JP3794889B2 - 判定帰還等化におけるエラー伝搬抑制方法及び装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は判定帰還等化器(MDFE:Multi-level Decision Feedback
Equalization) において、誤り伝搬抑制を行うための誤り伝播抑制方法及び装置に関し、特に、M3DEFに好適な誤り伝播抑制方法及び装置に関する。
【0002】
近年、磁気ディスク装置、磁気テープ装置等の面記録密度が飛躍的に増加している。面記録密度の増加は、転送速度の増加を意味する。信号処理方式が同じであれば、転送速度の増加は、記録周波数の増加を導き、書き込みヘッドに起因する記録の限界に達してしまう。このため、信号処理の改良がなされている。
【0003】
この信号処理において、判定帰還等化技術(MDFE:Multi-level Decision Feedback Equalization) が提案されている。この方法では、ビット間の狭まりや、これに起因する符号間干渉による、信号対雑音比(SNR)を改善できる。
【0004】
更に、このMDFEの判定パスを複数設けるM3DFE方式が提案されている(INTERMAG'99 Conference AD-8)。この方法では、MDFEより更に、SNRを改善できる。
【0005】
【従来の技術】
図13は、従来のM3DFEシステムの機能ブロック図、図14及び図15は、そのパス選択シーケンス説明図である。
【0006】
図13に示すように、M3DFEシステム90では、複数のMDFEの判定パス80、81を有する。一のMDFE(判定帰還型等価器)80は、基本的な構成として、フィードバックフィルタ93と、加算回路91と、検出器92と、バッファメモリ94とを有する。
【0007】
他のMDFE(判定帰還型等価器)81も同一構造であり、フィードバックフィルタ97と、加算回路95と、検出器96と、バッファメモリ98とを有する。フィードバックフィルタ93、97は、検出器92、96の判定出力を、加算回路91、95にフィードバックする。フィードバックフィルタ93、97の出力は、入力パルス極性と逆極性となるように変化する。すなわち、フィードバックフィルタ93、97は、入力再生信号パルスの極性は交番するものと仮定している。
【0008】
したがって、通常、フィードバックフィルタの出力極性は、前段の図示しないフォワードフィルタに入力されると予想する極性と逆方向にある。加算回路91、95は、フォワードフィルタの出力とフィードバックフィルタ93、97の出力の差を求める。これにより加算回路91、95の出力は、“0”レベルを中心とした波形となる。
【0009】
ついで、検出器92、96により、所定のスレッシュホールド値(例えば、「0」レベル)で、加算回路91、95の出力が二値判定される。検出器(判定器)の出力は、二値符号系列となるが、M3DFE回路により1ビット畳込みにより、4値状態とされる。
【0010】
このM3DFEでは、一方のMDFEパスの検出結果を出力するMDFE動作と、そのパスで、誤り確率に高いと判断した時に、2つのMDFEパスの検出結果の内、誤り信号の小さいパスの検出信号を選択するM3DFE動作を選択する。このため、パスコントローラ99が設けられている。
【0011】
この動作を、図14により説明する。イレージャ領域とイレージャ外領域とで動作が異なる。先ず、イレージャ外領域で、MDFEパス80の検出結果をバッファ94を介して出力する。この間に、パスコントローラ99は、加算器91の出力Yt(n)を監視し、絶対値abs(Yt(n))が、所定のレベルαtより小さくなった場合に、イレージャ点として、イレージャ領域が開始される。
【0012】
これは、判定器92の入力Yt(n)が、理想サンプルよりある距離離れてしまい、つまり誤り確率が高いことを検出して、イレージャを開始する。イレージャ外では、MDEFと同一動作であるが、イレージャ領域では、イレージャ開始点から、判定結果を両パスで異ならせる。そして、フィードバックフィルタ93、97で、誤ったパスの誤り信号を増加させる。
【0013】
具体的に、他のMDEFパス81に、ビット反転器(bit flip)82を設け、ビット反転器82により、他のMDEFパス81の判定器96の判定結果を反転する。通常は、イレージャ点から数サンプル後(例えば、バッファ94の長さ)に、イレージャを終了する。このイレージャ終了点を、マージと呼ぶ。
【0014】
従って、バッファメモリ94、95には、異なる判定結果が格納される。パスコントローラ99は、そのマージ点での誤り信号の小さい方のパス(ベストパス)を選択する。例えば、MDEFパス80の誤りが小さいと、バッファ94の検出結果を出力する。逆に、MDEFパス81の誤りが小さいと、バッファ98の検出結果をバッファ94にコピーした後、バッファ94のデータを出力する。
【0015】
更に、図15に示すように、イレージャ領域内で、更に誤り確率の高いサンプルが存在する時は、一旦ベストパスを選択し、更に、イレージャ領域を継続する場合がある。この継続点を、リスプリットと呼ぶ。
【0016】
このようにして、M3DFE方式は、誤りの少ない検出結果を出力するため、MDFE方式に対して、約2dBの利得を有している。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のM3DFE方式では、エラー伝搬抑制機能を持たないため、エラーがあると、これが他のデータに伝搬し、検出不能となるという問題があった。このため、特に、磁気記録分野への適用の最大の障害となっていた。
【0018】
又、MDFE方式に適用できるエラー伝搬抑制方法は、周知であるが、これは、単一の帰還型等化器に適用できるものの、複数のパスを持つ判定帰還型等化器にそのまま適用できないという問題があった。
【0019】
従って、本発明の目的は、複数のパスを持つ判定帰還型等化器に、エラー伝搬抑制機能を付与するための誤り伝搬抑制方法及び装置を提供することにある。
【0020】
又、本発明の他の目的は、複数のパスを持つ判定帰還型等化器に、単一の帰還型等化器に適用されるエラー伝搬抑制技術を適用するためのエラー伝搬抑制シーケンスを提供するための誤り伝搬抑制方法及び装置を提供することにある。
