JP3799526B2 - 歯科用サベヤー - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、義歯の設計や製作を行うための歯科技工用機器であるサベヤー、即ち患者から採取した歯列顎模型における残存歯(維持歯)の豊隆部にサベライン(最高豊隆線)を描いてバーや義歯床などの外形設計を行う等の目的のために使用する機器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のサベヤーは、通常基台に立設された支柱に基部が上下摺動自在に支持された水平旋回可能な水平アームを備え、該アームの先端部に垂直方向に摺動自在の軸体が支持され、該軸体の下端部には種々の測定用あるいは加工用の部品を取付けるためのネジ付き保持具が設けられている。
【0003】
上記測定用又は加工用部品としては、特に鉤を掛ける鉤歯(支台歯)を主とする残存歯と歯槽部のアンダーカットを計測し、義歯の適切な着脱方向等を決定するための測定杆(アナライジングロッド)、残存歯や歯槽部にサベイラインを描記するための炭素棒(カーボンマーカー)、義歯の維持に必要な鉤尖(鉤先端部)のアンダーカット量を計測するために先端つばの大きさがわずかに異なる3種のアンダーカットゲージ、その他に不要なアンダーカットをワックスで閉塞したときにこれを修正するためのデーパトゥール、義歯製作時にアンダーカット部の余分なワックスや石膏を着脱方向と平行となるように削り取るためのワックストリマーなどがあり、目的をする作業に応じていちいちこれら部品に交換し、上記先端保持具に取付けなければならなかった。
【0004】
そこで、これを少しでも省力化するため、支柱に対して互いに反対側に水平アームを備え、この両アーム先端に上下摺動自在の軸体を取付け、両軸体下端に上記した測定用又は加工用部品を脱着するようにしたサベヤーも提案されているが(特開平8−196556号公報)、これでは作業スペースが大きくなるだけでなく、測定やサベイラインの描記の正確性にも不安がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、1本の軸体に少なくとも2種以上の測定用あるいは加工用の部品を同時に取付けることができ、使用せんとする部品への変更も交換することなく簡単な操作で確実になし得るようにした歯科用サベヤーを提案するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
即ち、本発明は、基台に立設された支柱に上下摺動自在に嵌装された支持アームの先端部にロッドを上下摺動自在に抱持する抱持金物を設け、該ロッドの下端には下面全体が平滑な傾斜面に形成された支持金物が取付けられ、該支持金物の上記傾斜面と直角方向に貫挿した締付け用シャフトの下方は該傾斜面と摺接する回転ブロックの軸心部を貫通してその下端は該ブロック外側に設けた圧接板に固定することにより該ブロックを回動自在に軸支し、上記シャフトの頭部外周にはネジを螺設して該シャフト頭部にはレバーを備えるネジキャップを螺合すると共に、シャフト中間部には直角方向にピンを貫挿して支持金物のシャフト挿通孔に一体に形成したキー溝に嵌合させることにより該シャフトを回動不能で上下動可能に構成し、上記支持金物には上記シャフト挿通孔と平行する貫通孔を開設し、該貫通孔には鋼球を挿入してその上側に設けた圧縮コイルスプリングにより該鋼球を該貫通孔下端から突出するように賦勢し、上記回転ブロックの外周には測定杆、炭素棒、アンダーカットゲージ等の測定用又は加工用の部品を着脱自在に保持するためのホルダーを少なくとも2個以上螺着し、上記支持金物の傾斜面に摺接する該回転ブロック上面には上記ホルダーの数に相応して各ホルダーが真下を向いたときに上記鋼球の一部が嵌合可能な位置にV型溝が凹設されてなることを特徴とする歯科用サベヤーに関するものである。
【0007】
また、ねじを緩めたときにロッドが自重で落下しないようにするため、本発明では、前記ロッドの一側面にはその長さ方向に沿って凹溝が形成され、該ロッドを抱持する抱持金物には該凹溝に向って貫通孔が開設され、該貫通孔内には鋼球と該鋼球を押圧する圧縮コイルスプリングを挿入して、該鋼球の一部が上記凹溝に嵌合して圧接するように賦勢されている。
