JP3792840B2 - camera - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、防振装置を有するカメラの改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
現在のカメラは露出決定やピント合せ等の撮影にとって重要な作業は全て自動化されているため、カメラ操作に未熟な人でも撮影失敗を起こす可能性は非常に少なくなっている。
【0003】
また、最近では、カメラに加わる手振れを防ぐシステムも研究されており、撮影者の撮影ミスを誘発する要因は殆ど無くなってきている。
【0004】
ここで、手振れを防ぐシステムについて簡単に説明する。
【0005】
撮影時のカメラの手振れは、周波数として通常1Hzないし10Hzの振動であるが、シャッタのレリーズ時点においてこのような手振れを起こしても像振れの無い写真を撮影可能とするための基本的な考えとして、上記手振れによるカメラの振動を検出し、その検出値に応じて補正レンズを変位させなければならない。従って、カメラ振れが生じても像振れが生じない写真を撮影するためには、第1に、カメラの振動を正確に検出し、第2に、手振れによる光軸変化を補正することが必要となる。
【0006】
この振動(カメラ振れ)の検出は、原理的にいえば、加速度,角加速度,角速度,角変位等を検出し、カメラ振れ補正の為にその出力を適宜演算処理する振れ検出センサをカメラに搭載することによって行うことができる。そして、この検出情報に基づき、撮影光軸を偏心させる補正光学装置を駆動させて像振れ抑制が行われる。
【0007】
振れ検出センサと補正光学装置等を有した防振システムについては、特開平2−58037号に詳細が公開されているが、ここでは図27を用いてその概略について説明する。
【0008】
図27(a)は防振システムを搭載したコンパクトカメラの斜視図であり、801はカメラのカバー、802はカメラの撮影レンズであり、撮影をしないときはレンズバリアで保護されている(図27(a)は撮影状態のためにレンズバリアは待避して見えない)。803はカメラのメインスイッチであり、図27(a)は防振システムがオンされた撮影可能状態であり、このメインスイッチ803を指標“OFF”に合せると撮影不能状態になり、このメインスイッチ803をスポーツモード804(高速シャッタモード)或いはストロボモード805に合せたときは、防振システムがオフされた撮影可能状態に切り換る(このようなモードでは防振システムは必要ないため)。806はレリーズボタンであり、該レリーズボタン806を押し込むことでカメラは測光,測距を行い、ピント合せ終了後に振れ補正を始め、フィルムへの露光を行う。807は被写体が暗いとき等に自動的に発光、或いは、強制的に発光するストロボ発光部である。
【0009】
図27(b)は図27(a)の内部斜視図であり、808はカメラ本体、809は補正レンズ810を図中X,Y方向に自在に駆動して振れ補正を行う補正機構(補正光学装置の中で実際に振れ補正駆動する部分)、811p,811yは各々ピッチ方向の振れ812p,ヨー方向の振れ812yを検出する振れ検出センサである。813は前述したレンズバリアであり、図27(a)に示したノブ814に連動して開閉する。ノブ814は図27(a)に示す様にメインスイッチ803と隣接しており、このメインスイッチ803を操作すると該ノブ814も押されてレンズバリア813は開く構造になっている。レンズバリア813は閉状態の時に補正機構809を機械的にロックして、携帯時等の撮影しないときに該補正機構809が暴れて破損することを防いでいる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述の従来のカメラに具備される防振システムは、カメラに加わる振れを抑制するシステムであるが、該カメラに加わる振れは、前述した1Hzから10Hzの手振れのみならず該カメラを操作するときの(例えばレリーズ操作やズーム操作等の)特異な振れもあり、このような振れに対しては未対策であった。この為、手振ればかりでなくその他の外乱振れに対しても対策を行う必要があった。
【0011】
(発明の目的)本発明の目的は、大きな振れが加わったとしても、該振れを補正して、像劣化を防止することのできるカメラを提供しようとするものである。
【0017】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、振れを補正する防振装置と、撮影準備動作を開始させる為の第1の操作手段と、撮影動作を開始させる為の第2の操作手段とを有するカメラにおいて、前記第1の操作手段と前記第2の操作手段の操作時間差により、前記防振装置を制御する防振制御手段を備え、該防振制御手段が、前記第1の操作手段と前記第2の操作手段の操作時間差が予め定められた時間内のときは、前記防振装置による振れ補正の作動様式を変更して、予め記憶されている振れ補正の予測目標値を用いて振れ補正を行わせ、前記振れ補正の予測目標値が、前記第1の操作手段と前記第2の操作手段の操作状態により該カメラに引き起こされる振れに基づいて予め求められているカメラとするものである。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図示の実施の形態に基づいて詳細に説明する。
【0029】
図1は本発明の実施の形態に係る振れ検出センサであるところの振動ジャイロの振動体の構造図である。
【0030】
同図において、11は金属製の振動子、12は振動子11の先端近傍に設けられた永久磁石、13,14は振動子11の固定端近傍に設けられた圧電素子、15,16は圧電素子13,14の表面電極に発生した電荷を取り出すためのリード線、17は振動子11を接地するためのリード線、18は振動子11が固定される不図示の地板に設けられた台座、19は台座18とにより振動子11を挟持するための押え部材、20は永久磁石12にローレンツ力による駆動力を発生させるためのコイル、21はコイル20によって励振された振動子11及び永久磁石12の振動変位を光学的に検出するためのフォトリフレクタである。尚、コイル20の正規の位置は、図中の二点鎖線で示している。
【0031】
振動子11の励振片11aと検出片11bは、フランジ11cによって互いに直交するように連結され、一体的に形成されている。加工法は、鍛造プレスで一括して行うのが望ましいが、メタルインジェクションや削り出しによるものでも構わない。
【0032】
次に、振動子11の台座18への組付け方法の説明を行う。
【0033】
圧電素子13にはリード線15の取付部13aが、振動子11の固定部11d側に延出して形成されている。圧電素子14に関しても同様に、リード線16の取付部14a(不図示)が、振動子11の固定部11d側に延出して形成されている。この取付部13a,14a及びリード線15,16を逃げるために、台座18には溝18aが、又押え部材19には溝19aが、それぞれ形成されている。
【0034】
台座18の溝18aの両側には,振動子11の固定部11dに接する加圧面18bが形成され、押え部材19にも振動子11に対向する側に加圧面18bと同じ形状の加圧面(不図示)が形成されている。
【0035】
図1の状態において、押え部材19側から3本のビスを、孔19b,孔11eを通じて台座18に形成されたビス穴18cに締結することにより、振動子11の固定部11dは挟持され、リード線15,16は孔18dを通じて台座18の裏側に引き出され、一体的に構成されている。
【0036】
上記の様に、圧電素子13,14の取付部13a,14a及びリード線15,16を固定端内部に潜り込ませる構造とすることにより、リード線15,16の張力が振動子11の振動に与える悪影響を防ぐことができる。
【0037】
次に、上記構成の振れ検出センサの動作原理について説明を行う。
【0038】
図2は図1の振動体の励振制御や検出信号の処理を行う回路の構成、つまり振動ジャイロの回路構成を示すブロック図であり、図1と同じ部分は同一符号を付してある。
【0039】
図2において、フォトリフレクタ21で検出された振動子11の励振片11aの図1におけるy方向(励振方向)の振動変位信号は、増幅回路22に入力されてここで増幅され、次段のバンドパスフィルタ23を通過することにより励振片11aの共振周波数近辺の信号が取り出され、移相回路24によってコイル20の入力信号の位相となるように調整される。その後、この移相回路24の出力信号が、励振振幅が一定振幅で安定に励振を行うようなローレンツ力を発生する入力信号となるように、AGC回路25で振幅の調整が行われ、駆動回路26によって電流の補助を行いながら、コイル20に入力信号が供給される。コイル20に流れる電流は、図1においてx軸の正面方向から見て、左右の巻線コイルにおいてz軸方向に逆向きである。従って、左右の永久磁石12の着磁方向をx軸方向に対して互いに逆向きにすれば、永久磁石12の両方共にy軸方向に対して同一方向のローレンツ力による励振力が作用し、励振振幅は拡大される。
【0040】
こうして、正帰還のループが形成され、励振片11aはy軸方向に一定振幅で自励発振を行う。
【0041】
この状態で、図1に示す様に、振動子11に台座18を通じてz軸周りに角速度Ωの振れが加わると、励振片11aと、特に質量が集中する磁石12には、質量と励振速度と角速度Ωに比例するコリオリ力がx軸方向(検出方向)に発生し、このコリオリ力がフランジ11cを通じて検出片11bに伝わり、検出片11bはx軸方向に歪む。このとき、検出片11bの固定端近傍に設けた圧電素子13,14に加わった曲げ歪みによって、表面電極に曲げ歪みに比例した電荷が発生する。これを信号として取り出すことにより、Z軸周りに加わった角速度Ωが求められる。
【0042】
次に、圧電素子13,14の表面電極に発生した電荷(電圧)からZ軸周りに加わった角速度Ωを求める信号処理過程について述べる。
【0043】
圧電素子13,14が受ける曲げ歪みは、一方が圧縮方向のときに他方は引張方向なので、それぞれの表面電極に発生する電圧は互いに逆相となり、図2に示すように、それぞれ増幅回路27,28によって増幅した後に差動回路29によって差動をとることにより、出力を倍にすることができる。この出力信号は周波数が励振周波数で、振幅がコリオリ力(角速度)によって変調されたAM波である。従って、バンドパスフィルタ30で励振周波数近辺の信号以外の帯域のノイズ成分をカットした後に、増幅回路22,バンドパスフィルタ23を介するフォトリフレクタ21の出力信号(励振検出信号)を移相回路32で移相調整してこれを参照信号とし、同期検波回路31で同期検波をとり、平滑回路33で平滑することにより、復調したZ軸周りに加わった角速度Ωの信号を得ることができる。
【0044】
このとき、バンドパスフィルタ30の出力信号に重畳した励振によるヌル信号が極大、或いは、極小となるタイミングで検波を行うように、移相回路32の移相量を可変抵抗等で調整することにより、検波した一区間内でのヌル信号の正負の面積が常に等しくなるため、ヌル信号の振幅が変動しても、平滑回路33の出力信号にはこの影響が現れない。すなわち、精度の高い安定した角速度信号が取り出せる。また、平滑回路33の出力信号を積分回路34で積分することにより、角変位信号(振れ角度)を得ることができる。
【0045】
図3は本実施の形態に係るカメラのファインダ表示装置の構成を示す斜視図であり、該ファインダ表示装置は、図1及び図2に示す構成の振動ジャイロを、防振表示を実現させる為の構成要素の一つとして具備している。
【0046】
同図において、41はLED等による光源、42は略中央に2本の平行で細長い透過部が設けられたマスクである。43はカメラのピッチ方向(カメラを正位置で構えたときの垂直方向を意味する)の振れを検出する図1とほぼ同様の構造を持つピッチ用振れ検出センサであり、該ピッチ用振れ検出センサ43は、不図示の地板にネジ等で固定するための固定部43a、振動子の先端付近を鏡面仕上げにした反射部43b、振動子の根元付近に貼り付けられコリオリ力を検出するための圧電素子43c(ここで得られるピッチ方向の振れ信号は、後述の補正光学装置による振れ補正の為の制御信号の一つとして用いられる)、振動子の両面に貼り付けられたマグネット43d、該マグネット43dの近傍位置で不図示の地板に固定されるコイル43e、振動子の振動位置を検出するフォトリフレクタ等の位置検出センサ43fで構成されており、コイル43eに所定の電流を流すと、マグネット43dが貼り付いている振動子は所定の周波数でカメラの上下方向に振動する。尚、マスク42はその透過部の長手方向が、ピッチ用振れ検出センサ43の振動子の長手方向と垂直になるように配置される。
【0047】
44はカメラのヨー方向(カメラを正位置で構えたときの水平方向を意味する)の振れを検出する図1とほぼ同様の構造を持つヨー用振れ検出センサであり、該ヨー用振れ検出センサ44は、不図示の地板にネジ等で固定するための固定部44a、振動子の先端付近を所定の角度に立ち曲げて、その面の中央を所定の幅の直線状に鏡面仕上げされその両端を遮光した反射部44b、振動子の根元付近に貼り付けられコリオリ力を検出するための圧電素子44c(ここで得られるヨー方向の振れ信号は、後述の補正光学装置による振れ補正の為の制御信号の一つとして用いられる)、振動子の両面に貼り付けられたマグネット44d、マグネット44dの近傍位置で不図示の地板に固定されるコイル44e、振動子の振動位置を検出するフォトリフレクタ等の位置検出センサ44fで構成されており、コイル44eに所定の電流を流すと、マグネット44dが貼り付いている振動子は所定の周波数でカメラの光軸方向に振動する。尚、反射部44bの長手方向とマスク42の透過部の長手方向とは垂直になるように設定される。
【0048】
45は光源41及びマスク42により形成される像をピッチ用振れ検出センサ43の反射部43bを介してヨー用振れ検出センサ44の反射部44b近傍に結像させるための結像レンズ、46は反射部44bで反射された光源の光像をファインダ結像面近傍に結像させるための結像レンズである。47は対物レンズ、48は変倍レンズ、49はハーフミラー、50はファインダ結像面近傍にある視野枠、51はプリズム、52は接眼レンズであり、前記対物レンズ47から接眼レンズ52までにより実像ズームファインダ系が構成される。
【0049】
光源41からの光がマスク42を通過することで、二本の細長い平行線の像が生じる。この光源の光像は結像レンズ45を通ってピッチ用振れ検出センサ43の反射部43bで反射され、ヨー用振れ検出センサ44の反射部44b近傍に結像する。ここで二本の細長い平行線像は反射部44bの鏡面仕上げされた幅により所定の長さに制限されて反射し、結像レンズ46及びハーフミラー49を通過してファインダ結像面近傍に結像する。この像が後述する防振指標53となる。
【0050】
撮影者は、ハーフミラー49により被写体に防振指標53を重ね合わせて観察することができる。
【0051】
ピッチ用振れ検出センサ43を励振させると、ピッチ方向の反射部43bの位置及び角度が変化するので、光源41を連続的に発光させると光源の光像(平行線像)は反射部44bでの結像位置及びファインダ結像面での結像位置が変化し、防振指標53はピッチ方向(上下方向)に振れる。
