JP3801020B2 - 同調アンテナ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、携帯機器等に使用される同調アンテナに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のアンテナは、図10に示すように、伸縮自在のロッドアンテナ1a、1bで形成されていた。そして、使用時においては、このロッドアンテナ1a、1bを伸ばして使用していた。この場合、ロッドアンテナ1a、1bを伸ばすとその長さ2は略1mとなり、大きな場所を取るものであった。なお、3はロッドアンテナ1a、1bの出力端子である。そして良好な受信状態を得るためには、1m程度の長さを有するロッドアンテナ1a、1bを動かして、最大感度の位置を探していた。
【0003】
4は、出力端子3から出力されるロッドアンテナ1a、1bの出力であり、図11はその出力特性図である。図11において、横軸5は周波数(MHz)であり、縦軸6はゲイン(dBi)である。また、7はVHFのローバンド(90MHz〜108MHz)であり、8はVHFのハイバンド(170MHz〜222MHz)である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながらこのような従来の構成では、図10に示すように、ロッドアンテナ1a、1bを伸ばすと大きくなって扱い辛かった。また、縮めていたとしてもかなり大きくなり携帯には不向きであった。
【0005】
本発明は、このような問題点を解決するもので、小型化された同調アンテナを提供することを目的としたものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するために本発明の同調アンテナは、少なくとも2つ以上の周波数帯域から成る地上波信号を受信するとともに、前記夫々の帯域に対応する個々の同調アンテナから構成される同調アンテナであって、第1のアンテナコアに巻かれた第1の導体と、この第1の導体の両端に並列接続された第1の可変容量コンデンサと、前記並列接続された第1の並列接続体の一方の端子とグランド端子との間に接続された第1のコンデンサと、前記第1の並列接続体の一方の端子が第1のインピーダンス素子を介して接続された同調電圧供給端子と、前記第1の並列接続体の他方の端子が接続された第1の出力端子とを有する第1の同調アンテナと、第2のアンテナコアに巻かれた第2の導体と、この第2の導体の両端に並列接続された第2の可変容量コンデンサと、前記並列接続された第2の並列接続体の一方の端子と前記グランド端子との間に接続された第2のコンデンサと、前記第2の並列接続体の一方の端子が第2のインピーダンス素子を介して接続された前記同調電圧供給端子と、前記第2の並列接続体の他方の端子が接続された第2の出力端子とを有する第2の同調アンテナとを備え、前記第1のアンテナコアと前記第2のアンテナコアとは直線状に連結して配置するとともに、前記第1のアンテナコアと前記第2のアンテナコア上に回路基板を装着し、この回路基板上に少なくとも前記第1、第2の可変容量コンデンサを装着し、前記2つ以上の周波数帯の内、低い方の周波数帯を前記第1の同調アンテナで受信し、高い方の周波数帯を前記第2の同調アンテナで受信するとともに、前記第1のアンテナコアの透磁率は前記第2のアンテナコアの透磁率より大きくし、前記第1、第2のインピーダンス素子は、それぞれ前記第1、第2の可変容量コンデンサのカソード端子の近傍に配置し、前記第1、第2のインピーダンス素子はリフロー半田付されたものである。
【0007】
これにより、小型化された同調アンテナが実現できる。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1に記載の発明は、少なくとも2つ以上の周波数帯域から成る地上波信号を受信するとともに、前記夫々の帯域に対応する個々の同調アンテナから構成される同調アンテナであって、第1のアンテナコアに巻かれた第1の導体と、この第1の導体の両端に並列接続された第1の可変容量コンデンサと、前記並列接続された第1の並列接続体の一方の端子とグランド端子との間に接続された第1のコンデンサと、前記第1の並列接続体の一方の端子が第1のインピーダンス素子を介して接続された同調電圧供給端子と、前記第1の並列接続体の他方の端子が接続された第1の出力端子とを有する第1の同調アンテナと、第2のアンテナコアに巻かれた第2の導体と、この第2の導体の両端に並列接続された第2の可変容量コンデンサと、前記並列接続された第2の並列接続体の一方の端子と前記グランド端子との間に接続された第2のコンデンサと、前記第2の並列接続体の一方の端子が第2のインピーダンス素子を介して接続された前記同調電圧供給端子と、前記第2の並列接続体の他方の端子が接続された第2の出力端子とを有する第2の同調アンテナとを備え、前記第1のアンテナコアと前記第2のアンテナコアとは直線状に連結して配置するとともに、前記第1のアンテナコアと前記第2のアンテナコア上に回路基板を装着し、この回路基板上に少なくとも前記第1、第2の可変容量コンデンサを装着し、前記2つ以上の周波数帯の内、低い方の周波数帯を前記第1の同調アンテナで受信し、高い方の周波数帯を前記第2の同調アンテナで受信するとともに、前記第1のアンテナコアの透磁率は前記第2のアンテナコアの透磁率より大きくし、前記第1、第2のインピーダンス素子は、それぞれ前記第1、第2の可変容量コンデンサのカソード端子の近傍に配置し、前記第1、第2のインピーダンス素子はリフロー半田付された同調アンテナであり、アンテナを同調アンテナとしているので、小型化ができるとともに、高感度のアンテナが実現できる。また、低い方の周波数帯のアンテナコアに透磁率の大きな材料を用いているので、このコアに巻かれた導体のインダクタンスが大きくなり、更なる小型化を図ることができる。
【0009】
また、第1のアンテナコアと第2のアンテナコアとは直線状に連結しているので、互いのアンテナの指向性が妨害を与えることは無く、良好なアンテナ指向性が得られる。
【0010】
更に、同調アンテナを電子部品が一体となってモジュール化しているので、各部品の配置を考慮することなく充分なアンテナ性能を引き出すことができる。また、小型化が実現できるとともに、取り扱いが容易となる。
【0011】
更にまた、第3のコンデンサと第1のインダクタンス素子とで第1のインピーダンス整合回路を形成するとともに、第4のコンデンサと第2のインダクタンス素子とで第2のインピーダンス整合回路を形成しているので、外部回路とのインピーダンス整合が行われ、効率良く受信電力を供給することができる。
【0012】
更に、第1の同調アンテナを形成する第1のインピーダンス素子の一端は、第1の可変容量コンデンサのカソード端子の近傍に装着されるとともに、第2の同調アンテナを形成する第2のインピーダンス素子の一端は、第2の可変容量コンデンサのカソード端子の近傍に装着されているので、可変容量コンデンサとインピーダンス素子との間のインダクタンスの変動が少なくなり、共振特性が安定する。
【0013】
更にまた、第1の同調アンテナを形成する第1のインピーダンス素子と、第2の同調アンテナを形成する第2のインピーダンス素子とはリフロー半田付されているので、リフロー時に溶融された半田によるセルフアライメント効果でインピーダンス素子の装着位置が一定となる。従って、可変容量コンデンサとインピーダンス素子との間のインダクタンスの変動が少なくなり、同調特性が安定する。
【0014】
請求項に記載の発明は、第1の出力端子と第2の出力端子とは接続されて一つの出力端子とした請求項1に記載の同調アンテナであり、2つの同調アンテナは、低い方の周波数帯と高い方の周波数帯の受信とに夫々分離されており、その間の減衰を充分にとることができ、互いに妨害を与えることは無い。従って、出力端子を一つにすることができ、小型化を図ることができるとともに、扱いが容易になる。
【0015】
請求項に記載の発明は、第1のアンテナコアの材質はフェライト材料が用いられるとともに、第2のアンテナコアの材質には誘電体基板材料が用いられた請求項1に記載の同調アンテナであり、低い方の周波数帯のアンテナコアの材質に透磁率の高いフェライト材料を用いているので、インダクタンスを大きくすることができ、結果として巻数を少なくすることができ、小型化を図ることができる。また、高い方の周波数帯のアンテナコアの材質には誘電体基板を用いているので、低価格化を図ることができる。
【0016】
請求項に記載の発明は、第1の同調アンテナはVHF帯のローバンド受信用とし、第2の同調アンテナはVHF帯のハイバンド用にするとともに、この第2の同調アンテナにUHF帯受信用の第3の同調アンテナを連結した請求項に記載の同調アンテナであり、3つの周波数帯を受信でき、且つ、小型で且つ感度の良い同調アンテナを実現することができる。従って、携帯電話等に本発明による同調アンテナを使用すれば、携帯電話でTV受信を楽しむことができる。
【0017】
請求項に記載の発明の第1のアンテナコアは、セラミックにフェライトのペースト材を塗布して焼成した請求項に記載の同調アンテナであり、ペースト材を塗布するだけなので、2つの材料を連結する必要がなく製造が容易になる。
【0018】
請求項に記載の発明の第1のアンテナコアは、基材の中心に穴を設け、この穴にフェライト材が挿入された請求項に記載の同調アンテナであり、穴にフェライト材を挿入することにより、略フェライト材の性能を有する同調アンテナが実現でき、2つの材料を連結する必要がなく製造が容易となる。
【0019】
請求項に記載の発明は、第2のアンテナコアの誘電体基板材料に巻かれた導体は、パターンとスルーホールで形成された請求項に記載の同調アンテナであり、エッチング技術で形成できるので、低価格になるとともに量産化が容易となる。また、薄型化を図ることもできる。
【0020】
請求項に記載の発明は、第2のアンテナコアの誘電体基板材料に巻かれた導体は、線材で形成された請求項に記載の同調アンテナであり、線材を用いることにより、Qが大きくなり出力レベルが大きくなる。また、階層巻が簡単にできるので、小型化を図ることができる。
【0021】
請求項に記載の発明は、第1の同調アンテナを形成する第1の並列接続体の他方の端子に第3のコンデンサを介して第1の出力端子を接続するとともに、前記第1の出力端子とグランド端子との間に第1のインダクタンス素子を挿入し、第2の同調アンテナを形成する第2の並列接続体の他方の端子に第4のコンデンサを介して第2の出力端子を接続するとともに、前記第2の出力端子とグランド端子との間に第2のインダクタンス素子を挿入した請求項に記載の同調アンテナであり、外部回路とのインピーダンス整合が行われ、効率良く受信電力を供給することができる。
【0022】
請求項10に記載の発明は、第1の同調アンテナを形成する第1のインダクタンス素子と、第2の同調アンテナを形成する第2のインダクタンス素子とは回路基板上にパターンで形成された請求項に記載の同調アンテナであり、インダクタンス素子を特別に設ける必要はなく、回路基板のエッチング時に他の配線と同時に作成することができるので、工数を増やすことなく薄型化と低価格化に寄与することができる。
【0023】
(実施の形態1)
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。図1は本発明の実施の形態1における同調アンテナ12の回路図である。実施の形態1における同調アンテナ12は、アンテナコア11aとしてフェライトコアを用いた同調アンテナ12aと、アンテナコア11bとして誘電体基板を用いた同調アンテナ12bとが一端13で直線状に連結したものである。ここで、同調アンテナ12aはVHFのローバンド用であり、同調アンテナ12bはVHFのハイバンド用である。なお、同調アンテナ12aには添え字aを付し、同調アンテナ12bは添え字bを付している。そして、同調アンテナ12bについては同調アンテナ12aと異なる構成のみ説明して説明を簡略化している。
【0024】
先ず、同調アンテナ12aについて説明する。図1において、14aはアンテナコア11aに巻かれた導体であり、バリキャップダイオード(可変容量コンデンサの一例として用いた)15aと並列に接続されて並列接続体16aを形成している。
【0025】
そして、この並列接続体16aの一方の端17aは、固定コンデンサ18aを介してグランド端子19に接続されるとともに、固定抵抗(インピーダンス素子の一例として用いた)20aを介して同調電圧供給端子21に接続されている。
【0026】
また、並列接続体16aの他方の端22aはパターンで形成されたインピーダンス素子23aを介してグランド端子19に接続されるとともに、固定コンデンサ24aを介して出力端子25に接続されている。
【0027】
この同調アンテナ12aはVHF帯のローバンド受信用であり、固定コンデンサ18aは10PFのチップコンデンサ、固定コンデンサ24aは10PFのチップコンデンサ、固定抵抗20aは100キロオームのチップ抵抗を用いた。また、インピーダンス素子23aと固定コンデンサ24aとでインピーダンス整合回路26aを形成している。このインピーダンス整合回路26aは、並列接続体16aと出力端子25に接続される外部回路とのインピーダンスの整合を行い、接続による損失を少なくするために挿入されたものである。
【0028】
なお、固定コンデンサ24aと出力端子25との間にトランジスタで形成された増幅器を挿入しても良い。このように増幅器を挿入することにより、S/Nを向上させることができるとともに大信号を出力することができる。
【0029】
次に、同調アンテナ12bであるが、同調アンテナ12aと異なる構成は、アンテナコア11bに誘電体基板を用いて、パターンとスルーホールによりエッチング技術で導体を形成して低価格化を図ることができる。
【0030】
また、コンデンサ24bの出力は、コンデンサ24aの出力と接続されて出力端子25に接続されている。また、抵抗20bの出力は抵抗20aの出力と接続されて同調電圧供給端子21に接続されている。
【0031】
この同調アンテナ12bはVHF帯のハイバンド受信用であり、固定コンデンサ18bは10PFのチップコンデンサ、固定コンデンサ24bは10PFのチップコンデンサ、固定抵抗20bは100キロオームのチップ抵抗を用いた。また、インピーダンス素子23bと固定コンデンサ24bとでインピーダンス整合回路26bを形成している。このインピーダンス整合回路26bは、並列接続体16bとのインピーダンスの整合を行い、接続による損失を少なくするために挿入されたものである。
【0032】
なお、固定コンデンサ24bと出力端子25との間にトランジスタで形成された増幅器を挿入しても良い。このように、増幅器を挿入することにより、S/Nを向上させることができるとともに大信号を出力することができる。
【0033】
また、VHFローバンド用のアンテナコア11aには、フェライト材を用いているので、巻線数を少なくすることができ、小型化を図ることができる。
【0034】
図2は、利得特性図であり、同調電圧供給端子21に加える電圧と、出力端子25から出力される信号出力との関係を示している。横軸31は周波数(MHz)であり、縦軸32は出力端子25から出力される信号出力の利得(dBi)である。7はVHFのローバンド(90MHz〜108MHz)であり、8はVHFのハイバンド(170MHz〜222MHz)である。
【0035】
そして、同調アンテナ12aでは、同調電圧供給端子21に0.5ボルトから2.5ボルトを加えることにより利得特性曲線33はVHFのローバンドの幅34の周波数変化をする。
【0036】
同調アンテナ12bでは、同調電圧供給端子21に0.5ボルトから2.5ボルトを加えることにより利得特性曲線35はVHFのハイバンドの幅36の周波数変化をする。
【0037】
ここで、VHFローバンドの最高周波数108MHzとVHFハイバンドの最低周波数170MHzとは62MHz離れている。従って、双方の出力は充分減衰し(37)、出力端子25の出力を接続しても互いに妨害を与えることは無い。なお、これは同調アンテナ12aと同調アンテナ12bの同調電圧供給端子21に別々の場合であり、本実施の形態では同調アンテナ12aと12bの同調電圧供給端子21を接続して同じ同調電圧を供給するので、これ以上の減衰となり、妨害は少なくなる。
【0038】
このように、同調電圧供給端子21に加える電圧により、希望する信号の近くに同調することができる。従って、高出力で妨害の少ない同調アンテナ12aと同調アンテナ12bを得ることができる。
【0039】
図3は、同調アンテナ12(同調アンテナ12a、12b)の分解斜視図である。図3において、アンテナコア11aとアンテナコア11bとは一端13で連結されている。アンテナコア11aは段差41を有する凹部42が形成されており、この凹部42に導線14aが巻かれている。この導線14aには、ポリウレタン銅線、錫メッキ線、半田メッキ線、アルミ線等を用いることもできる。
【0040】
アンテナコア11bは比誘電率が10の誘電体基板であって、その表面にパターン43とスルーホール44とで導体14bを形成している。この導体14bは、アンテナコア11bの一方の端45から他方の端46に向かってらせん状に巻かれている。
【0041】
同調アンテナ12の長さ47は4〜10cm、その断面の縦48は3mm、横49は4mmのものを用いている。
【0042】
また、50は、ガラスエポキシ樹脂で形成された回路基板であり、アンテナコア11a、11bの上面と同じ寸法にしている。このことにより、部品管理が容易となるとともに自動装着も可能となる。この回路基板50上には、バリキャップダイオード15a、15bと、固定コンデンサ18a、18bと、固定抵抗20a、20bと、パターンで形成されたインピーダンス素子23a、23bと、コンデンサ24a、24bが装着されている。
【0043】
なお、ここで、固定抵抗20a、20bは夫々バリキャップダイオード15a、15bのカソード近傍に配置することが重要である。これは、固定抵抗20a、20bの半田付等により回路基板50上でのパターンによるインピーダンスの変動を少なくして同調特性を安定化させるためである。
【0044】
そして、これらの部品は全てリフロー半田で半田付される。リフロー半田付されることにより、セルフアライメント効果により全ての部品は所定の位置に安定して装着されるので、パターン長等によるインピーダンスの変化は少なくなり安定した性能が得られる。特に固定抵抗20a、20bの装着においては、その効果が顕著に現われる。
【0045】
なお、上記部品で全ての部品を回路基板50内に装着する必要は必ずしもなく、バリキャップダイオード15a、15bと固定抵抗20a、20b以外の部品は回路基板50以外に設けることもできる。
【0046】
ここで、パターンで形成された導体14bとしてポリウレタン銅線、錫メッキ線、半田メッキ線、アルミ線等を用いることもできる。これらの線材を用いることにより、Q(キュウ)を高くすることができる。また、絶縁被覆された線材を用いれば重ね巻をすることができ、インダクタンスを大きくすることができる。従って、アンテナコア11bには比誘電率の小さいガラスエポキシ樹脂材料を用いることができ低価格化を図ることができる。また、重ね巻をすることにより小型化を図ることができる。
【0047】
また、同調アンテナ12は、グランド端子19と出力端子25が一方の端の近傍と他方の端の近傍に分かれて設けられたものであり、この同調アンテナ12を携帯機器の内部のプリント基板に直接半田接続することができる。この場合において、グランド端子19や出力端子25等全ての端子はアンテナコア11bの下面にスルーホールで導出すれば、クリーム半田でプリント基板に直接面実装することができる。
【0048】
図4は同調アンテナ12の正面方向からみた指向性パターンであり、同調アンテナ12と直角方向の前後に略均等な特性51、52を有している。また、図5は、同調アンテナ12の側面方向からみた指向性パターンであり、同調アンテナ12を中心に略円形の特性53(無指向性)を有している。
【0049】
(実施の形態2)
図6は、実施の形態2における同調アンテナ60である。この同調アンテナ60は、アンテナコア61をセラミック基板で形成し、VHFのローバンド用同調アンテナ60a部にはフェライトのペースト材62を塗布したものである。VHFのハイバンド用同調アンテナ60b部は、セラミック基板そのままである。その他の部分に関しては実施の形態1と同様である。
【0050】
このように、アンテナコア61を一体化することにより、アンテナコア同士を連結する必要が無く、製造が容易となる。
【0051】
(実施の形態3)
図7は、実施の形態3における同調アンテナ70である。この同調アンテナ70は、アンテナコア71を誘電体基板で形成し、この誘電体基板71の一方に穴72を設け、この穴72にフェライト材73を挿入してVHF帯のローバンド用のアンテナコア71aを形成している。そして、このアンテナコア71a上に導体を巻いて、VHFのローバンド用の同調アンテナ70aを形成している。なお、この導体は、ローバンド用ハイバンド用共に、実施の形態1のようにパターンとスルーホールで形成しても良いし、線材を巻いても良い。
【0052】
VHFのハイバンド用同調アンテナ70b部は、誘電体基板そのままである。その他の部分に関しては実施の形態1と同様である。
【0053】
このように、アンテナコア71を一体化することにより、アンテナコア同士を連結する必要が無く、製造が容易となる。なお、この場合においてもやはり、VHFのローバンドにおいてはフェライトの効果でインピーダンス値を大きくすることができ、結果として巻線数が少なくできるので、小型化が実現できる。
【0054】
(実施の形態4)
図8は、実施の形態1〜3に示したVHFローバンド用の同調アンテナ80aと、VHFハイバンド用の同調アンテナ80bを有し、この同調アンテナ80bにUHF帯の同調アンテナ80cを連結した同調アンテナ80である。この場合、同調アンテナ80a、80b、80cは直線状に一体化されている。また、UHF帯は470MHz〜770MHzであり、出力端子81は上記3バンドを接続して、一つにすることができる。また、同調電圧供給端子82も、上記各バンドの同調電圧供給端子を接続して、一つにすることができる。
【0055】
図9は、その利得特性図であり、同調電圧供給端子82に加える電圧と、出力端子81から出力される信号出力との関係を示している。横軸83は周波数(MHz)であり、縦軸84は出力端子82から出力される信号出力の利得(dBi)である。7はVHFのローバンド(90MHz〜108MHz)であり、8はVHFのハイバンド(170MHz〜222MHz)であり、85はUHF帯(470MHz〜770MHz)である。
【0056】
