JP3801152B2 - スペクトラム拡散通信方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、音声データ,電算機処理データ,動画像データ等の、低速大容量であったり、リアルタイムかつ大容量であったりする変動の大きいマルチメディアデータを、異なる伝送レートで効率的に扱うことのできるスペクトラム拡散通信方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
マルチメディア通信を行うためには、音声データなどの数十kbps (bits/second) 程度の低い伝送レートで通信可能なデータから、動画像データのような数Mbps以上の高い伝送レートのデータまでを同一の通信システムで取り扱うことが求められる。
【0003】
近年、同一帯域を用いてユーザ多重が可能なシステムとして符号分割多元接続(CDMA)方式が注目されている。このCDMA方式は、スペクトル拡散(SS)通信方式であって、ユーザ毎に異なる拡散符号を各シンボルに乗算することで、同一帯域内のユーザ多重を実現している。国際電気通信連合(ITU)におけるIMT2000の標準化においてもこのCDMA方式の採用が決定している。
【0004】
従来、CDMA方式を用いて様々な伝送レートで送信するために、以下に示す3つの方法が考えられている。
第1の方法は、あるユーザが複数の拡散符号を用いる「拡散符号多重方式」である。これにより、各拡散符号ごとの伝送レートが固定であっても、拡散符号の多重数を変更することで様々な伝送レートを実現できる。
第2の方法は、1つの拡散符号を用いて、ある所定時間(フレーム)内のデータ数を変更する方法である。第2の方法の主な実現手段として、符号速度(チップレート)を一定として拡散符号長(拡散符号周期)を変更する「可変拡散率伝送方式」がある。
第3の方法として、上述した第1,第2の方法を組み合わせることにより、低速伝送から高速伝送までを実現することが可能であり、IMT2000(International Mobile Telecomunications-2000)においては、これらの組み合わせで伝送レート可変を実現している。
以下、「拡散符号多重方式」と「可変拡散率伝送方式」とを組み合わせた通信システムを説明する。
【0005】
図12は、従来のスペクトラム拡散通信システムのブロック構成図である。
図中、41はユーザ1の送信機である。複数のユーザ1〜ユーザuの送信機は同一構成をとる。
IMT2000においては、セル識別等の目的でロングコードも用いて拡散させている。また、送信電力制御を行っているが、これらの説明は省略する。
送信機41において、42は入力データを1または複数の系統のデータに分配するシリアル/パラレル変換器である。
各系統のデータ列は、符号化部1、インタリーブ部2、情報変調部4、拡散部43を通って、加算部44で加算され、無線回路部45を経て送信信号となり、図示しないアンテナから送信される。
【0006】
シリアル/パラレル変換器42における系統数および拡散部43における拡散符号長nは、入力データの伝送レートを指定するレート情報データによって制御される。
このレート情報データは、受信機46に送られて、このレート情報データを用いて、送信側とは逆の処理を行わせる。
【0007】
一方、46はユーザ1の通信相手となるユーザuの受信機である。複数のユーザ1〜ユーザuの受信機は同一構成をとる。受信機46において、47は無線回路部であって、直交復調されたI成分,Q成分のベースバンド信号が、複数系統の逆拡散部48に分岐出力される。
各系統の逆拡散部48の出力は、それぞれ、情報復調部11,デインタリーブ部14,復号化部15で処理されて、パラレルシリアル変換部49において再構成されて、送信側の入力データに対応した出力データが得られる。シリアル/パラレル変換器42における系統数、および、逆拡散部48における拡散符号長nは、送信機41から送信されたレート情報データを受信して制御される。
【0008】
図13は、図12に示した従来のスペクトル拡散通信システムで使用する拡散符号の説明図である。
図13(a)〜図13(d)は、それぞれ、拡散符号長n=16,8,4,2の拡散符号候補を示している。各符号長において、拡散符号多重数に応じて複数個の拡散符号が使用される。
【0009】
図14は、図13に示した拡散符号の符号生成原理の説明図である。符号長の異なる拡散符号は、木構造をしている。
符号長2の拡散符号の第1のものは、その上位階層の符号「1」に同じ符号「1」を付加した「11」であり、その第2のものは、その上位階層の符号「1」にその補数「0」を付加した「10」である。
符号長4の拡散符号の第1のものは、その上位階層の第1の符号「11」に同じ符号「11」を付加した「1111」であり、その第2のものは、その上位階層の第1の符号「11」にその補数「00」を付加した「1100」である。第3のものは、その上位階層の第2の符号「10」に同じ符号「10」を付加した「1010」であり、その第4のものは、その上位階層の第2の符号「10」にその補数「01」を付加した「1001」である。
以下同様にして、符号長16の拡散符号は、16個の拡散符号候補が得られるが、説明を省略する。
【0010】
上述した方法で生成される拡散符号は、階層型直交符号と呼ばれている。同じ階層にある拡散符号は直交している。同じ階層にない拡散符号は、同じ枝にないもの同士は直交性が保たれている。言い換えれば、木構造の上部の拡散符号を使用しているときには、その下の枝にある拡散符号を同時に使用することはできない。
【0011】
再び、図12に戻って説明する。
音声や動画像等の入力データは、レート情報データに応じた「符号多重方式」を用いる。すなわち、送信符号多重数に応じて、シリアル/パラレル変換部42にて、符号化部1の複数系統の回路へと分配される。ここで、送信符号多重数が1の場合には、符号多重は行わないので、1つの符号化部1にのみ出力される。分配された各系統のデータは、各符号化部1において、畳み込み符号化等の処理が行われる。
符号化後の各系統のデータは、インタリーブ部2において、フェージング変動の影響を軽減するために、所定のフレーム単位のインタリーブを行った後に、情報変調部4でQPSK(Quadrature Phase Shift Keying)変調等の情報変調を行い、その後の拡散部43において、拡散符号長がnの相異なる拡散符号を用いて、スペクトラム拡散処理を行う。
【0012】
ユーザ1の各系統の拡散出力は、加算部44で加算されて、無線回路部45で送信信号となる。ユーザ1からユーザuまでの全てのユーザが、ユーザ毎に異なる拡散符号を用いて同様な処理を行うことで、ユーザ多重も実現している。
