JP3800214B2 - 画像処理回路、電気光学装置及び電子機器 - Google Patents

画像処理回路、電気光学装置及び電子機器 Download PDF

Info

Publication number
JP3800214B2
JP3800214B2 JP2003328365A JP2003328365A JP3800214B2 JP 3800214 B2 JP3800214 B2 JP 3800214B2 JP 2003328365 A JP2003328365 A JP 2003328365A JP 2003328365 A JP2003328365 A JP 2003328365A JP 3800214 B2 JP3800214 B2 JP 3800214B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
voltage
signal
data
image data
input image
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2003328365A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2004102296A (ja
Inventor
青木  透
恵二郎 内藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP2003328365A priority Critical patent/JP3800214B2/ja
Publication of JP2004102296A publication Critical patent/JP2004102296A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3800214B2 publication Critical patent/JP3800214B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Liquid Crystal (AREA)
  • Liquid Crystal Display Device Control (AREA)
  • Transforming Electric Information Into Light Information (AREA)
  • Control Of Indicators Other Than Cathode Ray Tubes (AREA)

Description

本発明は、印加電圧に応じて透過率が変化する電気光学物質を有する電気光学装置に用いて好適な画像処理回路および画像処理方法、これを用いた電気光学装置、ならびに電子機器に関する。
従来の電気光学装置、例えば、アクティブマトリクス型の液晶表示装置について、図27を参照して説明する。図に示されるように、従来の液晶表示装置は、液晶表示パネル100と、タイミング回路200と、画像信号処理回路300とから構成される。
まず、液晶表示パネル100は、素子基板と対向基板との間に液晶を挟持して構成されている。素子基板には、複数のデータ線と複数の走査線が形成されており、それらの交差に対応してスイッチング素子として機能する薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor:以下TFTと称する。)が設けられている。液晶は印加電圧に応じて透過率が変化する性質があるので、このTFTのオン・オフを制御することによって、所望の階調を表示することが可能となる。
次に、タイミング回路200は、各部で使用されるタイミング信号を出力するものである。また、画像信号処理回路300のD/A変換回路301’は外部機器から供給される入力画像データDをデジタル信号からアナログ信号に変換して画像信号VIDとして出力する。さらに相展開回路302’は、一系統の画像信号VIDを入力すると、これをN相(図においてはN=6)の相展開画像信号に展開して出力するものである。ここで、画像信号をN相に展開する理由は、TFTに供給される画像信号の印加時間を長くして、データ線に供給されるデータ信号のサンプリング時間および充放電時間を十分に確保するためである。
増幅・反転回路303’は、相展開画像信号を以下の条件で極性反転させ、液晶表示パネル100のV−T特性(印加電圧に対する透過率の特性)に応じて振幅レベルを調整した出力相展開画像信号VID1〜VID6を液晶表示パネル100に供給するものである。ここで極性反転とは、出力相展開画像信号の振幅中心電位を基準電位として、その電圧レベルを交互に反転させることをいう。
このような液晶表示装置の表示性能の表す指標としては、コントラスト比や1階調当たりの透過率変化量等がある。コントラスト比は液晶の最大透過率を最小透過率で除算した値である。コントラスト比が大きい程、表示画像にメリハリを持たせることできる。また、1階調当たりの透過率変化量が小さい程、高精細な表示が可能となる。
しかしながら、従来の画像信号処理回路300は、入力画像データDの各データ値と出力相展開画像信号VID1〜VID6の信号レベルの関係が1対1に定まっていることに起因して、以下の問題があった。
まず、従来の画像信号処理回路300は、特定の液晶表示パネル100と組み合わせて使用することを前提としており、V−T特性が異なる他の液晶表示パネルに用いると量子化誤差が大きくなり、高精細な画像を表示できないといった問題があった。
例えば、入力画像データDのビット数が10ビットであり液晶表示パネル100のV−T特性が図28(a)に示すものであり、くわえて、画像信号処理回路300は、コントラスト比が最大となり、かつ、1階調当たりの透過率変化量が最小となるように出力相展開画像信号VID1〜VID6を生成するものとする。
このV−T特性では、印加電圧Vw1〜Vb1の範囲において透過率が急峻に変化し、印加電圧がVw1以下またはVb1以上において透過率が飽和している。ここで、画像信号処理回路300は、コントラスト比を最大とし、かつ、1階調当たりの透過率変化量を最小するために、入力画像データ値が“0”から“1023”まで変化したとき、液晶への印加電圧をVb1からVw1まで変化させるように出力相展開画像信号VID1〜VID6を生成する。この場合、1ビット当たりの透過率の変化量は90/1024となる。
次に、同図(a)に示すV−T特性を有する液晶表示パネル100の替わりに同図(b)に示すV−T特性を有する液晶表示パネル100を、画像信号処理回路300と組み合わせて使用する場合について検討する。同図(b)に示すV−T特性は加電圧Vw2〜Vb2の範囲で透過率が急峻に変化する。しかし、画像信号処理回路300は、入力画像データ値が“0”から“1023”まで変化したとき、液晶への印加電圧をVb1からVw1まで変化させるように調整されている。このため、入力画像データ値が“170”のとき液晶への印加電圧がVb2となる一方、入力画像データ値が“853”のとき液晶への印加電圧がVw2となる。このV−T特性において、透過率は、印加電圧がVw2以下およびVb2以上において飽和しているから、そのような範囲で印加電圧を変化させても透過率は変化しない。すなわち、入力画像データ値が“170”から“853”の範囲内が透過率を変化させる有効範囲となる。この場合、1ビット当たりの透過率の変化量は90/683となる。したがって、同図(b)に示すV−T特性を有する液晶表示パネル100と画像信号処理回路300とを組み合わせると、同図(a)に示すV−T特性を有する液晶表示パネル100と組み合わせた場合と比較して、1ビット当たりの透過率の変化量が約3/2倍になり、量子化誤差が大きくなり、高精細な画像を表示することができなかいといった問題がある。換言すれば、従来の画像信号処理回路300は、単一の液晶表示パネルと組み合わせるしかなく、汎用性に欠けるといった不都合があった。
また、外部から供給される入力画像データDとしては、コンピュータによってデジタル的に生成されたいわゆるコンピュータグラフィックスをソースとするものもあれば、ビデオカメラによって撮像された映像信号をA/D変換して得たものがソースとなっている場合もある。ソースがコンピュータグラフィックスである場合には、一般に、輝度レベルが高く中間調表示が少ないことが多い。一方、ソースが映像信号である場合には、一般に、中間調表示が多い。このように入力画像データDは、その種別、すなわち、それがどのようなソースに基づいて生成されたものであるかによって取り得るデータ値に偏りがある。
しかしながら、従来の画像信号処理回路300では入力画像データDの種別に応じた処理は行われておらず、画一的な処理となっていたため、入力画像データDの性質に応じた高精細な表示を行うことができないといった問題があった。
さらに、入力画像データDが映像信号に基づくものである場合には、撮影の状況によって入力画像データDが取り得るデータ値に偏りが生じる。例えば、日中の浜辺のシーンではデータ値が高輝度に偏り、室内のシーンでは中間調に偏り、さらに、夜道のシーンではデータ値が低輝度に偏る。
しかしながら、従来の画像信号処理回路300では入力画像データDのデータ値に応じた処理は行われておらず、画一的な処理となっていたため、入力画像データDのデータ値に応じた高精細な表示を行うことができないといった問題があった。
本発明は上述した事情に鑑みてなされたものであり、汎用性が高く高精細な画像表示が可能な画像処理回路、画像処理方法、電気光学装置、および電子機器を提供することを目的とする。
本発明の画像処理回路にあっては、電気光学物質への印加電圧に応じて画素の階調が変化する電気光学パネルと組み合わせて用いる画像処理回路であって、入力画像データの種別を示す制御信号を生成する制御信号生成手段と、前記制御信号に基づいて、前記入力画像データの各データ値を予め対応付けられた各データ値に変換して変換画像データを生成するデータ変換手段と、前記変換画像データをデジタル信号からアナログ信号に変換して画像信号を生成するとともに、前記制御信号に基づいて前記画像信号の信号レベルが変化する範囲を調整するD/A変換手段と、前記D/A変換手段によって信号レベルが調整された前記画像信号にシリアルパラレル変換を施して相展開画像信号を生成する相展開手段と、前記相展開画像信号を増幅しつつ、ある電位を基準として予め定められた反転周期で前記相展開画像信号の信号レベルの極性を反転させて反転画像信号を生成する画像信号反転部と、前記制御信号に基づいて前記入力画像データの種別に応じた電圧値を取る第1基準電圧および第2基準電圧を各々生成し、前記第1基準電圧と前記第2基準電圧とのうちいずれか一方を、前記反転周期で交互に選択して基準信号を生成する基準信号生成部と、前記反転画像信号と前記基準信号とを合成して出力相展開画像信号を生成する出力相展
開画像信号生成部とを備え、前記基準信号生成部は、前記入力画像データの種別に応じて予め定められた各基準電位より各最小印加電圧だけ高い各正極性基準電圧と、前記各基準電位より前記各最小印加電圧だけ低い各負極性基準電圧とを生成する電源部と、前記制御信号に基づいて前記各正極性基準電圧の中から前記入力画像データの種別に対応する電圧を選択して前記第1基準電圧を生成するとともに、前記制御信号に基づいて前記各負極性基準電圧の中から前記入力画像データの種別に対応する電圧を選択して前記第2基準電圧を生成する第1選択部と、前記第1基準電圧と前記第2基準電圧とのうちいずれか一方を、前記反転周期で交互に選択して前記基準信号を生成する第2選択部とを備え、前記各最小印加電圧は、前記入力画像データの種別毎に画像表示に使用する各階調範囲を得るために前記電気光学物質に印加する必要がある最も低い各印加電圧であり、前記電源部は、前記入力画像データの種別に応じて予め定められた各基準電位より各最大印加電圧だけ高い各第1電圧を生成する第1電圧源と、前記各基準電位を基準として各最大印加電圧だけ低い各第2電圧とを生成する第2電圧源と、前記各第1電圧から前記入力画像データの種別に応じて予め定められた各変化電圧を減算して前記各正極性基準電圧を生成する減算部と、前記各第2電圧に前記各変化電圧を加算して前記各負極性基準電圧を生成する加算部とを備え、前記各最大印加電圧は、前記入力画像データの種別毎に画像表示に使用する各階調範囲を得るために前記電気光学物質に印加する必要がある最も高い各印加電圧であること
を特徴とする。
本発明に係る画像処理回路にあっては、印加電圧に応じて透過率が変化する電気光学物質を有する電気光学パネルと組み合わせて用いるものであって、入力画像データの種別を示す制御信号を生成する制御信号生成手段と、前記制御信号に基づいて、前記入力画像データの各データ値を予め対応付けられた各データ値に変換して変換画像データを生成するデータ変換手段と、前記変換画像データをデジタル信号からアナログ信号に変換して画像信号を生成するとともに、前記制御信号に基づいて前記画像信号の信号レベルが変化する範囲を調整するD/A変換手段と、前記D/A変換手段によって信号レベルが調整された前記画像信号にシリアルパラレル変換を施して相展開画像信号を生成する相展開手段と、前記相展開画像信号を増幅しつつ、ある電位を基準として予め定められた反転周期で信号極性を反転させて反転画像信号を生成する画像信号反転部と、前記制御信号に基づいて前記入力画像データの種別に応じた電圧値を取る第1基準電圧および第2基準電圧を各々生成し、前記第1基準電圧と前記第2基準電圧とのうちいずれか一方を、前記反転周期で交互に選択して基準信号を生成する基準信号生成部と、前記反転画像信号と前記基準信号とを合成して前記出力相展開画像信号を生成する出力相展開画像信号生成部と、前記画像信号に基づいて前記電気光学パネルに供給する出力画像信号を生成する処理手段とを備えたことを特徴とする。
