JP3793875B2 - Method for dyeing food or food material - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、食品または食品素材の染色方法に関する。より詳細には本発明はハム、ソーセージまたはチーズ等のケーシング詰食品、及びそれに用いるケーシング、並びにタコ、イカ、ホタテまたは魚卵などの魚介類の加工品(水産物加工品)を染色する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ハムやソーセージ等の畜肉加工食品は、保存性を増すために燻煙処理を行い、これをケーシングに充填するという処理が行われている。しかし、近年では工業的生産のために燻煙処理時間の短縮化が図られている。しかし、この場合、染着の不均一化という問題が生じるため、燻煙処理後、更に食品を燻煙色に染色したり、また燻煙色に染色したケーシングに充填したりするという方法によってその問題の解決が図られている(特開昭60-186245号公報、特開平6-217678号公報等)。かかる染色には、食用赤色3号、食用赤色104号、食用赤色105号又は水溶性アナトー等の合成着色料や、アナトー色素、紅麹色素、コチニール色素、ラック色素、タマネギ色素、キビ色素またはカカオ色素等の天然着色料が使用されている。これらの着色料のうち合成着色料は、天然着色料に比して染着性及び染着安定性に優れているという長所を有するものの、最近の消費者の自然志向によって敬遠される傾向にあるため、天然着色料を用いた染着性及びその安定性に優れた染色方法が要望されている。
【0003】
また、タコ、イカ、ホタテ及び魚卵等の魚介類の水産物加工品も、貯蔵中に生じる退色や色調の悪化を防止するために、硝酸塩類による従来の処理に代えて、最近では着色料を使用して染色加工されるようになっている。かかる着色料としては、染着性に優れることから、アナトー色素、紅麹色素などが使用されている(特開昭51-79757号公報)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、ケーシングやケーシング詰食品、並びに水産物加工品等の食品並びに食品素材を染色する方法を提供することである。より詳細には、本発明の目的はこれらの食品や食品素材に対して染着性及び染着安定性に優れた染色方法を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、日夜鋭意研究を重ねていたところ、クチナシ黄色色素の水難溶性成分であるクロセチンを用いることによって、上記課題を解決することができることを見出した。本発明はかかる知見に基づいて開発されたものである。
【0006】
すなわち、本発明は下記項1〜5に掲げる染色方法である:
項1. 染色対象とする食品または食品素材をクロセチンを含有するアルカリ水溶液で処理し、さらに酸性〜中性処理することを特徴とする食品または食品素材の染色方法。
. アルカリ水溶液がpH7.5〜11であることを特徴とする項1に記載の食品または食品素材の染色方法。
項3アルカリ水溶液が、アルカリ金属塩の水酸化物、アルカリ土類金属塩の水酸化物、アルカリ金属の炭酸塩、アルカリ土類金属の炭酸塩、アルカリ金属の炭酸水素塩、アルカリ金属のリン酸塩、アルカリ金属のリン酸水素塩、アルカリ金属のピロリン酸塩、アンモニア塩またはクエン酸のアルカリ金属塩を用いて調製されるアルカリ水溶液である項1または2に記載の食品または食品素材の染色方法。
項4. クロセチンを含有するアルカリ水溶液による染色処理後、さらに他の色素による染色処理を行うことを特徴とする項1乃至3のいずれかに記載の食品または食品素材の染色方法。
項5. 食品または食品素材が、ケーシング、ケーシング詰食品、または水産物加工品である項1乃至4のいずれかに記載の食品または食品素材の染色方法。
【0007】
さらに本発明は、上記項1乃至5のいずれかに記載の染色方法によって染色された食品または食品素材である。当該食品または食品素材としては、ケーシング、ケーシング詰食品、水産物加工品を挙げることができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明は、染色材料としてクロセチンを用いることを特徴とする食品または食品素材の染色方法である。当該方法は、染色対象とする食品または食品素材をクロセチンを含有するアルカリ水溶液(以下、「クロセチン含有アルカリ水溶液」ともいう)で処理することによって実施できる。
【0009】
本発明が対象とする食品または食品素材は、特に制限されないが、ケーシング、ケーシング詰食品、または水産物加工品を挙げることができる。より具体的には、ケーシング詰食品とは、ケーシングに充填された畜肉加工品(例えば、ハム[例えばロースハム、ボンレスハムなど]、ソーセージ[例えば魚肉ソーセージ、チキンソーセージ、ウインナーソーセージなど]、フランクフルト、焼き豚、ローストビーフ、テリーヌ等)、ケーシングに充填された乳加工品(例えば、チーズ、バター等)、ケーシングに充填された水産物加工品(例えば、かまぼこ、魚肉テリーヌ等)、ケーシングに充填されたその他複合的加工品(例えばチーズが入ったソーセージ、トマトソースやカレーソースの入ったソーセージ等)などを例示することができる。
【0010】
また水産物加工品としては、各種の魚、イカやタコ等の頭足類、ホタテ等の貝類、および魚卵等といった魚介類の加工処理物(調味加工品など)を、調味煮熟品、調味乾製品及び調味生製品の別なく、例示することができる。
【0011】
なお、魚卵は、特に制限はなく、例えばすじこ、イクラ、かずのこ、たらこ、うるか、からすみ、キャビア、かれい、ひらめ、ぶり、またはいわしの卵等、いかなる種類の魚の卵であってもよい。
【0012】
なお、ケーシングには豚、牛、羊、馬などの動物の消化管(食道、小腸、結腸、直腸)や泌尿器管(膀胱)を材料とした天然ケーシング、コラーゲン等を素材として人工的に作成された可食性の人工ケーシング、及び塩化ビニリデン樹脂フィルムやセルロース等から作成された非可食性の人工ケーシングがある。本発明が対象とするケーシング、及びケーシング詰食品に使用されるケーシングは、好ましくは天然ケーシングまたは可食性の人工ケーシングといった可食性のものである。
【0013】
本発明で染色材料として使用するクロセチンは、アカネ科のくちなし(Gardenia augusta MERR. Var. grandiflora HORT.)の果実、あるいはアヤメ科のサフラン(Crocus sativus L.)の花の柱頭などに含まれている水難溶性の色素成分である。
【0014】
当該クロセチンは、クチナシ色素の主成分であるクロシンを加水分解することによっても得ることができるが、その他、クロシンを酵素処理する方法(特開平7-18194号公報)によっても調製することができる。本発明では、これらの製造方法の別を問わず、また商業的に入手できるクロセチンを任意に使用することができる。
【0015】
アルカリ水溶液としては、クロセチンが溶解するpHを有するものであればよい。通常pH7.5〜11の範囲から染色対象の食品や食品素材に応じて適宜選択することができる。例えばpH7.5〜10、またはpH8〜10、またはpH8〜9.5の範囲の液性を有するアルカリ水溶液を適宜用いることができる。
【0016】
かかるアルカリ水溶液は、水酸化ナトリウムや水酸化カリウム等のアルカリ金属塩の水酸化物または水酸化マグネシウムや水酸化カルシウムなどのアルカリ土類金属塩の水酸化物;炭酸ナトリウムや炭酸カリウム等のアルカリ金属の炭酸塩または炭酸マグネシウムや炭酸カルシウムなどのアルカリ土類金属の炭酸塩;炭酸水素ナトリウムや炭酸水素カリウム等のアルカリ金属の炭酸水素塩;リン酸三ナトリウムまたはリン酸三カリウム等のアルカリ金属のリン酸塩;リン酸水素二ナトリウムまたはリン酸水素二カリウム等のアルカリ金属のリン酸水素塩;ピロリン酸ナトリウムまたはピロリン酸カリウム等のアルカリ金属のピロリン酸塩;アンモニア、炭酸アンモニウム、炭酸水素アンモニウム、リン酸三アンモニウム、またはリン酸水素二アンモニウム等のアンモニア塩等の無機塩;またはクエン酸ナトリウムやクエン酸カリウムなどのクエン酸のアルカリ金属塩等の有機塩を用いて調製することができる。好ましくは上記に掲げるリン酸塩、リン酸水素塩またはピロリン酸塩などのリン酸塩類、より好ましくはアルカリ領域に緩衝能を有するリン酸塩類を用いて調製されるアルカリ水溶液である。
【0017】
なお、染色対象の食品または食品素材は、少なくとも上記条件下で処理されればよく、その限りにおいて、染色前または染色中にアルカリ水溶液のpHを適宜調整する等といった処理を行ってもよく、この処理の有無は何ら制限されるものではない。例えば、クロセチン含有アルカリ水溶液が繰り返し染色に使用される場合、その使用頻度によりpHが低下することを考慮して初回のpHをやや高めに設定することや(例えば、pH11〜12等)、また染色工程の途中で上記各種の塩類を添加する等してpHをアルカリ領域に再調整することは、当業者が日常的に行うことであり、本発明の技術的範囲から何ら逸脱するものではない。
【0018】
かかるアルカリ水溶液中に配合されるクロセチンの量は、染色する対象の食品または食品素材(被染色食品または食品素材)の種類や希望する染色の度合や色調によって異なり、また染色の度合や色調は、別途染色時間や染色温度を調整することで適宜調節することができることから、特に制限されるものではない。一例を挙げるとすれば、色価(E10% 1cm)=400のクロセチンを使用する場合、アルカリ水溶液に配合する当該クロセチン濃度の下限値は、通常0.001重量%、好ましくは0.1重量%を挙げることができ、また上限値として当該アルカリ水溶液(pH7.5〜11)中に溶解し得るクロセチンの最高濃度(飽和濃度)を挙げることができる。好ましいクロセチン濃度の上限値は50重量%、より好ましい上限値は30重量%である。なお、色価(E10% 1cm)は後述する方法で求めることができる。
【0019】