【0021】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を達成する本発明の構成は、複数の判定帰還型パスを持つ判定帰還型等化器のエラー伝搬抑制方法において、第1の判定帰還型パスのエラー伝搬検出を行う第1のエラー伝搬検出ステップと、第2の判定帰還型パスのエラー伝搬検出を行う第2のエラー伝搬検出ステップと、イレージャ領域外では、第1のエラー伝搬検出ステップによるエラー伝搬検出に応じて、前記第1の判定帰還型パスのエラー伝搬抑制を行うステップと、イレージャ終了時点では、選択されたパスのエラー伝搬検出結果により、選択されたパスのエラー伝搬抑制を行うステップとを有する。
【0022】
本発明のエラー伝搬抑制装置は、第1の判定帰還型パスのエラー伝搬検出を行う第1のエラー伝搬検出器と、第2の判定帰還型パスのエラー伝搬検出を行う第2のエラー伝搬検出器と、イレージャ領域外では、第1のエラー伝搬検出器によるエラー伝搬検出に応じて、前記第1の判定帰還型パスのエラー伝搬抑制を行い、イレージャ終了時点では、選択されたパスのエラー伝搬検出結果により、選択されたパスのエラー伝搬抑制を行う制御部とを有する。
【0023】
この本発明の態様では、各々のパスに、エラー伝搬検出器を設けて、各パスのエラー伝搬を独立して検出できるように構成し、且つイレージャ終了時点で、選択パスのエラー伝搬検出に応じて、選択パスのエラー伝搬を抑制するため、選択パスのエラー伝搬を抑制できる。又、誤りの確率の高い選択されないパスのエラー伝搬抑制を禁止するため、不必要な伝搬抑制を防止できる。
【0024】
又、本発明の他の態様のエラー伝搬抑制方法は、前記イレージャ開始時点で、前記エラー伝搬検出をリセットするステップを有する。エラー伝搬抑制装置は、前記制御部は、前記イレージャ開始時点で、前記エラー伝搬検出器をリセットする。
【0025】
イレージャ開始時点での不安定な状態でのエラー伝搬検出をリセットするため、正確にエラー伝搬を検出できる。
【0026】
本発明の更なる特徴は、以下の図面を参照して説明される本発明の実施の形態から明らかになる。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、記録再生装置、M3DEF回路、エラー伝播抑制、パスコントローラの順で、図面に従い説明する。なお、図において、同一又は類似のものには同一の参照番号又は参照記号を付して説明する。
【0028】
・・記録再生装置・・
図1は、本発明を適用する磁気記録再生装置のブロック図、図2は、その信号処理回路のブロック図である。
【0029】
図1は、磁気ディスクドライブの制御回路を示し、本発明のM3DEF回路は、制御用LSI100に設けられる。装置全体は、マイクロコントローラ(MCU)200により制御される。作業用RAM201、制御プログラムを格納するROM202を有する。リード/ライトヘッド3の位置制御は、サーボ制御回路300により駆動制御されるキャリッジモータ(VCM)301により制御される。サーボ制御回路300により駆動制御されるスピンドルモータ302は、磁気ディスク(図示せず)を回転する。
【0030】
磁気ディスク書き込み又は読み出されるデータは、ハードディスクコントローラ(HDC)203によりSCSIあるいはIDE等のインタフェース204を通して、図示しないホストとの間で送受される。
【0031】
図2にて、後述するヘッドプリアンプ回路4及びAGCアンプ5は、ヘッドIC101に設けられる。また、制御用LSI100は、(1−7)符号器1、(1/1-D )mod 2回路2、M3DEF回路10及び、(1−D)mod 2回路11、(1−7)復号器12を有する。
【0032】
図2により、ヘッドIC101及び制御用LSI100を詳細に説明する。図2において、1,0ビット列からなる入力NRZ信号は、(1−7)符号器1により、同極性符号の連続が最大8であり、連続交番数が1である符号則を有する(1−7)符号に変換される。(1−7)符号器1の出力は、1/Tのタイミングでサンプルされた±1の値を有する。(1−7)符号器1の出力に対し、書き込みFF回路2では、(1/1-D)mod2の演算をして、リード/ライトヘッド3に送り、ディスクに書き込む。
【0033】
さらに、図2において、ディスクに書き込まれているデータは、リード/ライトヘッド3により読み取られ、ヘッドプリアンプ回路4及びAGCアンプ5を
通して一定レベルに増幅される。さらに、AGCアンプ5の出力は、M3DFE回路10のフォワードフィルタ6に入力され、(−2,0,+1)の3値信号に変換される。
【0034】
判定帰還型等価器8は、図3にて後述するように、基本的な構成として、フィードバックフィルタと加算回路と検出器を有する。フィードバックフィルタは、検出器の判定出力を加算回路にフィードバックする。フィードバックフィルタの出力は、入力パルス極性と逆極性となるように変化する。すなわち、フィードバックフィルタは、入力再生信号パルスの極性は交番するものと仮定している。
【0035】
したがって、通常、フィードバックフィルタの出力極性は、フォワードフィルタ6に入力されると予想する極性と逆方向にある。加算回路は、フォワードフィルタ6の出力とフィードバックフィルタの出力の差を求める。これにより加算回路の出力は、“0”レベルを中心とした波形となる。
【0036】
ついで、検出器により加算回路の出力が二値判定される。検出器の出力は、二値符号系列となるが、M3DFE回路10により1ビット畳込みにより、4値状態とされる。(1-D)mod2回路11は、書き込みFF回路2の処理と逆の処理(1-D)mod2の演算をし、さらに、(1−7)復号器12により(1−7)符号を復号する。これにより読み出し信号が再生される。
【0037】
上記の様に、判定帰還型等化においては検出器から判定結果をフィードバックフィルタを通して、入力側に帰還する構成である。このために、誤判定による誤りが伝播するという問題が存在する。
【0038】
尚、本発明の適用分野は、磁気ディスクドライブに限らず、磁気テープドライブ、光ディスクドライブ、光磁気ディスクドライブ等の他の記録再生装置に適用できる。
【0039】
