JP3797511B2 - Thermal head - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、サーマルヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術】
サーマルヘッドは、インク等の補充が不要である感熱紙あるいは転写紙の利便性を活かし、低廉で簡易なプリンターに広く用いられている。これらのサーマルヘッドに用いるプリンターも、最近では高画質プリントと高速プリントが要請されている。また、熱転写方式によるカラープリンター方式や、高画質を重視する写真プリントの自動化ミニラボのインデックスプリンター等に用いるまでに微細化し、600dpiないし1200dpiのような高密度なサーマルヘッドも要求されてきている。
【0003】
しかしながら、サーマルヘッドにおいては、発熱抵抗体の発熱部を急速に加熱して瞬時に昇温させ、素早く放熱して滲みを起こさせないという昇温・放熱の配慮が必要になる。急速な昇温には、熱が発熱部に集中して回りに逃げず、急速な放熱には、発熱部の熱が素早く逃げるという、相反する熱応答特性が要求される。
【0004】
すなわち、サーマルヘッドには、基本的に次のような事項が要請される。
1)軽薄短小化
2)低廉化
3)A3等への大画面化
4)低消費電力化
5)高速化
6)高密度で鮮明な、いわゆる高精細な画像プリント
7)色むらのない均質な画面
8)汚れが残らないメンテナンスフリー
このようなサーマルヘッドの例として、特開平5−64905号公報においては、図6に示すように、表面を平坦に形成した基体30上に剥離のための剥離層31を介して耐摩耗層32、保護層33、発熱抵抗体34、電極35、ポリイミド樹脂でなる蓄熱層36を順に形成し、その後、接着剤37により基板38を接着し、基体30と剥離層31との界面で両者を剥離するサーマルヘッドの製造方法により、印字面40を平坦に形成したものが開示されている。
【0005】
このサーマルヘッドは、耐摩耗層32が基体30の平面上に形成されるので、感熱紙等の記録紙に接触する面が平滑となり、記録紙との間に空間が生じないため、熱効率が向上する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前記公報に記載のように、ポリイミド樹脂等の樹脂を蓄熱層32に用い、かつ耐摩耗層32の表面(印字面)を平坦に形成したサーマルヘッドには次のような問題がある。
(1)記録紙はヘッド上にローラによって強く押し付けられるが、発熱部がその周囲も含めて平面状であると、ヘッドの当接面が相対的に拡がり、ヘッドに対する押し付け圧が低下する。その結果、ローラの変形や摩耗の影響を受け易い。
(2)このような問題点を解決するため、もし、発熱部を凸状に盛り上げて形成したとすると、ローラの押し付け力が発熱部に集中する。発熱部における発熱により樹脂が高温にさらされるため、軟化し、長時間使用しているとヘッドの表面が凹んで変形する。その結果印字が不鮮明となる。
(3)印字品質を高精度化するためには、機械的変形応力に対して強靭なサーマルヘッドが必要であるが、従来技術によれば、印字効率を高めようとして発熱部を凸状にすると、機械的応力による変形を生じて寿命の長いサーマルヘッドを提供することができなかった。
【0007】
本発明は、上記問題点に鑑み、長期間にわたって印字品質を損なうことがなく、保守が不要であるというサーマルヘッド本来の特徴を発揮でき、しかも画素の微細化や印字の大画面化、高速化と低消費電力化も達成できるサーマルヘッドを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するため、本発明のサーマルヘッドは、発熱抵抗体の表面を覆う保護層と、発熱抵抗体に接して発熱抵抗体と共に発熱部を形成する電極とを備えたサーマルヘッドにおいて、
保護層の表面でなる印字面が凸状に盛り上がって形成され、かつ発熱部の裏面には発熱部の裏面に充填し溶融再固化されたガラスからなる補強体が設けられ、補強体が、樹脂または無機材質粉を混入した樹脂でなる支持体により覆われている
ことを特徴とする(請求項1)。
【0009】
本発明においては、前記ガラスの他、発熱部の裏面に充填し固定された棒状体(請求項2)等が用いられる。また、発熱部と補強体との間または補強体と支持体との間に蓄熱層を設ける構造(請求項3)も採用される。
【0010】
【作用】
本発明のサーマルヘッドは、盛り上がった凸状に形成される発熱部の裏面に補強体が埋め込まれるため、印字の際のローラの押圧により発熱部が変形することがない。また、発熱部と樹脂でなる支持体との間に補強体が介在するため、樹脂の温度上昇の度合も低減でき、かつ支持体が補強体により補強されるため、ヘッドが発熱とローラ押圧により変形することが防止される。