また、本発明の効果を損なわないことを限度として、アルカリ水溶液にはクロセチンに加えて、他の色素を配合することも特に制限されない。
【0020】
さらに、アルカリ水溶液にはクロセチンに加えて、酸化防止剤を配合することもできる。ここで酸化防止剤としては、食品添加物として用いられるものを広く例示することができ、例えば、制限はされないが、L−アスコルビン酸及びその塩等のアスコルビン酸類;エリソルビン酸及びその塩等のエリソルビン酸類;亜硫酸ナトリウムやピロ亜硫酸カリウムなどの亜硫酸塩類等;α−トコフェロールやミックストコフェロール等のトコフェロール類;ジブチルヒドロキシトルエン(BHT)やブチルヒドロキシアニソール(BHA)等;アスコルビン酸パルミチン酸エステルなどのアスコルビン酸エステル類;アオイ花抽出物、カンゾウ油性抽出物、食用カンナ抽出物、チョウジ抽出物、リンゴ抽出物、精油除去ウイキョウ抽出物、セイヨウワサビ抽出物、セージ抽出物、セリ抽出物、チャ抽出物、ドクダミ抽出物、生コーヒー豆抽出物、ヒマワリ種子抽出物、ピメンタ抽出物、ブドウ種子抽出物、ブルーベリー葉抽出物、へゴ・イチョウ抽出物、ペパー抽出物、ホウセンカ抽出物、ヤマモモ抽出物、ユーカリ葉抽出物、リンドウ根抽出物、ルチン抽出物(小豆全草,エンジュ,ソバ全草抽出物)、ローズマリー抽出物等の各種植物の抽出物;その他、酵素処理ルチン、ルチン分解物(ケルセチン)、酵素処理イソクエルシトリン、菜種油抽出物、コメヌカ油抽出物、コメヌカ酵素分解物等を挙げることができる。クロセチンにかかる酸化防止剤を併用することによって、クロセチンの安定性を向上させることができる。
【0021】
食品または食品素材は、上記クロセチン含有アルカリ水溶液で処理することによって染色することができる。当該処理としては、浸漬処理や噴霧処理等が制限なく例示できる。好ましくは浸漬処理である。
【0022】
食品または食品素材を、クロセチン含有アルカリ水溶液に浸漬する条件(温度、時間、使用するアルカリ水溶液のクロセチン濃度等)は、特に制限されるものではない。というのも、ある所定の色度や色調になるように染色するには、クロセチン濃度の高いアルカリ水溶液を用いて短時間処理しても、またはクロセチン濃度の低いアルカリ水溶液を用いて長時間処理してよく、また高温で短時間処理しても、または低温で長時間処理してもよいというように、任意に各種の条件(温度、時間、使用するアルカリ水溶液のクロセチン濃度等)を組み合わせることによって同一の効果(染色度や色調)を取得することができるからである。
【0023】
このように、アルカリ水溶液中のクロセチンの濃度、処理温度及び処理時間は厳格に規定されるものではなく、希望する染色度や色調になるように、食品や食品素材の種類に応じて適宜選択調整されるものである。具体的には、染色する対象の食品または食品素材の種類、アルカリ水溶液のクロセチン濃度などを考慮して、処理温度としては通常0〜100℃の範囲から、また処理時間としても数秒〜数十日の範囲から、所望の染色度が得られるように適宜選択することができる。
【0024】
以上の染色工程で処理された食品または食品素材は、そのまま染色食品または染色食品素材として使用することもできるが、染色工程に次いで酸性〜中性処理工程に供することもできる。かかる酸性〜中性処理によって、クロセチンを食品または食品素材に安定に固定化(染着化)することができ、染色部位から非染色部位または外部への色流れや色移り、また色落ちを防止することができる。すなわち、酸性〜中性処理は色止め処理または染着安定化処理として有効に使用することができる。
【0025】
酸性〜中性処理の方法としては、上記染色処理によってアルカリ性となっている食品または食品素材の表面を酸性〜中性のpH範囲にある溶液(酸性〜中性処理溶液)で処理する方法であれば特に制限されない。例えば、当該食品または食品素材を酸性〜中性処理溶液で洗浄する方法、上記食品等を酸性〜中性処理溶液に浸漬する方法、または上記食品等に酸性〜中性処理溶液を噴霧する方法などを例示することができる。
【0026】
かかる酸性〜中性処理溶液は、特に制限されず、例えばpH2〜7の範囲、好ましくはpH3〜6の範囲のpHを有するものを例示することができ、対象の食品または食品素材の種類によって適宜選択して使用される。また、酸性〜中性処理溶液として水を使用することもでき、上記染色処理によってアルカリ性となっている食品または食品素材を水で洗浄するだけでもクロセチンを当該食品または食品素材の表面に固定することができる。
【0027】
ケーシング詰食品(ハム、ソーセージ、ウインナー、フランクフルト等の畜肉加工品、蒲鉾などの水産物加工品)やケーシングの場合、酸性〜中性処理溶液として、水の他、エタノールなどのアルコールを含む水溶液や色止め剤を用いることができる。
【0028】
ここで色止め剤としては、例えばフマル酸、ソルビン酸、乳酸、酢酸、クエン酸、リンゴ酸等の有機酸もしくはこれらの塩、または酸性ピロリン酸カリウムやリン酸、塩酸、硫酸等の無機酸もしくはこれらの塩の水溶液を例示することができる。これらの酸または酸塩は1種単独で使用しても、また2種以上を任意に組み合わせて使用することもできる。好ましくはフマル酸とソルビン酸との組み合わせである。これらの酸または酸塩は、通常0.05〜5重量%、好ましくは0.1〜3重量%となるように水溶液に溶解して色止め剤として用いることができる。
【0029】
また水産物加工品(調味加工品)の場合は、酸性〜中性処理溶液として、水の他、pH2〜7、好ましくはpH3〜6の範囲にある各種の調味液(例えば、醤油、塩、甘味料、食酢、酒、出汁、調味料(核酸、アミノ酸等)またはこれらの1種以上の混合液等)、果汁(例えば、レモン果汁等)、または燻液等を用いることができる。
【0030】
なお、酸性〜中性処理の条件(処理時間、処理温度等)は、少なくとも色止め効果または染着安定効果が得られる条件であれば特に制限されず、対象とする食品や食品素材の種類に応じて適宜選択することができる。
【0031】
かかる酸性〜中性処理によって得られる食品または食品素材は、その種類に応じて、そのままの状態で、または乾燥処理することにより、染色食品または染色食品素材として提供することができる。
【0032】
以下、食品または食品素材の種類別に、より詳細に本発明の染色方法を説明する。なお、下記で用いるケーシングには、可食性及び非可食性のケーシングがいずれも含まれるが、好ましくは前述する可食性のケーシング(天然ケーシング、人工ケーシング)である。より好ましくはコラーゲン製の可食性人工ケーシングを用いることができる。
【0033】
(1)ケーシング詰食品(ハム、ソーセージ、ウインナー、フランクフルト等の畜肉加工品、蒲鉾などの水産物加工品)
ハムなどの畜肉加工品や蒲鉾などの水産物加工品を中に詰めたケーシング詰食品は、下記のようにして染色することができる。
【0034】
まず常法に従ってハム、ソーセージ、ウインナー、フランクフルトの原料となる畜肉のミンチ若しくはすり身、または蒲鉾の原料となる魚肉のすり身をケーシングに詰める。これを一次調理としてスチーム加熱し、次いで直ちに又は冷却した後に、クロセチンを含有するアルカリ水溶液(例えばpH8〜10)に浸漬する。または、一次調理をしない場合は、畜肉や魚肉のミンチまたはすり身をケーシングに充填後、クロセチンを含有するアルカリ水溶液に直接浸漬することも可能である。但し、このときは浸漬状態で食肉衛生法上の加熱処理(少なくとも中心温度63℃で30分処理)を施すことが必要である。
【0035】
このとき使用するアルカリ水溶液のクロセチン濃度、浸漬温度及び浸漬時間は、ケーシング詰食品が所望の染色度及び色調(黄〜燈色)に染色されるように適宜設定することができる。例えばアルカリ水溶液のクロセチン濃度としては、例えば色価(E10% 1cm)=400に調整したクロセチンを使用する場合、アルカリ水溶液中に当該クロセチンが0.05〜10重量%の割合で含まれるような範囲を例示することができる。浸漬温度としては制限されないが、好ましくは、菌の発生や増殖を抑制する目的で約50℃以上、好ましくは約70〜90℃の範囲を例示することができる。処理時間としても制限されないが、例えば数十秒〜数時間、好ましくは約30秒〜1時間程度を挙げることができる。
【0036】
次いで、得られたケーシング詰食品を酸性〜中性処理することによって色止めを行う。具体的には、上記染色工程で得られたケーシング詰食品を、シャワーや流水を利用して水洗浄するか、フマル酸とソルビン酸の混合水溶液(濃度1〜5重量%、pH約2〜4)で洗浄、噴霧若しくは浸漬処理するか、またはエタノールなどのアルコール含有水溶液を噴霧するかのいずれかの処理を行うことによって、色止めをすることができる。
【0037】
斯くして得られるケーシング詰食品(畜肉加工品、水産物加工品)は、明るい黄〜燈色に安定に染色され、保存並びに調理に際して色流れ(色移り)や色落ちが有意に抑制された製品として提供することができる。
【0038】
(2)ケーシング詰食品(チーズなどの乳加工品)
チーズなどの乳加工品を中に詰めたケーシング詰食品は、下記のようにして染色することができる。
まず可食性のケーシング(天然ケーシング、人工ケーシング)、好ましくはコラーゲン製のケーシングを、クロセチンを含有するアルカリ水溶液(例えば、pH約7.5〜10)に浸漬する。このとき使用するアルカリ水溶液のクロセチン濃度、浸漬温度及び浸漬時間は、ケーシングが所望の染色度及び色調(黄〜燈色)に染色されるように適宜設定することができる。例えばアルカリ水溶液のクロセチン濃度としては、例えば色価(E10% 1cm)=400に調整したクロセチンを使用する場合、アルカリ水溶液中に当該クロセチンが0.01〜10重量%の割合で含まれるような範囲を例示することができる。浸漬温度としては、制限されないが通常0〜100℃ 好ましくは、5〜80℃の範囲から適宜選択することができる。処理時間としても制限されず、数分〜数日の範囲から適宜選択することができる。次いで、得られたケーシングは、軽く水洗いした後、燻液を約0.05〜30重量%の割合で含む水溶液に漬け込む。なお、燻液は常法に従って調製することができる。かかる水洗い及び燻液処理は、本発明の染色方法における酸性〜中性処理に対応するものであり、かかる処理によってケーシングへの染色が安定化される(色止めされる)。所定時間後、ケーシングを燻液水溶液から取り出して、乾燥して染色ケーシングを得る。次いで、上記で調製した染色ケーシングにチーズ等の乳加工品を充填し、ケーシング詰食品(チーズなどの乳加工品)を調製する。
