JP3806182B2 - Method for diagnosing wear of cutter face of tunnel excavator - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、シールド掘進機やトンネルボーリングマシン(TBM)等のトンネル掘削機械によるトンネル掘削工事において、地盤を掘削するカッタフェイスの健全性を診断する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
シールド工法によるトンネル掘削工事においては、シールド掘進機の前面で回転して地盤を掘削するカッタフェイス(ディスクカッタ)は、地盤の切削に伴い経時的に摩耗や損傷を受けるため、ある程度カッタフェイスが損耗した場合は、これを交換する必要がある。しかし、地中でのカッタフェイスの交換は煩雑で大掛かりな工事を伴うため、必要以上の頻度で交換すると、掘削工事の中断回数が増大することによって工期が長くなったり、コストが上昇し、また、交換頻度が過小である場合は、カッタフェイスが許容範囲を超えて損耗されることによって掘進速度や掘削効率が著しく低下するため、カッタフェイスの健全性を地上で常時診断し、その交換時期を的確に決定する必要がある。
【0003】
このようなカッタフェイスの健全性の診断方法として、従来は、カッタフェイスの損耗の進行度合が地盤との摺動量にほぼ比例するとの仮定に基づいて、掘進に伴う前記カッタフェイスの周回距離を計測する方法が採用されている。この方法によれば、硬い地盤ほど、一定の掘進距離におけるカッタフエイスの周回距離が増大して損耗が進行するものと診断される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、カッタフェイスの損耗は、実際にはトンネル掘削機械の運転状況や、掘削される地盤の硬さに支配されるため、回転数から求められるカッタフェイスの摺動距離のみのデータでは、カッタフェイスの損耗の進行状況を高精度で診断してその交換時期を的確に推定することは困難である。
【0005】
本発明は、上記のような事情のもとになされたもので、その技術的課題とするところは、トンネル掘削機械の機械量のデータと、掘削される地盤の硬さのデータとをカッタフェイスの損耗を診断するための特徴パラメータとして採用することにより、診断の精度を向上させることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
トンネル掘削機械のカッタフェイスによる地盤掘削音は、掘削地盤の硬さに起因する掘削状況の変化に対応して変化し、例えば軟らかい粘性土層では音が小さく、砂礫層、岩盤層というように、地盤が硬くなるにつれて掘削音が大きくなるため、このような音の大きさを利用して掘削地盤の硬さを知ることができ、また、掘削音の大きさは、信号波形の振幅値を用いて表すことができる。そこで、本発明に係るトンネル掘削機械のカッタフェイスの損耗診断方法においては、機械の駆動による騒音等のノイズを含む地盤掘削音を検出する音波センサからの音響検出信号のうち、不要な周波数成分をカットオフし波形処理することによって得られた一定の掘削距離毎の掘削音の平均振幅値Vを、掘削地盤の硬さを表す特徴パラメータとして利用する。
【0007】
一方、トンネル掘削機械の総推力P、推進速度J及びカッタフェイスの回転数Rは、いずれもカッタフェイスによる地盤掘削状況を表す情報である。そこで、本発明に係るトンネル掘削機械のカッタフェイスの損耗診断方法においては、前記総推力P、推進速度J及び回転数Rを計測し、これらの計測値から、機械量のパラメータとして、地盤掘削状況を表す掘削係数kを次式▲1▼で定義する。
k=P/(J/R) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・▲1▼
【0008】
この掘削係数kは、カッタフェイスがもつ幾何学的条件の変化、すなわちカッタフェイスの損耗による掘削力の変化と、掘削される地盤の力学的性質に依存する掘削抵抗の程度を表す指標となるものである。
【0009】