【0011】
【発明の実施の形態】
図1(A)は本発明によるサーマルヘッドの一実施例を発熱積層部について示す断面図である。図1(A)に示すように、発熱積層部は、耐摩耗層として作用する保護層1と、発熱抵抗体2と、発熱抵抗体2上に間隔をおいて重ねて設けられる共通電極3aおよび個別電極3bと、支持体4と、前記電極3a、3bと発熱抵抗体2により形成される発熱部5と前記支持体4との間に介在させて支持体4からの物質の拡散を防止するバリア層8と、発熱部5の裏面において、バリア層8と支持体4との間に埋込まれてなる補強体9とからなる。
【0012】
前記保護層1としては、SiC系化合物、SiB系化合物、SiN系化合物、AlN系化合物、BN系化合物等が用いられる。特に表面層を、摩擦係数が小さく、硬度が高く、化学的に安定なSiBとし、発熱抵抗体2側の裏面層を電気抵抗が高いSiO2とすることが、発熱抵抗体2との間の電気絶縁性を確保する意味で好ましい。この保護層1の成膜方法としては、プラズマCVD等、従来より用いられている各方法を採用することができる。
【0013】
前記発熱抵抗体2としては、Nb−SiO2、Ni−Cr、Ta、あるいはTiO2、BN等を用いることができる。発熱抵抗体2の成膜方法としては、LPCVD(低圧CVD)、プラズマCVD、スパッタリング等を用いることができる。
【0014】
また、各発熱抵抗体2は、発熱ドット毎に形成されるようにエッチングする必要がある。このエッチング方法としては、RIE(反応性イオンエッチング)等のドライエッチングを用いることが好ましいが、ウェットエッチングを用いることも可能である。また、ドライエッチングのエッチャー(反応性ガス)としては、SF6、CF4、Cl2、O2等が一般的であり、これらを混合して用いることもできる。
【0015】
前記電極3a、3bとしては、Al、Cu、Au、Ta、W、Mo等の金属の一種または複数種を重ねて用いることができる。中でも、Alは廉価であって、他の層との密着性を、特別の層を介在させる必要なく、容易に得ることができ、プロセスが簡単になり、さらに電気抵抗が低いので、微細パターンを得やすいという点において好ましい。また、成膜方法としては、蒸着やスパッタリング等が用いられる。
【0016】
これらの電極3a、3bのパターンを得るためのエッチング方法としては、ドライエッチングを用いることもできるが、ウェットエッチングを用いることが好ましい。ウェットエッチングのエッチャント(エッチング溶液)としては、H2SO4、HNO3等が一般的である。特にAlのエッチングに際しては、H3PO4、C2H4O2、HNO3を混合した混合液を用いることもある。
【0017】
前記バリア層8にはSiO2やSiN等を用いる。成膜方法としては、LPCVD、プラズマCVD、スパッタリング等を用いることができる。エッチング方法としては、ドライエッチング、ウェットエッチングのいずれを用いてもよく、ウェットエッチングを行う場合は、エッチャントとしてHFあるいHFとNH4Fとの混合液を用いるのが一般的である。
【0018】
前記補強体9として、ガラスを用いる。補強体9にガラスを用いる場合、ガラスとして、軟化点が450℃以下(より好ましくは軟化点が400℃以下)の低融点ガラスを用いれば、電極3a、3bとして安価かつ形成容易で低抵抗のAlを用いた場合、電極の酸化や変質を防止することができ、電極3a、3bを用いることが可能となる。また、低融点ガラスを補強体9に用いる場合、補強体9の形成後の製造工程での加熱による補強体9の軟化を防止する意味で、補強体9に用いるガラスの軟化点が300℃以上、さらに好ましくは350℃である。
【0019】
この低融点ガラスを補強体9に用いる場合、その塗布方法としては、スクリーン印刷法やディスペンサを用い、これを350℃〜400℃で焼成する。また、この鉛ガラスの組成としては、例えばPbO−B2O3系あるいはPbO−B2O3−ZnO系のものを用いることが好ましい。
【0020】
また、補強体9として、セラミックあるいはガラスからなる棒状体をエポキシ樹脂やアクリル樹脂等により固着する構造も採用できる。
【0021】
支持体4に用いる樹脂としては、ポリイミド樹脂、エポキシ樹脂等の耐熱性樹脂を用いることができる。また、これらの樹脂に、アルミナ、シリカ等のセラミック粉や、金属粉等の無機質粉を分散含有させることにより、機械的強度や、熱伝導率を調整することも可能である。該支持体4はサーマルヘッドの基板とすることが可能であり、樹脂でなる支持体4を設ければ、セラミック基板やグレーズ基板を用いる場合に比較し、低廉である。必要に応じて、このサーマルヘッドをAlやCu等のヒートシンクに接着することもできる。
