JP3797323B2 - 誤り訂正方法及び誤り訂正装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、記録媒体にあらかじめ記録されているウォブル信号を読出した際に発見した信号の誤りを訂正する誤り訂正方法及び誤り訂正装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、CD−R(Compact Disk−Recordable)やCD−RW(Compact Disk−ReWritable)のような記録媒体に所要のデータを記録する場合には、記録媒体上の特定位置の物理的アドレス情報を知る必要がある。
【0003】
この物理的アドレス情報は、同期コード、誤り検出コードを付加した後にBi-phase変調し、その後FM変調することによりウォブル信号を原盤に記録し、スタンパを作成して、このスタンパによりCD−R、CD−RWにウォブル信号を記録している。
【0004】
そして、記録媒体から物理的アドレス情報であるデータを読出す場合には、データ再生装置を用い、記録媒体からウォブル信号を読出し、読出したウォブル信号に対してFM復調を行い、さらにBi-phase復調を行うことによって行っている。
【0005】
ここで、原盤に記録するウォブル信号を生成すべくBi-phase変調を行う場合には、例えば記録媒体がCD−Rの場合、図4に示すように、4bitの同期信号領域と38bitのデータ領域とから構成した1フレーム42bitのATIP(Absolute Time in Pre-groove)信号を生成し、かかるATIP信号に対してBi-phase変調を行っている。
【0006】
Bi-phase変調とは、2進数表示されたデータの「0」を「00」または「11」に、「1」を「01」または「10」に変調するものであり、特に、変調後の2bit単位のブロックにおけるブロックの区切りごとに必ずbit反転を行うものである。
【0007】
すなわち、Bi-phase変調前のデータが「00101011」であるとすると、Bi-phase変調されたデータは、「00 11 01 00 10 11 01 01」と表すことができる。
【0008】
説明の便宜上、「Bi-phase変調後の2bit単位のブロックにおけるブロックの区切りごとに必ずbit反転を行う」という変調規則を「Bi-phase変調規則」と呼ぶことにする。また、Bi-phase変調後の2bit単位としたブロック内の前方側における1bitを「前方側bit」、Bi-phase変調後の2bit単位としたブロック内の後方側における1bitを「後方側bit」と呼ぶことにする。
【0009】
Bi-phase変調において、同期信号領域はBi-phase変調規則の例外としており、Bi-phase変調後の同期信号領域には、「11101000」または「00010111」のいずれか一方を同期信号として使用することと定めている。
【0010】
そして、記録媒体から読出したウォブル信号にFM復調を行って生成したFM復調信号に対して、「11101000」または「00010111」の領域の検出処理を行うことにより1フレームごとのATIP信号の検出を可能とし、検出した各ATIP信号においてデータ領域中のデータを正確に2bit単位のブロックに区分して、正確なBi-phase復調の実施を可能としている。
【0011】
しかしながら、データ再生装置では、記録媒体からのデータの読出しにおいて常に正確な読出しが実行できるとは限らず、データの読出し時の各種要因にともなうエラー、あるいは場合によっては記録媒体の傷及びスタンパに起因するエラーによって、再生したデータにはある程度の確率で誤りが発生している。
【0012】
そこで、通常は、再生したデータが誤っているかどうかを確認すべく、各データには誤り検出コードとしてのCRC(巡回冗長検査)符号を付加し、かかるCRC符号を用いた誤りの検出を行っている。そして、誤りが検出された場合には、誤りを含むデータを排除して、正しいデータのみを使用することとしている。
【0013】