「可変拡散率伝送方式」を実現するために、拡散部43はチップレートを一定として拡散符号長nを変更する。それに伴い、シンボルレートが変化するので、情報変調の1シンボルの処理時間を変更する。そのため、他の処理ブロックも変更が必要となる。この「可変拡散率伝送方式」のための処理と「符号多重数」の変更のための処理変更は、レート情報データにより行う。
【0013】
一方、受信機46において、受信信号が無線回路部47でベースバンド信号に変換される。その後、拡散符号多重数に応じて、複数系統の逆拡散部48で、拡散部43で用いられた符号長nの拡散符号を用いて逆拡散される。
続いて、情報復調部11で各系統のI,Q成分についてレベル判定がなされて復調される。各系統の復調データをデインタリーブ部14で元に戻し、フェージング変動の影響の軽減されたデータが得られる。各系統のデータは、復号化部15で畳み込み符号を復号化し、パラレル/シリアル変換部49でシリアルデータに戻し、出力データを再構成する。
送信機41と同様に、逆拡散部48,情報復調部11,デインタリーブ部14,復号化部15を拡散符号長nの変更に応じた処理回路とする。
【0014】
また、送信機41では、符号多重数,符号長nを変更するので、受信機46において、何らかの手段を用いて、符号多重数,符号長nを処理前に既知にしておく必要がある。そのため、送信機41からレート情報データを何らかの手段を用いて受信機46に伝送しておくことによって、受信機46においても、送信機41と同様に、レート情報データに応じて、各処理が変更される。
【0015】
レート情報データを送信機41から受信機46に伝送する具体例をあげると、第1に、ユーザデータとは別のチャネルとして、このチャネルの拡散符号を固定して、レート情報データを送信するという方法がある。この別のチャネルを制御チャネルとすれば、レート情報データの他に、伝搬状態を推定するためのデータ等とともに送信できる。
第2に、レート情報データをユーザデータとともに時間多重して、レート変更を行う前に送信するという方法がある。
いずれも、1シンボル毎に伝送レート変更を行うことも不可能ではないが、通常は、所定時間長のフレーム単位でレート情報データを送信して切り換えを可能とする。
【0016】
また、インタリーブの周期は、フェージングの周期を考慮して所定の時間長に設定されるが、伝送レートが変化すると、この所定時間当たりのシンボル数、ひいては所定時間当たりのビット数が変化するので、インタリーブ部2はレート情報データによって設定が変更される。
【0017】
このように、拡散部43以外のその他のブロックは、具体的な処理方法によって、レート情報データによって設定が変更される場合がある。この設定変更は、受信機46の逆拡散部48以外のその他のブロックについても同様である。
なお、基地局識別およびユーザ識別は、説明を省略したロングコードの種類、あるいはロングコードの基準タイミングからの時間差によって行う。
【0018】
上述した従来の通信システムを、「拡散符号多重伝送方式」の側面から見ると、同時に送信する拡散符号の数が増えることにより、相互相関の影響が大きくなる。特に、陸上移動体通信の上り回線では異なるユーザ間の同期を維持するのが困難なので、この相互相関の影響による特性劣化が顕著になるという問題がある。
【0019】
図15は、図13に示した拡散符号の自己相関および相互相関の一例の説明図である。横軸はチップ数で表した位相差、縦軸は相関値である。拡散符号1はそのまま、拡散符号0は−1に変換して相関値を計算している。
図15(a)は、拡散符号「10010110」の自己相関値、図15(b)は拡散符号「11110000」と拡散符号「10010110」との相互相関値を示す線図である。
【0020】
図15(a)に示す自己相関値は、符号長が8であるので、横軸の0,8,16においてピーク出力が得られる。拡散符号として直交符号を用いているためにこのような特性を示している。しかし、それ以外の場所であっても、自己相関が0.5の値を示す場所がある。
【0021】
図15(b)に示す相互相関値は、横軸の同じ0,8,16において、出力が0となるので、自局の符号多重数が増えても、拡散符号同士が直交しているので問題がない。しかし、異なるユーザの拡散符号のように、拡散符号同士の同期がずれていると、相互相関値が0とはならず、同時に使用されている拡散符号の数が多くなるほど符号間干渉成分が大きくなる。また、後述するように、直交符号を拡散符号として用いた場合であっても、主波および遅延波1〜3間では直交していないために、遅延波のタイミングにおける相互相関により、符号間干渉が大きくなる。
【0022】
一方、下り回線においては、他ユーザへの送信データも同期して送信可能であるが、マルチパスによって起こる相互相関の影響や、他セルからの干渉により同様の特性劣化が見られる。
【0023】
図16は、マルチパス伝搬路におけるマルチパスと図13に示した従来の拡散符号との関係の説明図である。縦軸に相対受信電力、横軸に時間をとり、遅延プロファイルの一例を示す。ここでは主波、遅延波1から3の到来がある場合の例を示す。
【0024】
(a)〜(c)は拡散符号を、その拡散符号周期を上述した横軸の時間に合わせて示す。
(a)の拡散符号は拡散符号長8の拡散符号である。拡散符号周期につき1シンボルが伝送されるので、情報変調としてQPSKを用いる場合、この拡散符号周期(8チップ)で2ビットのデータを伝送できる。1チップ当たりの伝送レートは、0.25ビットとなる。
(b)の拡散符号は符号長2の拡散符号である。情報変調として同じQPSKを用いる場合、各拡散符号周期(2チップ)で2ビットのデータを伝送できるので、1チップ当たりの伝送レートは、1ビットとなる。
(c)の拡散符号は、符号長8の拡散符号を4多重する場合を示している。情報変調として同じQPSKを用いる場合、各拡散符号で2ビットのデータを伝送できるので、1チップ当たりの伝送レートは、8ビットとなる。
【0025】
(a)に示す拡散符号の場合、遅延波1〜遅延波3が拡散周期内にあるために、逆拡散部において主波および遅延波1〜3を分離することができる。しかし、遅延波1〜3に含まれる異なる拡散符号により拡散された信号は、主波のスペクトラム拡散信号と同期していないので、主波および遅延波1〜3間で符号間干渉を引き起こしている。
(c)に示すように、同時に4つの拡散符号を使用すると、主波および遅延波1〜3を分離することができるものの、同時使用数が多くなるほど符号間干渉が大きくなる。
【0026】
このような符号間干渉の影響を除去するために、従来より、干渉除去技術が用いられている。しかし、他ユーザの干渉を除去するためには、他ユーザの相関検出を自局の同期タイミングで行う必要があり、符号多重数が増加することにより回路の複雑化と規模増大が必要となるという問題がある。
【0027】
一方、「可変拡散率伝送方式」の側面から見ると、符号多重を行わなければ、各ユーザ1〜uは、一拡散符号での伝送となるため、「拡散符号多重伝送方式」のような複雑な相互相関が無い。したがって、干渉除去回路の複雑化や規模増大はない。