入力画像データは、その種別に応じて各データ値の発生頻度に偏りがある。このことは、入力画像データの種別に応じて制御すべき電気光学物質の透過率に偏りがあることを意味する。この発明によれば、入力画像データの種別に応じて変換画像データを生成する一方、画像信号の信号レベルが変化する範囲を入力画像データの種別に応じて調整することができるから、入力画像データの種別に応じて、その各データ値を割り当てる印加電圧範囲を変更することができる。これにより、高精細な画像を表示させることが可能となる。
この発明によれば、入力画像データの種別に応じて第1基準電圧と第2基準電圧とを生成することができるから、種別によって異なる各データ値の発生頻度に合わせて、出力画像信号を生成することが可能となる。くわえて、電気光学物質を挟持する一方の電極に基準電位を給電し、他方の電極に出力画像信号を給電すれば、電気光学物質に印加する印加電圧の極性を反転させることができ、電気光学物質を交流駆動できる。
また、前記基準信号生成部は、前記入力画像データの種別に応じて予め定められた各基準電位より各最小印加電圧だけ高い各正極性基準電圧と、前記各基準電位より前記各最小印加電圧だけ低い各負極性基準電圧とを生成する電源部と、前記制御信号に基づいて前記各正極性基準電圧の中から前記入力画像データの種別に対応する電圧を選択して前記第1基準電圧を生成するとともに、前記制御信号に基づいて前記各負極性基準電圧の中から前記入力画像データの種別に対応する電圧を選択して前記第2基準電圧を生成する第1選択部と、前記第1基準電圧と前記第2基準電圧とのうちいずれか一方を、前記反転周期で交互に選択して前記基準信号を生成する第2選択部とを備え、前記各最小印加電圧は、前記入力画像データの種別毎に画像表示に使用する各透過率範囲を得るために前記電気光学物質に印加する必要がある最も低い各印加電圧であることが好ましい。
ここで、前記基準信号生成部の前記電源部は、前記入力画像データの種別に応じて予め定められた各基準電位より各最大印加電圧だけ高い各第1電圧を生成する第1電圧源と、前記各基準電位を基準として各最大印加電圧だけ低い各第2電圧とを生成する第2電圧源と、前記各第1電圧から前記入力画像データの種別に応じて予め定められた各変化電圧を減算して前記各正極性基準電圧を生成する減算部と、前記各第2電圧に前記各変化電圧を加算して前記各負極性基準電圧を生成する加算部とを備え、前記各最大印加電圧は、前記入力画像データの種別毎に画像表示に使用する各透過率範囲を得るために前記電気光学物質に印加する必要がある最も高い各印加電圧であることが望ましい。この発明によれば、電気光学パネルがノーマリホワイトモードで動作するとすれば、交流駆動を考慮して黒レベルに対応する正側の第1電圧と負側の第2電圧とをまず生成し、次に、変化電圧を減算・加算して正極性基準電圧と負極性基準電圧とを求める。
また、前記制御信号は、前記入力画像データがコンピュータグラフィックスに基づくものであるか、映像信号に基づくもであるかを示すものであってもよい。
コンピュータグラッフィクスをソースとする場合には、入力画像データ値の発生頻度は高輝度に偏る一方、映像信号をソースとする場合には入力画像データ値の発生頻度は中間調に偏ることになる。
また、前記入力画像データは、その垂直ブランキング期間を示す垂直同期信号とともに外部から供給され、前記制御信号生成手段は、垂直同期信号の周期を検出し、検出結果に基づいて前記制御信号を生成することが好ましい。コンピュータグラフィックスは映像信号と比較してフィールド周波数が高いことが一般的であるから、垂直同期信号の周期に基づいて入力画像データの種別を判別することができる。
次に、本発明に係る画像処理回路は、印加電圧に応じて透過率が変化する電気光学物質を有する電気光学パネルと組み合わせて用いるものであって、入力画像データに基づいて画像の階調平均値を算出し、前記階調平均値を示す平均値信号を生成する平均値生成手段と、前記平均値信号に基づいて、前記階調平均値に応じた変換規則に従って前記入力画像データを変換画像データに変換するデータ変換手段と、前記変換データをデジタル信号からアナログ信号に変換して画像信号を生成するD/A変換手段と、前記D/A変換手段によって信号レベルが調整された前記画像信号にシリアルパラレル変換を施して相展開画像信号を生成する相展開手段と、前記相展開画像信号を増幅しつつ、ある電位を基準として予め定められた反転周期で信号極性を反転させて反転画像信号を生成する画像信号反転部と、前記平均値信号に基づいて前記階調平均値に応じた電圧値を取る第1基準電圧および第2基準電圧を各々生成し、前記第1基準電圧と前記第2基準電圧とのうちいずれか一方を、前記反転周期で交互に選択して基準信号を生成する基準信号生成部と、前記反転画像信号と前記基準信号とを合成して前記出力相展開画像信号を生成する出力相展開画像信号生成部とを備えたことを特徴とする。
撮像された映像は一画面の中でも明るい部分と暗い部分があるが、一画面を構成する各画素の階調は最高輝度(飽和白)から最低輝度(飽和黒)まで分布しているのではなく、一画面の平均階調を中心とする所定範囲に分布している。この発明によれば、画像の階調平均値に応じて変換画像データを生成し、これをD/A変換して画像信号を生成するから、画像の階調平均値に応じて、その各データ値を割り当てる印加電圧範囲を変更することができる。これにより、高精細な画像を表示させることが可能となる。
ここで、前記平均値生成手段は、一画面の入力画像データに基づいて画像の階調平均値を算出することが好ましい。
この発明によれば、画像の階調平均値に応じて第1基準電圧と第2基準電圧とを生成することができるから、階調平均値によって異なる各データ値の発生頻度に合わせて、出力画像信号を生成することが可能となる。くわえて、電気光学物質を挟持する一方の電極に基準電位を給電し、他方の電極に出力画像信号を給電すれば、電気光学物質に印加する印加電圧の極性を反転させることができ、電気光学物質を交流駆動できる。
くわえて、前記基準信号生成部は、前記平均値信号に基づいて、前記階調平均値に応じた規則に従って前記電気光学物質に印加する最小印加電圧を生成する最小印加電圧生成部と、予め定められた基準電位に前記最小印加電圧を加算して前記第1基準電圧を生成するとともに、前記基準電位から前記最小印加電圧を減算して前記第2基準電圧を生成する基準電圧生成部と、前記第1基準電圧と前記第2基準電圧とのうちいずれか一方を、前記反転周期で交互に選択して前記基準信号を生成する選択部とを備えることが好ましい。
この発明によれば、電気光学パネルの種別に応じて画像信号の信号レベルが変化する範囲を調整することができ、かつ、電気光学パネルの種別に応じて基準信号の正極性レベルと負極性レベルとを決めることができるから、組み合わせて用いる電気光学パネルのV−T特性に合わせて、出力画像信号を生成することが可能となる。くわえて、電気光学物質を挟持する一方の電極に基準電位を給電し、他方の電極に出力画像信号を給電すれば、電気光学物質に印加する印加電圧の極性を反転させることが可能となる。
また、本発明に係る画像処理方法にあっては、印加電圧に応じて透過率が変化する電気光学物質を有する電気光学パネルに供給すべき出力画像信号を生成するものであって、入力画像データの種別に応じた変換規則に従って、前記入力画像データを変換画像データに変換し、前記変換画像データをデジタル信号からアナログ信号に変換して画像信号を生成し、前記画像信号にシリアルパラレル変換を施して相展開画像信号を生成し、前記相展開画像信号に基いて前記電気光学パネルに供給する出力相展開画像信号を生成し、前記相展開画像信号を増幅しつつ、ある電位を基準として予め定められた反転周期で信号極性を反転させて反転画像信号を生成し、前記入力画像データの種別に応じて予め定められた基準電位を基準として前記入力画像データの種別に応じて予め定められた最小印加電圧だけ高い正極性基準電圧と、前記基準電位を基準として前記最小印加電圧だけ低い負極性基準電圧とのうちいずれか一方を、前記反転周期で交互に選択して基準信号を生成し、前記反転画像信号と前記基準信号とを合成して前記出力相展開画像信号を生成し、前記最小印加電圧は、前記入力画像データの種別毎に特定され、画像表示に使用する前記透過率の範囲を得るために前記電気光学物質に印加する必要がある最も低い印加電圧であることを特徴とする。
この発明によれば、入力画像データの種別に応じて画像信号の信号レベルが変化する範囲を調整することができ、かつ、入力画像データの種別に応じて基準信号の正極性レベルと負極性レベルとを決めることができるから、入力画像データの種別に応じて使用するV−T特性の範囲を変更できるように、出力画像信号を生成することが可能となる。これにより、高精細な画像表示が可能となる。くわえて、電気光学物質を挟持する一方の電極に基準電位を給電し、他方の電極に出力画像信号を給電すれば、電気光学物質に印加する印加電圧の極性を反転させることが可能となる。
また、本発明の画像処理方法は、印加電圧に応じて透過率が変化する電気光学物質を有する電気光学パネルに供給すべき出力画像信号を生成するものであって、入力画像データに基づいて画像の階調平均値を算出し、前記階調平均値に応じた変換規則に従って前記入力画像データを変換画像データに変換し、前記変換データをデジタル信号からアナログ信号に変換して画像信号を生成し、前記画像信号にシリアルパラレル変換を施して相展開画像信号を生成し、前記相展開画像信号に基いて前記電気光学パネルに供給する出力相展開画像信号を生成し、前記相展開画像信号を増幅しつつ、ある電位を基準として予め定められた反転周期で信号極性を反転させて反転画像信号を生成し、予め定められた基準電位を基準として前記平均階調値に応じて予め定められた最小印加電圧だけ高い正極性基準電圧と、前記基準電位を基準として前記最小印加電圧だけ低い負極性基準電圧とのうちいずれか一方を、前記反転周期で交互に選択して基準信号を生成し、前記反転画像信号と前記基準信号とを合成して前記出力相展開画像信号を生成し、前記最小印加電圧は、前記平均階調値毎に特定され、画像表示に使用する前記透過率の範囲を得るために前記電気光学物質に印加する必要がある最も低い印加電圧であることを特徴とする。
この発明によれば、画像の階調平均値に応じて画像信号の信号レベルが変化する範囲を調整することができ、かつ、画像の階調平均値に応じて基準信号の正極性レベルと負極性レベルとを決めることができるから、画像の階調平均値に応じて使用するV−T特性の範囲を変更できるように、出力画像信号を生成することが可能となる。これにより、高精細な画像表示が可能となる。くわえて、電気光学物質を挟持する一方の電極に基準電位を給電し、他方の電極に出力画像信号を給電すれば、電気光学物質に印加する印加電圧の極性を反転させることが可能となる。
次に、本発明に係る電気光学装置にあっては、上述した画像処理回路と、前記出力画像信号が供給されるとともに、印加電圧に応じて透過率が変化する電気光学物質を有する電気光学パネルとを備えたことを特徴とする。
ここで、前記電気光学パネルは、複数のデータ線と、複数の走査線と、前記データ線と前記走査線との交差に対応したスイッチング素子と、前記スイッチング素子に接続される画素電極とを備えた素子基板と、対向電極が形成された対向基板と、前記素子基板と前記対向基板とに挟持される電気光学物質とを備え、前記基準電位は前記対向電極の電位であり、前記出力画像信号は前記各データ線に順次供給されることが好ましい。
次に、本発明に係る電子機器は、上述した電気光学装置を備えたことを特徴としており、例えば、ビデオプロジェクタ、ノート型パーソナルコンピュータ、携帯電話機等が該当する。
以上説明したように本発明によれば、画像信号の信号レベルが変化する範囲を電気光学パネルの種別に応じて調整することができるから、各種のV−T特性に合わせて電気光学物質に印加する印加電圧範囲を調整することができる。この結果、パネルの性能を常に最大限に引き出すことが可能となる。
また、本発明によれば、入力画像データの種別に応じて、その各データ値を割り当てる印加電圧範囲を変更することができる。これにより、高精細な画像を表示させることが可能となる。
また、本発明によれば、画像の階調平均値に応じて入力画像データの各データ値を割り当てる印加電圧範囲を変更することができる。これにより、高精細な画像を表示させることが可能となる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
<1.第1実施形態>
<1−1:液晶表示装置の概要>
まず、電気光学装置の一例として、第1実施形態に係るアクティブ・マトリクス型の液晶表示装置について説明する。
図1は、この液晶表示装置の全体構成を示すブロック図である。本実施形態に係る液晶表示装置は、液晶表示パネル100A、制御回路200A、および画像信号処理回路300Aを備えている。また、この液晶表示装置は、液晶表示パネル100Aの替わりに他の液晶表示パネルと組み合わせて使用できるようになっている。パネルの種別数に制限はないが、この例では、液晶表示パネル100Aの他にこれと異なるV−T特性を有する液晶表示パネル100Bを使用できるものとする。以下の説明では、液晶表示パネル100AのV−T特性を第1V−T特性と、液晶表示パネル100BのV−T特性を第2V−T特性と称することにする。
図2(a)に第1V−T特性を示すとともに図2(b)に第2V−T特性を示す。ここで、階調表示に用いる透過率の範囲は、図示するTa、Tbの範囲であり、それらに対応する印加電圧の範囲(変化電圧)はVa、Vbである。透過率範囲Ta,Tbを印加電圧に対する透過率が急峻に変化する範囲に設定したのは、高コントラストを得るためである。なお、この例の液晶表示パネル100Aおよび100Bは図2(a),(b)に示すように印加電圧が低いときに透過率が高くなるノーマリーホワイトモードで動作するが、印加電圧が低いときに透過率が低くなるノーマリーブラックモードで動作するものを用いてもよいことは勿論である。
<1−2:液晶表示パネル>
