクラッチが発生し始める圧下率を調べた。
【0051】
ヒートスクラッチの確認は、目視で判定できないものは光学顕微鏡(400倍)を用いて、板表面を観察して行った。
【0052】
圧延材料は、JIS SUS304材(厚さ0.25mm、幅50mm)又はJIS SUS430材(厚さ0.25mm、幅50mm)を用いた。
【0053】
試料油は、以下の組成のものを用いた。組成の%はいずれも質量%である。
1:アゼライン酸ジイソオクチル15%、nドデシルアルコール6%、2メチル1ウンデシルアルコール4% 残 鉱油
2:アゼライン酸ジイソデシル15%、nドデシルアルコール6%、2メチル1ウンデシルアルコール4% 残 鉱油
3:アゼライン酸ジイソオクチル15%、nヘキサデシルアルコール6%、2メチル1テトラデシルアルコール4% 残 鉱油
4:アゼライン酸ジイソオクチル30%、nドデシルアルコール6%、2メチル1ウンデシルアルコール4% 残 鉱油
5:アゼライン酸ジイソオクチル50%、nドデシルアルコール6%、2メチル1ウンデシルアルコール4% 残 鉱油
6:アゼライン酸ジイソオクチル15%、nドデシルアルコール2%、2メチル1ウンデシルアルコール3% 残 鉱油
7:アゼライン酸ジイソオクチル15%、残 鉱油
8:アゼライン酸ジイソオクチル50%、残 鉱油
9:nドデシルアルコール6%、2メチル1ウンデシルアルコール4% 残 鉱油
10:アジピン酸ジイソオクチル15%、nドデシルアルコール6%、2メチル1ウンデシルアルコール4% 残 鉱油
11:アゼライン酸ジイソヘキシル15%、nドデシルアルコール6%、2メチル1ウンデシルアルコール4% 残 鉱油
前記鉱油としては、40℃における動粘度が32mm2/secの鉱油である基油A(%CP:64、%CN:29、%CA:7)および40℃における動粘度が2.8mm2/secの鉱油である基油B(%CP65、%CN28、%CA7)を、それぞれ下記表1に示す配合割合で用い、いずれの試料油も動粘度が7mm2/sec(40℃)となるよう調整した。なお、%CP,%CN及び%CAは、それぞれパラフィン分質量%、ナフテン分質量%及び芳香族分容量%を示す。
【0054】
【表1】
Figure 0003808677
【0055】
使用した圧延材料及び試料油、並びに試験結果を表2及び3に示す。
【0056】
【表2】
Figure 0003808677
【0057】
【表3】
Figure 0003808677
【0058】
*「3」はSUS304、「4」はSUS430をそれぞれ示す。
**:ヒートスクラッチが発生した圧下率 %
以上の通り、本発明のステンレス用冷間圧延油(実施例1〜12)においては、ヒートスクラッチ発生試験で良好な結果を示し、高いヒートスクラッチ限界を示した。これに対し、ジエステルおよびアルコールの一方しか含有しない場合(比較例1〜6)、さらに他の、酸部分又はアルコール部分の炭素鎖が本発明の規定の範囲外であるジエステルを採用した場合についての試験結果(比較例7〜10)では、ヒートスクラッチ発生限界が、実施例に比べ著しく劣っていた。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a cold rolled oil for stainless steel.
[0002]
[Prior art]
In cold rolling of stainless steel, as with the rolling of other metals, improvement in productivity and high quality of the plate surface after rolling are required.
[0003]
One of the easiest ways to increase productivity is to increase the rolling reduction. This is the idea that if the amount of processing per process is increased, rolling can be performed to the target thickness as quickly as possible.
[0004]
However, if an attempt is made to increase the rolling reduction beyond the performance of the rolling oil, the oil film breaks and a burn-in scratch called heat scratch occurs on the plate surface. Even if the heat scratch is so small that it cannot be visually confirmed, the gloss of the plate surface is lowered and the plate surface quality is deteriorated.
[0005]
As a method for preventing such heat scratch, measures such as using a high-viscosity base oil to increase the viscosity of the rolling oil or adding an additive that imparts good lubricity can be considered. However, if the viscosity of the rolling oil is increased more than necessary, the gloss value of the rolled sheet will be lowered and the surface quality will be worsened. Has been taken.
[0006]
As oiliness agents added to the rolling oil for stainless steel for the purpose of imparting lubricity, oiliness agents such as fatty acid esters, fatty acids and higher alcohols, and extreme pressure agents such as phosphate esters have been proposed. In particular, fatty acid esters are effective and generally used. Specifically, for example, a rolling oil obtained by adding octyl alcohol ester of a fatty acid to a base oil is often used. However, there is a need for a rolling oil that can more effectively prevent the occurrence of heat scratches at a high rolling reduction.
[0007]
[Problems to be solved by the invention]
An object of the present invention is to provide a cold rolled oil for stainless steel that has good lubricity and does not generate heat scratches even when rolled at a high rolling reduction.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
According to the invention, a) the following formula (I)
[0009]
[Chemical 2]
Figure 0003808677
[0010]
(Wherein R 1 and R 2 are the same or different groups and represent a hydrocarbon group having 8 to 10 carbon atoms); and b) for stainless steel containing a monohydric alcohol having 12 to 18 carbon atoms Cold rolling oil is provided.
[0011]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The cold rolled oil for stainless steel of the present invention contains a diester represented by the formula (I).
[0012]
In the formula (I), R 1 and R 2 are the same or different groups and are hydrocarbon groups having 8 to 10 carbon atoms. By adopting R 1 and R 2 having 8 to 10 carbon atoms, it is possible to provide a cold rolled oil for stainless steel that has a high heat scratch generation limit and a low shear resistance.
[0013]