しかし、チップレートは、伝送帯域によって制限され、拡散符号長、言い換えれば拡散符号周期は、マルチパスの遅延時間より短くすることができない。
すなわち、図16において、(b)に示す符号長2の拡散符号では、拡散符号周期(2チップ)を超えて遅延波1〜3が到来するので、単純には、主波と遅延波1〜3とを分離できなくなるので、上述した干渉除去回路が複雑になってしまう。
また、シンボル伝送レートは、チップレートと拡散符号長との積によって決まるので、これ以上のシンボル伝送レートを実現することができない、
【0028】
上述した「拡散符号多重伝送方式」と「可変拡散率伝送方式」とを組み合わせることにより、高速伝送から低速伝送までを実現することも可能であり、既に述べたIMT2000においては、これらの組み合わせでレート可変を実現している。
しかし、これらの組み合わせによる伝送レート可変では、高速レート伝送時の符号間干渉は複雑なままであり、動画像伝送のような、より高速な、例えば10Mb/s程度の伝送レートが要求される次世代のスペクトラム拡散通信システムにおいては、干渉除去回路の複雑化や規模増大が必要になるという問題がある。
回路規模をIMT2000と同様に抑えようとして、チップレートを高速にして拡散符号多重数を低く維持することも考えられるが、拡散符号周期が短くなってしまい、陸上移動体通信の環境においては、マルチパスが拡散符号周期を超えてしまうので、干渉除去回路が複雑になってしまうという問題がある。
【0029】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上述した従来の問題を解決するためになされたもので、送信データに要求される伝送レート等に応じて制御できるとともに、その高速伝送レート時における相互相関の複雑化による特性劣化、および、マルチパスフェージングの影響を軽減することができるスペクトラム拡散通信方法を提供することを目的とするものである。
【0030】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決するために本発明は、下記する構成のスペクトラム拡散通信方法を提供する。
スペクトラム拡散信号を送信するチャネルを複数チャネルとし、前記複数チャネルのスペクトラム拡散信号をそれぞれ異なるキャリアもしくは異なるサブキャリアの信号として送信するスペクトラム拡散通信方法であって、
送信データを前記複数チャネルに分配するステップと、
前記各チャネルに関して、当該チャネルに分配された送信データを第1ないし第(k+1)(kは1以上の整数)のデータ列に分配するステップと、
前記第1ないし第kのデータ列をそれぞれ情報変調するステップと、
符号長n(nは2以上の整数)の拡散符号候補からm個(mは2以上の整数)の前記拡散符号候補を割当てるステップと、
割当てられた前記拡散符号候補の中から、前記第(k+1)のデータ列に応じてk個の拡散符号を選択するステップと、
選択された前記k個の拡散符号を用いて、それぞれ情報変調された前記第1ないし第kのデータ列を拡散することにより、前記各チャネルのスペクトラム拡散信号とし、前記各チャネルのスペクトラム拡散信号をそれぞれ異なるキャリアもしくは異なるサブキャリアの信号として送信するとともに、前記チャネルの1つに、前記符号長nのm個の拡散符号候補およぴ前記kの値を前記各チャネルに共通のものとして制御するための制御情報を挿入して送信するステップと、
前記n,m,kの値の少なくとも1つの値を前記各チャネルに共通の値として前記送信データに要求される伝送レートに応じて可変制御するステップとを有することを特徴とするスペクトラム拡散通信方法。
【0031】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の第1の実施の形態のブロック構成図である。図1(a)は送信機、図1(b)は受信機である。複数のユーザで同じ構成をとるが、異なるユーザの送信機と受信機として送受信動作を説明する。
図中、図1(a)において、1は符号化部、2はインタリーブ部、3は分配部、4は情報変調部、5は拡散符号選択部、6は拡散部、7は無線回路部である。
符号化部1、インタリーブ部2、情報変調部4は図12の符号化部1、インタリーブ部2、情報変調部4の各1系統と同様のものである。無線回路部7は図12の無線回路部45と同様のものである。
音声,動画像等をデジタルデータ化した入力データは、符号化部1で符号化され、インタリーブ部2で順序を入れ替えられる。その後、分配部3は、インタリーブされた送信データを2系統に分配する。
第1の系統のデータ列は、従来と同様に情報変調部4に出力され、所定の情報変調、例えばQPSK変調により、I,Qの2系統の変調データとなる。
第2の系統のデータ列は、拡散符号選択部5に出力される。
【0032】
拡散部6は、従来とは異なり、第2の系統のデータ系列に応じて選択された拡散符号によって、情報変調された第1の系統のデータ列を拡散する。
無線回路部7は、スペクトラム拡散された信号が搬送波によって変調されたアナログの送信信号となる。
この実施の形態においても、使用される拡散符号長nが可変であることは従来と同様であるが、加えて、拡散符号選択部5で生成され、拡散部6で使用される拡散符号は、符号長がnの複数の拡散符号候補の中からm個の拡散符号候補が割り当てられ、第2の系統のデータ系列に応じて1個選択される。この拡散符号候補の候補数mは可変である。上述した値n,mはレート情報データに基づいて拡散符号選択部5において変更される。
それに伴い、一般的には、符号化部1,インタリーブ部2,分配部3,情報変調部4,拡散部6においても、レート情報データに基づいて設定が制御される。なお、複数個の拡散符号候補の中から1個の拡散符号を選択することによってデータを伝送する技術自体は、「M−aryスペクトラム拡散通信システム」として従来より知られているが、伝送レートの制御を目的として、割当てる拡散符号候補の数mの変更制御をするものではなかった。
【0033】
一方、図1(b)に示す受信機側で、8は無線回路部、91〜9mは逆拡散部、10は比較部、11は情報復調部、12は情報生成部、13は再構成部、14はデインタリーブ部、15は復号化部である。
無線回路部8は、図12の無線回路部47と同様のものである。情報復調部11、デインタリーブ部14、復号化部15は、図12の情報復調部11、デインタリーブ部14、復号化部15の各1系統と同様のものである。
m個の逆拡散部91〜9mは、受信信号が無線回路部8で変換されて得られたベースバンド信号のI,Q成分を、送信側で選択された拡散符号候補(m個)と一致する拡散符号を用いて逆拡散する。ここでは、送信機において拡散符号を選択する際に用いられた拡散符号候補の数をmとしたために、逆拡散手段がm個必要となる。