【0052】
尚、反射部44bの立ち曲げ面は、ピッチ用振れ検出センサ43を励振しても光源の光像が常に反射部44bの面近傍に結像するようにその面の角度が設定されている。
【0053】
ヨー用振れ検出センサ44を励振させると、ヨー方向の反射部44bの位置が変化(平行線像の長さ方向に振動)するので、光源41を連続的に発光させると光源の光像(平行線像)の反射範囲が変化し、防振指標53はヨー方向(左右方向)に振れているように見える。
【0054】
図4は、図3に示す光源41の点滅タイミングの説明図である。
【0055】
同図において、61はピッチ用振れ検出センサ43の振動子の位置検出を行う位置検出センサ43fの出力を、防振指標53の表示位置との関係よりピッチ方向の振れ角度に換算して算出されるピッチ指標位置出力、62はヨー用振れ検出センサ44の振動子の位置検出を行う位置検出センサ44fの出力を、防振指標53の表示位置との関係よりヨー方向の振れ角度に換算して算出されるヨー指標位置出力、63はピッチ用振れ検出センサ43の出力から算出されるピッチ方向の振れ角度出力、64はヨー用振れ検出センサ44の出力から算出されるヨー方向の振れ角度出力、65は光源41の発光タイミングである。
【0056】
図4は、ピッチ用振れ検出センサ43を周波数300Hzで、ヨー用振れ検出センサ44を周波数330Hzで、それぞれ励振させたときの1/30秒間を表しており、図示の様に、ピッチ指標位置出力61の振動が10回に対してヨー指標位置出力62の振動は11回となる。
【0057】
ここで、ピッチ指標位置出力61とピッチ方向の振れ角度出力63との交点はピッチ指標位置出力61の傾きが正のとき(或いは負の時でも良いが、何れか一方の傾き時でないと光源41の発光タイミングの応答遅れにより生じる防振指標53の表示位置のずれにより表示がにじみ適切でない)で10箇所発生し、その瞬間に光源41を発光させると、ピッチ方向のみは振れに応じて(振れとは逆方向に)防振指標53が移動表示されるが、ヨー方向は合っているとは限らない。
【0058】
そこで、それぞれの交点(ピッチ指標位置出力61とピッチ方向の振れ角度出力63との交点)の瞬間で、ヨー指標位置出力62とヨー方向の振れ角度出力64とが所定値以内のときに光源21を発光させると(65で示す発光タイミング)、ピッチ方向,ヨー方向ともに振れに応じて(振れとは逆方向に)防振指標53が移動表示されることになる。
【0059】
このようにピッチ指標位置出力61とヨー指標位置出力62は「10:11」の割合で周波数がずれており、最低でもピッチ方向の振動の10回に1回(ヨー方向の振動の11回に1回)は発光タイミングが発生する(又これによる防振指標53の位置はファインダ画面内の振れに対応した位置(二次元方向の)となる)。よって、1/30秒に1回は光源41が点灯することになるため、上記動作を繰り返すと、残像効果(人間の目は1/30秒以上で点滅する光はその残像により連続点灯しているように見える)により、撮影者には防振指標53が振れに合せて(振れとは逆方向に)連続的に動くように見える。
【0060】
図5は、図3に示すファインダ表示装置を具備したカメラのファインダ視野図であり、図5(a)は防振システムがオンされたときの初期状態を表し、図5(b)はその後にカメラが図中右下方向に振れ、防振指標53がその振れとは逆方向(左上方向)に移動表示された状態を表している。
【0061】
同図において、71はファインダ視野範囲であり、72は被写体のファインダ像であり、73はカメラが振れる前のファインダ視野範囲を表している。
【0062】
図5(a)の様に、初めに防振指標53はファインダ視野範囲71の略中央に表示されており、図5(b)の様にカメラが図中右下方向に振れた場合、防振指標53は振れとは逆方向である左上方向に移動して、カメラが振れる前のファインダ視野範囲73の略中央に表示されることで防振効果が表される。
【0063】
以上の様に、ファインダ視野内にある防振指標53が振れを補正するように連続的に移動表示されるため、撮影者に防振効果を直感的に認識させることができ、しかも振れ検出センサがファインダ内における防振表示用のアクチュエータを兼ねているので、安価で省スペースの防振表示機能を備えたファインダ表示装置を提供できる。
【0064】
図6は、図3に示したファインダ表示装置の回路構成を示すブロック図である。
【0065】
同図において、81はMPU(マイクロプロセッシングユニット)、82はメモリ、83はEEPROM、84はファインダ上に指標を表示するためのLED(図3の光源41に相当する)、85はLED84を駆動する駆動回路、86はピッチ方向の振れを検出する振れ検出センサ(図3のピッチ用振れ検出センサ43に相当する)、87はピッチ方向の振れ検出センサ86の振動子の位置を検出する位置検出センサ(図3の位置検出センサ43fに相当する)、88はヨー方向の振れを検出する振れ検出センサ(図3のピッチ用振れ検出センサ44に相当する)、89はヨー方向の振れ検出センサ88の振動子の位置を検出する位置検出センサ(図3の位置検出センサ44fに相当する)、90,91,92,93は増幅回路である。
【0066】
図6において、振れ検出センサ86,88、位置検出センサ87,89は、MPU81のA/D変換入力端子に接続されている。
【0067】
次に、防振効果をファインダ上の表示にて認識させる為の上記MPU81の動作シーケンスについて、図7のフローチャートを用いて説明する。
【0068】
カメラのメインスイッチがオンするなどして、カメラのメインシーケンスが開始されると、MPU81は初期処理の一連の動作の中でEEPROM83からファインダ上への防振指標53の表示に関するパラメータを読み込み、メモリ82の所定のアドレスに格納する(#101)。
【0069】
そしてレリーズ操作部材の半押しなどによってIS(防振)が開始されたなら(#102のYES)、処理で用いる変数の初期化などを行い、MPU81はピッチ方向の振れを検出する振れ検出センサ86の出力をA/D変換入力端子から読み込む(#103)。
【0070】
その後、オフセットとゲインの調整を行う(#104)。オフセットの調整は、振れを検出する振れ検出センサ86と該振れ検出センサ86の振動子の位置を検出する位置検出センサ87の非動作時(振れ検出センサ86の振動子を止め、該振れ検出センサ86,位置検出センサ87の出力を零としたとき)の増幅回路90,91を通した上記振れ検出センサ86,位置検出センサ87のオフセットのずれを補正するものである。
【0071】
また、ゲイン調整は、増幅回路90,91から得られる振れ検出センサ86,位置検出センサ87の信号をそのまま比較したのではオフセット調整がされていても、実際の防振効果の見えが観察者の感覚とずれるので、これを補正するために行うものである。更に詳しくは、増幅回路90,91から得られる振れ検出センサ86、位置検出センサ87の信号の値が等しくても、実際のファインダ上での振れ量がそのときの振れ検出センサ86の振動子の位置に等しいわけではないので、ゲイン調整をして振れ検出センサ86の出力をファインダ上での振れ量に変換して、その量に等しい振れ検出センサ86の振動子の位置で防振指標が表示されるようにするものである。
【0072】
実際のMPU81の処理では次式
Gp=AMPp(Gp’−OFFSETp)
によってオフセット,ゲイン調整が行われる。但し、Gpは調整後の、Gp’は調整前の、振れ検出センサ86の出力、OFFSETp,AMPpはそれぞれオフセット,ゲイン調整を行うための定数であり、ともに事前にEEPROM83に記憶されている。OFFSETpの値は振れ検出センサ86と位置検出センサ87の非動作時の出力の差として求められ、EEPROM83に記憶される。AMPpは振れ検出センサ86の出力をファインダ上での振れ量に変換してその量に等しい振れ検出センサ86の振動子の位置で防振指標が表示されるようにするための定数であり、実験的に求められEEPROM83に記憶される。
【0073】
もしGpの値が、振れ検出センサ86の振動子の振動幅より大きかったならば、Gpの値をその両端の値で置き換える。すなわち、振動子の位置を検出する位置検出センサ87の出力値の範囲がPRpmin 〜PRpmax としたとき、Gpの値がPRpmin 未満のときは
Gp=PRpmin
とする。また、Gpの値がPRpmax を越すときは
Gp=PRpmax
とする。これは、言うまでもなく図4に示した出力関係で防振指標53の表示を行う様にしているので、振れ検出センサ86の振動子の振動幅より大きくなった際に防振表示53がファインダ画面内にて行えなくなるのを防ぐ為である。
【0074】
このようにして求められたオフセット,ゲイン調整した後の振れ検出センサ86の出力Gpをメモリ82に記憶する(#105)。
【0075】
次いで、ピッチ方向の振れ検出センサ86の振動子の位置を検出する位置検出センサ87の出力PRpをA/D変換入力端子から読み込む(#106)。そして、位置検出センサ87の出力信号の傾きが正かどうかをチェックする(#107)。これは、メモリ82に記憶された前回の位置検出センサ87の出力と今回読み込んだ出力値PRpを比較することで行う。もしメモリ82に記憶された値が初期化された値であったならば、位置検出センサ87の出力の傾きは正ではないと判別し、この様に位置検出センサ87の出力の傾きが正でない場合は(#107のNO)、もう一度ピッチ方向の振れ検出センサ86の振動子の位置を検出する位置検出センサ87の出力をA/D変換入力端子から読み込む為にステップ#106へ戻り、再びステップ#107において位置検出センサ86の出力の傾きが正かどうかをチェックする。この処理を位置検出センサ87の出力の傾きが正になるまで繰り返す。
【0076】
その後、位置検出センサ87の出力の傾きが正になったならば(#107のYES)、その時の位置検出センサ87の出力PRpとメモリ82に記憶されているオフセット,ゲイン調整した後の振れ検出センサ86の出力Gpを比較する(#108)。この結果その差が、一連の初期処理の動作の中でEEPROM83からメモリ82に読み込まれたパラメータの値以下だったならば、両者は略等しい、換言すればこの時のピッチ方向の振れを画面内に示した場合の位置に防振指標53を表示させることができる振動状態にピッチ用振れ検出センサ86の振動子がある(図4の出力61と63の黒丸で示した各位置に相当する)とみなし、次のステップ#109に進む。一方、両者の値が略等しいと見なせない場合は(#108のNO)、もう一度ピッチ方向の振れ検出センサ86の振動子の位置を検出する位置検出センサ87の出力を、A/D変換入力端子から読み込む為にステップ#106に戻り、同様の動作を繰り返す。
【0077】
次のステップ#109では、MPU81はヨー方向の振れを検出する振れ検出センサ88の出力をA/D変換入力端子から読み込む。その後、ピッチ方向の振れを検出する振れ検出センサ86の出力と同様に、オフセットとゲインの調整を行う(#110)。実際のMPUの処理では次式
Gy=AMPy(Gy’−OFFSETy)
によってオフセット,ゲイン調整が行われる。但し、Gyは調整後の、Gy’は調整前の、振れ検出センサ86の出力、OFFSETy,AMPyはそれぞれオフセット,ゲイン調整を行うための定数であり、ともに事前にEEPROM83に記憶されている。OFFSETyの値は振れ検出センサ88と位置検出センサ89の非動作時の出力の差として求められ、EEPROM83に記憶される。AMPyは振れ検出センサ88の出力をファインダ上での振れ量に変換してその量に等しい振れ検出センサ88の振動子の位置で指標が表示されるようにするための定数であり、実験的に求められ、EEPROM83に記憶される。
【0078】
もしGyの値が、振れ検出センサ88の振動子の振動幅より大きかったならば、Gyの値をその両端の値で置き換える。すなわち、振動子の位置を検出する位置検出センサ89の出力値の範囲がPRymin 〜PRymax としたとき、Gyの値がPRymin 未満のときは
Gy=PRymin
とする。また、Gyの値がPRymax を超すときは
Gy=PRymax
とする。
【0079】
このようにして求められたオフセット,ゲイン調整した後の振れ検出センサ88の出力Gyをメモリ82に記憶する(#110)。
【0080】
次いで、MPU81は、ヨー方向の振れ検出センサ88の振動子の位置を検出する位置検出センサ89の出力PRyをA/D変換入力端子から読み込む(#111)。そして、その時の位置検出センサ89の出力PRyとメモリ82に記憶されているオフセット,ゲイン調整した後の振れ検出センサ88の出力Gyを比較する(#112)。この結果その差が、一連の初期処理の動作の中でEEPROM83からメモリ82に読み込まれたパラメータの値以下だったならば、両者は略等しい、換言すればこの時のヨー方向の振れを画面内に示した場合の位置に防振指標53を表示させることができる振動状態にヨー用振れ検出センサ88の振動子があるとみなし、防振指標53を表示するステップ#113に進む。一方、両者の値が略等しいとみなせない場合は、もう一度ピッチ方向の振れ検出センサ86の振動子の位置を検出する位置検出センサ87の出力をA/D変換入力端子から読み込む動作から開始する為にステップ#106へ戻る。
【0081】
防振指標53を表示するステップ#113では、MPU81は駆動回路85に対して表示オン信号を出力する(このタイミングが、図4に示した65の発光タイミングに相当する)。この表示オン信号が出力されている間、駆動回路85はLED84をオンする。該LED84がオンされている間は、ファインダ上に図5に示した様な防振指標53が表示される。
【0082】
このように、ピッチ方向の振動子の位置を検出する位置検出センサ87と振れを検出するセンサ86の出力が略等しく、かつ、位置検出センサ87の出力信号の傾きが正(又は負)であり、ヨー方向の振動子の位置を検出する位置検出センサ89と振れを検出するセンサ88の出力が略等しいとき、防振指標53を表示することにより、ファインダ上に表示された指標は常にファインダを通して観察される対象物に追従するので、防振効果を確認することができる。
【0083】
図8〜図10は、本実施の形態に係るカメラに具備された補正光学装置の構成を示す斜視図である。
【0084】
図8において、201は中央に補正レンズ202を保持したレンズホルダーであり、該レンズホルダー201を介して補正レンズ202を、光軸に対して直交する平面内において変位させることにより、入射光線を偏向させることが可能である。従って、カメラ振れを検出し、このカメラ振れと反対方向に光線が偏向するように前記補正レンズ202を変位させることで、上記カメラ振れを補正可能となる。203はカメラのレンズ鏡筒内に配置される地板であり、レンズシフト機構を支持する基礎となる。204はヨーホルダーであり、地板203の長穴203aに嵌合する図示しない突起を有し、ヨー方向のみ変位可能に構成されている。
【0085】
205は前記レンズホルダー201に形成されたガイド穴201aに貫挿されるガイドバーであり、前記ヨーホルダー204の軸受け部204aに、その軸方向がピッチ方向になるように両端を支持されている。この様な構成により、前記レンズホルダー201はヨーホルダー204上でピッチ方向にのみ変位可能であり、ヨーホルダー204が地板203に対してヨー方向にのみ変位可能なので、双方の変位により、結果的に補正レンズ202はピッチ,ヨーの両方向に変位可能になっている。