As R 1 and R 2 of the diester in the cold rolled oil for stainless steel of the present invention, an alkyl group, an alkenyl group, an alkylcycloalkyl group, an alkylphenyl group, a phenylalkyl group, and the like can be used. Alkyl groups are preferred. As the alkyl group, a straight-chain or branched one can be used, and a straight-chain and branched one can also be used.
[0014]
The content ratio of the diester in the cold rolled oil for stainless steel of the present invention is not particularly limited, but it has better lubricity and effectively prevents the occurrence of heat scratch at a high rolling reduction. In general, it can be 1 to 99% by mass, preferably 2 to 75% by mass, more preferably 3 to 60% by mass.
[0015]
The diester represented by the formula (I) can be obtained by any method such as esterification of azelaic acid or a derivative thereof and an alcohol having 8 to 10 carbon atoms.
[0016]
The cold rolling oil for stainless steel of the present invention contains a monohydric alcohol having 12 to 18 carbon atoms. If the alcohol has more than 18 carbon atoms, it loses fluidity in winter and becomes difficult to handle, and the solubility in rolling oil is lowered, resulting in a problem of precipitation. When it is less than 12, the heat scratch resistance is deteriorated, and the odor becomes strong, resulting in deterioration of the working environment.
[0017]
As the monohydric alcohol, a linear alcohol, a branched alcohol, or a mixture thereof can be used. The ratio of the linear alcohol in the mixture of the linear alcohol and the branched alcohol is not particularly limited, but the upper limit is the total amount of alcohol having 12 to 18 carbon atoms in terms of the influence on the working environment due to fluidity and odor in winter. The reference is usually 90% by mass, preferably 80% by mass, and more preferably 70% by mass. From the viewpoint of heat scratch resistance, the lower limit is usually 35% by mass, preferably 40% by mass, more preferably 50% by mass based on the total amount of alcohol having 12 to 18 carbon atoms.
[0018]
Specific examples of the monohydric alcohol include linear or branched dodecanol, linear or branched tridecanol, linear or branched tetradecanol, linear or branched pentadecanol, direct Chain or branched hexadecanol, linear or branched heptadecanol, linear or branched octadecanol, linear or branched decenol, linear or branched undecenol, linear or Branched dodecenol, linear or branched tridecenol, linear or branched tetradecenol, linear or branched pentadecenol, linear or branched hexadecenol, linear or branched heptadecenol, Or various saturated or unsaturated monohydric alcohols such as linear or branched octadecenol, or mixtures thereof. The
[0019]
The content ratio of the alcohol in the cold rolled oil for stainless steel of the present invention is not particularly limited, but from the viewpoint of heat scratch resistance and gloss value of the plate surface after rolling, usually from 0.1% by mass to 20% by mass, Preferably it is 0.1 mass% to 17 mass%, More preferably, it can be 0.1 mass% to 15 mass%.
[0020]
The cold rolled oil for stainless steel of the present invention can contain a base oil in addition to the specific diester and alcohol.
[0021]
The viscosity of the base oil is not particularly limited, but in general, the kinematic viscosity at 40 ° C. is preferably in the range of 1 to 20 mm 2 / s, more preferably in the range of 2 to 15 mm 2 / s. preferable.
[0022]
The paraffin content of the base oil is not particularly limited, but is preferably 20% or more, preferably 30% or more, more preferably 35% or more.
[0023]
The naphthene content of the base oil is not particularly limited, but is preferably 10% or more, preferably 15% or more, more preferably 20% or more. Further, it is desirable that it is 80% or less, preferably 70% or less, more preferably 65% or less.
[0024]
In the present invention, the naphthene content and the paraffin content are determined by the molecular ion intensity obtained by mass spectrometry by FI ionization (using a glass reservoir). The measurement method is specifically shown below.
(1) An elution chromatography adsorption tube having a diameter of 18 mm and a length of 980 mm is packed with 120 g of silica gel (grade 923 manufactured by Fuji Devison Chemical Co., Ltd.) activated by drying at about 175 ° C. for 3 hours. .