すなわち、上述の平均振幅値V及び掘削係数kはいずれも、その数値が高いほどカッタフェイスの寿命を短縮するものと考えることができる。したがって、上述の平均振幅値Vと掘削係数kとの組み合わせから推定されるカッタフェイスの健全性を予めパターン化していくつかの診断パターンを設定しておき、トンネル掘削機械の運転により逐次得られる一定の掘削距離毎の平均振幅値V及び掘削係数kを前記診断パターンと照合することによって、前記カッタフェイスの損耗状況を診断することができる。
【0010】
この場合、診断パターンとしては、例えば次の4つのケースが考えられる。
[ケース1] V,kがいずれも所定の基準値より小さい場合;
地盤が軟らかく、地盤切削状況も良好であることを示しており、カッタフェイスの損耗量が少なく、カッタフェイス1回転あたりの掘進距離も大きいものと推定されるので、交換が必要となるまでの掘進距離が延長される。
[ケース2] Vが前記基準値より小さく、kが前記基準値より大きい場合;
地盤は軟らかいが、切削抵抗が大きいことを示しており、カッタフェイス1回転あたりの損耗量は小さいが、カッタフェイス1回転あたりの掘進距離は短くなるものと推定されるので、その交換が必要となるまでの掘進距離はそれほど増減しない。
[ケース3] Vが前記基準値より大きく、kが前記基準値より小さい場合;
地盤は硬いが、地盤切削状況は良好であることを示しており、カッタフェイス1回転あたりの損耗量は大きいが、カッタフェイス1回転あたりの掘進距離は長くなることが推定されるので、その交換が必要となるまでの距離はそれほど増減しない。
[ケース4] V,kがいずれも前記基準値より大きい場合;
地盤が硬く、かつ切削抵抗も大きいことを示しており、カッタフェイスが著しく損耗され、カッタフェイス1回転あたりの掘進距離も短いものと推定されるので、その交換が必要となるまでの距離が短縮される。
【0011】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明に係るトンネル掘削機械のカッタフェイスの損耗診断方法の好ましい一実施形態を示すもので、参照符号10はシールド工法によるトンネル掘削工事に用いられるシールド掘進機である。このシールド掘進機10は、略円筒形のシールドフレーム11の掘進方向前端で、多数のカッタビット12aが設けられた円盤状のカッタフェイス(ディスクカッタ)12をシールドフレーム11の軸心部を中心に回転させて地盤Gを掘削し、これによって発生した掘削土(ズリ)G’を、カッタフェイス12に形成されたスリット(図示省略)から、その背面に形成された密閉チャンバ13内に導入して、カッタフェイス12の回転に伴って撹拌し、この密閉チャンバ13から後方へ延在されたスクリュコンベア14を介して排土ゲート15に連続的に搬送し、更にそこから適宜搬送手段を介して地上へ排出するようになっている。
【0012】
また、シールドフレーム11の掘進方向後端では、掘削された坑内壁に、図示されていないエレクタによって複数のセグメント20を環状に組み立てて、土圧に耐えるための一次覆工を施している。そして、セグメント20を1リング分だけ組み立てたら、このセグメント20の前端に推進用油圧ジャッキ16を当てて押圧することによって、その反力でシールド掘進機10を前記1リング分の軸方向幅Wに相当する一定距離だけ掘進してから、次の1リング分のセグメント20の組み立てを行うといった行程のサイクルが繰り返される。
【0013】
密閉チャンバ13を形成している隔壁17の後面には、音波センサとしての加速度センサ1が取り付けられており、また、地上の制御室内には音響モニタ3、オシロスコープ4、テープレコーダ5、波形処理装置6、コンピュータ7等が設置されている。
【0014】
加速度センサ1は、PZTセラミックス素子の圧電効果によって振動加速度に比例した電気信号を発生し、すなわちカッタフェイス12による地盤Gの掘削音や、密閉チャンバ13内でのズリG’の撹拌流動音や、機械の駆動音等による隔壁17の音響振動に対応した音響検出信号を出力するものである。加速度センサ1から出力された音響検出信号はまずプリアンプ2によって増幅され、地上の制御室内の音響モニタ3に供給される。この音響モニタ3は、増幅器31と、カットオフ周波数可変のバンドパスフィルタ32と、ヘッドホンもしくはスピーカからなる音響変換部33とを備えている。
【0015】