このmの値も可変であり、かつ、拡散符号長nの拡散符号はn個あるので、全ての拡散符号候補を使用するときには、m=nとなって、n個の逆拡散部91〜9nが使用される。
【0034】
比較部10は、複数の逆拡散部91〜9mの逆拡散出力のなかから、最大のピーク値を出力した1個の逆拡散部で用いている拡散符号を、最も確からしいものとして選択し、この選択された拡散符号を、送信機で選択された逆拡散符号と一致するものであると判定(最尤判定)する。比較部10は、選択された拡散符号で逆拡散された出力信号(選択逆拡散出力信号)と、判定されたのがどの逆拡散符号かを示す選択データとを出力する。
情報生成部12においては、この選択データに応じて、送信機側の拡散符号選択部5で拡散符号を選択する際に使用された第2の系統のデータが生成される。なお、比較部10に情報生成部12と同様の機能を持たせれば、比較部10から出力される選択信号を、直ちに、第2の系統のデータとすることができる。
【0035】
一方、選択逆拡散出力信号は情報復調部11で復調され、送信側の第1の系統のデータ列を出力する。再構成部13において、第1,第2の系統のデータ列を再構成した後にデインタリーブ、復号化の処理を行うことで出力データが得られる。
上述した説明では、情報変調としてQPSKを例にして説明したが、情報変調方式は特に限定されない。BPSKのように、I相のみの場合であってもよい。拡散変調は、I相,Q相について独立して拡散変調していたが、I相,Q相を同じ拡散符号を用いて拡散しても良い。
使用される拡散符号候補の拡散符号長nおよび使用数mは、レート情報データに基づいて時間的に変化し、逆拡散部91〜9m,比較部10は、レート情報データによって制御される。それに伴い、情報復調部11,情報生成部12,再構成部13,デインタリーブ部14,復号化部15も、レート情報データに基づいて設定が変更制御される場合がある。
【0036】
上述した説明において、レート情報データは、従来技術と同様に、制御チャネル等の別のチャネルで送信したり、ユーザの情報とともに時間多重して送信することにより、受信機に送信する。このレート情報データは、例えば、所定時間長のフレーム単位で送信すればよい。
伝送レートと、使用される拡散符号候補の拡散符号長nおよび割当て数mの組み合わせは、必ずしも1対1対応しない。しかし、あらかじめ伝送レートとm個の拡散符号候補との対応テーブルを、送信機,受信機において用意してあれば、単に、レート情報データを送信するだけで、各数値を決定することができる。後述するように、複数のユーザに対して、拡散符号候補を割当てる場合がある。このような場合、レート情報データとユーザ数を送信することとし、上述した対応テーブルも、ユーザ数を条件に入れて作成する。
必ずしもレート情報データやユーザ数を送信する必要はなく、m個の拡散符号候補がわかる制御情報であれば何でもよく、割当てられたm個の拡散符号候補そのものを、受信機に送信してもよい。
【0037】
上述した説明では、送信機側において、伝送レートに応じて各数値の決定を行い、レート情報データを受信側に送信する場合について説明した。これに代えて、受信側から送信側に伝送レートあるいは、上述したようなm個の拡散符号候補がわかる制御情報を送信側に送信し、送信側では受信したレート情報データ等にしたがって各数値の決定を行ってもよい。
【0038】
次に、図1に示したブロック構成の特徴的な動作について、図2〜図8を参照して具体的に説明する。
図2〜図5は、図1に示した実施の形態において、第2の系統のデータ列に基づいて、複数nの拡散符号候補から複数mの拡散符号を割当てて、その中から1個の拡散符号を選択する際の変換テーブルの一例を示す説明図である。また、拡散符号長nは、割当てられた候補内では同じ値とした場合を示している。
拡散符号候補として直交符号を用いる。したがって、符号長n=8の場合、8個の拡散符号候補がある。直交符号の一例として、図13,図14を参照して説明した階層型直交符号を用いているが、これ以外の直交符号であってもよい。
【0039】
図2は、1ユーザが、拡散符号長n=16の全拡散符号候補の1個を選択する場合の変換テーブルの説明図である。
第2の系統の入力データ4ビットに応じて、m=16個の拡散符号が割当てられている。1ユーザに16個の拡散符号を全て割当てているので、第2の系統のデータ列の3ビット毎に、1個の拡散符号を選択する。従来技術では入力データによって拡散符号の変更を行うことはない。そのため、本発明の実施の形態では、1つの拡散符号を選択することにより、1シンボル当たり、第2の系統のデータとして、4ビットだけ多くのデータを伝送できる。
【0040】
ここで、情報変調のシンボルは、QPSK変調以上の多値変調において、基準周波数信号と同相のI成分、これと直交するQ成分で構成される。したがって、このような拡散符号の選択するための処理は、I相成分,Q相成分のそれぞれに独立して行うことができる。すなわち、独立して拡散符号の割当てができ、4+4=8ビットだけ多くのデータを伝送できる。
情報変調に関し、従来と同様のQPSKを用いた場合には、情報変調によって、第1の系統のデータ列の1シンボル当たり2ビットを処理する。したがって、従来技術では1シンボル当たり、2ビットしか伝送できなかったものが、図2の拡散符号候補を用いた場合には、1シンボル当たり、4+4+2=10ビットを処理して伝送できる。すなわち、1チップ当たり、10/16=0.625ビットが伝送される。なお、符号化部1においては、符号化率=1、すなわち符号化部1では符号化を行なわないものとして伝送レートを説明している。なお、チップレートは従来技術と同じ値としている。
【0041】
図3は、1ユーザが、拡散符号長n=8の全拡散符号候補の1個を選択する場合の変換テーブルの説明図である。
第2の系統のデータ列3ビットに応じて、m=8個の拡散符号が割当てられている。したがって、1シンボル当たり3ビットだけ多くのデータを伝送できる。I成分,Q成分に独立して拡散符号を割当て、かつ、情報変調としてQPSKを用いた場合には、1シンボル当たり、3+3+2=8ビットを伝送できる。すなわち、1チップ当たり、8/8=1ビットが伝送される。
【0042】
図4は、2ユーザが、それぞれ、拡散符号長8の拡散符号候補の4個から1個を選択する場合の変換テーブルの説明図である。
例えば、基地局において、同時送信する複数の移動局のユーザに対して送信する場合、あるいは、同時受信する複数の移動局のユーザから受信する場合、符号長nの拡散符号候補を複数のユーザに割当てる。
拡散符号長n=8の拡散符号候補は8個あるが、これを2分して2人のユーザに割当てている。スペクトラム拡散信号によって2ユーザを弁別するために、各ユーザは相異なるm=4個の拡散符号候補を使用する。
その結果、各ユーザにおいて、第2の系統のデータ列の2ビット毎に一つの拡散符号を選択して、その2ビットに応じて、m=4個の拡散符号のなかから1個が選択される。したがって、各ユーザは、1シンボル当たり2ビットだけ多くのデータを伝送することができる。I成分,Q成分に独立して拡散符号を割当て、かつ、情報変調としてQPSKを採用した場合には、各ユーザは、1シンボル当たり、2+2+2=6ビットを送信あるいは受信できる。すなわち、1チップ当たり、6/8=0.75ビットが伝送される。
さらにユーザ数を増やしていった場合には、拡散符号長nが8の場合、8ユーザが最大ユーザ数となる。また、最大ユーザ数の場合には、従来例と同様に、割当てられる拡散符号は1個であるので、第2の系統のデータ列がなくなる。
新たに符号長nの拡散符号候補の割当てを要求したユーザに対しては、符号長nの拡散符号候補のうち、まだ他のユーザに割当てられていない所定個数の拡散符号候補を割当てる。
【0043】
図5は、1ユーザが、拡散符号長n=4の全拡散符号候補の1個を選択する場合、および、拡散符号長n=2の全拡散符号候補の1個を選択する場合の変換テーブルの説明図である。
図5(a)において、第2の系統のデータ列2ビットに応じて、m=4個の拡散符号が割当てられる。したがって、1シンボル当たり2ビットだけ多くのデータを伝送することができる。I成分,Q成分に独立して拡散符号を割当て、かつ、情報変調としてQPSKを採用した場合には、1シンボル当たり、2+2+2=6ビットを伝送できる。すなわち、1チップ当たりでは、6/4=1.5ビットが伝送される。
図5(b)において、第2の系統のデータ列1ビットに応じて、m=2個の拡散符号が割当てされている。したがって、1シンボル当たり1ビットだけ多くのデータを伝送することができる。I成分,Q成分に独立して拡散符号を割当て、かつ、情報変調としてQPSKを採用した場合には、1シンボル当たり、1+1+2=4ビットを伝送できる。すなわち、1チップ当たりでは、4/2=2ビットが伝送される。
【0044】
図6は、上述した図2,図3,図5を参照して各符号長nについて検討した結果を、1ユーザが全ての拡散符号候補の1個を選択した場合に限定してまとめた説明図である。
図6(a)〜図6(d)は、それぞれ、符号長n=16,8,4,2の拡散符号を示したものである。図6(e)は、各拡散符号長nにおける1シンボル当たりの伝送ビット数、および、1チップ当たりのビット数を説明図である。この図6(e)中、括弧内の数値は、従来技術における各値である。従来技術に比べて、1チップ当たり伝送できるビット数が多くなるが、拡散符号長が長くなるほど、両者間の伝送ビット数の差が大きくなっている。
一般に、拡散符号長nのn個の拡散符号候補のうち、m個を割当てて、第2の系統のデータ列に応じて1個の符号を選択した場合において、1チップ当たりの伝送ビット数は、情報変調としてQPSKを用い、符号化を行わないものとした場合、2(log2m+1)/nとなる。
【0045】
チップレートを固定した前提でビットレートを変更するには、複数の方法を採ることができる。
(1)ビットレートを上げるには、シンボルレートを上げればよく、そのために拡散符号長nを短くする。
(2)ビットレートを小さくするには、mの値を小さくする。
図1に示したブロック構成図では、上述した2つの方法を組み合わせることにより、ビットレートを可変にできる。
【0046】
これに対し、先に説明した従来技術のように、単に拡散符号多重数を上げることによっても、ビットレートを上げることができる。したがって、上述した第1の実施の形態を拡散符号多重の各系統に用いればよい。
ただし、従来技術では、拡散符号の選択自体をデータの送信に使用しないので、本発明の第2の実施の形態として次の方法をとることもできる。
(3)ビットレートを上げるには、割当てられたm個の拡散符号の中からk個の拡散符号を選択して同時に並列使用し、このk個の拡散符号の組み合わせに、ユーザのデータを対応させる。第1の実施の形態では、m個の拡散符号の中からk=1個の拡散符号を選択して、同時に並列使用していたと見なすことができるので、第1の実施の形態を含む上位の実施の形態といえる。
【0047】
具体的な数値を用いて説明する。
(a)拡散符号長n=8の全拡散符号候補m=8を使用して、第2のデータ列に応じて、k=2個の拡散符号の組み合わせを選択して使用する場合、mk82=28通りの選択が可能となる。その結果、拡散符号選択によって、1シンボル当たりlog228≒4.8ビットのデータを伝送することができ、情報変調のI相成分,Q相成分について、それぞれ独立して拡散変調を行うことができるので、第2のデータ列として、この2倍のデータを伝送できる。また、直交変調としてQPSKを用いたときには、各拡散符号に2ビットの第1の系統のデータ列を拡散変調できるので、第1の系統のデータ列として、2k=4ビットのデータを伝送することができる。
したがって、合計すると、1シンボル当たり、2k+log2mk)≒4+4.8=8.8ビットのデータを伝送することができる。1チップ当たりでは、そのn分の1(=1/8)のビットを伝送することができる。
【0048】
(b)拡散符号長n=8の全拡散符号候補m=8を使用して、第2のデータ列に応じて、k=3個の拡散符号の組み合わせを選択して使用する場合、83=56通りの拡散符号の選択が可能となり、1シンボル当たり、2k+log2mk)=6+log256≒11.8ビットのデータを伝送することができ、1チップ当たり、11.8/n=1.475ビットを伝送することができる。
図1(b)の受信機においては、比較部10は、複数の逆拡散部91〜9mの出力から、同じタイミングでピーク値を出力するk個の出力を検出することにより、並列に組み合わされた拡散符号を判定する。情報生成部12では、判定されたk個の拡散符号から、図1(b)の送信機において、拡散符号選択に使用された第2の系列のデータに一致するデータを生成する。
上述した説明では、kの値を、情報変調のI相成分,Q相成分について同じ値としたが、それぞれ独立して設定することも可能である。
【0049】
以上の第1〜第3の方法を組み合わせることによって、伝送レートを可変することができる。
この実施の形態でも、情報変調方式は特に限定されない。BPSKのようにI相のみの場合であってもよい。拡散変調は、I相,Q相について独立して拡散変調していたが、I相,Q相を同じ拡散符号を用いて拡散しても良い。
なお、複数の拡散符号の組み合わせによってユーザのデータを伝送する方法自体は、「並列組み合わせスペクトラム拡散通信方式」として、従来より知られているが、使用できる拡散符号候補は固定されていて、伝送レートを可変にすることを目的とするものではない。
【0050】
この第2の実施の形態でも、伝送レート(または伝送レートおよびユーザ数)と、使用される拡散符号候補の拡散符号長n,拡散符号候補の割当て数m,並列使用される拡散符号の数であるkの組み合わせとは、必ずしも1対1対応しないので、対応テーブル等を用意して、単に、レート情報データ(またはレート情報データおよびユーザ数)を送信するだけで、m個の拡散符号候補およびkの値を設定するか、あるいは、送信側から、m個の拡散符号候補およびkの値を設定するための何らかの制御情報を送信する。