このように記録媒体から読出したデータに誤りが含まれている場合の一つとして、Bi-phase復調前のATIP信号においてbit反転が生じていることがあり、このbit反転にともなってBi-phase復調において誤った復調が実行され、データに誤りが生じる場合がある。
【0014】
図5を用いて具体的に説明すると、図5(a)に示すように、Bi-phase復調前に例えば「00 10 11 01 01」が正しいデータであった場合に、記録媒体から読出したBi-phase復調前のデータが、図5(b)に示すように、例えば前から5番目のbitにおいてbit反転が生じた「00 10 01 01 01」であったとすると、Bi-phase復調によって「01011」と復調されるべきデータが「01111」と復調されることとなる。
【0015】
ここで、図5(b)のデータは、前から4番目のbitと、前から5番目のbitとにおいて、2bitごとに構成したブロックにおけるブロックの区切り前後でbit反転を行うというBi-phase変調規則を満たしていないことが明らかであり、Bi-phase復調前に既に信号に誤りがあることを検出することができる。
【0016】
したがって、このことを利用して、Bi-phase復調を行う場合には、Bi-phase変調規則からの逸脱を検出し、検出にともなって信号の訂正を行った後にBi-phase復調を実施することが行われている。
【0017】
ただし、このようにBi-phase変調規則からの逸脱を検出した場合でも、Bi-phase変調規則から逸脱したブロックの区切りにおいて、前側ブロックの後方側bit(図5では前から4番目のbit)と後側ブロックの前方側bit(図5では前から5番目のbit)のどちらにおいてbit反転が生じたかを判別することは不可能であり、例えば図5(c)に示すように、前側ブロックの後方側bitを訂正して「00 11 01 01 01」とすることも可能である。
【0018】
しかし、これは誤訂正であって、Bi-phase復調を行った場合に正しい信号を得ることができないため、訂正を行ったにもかかわらずCRC符号による誤り検出によって誤りとして検出されることとなる。
【0019】
このように、Bi-phase復調を行う場合には、Bi-phase変調規則からの逸脱部分において、前後に隣接する2つのブロックで前側ブロックの後方側bitと後側ブロックの前方側bitのいずれか一方のみを強制的にbit反転させることにより、理論的に約50%の確率で誤りの訂正を行うことが想定される。そして、仮に誤訂正を行った場合でも、CRC符号を用いた誤りの検出で誤訂正したデータを排除することができるので、元来のエラーレートが増加することはない。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、Bi-phase復調前のATIP信号におけるBi-phase変調規則からの逸脱部分において、前後に隣接した2つのブロックで前側ブロックの後方側bitに誤りがある場合と、後側ブロックの前方側bitに誤りがある場合とで発生頻度に偏りが生じ、発生頻度の少ない方に対してのみ訂正処理を行うこととなった場合には、誤訂正の確率を高くしてしまうという問題があった。
【0021】
特に、記録媒体がCD−RやCD−RWの場合には、記録媒体における内外周の差や、記録媒体自体の特性等に起因して、Bi-phase変調規則から逸脱した際の誤りの発生傾向に偏りが生じる可能性があり、訂正の実行による読出精度の向上がはかれないおそれがあった。
【0022】
【課題を解決するための手段】
そこで、本発明の誤り訂正方法では、記録媒体から読出したBi-phase変調された信号をBi-phase復調する際に、信号中におけるBi-phase変調規則の誤りを検出して訂正する誤り訂正方法において、信号中の同期信号領域における誤り発生の傾向を検出し、この誤り発生の傾向に基づいて信号中のデータ領域で検出した誤りを訂正することとした。
【0023】
