JP3800633B2 - Engine exhaust gas purification device - Google Patents
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】
この発明はエンジンの排気ガス浄化装置、特に排気通路に前置触媒と主触媒とが直列に配置されていると共に、上記主触媒がリーンNOx触媒で構成されたエンジンの排気ガス浄化装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車用などのエンジンにおいては、燃焼後の排気ガス中に含まれる有害成分を減少させるために、上記有害成分のうち特に環境に対する影響の大きいCO、HC、NOxの3成分に対して優れた浄化特性を発揮する三元触媒を排気通路に設置すると共に、燃焼室に供給する混合気の空燃比(=空気/燃料)を所定の目標空燃比(例えば、理論空燃比=14.7)に維持する空燃比制御を行うようにしたものがある。この空燃比制御は、例えば吸入空気量とエンジン回転数とに基づいて目標空燃比となるように燃料供給量(基本燃料供給量)を設定すると共に、三元触媒よりも上流側における排気通路に設置したO2センサの出力信号が目標空燃比よりも空燃比のリッチ状態(燃料が過濃な状態)を示すときには基本燃料供給量を減量補正し、また上記出力信号が目標空燃比よりも空燃比のリーン状態(燃料が希薄な状態)を示すときには基本燃料供給量を増量補正することにより空燃比を目標空燃比に収束させるように行われる。
【0003】
ところで、近年においては、燃費性能の向上を図るために、所定の条件下で空燃比を理論空燃比よりもリーンな状態に制御する場合がある。その場合に、通常の三元触媒は、周知のように空気過剰率λ(=空燃比/理論空燃比)が1よりも大きくなるとNOxに対する浄化効率が著しく低下するため、大気中に排出されるNOx成分が逆に増加する場合がある。この問題に対しては、例えば特開平1−135541号公報には、リーン雰囲気におけるNOx成分に対する浄化特性を向上させたリーンNOx触媒が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、この種のエンジンにおいては、冷間時などの排気性能を向上を目的として、燃焼室に近接した排気通路に小容量の前置触媒を配設すると共に、該前置触媒の下流側に容量の大きい主触媒を配設する場合がある。その場合に、下流側の主触媒をリーンNOx触媒で構成すると、次のような問題を発生する可能性がある。
【0005】
すなわち、この種のエンジンにおいては、エンジンの目標空燃比を理論空燃比に設定する運転領域(理論空燃比領域)と、理論空燃比よりも空燃比が大きい所定のリーン空燃比(例えば、23.0)に目標空燃比を設定する運転領域(リーン空燃比領域)とが隣接して設けられる場合があり、その場合に、リーン運転中に運転状態が変化してリーン空燃比領域から理論空燃比領域に移行したときに、リーンNOx触媒から排出されるNOx成分が増加することがある。これは、燃焼室に供給される混合気の空燃比がリーン空燃比から理論空燃比に切り換えられて排気ガス中のHC成分の量が減少することから、HC成分の殆ど全てが前置触媒に吸着されて下流側のリーンNOx触媒に到達せず、リーン運転中にリーンNOx触媒に吸着されていたNOx成分が、HC成分の不足によって有効に浄化されずに流出するものと思われる。特に、エンジンのアイドル運転状態に対応して理論空燃比領域が設けられている場合には、エンジンがアイドル運転となって排気ガスの全体量も減少することから、上記の現象が特に顕著となる。
【0008】
この発明は、目標空燃比を設定する運転領域として、目標空燃比を理論空燃比に設定する理論空燃比領域と、理論空燃比よりも空燃比が大きい所定のリーン空燃比に目標空燃比を設定するリーン空燃比領域とが隣接して設けられていると共に、排気通路に前置触媒と主触媒とが直列に配置されたエンジンの排気ガス浄化装置において、主触媒をリーンNOx触媒で構成した場合における上記の問題に対処するもので、特にNOx成分の排出を効果的に抑制することを目的とする。
【0015】
すなわち、本願の請求項1に係る発明(以下、第1発明という)は、燃焼室に供給される混合気の目標空燃比を設定する運転領域として、エンジンのアイドル運転状態において目標空燃比を理論空燃比に設定する理論空燃比領域と、理論空燃比よりも空燃比が大きい所定のリーン空燃比に目標空燃比を設定するリーン空燃比領域とが隣接して設けられていると共に、排気通路に前置触媒と主触媒とが直列に配置されたエンジンにおいて、上記主触媒をリーンNOx触媒で構成すると共に、前置触媒の触媒容量に対する排気ガス容量の比率が所定値よりも小さい場合において、エンジンの運転状態が上記リーン空燃比領域から理論空燃比領域に移行したときは、目標空燃比を理論空燃比よりもリッチ側に変更する目標空燃比変更手段を設けたことを特徴とする。
【0018】
また、本願の請求項2に係る発明(以下、第2発明という)は、上記第1発明における主触媒を構成するリーンNOx触媒を、少なくとも理論空燃比よりもリッチ側におけるHC及びCOに対する浄化特を高く設定したことを特徴とする。
