JP3805202B2 - Brushless DC motor - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ブラシレスDCモータに関し、特にブラシレスDCモータのコギングトルクを低減する為のステータコアの構成に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
コギングトルクは、モータにおいて、回転子位置により磁束が変化することが原因で生じるトルク変化である。
ブラシレスDCモータは、ロータに永久磁石を備え、ステータに回転磁界を発生させる電子整流回路を、ロータの回転位置の検出信号に基づいて制御することにより、ロータを回転させるモータであり、機械的及び電気的なノイズが発生しない。主な用途は、VTRのシリンダ、カセットデッキのキャプスタン、フレキシブルディスクドライブ及びCDプレーヤ等であり、高い回転性能及び長寿命が要求されるモータとして多用され、近時は、車両のパワーステアリング装置の駆動用モータにも使用されている。
【0003】
図7は、従来のブラシレスDCモータのステータコアの例を示す斜視図である。このステータコア1は、多数の薄板電磁鋼板が積層され、一体に固着成形されている。ステータコア1は、外周部であるヨーク4(継鉄)、及び等間隔に設けられ、ヨーク4から中心部へ向かって突出したティース3(歯)を備えており、隣合うティース3は、ヨーク4と共にスロット8を形成している。実際には、ティース3には図示しない電機子巻線が巻かれており、スロット8内に格納されている。
【0004】
ヨーク4の外周面には、3個毎のティース3の外側近傍に、ステータコア1の上端から下端に到る切欠部2が設けられている。切欠部2は、モータの運転時の熱を逃がす為の冷却通路として、また、ステータコア1を積層して一体固着する為の溶接(切欠部2内の突起を利用する)及び素材の打ち抜きを容易にして歩留まりを良くする為に、外周部に設けられている。切欠部2を外周部に設けることにより、薄板電磁鋼板を一体固着する為の溶接を施す場合に、溶接部がステータコア1の外周部よりはみ出すことを防止出来る。また、ステータコア1の薄板電磁鋼板の材料を節約する為にも、切欠部2を設けることが多い。上述したように、切欠部2は、ステータコア1の上端から下端に渡っており、積層方向の長さS0を有している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来のステータコア1は、切欠部2が積層方向に揃えられている為、ステータコア1の内側から見た磁気抵抗は、ティース3のステータコア1の外周側に切欠部2が有る箇所と無い箇所とでは異なっている。
【0006】
ステータコア1の内側に、永久磁石を有するロータを配置した場合、ステータコア1と、そのティース3に対向し、隣合う永久磁石の極が異なるロータとの間に、磁束が流れる磁気回路が形成される。この磁気回路は、隣合う異極間において最も短い経路を主とする磁気的閉回路として形成されており、ロータの永久磁石の極間を起点とした最短の磁気回路が、コギングトルクが発生する要因の大半を占めている。
この磁気回路は、ティース3のステータコア1の外周側に切欠部2が有る箇所と無い箇所とでは、磁束量に大きな差が生じている。従って、ロータ回転方向の位置による磁束量の差が、コギングトルクが生じる要因の1つとなり、音及び振動を発生させる要因となっている。
【0007】
図8は、このようなブラシレスDCモータにおける磁束の状態を示した説明図である。ここでは、図7に示すステータコア1内に、ロータヨーク6の表面に永久磁石5を張り付けたロータ9が配置されている。ステータコア1は、ティース3相当部分の3個毎の外周側に切欠部2相当部分が設けられた薄板電磁鋼板が、所要枚数積層されて形成されている。尚、ロータ9はロータヨーク6内に永久磁石を埋め込んだ埋め込み形ロータであっても良い。
【0008】
ステータコア1の各部位には、対向するロータ9の永久磁石5の各極間との相対位置関係で生じる磁束が流れている。ティース3のステータコア1の外周側に切欠部2がある箇所の磁路aの磁束量をφ1とし、ティース3のステータコア1の外周側に切欠部2がない箇所の磁路bの磁束量をφ2とし、磁束量φ1とは別の切欠部2がある箇所の磁路cの磁束量をφ3として示している。ここで、切欠部2が同形状であれば、磁束量φ1と磁束量φ3とは、磁路中の切欠部2の位置が異なるだけであり、大きさは同じであることは明らかである。
【0009】
ここで、図8に示すように、ロータ9の軸孔中心から各スロット8の中心を通る直線A,B,Cを、ステータコア1の外周側へ向かって引いた場合、直線Aにロータ9の永久磁石5の極間が位置すれば、極間付近の永久磁石5からの磁束は、点線で示す磁路aにより磁束量φ1の閉回路を形成する。また、ロータ9が右回転して永久磁石5の極間が直線Bに達すれば、極間付近の永久磁石5からの磁束は、点線で示す磁路bにより磁束量φ2の閉回路を形成する。更に右回転し直線Cに達すれば、極間付近の永久磁石5からの磁束は、点線で示す磁路cにより磁束量φ3の閉回路を形成する。
【0010】
ロータ9の永久磁石5の極間が、直線Aに位置したときと直線Bに位置したときとでは、磁路中の切欠部2の有無によって磁路の断面積が異なる為、磁気抵抗に差が生じ、磁束量はφ1<φ2となる。また、同様にロータ9の永久磁石5の極間が直線Bに位置したときと直線Cに位置したときも、切欠部2の有無によって磁路の断面積が異なる為、磁気抵抗に差が生じ、磁束量はφ3<φ2となる。
【0011】
従って、ステータコア1の外周側に切欠部2がない位置の直線Bに、ロータ9の永久磁石5の極間が位置したとき、ロータ9及びステータコア1間の磁気的結合は最も大きくなる。これらの現象によって生じるコギングトルクの変化は、図9に示すように、また、前述したように、直線Bの位置において磁気的結合が大きいので、その位置に近づくとき及び離れようとするときに最も大きなコギングトルクが現れることとなる。図9では、コギングトルクTCを縦軸に、ロータの回転角度θを横軸に取り、図8における直線A〜Cの位置を図9の直線A〜Cの位置に対応させてある。
【0012】
近年、ブラシレスDCモータは、永久磁石に希土類等を使用して小型で高出力とされることが多く、磁気回路的には薄板電磁鋼板の高い磁束密度領域で使用される傾向がある。一方、モータの小型化が進み、モータ自身の発熱がその寸法に比べ相対的に非常に大きくなり、モータ性能を低下させているという問題があり、これを防ぐ為に、ステータ外周部に切欠部2を設け、この切欠部2に冷風等を流通させることにより、モータを冷却し発熱を抑えている。
また、別の目的として、電磁鋼板の打ち抜き歩留まり、及び積層方向の溶接等の固着手段の為の隙間を確保する為に、切欠部2をステータコア1の外周側に設けている。
【0013】
しかし、ブラシレスDCモータは、切欠部2をステータコア1の外周側に設けることにより、上述したように、磁気経路の違いによって磁路断面積に大小が生じ、結果としてコギングトルクの脈動を悪化させているという問題がある。
本発明は、上述したような事情に鑑みてなされたものであり、ステータコアに切欠部又は空隙部を備えると共に、コギングトルクの脈動を低減出来るブラシレスDCモータを提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