【0086】
206はステップモータから成るヨーモータであり、その回転軸206aの方向が光軸に対して垂直な方向となるように配置されている。また、前記回転軸206aには外周に雄螺子が切られた送り螺子207が固定されている。図9(a)にその固定部の詳細を示しており、図示の様に、送り螺子207に回転軸206aを挿入して接着固定されている。尚、図9(b)に示す様に、回転軸に直接螺子を切る構造(206bの様に)にしても良い。
【0087】
208は前記送り螺子207と螺合する雌螺子が切られたナットであり、後述の振れ止め部材が入るU字部208aを有する。前記送り螺子207はその先端が地板203の軸受け部203bに嵌合し、ヨーモータ206はその軸がヨー方向になるように地板203に接着等で固定されている。ヨーホルダー204には、前記ナット208を間に挿入するナット受け部204b,204cと前記ナット208の回転止めになる振れ止め部204dを有する。
【0088】
ここで、送り螺子207,ナット208,ヨーホルダー204の関係について、図8及び図10を用いて説明する。
【0089】
ナット208は送り螺子207に螺合していると同時に、ヨーホルダー204のナット受け部204bと204cの間に挿入され、そのU字部208aには振れ止め部204dが入って、ナット208が回転しないようになっている。ヨーモータ206が回転すると、そのモータ軸206aに固定されている送り螺子207が回転する。該送り螺子207が回転するとナット208も回転しようとするが、該ナット208は、そのU字部208aが振れ止め部204dによって回転が止められているので回転せず、ヨーモータ206の1回転当り螺子1ピッチ分だけ螺子の軸方向に移動する。
【0090】
そして、ナット208が螺子の軸方向に移動すると、ヨーホルダー204に当接して該ヨーホルダー204を一体に移動させる。ヨーホルダー204のばね受け部204eと地板203のばね受け部203cとの間にはヨーばね209が配置されており、ヨーホルダー204をヨー方向(図8で左向き)に付勢している。この様にヨーホルダー204が左向きに付勢されるので、ナット208の右側の面とヨーホルダー204のナット受け部204cの左側の面とが常に当接した状態でナット208とヨーホルダー204が一体で変位する。尚、送り螺子207とナット208のそれぞれの螺子のピッチは細かく切られており、ナット208からの送り螺子207に対する軸方向の付勢力によって該送り螺子207が回転することはない。即ち、ナット208はヨーモータ206が回転すると動くが、ヨーモータ206への通電が停止して該モータ206が止まると、そのときの位置に停止したままとなる。
【0091】
210はステップモータから成るピッチモータであり、その回転軸210aの方向が光軸に対して垂直な方向であり、かつ、ピッチ方向になるようにヨーホルダー204上に固定されている。前記ヨーモータ206と同様に、その回転軸210aには外周に雄螺子が切られた送り螺子211が固定されており、該送り螺子211はナット212と螺合し、ヨーホルダー204の軸受け部204fに先端が嵌合している。ナット212はレンズホルダー201のナット受け部201bと201cの間に挿入され、U字部212aに振れ止め部201dが入って回転が規制されている。レンズホルダー201は、ヨーホルダー204の軸受け部204aと該ホルダー自体との間に配置されたピッチばね213によりヨーホルダー204上で図の上方向に付勢されている。ヨー方向と同様に、ピッチモータ210が回転すると、その軸に固定された送り螺子211が回転し、ナット212はレンズホルダー201の振れ止め部201dによって回転できないので、送り螺子211の1回転当り螺子1ピッチ分だけ軸方向に動き、レンズホルダー201の受け部201cに当接しながら該レンズホルダー201を動かす。前記レンズホルダー201はピッチばね213によって上方向に付勢されているので、ナット212の下面と該レンズホルダー201の受け部201cの上面が常に当接した状態で変位する。
【0092】
上記構成により、レンズホルダー201はピッチモータ210の回転に対応してヨーホルダー204上でピッチ方向に変位する。
【0093】
ヨーばね209,ピッチばね213は、それぞれヨーホルダー204,レンズホルダー201が変位する際のガイドになる軸の付近を押すように配置してある。即ち、ピッチばね213はガイドバー205の軸上でレンズホルダー201を押し、ヨーばね209は長穴203aの長手軸付近を押すことで、ばねの押圧力によるレンズホルダー201に対する回転モーメントが働くのを防いで変位が滑らかに行われるようにしてある。さらに、ピッチばね213はレンズホルダー201を重力方向の反対向き(図8で上向き)に付勢しており、重力とばね力が同一方向にかからないように配置してある。
【0094】
214はヨー変位センサであり、ここでは周知のフォトリフレクタを用いている。前記ヨーホルダー204にはセンサ用の反射部204gがあり、白く塗装されて反射率を高めてある。ヨー変位センサ214は図示しないカバー部材に固定されており、ヨーホルダー204がヨー方向に変位すると前記反射部で反射するフォトリフレクタの光量が変化して変位を検出可能にしてある。215はピッチ変位センサであり、ヨー方向と同様にフォトリフレクタを用いており、カバー部材に固定されている。レンズホルダー201にも反射部201eが設けてあり、前記取付部204gと同様、白く塗装されて反射率を高めてある。
【0095】
レンズホルダー201がピッチ方向に変位すると、前記反射部201eで反射するフォトリフレクタの光量が変化して変位を検出可能にしてある。レンズホルダー201の反射部201eはヨー方向に平行に長く形成されており、ヨーホルダー204の変位に伴って該レンズホルダー201がヨー方向に変位してもフォトリフレクタの光が反射する量は変化せず、ピッチ方向の変位でのみ変化するように構成してある。
【0096】
上記構成により、ピッチ,ヨー両方向に変位するレンズホルダー201の変位をピッチ方向とヨー方向それぞれ独立して検出可能になっている。
【0097】
以上の構成において、ピッチモータ210はヨーホルダー204上に固定されてレンズホルダー201(補正レンズ202)をピッチ方向に変位させ、ヨーモータ206は、地板203上に固定されて補正レンズ202をヨーホルダー204、ピッチモータ210と共に一体にヨー方向に変位させる。この様に、モータと補正レンズ202を一体で変位させる方向を「ヨー方向=水平方向」とし、補正レンズ202のみを変位させる方向を「ピッチ方向=垂直方向」として、重力が作用する垂直方向では補正レンズ202のみを変位させることで、大きな負荷がかからないようにしている。
【0098】
また、上記の様に、補正レンズ202をヨー方向に変位させる際に、補正レンズ202とピッチモータ210とを一体に駆動するためにこれらの間で相対変位が生じない為に、ピッチモータ210を地板203上に固定したものに比べ、構造が簡単であると共に、動きも滑らかなものとなる。つまり、ピッチモータ210も地板203上に固定した構造のものの場合、これらの間で相対変位が生じる為に、レンズホルダーを摺動さるための摺動部材を用いる構造になっている。従って、ヨー方向に駆動する際には摺動部材とレンズホルダーとの間で摩擦が生じ、摩擦抵抗により駆動負荷が大きくなると共に、構造も複雑にならざるをえなかった。更に、バックラッシュによる応答遅れといった問題もあった。上記の様な構造にすることにより、上記の点を解消することが可能となる。
【0099】
また、ピッチモータ210とヨーモータ206の各回転軸210a,206aの方向、つまり各モータの長手方向を光軸と垂直な方向となる様に、これらモータを配置している為、補正光学装置を扁平構造にすることができる。つまり、該補正光学装置が光軸方向に長くなり、大型化するといったことがなくなる。又、この事により、該補正光学装置をカメラに組み込んだ場合には、シャッタ羽根の逃げ場所等のために必要なレンズまわりのスペースに該モータを配置することができ、該補正光学装置をカメラに組み込んだ時のスペース効率等が良好なものとなる。
【0100】
更に、補正レンズ202(レンズホルダー)の移動方向と各モータの回転軸方向が一致する為に、図8に示した様に送り螺子によって補正レンズ202を変位させることができ、従来のモータの出力をカムに伝えて補正レンズを変位させるものに比べ、モータ1回転当たりねじ1ピッチ分変位するので(カムの場合、補正レンズの全ストロークをモータの1回転以内にする必要があり、モータの回転角当たりのレンズ移動量が大きく、大きな力が必要であり、精度も悪い)、減速機なしに十分な力を出せると共に、精度の高い制御が可能になる。具体的には、ねじ1ピッチが0.2mm であったならば、1mmのストロークに対してモータの回転数は5回転となる。
【0101】
次に、上記の補正光学装置の動作を簡単に説明する。
【0102】
先ず、カメラの電源が入ると、ヨー変位センサ214,ピッチ変位センサ215がヨーホルダー204,レンズホルダー201の反射部204g,201eからの光量により、レンズホルダー201の位置を検出し、ヨーモータ206,ピッチモータ210を駆動して、補正レンズ202の中心が撮影光学系の中心(光軸)と一致する位置まで該補正レンズ202を移動する。前記モータへの通電を停止すると、補正レンズ202はその位置に止まったままになる。カメラ振れ補正を行わない場合は、補正レンズ202がこの中心位置にある状態で撮影が行われる。撮影時にカメラ振れ補正を行う場合は、前述の図3に示した振れ検出センサ86,88からの信号に基づいて、ヨーモータ206とピッチモータ210を駆動し、ヨーホルダー204とレンズホルダー201(補正レンズ202)をカメラ振れを相殺する方向に変位させる。
【0103】
図11は、上記の様な構成の補正光学装置及び振れ検出センサ等を有する防振システムや、ファインダ表示装置等を有するカメラの電気的な概略構成を示すブロック図である。尚、このカメラは、撮影レンズを沈胴させることができる、コンパクトカメラを想定している。
【0104】
同図において、301はカメラマイコン、302はカメラのメインスイッチである。303はレリーズ操作部材であり、その半押しにより撮影準備動作を開始、つまり測光,測距を開始させる為のs1信号が発生し、その全押しにより撮影動作(露光動作)を開始させる為のs2信号が発生する。304は測光情報を算出する測光回路、305は測距情報を算出する測距回路、306は撮影レンズのピント調整を行う為のレンズ合焦駆動回路、307はシャッタの開閉を行うシャッタ回路、308はストロボ装置、309は撮影レンズの焦点距離調節を行う為のズーム駆動回路、310はフィルムの巻上げ,巻戻しを行うフィルム給送回路、311は図8に示した補正光学装置、312は図3に示した振れ検出センサであり、防振表示用のアクチュエータを兼ねると共に、防振表示用及び補正光学装置の振れ補正用に用いる為の振れ検出を行うためのものである。313は表示装置であり、図5に示したファインダ内に防振表示(防振指標の表示)を行う部分も含むものである。
【0105】
上記のカメラマイコン301には、メインスイッチ302からの信号、レリーズ操作部材303からのs1,s2信号、測光回路304からの測光情報、測距回路305からの測距情報が、それぞれ入力しており、これらの信号を基に、レンズ合焦駆動回路306,シャッタ回路307,ストロボ装置308,ズーム駆動回路309,フィルム給送回路310,補正光学装置311,振れ検出センサ312,表示装置313の動作を制御する。
【0106】
また、該カメラマイコン301には、上記の各回路や装置からも必要な情報が入力されており、例えばレンズ合焦駆動回路306からは撮影レンズの位置情報や合焦用レンズ駆動モータの回転情報が、シャッタ回路307からはシャッタの開口量情報が、ズーム駆動回路309からは撮影レンズの繰り出し量情報が、フィルム給送回路310からはフィルムの給送状態の情報や給送モータの負荷情報が、補正光学装置311からは補正レンズの位置(変位)情報が、振れ検出センサ312からは該カメラに加わる振れ情報が、それぞれ入力されている。
【0107】
更に、カメラマイコン301は上述した複数の回路や装置の状態を、さらには防振状態を表示装置313に表示させ、必要とあればストロボ装置308を発光させて撮影時の光量を補っている。
【0108】
図12及び図13は、上記カメラマイコン301内のカメラシーケンスを説明するフローチャートであり、このフローはメインスイッチ302のオン操作でスタートし、同時にt1時間に達するまでの計時を行うカメラマイコン301内のタイマ(以下、説明の便宜上、これをタイマt1と記す。他のタイマについても同様な使い方をする。)をスタートさせる。このタイマt1はメインスイッチ302のオンのまま、カメラを放置されたときに該メインスイッチ302を自動的にオフするためのものである。
【0109】
上記の様にメインスイッチ302のオン操作が為されると、カメラマイコン301はステップ#401にて、カメラ本体内に沈胴されていた撮影レンズをズーム駆動回路309により繰り出していく。またこの時、同時に撮影レンズを保護していたレンズバリアも開く。次のステップ#402では、表示装置313にカメラの各機能の状態や撮影情報を示す表示(通常はカメラ本体表面やカメラのファインダ内に表示される)をオンさせる。続くステップ#403では、手振れを検出するためにカメラ内に設けられた振れ検出センサ312に電源を供給して振れ検出を開始する。
【0110】
次に、ステップ#404にて、ズームテレ(焦点距離を長くする)操作(図11では不図示であるが、ズーム操作を行うズームスイッチの状態もカメラマイコン301に入力している)が為されているか否かを判別し、もしこのズームテレ操作が為されていた場合にはステップ#405へ進み、ここでズーム駆動回路309を介して撮影レンズをテレ方向に駆動する。また、この際タイマt1をリセットする。このタイマt1は、ズーム操作ばかりではなく、カメラに設けられている何らかの操作スイッチの操作毎にリセットされる構成になっている。つまり、操作毎に自動的にメインスイッチ302をオフするタイマt1はリセットされ、何らかの操作が続いている限りカメラのメインスイッチ302はオフされない。
【0111】
上記ステップ#404にてズームテレの操作が為されていない場合は、ステップ#406へ進み、ここではズームワイド(焦点距離を短くする)操作が為されてか否かを判別し、もしこのズームワイド操作が為されていた場合にはステップ#407へ進み、ここでズーム駆動回路309を介して撮影レンズをワイド方向に駆動する。また、上記と同様にこの際タイマt1をリセットする。勿論、既にワイド端或はテレ端にある時に更にその方向に駆動しても撮影レンズの駆動は行われないように保護されているのは言うまでもない。
【0112】