【0019】
また、本願の請求項3に係る発明(以下、第3発明という)は、上記第1発明の構成に加えて、少なくとも理論空燃比よりもリッチ側におけるHC及びCOに対する浄化特性が高く設定された触媒を、主触媒を構成するリーンNOx触媒の下流側に配設したことを特徴とする。
【0020】
【作用】
上記の構成によれば次のような作用が得られる。
【0028】
そして、第1発明によれば、前置触媒の触媒容量に対する排気ガス容量の比率が所定値よりも小さくなったとき、換言すれば燃焼室から排出される排気ガスの総量が減少した場合において、エンジンの運転状態が上記リーン空燃比領域から理論空燃比領域に移行したときには、目標空燃比が理論空燃比よりもリッチ側に変更されることになるので、排気ガス中のHC成分の割合が相対的に増加することになり、これによってリーンNOx触媒に到達するHC成分の量が増加することになって、リーンNOx触媒に吸着されていたNOx成分がHC成分の存在の下に効果的に還元浄化されることになる。
【0031】
また、第2発明によれば、主触媒を構成するリーンNOx触媒が、理論空燃比よりもリッチ側におけるHC及びCOに対する浄化特性が高く設定されているので、エンジンをリッチ運転したとしても過剰なHC成分やCO成分がリーンNOx触媒の触媒作用により効果的に酸化浄化されることになって、排気性能が総合的に向上することになる。
【0032】
また、第3発明によれば、理論空燃比よりもリッチ側におけるHC及びCOに対する浄化特性が高く設定された触媒が、主触媒を構成するリーンNOx触媒の下流側に配設されているので、エンジンをリッチ運転したとしても過剰なHC成分やCO成分がリーンNOx触媒の触媒作用により効果的に酸化浄化されることになって、排気性能が総合的に向上することになる。
【0033】
【実施例】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
【0034】
図1に示すように、この実施例に係るエンジン1は、エンジン本体2に形成した上下方向のシリンダボア3に嵌挿されたピストン4を有すると共に、該エンジン本体2の上部に設けられたシリンダヘッド5と上記ピストン4との間に燃焼室6が形成されている。
【0035】
また、このエンジン1には、吸、排気弁7,8を介して燃焼室6に通じる吸気通路10及び排気通路20が備えられている。そして、上記吸気通路10には、上流側から、エアクリーナ11、エアフローセンサ12、スロットルバルブ13、サージタンク14及び燃料噴射弁15が順次設けられている。
【0036】
一方、上記排気通路20には、前置触媒としての三元触媒21を内蔵したプリコンバータ22と、主触媒としてのリーンNOx触媒23を内蔵したメインコンバータ24とが直列に配置されていると共に、上記プリコンバータ22の上流側には、排気ガス中の残存酸素濃度にほぼ比例した出力電圧を発生するリニアO2センサ25が設置されている。その場合に、上記三元触媒21は通常タイプのものであって、図2に示すように、浄化中心空燃比が理論空燃比(λ=1)を示す14.7となるように設定されている。また、リーンNOx触媒23についても通常タイプのものであって、図3に示すように、浄化中心空燃比が理論空燃比(λ=1)を示す14.7となるように設定されていると共に、理論空燃比よりもリーン側におけるNOxに対する浄化特性が上記三元触媒21に比べて高められている。
【0037】
そして、この実施例においては、上記プリコンバータ22の触媒容量Vcが、排気ガス中のHC成分の一部(例えば、20%)を下流側に通過させるように設定されている。
【0039】
さらに、このエンジン1には電子制御式のコントロールユニット(以下、ECUという)30が備えられている。このECU30には、エアフローセンサ12からの信号、スロットルバルブ13の開度を検出するスロットルセンサ31からの信号、スロットルバルブ13の全閉位置を検知するアイドルスイッチ32からの信号、リニアO2センサ25からの信号、エンジン回転数を検出するエンジン回転センサ33からの信号、エンジン水温を検出する水温センサ34からの信号などが入力される。そして、ECU30は、上記各信号に基づいて、燃料噴射弁15からの燃料噴射量を制御するようになっている。
【0040】
ここで、ECU30が行う燃料噴射制御を説明すると、この燃料噴射制御は概略次のように行われる。
【0041】
すなわち、ECU30は、エンジン回転センサ33からの信号が示すエンジン回転数Neと、スロットルセンサ31からの信号が示すスロットル開度θとを図4に示す運転領域マップに照らし合わせて、現在の運転状態がいずれの領域に属するかを判定する。そして、低回転軽負荷側に設定された理論空燃比領域(以下、λ1領域という)に運転状態が属すると判定したときには、目標空燃比Yoとして理論空燃比Y1(=14.7)をセットし、このλ1領域に隣接して設けられたリーンバーン領域(以下、Lb領域という)に運転状態が属すると判定したときには、目標空燃比Yoとして所定のリーン空燃比Y2(例えば、23.0)をセットする。また、このLb領域の高負荷高回転側に隣接して設けられたエンリッチ領域(以下、Er領域という)に運転状態が属すると判定しときには、目標空燃比Yoとして所定のリッチ空燃比Y3(例えば、12.0)をセットする。
