JP3795876B2 - 燃焼設備及び燃焼設備の運転方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、被処理物を燃焼炉で燃焼すると共にこの燃焼により生じる排ガス中の酸性ガスを処理する燃焼設備及びその運転方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、被処理物を燃焼炉で燃焼し、燃焼により生じる排ガス中の酸性ガスを石灰石や消石灰等の中和剤により中和剤側に回収し、さらに、中和剤により酸性ガスが除去された排ガスを洗浄液と接触させて排ガス中に残る酸性ガスを洗浄液側に回収し、燃焼炉からの排ガスを無害化して大気中へ放出する燃焼設備が知られている(例えば、特許文献1参照)。酸性ガスを回収した後の洗浄排液は、生物処理槽にて生物処理され無害化される。
【0003】
このような燃焼設備においては、燃焼炉で発生する排ガスにおけるSOx等の酸性ガス濃度を測定し、この濃度に応じて供給する中和剤の量を制御している。
【特許文献1】
特開平5−154335号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、酸性ガスを十分に無害化しつつ中和剤の使用量を従来よりも低減したいという要望があった。
【0005】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、酸性ガスを十分に無害化しつつ中和剤の使用量を低減可能な燃焼設備及び燃焼設備の運転方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは鋭意研究を行った。その結果、供給する中和剤の量を従来より少なくすると、燃焼炉からの排ガス中の酸性ガスは排ガス洗浄装置によって十分除去されるものの、生物処理槽が処理する被処理水中の酸性ガスに由来する成分(以下酸性ガス成分とよぶ)の濃度が高くなりすぎて活性汚泥の活動が阻害され生物処理槽における生物処理が困難となる場合があること、さらに、活性汚泥の活動が阻害されると生物処理後の処理済み水の水質が変動することを見出し本発明に想到するに至った。
【0007】
本発明に係る燃焼設備は、被処理物を燃焼する燃焼炉と、燃焼により発生する排ガス中の酸性ガスを除去する中和剤を供給する中和剤供給手段と、中和剤によって酸性ガスが除去された排ガスと洗浄液とを接触させて排ガス中に残る酸性ガスを除去する排ガス洗浄装置と、排ガス洗浄装置からの洗浄排液を含む被処理水を活性汚泥により生物処理する生物処理槽と、を有する燃焼設備において、生物処理槽で生物処理された処理済み水の水質に関する情報を取得する水質取得手段と、取得された水質に関する情報に基づいて、中和剤供給手段が供給する中和剤の量を制御する供給量制御手段と、を備えることを特徴とする。
【0008】
また、本発明に係る燃焼設備の運転方法は、被処理物を燃焼する燃焼炉と、前記燃焼により発生する排ガス中の酸性ガスを除去する中和剤を供給する中和剤供給手段と、中和剤によって酸性ガスが除去された排ガスと洗浄液とを接触させて排ガス中に残る酸性ガスを除去する排ガス洗浄装置と、排ガス洗浄装置からの洗浄排液を含む被処理水を活性汚泥により生物処理する生物処理槽と、を有する燃焼設備の運転方法において、生物処理槽で生物処理された処理済み水の水質に関する情報を取得する水質取得工程と、取得された水質に関する情報に基づいて、中和剤供給手段が供給する中和剤の量を制御する供給量制御工程と、を含むことを特徴とする。
【0009】
本発明の燃焼設備及び燃焼設備の運転方法によれば、燃焼によって発生する排ガス中のSOx、NOx、HCl、CN等の酸性ガスの一部は供給される中和剤との中和反応によって中和剤側に回収され、さらに、中和剤と反応した後の排ガス中に残る酸性ガスは排ガス洗浄装置において洗浄液によって洗浄され洗浄液側にほとんど回収される。そして、酸性ガス成分を含む排ガス洗浄装置からの洗浄排液は生物処理槽に供給され、生物処理槽においては、洗浄排液を含む被処理水の生物処理がなされ処理済み水が排出される。
【0010】
ここで、本発明においては、生物処理槽で生物処理された処理済み水の水質に関する情報が取得されるので、生物処理槽において活性汚泥の活動が阻害されているか否かを判断できる。
【0011】
そして、この情報に基づいて供給する中和剤の量が制御されるので、生物処理槽において活性汚泥が十分活動しており被処理水中の酸性ガス成分の濃度を高められる場合に、中和剤の量を減少させる制御が可能となる。この場合、中和剤の供給量が減少されると、燃焼炉において中和剤との中和反応によって中和剤側に回収される酸性ガスが少なくなり、排ガス洗浄装置によって回収されて生物処理槽に供給される酸性ガス成分の量が増加する。このため、被処理水中の酸性ガス成分の濃度が上昇する。そして、このようにして酸性ガス成分の濃度が上昇した洗浄排液は、十分に活性のある活性汚泥により適切に処理される。