第1発明に係るブラシレスDCモータは、複数の鋼板が積層されたステータコアのティースの内、一部のティースの外周側近傍に切欠部又は空隙部を設けてあるブラシレスDCモータにおいて、前記鋼板は、該鋼板が積層されたティース毎の前記切欠部又は空隙部の積層方向の長さが略等しくなるように、周方向に所定角度変位させた状態で積層してあることを特徴とする。
【0015】
このブラシレスDCモータでは、複数の鋼板が積層されたステータコアのティースの内、一部のティースの外周側近傍に切欠部又は空隙部を設けてあり、鋼板は、鋼板がティース毎の切欠部又は空隙部の積層方向の長さが略等しくなるように、周方向に所定角度変位させた状態で積層してある。
これにより、切欠部又は空隙部に起因する磁路断面積の大小差を小さく出来るので、ステータコアに切欠部又は空隙部を備えると共に、コギングトルクの脈動を低減出来るブラシレスDCモータを実現することが出来る。
【0016】
第2発明に係るブラシレスDCモータは、前記鋼板は、略等しい枚数毎に同じ角度で積層してブロックを形成し、該ブロックを周方向に所定角度変位させた状態で積層してあることを特徴とする。
【0017】
このブラシレスDCモータでは、鋼板は、略等しい枚数毎に同じ角度で積層してブロックを形成し、ブロックを周方向に所定角度変位させた状態で積層してあるので、ステータコアを、切欠部又は空隙部が揃ったブロックを積層して形成することが出来、ステータコアに切欠部又は空隙部を備えると共に、コギングトルクの脈動を低減出来るブラシレスDCモータを実現することが出来る。
【0018】
第3発明に係るブラシレスDCモータは、前記鋼板は、前記切欠部又は空隙部が、1つ置きのティース毎に設けてあることを特徴とする。
【0019】
このブラシレスDCモータでは、鋼板は、切欠部又は空隙部が、1つ置きのティース相当部分毎に設けてあるので、切欠部又は空隙部に起因する磁路断面積の大小差を小さくして均等化出来、ステータコアに適当数の切欠部又は空隙部を備えると共に、コギングトルクの脈動を低減出来るブラシレスDCモータを実現することが出来る。
【0020】
第4発明に係るブラシレスDCモータは、前記切欠部又は空隙部は、積層方向に断面視して角度変位させた鋼板どうしの隣合う切欠部又は空隙部とは点接触又は離隔の何れかの状態で設けてあることを特徴とする。
【0021】
このブラシレスDCモータでは、切欠部又は空隙部は、積層方向に断面視して角度変位させた鋼板どうしの隣合う切欠部又は空隙部とは点接触又は離隔の何れかの状態で設けてあるので、切欠部又は空隙部に起因する磁路断面積の大小差を小さくして均等化出来、ステータコアに磁束漏れが少ない切欠部又は空隙部を備えると共に、コギングトルクの脈動を低減出来るブラシレスDCモータを実現することが出来る。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて説明する。
図1は、本発明に係るブラシレスDCモータの実施の形態1のステータコアの構成を示す斜視図である。このステータコア1aは、多数の薄板電磁鋼板が積層され、一体に固着成形されている。ステータコア1aは、外周部であるヨーク4a(継鉄)、及び等間隔に設けられ、ヨーク4aから中心部へ向かって突出したティース3a(歯)を備えており、隣合うティース3aは、ヨーク4aと共にスロット8を形成している。実際には、ティース3aには図示しない電機子巻線が巻かれており、スロット8内に格納されている。
【0023】
薄板電磁鋼板は、ヨーク4a相当部分の外周面の、3個毎のティース3a相当部分の外側近傍に、切欠部2a相当部分が設けられている。切欠部2a相当部分は、薄板電磁鋼板を積層して溶接し易いように、内部に突起を有している。このような薄板電磁鋼板は、ティース3a毎の切欠部2aの積層方向の長さが略等しくなるように、略等しい枚数毎に同じ角度で積層してブロックを形成し、これらのブロックを周方向に所定角度変位させて、切欠部2a相当部分を揃えて積層されている。ブロック毎の切欠部2aは、周方向にみて隣合う切欠部2aとは重なることがないようにそれぞれ形成されている。
【0024】
従って、ステータコア1aは、図2のステータコア1aの側面図に示すように、3個毎のティース3aの外側に切欠部2aを有する厚さがS11の積層ブロック部分と、この積層ブロック部分から周方向にティース3a1つ分変位し、3個毎のティース3aの外側に切欠部2aを有する厚さがS21の積層ブロック部分と、この積層ブロック部分から同様にティース3a1つ分変位し、3個毎のティース3aの外側に切欠部2aを有する厚さがS31の積層ブロック部分と、この積層ブロック部分から同様にそれぞれティース3a1つ分変位し、3個毎のティース3aの外側に切欠部2aを有する厚さがS12の積層ブロック部分と、この積層ブロック部分から同様にそれぞれティース3a1つ分変位し、3個毎のティース3aの外側に切欠部2aを有する厚さがS22の積層ブロック部分と、この積層ブロック部分から同様にそれぞれティース3a1つ分変位し、3個毎のティース3aの外側に切欠部2aを有する厚さがS32の積層ブロック部分とが積層された構成となっている。
【0025】
厚さがS11、S21及びS31の各積層ブロック部分と、厚さがS12、S22及びS32の各積層ブロック部分とは、周方向の位置が同じ切欠部2aを有している。
ここで、
S11+S12=S21+S22=S31+S32 (1)
である。
また、ティース3a毎の切欠部2aが無い積層ブロック部分の厚さは、全体の厚さをS0とすると、

Figure 0003805202
である。
【0026】
図3は、このようなブラシレスDCモータにおける磁束の状態を示した説明図である。ここでは、図1に示すステータコア1a内に、ロータヨーク6の表面に永久磁石5を張り付けたロータ9が配置されている。ステータコア1aは、図1及び図2により説明した構成である。尚、ロータ9はロータヨーク6内に永久磁石を埋め込んだ埋め込み形ロータであっても良い。
【0027】
ステータコア1aの各部位には、対向するロータ9の永久磁石5の各極間との相対位置関係で生じる磁束が流れている。これらの磁束は、ステータコア1aのティース3aの外周側に、積層方向の長さがS11と同じである切欠部2aがある箇所の磁路dの磁束量をφ4とし、磁路dに隣接し、ステータコア1aのティース3aの外周側に、同じく積層方向の長さがS11である切欠部2aがある箇所の磁路eの磁束量をφ5とし、磁路eに隣接する磁路fの磁束量をφ6として示している。
【0028】
ここで、図3に示すように、ロータ9の軸孔中心から各スロット8の中心を通る直線A,B,Cを、ステータコア1aの外周側へ向かって引いた場合、直線Aにロータ9の永久磁石5の極間が位置すれば、極間付近の永久磁石5からの磁束は、点線で示す磁路dにより磁束量φ4の閉回路を形成する。また、ロータ9が右回転して永久磁石5の極間が直線Bに達すれば、極間付近の永久磁石5からの磁束は、点線で示す磁路eにより磁束量φ5の閉回路を形成する。更に右回転し直線Cに達すれば、極間付近の永久磁石5からの磁束は、点線で示す磁路fにより磁束量φ6の閉回路を形成する。
【0029】