【0022】
図2は本発明のサーマルヘッドの製造方法の参考例を示す工程図である。この例においては、まず図2(A)に示すように、基体7の表面に研削およびウェットエッチングにより溝7aを形成する。なお、溝7aの幅は700μm、深さは300μmとした。溝形状は丸みを帯びた台形状または円弧状にする。
【0023】
次に、図2(B)に示すように、基体7上に、溝7aの部分を含めて保護層1を形成する。基体7としては、安価で入手が容易な0.7mm厚のホウケイ酸ガラス板(日本電気ガラス社製、商品名BLC)を用いた。また、保護層1として、SiB層およびSiO2層をプラズマCVDにより約400℃の雰囲気で順に形成した。SiB層の厚みは7μmとし、SiO2層の厚みは3μmとした。
【0024】
保護層1を形成後、図2(C)に示すように、発熱抵抗体2となるNb−SiO2層を、300℃〜350℃の温度において、スパッタリングにより0.1μmの厚みに形成し、RIEにより、個々の発熱抵抗体2に分離形成した。発熱抵抗体2のピッチは167μmとし、発熱抵抗体2同士の間隔を10μmとした。なお、Nb−SiO2層とは、アモルファスのSiO2層の中に金属NbやNbの珪化物、酸化物が混在したものである。このように発熱抵抗体2を設けた後、発熱部5のTCRを改善するために、400℃程度で熱処理を行ってもよい。
【0025】
次に図2(D)に示すように、電極3a、3bとしてのAl層を100℃の温度において蒸着により0.5μmの厚みに形成し、H3PO4、C2H4O2、HNO3を混合した混合液をエッチャントとして用い、共通電極3aと個別電極3bとを、これらの一部を発熱抵抗体2上に重ねて形成した。
【0026】
次に図2(E)に示すように、バリア層8としてのSiO2層をLPCVDにより0.3μmの厚みに成膜した。そして成膜したSiO2層を、HFをエッチャントとしてエッチングすることによりバリア層8を形成した。
【0027】
次に図2(F)に示すように、補強体9を形成するため、シリカの粒子をバインダに混合したペーストを発熱部5の裏面の凹部に沿って塗布し、150℃で2時間焼成することにより、粒子同士が固結された補強体9を得た。
【0028】
次に図2(G)に示すように、ポリイミド樹脂を含むペーストの塗布と350℃、2時間の加熱により硬化させ、支持体4を形成した。
【0029】
その後、基体7より下の部分をエッチングレジストにより覆い、HF液に浸漬して基体7を溶解させた。これにより、図2(H)に示すように、基体7上に形成された平滑な面の保護層1を露出させることができる。なお、該基体7の除去を行う場合、基体7の保護層1に至る前の途中の深さまで機械的研削により除去し、その後保護層1に達する深さないし全部の基体7を除去するまでHF液等によるウェットエッチングを行うことにより、能率良く基体7の除去を行うことができる。
【0030】
また、基体7の除去を図1(B)のように保護層1の発熱部5の対応部分の印字面1が露出するように行ってもよい。このように基体7を残留させると、サーマルヘッドの強度を高めることができる。
【0031】
図3は前記補強体9を有するサーマルヘッドをローラ10および記録紙11と共に示す斜視図であり、発熱部5が横一列に並んだ領域の下に補強体9が細長い形状で配置される。盛り上がった発熱部5の裏面の溝状のくぼみにセラミックやガラスからなる補強体9として備えることにより、ローラ10による押し圧が補強体9の長手方向に分散される。これにより、発熱積層部の強度を向上させることができ、砂等の硬質粒子を噛み込んだ場合においても損傷を免れることができる。また、ローラの押し圧で変形することがない。従って、鮮明なプリントができる。発熱部が昇温して樹脂が支持体4が軟化しても補強体9が補強する。
【0032】
また、発熱部5は凸状に盛り上がって形成されているので、記録紙に発熱部が集中的に押し付けられ、無駄な押し付け圧を加える必要がなく、ローラの加圧構造を簡単にすることができる。また、発熱部5が凸状に形成されることにより、凸状部がリブの役目をしてサーマルヘッドの強度があがり、長手方向についての撓みを減少させることができる。また、図1(B)のように基体7を残留させればサーマルヘッドの強度がさらに上がる。
【0033】
図4(A)は本発明のサーマルヘッドにおける駆動IC12の搭載構造例であり、本例においては、保護層1の裏面に形成される個別電極3bと接続用電極13間に駆動ICをフリップチップボンディングによって接続して樹脂でなる支持体4内に埋設することにより、印字面6の裏面に駆動IC12を配置している。接続用電極13は外部接続部14に接続される。