【0012】
一方、生物処理槽の活性汚泥の活動が阻害されている場合には、中和剤の量を増加させる制御が可能となる。この場合、燃焼炉において中和剤との中和反応によって中和剤側に回収される酸性ガスが多くなるので、排ガス洗浄装置によって回収されて生物処理槽に供給される酸性ガス成分の量が減少する。このため、被処理水中の酸性ガス成分の濃度が低下して活性汚泥の活動が阻害されなくなり、生物処理槽における生物処理が好適に行われるようになる。
【0013】
これによって、生物処理槽における活性汚泥の活性が維持されつつ供給する中和剤の量が低減される。
【0014】
ここで、上記燃焼設備において、中和剤供給手段は前記燃焼炉に前記中和剤を供給することができる。このような燃焼装置においては、燃焼炉に供給される中和剤の量が低減されることによって、燃焼炉内の温度が低下しにくくされ、助燃燃料の低減が可能とされると共に燃焼温度の安定化が図られる。
【0015】
ここで、上記燃焼設備において、水質取得手段は、水質に関する情報として処理済み水のリン濃度を取得し、供給量制御手段は、リン濃度が予め定められた閾値よりも低い場合に供給する中和剤の量を減少させ、リン濃度が予め定められた閾値よりも高い場合に供給する中和剤の量を増加させることが好ましい。
【0016】
生物処理槽では、被処理水に含まれる酸性ガス成分の濃度が高くなりすぎて活性汚泥の活動が阻害されると、活性汚泥はリンを放出し始め、生物処理後の処理済み水のリン濃度が高くなる。
【0017】
このため、被処理水中の活性汚泥の活性が阻害される度合に対応する処理済み水のリン濃度の閾値を予め設定し、被処理水中のリン濃度が閾値よりも低い場合には活性汚泥が十分活性しており被処理水中の酸性ガス成分の濃度をあげられるとして中和剤の供給量を減らす一方、リン濃度が閾値よりも高い場合には、活性汚泥の活動が阻害されており被処理水中の酸性ガス成分の濃度を低下して活性汚泥の活動を回復させるべく中和剤の供給量を増加することにより、上記制御が好適に実現される。
【0018】
また、上記燃焼設備において、水質取得手段は、水質に関する情報として処理済み水の透視度を取得し、供給量制御手段は、透視度が予め定められた閾値よりも高い場合に供給する中和剤の量を減少させ、透視度が予め定められた閾値よりも低い場合に供給する中和剤の量を増加させてもよい。
【0019】
生物処理槽では、被処理水に含まれる酸性ガス成分の濃度が高くなりすぎて活性汚泥の活動が阻害されると、活性汚泥の沈降性が悪化し始め、生物処理後の処理済み水の透視度が低下する。
【0020】
このため、被処理水中の活性汚泥の活性が阻害される度合に対応する処理済み水の透視度の閾値を予め設定し、被処理水の透視度が閾値よりも高い場合には活性汚泥が十分活性しており被処理水中の酸性ガス成分の濃度をあげられるとして中和剤の供給量を減らす一方、透視度が閾値よりも低い場合には、活性汚泥の活動が阻害されており被処理水中の酸性ガス成分の濃度を低下して活性汚泥の活動を回復させるべく中和剤の供給量を増加することにより、上記制御が好適に実現される。
【0021】
また、上記燃焼設備において、処理済み水に塩素系殺菌剤を供給する塩素系殺菌剤投入装置を有し、水質取得手段は、水質に関する情報として塩素系殺菌剤が供給された処理済み水の残留塩素濃度を取得し、供給量制御手段は、残留塩素濃度が予め定められた閾値よりも高い場合に供給する中和剤の量を減少させ、残留塩素濃度が予め定められた閾値よりも低い場合に供給する中和剤の量を増加させてもよい。
【0022】
生物処理槽では、被処理水に含まれる酸性ガス成分の濃度が低くて活性汚泥がより十分活動できる状態であると、生物処理後の処理済み水の水質が向上し、処理済み水に生息する大腸菌などの細菌類が減少する。
【0023】
そして上記処理済み水に一定量の塩素系殺菌剤を供給する場合、処理済み水に生息する細菌類の数に応じて塩素系殺菌剤が消費されることから、大腸菌などの細菌類が減少すると処理済み水中の残留塩素濃度が上昇する。
【0024】
一方、生物処理槽では、被処理水に含まれる酸性ガス成分の濃度が高くなりすぎて活性汚泥の活動が阻害されると、生物処理後の処理済み水の水質が悪化し、処理済み水に生息する大腸菌などの細菌類が増加する。
【0025】
そして上記処理済み水に一定量の塩素系殺菌剤を供給する場合、処理済み水に生息する細菌類の数に応じて塩素系殺菌剤が消費されることから、大腸菌などの細菌類が増加すると処理済み水中の残留塩素濃度が低下する。