次のステップ#408では、レリーズ操作部材303の半押しによりs1信号が発生しているか否かを判別し、s1信号が発生していない時はステップ#409に進み、タイマt1の値がt0以上になったか或はメインスイッチ302のオフ操作がされたかを判別する。これにより、撮影者がカメラを使わなくなったと判別したとき、つまりメインスイッチ302のオフ或いはカメラがt0、例えば4分間操作されない為にカメラが放置常態にあると判別したときはステップ#427に進む。
【0113】
ステップ#427では、振れ検出センサ312への電源供給を止める。そして、ステップ#428にて、上記ステップ#401の場合とは反対に撮影レンズを沈胴駆動して、カメラ本体内に収納し、同時にレンズバリアを閉じる。次のステップ#429では、表示装置313での表示を消し、一連の動作を終了する。
【0114】
また、上記ステップ#409において、タイマt1がt0に達していないとき、或いは、メインスイッチ302がオンの時はステップ#404に戻り、前述のステップ#405からステップ#409までの動作を繰り返す。
【0115】
尚、図12のフローチャートでは、操作部材の状態としては、不図示のズーム操作スイッチ,メインスイッチ302,レリーズ操作部材303の状態しか示していないが、他の操作部材の状態、例えばストロボのモード切替え等の操作スイッチ及びその時の表示も実際のフローには割り込んでくるのは言うまでもない。
【0116】
上記ステップ#408において、レリーズ操作部材303の半押しによりs1信号が発生していることを判別した場合には、ステップ#410へ進む。そして、このステップ#410では、t2時間に達するまでを計時するタイマt2(上記タイマt1とは独立にカウントする)をスタートさせる。次のステップ#411では、測光回路304により被写体の測光を行い、該測光動作が終了するとステップ#412へ進み、ここでは測距回路305により被写体までの距離測定(測距)を行い、該測距動作が終了するとステップ#413へ進む。そして、このステップ#413では、レンズ合焦駆動回路306を介して撮影レンズの合焦駆動を行い、この合焦駆動が完了するとステップ#414へ進む。
【0117】
ステップ#414では、補正光学装置311の補正レンズを撮影レンズの光軸と合せる。通常、補正レンズの光軸は撮影レンズの光軸と一致しているが、このステップでは補正レンズの光軸と撮影レンズの光軸がずれていた場合にそれらを一致させて良好な像が得られるようにする。詳しくは、補正レンズの位置を位置検出センサで検出し、その位置が所定位置(初期位置)に無い時には補正レンズを所定位置まで駆動する。そして、位置検出センサの出力が所定値の時、或いは、所定値になった時にステップ#415へ進み、表示装置313に防振表示をオンさせて、つまり防振指標53の表示を行い、防振の状態を撮影者に表示する。そして、図13のステップ#416へと進む。
【0118】
図13のステップ#416では、レリーズ操作部材303の全押しによりs2信号が発生するまで待機する。露光動作を行う為にレリーズ操作部材303の全押し操作が為され、s2信号が発生したときはステップ#417へ進み、タイマt2の計時を停止する。次のステップ#418では、タイマt2と予め定めた時間T(例えば200msec)を比較し、「t2>T」の場合にはステップ#420へ進む。そして、このステップ#420では、補正光学装置311に振れ補正を開始させる。
【0119】
上記ステップ#418において、「t2<T」または「t2=T」であることを判別した場合(レリーズ操作部材303が一気に全押しまでされた為、s1信号とs2信号の発生間隔が時間Tより少ないとき)にはステップ#419へ進み、前述の防振指標53を点滅させる等、防振表示を変更し、これを手振れ警告表示とする。そして、この様な場合、すなわち「t2<T」または「t2=T」の時は、補正光学装置311に振れ補正を行わせない。この様にレリーズ操作部材303が一気に全押しまでされた場合は振れ補正を行わない理由を、以下に説明する。
【0120】
レリーズ操作部材303が一気に全押しされた勢いから、カメラがその押し込み方向に大きく振れる。そして、この振れの周波数成分は手振れの周波数成分に比べて低く(例えば500mHz)、その為に振れ検出センサ312がその振れを精度よく検出できない場合が出て来る。
【0121】
何故ならば、振れ検出センサ312の検出する振動が角速度の場合、その出力を演算で積分してその出力を目標値にして補正レンズを駆動したり、或いは、補正レンズの機械的な特性から入力された角速度が機械的に積分されて補正レンズの動きは手振れの角度になり、カメラに加わる振れと相殺させる防振システムの場合には、その積分能力の限界から、超低周波の振れは精度よく積分されない為である。(実際の手振れより位相がずれてしまう、詳細は特開昭63−275917号参照)。
【0122】
この様に振れ補正精度の悪い状態(実際の手振れと位相がずれて振れ補正する時)では、振れ補正を行うと、振れ補正前よりも却って像劣化する場合も出て来る。この為、レリーズ操作部材303の激しい操作により上述した特性の異なる振れが発生したかどうかを該レリーズ操作部材303の半押しと全押しの操作間隔、つまりs1信号とs2信号の時間間隔で検出して、振れ補正を行わないようにしている。
【0123】
上記ステップ#419又は#420の動作を終了した後はステップ#421へ進み、ここではシャッタ回路307を介して不図示のシャッタの開閉を制御し、フィルムへの露光を行う。この図13のフローでは詳しい事は省略しているが、実際にはこのステップ#421では、測光回路304にて得られた測光情報より決定される量と時間だけシャッタを開けた後に該シャッタを閉じ、フィルムへの露光を終了している。また、フィルムへの露光が行われている間に、例えば防振システム(補正光学装置311や振れ検出センサ312にて構成される)をオフする操作(防振システムを撮影者がオフする操作部材がカメラに設けられている時)があっても、振れ補正は止めない。これは、振れ補正を露光中に止めた時の補正レンズの挙動が却って像劣化が起きることを防ぐためであり、また露光中に誤って防振システムをオフしたときの対策である。
【0124】
次のステップ#422では、振れ補正が行われているか否かを判別し、振れ補正が行われていない場合(ステップ#420を介さずにこのステップに来た場合)は直ちにステップ#424へ進む。一方、振れ補正が行われている場合はステップ#423へ進み、補正光学装置311による振れ補正を止め、その後に補正レンズをセンタリング(ステップ#414と同様)してステップ#424へ進む。
【0125】
次のステップ#424では、表示装置313での防振表示をオフする。尚、防振表示は、前述した様にファインダ内にて防振指標による実際の振れに従って行われており、撮影者はファインダを覗いた状態で防振状態を確認する事が可能となっている。続くステップ#425では、フィルム給送回路310を介して撮影駒の巻上げを行い、次の未撮影駒が撮影位置に来るように設定する。そして、ステップ#426へ進み、タイマt1をリセットし、図12のステップ#404へ戻る。尚、この様にステップ#426にてタイマt1をリセットするのは、該タイマt1の計時値がアップしていき、自動的にメインスイッチ302がオフされてしまうのを防ぐ為である。
【0126】
以上のフローにおいては、図12のステップ#409でしか、メインスイッチ302の状態を見ていないが、実際には至るところで該メインスイッチ302を見ており、例えば長秒時露光中に該メインスイッチ302をオフしてもカメラはそれを受け付けるようになっている。
【0127】
ここで、防振システム、特に振れ検出センサ312は電源オンで立ち上げてから出力が安定するまでに多少(1秒位)時間がかかることがある。それまでの間に撮影が行われると振れ補正が適正に行えないばかりか、却って像劣化を起こすこともある(振れ検出センサ312からの誤った信号の為)。その様なことを防ぐために、振れ検出センサ312が安定するまで撮影を禁止するカメラシーケンスになっている。
【0128】
図14は上記対策に関する部分のみのカメラマイコン301内のフローチャートであり、このフローはメインスイッチ302がオンされ、振れ検出センサ312が動作を始めてからスタートする。すなわち、図12のステップ#403以降にスタートする。
【0129】
まず、ステップ#501では、振れ検出センサ312が安定する迄のt3時間を計時するタイマt3をスタートする。次のステップ#502では、振れ検出センサ312の出力を調べ、その出力が所定値より小さい場合はステップ#504へ直ちに進むが、その出力が所定値より大きくなる、つまり振れが大きくなるとステップ#503へ進み、上記タイマt3をリセットし、ステップ#502に戻る。これは、ある程度振れが大きくなると振れ検出センサ312内の演算が飽和してしまい、再度振れ検出センサ312が安定するまでに時間がかかるからである。
【0130】
次のステップ#504では、レリーズ操作部材303の半押しによるs1信号の発生まで待機し、該s1信号が発生するとステップ#505へ進む。そして、このステップ#505では、タイマt3の計時開始からレリーズ操作部材303半押し操作までの時間(この時間も便宜上、t3とする)をホールドする。続くステップ#506では、この時間t3を予め定めた時間Tx(ズームやシャッタスピードで必要な防振精度が変るためにこれに応じてこの時間Txは可変であり、例えばズームテレ,シャッタスピードが遅い時は、防振精度を高くする必要がある為にこの時間Txを1.5 秒と長めに設定する)と比較し、「t3>Tx」の時はステップ#507へ進み、ここではレリーズ操作部材303の全押しによるs2信号発生を待機する。そして、s2信号が発生するとステップ#508へ進み、露光動作を行う。勿論この時には振れ検出センサ312は十分安定しており(t3>Txの為)、露光時には補正光学装置311が振れ補正を行っている。
【0131】
また、ステップ#506で「t3>Tx」でないことを判別した場合は、振れ検出センサ312が未だ安定していない為に露光を許可する訳にはいかず、ステップ#509へ進み、再度レリーズ操作部材303にs1信号が発生しているか否かの状態を見る。この結果、s1信号が発生していれば、このステップに留まる。すなわち、ステップ#509にてレリーズ操作部材303にs1信号が発生している限り、撮影はできない。
【0132】
その後、ステップ#509でレリーズ操作部材303にs1信号が発生していないと判別した場合(レリーズ操作部材303から撮影者の指が離れた時)は、ステップ#510へ進み、上記タイマt3のホールドを解除する。これにより、タイマt3は今までの計時値から更に計時を進めていく。その後は、ステップ#502に戻る。これは、振れ検出センサ312が安定しないためにレリーズ操作部材303を全押ししてもステップ#506以降、ステップ#507の露光動作へは進まない為にレリーズロックとなっているが、このままレリーズ操作部材303を押し続けていてもいつまで経っても撮影ができないようにし、一旦レリーズ操作部材303から指を離してから再度レリーズ操作部材303の半押し(s1信号発生),全押し(s2信号発生)が為されると(勿論その時「t3>Tx」が条件)撮影が可能なようにしている。
【0133】
すなわち、一旦レリーズロックになるとレリーズ操作部材303の半押し操作を解除しないと、レリーズロックが解除されないようにしている。
【0134】
レリーズ操作部材303は一般に公知の押圧式のスイッチで構成されており、該レリーズ操作部材303を1段押すとs1信号が発生し、更に押し込む(2段押す)とs2信号が発生する。この様な時に振れ検出センサ312が不安定な状態(メインスイッチ302のオン直後、或いは、大きい振れが入力して振れ検出センサ312が再度安定状態に戻る時)であると、該振れ検出センサ312が安定するまでレリーズロックする訳であるが、レリーズ操作部材303を全押ししたままでレリーズロックが解除されるとレリーズタイムラグが長くなったのと同様に、撮影者が意図しないタイミングで撮影を行うことになり、望まない撮影機会での写真が撮れてしまう。また、このようにレリーズロックを行うと、撮影者はその事に気付かず、更にレリーズ操作部材303を強く押し込む操作を行う傾向があり、この操作による振れは防振システムでは抑制できないほどの大きな振れとなってしまう恐れがある。そして、そのようなタイミングでレリーズロックが解除されて撮影してしまうと、大きな像劣化となる。
【0135】
以上の事を考えて、図14のフローでは、レリーズロックされた時はレリーズ操作部材303から一旦指を離し、カメラ(振れ検出センサ312)を安定させないとレリーズロックが解除されない様にしている。
【0136】
以上、すべて防振システムを使用する条件でカメラシーケンスを説明してきたが、カメラの状態によって防振システムを使用しない場合もあり、その時のシーケンスを図15に示す。
【0137】
図15のフローは、メインスイッチ302のオンでスタートし、まずステップ#601では、図12のステップ#415で防振表示を行えるセッティングにする(ここで防振表示を行う訳ではなく、ステップ#415に来た時に防振表示するか否か仮にここで決める)。
【0138】
次のステップ#602では、ストロボ装置308においてストロボ充電が行われている(以下、ストロボチャージと記す)最中か否かを判別し、ストロボチャージ中の時はステップ#606へ進み、ストロボチャージが完了している時はステップ#603へ進む。ステップ#603では、カメラのリモコン、或いは、セルフタイマが作動中かを判別し、作動中の場合はステップ#606へ進み、そうでない時はステップ#604へ進む。
【0139】
ステップ#604では、通常のストロボ撮影時(スローシンクロ撮影のように長いシャッタスピードでストロボ装置308を使用する時は除く)であるか否かを判別し、通常のストロボ撮影であればステップ#606へ進み、そうでない時はステップ#605へ進む。ステップ#605では、超スローシャッタ(例えば2秒)時であるか否かを判別し、超スローシャッタ時であればステップ#606に進み、そうでない時はステップ#607に進む。
【0140】
ステップ#606では、図12のステップ#415において防振表示を行わないセッティングにする(ステップ#601のセッティングをキャンセルする)。
【0141】
ステップ#607では、シャッタスピードとズーム情報の積A(例えば、シャッタスピードが「1/60」、ズーム焦点距離が「100mm」の時は「1.67」)がA0 (例えば「1」)より小さいか否かを判別し、「A<A0 」、例えば「1」より小さい時はステップ#609へ進み、図13のステップ#420にて補正光学装置311により振れ補正駆動を行わないセッティングにし、一方、「1」以上の時はステップ#608に進み、ここでは図13のステップ#420にて補正光学装置311により振れ補正駆動を行うセッティングにする。その後は、それぞれステップ#601へ戻る。
【0142】
以上のフローを説明すると、ストロボチャージ中であり、電源に余裕が無い時は、補正光学装置311を駆動させない。(この様な時は、防振以外の機能も使えなくなっている。)