【0039】
また、ケーシング詰食品(チーズなどの乳加工品)は、先にケーシングにチーズ等の乳加工品を充填し、これを上記の方法に準じてクロセチン含有アルカリ水溶液に浸漬し、次いで水洗い及び燻液処理をすることによっても調製することができる。この場合の浸漬温度は、内部に充填した乳加工品が変性しない温度が選択される。かかる温度として制限されないが通常0〜40℃程度の範囲を例示することができる。
【0040】
このようにして得られるケーシング詰食品(乳加工品)は、表面が明るい黄〜燈色に安定に染色され、ケーシング表面から内部のチーズへの色流れ(色移り)や色落ち、並びに手への付着が有意に抑制された製品として提供することができる。
【0041】
(3)タコ、イカ、ホタテなどの魚介類の水産物加工品(調味煮熟品)
タコ、イカ、ホタテなどの魚介類の水産物加工品、特に調味煮熟品は下記のようにして染色することができる。
まず、タコ、イカ、ホタテなどの生の魚介類を、クロセチンを含有するアルカリ水溶液中(pH約7.5〜10)でボイル処理(例えば約80〜100℃、5〜20分程度)する。このとき、アルカリ水溶液中に含まれるクロセチン濃度としては、例えば色価(E10% 1cm)=400に調整したクロセチンを使用する場合、アルカリ水溶液中に当該クロセチンが0.1〜10重量%、好ましくは3〜5重量%の割合で含まれるような範囲を挙げることができる。次いで必要に応じて裁断して調味加工に供される。当該調味加工は、通常醤油、塩、甘味料、酒、出汁、調味料または食酢等を含有するpH2〜7の酸性〜中性域にある調味液に上記ボイルした魚介類を浸漬することによって行うことができる。かかる調味加工は、本発明の染色方法における酸性〜中性処理に対応するものであり、かかる処理によって魚介類への染色が安定化される(色止めされる)。通常、かかる調味液への浸漬処理は、制限されないが、約0〜100℃で数分〜数日かけて行うこともできる。
【0042】
斯くして得られる水産物加工品は、明るい黄〜燈色に安定に染色され、保存並びに調理に際して染色部位から非染色部位への色流れまたは他の総菜などの外部への色移り、並びに色落ちが有意に抑制された製品として提供することができる。
【0043】
(4)魚卵等の水産物加工品(調味生製品)
魚卵等の生のまま提供される水産物加工品(調味生製品)は下記のようにして染色することができる。
予め染色する対象の魚介類(魚卵)と同じ塩濃度(約1〜10重量%)になるように、クロセチンを含有するアルカリ水溶液(pH約7.5〜10)の塩濃度を食塩等で調整しておく。これに魚卵等の生のまま提供される魚介類を浸漬することによって染色を行う。この時、浸漬は、腐敗を防止するために冷蔵庫などの低温条件(例えば0〜8℃程度)下で行うことが好ましい。浸漬時間は特に制限されないが、数分〜50時間程度を例示することができる。アルカリ水溶液中に含まれるクロセチン濃度としては、例えば色価(E10% 1cm)=400に調整したクロセチンを使用する場合、アルカリ水溶液中に当該クロセチンが0.01〜5重量%、好ましくは1〜3重量%の割合で含まれるような範囲を例示することができる。次いで、浸漬液から取り出して水洗いした後、調味加工に供される。当該調味加工は、通常醤油、塩、甘味料、酒、出汁、調味料または食酢等を含有するpH2〜7の酸性〜中性域にある調味液に上記魚介類(魚卵)を浸漬することによって行うことができる。上記水洗い及び調味加工は、本発明の染色方法における酸性〜中性処理に対応するものであり、かかる処理によって魚介類(魚卵)の染色が安定化される(色止めされる)。かかる調味液への浸漬処理も上記と同様に低温条件(例えば0〜8℃程度)で、数分〜数日かけて行うこともできる。
【0044】
斯くして得られる魚卵などの水産物加工品(調味生製品)は、明るい黄〜燈色に安定に染色され、保存並びに調理に際して色流れや色落ちが有意に抑制された製品として提供することができる。
【0045】
(5)魚介類の干物(珍味)等の水産物加工品(調味乾製品)
魚介類の干物(珍味)等のように乾燥処理して提供される水産物加工品(調味乾製品)は下記のようにして染色することができる。
必要に応じてはらわたを取り除いたり、裁断等によって下処理した魚介類を生の状態で、クロセチンを含有するアルカリ水溶液(pH約7.5〜10)に浸漬し、染色処理を行う。この時、浸漬は、腐敗を防止するために冷蔵庫などの低温条件(例えば0〜8℃)下で行うことが好ましい。浸漬時間は特に制限されないが、通常数分〜数時間を例示することができる。またアルカリ水溶液のクロセチン濃度としては、例えば色価(E10% 1cm)=400に調整したクロセチンを使用する場合、アルカリ水溶液中に当該クロセチンが0.01〜10重量%の割合で含まれるような範囲を例示することができる。次いで、浸漬液から取り出して水洗いした後、調味加工に供される。
【0046】
当該調味加工は、通常醤油、塩、甘味料、酒、出汁、調味料または食酢を含有するpH2〜7の酸性〜中性域にある調味液に上記魚介類を浸漬することによって行うことができる。上記水洗い及び調味加工は、本発明の染色方法における酸性〜中性処理に対応するものであり、かかる処理によって魚介類の染色が安定化される(色止めされる)。かかる調味液への浸漬処理も特に制限されず、上記と同様に低温条件下(例えば0〜8℃)で、数分〜数日かけて行うこともできる。次いで、魚介類を調味液から取り出し、所望の水分含量となるように乾燥することにより、魚介類の干物(珍味)を得ることができる。
【0047】
斯くして得られる水産物加工品(調味乾製品)は、明るい黄〜燈色に安定に染色され、保存並びに調理に際して色流れや色落ちが有意に抑制された製品として提供することができる。
【0048】
【実施例】
以下、本発明の内容を以下の実施例及び実験例を用いて具体的に説明する。ただし、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、下記に記載する処方の単位は特に言及しない限り、部は重量部を、%は重量%意味するものとする。
【0049】
また、色価(E10% 1cm)は、具体的には下記の方法に従って測定される:
<色価>
測定する吸光度が0.3〜0.7の範囲になるように,クロセチンを精密に量り,0.02mol/l水酸化ナトリウム溶液50mlを加えて50℃湯浴中で20分間加温し(必要があれば振りながら溶解する),溶かした液を正確に水で100mlとする。その1mlを正確に量り,50vol%エタノールを加えて正確に100mlとし,試験液とする(必要があれば遠心分離し,その上澄液を用いる)。50vol%エタノールを対照とし,液層の長さ1cmで波長410〜430nmの極大吸収部における吸光度Aを測定し、次式により色価を求める。
【0050】
【数1】

Figure 0003793875
【0051】
実施例1 フランクフルトソーセージ
水1Lにクロセチン(三栄源エフ・エフ・アイ(株)製:色価E10% 1cm=400)3.75g、リン酸三ナトリウム1gを添加し溶解し、pH9のアルカリ水溶液を調製した。このクロセチン含有アルカリ水溶液を70〜80℃に加温して、染色溶液とした。かかる染色溶液に、別途ケーシングに肉詰め後スチーム加熱処理したフランクフルトソーセージ300gを3分間浸漬し、染色処理を行った。浸漬3分後、染色溶液からフランクフルトソーセージを引き上げて、次いで色止め剤として約0.5%のフマル酸及び約0.2%のソルビン酸を含む酸性水溶液(pH2、70〜80℃)1Lに1分間浸漬した。1分後、取り出したフランクフルトソーセージは、明るい黄橙色を呈していた。調製したフランクフルトソーセージは冷却後、透明パックに小分け包装した。
【0052】
比較例1
実施例1で使用したクロセチン含有アルカリ水溶液に代えてアナトー色素(ノルビキシン1%含有:三栄源エフ・エフ・アイ(株)製)を0.01%含有するアルカリ水溶液(pH10)を用いる以外は、実施例1と同様にしてフランクフルトソーセージを試作した。得られたフランクフルトソーセージは、クロセチンを用いて染色調製した実施例1のフランクフルトソーセージに比べ少し赤味のある黄色を呈していた。調製したフランクフルトソーセージは冷却後、透明パックに小分け包装した。
【0053】
実験例1
上記の実施例1及び比較例1で各々調製したフランクフルトソーセージを10℃で2日間、蛍光灯(10,000ルクス)照射し、蛍光灯照射の影響による色素の退色現象を観察した。また照射2日後、フランクフルトソーセージの表面(ケーシング表面)から内部及び外部への色流れ(泣き)についても併せて観察した。なお、耐光性は、蛍光灯照射の前後でフランクフルトソーセージの色を肉眼観察で比較し、蛍光灯照射前の色度や色調を基準(100%)として評価した。また内部への色流れはフランクフルト切断面を蛍光灯照射の前後で比較することによって、また外部への色流れはフランクフルトを包装した透明パックに生じる水滴の着色の有無から判断した。
【0054】
その結果、クロセチンで染色した場合、アナトー色素で染色した場合と同様に色流れ現象(泣き)は見られなかった。更に下記の表1に示すように、クロセチンで染色するほうがアナトー色素で染色した場合よりも耐光性(光照射に対する色安定性)に優れた明るい色調のフランクフルトソーセージが得られることが分かった。
【0055】
【表1】
Figure 0003793875
【0056】
実施例2 ウインナーソーセージ