さらに、誤り発生の傾向の検出を、同期信号領域を2bitごとのブロックに区分して、ブロック内の前方側bitでの誤り発生回数と、ブロック内の後方側bitでの誤り発生回数との比較結果の検出としたこと、あるいは、誤り発生の傾向の検出を、同期信号領域を2bitごとのブロックに区分して、ブロック内の前方側bitでの「0」を「1」とした誤り発生回数と、ブロック内の前方側bitでの「1」を「0」とした誤り発生回数と、ブロック内の後方側bitでの「0」を「1」とした誤り発生回数と、ブロック内の後方側bitでの「1」を「0」とした誤り発生回数との比較結果の検出としたことにも特徴を有するものである。
【0024】
また、本発明の誤り訂正装置では、記録媒体から読出したBi-phase変調された信号をBi-phase復調する際に、信号中におけるBi-phase変調規則の誤りを検出して訂正する誤り訂正装置において、信号中の同期信号領域における誤り発生の傾向を検出する検出手段と、この検出手段で検出された誤り発生の傾向に基づいて信号中のデータ領域における誤りの訂正を制御する訂正制御手段とを具備することとした。
【0025】
さらに、検出手段が、同期信号領域を2bitごとのブロックに区分して、ブロック内の前方側bitでの誤り発生回数と、ブロック内の後方側bitでの誤り発生回数との比較結果を検出すること、あるいは、検出手段が、同期信号領域を2bitごとのブロックに区分して、ブロック内の前方側bitでの「0」を「1」とした誤り発生回数と、ブロック内の前方側bitでの「1」を「0」とした誤り発生回数と、ブロック内の後方側bitでの「0」を「1」とした誤り発生回数と、ブロック内の後方側bitでの「1」を「0」とした誤り発生回数との比較結果を検出することにも特徴を有するものである。
【0026】
【発明の実施の形態】
本発明の誤り訂正方法及び誤り訂正装置では、Bi-phase復調前のATIP信号に含まれる同期信号を利用することにより、Bi-phase復調前のATIP信号に生じたBi-phase変調規則の誤り発生の傾向を正確に学習して、この誤り発生の傾向に基づいてATIP信号中のデータ領域部分に発生したBi-phase変調規則の誤りを訂正し、正しい訂正の実施率を高めて記録媒体からのデータの読出精度を向上させているものである。
【0027】
すなわち、Bi-phase復調前のATIP信号には、同期信号領域とデータ領域との区別なくbit反転が生じてBi-phase変調規則からの逸脱が生じており、このとき、同期信号領域では正しい同期信号が予め分かっていることによって、bit反転が生じた場合にはどのbitにおいてbit反転が生じたかを正確に検出することができ、これによりbit反転による誤り発生の傾向を検出することができるものである。
【0028】
そして、データ領域においてbit反転が発生し、Bi-phase変調規則からの逸脱が生じた場合には、同期信号領域で生じたbit反転による誤り発生の傾向と同一の傾向に基づいてbit反転が発生したものと考えて、かかる誤り発生傾向に基づいて所定のbitを反転させて訂正を行うことにより、正しい訂正ができる確率を高めているものである。
【0029】
特に、記録媒体からのウォブル信号の読出しにおける読出精度のバラツキや、記録媒体の内外周における記録位置の差等に起因してbit反転による誤り発生の傾向が異なる場合に、その誤り発生傾向を確実に学習することができるので、その誤り発生傾向に基づいて訂正を実施することにより、記録媒体からのデータの読出精度を向上させることができる。
【0030】
誤り発生傾向の検出としては、Bi-phase復調前の同期信号を2bitごとのブロックに区分して、ブロック内の前方側bitでの誤り発生回数と、ブロック内の後方側bitでの誤り発生回数とを計測し、その比較結果を検出することによって行うことができる。そして、前方側bitでの誤り発生回数が多ければ、データ領域におけるBi-phase変調規則からの逸脱部分において、前後に隣接する2つのブロックの後側ブロックにおける前方側bitを訂正し、後方側bitでの誤り発生回数が多ければ、データ領域におけるBi-phase変調規則からの逸脱部分において、前後に隣接する2つのブロックの前側ブロックにおける後方側bitを訂正することによって、高い確率でデータの正しい訂正を行うことができる。