例えば、切欠部(2a)がステータコア(1a)の積層ブロック厚S0に渡って積層方向に揃えられたときに、ティース(3a)の切欠部(2a)を有したヨーク(4a)に流れる磁束量をφ1aとし、また、ティース(3a)の積層方向の切欠部(2a)が無いヨーク(4a)に流れる磁束量をφ1bとすると、図3に示したステータの構成では、積層方向に切欠部2aを有する部位と無い部位とが混在しているので、直線Aにロータの永久磁石5の極間が位置したとき、直線Aを中心とした磁路dの磁束量φ4は、
Figure 0003805202
【0030】
同様に、直線Bにロータの永久磁石5の極間が位置したとき、直線Bを中心とした磁路eの磁束量φ5は、
Figure 0003805202
同様に、直線Cにロータの永久磁石5の極間が位置したとき、直線Cを中心とした磁路fの磁束量φ6は、
Figure 0003805202
【0031】
ここで(1)式及び(2)式を、(3)式、(4)式及び(5)式にそれぞれ代入すると明らかなように、ロータの極間位置が直線A,B,Cの何れの位置にあっても、それぞれヨーク4aでの磁路d、e、fの各磁束量φ4、φ5、φ6は一定であることから、ステータとロータ9との磁気的結合を変動が少ない安定した結合とすることができる。即ち、ロータの回転位置に対してコギングトルクが局部的に大きくなるようなことが無くなり、コギングトルクに起因する音及び振動の発生を抑制することが出来る。
【0032】
このコギングトルクの大きさは、図4に示すように、直線A〜Cにおいて突出部がなくなる為、トルクが急激に変化することが無くなり、また、これにより相対的にコギングトルクを小さくすることが可能となる。図4では、コギングトルクTCを縦軸に、ロータの回転角度θを横軸に取り、図3における直線A〜Cの位置を図4の直線A〜Cの位置に対応させてある。
【0033】
また、上述したこと及び(1)〜(5)式からも明らかなように、任意のティース3aのステータコア1aの外周側の切欠部2aが、積層方向のどの位置に分布していても、同様の効果が得られることは明らかである。例えば、図3に示す場合では、薄板電磁鋼板の1枚毎に、ティース3a1つ分宛変位させて積層した場合、薄板電磁鋼板3枚を積層する都度、切欠部2aが揃うことになる。従って、多数枚積層すれば、ステータコア1aのティース3a毎に配される切欠部2aのそれぞれの積層方向の合計長さは略同じとなるので、本発明の目的を達成することが出来る。
【0034】
また、例えば、上述したように、ステータコア1aの薄板電磁鋼板の1枚毎に、所定角度分変位させて積層する方法では、薄板電磁鋼板を打ち抜きと同時に一体固着させる周知のオートクランプ方式の制御が複雑になり、打ち抜き速度を上げることができないが、切欠部2aを積層方向に複数枚揃えたブロックとすることにより、打ち抜き制御が単純化され打ち抜き速度を上げることが出来、生産性を向上させることが出来る。
【0035】
また、上述した実施の形態では、ステータコア1aを形成する薄板電磁鋼板に、3個毎のティース3a相当部分の外周部に切欠部2a相当部分を設けているが、図5に示すように、ステータコア1cを形成する薄板電磁鋼板に、1つ置きのティース3c相当部分の外周部に切欠部2d相当部分を設けても良い。こうすることにより、本発明が課題としている磁路中に切欠部2dが、ロータ9の永久磁石5の極間が何れのスロット8に対向しても存在し、本発明の目的が達成される。
【0036】
1つ置きのティース3cの外周部に切欠部2dが配されるように、所定角度分変位させて積層すれば、ティース3c1つ分である最小の変位角度で全ての切欠部2dを打ち抜くことが出来る為、打ち抜き工程が少なくて済み、例えば、ステータを所望の角度移動させて打ち抜く場合、ステータコア1cの打ち抜き速度を上げることが出来、生産性を向上することができる。この他の場合においても、ステータコア1cのティース3c毎に配される切欠部2dの積層方向の合計長さが略同じであれば、本発明の目的を達成することが出来る。
【0037】
また、特にコギングトルクを微調整し、コギングトルクの悪化対策を行う場合、ステータコア1aの外周側に設ける切欠部2aを、ティース3aのピッチ範囲内とし、ステータコア1aの円周方向において互いに重ならないように設ければよい。言い換えれば、積層方向に隣合う切欠部2aが、お互いに重なり合うことが無いようにする。
【0038】
ここで、図6に示すように、ティース3bの外周側に切欠部2b,2cを設け、ティース3bのピッチ角Bp、切欠部2b,2cの各外周部に対応する各中心角Bk、積層上側の部位の切欠部2bの長さS11、積層下側の部位の切欠部2cの長さS21、切欠部2b,2cが存在しない外周面を円弧部7とし、積層の状況を図1及び図2と同様とする。
Bp<Bkの場合、つまり、周方向にみて隣合う切欠部2bと切欠部2cがそれぞれ重なり合う場合、この重なりあった部分の両端がそれぞれ突出する為、この両端の突端から磁束が漏れ易くなる。この漏れ磁束の量は、切欠部の僅かな形状の違いで大幅に変化し、本来、ステータコア1bのヨーク4bの磁路を通る筈であった磁束が外部へ漏出する。
【0039】
従って、各ティース3bの外周部のヨーク4bを通る磁束量が、切欠部2b及び切欠部2cの切欠幅によって、安定せずにばらつき、コギングトルクを悪化させることになる。特に、切欠部2b,2cと円弧部7とが鋭角をなす程、顕著にこの現象が現れる。また、ヨーク4bの磁束密度が高くなる小形高出力のモータでは、この現象の影響が大きい。
【0040】
従って、図6では、ティース3bのピッチBpに対し、切欠部2b,2cの各外周部に対応する各中心角Bkが、少なくとも大きくならないように設定されており、ステータコア1bの外周側は、切欠部2bと外周面の円弧部7とが交互に配置されている。
これにより、図6、図1及び図2の各図からも分かるように、積層された薄板電磁鋼板の切欠部2bに相当する部分が、積層方向に断面視して角度変位させた薄板電磁鋼板どうしの隣合う切欠部2cに相当する部分と重ならないように配置される。
【0041】
中心角Bkを最も大きく取った場合は、Bp=Bkであり、この場合は、側面から見たステータコア1bの外周は、切欠部2bの端部と切欠部2cの端部とが、円周方向で接するように配される。
従って、上述した両端の突端が接して、磁束が漏れるような突端部が存在しないので、ステータコア1bから外部への漏れ磁束を大幅に低減することができる。
【0042】
尚、積層方向に隣合う切欠部について、ステータコア1bの外周の切欠部2b,2cを用いて説明したが、図1及び図2に示した切欠部の全てについて同様である。
また、Bp=Bkとすることにより、ステータコア1bの外周において、切欠部2b,2cに伴うコーナ部のバリの発生箇所を1/2に減らすことが可能になり、ケース等の嵌着に際して、嵌着不良を低減することもできる。
尚、上述した実施の形態では、ステータコアの外周の切欠部について記述したが、ステータコアの外周側に設けられた空隙部についても同様である。
【0043】
【発明の効果】
第1発明に係るブラシレスDCモータによれば、切欠部又は空隙部に起因する磁路断面積の大小差を小さく出来るので、ステータコアに切欠部又は空隙部を備えると共に、コギングトルクの脈動を低減出来るブラシレスDCモータを実現することが出来る。
【0044】
第2発明に係るブラシレスDCモータによれば、ステータコアを、切欠部又は空隙部が揃ったブロックを積層して形成することが出来、ステータコアに切欠部又は空隙部を備えると共に、コギングトルクの脈動を低減出来るブラシレスDCモータを実現することが出来る。