・・M3DEF回路・・
次に、図2の判定帰還型等化器8について、説明する。図3は、図2の判定帰還型等化器8の詳細ブロック図である。
【0040】
図3に示すように、M3DFE8では、複数のMDFEの判定パス13、14を有する。一のMDFE(判定帰還型等価器)13は、基本的な構成として、フィードバックフィルタ22と、加算回路20と、判定器21と、バッファメモリ23とを有する。
【0041】
他のMDFE(判定帰還型等価器)14も同一構造であり、フィードバックフィルタ27と、加算回路25と、判定器26と、バッファメモリ29とを有する。フィードバックフィルタ22、27は、判定器21、26の判定出力を、加算回路20、25にフィードバックする。フィードバックフィルタ22、27の出力は、入力パルス極性と逆極性となるように変化する。すなわち、フィードバックフィルタ22、27は、入力再生信号パルスの極性は交番するものと仮定している。
【0042】
したがって、通常、フィードバックフィルタの出力極性は、前段のフォワードフィルタ6に入力されると予想する極性と逆方向にある。加算回路20、25は、フォワードフィルタ6の出力とフィードバックフィルタ22、27の出力の差を求める。これにより加算回路20、25の出力は、“0”レベルを中心とした波形となる。
【0043】
ついで、判定器21、22により、所定のスレッシュホールド値(本発明では、後述するように、エラー伝搬制御部31で制御される)で、加算回路20、27の出力が二値判定される。検出器(判定器)21、26の出力は、二値符号系列となるが、M3DFE回路により1ビット畳込みにより、4値状態とされる。
【0044】
このM3DFEでは、一方のMDFEパスの検出結果を出力するMDFE動作と、そのパスで、誤り確率に高いと判断した時に、2つのMDFEパスの検出結果の内、誤り信号の小さいパスの検出信号を選択するM3DFE動作を選択する。このため、パスコントローラ30が設けられている。
【0045】
パスコントローラ30の詳細ブロックは、図12にて後述するが、その動作を説明する。パスコントローラ30の動作は、図14で前述したように、イレージャ領域とイレージャ外領域とで動作が異なる。先ず、イレージャ外領域で、MDFE動作し、MDFEパス13の検出結果をバッファ23を介して出力する。この間に、パスコントローラ30は、加算器20の出力Yt(n)を監視し、絶対値abs(Yt(n))が、所定のレベルαtより小さくなった場合に、イレージャ点として、イレージャ領域が開始される。
【0046】
これは、判定器20の入力Yt(n)が、理想サンプルよりある距離離れてしまい、つまり誤り確率が高いことを検出して、イレージャを開始することを意味する。イレージャ外では、MDEFと同一動作であるが、イレージャ領域では、イレージャ開始点から、M3DFE動作し、判定結果を両パスで異ならせる。そして、フィードバックフィルタ22、27で、誤ったパスの誤り信号を増加させる。
【0047】
具体的に、他のMDEFパス14に、ビット反転器(bit flip)32を設け、ビット反転器32により、他のMDEFパス14の判定器26の判定結果を反転する。通常は、イレージャ点から数サンプル後(例えば、バッファ94の長さ)に、イレージャを終了する。このイレージャ終了点を、マージと呼ぶ。
【0048】
従って、バッファメモリ23、29には、異なる判定結果か格納される。パスコントローラ30は、そのマージ点での誤り信号の小さい方のパスを選択する。例えば、MDEFパス13の誤りが小さいと、バッファ23の検出結果を出力する。逆に、MDEFパス14の誤りが小さいと、バッファ29の検出結果をバッファ23にコピーした後、バッファ23のデータを出力する。
【0049】
更に、図15に示すように、イレージャ領域内で、更に誤り確率の高いサンプルが存在する時は、一旦ベストパスを選択し、更に、イレージャ領域を継続する場合がある。この継続点をリスプリットと呼ぶ。
【0050】
このM3DFE構成に対し、本発明では、更に、各パス13、14に、各々エラー伝搬検出部24、28が設けられている。エラー伝搬検出部24、28は、MDFE方式に適用できるエラー伝搬検出部であり、例えば、先の出願(PCT/98JP/05278)で提案しており、図6以下で後述する。
【0051】
又、エラー伝搬検出部24、28を、M3DFEでも動作するように、エラー伝搬制御部31が設けられている。エラー伝搬制御部31は、エラー伝搬検出部24、28からのエラー伝搬検出信号から有効なエラー伝搬抑制シーケンス(図4及び図5にて後述する)で、エラー伝搬抑制を開始する。
【0052】
更に、エラー伝搬制御部31は、パスコントローラ30に対し、イレージャ領域の終了、イレージャ領域の禁止を指示し、エラー伝搬検出部24、28に対して、エラー伝搬検出のリセットやエラー伝搬検出禁止信号を提供する。
【0053】
図4は、本発明の一実施の態様のエラー伝搬抑制処理フロー図であり、エラー伝搬制御部31が実行するシーケンスを示す。
【0054】
(S1)先ず、データをリードし、そのリード情報から前述のエラー伝搬検出部24、28がエラー伝搬の有無を各々のパスで検出する。リード終了なら、終了する。
【0055】
(S2)リード終了でなく、且つエラー伝搬を検出しないと、ステップS1に戻る。
【0056】
(S3)エラー伝搬制御部31は、エラー伝搬検出部24、28からエラー伝搬検出信号を受けると、パスコントローラ30からの状態信号により、イレージャ領域内かを判定する。イレージャ領域外と判定すると、MDFE動作中に、エラー伝搬が発生したことを意味する。このため、パスコントローラ30は、MDFEと同様に、エラー伝搬抑制を行う。即ち、図10で後述するように、第1のパス13の判定器21のスライスレベルを変化する。そして、ステップS1に戻る。
【0057】
(S4)エラー伝搬制御部31は、イレージャ領域内と判定すると、パスコントローラ30からの状態信号により、リスプリット又はマージかを判定する。リスプリット又はマージでない時は、ベストパスが判明していないため、エラー伝搬抑制を行わずに、ステップS1に戻る。
【0058】