次に、液晶表示パネル100Aについて説明する。図3は液晶表示パネル100Aの構成を示すブロック図である。なお、液晶表示パネル100BはV−T特性を除いて液晶表示パネル100Aと同様に構成されているので、その説明を省略する。この液晶表示パネル100Aは、素子基板と対向基板とが間隙をもって対向し、この間隙に液晶が封入された構成となっている。ここで、素子基板と対向基板とは、石英基板や、ハードガラス等からなる。
このうち、素子基板にあっては、図3においてX方向に沿って平行に複数本の走査線112が配列して形成され、また、これと直交するY方向に沿って平行に複数本のデータ線114が形成されている。ここで、各データ線114は6本を単位としてブロック化されており、これらをブロックB1〜Bmと称する。以下、説明の便宜上、一般的なデータ線を指摘する場合には、その符号を114として示すが特定のデータ線を指摘する場合には、その符号を114a〜114fとして示すこととする。
これらの走査線112とデータ線114との各交点においては、スイッチング素子として、各TFT116が設けられている。TFT116のゲート電極は走査線112に接続され、そのソース電極はデータ線114に接続され、さらに、そのドレイン電極は画素電極118に接続されている。そして、各画素は、画素電極118と、対向基板に形成された共通電極と、これら両電極間に挟持された液晶とを備えている。そして、各画素は、走査線112とデータ線114との各交点において、マトリクス状に配列することとなる。なお、このほかに保持容量(図示省略)が各画素電極118に接続された状態で形成されている。
さて、走査線駆動回路120は、素子基板上に形成され、タイミング回路200Aからのクロック信号CLYや、その反転クロック信号CLYinv、転送開始パルスDY等に基づいて、パルス的な走査信号を各走査線112に対して順次出力するものである。詳細には、走査線駆動回路120は、垂直走査期間の最初に供給される転送開始パルスDYを、クロック信号CLYおよびその反転クロック信号CLYinvにしたがって順次シフトして走査線信号として出力し、これにより各走査線112を順次選択するものである。
一方、サンプリング回路130は、サンプリング用のスイッチ131を各データ線114の一端において、各データ線114毎に備えるものである。このスイッチ131は、同じく素子基板上に形成されたTFTからなり、このスイッチ131のソース電極には、画像信号供給線L1〜L6を介して出力相展開画像信号VID1〜VID6が入力されている。そして、ブロックB1のデータ線114a〜114fに接続された6個のスイッチ131のゲート電極は、サンプリング信号S1が供給される信号線に接続され、ブロックB2のデータ線114a〜114fに接続された6個のスイッチ131のゲート電極は、サンプリング信号S2が供給される信号線に接続され、以下同様に、ブロックBmのデータ線114a〜114fに接続された6個のスイッチ131のゲート電極は、サンプリング信号Smが供給される信号線に接続されている。ここで、サンプリング信号S1〜Smは、それぞれ水平有効表示期間内に出力画像信号VID1〜VID6をブロック毎にサンプリングするための信号である。
また、シフトレジスタ回路140は、同じく素子基板上に形成され、タイミング回路200からのクロック信号CLXや、その反転クロック信号CLXinv、転送開始パルスDX等に基づいて、サンプリング信号S1〜Smを順次出力するものである。詳細には、シフトレジスタ回路140は、水平走査期間の最初に供給される転送開始パルスDXを、クロック信号CLXおよびその反転クロック信号CLXinvにしたがって順次シフトしてサンプリング信号S1〜Smとして順次出力するものである。
このような構成において、サンプリング信号S1が出力されると、ブロックB1に属する6本のデータ線114a〜114fには、それぞれ出力相展開画像信号VID1〜VID6がサンプリングされて、これらの出力相展開画像信号VID1〜VID6が現時点の選択走査線における6個の画素に、当該TFT116によってそれぞれ書き込まれることとなる。
この後、サンプリング信号S2が出力されると、今度は、ブロックB2に属する6本のデータ線114a〜114fには、それぞれ出力相展開画像信号VID1〜VID6がサンプリングされ、これらの出力相展開画像信号VID1〜VID6がその時点の選択走査線における6個の画素に、当該TFT116によってそれぞれ書き込まれることとなる。
以下同様にして、サンプリング信号S3、S4、…、Smが順次出力されると、ブロックB3、B4、…、Bmに属する6本のデータ線114a〜114fには、それぞれ画像信号VID1〜VID6がサンプリングされ、これらの画像信号VID1〜VID6がその時点の選択走査線における6個の画素にそれぞれ書き込まれることとなる。そして、この後、次の走査線が選択されて、ブロックB1〜Bmにおいて同様な書き込みが繰り返し実行されることとなる。
この駆動方式では、サンプリング回路130におけるスイッチ131を駆動制御するシフトレジスタ回路140の段数が、各データ線を点順次で駆動する方式と比較して1/6に低減される。さらに、シフトレジスタ回路140に供給すべきクロック信号CLXおよびその反転クロック信号CLXinvの周波数も1/6で済むので、段数の低減化と併せて低消費電力化も図られることとなる。
次に、対向基板には対向電極が形成されており、そこには、タイミング回路200から対向電極電圧が給電されるようになっている。液晶は、画素電極118と対向電極とに挟持されるから、画素電極118と対向電極との電位差が液晶への印加電圧となる。
<1−3:タイミング回路>
次に、タイミング回路200Aは、ドットクロック信号DCLK、垂直同期信号VB、および水平ブランキング信号HBに基づいて、各種のタイミング信号を生成する他、液晶表示パネル100A,100Bの種別を示すパネル種別制御信号CTLpを生成する。ドットクロック信号DCLKは入力画像データDaのサンプリング周期に同期した信号である。垂直同期信号VBは、垂直ブランキング期間でLレベルとなる一方、他の期間でHレベルとなる。水平ブランキング信号は水平ブランキング期間でLレベルとなる一方、他の期間でHレベルとなる。
また、パネル種別制御信号CTLpは、Hレベルのとき液晶表示パネル100Aと組み合わせて使用することを示し、Lレベルのとき液晶表示パネル100Bと組み合わせて使用することを示す。この例では、タイミング回路200Aに図示せぬディップスイッチが接続されており、その操作子をユーザが切り替えることにより、パネル種別を入力できるようになっている。そして、タイミング回路200Aはディップスイッチの状態を検知してパネル種別制御信号CTLpを生成するようになっている。
くわえて、タイミング回路200Aは、パネル種別制御信号CTLp基づいて、第1対向電極電圧Vc1と第2対向電極電圧Vc2とのうちいづれか一方を選択してこれを液晶表示パネル100Aまたは100Bに供給するようになっている。
具体的には、タイミング回路200Aは、パネル種別制御信号CTLpがHレベルのとき第1対向電極電圧Vc1を選択する一方、パネル種別制御信号CTLpがLレベルのとき第2対向電極電圧Vc2を選択する。
<1−4:画像信号処理回路>
次に、画像信号処理回路300Aは、D/A変換器301、相展開回路302、増幅・反転回路303、出力範囲制御信号生成回路304、および基準信号生成回路305を備えており、そこには、図示せぬ外部装置から入力画像データDaが供給されるようになっている。入力画像データDaは、10ビットのパラレル形式であって、サンプリング周期がドットクロック信号DCLKの周期となるデータ列である。
図4は、画像信号処理回路300Aの詳細な構成を示すブロック図である。D/A変換器301は、制御入力端子301Tを備えており、10ビットの入力画像データDaをデジタル信号からアナログ信号に変換して画像信号VIDとして出力する。また、D/A変換器301は、制御入力端子301Tに給電される電圧によって、D/A変換器301の出力範囲を制御するようになっている。ここで、出力範囲とは入力画像データDaの最小値である“0”に対応する画像信号VIDの信号レベルから入力画像データDaの最大値である“1023”に対応する画像信号VIDの信号レベルまでの範囲をいう。すなわち、出力範囲は画像信号VIDの信号レベルの変化範囲であり、画像信号VIDの最小値と最大値とによって定められる。但し、この例では、画像信号VIDの最小値は接地電位に固定であり、画像信号VIDの最大値と1ビット当たりの変化量が制御入力端子301Tに給電される電圧によって調整されるようになっている。
出力範囲制御信号生成回路304は、第1電源回路3041と選択回路3042を備えている。第1電源回路3041は、第1出力範囲設定電圧V1と第2出力範囲設定電圧V2とを各々生成する定電圧源を備えている。第1出力範囲設定電圧V1は、これを制御入力端子301Tに印加すると、最終的な液晶への印加電圧の範囲が図2(a)に示す範囲Vaとなるように選ばれている。一方、第2出力範囲設定電圧V2は、これを制御入力端子301Tに印加すると、最終的な液晶への印加電圧の範囲が図2(b)に示す範囲Vbとなるように選ばれている。
選択回路3042は、パネル種別制御信号CTLpに基づいて第1出力範囲設定電圧V1と第2出力範囲設定電圧V2とを選択して出力範囲制御信号CTLoutを生成し、これを制御入力端子301Tに供給する。
ところで、後述するように相展開回路302のゲインは1であり、増幅・反転回路303のゲインはAまたは−Aである。ここで、D/A変換器301の入出力特性について検討すると、最終的に液晶に印加すべき電圧の範囲は、液晶表示パネル100Aを用いる場合は図2(a)に示すVaである一方、液晶表示パネル100Bを用いる場合は図2(b)に示すVbである。このため、液晶表示パネル100Aを用いるときには画像信号VIDの信号レベルをVa/Aだけ変化させる一方、液晶表示パネル100Bを用いるときには画像信号VIDの信号レベルをVb/Aだけ変化させる必要がある。
図5は、D/A変換器301の入出力特性を示すグラフである。なお、同図に示す特性W1は第1出力範囲設定電圧V1が制御入力端子301Tに給電された場合の入出力特性であり、特性W2は第2出力範囲設定電圧V2が制御入力端子301Tに給電された場合の入出力特性である。同図から明らかなように第1出力範囲設定電圧V1を制御入力端子301Tに給電すると、D/A変換器301の出力範囲は0〜Va/Aとなる一方、第2出力範囲設定電圧V2を制御入力端子301Tに給電すると、D/A変換器301の出力範囲は0〜Vb/Aとなる。すなわち、D/A変換器301の出力範囲は、液晶表示パネル100Aおよび100Bで使用する印加電圧範囲VaおよびVbをゲインAで除算したものとなる。これにより、液晶表示パネルの種別によって定まる印加電圧範囲に対応して、D/A変換器301の出力範囲を調整することが可能となる。
次に、相展開回路302は、画像信号VIDにシリアルパラレル変換を施して、6相展開された相展開画像信号VID1〜VID6を生成する。具体的には、相展開回路302は、ドットクロック信号DCLKの6周期毎にアクティブとなる6相のサンプルホールドパルスSP1〜SP6に基づいて、画像信号VIDをサンプルホールドして、画像信号VIDの時間軸を6倍に伸長するとともに、6系統に分割して各相展開画像信号VID1〜VID6を生成するようになっている。なお、相展開回路302のゲインは1である。
次に、増幅・反転回路303は、各相展開画像信号VID1〜VID6毎に設けられた6個の処理ユニットU1〜U6を備えている。各処理ユニットU1〜U6は同様の構成を備えているので、ここでは、相展開画像信号VID1に対応した処理ユニットU1についてのみ説明し、他の処理ユニットU2〜U6の説明を省略する。
まず、処理ユニットU1は、正転増幅回路3031、反転増幅回路3032、および選択回路3033を備えている。正転増幅回路3031は相展開画像信号VID1を正転増幅する一方、反転増幅回路3032は相展開画像信号VID1を反転増幅する。ここで、正転増幅回路3031のゲインはAであり、反転増幅回路3032のゲインは−Aである。
選択回路3033は、極性制御信号CTLxに基づいて、正転増幅回路3031の出力信号と、反転増幅回路3032の出力信号とのうちいずれか一方を選択して反転画像信号vid’として出力する。選択回路3033は反転制御信号CTLxがHレベルのとき正転増幅回路3031の出力信号を選択する一方、それがLレベルのとき反転増幅回路3032の出力信号を選択する。この例では、走査線単位の極性反転を行う。したがって、極性制御信号CTLxは1周期を2水平走査期間2Hとする信号となる。また、反転画像信号vid’の信号レベルは1水平走査期間ごとに反転する。
これらのことから、正転増幅回路3031、反転増幅回路3032および選択回路3033には、画像信号を増幅しつつ、予め定められた反転周期でその信号レベルを反転させる機能があるといえる。
さらに、処理ユニットU1は加算回路3034を備えている。加算回路3034は、反転画像信号vid’と基準信号Srefとを加算して(合成して)出力相展開画像信号を生成する。
次に、基準信号生成回路305は基準信号Srefを生成する。この基準信号生成回路305は、第2電源回路3051、正極性基準電圧選択回路3052および負極性基準電圧選択回路3053、および正負極性選択回路3054を備えている。第2電源回路3051は、複数の定電圧源を備えている。各定電圧源は第1正極性基準電圧Vp1、第2正極性基準電圧Vp2、第1負極性基準電圧Vn1、および第2負極性基準電圧Vn2を各々生成する。