【0034】
このように、駆動IC12を印字面の反対側に配しているので、印字面6と同面に駆動ICを設ける従来構造のように、記録紙11との接触防止のために印字面6と駆動IC12との間を離す必要がなくなり、これによりサーマルヘッドの小型化が可能となる。また、駆動IC12およびその外部接続用電極13と記録紙11等との接触がなくなり、電気系の断線や短絡等の不具合が発生する危険性を無くすることが可能となる。また、樹脂でなる支持体4を駆動IC9の固定に兼用できるため、部品点数、工程数が低減されるという効果が得られる。
【0035】
また、この小型化により、1枚の集合基板から得られるサーマルヘッドの個数を増加させることができ、その結果、一度に多数分の成膜が可能となり、サーマルヘッドの製造効率の向上が達成でき、サーマルヘッドの低コスト化が可能となる。
【0036】
また、図2の参考例においては、基体7として安価なガラス板を使用し、仮の基板上に保護層1を直接成膜し、基体7上に各層の成膜や駆動IC12の搭載後、基体7を溶解させることにより除去したが、基体7として高価な板材を使用する場合には、基体7上にMgO等の犠牲層を成膜し、前述のように各層の成膜、駆動ICの固定後、前記犠牲層をりん酸等により溶解して基体7を発熱積層部2か剥離し、基体7を再使用するようにしてもよい。
【0037】
また、電極3a、3b、13は、発熱抵抗体2を形成した後に形成するのではなく、発熱抵抗体2の形成前に形成してもよい。
【0038】
図4(B)は本発明のサーマルヘッドの他の実施例を発熱積層部について示す断面図であり、本実施例は、発熱部5の真下の部分の限定された領域に、バリア層8を介して低融点ガラスからなる部分グレーズ層としての蓄熱層15を設けると共に、その下に前記補強体9を設けたものである。このように、補強体9に好適な材質、厚みの蓄熱層15を組み合わせることにより、蓄熱性能を適宜なものに選択することができる。蓄熱層15は補強体9の裏面側に設けてもよい。
【0039】
図5(A)は本発明の他の実施例を示す断面図であり、本実施例は、図5(B)に示すような棒状の補強体9を用い、これを接着剤16により発熱部5に溝状部に固定したものである。本実施例によっても同様の効果をあげることが可能である。
【0040】
【発明の効果】
請求項1、2によれば、発熱部の裏面に補強体を埋込んだため、発熱部が凸状に盛り上がって形成されることともあいまって、サーマルヘッドの強度を向上させることができ、小型で強度の大きなるサーマルヘッドを提供できる。
【0041】
また、ローラに押圧による印字面の変形が防止されるため、長期間にわたって印字品質を損なうことがなく、しかも印字面が盛り上がって強く押圧しても変形することなく、狭い面積で記録紙と接触するので、画素の微細化が可能となり、や印字の大画面化、高速化と低消費電力化も達成できる。
【0042】
請求項3によれば、請求項1、2の効果に加え、さらに、蓄熱層を補強体に組み合わせることにより、製品に対応した蓄熱作用を持つサーマルヘッドが得易いという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (A)は本発明によるサーマルヘッドの一実施例を示す断面図、(B)は本発明のサーマルヘッドの他の実施例を示す断面図である。
【図2】 (A)〜(H)は本発明のサーマルヘッドの製造工程の参考例を示す図である。
【図3】 (A)は図1(A)の実施例のサーマルヘッドの斜視図である。
【図4】 (A)は図1(A)の実施例における駆動ICの配置例を示す断面図、(B)は本発明のサーマルヘッドの他の実施例を示す断面図である。
【図5】 (A)は本発明によるサーマルヘッドの他の実施例を示す断面図、(B)は(A)のサーマルヘッドに用いる補強体の一例を示す斜視図である。
【図6】 従来のサーマルヘッドの一例を示す断面図である。
【符号の説明】
1:保護層、2:発熱抵抗体、3a:共通電極、3b:個別電極、4:支持体、5:発熱部、6:印字面、7:基体、7a:溝、8:バリア層、9:補強体、10:ローラ、11:記録紙、12:駆動IC、13:電極、14:外部接続部、15:蓄熱層、16:接着剤[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a thermal head .
[0002]
[Prior art]