(S5)エラー伝搬制御部31は、リスプリット又はマージであると判定すると、ベストパスが選択されたため、そのエラー伝搬検出がベストパスでのエラー伝搬検出かを判定する。ベストパスでのエラー伝搬検出でないと、エラー伝搬抑制を行わずに、ステップS1に戻る。
【0059】
逆に、ベストパスでのエラー伝搬検出であると、そのパスに、エラー伝搬抑制を行い、ステップS1に戻る。
【0060】
このように、M3DFE動作中は、ベストパスが判明しておらず、誤ったパスは、エラー伝搬し易いため、エラー伝搬抑制しても、無駄である。このため、ベストパスが選択された時点で、ベストパス側にエラー伝搬検出があった時に、そのパスに、エラー伝搬抑制する。このようにして、M3DFEでも、エラー伝搬抑制を有効に実行できる。
【0061】
図5は、本発明の他の実施の態様のエラー伝搬抑制処理フロー図であり、エラー伝搬制御部31が実行するシーケンスを示す。
【0062】
(S10)先ず、データをリードし、そのリード情報から前述のエラー伝搬検出部24、28がエラー伝搬の有無を各々のパスで検出する。リード終了なら、終了する。
【0063】
(S11)リード終了でなく、且つエラー伝搬を検出しないと、エラー伝搬制御部31は、パスコントローラ30からの状態信号により、イレージャ開始点かを判定する。イレージャ開始点でないと、ステップS10に戻る。一方、イレージャ開始点であると、エラー伝搬検出部24、28をリセットし、ステップS10に戻る。この理由は、イレージャ開始は、前述のように、判定器の入力信号の誤り確率が高いことにより、開始するため、エラー伝搬検出も、誤ったエラー伝搬検出する可能性が高い。このため、イレージャ点では、エラー伝搬検出部24、28をリセットする。
【0064】
(S12)エラー伝搬制御部31は、エラー伝搬検出部24、28からエラー伝搬検出信号を受けると、パスコントローラ30からの状態信号により、イレージャ領域内かを判定する。イレージャ領域外と判定すると、MDFE動作中に、エラー伝搬が発生したことを意味する。このため、パスコントローラ30は、MDFEと同様に、エラー伝搬抑制を行う。即ち、図10で後述するように、第1のパス13の判定器21のスライスレベルを変化する。そして、ステップS10に戻る。
【0065】
(S13)エラー伝搬制御部31は、イレージャ領域内と判定すると、パスコントローラ30からの状態信号により、リスプリット又はマージかを判定する。リスプリット又はマージでない時は、ベストパスが判明していないため、エラー伝搬抑制を行わずに、ステップS10に戻る。
【0066】
(S14)エラー伝搬制御部31は、リスプリット又はマージであると判定すると、ベストパスが選択されたため、そのエラー伝搬検出がベストパスでのエラー伝搬検出かを判定する。ベストパスでのエラー伝搬検出でないと、エラー伝搬抑制を行わずに、ステップS10に戻る。
【0067】
逆に、ベストパスでのエラー伝搬検出であると、そのパスに、エラー伝搬抑制を行い、ステップS10に戻る。
【0068】
この実施の態様は、図4の態様に、ステップS11のイレージャ点でのリセット動作を付加したものであり、その他の作用は、図4のものと同一である。
【0069】
又、上記エラー伝搬抑制中は、判定器入力信号が不安定となってしまうため、エラー伝搬抑制中や、それに継続する数クロック間は、パスコントローラ30のイレージャ判定(M3DFE動作)を禁止することが有効である。このため、図3のように、エラー伝搬制御部31は、パスコントローラ30に、イレージャ禁止信号を提供する。
【0070】
又、上記と同様に、エラー伝搬抑制中は、判定器入力信号が不安定となってしまうため、エラー伝搬抑制終了直後に、再度エラー伝搬を過検出してしまう場合がある。これを防止するため、エラー伝搬抑制終了後数クロック間は、エラー伝搬検出を禁止することも有効である。このため、図3のように、エラー伝搬制御部31は、エラー伝搬検出部24、28に、エラー伝搬検出禁止信号を提供する。
【0071】
更に、リスプリット点で、エラー伝搬と判定した場合には、M3DFE動作を終了する(イレージャ領域を抜ける)必要があるため、エラー伝搬制御部31は、パスコントローラ30に、M3DFE動作を終了させるイレージャ終了信号を供給する。
【0072】
このようにして、M3DFEパスにおいても、エラー伝搬抑制を有効に実行でき、MDFEのエラー伝搬抑制方法を適用できる。
【0073】
・・エラー伝搬抑制・・
次に、図3のエラー伝播抑制について、エラー伝播の検出及び抑制の順で説明する。
【0074】
先ず、本発明の正しい理解のためにMDFE方式における誤り伝播の特性について考察する。誤り伝播は、図3の比較判定器21、26における誤判定による誤った値がフィードバック値として比較判定器21、26の入力に帰還されてしまうことに起因する。しかしながら、MDFE方式においては、図6に示すダイビットで示される読取り波形Bのインパルス応答Aの0以下のレベル( Xマーク) がフィードバック係数となる。
【0075】
このため、比較判定器21、26による判定が誤ったフィードバック値は片極性となり、エラー伝播の際の入力信号は一方向へのオフセットとして現れてくる。これを利用して、先の出願(PCT/98JP/05278)では、判定帰還等化における誤り伝播の発生を、符号変換規則( d, k) を用いて検出し、且つ比較判定器のスライスレベルを可変とすることで、誤り伝播を抑制することを提案している。
【0076】
即ち、先の出願(PCT/98JP/05278)を利用して、符号変換規則を違反したことによるエラー伝播検出結果により、比較判定器21、26のスライスレベルを一方向にオフセットさせる方法、もしくはDCオフセットとして比較判定器21、26の入力信号に加算することにより、エラー伝搬を抑制することが可能である。本願発明のM3DEFにおいても、同様の手段方法により、エラー伝播の抑制は可能である。
【0077】
ここで、MDFE方式での状態遷移と誤判定による比較判定器の入力信号と比較判定器のスライスレベルの関係を図7に示す。ここで、MDFEの比較判定器の入力の特徴として、理想(Noiseless:ノイズ零) の入力信号は4値を持ち、そのレベルは図7Aに示されるように“0”を中点とし、内側のレベルを±1とすると、外側のレベルは±2のレベルとなる。
【0078】