また、リモコン,セルフタイマの使用時にも、振れ補正を行わせない。これは、リモコンやセルフタイマを使用する時には、カメラを三脚に取り付ける等固定して手振れの出ない条件で使用している為に振れ補正の必要がないことによるが、三脚等にカメラをガッシリと固定している時は、カメラ使用時のシャッタ駆動の衝撃等が振れ検出センサ312に伝わって該振れ検出センサ312が誤動作してしまい、それにより振れ補正精度が落ちるばかりでなく、却って振れ補正しない時より像劣化する可能性もあるからである。
【0143】
通常のストロボ撮影の時に振れ補正しないのは、この様な時は被写体へのストロボの発光時間は例えば500msecの様に極めて短い為に、この間に手振れが像に及ぼす影響は殆どないためである。
【0144】
尚、ストロボ撮影でもスローシンクロ(被写体の測光情報に基づいてシャッタスピードを決定する為、暗い被写体の時はスローシャッタになる。この状態でストロボを発光させ撮影すると被写体はストロボ光で適正露光状態になり、ストロボ光の届かない背景もスローシャッタの為にきれいに写り込む。しかしスローシャッタの為に一般には三脚を使用しないと手振れの影響が出る。)の時は振れ補正を行い、手振れによる像劣化を防いでいる。
【0145】
超スローシャッタ、例えば焦点距離が150mmの時は1秒、30mmの時は4秒以上の長いシャッタスピードの時にも振れ補正を行わない。これは、この様な超スローシャッタの時には極めて低い周波数成分が含まれており、前述したように振れ検出センサ312の積分能力の限界から精度よく振れ補正ができないことによる。また、振れ検出センサ312の出力の中にも極めて低い周波数の出力の揺らぎ(ドリフト)が含まれており、超スローシャッタの時にはこの様な出力の揺らぎも像劣化に影響してくるからである。
【0146】
以上、ストロボチャージ中,リモコンやセルフタイマを使用する時、通常ストロボ撮影時、及び、超スローシャッタを使用する時は、振れ補正を行わない(ステップ#609を通るため)他、ステップ#606で説明したように防振表示も行わないセッティングにする。これは、振れ補正を行わない事を撮影者に明示し、カメラをしっかり構えてもらうように促す為である。
【0147】
シャッタとズームの積が所定値より小さい時に振れ補正を行わないのは、この様な時は手振れによる像劣化の影響が少ないためである。しかし、この様な時は振れ補正を行わないのにもかかわらず防振表示は行っている(ステップ#606を通らないため)。これは、この判別はステップ#607で自動で行われ、カメラのフレーミングの変化(これによる被写体輝度の変化でシャッタスピードが変わる)で振れ補正オン,オフが頻繁に切り換わることが多く、この度に防振表示がオン,オフするのは好ましく無いためである。また、防振表示を行わない上記4つの状態ほど振れ補正しないことを撮影者に知らせる重要性が無く(撮影者に知らせなくても像劣化は起きない)、この様な時に防振表示をオフしたことの意味を撮影者は分からず、却って不安感を与える為である。
【0148】
尚、ステップ#607で振れ補正が必要ないと判別した時は、図14で述べたレリーズロックは無条件で行わないようにし、カメラの速写性能を向上させている。即ち、ズームワイドの時、又は、シャッタスピードが速い時、或いは、それらの組み合わせから振れ補正が不要な時は、メインスイッチ302のオン直後から撮影でき、撮影前に大振れがあってもレリーズロックしない。
【0149】
このフローで大事なことは、ステップ#609では振れ補正を行わないセッティングにするが、この振れ補正を行わないとは、振れ補正目標値を補正光学装置311へ出力しないだけで、振れ検出センサ312は動作させたままであり、その他防振に係るすべての機能(表示は除く)は動作状態にある事である。
【0150】
これはステップ#607の判別の様に防振システムが必要になる時とそうでない時が頻繁に切り換わる時(フレーミング変化によるシャッタスピード変化等)に、直ちに振れ補正のオン,オフを対応させる為である。更に詳述すると、毎回防振システムのすべての要素をオン,オフしていたら、その立ち上げの度に安定までの待機時間が必要になり、機動性の劣る防振システムになってしまうからである。補正光学装置311はその動作時定数が小さいために直ちにオンできるので、防振システムを使わない時はシステム全てをオフするのではなく、補正光学装置311のみ使わない(振れ補正目標値を補正光学装置311に出力しないだけ)ようにしている。
【0151】
上述した様に防振システムすべて(特に振れ検出センサ312)をオフにすることは、次に使う時に再度防振システムの安定までに時間がかかる事から好ましくない。このために、防振システムの構成要素のうちの補正光学装置311以外はカメラのメインスイッチ302のオンの間はなるべく動作しているようにしている。
【0152】
以上のカメラのシーケンスと防振システムとの関係を示したのが、図16である。
【0153】
以上の様に、従来においてはカメラに加わる手振れ以外の、カメラを操作するときの(例えばレリーズ操作やズーム操作等の)特異な振れについては未対策であったが、レリーズ操作部材303の半押しと全押しの操作時間差(タイマt2の値)により、振れ補正の作動,非作動を制御する、詳しくは操作時間差が所定時間内のときは振れ補正を行わない、又は該振れ補正を中断する(図13のステップ#418→#419)ような構成にしているため、レリーズ操作部材303を一気押しした時の大きくて低周波の振れが加わった時に防振システムが誤動作し、像劣化を引き起こす事がなくなる。
【0154】
また、この時の操作時間差により防振システムの表示を制御する、つまり上記操作時間差が所定時間内のときは手振れ警告表示を行うようにする事で、撮影者はこれに応じて撮影をし直すか否かの判断ができ、撮影の失敗したことを知らないでシャッタチャンスを逃すといった事がなくなる。
【0155】
また、図14に示す様に、防振システム(振れ検出センサ)が適正に作動するまで前記レリーズ操作部材303の半押しがなされなくても、レリーズロックを行い、前記レリーズ操作部材303の半押しが一旦が解除され、再操作されるまではレリーズロックをし続ける構成にしているため、レリーズロックが不用意に解除されることにより撮影者の望まない撮影機会で撮影が行われてしまうことや、レリーズロックに起因する大振れ(全押しが受け付けられないとして強く押圧操作がされることによる)での像劣化を防ぐことができる。
【0156】
また、図15で説明した様に、撮影時のシャッタスピードが速いとき等には補正光学装置311を非動作状態にするが、前記振れ検出センサ312は動作させたままにしているため、防振システムの使用時立ち上がりに起因するタイムロスを無くし、カメラの機動性を向上させることができる。
【0157】
また、例えばシャッタスピードが速く、補正光学装置311を動作させないときも、防振表示は行うようにしているため、つまりシャッタスピードで自動的に振れ補正オン,オフを行う時は防振のための表示装置313は制御しない(振れ補正はしていなくても防振表示は行う)ようにしているため(図15のステップ#607→#609(#606を通らない))、余計な表示の変化で撮影者に不安感を与えることが無くなる。
【0158】
さらに、従来の補正光学装置おいてはその規模が大きく、カメラに搭載するためにはカメラ自身を大きくする必要があるが、上記の様なコンパクトカメラにおいては、大型化すること及び重くなることは致命的であり、かつ、構造が複雑なために部品コスト、組み立てコストともに高くなってしまい、民生品としては好ましくないといった多くの欠点を有していたが、図8の様な構造の補正光学装置とすることにより、上記の欠点を解消することができる。
【0159】
更に、従来においては、一眼レフレックスカメラに搭載の防振システムの場合、撮影者が撮影レンズを通して被写体を狙えるTTL方式の為に、実際に振れ補正していることがファインダを通して認識できるが、コンパクトカメラにおいては撮影系の(振れ補正する)レンズと撮影者が被写体を確認するファインダ系のレンズは夫々専用のためにファインダを通して防振システムの作動を知る事ができなかった(勿論ファインダ系にも専用の補正光学装置を搭載すれば振れ補正の状態を知ることができるが、そうすることでカメラは益々大きく、又コストアップしてしまう)為に、防振システムの作動状態を未確認のまま撮影した為に充分な振れ補正が行われない状態で撮影が行われてしまうことがあった。更に、防振システムと言う新しい機能が搭載されたカメラにも拘らず、その事を使用者に説得できないことも不満であった。この点についても、図3に示す様な構造の防振表示を可能なファインダ光学装置をカメラに具備する事により、カメラのコンパクト化を保持しつつ、上記の問題点を解消することができる。
【0160】
更に又、防振システムが追加されたことで使用者はそのための操作を求められ、又防振システムからも使用者に対して防振状態等の情報を出力するようになるため、使用者にとっては操作が煩雑で、分り難いカメラになる恐れがあったが、自動的に防振システムを使用するか否かを決定すると共に、振れ補正時には振れがどの方向にどれだけ振れているかを表示により認識させる構成になっている為、上記の欠点についても解消することができる。
【0161】
(実施の第2の形態)
図17は本発明の実施の第2の形態に係るカメラの回路構成を示すブロック図であり、図11と異なるのは、予測量発生回路314の出力信号がカメラマイコン301に入力している点のみであり、以下この予測量発生回路314について説明する。
【0162】
図18は本発明の実施の第2の形態に係るカメラの側面図であり、カメラ本体701と、使用しない時はカメラ本体701内に収納されるレンズ鏡筒702で構成される。また、303は2段タクトスイッチであるところの前述のレリーズ操作部材であり、半押しすることで、カメラを撮影準備状態(測光,測距,レンズ合焦駆動)となり、全押しすることで、フィルムへの露光が行われる。
【0163】
一般にはレリーズ操作部材303を押す力(矢印703方向の力)はゆっくりで、弱い訳であるが、カメラを使用する撮影者や撮影状況によっては矢印703方向に強い力を加えてしまうことがある。そのような時は前述のように矢印703方向に大きな振れが発生する。
【0164】
この振れの発生は、半押しにより発生するs1信号と全押しにより発生するs2信号のタイミングを見ることで予測できることを上記の実施の第1の形態では述べ、この予測によって大振れ時には振れ補正を行わないようにしていた。
【0165】
しかし、この矢印703方向の大きな振れの波形は、s1信号とs2信号のタイミング(レリーズ操作部材303を押す速さに相当)で大体決まっているために、振れの発生を予測して、この振れも補正することが可能である。
【0166】
図19はカメラに加わる手振れの波形711であり、s1信号とs2信号の発生間隔が狭い時は、手振れ波形の急激な変化711aが生じている。この波形はレリーズ操作部材303を押す速さと、押す力と、カメラの重さにより決まっている。
【0167】
そこで、この手振れ波形を予測量発生回路314に記憶しておき、レリーズ操作部材303を押すタイミングで補正光学装置311を予測波形で駆動してやれば、このような振れも補正することができる。
【0168】
図20はこのレリーズ操作部材303を一気押し操作した時の振れを抜き出した図であり、波形711aは点線で示す幾つかの傾きの直線712a,712b,712cに近似できる。
【0169】
そして、シャッタスピードやレリーズタイムラグ、カメラの焦点距離によって最適な直線を選択する。例えば、シャッタスピードが速い時(図20のtaは固定、tbは紙面左側にシフト)は、直線712aが波形711aに一番近似しており、シャッタスピードが長い時は直線712cを選択する。また、レリーズタイムラグが長い時(図20のta,tbは紙面右側にシフトする)は、直線712aより直線712bの方が露光時(taからtbまでの間)の振れ波形711aに近い為、予測量として直線712bを選択する。
【0170】
レンズの焦点距離が変ると、カメラに加わる手振れ量が同じでも(例えば角度として 0.2度)、フィルム像面での像振れ量は異なってくる(同じ手振れ量でも、ズームテレの方がズームワイドより像振れが大きくなる)。そのため、図20の直線の勾配もレンズの焦点距離で変化させる(ズームテレでは直線の勾配をきつくする)。
【0171】
図17の予測量発生回路314の出力は、この様にカメラマイコン301内でカメラの状態(焦点距離,シャッタスピード,レリーズタイムラグ)に応じて選択、変更される。
【0172】
上記の様にして求められた撮影時の予測量で露光時に補正光学装置311を駆動してやれば、レリーズ操作部材303の一気押し操作時の大きな振れも補正可能である。以下、この様なシステムにおけるカメラの撮影シーケンスを、図21のフローチャートを用いて説明する。
【0173】
尚、レリーズ操作部材303の全押し操作がなされる(s2信号発生)までの動作は、図12に示した上記実施の第1の形態時と同様であるので、そのフロー及び説明は省略する。また、レリーズ操作部材303の全押し操作がなされた以降の動作についても、図13に示した上記実施の第1の形態時と同じ動作を行う部分については同一のステップ番号を付し、その説明は省略する。
【0174】
図21のフローチャートが図13のフローチャートと異なるのは、図13のステップ#419の代わりにステップ#431を設け、ここで露光時予測補正にて振れ補正を開始することである。
【0175】
つまり、ステップ#418において、「t2>T」でないと判別した時、即ちレリーズ操作部材303の半押し操作(s1信号発生)と全押し操作(s2信号発生)が一気に行われ、その操作によりカメラに通常の手振れとは異なる成分の大きな振れが加わった時は、ステップ#431へ進み、ここで前述した予測波形で補正光学装置311を駆動させる。
【0176】
その後、ステップ#421において、シャッタを開閉させてフィルムへの露光を行わせる訳であるが、ここで注意することは、図20で示した様に、予測波形は一定勾配の直線であり、且つ、大きな振れを補正する為に補正時間は長くなる。その為に補正光学装置311内の補正レンズの駆動ストロークは大きく必要であり、もしもステップ#431で予測補正を開始してからフィルムへの露光迄の時間が長い時には、フィルムへの露光前に補正レンズがそのストロークを使い切ってしまい、露光時には予測補正不能になってしまう恐れがある。
【0177】
そこで、ステップ#431からステップ#421のシャッタ開閉までの時間は出来るだけ短くなる様に設定しなくてはならない。
【0178】
この様なフローに従う事で、レリーズ操作によりカメラに加わる大きな振れも予測して補正可能となる訳であり、上記実施の第1の形態の様にレリーズ操作により大きな振れが生じた時は振れ補正を止めてしまうのに比べて、像精度を向上させることが可能となる。但し、露光時にカメラに加わる通常の振れ(レリーズ操作部材303の一気押し操作によりカメラに加わる大きな振れではなく、常時カメラに加わっている手振れ)は補正することまではできない。
【0179】
以上の様に、レリーズ操作部材303の半押しと全押しの操作時間差により、防振システムを制御する事、特にこの操作時間差が所定時間内のときは、防振システムによる振れ補正の作動様式を変更する、つまりこの実施の形態ではレリーズ操作部材303の半押しと全押しの操作時間差が所定時間内のときは、予測目標値で振れ補正を行うようにしている。また、この予測目標値は該カメラの状態、例えば該カメラの焦点距離や、該カメラのシャッタスピードや、該カメラのレリーズタイムラグ(フィルムへの露光操作から実際に露光が開始されるまでの遅れ時間)により変更されるようにしている。