【0045】
第3発明に係るブラシレスDCモータによれば、切欠部又は空隙部に起因する磁路断面積の大小差を小さくして均等化出来、ステータコアに適当数の切欠部又は空隙部を備えると共に、コギングトルクの脈動を低減出来るブラシレスDCモータを実現することが出来る。
【0046】
第4発明に係るブラシレスDCモータによれば、切欠部又は空隙部に起因する磁路断面積の大小差を小さくして均等化出来、ステータコアに磁束漏れが少ない切欠部又は空隙部を備えると共に、コギングトルクの脈動を低減出来るブラシレスDCモータを実現することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るブラシレスDCモータの実施の形態のステータコアの構成を示す斜視図である。
【図2】ステータコアの構成を示す側面図である。
【図3】本発明に係るブラシレスDCモータにおける磁束の状態を示す説明図である。
【図4】本発明に係るブラシレスDCモータのコギングトルクの変動を示す説明図である。
【図5】本発明に係るブラシレスDCモータの実施の形態のステータコアの他の構成を示す斜視図である。
【図6】ティースのピッチと切欠部との関係を示す説明図である。
【図7】従来のブラシレスDCモータのステータコアの例を示す斜視図である。
【図8】従来のブラシレスDCモータにおける磁束の状態を示す説明図である。
【図9】従来のブラシレスDCモータのコギングトルクの変動を示す説明図である。
【符号の説明】
1a,1b,1c ステータコア
2a,2b,2c,2d 切欠部
3a,3b,3c ティース
4a,4b ヨーク
5 永久磁石
6 ロータヨーク
7 円弧部
8 スロット
9 ロータ
a,b,c,d,e,f 磁路[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a brushless DC motor, and more particularly to a configuration of a stator core for reducing cogging torque of a brushless DC motor.
[0002]
[Prior art]
The cogging torque is a torque change caused by a change in magnetic flux depending on the rotor position in the motor.
The brushless DC motor is a motor that rotates a rotor by controlling an electronic rectifier circuit that includes a permanent magnet in the rotor and generates a rotating magnetic field in the stator based on a detection signal of the rotational position of the rotor. There is no electrical noise. The main applications are VTR cylinders, cassette deck capstans, flexible disk drives and CD players, etc., which are frequently used as motors that require high rotational performance and long life. It is also used for drive motors.
[0003]
FIG. 7 is a perspective view showing an example of a stator core of a conventional brushless DC motor. The stator core 1 is formed by laminating a large number of thin electromagnetic steel plates and integrally fixed. The stator core 1 includes a yoke 4 (a yoke) that is an outer peripheral portion, and teeth 3 (teeth) that are provided at equal intervals and project from the yoke 4 toward the center portion. In addition, a slot 8 is formed. Actually, an armature winding (not shown) is wound around the tooth 3 and stored in the slot 8.
[0004]
On the outer peripheral surface of the yoke 4, a notch 2 extending from the upper end to the lower end of the stator core 1 is provided in the vicinity of the outside of every third tooth 3. The notch 2 serves as a cooling passage for releasing heat during operation of the motor, and welding (using projections in the notch 2) and material punching for stacking and fixing the stator core 1 together are easy. In order to improve the yield, it is provided on the outer periphery. By providing the notch portion 2 on the outer peripheral portion, it is possible to prevent the welded portion from protruding from the outer peripheral portion of the stator core 1 when performing welding for integrally fixing the thin electromagnetic steel sheets. Moreover, in order to save the material of the thin electromagnetic steel plate of the stator core 1, the notch part 2 is often provided. As described above, the notch 2 extends from the upper end to the lower end of the stator core 1 and has a length S0 in the stacking direction.