ここで、図2(a)に示すように第1V−T特性における最大透過率tamaxに対応する最小印加電圧をVamin、最小透過率taminに対応する最大印加電圧をVamaxとし、図2(b)に示すように第2V−T特性における最大透過率tbmaxに対応する最小印加電圧をVbmin、最小透過率tbminに対応する最大印加電圧をVbmaxとする。
この場合、第1正極性基準電圧Vp1は、第1対向電極電圧Vc1に第1最小印加電圧Vaminを加えたものとなる一方、第1負極性基準電圧Vn1は、第1対向電極電圧Vc1から最小印加電圧Vaminを差し引いたものとなる。第1対向電極電圧Vc1とは、液晶表示パネル100Aの対向基板に形成される対向電極に給電される電圧である。一方、第2正極性基準電圧Vp2は、第2対向電極電圧Vc2に第2最小印加電圧Vbminを加えたものとなる一方、第2負極性基準電圧Vn2は、第2対向電極電圧Vc2から最小印加電圧Vbminを差し引いたものとなる。第2対向電極電圧Vc2とは、後述する液晶表示パネル100Bの対向基板に形成される対向電極に給電される電圧である。
次に、正極性基準電圧選択回路3052は、パネル種別制御信号CTLpがHレベルの場合に第1正極性基準電圧Vp1を選択する一方、パネル種別制御信号CTLpがLレベルの場合に第2正極性基準電圧Vp2を選択して正極性基準電圧Vpを生成する。また、負極性基準電圧選択回路3053は、パネル種別制御信号CTLpがHレベルの場合に第1負極性基準電圧Vn1を選択する一方、パネル種別制御信号CTLpがLレベルの場合に第2負極性基準電圧Vn2を選択して負極性基準電圧Vnを生成する。
次に、正負極性選択回路3054は、極性制御信号CTLxがHレベルのとき選択正極性基準電圧Vpを選択する一方、極性制御信号CTLxがLレベルの場合に選択負極性基準電圧Vnを選択して基準信号Srefを生成する。
図6は、極性制御信号CTLxと基準信号Srefとの波形を示すタイミングチャートである。この図に示すように、液晶表示パネル100Aを用いる場合(CTLp=H)、基準信号Srefは極性制御信号CTLxに同期して第1対向電極電圧Vc1を中心電圧として反転する。また、極性制御信号CTLxが正極性を示すとき、第1対向電極電圧Vc1より最小印加電圧Vaminだけ高い第1正極性基準電圧Vp1となる一方、極性制御信号CTLxが負極性を示すとき、基準信号Srefは第1対向電極電圧Vc1より最小印加電圧Vaminだけ低い第1負極性基準電圧Vn1となる。
また、液晶表示パネル100Bを用いる場合(CTLp=L)、基準信号Srefは極性制御信号CTLxに同期して反転するとともに、第2対向電極電圧Vc2を中心電圧として、極性制御信号CTLxが正極性を示すときには、第2対向電極電圧Vc2より最小印加電圧Vbminだけ高い第2正極性基準電圧Vp2となる一方、極性制御信号CTLxが負極性を示すときには、第2対向電極電圧Vc2より最小印加電圧Vbminだけ低い第2負極性基準電圧Vn2となる。
上述したように出力相展開画像信号VID1は、反転画像信号vid1’と基準信号Srefとを加算して得られるから、画像信号処理回路300Aを液晶表示パネル100Aと組み合わせて使用する場合、画像信号処理回路300A全体の入出力特性は図7(a)に示すものとなる。一方、これを液晶表示パネル100Bと組み合わせて使用する場合、その入出力特性は図7(b)に示すものとなる。したがって、この画像信号処理回路300Aは、異なるV−T特性を有する複数の液晶表示パネル100Aおよび100Bと各々組み合わせて用いることができる。
<1−5:液晶表示装置の動作>
次に、液晶表示装置の動作について説明する。まず、タイミング回路200Aがパネル種別制御信号CTLpを生成すると、出力範囲制御信号生成回路304はパネル種別制御信号CTLpに基づいて、第1出力範囲設定電圧V1と第2出力範囲設定電圧V2のうちいづれか一方を選択して出力範囲制御信号CTLoutを生成する。
D/A変換器301の入出力特性は、その制御入力端子301Tに供給される出力範囲制御信号CTLoutによって定まるから、液晶表示パネル100Aを使用するときには特性W1となる一方、液晶表示パネル100Bを使用するときには特性W2となる(図5参照)。したがって、本実施形態によれば、D/A変換器301の出力範囲を各液晶表示パネルのV−T特性に応じて調整することが可能である。換言すれば、画像信号処理回路300Aと組み合わせて用いる液晶表示パネルの透過率範囲に合わせてD/A変換器301の出力範囲を調整することができる。
図5に示すように特性W1ではD/A変換器301の出力範囲が0〜Va/Aとなり、特性W2ではその出力範囲が0〜Vb/Aとなる。一方、相展開回路302のゲインは1であり、増幅・反転回路303のゲインはAまたは−Aである。したがって、極性反転を無視すれば、D/A変換器301の入出力特性が特性W1のとき出力相展開画像信号VID1〜VID6の信号レベルはVaだけ変化し、その入出力特性が特性W2であれば出力相展開画像信号VID1〜VID6の信号レベルはVbだけ変化する。このことは、入力画像データDaの各データ値(0〜1023)をV−T特性の種別に応じて印加電圧範囲VaまたはVbに割り当てることを意味する。したがって、画像信号処理回路300Aをいずれの液晶表示パネル100Aまたは100Bと組み合わせて使用してもコントラスト比を最大とすることができる。
ここで、図2に示すように第1V−T特性と第2V−T特性とを比較したとき、透過率範囲についてTb>Taの関係があり、印加電圧範囲についてVa>Vbの関係がある。本実施形態では入力画像データDaの0から1023までの各データ値を印加電圧範囲VaまたはVbに割り当てるので、1ビット当たりの透過率の変化量は液晶表示パネル100Bの方が小さくなる。したがって、液晶表示パネル100Bを使用した場合には、より高精細な画像を表示させることが可能となる。
次に、相展開回路302が画像信号VIDを相展開して相展開画像信号vid1〜vid 6を生成すると、増幅・反転回路303は、相展開画像信号vid1〜vid6を増幅しつつ予め定められた反転周期で反転させた反転画像信号vid1’〜 vid6’と基準信号Srefとを各々加算して出力相展開画像信号VID1〜VID6を生成する。ここで、基準信号Srefは、正極性基準電圧Vpと負極性基準電圧Vnとのうちいずれか一方を反転周期で交互に選択して生成される。しかも正極性基準電圧Vpおよび負極性基準電圧Vnはそれらの中心電圧が対向電極電圧Vc1またはVc2と一致し、対向電極電圧Vc1またはVc2に対して最小印加電圧VaminまたはVbminだけオフセットが与えられている。したがって、基準信号Srefを加算することによって、極性反転に同期して液晶に最小印加電圧VaminまたはVbminを常に印加することが可能となる。
仮に、基準信号Srefの替わりに対向電極電圧Vc1またはVc2と反転画像信号vid1’〜 vid6’とを加算して出力相展開画像信号VID1〜VID6を生成するものとすれば、D/A変換器301の出力範囲を0〜(Va+Vamin)/Aまたは0〜(Vb+Vbmin)/Aとする必要がある。このことは、最小印加電圧VaminまたはVbminを下回る範囲にも入力画像データDaの各データ値を割り当てること意味する。そして、そのような割り当てを行うと、印加電圧範囲に割り当てられるデータ値の範囲が減少するから、1ビット当たりの透過率の変化量が大きくなってしまう。
しかしながら、本実施形態にあっては、上述したように使用する液晶表示パネルの種別に応じた最小印加電圧VaminまたはVbminを対向電極電圧Vc1またはVc2に対してオフセットとして与えている。このため、入力画像データDaの各データ値を、最小印加電圧VaminまたはVbminを下回る範囲に割り当てる必要がなく、そのすべてを階調表示に使用する印加電圧範囲VaまたはVbに割り当てることができる。この結果、高精細な表示が可能となる。
<2.第2実施形態>
<2−1:液晶表示装置の概要>
次に、第2実施形態に係わる液晶表示装置について説明する。第2実施形態に係わる液晶表示装置は、入力画像データの各データ値を割り当てる透過率範囲を入力画像データの種別に応じて変更するものである。
図8は、第2実施形態に係わる液晶表示装置の構成を示すブロック図である。
同図に示す液晶表示装置は、画像信号処理回路300Aの替わりに画像信号処理回路300Bを用いる点、タイミング回路200Aにおいて液晶表示パネルの種別を示すパネル種別制御信号CTLpの替わりにデータの種別を示すデータ種別制御信号CTLdを生成する点を除いて、図1に示す第1実施形態の液晶表示装置と大略同一である。
液晶表示装置に供給される入力画像データDbは11ビットのパラレル形式である。入力画像データDbには各種のものがあるが、この例では、入力画像データDbのソースがコンピュータグラフィックスである場合とそのソースが映像信号である場合との2種類を想定する。以下の説明では、これらを区別する場合には、前者をグラフィックスデータDb1と称し、後者を映像データDb2と称することにする。
次に、グラフィックスデータDb1と映像データDb2の性質について説明する。コンピュータグラフィックスでは画像を鮮やかに表示することが多いため、表示色の彩度および明度が高いことが多い。このため、グラフィックスデータDb1のデータ値は高輝度に偏るのが一般的である。この例では、グラフィックスデータDb1の各データ値が図9(a)に示す確率密度で分布しているものとする。一方、映像信号に基づいて生成された映像データDb2はそのデータ値が中間階調に偏っていることが多い。この例では、映像データDb2の各データ値が図9(b)に示す確率密度で分布しているものとする。なお、図9に示す確率密度は最大値で正規化してある。
ところで、パーソナルコンピュータ等によって生成されるグラフィックスデータDb1のフィールド周波数は120Hzである一方、動画等の映像データDb2のフィールド周波数は60Hzである。タイミング回路200Aは入力画像データDbとともに外部から供給される垂直同期信号VBの周波数を検知し、これを予め定められた閾値周波数(例えば、90Hz)と比較して、データ種別制御信号CTLdを生成するようになっている。タイミング回路200Aは、入力画像データDbがグラッフィクスデータDb1である場合にデータ種別制御信号CTLdをHレベルとする一方、それが映像データDb2である場合にはデータ種別制御信号CTLdをLレベルとする。
なお、本実施形態では、一種の液晶表示パネル100Aを用いることを前提としているので、タイミング回路200Aは、第1実施形態のように第1対向電極電圧Vc1と第2対向電極電圧Vc2を選択してパネル出力することはないく、液晶表示パネル100Aには図示せぬ電源回路から第1対向電極電圧Vc1が直接供給されるようになっている。
<2−2:画像信号処理回路>
図10は、第2実施形態の液晶表示装置に用いる画像信号処理回路300Bの構成を示すブロック図である。画像信号処理回路300Bは、データ値変換回路306を備える点、第1電源回路3041が第1および第2出力範囲設定電圧V1,V2の替わりに第3および第4出力範囲設定電圧V3およびV4を生成する点、および、第2電源回路3051が第1および第2正極性基準電圧Vp1およびVp2の替わりに第3および第4正極性基準電圧Vp3およびVp4を生成するとともに第1および第2負極性基準電圧Vn1およびVn2の替わりに第3および第4負極性基準電圧Vn3およびVn4を生成する点を除いて、図4に示す第1実施形態の画像信号処理回路300Aと同一である。以下、相違点について説明する。
データ値変換回路306は、11ビットの入力画像データDbをデータ種別に応じて10ビットの変換画像データDxを生成する。このデータ値変換回路306は、図10に示すように第1変換テーブル3061、第2変換テーブル3062および選択回路3063を備えている。
第1および第2変換テーブル3061および3062は、入力ビット数が11ビットで出力ビット数が10ビットのROMで構成されており、11ビットの入力画像データDbを読出アドレスとして用い、対応する記憶領域から10ビットの第1変換データDx1または第2変換データDx2を各々読み出すようになっている。選択回路3063は、データ種別制御信号CTLdがHレベルのときに第1変換データDx1を選択する一方、それがLレベルのときに第2変換データDx2を選択して、変換画像データDxを生成する。
ここで、第1変換テーブル3061はグラッフィクスデータDb1を変換するために用いられ、第2変換テーブル3062は映像データDb2を変換するために用いられる。図11(a)は第1変換テーブルの入出力特性を示すグラフであり、図11(b)は第2変換テーブルの入出力特性を示すグラフである。
同図(a)に示すように第1変換テーブル3061は、データ値が768〜2047のグラフィックスデータDb1をデータ値が1〜1023の第1変換データDx1に1対1に変換する一方、データ値が0〜767のグラフィックスデータDb1をデータ値が0の第1変換データDx1に変換する。このように第1変換テーブル3061の入出力特性を定めたのは、図9(a)に示すようにグラッフィクスデータDb1のデータ値は、殆どが767〜2047の範囲に分布し、そのデータ値が767以下となる確率が極めて低いからである。
また、同図(b)に示すように第2変換テーブル3062は、データ値が512〜1533の映像データDb2をデータ値が1〜1022の第2変換データDx2に1対1に変換する一方、データ値が0〜511の映像データDb2をデータ値が0の第2変換データDx2に変換するとともにデータ値が1534〜2047の映像データDb2をデータ値が1023の第2変換データDx2に変換する。このように第2変換テーブル3062の入出力特性を定めたのは、図9(b)に示すように映像データDb2のデータ値は511〜1534の範囲に大部分が分布し、そのデータ値が510以下あるいは1535以上となる確率が極めて低いからである。
すなわち、データ値変換回路306は、入力画像データDbの各データ値(0〜2047)のうち発生頻度の高いものを抜き出して10ビットの変換画像データDxに変換している。これにより、データ値変換回路306は、11ビットの入力画像データDbの品質を損なうことなく10ビットの変換画像データDxを生成することができる。
次に、出力範囲制御信号生成回路304において、選択回路3042はデータ種別制御信号CTLdがHレベルのとき第3出力範囲設定電圧V3を選択する一方、それがLレベルのとき第4出力範囲設定電圧V4を選択して出力範囲制御信号CTLoutを生成し、これをD/A変換器301の制御入力端子301Tに供給する。したがって、入力画像データDbがグラフィックスデータDb1であるときは、第3出力範囲設定電圧V3によってD/A変換器301の出力範囲が定まり、入力画像データDbが映像データDb2であるときは、第4出力範囲設定電圧V4によってD/A変換器301の出力範囲が定まることになる。
図12は、液晶表示パネル100Aの第1V−T特性を示すグラフである。上述したようにデータ値変換回路306は、データ種別に応じて入力画像データDbのデータ値を変換して変換画像データDxを生成する。入力画像データDbがグラフィックスデータDb1であれば、透過率範囲Ta1に対応するグラフィックスデータDb1の各データ値767〜2047が、変換画像データ値0〜1023に割り当てられる。一方、入力画像データDbが映像データDb2であれば、透過率範囲Ta2に対応する映像データDb2の各データ値511〜1534が、変換画像データ値0〜1023に割り当てられる。したがって、入力画像データDbがグラフィックスデータDb1である場合には、液晶の印加電圧範囲をVa1にする一方、それが映像データDb2である場合には液晶の印加電圧範囲をVa2にする必要がある。
上述した第3出力範囲設定電圧V3は、これを制御入力端子301Tに印加すると、最終的な液晶への印加電圧の範囲が同図2に示す範囲Va1となるように選ばれている。また、第4出力範囲設定電圧V4は、これを制御入力端子301Tに印加すると、最終的な液晶への印加電圧の範囲が同図に示す範囲Va2となるように選ばれている。
ところで、相展開回路302および増幅・反転回路303のゲインはAまたは−Aであるから、ゲインAを考慮してD/A変換器301の出力範囲は定められている。図13はD/A変換器301の入出力特性を示すグラフである。同図において、特性W3は第3出力範囲設定電圧V3が給電されたときの入出力特性であり、特性W4は第4出力範囲設定電圧V4が給電されたときの入出力特性である。特性W3、W4から明らかなように、D/A変換器301の出力範囲は、データ種別に応じた印加電圧範囲Va1およびVa2をゲインAで除算したものとなる。これにより、データ種別によって定まる印加電圧範囲に対応して、D/A変換器301の出力範囲を調整することが可能となる。
次に、基準信号生成回路305の第2電源回路3051で生成する第3正極性基準電圧Vp3、第4正極性基準電圧Vp4、第3負極性基準電圧Vn3、および第4負極性基準電圧Vn4について説明する。まず、第3正極性基準電圧Vp3は、液晶表示パネル100Aの対向基板に給電する第1対向電極電圧Vc1に、図12に示す最小印加電圧Va1minを加えたものである一方、第3負極性基準電圧Vn3は、第1対向電極電圧Vc1から最小印加電圧Va1minを差し引いたものである。また、第4正極性基準電圧Vp4は、第1対向電極電圧Vc1に最小印加電圧Va2minを加えたものである一方、第4負極性基準電圧Vn4は、第1対向電極電圧Vc1から最小印加電圧Va2minを差し引いたものである。
これらの電圧Vp3、Vp4、Vn3、およびVn4を、データ種別制御信号CTLdと極性制御信号CTLxとに基づいて選択した基準信号Srefは、図14に示すものとなる。また、出力相展開画像信号VID1は、反転画像信号vid1’と基準信号Srefとを加算して得られるから、入力画像データDbがグラフィックスデータDb1である場合、D/A変換器301の入力から増幅・反転回路303の出力までの入出力特性は図15(a)に示すものとなる一方、入力画像データDbが映像データDb2である場合、その入出力特性は図15(b)に示すものとなる。
<2−3:液晶表示装置の動作>
次に、液晶表示装置の動作について説明する。まず、タイミング回路200Aが垂直同期信号VBに基づいて、データ種別制御信号CTLdを生成すると、データ値変換回路306はデータ種別制御信号CTLdに基づいて11ビットの入力画像データDbを10ビットの変換画像データDxに変換する。この変換処理は、入力画像データDbのデータ値分布を考慮して、変換画像データDxを割り当てるので、変換画像データDxは、実質的に11ビットの精度を有している。
次に、出力範囲制御信号生成回路304はデータ種別制御信号CTLdに基づいて、第3出力範囲設定電圧V3と第4出力範囲設定電圧V4のうちいづれか一方を選択して出力範囲制御信号CTLoutを生成する。D/A変換器301の入出力特性は、その制御入力端子301Tに供給される出力範囲制御信号CTLoutによって定まるから、入力画像データDbがグラフィックスデータDb1である場合には特性W3となる一方、それが映像データDb2である場合には特性W4となる(図13参照)。入力画像データDbは、データの種別毎に異なる性質を持っており、そのデータ値には偏りがある。本実施形態によれば、D/A変換器301の出力範囲をデータ種別に応じて調整することが可能であるので、データ値の偏りに合わせてD/A変換器301の出力範囲を、調整することができる。
また、入力画像データDbのデータ種別によって、階調表示に使用する透過率の範囲は異なるため、液晶の最小印加電圧も相違するが、基準信号Srefはこれを考慮した第3正極性基準電圧Vp3、第4正極性基準電圧Vp4、第3負極性基準電圧Vn2、および第4負極性基準電圧Vn4を選択して生成される。これにより、図12に示すように入力画像データDbがグラフィックスデータDb1であれば透過率範囲をTa1とすることができ、入力画像データDbが映像データDb2であれば透過率範囲をTa2とすることができる。
さてここで、比較例として11ビットの入力画像データDbから上位10ビットを抽出して変換画像データDxを生成してこれを印加電圧範囲Vaに割り当てる場合を想定する。この比較例では、変換過程で1ビットの情報が失われるため、入力画像データDbの1ビット当たりの印加電圧変化量はVa/1024となる。これに対して、本実施形態によれば、データ値変換過程で入力画像データDbの情報は失われず、しかも液晶へ印加する電圧範囲をVa1またはVa2にすることができるので、入力画像データDbの1ビット当たりの印加電圧変化量を減少させることができる。入力画像データDbがグラフィックスデータDb1である場合には、印加電圧変化量はVa1/2048となり、入力画像データDbが映像データDb2である場合にはVa2/2048となる。ここで、Va1/Va=3/4、Va2/Va=1/4とすれば、グラッフィクスデータDb1を表示する場合、比較例と比べると1ビット当たりの印加電圧変化量を3/8倍にすることができ、映像データDb2を表示する場合、比較例と比べると1ビット当たりの印加電圧変化量を1/8倍にすることができる。
したがって、本実施形態によれば、データ種別に応じた高精細な画像を表示することが可能となる。
<3.第3実施形態>
<3−1:液晶表示装置の概要>
次に、第3実施形態に係わる液晶表示装置について説明する。第3実施形態に係わる液晶表示装置は、入力画像データDaの平均値に基づいて透過率範囲を変更するものである。
図16は、第3実施形態に係わる液晶表示装置の構成を示すブロック図である。同図に示す液晶表示装置は、画像信号処理回路300Aの替わりに画像信号処理回路300Cを用いる点、タイミング回路200Aにおいて液晶表示パネルの種別を示すパネル種別制御信号CTLpを生成しない点を除いて、図1に示す第1実施形態の液晶表示装置と大略同一である。
ここで、液晶表示装置に供給される入力画像データDcは11ビットのパラレル形式である。また、入力画像データDcは被写体をビデオカメラにて撮像して得られた映像信号をA/D変換した映像データである。撮像された映像は一画面の中でも明るい部分と暗い部分があるが、一画面を構成する各画素の階調は最高輝度(飽和白)から最低輝度(飽和黒)まで分布しているのではなく、一画面の平均階調を中心とする所定範囲に分布している。図17は一画面の入力画像データ値の分布特性を示すグラフである。このグラフにおいて入力画像データ値は、一画面の平均データ値を0として正規化してあり、また、確率密度は最大値を1として正規化してある。
同図に示すように、入力画像データDcのデータ値は一画面の平均値を中心として±511の範囲に殆どが分布している。このことから、第1にある画面の入力画像データDcの最大値と最小値との差は1024以下であり、第2に入力画像データDcの平均値からデータ値の分布範囲を特定できることが判る。
<3−2:画像信号処理回路>
図16に示すように、第3実施形態の画像信号処理回路300Cは、平均値算出回路307、データ値変換回路308、基準信号生成回路309を備える一方、出力範囲制御回路304を備えない点を除いて、図1に示す第1実施形態の画像信号処理回路300Aと相違する。また、D/A変換器301の制御入力端子301Tには所定の電圧が給電されている。したがって、D/A変換器301の出力範囲は、第1および第2実施形態のように変動せず、固定である。この例の出力範囲は、最終的に液晶に印加される印加電圧範囲をVx(Vx1〜Vx2)としたとき、Vx/Aとなっている。なお、Aは、上述した第1および第2実施形態と同様に、相展開回路302および増幅・反転回路303を総合したゲインである。
まず、平均値算出回路307は、一画面の入力画像データDcについて平均値を算出し、算出された平均値を示す平均値データDhを生成する。
次に、データ値変換回路308は、11ビットの入力画像データDcを平均値データDhに基づいて10ビットの変換画像データDyに変換する。図18はデータ値変換回路308の構成を示すブロック図である。この図に示すようにデータ値変換回路308は補正テーブル3081、減算回路3082、および下位ビット分離回路3083を備えている。
補正テーブル3081は、11ビット入力で10ビット出力のROMによって構成されており、そこには平均値データDhの各データ値に対応付けて10ビットの補正データDkが記憶されている。したがって、ある平均値データDhを読出アドレスとして用いると、補正テーブル3081から平均値データDhの指示する平均値に対応する補正データDkが読み出される。
図19は、補正テーブルの入出力特性を示すグラフである。この図に示すように平均値データDhのデータ値が511以下のときは補正データDkのデータ値は0となり、平均値データDhのデータ値が512〜1533の範囲では補正データDkのデータ値は2〜1022となり、平均値データDhのデータ値が1534以上のときは補正データDkのデータ値は1023となる。
次に、減算回路3082は入力画像データDcから補正データDhを減算して出力する。次に、下位ビット分解回路3083は減算回路3082から出力されるデータの下位10ビットを分離してこれを変換画像データDyとして出力する。
これにより、11ビットの入力画像データDcを一画面の平均値に応じて10ビットの変換画像データDyに変換することができる。図20は、入力画像データを変換画像データに割り当てる範囲を示すグラフである。この図において、斜線部分は元の入力画像データDcから抽出されるた変換画像データDyの範囲を示している。
例えば、平均値データDhの値が1023であれば、補正データDkのデータ値は511となる(図19参照)。上述したように入力画像データDcのデータ値はある画面において平均値を中心として±511の範囲に分布するから、平均値が511となる画面では入力画像データDcのデータ値は511から1534までの範囲内に分布することになる。
変換画像データDyは入力画像データDcから補正データDkを減算したものであるから、入力画像データDcの値が511であるとすると変換画像データDyの値は0となり、入力画像データDcの値が1534であるとすると変換画像データDyの値は1023となる。
次に、基準信号生成回路309は、平均値データDhと第1対向電極電圧Vc1とに基づいて、極性制御信号CTLxと同期して極性反転する基準信号Srefを生成する。図21は基準信号生成回路309の構成を示すブロック図である。
この図に示すように、基準信号生成回路309は、最小印加電圧生成回路3091、加算回路3092、減算回路3093および正負極性選択回路3094を備えている。
まず、最小印加電圧生成回路3094は平均値データDhに基づいて液晶へ印可する最小印加電圧Vminを生成する。この例のように液晶表示パネル100Aがノーマリーホワイトモードで動作する場合には、最小印加電圧Vminによって最大透過率、すなわち階調の最大値が定まることになる。また、上述したようにある画面における階調の最大値は、一画面全体の階調の平均値によって定まる。
したがって、ある画面の平均値が判れば、最小印加電圧Vminを特定することができる。最小印加電圧生成回路309は、平均値データDhと最小印加電圧データとを対応付けて記憶した記憶部とD/A変換器を備えている(図示略)。そして、最小印加電圧生成回路309は、最小印加電圧データをD/A変換して、最小印加電圧Vminを生成する。この例における最小印加電圧Vminは、図23に一点鎖線で示すように平均値データDhの値が0〜511ではVx2となり、その値が512〜1533において減少し、その値が1534〜2047ではVx1となる。
次に、加算回路3092は最小印加電圧Vminと第1対向電極電圧Vc1とを加算して正極性基準電圧Vpを出力する一方、減算回路3092は第1対向電極電圧Vc1から最小印加電圧Vminを減算して負極性基準電圧Vnを出力する。
次に、正負極性選択回路3094は、極性制御信号CTLxがHレベルのとき正極性基準電圧Vpを選択し、それがLレベルのとき負極性基準電圧Vnを選択して基準信号Srefを生成する。
したがって、基準信号Srefは、その極性が第1対向電極電圧Vc1を基準として反転することになる。図22は、基準信号Srefおよび極性反転信号CTLxの波形を示すタイミングチャートである。最小印加電圧Vminの値は平均値データDhの値に応じて変化するから基準信号Srefの波形は、この図に示すように平均値データDhの値に応じて動的に変化する。
<3−3:液晶表示装置の動作>
次に、液晶表示装置の動作について説明する。まず、外部装置から入力画像データDcが平均値算出回路307に供給されると、平均値算出回路307は1フィールド期間中の入力画像データDcについて、平均値を算出して平均値データDhを生成する。データ値変換回路308は平均値データDhに基づいて11ビットの入力画像データDcを10ビットの変換画像データDxに変換する。この変換処理では、一画面の平均値に応じた入力画像データDcのデータ値分布を考慮して、変換画像データDyを割り当てるので、変換画像データDyは、実質的に11ビットの精度を有している。
図20に示すように11ビットの入力画像データDcを10ビットの変換画像データDxに割り当てる範囲は、平均値データDhの値に応じて変化するので、液晶に印加する印加電圧の範囲も平均値データDhの値に応じて変化させる必要がある。この点について、図23を参照して説明する。図23は、第1V−T特性、入力画像データの有効範囲、および平均値データの相互関係を示す図である。
まず、平均値データDhの値が0〜511の範囲内にあるときは、入力画像データDcの取り得る値は0〜1023の範囲にある。当該範囲に対応する透過率範囲は、同図に示すようにTc1となる。透過率範囲Tc1を得るためには、液晶への印加電圧をVx2からVx3まで変化させる必要がある。上述したように平均値データDhの値が0〜511の範囲内にあるとき、最小印加電圧Vminの値はVx2となる一方、D/A変換器301の出力範囲はVx/Aであるから、この条件を満たすことができる。
次に、平均値データDhの値が512〜1533の範囲内にあるときは、入力画像データDcの取り得る値は0〜1023の範囲から1023〜2047の範囲へ変化する。この場合、透過率範囲はTc1からTc2へ変化するので、液晶への印加電圧範囲をVx2〜Vx3からVx1〜Vx2まで変化させる必要がある。上述したように平均値データDhの値が512〜1533の範囲内にあるとき、最小印加電圧Vminの値はVx2からVx1となる一方、D/A変換器301の出力範囲はVx/Aであるから、この条件を満たすことができる。
次に、平均値データDhの値が1534〜2047の範囲内にあるときは、入力画像データDcの取り得る値は1023〜2047の範囲にある。当該範囲に対応する透過率範囲は、同図に示すようにTc2となる。透過率範囲Tc2を得るためには、液晶への印加電圧をVx1からVx2まで変化させる必要がある。
上述したように平均値データDhの値が1534〜2047の範囲内にあるとき、最小印加電圧Vminの値はVx1となる一方、D/A変換器301の出力範囲はVx/Aであるから、この条件を満たすことができる。
すなわち、本実施形態によれば、画像の平均値に応じて、入力画像データDcを変換して変換画像データDyを生成し、これを固定の出力範囲を持つD/A変換器301でD/A変換して画像信号VIDを生成する一方、画像の平均値に基づいて最小印加電圧Vminを生成し、これに基づいて基準信号Srefを生成するようにしたので、画像を表示するために有効な透過率の範囲に入力画像データDcのビットを割り当てることができる。
<4.変形例>
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、例えば、以下の変形が可能である。
(1)上述した第1実施形態において、基準信号生成回路305の電源回路3051は各正極性電圧Vp1、Vp2と各負極性電圧Vn1、Vn2とを生成するが、具体的には、2つの態様がある。第1の態様は、第2電源回路3051を各電圧Vp1、Vp2、Vn1、Vn2を生成する各電圧源から構成するものでる。この態様は、表示パネル100がノーマリホワイトモードで動作するものとすれば、白レベルに相当する各電圧を直接生成するものである。
第2の態様は、第2電源回路3051を、第1および第2電圧源、減算部、加算部より構成するものである。第1電圧源は、電気光学パネルの種類に応じて予め定められた各基準電位より各最大印加電圧だけ高い各第1電圧を生成する。第2電圧源は、各基準電位を基準として各最大印加電圧だけ低い各第2電圧を生成する。減算部は、各第1電圧から電気光学パネルの種類に応じて予め定められた各変化電圧を減算して各正極性基準電圧を生成する。一方、加算部は各第2電圧に前記各変化電圧を加算して前記各負極性基準電圧を生成する。ここで、各最大印加電圧は、電気光学パネルの種類に応じて画像表示に使用する各透過率範囲を得るために電気光学物質に印加する必要がある最も高い各印加電圧である。
この態様は、表示パネル100がノーマリホワイトモードで動作するものとすれば、黒レベル(透過率最小)に相当する各第1電圧および各第2電圧を生成し、これらの電圧と、電気光学物質に印加する変化電圧とに基づいて、各正極性基準電圧および各負極性基準電圧を生成するものである。
(2)また、上述した第2実施形態における電源回路3051も、上記変形例と同様に、その構成方法には2つの態様がある。第1の態様は、第2電源回路3051を各電圧Vp3、Vp4、Vn3、Vn4を生成する各電圧源から構成するものでる。この態様は、表示パネル100がノーマリホワイトモードで動作するものとすれば、白レベルに相当する各電圧を直接生成するものである。
第2の態様は、第2電源回路3051を、第1および第2電圧源、減算部、加算部より構成するものである。第1電圧源は、入力画像データの種別に応じて予め定められた各基準電位より各最大印加電圧だけ高い各第1電圧を生成する。第2電圧源は、各基準電位を基準として各最大印加電圧だけ低い各第2電圧を生成する。減算部は、各第1電圧から入力画像データの種別に応じて予め定められた各変化電圧を減算して各正極性基準電圧を生成する。一方、加算部は各第2電圧に前記各変化電圧を加算して前記各負極性基準電圧を生成する。ここで、各最大印加電圧は、入力画像データの種別に応じて画像表示に使用する各透過率範囲を得るために電気光学物質に印加する必要がある最も高い各印加電圧である。
この態様は、表示パネル100がノーマリホワイトモードで動作するものとすれば、黒レベル(透過率最小)に相当する各第1電圧および各第2電圧を生成し、これらの電圧と、電気光学物質に印加する変化電圧とに基づいて、各正極性基準電圧および各負極性基準電圧を生成するものである。
<5.応用例>
次に、上述した各実施形態で説明した液晶表示装置を電子機器に用いた例のいくつかについて説明する。
<5−1:プロジェクタ>
まず、この液晶表示装置をライトバルブとして用いたプロジェクタについて説明する。図24は、このプロジェクタの構成例を示す平面図である。
この図に示すように、プロジェクタ1100内部には、ハロゲンランプ等の白色光源からなるランプユニット1102が設けられている。このランプユニット1102から射出された投射光は、ライトガイド1104内に配置された4枚のミラー1106および2枚のダイクロイックミラー1108によってRGBの3原色に分離され、各原色に対応するライトバルブとしての液晶パネル1110R、1110Bおよび1110Gに入射される。
液晶パネル1110R、1110Bおよび1110Gの構成は、上述した液晶表示パネル100Aまたは100Bと同等であり、図示しない画像信号処理回路から供給されるR、G、Bの原色信号でそれぞれ駆動される。さて、これらの液晶パネルによって変調された光は、ダイクロイックプリズム1112に3方向から入射される。このダイクロイックプリズム1112においては、RおよびBの光が90度に屈折する一方、Gの光が直進する。したがって、各色の画像が合成される結果、投射レンズ1114を介して、スクリーン等にカラー画像が投写されることとなる。
なお、液晶パネル1110R、1110Bおよび1110Gには、ダイクロイックミラー1108によって、R、G、Bの各原色に対応する光が入射するので、対向基板にカラーフィルタを設ける必要はない。
<5−2:モバイル型コンピュータ>
次に、この液晶表示装置を、モバイル型のコンピュータに適用した例について説明する。図25は、このコンピュータの構成を示す正面図である。図において、コンピュータ1200は、キーボード1202を備えた本体部1204と、液晶ディスプレイ1206とから構成されている。この液晶ディスプレイ1206は、先に述べた液晶表示パネル100Aまたは100Bの背面にバックライトを付加することにより構成されている。
<5−3:携帯電話機>
さらに、液晶表示装置を、携帯電話機に適用した例について説明する。図26は、この携帯電話機の構成を示す斜視図である。図において、携帯電話機1300は、複数の操作ボタン1302とともに、反射型の液晶パネル1005を備えるものである。この反射型の液晶パネル1005にあっては、必要に応じてその前面にフロントライトが設けられる。
なお、図24〜図26を参照して説明した電子機器の他にも、液晶テレビや、ビューファインダ型、モニタ直視型のビデオテープレコーダ、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手帳、電卓、ワードプロセッサ、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、タッチパネルを備えた装置等などが挙げられる。そして、これらの各種電子機器に適用可能なのは言うまでもない。
本発明の第1実施形態に係る液晶表示装置の全体構成を示すブロック図である。 (a)は同装置に用いる液晶表示パネル100Aの第1V−T特性を示すグラフであり、(b)は同装置に用いる液晶表示パネル100Bの第2V−T特性を示すグラフである。 同装置に用いる液晶表示パネルの電気的構成を示すブロック図である。 同同装置に用いる画像処理回路300Aの構成を示すブロック図である。 同装置におけるD/A変換器301の入出力特性を示すグラフである。 同装置における極性制御信号CTLxと基準信号Srefとの波形を示すタイミングチャートである。 (a)は液晶表示パネル100Aを用いる場合における画像信号処理回路300Aの入出力特性であり、(b)は液晶表示パネル100Bを用いる場合における画像信号処理回路300Aの入出力特性である。 本発明の第2実施形態に係る液晶表示装置の全体構成を示すブロック図である。 (a)はグラフィックスデータDb1の各データ値の確率密度分布を示すグラフであり、(b)は映像データDb2の各データ値の確率密度分布を示すグラフである。 同装置に用いる画像信号処理回路の構成を示すブロック図である。 (a)は同装置に用いる第1変換テーブル3061の入出力特性を示すグラフであり、図11(b)は第2変換テーブル3062の入出力特性を示すグラフである。 同装置に用いる液晶表示パネル100Aの第1V−T特性を示すグラフである。 同装置に用いるD/A変換器301の入出力特性を示すグラフである。 同装置における極性制御信号CTLxと基準信号Srefとの波形を示すタイミングチャートである。 (a)は入力画像データDbがグラッフィックスデータDb1である場合における画像信号処理回路300Bの入出力特性であり、(b)は入力画像データDbがグラッフィックスデータDb1である場合における画像信号処理回路300Bの入出力特性である。 本発明の第3実施形態に係る液晶表示装置の全体構成を示すブロック図である。 一画面の入力画像データ値の分布特性を示すグラフである。 同装置に用いるデータ値変換回路308のブロック図である。 同装置に用いる補正テーブル3081の入出力特性を示すグラフである。 同装置において入力画像データDcを変換画像データDyに割り当てる範囲を示すグラフである。 同装置に用いる基準信号生成回路309のブロック図である。 同装置における極性制御信号CTLxと基準信号Srefとの波形を示すタイミングチャートである。 第1V−T特性、入力画像データの有効範囲、および平均値データの相互関係を示す図である。 液晶表示装置を適用した電子機器の一例たるプロジェクタの構成を示す断面図である。 液晶表示装置を適用した電子機器の一例たるパーソナルコンピュータの構成を示す斜視図である。 液晶表示装置を適用した電子機器の一例たる携帯電話の構成を示す斜視図である。 従来の液晶表示装置の全体構成を示すブロック図である。 (a)は同装置に用いる液晶表示パネルのV−T特性の一例を示すグラフであり、(b)はV−T特性の他の例を示すグラフである。
符号の説明
100A,100B……液晶表示パネル(電気光学パネル)
200A……タイミング回路(制御信号生成手段)
300A,300B,300C……画像信号処理回路(画像処理回路)
CTLp……パネル種別制御信号(制御信号)
Da……入力画像データ
VID……画像信号
301……D/A変換器(D/A変換手段)
302……相展開回路(処理手段)
303……増幅・反転回路(処理手段)
VID1〜VID6……出力相展開画像信号
vid’……反転画像信号
3034……加算回路
305,309……基準信号生成回路(基準信号生成部)
306,308……データ値変換回路(データ変換手段)
Da,Db,Dc……入力画像データ
Db1……グラフィックスデータ
Db2……映像データ
VB……垂直同期信号
307……平均値算出回路(平均値生成手段)