(2) Inject 75 ml of n-pentane and wet the silica gel in advance.
(3) About 2 g of a sample is precisely weighed, diluted with an equal volume of n-pentane, and the obtained sample solution is injected.
(4) When the liquid level of the sample solution reaches the upper end of the silica gel, 140 ml of n-pentane is injected to separate saturated hydrocarbon components, and the eluate is recovered from the lower end of the adsorption tube.
(5) Solvent is distilled off from the eluate of (4) with a rotary evaporator to obtain a saturated hydrocarbon component.
(6) Perform a type analysis on the saturated hydrocarbon component obtained in (5) with a mass spectrometer. As an ionization method in mass spectrometry, FI ionization method using a glass reservoir is used, and JMS-AX505H manufactured by JEOL Ltd. is used as a mass spectrometer.
[0025]
The measurement conditions are shown below.
[0026]
Acceleration voltage: 3.0 kV
Cathode voltage: -5 to -6 kV
Resolution: about 500
Emitter: Carbon emitter Current: 5 mA
Measuring range: Mass number 35-700
Sub Oven temperature: 300 ° C
Separator temperature: 300 ° C
Main Oven Temperature: 350 ° C
Sample injection volume: 1 μl
(7) The molecular ion obtained by mass spectrometry (6) is subjected to isotope correction, and from its mass number, paraffins (C n H 2n + 2 ) and naphthenes (C n H 2n , C n H 2n) are obtained. -2, classified and organized into two types of C n H 2n-4 ···) , determined the fraction of each ionic strength, determining the content of each type to the total saturated hydrocarbon component. Next, based on the content of the saturated hydrocarbon component obtained in (5), the contents of paraffin and naphthene for the entire sample are determined.
[0027]
Details of data processing by the FI method mass spectrometry type analysis method are described in “Nisseki Review”, Vol. 33, No. 4, pages 135-142, particularly “2.2.3 Data processing”. .
[0028]
Furthermore, the aromatic content of the base oil is not particularly limited, but is desirably 25% by volume or less, preferably 20% by volume or less, and more preferably 15% by volume or less. As used herein, the term “aromatic content” means a value that is measured by applying the fluorescent indicator adsorption method of JIS K 2536 “Petroleum products—hydrocarbon type test method”.
As said base oil, mineral oil, fats and oils, synthetic oil, or these 2 or more types of mixtures can be used.
[0029]
As the mineral oil, solvent degreasing, solvent extraction, hydrocracking, solvent dewaxing, catalytic dewaxing, hydrorefining, sulfuric acid, sulfuric acid fraction obtained by atmospheric distillation and vacuum distillation of crude oil Mention may be made of paraffinic or naphthenic mineral oils obtained by appropriately combining one or more purification means such as washing and clay treatment.
[0030]
Examples of the fats and oils include beef tallow, lard, soybean oil, rapeseed oil, rice bran oil, coconut oil, palm oil, palm kernel oil, and hydrogenated products thereof.
[0031]
Examples of the synthetic oil include poly α-olefin (ethylene-propylene copolymer, polybutene, 1-octene oligomer, 1-decene oligomer, hydride thereof, etc.), alkylbenzene, alkylnaphthalene, monoester ( Butyl stearate, octyl laurate), diester (ditridecyl glutarate, di-2-ethylhexyl adipate, diisodecyl adipate, ditridecyl adipate, di-2-ethylhexyl sepacate, etc.), polyester (trimellitic acid ester, etc.), polyol Esters (e.g. trimethylolpropane caprylate, trimethylolpropane pelargonate, pentaerythritol-2-ethylhexanoate, pentaerythritol pelargonate), polyoxyalkylene glycol, polyphenyl ether Ether, dialkyl diphenyl ether, phosphate ester (tricresyl phosphate, etc.), fluorine-containing compound (perfluoropolyether, such as fluorinated polyolefins), and the like silicone oils.
[0032]
In addition to the specific diester, alcohol and base oil, the cold rolled oil for stainless steel of the present invention can contain other additives in order to further improve the excellent effect.
[0033]
The other additives may include extreme pressure additives, antioxidants, rust inhibitors, corrosion inhibitors, antifoaming agents, mist inhibitors, fatty acids, viscosity index improvers, and the like. Moreover, you may further contain other ester and alcohol other than the said specific diester and alcohol.
[0034]