そして、同調アンテナ80aでは、同調電圧供給端子82に0.5ボルトから2.5ボルトを加えることにより利得特性曲線33はVHFのローバンドの幅34の周波数変化をする。
【0057】
同調アンテナ80bでは、同調電圧供給端子82に0.5ボルトから2.5ボルトを加えることにより利得特性曲線35はVHFのハイバンドの幅36の周波数変化をする。
【0058】
また、同調アンテナ80cでは、同調電圧供給端子82に0.5ボルトから2.5ボルトを加えることにより利得特性曲線86はUHFバンドの幅87の周波数変化をする。
【0059】
ここで、VHFローバンドの最高周波数108MHzとVHFハイバンドの最低周波数170MHzとは62MHz離れているので、その出力は充分減衰し(37)、同調電圧供給端子の出力とを接続しても互いに妨害を与えることは無い。また、UHF帯についても、VHFハイバンドの最高周波数222MHzとUHFの最低周波数470MHzとは248MHz離れているので、その出力は充分減衰し(88)、同調電圧供給端子の出力とを接続しても互いに妨害を与えることは無い。従って、出力端子81を一つにすることができる。
【0060】
このように、同調電圧供給端子82に加える電圧により、受信を希望する信号の近くに同調することができる。従って、高出力で妨害の少ない同調アンテナ80を得ることができる。
【0061】
以上説明したように、同調アンテナ80を携帯機器の内部に内蔵することにより、アンテナを動かして、最大感度を探る必要はなく(略無指向性である)、操作が簡単である。また、外部にアンテナが露出することはなく、デザイン的にも優れたものである。
【0062】
なお、同調アンテナ80のグランド端子89と出力端子81を回路基板を介して同調アンテナ80の一方の端の近傍に設けることもできる。この場合、同調アンテナ80の一方の端近傍に支点を設け、携帯機器に回動自在に装着する。このように装着することにより、不使用のときは下方に下げて携帯に便利にするとともに、使用時においては上方に回動させてアンテナの受信感度を向上させることができる。
【0063】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、アンテナを同調アンテナとしているので、小型化ができるとともに、高感度のアンテナが実現できる。また、低い方の周波数帯のアンテナコアに透磁率の大きな材料を用いているので、このコアに巻かれた導体のインダクタンスが大きくなり、更なる小型化を図ることができる。
【0064】
また、第1のアンテナコアと第2のアンテナコアとは直線状に連結しているので、互いのアンテナの指向性が妨害を与えることは無く、良好なアンテナ指向性が得られる。
【0065】
更に、同調アンテナを電子部品が一体となってモジュール化しているので、各部品の配置を考慮することなく充分なアンテナ性能を引き出すことができる。また、小型化が実現できるとともに、取り扱いが容易となる。
【0066】
更にまた、第3のコンデンサと第1のインダクタンス素子とで第1のインピーダンス整合回路を形成するとともに、第4のコンデンサと第2のインダクタンス素子とで第2のインピーダンス整合回路を形成しているので、外部回路とのインピーダンス整合が行われ、効率良く受信電力を供給することができる。
【0067】
また、第1、第2のインダクタンス素子は、同調電圧供給端子に加えられる電圧のグランド端子への接地素子として共用される。従って、部品点数が少なくなり小型化と低価格化に寄与する。
【0068】
更に、第1の同調アンテナを形成する第1のインピーダンス素子の一端は、第1の可変容量コンデンサのカソード端子の近傍に装着されるとともに、第2の同調アンテナを形成する第2のインピーダンス素子の一端は、第2の可変容量コンデンサのカソード端子の近傍に装着されているので、可変容量コンデンサとインピーダンス素子との間のインダクタンスの変動が少なくなり、共振特性が安定する。
【0069】
更にまた、第1の同調アンテナを形成する第1のインピーダンス素子と、第2の同調アンテナを形成する第2のインピーダンス素子とはリフロー半田付されているので、リフロー時に溶融された半田によるセルフアライメント効果でインピーダンス素子の装着位置が一定となる。従って、可変容量コンデンサとインピーダンス素子との間のインダクタンスの変動が少なくなり、同調特性が安定する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1による同調アンテナの回路図
【図2】 同、特性図
【図3】 同、組立斜視図
【図4】 同、正面から見た指向性の特性図
【図5】 同、側面から見た指向性の特性図