【0031】
また、誤り発生傾向の検出としては、Bi-phase復調前の同期信号を2bitごとのブロックに区分して、ブロック内の前方側bitでの「0」を「1」とした誤り発生回数と、ブロック内の前方側bitでの「1」を「0」とした誤り発生回数と、ブロック内の後方側bitでの「0」を「1」とした誤り発生回数と、ブロック内の後方側bitでの「1」を「0」とした誤り発生回数とを計測し、これら4つの誤りの形態におけるそれぞれの誤り発生回数の比較結果を検出することによって行うこともできる。
【0032】
図1を用いて4つの誤りの形態を具体的に説明すると、図1(a)に示すように「00010111」が正しい同期信号の場合には、4つの誤りの形態は以下のようになる。
【0033】
すなわち、ブロック内の前方側bitにおいて「0」が「1」となっている第1形態の誤りとは、図1(b)に示すように同期信号における前から1番目のbit、または前から3番目のbit、または前から5番目のbitのいずれかに誤りが発生している場合である。
【0034】
ブロック内の前方側bitにおいて「1」が「0」となっている第2形態の誤りとは、図1(c)に示すように同期信号における前から7番目のbitに誤りが発生している場合である。
【0035】
ブロック内の後方側bitにおいて「0」が「1」となっている第3形態の誤りとは、図1(d)に示すように同期信号における前から2番目のbitに誤りが発生している場合である。
【0036】
ブロック内の後方側bitにおいて「1」が「0」となっている第4形態の誤りとは、図1(e)に示すように同期信号における前から4番目のbit、または前から6番目のbit、または前から8番目のbitのいずれかに誤りが発生している場合である。
【0037】
これら4つの形態に対してそれぞれ誤り発生回数を計測し、その計測結果を比較することにより誤り発生の傾向をより正確に学習することができる。
【0038】
さらに、「11101000」を同期信号とした場合にも、同様にして誤り発生傾向を学習することができ、このようにして得られた誤り発生傾向を用いてデータ領域に発生したBi-phase変調規則からの逸脱部分の訂正を行うことにより、より精度よくデータの正しい訂正を行うことができる。
【0039】
以下において、図面に基づいて本発明の誤り訂正装置を詳説する。
【0040】
図2は、本発明の誤り訂正装置Aの構成説明用ブロック図であり、同誤り訂正装置Aをデータ再生装置Bに装着した状態を示している。なお、以下において記録媒体1はCD−Rとして説明するが、CD−Rに限定するものではなく、それ以外の同様の記録媒体に対して同様に適用可能である。
【0041】
データ再生装置Bでは、読出制御装置2によってディスク回転用モータ3を作動制御して記録媒体1を回転させるとともに、読出制御装置2によって光ピックアップを含む光学読取装置4を作動制御して記録媒体1からウォブル信号4sを読出し、かかるウォブル信号4sをFM復調回路からなるFM復調部5に入力し、FM復調を行ってFM復調信号5sを生成している。
【0042】
かかるFM復調信号5sはBi-phase復調前のATIP信号となっており、このFM復調信号5sをATIP信号検出回路からなるATIP信号検出部6に入力して、ATIP信号中の同期信号領域を検出して1フレームずつのATIP信号6sを検出している。
【0043】
ATIP信号検出部6で検出したATIP信号6sは信号訂正部7に入力し、同信号訂正部7においてATIP信号6sのデータ領域中におけるBi-phase変調規則からの逸脱部分を検出し、所要のbitをbit反転させることによりBi-phase変調規則からの逸脱の訂正を行い、訂正済みATIP信号7sを出力している。
【0044】
そして、信号訂正部7から出力した訂正済みATIP信号7sをBi-phase復調回路からなるBi-phase復調部8に入力してBi-phase復調を行い、再生ATIP信号8sを生成している。
【0045】
Bi-phase復調部8で生成し、出力した再生ATIP信号8sは、CRC(巡回冗長検査)処理回路からなるCRC処理部9に入力し、再生ATIP信号8sのデータ領域に組み込んだCRC符号を用いて再生ATIP信号8s中のデータ信号の正誤判定を行い、誤再生されたデータ信号は排除して、正しく再生されたデータ信号9sのみを出力している。
【0046】
本発明の要部は、上記したデータ再生装置Bに、検出手段としての誤り発生傾向検出部10と、訂正制御手段としての誤り訂正制御部11とからなる誤り訂正装置Aを設け、信号訂正部7でのbit反転による訂正処理を制御するものである。
【0047】
誤り発生傾向検出部10には、ATIP信号検出部6で検出したATIP信号6sの同期信号領域における同期信号を逐次入力すべく構成している。
【0048】
そして、誤り発生傾向検出部10では、ATIP信号検出部6から入力された同期信号中における誤りの検出を行っている。また、このとき、誤り発生傾向検出部10には、読出したATIP信号6sが記録媒体1のどの部分、すなわち内周部分のものであるのか、外周部分のものであるのかなどの位置情報や、記録媒体1に対する読出速度の情報等も入力している。このような位置情報や読出速度の情報等をまとめて「読出条件情報」と呼ぶことにする。
【0049】
誤り発生傾向検出部10では、ATIP信号検出部6から入力された同期信号と、正しい同期信号、すなわち「11101000」または「00010111」との比較を行ってbit反転の発生による誤りの検出を行っている。このとき、誤り発生傾向検出部10では、入力された同期信号を2bitごとのブロックに区分して、ブロック内の前方側bitでの誤り発生と、ブロック内の後方側bitでの誤り発生とを検出している。
【0050】
さらに、誤り発生傾向検出部10では、所定の読出条件情報の範囲ごとに、ブロック内の前方側bitでの誤り発生回数と、ブロック内の後方側bitでの誤り発生回数とを計測し、発生回数の比較を行うことにより、前方側bitと後方側bitのどちらで誤りが多く発生しているかを判別し、判別結果を誤り発生傾向として読出条件情報とともに誤り訂正制御部11に入力している。
【0051】
なお、誤り発生傾向検出部10では、ブロック内の前方側bitでの誤り発生回数と、ブロック内の後方側bitでの誤り発生回数とを計測するのではなく、ブロック内の前方側bitでの誤り発生回数と、ブロック内の後方側bitでの誤り発生回数との差を計測すべく構成してもよい。すなわち、1つの計測器を設け、例えばブロック内の前方側bitで誤りが生じた場合には計測器に「1」を加算し、ブロック内の後方側bitで誤りが生じた場合には計測器に「−1」を加算し、計測器の値が「正」であれば前方側bitにおいて後方側bitよりも多くの誤りが発生し、計測器の値が「負」であれば後方側bitにおいて前方側bitよりも多くの誤りが発生していると判別し、かかる判別結果を誤り発生傾向として読出条件情報とともに誤り訂正制御部11に入力すべく構成することもできる。
【0052】
誤り訂正制御部11では、誤り発生傾向検出部10から入力された読出条件情報と誤り発生傾向情報に基づいて、信号訂正部7の作動を制御している。すなわち、所定の読出条件情報において読出されたATIP信号6sのデータ領域に対して、信号訂正部7においてBi-phase変調規則からの逸脱を発見した際に、かかる読出条件情報においてブロック内の前方側bitの方がブロック内の後方側bitよりも誤りが多く発生していた場合には、Bi-phase変調規則からの逸脱部分において、前後に隣接する2つのブロックの後側ブロックにおける前方側bitに対してbit反転を行い、ブロック内の後方側bitの方がブロック内の前方側bitよりも誤りが多く発生していた場合には、Bi-phase変調規則からの逸脱部分において、前後に隣接する2つのブロックの前側ブロックにおける後方側bitに対してbit反転を行うように信号訂正部7の作動を制御している。
【0053】