誤り判定による比較判定器21、26の入力信号と判定器スライスレベルの関係は、図7Bに示すように、仮に「+1」の判定を「−1」と誤判定する、即ち、ビット「1」をビット「0」と判定すると、スライスレベルは「+1」側に接近し、「−1」側から遠ざかる方向に動く。このため、次の判定では「+1」を「−1」と誤る可能性が高まる。
【0079】
よって、図7Aの状態遷移図において、▲3▼又は▲1▼の内側レベルの判定誤りの可能性が高まる。そして、誤り伝播が発生するための必要条件としては判定器のスライスレベルが、判定器の入力信号の±1レベルの範囲を超えることである。
【0080】
ここで、MDFEではフィードバック係数(図6に示すインパルス応答Aのテールの部分)が0.5未満になるように制限するために、1ビットの誤りでは前記必要条件を満足しない。
【0081】
例えば、「+1」を「−1」と判定する1ビットの誤判定をした場合、フィードバック値は、本来であれば最大“−0.5未満”であるが、誤判定のためフィードバック値は、“+0.5未満”となる。この結果、誤判定のために総計“+1未満”の値が、入力に誤って帰還される。
【0082】
しかし、誤帰還値が“+1未満”であるために、前記必要条件(±1レベルの範囲を超えること)を満足しない。このためフィードバックされるデータ内における2ビット以上の誤りが必要である。つまりスライスレベルが、図7A中の▲3▼又は▲1▼以上、もしくは▲4▼又は▲6▼以下になった時である。
【0083】
かかるエラー伝播モードと状態遷移の関係を図8に示す。ここでは、誤り( エラー) 伝播モード(Mode)1は、判定結果が(1,7)符号の場合に同一符号が9シンボル以上であるk 拘束違反(violation k constraints) を侵した場合の誤り伝播を示し、エラー伝播モード2は判定結果が(1,7)符号の場合に連続符号極性交番長が、2シンボル以上であるd 拘束違反(violation d constraints) を侵した場合の誤り伝播を示している。
【0084】
さらに、図8において、エラー伝播モード3が、(d,k)符号制限を満たした状態での誤り伝播を示す。ここでは、正規判定結果( データパターン:Data pattern) である“0”を“1”と誤って判定してしまった場合を記述している。例として“000011”の正規判定結果を、誤りパターンとして、“100111”のごとく初めの1ビット目と4ビット目を誤った場合である。
【0085】
これは、(d,k)符号制限を満足している誤り伝播パターンの一つである。ここでのパターン“000011”は、図8中の信号状態遷移図のエラー伝播信号において、モード3の誤り伝播信号として示される▲4▼→▲5▼→▲5▼→▲6▼→▲1▼→▲3▼を通るパターンである。
【0086】
そして、▲4▼と▲6▼は本来「−1」である値が、これを「+1」と誤って判定されている。 これは、判定器スライスレベルが" −1" と“−2”のレベルの間に位置しているからである。これにより“1001111”と誤り伝播が発生してしまう。
【0087】
かかる誤り伝播の特徴は、判定器スライスレベルが、判定器入力信号の「+1」と「+2」の領域内に、もしくは「−1」と「−2」の領域内に位置することである。よって、誤り伝播がない場合のノイズ零での判定器スライスレベルと判定器入力信号の内側の距離は“+1”であるが、誤り伝播が発生した場合の同距離は平均値で“+ 0.5”となり、明らかに距離(振幅)が異なる。
【0088】
ここで入力信号内側とは、状態遷移図で判定器スライスレベルに最も近い判定結果“+1”と“−1”である。誤り伝播がない場合は、状態遷移図の▲1▼又は▲3▼と▲4▼又は▲6▼を意味し、誤りのある伝播では、判定器スライスレベルが▲2▼と▲1▼又は▲3▼の領域内に位置する場合は、▲2▼と▲1▼又は▲3▼を、もしくは判定器スライスレベルが▲5▼と▲4▼又は▲6▼の領域内に位置する場合は、▲5▼と▲4▼又は▲6▼を意味する。
【0089】
これらは状態遷移図でも分かるように、スライスレベルを横切った際の直前と直後の判定器入力信号の状態を意味する。また、MDFEでは、符号変換規則がd=1であるため、判定結果は同極性が2回以上連続する。よって、判定器スライスレベルを横切った後の判定結果を、a(k+1)とすると、その直前の判定結果a(k)は、a(k)≠ a(k+1) である。また、その1クロック前の判定結果a(k-1)は、a(k-1)≠a(k+1)と表すことが出来る。
【0090】
したがって、この誤り伝播の検出を行うためには、以下の方法をとる。先ず、下記(1)式のように、判定器の判定結果a(k+1)と、2クロック前の判定結果a(k-1)とが異なる場合に、a(k)に対応する判定器入力信号y(k)のスライスレベルからの振幅evを計算する。この式において、入力信号y(k)と、ノイズがない場合の理想値y(k)(Ideal y (k)と表記する) との差分をとることで、誤り伝播がない場合には、スライスレベルからの振幅は平均値としてゼロ(零)となり、誤り伝播がある場合には、平均で0.5となる。
【0091】
ev=(y(k)ーIdeal y (k))・Sign(a(k)) (1)
このため、上式の誤差信号ev(k) を用いることで、誤り伝播を検出することが可能である。ところで、上記式(1)は振幅誤差算出式と同等であり、MDFE方式では一般的に使用されている(論文:Design, Implementation and Performance Evaluation of An MDFE Read Channel ,1997)。
【0092】
したがって、本エラー伝播の検出には、振幅誤差演算結果を直接使用することも可能である。また、誤り伝播過検出(miss-detection)確率を下げるためには誤差信号ev(k) 、もしくは同等の振幅誤差演算結果が、a(k-1)≠ a(k+1) の条件を満たした複数の誤差信号を積分した値を用いることが有効である。
【0093】
他の手段として前記積分した誤差信号では、信号値が大きすぎる場合も考えられるため、平均値を用いることもできる。このようにして求めた誤差信号ev(k) もしくは振幅誤差信号の積分値もしくは平均値を、誤り伝播発生比較基準信号と比較することで、誤り伝播を、低い誤り伝播過検出の条件の下で、安定して検出することが出来る。