あるいは、受信機側で伝送レート(または伝送レートおよびユーザ数)、あるいは、各数値を決定し、送信機側にレート情報データ(またはレート情報データおよびユーザ数)、あるいは、上述した制御情報を送信側に送信し、送信側では受信したレート情報データ(またはレート情報データおよびユーザ数)にしたがって各拡散符号候補やkの値の設定を行ってもよい。
【0051】
上述した説明では、拡散符号長nの異なる拡散符号候補を同時使用しない前提で説明した。図14を参照して説明したように、拡散符号長nの異なるものであっても、直交関係にあるものを選択することができる。このように、異なる拡散符号長の符号を組み合わせることによっても伝送レートを変更することができる。また、情報変調部4において、変調多値数を変化させても伝送レートを変更することができる。
【0052】
上述したように、本発明の第1の実施の形態は、結果として、従来技術よりも伝送レートを大きくすることができる。しかし、単に伝送量上の利点にとどまらず、拡散符号長を従来よりも長くすることができることから、マルチパスに対する処理能力も向上する。
図7は、マルチパスと本発明の第1の実施の形態で使用される拡散符号との関係の説明図である。
図中、横軸は時間、縦軸は相対受信電力である。図16を参照して説明したマルチパス伝搬路と同一の伝搬路において、符号長8の拡散符号を、その拡散符号周期を横軸の時間に合わせて示している。
従来と同じビットレート(1チップ当たり1ビット)で送信した場合を考えてみる。この想定においては、従来技術の4シンボル長が、本発明の実施の形態の場合の1シンボル長に相当する。
したがって、本発明の実施の形態の場合には、遅延波1〜3の全ての波が1シンボル長以内に含まれている。これに対し、図6を参照して説明した従来技術では、全ての遅延波1〜3が1シンボル長を超えている。したがって、説明を省略したロングコード等を用いた分離を行なわないかぎり、各遅延波1〜3は干渉信号となる。
【0053】
また、図16(c)を参照して説明したように、従来技術で符号多重を行なった場合、4個の拡散符号を用いて拡散符号多重することで、本発明の第1の実施の形態と同様に、全ての遅延波1〜3が1シンボル長を超えない。しかし、本発明の実施の形態では、あえて拡散符号多重を行わなくても、従来と同じビットレートで送信できるので、従来技術よりも、考慮する必要のある相互相関の数が減ることになる。つまり、本発明の実施の形態は、従来技術よりも少ない規模の干渉除去回路で良いことになる。
【0054】
同様に、下り回線の他ユーザの遅延波による相互相関、他セルの送信信号の回り込みによる相互相関、および、上り回線における非同期ユーザによる相互相関等の干渉除去回路も、本発明の第1の実施の形態では、送信されている拡散符号数を小さくすることができるために、簡易化される。
【0055】
本発明の第2の実施の形態において、第1の実施の形態と同じビットレートで伝送する場合には、1シンボル長をさらに長くすることができる。この場合、同時に複数の符号を並列使用するので、相互相関による干渉量が増加する。しかし、それでも、干渉の除去を行う場合に、考慮する必要のある相互相関の数が減るので、従来技術よりも少ない規模の干渉除去回路で良いことになる。
【0056】
上述した説明では、伝送レートを可変にするために、上述したn,m,kの値を変更可能にした。
しかし、上述したn,m,kの数値の変更は、伝送レートの変更以外の目的を実現するために行うこともできる。すなわち、仮に伝送レートを固定したとしても、上述した数値の組み合わせは、複数通りある。これら複数通りの組み合わせは、伝送レートが等しくても、同時使用できるユーザ数や伝送特性が異なるものとなる。
【0057】
本発明の第3の実施の形態においては、送信データに要求される伝送の正確性、およびまたは、前記拡散符号候補が割当てられるユーザ数、およびまたは、伝搬路の状況に応じて、上述した数値の組み合わせを選択するものである。
その結果、単に伝送レートに応じて制御されるだけでなく、送信データに要求される伝送の正確性、およびまたは、前記拡散符号候補が割当てられるユーザ数、およびまたは、伝搬路の状況に適応したスペクトラム拡散の態様に制御することができる。
【0058】
送信データに要求される伝送の正確性は、送信データに許容される伝送誤り率などで表されるものであり、送信データのサービス種類あるいはメディアとも関連する。例えば、音声データは正確性がさほど要求されないが、電算機処理データは正確性が要求される。したがって、送信データのサービス種類あるいはメディア(例えば、音声データ、電算機処理データ、静止画像データ、動画像データ)に応じて自動的に決定することもできる。
伝送レート一定の条件で、正確性の要求される送信データの場合には、例えば、上述したnについては大きく、kについては小さく、mについては大きくすればよい。
また、ユーザ毎に送受信ができるように、同じ符号長nの拡散符号候補を用いるユーザ数が多くなるほど、割当てる拡散符号候補の数mを小さくしなければならない。したがって、ユーザ数に応じて拡散の態様を制御する。
また、伝搬路の状況とは、受信機における受信信号レベル(当該送信機からの受信信号レベルの他、他の送信機からの受信信号レベルでもよい)、干渉波レベル、遅延波の遅延時間などで表されるものである。
伝送レート一定の条件で、伝搬路の状況が不良のときには、例えば、上述したnについては大きく、kについては小さく、mについては大きくすればよい。
【0059】
この実施の形態のブロック構成図は、図示を省略した。しかし、図1において、「レート情報データ」を、上述した諸条件に置き換えて、n,m,kの値を設定するための情報とすればよい。上述した諸条件と上述した数値との対応テーブルをあらかじめ用意しておいてもよい。この場合も、送信側から符号長nのm個の拡散符号候補、および、kの値を制御するための制御情報を、スペクトラム拡散信号の送信側から受信側に送信するか、逆に、上述した制御情報を受信機側から送信側に送信してもよい。送信側または受信側が基地局である場合は、この基地局が移動局のスペクトラム拡散の態様を制御すればよい。
【0060】
図8は、伝送レートが等しくなる拡散符号長n,割当てられる拡散符号候補の数m,並列使用される拡散符号の数であるkの組み合わせ例の説明図である。
図8(a)は、1ユーザが拡散符号長n=16の拡散符号候補のうち、m=8=23の候補が割当てられ、その中から、1個の拡散符号を第2のデータ列に応じて選択する場合を示す。情報変調としてQPSKを使用したとき、1シンボル当たりのデータビットは、3+3+2=8ビットとなり、1チップ当たり0.5ビットである。