【0180】
これにより、レリーズ操作が乱雑な時に生じる大きな振れも補正して、像精度を向上させることができる。
【0181】
(実施の第3の形態)
上記実施の第1の形態で説明した様に、レリーズ操作時の大きな振れについては振れ検出センサ312は精度よく検出できないために振れ補正を行うと却って像劣化するが、上記実施の第2の形態の様に、この時の振れ波形が予測できたのと同様に、この様に振れ検出センサ312の誤差出力も予測可能である。
【0182】
従って、この誤差出力も予測して振れ検出センサ312の誤差と相殺すれば、この時にレリーズ操作部材303の一気押し操作による大きな振れに重畳する通常の振れも検出可能になる。即ち、レリーズ操作部材303の一気押し操作時の大きな振れを予測すると同時に、この時の振れ検出センサ312の誤差出力も予測で相殺し、該振れ検出センサ312から通常の手振れ成分のみ抽出し、前記予測波形と混合して補正光学装置311を振れ補正駆動させる事でより、像精度をさらに向上させることができる。
【0183】
図22はこの様な考え方に基づいた本発明の実施の第3の形態の動作を示すフローチャートであり、図21と異なるのは、ステップ#431の代わりにステップ#441を設け、ここで露光時予測値混合を行い、ステップ#420にて振れ補正を開始する様にした事である。尚、カメラの構成は図17及び図18と同様であるものとする。
【0184】
ステップ#441では、図20に示した予測波形と振れ検出センサ312に生ずるであろう誤差出力を相殺する波形と振れ検出センサ312の出力を混合しており、この信号に基づいて、次のステップ#420にて、補正光学装置311に振れ補正を行わせる。これにより、レリーズ操作部材303の一気押し操作時に生じる大きな振れと、それに重畳する通常の振れを同時に補正することができる様になる。
【0185】
以上の様に、振れ検出センサからの目標に予測目標値を加えて振れ補正を行う(振れ補正の作動様式を変更する)様にしているため、レリーズ操作が乱雑な時に生じる大きな振れも補正して、実施の第2の形態よりもさらに像精度を向上させることができる。
【0186】
(実施の第4の形態)
上記実施の第1の形態において、防振システムは撮影時は常にオンになっていたが、以下の図23及び図24の動作を行う実施の第4の形態におけるカメラでは、撮影者の好みで撮影時に振れ補正を禁止する事ができる。これは、意図的に手振れを起こさせる撮影(例えば、流し撮り)を可能にさせる為である。尚、カメラの構成は図17及び図18と同様であるものとする。
【0187】
図18において、704は撮影時に振れ補正を禁止する為の防振禁止スイッチであり、この防振禁止スイッチ704を押しながら(オンしながら)撮影する、或いは、この防振禁止スイッチ704を押した後に撮影すると、撮影時に振れ補正が行われなくなる。
【0188】
図23及び図24は上記考え方に基づいた動作を示すフローチャートであり、図12及び図13に示した実施の第1の形態と異なるのは、図12に対応する図23にステップ#451を、図13に対応する図24にステップ#452を、それぞれ加えている点である。又、図24のステップ#441は、図22に示した実施の第3の形態で説明したステップ#441と同様の動作を行う部分であり、その説明は省略する。
【0189】
ここで、図23のステップ#451では、防振禁止スイッチ704の状態を見ており、該防振禁止スイッチ704が押されている(オンの状態)時は、ステップ#415を飛ばして図24のステップ#416に進む。即ち、防振表示を行わない。そして、ステップ#418にて、「t2>T」でないと判別した時(レリーズ操作部材303を一気押し操作した時)は、ステップ#452へ進み、ここで防振禁止スイッチ704の状態を再確認し、該防振禁止スイッチ704がオン、つまり振れ補正が禁止されている時はステップ#421に進み、露光動作を行う。
【0190】
一方、ステップ#452にて防振禁止スイッチ704がオフの時は、ステップ#441へ進み、図22と同様に予測値を混合して、ステップ#420へ進んで振れ補正する。
【0191】
また、上記ステップ#418にて、「t2>T」であると判別した時はステップ#420へ進み、補正光学装置311は駆動するが、ステップ#453にて防振禁止スイッチ704がオンであった時は振れ補正は行わない設定にしている。つまり、防振オフの時は振れ補正のみ行わず、振れ検出センサ312等の防振のメインシーケンスは動作している。これは、撮影者は防振システムの使用,非使用を頻繁に切り換えることがあり、防振システム全てをオフさせると、この度毎に防振システムを起動させるのに時間がかかるので、カメラの機動性が低下することを防ぐためである。
【0192】
これにより、防振システムを撮影者が自在にオン,オフできる構成のカメラにおいてもカメラの機動性を損なうことがなくなる。
【0193】
以上の様に、防振システムの使用,非使用を選択する防振禁止スイッチ(或いは防振切換スイッチ)とを備え、防振システムの非使用が選択されたときは、少なくともフィルムへの露光時の振れ補正は止め、振れ検出センサは動作させる。また、防振システム非使用と選択されたときには、防振表示は行わないが、振れ検出センサは動作させるようにしている。
【0194】
これにより、防振オン,オフを撮影者が選択できるカメラシステムにおいても、カメラの機動性を向上させる事ができる。
【0195】
(実施の第5の形態)
レリーズ操作部材の一気押し操作に伴う大きな振れに対して、上記実施の第2〜第4の形態では、補正光学装置を予測補正させることで対策した。この様な振れに対しては防振システムばかりではなく、カメラシーケンス上でも対策可能である。
【0196】
レリーズ操作部材の一気押し操作に伴う大きな振れに対して、失敗写真を作ってしまうことを防ぐことを防止するもっとも簡単な方法は、前述の実施の第1の形態の様に、レリーズロックして撮影禁止してしまう事であるが、これ以外に、図19を見ても分る様に、レリーズ操作部材の一気押し操作による大きな振れは、時間が経つと収まる。そこで、この様な振れが生じた時は、大きな振れが収まるまでレリーズタイミングをずらす(レリーズタイムラグを延ばす)事でも、像劣化の対策ができる。
【0197】
図25はこの様な考え方に基づいたカメラシーケンスの要部のフローチャートであり、以下これを本発明の実施の第5の形態として説明する。
【0198】
上記実施の第4の形態における図24のフローチャートと異なるのは、図24のステップ#441の代わりにステップ#461を設け、ここでレリーズタイムラグ延長として一定時間待機する点にある。そして、一定時間待機後にステップ#420へ進み、防振オンの時は振れ補正を開始し、露光を行う(ステップ#421)。
【0199】
尚、レリーズ操作部材の一気押しの操作がなされ、防振禁止スイッチのオンの時は、レリーズタイムラグ延長は行わない。これは、防振オフを撮影者が選択する時には速写性を求める時が多く、この様な時はレリーズタイムラグを延長しない方が良いからである。
【0200】
以上の様に、レリーズ操作のタイミングを見て振れの状態が分ること、そして、その状態に基づいてカメラのレリーズタイムラグを変更する簡単な構成で、像劣化を防ぐことができる。
【0201】
(実施の第6の形態)
上記の実施の第1〜第5の形態において、防振不要と判別した時(実施の第2〜第4の形態では、シャッタスピード等で自動的に振れ補正オフ、実施の第4の形態では、撮影者の意志も加わる)は、撮影時に振れ補正を行わない構成について述べた。そして、これらの実施の形態においては、露光時にのみ振れ補正を行う防振システムについて述べてきた。ところが、露光前にも振れ補正を行うことでメリットが出せるカメラ(TTL方式の光学系で測距,測光を行うカメラ)もあり、この様な時は撮影前(測距,測光時)に(撮影者が防振オフの操作をしていても)振れ補正していた方が好ましい。
【0202】
図26はこの様なカメラにおける防振に関する部分の動作を示すフローチャートであり、このフローはカメラのレリーズ操作部材の半押し操作(s1信号発生)でスタートする。尚、カメラの回路構成は図11と同様であり、又該カメラには図18に示したのと同様の防振禁止スイッチ704を有しているものとする。
【0203】
ステップ#571では、振れ補正を開始させ、この後はフローには記載していないが、測光,測距,レンズ合焦駆動等を行う。この時点で防振オフの操作が防振禁止スイッチ704にてなされていても、振れ補正は行い、測光,測距精度を高くしている。
【0204】
ステップ#572では、レリーズ操作部材303の全押しがなされるまで待機し、全押しがなされるとステップ#573へ進み、防振禁止スイッチ704の状態を判別し、防振オフの時(#573のYES)はステップ#574へ進み、防振オンの時(#573のNO)はステップ#575へ進む。
【0205】
ステップ#574では、振れ補正を止める。これは、撮影者が防振オフを望んでいるため、レリーズ操作部材303の全押しの後は(撮影が始まるため)、振れ補正を止める為である。次のステップ#575では、フィルムへの露光を行う。続くステップ#576では、防振禁止スイッチ704の状態を再び判別し、防振オンであればステップ#572に戻る。また、防振禁止スイッチ704がオフであればステップ#577へ進み、振れ補正を再び開始する(このステップ#577は、上記ステップ#576で防振オフのときに進んでくるため、このとき振れ補正は停止しているからである)。そして、ステップ#572へ戻る。
【0206】
この様に、防振オフの時にも撮影が開始されるまでは振れ補正を行うようにしているため、測光,測距等の精度を向上させることができ、また、この様に防振オフの時には、撮影時のみ振れ補正だけ止めている(振れ検出センサ等は動作させたまま)事で、直ちに振れ補正開始の状態に復帰できる。
【0207】
(発明と実施の形態の対応)
上記実施の各形態において、レリーズ操作部材303が本発明の第1及び第2の操作手段に相当し、この半押し操作が操作が第1の操作手段の操作に、全押し操作が第2の操作手段の操作に相当する。また、振れ検出センサ312及び補正光学装置311が本発明の防振装置に、カメラマイコン301が本発明の防振制御手段に、表示装置313が本発明の表示手段に、それぞれ相当する。
【0208】
以上が実施の形態の各構成と本発明の各構成の対応関係であるが、本発明は、これら実施の形態の構成に限定されるものではなく、請求項で示した機能、又は実施の形態がもつ機能が達成できる構成であればどのようなものであってもよいことは言うまでもない。
【0209】
(変形例)
本発明は、コンパクトカメラに適用した例を述べているが、一眼レフカメラや、デジタルカメラやビデオカメラにも適用可能である。
【0210】
また、第1の操作手段と第2の操作手段は2段押圧式のレリーズ操作部材を想定しているが、これに限定されるものではなく、独立した操作部材であっても良い。
【0211】
更に、本発明は、以上の実施の各形態、又はそれらの技術を適当に組み合わせた構成にしてもよい。
【0212】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、大きな振れが加わったとしても、該振れを補正して、像劣化を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の各形態に係るコンパクトカメラに具備される振動ジャイロの機械的構成の一例を示す斜視図である。
【図2】図1の振動ジャイロの信号処理系を示すブロック図である。
【図3】本発明の実施の各形態に係るコンパクトカメラのファインダ表示装置の一例を示す斜視図である。
【図4】図3のファインダ表示装置において防振表示を実現する為のLEDの点灯タイミングを説明する図である。
【図5】図3のファインダ表示装置おいてファインダ内での表示の一例を示す図である。
【図6】図3の防振表示機能を具備したファインダ表示装置の信号処理系を示すブロック図である。
【図7】図6の信号処理系を用いて防振表示を行う際の動作を示すフローチャートである。
【図8】本発明の実施の各形態に係るコンパクトカメラに具備される補正光学装置の機械的構成の一例を示す斜視図である。
【図9】図8のモータの出力軸に固定される送り螺子部分の詳細及びその変形例を拡大して示す側面図である。
【図10】図8のモータによりレンズホルダーを移動させる為の機構部分を拡大して示す斜視図である。
【図11】本発明の実施の第1の形態に係るコンパクトカメラの回路構成を示すブロック図である。
【図12】図11のカメラの一連の動作のうちの一部を示すフローチャートである。
【図13】図12の動作の続きを示すフローチャートである。
【図14】図11のカメラにおいて振れ検出センサの出力が安定するまでレリーズロックを行う部分について詳細に説明する為のフローチャートである。
【図15】図11のカメラにおいて防振システムを使用しない場合の動作部分に主に説明する為のフローチャートである。
【図16】図11のカメラのシーケンスと防振システムとの関係を示す図である。
【図17】本発明の実施の第2の形態に係るコンパクトカメラの回路構成を示すブロック図である。
【図18】図17のカメラの側面図である。
【図19】図17のカメラに加わる手振れ波形を示す図である。
【図20】図17のカメラのレリーズ操作部材を一気押しした時の振れを拡大して示す図である。
【図21】本発明の実施の第2の形態に係るコンパクトカメラの主要部分の動作を示すフローチャートである。
【図22】本発明の実施の第3の形態に係るコンパクトカメラの主要部分の動作を示すフローチャートである。
【図23】本発明の実施の第4の形態に係るコンパクトカメラの一連の動作のうちの一部を示すフローチャートである。
【図24】図23の動作の続きを示すフローチャートである。
【図25】本発明の実施の第5の形態に係るコンパクトカメラの主要部分の動作を示すフローチャートである。
【図26】本発明の実施の第6の形態に係るコンパクトカメラの主要部分の動作を示すフローチャートである。
【図27】従来の防振システムを備えたコンパクトカメラを示す斜視図である。
【符号の説明】
11 振動子
12 磁石
20 コイル
21 フォトリフレクタ
41 光源
42 マスク
43,44 振れ検出センサ
45,46 結像レンズ
53 防振指標
81 MPU
84 LED
85 駆動回路
86,88 振れ検出センサ
87,89 位置検出センサ
201 レンズホルダー
202 補正レンズ
203 地板
206,210 モータ
207,211 送り螺子
208 ナット
209,213 ばね
301 カメラマイコン
303 レリーズ操作部材
311 補正光学装置
312 振れ補正センサ
313 表示装置
134 予測量発生回路[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention provides a vibration isolator Having camera It is about improvement.