以下、本発明の実施形態を図により説明する。
【0008】
【発明の実施の形態】
図1は本発明に係る歯科用サベヤーの一例を示す全体側面図、図2は要部の拡大断面図であり、1は基部が基台2の隅部に立設された支柱3に上下摺動自在に嵌装された支持アームで、該アーム1は支柱3を中心として水平旋回可能に構成され、該アーム1の先端部にはロッド4を上下摺動自在に抱持する抱持金物5が一体に設けられている。
【0009】
6は上記ロッド4下端部に被せるように取付けた支持金物で、該支持金物6の下端部は全体が平滑な傾斜面6a(図では水平面に対して角度45°)となっており、該傾斜面6aの中央部には後述する締付け用シャフト7が該面6aと直角方向に突出していて、該シャフト7には複数個の測定用あるいは加工用の部品が着脱自在に取付けられる回転ブロック8が空転可能に軸着され、シャフト7を緩めれば該ブロック8がシャフト7を中心に上記傾斜面6aを摺接しながら自由に回動できるようになっている。
【0010】
上記支持金物6の上半部6bは上記ロッド4の外径に等しい内径を有する筒型に形成され、該ロッド下端部外周に装着してビス止めしてあり、下半部は下面全体が上記傾斜面6aに形成され、前側が多少前方へ突出して前面中央部に凹部9が形成され、該凹部9の内底面は上記傾斜面6aと平行する。
【0011】
7は上記凹部9内底面の奥部に上記傾斜面6aと直角方向に開設したシャフト挿通孔10に貫挿した締付け用シャフトで、該シャフト7の先端部は後記する回転ブロック8軸心部の挿通孔30を貫通して、該ブロック8外面に形成した凹窪11に設けた圧接板12中央部にネジ固定され、回転ブロック8を回動自在に軸支している。
【0012】
シャフト挿通孔10を開設した支持金物6の上記凹部9内底面の該孔10外周の対向位置には浅いキー溝13が一体が形成されており、該キー溝13内には上記シャフト7上方に直角方向に貫挿固定した短尺なピン14の両端部が嵌合し、これにより該シャフト7は回転不能であるが挿通孔10内を上下方向には多少摺動できるように構成されている。
【0013】
また、締付け用シャフト7の上記凹部9内底面より上方に突出する部分の外周にはネジ7aが螺設され、該ネジ7a部分には内面に該ネジ7aと螺合するメネジを設けたネジキャップ15が被せられ、該ネジキャップ15の側面にはレバー16が突設されていて、該レバー16を指で旋回操作することによりネジキャップ15を回し、上記の通りシャフト7を回動させることなく引き上げ、該シャフト7下端の圧接板12を回転ブロック8に強圧させることによって支持金物6の傾斜面6aに回転ブロック8上面の傾斜面8aを圧接させて、回転ブロック8の回転を規制し、またレバー16を反対方向に旋回させることによって回転ブロック8の支持金物6への圧接を解いて回転ブロック8を手でつかんで自由に回動させることができるようになっている。
【0014】
回転ブロック8は、比較的扁平な全体略裁頭円錐形の外周に指掛けとなる凹部を等間隔に複数個所(図では4個所)形成した金属ブロックであって、全体が前記支持金物6の下端傾斜面6aの傾斜角度にならって傾斜していて、上記締付け用シャフト7に回動自在に軸支されている。
【0015】
支持金物6の傾斜面6aに摺接する回転ブロック8の上方傾斜面8aは支持金物傾斜面6aよりやや大きく、該ブロック傾斜面8aのややシャフト7側に寄せて短尺なV型溝17が放射状に4本形成されている。
【0016】
18は支持金物6の凹部9内底面の上記シャフト挿通孔10より手前でかつ上記V型溝17の回転軌跡上に開設された貫通孔19内に挿入された鋼球で、該鋼球18はその上側に挿入された圧縮コイルスプリング20に押圧されて貫通孔19下端から突出するように賦勢されている。
【0017】
これにより、締付け用シャフト7を緩めて回転ブロック8が支持金物6の傾斜面6aに摺接しながら自由に回動できる状態にあるとき、上記鋼球18は回転ブロック8を回動させてその上面のV型溝17に合致したときに、該溝17内にその一部が弾力的に浅く嵌合し(V型溝17の深さは鋼球18の半径と同程度である)、回転ブロック8の回動をある程度の力で阻止し、上記スプリング20の力に抗して手で該ブロック8を更に回せば、鋼球18はV型溝17との嵌合から比較的容易に離脱させることができるようになっている。