誤り発生傾向検出部10では、入力された同期信号を2bitごとのブロックに区分して、ブロック内の前方側bitでの誤り発生と、ブロック内の後方側bitでの誤り発生とを検出するだけでなく、ブロック内の前方側bitにおいて「0」が「1」となっている誤り発生と、ブロック内の前方側bitにおいて「1」が「0」となっている誤り発生と、ブロック内の後方側bitにおいて「0」が「1」となっている誤り発生と、ブロック内の後方側bitにおいて「1」が「0」となっている誤り発生とをそれぞれ検出すべく構成することもできる。
【0054】
そして、それぞれの誤り発生回数を計測し、この計測結果の比較結果を誤り発生傾向として読出条件情報とともに誤り訂正制御部11に入力し、信号訂正部7の作動を制御してATIP信号6sのデータ領域に発見したBi-phase変調規則からの逸脱を訂正すべく構成することもできる。
【0055】
最後に、図3のフローチャートを用いて処理フローについて説明する。
【0056】
まず、データ再生装置Bにおいて記録媒体1から読出したFM復調信号5sをATIP信号検出部6に入力する(ステップS1)。
【0057】
同ATIP信号検出部6においてFM復調信号5sからBi-phase復調前のATIP信号における同期信号を検出し、この同期信号を誤り発生傾向検出部10に入力する(ステップS2)。なお、このとき、誤り発生傾向検出部10には読出条件情報とともに入力する。
【0058】
ATIP信号検出部6における同期信号の検出の際に、同期信号にbit反転が生じていた場合には、正しい同期信号との比較から同期信号の検出は行えないが、1フレームのATIP信号の長さが所定値(Bi-phase復調前で84bit)に決まっていることによって、ATIP信号の長さ情報を利用して同期信号を検出している。
【0059】
誤り発生傾向検出部10では、入力された同期信号を2bitごとのブロックに区分して、誤り発生の検出を行う(ステップS3)。
【0060】
誤りを検出した場合には、誤り発生傾向検出部10では、上記したようにブロック内の前方側bitでの誤り発生回数と、ブロック内の後方側bitでの誤り発生回数とを計測し、計測結果を比較することにより誤り発生傾向を学習する(ステップS4)。または、誤り発生傾向検出部10では、ブロック内の前方側bitにおいて「0」が「1」となっている誤り発生回数と、ブロック内の前方側bitにおいて「1」が「0」となっている誤り発生回数と、ブロック内の後方側bitにおいて「0」が「1」となっている誤り発生回数と、ブロック内の後方側bitにおいて「1」が「0」となっている誤り発生回数とを計測し、計測結果を比較することにより誤り発生傾向を学習してもよい。学習した誤り発生傾は、読出条件情報とともに誤り訂正制御部11に入力する。
【0061】
ステップS3において誤りを検出しなかった場合、及び誤りの検出にともなって誤り発生傾向を学習した後に、予め設定しておいた誤り発生傾向の学習条件の達成による学習した誤り発生傾向での誤りの訂正を開始するかどうかを判定する(ステップS5)。ここで、学習条件とは、同期信号における所定数の誤り発見件数等である。
【0062】
誤り発生傾向の学習条件が満たされていなかった場合には、誤り訂正制御部11は予め設定しておいた初期訂正条件に基づいて信号訂正部7を制御し、ATIP信号6sのデータ領域に発見したBi-phase変調規則からの逸脱を訂正する(ステップS6)。ここで、初期訂正条件とは、データ領域に発見したBi-phase変調規則からの逸脱に対して、前後に隣接する2つのブロックで前側ブロックの後方側bitと後側ブロックの前方側bitのいずれか一方のみを強制的にbit反転させる訂正を行うものである。
【0063】
誤り発生傾向の学習条件が満たされていた場合には、誤り訂正制御部11は学習した誤り発生傾向に基づいて信号訂正部7を制御し、ATIP信号6sのデータ領域に発見したBi-phase変調規則からの逸脱を訂正する(ステップS7)。すなわち、例えば、同期信号においてブロック内の前方側bitの方が後方側bitよりも誤りが多く発生していた場合には、データ領域に発見したBi-phase変調規則からの逸脱部分において、前後に隣接する2つのブロックの後側ブロックにおける前方側bitに対してbit反転を行い、同期信号においてブロック内の後方側bitの方が前方側bitよりも誤りが多く発生していた場合には、データ領域に発見したBi-phase変調規則からの逸脱部分において、前後に隣接する2つのブロックの前側ブロックにおける後方側bitに対してbit反転を行うように信号訂正部7の作動を制御している。