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
In the conventional stator core 1 described above, since the notches 2 are aligned in the stacking direction, the magnetic resistance viewed from the inside of the stator core 1 is a portion where the notches 2 are present on the outer peripheral side of the stator core 1 of the teeth 3. Is different.
[0006]
When a rotor having permanent magnets is arranged inside the stator core 1, a magnetic circuit in which magnetic flux flows is formed between the stator core 1 and a rotor facing the teeth 3 and having different poles of adjacent permanent magnets. . This magnetic circuit is formed as a magnetic closed circuit mainly composed of the shortest path between adjacent different poles, and the shortest magnetic circuit starting from the poles of the permanent magnets of the rotor generates cogging torque. It accounts for most of the factors.
In this magnetic circuit, there is a large difference in the amount of magnetic flux between a portion where the notch portion 2 is present on the outer peripheral side of the stator core 1 of the tooth 3 and a portion where the notch portion 2 is not present. Therefore, the difference in the amount of magnetic flux depending on the position in the rotor rotation direction is one of the factors that cause the cogging torque, and causes noise and vibration.
[0007]
FIG. 8 is an explanatory diagram showing the state of magnetic flux in such a brushless DC motor. Here, in the stator core 1 shown in FIG. 7, a rotor 9 having a permanent magnet 5 attached to the surface of a rotor yoke 6 is disposed. The stator core 1 is formed by laminating a required number of thin magnetic steel sheets each having a notch 2 equivalent portion provided on the outer peripheral side of every three corresponding tooth 3 portions. The rotor 9 may be an embedded rotor in which a permanent magnet is embedded in the rotor yoke 6.
[0008]
A magnetic flux generated by a relative positional relationship between each pole of the permanent magnet 5 of the rotor 9 that flows is flowing through each part of the stator core 1. The magnetic flux a of the magnetic path a where the notch 2 is present on the outer peripheral side of the stator core 1 of the tooth 3 is φ1, and the magnetic flux b of the magnetic path b where the notch 2 is not present on the outer peripheral side of the stator core 1 of the tooth 3 is φ2. The amount of magnetic flux in the magnetic path c where the notch 2 is different from the amount of magnetic flux φ1 is indicated as φ3. Here, if the cutout portion 2 has the same shape, it is clear that the magnetic flux amount φ1 and the magnetic flux amount φ3 are different in only the position of the cutout portion 2 in the magnetic path and have the same size.
[0009]
Here, as shown in FIG. 8, when straight lines A, B, C passing from the center of the shaft hole of the rotor 9 to the center of each slot 8 are drawn toward the outer peripheral side of the stator core 1, If the distance between the poles of the permanent magnet 5 is located, the magnetic flux from the permanent magnet 5 in the vicinity of the distance between the permanent magnets 5 forms a closed circuit with a magnetic flux amount φ1 by a magnetic path a indicated by a dotted line. When the rotor 9 rotates clockwise and the distance between the poles of the permanent magnet 5 reaches the straight line B, the magnetic flux from the permanent magnet 5 in the vicinity of the distance between the poles forms a closed circuit with a magnetic flux amount φ2 by the magnetic path b indicated by the dotted line. . When it further rotates right and reaches a straight line C, the magnetic flux from the permanent magnet 5 in the vicinity of the gap forms a closed circuit with a magnetic flux amount φ3 by a magnetic path c indicated by a dotted line.
[0010]
When the distance between the poles of the permanent magnet 5 of the rotor 9 is located on the straight line A and on the straight line B, the cross-sectional area of the magnetic path differs depending on the presence or absence of the notch portion 2 in the magnetic path, so there is a difference in magnetic resistance. And the amount of magnetic flux becomes φ1 <φ2. Similarly, when the distance between the poles of the permanent magnet 5 of the rotor 9 is located on the straight line B and on the straight line C, the cross-sectional area of the magnetic path differs depending on the presence or absence of the notch 2, so that a difference occurs in the magnetic resistance. The amount of magnetic flux is φ3 <φ2.
[0011]
Therefore, when the poles of the permanent magnet 5 of the rotor 9 are positioned on the straight line B where the notch 2 is not present on the outer peripheral side of the stator core 1, the magnetic coupling between the rotor 9 and the stator core 1 is the largest. As shown in FIG. 9 and the change in cogging torque caused by these phenomena, the magnetic coupling is large at the position of the straight line B as described above. A large cogging torque will appear. 9, the cogging torque TC is taken on the vertical axis and the rotation angle θ of the rotor is taken on the horizontal axis, and the positions of the straight lines A to C in FIG. 8 correspond to the positions of the straight lines A to C in FIG.
[0012]
In recent years, brushless DC motors are often small and have high output by using rare earth or the like as a permanent magnet, and tend to be used in a high magnetic flux density region of a thin electromagnetic steel sheet in terms of magnetic circuit. On the other hand, there is a problem that the miniaturization of the motor has progressed, and the heat generation of the motor itself becomes relatively large compared to its dimensions, which reduces the motor performance. 2 is provided, and cool air or the like is circulated through the notch 2 to cool the motor and suppress heat generation.
As another object, the notch portion 2 is provided on the outer peripheral side of the stator core 1 in order to ensure a punching yield of the electromagnetic steel sheet and a clearance for fixing means such as welding in the stacking direction.
[0013]
However, in the brushless DC motor, by providing the notch 2 on the outer peripheral side of the stator core 1, as described above, the magnetic path cross-sectional area is increased or decreased due to the difference in the magnetic path, and as a result, the pulsation of the cogging torque is deteriorated. There is a problem that.
The present invention has been made in view of the above-described circumstances, and an object of the present invention is to provide a brushless DC motor that includes notches or gaps in a stator core and can reduce pulsation of cogging torque.
[0014]
[Means for Solving the Problems]
The brushless DC motor according to the first aspect of the present invention is a brushless DC motor in which a notch portion or a gap portion is provided in the vicinity of the outer peripheral side of some of the teeth of a stator core in which a plurality of steel plates are laminated. The steel sheets are laminated in a state where they are displaced by a predetermined angle in the circumferential direction so that the lengths in the lamination direction of the notches or gaps for each of the teeth laminated are substantially equal.