加速度センサ1から供給される音響検出信号には、シールド掘進機10内のカッタフェイス12の駆動装置や、スクリュコンベア14の駆動装置等、機械自体が発生する騒音によるノイズが含まれているが、このノイズは、バンドパスフィルタ32のカットオフ周波数の調整によって有効に除去することができる。このため、音響変換部33では、主にカッタフェイス12による地盤Gの掘削音と対応する音響検出信号が音響情報として変換される。後述するように、掘削音の大きさや音色等は、掘削される地盤の性状と対応するものであり、したがって制御室内のオペレータは、スピーカ等の音響変換部33から出力される音響(音の高さ、音の大きさ、音色等)の変化を聞き分けることによって、切羽での地盤Gの土質性状や、カッタフェイス12での掘削状況等を聴覚的に判断することができる。
【0016】
また、バンドパスフィルタ32を通過した音響検出信号は、オシロスコープ4、テープレコーダ5及び波形処理装置6に供給される。オシロスコープ4は、音響検出信号の波形を出力表示するものであり、その波形パターンや振幅レベルの変化を視覚的に判断することができる。図2は実際の信号波形の例を示すもので、(A)は粘性土層、(B)は砂礫層、(C)は軟岩層、(D)は硬岩層をそれぞれカッタフェイス12で掘削した時の信号波形である。すなわち、音響検出信号の波形パターンや振幅レベルは掘削される地盤の硬さと明瞭な対応関係が見られ、例えば粘性土層のような一様な軟質地盤では(A)に示すように掘削音が小さく、硬岩層では(D)に示すように大きな掘削音を発生し、また、硬質の礫や岩片が多数散在する地盤では、(B)に示すように、礫や岩片との干渉に対応して振幅がランダムに変化する。このため、オシロスコープ4による波形観察によって、掘削されている地盤Gの硬さ等の状況を視覚的にも判断することができる。また、音響検出信号をテープレコーダ5に録音しておけば、この録音された信号を分析することができる。
【0017】
波形処理装置6は、整流回路61と、包絡線検波回路62と、A/D変換回路63からなる。整流回路61は、バンドパスフィルタ32によって濾波された図3(A)に示す波形の音響検出信号を、図3(B)に示す絶対値表示波形に全波整流するものであり、包絡線検波回路62は、前記絶対値表示波形における振幅ピークを包絡して図3(C)に示すような包絡検波波形として積分出力するものであり、A/D変換回路63は、この包絡線検波されたアナログ信号を一定のサンプリング周期ΔT(例えば20msec)毎にサンプリングし、図3(D)に示すように、サンプリング時刻毎に振幅レベルを量子化し、これに対応して二値化した振幅値データV0 を出力するものである。
【0018】
カッタフェイス12を回転させるモータ(図示省略)又は前記カッタフェイス12の中心軸には、その回転数Rを計測するためにロータリエンコーダ等の回転数センサ8が取り付けられており、推進用油圧ジャッキ16には、この油圧ジャッキ16によるシールド掘進機10の総推力P及び推進速度Jを計測するためにジャッキセンサ9が取り付けられている。このジャッキセンサ9は、前記総推力Pとして例えば油圧ジャッキ16に供給される油圧を計測する圧力センサや、前記推進速度Jとしてこの油圧ジャッキ16の出力軸のストローク速度を計測する速度センサ等からなる。
【0019】
波形処理装置6から出力された振幅値データV0 と、回転数センサ8から出力された回転数Rの検出データ及びジャッキセンサ9から出力された総推力P及び推進速度Jの検出データは、マイコン等のコンピュータ7に供給される。このコンピュータ7は、前記振幅値データV0 を例えばセグメント20の各リングに対応する掘進行程毎に蓄積して、この掘進行程毎の平均振幅値Vを演算し、その演算結果を図表データとして当該コンピュータ7のディスプレイ等の表示部7a又はプリンタ(図示省略)に出力し、また、前記回転数R、総推力P及び推進速度Jの計測データから、先に説明した▲1▼式によって掘削係数kを前記掘進行程毎に演算し、その演算結果を図表データとして前記表示部7a又はプリンタに出力するものである。
【0020】