【図6】 本発明の実施の形態2による同調アンテナのアンテナコアの正面図
【図7】 本発明の実施の形態3による同調アンテナのアンテナコアの断面図
【図8】 本発明の実施の形態4による同調アンテナの回路図
【図9】 同、特性図
【図10】 従来のアンテナの正面図
【図11】 同、特性図
【符号の説明】
11a アンテナコア
11b アンテナコア
12a 同調アンテナ
12b 同調アンテナ
14a 導体
14b 導体
15a バリキャップダイオード
15b バリキャップダイオード
16a 並列接続体
16b 並列接続体
17a 一方の端
17b 一方の端
18a コンデンサ
18b コンデンサ
19 グランド端子
20a インピーダンス素子
20b インピーダンス素子
21 同調電圧供給端子
22a 他方の端
22b 他方の端
25 出力端子
50 回路基板

Claims (10)

  1. 少なくとも2つ以上の周波数帯域から成る地上波信号を受信するとともに、前記夫々の帯域に対応する個々の同調アンテナから構成される同調アンテナであって、第1のアンテナコアに巻かれた第1の導体と、この第1の導体の両端に並列接続された第1の可変容量コンデンサと、前記並列接続された第1の並列接続体の一方の端子とグランド端子との間に接続された第1のコンデンサと、前記第1の並列接続体の一方の端子が第1のインピーダンス素子を介して接続された同調電圧供給端子と、前記第1の並列接続体の他方の端子が接続された第1の出力端子とを有する第1の同調アンテナと、第2のアンテナコアに巻かれた第2の導体と、この第2の導体の両端に並列接続された第2の可変容量コンデンサと、前記並列接続された第2の並列接続体の一方の端子と前記グランド端子との間に接続された第2のコンデンサと、前記第2の並列接続体の一方の端子が第2のインピーダンス素子を介して接続された前記同調電圧供給端子と、前記第2の並列接続体の他方の端子が接続された第2の出力端子とを有する第2の同調アンテナとを備え、前記第1のアンテナコアと前記第2のアンテナコアとは直線状に連結して配置するとともに、前記第1のアンテナコアと前記第2のアンテナコア上に回路基板を装着し、この回路基板上に少なくとも前記第1、第2の可変容量コンデンサを装着し、前記2つ以上の周波数帯の内、低い方の周波数帯を前記第1の同調アンテナで受信し、高い方の周波数帯を前記第2の同調アンテナで受信するとともに、前記第1のアンテナコアの透磁率は前記第2のアンテナコアの透磁率より大きくし、前記第1、第2のインピーダンス素子は、それぞれ前記第1、第2の可変容量コンデンサのカソード端子の近傍に配置し、前記第1、第2のインピーダンス素子はリフロー半田付された同調アンテナ。
  2. 第1の出力端子と第2の出力端子とは接続されて一つの出力端子とした請求項1に記載の同調アンテナ。
  3. 第1のアンテナコアの材質はフェライト材料が用いられるとともに、第2のアンテナコアの材質には誘電体基板材料が用いられた請求項1に記載の同調アンテナ。
  4. 第1の同調アンテナはVHF帯のローバンド受信用とし、第2の同調アンテナはVHF帯のハイバンド用にするとともに、この第2の同調アンテナにUHF帯受信用の第3の同調アンテナを連結した請求項に記載の同調アンテナ。
  5. 第1のアンテナコアは、セラミックにフェライトのペースト材を塗布して焼成した請求項に記載の同調アンテナ。
  6. 第1のアンテナコアは、基材の中心に穴を設け、この穴にフェライト材が挿入された請求項に記載の同調アンテナ。
  7. 第2のアンテナコアの誘電体基板材料に巻かれた導体は、パターンとスルーホールで形成された請求項に記載の同調アンテナ。
  8. 第2のアンテナコアの誘電体基板材料に巻かれた導体は、線材で形成された請求項に記載の同調アンテナ。
  9. 第1の同調アンテナを形成する第1の並列接続体の他方の端子に第3のコンデンサを介して第1の出力端子を接続するとともに、前記第1の出力端子とグランド端子との間に第1のインダクタンス素子を挿入し、第2の同調アンテナを形成する第2の並列接続体の他方の端子に第4のコンデンサを介して第2の出力端子を接続するとともに、前記第2の出力端子とグランド端子との間に第2のインダクタンス素子を挿入した請求項に記載の同調アンテナ。
  10. 第1の同調アンテナを形成する第1のインダクタンス素子と、第2の同調アンテナを形成する第2のインダクタンス素子とは回路基板上にパターンで形成された請求項に記載の同調アンテナ。
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