Examples of the extreme pressure additive include phosphorus compounds such as tricresyl phosphate, and organometallic compounds such as zinc dialkyldithiophosphate.
[0035]
Examples of the extreme pressure additive include phosphorus compounds such as tricresyl phosphate, and organometallic compounds such as zinc dialkyldithiophosphate.
[0036]
Examples of the antioxidant include phenolic compounds such as 2,6-ditertiary butyl-P-cresol (DBPC), aromatic amines such as phenyl-α-naphthylamine, and organometallic compounds such as zinc dialkyldithiophosphate. it can.
[0037]
Examples of the rust inhibitor include salts of fatty acids such as oleic acid, sulfonates such as dinonylnaphthalene sulfonate, partial esters of polyhydric alcohols such as sorbitan monooleate, amines and derivatives thereof, phosphate esters and derivatives thereof, etc. Can be illustrated.
[0038]
Examples of the corrosion inhibitor include benzotriazole.
[0039]
Examples of the antifoaming agent include silicon-based ones.
[0040]
Examples of the mist inhibitor include copolymers of ethylene and propylene.
[0041]
Examples of the fatty acid include monobasic acids and polybasic acids.
[0042]
As the monobasic acid, a fatty acid having 6 to 24 carbon atoms can be generally used, and it may be linear or branched, and may be saturated or unsaturated. Specifically, for example, linear or branched hexanoic acid, linear or branched octanoic acid, linear or branched nonanoic acid, linear or branched decanoic acid, linear or Branched undecanoic acid, linear or branched dodecanoic acid, linear or branched tridecanoic acid, linear or branched tetradecanoic acid, linear or branched pentadecanoic acid, linear or Branched hexadecanoic acid, linear or branched octadecanoic acid, linear or branched hydroxyoctadecanoic acid, linear or branched nonadecanoic acid, linear or branched eicosanoic acid, linear Or saturated fatty acids such as branched heneicosanoic acid, linear or branched docosanoic acid, linear or branched tricosanoic acid, linear or branched tetracosanoic acid, linear or Branched hexenoic acid, linear or branched heptenoic acid, linear or branched octenoic acid, linear or branched nonenoic acid, linear or branched decenoic acid, linear or Branched undecenoic acid, linear or branched dodecenoic acid, linear or branched tridecenoic acid, linear or branched tetradecenoic acid, linear or branched pentadecenoic acid, linear or Branched hexadecenoic acid, linear or branched octadecenoic acid, linear or branched hydroxyoctadecenoic acid, linear or branched nonadecenoic acid, linear or branched eicosenoic acid, linear Unsaturated fatty acids such as linear or branched henecosenoic acid, linear or branched docosenoic acid, linear or branched tricosenoic acid, linear or branched tetracosenoic acid, and Mixtures of these and the like. Among these, saturated fatty acids having 8 to 20 carbon atoms, unsaturated fatty acids having 8 to 20 carbon atoms, and mixtures thereof are particularly preferable.
[0043]
Examples of the polybasic acid include dibasic acids having 2 to 16 carbon atoms and trimellitic acid. The dibasic acid having 2 to 16 carbon atoms may be linear or branched, and may be saturated or unsaturated. Specifically, for example, ethanedioic acid, propanedioic acid, linear or branched butanedioic acid, linear or branched pentanedioic acid, linear or branched hexanedioic acid, linear Or branched octanedioic acid, linear or branched nonanedioic acid, linear or branched decanedioic acid, linear or branched undecanedioic acid, linear or branched dodecanedioic acid Acid, linear or branched tridecanedioic acid, linear or branched tetradecanedioic acid, linear or branched heptadecanedioic acid, linear or branched hexadecanedioic acid, linear Or branched hexenedioic acid, linear or branched octenedioic acid, linear or branched nonenedioic acid, linear or branched decenedioic acid, linear or branched undecene diacid Acid, linear or branched dodecenedioic acid, straight Examples include linear or branched tridecenedioic acid, linear or branched tetradecenedioic acid, linear or branched heptadecenedioic acid, linear or branched hexadecenedioic acid, and mixtures thereof.
[0044]
Examples of the viscosity index improver include polymethacrylate, polyisobutene, and ethylene propylene copolymer.
[0045]
Examples of the other esters include monoesters (butyl stearate, octyl laurate), diesters (ditridecyl glutarate, di-2-ethylhexyl adipate, diisodecyl adipate, ditritesyl adipate, di-2-ethylhexyl sepacate, etc.) Examples thereof include polyester (trimellitic acid ester, etc.).