Thermal heads are widely used in inexpensive and simple printers, taking advantage of the convenience of thermal paper or transfer paper that does not require refilling with ink or the like. Recently, high-quality printing and high-speed printing have also been demanded for printers used for these thermal heads. Further, there is a demand for a high-density thermal head such as 600 dpi to 1200 dpi, which is miniaturized before being used in a color printer system using a thermal transfer system, an index printer of a photo lab automation minilab that emphasizes high image quality, and the like.
[0003]
However, in the thermal head, it is necessary to consider the temperature increase and heat dissipation so that the heat generating portion of the heat generating resistor is rapidly heated to instantaneously raise the temperature and heat is quickly dissipated to prevent bleeding. For rapid temperature increase, heat concentrates on the heat generating part and does not escape around, and rapid heat dissipation requires a conflicting thermal response characteristic that heat of the heat generating part escapes quickly.
[0004]
That is, the following items are basically required for the thermal head.
1) Light, thin and small 2) Low cost 3) Large screen for A3, etc. 4) Low power consumption 5) High speed 6) High-density, clear, so-called high-definition image print 7) Uniformity without color unevenness Screen 8) Maintenance-free with no dirt remaining As an example of such a thermal head, in Japanese Patent Laid-Open No. 5-64905, as shown in FIG. 6, peeling for peeling on a substrate 30 having a flat surface is provided. A wear-
[0005]
In this thermal head, since the wear-
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
However, as described in the above publication, the thermal head using a resin such as polyimide resin for the
(1) The recording paper is strongly pressed onto the head by a roller. However, if the heat generating portion is planar, including its periphery, the contact surface of the head is relatively expanded, and the pressing pressure against the head is reduced. As a result, it is susceptible to roller deformation and wear.