【0026】
このため、被処理水中の活性汚泥の活性が阻害される度合に対応する処理済み水の残留塩素濃度の閾値を予め設定し、被処理水の残留塩素濃度が閾値よりも高い場合には活性汚泥が十分活性しており被処理水中の酸性ガス成分の濃度をあげられるとして中和剤の供給量を減らす一方、残留塩素濃度が閾値よりも低い場合には、活性汚泥の活動が阻害されており被処理水中の酸性ガス成分の濃度を低下して活性汚泥の活動を回復させるべく中和剤の供給量を増加することにより、上記制御が好適に実現される。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照しながら、本発明に係る燃焼設備及び燃焼設備の運転方法の好適な実施形態について詳細に説明する。
【0028】
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態に係る燃焼設備100を示す概略構成図である。
【0029】
本実施形態に係る燃焼設備100は、主として、被処理物供給ラインL1から供給される被処理物を燃焼する流動床燃焼炉(燃焼炉)1と、流動床燃焼炉1に酸性ガス中和吸収用の中和剤を供給する中和剤供給装置(中和剤供給手段)7と、流動床燃焼炉1からの排ガスを炉排出ガスラインL2を介して導入し排ガス中の粉塵を除去すると共に排ガスを冷却する集塵冷却装置2と、集塵冷却装置2からの排ガスを除塵排ガスラインL3を介して導入し排ガスを洗浄液と接触させて排ガス中に残る酸性ガスを回収する排ガス洗浄装置3と、排ガス洗浄装置3からの洗浄排液を洗浄排液ラインLcを介して受け入れると共に家庭からの下水道排水等を下水道ラインLaを介して受け入れ、これらを合わせた被処理水を生物処理し処理済み水を処理水排出ラインLbを介して排出する生物処理槽6と、を備えている。
【0030】
流動床燃焼炉1は、流動化ガスラインL7を介して供給される流動化ガスによって被処理物供給ラインL1から供給される被処理物、例えば、生物処理槽6から回収された汚泥等を流動化して流動床1aを形成し、被処理物を燃焼する。
【0031】
この流動床燃焼炉1においては、燃焼によって、窒素酸化物(NOx)、硫黄酸化物(SOx)、塩化水素(HCl)、シアン(CN)等の酸性ガスが発生する。
【0032】
中和剤供給装置7は、酸性ガスを中和吸収可能な中和剤を貯留する中和剤ホッパー17に接続されており、流動床燃焼炉1に中和剤をスクリュー等により所定量供給する。供給された中和剤は、流動床燃焼炉1内で発生する酸性ガスと中和反応等することにより酸性ガスと結合し、流動床燃焼炉1内の酸性ガスの一部を中和剤側に回収除去する。酸性ガスの中和剤としては、例えば、カルシウム系化合物があげられ、カルシウム系化合物としては石灰石や消石灰等が例示できる。酸性ガスの一部が除去された排ガスは集塵冷却装置2に供給される一方、炉底灰等の不燃物は炉外に排出され処理される。
【0033】
集塵冷却装置2は、サイクロン、マルチサイクロン、バグフィルター、コットレル等を備え排ガス中のフライアッシュや中和剤等の粉塵を捕集すると共に、流路内に熱交換器を有し排ガスを冷却する。
【0034】
排ガス洗浄装置3は、充填物が充填された充填層3aを有する充填塔スクラバーである。この排ガス洗浄装置3は、苛性ソーダ(NaOH)水溶液等のアルカリ液(洗浄液)を充填層3aの上方から噴霧して充填層3a内を流下させる一方、除塵排ガスラインL3を介して供給される除塵冷却後の排ガスを充填層3aの下部から上部に向けて流通させる。充填層3aの充填物表面等においては排ガスとアルカリ液とが効率よく向流接触し、アルカリ液は酸性ガスを中和・吸収することにより排ガスを洗浄し、排ガス中に残っていた酸性ガスをアルカリ液側に回収除去する。なお、硫黄酸化物等の酸性ガスは、苛性ソーダ等のアルカリ液に容易に吸収され、洗浄後の排ガスは十分に清浄なものとなる。そして、排ガス洗浄装置3において酸性ガスが除去された洗浄済み排ガスは、排気ガスラインL4を介して煙突5に導入され大気中に放出される。
【0035】
一方、充填層3aを流下して酸性ガス成分を回収したアルカリ液の内の一部は循環ポンプ4によって充填層3aの上部に戻って循環利用され、残りのアルカリ液は洗浄排液として洗浄排液ラインLcを介して生物処理槽6に導入される。この洗浄排液は、回収した酸性ガスに由来する成分(以下酸性ガス成分と呼ぶ)として硫黄酸化物イオン、シアンイオン等を含んでいる。
【0036】