[0002]
[Prior art]
Since the current camera automates all the important tasks for shooting such as determining the exposure and focusing, the possibility of shooting failure is very low even for those who are unskilled in camera operation.
[0003]
Recently, a system for preventing camera shake applied to the camera has been studied, and there are almost no factors that cause a photographer to make a shooting mistake.
[0004]
Here, a system for preventing camera shake will be briefly described.
[0005]
The camera shake at the time of shooting is usually a vibration of 1 Hz to 10 Hz as a frequency. However, as a basic idea for making it possible to take a photograph without image shake even if such a camera shake occurs at the shutter release time. Therefore, it is necessary to detect the vibration of the camera due to the above-mentioned camera shake and displace the correction lens in accordance with the detected value. Therefore, in order to take a photograph in which image shake does not occur even when camera shake occurs, first, it is necessary to accurately detect camera vibration, and secondly, to correct optical axis changes due to camera shake. Become.
[0006]
In principle, this vibration (camera shake) is detected by detecting the acceleration, angular acceleration, angular velocity, angular displacement, etc., and installing a shake detection sensor in the camera that appropriately calculates the output for camera shake correction. Can be done. Based on this detection information, image blur suppression is performed by driving a correction optical device that decenters the photographing optical axis.
[0007]
The details of the image stabilization system including the shake detection sensor and the correction optical device are disclosed in Japanese Patent Application Laid-Open No. 2-58037. Here, the outline will be described with reference to FIG.
[0008]
FIG. 27A is a perspective view of a compact camera equipped with an image stabilization system.
[0009]
FIG. 27B is an internal perspective view of FIG. 27A, in which 808 is a camera body, 809 is a correction mechanism (correction optics) that performs shake correction by driving the
[0010]
[Problems to be solved by the invention]
However, the image stabilization system provided in the above-described conventional camera is a system that suppresses the shake applied to the camera, but the shake applied to the camera operates the camera in addition to the above-described camera shake of 1 Hz to 10 Hz. There are also unusual shakes (such as a release operation and a zoom operation), and such shakes have not been dealt with. For this reason, it is necessary to take measures against not only camera shake but also other disturbance shakes.
[0011]
(Object of the invention) the purpose Is Even if a large shake is added, the shake is corrected and the image is deteriorated. It is an object of the present invention to provide a camera that can prevent the above.
[0017]
[Means for Solving the Problems]
the above the purpose To achieve The present invention In the camera having the image stabilizer for correcting shake, the first operation means for starting the shooting preparation operation, and the second operation means for starting the shooting operation, the first operation means And an anti-vibration control means for controlling the anti-vibration device according to an operation time difference between the second operation means and The anti-vibration control means changes the operation mode of the shake correction by the anti-vibration device when the operation time difference between the first operation means and the second operation means is within a predetermined time. Then, shake correction is performed using a predicted target value of shake correction stored in advance, and the predicted target value of shake correction is applied to the camera according to the operating state of the first operating means and the second operating means. Pre-determined based on the runout caused A camera.
[0028]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, the present invention will be described in detail based on illustrated embodiments.
[0029]
FIG. 1 is a structural diagram of a vibrating body of a vibration gyro which is a shake detection sensor according to an embodiment of the present invention.
[0030]
In the figure, 11 is a metallic vibrator, 12 is a permanent magnet provided near the tip of the
[0031]
The excitation piece 11a and the
[0032]
Next, a method for assembling the
[0033]
In the
[0034]
On both sides of the
[0035]
In the state of FIG. 1, by fastening the three screws from the holding
[0036]
As described above, by attaching the mounting
[0037]
Next, the operation principle of the shake detection sensor having the above configuration will be described.
[0038]
FIG. 2 is a block diagram showing a circuit configuration for performing excitation control and detection signal processing of the vibrating body in FIG. 1, that is, a circuit configuration of a vibration gyro, and the same parts as those in FIG.
[0039]
In FIG. 2, the vibration displacement signal in the y direction (excitation direction) in FIG. 1 of the excitation piece 11a of the
[0040]
Thus, a positive feedback loop is formed, and the excitation piece 11a performs self-excited oscillation with a constant amplitude in the y-axis direction.
[0041]
In this state, as shown in FIG. 1, when vibration of an angular velocity Ω around the z-axis is applied to the
[0042]
Next, a signal processing process for obtaining the angular velocity Ω applied around the Z-axis from the charge (voltage) generated on the surface electrodes of the
[0043]
The bending strain received by the
[0044]
At this time, by adjusting the amount of phase shift of the phase shift circuit 32 with a variable resistor or the like so that detection is performed at a timing when the null signal due to excitation superimposed on the output signal of the
[0045]
FIG. 3 is a perspective view showing the configuration of the finder display device of the camera according to the present embodiment. The finder display device is used for realizing the vibration-proof display of the vibration gyro having the configuration shown in FIGS. It is provided as one of the components.
[0046]
In the figure,
[0047]
[0048]
[0049]
When the light from the
[0050]
The photographer can observe the
[0051]
When the pitch
[0052]
Note that the angle of the surface of the standing bent surface of the reflecting
[0053]
When the yaw
[0054]
FIG. 4 is an explanatory diagram of the blinking timing of the
[0055]
In the figure, 61 is calculated by converting the output of the position detection sensor 43f that detects the position of the vibrator of the pitch
[0056]
FIG. 4
[0057]
Here, the intersection between the pitch
[0058]
Therefore, at the moment of each intersection (intersection of the pitch
[0059]
As described above, the pitch
[0060]
5 is a view of the viewfinder of the camera equipped with the viewfinder display device shown in FIG. 3. FIG. 5 (a) shows an initial state when the image stabilization system is turned on, and FIG. This shows a state in which the camera shakes in the lower right direction in the figure and the
[0061]
In the same figure, 71 is a finder visual field range, 72 is a finder image of a subject, and 73 is a finder visual field range before the camera shakes.
[0062]
As shown in FIG. 5 (a), the
[0063]
As described above, since the
[0064]
FIG. 6 is a block diagram showing a circuit configuration of the finder display device shown in FIG.
[0065]
In the figure, 81 is an MPU (microprocessing unit), 82 is a memory, 83 is an EEPROM, 84 is an LED for displaying an index on the finder (corresponding to the
[0066]
In FIG. 6,
[0067]
Next, the operation sequence of the
[0068]
When the main sequence of the camera is started by turning on the main switch of the camera or the like, the
[0069]
If IS (anti-vibration) is started by half-pressing the release operation member (YES in # 102), the variables used in the process are initialized, and the
[0070]
Thereafter, the offset and gain are adjusted (# 104). The adjustment of the offset is performed when the
[0071]
In addition, the gain adjustment is performed by comparing the signals of the
[0072]
In actual MPU81 processing,
Gp = AMPp (Gp′−OFFSETp)
To adjust offset and gain. However, Gp after adjustment, Gp ′ is the output of the
[0073]
If the value of Gp is larger than the vibration width of the vibrator of the
Gp = PRpmin
And When the value of Gp exceeds PRpmax
Gp = PRpmax
And Needless to say, since the
[0074]
The output Gp of the
[0075]
Next, the output PRp of the position detection sensor 87 for detecting the position of the vibrator of the
[0076]
Thereafter, if the slope of the output of the position detection sensor 87 becomes positive (YES in # 107), the output PRp of the position detection sensor 87 at that time and the shake detection after adjusting the offset and gain stored in the
[0077]
In the
Gy = AMPy (Gy′−OFFSETy)
To adjust offset and gain. However, Gy is the adjusted value, Gy ′ is the output of the
[0078]
If the value of Gy is larger than the vibration width of the vibrator of the
Gy = PRymin
And When Gy exceeds PRymax
Gy = PRymax
And
[0079]
The output Gy of the
[0080]
Next, the
[0081]
In
[0082]
As described above, the output of the position detection sensor 87 for detecting the position of the vibrator in the pitch direction and the output of the
[0083]
8 to 10 are perspective views showing the configuration of the correction optical device provided in the camera according to the present embodiment.
[0084]
In FIG. 8,
[0085]
[0086]
[0087]
[0088]
Here, the relationship among the
[0089]
The
[0090]
When the
[0091]
[0092]
With the above configuration, the
[0093]
The
[0094]
[0095]
When the
[0096]
With the above configuration, the displacement of the
[0097]
In the above configuration, the
[0098]
Further, as described above, when the
[0099]
Further, since these motors are arranged so that the directions of the
[0100]
Further, since the moving direction of the correction lens 202 (lens holder) coincides with the rotation axis direction of each motor, the
[0101]
Next, the operation of the correction optical device will be briefly described.
[0102]
First, when the camera is turned on, the
[0103]
FIG. 11 is a block diagram showing an electrical schematic configuration of a camera having a vibration-proof system having a correction optical device and a shake detection sensor having the above-described configuration, and a finder display device. This camera is assumed to be a compact camera that can retract the taking lens.
[0104]
In FIG. 3,
[0105]
The
[0106]
Necessary information is also input to the
[0107]
Further, the
[0108]
FIGS. 12 and 13 are flowcharts for explaining the camera sequence in the
[0109]
When the
[0110]
Next, in
[0111]
If the zoom tele operation is not performed in
[0112]
In the
[0113]
In
[0114]
In
[0115]
In the flowchart of FIG. 12, the operation members are in a zoom operation switch (not shown), a
[0116]
If it is determined in
[0117]
In
[0118]
In
[0119]
If it is determined in
[0120]
From the momentum when the
[0121]
This is because when the vibration detected by the
[0122]
In such a state where the shake correction accuracy is poor (when shake correction is performed with the actual camera shake being out of phase), when shake correction is performed, image deterioration may occur even before shake correction. For this reason, whether or not the shakes having different characteristics described above have occurred due to the violent operation of the
[0123]
After the operation of
[0124]
In the
[0125]
In the
[0126]
In the above flow, the state of the
[0127]
Here, the anti-vibration system, in particular, the
[0128]
FIG. 14 is a flowchart in the
[0129]
First, in
[0130]
In the
[0131]
If it is determined in
[0132]
Thereafter, when it is determined in
[0133]
That is, once the release lock is set, the release lock is not released unless the half-press operation of the
[0134]
The
[0135]
Considering the above, in the flow of FIG. 14, when the release is locked, the
[0136]
The camera sequence has been described above under the condition that the image stabilization system is used. However, the image stabilization system may not be used depending on the state of the camera, and the sequence at that time is shown in FIG.
[0137]
The flow of FIG. 15 starts when the
[0138]
In the
[0139]
In
[0140]
In
[0141]
In
[0142]
The above flow will be described. When the strobe is being charged and the power supply has no margin, the correction
In addition, shake correction is not performed when using a remote control or a self-timer. This is because when using a remote control or self-timer, the camera is mounted on a tripod and fixed so that it does not shake, so there is no need for shake correction. When the camera is fixed, the impact of the shutter drive when using the camera is transmitted to the
[0143]
The reason for not correcting the shake at the time of normal strobe photography is that the light emission time of the strobe on the subject is extremely short, such as 500 msec.
[0144]
Note that even with flash photography, slow sync (the shutter speed is determined based on the photometric information of the subject, so it becomes a slow shutter when the subject is dark. The background where the flash does not reach is clearly reflected due to the slow shutter, but in general, if a tripod is not used for the slow shutter, camera shake will be affected. Is preventing.
[0145]
The shake correction is not performed even at a very slow shutter speed such as 1 second when the focal length is 150 mm and 4 seconds or more when the focal length is 30 mm. This is because such an ultra-slow shutter includes a very low frequency component and, as described above, shake correction cannot be performed with high accuracy due to the limit of the integration capability of the
[0146]
As described above, during flash charging, when using a remote control or self-timer, during normal flash shooting, or when using a super slow shutter, shake correction is not performed (to pass through step # 609), and in
[0147]
The reason why the shake correction is not performed when the product of the shutter and the zoom is smaller than the predetermined value is that in such a case, the influence of the image deterioration due to the camera shake is small. However, in such a case, the image stabilization display is performed even though the image stabilization is not performed (because it does not pass through step # 606). This determination is made automatically at
[0148]
When it is determined in
[0149]
What is important in this flow is a setting in which the shake correction is not performed in
[0150]
This is to immediately turn on / off shake correction when the anti-vibration system is required and when it is frequently switched (shutter speed change due to framing change, etc.) as in the determination of
[0151]
As described above, it is not preferable to turn off all of the vibration isolation systems (particularly the vibration detection sensor 312) because it takes time to stabilize the vibration isolation system again at the next use. For this reason, the components other than the correction
[0152]
FIG. 16 shows the relationship between the above camera sequence and the image stabilization system.