先に説明したように、掘削音の平均振幅値Vは掘削される地盤Gの硬さに明確に対応するものであり、掘削係数kは掘削抵抗の程度を表す指標となるものであり、いずれも、その値が大きいほどカッタフェイスの掘削可能距離が短縮されるものと考えることができる。したがって、それぞれについて予め設定した基準値と比較することによってその大小を判定し、先に説明した[ケース1]〜[ケース4]の診断パターンと照合することによって、カッタフェイス12の健全性を診断し、その交換時期を推定することができる。
【0021】
【実施例】
図4は、本発明の具体的な実施例として、シールド掘進機の発進位置から起算したセグメントのリング数1000〜1800に相当する区間について、コンピュータ7の表示部7aに図表データとして画像出力された各リング(掘進行程)毎の平均振幅値Vの変化と、各リング毎の掘削係数kの変化を例示したものである。この例においては、例えば1000〜1150リング付近の位置では、平均振幅値V及び掘削係数kが双方とも著しく小さい値を示しており、その後1150リング付近からは平均振幅値Vや掘削係数kの増大傾向が見られるが、概ね[ケース1]の診断パターンを示すため、カッタフェイスの交換を必要とするまでの距離(寿命)が長くなり、その結果、1304リングに相当する位置まで掘削した時点でカッタフェイスが交換された。
【0022】
その後は、平均振幅値Vは大きいが、掘削係数kは小さいために[ケース3]の診断パターンを示す区間があり、すなわちこの区間では、カッタフェイスの損耗量は小さいが、地盤が硬いことによってカッタフェイス1回転あたりの掘進距離が短くなることが推定されるので、カッタフェイスの寿命の増減にはそれほど影響しないが、1400リング付近から平均振幅値V及び掘削係数kが双方とも大きくなっており、すなわち[ケース4]の診断パターンを示しているため、カッタフェイスの寿命が著しく短縮されることが推定された。その結果、前回の1304リング位置で交換したカッタフェイスは、それから僅か 141リングの距離を掘削しただけで、すなわち1445リングの位置で再び交換された。
【0023】
なお、本発明は、図示の実施形態によって限定的に解釈されるものではない。例えば、平均振幅値V及び掘削係数kは基準値との偏差の大小も勘案することによって、カッタフェイスの交換時期の算出を一層高精度に行うことができる。また上述の実施形態ではシールド掘進機について説明したが、TBM等の他のトンネル掘削機械においても実施することができる。
【0024】
【発明の効果】
本発明に係るトンネル掘削機械のカッタフェイスの損耗診断方法によると、地盤掘削音の振幅値データを、掘削地盤の硬さを表す特徴パラメータとして用い、トンネル掘削機械の運転中に計測される総推力、推進速度及びカッタフェイスの回転数から算出される掘削係数を、カッタフェイスの掘削力及び掘削地盤の力学的性質に依存する掘削抵抗の程度を表す機械量のパラメータとして用いることによって、トンネル掘削に伴うカッタフェイスの損耗状況を高精度に診断し、その交換時期を的確に推定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るトンネル掘削機械のカッタフェイスの損耗診断方法の一実施形態を示す概略的な説明図である。
【図2】粘性土層、砂礫層、軟岩層、硬岩層を掘削した場合に発生する掘削音を検出した音響検出信号の信号波形を示す説明図である。
【図3】上記実施形態における波形処理装置による波形処理を示す説明図である。
【図4】本発明による実施例として、セグメントのリング数にして1000〜1800リングに相当する掘削区間について実際に計測した各リング毎の平均振幅値V及び掘削係数kの変化を示す説明図である。
【符号の説明】
1 加速度センサ(音波センサ)
3 音響モニタ
6 波形処理装置
7 コンピュータ
8 回転数センサ
9 ジャッキセンサ
10 シールド掘進機(トンネル掘削機械)
12 カッタフェイス
G 地盤[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a method for diagnosing the soundness of a cutter face for excavating the ground in tunnel excavation work by a tunnel excavation machine such as a shield machine or a tunnel boring machine (TBM).
