JP3804569B2 - 文章読み上げ装置、文章読み上げ方法、及びプログラム - Google Patents

文章読み上げ装置、文章読み上げ方法、及びプログラム Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、文章を音声(合成音)に変換して出力する文章読み上げ装置、及びそれを利用した文章読み上げ方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
文章読み上げ装置は、文章を読み上げる音量をユーザが所定の範囲内の音量に調節することができるように造られている。ユーザがこのような文章読み上げ装置を使用する場合、ユーザは文章読み上げ装置を使用する周辺の雑音のレベルに合わせて文章を読み上げる音量の大きさを調節していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、文章読み上げ装置を電車内や屋外など周囲の雑音レベルが変化しやすい場所で使用する場合、その周辺の雑音レベルがユーザによって音量が調節された時点の雑音レベルより大きくなることがある。このような場合、ユーザが調節した音量では、ユーザが大きくなった雑音のために読み上げられている文章を聞き取ることができないことがある。
【0004】
一方、文章読み上げ装置の周辺の雑音レベルがユーザによって音量が調節された時点の雑音レベルより小さくなることがある。このような場合には、ユーザが文章を聞き取るために必要な音量より大きな音量で文章が読み上げられることがある。これらの場合、変化後の雑音レベルに合うように、ユーザは音量を再調節せざるを得ないことがあり、ユーザの操作負担が大きいものであった。
【0005】
本発明は、周囲の雑音の雑音レベルが大きくなった場合でもユーザに操作負担をかけることなく文章を聞き漏らすことを防ぐことができる文章読み上げ装置、文章読み上げ方法、及びプログラムを提供することを目的とする。また、本発明は、周囲の雑音の雑音レベルが小さくなった場合にその雑音レベルに適した音量に自動的に調節される文章読み上げ装置、文章読み上げ方法、及びプログラムを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の文章読み上げ装置は、文章データを音声に変換して文章を読み上げる文章読み上げ装置において、第1の時点での周囲の第1の雑音レベルを検出する第1雑音レベル検出手段と、前記第1の時点よりも後の第2の時点での周囲の第2の雑音レベルを検出する第2雑音レベル検出手段と、前記第2雑音レベル検出手段により検出された前記第2の雑音レベルから前記第1雑音レベル検出手段により検出された前記第1の雑音レベルを減算することによって前記第2の雑音レベルと前記第1の雑音レベルとのレベル差を検出する雑音レベル差検出手段と、前記雑音レベル差検出手段により検出された前記レベル差が予め定められた停止制御用の閾値以上であるか否かを判定するレベル差判定手段と、前記レベル差判定手段により前記レベル差が前記停止制御用の閾値以上であると判定されている間、文章の読み上げが行われないように前記文章の読み上げを制御する読み上げ制御手段とを備えたことを特徴とする。
【0007】
請求項9に記載の文章読み上げ方法は、文章データを音声に変換して文章を読み上げる文章読み上げ方法において、第1の時点での周囲の第1の雑音レベルを検出する第1ステップと、前記第1の時点よりも後の第2の時点での周囲の第2の雑音レベルを検出する第2ステップと、前記第2ステップにおいて検出された前記第2の雑音レベルから前記第1ステップにおいて検出された前記第1の雑音レベルを減算することによって前記第2の雑音レベルと前記第1の雑音レベルとのレベル差を検出する第3ステップと、前記第3ステップにおいて検出された前記レベル差が予め定められた停止制御用の閾値以上であるか否かを判定する第4ステップと、前記第4ステップにおいて前記レベル差が前記停止制御用の閾値以上であると判定されている間、文章の読み上げが行われないように前記文章の読み上げを制御する第5ステップとを有することを特徴とする。
【0008】
請求項17に記載のプログラムは、文章データを音声に変換して文章を読み上げる文章読み上げ用のプログラムにおいて、コンピュータに、第1の時点のよりも後の第2の時点の周囲の第2の雑音レベルから前記第1の時点の周囲の第1の雑音レベルを減算することによって前記第2の雑音レベルと前記第1の雑音レベルとのレベル差を検出する第1手順と、前記第1手順において検出された前記レベル差が予め定められた停止制御用の閾値以上であるか否かを判定する第2手順と、前記第2手順において前記レベル差が前記停止制御用の閾値以上であると判定されている間、文章の読み上げが行われないように前記文章の読み上げを制御する第3手順とを実行させることを特徴とする。
【0009】
請求項1、請求項9、請求項17によると、第2の時点の周囲の雑音レベルが第1の時点の周囲の雑音レベルより予め定められた値(停止制御用の閾値)以上の場合、文章の読み上げが自動的に中断されるため、読み上げられている文章を聞き漏らすことがなくなる。また、ユーザ自らが操作することなく自動的に文章の読み上げが中断されるため、ユーザの操作負担の軽減が図られる。
【0010】
請求項2に記載の文章読み上げ装置は、前記レベル差判定手段は、さらに前記雑音レベル差検出手段により検出された前記レベル差が前記停止制御用の閾値より小さい予め定められた音量増大制御用の閾値以上であるか否かを判定し、前記読み上げ制御手段は、さらに前記レベル差判定手段により前記レベル差が前記停止制御用の閾値より小さく前記音量増大制御用の閾値以上であると判定された場合には前記文章を読み上げる音量を大きくすることを特徴とする。
【0011】
請求項10に記載の文章読み上げ方法は、前記第3ステップにおいて前記レベル差が前記停止制御用の閾値以上でないと判定された場合に、前記第3ステップにおいて検出された前記レベル差が前記停止制御用の閾値より小さい予め定められた音量増大制御用の閾値以上であるか否かを判定する第6ステップと、前記第6ステップにおいて前記レベル差が前記音量増大制御用の閾値以上であると判定された場合には前記文章を読み上げる音量を大きくする前記第7ステップとをさらに有することを特徴とする。
【0012】
請求項18に記載のプログラムは、コンピュータに、前記第1手順において前記レベル差が前記停止制御用の閾値以上でないと判定された場合に、前記第1手順において検出された前記レベル差が前記停止制御用の閾値より小さい予め定められた音量増大制御用の閾値以上であるか否かを判定する第4手順と、前記第4手順において前記レベル差が前記音量増大制御用の閾値以上であると判定された場合には前記文章を読み上げる音量を大きくする前記第5手順とをさらに実行させることを特徴とする。
【0013】
請求項2、請求項10、請求項18によると、第2の時点の周囲の雑音レベルが第1の時点の周囲の雑音レベルより予め定められた範囲の値(音量増大制御用の閾値以上で停止制御用の閾値より小さい範囲の値)より大きくなると自動的に文章を読み上げる音量が大きくなるため、読み上げられている文章が聞き取りやすくなって、読み上げられている文章を聞き漏らすことが防がれる。また、ユーザ自らが操作することなく自動的に文章を読み上げる音量が大きくなるため、ユーザの操作負担の軽減が図られる。
【0014】
請求項3に記載の文章読み上げ装置は、前記レベル差判定手段は、さらに前記雑音レベル差検出手段により検出された前記レベル差が前記停止制御用の閾値より小さく前記音量増大制御用の閾値より大きい予め定められた速度制御用の閾値以上であるか否かを判定し、前記読み上げ制御手段は、さらに前記レベル差判定手段により前記レベル差が前記停止制御用の閾値より小さく前記速度制御用の閾値以上であると判定された場合には前記文章を読み上げる読み上げ速度を低下させることを特徴とする。