水1Lにクロセチン(三栄源エフ・エフ・アイ(株)製:色価E10% 1cm=400)3.75g、及びリン酸三ナトリウム1gを添加して溶解し、pH10.5のアルカリ水溶液を調製した。このクロセチン含有アルカリ水溶液を70〜80℃に加温して、染色溶液とした。かかる染色溶液に、別途ケーシングに肉詰め後スチーム加熱処理したウインナーソーセージ300gを3分間浸漬し、染色処理を行った。浸漬3分後、染色溶液からウインナーソーセージを引き上げて、さらに8%紅麹色素含有水溶液(pH6、70〜80℃)1Lに3分間浸漬した。
【0057】
次いで色止め剤として約0.5%のフマル酸及び約0.2%のソルビン酸を含む水溶液(pH3、70〜80℃)1Lに1分間浸漬した。1分後、取り出したウインナーソーセージは、明るい赤色を呈していた。また、袋詰めして保存しても色流れなく、安定して着色していることが確認された。
【0058】
実施例3 アジのみりん干し
水1Lにクロセチン(三栄源エフ・エフ・アイ(株)製:色価E10% 1cm=400)1.875g、リン酸三ナトリウム1g、及び食塩を10g添加して溶解し、クロセチン含有アルカリ水溶液を調製した(pH10.5)。これに、別途冷凍アジを解凍し背開き内臓除去処理したもの(アジの開き:0.5〜1kg)を漬け込み、5〜8℃の冷蔵庫で2時間静置した。2時間後、クロセチン含有アルカリ水溶液からアジの開きを取り上げ、流水で洗い、次いで下記処方の調味液1L(pH4.2)に漬け、その状態で冷蔵庫(5〜8℃)にて15〜20時間放置し、調味付けをした。調味終了後、温風乾燥機で30〜35℃、5〜6時間乾燥してアジのみりん干しを得た。得られたみりん干しは、明るい黄橙色をしており、みりん干しを手に持ったとき色流れが認められなかった。
<調味液処方> pH4.2
味醂 0.3 (g)
砂糖 14.5
水飴 12.5
食塩 0.2
L-グルタミン酸ナトリウム 0.2
淡口醤油 1.5
紅麹色素 0.2
70.6
合計 100.0 g。
【0059】
実施例4 タコ(水産物加工品)
水1Lにクロセチン(三栄源エフ・エフ・アイ(株)製:色価E10% 1cm=400)3.75g、及びリン酸三ナトリウム1gを添加して溶解し、クロセチン含有アルカリ水溶液(pH10.5)を調製した。これを70〜80℃に加温して、生タコ300gをこれに10分間加温状態で浸漬し、染色処理とボイル処理を同時に行った。10分後、タコをクロセチン含有アルカリ水溶液から取り上げて、流水で全体を洗い流し、明るい橙色のタコを得た。次に染色されたタコを切り、同じく輪切りされたキュウリと調味液(酢30%、砂糖230%、醤油30%、みりん5%、グルタミン酸ナトリウム0.5%、塩1.5%:pH4.2)とを混ぜ合わせタコの和え物を作った。
【0060】
タコの和え物において、タコ表面の染色部から内部の非染色部への色流れ、並びにタコから調味液やキュウリへの色流れ及び色移りは見られなかった。
【0061】
実施例5 イカ(水産物加工品)
イカは予め水で洗浄し内臓を取り出しておいた。一方、染色液として水1Lにクロセチン(三栄源エフ・エフ・アイ(株)製:色価E10% 1cm=400)7.5g、クエン酸ナトリウム5g、及び食塩100gを添加して溶解し、クロセチン含有アルカリ水溶液(pH8.3)を調製した。調製した染色液を80〜100℃に加温し、上記前処理をしたイカを1kg入れ10分間加温状態で浸漬処理した。次いで処理したイカを染色液から取り上げ、流水で全体を洗い流すことで明るい橙色のイカが得られた。さらにこれを下記の処方からなる調味液1kgに約5〜8℃で4〜6時間、漬け込んで調味付けをし、その後、約80℃で4〜6時間乾燥してイカの調味付け(イカ珍味)を作成した。
【0062】
これを薄く輪切り状にスライスしたところ、内部は染色されない状態で白く、表面だけがリング状に橙色に染色されていた。また、包装し保存した状態でも染色部位から無着色部位に色移りがなく、安定に着色されていることが確認された。
【0063】
<調味液処方>
醸造酢(酸度10%) 350(g)
濃口醤油 200
アマミール(東和化成(株)製) 100
味醂 30
調味料(サンライク[商標]*) 20
日持ち向上剤(サンキプロNo.55[商標]*) 15
唐辛子オイル(トウガラシW-20) 0.1
スクラロース 0.25
水 残 部
合 計 100.00g。
【0064】
実施例6 魚卵(水産物加工品)
シシャモの魚卵を水洗いしゴミ筋状の組織などを丁寧に取り除いた。一方染色液として水1Lにクロセチン(三栄源エフ・エフ・アイ(株)製:色価E10% 1cm=400)0.75g、ピロリン酸ナトリウム1g、及び食塩50gを添加して溶解し、クロセチン含有アルカリ水溶液(pH8.2)を調製した。この染色液に上記で下処理した魚卵1kgを混合浸漬して冷蔵庫(10〜5℃)で3時間置いた。3時間後、魚卵を金網で染色液からすくい上げ、同量の水で洗った後下記の調味液(pH4.2)500mlに漬け込んだ。
<調味液処方>
淡口醤油 25(g)
砂糖 7
味醂 5
還元水飴 5
食塩 2
L−グルタミン酸ナトリウム 1.5
調味料(サンライクテイストベース[商標]*) 1.5
調味料(サンライクアジエキス[商標]*) 1.0
リンゴ酢 0.5
水 残 部
合 計 100.00g。
【0065】
味付けされた魚卵は明るく黄〜橙色を呈していた。これはそのまま商品としても良いし、他の物と和えて総菜とすることもできる。このとき魚卵から色が流れることはなかった(色移りなし)。
【0066】
実施例7 ケーシング
水1Lにクロセチン(三栄源エフ・エフ・アイ(株)製:色価E10% 1cm=400)7.5g、及び炭酸水素ナトリウム5gを添加して溶解し、クロセチン含有アルカリ水溶液(pH10.8)を調製した。この溶液を染色液として、コラーゲン製のケーシングを15〜20℃で2〜3時間漬け込み、その後、ケーシングを染色液から取り出して軽く水洗いした。次いで燻液1%水溶液(pH2、15℃)に漬け込み色止めを行った。20分後、ケーシングを燻液1%水溶液から取り出して、乾燥して染色ケーシングとした。
【0067】
得られた染色ケーシングにチーズを充填しケーシング詰め乳製品(ケーシング詰めチーズ)とした。ケーシングからチーズに色移りは認められず、ケーシング詰め乳製品を手で触っても手に色移りしなかった。
【0068】
【発明の効果】
本発明の染色方法によれば各種の食品や食品素材を安定に染色することができる。特に、本発明のクロセチンを用いた染色方法によれば、食品や食品素材の表面を、染色部位から内部の非染色部位への色流れ(泣き)や他面への色移りを有意に抑制した状態で染色できるため、ケーシング、ケーシング詰食品並びにイカやタコなどの水産物加工品の染色に有用である。
【0069】
また、本発明の染色方法によれば、光照射を受けても退色しにくい、すなわち光照射に対する色安定性に優れた染色食品または食品素材を調製することができる。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a method for dyeing food or food material. More specifically, the present invention relates to a casing-stuffed food such as ham, sausage or cheese, and a casing used therefor, and a method for dyeing processed products (fishery products) of seafood such as octopus, squid, scallop or fish egg.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, processed meat foods such as ham and sausage have been subjected to a smoke treatment to increase the storage stability, and the casing is filled with the smoke. However, in recent years, the smoke treatment time has been shortened for industrial production. However, in this case, since the problem of uneven dyeing occurs, after the smoke treatment, the food is further dyed in a smoke color or filled in a smoke dyed casing. Problems have been solved (Japanese Patent Laid-Open Nos. 60-186245 and 6-217678). Such dyeing includes synthetic colorants such as edible red No. 3, edible red No. 104, edible red No. 105 or water-soluble anato, etc., anato dye, sockeye dye, cochineal dye, lac dye, onion dye, millet dye or cacao. Natural colorants such as pigments are used. Among these colorants, synthetic colorants have the advantage of being excellent in dyeability and dyeing stability compared to natural colorants, but tend to be avoided by the recent consumer orientation. Therefore, there is a demand for a dyeing method excellent in dyeability and stability using natural colorants.