[0046]
The total content of the other additives is usually 20% by mass or less, preferably 15% by mass or less, based on the total amount of rolling oil.
[0047]
The physical properties of the cold rolled oil for stainless steel of the present invention are not particularly limited, but those having a kinematic viscosity at 40 ° C. in the range of 2 to 15 mm 2 / s are preferable, and those in the range of 3 to 12 mm 2 / s. More preferred. Such a desired viscosity can be easily obtained by appropriately adjusting the type, blending ratio, etc. of the base oil.
[0048]
【The invention's effect】
Since the cold rolling oil for stainless steel of the present invention contains a specific diester and alcohol, it has good lubricity, does not generate heat scratches even when rolled at a high rolling reduction, improves productivity, and is rolled. High quality can be achieved at the same time.
[0049]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described in more detail with reference to examples, but the present invention is not limited thereto.
[0050]
Examples 1 to 12 and Comparative Examples 1 to 10
Using the following rolling materials and sample oil, rolling was performed at a rolling speed of 100 m / min using a work roll having a diameter of 51 mm, and the rolling reduction rate was gradually increased from 10% to examine the rolling reduction rate at which heat scratches started to occur.
[0051]
Confirmation of the heat scratch was performed by observing the plate surface using an optical microscope (400 times), which could not be judged visually.
[0052]
As the rolling material, JIS SUS304 material (thickness 0.25 mm, width 50 mm) or JIS SUS430 material (thickness 0.25 mm, width 50 mm) was used.
[0053]
Sample oil having the following composition was used. All percentages of the composition are mass%.
1: 15% diisooctyl azelate, 6% n-dodecyl alcohol, 4% 2-methyl 1-undecyl alcohol residual mineral oil 2: 15% diisodecyl azelate, 6% n-dodecyl alcohol, 4% 2-methyl 1-undecyl alcohol residual mineral oil 3: Diisooctyl azelate 15%, n-hexadecyl alcohol 6%, 2-methyl 1-tetradecyl alcohol 4% residual mineral oil 4: diisooctyl azelate 30%, n-dodecyl alcohol 6%, 2-methyl 1-undecyl alcohol 4% residual mineral oil 5: azelain Diisooctyl acid 50%, n-dodecyl alcohol 6%, 2-methyl 1-undecyl alcohol 4% residual mineral oil 6: diisooctyl azelate 15%, n-dodecyl alcohol 2%, 2-methyl 1-undecyl alcohol 3% residual mineral oil 7: diisooctyl azelate 1 %, Residual mineral oil 8: diisooctyl azelate 50%, residual mineral oil 9: n-dodecyl alcohol 6%, 2-methyl 1-undecyl alcohol 4% residual mineral oil 10: diisooctyl adipate 15%, n-dodecyl alcohol 6%, 2-methyl 1-un Decyl alcohol 4% Residual mineral oil 11: Diisohexyl azelate 15%, n-dodecyl alcohol 6%, 2-methyl 1-undecyl alcohol 4% Residual mineral oil The mineral oil is a mineral oil having a kinematic viscosity at 40 ° C. of 32 mm 2 / sec. Oil A (% CP: 64,% CN: 29,% CA: 7) and base oil B (% CP65,% CN28,% CA7), which is a mineral oil with a kinematic viscosity at 40 ° C. of 2.8 mm 2 / sec, respectively It was used at a blending ratio shown in Table 1 below, and all the sample oils were adjusted to have a kinematic viscosity of 7 mm 2 / sec (40 ° C.). In addition,% CP,% CN, and% CA represent paraffin content mass%, naphthene content mass%, and aromatic content volume%, respectively.
[0054]
[Table 1]
Figure 0003808677
[0055]
Tables 2 and 3 show the rolling material and sample oil used, and the test results.
[0056]
[Table 2]
Figure 0003808677
[0057]
[Table 3]
Figure 0003808677
[0058]
* “3” indicates SUS304 and “4” indicates SUS430.
**: Reduction ratio where heat scratches occurred%
As described above, in the cold rolled oil for stainless steel of the present invention (Examples 1 to 12), good results were shown in the heat scratch generation test, and a high heat scratch limit was shown. On the other hand, when only one of the diester and the alcohol is contained (Comparative Examples 1 to 6), the case where another diester in which the carbon chain of the acid part or the alcohol part is outside the specified range of the present invention is employed. In the test results (Comparative Examples 7 to 10), the heat scratch generation limit was significantly inferior to the Examples.