(2) In order to solve such a problem, if the heat generating portion is formed so as to be raised, the pressing force of the roller is concentrated on the heat generating portion. Since the resin is exposed to a high temperature due to the heat generated in the heat generating portion, it softens, and the surface of the head dents and deforms when used for a long time. As a result, printing becomes unclear.
(3) In order to improve the printing quality, a thermal head that is tough against mechanical deformation stress is required. However, according to the prior art, if the heat generating part is made convex to increase the printing efficiency, Further, it has been impossible to provide a thermal head having a long life due to deformation due to mechanical stress.
[0007]
In view of the above problems, the present invention can exhibit the original characteristics of a thermal head that does not impair the print quality over a long period of time and does not require maintenance, and further achieves pixel miniaturization, large print screen, and high speed. An object of the present invention is to provide a thermal head that can achieve low power consumption.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve this object, the thermal head of the present invention is a thermal head comprising a protective layer covering the surface of the heating resistor, and an electrode that is in contact with the heating resistor and forms a heating portion together with the heating resistor.
The surface of the protective layer is formed with a convexly raised printing surface, and the back surface of the heat generating portion is provided with a reinforcing body made of glass that is filled in the back surface of the heat generating portion and melted and re-solidified , and the reinforcing body is a resin. Or it is covered with the support body which consists of resin which mixed the inorganic material powder | flour (Claim 1).
[0009]
In the present invention, in addition to the glass, a rod-like body filled in and fixed to the back surface of the heat generating portion ( Claim 2 ) is used. Moreover, the structure ( Claim 3 ) which provides a heat storage layer between a heat generating part and a reinforcement body or between a reinforcement body and a support body is also employ | adopted.
[0010]
[Action]
In the thermal head of the present invention, since the reinforcing body is embedded in the back surface of the heat generating portion formed in a raised convex shape, the heat generating portion is not deformed by pressing of the roller during printing. In addition, since the reinforcing body is interposed between the heat generating portion and the support made of resin, the degree of the temperature rise of the resin can be reduced, and the support is reinforced by the reinforcing body, so that the head is heated and heated by the roller. Deformation is prevented.
[0011]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
FIG. 1A is a cross-sectional view showing an embodiment of a thermal head according to the present invention with respect to a heat generation laminated portion. As shown in FIG. 1 (A), the heat-generating laminated portion includes a
[0012]
As the
[0013]
As the
[0014]
Each
[0015]
As the
[0016]
As an etching method for obtaining the patterns of these
[0017]
Using SiO 2, SiN, or the like in the barrier layer 8. As a film forming method, LPCVD, plasma CVD, sputtering, or the like can be used. As an etching method, either dry etching or wet etching may be used. When wet etching is performed, HF or a mixed solution of HF and NH 4 F is generally used as an etchant.
[0018]
Glass is used as the reinforcing
[0019]
When this low melting point glass is used for the reinforcing
[0020]
Further, as the reinforcing
[0021]
As resin used for the
[0022]
FIG. 2 is a process diagram showing a reference example of a method for manufacturing a thermal head according to the present invention . In this example , first, as shown in FIG. 2A, a
[0023]
Next, as shown in FIG. 2B, the
[0024]
After forming the
[0025]
Next, as shown in FIG. 2D, an Al layer as
[0026]
Next, as shown in FIG. 2E, a SiO 2 layer as the barrier layer 8 was formed to a thickness of 0.3 μm by LPCVD. Then, the barrier layer 8 was formed by etching the formed SiO 2 layer using HF as an etchant.
[0027]
Next, as shown in FIG. 2 (F), in order to form the reinforcing
[0028]
Next, as shown in FIG. 2G, the
[0029]
Thereafter, the portion below the substrate 7 was covered with an etching resist and immersed in HF solution to dissolve the substrate 7. Thereby, as shown in FIG. 2 (H), the
[0030]
Further, the substrate 7 may be removed so that the
[0031]
FIG. 3 is a perspective view showing the thermal head having the reinforcing
[0032]
In addition, since the
[0033]
FIG. 4A shows an example of a mounting structure of the driving
[0034]
Thus, since the driving
[0035]
In addition, this miniaturization can increase the number of thermal heads obtained from one collective substrate. As a result, a large number of films can be formed at one time, and the thermal head manufacturing efficiency can be improved. The cost of the thermal head can be reduced.
[0036]
In the reference example of FIG. 2, an inexpensive glass plate is used as the base 7, and the
[0037]
Further, the
[0038]
FIG. 4B is a cross-sectional view showing another embodiment of the thermal head of the present invention with respect to the heat generating laminated portion. In this embodiment, the barrier layer 8 is formed in a limited region immediately below the
[0039]
FIG. 5A is a cross-sectional view showing another embodiment of the present invention. In this embodiment, a rod-shaped reinforcing
[0040]
【The invention's effect】
According to the first and second aspects, since the reinforcing body is embedded in the back surface of the heat generating portion, the strength of the thermal head can be improved in combination with the fact that the heat generating portion is formed in a convex shape. Can provide a thermal head with high strength.
[0041]
Also, since the printing surface is prevented from being deformed by pressing the roller, the printing quality is not impaired over a long period of time, and it does not deform even if the printing surface rises and presses strongly, making contact with the recording paper in a small area. As a result, the pixels can be miniaturized, and the screen can be enlarged, the speed can be increased, and the power consumption can be reduced.
[0042]
According to the third aspect , in addition to the effects of the first and second aspects, by combining the heat storage layer with the reinforcing body, it is possible to obtain an effect that it is easy to obtain a thermal head having a heat storage action corresponding to a product.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1A is a sectional view showing an embodiment of a thermal head according to the present invention, and FIG. 1B is a sectional view showing another embodiment of the thermal head of the present invention.
FIGS. 2A to 2H are diagrams showing a reference example of the manufacturing process of the thermal head of the present invention .
3A is a perspective view of the thermal head of the embodiment of FIG. 1A. FIG.
4A is a cross-sectional view showing an arrangement example of drive ICs in the embodiment of FIG. 1A, and FIG. 4B is a cross-sectional view showing another embodiment of the thermal head of the present invention.
5A is a sectional view showing another embodiment of a thermal head according to the present invention, and FIG. 5B is a perspective view showing an example of a reinforcing member used in the thermal head of FIG.
FIG. 6 is a cross-sectional view showing an example of a conventional thermal head.
[Explanation of symbols]
1: protective layer, 2: heat generating resistor, 3a: common electrode, 3b: individual electrode, 4: support, 5: heat generating part, 6: printing surface, 7: substrate, 7a: groove, 8: barrier layer, 9 : Reinforcing body, 10: Roller, 11: Recording paper, 12: Drive IC, 13: Electrode, 14: External connection part, 15: Heat storage layer, 16: Adhesive
Claims (3)
保護層の表面でなる印字面が凸状に盛り上がって形成され、かつ発熱部の裏面には発熱部の裏面に充填し溶融再固化されたガラスからなる補強体が設けられ、補強体が、樹脂または無機材質粉を混入した樹脂でなる支持体により覆われている
ことを特徴とするサーマルヘッド。In a thermal head comprising a protective layer covering the surface of the heating resistor, and an electrode that is in contact with the heating resistor and forms a heating portion together with the heating resistor,
The surface of the protective layer is formed with a convexly raised printing surface, and the back surface of the heat generating portion is provided with a reinforcing body made of glass that is filled in the back surface of the heat generating portion and melted and solidified , and the reinforcing body is a resin. Alternatively, a thermal head characterized by being covered with a support made of a resin mixed with inorganic powder.
前記補強体として、前記ガラスの代わりに発熱部の裏面に充填し固定された棒状体を用いた
ことを特徴とするサーマルヘッド。In claim 1,
As the reinforcing body , a rod-shaped body filled and fixed on the back surface of the heat generating portion is used instead of the glass .
発熱部と補強体との間または補強体と支持体との間に蓄熱層を設けた
ことを特徴とするサーマルヘッド。 In claim 1 or 2 ,
A thermal head, characterized in that a heat storage layer is provided between the heat generating part and the reinforcing body or between the reinforcing body and the support.
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