[0002]
[Prior art]
In tunnel excavation work using the shield method, the cutter face (disk cutter) that rotates at the front of the shield machine and excavates the ground is worn and damaged over time as the ground is cut, so the cutter face is worn to some extent. If you do, you need to replace it. However, exchanging the cutter face in the ground involves complicated and large-scale construction, so exchanging it more frequently than necessary will increase the number of interruptions of excavation work, increase the construction period, increase costs, and If the replacement frequency is too low, the excavation speed and excavation efficiency will be significantly reduced due to the cutter face being worn beyond the allowable range.Therefore, the soundness of the cutter face is constantly diagnosed on the ground and the replacement time is determined. It needs to be determined accurately.
[0003]
As a method for diagnosing the soundness of such a cutter face, conventionally, based on the assumption that the degree of wear of the cutter face is approximately proportional to the amount of sliding with the ground, the circumference of the cutter face that accompanies excavation is measured. The method to do is adopted. According to this method, it is diagnosed that the harder the ground, the longer the cutting distance of the cutter face at a certain excavation distance, and the more the wear proceeds.
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
However, since the wear of the cutter face is actually controlled by the operating conditions of the tunnel excavating machine and the hardness of the ground to be excavated, the data of only the cutter face sliding distance obtained from the rotational speed is used. It is difficult to accurately diagnose the progress of wear and tear and accurately estimate the replacement time.
[0005]
The present invention has been made under the circumstances as described above, and the technical problem is that the machine amount data of the tunnel excavating machine and the data of the hardness of the ground to be excavated are cut by the cutter face. By adopting it as a characteristic parameter for diagnosing wear and tear, it is to improve the accuracy of diagnosis.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
The ground excavation sound due to the cutter face of the tunnel excavation machine changes in response to the change in the excavation situation due to the hardness of the excavation ground, for example, the sound is soft in the soft viscous soil layer, such as the gravel layer, the rock layer, Since the excavation sound becomes louder as the ground becomes harder, it is possible to know the hardness of the excavation ground using such loudness, and the amplitude of the excavation sound uses the amplitude value of the signal waveform. Can be expressed. Therefore, in the method for diagnosing wear of a cutter face of a tunnel excavating machine according to the present invention, unnecessary frequency components are included in an acoustic detection signal from a sound wave sensor that detects ground excavation sound including noise such as noise caused by driving of the machine. The average amplitude value V of the excavation sound for each fixed excavation distance obtained by cutting off and processing the waveform is used as a characteristic parameter representing the hardness of the excavated ground.
[0007]
On the other hand, the total thrust P of the tunnel excavating machine, the propulsion speed J, and the rotation speed R of the cutter face are all information representing the ground excavation status by the cutter face. Therefore, in the method for diagnosing wear of the cutter face of the tunnel excavating machine according to the present invention, the total thrust P, the propulsion speed J and the rotational speed R are measured, and the ground excavation status is used as a parameter of the machine amount from these measured values. Is defined by the following equation (1).
k = P / (J / R) ........................... 1
[0008]
This excavation factor k is an index representing the degree of excavation resistance depending on the change of the geometric condition of the cutter face, that is, the excavation force change due to the wear of the cutter face and the mechanical properties of the ground to be excavated. It is.
[0009]
That is, it can be considered that the average amplitude value V and the excavation coefficient k described above all shorten the cutter face life as the numerical value increases. Therefore, the soundness of the cutter face estimated from the combination of the average amplitude value V and the excavation coefficient k described above is previously patterned, and several diagnostic patterns are set. The wear state of the cutter face can be diagnosed by comparing the average amplitude value V and the excavation coefficient k for each excavation distance with the diagnosis pattern.