図8(b)は、1ユーザが拡散符号長8の拡散符号候補のうち、m=2=21の候補が割当てられ、その中から、1個の拡散符号を第2のデータ系列に応じて選択する場合を示す。情報変調としてQPSKを使用したとき、1シンボル当たりのデータビットは、1+1+2=4ビットとなり、1チップ当たり0.5ビットである。
したがって、図8(a),図8(b)の両者の伝送レートは等しい。
しかし、拡散利得(1シンボル当たりのチップ数)の観点からは、図8(a)の場合が拡散利得=16であるのに対し、図8(b)の場合は8である。したがって、伝送の正確性は図8(a)の方が良い。
一方、同時送信可能なユーザ数の観点からすると、図8(a)の場合が2ユーザ止まりであるのに対して、図8(b)の場合は、4ユーザに割当てることができる。
【0061】
次に、図1を参照して説明した第1の実施の形態を、複数のサブキャリアを用いたCDMA通信システム、例えば、OFDM(Orthogonal Frequency-Division Multiplexing)の各サブキャリアにおけるスペクトラム拡散信号生成部の構成に適用した場合について、図9,図10を参照して説明する。サブキャリア総数はs本とする。複数の拡散符号の組み合わせをデータ伝送に用いる第2の実施の形態、および、伝送レートを可変にする目的以外にも使用する第3の実施の形態も同様に適用することができる。
【0062】
図9は、本発明の第4の実施の形態のスペクトラム拡散通信システムにおける送信機のブロック構成図である。
図中、図1と同様な部分には同じ符号を付している。21は分配部である。22はスペクトラム拡散信号生成部であって、サブキャリア毎に同じ構成が設けられる。ただし、サブキャリア1のブロックにおいては、レート情報挿入部23が設けられている。
24は逆高速フーリエ変換処理部、25はパラレル/シリアル変換部、26はガード挿入部である。図示を省略するが、各サブキャリア毎に、フェージング歪補償のためのパイロット信号がユーザデータ中に挿入されて逆高速フーリエ変換される。27は無線回路部であって、図1の無線回路部7と同様の構成である。
【0063】
入力データは、分配部21により、スペクトラム拡散信号生成部22の各サブキャリア1〜sのチャネルに分配される。レート情報データは、サブキャリア1に設けられたレート情報挿入部23において、フレーム毎に挿入される。
また、各周波数帯域は同じであるので、全てのサブキャリア1〜sのチャネルにおける、情報変調部4,拡散符号数選択部5、および、拡散部6は、レート情報データにより、あらかじめ決められた、共通の情報変調速度(シンボルレート。チップレートが固定であるので、拡散符号長nによって決まる)、共通の拡散符号候補割当て数m(第2の実施の形態では、さらに、共通の並列使用される拡散符号の数k)により処理することができる。したがって、各サブキャリア1〜s毎に、レート情報データを付加する必要がない。
【0064】
このようにして処理されたサブキャリア1〜s毎のスペクトラム拡散信号は、逆高速フーリエ変換(逆FFT)処理部24で時間信号に変換される。
逆高速フーリエ変換処理後の信号は、パラレル/シリアル変換部25で、シリアル信号に変換された後に、ガード挿入部26においてガードインターバルを挿入し、無線回路部27を経て、送信される。
なお、ガードインターバルは、逆FFTの一処理単位(1FFTシンボル)毎に、後半のt/N時間分のデータを一処理単位の先頭部に付加する処理である。ここで、定数tは1FFTシンボル周期を示し、定数Nは1<Nの実数である。MMAC(Multimedia Mobile Access Communication system)などでは、N=10程度の値が用いられている。
受信側においては、このガードインターバルによって、遅延波が後続の逆FFTの処理単位内に入り込んで干渉を引き起こさないようにする。また、このガードインターバルは、自身の信号の一部を用いているので周波数成分が元と同じであり、挿入の影響は小さい。
【0065】
図10は、本発明の第4の実施の形態のスペクトラム拡散通信システムにおける受信機のブロック構成図である。
図中、31は無線回路部であって、図1の無線回路部8と同様な構成である。32はガード除去部、33はシリアル/パラレル変換処理部、34は高速フーリエ変換処理部、35はレート情報判定部である。
【0066】
受信信号は、無線回路部31でベースバンド信号となる。ガード除去部32でガードインターバルを除去した後に、シリアル/パラレル変換処理部33で、パラレル信号への変換処理を行う。その後、高速フーリエ変換処理部34でサブキャリア毎の信号に変換される。
逆拡散部91〜9m、比較部10、情報復調部11,情報生成部12は、図1と同様なもので、各サブキャリア1〜s毎に同じ構成が設けられている。
36は各サブキャリア1〜sの系統毎に設けられたフェージング歪補償部であって、例えば、各サブキャリア1〜s毎に送信側で挿入されていたパイロット信号を抽出して、フェージングによる受信信号の位相変動および振幅変動を推定して、受信信号が受けていたフェージング歪を補償する。
【0067】
送信側でサブキャリア1のスペクトラム拡散信号に挿入されたレート情報データを、サブキャリア1のレート判定部35判定した結果により、各サブキャリア1〜sの逆拡散部91〜9m等の処理が行われる。
37は再構成部であって、全てのサブキャリア1〜sの系統の出力データを再構成した出力データを出力する。この再構成部37においても、レート情報判定部35により得られたレート情報データが用いられる場合がある。
【0068】
図11は、図9,図10に示した本発明の第4の実施の形態におけるレート情報データを含んだ信号フォーマットの説明図である。
図11(a),図11(b)は、2つの具体例を示している。いずれの例においても、各サブキャリア1〜s毎に、送信データとレート情報データとの関係を示している。
図11(a)においては、1FFTシンボル周期毎に、サブキャリア1のチャネルにのみ、レート情報データが挿入されている。
これに対し、図11(b)においては、各サブキャリア1〜sにおいて、レート情報データが1FFTシンボル周期毎のデータ列に挿入されている。
各サブキャリア1〜sのチャネルで同じ伝送レートを用いる場合には、図11(a)の伝送フォーマットを用いることにより、レート情報をサブキャリア毎に送る必要がなくなるので、装置の簡易化を図ることができる。
各サブチャネルで異なる伝送レートを使用することもでき、この場合には、図11(b)の伝送フォーマットで送信すればよい。
なお、上述したレート情報データは、一例であり、第1ないし第3の実施の形態において説明した、制御情報に置き換わる場合もある。