【0042】
そして、ECU30は、エンジン回転数Neとエアフローセンサ12からの信号が示す空気流量Qから1サイクルあたりに燃焼室6に吸入される空気量、すなわち充填効率Ceを演算すると共に、この充填効率Ceに基づいて上記目標空燃比Yoを実現する基本燃料噴射量を算出する。
【0043】
次いで、ECU30は、図4に斜線を付して示したLb領域もしくはλ1領域のいずれかの領域に運転状態が属する判定したときには、フィードバック補正量を算出する。
【0044】
すなわち、ECU30はリニアO2センサ25からの信号が示す実空燃比Yrと目標空燃比Yoとを比較し、実空燃比Yrが目標空燃比Yoよりもリッチであると判定したときには、フィードバック補正量を減少させ、また実空燃比Yrが目標空燃比Yoよりもリーンであると判定したときには、フィードバック補正量を増加させる。さらに、必要ならばその他の補正量を求めて、これらの補正量を基本燃料噴射量に加算することにより最終燃料噴射量を求めると共に、この最終燃料噴射量で燃料が噴射されるように、燃料噴射信号を燃料噴射弁15に出力する。
【0076】
次に、図5のフローチャートを参照して空燃比変更処理について説明する。
【0077】
すなわち、ECU30は、ステップT11,T12でエンジン回転数Neと充填効率Ceとをそれぞれ読み込んだ上で、ステップT13に進んでプリコンバータ22(三元触媒21)の触媒容量に対する排気ガス容量の比率を示す値(以下、SV値という)Svを、次の関係式(1)に従って算出する。
Sv=Ce・Ne/Vc …(1)
ここで、充填効率Ceは、前述したようにエンジン1に吸入される空気流量Qをエンジン回転数Neで徐算したものであるから、上記関係式(1)の右辺の分子は空気流量Qとなる。その場合に、排気ガス流量は空気流量Qで近似できることから、結局は関係式(1)の右辺でSV値Sv値が近似的に求められることになる。
【0078】
ECU30は、ステップT13でSV値Svを算出すると、ステップT14に進んでSV値Svが所定値αよりも小さいか否かを判定して、SV値Svが所定値αよりも小さくなければステップT15を実行して、図4のマップに従って設定された目標空燃比Yoをそのまま目標空燃比Yoとしてセットする。
【0079】
一方、ECU30は、上記ステップT14においてSV値Svが所定値αよりも小さいと判定すると、次にステップT16に進んでスロットル開度θとエンジン回転数Neとが示す運転状態が、図4のマップにおけるλ1領域に属するか否かを判定し、λ1領域に属すると判定したときにステップT17に進んで、図4のマップに従って設定された目標空燃比Yoに所定値β(例えば0.975)を乗算した値を最終的に目標空燃比Yoとしてセットする。
【0080】
次に、この第1実施例の作用を説明する。すなわち、エンジン1の運転状態が図4のマップにおけるLb領域に属するときには、目標空燃比Yoがリーン空燃比Y2に設定されることになって、エンジン1はリーン運転されることになる。そして、燃焼室6から排気通路20に排出された排気ガスは、プリコンバータ22を経て下流側のメインコンバータ24に導かれることになる。これにより、排気ガス中のHC成分やCO成分は、その大部分がプリコンバータ22に内蔵された三元触媒21の触媒作用により酸化されると共に、酸化されなかったHC成分やCO成分の一部とほとんどのNOx成分はプリコンバータ22を通過して、下流側のメインコンバータ24へと導かれることになる。そして、NOx成分はメインコンバータ24に内蔵されたリーンNOx触媒23に吸着されて、HC成分の存在の下に還元浄化されると共に、この還元反応に関与しなかったHC成分の残部とCO成分とはリーンNOx触媒23の触媒作用により酸化浄化されることになる。
【0081】
一方、エンジン1のリーン運転が暫く継続した後、エンジン1の運転状態が図4のマップにおけるLb領域からλ1領域へ移行したときには、目標空燃比Yoが理論空燃比Y1に設定されることになる。その場合において、SV値Svが所定値αよりも小さくなると、換言すれば排気ガス流量が一定流量以下に減少したときには、上記フローチャートに示すところに従って目標空燃比Yoが変更されることになる。この場合、変更する前の目標空燃比Yoが14.7であることから、変更後の目標空燃比Yoは約14.3となり、エンジン1はリッチ運転されることになる。
【0082】
したがって、排気ガス中のHC成分の割合が相対的に増大することになり、その分だけプリコンバータ22を通過してメインコンバータ24に到達するHC成分が増量されることになって、リーンNOx触媒23に吸着されていたNOx成分がHC成分の存在の下に効果的に還元浄化されることになる。なお、上記還元反応に関与しなかったHC成分の残部とCO成分はリーンNOx触媒23の触媒作用により酸化浄化される。
【0083】
もちろん、HC成分が多量に発生するエンジン1の冷間運転時においては、この場合においても、目標空燃比Yoを変更するのを禁止してもよい。
【0087】
次に、本発明の第2実施例について説明する。