【0064】
そして、その後、ATIP信号の入力が終了していなければ(ステップS8)、ATIP信号検出部6に次のBi-phase復調前のATIP信号を入力し、上記した処理を繰り返す。一方、ATIP信号の入力が終了していた場合には、処理を終了する。
【0065】
以上のように、誤り発生傾向を学習し、かかる誤り発生傾向に基づいてATIP信号6sのデータ領域に発見したBi-phase変調規則からの逸脱を訂正することにより、誤訂正の実施を抑制することができる。これにより、CRC処理部9において、再生したデータ信号が誤再生されたデータ信号として排除されることを抑制でき、記録媒体1からのデータ信号の読出精度を向上させることができる。
【0066】
上記した説明では、FM復調信号5sのATIP信号検出部6への入力開始から、誤り発生傾向の学習が終了するまでは、初期訂正条件に基づいてデータ領域に発見したBi-phase変調規則からの逸脱の訂正を行うために、その間における誤訂正を行う可能性が高くなるおそれがある。
【0067】
そこで、誤り発生傾向を学習するための予備読込みを行って誤り発生傾向を学習し、その学習の後にFM復調信号5sのATIP信号検出部6への入力を開始し、最初から誤り発生傾向に基づいてデータ領域に発見したBi-phase変調規則からの逸脱の訂正を行うべく構成してもよい。
【0068】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、信号中の同期信号領域における誤り発生の傾向を検出し、この誤り発生の傾向に基づいて信号中のデータ領域で検出した誤りを訂正することによって、データ領域中の誤りを正確に訂正する確率を向上させることができ、記録媒体からのデータの読出精度を向上させることができる。
【0069】
請求項2記載の発明によれば、信号中の同期信号領域における誤り発生傾向の検出を、2bitごとのブロックに区分した同期信号のブロック内の前方側bitでの誤り発生回数と、ブロック内の後方側bitでの誤り発生回数との比較結果の検出としたことによって、誤りの発生傾向を正確に学習することができ、データの訂正を正しく行う確率を高めて、記録媒体からのデータの読出精度を向上させることができる。
【0070】
請求項3記載の発明によれば、信号中の同期信号領域における誤り発生傾向の検出を、2bitごとのブロックに区分した同期信号のブロック内の前方側bitでの「0」を「1」とした誤り発生回数と、ブロック内の前方側bitでの「1」を「0」とした誤り発生回数と、ブロック内の後方側bitでの「0」を「1」とした誤り発生回数と、ブロック内の後方側bitでの「1」を「0」とした誤り発生回数との比較結果の検出としたことによって、誤りの発生傾向を正確に学習することができ、データの訂正を正しく行う確率を高めて、記録媒体からのデータの読出精度を向上させることができる。
【0071】
請求項4記載の発明によれば、記録媒体から読出したBi-phase変調された信号をBi-phase復調する際に、信号中におけるBi-phase変調規則の誤りを検出して訂正する誤り訂正装置において、信号中の同期信号領域における誤り発生の傾向を検出する検出手段と、この検出手段で検出された誤り発生の傾向に基づいて信号中のデータ領域における誤りの訂正を制御する訂正制御手段とを設けたことによって、請求項1記載の発明と同様にデータ領域中のデータを正確に訂正する確率を向上させることができ、記録媒体からのデータの読出精度を向上させることができる。
【0072】
請求項5記載の発明によれば、同期信号を2bitごとのブロックに区分して、ブロック内の前方側bitでの誤り発生回数と、ブロック内の後方側bitでの誤り発生回数との比較結果を検出することを検出手段としたことによって、請求項2記載の発明と同様に、誤りの発生傾向を正確に学習することができ、データの訂正を正しく行う確率を高めて、記録媒体からのデータの読出精度を向上させることができる。
【0073】
請求項6記載の発明によれば、同期信号を2bitごとのブロックに区分して、ブロック内の前方側bitでの「0」を「1」とした誤り発生回数と、ブロック内の前方側bitでの「1」を「0」とした誤り発生回数と、ブロック内の後方側bitでの「0」を「1」とした誤り発生回数と、ブロック内の後方側bitでの「1」を「0」とした誤り発生回数との比較結果を検出することを検出手段としたことによって、請求項3記載の発明と同様に、誤りの発生傾向を正確に学習することができ、データの訂正を正しく行う確率を高めて、記録媒体からのデータの読出精度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】同期信号における誤り発生パターンの説明図である。
【図2】本発明にかかる誤り訂正装置を装着したデータ再生装置の説明図である。
【図3】本発明にかかる誤り訂正装置の動作を説明するフローチャートである。
【図4】 ATIP信号の説明図である。
【図5】 bit反転の発生による誤り発生と、かかる誤りの誤訂正の説明図である。
【符号の説明】
A 誤り訂正装置
B データ再生装置
1 記録媒体
2 読出制御装置
3 ディスク回転用モータ
4 光学読取装置
5 FM復調部
6 ATIP信号検出部
7 信号訂正部
8 Bi-phase復調部
9 CRC処理部
10 誤り発生傾向検出部
11 誤り訂正制御部
4s ウォブル信号
5s FM復調信号
6s ATIP信号
7s 訂正済みATIP信号
8s 再生ATIP信号
9s データ信号
Claims (6)
- 記録媒体から読出したBi-phase変調された信号をBi-phase復調する際に、前記信号中におけるBi-phase変調規則の誤りを検出して訂正する誤り訂正方法において、
前記信号中の同期信号領域における誤り発生の傾向を検出し、この誤り発生の傾向に基づいて前記信号中のデータ領域で検出した誤りを訂正することを特徴とする誤り訂正方法。 - 前記誤り発生の傾向の検出は、前記同期信号領域を2bitごとのブロックに区分して、前記ブロック内の前方側bitでの誤り発生回数と、前記ブロック内の後方側bitでの誤り発生回数との比較結果の検出であることを特徴とする請求項1記載の誤り訂正方法。
- 前記誤り発生の傾向の検出は、前記同期信号領域を2bitごとのブロックに区分して、前記ブロック内の前方側bitでの「0」を「1」とした誤り発生回数と、前記ブロック内の前方側bitでの「1」を「0」とした誤り発生回数と、前記ブロック内の後方側bitでの「0」を「1」とした誤り発生回数と、前記ブロック内の後方側bitでの「1」を「0」とした誤り発生回数との比較結果の検出であることを特徴とする請求項1記載の誤り訂正方法。
- 記録媒体から読出したBi-phase変調された信号をBi-phase復調する際に、前記信号中におけるBi-phase変調規則の誤りを検出して訂正する誤り訂正装置において、
前記信号中の同期信号領域における誤り発生の傾向を検出する検出手段と、
この検出手段で検出された前記誤り発生の傾向に基づいて前記信号中のデータ領域における誤りの訂正を制御する訂正制御手段とを具備することを特徴とする誤り訂正装置。 - 前記検出手段は、前記同期信号領域を2bitごとのブロックに区分して、前記ブロック内の前方側bitでの誤り発生回数と、前記ブロック内の後方側bitでの誤り発生回数との比較結果を検出することを特徴とする請求項4記載の誤り訂正装置。
- 前記検出手段は、前記同期信号領域を2bitごとのブロックに区分して、前記ブロック内の前方側bitでの「0」を「1」とした誤り発生回数と、前記ブロック内の前方側bitでの「1」を「0」とした誤り発生回数と、前記ブロック内の後方側bitでの「0」を「1」とした誤り発生回数と、前記ブロック内の後方側bitでの「1」を「0」とした誤り発生回数との比較結果を検出することを特徴とする請求項4記載の誤り訂正装置。
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