以上、第4の実施の形態として、複数のサブキャリアを用いたCDMA通信システムについて説明した。この他に、複数のキャリアを用いたCDMA通信システムもある。このシステムでは、図9,図10においける各サブキャリアのチャネルの構成をキャリア1〜sのチャネルの構成として採用すればよい。
【0069】
本発明に係るスペクトラム拡散通信システムは、従来技術のスペクトラム拡散通信方法を併用したものとして実施することもできる。
すなわち、従来技術のスペクトラム拡散通信方法に従うときには、送信データを拡散符号の選択のためには分配しない。選択される拡散符号は、ユーザの送信データの情報によっては変化することなく、従来技術の制御方式にしたがって、伝送レートの変更等によってのみ変化させるようにする。従来技術の制御方式によって拡散符号多重を行うときにも、選択される複数の拡散符号は、ユーザの送信データの情報によっては変化させない。
【0070】
具体的には、従来技術のスペクトラム拡散通信方法に従うときには、送信データをそのままあるいは分配して第1ないし第k(kは1以上の整数)のデータ列とし、前記第1ないし第kのデータ列をそれぞれ情報変調し、符号長n(nは2以上の整数)の拡散符号候補からm=k個の前記拡散符号候補を割当てて選択し、選択されたk個の拡散符号を用いて、それぞれ情報変調された前記第1ないし第kのデータ列を拡散し、スペクトラム拡散信号として送信し、前記スペクトラム拡散信号を受信し、前記m=k個の拡散符号を用いて、前記スペクトラム拡散信号を逆拡散し、前記逆拡散出力を情報復調することにより、前記第1ないし第kのデータ列を出力し、出力された前記第1ないし第kのデータ列をそのままあるいは再構成して受信データとし、前記n,m=kの値の少なくとも1つの値を、前記送信データに要求される伝送レートに応じて可変制御する。
【0071】
本発明に係るスペクトラム拡散通信システムに従うか、従来技術のスペクトラム拡散通信方法に従うかは、送信データに要求される伝送レート、送信データに要求される伝送の正確性、拡散符号候補が割当てられるユーザ数、伝搬路の状況といった少なくとも1つの条件に応じて切り替えてもよい。
あるいは、送信側、受信側のいずれか一方の装置が、従来技術のスペクトラム拡散通信方法にしか対応できない装置であるときに、他方の装置が本発明に係るスペクトラム拡散通信システムに従わずに、従来技術のスペクトラム拡散通信方法に従うようにしてもよい。
【0072】
【発明の効果】
本発明は、上述した説明から明らかなように、高速伝送を行う際の多重する符号数が減るという効果を奏する。
高速伝送を行う際の拡散符号のチップレートを低速に抑えることで、符号周期を超えるマルチパスを軽減し、自身のマルチパスによる干渉の除去回路の回路規模の増大を抑圧することができる。
その結果、高速データから低速データまでの様々な伝送レートでの通信を、拡散符号多重数が少なく、かつ、低いチップレートで処理できる。
これにより、シンボル周期を長くすることができるとともに、伝送効率も良いので、シンボル周期を超えるような長周期の遅延波によるマルチパス干渉を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態のブロック構成図である。
【図2】1ユーザが、拡散符号長n=16の全拡散符号候補の1個を選択する場合の変換テーブルの説明図である。
【図3】1ユーザが、拡散符号長n=8の全拡散符号候補の1個を選択する場合の変換テーブルの説明図である。
【図4】2ユーザが、それぞれ、拡散符号長8の拡散符号候補の4個から1個を選択する場合の変換テーブルの説明図である。
【図5】1ユーザが、拡散符号長n=4の全拡散符号候補の1個を選択する場合、および、拡散符号長n=2の全拡散符号候補の1個を選択する場合の変換テーブルの説明図である。
【図6】図2,図3,図5を参照して各符号長nについて検討した結果を、1ユーザが全ての拡散符号候補の1個を選択した場合に限定してまとめた説明図である。
【図7】マルチパスと本発明の第1の実施の形態で使用される拡散符号との関係の説明図である。
【図8】伝送レートが等しくなる拡散符号長n,割当てられる拡散符号候補の数m,並列使用される拡散符号の数kの組み合わせ例の説明図である。
【図9】本発明の第4の実施の形態の送信機のブロック構成図である。
【図10】スペクトラム拡散通信システムにおける受信機のブロック構成図である。
【図11】図9,図10に示したブロック構成図の形態におけるレート情報データを含んだ信号フォーマットの説明図である。
【図12】従来のスペクトラム拡散通信システムのブロック構成図である。
【図13】図12に示した従来のスペクトル拡散通信システムで使用する拡散符号の説明図である。
【図14】図13に示した拡散符号の符号生成原理の説明図である。
【図15】図13に示した拡散符号の自己相関および相互相関の一例の説明図である。
【図16】マルチパス伝搬路におけるマルチパスと図13に示した従来の拡散符号との関係の説明図である。
【符号の説明】
1…符号化部、2…インタリーブ部、3…分配部、4…情報変調部、5…拡散符号選択部、6…拡散部、7…無線回路部、8…無線回路部、9…逆拡散部、10…比較部、11…情報復調部、12…情報生成部、13…再構成部、14…デインタリーブ部、15…復号化部

Claims (1)

  1. スペクトラム拡散信号を送信するチャネルを複数チャネルとし、前記複数チャネルのスペクトラム拡散信号をそれぞれ異なるキャリアもしくは異なるサブキャリアの信号として送信するスペクトラム拡散通信方法であって、
    送信データを前記複数チャネルに分配するステップと、
    前記各チャネルに関して、当該チャネルに分配された送信データを第1ないし第(k+1)(kは1以上の整数)のデータ列に分配するステップと、
    前記第1ないし第kのデータ列をそれぞれ情報変調するステップと、
    符号長n(nは2以上の整数)の拡散符号候補からm個(mは2以上の整数)の前記拡散符号候補を割当てるステップと、
    割当てられた前記拡散符号候補の中から、前記第(k+1)のデータ列に応じてk個の拡散符号を選択するステップと、
    選択された前記k個の拡散符号を用いて、それぞれ情報変調された前記第1ないし第kのデータ列を拡散することにより、前記各チャネルのスペクトラム拡散信号とし、前記各チャネルのスペクトラム拡散信号をそれぞれ異なるキャリアもしくは異なるサブキャリアの信号として送信するとともに、前記チャネルの1つに、前記符号長nのm個の拡散符号候補およぴ前記kの値を前記各チャネルに共通のものとして制御するための制御情報を挿入して送信するステップと、
    前記n,m,kの値の少なくとも1つの値を前記各チャネルに共通の値として前記送信データに要求される伝送レートに応じて可変制御するステップとを有することを特徴とするスペクトラム拡散通信方法。
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