【0088】
この実施例においては、例えば白金量を増量することにより、図6に示すように、浄化中心空燃比が14.3となるように設定されたリーンNOx触媒23’が、図1におけるメインコンバータ24に内蔵されている。
【0089】
この場合には、エンジン1の運転状態が図4のマップにおけるLb領域からλ1領域へ移行したときには、エンジン1が目標空燃比Yoを例えば14.3に設定した状態で運転されることになる。
【0090】
したがって、排気ガス中のHC成分の割合が相対的に増大することになり、その分だけプリコンバータ22を通過してメインコンバータ24に到達するHC成分が増量されることになって、リーンNOx触媒23’に吸着されていたNOx成分がHC成分の存在の下に効果的に還元浄化されることになる。
【0091】
そして、リーンNOx触媒23’の理論空燃比よりもリッチ側におけるHC及びCOに対する浄化特性が高くなっているので、過剰なHC成分やCO成分がリーンNOx触媒23’の触媒作用により効果的に酸化浄化されることになる。
【0092】
次に、図7、図8を参照して本発明の第3実施例について説明する。
【0093】
この実施例においては、図7に示すように、メインコンバータ24におけるリーンNOx触媒23の下流側に第3触媒29が配設されている。この第3触媒29は、図8に示すように、浄化中心空燃比が14.3となるように設定されている。
【0094】
そして、この実施例においては、エンジン1′の運転状態が図4のマップにおけるLb領域からλ1領域へ移行したときに、エンジン1′が目標空燃比Yoを例えば上記第3触媒の浄化中心空燃比に設定した状態で運転されることになる。
【0095】
したがって、この実施例においても、排気ガス中のHC成分の割合が相対的に増大することになり、その分だけプリコンバータ22を通過してインコンバータ24に到達するHC成分が増量されることになって、リーンNOx触媒23に吸着されていたNOx成分がHC成分の存在の下に効果的に還元浄化されることになる。
【0096】
そして、第3触媒29の理論空燃比よりもリッチ側におけるHC及びCOに対する浄化特性が高くなっているので、過剰なHC成分やCO成分が第3触媒29の触媒作用により効果的に酸化浄化されることになる。
【0097】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、主触媒がリーンNOx触媒で構成されているので、目標空燃比をリーン空燃比に設定したリーン運転時においてもNOx成分が効果的に還元浄化されることになる。
【0104】
そして、第1発明によれば、前置触媒の触媒容量に対する排気ガス容量の比率が所定値よりも小さくなったとき、換言すれば燃焼室から排出される排気ガスの総量が減少した場合において、エンジンの運転状態が上記リーン空燃比領域から理論空燃比領域に移行したときは、目標空燃比が理論空燃比よりもリッチ側に変更されることになるので、排気ガス中のHC成分の割合が相対的に増加することになり、これによってリーンNOx触媒に到達するHC成分の量が増加することになって、リーンNOx触媒に吸着されていたNOx成分がHC成分の存在の下に効果的に還元浄化されることになる。
【0107】
また、第2発明によれば、主触媒を構成するリーンNOx触媒が、理論空燃比よりもリッチ側におけるHC及びCOに対する浄化特性が高く設定されているので、エンジンをリッチ運転したとしても過剰なHC成分やCO成分がリーンNOx触媒の触媒作用により効果的に酸化浄化されることになって、排気性能が総合的に向上することになる。
【0108】
また、第3発明によれば、理論空燃比よりもリッチ側におけるHC及びCOに対する浄化特性が高く設定された触媒が、主触媒を構成するリーンNOx触媒の下流側に配設されているので、エンジンをリッチ運転したとしても過剰なHC成分やCO成分がリーンNOx触媒の触媒作用により効果的に酸化浄化されることになって、排気性能が総合的に向上することになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1〜第3実施例に共通するエンジンの制御システム図である。
【図2】 三元触媒の特性図である。
【図3】 リーンNOx触媒の特性図である。
【図4】 触媒活性時における空燃比制御領域を示すマップの説明図である。
【図5】 目標空燃比の変更処理に関するフローチャート図である。
【図6】 第2実施例で使用する三元触媒の特性図ある。
【図7】 第3実施例に係るエンジンの制御システム図である。
【図8】 第3実施例で使用する第3触媒の特性図ある。
【符号の説明】
1 エンジン
6 燃焼室
12 エアフローセンサ
15 燃料噴射弁
20 排気通路
21 三元触媒
22 プリコンバータ
23 リーンNOx触媒
24 メインコンバータ
25 リニアO2センサ
29 第3触媒
30 ECU
31 スロットルセンサ
33 エンジン回転数センサ
34 水温センサ[0001]
[Industrial application fields]
The present invention relates to an engine exhaust gas purification device, and more particularly to an engine exhaust gas purification device in which a pre-catalyst and a main catalyst are arranged in series in an exhaust passage, and the main catalyst is composed of a lean NOx catalyst.
[0002]
[Prior art]
In engines for automobiles, etc., in order to reduce harmful components contained in the exhaust gas after combustion, excellent purification of the above three harmful components, especially CO, HC and NOx, which have a large environmental impact A three-way catalyst exhibiting characteristics is installed in the exhaust passage, and the air-fuel ratio (= air / fuel) of the air-fuel mixture supplied to the combustion chamber is maintained at a predetermined target air-fuel ratio (for example, theoretical air-fuel ratio = 14.7). There is one that performs air-fuel ratio control. In this air-fuel ratio control, for example, the fuel supply amount (basic fuel supply amount) is set so as to reach the target air-fuel ratio based on the intake air amount and the engine speed, and the exhaust passage is arranged upstream of the three-way catalyst. When the output signal of the installed O 2 sensor indicates a rich state in which the air-fuel ratio is richer than the target air-fuel ratio (fuel is in a rich state), the basic fuel supply amount is corrected to be reduced, and the output signal is less than the target air-fuel ratio. When the fuel ratio is in a lean state (the fuel is lean), the basic fuel supply amount is corrected to increase so that the air / fuel ratio converges to the target air / fuel ratio.
[0003]
In recent years, in order to improve fuel efficiency, the air-fuel ratio may be controlled to be leaner than the stoichiometric air-fuel ratio under predetermined conditions. In this case, as is well known, when the excess air ratio λ (= air / fuel ratio / theoretical air / fuel ratio) is larger than 1, the ordinary three-way catalyst is exhausted into the atmosphere because the purification efficiency for NOx is significantly reduced. Conversely, the NOx component may increase. For this problem, for example, Japanese Laid-Open Patent Publication No. 1-135541 proposes a lean NOx catalyst with improved purification characteristics for NOx components in a lean atmosphere.
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
By the way , in this type of engine, for the purpose of improving the exhaust performance when cold, etc., a small-capacity pre-catalyst is disposed in the exhaust passage close to the combustion chamber, and on the downstream side of the pre-catalyst. A main catalyst having a large capacity may be provided. In this case, if the downstream main catalyst is composed of a lean NOx catalyst, the following problem may occur.
[0005]
That is, in this type of engine, an operating region (theoretical air-fuel ratio region) in which the target air-fuel ratio of the engine is set to the stoichiometric air-fuel ratio, and a predetermined lean air-fuel ratio (for example, 23. 0) may be provided adjacent to an operation region (lean air-fuel ratio region) for setting the target air-fuel ratio. In this case, the operation state changes during the lean operation, and the stoichiometric air-fuel ratio is changed from the lean air-fuel ratio region. When shifting to the region, the NOx component discharged from the lean NOx catalyst may increase. This is because the air-fuel ratio of the air-fuel mixture supplied to the combustion chamber is switched from the lean air-fuel ratio to the stoichiometric air-fuel ratio, and the amount of HC components in the exhaust gas decreases, so almost all of the HC components are transferred to the front catalyst. It is assumed that the NOx component that has been adsorbed and does not reach the downstream lean NOx catalyst and that has been adsorbed on the lean NOx catalyst during the lean operation flows out without being effectively purified due to the lack of the HC component. In particular, when the stoichiometric air-fuel ratio region is provided corresponding to the engine idling state, the engine becomes idling and the total amount of exhaust gas is reduced, so that the above phenomenon becomes particularly significant. .
[0008]
The present invention sets the target air-fuel ratio to a stoichiometric air-fuel ratio region in which the target air-fuel ratio is set to the stoichiometric air-fuel ratio and a predetermined lean air-fuel ratio in which the air-fuel ratio is larger than the stoichiometric air-fuel ratio. When the main catalyst is composed of a lean NOx catalyst in an exhaust gas purification device for an engine in which a lean air-fuel ratio region is adjacently provided and a pre-catalyst and a main catalyst are arranged in series in the exhaust passage In particular, the object is to effectively suppress the emission of NOx components.
[0015]
That is , the invention according to
[0018]
The invention according to claim 2 of the present application (hereinafter, referred to as the second invention), purify the lean NOx catalyst constituting the main catalyst in the first shot bright, for HC and CO in the rich side than at least the stoichiometric air-fuel ratio It is characterized by a special setting.
[0019]
In addition, the invention according to claim 3 of the present application (hereinafter referred to as the third invention) has a high purification characteristic for HC and CO at least on the rich side of the stoichiometric air-fuel ratio in addition to the configuration of the first invention. The catalyst is arranged on the downstream side of the lean NOx catalyst constituting the main catalyst.
[0020]
[Action]
According to said structure, the following effects are acquired.
[0028]
Then, according to the first invention, before when the ratio of the exhaust gas volume to catalyst volume of-catalyst is smaller than the predetermined value, when the total amount of exhaust gas discharged from the combustion chamber in other words is reduced, When the engine operating state shifts from the lean air-fuel ratio region to the stoichiometric air-fuel ratio region , the target air-fuel ratio is changed to a richer side than the stoichiometric air-fuel ratio, so the ratio of the HC component in the exhaust gas The amount of HC components that reach the lean NOx catalyst increases, and the NOx component adsorbed on the lean NOx catalyst is effective in the presence of the HC component. Will be reduced and purified.
[0031]
Further, according to the second invention, the lean NOx catalyst constituting the main catalyst is set to have a high purification characteristic for HC and CO on the rich side with respect to the stoichiometric air-fuel ratio. The HC component and the CO component are effectively oxidized and purified by the catalytic action of the lean NOx catalyst, so that the exhaust performance is comprehensively improved.
[0032]
Further, according to the third aspect of the invention, the catalyst having a higher purification characteristic for HC and CO on the rich side than the stoichiometric air-fuel ratio is disposed on the downstream side of the lean NOx catalyst constituting the main catalyst. Even if the engine is richly operated, excess HC components and CO components are effectively oxidized and purified by the catalytic action of the lean NOx catalyst, so that exhaust performance is comprehensively improved.
[0033]
【Example】
Embodiments of the present invention will be described below with reference to the drawings.
[0034]
As shown in FIG. 1, an
[0035]
Further, the
[0036]
On the other hand, in the
[0037]
In this embodiment, the catalyst capacity Vc of the pre-converter 22 is set so that a part (for example, 20%) of the HC component in the exhaust gas passes downstream.