【0015】
請求項11に記載の文章読み上げ方法は、前記第6ステップにおいて前記レベル差が前記音量増大制御用の閾値以上であると判定された場合に、前記第3ステップにおいて検出された前記レベル差が前記停止制御用の閾値より小さく前記音量増大制御用の閾値より大きい予め定められた速度制御用の閾値以上であるか否かを判定する第8ステップと、前記第8ステップにおいて前記レベル差が前記速度制御用の閾値以上であると判定された場合には前記文章を読み上げる読み上げ速度を低下させる第9ステップとをさらに有することを特徴とする。
【0016】
請求項19に記載のプログラムは、コンピュータに、前記第4手順において前記レベル差が前記音量増大制御用の閾値以上であると判定された場合に、前記第1手順において検出された前記レベル差が前記停止制御用の閾値より小さく前記音量増大制御用の閾値より大きい予め定められた速度制御用の閾値以上であるか否かを判定する第6手順と、前記第6手順において前記レベル差が前記速度制御用の閾値以上であると判定された場合には前記文章を読み上げる読み上げ速度を低下させる第7手順とをさらに実行させることを特徴とする。
【0017】
請求項3、請求項11、請求項19によると、第2の時点の周囲の雑音レベルが第1の時点の周囲の雑音レベルより予め定められた範囲の値(速度制御用の閾値以上で停止制御用の閾値より小さい範囲の値)より大きくなると自動的に文章を読み上げる速度が遅くなるため、読み上げられている文章が聞き取りやすくなって、読み上げられている文章を聞き漏らすことが防がれる。また、ユーザ自らが操作することなく自動的に文章を読み上げる読み上げ速度が遅くなるため、ユーザの操作負担の軽減が図られる。
【0018】
請求項4に記載の文章読み上げ装置は、文章データを音声に変換して文章を読み上げる文章読み上げ装置において、第1の時点での周囲の第1の雑音レベルを検出する第1雑音レベル検出手段と、前記第1の時点よりも後の第2の時点での周囲の第2の雑音レベルを検出する第2雑音レベル検出手段と、前記第2雑音レベル検出手段により検出された前記第2の雑音レベルから前記第1雑音レベル検出手段により検出された前記第1の雑音レベルを減算することによって前記第2の雑音レベルと前記第1の雑音レベルとのレベル差を検出する雑音レベル差検出手段と、前記雑音レベル差検出手段により検出された前記レベル差が予め定められた速度制御用の閾値以上であるか否かを判定するレベル差判定手段と、前記レベル差判定手段により前記レベル差が前記速度制御用の閾値以上であると判定された場合には前記文章を読み上げる読み上げ速度が低下するように前記文章の読み上げを制御する読み上げ制御手段とを備えたことを特徴とする。
【0019】
請求項12に記載の文章読み上げ方法は、文章データを音声に変換して文章を読み上げる文章読み上げ方法において、第1の時点での周囲の第1の雑音レベルを検出する第1ステップと、前記第1の時点よりも後の第2の時点での周囲の第2の雑音レベルを検出する第2ステップと、前記第2ステップにおいて検出された前記第2の雑音レベルから前記第1ステップにおいて検出された前記第1の雑音レベルを減算することによって前記第2の雑音レベルと前記第1の雑音レベルとのレベル差を検出する第3ステップと、前記第3ステップにおいて検出された前記レベル差が予め定められた速度制御用の閾値以上であるか否かを判定する第4ステップと、前記第4ステップにおいて前記レベル差が前記速度制御用の閾値以上であると判定された場合には前記文章を読み上げる読み上げ速度が低下するように前記文章の読み上げを制御する第5ステップとを有することを特徴とする。
【0020】
請求項20に記載のプログラムは、文章データを音声に変換して文章を読み上げる文章読み上げ用のプログラムにおいて、コンピュータに、第1の時点よりも後の第2の時点の周囲の第2の雑音レベルから前記第1の時点の周囲の第1の雑音レベルを減算することによって前記第2の雑音レベルと前記第1の雑音レベルとのレベル差を検出する第1手順と、前記第1手順において検出された前記レベル差が予め定められた速度制御用の閾値以上であるか否かを判定する第2手順と、前記第2手順において前記レベル差が前記速度制御用の閾値以上であると判定された場合には前記文章を読み上げる読み上げ速度が低下するように前記文章の読み上げを制御する第3手順とを実行させることを特徴とする。
【0021】
請求項4、請求項12、請求項20によると、第2の時点の周囲の雑音レベルが第1の時点の周囲の雑音レベルより予め定められた値(速度制御用の閾値)以上の場合、文章を読み上げる速度が自動的に遅くなるため、読み上げられている文章が聞き取りやすくなって文章を聞き漏らすことを防ぐことができる。また、ユーザ自らが操作することなく自動的に文章の読み上げ速度が遅くなるため、ユーザの操作負担の軽減が図られる。
【0022】
請求項5に記載の文章読み上げ装置は、文章データを音声に変換して文章を読み上げる文章読み上げ装置において、第1の時点での周囲の第1の雑音レベルを検出する第1雑音レベル検出手段と、前記第1の時点よりも後の第2の時点での周囲の第2の雑音レベルを検出する第2雑音レベル検出手段と、前記第2雑音レベル検出手段により検出された前記第2の雑音レベルから前記第1雑音レベル検出手段により検出された前記第1の雑音レベルを減算することによって前記第2の雑音レベルと前記第1の雑音レベルとのレベル差を検出する雑音レベル差検出手段と、前記雑音レベル差検出手段により検出された前記レベル差が予め定められた音量増大制御用の閾値以上であるか否かを判定するレベル差判定手段と、
前記レベル差判定手段により前記レベル差が前記音量増大制御用の閾値以上であると判定された場合には前記文章を読み上げる音量が大きくなるように前記文章の読み上げを制御する読み上げ制御手段とを備えたことを特徴とする。
【0023】
請求項13に記載の文章読み上げ方法は、文章データを音声に変換して文章を読み上げる文章読み上げ方法において、第1の時点での周囲の第1の雑音レベルを検出する第1雑音レベル検出ステップと、前記第1の時点よりも後の第2の時点での周囲の第2の雑音レベルを検出する第2ステップと、前記第2ステップにおいて検出された前記第2の雑音レベルから前記第1ステップにおいて検出された前記第1の雑音レベルを減算することによって前記第2の雑音レベルと前記第1の雑音レベルとのレベル差を検出する第3ステップと、前記第3ステップにおいて検出された前記レベル差が予め定められた音量増大制御用の閾値以上であるか否かを判定する第4ステップと、前記第4ステップにおいて前記レベル差が前記音量増大制御用の閾値以上であると判定された場合には前記文章を読み上げる音量が大きくなるように前記文章の読み上げを制御する第5ステップとを有することを特徴とする。
【0024】
請求項21に記載のプログラムは、文章データを音声に変換して文章を読み上げる文章読み上げ用のプログラムにおいて、コンピュータに、第1の時点よりも後の第2の時点の周囲の第2の雑音レベルから前記第1の時点の周囲の第1の雑音レベルを減算することによって前記第2の雑音レベルと前記第1の雑音レベルとのレベル差を検出する第1手順と、前記第1手順において検出された前記レベル差が予め定められた音量増大制御用の閾値以上であるか否かを判定する第2手順と、前記第2手順において前記レベル差が前記音量増大制御用の閾値以上であると判定された場合には前記文章を読み上げる音量が大きくなるように前記文章の読み上げを制御する第3手順とを実行させることを特徴とする。
【0025】
請求項5、請求項13、請求項21によると、第2の時点の周囲の雑音レベルが第1の時点の周囲の雑音レベルより予め定められた値(音量増大制御用の閾値)以上の場合、文章を読み上げる音量が自動的に大きくなるため、読み上げられている文章が聞き取りやすくなって文章を聞き漏らすことを防ぐことができる。また、ユーザ自らが操作することなく自動的に文章を読み上げる音量が大きくなるため、ユーザの操作負担の軽減が図られる。
【0026】
請求項6に記載の文章読み上げ装置は、文章データを音声に変換して文章を読み上げる文章読み上げ装置において、第1の時点での周囲の第1の雑音レベルを検出する第1雑音レベル検出手段と、前記第1の時点よりも後の第2の時点での周囲の第2の雑音レベルを検出する第2雑音レベル検出手段と、前記第1雑音レベル検出手段により検出された前記第1の雑音レベルから前記第2雑音レベル検出手段により検出された前記第2の雑音レベルを減算することによって前記第2の雑音レベルと前記第1の雑音レベルとのレベル差を検出する雑音レベル差検出手段と、前記雑音レベル差検出手段により検出された前記レベル差が予め定められた音量低下制御用の閾値以上であるか否かを判定するレベル差判定手段と、前記レベル差判定手段により前記レベル差が前記音量低下制御用の閾値以上であると判定された場合には前記文章を読み上げる音量が小さくなるように前記文章の読み上げを制御する読み上げ制御手段とを備えたことを特徴とする。
【0027】
請求項14に記載の文章読み上げ方法は、文章データを音声に変換して文章を読み上げる文章読み上げ方法において、第1の時点での周囲の第1の雑音レベルを検出する第1ステップと、前記第1の時点よりも後の第2の時点での周囲の第2の雑音レベルを検出する第2ステップと、前記第1ステップにおいて検出された前記第1の雑音レベルから前記第2ステップにおいて検出された前記第2の雑音レベルを減算することによって前記第2の雑音レベルと前記第1の雑音レベルとのレベル差を検出する第3ステップと、前記第3ステップにおいて検出された前記レベル差が予め定められた音量低下制御用の閾値以上であるか否かを判定する第4ステップと、前記第4ステップにおいて前記レベル差が前記音量低下制御用の閾値以上であると判定された場合には前記文章を読み上げる音量が小さくなるように前記文章の読み上げを制御する第5ステップとを有することを特徴とする。
【0028】
請求項22に記載のプログラムは、文章データを音声に変換して文章を読み上げる文章読み上げ用のプログラムにおいて、コンピュータに、第1の時点の周囲の第1の雑音レベルから前記第1の時点よりも後の第2の時点の周囲の第2の雑音レベルを減算することによって前記第2の雑音レベルと前記第1の雑音レベルとのレベル差を検出する第1手順と、前記第1手順において検出された前記レベル差が予め定められた音量低下制御用の閾値以上であるか否かを判定する第2手順と、前記第2手順において前記レベル差が前記音量低下制御用の閾値以上であると判定された場合には前記文章を読み上げる音量が小さくなるように前記文章の読み上げを制御する第3手順とを実行させることを特徴とする。
【0029】
請求項6、請求項14、請求項22によると、第2の時点の周囲の雑音レベルが第1の時点の周囲の雑音レベルより予め定められた値(音量低下制御用の閾値)以下の場合、つまり、第1の時点と第2の時点の雑音レベルのレベル差が予め定められた値(音量制御用の閾値)以上の場合、文章を読み上げる音量が自動的に小さくなるため、ユーザが操作することなく周囲の雑音レベルに適した音量に自動的に調節され得る。
【0030】
請求項7に記載の文章読み上げ装置は、前記第1の時点は、前記文章読み上げ装置の文章読み上げ開始時であることを特徴とする。また、請求項15に記載の文章読み上げ方法は、前記第1の時点は、文章読み上げ開始時であることを特徴とする。請求項23に記載のプログラムは、前記第1の時点は、文章読み上げ開始時であることを特徴とする。請求項7、請求項15、請求項23によると、ユーザが音量を調節する時点に近い文章読み上げ開始時の雑音レベルを基準にしているため、文章の読み上げ状態(一時停止、読み上げ速度、音量)の調節を適切なものとすることができる。
【0031】
請求項8に記載の文章読み上げ装置は、文章の読み上げの音量を調節するための音量調節部材をさらに備えており、前記第1の時点は、前記音量調節部材により前記読み上げの音量が調節された時点であることを特徴とする。請求項16に記載の文章読み上げ方法は、前記読み上げる音量を予め調節する調節ステップをさらに有し、前記第1の時点は、前記調節ステップにおいて前記読み上げの音量が調節された時点であることを特徴とする。請求項24に記載のプログラムは、前記第1の時点は、予め前記文章を読み上げる音量が調節された時点であることを特徴とする。請求項8、請求項16、請求項24によると、ユーザが音量を調節する時点の雑音レベルを基準にしているため、文章の読み上げ状態(一時停止、読み上げ速度、音量)の調節を適切なものとすることができる。
【0032】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
【0033】
まず、本発明の実施の形態に係る文章読み上げ装置の構成について図1を参照しつつ説明する。図1は、本発明の実施の形態に係る文章読み上げ装置の構成を示すブロック図である。
【0034】
文章読み上げ装置1は、CPU2と、ROM3と、SRAM4と、DRAM5と、マイク6と、雑音レベル測定部7と、音声出力部8と、スピーカ/イヤホン9と、音量調節ボタン10と、速度調節ボタン11とを備えている。音量調節ボタン(音量調節部材)10は、ユーザが文章読み上げ装置1の読み上げ音量を調節する際にユーザによって利用されるものである。また、速度調節ボタン11は、ユーザが文章読み上げ装置1の読み上げ速度を調節する際にユーザによって利用されるものである。
【0035】
マイク6は、そのマイク6の周辺の雑音を集音し、集音した雑音を雑音レベル測定部7へ出力する。雑音レベル測定部7は、マイク6の集音結果に基づいてマイク6の周辺の雑音レベルを検出し、検出結果をCPU2へ出力する。この雑音レベル測定部7とマイク6とが一体となって文章読み上げ開始時(第1の時点)における文章読み上げ装置1の周囲の雑音レベルN1を検出する第1雑音レベル検出手段として機能するとともに、現時点(文章読み上げ開始時より後の第2の時点)における文章読み上げ装置1の周囲の雑音レベルN2を検出する第2雑音レベル検出手段として機能する。
【0036】
ROM(Read Only Memory)3には、コンピュータに文章読み上げ処理(図2参照)を実行させるためのプログラムなどCPU2を動作させるための各種プログラムが格納されている。また、ROM3には、言語処理用の辞書や音声合成用の音声データなどが格納されている。ROM3には、後述するレベル差Dに対して読み上げる音量をどれだけ大きくするかに関するデータ、後述するレベル差Dに対して読み上げる音量をどれだけ小さくするかに関するデータ、後述するレベル差Dに対して読み上げる読み上げ速度をどれだけ遅くするかに関するデータなど、各種データが記憶されている。
【0037】
SRAM(Static Random Access Memory)4には、文章読み上げ装置1で読み上げられることになる文章データ(テキストデータ)が記憶される。また、DRAM(Dynamic Random Access Memory)5には、データ処理の中間結果を格納するためのワークエリアなどがあり、このDRAM5には、SRAM4に記憶されている文章データからCPU2によって作成された音声合成データが一時的に記憶される。
【0038】
CPU(Central Processing Unit)2は、制御及び演算を行うものであり、本実施の形態に係る文章読み上げ装置1においては、音声合成部21と、雑音レベル差検出部22と、レベル差判定部23と、読み上げ制御部24として機能する。
【0039】
音声合成部21は、ROM3に記憶されている言語処理用の辞書や音声合成用の音声データを利用して、SRAM4に記憶されている文章データから音声合成データを作成し、作成した音声合成データをDRAM5に格納する。
【0040】
雑音レベル差検出部22は、現時点の雑音レベルN2から読み上げ開始時の雑音レベルN1を減算することによって、現時点の雑音レベルN2と読み上げ開始時の雑音レベルN1とのレベル差D(=N2−N1)を算出する。
【0041】
レベル差判定部23は、上記レベル差Dが停止制御用の閾値Th1以上であるか否かを判定する。そして、レベル差Dが停止制御用の閾値Th1以上でない場合には、さらに、レベル差判定部23は、レベル差Dが停止制御用の閾値Th1より小さい音量増大制御用の閾値Th3以上であるか否かを判定する。そして、レベル差Dが音量増大制御用の閾値Th3以上の場合には、さらに、レベル差判定部23は、レベル差Dが停止制御用の閾値Th1より小さく音量増大制御用の閾値Th3より大きい速度制御用の閾値Th2以上であるか否かを判定する。また、レベル差判定部23は、レベル差Dが音量低下制御用の閾値Th4の負の値以下であるか否かを判定する。つまり、レベル差判定部23は、レベル差Dが、(a)図3中範囲a(閾値Th1以上)、(b)図3中範囲b(閾値Th2以上閾値Th1未満)、(c)図3中範囲c(閾値Th3以上閾値Th2未満)、(d)図3中範囲d(閾値Th4の負の値より大きく閾値Th3未満)、(e)図3中範囲e(閾値Th4の負の値以下)、のいずれの範囲に含まれるかを判定する。尚、図3中範囲eは、読み上げ開始時の雑音レベルN1から現時点の雑音レベルN2を減算することによって得られる雑音のレベル差(N1−N2)が音量低下制御用の閾値Th4以上である場合に対応する。
【0042】
読み上げ制御部24は、停止決定部31と、音量決定部32と、速度決定部33として機能する。
【0043】
停止決定部31は、レベル差Dが上記(a)の図3中範囲a内にある場合には文章の読み上げを一時停止する決定を行い、一時停止指令を音声出力部8へ出力する。
【0044】
音量決定部32は、レベル差Dが上記(b)、(c)の図3中範囲b、c内にある場合には、文章を読み上げる音量が例えばレベル差Dに応じて予め設定された音量だけユーザが調節した音量より大きくなるように、文章を読み上げる音量の値を決定し、決定した音量の値を音声出力部8へ出力する。また、音量決定部32は、レベル差Dが上記(e)の図3中範囲eにある場合には、文章を読み上げる音量が例えばレベル差Dに応じて予め設定された音量だけユーザが調節した音量より小さくなるように、文章を読み上げる音量の値を決定し、決定した音量の値を音声出力部8へ出力する。
【0045】
速度決定部33は、レベル差Dが上記(b)の図3中bの範囲にある場合には、文章を読み上げる速度が例えばレベル差Dに応じて予め設定された分だけユーザが調節した速度より遅くなるように、文章を読み上げる読み上げ速度を決定し、決定した読み上げ速度を音声出力部8へ出力する。
【0046】
音声出力部8は、DRAM5に一時的に記憶されているデジタルの音声合成データをアナログの音声合成データに変換する。また、音声出力部8は、読み上げ制御部24の音量決定部32によって決定された音量の値になるようにアナログの音声合成データを増幅する。さらに、音声出力部8は、読み上げ制御部24の速度決定部33によって決定された読み上げ速度になるようにアナログの音声合成データをスピーカ/イヤホン9へ出力する。さらに、音声出力部8は、読み上げ制御部24の停止決定部31によって読み上げの一時停止が決定されると、DRAM5に一時的に記憶されているデジタルの音声合成データの音声出力部8へのデータ転送処理を一時停止する。音声出力部8からアナログの音声合成データがスピーカ/イヤホン9へ出力され、スピーカ/イヤホン9から合成音が出力される。
【0047】
この音声出力部8と読み上げ制御部24とが一体となって文章の読み上げ状態(一時停止、文章を読み上げる音量、文章を読み上げる読み上げ速度)を制御する読み上げ制御手段として機能する。
【0048】
次に、上述した構成の文章読み上げ装置1の文章読み上げ処理について図2を参照しつつ説明する。図2は、文章読み上げ装置の文章読み上げ処理の手順を示すフローチャートである。
【0049】
ステップS101において、CPU2は、雑音レベル測定部7による測定結果に基づいて、読み上げ開始時の文章読み上げ装置1の周囲の雑音レベルN1を検出する。続いて、ステップS102において、CPU2は、音量調節ボタン10を利用してユーザによって調節された文章を読み上げる音量と、速度調節ボタン11を利用してユーザによって調節された文章を読み上げる読み上げ速度とを検出する。
【0050】
ステップS103において、CPU2は、雑音レベル測定部7による測定結果に基づいて、現時点の文章読み上げ装置1の周囲の雑音レベルN2を検出する。
【0051】
ステップS104において、CPU2の雑音レベル差検出部22は、ステップS103において検出された現時点の雑音レベルN2と、ステップS101で検出された読み上げ開始時の雑音レベルN1とのレベル差D(=N2−N1)を算出する。
【0052】
ステップS105において、CPU2のレベル差判定部23は、ステップS104において算出されたレベル差Dが、停止制御用の閾値Th1以上であるか否かを判定する。レベル差Dが閾値Th1以上であると判定された場合(S105:YES)、ステップS106の処理へ移行する。一方、レベル差Dが閾値Th1以上でないと判定された場合(S105:NO)、ステップS107の処理へ移行する。
【0053】
ステップS106において、CPU2の停止決定部31は、レベル差Dが上記(a)の図3中範囲a内にあるので、文章の読み上げを一時停止する決定を行う。この決定によって音声出力部8は、DRAM5に一時記憶されている音声合成データの転送処理を一時停止し、これによって文章読み上げ装置1による文章の読み上げが一時停止される。そして、ステップS103の処理へ戻る。
【0054】
ステップS107において、CPU2は、文章の読み上げが一時停止中であるか否かを判定する。文章の読み上げが一時停止中であると判定された場合(S107:YES)、ステップS108の処理へ移行する。一方、文章の読み上げが一時停止中でないと判定された場合(S107:NO)、ステップS109の処理へ移行する。
【0055】
ステップS108において、CPU2は、レベル差Dが閾値Th1未満(上記(a)の図3中範囲a以外)になったので、文章の読み上げの一時停止を解除する決定を行い、文章読み上げ装置1は文章の読み上げを再開する。
【0056】
ステップS109において、CPU2のレベル差判定部23は、ステップS104において算出されたレベル差Dが、音量増大制御用の閾値Th3以上であるか否かを判定する。レベル差Dが閾値Th3以上であると判定された場合(S109:YES)、ステップS110の処理へ移行する。一方、レベル差Dが閾値Th3以上でないと判定された場合(S109:NO)、ステップS113の処理へ移行する。
【0057】
ステップS110において、CPU2のレベル差判定部23は、ステップS104において算出されたレベル差Dが、速度制御用の閾値Th2以上であるか否かを判定する。レベル差Dが閾値Th2以上であると判定された場合(S110:YES)、ステップS111の処理へ移行する。一方、レベル差Dが閾値Th2以上でないと判定された場合(S110:NO)、ステップS112の処理へ移行する。
【0058】
ステップS111において、レベル差Dが上記(b)の図3中範囲b内にあるので、CPU2の音量決定部32は、文章を読み上げる音量が例えばレベル差Dに応じて予め設定された音量だけステップS102でユーザが調節した音量より大きくなるように、文章を読み上げる音量の値を決定する。また、CPU2の速度決定部33は、文章を読み上げる読み上げ速度が例えばレベル差Dに応じて予め設定された分だけステップS102でユーザが調節した読み上げ速度より遅くなるように、文章を読み上げる読み上げ速度を決定する。
【0059】
ステップS112において、レベル差Dが上記(c)の図3中範囲c内にあるので、CPU2の音量決定部32は、文章を読み上げる音量が例えばレベル差Dに応じて予め設定された音量だけステップS102でユーザが調節した音量より大きくなるように、文章を読み上げる音量の値を決定する。
【0060】
ステップS113において、CPU2のレベル差判定部23は、レベル差Dが音量低下制御用の閾値Th4の負の値以下であるか否かを判定する。レベル差Dが閾値Th4の負の値以下であると判定された場合(S113:YES)、ステップS114の処理へ移行する。一方、レベル差Dが閾値Th4の負の値以下でないと判定された場合(S113:NO)、ステップS115の処理へ移行する。
【0061】
ステップS114において、レベル差Dが上記(e)の図3中範囲e内にあるので、CPU2の音量決定部32は、文章を読み上げる音量が例えばレベル差Dに応じて予め設定された音量だけステップS102でユーザが調節した音量より小さくなるように、文章を読み上げる音量の値を決定する。
【0062】
ステップS115において、レベル差Dが上記(b)の図中3範囲b内にある場合には、文章読み上げ装置1がステップS111で決定されたユーザによって調節された音量より大きい音量の値で、かつ、ユーザによって調節された読み上げ速度より遅い読み上げ速度で文章を読み上げるように、音量と読み上げ速度が調節される。また、レベル差Dが上記(c)の図3中範囲c内にある場合には、文章読み上げ装置1がステップS112で決定されたユーザによって調節された音量より大きい音量で、かつ、ユーザが調節した読み上げ速度で文章を読み上げるように、音量と読み上げ速度が調節される。また、レベル差Dが上記(d)の図3中範囲d内にある場合には、文章読み上げ装置1がユーザが調節した音声で、且つ、ユーザが調節した読み上げ速度で文章を読み上げるように、音量と読み上げ速度が調節される。また、レベル差Dが上記(e)の図3中範囲e内にある場合には、文章読み上げ装置1がステップS114で決定されたユーザによって調節された音量より小さい音量で、かつ、ユーザが調節した読み上げ速度で文章を読み上げるように、音量と読み上げ速度が調節される。そして、文章読み上げ装置1はこの調節された音量で且つ読み上げ速度で文章の読み上げを行う。
【0063】
ステップS116において、CPU2は、雑音レベル測定部7による測定結果に基づいて、現時点の文章読み上げ装置1の周囲の雑音レベルN2を検出し、ステップS115での文章の読み上げ中に雑音レベルN2が変化したか否かを判定する。雑音レベルN2が変化したと判定された場合(S116:YES)、ステップS104の処理へ戻る。一方、雑音レベルN2が変化していないと判定された場合(S116:NO)、ステップS117の処理へ移行する。
【0064】
ステップS117において、CPU2は、文章の読み上げを終了するか否かを判定する。文章の読み上げを終了しないと判定された場合(S117:NO)、ステップS103の処理へ移行する。一方、文章の読み上げを終了すると判定された場合(S117:YES)、文章読み上げ処理を終了する。尚、例えば、文章の全てを読み上げた場合、ユーザが読み上げの停止に関するキー操作などをした場合に、文章の読み上げを終了すると判定する。
【0065】
以上説明した本実施の形態の文章読み上げ装置によれば、周囲の雑音レベルN2が読み上げ開始時の雑音レベルN1より予め定められた値(停止制御用の閾値Th1)以上になれば、文章の読み上げが自動的に中断されるため、周囲の雑音が非常に大きくなった場合であっても読み上げられている文章を聞き漏らすことがなくなる。
【0066】
また、周囲の雑音レベルN2が雑音レベルN1より予め定められた範囲の値(速度制御用の閾値Th2以上で停止制御用の閾値Th1より小さい範囲の値)大きくなると自動的に文章を読み上げる音量が大きくなるとともに、文章を読み上げる読み上げ速度が自動的に遅くなるため、周囲の雑音が比較的大きくなった場合でも、読み上げられている文章が聞き取りやすくなって、読み上げられている文章を聞き漏らすことが防がれる。
【0067】
さらに、周囲の雑音レベルN2が雑音レベルN1より予め定められた範囲の値(雑音レベルN1に対して音量増大制御用の閾値Th3以上で速度制御用の閾値Th2より小さい範囲の値)大きくなると自動的に文章を読み上げる音量が大きくなるため、周囲の雑音が大きくなった場合でも、読み上げられている文章が聞き取りやすくなって、読み上げられている文章を聞き漏らすことが防がれる。
【0068】
さらに、周囲の雑音レベルN2が雑音レベルN1に対して予め定められた閾値Th4以下になると、つまり、雑音レベルN2と雑音レベルN1とのレベル差が閾値Th4以上になると自動的に文章を読み上げる音量が小さくなるため、周囲の雑音レベルに適した音量で文章の読み上げを聞くことができる。
【0069】
さらに、ユーザ自らが操作することなく自動的に文章を読み上げる状態(一時停止、読み上げる音量、読み上げる速度)が調整されるため、ユーザの操作負担の軽減が図られる。
【0070】
ユーザが音量を調節する時点に近い文章読み上げ開始時の雑音レベルを基準にしているため、文章の読み上げ状態(一時停止、読み上げ速度、音量)の調節を適切なものとすることができる。
【0071】
本実施の形態のように文章読み上げ装置1が文章を読み上げる状態を調整する代りに、次のようにして文章を読み上げる状態を調整してもよい。レベル差判定部(レベル差判定手段)は雑音レベル差検出部22によって検出されたレベル差D(=N2−N1)が速度制御用の閾値Th2以上であるか否か、レベル差Dが音量低下制御用の閾値Th4の負の値以下であるかを判定する。つまり、レベル差判定部は、レベル差Dが、(f)図4中範囲f(閾値Th2以上)、(g)図4中範囲g(閾値Th4の負の値より大きく閾値Th2未満)、(h)図3中範囲h(閾値Th4の負の値以下)、のいずれの範囲に含まれるかを判定する。
【0072】
そして、文章読み上げ装置1は、読み上げ制御手段(速度決定部と音声出力部)の制御によって、レベル差Dが上記(f)の図4中fの範囲にある場合には、ユーザによって調節された音量で、かつ、ユーザによって調節された読み上げ速度より遅い読み上げ速度で、文章の読み上げを行う。また、文章読み上げ装置1は、レベル差Dが上記(g)の図4中範囲g内にある場合には、ユーザが調節した音声で、且つ、ユーザが調節した読み上げ速度で、文章の読み上げを行う。また、文章読み上げ装置1は、レベル差Dが上記(g)の図4中範囲g内にある場合には、ユーザによって調節された音量より小さい音量で、かつ、ユーザが調節した読み上げ速度で、文章の読み上げを行う。尚、このようにCPUを動作させるプログラムが予めROMに格納されている。
【0073】
これによると、雑音レベルN2が雑音レベルより予め定められた値(速度制御用の閾値)以上の場合、文章を読み上げる速度が自動的に遅くなるため、読み上げられている文章が聞き取りやすくなって文章を聞き漏らすことを防ぐことができる。また、ユーザ自らが操作することなく自動的に文章の読み上げ速度が遅くなるため、ユーザの操作負担の軽減が図られる。
【0074】
また、次のようにして文章を読み上げる状態を調整してもよい。レベル差判定部(レベル差判定手段)は雑音レベル差検出部22によって検出されたレベル差D(=N2−N1)が音量増大制御用の閾値Th3以上であるか否か、レベル差Dが音量低下制御用の閾値Th4の負の値以下であるかを判定する。つまり、レベル差判定部は、レベル差Dが、(i)図5中範囲i(閾値Th3以上)、(j)図5中範囲j(閾値Th4の負の値より大きく閾値Th3未満)、(k)図3中範囲k(閾値Th4の負の値以下)、のいずれの範囲に含まれるかを判定する。
【0075】
そして、文章読み上げ装置1は、読み上げ制御手段(音量決定部と音声出力部)の制御によって、レベル差Dが上記(i)の図5中iの範囲にある場合には、ユーザによって調節された音量より小さい音量で、かつ、ユーザによって調節された読み上げ速度で、文章の読み上げを行う。また、文章読み上げ装置1は、レベル差Dが上記(j)の図5中範囲j内にある場合には、ユーザが調節した音声で、且つ、ユーザが調節した読み上げ速度で、文章の読み上げを行う。また、文章読み上げ装置1は、レベル差Dが上記(k)の図4中範囲k内にある場合には、ユーザによって調節された音量より小さい音量で、かつ、ユーザが調節した読み上げ速度で、文章の読み上げを行う。尚、このようにCPUを動作させるプログラムが予めROMに格納されている。
【0076】
これによると、雑音レベルN2が雑音レベルN1より予め定められた値(音量増大制御用の閾値)以上の場合、文章を読み上げる音量が自動的に大きくなるため、読み上げられている文章が聞き取りやすくなって文章を聞き漏らすことを防ぐことができる。また、ユーザ自らが操作することなく自動的に文章を読み上げる音量が大きくなるため、ユーザの操作負担の軽減が図られる。
【0077】
以上、本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明は上述の実施の形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々な設計変更が可能なものである。例えば、本実施の形態では、基準の雑音レベルN1として文章読み上げ開始時の雑音レベルを利用している場合であるが、基準の雑音レベルN1として、ユーザが音量などを調節した時点の雑音レベルを利用するようにしてもよい。
【0078】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1、請求項9、請求項17によると、第2の時点の周囲の雑音レベルが第1の時点の周囲の雑音レベより予め定められた値(停止制御用の閾値)以上の場合、文章の読み上げが自動的に中断されるため、読み上げられている文章を聞き漏らすことがなくなる。また、ユーザ自らが操作することなく自動的に文章の読み上げが中断されるため、ユーザの操作負担の軽減が図られる。
【0079】
請求項2、請求項10、請求項18によると、第2の時点の周囲の雑音レベルが第1の時点の周囲の雑音レベルより予め定められた範囲の値(音量増大制御用の閾値以上で停止制御用の閾値より小さい範囲の値)より大きくなると自動的に文章を読み上げる音量が大きくなるため、読み上げられている文章が聞き取りやすくなって、読み上げられている文章を聞き漏らすことが防がれる。また、ユーザ自らが操作することなく自動的に文章を読み上げる音量が大きくなるため、ユーザの操作負担の軽減が図られる。
【0080】
請求項3、請求項11、請求項19によると、第2の時点の周囲の雑音レベルが第1の時点の周囲の雑音レベルより予め定められた範囲の値(速度制御用の閾値以上で停止制御用の閾値より小さい範囲の値)より大きくなると自動的に文章を読み上げる速度が遅くなるため、読み上げられている文章が聞き取りやすくなって、読み上げられている文章を聞き漏らすことが防がれる。また、ユーザ自らが操作することなく自動的に文章を読み上げる読み上げ速度が遅くなるため、ユーザの操作負担の軽減が図られる。
【0081】
請求項4、請求項12、請求項20によると、第2の時点の周囲の雑音レベルが第1の時点の周囲の雑音レベルより予め定められた値(速度制御用の閾値)以上の場合、文章を読み上げる速度が自動的に遅くなるため、読み上げられている文章が聞き取りやすくなって文章を聞き漏らすことを防ぐことができる。また、ユーザ自らが操作することなく自動的に文章の読み上げ速度が遅くなるため、ユーザの操作負担の軽減が図られる。
【0082】
請求項5、請求項13、請求項21によると、第2の時点の周囲の雑音レベルが第1の時点の周囲の雑音レベルより予め定められた値(音量増大制御用の閾値)以上の場合、文章を読み上げる音量が自動的に大きくなるため、読み上げられている文章が聞き取りやすくなって文章を聞き漏らすことを防ぐことができる。また、ユーザ自らが操作することなく自動的に文章を読み上げる音量が大きくなるため、ユーザの操作負担の軽減が図られる。
【0083】
請求項6、請求項14、請求項22によると、第2の時点の周囲の雑音レベルが第1の時点の周囲の雑音レベルより予め定められた値(音量低下制御用の閾値)以下の場合、つまり、第1の時点と第2の時点の雑音レベルのレベル差が予め定められた値(音量制御用の閾値)以上の場合、文章を読み上げる音量が自動的に小さくなるため、ユーザが操作することなく周囲の雑音レベルに適した音量に自動的に調節され得る。
【0084】
請求項7、請求項15、請求項23によると、ユーザが音量を調節する時点に近い文章読み上げ開始時の雑音レベルを基準にしているため、文章の読み上げ状態(一時停止、読み上げ速度、音量)の調節を適切なものとすることができる。
【0085】
請求項8、請求項16、請求項24によると、ユーザが音量を調節する時点の雑音レベルを基準にしているため、文章の読み上げ状態(一時停止、読み上げ速度、音量)の調節を適切なものとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る文章読み上げ装置の装置構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示した文章読み上げ装置の文章読み上げ処理の手順を示すフローチャートである。
【図3】雑音レベルのレベル差と文章の読み上げ状態との関係の一例を示す図である。
【図4】雑音レベルのレベル差と文章の読み上げ状態との関係の他の例を示す図である。
【図5】雑音レベルのレベル差と文章の読み上げ状態との関係の他の例を示す図である。
【符号の説明】
1 文章読み上げ装置
2 CPU
3 ROM
4 SRAM
5 DRAM
6 マイク
7 雑音レベル測定部
8 音声出力部
9 スピーカ/イヤホン
10 音量調節ボタン
11 速度調節ボタン
21 音声合成部
22 雑音レベル差検出部
23 レベル差判定部
24 読み上げ制御部
31 停止決定部
32 音量決定部
33 速度決定部

Claims (24)

  1. 文章データを音声に変換して文章を読み上げる文章読み上げ装置において、
    第1の時点での周囲の第1の雑音レベルを検出する第1雑音レベル検出手段と、
    前記第1の時点よりも後の第2の時点での周囲の第2の雑音レベルを検出する第2雑音レベル検出手段と、
    前記第2雑音レベル検出手段により検出された前記第2の雑音レベルから前記第1雑音レベル検出手段により検出された前記第1の雑音レベルを減算することによって前記第2の雑音レベルと前記第1の雑音レベルとのレベル差を検出する雑音レベル差検出手段と、
    前記雑音レベル差検出手段により検出された前記レベル差が予め定められた停止制御用の閾値以上であるか否かを判定するレベル差判定手段と、
    前記レベル差判定手段により前記レベル差が前記停止制御用の閾値以上であると判定されている間、文章の読み上げが行われないように前記文章の読み上げを制御する読み上げ制御手段とを備えたことを特徴とする文章読み上げ装置。
  2. 前記レベル差判定手段は、さらに前記雑音レベル差検出手段により検出された前記レベル差が前記停止制御用の閾値より小さい予め定められた音量増大制御用の閾値以上であるか否かを判定し、
    前記読み上げ制御手段は、さらに前記レベル差判定手段により前記レベル差が前記停止制御用の閾値より小さく前記音量増大制御用の閾値以上であると判定された場合には前記文章を読み上げる音量を大きくすることを特徴とする請求項1に記載の文章読み上げ装置。
  3. 前記レベル差判定手段は、さらに前記雑音レベル差検出手段により検出された前記レベル差が前記停止制御用の閾値より小さく前記音量増大制御用の閾値より大きい予め定められた速度制御用の閾値以上であるか否かを判定し、
    前記読み上げ制御手段は、さらに前記レベル差判定手段により前記レベル差が前記停止制御用の閾値より小さく前記速度制御用の閾値以上であると判定された場合には前記文章を読み上げる読み上げ速度を低下させることを特徴とする請求項2に記載の文章読み上げ装置。
  4. 文章データを音声に変換して文章を読み上げる文章読み上げ装置において、
    第1の時点での周囲の第1の雑音レベルを検出する第1雑音レベル検出手段と、
    前記第1の時点よりも後の第2の時点での周囲の第2の雑音レベルを検出する第2雑音レベル検出手段と、
    前記第2雑音レベル検出手段により検出された前記第2の雑音レベルから前記第1雑音レベル検出手段により検出された前記第1の雑音レベルを減算することによって前記第2の雑音レベルと前記第1の雑音レベルとのレベル差を検出する雑音レベル差検出手段と、
    前記雑音レベル差検出手段により検出された前記レベル差が予め定められた速度制御用の閾値以上であるか否かを判定するレベル差判定手段と、
    前記レベル差判定手段により前記レベル差が前記速度制御用の閾値以上であると判定された場合には前記文章を読み上げる読み上げ速度が低下するように前記文章の読み上げを制御する読み上げ制御手段とを備えたことを特徴とする文章読み上げ装置。
  5. 文章データを音声に変換して文章を読み上げる文章読み上げ装置において、
    第1の時点での周囲の第1の雑音レベルを検出する第1雑音レベル検出手段と、
    前記第1の時点よりも後の第2の時点での周囲の第2の雑音レベルを検出する第2雑音レベル検出手段と、
    前記第2雑音レベル検出手段により検出された前記第2の雑音レベルから前記第1雑音レベル検出手段により検出された前記第1の雑音レベルを減算することによって前記第2の雑音レベルと前記第1の雑音レベルとのレベル差を検出する雑音レベル差検出手段と、
    前記雑音レベル差検出手段により検出された前記レベル差が予め定められた音量増大制御用の閾値以上であるか否かを判定するレベル差判定手段と、
    前記レベル差判定手段により前記レベル差が前記音量増大制御用の閾値以上であると判定された場合には前記文章を読み上げる音量が大きくなるように前記文章の読み上げを制御する読み上げ制御手段とを備えたことを特徴とする文章読み上げ装置。
  6. 文章データを音声に変換して文章を読み上げる文章読み上げ装置において、
    第1の時点での周囲の第1の雑音レベルを検出する第1雑音レベル検出手段と、
    前記第1の時点よりも後の第2の時点での周囲の第2の雑音レベルを検出する第2雑音レベル検出手段と、
    前記第1雑音レベル検出手段により検出された前記第1の雑音レベルから前記第2雑音レベル検出手段により検出された前記第2の雑音レベルを減算することによって前記第2の雑音レベルと前記第1の雑音レベルとのレベル差を検出する雑音レベル差検出手段と、
    前記雑音レベル差検出手段により検出された前記レベル差が予め定められた音量低下制御用の閾値以上であるか否かを判定するレベル差判定手段と、
    前記レベル差判定手段により前記レベル差が前記音量低下制御用の閾値以上であると判定された場合には前記文章を読み上げる音量が小さくなるように前記文章の読み上げを制御する読み上げ制御手段とを備えたことを特徴とする文章読み上げ装置。
  7. 前記第1の時点は、前記文章読み上げ装置の文章読み上げ開始時であることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の文章読み上げ装置。
  8. 文章の読み上げの音量を調節するための音量調節部材をさらに備えており、
    前記第1の時点は、前記音量調節部材により前記読み上げの音量が調節された時点であることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の文章読み上げ装置。
  9. 文章データを音声に変換して文章を読み上げる文章読み上げ方法において、
    第1の時点での周囲の第1の雑音レベルを検出する第1ステップと、
    前記第1の時点よりも後の第2の時点での周囲の第2の雑音レベルを検出する第2ステップと、
    前記第2ステップにおいて検出された前記第2の雑音レベルから前記第1ステップにおいて検出された前記第1の雑音レベルを減算することによって前記第2の雑音レベルと前記第1の雑音レベルとのレベル差を検出する第3ステップと、
    前記第3ステップにおいて検出された前記レベル差が予め定められた停止制御用の閾値以上であるか否かを判定する第4ステップと、
    前記第4ステップにおいて前記レベル差が前記停止制御用の閾値以上であると判定されている間、文章の読み上げが行われないように前記文章の読み上げを制御する第5ステップとを有することを特徴とする文章読み上げ方法。
  10. 前記第3ステップにおいて前記レベル差が前記停止制御用の閾値以上でないと判定された場合に、前記第3ステップにおいて検出された前記レベル差が前記停止制御用の閾値より小さい予め定められた音量増大制御用の閾値以上であるか否かを判定する第6ステップと、
    前記第6ステップにおいて前記レベル差が前記音量増大制御用の閾値以上であると判定された場合には前記文章を読み上げる音量を大きくする前記第7ステップとをさらに有することを特徴とする請求項9に記載の文章読み上げ方法。
  11. 前記第6ステップにおいて前記レベル差が前記音量増大制御用の閾値以上であると判定された場合に、前記第3ステップにおいて検出された前記レベル差が前記停止制御用の閾値より小さく前記音量増大制御用の閾値より大きい予め定められた速度制御用の閾値以上であるか否かを判定する第8ステップと、
    前記第8ステップにおいて前記レベル差が前記速度制御用の閾値以上であると判定された場合には前記文章を読み上げる読み上げ速度を低下させる第9ステップとをさらに有することを特徴とする請求項10に記載の文章読み上げ方法。
  12. 文章データを音声に変換して文章を読み上げる文章読み上げ方法において、
    第1の時点での周囲の第1の雑音レベルを検出する第1ステップと、
    前記第1の時点よりも後の第2の時点での周囲の第2の雑音レベルを検出する第2ステップと、
    前記第2ステップにおいて検出された前記第2の雑音レベルから前記第1ステップにおいて検出された前記第1の雑音レベルを減算することによって前記第2の雑音レベルと前記第1の雑音レベルとのレベル差を検出する第3ステップと、
    前記第3ステップにおいて検出された前記レベル差が予め定められた速度制御用の閾値以上であるか否かを判定する第4ステップと、
    前記第4ステップにおいて前記レベル差が前記速度制御用の閾値以上であると判定された場合には前記文章を読み上げる読み上げ速度が低下するように前記文章の読み上げを制御する第5ステップとを有することを特徴とする文章読み上げ方法。
  13. 文章データを音声に変換して文章を読み上げる文章読み上げ方法において、
    第1の時点での周囲の第1の雑音レベルを検出する第1雑音レベル検出ステップと、
    前記第1の時点よりも後の第2の時点での周囲の第2の雑音レベルを検出する第2ステップと、
    前記第2ステップにおいて検出された前記第2の雑音レベルから前記第1ステップにおいて検出された前記第1の雑音レベルを減算することによって前記第2の雑音レベルと前記第1の雑音レベルとのレベル差を検出する第3ステップと、
    前記第3ステップにおいて検出された前記レベル差が予め定められた音量増大制御用の閾値以上であるか否かを判定する第4ステップと、
    前記第4ステップにおいて前記レベル差が前記音量増大制御用の閾値以上であると判定された場合には前記文章を読み上げる音量が大きくなるように前記文章の読み上げを制御する第5ステップとを有することを特徴とする文章読み上げ方法。
  14. 文章データを音声に変換して文章を読み上げる文章読み上げ方法において、
    第1の時点での周囲の第1の雑音レベルを検出する第1ステップと、
    前記第1の時点よりも後の第2の時点での周囲の第2の雑音レベルを検出する第2ステップと、
    前記第1ステップにおいて検出された前記第1の雑音レベルから前記第2ステップにおいて検出された前記第2の雑音レベルを減算することによって前記第2の雑音レベルと前記第1の雑音レベルとのレベル差を検出する第3ステップと、
    前記第3ステップにおいて検出された前記レベル差が予め定められた音量低下制御用の閾値以上であるか否かを判定する第4ステップと、
    前記第4ステップにおいて前記レベル差が前記音量低下制御用の閾値以上であると判定された場合には前記文章を読み上げる音量が小さくなるように前記文章の読み上げを制御する第5ステップとを有することを特徴とする文章読み上げ方法。
  15. 前記第1の時点は、文章読み上げ開始時であることを特徴とする請求項9から請求項14のいずれか1項に記載の文章読み上げ方法。
  16. 前記読み上げる音量を予め調節する調節ステップをさらに有し、
    前記第1の時点は、前記調節ステップにおいて前記読み上げの音量が調節された時点であることを特徴とする請求項9から請求項14のいずれか1項に記載の文章読み上げ方法。
  17. 文章データを音声に変換して文章を読み上げる文章読み上げ用のプログラムにおいて、
    コンピュータに、
    第1の時点のよりも後の第2の時点の周囲の第2の雑音レベルから前記第1の時点の周囲の第1の雑音レベルを減算することによって前記第2の雑音レベルと前記第1の雑音レベルとのレベル差を検出する第1手順と、
    前記第1手順において検出された前記レベル差が予め定められた停止制御用の閾値以上であるか否かを判定する第2手順と、
    前記第2手順において前記レベル差が前記停止制御用の閾値以上であると判定されている間、文章の読み上げが行われないように前記文章の読み上げを制御する第3手順とを実行させることを特徴とするプログラム。
  18. コンピュータに、
    前記第1手順において前記レベル差が前記停止制御用の閾値以上でないと判定された場合に、前記第1手順において検出された前記レベル差が前記停止制御用の閾値より小さい予め定められた音量増大制御用の閾値以上であるか否かを判定する第4手順と、
    前記第4手順において前記レベル差が前記音量増大制御用の閾値以上であると判定された場合には前記文章を読み上げる音量を大きくする前記第5手順とをさらに実行させることを特徴とする請求項17に記載のプログラム。
  19. コンピュータに、
    前記第4手順において前記レベル差が前記音量増大制御用の閾値以上であると判定された場合に、前記第1手順において検出された前記レベル差が前記停止制御用の閾値より小さく前記音量増大制御用の閾値より大きい予め定められた速度制御用の閾値以上であるか否かを判定する第6手順と、
    前記第6手順において前記レベル差が前記速度制御用の閾値以上であると判定された場合には前記文章を読み上げる読み上げ速度を低下させる第7手順とをさらに実行させることを特徴とする請求項18に記載のプログラム。
  20. 文章データを音声に変換して文章を読み上げる文章読み上げ用のプログラムにおいて、
    コンピュータに、
    第1の時点よりも後の第2の時点の周囲の第2の雑音レベルから前記第1の時点の周囲の第1の雑音レベルを減算することによって前記第2の雑音レベルと前記第1の雑音レベルとのレベル差を検出する第1手順と、
    前記第1手順において検出された前記レベル差が予め定められた速度制御用の閾値以上であるか否かを判定する第2手順と、
    前記第2手順において前記レベル差が前記速度制御用の閾値以上であると判定された場合には前記文章を読み上げる読み上げ速度が低下するように前記文章の読み上げを制御する第3手順とを実行させることを特徴とするプログラム。
  21. 文章データを音声に変換して文章を読み上げる文章読み上げ用のプログラムにおいて、
    コンピュータに、
    第1の時点よりも後の第2の時点の周囲の第2の雑音レベルから前記第1の時点の周囲の第1の雑音レベルを減算することによって前記第2の雑音レベルと前記第1の雑音レベルとのレベル差を検出する第1手順と、
    前記第1手順において検出された前記レベル差が予め定められた音量増大制御用の閾値以上であるか否かを判定する第2手順と、
    前記第2手順において前記レベル差が前記音量増大制御用の閾値以上であると判定された場合には前記文章を読み上げる音量が大きくなるように前記文章の読み上げを制御する第3手順とを実行させることを特徴とするプログラム。
  22. 文章データを音声に変換して文章を読み上げる文章読み上げ用のプログラムにおいて、
    コンピュータに、
    第1の時点の周囲の第1の雑音レベルから前記第1の時点よりも後の第2の時点の周囲の第2の雑音レベルを減算することによって前記第2の雑音レベルと前記第1の雑音レベルとのレベル差を検出する第1手順と、
    前記第1手順において検出された前記レベル差が予め定められた音量低下制御用の閾値以上であるか否かを判定する第2手順と、
    前記第2手順において前記レベル差が前記音量低下制御用の閾値以上であると判定された場合には前記文章を読み上げる音量が小さくなるように前記文章の読み上げを制御する第3手順とを実行させることを特徴とするプログラム。
  23. 前記第1の時点は、文章読み上げ開始時であることを特徴とする請求項17から請求項22のいずれか1項に記載のプログラム。
  24. 前記第1の時点は、予め前記文章を読み上げる音量が調節された時点であることを特徴とする請求項17から請求項22のいずれか1項に記載のプログラム。
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