【0018】
21は測定杆50や炭素棒51、アンダーカットゲージ52等の測定用あるいは加工用の部品を着脱自在に保持可能な複数個のホルダーで、該ホルダー21はその基部を回転ブロック8の外周に螺着し、指でつまんで回転操作することにより回転ブロック8から自由に脱着できるよう構成されている。
【0019】
前記のように、回転ブロック8自体は支持金物6に全体が傾斜して取付けられているが、上記ホルダー21及びこれに取付ける測定杆50等の部品は垂直に取付けて真下を向くようにしなければならない。そこで、上記した支持金物6側の鋼球18が回転ブロック8側の複数個所のV型溝17に嵌合する毎に、該ブロック8の最も下側位置に来る面に上記ホルダー21基部が螺合するネジ孔22を垂直方向に形成するようにする。
【0020】
この実施例図では、V型溝17は回転ブロック8上面に4個所設けられているので、ホルダー21用のネジ孔22も4個所設けられ、例えば鋼球18が嵌合したときの各V型溝17から垂線を降ろした回転ブロック8の下側面の部位にネジ孔22を螺設する。
【0021】
このV型溝17は4個所に限られず、回転ブロック8上面の鋼球18が嵌合し得る同心円上であれば、少なくとも2個所以上あればよく、5〜8個所でもよい。ただし、V型溝17の数はホルダー21の数、従って各ホルダー17に取付ける測定用等の部品の数に対応するので、あまりに当該部品の取付け数が多くて使用していない部品が使用中の部品のそばにあると測定時等に邪魔となるので、V型溝17は2〜8個所程度が適当である。
【0022】
ところで、抱持金物5が抱持するロッド4下端部には前記した通り支持金物6や回転ブロック8等の金属部品が取付けられて相当の重量があり、これを図示のような1個の小さな押ねじ23だけでロッド4を固定するには不安があり、しかも例えば測定杆50やアンダーカットゲージ52により基台2上に載せた歯列顎模型53の鉤歯等を測定するときには、ロッド4を緩やかに昇降調整する必要があり、もし押しネジ23を緩め過ぎたときには、その自重でロッド4が一気に落下して下方の歯列顎模型53や測定杆50等の測定子自体も損傷する危険がある。
【0023】
そこで、図示の例では、押ねじ23を緩めても、ロッド4の昇降に制動がかかるようになっている。即ち、ロッド4の一側面にはその長さ方向に沿って全体に凹溝24が形成されており、一方抱持金物5には該凹溝24に向って貫通孔25が上下2個所開設され、各貫通孔25内には鋼球26と該鋼球26を押圧する圧縮コイルスプリング27が挿入されていて、該鋼球26の一部が凹溝24に食い込んで常に圧接するように賦勢されており、押ネジ23を緩めたときに、手で操作すればロッド4を昇降させることはできるが、手を離してもロッド4は降下しないように調整されている。
【0024】
なお、同様の構成をアーム1基部の支柱3への嵌装部1aにも設けて、押ネジ28を緩めてもアーム1に制動がかかって落下しないようにしてもよいことは勿論である。
【0025】
ところで、図1〜3に図示されるホルダー21は、基部が回転ブロック8外周のネジ孔22に螺入され、先端面軸心部には測定杆50等の測定子基部を挿入する挿入孔が奥部まで形成されていると共にその外周面にはネジ溝が形成され、その外側に螺合したロックナット状のつまみを回して、このつまみ内側先端部に挿入してある割り溝付きの円筒状樹脂体を押し潰すことにより測定子基部を強圧固定するようになっている。
【0026】
しかし、このように測定子が回転ブロック8にガッチリと固定されているときには、基台2上に置いた歯列顎模型53の測定中に測定子が該模型53に強く当ると、該模型53を損傷するだけでなく、測定子自体も変形することがあり、測定子の変形を知らずに測定を行うと、不正確な測定となって、義歯製作上致命的な欠陥を生じてしまう。また、測定子として炭素棒51を使用してサベイラインを描いていると、炭素棒51に片減りが生じるので、その場合にはいちいちつまみを回して炭素棒51の挿入位置を変えなければならない。
【0027】