Claims (1)

a)下記式(I)
Figure 0003808677
(式中R1及びR2は同一又は異なる基であって炭素数8〜10の炭化水素基を示す。)で表わされるジエステル;及び
b)炭素数12〜18の1価アルコール
を含むステンレス用冷間圧延油。
a) The following formula (I)
Figure 0003808677
(Wherein R 1 and R 2 are the same or different groups and represent a hydrocarbon group having 8 to 10 carbon atoms); and b) for stainless steel containing a monohydric alcohol having 12 to 18 carbon atoms Cold rolling oil.
JP36151099A 1999-12-20 1999-12-20 Cold rolling oil for stainless steel Expired - Fee Related JP3808677B2 (en)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP36151099A JP3808677B2 (en) 1999-12-20 1999-12-20 Cold rolling oil for stainless steel

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP36151099A JP3808677B2 (en) 1999-12-20 1999-12-20 Cold rolling oil for stainless steel

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001172663A JP2001172663A (en) 2001-06-26
JP3808677B2 true JP3808677B2 (en) 2006-08-16

Family

ID=18473882

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP36151099A Expired - Fee Related JP3808677B2 (en) 1999-12-20 1999-12-20 Cold rolling oil for stainless steel

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3808677B2 (en)

Also Published As

Publication number Publication date
JP2001172663A (en) 2001-06-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO2006101019A1 (en) Lubricating oil composition for metal working
JP4833487B2 (en) Lubricating oil composition for aluminum processing
JP4335348B2 (en) Lubricating oil composition for metal working
JP4086980B2 (en) Cold rolling oil composition for aluminum foil
JP4187848B2 (en) Cold rolling oil composition such as aluminum
JP3808676B2 (en) Cold rolling oil for stainless steel
JP4574839B2 (en) Cold rolling oil for stainless steel
JP7082918B2 (en) Cutting fluid composition
JP4520030B2 (en) Cold rolling oil for stainless steel
JP3808677B2 (en) Cold rolling oil for stainless steel
JP4201101B2 (en) Lubricating oil for aluminum plastic working
JP4286950B2 (en) Rolling oil composition for strips such as aluminum
JP2003096481A (en) Lubricating oil composition for aluminum processing
JP2003165994A (en) Cold rolling oil composition for transition metal
JP5038584B2 (en) Lubricating oil composition for aluminum tube processing
JP5604343B2 (en) Lubricating oil composition for plastic working
JP5415705B2 (en) Metalworking oil composition
JP2993653B2 (en) Lubricating oil composition for aluminum plastic working
JP4111459B2 (en) Cold rolling oil for aluminum
JP4751077B2 (en) Lubricating oil composition
CN104789305A (en) Metal processing oil composition
JP5584261B2 (en) Rolling oil composition
JP4111460B2 (en) Lubricating oil composition for aluminum plastic working
JP4578925B2 (en) Cold rolling oil composition and cold rolling method
JP2023016353A (en) Method for producing metal processing oil composition

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060420

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20060502

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060518

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 3808677

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100526

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110526

Year of fee payment: 5

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110526

Year of fee payment: 5

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110526

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120526

Year of fee payment: 6

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130526

Year of fee payment: 7

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140526

Year of fee payment: 8

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees