JP3803483B2 - リリーフ弁自動調圧装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、リリーフ弁の設定圧を自動的に設定するリリーフ弁自動調圧装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
リリーフ弁は、回路内の圧力の異常上昇を防止し、油圧機器に過負荷を与えないようにするために、回路内の圧力を設定圧以下に保つ働きをする。そのため、その設定圧は正確でなければならない。このようなことからリリーフ弁の設定圧は、工場で組み立てられた後に、出荷前に高い精度で設定されている。この設定圧を決める作業を、以下に説明するが、その前に、図4に示したリリーフ弁のリリーフ作動を簡単に説明する。
【0003】
図4は、バランスピストン形の一般的なリリーフ弁Rを示したもので、圧力ポート1側からの圧油を、メインポペット2に形成した絞り通路2aを介して2次圧室3に導くとともに、この2次圧室3の圧油をパイロットシート部材4に形成した絞り通路4aを介してパイロットポペット5に作用させている。パイロットポペット5は、パイロットスプリング6のイニシャル荷重によってパイロットシート部材4のシート部7に押しつけられているが、それに作用する圧力がイニシャル荷重よりも大きくなると開き、圧力ポート1側の圧油を絞り通路2a→2次圧室3→絞り通路4a→スプリング室8→通路9→通路10→タンクポート11を介してタンクTに排出する。このときの流体の流れによって絞り通路2aに圧力損失が生じ、2次圧室3の圧力が低下する。したがって、メインポペット2が開き、圧力ポート1とタンクポート11とを連通し、圧力ポート1側の圧力を設定圧以下に保つ。
【0004】
上記リリーフ弁Rの設定圧は、パイロットポペット5が開くときの圧力に相当し、その圧力は、パイロットスプリング6のイニシャル荷重によって決まる。そして、パイロットスプリング6のイニシャル荷重は、プラグ13にネジ込まれた調節ボルト14の軸線方向の位置によって決まる。したがって、リリーフ弁Rの設定圧を決める場合には、この調節ボルト14を調節することになる。そして、この調節ボルト14は、その位置を特定した後、外周にネジ結合したロックナット15を締め付けて固定するようにしている。
なお、ここではバランスピストン形のリリーフ弁で説明したが、直動形のリリーフ弁でも設定圧の設定手段は実質的に同じである。
【0005】
また、従来は上記調節ボルト14の締め付け作業や、ロックナット15の締め付け作業は、作業員の手作業によって行っていたが、その作業を以下に説明する。
まず、パイロットスプリング6のイニシャル荷重をほとんどゼロにした状態のリリーフ弁Rを、取付台aにネジ結合する。この取付台aには、前記した圧力ポート1とタンクポート11とを備えていて、圧力ポート1側には試験用ポンプpを接続している。
【0006】
上記取付台aにリリーフ弁Rを取り付けたら、試験用ポンプpから圧力ポート1側に圧力を作用させる。そして、調節ボルト14に形成した六角穴16に、調節棒17をはめ込むとともに、この調節棒17を回して調節ボルト14を締め付けていく。このように調節ボルト14を締め付けていくと、パイロットスプリング6が縮まるので、そのイニシャル荷重が大きくなる。そして、パイロットポペット5を開くための圧力も大きくなり、圧力ポート1側の圧力が高くなる。作業員は、圧力ポート1側の圧力を、この圧力ポート1に接続した図示していない圧力指示計で確認しながら調節ボルト14を調整していく。そして、圧力ポート1側の圧力が、設定圧になるように調節ボルト14の位置を設定する。
【0007】
そして、上記調節ボルト14の締め付け時の圧力ポート1側の圧力と、作業時間との関係をグラフにしたのが図5である。この図から分かるように、リリーフ弁の設定圧を決める場合、一旦設定圧以上になるようにパイロットスプリング6を縮めてから、再び調節ボルト14を緩めて所定の設定圧まで下げているが、このようにしているのは、以下の理由からである。
調節棒17を締め付け方向に回して、それを所定の位置で止めると、図6に示すように六角穴16と調節棒17との間に隙間ができる。もし、このままロックナット15を締め付けると、たとえ調節棒17を固定していても、このロックナット15の回転力が調節ボルト14にも作用するので、上記隙間の分だけ調節ボルト14が締め付け方向に回ってしまう。調節ボルト14が回れば、それが軸線方向に移動して、設定圧が狂ってしまう。
【0008】
そこで、作業員は、調節ボルト14が回転しないようにするために、調節ボルト14を一旦設定圧以上の位置まで回してから、今度は調節ボルト14を反対側に戻すようにしている。このようにすると、六角穴16と調節棒17との隙間が図7に示すようになり、調節棒17が、調節ボルト14の締め付け方向の回転に対してストッパーになる。
したがって、調節棒17を保持しながらロックナット15を締め付ければ、調節ボルト14の回転を防止できる。以上の理由から、調節ボルト14を一旦設定圧以上にしてから戻すようにしている。
【0009】
また、調節ボルト14の位置を決定するときには、調節ボルト14のズレについても考慮しなければならない。
すなわち、調節ボルト14とプラグ13とのネジ結合部分には、わずかなクリアランスが必ずある。そのため、ロックナット15を締め付けて、調節ボルト14に図4中上方向の力が作用すると、このクリアランスの分だけ調節ボルト14が軸線方向にズレる。軸線方向に調節ボルト14がズレれば、設定圧が狂ってしまう。したがって、ロックナット15を締め付けるときには、上記ズレ量も考慮しなければならない。
【0010】
ただし、上記ズレ量は、ロックナット15を締め付けるときの締め付けトルクによって変わり、しかも、この締め付けトルクは、作業員の腕力によっても変わるので、特定できない。このようなことから、ロックナット15を締め付けたときに生じる調節ボルト14のズレ量は、作業員が自らの力を考慮しながら勘によって補正していた。そして、このズレ量の補正が、図5のグラフのHの範囲に相当する。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
ロックナット15を締め付けたときに生じる調節ボルト14のズレの補正は、作業員の勘だけが頼りなので、リリーフ弁の設定圧を正確に設定するためには、熟練した作業員でなければならなかった。つまり、熟練した作業員がいないと、設定圧を正確に決めることができなかった。
また、調節ボルト14のズレ量の補正は、熟練した作業員でも難しいので、調節ボルト14を緩めたり締めたりする微調節が必要だった。そして、その微調節する分だけ、設定圧を決めるのに時間がかかっていた。
この発明の目的は、短時間で設定圧を正確に設定することができるリリーフ弁自動調圧装置を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
第1の発明は、プラグにネジ込まれた調節ボルトとポペットとの間に介在させたスプリングのイニシャル荷重によって設定圧が決まるとともに、上記調節ボルトの軸方向位置によって上記スプリングのイニシャル荷重が決まるリリーフ弁に対し、調節ボルトの軸方向位置を調節し設定圧を決めるリリーフ弁自動調圧装置において、内部に圧力ポートとタンクポートとを形成したリリーフ弁取付用ブロックと、圧力ポートに接続した圧力源と、上記調節ボルトをプラグに対し、また、調節ボルトの回転を規制するロックナットを上記調節ボルトの外周に対し、それぞれ締め付ける締め付け機構と、この締め付け機構を制御するコントローラと、上記圧力ポート内の圧力を検出してその検出信号をコントローラに出力する圧力センサーとを備え、上記締め付け機構は、調節ボルトに形成した多角形穴に挿入するとともに断面形状を多角形穴と同じにした調節棒と、ロックナットをはめ込むソケットと、これら調節棒とソケットとを別々に回転させるサーボモータとからなり、上記コントローラによってサーボモータを制御して、調節ボルトを締め付け方向に回転させて設定圧以上にセットする締め付け行程と、調節ボルトを緩める方向に回転させて設定圧よりも僅かに高い設定圧に設定する戻し行程と、これら締め付け工程および戻し工程を終了した後、ロックナットを締め付けてリリーフ弁を所定の設定圧に設定するロックナット締め付け工程とを実行することを特徴とする。
【0013】
第2の発明は、コントローラに、ロックナットを締め付けたときに生じる調節ボルトの軸線方向のズレ量を予め記憶させたことを特徴とする。
第3の発明は、コントローラに、調節ボルトの多角形穴と調節棒とのクリアランスを予め記憶させたことを特徴とする。
第4の発明は、コントローラによってサーボモータを制御して、リリーフ弁を設定圧以下で開閉させてリリーフ弁のポペットとシート部との中心を一致させる工程を実行することを特徴とする。
第5の発明は、リリーフ弁のリリーフ作動時の振動レベルを検出する振動検出機構と、閉弁時のリリーフ弁の漏れを検出するリーク検出機構と、リリーフ弁のリリーフ作動時の音レベルを検出する音検出機構とを備え、ロックナットを締め付けた後、上記検出機構によってそれぞれ振動レベル、リークレベル、音レベルを測定し、これら測定値が基準値以上になったときにコントローラがNG信号を出力する構成にしたことを特徴とする。
第6の発明は、音検出機構を、振動センサーから構成し、この振動センサーで検出した信号に基づいてコントローラが音のレベルを測定する構成にしたことを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】
図1に示す実施例の装置は、作業台18の上に、取付用ブロック19を設けている。この取付用ブロック19内には、図示していない圧力ポートとタンクポートとを形成し、圧力ポートに所定圧の圧油を供給する試験用ポンプPを接続し、タンクポートにタンクTを接続している。そして、このようにした取付用ブロック19には、リリーフ弁Rをネジ結合するようにしている。
また、この取付用ブロック19は、図示していない駆動機構によって図中左右に移動可能にしている。
【0015】
上記取付用ブロック19の上方には、リリーフ弁着脱用ナットランナー20と、調節用ナットランナー21とを設けている。
リリーフ弁着脱用ナットランナー20は、サーボモータ22によって回転するソケット23を備えていて、このソケット23でリリーフ弁Rのプラグ13の部分を保持して、リリーフ弁Rを回転させるようにしている。そして、ソケット23の回転方向や締め付けトルクは、コントローラ12によって制御している。
【0016】
また、調節用ナットランナー21は、リリーフ弁Rの調節ボルト14を回転させる調節棒24と、リリーフ弁Rのロックナット15を回転させるソケット25とを備えている。調節棒24は、調節ボルト14に形成した六角穴16に挿入してからサーボモータ26で回転させ、ソケット25は、ロックナット15にはめ込んでからサーボモータ26で回転させるが、これら調節棒24およびソケット25は、調節用ナットランナー21に設けた図示していない伝達機構によって別々に回転するようにしている。そして、その回転方向や締め付けトルクを、コントローラ12によって制御している。
なお、上記リリーフ弁着脱用ナットランナー20および調節用ナットランナー21は、それぞれ図示していない駆動機構によって図中上下方向に移動可能にしている。
また、調節用ナットランナー21が、この発明の締め付け機構に相当し、調節ボルト14に形成した六角穴16がこの発明の多角形穴に相当する。そして、試験用ポンプPがこの発明の圧力源に相当する。
【0017】
一方、試験用ポンプPと図示していない圧力ポートとの間には、圧力ポート内の圧力を検出する圧力センサー27と、リリーフ弁がリリーフ作動したときの振動を検出する振動検出機構28とを備えている。そして、これら圧力センサー27や振動検出機構28で検出した信号を、コントローラ12に出力するようにしている。ただし、上記振動検出機構28は、圧力変化を検出する圧力センサーからなり、流路内の圧力の変化を検出し、それをコントローラ12によって振動として算出する方式を採用している。
また、タンクTと図示していないタンクポートとの間には、リーク検出機構29を備えている。このリーク検出機構29は、取付用ブロック19からタンクT側に一定流量の漏れがあると信号をコントローラ12に出力する。
【0018】
さらに、取付用ブロック19には、リリーフ弁Rがリリーフ作動したときの音を検出する音検出機構30を設けている。ただし、この音検出機構30は、振動を検出する加速度センサーからなり、リリーフ弁Rがリリーフ作動しているときに生じる振動を検出し、それをコントローラ12によって音として算出する方式を採用している。このように振動から音を検出する方式を採用したのは、周辺にある他の機器が発生する音の影響を受けないようにするためで、音を直接検出する場合に比べて正確な値を得ることができる。
なお、符号Vは、電磁バルブであり、この電磁バルブVのオンオフによって、試験用ポンプPと図示していない圧力ポートとを連通したり、その連通を遮断したりする。
【0019】
次に、リリーフ弁Rの設定圧を決める作業を、図2を中心にして説明する。
ステップ1では、これから設定圧を決めるリリーフ弁の規格番号をタッチパネル等からコントローラ12へ入力する。コントローラ12には、その規格番号に対応するリリーフ弁の設定圧、調節ボルトのリード角、ロックナットの締め付けトルク、六角穴と調節棒とのクリアランス、ロックナットを所定の締め付けトルクで締め付けたときの調節ボルトのズレ量などの値を記憶させている。これらの値は、予め測定しておいたもので、このように規格番号に対応するリリーフ弁の諸元を数値化することによって、調節ボルトのズレ量などを特定し、この特定した値に基づいてコントローラ12が各ナットランナー20、21のサーボモータ22、26を制御するようにしている。
ステップ2では、リリーフ弁Rを取付用ブロック19にセットする。なお、このとき取付用ブロック19は、図1中右側の2点鎖線の位置に停止している。
また、上記ステップ1とステップ2の作業については作業員が行う。
【0020】
上記のようにリリーフ弁Rを取付用ブロック19にセットしたら、ステップ3に移る。
ステップ3では、リリーフ弁着脱用ナットランナー20が図示していない駆動装置によって下がり、ソケット23をリリーフ弁Rのプラグ13の部分にはめ込む。そして、ソケット23によってリリーフ弁Rを回し、取付用ブロック19にネジ結合する。
リリーフ弁Rを取付用ブロック19に固定したら、リリーフ弁着脱用ナットランナー20が上昇し、その位置で待機する。そして、取付用ブロック19は図示していない駆動機構によって調節用ナットランナー21の真下に移動する。
【0021】
ステップ4では、調節用ナットランナー21が図示していない駆動装置によって下がり、調節棒24をリリーフ弁Rの六角穴16に挿入し、ソケット25をロックナット15にはめ込む。
ステップ5では、上記取付用ブロック19の図示していない圧力ポートに試験用ポンプPから圧油を供給するが、この試験用ポンプPの吐出圧は、リリーフ弁Rの設定圧よりも高くしている。
ステップ6では、調節ボルト14を調節棒24で締め付け方向に回し始める。調節ボルト14を締め付けていくと、それにつれて圧力ポート側の圧力も上昇する。そして、この圧力ポート側の圧力と作業時間との関係を示したグラフが図3である。このグラフでは、縦軸を圧力ポート内の圧力とし、横軸を作業時間としている。そして、このグラフのAの範囲がこのステップ6に相当する。
【0022】
調節ボルト14を所定の量締め付けたら、電磁バルブVのオンオフを数回繰り返して、試験用ポンプPの圧油を取付用ブロック19の図示していない圧力ポートに供給したり、その供給を止めたりする。このようにすると、リリーフ弁Rのポペットが閉じたり開いたりするので、ポペットの中心とシート部の中心とが一致し、安定した開閉作動が得られる。
なお、図3のA1範囲が、ポペットを開閉させている範囲に相当する。
【0023】
ステップ7では、調節ボルト14をさらに締め付けて、図3に示すように圧力をこのリリーフ弁の設定圧以上にする。このように一旦設定圧以上にしたら、ステップ8で、今度は調節ボルト14を緩める方向に回転させて、設定圧よりも僅かに高い圧力になる位置でこの調節ボルト14を止める。
なお、ステップ7が図3におけるBの範囲に相当し、ステップ8が図3におけるCの範囲に相当する。
そして、Bの範囲の最高圧は、六角穴16と調節棒24とのクリアランスや、ロックナット15を締め付けたときの調節ボルト14の軸線方向のズレ量に基づいてコントローラ12が制御している。また、Cの範囲の設定圧よりも高めにした圧力も、ロックナット15を締め付けたときの調節ボルト14の軸線方向のズレ量に基づいてコントローラ12が制御している。
【0024】
上記のように、リリーフ弁の設定圧より高くなる位置に調節ボルト14を設定しているは、ロックナット15を締め付けたときに、調節ボルト14が軸線方向にズレることを考慮しているからである。
また、上記のように調節ボルト14を戻すことによって、六角穴16と調節棒24との関係を、図7に示した関係と同様に、調節ボルト14の回転方向に対して調節棒24がストッパー24の機能を発揮する位置にしている。
【0025】
ステップ9では、調節ボルト14を保持しながら、ソケット26によってロックナット15を締め付け方向に回転させて、所定の締め付けトルクでロックナット15を調節ボルト14に締め付ける。このとき調節ボルト14も回転しようとするが、図7と同様に、調節棒24が調節ボルト14の締め付け方向の回転に対してストッパーとして機能するので、それが回転したりしない。
【0026】
また、ロックナット15を締め付けると、調節ボルト14が引っ張られて、軸線方向にズレる。このズレによって、圧力ポート側の圧力がリリーフ弁Rの設定圧になる。
そして、このステップ9が、図3に示すDの範囲に相当し、この図からも明らかなように、従来のような微調節をせずにリリーフ弁の設定圧を決めることができる。したがって、微調節しない分、短時間で設定圧を決めることができる。
【0027】
以上のステップ9までで、リリーフ弁Rの設定圧の調節が完了する。
これ以降のステップ10〜12は、リリーフ弁の性能を検査をする行程で、ステップ10で振動を検出し、ステップ11で漏れを検出し、ステップ12で音を検出している。
そして、図3に示したE、F、Gが、上記ステップ10、11、12に相当する。
【0028】
上記ステップ10では、振動検出機構28によって、リリーフ弁Rがリリーフ作動したときの振動レベルを検出している。ただし、この振動検出機構28は、上記したように圧力センサーから構成されていて、この圧力センサーによって圧力ポート内の圧力変化を、コントローラ12が振動として算出する。
そして、その振動レベルが基準レベル外であれば、コントローラ12がNG信号を出力し、このリリーフ弁を基準に対して不良品として取扱う。また、基準レベルの範囲内であれば、自動的に次のステップ11に移る。
【0029】
ステップ11では、リーク検出機構29によってリリーフ弁の漏れを検出している。すなわち、所定の流量以上の流体が流れると、リーク検出機構29がコントローラ12に信号を出力する。この信号が出力されると、コントローラ12がリークNG信号を出力し、このリリーフ弁を基準に対して不良品として取り扱う。また、上記信号が出力されなければ、ステップ12に自動的に移る。
【0030】
ステップ12では、リリーフ弁Rがリリーフ作動時に発生する音を音検出機構30で検出している。ただし、この音検出機構30は、上記したように加速度センサーから構成されていて、この加速度センサーで検出した振動値を、コントローラ12が音のレベルとして算出する。そして、その音のレベルが基準レベル範囲外であれば、コントローラ12がNG信号を出力し、基準に対して不良品として扱う。また、基準レベル範囲内であれば、次のステップ13に移る。このように振動から音を測定しているので、外部の音の影響を受けず、正確なレベルを検出できる。
なお、上記いずれかの検出機構でNG信号が出力されて基準に対して不良品と見なされたリリーフ弁は、ステップ15でリリーフ弁着脱用ナットランナー20によって緩められて、ステップ16で取り外される。
また、上記各NG信号を例えばランプの点灯によって作業員に知らせる場合には、その点灯色を変えることによって、何に対するNG信号なのかすぐに判断できるようにしている。
【0031】
一方、ステップ12をクリアしたリリーフ弁は、ステップ13に移る。このステップ13では、取付用ブロック19を図中右方向に移動させて、この取付ブロック19にネジ結合しているリリーフ弁Rを、リリーフ弁着脱用ナットランナー20で緩める。そして、ステップ14でこのリリーフ弁Rを取付用ブロック19から取り外す。このようにして全ての作業行程が終了する。
なお、この実施例では、取付用ブロック19移動させているが、取付用ブロック19を固定しておいて、リリーフ弁着脱用ナットランナー20や調節用ナットランナー21を移動するようにしてもよい。
【0032】
【発明の効果】
第1の発明によれば、リリーフ弁の調節ボルトを一旦設定圧以上にしてから戻すようにしているので、ロックナットの締め付け時に、調節棒がストッパーとして機能する。したがって、ロックナットの締め付け時に、その締め付け力によって調節ボルトが回転しようとしても、その回転を防止できる。
また、ロックナットを締め付ける前の段階で、リリーフ弁をその設定圧よりも高めに設定している。そのため、ロックナット締め付け時に調節ボルトが圧力を下げる方向にズレたとしても、リリーフ弁の設定圧よりも下がることがない。
【0033】
第2の発明によれば、ロックナットを締め付けたときに生じる調節ボルトの軸線方向のズレ量を数値化して、予めコントローラに記憶させるとともに、その値に基づいてコントローラが調節ボルトを制御している。したがって、ロックナットを締め付ければ、リリーフ弁の設定圧を正確に決めることができる。
また、従来熟練した作業員の勘に頼っていた作業を数値化し、その値に基づいて調節ボルトやロックナットの締め付けをコントローラで制御するようにしたので、熟練した作業員がいらなくなった。
さらに、従来のような調節ボルトやロックナットの締め付け量の微調節がないので、作業時間を短縮できる。
そして、いろんな規格のリリーフ弁のズレ量を予め記憶させておけば、いろんな種類のリリーフ弁に対応することもできる。
【0034】
第3の発明によれば、リリーフ弁の設定圧を決めるときに、調節ボルトを無駄に回さなくてすむ。
すなわち、リリーフ弁の設定圧を決めるときには、多角形穴と調節棒とのクリアランス分よりも多く調節ボルトを回わして、それから戻すようにしている。しかし、上記クリアランスが分からない場合には、必要な回転量も分からないので、調節ボルト14を無駄に回転させことになる。
そこで、この第3の発明では、上記クリアランスをコントローラに入力することによって明確にし、上記無駄を解消している。このように無駄な回転をなくせば、その分、作業時間も短縮できる。
【0035】
第4の発明によれば、リリーフ弁を開けたり閉じたりすることによって、このリリーフ弁のポペットとシート部との中心を一致させているので、ポペットをシート部に正しくセットできる。
第5の発明によれば、リリーフ弁の設定圧を設定した後に、このリリーフ弁の性能検査も自動的にすることができる。
第6の発明によれば、音のレベルを振動から求めているので、外部の騒音の影響を受けず、正確な音レベルを測定できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の装置の全体図である。
【図2】作業行程を示す行程図である。
【図3】リリーフ弁の設定圧を決めるときの圧力と時間の関係を示す図である。
【図4】従来例のリリーフ弁の設定圧を決める装置の断面図である。
【図5】従来例の設定圧を決めるときの圧力と時間の関係を示す図である。
【図6】調節ボルト14を締め付け方向に回転させた状態を示す図である。
【図7】調節ボルト14を緩める方向に回転させた状態を示す図である。
【符号の説明】
12 コントローラ
14 調節ボルト
15 ロックナット
16 この発明の多角形穴に相当する六角穴
19 取付用ブロック
21 この発明の締め付け機構に相当する調節用ナットランナー
24 調節棒
25 ソケット
26 サーボモータ
27 圧力センサー
28 振動検出機構
29 リーク検出機構
30 音検出機構
P この発明の圧力源である試験用ポンプ
R リリーフ弁

Claims (6)

  1. プラグにネジ込まれた調節ボルトとポペットとの間に介在させたスプリングのイニシャル荷重によって設定圧が決まるとともに、上記調節ボルトの軸方向位置によって上記スプリングのイニシャル荷重が決まるリリーフ弁に対し、調節ボルトの軸方向位置を調節し設定圧を決めるリリーフ弁自動調圧装置において、内部に圧力ポートとタンクポートとを形成したリリーフ弁取付用ブロックと、圧力ポートに接続した圧力源と、上記調節ボルトをプラグに対し、また、調節ボルトの回転を規制するロックナットを上記調節ボルトの外周に対し、それぞれ締め付ける締め付け機構と、この締め付け機構を制御するコントローラと、上記圧力ポート内の圧力を検出してその検出信号をコントローラに出力する圧力センサーとを備え、上記締め付け機構は、調節ボルトに形成した多角形穴に挿入するとともに断面形状を多角形穴と同じにした調節棒と、ロックナットをはめ込むソケットと、これら調節棒とソケットとを別々に回転させるサーボモータとからなり、上記コントローラによってサーボモータを制御して、調節ボルトを締め付け方向に回転させて設定圧以上にセットする締め付け行程と、調節ボルトを緩める方向に回転させて設定圧よりも僅かに高い設定圧に設定する戻し行程と、これら締め付け工程および戻し工程を終了した後、ロックナットを締め付けてリリーフ弁を所定の設定圧に設定するロックナット締め付け工程とを実行するリリーフ弁自動調圧装置。
  2. コントローラに、ロックナットを締め付けたときに生じる調節ボルトの軸線方向のズレ量を予め記憶させたことを特徴とする請求項1記載のリリーフ弁自動調圧装置。
  3. コントローラに、調節ボルトの多角形穴と調節棒とのクリアランスを予め記憶させたことを特徴とする請求項1または2記載のリリーフ弁自動調圧装置。
  4. コントローラは、サーボモータを制御して、リリーフ弁を設定圧以下で開閉させてリリーフ弁のポペットとシート部との中心を一致させる工程を実行することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1に記載のリリーフ弁自動調圧装置。
  5. リリーフ弁のリリーフ作動時の振動レベルを検出する振動検出機構と、閉弁時のリリーフ弁の漏れを検出するリーク検出機構と、リリーフ弁のリリーフ作動時の音レベルを検出する音検出機構とを備え、ロックナットを締め付けた後、上記検出機構によってそれぞれ振動レベル、リークレベル、音レベルを測定し、これら測定値が基準値以上になったときにコントローラがNG信号を出力する構成にしたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1に記載のリリーフ弁自動調圧装置。
  6. 音検出機構は、振動センサーからなり、この振動センサーで検出した信号に基づいてコントローラが音のレベルを測定する構成にしたことを特徴とする請求項5記載のリリーフ弁自動調圧装置。
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