そこで、図4〜7は、これを解決するため、このホルダーの他の機構を示しており、通常はホルダーはスプリングにより上昇させておき、測定子による測定の際にはホルダーを引っ張り降ろしながら使用し、またホルダー自体は360°自由に水平方向に軸回転できるように構成されている。
【0028】
即ち、31は上記回転ブロック8外周の複数のネジ孔22にそれぞれ螺入する套菅で、該套菅31内には支持軸32が摺動自在に挿入され、該支持軸32下端には後記するホルダー本体34がその軸心を上記支持軸32の軸心と合致するようにして取付け固定されている。
【0029】
また、上記套菅31の内周面上方は多少拡径されていて、該拡径部内の支持軸32外周には圧縮コイルスプリング33が巻装され、これによりホルダー本体34は該スプリング33により常に引き上げ方向に賦勢されていると共に支持軸32を中心に水平方向に回動自在に構成されている。
【0030】
34は套菅31より大径な短尺円柱状のホルダー本体で、該ホルダー本体34の中間部には軸心部を水平方向に貫通する貫通孔35が開設され、該貫通孔35の一方口のホルダー本体34外周面には測定杆50等の測定子の基部の直径にほぼ合致する幅でホルダー本体34軸心部に至る縦スリット36が開設されている。
【0031】
37は上記貫通孔35内に挿通可能で先方が二股に形成された軸体で、該軸体37は上記貫通孔35より長く、その基部側外周にはネジ溝が形成されていて、その外側につまみナット38が螺合され、先方の二股部37a先端部間には上記縦スリット36幅と長さにほぼ合致する大きさの駒39を挿入して、該駒39の上下中間部を軸支40し、該駒39は上下方向に回転自在となっている。
【0032】
そこで、測定杆50等の測定子をホルダー本体34に取付けるときは、上記軸体37の駒39より内側の二股部37aをホルダー本体34軸心部に移動させて縦スリット36奥部と合致させてから、下方から測定子50の基部をホルダー本体34の軸心部に挿入し、つまみナット38を指で回して駒39を縦スリット36内で軸心方向へ引き寄せるようにスライドさせて行き、該駒39の内端で測定子基部を縦スリット36奥端に向けて圧接することにより、測定子50をホルダー本体34軸心部に垂設固定する。
【0033】
これにより、ホルダー本体34はスプリング33の押上げ力により通常は套菅31下端に当接しているが、測定子50により歯列顎模型53を測定するときには、ホルダー本体34を指でつかんで引き降したまま使用するようにし、歯列模顎型53を基台2上で移動させるようなときには、ホルダー本体34を指から離せば、スプリング33力によって引き上げられるので、測定子50が模型53に接触する心配がなく、模型53や測定子50を損傷することもないのである。
【0034】
また、ホルダー本体34は前記の通り指で自由に回動させることができるので、測定子50を軸回動させれば、測定子50が変形しているか否かは、目視により簡単に判断でき、また測定子が炭素棒51であるときには、挿入位置の変更のためにいちいち挿し換えをしなくとも、ホルダー34の回動操作で片減りを簡単に防止することができるのである。
【0035】
なお、この図4〜7では、測定子50の固定の際の接触面積を大きくとるために、駒39を用いているが、測定子50の固定手段として、例えば円柱状ホルダー本体34の軸心部に下面から測定子挿入用の孔を削孔し(奥部に向って次第に細径となるテーパ孔としてもよい)、ホルダー本体34の側面から上記測定子挿入孔に向ってネジ孔を開孔し、このネジ孔に図1に示す押ネジ23、28と同様の押ネジを螺入して、その先端で挿入孔に挿入した測定子の側面を圧接固定するように構成してもよいことは勿論である。
【0036】
【発明の効果】
本発明のサベヤーは上述のように構成され、回転ブロックには測定杆や炭素棒、アンダーカットゲージなど、少なくとも2種以上の測定用部品を同時に取付けることができ、回転ブロックの回転操作により使用する部品を選択して垂直方向に向け、レバー操作により簡単に固定することができ、従来のように作業毎に部品を交換する必要もないのである。
【0037】