生物処理槽6は、活性汚泥を用いた排水処理装置であり、例えば、嫌気−好気処理法等が採用できる。この生物処理槽6は、下水道ラインLaを介して一般家庭等からの下水道排水等を受け入れると共に、排ガス洗浄装置3から洗浄排液ラインLcを介して洗浄排液を受け入れる。そして、生物処理槽6は、これらを合わせた被処理水の脱リン脱窒等の処理を行うと共に、酸性ガス成分である硫黄酸化物イオンやシアンイオン等の無害化処理を行う。処理済み水は、処理水排出ラインLbを介して滅菌処理した後河川等に放流される。
【0037】
そして、本実施形態に係る燃焼設備100は、生物処理槽6で生物処理された処理済み水中のリン濃度Cを測定するリン濃度測定器(水質取得手段)21を備えると共に、取得されたリン濃度Cに基づいて中和剤供給装置7が流動床燃焼炉1に供給する中和剤の量を制御する供給量制御装置(供給量制御手段)11を備えている。
【0038】
供給量制御装置11は、リン濃度測定器21によって取得されるリン濃度Cと、生物処理槽6における活性汚泥の活動の度合に対応して予め定められた基準リン濃度(閾値)C1,C2(C1≦C2、詳しくは後述)と、の比較結果に応じて、流動床燃焼炉1に供給する中和剤の量を増減等させるように中和剤供給装置7を制御するコンピュータ装置である。
【0039】
次に、本実施形態の燃焼設備100の作用について説明する。流動床燃焼炉1での被処理物の燃焼により生じる排ガスは、中和剤との反応によって酸性ガスの一部が回収除去され、さらに排ガス洗浄装置3での洗浄により残りの酸性ガスが除去され、煙突5を介して大気に排出される。一方、酸性ガスを回収することによって硫黄酸化物イオンやシアンイオン等の酸性ガス由来の成分を含むこととなった洗浄排液は他の排水と共に被処理水として生物処理槽6に導入され、活性汚泥によって生物処理され、生物処理により無害化された処理済み水は処理水排出ラインLbを介して排出される。
【0040】
このような燃焼設備100においては、流動床燃焼炉1における温度を低下させないため、あるいは、酸性ガス処理にともなって排出される処理済み中和剤の量を低減させるべく流動床燃焼炉1に供給する中和剤の量を極力少なくすることが望まれる。ところが、流動床燃焼炉1に供給する中和剤の量を少なくすると、流動床燃焼炉1において中和剤によって回収されなかった分の酸性ガスが排ガス洗浄装置3で洗浄排液側に回収されることとなり、洗浄排液中の酸性ガス成分の量が増え、被処理水中の酸性ガス成分の濃度が高くなる。
【0041】
そして、被処理水中の酸性ガス成分の濃度が高くなりすぎると、酸性ガス成分の毒性等によって活性汚泥による生物処理が阻害され、生物処理が十分になされていない処理済み水が生物処理槽6から排出されてしまうことが判明した。
【0042】
また、このように被処理水中の酸性ガス成分の濃度が高くなりすぎることは、燃焼負荷が増加して流動床燃焼炉1での酸性ガスの発生量が増えた場合や、下水道ラインLaを介して導入される下水等の排水の量が少なくなることによっても起こりうることが判明した。
【0043】
さらに、このような生物処理槽6において、被処理水中の酸性ガス成分の濃度が高くなりすぎて活性汚泥の活性が阻害されると、活性汚泥は取り込んでいたリンを放出し始め、処理済み水中のリン濃度Cが上昇することが判明した。これによれば、被処理水のリン濃度Cに基づいて、生物処理槽6において生物処理が阻害されているか否かを判断することができる。
【0044】
そこで、本実施形態の燃焼設備100においては、リン濃度測定器21によって生物処理槽6で生物処理された処理済み水のリン濃度Cを測定し、供給量制御装置11はこのリン濃度Cに基づいて生物処理槽6において生物処理が阻害されているか否かを判断し、その上で流動床燃焼炉1への中和剤の供給量の制御をしている。
【0045】
具体的には、供給量制御装置11において、生物処理槽6の活性汚泥の活性が阻害される度合に応じた処理済み水のリン濃度の基準値(閾値)を予め決定し、この基準値とリン濃度との比較によって、生物処理が阻害されているか否かを判断している。
【0046】
本実施形態では、基準値として2つの基準リン濃度(閾値)C1,C2を用いている。基準リン濃度C1は、リン濃度Cがこの基準リン濃度C1を下回れば、被処理水における酸性ガス成分の濃度が十分低くリン濃度Cを少し上昇させても生物処理が適正に可能であることを示すような値に、基準リン濃度C2は、リン濃度Cが基準リン濃度C2を超えれば、被処理水における酸性ガス濃度が高すぎて生物処理が阻害されていることを示すような値に予め各々設定されている。例えば、このような基準リン濃度C1,C2として0.3ppm,0.4ppmとすることができる。
【0047】
ここで、このような基準リン濃度C1,C2を用いた供給量制御装置11による制御フローを、図2のフロー図を参照して説明する。
【0048】
まず、ステップ101において、リン濃度測定器21から処理済み水のリン濃度Cを取得する。
【0049】
そして、ステップ103において、取得された処理済み水のリン濃度Cと予め設定された基準リン濃度C1とを比較し、リン濃度Cが基準リン濃度C1を下回っている場合はステップ109に進み、活性汚泥が十分活動しており処理能力に余裕がある、すなわち、被処理水中の酸性ガス成分の濃度を上昇させても生物処理が阻害されないと判断し流動床燃焼炉1への中和剤供給量が減少するように中和剤供給装置7を制御する。
【0050】
これによって、流動床燃焼炉1において中和剤による酸性ガスの回収量が減り、排ガス洗浄装置3での酸性ガスの回収量が増加し、洗浄排液中の酸性ガス成分の量が増え、被処理水中の酸性ガス成分の濃度が増加する。このようにして酸性ガス成分の濃度が高められた洗浄排水は、処理能力に余裕のある活性汚泥により適切に処理される。
【0051】
一方、ステップ103において、処理済み水のリン濃度Cが基準リン濃度C1以上で基準リン濃度C2以下であれば、ステップ105に進み、流動床燃焼炉への中和剤の供給量が最適化されていると判断して、中和剤の供給量を現状に維持する。
【0052】
一方、ステップ103において、処理済み水のリン濃度Cが基準リン濃度C2よりも高ければ活性汚泥の活動が阻害されていると判断し、中和剤供給量が増加するように中和剤供給装置7を制御する。この場合、流動床燃焼炉1において中和剤による酸性ガス成分の回収量が増え、排ガス洗浄装置3で回収されて生物処理槽6に供給される酸性ガス成分の量が減り、被処理水中の酸性ガス成分の濃度が低減される。そして、活性汚泥の活性が適正に維持されて生物処理が好適に行われる。
【0053】
そして、ステップ111において、制御を停止する指令がなければ、ステップ101に戻って同様の制御を続ける。一方、制御を停止する指令があれば制御を中止する。
【0054】
このようにして、外乱等によって被処理水中の酸性ガス成分の濃度が変動した場合も含めて、生物処理槽6における活性汚泥の活性を適正に維持して生物処理が好適に行われるようにしつつ、流動床燃焼炉1に供給される中和剤の量が低減されるように中和剤供給装置7が制御されている。これによって、生物処理の不十分な排水を処理済み水として排出することなく中和剤の使用量を低減できている。さらに、中和剤が流動床燃焼炉1内に投入されているので、過剰な中和剤の投入による流動床燃焼炉1における炉内温度の低下も抑制され補助燃料の低減や燃焼温度の安定化を図ることが可能となっている。
【0055】
また、生物処理槽6において、活性汚泥は被処理水中の酸性ガス成分に対して馴養する。このため、酸性ガス成分を供給し始めてから時間が経つにつれて、活性汚泥が適切に活動可能な被処理水中の酸性ガス成分の上限濃度は上昇する。
【0056】
そして、本実施形態においては、処理済み水のリン濃度Cに基づいて生物処理槽6において活性汚泥による生物処理が適正に行われているか否かを判断している。このため、馴養により被処理水中の酸性ガス成分の濃度を高められるようになった場合には、活性汚泥の活性を適正に維持しつつさらに中和剤の供給量がより低減されることとなる。
【0057】
ここで、中和剤の供給量を固定した場合における生物処理槽6における馴養の例を示す。下水道ラインLaからの下水200m3/hに対して、洗浄排液ラインLcからの洗浄排液を10m3/h混合し、生物処理槽6に導入される被処理水中の硫黄酸化物イオンを500ppm、シアンイオン濃度を10ppmとした。洗浄排液が入らない場合には、生物処理槽6からの処理済み水のリン濃度は、通常0.3〜0.5ppmであり2〜3ppm以上になることはほとんどないが、上述の酸性ガス成分を含む被処理水が導入されると、処理済み水のリン濃度は5ppm程度にまで上昇する。しかしながら、10時間程度経つと、馴養によって活性汚泥の活性が回復し、処理済み水のリン濃度が0.3〜0.5ppmにまで回復した。なお、処理済み水の硫黄酸化物イオン濃度は50ppm以下、シアンイオン濃度は1ppm以下にまで低減されていた。
【0058】
以上のように、本実施形態の燃焼設備100においては、被処理水のリン濃度Cを測定し、これに基づいて流動床燃焼炉1への中和剤の供給量を制御するので、生物処理槽6における生物処理を阻害しないようにしつつ、流動床燃焼炉1へ供給する中和剤の量を従来よりも低減させることが可能となっている。このため、生物処理槽からの生物処理の不十分な処理済み水が排出されることを防止しつつ、流動床燃焼炉1内の温度の低下を抑制可能となっている。これによって、補助燃料を少なくできてランニングコストが低減され、また、流動床燃焼炉1内の温度が低下しにくくなるために燃焼炉内の温度コントロールが容易となり、不完全燃焼等が少なくなっている。
【0059】
(第2実施形態)
図3は、本発明の第2実施形態に係る燃焼設備200を示す概略構成図である。
【0060】
本実施形態が第1実施形態と異なる点は、燃焼設備において塩素系殺菌剤投入装置8と塩素混和池9とを備えている点と、リン濃度測定器21の代わりに、塩素混和池9で殺菌処理された処理済み水中の残留塩素濃度を測定する残留塩素濃度測定器(水質取得手段)23を備えている点である。これに対応して、供給量制御装置11は、この残留塩素濃度に基づいて生物処理槽6において生物処理が阻害されているか否かを判断し、その上で流動床燃焼炉1への中和剤の供給量の制御をする。
【0061】
塩素系殺菌剤投入装置8は、生物処理槽6から排出された処理済み水に、塩素系殺菌剤をラインLdを介して供給する装置である。
【0062】
塩素系殺菌剤としては、例えば次亜塩素酸ナトリウム、次亜塩素酸カルシウム、塩素化イソシアヌル酸などを有する殺菌剤が挙げられる。
【0063】
塩素混和池9は、ラインLeを介して導入される塩素系殺菌剤を含む処理済み水を、長い行路内に通して滞留させ、処理済み水の殺菌を促進させる池である。殺菌処理された水は処理水排出ラインLfを介して河川等に放流される。塩素混和池9での処理済み水の滞留時間は約15分程度である。
【0064】
残留塩素濃度測定器(水質取得手段)23は、塩素系殺菌剤投入後の処理済み水中に存在する塩素(Cl2)、次亜塩素酸(HClO)、次亜塩素酸イオン(ClO-)等の、いわゆる遊離残留塩素と、モノクロラミン(NH2Cl)、ジクロラミン(NHCl2)、トリクロラミン(NCl3)等の窒素と結合した塩素、いわゆる結合残留塩素との両方の濃度、又はいずれか一方の濃度を測定するものである。本測定器においては、水中に電極を挿入して電圧を印加し、電極間の電流を測定して得た数値から残留塩素濃度を求めるポーラログラフ法を用いる。なお、残留塩素濃度の測定においては、残留塩素がオルトトリジンの塩酸溶液又はDPD(ジエチル−p−フェニレンジアミン)と反応して生じる色と、カラーチャートとを比色することにより残留塩素濃度を測定するオルトトリジン法、DPD法等を用いてもよい。
【0065】
次に、本実施形態の燃焼設備200の作用について具体的に説明する。
【0066】
まずはじめに、生物処理槽6に流入した排水は沈砂池6aを通り、排水中の土砂などが沈められ除去される。次に、最初沈殿池6bにおいて沈砂池6aで取り除けなかった無機性の固形物を沈殿させて除去する。こうして排水が沈殿作用によって浄化された後、曝気槽6cにおいて活性汚泥中の微生物を用いた生物処理が施され、溶存する有機性物質や窒素分を分解除去する。最後に、最終沈殿池6dにおいて曝気槽6cで混濁した活性汚泥が分離され、生物処理槽6から処理済み水が排出される。
【0067】
さらに、生物処理槽6からの処理済み水に生息する大腸菌などの細菌類を殺菌し消毒を行うため、図3の塩素系殺菌剤投入装置8より一定量の塩素系殺菌剤を供給する。その後、塩素混和池9において塩素系殺菌剤を含む処理済み水が約15分程度滞留して殺菌され、消毒を終えた処理済み水が河川等に放流される。
【0068】
ここで、塩素系殺菌剤の供給量について説明する。
【0069】
下水道法では、放流水中の水質基準として大腸菌群数を3000個/ml以下とすることを規定している。また、この規定に定められた状態にするため殺菌に要する塩素必要量は、塩素を供給してから15分後の水中の残留塩素濃度が0.1mg/l程度になる量と下水道の設計指針に記載されている。そのため、通常、塩素混和池9で15分以上滞留させた後の処理済み水の残留塩素濃度が、例えば0.05mg/l〜0.15mg/lとなるように、塩素系殺菌剤投入装置8から供給される塩素系殺菌剤の供給量を処理済み水量に対して一定量に設定している。
【0070】
ここで例えば、生物処理槽6における活性汚泥の活性が維持され、生物処理が好適に行われている場合、塩素混和池9から排出される残留塩素濃度が0.1mg/lであるとする。
【0071】
本実施形態において、燃焼負荷の低下等によって排ガス中の酸性ガスの量が低下し、被処理水中の酸性ガス成分の濃度が低下すると、活性汚泥がより十分活動して生物処理後の処理済み水の水質が向上し、処理済み水中に生息する大腸菌などの細菌類が減少する。このとき、細菌の減少によって塩素系殺菌剤の消費が少なくなり、残留塩素濃度が0.1mg/lよりも高くなる。この場合、活性汚泥が十分活動しており処理能力に余裕がある、すなわち、被処理水中の酸性ガス成分の濃度を上昇させても生物処理が阻害されないと判断し流動床燃焼炉1への中和剤供給量が減少するように中和剤供給装置7を制御する。
【0072】
これにより、中和剤の供給量が減少されると、流動床燃焼炉1において中和剤との中和反応によって中和剤側に回収される酸性ガスが少なくなり、排ガス洗浄装置3によって回収されて生物処理槽6に供給される酸性ガス成分の量が増加する。このため、被処理水中の酸性ガス成分の濃度が上昇する。そして、このように酸性ガス成分の濃度が上昇した洗浄排液であっても、十分に活性のある活性汚泥により適切な生物処理が行われる。
【0073】
一方、燃焼負荷の増大等により酸性ガスの量が増え、被処理水中の酸性ガス成分の濃度が増加すると活性汚泥の活動が阻害され、これによって生物処理後の処理済み水の水質が悪化すると、処理済み水中に生息する大腸菌などの細菌類が増加する。このとき、増加した細菌によって塩素系殺菌剤が多量に消費され、残留塩素濃度が0.1mg/lよりも低くなる。この場合、活性汚泥の活動が阻害されていると判断し、流動燃焼炉1への中和剤供給量が増加するように中和剤供給装置7を制御する。
【0074】
これにより、中和剤の供給量が増加されると、燃焼炉1において中和剤との中和反応によって中和剤側に回収される酸性ガスが多くなり、排ガス洗浄装置3によって回収されて生物処理槽6に供給される酸性ガス成分の量が減少する。このため、被処理水中の酸性ガス成分の濃度が低下して活性汚泥の活動が阻害されなくなり、生物処理槽6における生物処理が好適に行われるようになる。
【0075】
このように、塩素系殺菌剤が供給された処理済み水の残留塩素濃度を測定することによっても生物処理槽6において活性汚泥の活動が阻害されているか否かを判断できる。すなわち、下水道の設計指針の範囲内で例えば、残留塩素濃度が0.1mg/lよりも低ければ中和剤の供給量を増加させ、0.1mg/lよりも高ければ中和剤の供給量を減少させるように中和剤供給装置7を制御することにより、活性汚泥の活性が適正に維持されて生物処理が好適に行われる。
【0076】
これによっても、第1実施形態と同様に、生物処理槽6における生物処理を阻害しないようにしつつ、流動床燃焼炉1へ供給する中和剤の量を従来よりも低減させることが可能となっている。
【0077】
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、種々の変形態様をとることが可能である。
【0078】
例えば、第1実施形態においては、水質取得手段として、リン濃度測定器21を備えているがこれに限られない。活性汚泥の活動が酸性ガス成分によって阻害されると、リンの放出以外にも処理済み水の水質が変化する。例えば、活性汚泥の沈降性が悪化して処理済み水が濁り、処理済み水の透視度が悪化する。
【0079】
このため、リン濃度測定器21に代えて、図1に点線で示すように処理済み水の透視度を測定する透視度測定器22を備え、処理済み水の透視度を測定することによっても生物処理槽6において活性汚泥の活動が阻害されているか否かを判断できる。この場合、例えば、透視度が80cm未満であれば中和剤の供給量を増加させ、80cm以上であれば中和剤の供給量を減少させるように中和剤供給装置7を制御することができる。
【0080】
さらに、これ以外でも、処理済水のBOD、COD等の水質を測定する装置を採用してもよく、要は、活性汚泥の活動が阻害されているか否かが確認できる指標となる処理済み水の水質に関する情報を測定すればよい。
【0081】
また、第1実施形態においては、2つの基準リン濃度C1,C2に基づいて中和剤の供給量を制御しているが、一つの基準リン濃度に基づいて制御する等、これら以外の制御方法を用いてもよいことはいうまでもない。
【0082】
また、上記実施形態においては、リン濃度測定器21又は残留塩素濃度測定器23と、供給量制御装置11とによって、中和剤の供給量を自動制御しているが、処理済み水のリン濃度や残留塩素濃度等の水質をオペレータ等が測定し、この水質に基づいてオペレータ等が中和剤の供給量を制御するようにしてもよい。
【0083】
また、上記実施形態においては、排ガス洗浄装置3として充填塔スクラバーを採用しているが、その他のスプレー塔等も使用できる。
【0084】
また、上記実施形態においては、気泡式の流動床燃焼炉1を採用しているが、循環式流動床燃焼炉でもよく、また、ロータリーキルン等でもよい。
【0085】
また、上記実施形態においては、中和剤供給装置7は、中和剤を流動床燃焼炉1内に供給しているが、例えば、流動床燃焼炉1からの排ガスが流れる炉排出ガスラインL2等の煙道内に供給してもよく、また、ラインL1内に供給してもよく、要は、流動床燃焼炉1での燃焼により発生する排ガス中の酸性ガスが除去可能なように中和剤を供給するものであればよい。なお、煙道内に中和剤を供給する場合は、中和剤として消石灰を用いることが好ましい。
【0086】
【発明の効果】
上記説明したように、本発明によれば、生物処理槽で生物処理された処理済み水の水質に関する情報を取得し、この情報に基づいて供給する中和剤の供給量を制御する。生物処理槽において活性汚泥の活動が阻害されているか否かは、処理済み水の水質に基づいて判断できる。そして、この情報に基づいて中和剤の供給量が制御されるので、生物処理槽での活性汚泥が十分に活動しており被処理水中の酸性ガス成分の濃度を高められる場合に、中和剤の量を減少させる制御が可能となる一方、生物処理槽の活性汚泥の活動が阻害されている場合には、中和剤の量を増加させて被処理水中の酸性ガス成分の濃度を低下させる制御が可能となる。これにより、酸性ガスを十分に無害化しつつ中和剤の使用量の低減ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1実施形態の燃焼設備を示す概略構成図である。
【図2】図1の供給量制御装置の制御手順を示すフロー図である。
【図3】本発明に係る第2実施形態の燃焼設備を示す概略構成図である。
【符号の説明】
1…流動床燃焼炉(燃焼炉)、3…排ガス洗浄装置、6…生物処理槽、7…中和剤供給装置(中和剤供給手段)、9…塩素混和池、11…供給量制御装置(供給量制御手段)、21…リン濃度測定器(水質取得手段)、22…透視度測定器(水質取得手段)、23…残留塩素濃度測定器(水質取得手段)、100,200…燃焼設備。

Claims (6)

  1. 被処理物を燃焼する燃焼炉と、前記燃焼により発生する排ガス中の酸性ガスを除去する中和剤を供給する中和剤供給手段と、前記中和剤によって酸性ガスが除去された排ガスと洗浄液とを接触させて前記排ガス中に残る酸性ガスを除去する排ガス洗浄装置と、前記排ガス洗浄装置からの洗浄排液を含む被処理水を活性汚泥により生物処理する生物処理槽と、を有する燃焼設備において、
    前記生物処理槽で生物処理された処理済み水の水質に関する情報を取得する水質取得手段と、
    前記取得された水質に関する情報に基づいて、前記中和剤供給手段が供給する中和剤の量を制御する供給量制御手段と、
    を備えることを特徴とする燃焼設備。
  2. 前記中和剤供給手段は、前記燃焼炉に前記中和剤を供給することを特徴とする、請求項1に記載の燃焼設備。
  3. 前記水質取得手段は、前記水質に関する情報として前記処理済み水のリン濃度を取得し、
    前記供給量制御手段は、前記リン濃度が予め定められた閾値よりも低い場合に前記供給する中和剤の量を減少させ、前記リン濃度が予め定められた閾値よりも高い場合に前記供給する中和剤の量を増加させることを特徴とする、請求項1又は2に記載の燃焼設備。
  4. 前記水質取得手段は、前記水質に関する情報として前記処理済み水の透視度を取得し、
    前記供給量制御手段は、前記透視度が予め定められた閾値よりも高い場合に前記供給する中和剤の量を減少させ、前記透視度が予め定められた閾値よりも低い場合に前記供給する中和剤の量を増加させることを特徴とする、請求項1又は2に記載の燃焼設備。
  5. 前記処理済み水に塩素系殺菌剤を供給する塩素系殺菌剤投入装置を有し、
    前記水質取得手段は、前記水質に関する情報として前記塩素系殺菌剤が供給された前記処理済み水の残留塩素濃度を取得し、
    前記供給量制御手段は、前記残留塩素濃度が予め定められた閾値よりも高い場合に前記供給する中和剤の量を減少させ、前記残留塩素濃度が予め定められた閾値よりも低い場合に前記供給する中和剤の量を増加させることを特徴とする、請求項1又は2に記載の燃焼設備。
  6. 被処理物を燃焼する燃焼炉と、前記燃焼により発生する排ガス中の酸性ガスを除去する中和剤を供給する中和剤供給手段と、前記中和剤によって酸性ガスが除去された排ガスと洗浄液とを接触させて前記排ガス中に残る酸性ガスを除去する排ガス洗浄装置と、前記排ガス洗浄装置からの洗浄排液を含む被処理水を活性汚泥により生物処理する生物処理槽と、を有する燃焼設備の運転方法において、
    前記生物処理槽で生物処理された処理済み水の水質に関する情報を取得する水質取得工程と、
    前記取得された水質に関する情報に基づいて、前記中和剤供給手段が供給する中和剤の量を制御する供給量制御工程と、
    を含むことを特徴とする燃焼設備の運転方法。
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