[0015]
In this brushless DC motor, a notch portion or a gap portion is provided in the vicinity of the outer peripheral side of some of the teeth of the stator core in which a plurality of steel plates are laminated, and the steel plate has a notch portion or a gap for each tooth. The layers are stacked in a state where they are displaced by a predetermined angle in the circumferential direction so that the lengths in the stacking direction are substantially equal.
Thereby, since the magnitude difference of the magnetic path cross-sectional area caused by the notch or the gap can be reduced, it is possible to realize a brushless DC motor that includes the notch or the gap in the stator core and can reduce the pulsation of the cogging torque. .
[0016]
The brushless DC motor according to a second aspect of the invention is characterized in that the steel plates are laminated at the same angle for every equal number of sheets to form a block, and the blocks are laminated in a state displaced by a predetermined angle in the circumferential direction. And
[0017]
In this brushless DC motor, the steel plates are laminated at the same angle for each approximately equal number of sheets, and the blocks are laminated in a state where the blocks are displaced by a predetermined angle in the circumferential direction. It is possible to realize a brushless DC motor that can be formed by laminating blocks having uniform portions, has a notch portion or a gap portion in the stator core, and can reduce pulsation of cogging torque.
[0018]
The brushless DC motor according to a third aspect of the present invention is characterized in that the steel plate has the notch or the gap provided for every other tooth.
[0019]
In this brushless DC motor, the steel plate has notches or gaps provided for every other portion corresponding to each tooth, so that the difference in the cross-sectional area of the magnetic path caused by the notches or the gaps is reduced and equalized. It is possible to realize a brushless DC motor that has a suitable number of notches or gaps in the stator core and can reduce the pulsation of cogging torque.
[0020]
In the brushless DC motor according to a fourth aspect of the present invention, the notch or the gap is in a state of point contact or separation from adjacent notches or gaps between the steel plates that are angularly displaced in a cross-sectional view in the stacking direction. It is characterized by being provided.
[0021]
In this brushless DC motor, the notch or gap is provided in a state of either point contact or separation from the adjacent notch or gap between the steel plates that are angularly displaced in a cross-sectional view in the stacking direction. A brushless DC motor that can be equalized by reducing the difference in cross-sectional area of the magnetic path caused by the notch or gap, and has a notch or gap with less magnetic flux leakage in the stator core, and can reduce pulsation of cogging torque. Can be realized.
[0022]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, the present invention will be described with reference to the drawings illustrating embodiments thereof.
FIG. 1 is a perspective view showing a configuration of a stator core according to a first embodiment of a brushless DC motor according to the present invention. The stator core 1a is formed by laminating a large number of thin electromagnetic steel plates and integrally fixed. The stator core 1a includes a yoke 4a (a yoke) that is an outer peripheral portion, and teeth 3a (teeth) that are provided at equal intervals and project from the yoke 4a toward the center, and the adjacent teeth 3a are connected to the yoke 4a. In addition, a slot 8 is formed. Actually, an armature winding (not shown) is wound around the tooth 3 a and is stored in the slot 8.
[0023]
The thin electromagnetic steel sheet is provided with a portion corresponding to the notch 2a on the outer peripheral surface of the portion corresponding to the yoke 4a in the vicinity of the outside of the portion corresponding to each of the three teeth 3a. The portion corresponding to the notch 2a has a protrusion inside so that the thin electromagnetic steel plates can be laminated and welded easily. Such a thin electromagnetic steel sheet forms blocks by laminating at substantially the same number of blocks at the same angle so that the lengths of the cutout portions 2a of the teeth 3a are substantially equal, and these blocks are circumferentially arranged. The portions corresponding to the notches 2a are laminated with a predetermined angular displacement. The notch 2a for each block is formed so as not to overlap with the notch 2a adjacent in the circumferential direction.
[0024]
Therefore, as shown in a side view of the stator core 1a in FIG. 2, the stator core 1a includes a laminated block portion having a notch 2a on the outside of every three teeth 3a and a thickness of S11, and a circumferential direction from the laminated block portion. Each of the teeth 3a is displaced one by one, and the thickness of the laminated block portion S21 having a notch 2a on the outside of every third tooth 3a is similarly displaced from this laminated block portion by one tooth 3a. The thickness of the laminated block portion having the cutout portion 2a on the outside of the tooth 3a and the thickness of S31, and the thickness of having the cutout portion 2a on the outside of each of the three teeth 3a. S12 is the same as the laminated block portion, and each laminated block portion is similarly displaced by one tooth 3a, and is cut out on the outside of every third tooth 3a. A laminated block portion having a thickness S2 having a thickness S2 and a laminated block portion having a thickness S32 having a cutout portion 2a outside each of the three teeth 3a similarly displaced from the laminated block portion by one tooth 3a. Are laminated.
[0025]
Each laminated block portion having a thickness of S11, S21 and S31 and each laminated block portion having a thickness of S12, S22 and S32 have a cutout portion 2a having the same circumferential position.
here,
S11 + S12 = S21 + S22 = S31 + S32 (1)
It is.
In addition, the thickness of the laminated block portion without the notch 2a for each tooth 3a is defined as S0 as a whole thickness.
Figure 0003805202
It is.
[0026]
FIG. 3 is an explanatory diagram showing the state of magnetic flux in such a brushless DC motor. Here, a rotor 9 in which a permanent magnet 5 is attached to the surface of a rotor yoke 6 is disposed in the stator core 1a shown in FIG. The stator core 1a has the configuration described with reference to FIGS. The rotor 9 may be an embedded rotor in which a permanent magnet is embedded in the rotor yoke 6.
[0027]
A magnetic flux generated by a relative positional relationship between each pole of the permanent magnet 5 of the opposing rotor 9 flows through each part of the stator core 1a. These magnetic fluxes are adjacent to the magnetic path d, with the amount of magnetic flux in the magnetic path d where the notch portion 2a having the same length in the stacking direction as the S11 on the outer peripheral side of the teeth 3a of the stator core 1a is φ4, The amount of magnetic flux in the magnetic path e where the notch 2a having the length S11 in the stacking direction on the outer peripheral side of the teeth 3a of the stator core 1a is φ5, and the amount of magnetic flux in the magnetic path f adjacent to the magnetic path e is It is shown as φ6.
[0028]
Here, as shown in FIG. 3, when straight lines A, B, C passing from the center of the shaft hole of the rotor 9 to the center of each slot 8 are drawn toward the outer peripheral side of the stator core 1a, If the distance between the poles of the permanent magnet 5 is located, the magnetic flux from the permanent magnet 5 in the vicinity of the distance between the poles forms a closed circuit with a magnetic flux amount φ4 by a magnetic path d indicated by a dotted line. When the rotor 9 rotates clockwise and the distance between the poles of the permanent magnet 5 reaches a straight line B, the magnetic flux from the permanent magnet 5 near the gap forms a closed circuit with a magnetic flux amount φ5 by the magnetic path e indicated by the dotted line. . When it further rotates to the straight line C, the magnetic flux from the permanent magnet 5 near the pole forms a closed circuit with a magnetic flux amount φ6 by the magnetic path f indicated by the dotted line.
[0029]
For example, when the notch (2a) is aligned in the stacking direction over the stacking block thickness S0 of the stator core (1a), the amount of magnetic flux flowing through the yoke (4a) having the notch (2a) of the teeth (3a) 3 and the amount of magnetic flux flowing through the yoke (4a) without the notch (2a) in the stacking direction of the teeth (3a) is φ1b, the stator configuration shown in FIG. 3 has the notch 2a in the stacking direction. Since the part having no and the part having no are mixed, when the distance between the poles of the permanent magnet 5 of the rotor is located on the straight line A, the magnetic flux amount φ4 of the magnetic path d centered on the straight line A is
Figure 0003805202
[0030]
Similarly, when the distance between the poles of the permanent magnet 5 of the rotor is located on the straight line B, the magnetic flux amount φ5 of the magnetic path e around the straight line B is
Figure 0003805202
Similarly, when the distance between the poles of the permanent magnet 5 of the rotor is located on the straight line C, the magnetic flux amount φ6 of the magnetic path f around the straight line C is
Figure 0003805202
[0031]
Here, as is clear from substituting Equations (1) and (2) into Equations (3), (4), and (5), respectively, the position between the poles of the rotor is any of the straight lines A, B, and C. The magnetic fluxes φ4, φ5, and φ6 of the magnetic paths d, e, and f in the yoke 4a are constant, so that the magnetic coupling between the stator and the rotor 9 is stable with little fluctuation. It can be a bond. That is, the cogging torque does not increase locally with respect to the rotational position of the rotor, and the generation of sound and vibration due to the cogging torque can be suppressed.
[0032]
As shown in FIG. 4, the magnitude of the cogging torque is such that there is no protrusion on the straight lines A to C, so that the torque does not change suddenly, and this makes it possible to relatively reduce the cogging torque. It becomes possible. In FIG. 4, the cogging torque TC is taken on the vertical axis and the rotation angle θ of the rotor is taken on the horizontal axis, and the positions of the straight lines A to C in FIG. 3 correspond to the positions of the straight lines A to C in FIG.
[0033]
Further, as is clear from the above and the expressions (1) to (5), the same is true regardless of the position in the stacking direction where the cutout portions 2a on the outer peripheral side of the stator core 1a of any tooth 3a are distributed. It is clear that the effect of can be obtained. For example, in the case shown in FIG. 3, when each sheet of thin electromagnetic steel sheets is displaced and laminated by one tooth 3 a, the cutout portions 2 a are aligned each time the three thin electromagnetic steel sheets are stacked. Therefore, if a large number of sheets are stacked, the total length in the stacking direction of the notches 2a arranged for each of the teeth 3a of the stator core 1a becomes substantially the same, so that the object of the present invention can be achieved.
[0034]
In addition, for example, as described above, in the method of laminating each thin magnetic steel sheet of the stator core 1a by a predetermined angle, the control of a well-known auto-clamp system in which the thin magnetic steel sheets are integrally fixed at the same time as punching is performed. Although it becomes complicated and the punching speed cannot be increased, the punching control can be simplified and the punching speed can be increased and the productivity can be improved by using a block in which a plurality of notches 2a are arranged in the stacking direction. I can do it.
[0035]
Further, in the above-described embodiment, the thin magnetic steel sheet forming the stator core 1a is provided with the cutout portion 2a corresponding portion on the outer peripheral portion of the portion corresponding to each of the teeth 3a, but as shown in FIG. The thin magnetic steel sheet forming 1c may be provided with a portion corresponding to the notch portion 2d on the outer peripheral portion of the portion corresponding to every other tooth 3c. By doing so, the notch 2d exists in the magnetic path which is the subject of the present invention, regardless of which slot 8 the poles of the permanent magnet 5 of the rotor 9 face, and the object of the present invention is achieved. .
[0036]
If the stack is displaced by a predetermined angle so that the notches 2d are arranged on the outer peripheral portion of every other tooth 3c, all the notches 2d can be punched at the minimum displacement angle corresponding to one tooth 3c. Therefore, it is possible to reduce the number of punching steps. For example, when punching is performed by moving the stator by a desired angle, the punching speed of the stator core 1c can be increased, and productivity can be improved. Even in this other case, the object of the present invention can be achieved if the total length in the stacking direction of the notches 2d arranged for each tooth 3c of the stator core 1c is substantially the same.
[0037]
In particular, when the cogging torque is finely adjusted to take measures against the deterioration of the cogging torque, the notches 2a provided on the outer peripheral side of the stator core 1a are within the pitch range of the teeth 3a so as not to overlap each other in the circumferential direction of the stator core 1a. Should be provided. In other words, the notch portions 2a adjacent in the stacking direction are prevented from overlapping each other.
[0038]
Here, as shown in FIG. 6, notches 2b and 2c are provided on the outer peripheral side of the tooth 3b, the pitch angle Bp of the tooth 3b, the center angles Bk corresponding to the outer peripheral portions of the notches 2b and 2c, and the upper layer side The length S11 of the cutout portion 2b of the part of FIG. 2, the length S21 of the cutout part 2c of the lower part of the stack, and the outer peripheral surface where the cutout parts 2b and 2c do not exist are defined as the circular arc portion 7, The same shall apply.
In the case of Bp <Bk, that is, when the notch 2b and the notch 2c adjacent to each other as seen in the circumferential direction are overlapped with each other, both ends of the overlapped portion protrude, so that the magnetic flux easily leaks from the ends of the both ends. The amount of the leakage magnetic flux changes greatly due to a slight difference in the shape of the notch, and the magnetic flux originally intended to pass through the magnetic path of the yoke 4b of the stator core 1b leaks to the outside.