また、本発明によれば、ロッドの昇降に際しては常に制動がかかるように構成されており、測定作業中に自重でロッドが落下して、歯列顎模型や測定用部品を損傷するようなこともなく、更に測定杆等の測定子を保持するホルダーを上昇方向に賦勢して使用の際に引き下ろすようにしておけば、下方に置いた歯列顎模型や測定子自体の損傷を防止することもできる等、種々の利点を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る歯科用サベヤーの側面図である。
【図2】本発明の要部の断面図である。
【図3】本発明の要部の分解斜視図である。
【図4】本発明の歯科用サベヤーにおけるホルダー部分の他の例を示す断面側面図であって、ホルダー不使用時の状態を示す。
【図5】本発明の歯科用サベヤーにおけるホルダー部分の他の例を示す断面側面図であって、ホルダーを引き下ろした状態の状態を示す。
【図6】図4のX−X断面図である。
【図7】本発明の歯科用サベヤーにおけるホルダー部分の他の例を示す分解斜視図である。
【符号の説明】
1−支持アーム
2−基台
3−支柱
4−ロッド
5−抱持金物
6−支持金物
7−締付け用シャフト
8−回転ブロック
9−凹部
10−シャフト挿通孔
11−凹窪
12−圧接板
13−キー溝
14−ピン
15−ネジキャップ
16−レバー
17−V型溝
18−鋼球
19−貫通孔
20−圧縮コイルスプリング
21−ホルダー
22−ネジ孔
23−押ネジ
24−凹溝
25−貫通孔
26−鋼球
27−圧縮コイルスプリング
28−押ネジ
29−蓋板
30−シャフト挿通孔
31−套菅
32−支持軸
33−圧縮コイルスプリング
34−ホルダー本体
35−貫通孔
36−縦スリット
37−軸体
38−つまみナット
39−駒
40−軸支部
50−測定杆
51−炭素棒
52−アンダーカットゲージ
53−歯列顎模型

Claims (3)

  1. 基台に立設された支柱に上下摺動自在に嵌装された支持アームの先端部にロッドを上下摺動自在に抱持する抱持金物を設け、該ロッドの下端には下面全体が平滑な傾斜面に形成された支持金物が取付けられ、該支持金物の上記傾斜面と直角方向に貫挿した締付け用シャフトの下方は該傾斜面と摺接する回転ブロックの軸心部を貫通してその下端は該ブロック外側に設けた圧接板に固定することにより該ブロックを回動自在に軸支し、上記シャフトの頭部外周にはネジを螺設して該シャフト頭部にはレバーを備えるネジキャップを螺合すると共に、シャフト中間部には直角方向にピンを貫挿して支持金物のシャフト挿通孔に一体に形成したキー溝に嵌合させることにより該シャフトを回動不能で上下動可能に構成し、上記支持金物には上記シャフト挿通孔と平行する貫通孔を開設し、該貫通孔には鋼球を挿入してその上側に設けた圧縮コイルスプリングにより該鋼球を該貫通孔下端から突出するように賦勢し、上記回転ブロックの外周には測定杆、炭素棒、アンダーカットゲージ等の測定用又は加工用の部品を着脱自在に保持するためのホルダーを少なくとも2個以上螺着し、上記支持金物の傾斜面に摺接する該回転ブロック上面には上記ホルダーの数に相応して各ホルダーが真下を向いたときに上記鋼球の一部が嵌合可能な位置にV型溝が凹設されてなることを特徴とする歯科用サベヤー。
  2. 前記ロッドの一側面にはその長さ方向に沿って凹溝が形成され、該ロッドを抱持する抱持金物には該凹溝に向って貫通孔が開設され、該貫通孔内には鋼球と該鋼球を押圧する圧縮コイルスプリングを挿入して、該鋼球の一部が上記凹溝に嵌合して圧接するように賦勢されてなる請求項1記載の歯科用サベヤー。
  3. 前記回転ブロックの外周にはホルダーを取付けるためのネジ孔が設けられ、該ネジ孔に螺入する套菅内には支持軸が摺動自在に挿入され、該套菅より外側に突出する該支持軸の下端には軸心を同じくする円柱状のホルダー本体が取付け固定され、該支持軸の上部外周には圧接コイルスプリングが巻装されてホルダー本体は引き上げ方向に賦勢されていると共に該支持軸を中心に水平方向に回動自在に構成され、かつ該ホルダー本体は前記測定杆等の測定用あるいは加工用の部品を上記支持軸と軸心を同じくして着脱自在に保持可能に構成されてなる請求項1又は2記載の歯科用サベヤー。
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