[0010]
In this case, for example, the following four cases can be considered as the diagnostic pattern.
[Case 1] When V and k are both smaller than a predetermined reference value;
It shows that the ground is soft and the ground cutting condition is good, the amount of wear of the cutter face is small, and the excavation distance per rotation of the cutter face is estimated to be large, so excavation until replacement is necessary The distance is extended.
[Case 2] When V is smaller than the reference value and k is larger than the reference value;
Although the ground is soft, it shows that the cutting resistance is large, and the amount of wear per rotation of the cutter face is small, but the excavation distance per rotation of the cutter face is estimated to be short, so it is necessary to replace it The digging distance to become does not increase or decrease so much.
[Case 3] When V is larger than the reference value and k is smaller than the reference value;
The ground is hard, but the ground cutting condition is good. The wear amount per rotation of the cutter face is large, but the excavation distance per rotation of the cutter face is estimated to be long. The distance until is required does not increase or decrease so much.
[Case 4] When V and k are both larger than the reference value;
This indicates that the ground is hard and the cutting resistance is large, the cutter face is significantly worn out, and the digging distance per one rotation of the cutter face is estimated to be short, so the distance until the replacement is necessary is shortened Is done.
[0011]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
FIG. 1 shows a preferred embodiment of a cutter face wear diagnosis method for a tunnel excavation machine according to the present invention. Reference numeral 10 denotes a shield machine used for tunnel excavation work by a shield method. This shield machine 10 has a disk-shaped cutter face (disc cutter) 12 provided with a number of
[0012]
In addition, at the rear end of the
[0013]
An acceleration sensor 1 serving as a sound wave sensor is attached to the rear surface of the partition wall 17 forming the sealed
[0014]
The acceleration sensor 1 generates an electrical signal proportional to the vibration acceleration due to the piezoelectric effect of the PZT ceramic element, that is, the excavation sound of the ground G by the cutter face 12, the stirring flow sound of the shear G 'in the sealed
[0015]
The acoustic detection signal supplied from the acceleration sensor 1 includes noise due to noise generated by the machine itself, such as the drive device of the cutter face 12 in the shield machine 10 and the drive device of the screw conveyor 14. This noise can be effectively removed by adjusting the cutoff frequency of the
[0016]
The acoustic detection signal that has passed through the
[0017]
The waveform processing device 6 includes a
[0018]
A rotational speed sensor 8 such as a rotary encoder is attached to a motor (not shown) for rotating the cutter face 12 or a central axis of the cutter face 12 in order to measure the rotational speed R thereof. A
[0019]
The amplitude value data V 0 output from the waveform processing device 6, the detection data of the rotation speed R output from the rotation speed sensor 8, and the detection data of the total thrust P and the propulsion speed J output from the
[0020]
As described above, the average amplitude value V of the excavation sound clearly corresponds to the hardness of the ground G to be excavated, and the excavation coefficient k is an index representing the degree of excavation resistance. However, it can be considered that the greater the value, the shorter the excavable distance of the cutter face. Accordingly, the size of the cutter face 12 is determined by comparing with a reference value set in advance for each, and the soundness of the cutter face 12 is diagnosed by comparing with the diagnosis patterns of [Case 1] to [Case 4] described above. The replacement time can be estimated.
[0021]
【Example】
FIG. 4 shows, as a specific example of the present invention, an image corresponding to the
[0022]
After that, since the average amplitude value V is large but the excavation coefficient k is small, there is a section showing the diagnosis pattern of [Case 3]. That is, in this section, the wear amount of the cutter face is small, but the ground is hard. Since it is estimated that the digging distance per rotation of the cutter face will be shortened, the average amplitude value V and the excavation coefficient k both increase from around 1400 rings, although it does not affect the increase or decrease of the cutter face life. That is, since the diagnostic pattern of [Case 4] is shown, it was estimated that the life of the cutter face was remarkably shortened. As a result, the cutter face that was exchanged at the previous 1304 ring position was excavated a distance of only 141 rings, that is, it was exchanged again at the 1445 ring position.