[0039]
Accordingly, the amount of magnetic flux passing through the yoke 4b on the outer peripheral portion of each tooth 3b varies unstably depending on the notch widths of the notch 2b and the notch 2c, and deteriorates the cogging torque. In particular, this phenomenon appears more prominently as the notches 2b and 2c and the arc portion 7 form an acute angle. In addition, in a small and high output motor in which the magnetic flux density of the yoke 4b is high, the effect of this phenomenon is large.
[0040]
Accordingly, in FIG. 6, the central angles Bk corresponding to the outer peripheral portions of the notches 2b and 2c are set so as not to increase at least with respect to the pitch Bp of the teeth 3b, and the outer peripheral side of the stator core 1b The portions 2b and the circular arc portions 7 on the outer peripheral surface are alternately arranged.
As a result, as can be seen from FIGS. 6, 1, and 2, the thin plate electrical steel sheet in which the portion corresponding to the cutout portion 2 b of the laminated thin steel sheet is angularly displaced in a cross-sectional view in the stacking direction. It arrange | positions so that it may not overlap with the part corresponded to the notch part 2c which adjoins.
[0041]
When the central angle Bk is the largest, Bp = Bk. In this case, the outer periphery of the stator core 1b viewed from the side surface is such that the end of the notch 2b and the end of the notch 2c are in the circumferential direction. It is arranged to touch.
Accordingly, there is no protruding end portion where the protruding ends at both ends mentioned above come into contact with each other and the magnetic flux leaks, so that the leakage magnetic flux from the stator core 1b to the outside can be greatly reduced.
[0042]
In addition, although the notch part adjacent to the lamination direction was demonstrated using the notch parts 2b and 2c of the outer periphery of the stator core 1b, it is the same about all the notch parts shown in FIG.1 and FIG.2.
In addition, by setting Bp = Bk, it is possible to reduce the occurrence of burrs at the corners associated with the notches 2b and 2c on the outer periphery of the stator core 1b by half. It is also possible to reduce poor wearing.
In the above-described embodiment, the notch portion on the outer periphery of the stator core is described, but the same applies to the gap portion provided on the outer peripheral side of the stator core.
[0043]
【The invention's effect】
According to the brushless DC motor according to the first aspect of the present invention, the difference in magnetic path cross-sectional area caused by the notch or the gap can be reduced, so that the stator core can be provided with the notch or the gap and the pulsation of cogging torque can be reduced. A brushless DC motor can be realized.
[0044]
According to the brushless DC motor according to the second aspect of the present invention, the stator core can be formed by stacking blocks having notches or gaps, and the stator core has notches or gaps and pulsates cogging torque. A brushless DC motor that can be reduced can be realized.
[0045]
According to the brushless DC motor according to the third aspect of the present invention, the difference in size of the magnetic path cross-sectional area caused by the notch or the gap can be reduced and equalized, the stator core is provided with an appropriate number of notches or the gap, and cogging is provided. A brushless DC motor capable of reducing torque pulsation can be realized.
[0046]
According to the brushless DC motor according to the fourth aspect of the present invention, the difference in the magnetic path cross-sectional area due to the notch or the gap can be reduced and equalized, and the stator core has the notch or the gap with less magnetic flux leakage. A brushless DC motor that can reduce the pulsation of cogging torque can be realized.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a perspective view showing a configuration of a stator core according to an embodiment of a brushless DC motor according to the present invention.
FIG. 2 is a side view showing a configuration of a stator core.
FIG. 3 is an explanatory diagram showing a state of magnetic flux in the brushless DC motor according to the present invention.
FIG. 4 is an explanatory diagram showing fluctuations in cogging torque of the brushless DC motor according to the present invention.
FIG. 5 is a perspective view showing another configuration of the stator core of the embodiment of the brushless DC motor according to the present invention.
FIG. 6 is an explanatory diagram showing a relationship between a pitch of teeth and a notch.
FIG. 7 is a perspective view showing an example of a stator core of a conventional brushless DC motor.
FIG. 8 is an explanatory diagram showing a state of magnetic flux in a conventional brushless DC motor.
FIG. 9 is an explanatory diagram showing fluctuations in cogging torque of a conventional brushless DC motor.
[Explanation of symbols]
1a, 1b, 1c Stator cores 2a, 2b, 2c, 2d Notches 3a, 3b, 3c Teeth 4a, 4b Yoke 5 Permanent magnet 6 Rotor yoke 7 Arc portion 8 Slot 9 Rotors a, b, c, d, e, f Magnetic path

Claims (4)

複数の鋼板が積層されたステータコアのティースの内、一部のティースの外周側近傍に切欠部又は空隙部を設けてあるブラシレスDCモータにおいて、
前記鋼板は、該鋼板が積層されたティース毎の前記切欠部又は空隙部の積層方向の長さが略等しくなるように、周方向に所定角度変位させた状態で積層してあることを特徴とするブラシレスDCモータ。
In the brushless DC motor in which notches or gaps are provided in the vicinity of the outer peripheral side of some of the teeth of the stator core in which a plurality of steel plates are laminated,
The steel sheet is laminated in a state where it is displaced by a predetermined angle in the circumferential direction so that the lengths in the lamination direction of the notches or gaps of each tooth on which the steel sheets are laminated are substantially equal. Brushless DC motor.
前記鋼板は、略等しい枚数毎に同じ角度で積層してブロックを形成し、該ブロックを周方向に所定角度変位させた状態で積層してある請求項1記載のブラシレスDCモータ。2. The brushless DC motor according to claim 1, wherein the steel plates are laminated at substantially the same number to form a block at a same angle, and the blocks are laminated in a state where the block is displaced by a predetermined angle in the circumferential direction. 前記鋼板は、前記切欠部又は空隙部が、1つ置きのティース毎に設けてある請求項1又は2記載のブラシレスDCモータ。3. The brushless DC motor according to claim 1, wherein the steel plate has the notch or the gap provided for every other tooth. 4. 前記切欠部又は空隙部は、積層方向に断面視して角度変位させた鋼板どうしの隣合う切欠部又は空隙部とは点接触又は離隔の何れかの状態で設けてある請求項1〜3の何れかに記載のブラシレスDCモータ。The said notch or space | gap part is provided in the state of either a point contact or a space | interval with the adjacent notch part or space | gap part of the steel plates which carried out the angle displacement in the lamination | stacking view in the lamination direction. The brushless DC motor according to any one of the above.
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