Claims (6)

  1. 電気光学物質への印加電圧に応じて画素の階調が変化する電気光学パネルと組み合わせて用いる画像処理回路であって、
    入力画像データの種別を示す制御信号を生成する制御信号生成手段と、
    前記制御信号に基づいて、前記入力画像データの各データ値を予め対応付けられた各デ
    ータ値に変換して変換画像データを生成するデータ変換手段と、
    前記変換画像データをデジタル信号からアナログ信号に変換して画像信号を生成すると
    ともに、前記制御信号に基づいて前記画像信号の信号レベルが変化する範囲を調整するD
    /A変換手段と、
    前記D/A変換手段によって信号レベルが調整された前記画像信号にシリアルパラレル
    変換を施して相展開画像信号を生成する相展開手段と、
    前記相展開画像信号を増幅しつつ、ある電位を基準として予め定められた反転周期で前記相展開画像信号の信号レベルの極性を反転させて反転画像信号を生成する画像信号反転部と、
    前記制御信号に基づいて前記入力画像データの種別に応じた電圧値を取る第1基準電圧
    および第2基準電圧を各々生成し、前記第1基準電圧と前記第2基準電圧とのうちいずれ
    か一方を、前記反転周期で交互に選択して基準信号を生成する基準信号生成部と、
    前記反転画像信号と前記基準信号とを合成して出力相展開画像信号を生成する出力相展
    開画像信号生成部と
    を備え、
    前記基準信号生成部は、
    前記入力画像データの種別に応じて予め定められた各基準電位より各最小印加電圧だけ
    高い各正極性基準電圧と、前記各基準電位より前記各最小印加電圧だけ低い各負極性基準
    電圧とを生成する電源部と、
    前記制御信号に基づいて前記各正極性基準電圧の中から前記入力画像データの種別に対
    応する電圧を選択して前記第1基準電圧を生成するとともに、前記制御信号に基づいて前
    記各負極性基準電圧の中から前記入力画像データの種別に対応する電圧を選択して前記第
    2基準電圧を生成する第1選択部と、
    前記第1基準電圧と前記第2基準電圧とのうちいずれか一方を、前記反転周期で交互に
    選択して前記基準信号を生成する第2選択部とを備え、
    前記各最小印加電圧は、前記入力画像データの種別毎に画像表示に使用する各階調範
    囲を得るために前記電気光学物質に印加する必要がある最も低い各印加電圧であり、
    前記電源部は、
    前記入力画像データの種別に応じて予め定められた各基準電位より各最大印加電圧だけ高い各第1電圧を生成する第1電圧源と、
    前記各基準電位を基準として各最大印加電圧だけ低い各第2電圧とを生成する第2電圧
    源と、
    前記各第1電圧から前記入力画像データの種別に応じて予め定められた各変化電圧を減
    算して前記各正極性基準電圧を生成する減算部と、
    前記各第2電圧に前記各変化電圧を加算して前記各負極性基準電圧を生成する加算部と
    を備え、
    前記各最大印加電圧は、前記入力画像データの種別毎に画像表示に使用する各階調範
    囲を得るために前記電気光学物質に印加する必要がある最も高い各印加電圧であること
    を特徴とする画像処理回路。
  2. 前記制御信号は、前記入力画像データがコンピュータグラフィックスに基づくものであるか、映像信号に基づくものであるかを示すことを特徴とする請求項1に記載の画像処理回路。
  3. 前記入力画像データは、その垂直ブランキング期間を示す垂直同期信号とともに外部から供給され、
    前記制御信号生成手段は、垂直同期信号の周期を検出し、検出結果に基づいて前記制御
    信号を生成する
    ことを特徴とする請求項2に記載の画像処理回路。
  4. 請求項1乃至3のうちいずれか1項に記載した画像処理回路と、
    前記出力画像信号が供給されるとともに、前記電気光学物質を有する電気光学パネルと
    を備えたことを特徴とする電気光学装置。
  5. 前記電気光学パネルは、
    複数のデータ線と、複数の走査線と、前記データ線と前記走査線との交差に対応したス
    イッチング素子と、前記スイッチング素子に接続される画素電極とを備えた素子基板と、
    対向電極が形成された対向基板と、
    前記素子基板と前記対向基板とに挟持される電気光学物質とを備え、
    前記基準電位は前記対向電極の電位であり、前記出力画像信号は前記各データ線に順次
    供給される
    ことを特徴とする請求項4に記載の電気光学装置。
  6. 請求項5に記載の電気光学装置を備えたことを特徴とする電子機器。
JP2003328365A 2003-09-19 2003-09-19 画像処理回路、電気光学装置及び電子機器 Expired - Fee Related JP3800214B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003328365A JP3800214B2 (ja) 2003-09-19 2003-09-19 画像処理回路、電気光学装置及び電子機器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003328365A JP3800214B2 (ja) 2003-09-19 2003-09-19 画像処理回路、電気光学装置及び電子機器