[0003]
In addition, processed fishery products such as octopus, squid, scallops, and fish eggs have also recently been replaced with colorants in place of conventional treatment with nitrates to prevent discoloration and deterioration of color tone that occur during storage. It is designed to be dyed and processed. As such a colorant, an anato dye, a red pepper dye, and the like are used because of their excellent dyeability (Japanese Patent Laid-Open No. 51-79757).
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
An object of the present invention is to provide a method for dyeing foods such as casings, casing-stuffed foods, processed marine products, and food materials. More specifically, an object of the present invention is to provide a dyeing method excellent in dyeability and dyeing stability for these foods and food materials.
[0005]
[Means for Solving the Problems]
The present inventors have conducted intensive research day and night, and found that the above problem can be solved by using crocetin, which is a poorly water-soluble component of gardenia yellow pigment. The present invention has been developed based on such knowledge.
[0006]
  That is, this invention is the dyeing | staining method hung up to the following items 1-5:
Item 1. Treating food or food materials to be dyed with an aqueous alkaline solution containing crocetinAnd further acid-to-neutral treatmentA method for dyeing food or food material characterized by the above.
Term2. The term wherein the alkaline aqueous solution has a pH of 7.5 to 111The dyeing | staining method of the described foodstuff or foodstuff material.
Item 3.Aqueous alkali solution, hydroxide of alkali metal salt, hydroxide of alkaline earth metal salt, alkali metal carbonate, alkaline earth metal carbonate, alkali metal hydrogen carbonate, alkali metal phosphate, Item 3. The method for dyeing a food or food material according to Item 1 or 2, which is an alkaline aqueous solution prepared using an alkali metal hydrogen phosphate, an alkali metal pyrophosphate, an ammonia salt, or an alkali metal salt of citric acid.
Item 4. Item 4. The method for dyeing a food or food material according to any one of Items 1 to 3, wherein a dyeing treatment with another dye is further performed after the dyeing treatment with an aqueous alkaline solution containing crocetin.
Item 5. Item 5. The method for dyeing food or food material according to any one of Items 1 to 4, wherein the food or food material is a casing, a stuffed casing food, or a processed marine product.
[0007]
Furthermore, the present invention is a food or food material dyed by the dyeing method according to any one of Items 1 to 5. Examples of the food or food material include casings, casing-stuffed foods, and processed marine products.
[0008]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The present invention is a method for dyeing foods or food materials characterized by using crocetin as a dyeing material. This method can be carried out by treating a food or food material to be dyed with an aqueous alkaline solution containing crocetin (hereinafter also referred to as “crocetin-containing aqueous alkaline solution”).
[0009]
The food or food material targeted by the present invention is not particularly limited, and examples thereof include a casing, a casing-stuffed food, or a processed fishery product. More specifically, the casing-stuffed food is a processed meat product (for example, ham [eg loin ham, boneless ham, etc.], sausage [eg fish sausage, chicken sausage, wiener sausage etc.], Frankfurt, fried pork, Roast beef, terrine, etc.) Milk processed products (eg cheese, butter) filled in casing, marine products processed in casing (eg kamaboko, fish terrine), other complex processing filled in casing Goods (for example, sausages containing cheese, sausages containing tomato sauce or curry sauce, etc.) can be exemplified.
[0010]
Processed marine products include processed fish products such as various fish, cephalopods such as squid and octopus, shellfish such as scallops, and fish eggs (seasoned products, etc.) Examples can be given regardless of whether the product is dry or seasoned.
[0011]
The fish egg is not particularly limited, and may be any kind of fish egg such as sujiko, salmon roe, kazunoko, octopus, sardine, hawk, caviar, caviar, bream, inflatable, yellowtail, or sardine.
[0012]
The casing is artificially made of natural casing made from the digestive tract (esophagus, small intestine, colon, rectum) and urinary tract (bladder) of animals such as pigs, cows, sheep, and horses, and collagen. Edible artificial casings, and non-edible artificial casings made from vinylidene chloride resin film, cellulose and the like. The casings targeted by the present invention and the casings used for casing-stuffed foods are preferably edible, such as natural casings or edible artificial casings.
[0013]
Crocetin used as a dyeing material in the present invention is contained in the fruits of the gardenia augusta MERR. Var. Grandiflora HORT. Or the head of a flower of the saffron (Crocus sativus L.). It is a poorly water-soluble pigment component.
[0014]
The crocetin can be obtained by hydrolyzing crocin, which is the main component of the gardenia pigment, but can also be prepared by a method of enzymatic treatment of crocin (Japanese Patent Laid-Open No. 7-18194). In the present invention, commercially available crocetin can be arbitrarily used regardless of the production method.
[0015]
Any aqueous alkaline solution may be used as long as it has a pH at which crocetin is dissolved. Usually, the pH can be appropriately selected from the range of 7.5 to 11 according to the food to be dyed and the food material. For example, an alkaline aqueous solution having a liquidity in the range of pH 7.5 to 10, or pH 8 to 10, or pH 8 to 9.5 can be appropriately used.
[0016]
Such an alkaline aqueous solution is a hydroxide of an alkali metal salt such as sodium hydroxide or potassium hydroxide or a hydroxide of an alkaline earth metal salt such as magnesium hydroxide or calcium hydroxide; an alkali metal such as sodium carbonate or potassium carbonate. Carbonates or alkaline earth metal carbonates such as magnesium carbonate or calcium carbonate; alkali metal hydrogen carbonates such as sodium hydrogen carbonate or potassium hydrogen carbonate; phosphorus alkali metals such as trisodium phosphate or tripotassium phosphate Acid salts; hydrogen phosphates of alkali metals such as disodium hydrogen phosphate or dipotassium hydrogen phosphate; pyrophosphates of alkali metals such as sodium pyrophosphate or potassium pyrophosphate; ammonia, ammonium carbonate, ammonium hydrogen carbonate, phosphorus Triammonium acid or hydrogen phosphate It can be prepared using an organic salt such as an alkali metal salt of citric acid such as or sodium or potassium citrate and citric acid; inorganic salts such as ammonium salts, such as ammonium. Preferably, it is an alkaline aqueous solution prepared using phosphates such as the phosphates, hydrogen phosphates, and pyrophosphates listed above, and more preferably phosphates having a buffer capacity in the alkaline region.
[0017]
Note that the food or food material to be dyed may be treated at least under the above conditions, and as long as the treatment is performed, the pH of the alkaline aqueous solution may be appropriately adjusted before or during dyeing. The presence or absence of processing is not limited at all. For example, when a crocetin-containing aqueous alkaline solution is used for repeated dyeing, the initial pH may be set slightly higher (for example, pH 11-12, etc.) in consideration of the decrease in pH depending on the frequency of use. Re-adjusting the pH to the alkaline region by adding the above-mentioned various salts during the process is routinely performed by those skilled in the art and does not depart from the technical scope of the present invention.
[0018]
The amount of crocetin blended in the alkaline aqueous solution varies depending on the type of food or food material to be dyed (the food to be dyed or the food material) and the desired degree of dyeing or color tone. Since it can be appropriately adjusted by separately adjusting the dyeing time and dyeing temperature, it is not particularly limited. For example, the color value (ETen% 1cm) = 400 when using crocetin, the lower limit of the crocetin concentration to be mixed in the alkaline aqueous solution is usually 0.001% by weight, preferably 0.1% by weight, and the upper limit is the alkaline aqueous solution (pH 7.5). The maximum concentration (saturated concentration) of crocetin that can be dissolved in ˜11). A preferable upper limit value of crocetin concentration is 50% by weight, and a more preferable upper limit value is 30% by weight. Color value (ETen% 1cm) Can be obtained by the method described later.
[0019]
Further, there is no particular limitation on blending other dyes in the alkaline aqueous solution in addition to crocetin as long as the effects of the present invention are not impaired.
[0020]
Furthermore, in addition to crocetin, an antioxidant may be added to the alkaline aqueous solution. Here, examples of antioxidants that can be widely used as food additives include, but are not limited to, for example, ascorbic acids such as L-ascorbic acid and its salts; erythorbins such as erythorbic acid and its salts Acids; sulfites such as sodium sulfite and potassium pyrosulfite; tocopherols such as α-tocopherol and mixed tocopherol; dibutylhydroxytoluene (BHT) and butylhydroxyanisole (BHA); ascorbic acid esters such as ascorbyl palmitate Aoi flower extract, licorice oil extract, edible canna extract, clove extract, apple extract, essential oil removing fennel extract, horseradish extract, sage extract, seri extract, tea extract, dokudami extract And raw coffee beans Extracts, sunflower seed extract, pimenta extract, grape seed extract, blueberry leaf extract, hego ginkgo extract, pepper extract, spinach extract, bayberry extract, eucalyptus leaf extract, gentian root extract , Rutin extract (red bean whole plant, Enju, buckwheat whole plant extract), extracts from various plants such as rosemary extract; other enzyme-treated rutin, rutin degradation product (quercetin), enzyme-treated isoquercitrin, rapeseed oil An extract, a rice bran oil extract, a rice bran enzyme degradation product, etc. can be mentioned. By using together the antioxidant concerning crocetin, the stability of crocetin can be improved.
[0021]
The food or food material can be dyed by treating with the above crocetin-containing alkaline aqueous solution. Examples of the treatment include immersion treatment and spray treatment without limitation. An immersion treatment is preferred.
[0022]
The conditions (temperature, time, crocetin concentration of the alkaline aqueous solution used, etc.) for immersing the food or food material in the crocetin-containing alkaline aqueous solution are not particularly limited. This is because, in order to dye so as to have a predetermined chromaticity or color tone, it can be treated for a short time with an alkaline aqueous solution with a high crocetin concentration, or with an alkaline aqueous solution with a low crocetin concentration for a long time. By arbitrarily combining various conditions (temperature, time, crocetin concentration of the alkaline aqueous solution to be used, etc.) such as high temperature treatment for a short time or low temperature treatment for a long time. This is because the same effect (staining degree and color tone) can be acquired.
[0023]
In this way, the concentration of crocetin, the treatment temperature and the treatment time in the alkaline aqueous solution are not strictly regulated, and are appropriately selected and adjusted according to the type of food or food material so that the desired staining degree and color tone are obtained. It is what is done. Specifically, taking into consideration the type of food or food material to be dyed, the concentration of crocetin in the aqueous alkaline solution, the treatment temperature is usually from 0 to 100 ° C., and the treatment time is from several seconds to several tens of days. From this range, it can be appropriately selected so as to obtain a desired dyeing degree.
[0024]
The food or food material treated in the above dyeing step can be used as it is as a dyed food or a dyed food material, but can also be subjected to an acidic to neutral treatment step following the dyeing step. By such acidic to neutral treatment, crocetin can be stably immobilized (dyed) on foods or food materials, preventing color flow and color transfer from stained areas to non-stained areas or outside, and color fading. can do. That is, the acidic to neutral treatment can be effectively used as a color fixing treatment or a dyeing stabilization treatment.
[0025]
The acid-to-neutral treatment method may be a method in which the surface of a food or food material that has become alkaline by the dyeing treatment is treated with a solution (acid-to-neutral treatment solution) in an acidic to neutral pH range. There is no particular limitation. For example, a method of washing the food or food material with an acidic to neutral treatment solution, a method of immersing the food or the like in an acid to neutral treatment solution, or a method of spraying the acid or neutral treatment solution on the food or the like Can be illustrated.
[0026]
Such an acidic to neutral treatment solution is not particularly limited, and examples thereof include those having a pH in the range of pH 2 to 7, preferably in the range of pH 3 to 6, and are appropriately determined depending on the type of the target food or food material. Select and use. Water can also be used as an acidic to neutral treatment solution, and crocetin can be fixed to the surface of the food or food material simply by washing the food or food material that has become alkaline by the dyeing treatment with water. Can do.
[0027]
In the case of casing-stuffed foods (processed meat products such as ham, sausage, Wiener, Frankfurt, and marine products such as salmon) and casings, as an acidic to neutral treatment solution, an aqueous solution or color containing alcohol, such as ethanol, in addition to water A stop agent can be used.
[0028]
Examples of the color-fastening agent include organic acids such as fumaric acid, sorbic acid, lactic acid, acetic acid, citric acid, and malic acid or salts thereof, or inorganic acids such as potassium acid pyrophosphate, phosphoric acid, hydrochloric acid, sulfuric acid, or the like. An aqueous solution of these salts can be exemplified. These acids or acid salts can be used alone or in any combination of two or more. A combination of fumaric acid and sorbic acid is preferred. These acids or acid salts can be used as a color-fixing agent by dissolving in an aqueous solution so that the amount is usually 0.05 to 5% by weight, preferably 0.1 to 3% by weight.
[0029]
In the case of processed marine products (seasoned products), as an acid to neutral treatment solution, in addition to water, various seasonings (for example, soy sauce, salt, sweet taste) in the range of pH 2-7, preferably pH 3-6. , Vinegar, sake, soup, seasonings (nucleic acids, amino acids, etc., or a mixture of one or more of these), fruit juices (eg lemon juice, etc.), or broth.
[0030]
The conditions of acidity to neutrality treatment (treatment time, treatment temperature, etc.) are not particularly limited as long as at least a color-fixing effect or a dyeing stability effect can be obtained. It can be appropriately selected depending on the case.
[0031]
The food or food material obtained by such acidic to neutral treatment can be provided as a dyed food or a dyed food material as it is or by subjecting it to a drying treatment depending on the type.
[0032]
Hereinafter, the dyeing method of the present invention will be described in more detail for each type of food or food material. In addition, although the edible and non-edible casings are included in the casing used below, the edible casing (natural casing, artificial casing) described above is preferable. More preferably, an edible artificial casing made of collagen can be used.
[0033]
(1) Food in casing (processed meat products such as ham, sausage, Wiener and Frankfurt, processed fishery products such as salmon)
A casing-stuffed food packed with processed meat products such as ham and processed marine products such as salmon can be dyed as follows.
[0034]
First, in accordance with a conventional method, ham, sausage, Wiener, livestock minced or surimi, which is a raw material for Frankfurt, or fish surimi, which is a raw material for salmon, are packed in a casing. This is steam-heated as primary cooking, and then immediately or after cooling, it is immersed in an aqueous alkaline solution containing crocetin (for example, pH 8 to 10). Alternatively, when primary cooking is not performed, it is also possible to immerse directly in an aqueous alkaline solution containing crocetin after filling the casing with mince or surimi of livestock or fish meat. However, at this time, it is necessary to perform a heat treatment (treated at least at a central temperature of 63 ° C. for 30 minutes) according to the meat hygiene method in an immersed state.
[0035]
The crocetin concentration, immersion temperature, and immersion time of the alkaline aqueous solution used at this time can be appropriately set so that the casing-stuffed food is dyed with a desired dyeing degree and color tone (yellow to amber). For example, as the crocetin concentration of the aqueous alkaline solution, for example, the color value (ETen% 1cm) When using crocetin adjusted to 400, a range in which the crocetin is contained in the alkaline aqueous solution at a ratio of 0.05 to 10% by weight can be exemplified. Although it does not restrict | limit as immersion temperature, Preferably, in order to suppress generation | occurrence | production and proliferation of a microbe, about 50 degreeC or more, Preferably the range of about 70-90 degreeC can be illustrated. Although it does not restrict | limit as processing time, For example, about tens of seconds-several hours, Preferably about 30 seconds-about 1 hour can be mentioned.
[0036]
Then, the obtained casing-stuffed food is subjected to acidic to neutral treatment for color fixing. Specifically, the casing-stuffed food obtained in the dyeing process is washed with water using shower or running water, or a mixed aqueous solution of fumaric acid and sorbic acid (concentration 1 to 5% by weight, pH about 2 to 4). Coloring can be stopped by performing any of the following treatments: washing, spraying or dipping treatment with a), or spraying with an alcohol-containing aqueous solution such as ethanol.
[0037]
The casing-stuffed food (processed meat products, processed fishery products) thus obtained is a product that is stably dyed bright yellow to amber and has a color flow (color transfer) and discoloration significantly suppressed during storage and cooking. Can be offered as.
[0038]
(2) Packaged food (milk processed products such as cheese)
Casing-stuffed foods packed with milk products such as cheese can be dyed as follows.
First, an edible casing (natural casing, artificial casing), preferably a casing made of collagen is immersed in an aqueous alkaline solution containing crocetin (for example, pH of about 7.5 to 10). The crocetin concentration, immersion temperature, and immersion time of the alkaline aqueous solution used at this time can be appropriately set so that the casing is dyed with a desired dyeing degree and color tone (yellow to amber). For example, as the crocetin concentration of the aqueous alkaline solution, for example, the color value (ETen% 1cm) When using crocetin adjusted to 400, a range in which the crocetin is contained in the alkaline aqueous solution at a ratio of 0.01 to 10% by weight can be exemplified. Although it does not restrict | limit as immersion temperature, Usually, 0-100 degreeC Preferably, it can select suitably from the range of 5-80 degreeC. It does not restrict | limit as processing time, It can select suitably from the range of several minutes-several days. Next, the obtained casing is lightly washed with water, and then immersed in an aqueous solution containing approximately 0.05 to 30% by weight of the liquid smoke. In addition, the liquid smoke can be prepared according to a conventional method. Such washing with water and the liquid smoke treatment correspond to the acidic to neutral treatment in the dyeing method of the present invention, and the dyeing of the casing is stabilized (colored) by such treatment. After a predetermined time, the casing is taken out from the aqueous solution and dried to obtain a dyed casing. Next, the dyed casing prepared above is filled with a dairy product such as cheese to prepare a casing-stuffed food (dairy product such as cheese).
[0039]
In addition, for casing-stuffed foods (milk products such as cheese), the casing is first filled with milk products such as cheese, soaked in a crocetin-containing alkaline aqueous solution in accordance with the above method, and then washed with water and liquid smoke. It can also be prepared by processing. In this case, the immersion temperature is selected such that the dairy product filled therein is not denatured. Although it does not restrict | limit as this temperature, Usually, the range of about 0-40 degreeC can be illustrated.
[0040]
The casing-stuffed food (dairy product) obtained in this way is stably dyed with a bright yellow to amber surface, and the color flow (color transfer) and discoloration from the casing surface to the internal cheese, as well as to the hand It can be provided as a product in which the adhesion of is significantly suppressed.
[0041]
(3) Seafood processed products of seafood such as octopus, squid and scallops
Processed seafood products such as octopus, squid and scallops, in particular seasoned and boiled products, can be dyed as follows.
First, raw fish and shellfish such as octopus, squid and scallop are boiled (for example, about 80 to 100 ° C., about 5 to 20 minutes) in an aqueous alkaline solution containing crocetin (pH about 7.5 to 10). At this time, as the crocetin concentration contained in the alkaline aqueous solution, for example, the color value (ETen% 1cm) When using crocetin adjusted to 400, a range in which the crocetin is contained in the alkaline aqueous solution at a ratio of 0.1 to 10% by weight, preferably 3 to 5% by weight can be mentioned. Next, it is cut as necessary and used for seasoning. The said seasoning process is performed by immersing the said boiled seafood in the seasoning liquid which exists in the acidic to neutral range of pH 2-7 containing a soy sauce, salt, a sweetener, liquor, soup, a seasoning, or vinegar normally. be able to. Such seasoning corresponds to the acidic to neutral treatment in the dyeing method of the present invention, and the dyeing of fish and shellfish is stabilized (colored) by such treatment. Usually, the immersion treatment in the seasoning liquid is not limited, but can be performed at about 0 to 100 ° C. for several minutes to several days.
[0042]
The marine product processed product thus obtained is stably dyed in bright yellow to amber color, and when stored and cooked, the color flow from the dyed part to the non-dyed part or other color transfer to the outside such as other side dishes, and color fading Can be provided as a significantly suppressed product.
[0043]
(4) Fish and seafood processed products (seasoned raw products)
Processed marine products (seasoned raw products) provided raw, such as fish eggs, can be dyed as follows.
The salt concentration of the aqueous alkaline solution (pH: about 7.5 to 10) containing crocetin is adjusted with salt or the like so that the salt concentration (about 1 to 10% by weight) is the same as the target seafood (fish egg) to be dyed in advance. Adjust it. It dye | stains by immersing the seafood provided raw like this, such as a fish egg. At this time, the immersion is preferably performed under a low temperature condition (for example, about 0 to 8 ° C.) such as a refrigerator in order to prevent decay. Although the immersion time is not particularly limited, it may be about several minutes to 50 hours. As the crocetin concentration contained in the alkaline aqueous solution, for example, the color value (ETen% 1cm) When using crocetin adjusted to 400, a range in which the crocetin is contained in the alkaline aqueous solution in a proportion of 0.01 to 5% by weight, preferably 1 to 3% by weight can be exemplified. Then, after taking out from the immersion liquid and washing with water, it is subjected to seasoning. The said seasoning process immerses the said seafood (fish egg) in the seasoning liquid which exists in the acidic-neutral range of pH 2-7 containing a soy sauce, salt, a sweetener, liquor, soup, a seasoning, or vinegar normally. Can be done by. The washing with water and seasoning correspond to the acidic to neutral treatment in the dyeing method of the present invention, and the dyeing of seafood (fish eggs) is stabilized (colored) by such treatment. The immersion treatment in the seasoning liquid can also be performed over several minutes to several days under the low temperature conditions (for example, about 0 to 8 ° C.) as described above.
[0044]
Processed marine products (seasoned raw products) such as fish eggs obtained in this way should be provided as products that are stably dyed in bright yellow to amber colors, and that are significantly suppressed in color flow and color fading during storage and cooking. Can do.
[0045]
(5) Seafood processed products (seasoned dried products) such as dried fish (delicacy)
A processed marine product (seasoned dried product) provided by drying treatment such as dried fish (delicacy) of seafood can be dyed as follows.
If necessary, the processed fish and shellfish that have been pretreated by cutting off or the like are immersed in an alkaline aqueous solution (pH of about 7.5 to 10) containing crocetin and dyed. At this time, the immersion is preferably performed under a low temperature condition (for example, 0 to 8 ° C.) such as a refrigerator in order to prevent decay. Although the immersion time is not particularly limited, it can usually be from several minutes to several hours. The crocetin concentration in the alkaline aqueous solution is, for example, the color value (ETen% 1cm) When using crocetin adjusted to 400, a range in which the crocetin is contained in the alkaline aqueous solution at a ratio of 0.01 to 10% by weight can be exemplified. Then, after taking out from the immersion liquid and washing with water, it is subjected to seasoning.
[0046]
The said seasoning process can be performed by immersing the said seafood in the seasoning liquid which exists in the acidic-neutral range of pH 2-7 containing a soy sauce, salt, a sweetener, liquor, soup, a seasoning, or a vinegar normally. . The washing with water and seasoning correspond to the acidic to neutral treatment in the dyeing method of the present invention, and the dyeing of seafood is stabilized (colored) by such treatment. The immersion treatment in the seasoning liquid is not particularly limited, and can be performed under low temperature conditions (for example, 0 to 8 ° C.) in the same manner as described above over several minutes to several days. Subsequently, the fishery products are taken out from the seasoning liquid and dried to obtain a desired water content, whereby a dried fish product (delicacy) can be obtained.
[0047]
The processed marine product (seasoned dry product) thus obtained can be provided as a product that is stably dyed in bright yellow to amber color, and in which color flow and color fading are significantly suppressed during storage and cooking.
[0048]
【Example】
Hereinafter, the contents of the present invention will be specifically described using the following examples and experimental examples. However, the present invention is not limited to these. In addition, unless otherwise indicated, the unit of the prescription described below means parts by weight, and% means% by weight.
[0049]
Also, the color value (ETen% 1cm) Is specifically measured according to the following method:
<Color value>
Accurately measure crocetin so that the absorbance to be measured is in the range of 0.3 to 0.7, add 50 ml of 0.02 mol / l sodium hydroxide solution and warm in a 50 ° C water bath for 20 minutes (if necessary, shake it) Dissolve), make exactly 100ml of the dissolved solution with water. Pipet 1 ml of this, add 50 vol% ethanol to make exactly 100 ml, and use this solution as the test solution (centrifuge if necessary and use the supernatant). Using 50 vol% ethanol as a control, the absorbance A at the maximum absorption part with a wavelength of 410 to 430 nm with a liquid layer length of 1 cm is measured, and the color value is determined by the following equation.
[0050]
[Expression 1]
Figure 0003793875
[0051]
Example 1    Frankfurter sausage
One liter of water is crocetin (manufactured by Saneigen FFI Co., Ltd .: color value ETen% 1cm= 400) 3.75 g and trisodium phosphate 1 g were added and dissolved to prepare an alkaline aqueous solution of pH9. This crocetin-containing aqueous alkaline solution was heated to 70 to 80 ° C. to obtain a dyeing solution. In this dyeing solution, 300 g of Frankfurter sausage that was separately stuffed in a casing and then heat-treated with steam was immersed for 3 minutes for dyeing. After 3 minutes of soaking, the Frankfurter sausage was pulled up from the dyeing solution, and then soaked in 1 liter of an acidic aqueous solution (pH 2, 70-80 ° C.) containing about 0.5% fumaric acid and about 0.2% sorbic acid as a color-fixing agent for 1 minute. . One minute later, the removed Frankfurter sausage was bright yellow-orange. The prepared frankfurter sausage was cooled and packaged in a transparent pack.
[0052]
Comparative Example 1
Example 1 except that an alkaline aqueous solution (pH 10) containing 0.01% of anatato dye (containing 1% norbixin: manufactured by San-Ei Gen FFI Co., Ltd.) was used instead of the crocetin-containing alkaline aqueous solution used in Example 1. In the same manner as in No. 1, a frankfurter sausage was prototyped. The obtained frankfurter sausage had a slightly reddish yellow color compared to the frankfurter sausage of Example 1 dyed and prepared using crocetin. The prepared frankfurter sausage was cooled and packaged in a transparent pack.
[0053]
Experimental example 1
The frankfurters prepared in Example 1 and Comparative Example 1 were each irradiated with a fluorescent lamp (10,000 lux) at 10 ° C. for 2 days, and a dye fading phenomenon due to the influence of the fluorescent lamp irradiation was observed. Two days after irradiation, the color flow (crying) from the surface (casing surface) of the Frankfurt sausage to the inside and outside was also observed. The light resistance was evaluated by comparing the color of Frankfurter sausage with the naked eye before and after the fluorescent lamp irradiation, and using the chromaticity and color tone before the fluorescent lamp irradiation as a reference (100%). In addition, the color flow to the inside was determined by comparing the Frankfurt cut surface before and after the fluorescent lamp irradiation, and the color flow to the outside was judged from the presence or absence of coloring of water droplets generated in the transparent pack packaging Frankfurt.
[0054]
As a result, when stained with crocetin, the color flow phenomenon (crying) was not observed as in the case of staining with Anato dye. Furthermore, as shown in Table 1 below, it was found that the frankfurter sausage having a light color tone excellent in light resistance (color stability against light irradiation) was obtained by staining with crocetin than when dyeing with an anato dye.
[0055]
[Table 1]
Figure 0003793875
[0056]
Example 2    Wiener sausage
One liter of water is crocetin (manufactured by Saneigen FFI Co., Ltd .: color value ETen% 1cm= 400) 3.75 g and trisodium phosphate 1 g were added and dissolved to prepare an alkaline aqueous solution having a pH of 10.5. This crocetin-containing aqueous alkaline solution was heated to 70 to 80 ° C. to obtain a dyeing solution. In this dyeing solution, 300 g of Wiener sausage which was separately packed in a casing and then heat-treated with steam was immersed for 3 minutes for dyeing. After 3 minutes of immersion, the wiener sausage was pulled up from the dyeing solution and further immersed in 1 L of an 8% red bean pigment-containing aqueous solution (pH 6, 70 to 80 ° C.) for 3 minutes.
[0057]
Next, it was immersed for 1 minute in 1 L of an aqueous solution (pH 3, 70 to 80 ° C.) containing about 0.5% fumaric acid and about 0.2% sorbic acid as a color stopper. After 1 minute, the removed sausage had a bright red color. Further, it was confirmed that even when stored in a bag, the color was not lost and the color was stable.
[0058]
Example 3    Horse mackerel dried
Crocetin (manufactured by San-Ei Gen FFI Co., Ltd .: color value E)Ten% 1cm= 400) 1.875 g, trisodium phosphate 1 g, and sodium chloride 10 g were added and dissolved to prepare a crocetin-containing alkaline aqueous solution (pH 10.5). A product obtained by separately thawing frozen horse mackerel and removing the back-opened viscera (opening of horse mackerel: 0.5 to 1 kg) was soaked and left in a refrigerator at 5 to 8 ° C. for 2 hours. Two hours later, the opening of the horse mackerel is taken out from the aqueous crocetin-containing solution, washed with running water, then soaked in 1 L of a seasoning liquid (pH 4.2) having the following formulation, and then kept in the refrigerator (5 to 8 ° C.) for 15 to 20 hours. Leave to season. After the seasoning was finished, the horse mackerel was dried with hot air dryer at 30 to 35 ° C. for 5 to 6 hours. The obtained mirin was bright yellow-orange, and no color flow was observed when the mirin was in hand.
<Seasoning liquid formulation> pH 4.2
Miso 0.3 (g)
Sugar 14.5
Minamata 12.5
Salt 0.2
Sodium L-glutamate 0.2
Light mouth soy sauce 1.5
Scarlet pigment 0.2
water 70.6
Total 100.0 g.
[0059]
Example 4    Octopus (processed seafood)
1L of water with crocetin (manufactured by Saneigen FFI Co., Ltd .: color value ETen% 1cm= 400) 3.75 g and trisodium phosphate 1 g were added and dissolved to prepare a crocetin-containing alkaline aqueous solution (pH 10.5). This was heated to 70 to 80 ° C., and 300 g of raw octopus was immersed in the heated state for 10 minutes, and dyeing treatment and boil treatment were performed simultaneously. Ten minutes later, the octopus was taken up from the crocetin-containing aqueous alkaline solution and washed with running water to obtain a bright orange octopus. Next, cut the dyed octopus and mix it with cucumbers that have been cut in a circle and seasoning (30% vinegar, 230% sugar, 30% soy sauce, 5% mirin, 0.5% sodium glutamate, 1.5% salt, pH 4.2). I made a garnished octopus.
[0060]
In the octopus seasoning, the color flow from the stained portion of the octopus surface to the non-stained portion inside, and the color flow and color transfer from the octopus to the seasoning liquid or cucumber were not observed.
[0061]
Example 5    Squid (processed seafood)
The squid was previously washed with water and the internal organs were taken out. On the other hand, crocetin (manufactured by San-Ei Gen FFI Co., Ltd.)Ten% 1cm= 400) 7.5 g, sodium citrate 5 g, and sodium chloride 100 g were added and dissolved to prepare a crocetin-containing alkaline aqueous solution (pH 8.3). The prepared staining solution was heated to 80 to 100 ° C., and 1 kg of the pretreated squid was added and immersed in a heated state for 10 minutes. The treated squid was then taken up from the staining solution and washed with running water to obtain a bright orange squid. Furthermore, it is seasoned by immersing it in 1 kg of a seasoning liquid having the following formulation at about 5 to 8 ° C. for 4 to 6 hours, and then drying at about 80 ° C. for 4 to 6 hours to season the squid (squid delicacy) )created.
[0062]
When this was sliced into thin slices, the inside was white without being dyed, and only the surface was dyed orange in a ring shape. In addition, it was confirmed that there was no color transfer from the dyed part to the non-colored part even in the packaged and stored state, and it was stably colored.
[0063]
<Seasoning liquid formulation>
Brewing vinegar (acidity 10%) 350 (g)
Dark soy sauce 200
Amamiru (Towa Kasei Co., Ltd.) 100
Miso 30
Seasoning (Sunlike [Trademark] *) 20
Longevity improver (Sankipro No.55 [Trademark] *) 15
Pepper oil (capsicum W-20) 0.1
Sucralose 0.25
Water balance
Total 100.00g.
[0064]
  Example 6   Fish egg (processed marine products)
Shishamo's eggs were washed with water and trash streaks were carefully removed. On the other hand, crocetin (manufactured by San-Ei Gen FFI Co., Ltd.)Ten% 1cm= 400) 0.75 g, sodium pyrophosphate 1 g, and sodium chloride 50 g were added and dissolved to prepare a crocetin-containing alkaline aqueous solution (pH 8.2). 1 kg of the above-treated fish egg was mixed and immersed in this staining solution and placed in a refrigerator (10 to 5 ° C.) for 3 hours. After 3 hours, the fish eggs were scooped up from the staining solution with a wire mesh, washed with the same amount of water, and then immersed in 500 ml of the following seasoning solution (pH 4.2).
<Seasoning liquid formulation>
Light mouth soy sauce 25 (g)
Sugar 7
Miso 5
Reduced water tank 5
Salt 2
Sodium L-glutamate 1.5
Seasoning (Sunlike taste base [trademark] *) 1.5
Seasoning (Sun lye horse mackerel extract [trademark] *) 1.0
Apple cider vinegar 0.5
Water balance
Total 100.00g.
[0065]
The seasoned fish eggs were bright yellow to orange. This can be used as a product as it is, or it can be mixed with other items to make a side dish. At this time, color did not flow from the fish eggs (no color transfer).
[0066]
Example 7    casing
1L of water with crocetin (manufactured by Saneigen FFI Co., Ltd .: color value ETen% 1cm= 400) 7.5 g and 5 g of sodium bicarbonate were added and dissolved to prepare a crocetin-containing alkaline aqueous solution (pH 10.8). Using this solution as a staining solution, a collagen casing was soaked at 15 to 20 ° C. for 2 to 3 hours, and then the casing was taken out of the staining solution and lightly washed with water. Next, it was immersed in a 1% aqueous solution (pH 2, 15 ° C.) to stop coloring. After 20 minutes, the casing was removed from the 1% aqueous solution of filtrate and dried to obtain a dyed casing.
[0067]
The obtained dyed casing was filled with cheese to obtain a casing-stuffed dairy product (casing-stuffed cheese). There was no color transfer from the casing to the cheese, and even when the casing-packed dairy product was touched by hand, the color did not transfer to the hand.
[0068]
【The invention's effect】
According to the dyeing method of the present invention, various foods and food materials can be dyed stably. In particular, according to the staining method using crocetin of the present invention, the color flow (crying) from the stained part to the internal non-stained part and the color transfer to the other side of the surface of the food or food material are significantly suppressed. Since it can be dyed in a state, it is useful for dyeing casings, casing-stuffed foods, and processed fishery products such as squid and octopus.
[0069]
In addition, according to the dyeing method of the present invention, it is possible to prepare a dyed food or food material that is difficult to fade even when irradiated with light, that is, excellent in color stability against light irradiation.

Claims (7)

染色対象とする食品または食品素材をクロセチンアルカリ水溶液で処理し、さらに酸性処理することを特徴とする食品または食品素材の染色方法。The food or food material to be dyed subject is treated with an aqueous alkali solution of crocetin, food or food material method dyeing, characterized by further acidic treatment. アルカリ水溶液がpH7.5〜11であることを特徴とする請求項1に記載の食品または食品素材の染色方法。  The method for dyeing a food or food material according to claim 1, wherein the alkaline aqueous solution has a pH of 7.5 to 11. アルカリ水溶液が、アルカリ金属塩の水酸化物、アルカリ土類金属塩の水酸化物、アルカリ金属の炭酸塩、アルカリ土類金属の炭酸塩、アルカリ金属の炭酸水素塩、アルカリ金属のリン酸塩、アルカリ金属のリン酸水素塩、アルカリ金属のピロリン酸塩、アンモニア塩またはクエン酸のアルカリ金属塩を用いて調製されるアルカリ水溶液である請求項1または2に記載の食品または食品素材の染色方法。  Aqueous alkali solution, hydroxide of alkali metal salt, hydroxide of alkaline earth metal salt, alkali metal carbonate, alkaline earth metal carbonate, alkali metal bicarbonate, alkali metal phosphate, 3. The method for dyeing food or food material according to claim 1 or 2, which is an alkaline aqueous solution prepared using an alkali metal hydrogen phosphate, an alkali metal pyrophosphate, an ammonia salt or an alkali metal salt of citric acid. クロセチンアルカリ水溶液による染色処理後、さらに他の色素による染色処理を行うことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の食品または食品素材の染色方法。The method for dyeing food or food material according to any one of claims 1 to 3, wherein a dyeing treatment with another pigment is further performed after the dyeing treatment of crocetin with an alkaline aqueous solution. 食品または食品素材が、ケーシング、ケーシング詰食品、または水産物加工品である請求項1乃至4のいずれかに記載の食品または食品素材の染色方法。  The method for dyeing a food or food material according to any one of claims 1 to 4, wherein the food or food material is a casing, a casing-stuffed food, or a processed fishery product. 請求項1乃至4のいずれかに記載の染色方法によって染色されてなる食品または食品素材。  The foodstuff or foodstuff material dye | stained by the dyeing | staining method in any one of Claims 1 thru | or 4. 食品または食品素材が、ケーシング、ケーシング詰食品、または水産物加工品である請求項6記載の食品または食品素材。  The food or food material according to claim 6, wherein the food or food material is a casing, a casing-stuffed food, or a processed fishery product.
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