[0023]
In addition, this invention is not limitedly interpreted by embodiment of illustration. For example, the average amplitude value V and the excavation coefficient k can be calculated with higher accuracy by considering the magnitude of deviation from the reference value. Moreover, although the above-mentioned embodiment demonstrated the shield machine, it can implement also in other tunnel excavation machines, such as TBM.
[0024]
【The invention's effect】
According to the method for diagnosing wear of a cutter face of a tunnel excavating machine according to the present invention, the total thrust measured during operation of the tunnel excavating machine using the amplitude value data of the ground excavating sound as a characteristic parameter representing the hardness of the excavating ground By using the excavation factor calculated from the propulsion speed and the rotation speed of the cutter face as a machine quantity parameter that represents the degree of excavation resistance depending on the excavation force of the cutter face and the mechanical properties of the excavation ground, It is possible to accurately diagnose the wear situation of the cutter face and accurately estimate the replacement time.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic explanatory diagram showing an embodiment of a cutter face wear diagnosis method for a tunnel excavating machine according to the present invention.
FIG. 2 is an explanatory diagram showing a signal waveform of an acoustic detection signal for detecting excavation sound generated when excavating a clay soil layer, a gravel layer, a soft rock layer, and a hard rock layer.
FIG. 3 is an explanatory diagram showing waveform processing by the waveform processing device in the embodiment.
FIG. 4 is an explanatory diagram showing changes in average amplitude value V and excavation coefficient k for each ring actually measured for an excavation section corresponding to 1000 to 1800 rings as the number of segment rings, as an example according to the present invention. is there.
[Explanation of symbols]
1 Acceleration sensor (sonic wave sensor)
3 Acoustic monitor 6
12 Cutter Face G Ground
Claims (2)
前記トンネル掘削機械の総推力P、推進速度J及び前記カッタフェイスの回転数Rを計測してこれらの値から次式によって算出された一定掘削距離毎の掘削係数k;
k=P/(J/R)
とカッタフェイスの健全性との相関関係を予めパターン化しておき、トンネル掘削機械の運転により逐次得られる平均振幅値V及び掘削係数kを前記パターンと照合することによって、前記カッタフェイスの損耗状況を推定することを特徴とするトンネル掘削機械のカッタフェイスの損耗診断方法。The average amplitude value of the excavation sound for each fixed excavation distance obtained by cutting off the unnecessary frequency component from the acoustic detection signal from the acoustic wave sensor that detects the ground excavation sound by the cutter face of the tunnel excavation machine and processing the waveform. V,
The total thrust P, the propulsion speed J and the rotation speed R of the cutter face of the tunnel excavating machine are measured, and the excavation coefficient k for each constant excavation distance calculated from these values by the following equation:
k = P / (J / R)
By correlating the correlation between the soundness of the cutter face and the soundness of the cutter face in advance, and comparing the average amplitude value V and the excavation coefficient k obtained sequentially by the operation of the tunnel excavating machine with the pattern, the wear state of the cutter face is determined. A method for diagnosing wear of a cutter face of a tunnel excavation machine, characterized by estimating.
平均振幅値V及び掘削係数kは、所定の基準値より小さい場合にカッタフェイスの交換時期を延長し、前記基準値より大きい場合にはカッタフェイスの交換時期を短縮させることを特徴とするトンネル掘削機械のカッタフェイスの損耗診断方法。In the description of claim 1,
Tunnel excavation characterized in that when the average amplitude value V and the excavation factor k are smaller than a predetermined reference value, the cutter face replacement time is extended, and when the average amplitude value V and the excavation factor k are larger than the reference value, the cutter face replacement time is shortened. A method for diagnosing wear on the cutter face of a machine.
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17071996A JP3806182B2 (en) | 1996-06-11 | 1996-06-11 | Method for diagnosing wear of cutter face of tunnel excavator |
Applications Claiming Priority (1)
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