[0039]
Further, the
[0040]
Here, the fuel injection control performed by the
[0041]
That is, the
[0042]
Then, the
[0043]
Next, the
[0044]
That is, when the
[0076]
Next, a description will be given of the air-fuel ratio changing process with reference to a flowchart of FIG.
[0077]
That,
Sv = Ce · Ne / Vc ... (1)
Here, the charging efficiency Ce is obtained by gradually subtracting the air flow rate Q sucked into the
[0078]
After calculating the SV value Sv in step T13, the
[0079]
On the other hand, if the
[0080]
Next, the operation of the first embodiment will be described. That is, when the operating state of the
[0081]
On the other hand , when the operating state of the
[0082]
Therefore, the ratio of the HC component in the exhaust gas is relatively increased, and the amount of the HC component that passes through the pre-converter 22 and reaches the
[0083]
Of course, during the cold operation of the
[0087]
Next, a second embodiment of the present invention will be described.
[0088]
In this embodiment, by extending the example platinum amount, as shown in FIG. 6, is set lean NOx catalyst 23 'as purification center air-fuel ratio is 14.3, the
[0089]
In this case, when the operating state of the
[0090]
Therefore, the ratio of the HC component in the exhaust gas is relatively increased, and the amount of the HC component that passes through the pre-converter 22 and reaches the
[0091]
Since the purification characteristics for HC and CO on the richer side than the stoichiometric air-fuel ratio of the lean NOx catalyst 23 'are higher, excess HC components and CO components are effectively oxidized by the catalytic action of the lean NOx catalyst 23'. It will be purified.
[0092]
Next, FIG. 7, a description will be given of a third embodiment of the present invention with reference to FIG.
[0093]
In this embodiment, as shown in FIG. 7 , a
[0094]
In this embodiment, when the operating state of the
[0095]
Therefore, also in this embodiment, the ratio of the HC component in the exhaust gas is relatively increased, and the amount of the HC component that passes through the pre-converter 22 and reaches the in-
[0096]
Since the purification characteristic for HC and CO on the rich side of the
[0097]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, since the main catalyst is composed of the lean NOx catalyst, the NOx component is effectively reduced and purified even during lean operation in which the target air-fuel ratio is set to the lean air-fuel ratio. Become.
[0104]
Then, according to the first invention, before when the ratio of the exhaust gas volume to catalyst volume of-catalyst is smaller than the predetermined value, when the total amount of exhaust gas discharged from the combustion chamber in other words is reduced, When the engine operating state shifts from the lean air-fuel ratio region to the stoichiometric air-fuel ratio region, the target air-fuel ratio is changed to a richer side than the stoichiometric air-fuel ratio, so the ratio of the HC component in the exhaust gas is As a result, the amount of HC components reaching the lean NOx catalyst increases, and the NOx components adsorbed on the lean NOx catalyst are effectively removed in the presence of the HC components. It will be reduced and purified.
[0107]
Further, according to the second invention, the lean NOx catalyst constituting the main catalyst is set to have a high purification characteristic for HC and CO on the rich side with respect to the stoichiometric air-fuel ratio. The HC component and the CO component are effectively oxidized and purified by the catalytic action of the lean NOx catalyst, so that the exhaust performance is comprehensively improved.
[0108]
Further, according to the third aspect of the invention, the catalyst having a higher purification characteristic for HC and CO on the rich side than the stoichiometric air-fuel ratio is disposed on the downstream side of the lean NOx catalyst constituting the main catalyst. Even if the engine is richly operated, excess HC components and CO components are effectively oxidized and purified by the catalytic action of the lean NOx catalyst, so that exhaust performance is comprehensively improved.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is an engine control system diagram common to first to third embodiments.
FIG. 2 is a characteristic diagram of a three-way catalyst.
FIG. 3 is a characteristic diagram of a lean NOx catalyst.
FIG. 4 is an explanatory diagram of a map showing an air-fuel ratio control region at the time of catalyst activation.
FIG. 5 is a flow chart about the process of changing the target air-fuel ratio.
FIG. 6 is a characteristic diagram of the three-way catalyst used in the second embodiment.
FIG. 7 is an engine control system diagram according to a third embodiment;
FIG. 8 is a characteristic diagram of a third catalyst used in the third embodiment.
[Explanation of symbols]
1
2 9
31
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