[0153]
As described above, in the past, there has been no countermeasure against specific shakes (such as a release operation and a zoom operation) when operating the camera other than the camera shake applied to the camera. However, the
[0154]
In addition, by controlling the display of the image stabilization system based on the operation time difference at this time, that is, when the operation time difference is within a predetermined time, the camera shake warning display is performed, so that the photographer re-shoots accordingly. It is possible to determine whether or not a photo opportunity has been missed without knowing that the shooting has failed.
[0155]
Further, as shown in FIG. 14, even if the
[0156]
Further, as described with reference to FIG. 15, the correction
[0157]
Further, for example, when the shutter speed is fast and the correction
[0158]
Furthermore, in the conventional correction optical device, the scale is large, and it is necessary to enlarge the camera itself in order to be mounted on the camera. However, in the compact camera as described above, it is difficult to increase the size and become heavy. Although it was fatal and the structure was complicated, both the parts cost and the assembly cost were high, and it had many drawbacks such as being unpreferable as a consumer product. However, the correction optics having the structure as shown in FIG. By using an apparatus, the above-described drawbacks can be solved.
[0159]
Furthermore, in the past, in the case of an anti-vibration system mounted on a single-lens reflex camera, it can be recognized through the finder that the camera shake is actually corrected because of the TTL method that allows the photographer to aim at the subject through the taking lens. In the camera, the photographic system (shake correction) lens and the finder system lens where the photographer checks the subject are dedicated, so the operation of the image stabilization system could not be known through the finder (of course, the finder system also If you install a dedicated correction optical device, you can know the state of shake correction, but doing so increases the cost and cost of the camera), so you can shoot without checking the operating status of the image stabilization system. As a result, shooting may be performed without sufficient shake correction. Furthermore, despite the fact that the camera was equipped with a new function called an anti-vibration system, it was also unsatisfactory that the user could not be persuaded. With respect to this point as well, the above-mentioned problem can be solved while maintaining the compactness of the camera by providing the camera with a finder optical device capable of image stabilization display as shown in FIG.
[0160]
Furthermore, the addition of an anti-vibration system requires the user to perform an operation for that purpose, and the anti-vibration system also outputs information such as the anti-vibration state to the user. There is a risk that the camera will be cumbersome and difficult to understand, but it will automatically decide whether to use the anti-vibration system and display how much the shake is moving in which direction during shake correction. Since it is configured to be recognized, the above-mentioned drawbacks can be solved.
[0161]
(Second Embodiment)
FIG. 17 is a block diagram showing the circuit configuration of the camera according to the second embodiment of the present invention. The difference from FIG. 11 is that the output signal of the prediction
[0162]
FIG. 18 is a side view of a camera according to the second embodiment of the present invention, which includes a
[0163]
In general, the force for pressing the release operation member 303 (the force in the direction of the arrow 703) is slow and weak, but a strong force may be applied in the direction of the
[0164]
The occurrence of this shake can be predicted by looking at the timing of the s1 signal generated by half-pressing and the s2 signal generated by full-pressing in the first embodiment described above. I tried not to do it.
[0165]
However, the waveform of a large shake in the direction of the
[0166]
FIG. 19 shows a
[0167]
Therefore, if the hand movement waveform is stored in the predicted
[0168]
FIG. 20 is a drawing that shows the vibration when the
[0169]
Then, an optimal straight line is selected according to the shutter speed, the release time lag, and the focal length of the camera. For example, when the shutter speed is fast (ta in FIG. 20 is fixed, tb is shifted to the left side of the drawing), the
[0170]
When the focal length of the lens changes, even if the amount of camera shake applied to the camera is the same (for example, 0.2 degrees as an angle), the amount of image shake on the film image plane will be different (even with the same camera shake amount, Zoom Tele is more effective than Zoom Wide). The runout will increase.) Therefore, the slope of the straight line in FIG. 20 is also changed by the focal length of the lens (the slope of the straight line is tight in Zoom Tele).
[0171]
The output of the prediction
[0172]
If the correction
[0173]
Since the operation until the
[0174]
The flowchart in FIG. 21 is different from the flowchart in FIG. 13 in that
[0175]
That is, when it is determined in
[0176]
Thereafter, in
[0177]
Therefore, the time from step # 431 to the shutter opening / closing of
[0178]
By following such a flow, large shake applied to the camera by the release operation can be predicted and corrected, and when a large shake occurs by the release operation as in the first embodiment, the shake correction is performed. It is possible to improve the image accuracy compared to stopping the image. However, it is impossible to correct a normal shake applied to the camera at the time of exposure (not a large shake applied to the camera by a single press operation of the
[0179]
As described above, the anti-vibration system is controlled by the difference between the half-pressing time and the full-pressing operation time of the
[0180]
Accordingly, it is possible to correct a large shake that occurs when the release operation is messy, and to improve the image accuracy.
[0181]
(Third embodiment)
As described in the first embodiment, since the
[0182]
Therefore, if this error output is also predicted and offset with the error of the
[0183]
FIG. 22 is a flowchart showing the operation of the third embodiment of the present invention based on such a concept. What is different from FIG. 21 is that
[0184]
In
[0185]
As described above, shake correction is performed by adding the predicted target value to the target from the shake detection sensor (changing the shake correction operation mode), so large shake that occurs when the release operation is messy is also corrected. Thus, the image accuracy can be further improved as compared with the second embodiment.
[0186]
(Fourth embodiment)
In the first embodiment, the image stabilization system is always turned on at the time of shooting. However, in the camera according to the fourth embodiment that performs the operations shown in FIGS. Shake correction can be prohibited during shooting. This is to enable photographing (for example, panning) that intentionally causes camera shake. The configuration of the camera is the same as that shown in FIGS.
[0187]
In FIG. 18,
[0188]
FIG. 23 and FIG. 24 are flowcharts showing operations based on the above concept. The difference from the first embodiment shown in FIG. 12 and FIG. 13 is that
[0189]
Here, in
[0190]
on the other hand,
[0191]
When it is determined in
[0192]
Thus, even in a camera having a configuration in which the photographer can freely turn on and off the image stabilization system, the mobility of the camera is not impaired.
[0193]
As described above, it is equipped with an anti-vibration prohibition switch (or anti-vibration changeover switch) that selects use or non-use of the anti-vibration system. The shake correction is stopped and the shake detection sensor is operated. When it is selected that the anti-vibration system is not used, the anti-vibration display is not performed, but the shake detection sensor is operated.
[0194]
Thereby, even in a camera system in which the photographer can select on / off of the image stabilization, the mobility of the camera can be improved.
[0195]
(Fifth embodiment)
In the second to fourth embodiments described above, countermeasures against the large shake associated with the quick release operation of the release operation member have been taken by making the correction optical device predictively correct. Such a shake can be dealt with not only in the image stabilization system but also in the camera sequence.
[0196]
The simplest way to prevent the failure photograph from being made against a large shake caused by a single press operation of the release operation member is to lock the release as in the first embodiment. In addition to this, as shown in FIG. 19, the large shake caused by the single press operation of the release operation member is settled as time passes. Therefore, when such a shake occurs, it is also possible to take measures against image deterioration by shifting the release timing (extending the release time lag) until a large shake is settled.
[0197]
FIG. 25 is a flowchart of the main part of a camera sequence based on such a concept, and this will be described below as a fifth embodiment of the present invention.
[0198]
24 is different from the flowchart of FIG. 24 in the fourth embodiment in that
[0199]
The release time lag is not extended when the release operation member is pressed at once and the anti-vibration prohibition switch is on. This is because, when the photographer selects the image stabilization off, there are many cases where the quickness is required. In such a case, it is better not to extend the release time lag.
[0200]
As described above, it is possible to know the state of the shake by looking at the timing of the release operation, and to prevent image deterioration with a simple configuration in which the release time lag of the camera is changed based on the state.
[0201]
(Sixth embodiment)
In the first to fifth embodiments described above, when it is determined that the image stabilization is not necessary (in the second to fourth embodiments, the shake correction is automatically turned off at the shutter speed or the like, in the fourth embodiment, , Who added the will of the photographer) described a configuration that does not perform shake correction during shooting. In these embodiments, an image stabilization system that performs shake correction only during exposure has been described. However, there are cameras (cameras that perform distance measurement and photometry with a TTL optical system) that can benefit from shake correction before exposure. In such cases, before shooting (during distance measurement and photometry) It is preferable that the shake correction is performed (even if the photographer performs the image stabilization off operation).
[0202]
FIG. 26 is a flowchart showing the operation of the part relating to image stabilization in such a camera. This flow starts when the release operation member of the camera is half-pressed (s1 signal generation). It is assumed that the circuit configuration of the camera is the same as that shown in FIG. 11, and that the camera has the
[0203]
In
[0204]
In
[0205]
In
[0206]
In this way, shake correction is performed until shooting starts even when image stabilization is turned off, so that the accuracy of photometry, distance measurement, etc. can be improved. In some cases, only the shake correction is stopped only at the time of photographing (while the shake detection sensor or the like is kept operating), so that the shake correction start state can be immediately restored.
[0207]
(Correspondence between Invention and Embodiment)
In each of the above embodiments, the
[0208]
The above is the correspondence between each configuration of the embodiment and each configuration of the present invention. However, the present invention is not limited to the configuration of the embodiment, and the functions shown in the claims or the embodiment It goes without saying that any configuration may be used as long as the function of the can be achieved.
[0209]
(Modification)
Although the present invention is described as being applied to a compact camera, it can also be applied to a single-lens reflex camera, a digital camera, or a video camera.
[0210]
Further, the first operating means and the second operating means are assumed to be a two-stage pressing type release operating member. But this It is not limited and may be an independent operation member.
[0211]
Furthermore, the present invention may be configured by appropriately combining the above embodiments or their techniques.
[0212]
【The invention's effect】
As explained above, according to the present invention, Even if a large shake is added, the shake can be corrected to prevent image deterioration. .
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a perspective view showing an example of a mechanical configuration of a vibration gyro provided in a compact camera according to each embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a block diagram showing a signal processing system of the vibration gyro shown in FIG.
FIG. 3 is a perspective view showing an example of a finder display device of a compact camera according to each embodiment of the present invention.
4 is a diagram illustrating the lighting timing of an LED for realizing an image stabilization display in the finder display device of FIG. 3; FIG.
5 is a diagram showing an example of display in the finder in the finder display device of FIG. 3. FIG.
6 is a block diagram showing a signal processing system of a finder display device having the image stabilization display function of FIG. 3;
7 is a flowchart showing an operation when performing image stabilization display using the signal processing system of FIG.
FIG. 8 is a perspective view showing an example of a mechanical configuration of a correction optical device provided in the compact camera according to each embodiment of the present invention.
9 is an enlarged side view showing details of a feed screw portion fixed to the output shaft of the motor shown in FIG. 8 and a modified example thereof. FIG.
10 is an enlarged perspective view showing a mechanism portion for moving the lens holder by the motor of FIG. 8. FIG.
FIG. 11 is a block diagram showing a circuit configuration of the compact camera according to the first embodiment of the present invention.
12 is a flowchart showing a part of a series of operations of the camera of FIG.
13 is a flowchart showing a continuation of the operation of FIG.
14 is a flowchart for explaining in detail a part of performing a release lock until the output of the shake detection sensor is stabilized in the camera of FIG. 11;
FIG. 15 is a flowchart for mainly explaining an operation part when the image stabilization system is not used in the camera of FIG. 11;
16 is a diagram showing the relationship between the camera sequence of FIG. 11 and the image stabilization system.
FIG. 17 is a block diagram showing a circuit configuration of a compact camera according to a second embodiment of the present invention.
18 is a side view of the camera of FIG.
FIG. 19 is a diagram illustrating a camera shake waveform applied to the camera of FIG. 17;
20 is an enlarged view showing a shake when the release operation member of the camera of FIG. 17 is pressed at a stroke.
FIG. 21 is a flowchart showing the operation of the main part of the compact camera according to the second embodiment of the present invention.
FIG. 22 is a flowchart showing operations of main parts of a compact camera according to a third embodiment of the present invention.
FIG. 23 is a flowchart showing a part of a series of operations of the compact camera according to the fourth embodiment of the present invention.
24 is a flowchart showing a continuation of the operation of FIG.
FIG. 25 is a flowchart showing an operation of main parts of a compact camera according to a fifth embodiment of the present invention.
FIG. 26 is a flowchart showing operations of main parts of a compact camera according to a sixth embodiment of the present invention.
FIG. 27 is a perspective view showing a compact camera equipped with a conventional vibration isolation system.
[Explanation of symbols]
11 vibrator
12 Magnet
20 coils
21 Photo reflector
41 Light source
42 Mask
43, 44 Vibration detection sensor
45, 46 Imaging lens
53 Anti-vibration index
81 MPU
84 LED
85 Drive circuit
86,88 shake detection sensor
87,89 Position detection sensor
201 Lens holder
202 Correction lens
203 ground plane
206,210 motor
207, 211 Feed screw
208 nut
209, 213 Spring
301 Camera microcomputer
303 Release operation member
311 Correction optical device
312 Shake correction sensor
313 Display device
134 Predictive quantity generation circuit
Claims (5)
前記第1の操作手段と前記第2の操作手段の操作時間差により、前記防振装置を制御する防振制御手段を備え、
該防振制御手段は、前記第1の操作手段と前記第2の操作手段の操作時間差が予め定められた時間内のときは、前記防振装置による振れ補正の作動様式を変更して、予め記憶されている振れ補正の予測目標値を用いて振れ補正を行わせ、
前記振れ補正の予測目標値は、前記第1の操作手段と前記第2の操作手段の操作状態により該カメラに引き起こされる振れに基づいて予め求められていることを特徴とするカメラ。In a camera having an image stabilizer for correcting shake, a first operating means for starting a shooting preparation operation, and a second operating means for starting a shooting operation,
An anti-vibration control unit for controlling the anti-vibration device according to an operation time difference between the first operation unit and the second operation unit ;
The anti-vibration control means changes the operation mode of shake correction by the anti-vibration device when the operation time difference between the first operation means and the second operation means is within a predetermined time, Let the shake correction be performed using the predicted target value of shake correction stored,
The predicted camera shake correction target value is obtained in advance based on a shake caused to the camera by an operation state of the first operation means and the second operation means .
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