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001016185A Division JP3904394B2 (ja) 2001-01-24 2001-01-24 画像処理回路、画像処理方法、電気光学装置、および電子機器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2004102296A JP2004102296A (ja) 2004-04-02
JP3800214B2 true JP3800214B2 (ja) 2006-07-26

Family

ID=32290764

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003328365A Expired - Fee Related JP3800214B2 (ja) 2003-09-19 2003-09-19 画像処理回路、電気光学装置及び電子機器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3800214B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7978164B2 (en) 2005-03-30 2011-07-12 Sharp Kabushiki Kaisha Liquid crystal display device
WO2006109516A1 (ja) * 2005-03-31 2006-10-19 Sharp Kabushiki Kaisha 液晶表示装置
JP2007199375A (ja) * 2006-01-26 2007-08-09 Denso Corp 電圧駆動型表示装置
JP2008185993A (ja) * 2007-01-31 2008-08-14 Seiko Epson Corp 電気光学装置、処理回路、処理方法およびプロジェクタ
JP5481791B2 (ja) * 2008-03-12 2014-04-23 セイコーエプソン株式会社 駆動回路及び駆動方法、並びに電気光学装置及び電子機器

Also Published As

Publication number Publication date
JP2004102296A (ja) 2004-04-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3570362B2 (ja) 電気光学装置の駆動方法、画像処理回路、電気光学装置および電子機器
JP3904394B2 (ja) 画像処理回路、画像処理方法、電気光学装置、および電子機器
JP4196959B2 (ja) 電気光学装置及びその駆動回路並びに電子機器
JP2003114661A (ja) 電気光学装置の駆動方法、駆動回路及び電気光学装置並びに電子機器
JP2002229529A (ja) 液晶表示装置、画像データ補正回路、画像データ補正方法および電子機器
JP2003186446A (ja) 電気光学装置の駆動方法、駆動回路及び電気光学装置並びに電子機器
JP2005165277A (ja) 輝度ムラの補正方法、輝度ムラの補正回路、電気光学装置および電子機器
JP4020158B2 (ja) 電気光学装置、駆動回路及び電子機器
JP2004191544A (ja) 電気光学装置
KR20030003662A (ko) 전기 광학 장치의 구동 방법, 구동 회로, 전기 광학 장치및 전자기기
JP3800214B2 (ja) 画像処理回路、電気光学装置及び電子機器
JP2008185993A (ja) 電気光学装置、処理回路、処理方法およびプロジェクタ
JP2001159883A (ja) 電気光学装置の駆動方法、駆動回路および電気光学装置ならびに電子機器
JP2011221327A (ja) 画素回路、電気光学装置およびその駆動方法
JP2008216426A (ja) 電気光学装置、データ信号の供給回路、供給方法および電子機器
US7385577B2 (en) Image signal correction method, correction circuit, electro-optical device, and electronic apparatus
JP4023517B2 (ja) 電気光学装置、駆動回路及び電子機器
JP2004233808A (ja) 液晶装置及びその駆動方法並びに電子機器
JP2001343953A (ja) 電気光学装置の駆動方法、画像処理回路、電気光学装置および電子機器
JP2002062857A (ja) 電気光学装置の駆動方法、駆動回路及び電気光学装置並びに電子機器
JP4386608B2 (ja) 電気光学装置及びその駆動方法並びに電子機器
JP3931909B2 (ja) 電気光学装置の駆動方法、駆動回路及び電気光学装置並びに電子機器
JP2006099034A (ja) 電気光学装置の調整方法および調整装置
Tan et al. P‐1: Generic Design of Silicon Backplane for LCoS Microdisplays
JP4479154B2 (ja) 電気光学装置及びその駆動方法並びに電子機器

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20051213

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060209

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20060404

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060417

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100512

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110512

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120512

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130512

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140512

Year of fee payment: 8

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees