JP3795345B2 - ごみ焼却炉における冷却パイプ保護構造 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ごみ焼却炉における冷却パイプの保護構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、都市ごみ等のごみ焼却炉は、図5に略示断面図を示すように、炉1の内部での燃焼効率を向上させる目的から冷却パイプ2、2…を内蔵した中間天井(仕切り壁)3、3が設置されている。なお図5において4は燃焼室、5はガス混合室、6、6はバーナ、7はごみシュート部、8は火格子、9は主灰シュートを示す。
【0003】
上記のような中間天井3、3はその先端部3a、3aが炉1内の燃焼室4の上部に位置するため、高温の燃焼ガスと接触する。また冷却パイプ2、2…は熱膨張やベンディングが発生するため、上記のような条件下におかれる中間天井3、3の先端部3a、3aには耐熱スポーリング性と耐摩耗性を有する高強度な耐火物で保護することが必要となる。
【0004】
そこで従来では、上記の条件を考慮して選択されたキャスタブルを用いて中間天井3、3の先端部の冷却パイプ2の保護を図るようにしている。
【0005】
すなわち従来では図6(A)〜(C)に示す構造が採られている。
【0006】
図6(A)に示すものは、冷却パイプ2の周面に金属製のYスタッド10、10…を溶接等により該パイプ2の軸方向に千鳥状に配列固着し、これらYスタッド10、10…をアンカ部材としてキャスタブル11を支持するようにしたものである。
【0007】
図6(B)に示すものは、冷却パイプ2の下面側に、金属製の取付金物12a、12aを溶接してそれにアンカ煉瓦12、12…を配設し、上面側にはYスタッド10、10…を配列固着して、これらアンカ煉瓦12、12…およびYスタッド10、10…をアンカ部材としてキャスタブル11を支持したもので、アンカ部材の強度向上とキャスタブル11の先端部までの支持を可能としたものである。
【0008】
図6(C)に示すものは、冷却パイプ2の下半周部に外形が釣鐘状をなし先端にボルトを埋入して一体化されたアンカ煉瓦13、13…を冷却パイプ2に溶接されたナットに前記のボルトを螺挿して配設し、これをアンカ部材としてキャスタブル11を支持するようにしたものである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかるに上記いずれのものもキャスタブル11を用いるものであるから、現地施工が必須であり、また炉の使用中にキャスタブル11の厚み方向で温度差が生じるため、被熱温度によりキャスタブルの内部に強度差が生じるという問題がある。
【0010】
図6(A)の金属製Yスタッド10によるものでは、キャスタブル11の先端部まで支持することができないので、キャスタブル11の剥離脱落が生じやすく、また金属製Yスタッド10では高温下で十分なる支持力が得難く、しかもYスタッド10の熱膨張等によりキャスタブル11に層状の亀裂が発生しやすく、この亀裂が成長するとキャスタブル11の脱落が生じる。したがってこの構造によるものでは、耐用年数は高々1〜2年どまりである。
【0011】
図6(B)、(C)のアンカ煉瓦12、13をアンカ部材として用いるものでは、冷却パイプ2とキャスタブル11との熱膨張差による応力集中が起きやすく、この応力集中によってアンカ煉瓦12、13に曲げ応力が発生し、厚み方向に割れてキャスタブル11を損傷させるという問題がある。したがってアンカ煉瓦12、13を用いたものでも耐用年数は2〜3年程度である。
【0012】
これらの問題点を解消する手段として、高強度な耐火煉瓦を使用することも考えられるが、冷却パイプ2に対する耐火煉瓦の施工にはその支持方法の問題があるうえ、耐火煉瓦に割れや脱落等が生じた場合、操業に与える影響が大きく、それ故に未だ実用化されるには至っていない。
【0013】
本発明は上記従来の技術が有する問題点を解消することを課題としてなされたもので、中間天井の先端部の冷却パイプの保護に耐火煉瓦の使用を可能とし、冷却パイプの適切な保護を図りながら耐火煉瓦の脱落を防止して長期にわたる使用を可能ならしめたことにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決する手段として本発明は、正面視U字状をなしそのU型溝部内に冷却パイプを可及的密に受け入れ得るとともに左右の側辺部は冷却パイプの上面位置を超えて延びる高さを有する所要長さのU型耐火煉瓦を設け、このU型耐火煉瓦は、そのU型溝部内の軸方向に開口するスリットの奥端に該スリットより広幅の拡大溝部を有する下部溝と、前記左右の側辺部の前記冷却パイプの上面より上方位置の内面に開口するスリットの奥端に該スリットより広幅の拡大溝部を有する上部溝とが形成されており、前記冷却パイプの下部外周面には前記下部溝に整合して嵌合する形状の下部プレートを固設するとともに、両端部が前記上部溝に整合して嵌合する形状とされた上部プレートを設け、前記冷却パイプの上面にナット部材を固設して前記上部プレートに挿通するボルトを螺合自在に形成してなり、前記冷却パイプの下部プレートを前記U型耐火煉瓦の下部溝に嵌合させて軸方向にスライドさせ、前記上部溝に上部プレートの両端を嵌合させてこの上部プレートに挿通するボルトを冷却パイプのナット部材に螺合締結することによりU型耐火煉瓦を順次固定し、これらU型耐火煉瓦列により冷却パイプの周面を囲繞して保護するようにしたことを特徴とする。
【0015】
こうしたことにより冷却パイプはU型耐火煉瓦により囲繞され、このU型耐火煉瓦は焼成により均一な組織および強度を有することから耐熱スポーリング性、耐摩耗性に優れ、冷却パイプの保護機能を長期にわたって全うすることができる。
【0016】
またU型耐火煉瓦は下部プレートおよび上部プレートに対し軸方向には拘束されていないので、U型耐火煉瓦の軸方向(炉幅方向)の膨張を阻害することがなく、内部応力の集中が避けられ、応力集中による破損を防ぐことができる。
【0017】
加えて冷却パイプとU型耐火煉瓦とは機械的に拘束されていないことにより、冷却パイプの熱膨張やベンディングの影響を最小限に抑えることができる。
【0018】
さらにU型耐火煉瓦は機械成形が可能であって製造が容易かつ均質に得られ、また上下のプレートはU型耐火煉瓦内に埋没されているので燃焼ガスによる酸化腐食を最小限に抑えることができるとともに、U型耐火煉瓦に万一亀裂や割れが生じたとしても、上下のプレートが軸方向に通っているので脱落することがなく、冷却パイプの保護機能を失うことがない。
【0019】
一方、冷却パイプの外周面にセラミックファイバーフェルトを巻着すれば、冷却パイプの熱膨張やベンディングを吸収してU型耐火煉瓦の損傷を抑え、一層冷却パイプの保護機能を高めることができる。
【0020】
またU型耐火煉瓦列の末端と冷却パイプの末端が接続されるケーシングとの間にセラミックファイバーブランケットを介在させるようにすれば、U型耐火煉瓦の熱膨張をセラミックファイバーブランケットの圧縮により吸収させることができ、U型耐火煉瓦に過度な内部応力が発生することを防ぐことができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図面に示す実施の形態を参照し、図6と共通する部材にはこれと同一符号を用いて説明する。
【0022】
図1(A)は本発明による冷却パイプ保護構造の全体の略示断面図を、同(B)は図1(A)のB−B相当の断面図を示し、図2は本発明におけるU型耐火煉瓦14と冷却パイプ2との関係を示しており、図示の実施形態においては冷却パイプ2の外周面にセラミックファイバーフェルト15を巻着した場合を示している。
【0023】
前記U型耐火煉瓦14は正面視U字状をなし、そのU型溝部16内に外周にセラミックファイバーフェルト15を巻着した冷却パイプ2が可及的密に嵌合するようになっており、その左右に立ち上がる側辺部17,17は冷却パイプ2の上面位置を超えて延びる高さを有し、軸方向Aに所要の長さを有するものとされている。
【0024】
上記U型耐火煉瓦14の前記U型溝部16内には、図3に示すように垂直線に対し略45°の角度位置の左右部に対称的に開口されたスリット18aと、このスリット18aの奥端に該スリット18aより広幅に形成された拡大溝部18bとからなる断面T形の下部溝18,18が形成されている。
【0025】
前記左右の側辺部17,17の前記冷却パイプ2の上面より上方位置の内面側には、水平方向に開口されたスリット19aと、このスリット19aの奥端に該スリット19aより広幅に形成された拡大溝部19bとからなる断面T形の上部溝19,19がそれぞれ形成されている。
【0026】
前記冷却パイプ2の下部外周には、前記U型耐火煉瓦14の下部溝18,18に整合して嵌合し得る断面T形の下部プレート20,20が溶接等により固設されている。この下部プレート20,20はU型耐火煉瓦14の軸方向の長さAより若干短い寸法とされている。
【0027】
一方、両端部が前記上部溝19,19に整合して嵌合し得る断面T形に形成された上部プレート21が設けられ、この上部プレート21の中央部には2本のボルト22,22が挿通されるようになっている。この上部プレート21もU型耐火煉瓦14の長さAより若干短くされている。
【0028】
前記冷却パイプ2の上面の前記ボルト22,22と対応する位置にはナット23,23が溶接等により固設され、前記ボルト22,22の先端が螺合自在とされており、螺合したのち座金24とナット25とでボルト22を上部プレート21に固定するようになっている。
【0029】
図1において26a,26bは冷却パイプ2の両端が接続されるケーシングを示し、このケーシングを通じて冷却パイプ2内に冷却用流体が流通するようになっている。また27は冷却パイプ2の一端において前記ケーシング26aとU型耐火煉瓦14との間に圧縮状態で介装されるセラミックファイバーブランケットを示す。
【0030】
なお前記下部溝18および上部溝19はT形断面形状に限らず、これら下部溝18および上部溝19の拡大溝部18b,19bの断面形状が円形、菱形、その他であってもよく、要すればスリット18a,19aの幅より広幅であればよい。これに併せて下部プレート20、上部プレート21の端部形状を上記下部溝および上部溝に整合する形状とすればよい。
【0031】
次に上記U型耐火煉瓦14を冷却パイプ2に取り付ける手順の一例について説明する。
【0032】
図1(A)に略示断面図を示すように、ケーシング26a,26b間に固着された冷却パイプ2の一端(図1(A)では右端)の外周に下部プレート20,20を所定の位置に溶接するとともに該部の冷却パイプ2の外周にセラミックファイバーフェルト15を巻着する。
【0033】
次いでその下部プレート20,20の左側位置の冷却パイプ2にその下方からU型耐火煉瓦14のU型溝部16を嵌め込み、そのU型耐火煉瓦14の下部溝18,18と前記下部プレート20,20とを位置合わせして右方へスライドさせる。これにより前記下部プレート20,20がU型耐火煉瓦14の下部溝18,18にそれぞれ嵌合し、下方へ脱落することなく保持される。
【0034】
次に上記U型耐火煉瓦14の上部溝19,19に上部プレート21の両端を嵌合させ、その上部プレート21に挿通するボルト22,22の下端を冷却パイプ2のナット23,23にそれぞれ螺合し、座金24、ナット25をセットして締着する。
【0035】
これにより最初のU型耐火煉瓦14のU型溝部16は冷却パイプ2の下半周部に密着して固定される。
【0036】
なお最初のU型耐火煉瓦14とケーシング26aとの間には、施工後操業による冷却パイプ2およびU型耐火煉瓦14,14…の熱膨張差を吸収させるためセラミックファイバーブランケット27を介在させておく。
【0037】
前記のように最初のU型耐火煉瓦14の固定が終了したら、次位の下部プレート20,20を前記と同様にして冷却パイプ2に溶接し、前記と同じ手順により2番目のU型耐火煉瓦14を取り付ける。その際に、2番目のU型耐火煉瓦14と既に固着されている最初のU型耐火煉瓦14との間にモルタル28を介在させて相互に接着するとともにそのU型耐火煉瓦14を前記と同様にボルト22,22により固定する。
【0038】
このようにして冷却パイプ2の軸方向全域にU型耐火煉瓦14,14…を順次取り付けたのち、最後のU型耐火煉瓦14とケーシング26bとの間に残る隙間にはキャスタブル29を施工して完了する。
【0039】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば下記の効果を得ることができる。
【0040】
▲1▼従来のキャスタブルを用いるものに比し、焼成により均一な組成および強度を有して耐熱スポーリング性と耐摩耗性に富む耐火煉瓦を用いていることにより、中間天井の先端部位の冷却パイプに施工したとき耐用年数の大幅な延長(予測耐用年数4〜5年)を図ることができる。
【0041】
▲2▼本発明において用いる耐火煉瓦は正面視U字状をなし、冷却パイプに対し軸方向には拘束されない構成であるから、U型耐火煉瓦の軸方向(炉幅方向)の膨張を阻害することがなく、これにより耐火煉瓦の内部応力の集中が回避され、応力集中による破損を防止することができる。
【0042】
▲3▼冷却パイプとU型耐火煉瓦とは機械的に拘束されていないので、冷却パイプの熱膨張やベンディングの影響を最小限に抑えることができる。
【0043】
▲4▼U型耐火煉瓦は機械成形が可能であるから、製造が容易であるとともに均質に製造することができ、強靱な耐火煉瓦とすることができる。
【0044】
▲5▼上下のプレートはU型耐火煉瓦内に埋没しているので、燃焼ガスによる酸化腐食が最小限に留められるとともに、U型耐火煉瓦に亀裂や割れが生じたとしても上下のプレートが軸方向に通っているので脱落することがなく、冷却パイプの保護機能を失うことがない。
【0045】
▲6▼請求項2のように冷却パイプの外周面にセラミックファイバーフェルトを巻着すれば、冷却パイプの熱膨張やベンディングを吸収してU型耐火煉瓦の損傷を抑え、U型耐火煉瓦と冷却パイプとの密着性を高め、冷却パイプの保護機能を一層高めることができる。
【0046】
▲7▼請求項3のようにU型耐火煉瓦を高アルミナ質の耐火物で構成すれば、耐用性を高めることができる。
【0047】
▲8▼請求項4のようにU型耐火煉瓦列の末端とケーシングとの間にセラミックファイバーブランケットを介在させれば、U型耐火煉瓦の熱膨張をセラミックファイバーブランケットの圧縮により吸収させることができ、U型耐火煉瓦に過度の内部応力が発生することを防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による冷却パイプ保護構造の一実施形態を示し、(A)は略示断面図、(B)は(A)のB−B相当の断面図。
【図2】本発明における1個のU型耐火煉瓦と冷却パイプとの関係を示す斜視図。
【図3】同、正面図。
【図4】冷却パイプにU型耐火煉瓦を取り付けた状態を示す一部の側面図。
【図5】本発明が対象とするごみ焼却炉の一例を示す略示断面図。
【図6】(A)〜(C)は従来の技術を示す説明図。
【符号の説明】
2 冷却パイプ
3 中間天井
14 U型耐火煉瓦
15 セラミックファイバーフェルト
16 U型溝部
18 下部溝
19 上部溝
20 下部プレート
21 上部プレート
22 ボルト
【発明の属する技術分野】
本発明は、ごみ焼却炉における冷却パイプの保護構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、都市ごみ等のごみ焼却炉は、図5に略示断面図を示すように、炉1の内部での燃焼効率を向上させる目的から冷却パイプ2、2…を内蔵した中間天井(仕切り壁)3、3が設置されている。なお図5において4は燃焼室、5はガス混合室、6、6はバーナ、7はごみシュート部、8は火格子、9は主灰シュートを示す。
【0003】
上記のような中間天井3、3はその先端部3a、3aが炉1内の燃焼室4の上部に位置するため、高温の燃焼ガスと接触する。また冷却パイプ2、2…は熱膨張やベンディングが発生するため、上記のような条件下におかれる中間天井3、3の先端部3a、3aには耐熱スポーリング性と耐摩耗性を有する高強度な耐火物で保護することが必要となる。
【0004】
そこで従来では、上記の条件を考慮して選択されたキャスタブルを用いて中間天井3、3の先端部の冷却パイプ2の保護を図るようにしている。
【0005】
すなわち従来では図6(A)〜(C)に示す構造が採られている。
【0006】
図6(A)に示すものは、冷却パイプ2の周面に金属製のYスタッド10、10…を溶接等により該パイプ2の軸方向に千鳥状に配列固着し、これらYスタッド10、10…をアンカ部材としてキャスタブル11を支持するようにしたものである。
【0007】
図6(B)に示すものは、冷却パイプ2の下面側に、金属製の取付金物12a、12aを溶接してそれにアンカ煉瓦12、12…を配設し、上面側にはYスタッド10、10…を配列固着して、これらアンカ煉瓦12、12…およびYスタッド10、10…をアンカ部材としてキャスタブル11を支持したもので、アンカ部材の強度向上とキャスタブル11の先端部までの支持を可能としたものである。
【0008】
図6(C)に示すものは、冷却パイプ2の下半周部に外形が釣鐘状をなし先端にボルトを埋入して一体化されたアンカ煉瓦13、13…を冷却パイプ2に溶接されたナットに前記のボルトを螺挿して配設し、これをアンカ部材としてキャスタブル11を支持するようにしたものである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかるに上記いずれのものもキャスタブル11を用いるものであるから、現地施工が必須であり、また炉の使用中にキャスタブル11の厚み方向で温度差が生じるため、被熱温度によりキャスタブルの内部に強度差が生じるという問題がある。
【0010】
図6(A)の金属製Yスタッド10によるものでは、キャスタブル11の先端部まで支持することができないので、キャスタブル11の剥離脱落が生じやすく、また金属製Yスタッド10では高温下で十分なる支持力が得難く、しかもYスタッド10の熱膨張等によりキャスタブル11に層状の亀裂が発生しやすく、この亀裂が成長するとキャスタブル11の脱落が生じる。したがってこの構造によるものでは、耐用年数は高々1〜2年どまりである。
【0011】
図6(B)、(C)のアンカ煉瓦12、13をアンカ部材として用いるものでは、冷却パイプ2とキャスタブル11との熱膨張差による応力集中が起きやすく、この応力集中によってアンカ煉瓦12、13に曲げ応力が発生し、厚み方向に割れてキャスタブル11を損傷させるという問題がある。したがってアンカ煉瓦12、13を用いたものでも耐用年数は2〜3年程度である。
【0012】
これらの問題点を解消する手段として、高強度な耐火煉瓦を使用することも考えられるが、冷却パイプ2に対する耐火煉瓦の施工にはその支持方法の問題があるうえ、耐火煉瓦に割れや脱落等が生じた場合、操業に与える影響が大きく、それ故に未だ実用化されるには至っていない。
【0013】
本発明は上記従来の技術が有する問題点を解消することを課題としてなされたもので、中間天井の先端部の冷却パイプの保護に耐火煉瓦の使用を可能とし、冷却パイプの適切な保護を図りながら耐火煉瓦の脱落を防止して長期にわたる使用を可能ならしめたことにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決する手段として本発明は、正面視U字状をなしそのU型溝部内に冷却パイプを可及的密に受け入れ得るとともに左右の側辺部は冷却パイプの上面位置を超えて延びる高さを有する所要長さのU型耐火煉瓦を設け、このU型耐火煉瓦は、そのU型溝部内の軸方向に開口するスリットの奥端に該スリットより広幅の拡大溝部を有する下部溝と、前記左右の側辺部の前記冷却パイプの上面より上方位置の内面に開口するスリットの奥端に該スリットより広幅の拡大溝部を有する上部溝とが形成されており、前記冷却パイプの下部外周面には前記下部溝に整合して嵌合する形状の下部プレートを固設するとともに、両端部が前記上部溝に整合して嵌合する形状とされた上部プレートを設け、前記冷却パイプの上面にナット部材を固設して前記上部プレートに挿通するボルトを螺合自在に形成してなり、前記冷却パイプの下部プレートを前記U型耐火煉瓦の下部溝に嵌合させて軸方向にスライドさせ、前記上部溝に上部プレートの両端を嵌合させてこの上部プレートに挿通するボルトを冷却パイプのナット部材に螺合締結することによりU型耐火煉瓦を順次固定し、これらU型耐火煉瓦列により冷却パイプの周面を囲繞して保護するようにしたことを特徴とする。
【0015】
こうしたことにより冷却パイプはU型耐火煉瓦により囲繞され、このU型耐火煉瓦は焼成により均一な組織および強度を有することから耐熱スポーリング性、耐摩耗性に優れ、冷却パイプの保護機能を長期にわたって全うすることができる。
【0016】
またU型耐火煉瓦は下部プレートおよび上部プレートに対し軸方向には拘束されていないので、U型耐火煉瓦の軸方向(炉幅方向)の膨張を阻害することがなく、内部応力の集中が避けられ、応力集中による破損を防ぐことができる。
【0017】
加えて冷却パイプとU型耐火煉瓦とは機械的に拘束されていないことにより、冷却パイプの熱膨張やベンディングの影響を最小限に抑えることができる。
【0018】
さらにU型耐火煉瓦は機械成形が可能であって製造が容易かつ均質に得られ、また上下のプレートはU型耐火煉瓦内に埋没されているので燃焼ガスによる酸化腐食を最小限に抑えることができるとともに、U型耐火煉瓦に万一亀裂や割れが生じたとしても、上下のプレートが軸方向に通っているので脱落することがなく、冷却パイプの保護機能を失うことがない。
【0019】
一方、冷却パイプの外周面にセラミックファイバーフェルトを巻着すれば、冷却パイプの熱膨張やベンディングを吸収してU型耐火煉瓦の損傷を抑え、一層冷却パイプの保護機能を高めることができる。
【0020】
またU型耐火煉瓦列の末端と冷却パイプの末端が接続されるケーシングとの間にセラミックファイバーブランケットを介在させるようにすれば、U型耐火煉瓦の熱膨張をセラミックファイバーブランケットの圧縮により吸収させることができ、U型耐火煉瓦に過度な内部応力が発生することを防ぐことができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図面に示す実施の形態を参照し、図6と共通する部材にはこれと同一符号を用いて説明する。
【0022】
図1(A)は本発明による冷却パイプ保護構造の全体の略示断面図を、同(B)は図1(A)のB−B相当の断面図を示し、図2は本発明におけるU型耐火煉瓦14と冷却パイプ2との関係を示しており、図示の実施形態においては冷却パイプ2の外周面にセラミックファイバーフェルト15を巻着した場合を示している。
【0023】
前記U型耐火煉瓦14は正面視U字状をなし、そのU型溝部16内に外周にセラミックファイバーフェルト15を巻着した冷却パイプ2が可及的密に嵌合するようになっており、その左右に立ち上がる側辺部17,17は冷却パイプ2の上面位置を超えて延びる高さを有し、軸方向Aに所要の長さを有するものとされている。
【0024】
上記U型耐火煉瓦14の前記U型溝部16内には、図3に示すように垂直線に対し略45°の角度位置の左右部に対称的に開口されたスリット18aと、このスリット18aの奥端に該スリット18aより広幅に形成された拡大溝部18bとからなる断面T形の下部溝18,18が形成されている。
【0025】
前記左右の側辺部17,17の前記冷却パイプ2の上面より上方位置の内面側には、水平方向に開口されたスリット19aと、このスリット19aの奥端に該スリット19aより広幅に形成された拡大溝部19bとからなる断面T形の上部溝19,19がそれぞれ形成されている。
【0026】
前記冷却パイプ2の下部外周には、前記U型耐火煉瓦14の下部溝18,18に整合して嵌合し得る断面T形の下部プレート20,20が溶接等により固設されている。この下部プレート20,20はU型耐火煉瓦14の軸方向の長さAより若干短い寸法とされている。
【0027】
一方、両端部が前記上部溝19,19に整合して嵌合し得る断面T形に形成された上部プレート21が設けられ、この上部プレート21の中央部には2本のボルト22,22が挿通されるようになっている。この上部プレート21もU型耐火煉瓦14の長さAより若干短くされている。
【0028】
前記冷却パイプ2の上面の前記ボルト22,22と対応する位置にはナット23,23が溶接等により固設され、前記ボルト22,22の先端が螺合自在とされており、螺合したのち座金24とナット25とでボルト22を上部プレート21に固定するようになっている。
【0029】
図1において26a,26bは冷却パイプ2の両端が接続されるケーシングを示し、このケーシングを通じて冷却パイプ2内に冷却用流体が流通するようになっている。また27は冷却パイプ2の一端において前記ケーシング26aとU型耐火煉瓦14との間に圧縮状態で介装されるセラミックファイバーブランケットを示す。
【0030】
なお前記下部溝18および上部溝19はT形断面形状に限らず、これら下部溝18および上部溝19の拡大溝部18b,19bの断面形状が円形、菱形、その他であってもよく、要すればスリット18a,19aの幅より広幅であればよい。これに併せて下部プレート20、上部プレート21の端部形状を上記下部溝および上部溝に整合する形状とすればよい。
【0031】
次に上記U型耐火煉瓦14を冷却パイプ2に取り付ける手順の一例について説明する。
【0032】
図1(A)に略示断面図を示すように、ケーシング26a,26b間に固着された冷却パイプ2の一端(図1(A)では右端)の外周に下部プレート20,20を所定の位置に溶接するとともに該部の冷却パイプ2の外周にセラミックファイバーフェルト15を巻着する。
【0033】
次いでその下部プレート20,20の左側位置の冷却パイプ2にその下方からU型耐火煉瓦14のU型溝部16を嵌め込み、そのU型耐火煉瓦14の下部溝18,18と前記下部プレート20,20とを位置合わせして右方へスライドさせる。これにより前記下部プレート20,20がU型耐火煉瓦14の下部溝18,18にそれぞれ嵌合し、下方へ脱落することなく保持される。
【0034】
次に上記U型耐火煉瓦14の上部溝19,19に上部プレート21の両端を嵌合させ、その上部プレート21に挿通するボルト22,22の下端を冷却パイプ2のナット23,23にそれぞれ螺合し、座金24、ナット25をセットして締着する。
【0035】
これにより最初のU型耐火煉瓦14のU型溝部16は冷却パイプ2の下半周部に密着して固定される。
【0036】
なお最初のU型耐火煉瓦14とケーシング26aとの間には、施工後操業による冷却パイプ2およびU型耐火煉瓦14,14…の熱膨張差を吸収させるためセラミックファイバーブランケット27を介在させておく。
【0037】
前記のように最初のU型耐火煉瓦14の固定が終了したら、次位の下部プレート20,20を前記と同様にして冷却パイプ2に溶接し、前記と同じ手順により2番目のU型耐火煉瓦14を取り付ける。その際に、2番目のU型耐火煉瓦14と既に固着されている最初のU型耐火煉瓦14との間にモルタル28を介在させて相互に接着するとともにそのU型耐火煉瓦14を前記と同様にボルト22,22により固定する。
【0038】
このようにして冷却パイプ2の軸方向全域にU型耐火煉瓦14,14…を順次取り付けたのち、最後のU型耐火煉瓦14とケーシング26bとの間に残る隙間にはキャスタブル29を施工して完了する。
【0039】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば下記の効果を得ることができる。
【0040】
▲1▼従来のキャスタブルを用いるものに比し、焼成により均一な組成および強度を有して耐熱スポーリング性と耐摩耗性に富む耐火煉瓦を用いていることにより、中間天井の先端部位の冷却パイプに施工したとき耐用年数の大幅な延長(予測耐用年数4〜5年)を図ることができる。
【0041】
▲2▼本発明において用いる耐火煉瓦は正面視U字状をなし、冷却パイプに対し軸方向には拘束されない構成であるから、U型耐火煉瓦の軸方向(炉幅方向)の膨張を阻害することがなく、これにより耐火煉瓦の内部応力の集中が回避され、応力集中による破損を防止することができる。
【0042】
▲3▼冷却パイプとU型耐火煉瓦とは機械的に拘束されていないので、冷却パイプの熱膨張やベンディングの影響を最小限に抑えることができる。
【0043】
▲4▼U型耐火煉瓦は機械成形が可能であるから、製造が容易であるとともに均質に製造することができ、強靱な耐火煉瓦とすることができる。
【0044】
▲5▼上下のプレートはU型耐火煉瓦内に埋没しているので、燃焼ガスによる酸化腐食が最小限に留められるとともに、U型耐火煉瓦に亀裂や割れが生じたとしても上下のプレートが軸方向に通っているので脱落することがなく、冷却パイプの保護機能を失うことがない。
【0045】
▲6▼請求項2のように冷却パイプの外周面にセラミックファイバーフェルトを巻着すれば、冷却パイプの熱膨張やベンディングを吸収してU型耐火煉瓦の損傷を抑え、U型耐火煉瓦と冷却パイプとの密着性を高め、冷却パイプの保護機能を一層高めることができる。
【0046】
▲7▼請求項3のようにU型耐火煉瓦を高アルミナ質の耐火物で構成すれば、耐用性を高めることができる。
【0047】
▲8▼請求項4のようにU型耐火煉瓦列の末端とケーシングとの間にセラミックファイバーブランケットを介在させれば、U型耐火煉瓦の熱膨張をセラミックファイバーブランケットの圧縮により吸収させることができ、U型耐火煉瓦に過度の内部応力が発生することを防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による冷却パイプ保護構造の一実施形態を示し、(A)は略示断面図、(B)は(A)のB−B相当の断面図。
【図2】本発明における1個のU型耐火煉瓦と冷却パイプとの関係を示す斜視図。
【図3】同、正面図。
【図4】冷却パイプにU型耐火煉瓦を取り付けた状態を示す一部の側面図。
【図5】本発明が対象とするごみ焼却炉の一例を示す略示断面図。
【図6】(A)〜(C)は従来の技術を示す説明図。
【符号の説明】
2 冷却パイプ
3 中間天井
14 U型耐火煉瓦
15 セラミックファイバーフェルト
16 U型溝部
18 下部溝
19 上部溝
20 下部プレート
21 上部プレート
22 ボルト
Claims (4)
- 正面視U字状をなしそのU型溝部内に冷却パイプを可及的密に受け入れ得るとともに左右の側辺部は冷却パイプの上面位置を超えて延びる高さを有する所要長さのU型耐火煉瓦を設け、このU型耐火煉瓦は、そのU型溝部内の軸方向に開口するスリットの奥端に該スリットより広幅の拡大溝部を有する下部溝と、前記左右の側辺部の前記冷却パイプの上面より上方位置の内面に開口するスリットの奥端に該スリットより広幅の拡大溝部を有する上部溝とが形成されており、前記冷却パイプの下部外周面には前記下部溝に整合して嵌合する形状の下部プレートを固設するとともに、両端部が前記上部溝に整合して嵌合する形状とされた上部プレートを設け、前記冷却パイプの上面にナット部材を固設して前記上部プレートに挿通するボルトを螺合自在に形成してなり、前記冷却パイプの下部プレートを前記U型耐火煉瓦の下部溝に嵌合させて軸方向にスライドさせ、前記上部溝に上部プレートの両端を嵌合させてこの上部プレートに挿通するボルトを冷却パイプのナット部材に螺合締結することによりU型耐火煉瓦を順次固定し、これらU型耐火煉瓦列により冷却パイプの周面を囲繞して保護するようにしたことを特徴とするごみ焼却炉における冷却パイプ保護構造。
- 前記冷却パイプの外周面にセラミックファイバーフェルトが巻着されている請求項1記載のごみ焼却炉における冷却パイプ保護構造。
- 前記U型耐火煉瓦は高アルミナ質および/または炭化珪素の耐火物を主原料として形成されている請求項1または2記載のごみ焼却炉における冷却パイプ保護構造。
- 前記U型耐火煉瓦列の末端と冷却パイプの末端が接続されるケーシングとの間にセラミックファイバーブランケットを介在させ、U型耐火煉瓦の熱膨張を上記セラミックファイバーブランケットが吸収するようにされている請求項1〜3のいずれか1項記載のごみ焼却炉における冷却パイプ保護構造。
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