【0094】
又、誤り伝播を検出した際の処理として、前述の先の出願の発明で採用した判定器スライスレベルのオフセットもしくは判定器入力信号に直流オフセットを加えることが、誤り伝搬の抑制に有効である。
【0095】
その際には、オフセット方向を決める必要がある。その方法を図9に示す。図9では、本願発明の対象とする誤り伝播で発生頻度の高いデータパターン3種類について記載している。
【0096】
最上段は、データパターン“110000”が、誤り伝播により“111001”となってしまった場合であり、スライスレベルが下方にオフセットした、言い換えると信号が上方にオフセットした場合に相当する。
【0097】
エラー伝播有無でのスライスレベルの上方と下方でのサンプル数比は、エラー伝播なしで2:4となり、エラー伝播有りで4:2となる。即ち、エラー伝播後では、上方の方が多く、信号のオフセット方向と同じになっている。
【0098】
中段に示すのは、“1110000”が、“1111001”とエラー伝播してしまった場合の例であり、サンプル数比はエラー伝播なしで3:4となり、エラー伝播有りで5:2となる。上記と同様に、エラー伝播後では上方の方が多く、信号も同方向にオフセットしている。
【0099】
また、下段に示すのは、“1100000”が“1110001”とエラー伝播した場合であり、この場合も、サンプル数比はエラー伝播なしで2:5であるのが、エラー伝播有りで4:3となる。即ち、エラー伝播後では、上方の方が多く、信号も同方向にオフセットしている。
【0100】
このようにエラー伝播した際には、エラー伝播状態での判定結果におけるスライスレベルが、上方(+1)と下方(−1)にいずれか多い方に信号がオフセットしていることがわかる。
【0101】
したがって、エラー伝播を検出した際の判定結果「+1」と「−1」の多数決を採ることで、誤り伝播による入力信号のオフセット方向を検出することが可能である。検出された方向に、比較器スライスレベルをオフセットさせることで、もしくは多数決の逆極性へのDCオフセット値を差回路入力信号に加算することで、エラー伝播を抑制することが可能となる。
【0102】
このように、比較器入力誤差信号ev(k) もしくは振幅誤差信号を用いることで、上記先の出願の発明では検出出来なかった誤り伝播を検出することが可能となる。また、判定結果の多数決を採ることで誤り伝播時の入力信号のオフセット方向も検出可能となり、上記先の出願の発明による誤り伝播抑制方法を用いることで誤り伝播を抑制することができる。
【0103】
図10は、図3のエラー伝搬検出部24、28及びエラー伝搬制御部31の要部のブロック図、図11は、図10のエラー伝搬オフセット方向検出器214のブロック図である。
【0104】
図10に示すように、図3のエラー伝播検出器24、28は、判定器21、26の出力から、(1、7)RLL符号規則に反していることを検出して、エラー伝搬検出する第1のエラー伝搬検出部201と、加算器20、25の出力からエラー伝播を検出する第2のエラー伝播検出器200と、比較判定器21、26の出力からエラー伝播オフセットの方向を検出するエラー伝播オフセット方向検出器214を有する。
【0105】
又、エラー伝搬制御部31には、これらエラー伝播検出器200及びエラー伝播オフセット方向検出器214の出力に基づき、比較判定器21、26のスライスオフセット値を生成出力するスライスオフセット制御部201が設けられいてる。
【0106】
尚、スライスオフセットを制御する代わりに、加算器20、25に付加するDCオフセット値を制御するようにしても良い。この場合、エラー伝播検出器200及びエラー伝播オフセット方向検出器214の出力に基づき、加算器20、25のDCオフセット値を制御する構成となる。即ち、図10の構成におけるスライスオフセット制御部201の代わりに、加算器20、25に付加するDCオフセット値を生成するDCオフセット制御器を設ける。
【0107】
図10において、加算器20、25には、フィードフォワードフィルタ6の出力と、フィードバックフィルタ22、27の出力が反転されて入力される。そしてこれらを加算する機能を有する。したがって、加算器20、25は、フィードフォワードフィルタ6の出力とフィードバックフィルタ22、27の出力の差分を出力し、比較判定器21、26に入力する。
【0108】
比較判定器21、26は、スライスレベルを基準にして、比較判定器21、26の入力レベルを比較判定し“1”又は“0”に2値化して出力する。そして、比較判定器21、26の判定結果は、比較判定器21、26への入力信号とともに、エラー伝播検出器200へ入力される。さらに、比較判定器21、26の判定結果は、第1のエラー伝搬検出部201、エラー伝播オフセット方向検出器214に入力される。
【0109】
第1のエラー伝搬検出部201は、先の出願とものと同一であり、同極性連続が最大8を越えているか否か、即ち、同極性が9シンボル以上継続しているか否かを検出し、或いは2シンボル以上連続した極性交番があるか否かを検出して、(1、7)RLL規則違反によるエラー伝搬検出を行う。この検出部201は、先の出願にも開示されているように、プリセット付きカウンタを用いると良い。
【0110】
第2のエラー伝播検出器200では、エラーの伝播が検出される。さらに、エラー伝播オフセット方向検出器214では、エラーの検出されるエラー伝播の起因となる先に説明したオフセットの方向が検出される。
【0111】
したがって、図10においては、エラー伝播検出器200、201により検出されるエラーの伝播と、エラー伝播オフセット方向検出器214で検出されるオフセット方向に基づき、スライスオフセット制御器201が、オフセットをゼロとする方向に比較判定器21、26のスライスレベルを制御する。
【0112】
第2のエラー伝播出器200は、誤差演算回路210、誤差演算回路210の誤差演算結果を複数サンプル分遅延する遅延回路211と、遅延回路211からの複数のサンプリング分の誤差演算結果を累積する累積回路212を有する。
【0113】
誤差演算回路210は、振幅誤差を算出し、誤差信号evとして出力する。すなわち、エラー伝播検出部200は、先に説明した式(1)の演算を行なう機能を有する。演算回路210は、a(k-1) ≠a(k+1) である場合の加算器20、25の出力と、ノイズがない時の理想値との差分(yk −Ideal yk )に、ak の符号を乗算し、誤差信号ev を演算する。
【0114】
この様に演算された誤差信号ev は、実施例として12サンプルの値を求める遅延回路211に入力される。遅延回路211の各タップからの12サンプル値の累積が累積回路212で求められる。さらに、エラー伝播検出部200の比較器213は、累積回路212の出力を誤り伝播比較基準(sliceEP 3)と比較する。
【0115】
この比較器213により、前記累積値がこの比較基準(sliceEP 3)以下となると、誤り伝播が検出される(detMD3) 。この検出信号は、第1のエラー伝搬検出部201の検出信号とオアゲート215でオアが取られた後、アンドゲート216に入力する。ゲート216には、図3で前述したエラー伝搬制御部31からの検出禁止信号が入力されている。この検出禁止信号が、検出禁止を示すときは、ゲート216から検出信号が出力されない。逆に、検出禁止信号が、検出禁止を示さないときは、ゲート216から検出信号が出力される。
【0116】
また、誤り伝播検出とともに、図3で前述したエラー伝搬制御部31からの検出リセット信号により、誤り伝播検出をリセットするため、12サンプルの誤差信号即ち、比較器213の入力はクリアされる。
【0117】
一方、比較判定器21、26の判定結果は、エラー伝播オフセット方向検出器214に入力される。エラー伝播オフセット方向検出器214は、誤り伝播による入力信号のオフセット方向を検出するために、機能として多数決判定機能を有する。
【0118】
この多数決判定機能を有するエラー伝播オフセット方向検出器214の一実施例を図11に示す。比較判定器21、26の出力ak と、それをインバータ230で反転した信号とを、それぞれ、シフトレジスタ231、232に入力する。さらに、シフトレジスタ231、232のそれぞれに対応するビットカウンタ233、234を有する。
【0119】
ビットカウンタ233、234は、それぞれシフトレジスタ231、232のシフト量に対応する計数値を出力する。したがって、ビットカウンタ233は入力“H”論理の個数を計数し、ビットカウンタ234は入力“L”論理の個数を計数する。
【0120】
これらのビットカウンタ232,234の出力の差分が、差回路235において、求められる。したがって、差回路235の出力(slofst)は、多数決論理により、入力“H”又は“L”論理のいずれの方向にオフセットしているかを意味することになる。
【0121】
なお、多数決をとる値は、シフトレジスタ231、232の段数で決まり、その最適値はMDFE回路への入力信号の信号状態(記録密度)に応じて異なるため可変できるようにすることが望ましい。
【0122】
図10に戻り説明すると、エラー伝播オフセット方向検出器214の出力(slofst)は、スライスオフセット制御部201の選択器(Selector)221に入力される。選択器(Selector)221は、比較器213の出力(det#MD3) と、エラー伝播オフセット方向検出器214の出力(slofst)に基づき、下表に示す論理値テーブルを基に判定器スライスレベルの値を選択する。
【0123】
【表1】
【0124】
誤り伝播がない場合((detMD3=0) には、選択器出力は“0”であり、誤り伝播を検出した際(det#MD 3= 1) に、多数決判定部出力(slofst)が“0”である時は、選択器221は−S3の判定器スライスレベルを出力する。反対に、エラーオフセット方向検出器214である多数決判定部の出力(slofst)が“1”である時は、選択器221は+S3の判定器スライスレベルを出力する。
【0125】
ここで−S3,+ S3は判定器スライスレベルをオフセットさせたい所望の値である。この選択器出力は、判定器スライスレベルのタイミング(オフセット区間)を制御するスライスオフセット時刻発生器(slice offset time generator )222に入力される。そこで生成されたタイミング信号を伴う判定器スライスレベルが比較判定のスライスレベルである比較基準信号として、比較判定器21、26に入力される。
【0126】
ここで、上記図10の実施例において、遅延回路211と累積回路212により12サンプル分の誤差信号の累積値を求めるように説明した。本発明においては、実施例として、かかる場合に限定されない。すなわち、先に式(1)に関して説明したように、回路210の振幅誤差演算結果を直接用い、比較器213で基準値(slice#EP3 )と比較するようにしてもよい。
【0127】
また、累積値を求める代わりに、回路210の振幅誤差演算結果の複数のサンプル分の誤差信号の積分値あるいは、平均値を用いることも可能である。かかる場合、それぞれ、遅延回路211と累積回路212に代わり、積分回路あるいは平均化回路が用いられる。
【0128】
さらに、図3のM3DFEを考慮すると、エラ−伝播の検出方法は、基本的にMDFEの場合と同様である。しかし、M3DFEでは、要求されるBER(ビットエラー率)において、MDFEよりSNR(信号対雑音比)が必要であるので、MDFE用の誤差伝播抑制方法をM3DFEに用いる場合、バーストエラー長が長くなる。
【0129】
したがって、誤差伝播抑制作用は、M3DFEではより強化する必要がある。エラー伝播の要因は、判定器の入力におけるDCオフセットであるから、エラ−伝播の検出能力を高めるにはDCオフセットを効率的に検知することが必要である。
【0130】
したがって、実施例として、下記式(2)に示すように、2 乗DCオフセットエラー信号を所定数分累積するように構成することが可能である。
【0131】
【数1】
【0132】
ここで、εsqErr(n)は、2 乗誤差である。
【0133】
したがって、かかる実施例に対応する構成は、図10において、演算回路210において、εsqErr(n-i)・a(n-i) を求め、累積回路211、212にεsqErr(n-i)・a(n-i) がmサンプル分累積される。
【0134】
・・パスコントローラ・・
次に、図3のパスコントローラの内部構成を説明する。図12は、図3のパスコントローラ30の内部回路図である。この構成自体は、前述したINTERMAG'99 Conference AD-8 で、公開されたものであり、詳細は省略し、簡単に説明する。
【0135】
RLL検出/訂正回路300は、第1のパス13の判定器21の検出結果をRLL検出して、且つ訂正する。絶対値回路301は、第1のパス13の判定器21の入力Yn(t) を絶対値化する。判定器302は、絶対値Yn(t) が、前述イレージャ基準値αtでスライスし、イレージャ検出信号をパス制御部309に通知する。
【0136】
遅延器303は、第1のパス13の判定器21の入力Yn(t) を遅延する。自乗エラー検出器304は、第1のパス13のバッファ23の検出結果と、遅延され入力Yn(t) との自乗誤差を計算し、累積する。
【0137】
RLL検出/訂正回路311は、第2のパス14の判定器26の検出結果をRLL検出して、且つ訂正する。絶対値回路312は、第2のパス14の判定器26の入力Yn(t) を絶対値化する。判定器315は、絶対値Yn(t) が、前述イレージャ基準値αtでスライスし、イレージャ検出信号をパス制御部309に通知する。
【0138】
遅延器313は、第2のパス14の判定器26の入力Yn(t) を遅延する。自乗エラー検出器314は、第2のパス14のバッファ29の検出結果と、遅延され入力Yn(t) との自乗誤差を計算し、累積する。
【0139】
差分器305は、第1のパス13の自乗誤差と、第2のパス14の自乗誤差とを差し引き、加算する。絶対値回路306は、この加算値を絶対値化する。判定器307は、絶対値を所定のスライスγでスライスする。判定器308は、加算値をゼロスライスして、いずれのパスが誤差が大きいかを示す信号を、パス制御部309に通知する。
【0140】
パス制御部309は、判定器302、315の出力からイレージャの開始を検出し、判定器308の出力から、ベストパスを選択する。従って、パス制御部309は、ベストパス選択信号、スプリット信号、リスプリット信号、マージ信号を、制御信号として出力する。更に、前述したように、エラー伝搬制御部31からの制御信号(イレージャ禁止、イレージャ終了)により、イレージャ動作を制御する。
【0141】
以上図面に従い説明した本発明の実施の形態は、本発明の理解のためのものであり、本発明の適用はこれに限定されない。本発明の保護の範囲は特許請求の記載により定められ、特許請求の範囲の記載と均等のものも本発明の保護の範囲に含まれるものである。
【0142】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明では、以下の効果を奏する。
【0143】
(1) 各々のパスに、エラー伝搬検出器を設けて、各パスのエラー伝搬を独立して検出できるように構成し、且つイレージャ終了時点で、選択パスのエラー伝搬検出に応じて、選択パスのエラー伝搬を抑制するため、選択パスのエラー伝搬を抑制できる。
【0144】
(2) 又、誤りの確率の高い選択されないパスのエラー伝搬抑制を禁止するため、不必要な伝搬抑制を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用する磁気記録再生装置のブロック図である。
【図2】図1の制御用LSIの信号処理系のブロック図である。
【図3】本発明の一実施の形態のブロック図である。
【図4】本発明の一実施の態様のエラー伝搬検出、抑制処理フロー図である。
【図5】本発明の他の実施の態様のエラー伝搬検出、抑制処理フロー図である。
【図6】読取信号のインパルス応答を示す図である。
【図7】MDFE方式での状態遷移と誤判定による比較判定器の入力信号と判定器スライスレベルの関係を示す図である。
【図8】エラー伝播モードと状態遷移の関係を示す図である。
【図9】誤り伝播で発生頻度の高いデータパターン3種類について説明する図である。
【図10】図3のエラー伝搬検出部のブロック図である。
【図11】図10のオフセット方向検出部のブロック図である。
【図12】図3のパスコントローラのブロック図である。
【図13】従来のM3DFEのブロック図である。
【図14】従来のM3DFEのパス選択シーケンス図である。
【図15】従来のM3DFEの他のパス選択シーケンス図である。
【符号の説明】
6 フォワードフィルタ
13、14 判定帰還型パス
24、28 エラー伝搬検出部
30 エラー伝搬制御部
Claims (4)
- 複数の判定帰還型パスを持つ判定帰還型等化器のエラー伝搬抑制方法において、
第1の判定帰還型パスのエラー伝搬検出を行う第1のエラー伝搬検出ステップと、
第2の判定帰還型パスのエラー伝搬検出を行う第2のエラー伝搬検出ステップと、
イレージャ領域外では、第1のエラー伝搬検出ステップによるエラー伝搬検出に応じて、前記第1の判定帰還型パスのエラー伝搬抑制を行うステップと、
イレージャ終了時点では、選択されたパスのエラー伝搬検出結果により、選択されたパスのエラー伝搬抑制を行うステップとを有することを
特徴とする判定帰還等化におけるエラー伝搬抑制方法。 - 請求項1のエラー伝搬抑制方法において、
前記イレージャ開始時点で、前記エラー伝搬検出をリセットするステップを有することを
特徴とする判定帰還等化におけるエラー伝搬抑制方法。 - 複数の判定帰還型パスを持つ判定帰還型等化器のエラー伝搬抑制装置において、
第1の判定帰還型パスのエラー伝搬検出を行う第1のエラー伝搬検出器と、
第2の判定帰還型パスのエラー伝搬検出を行う第2のエラー伝搬検出器と、
イレージャ領域外では、第1のエラー伝搬検出器によるエラー伝搬検出に応じて、前記第1の判定帰還型パスのエラー伝搬抑制を行い、イレージャ終了時点では、選択されたパスのエラー伝搬検出結果により、選択されたパスのエラー伝搬抑制を行う制御部とを有することを
特徴とする判定帰還等化におけるエラー伝搬抑制装置。 - 請求項3のエラー伝搬抑制装置において、
前記制御部は、
前記イレージャ開始時点で、前記エラー伝搬検出器をリセットすることを
特徴とする判定帰還等化におけるエラー伝搬抑制装置。
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