JP3792775B2 - 涙道挿管器具 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
この発明は、涙道閉塞や涙道の炎症や結膜炎や角膜炎やぶどう膜炎やドライアイや緑内障の治療のための涙道内挿管器具に関する。
【0002】
【従来の技術】
図1に示すように、涙液は涙腺19から分泌され、涙道を通って下鼻道に排出される。涙道は、上涙点11、下涙点12、上涙小管13、下涙小管14、総涙小管15、涙嚢16、鼻涙管17からなり、鼻涙管17の下端は下鼻道に開いている。緑内障の治療に用いられているピロカルピンなどの点眼薬は、涙道を通ってすぐに排出されてしまうのが問題となっており、この排出を抑えるために、点眼後数分間、上涙点11、下涙点12を指で圧迫することも行われている。
【0003】
点眼されたピロカルピンなどの薬物はまず涙液と混合されるが、この時点で、角膜と眼瞼の間のスペースを超過した薬液は、眼外に涙と共に流れ去る。また超過した薬液の一部は、涙道を通り、鼻腔へ向けて流れ去る。
【0004】
眼に残留した薬物は涙液で希釈され、指数関数的に薬物は消失してゆき、その半減期は3〜8分と報告されている。たとえば Mishima et al:Determination of tear volume and tear flow. Invest Ophthalmol 5:264,1966.を参照。さらに点眼された薬物は、角膜を通して角膜と水晶体の間のスペースにある眼房水に流入するが、その量は極めて少ない。緑内障は角膜と水晶体間を占める眼房水の慢性的な流出入異常が原因である。そのため治療薬は角膜を通過して持続的に眼房水に流入するのが望ましい。たとえば川口健夫、他『眼粘膜投与剤形とそのメカニズム』薬局39:1287,1988.を参照。
【0005】
点眼投与は、決して理想的な薬物投与方法とはいえない。とくに、点眼した薬物が眼内に移行し、所期の治療効果を発揮することを目的とする場合、点眼された薬物のうち、眼内にはわずかに数パーセントが移行するにすぎないこと、さらに眼内に移行した薬物濃度は15〜60分後に最高値に達した後、時間とともに指数関数的に減少する。奏効器(effector site)の薬物濃度がある程度以下に低下すると、薬物の治療効果が失われる。点眼された薬物の眼内移行量は、一般に投与量に依存する。点眼により投与した薬物の治療効果をある程度持続させるためには、効果を得るのに必要最小量をはるかに越えた多量を一度に投与すること(overdosing)が必要である。さらに、眼内薬物濃度が治療効果を発揮するには、不十分なレベルに低下した少量投与状態(underdosing)で再び多量の薬物投与(overdosing)を行うのが、現在われわれが行っている点眼療法である。点眼療法は、必要量をはるかに越えた薬物投与を行っていることから、不経済であるのみならず、薬剤の局所的ならびに全身的副作用の発生の危険性が大きいこと、少量投与(underdosing)の期間は、十分な治療効果が得られないこと、患者自身が点眼を行うことから、患者の自発的な協力(compliance)に依存するところが大きいこと、などの短所をもっている。たとえば北澤克明『Ocusertの効果と使用法』眼科26:925−928,1984.を参照。
【0006】
たとえば塩酸ピロカルピンの点眼剤は眼圧降下作用があるため、緑内障治療薬として古くから用いられているが、実際に実施可能な6時間ごとの点眼が一般に行われている。この方法では眼前房内ピロカルピン濃度の振幅はきわめて大きい。これはある程度の効果持続時間をもたせるためには多量投与(overdosing)がやむを得ないことに基づく。多量投与(overdosing)はピロカルピンの眼圧降下作用を増強させるが、同時に副作用も増強させる。ピロカルピンの副作用としては、近視化、縮瞳による暗黒感がある。毛様体筋を収縮させるため近視となり、遠方が見えにくくなる。若年者では眼鏡補正の必要なこともある。また、縮瞳をおこすため、患者は暗黒感を訴えるようになり、夜間の車の運転が困難となる。また白内障患者ではとくに視力低下が強められる。さらに、点眼したものが涙道を経て鼻腔へ排出され、粘膜から吸収されるが、これによって発汗、唾液分泌増加、嘔吐、下痢などの全身的副作用があげられる。たとえば新家 真『オキサート眼科用治療システム』日本臨床47:1357−1362,1989.を参照。
【0007】
以上のように、治療効果を持続させるためには有効量以上の頻回の点眼が必要であり、持続的な望ましい眼圧を維持することが困難であった。ピロカルピンの副作用を軽減するために考えられたのが図2に示すオキュサート(Ocusert)25である。オキュサート25は米国のALZA社により開発された薬物投与システムで、米国では1974年より、日本では1981年より(藤沢薬品から)市場提供されている。図2に示されるように、オキュサート25は楕円形の高分子膜21と辺縁部の白色の支持体24と薬物貯蔵部22からなる。高分子膜21と白色の支持体24はエチレンビニルアセテート共重合体でできている。薬物貯蔵部22はピロカルピンコア22で、これは塩酸ピロカルピンとアルギン酸を囲んだ製剤である。高分子膜21は薬物放出調節膜21として働き、結膜に1回挿入するだけで、1週間にわたって涙液中に少しずつピロカルピンを放出する。エチレンビニルアセテート共重合体は化学的にはポリエチレンに類似し、透明な柔軟性膜を構成し、物質に対して選択的な透過性を有する。酸化チタン(TiO2 )は白色顔料で支持体24にしみ込まされている。先述のアルギン酸は海草より分離された粘性物質で、ピロカルピンの担体として使われている。オキュサート25にはP−20とP−40の2種類がある。オキュサートP−20は1週間にわたり涙液中に1時間につき20μmの割合で、P−40は1時間につき40μmの割合で塩酸ピロカルピンを放出する。オキュサートP−40の膜にはピロカルピンのエチレンビニルアセテート共重合体膜21よりの放出性を高めるためにジ(2−エチルヘキシル)フタレート(2)2mgが加えられている。たとえば鈴木徳治『製剤の進歩による新しい薬剤』内科49:696−701,1982.参照。
【0008】
オキュサート25は従来の点眼剤に比べ、挿入が週1回でよいので、1日に数回の点眼の煩わしさが避けられる。これによれば就寝時の眼圧コントロールが可能である。オキュサート25は眼内薬物量を一定に保つことが不可能な点眼剤と異なり、一定の有効薬物量を維持し、安定した眼圧調節効果を示す。それにより、塩酸ピロカルピンの投与による縮瞳などの副作用を避けられる。薬物の総投与量は点眼剤に比べてはるかに少ない。このような利点を有しているが、しかし、オキュサートは後述の諸問題があり、普及するに至らず、わが国においては1994年3月頃からほとんど使用されなくなっている。
【0009】
ドライアイは涙腺19から分泌される涙液量が少ないために起こる病気で、涙液が涙道に排出されてゆくのを防止するために、上涙点11、下涙点12を焼灼して塞いだり、涙点プラグで塞いだりすることが行われている。また涙道内にシリコーンチューブを留置する方法は、涙道閉塞の治療のために有効な治療法である。しかし、クロフォード法に代表される従来のシリコーンチューブ留置法においては、その挿入方法が難しく、留置されたシリコーンチューブに十分な安定性がないため、一般には普及していない。従来のシリコーンチューブはチューブの中央部の柔軟性が不十分であった。したがって、その中央部をピンセットで持ち上げても逆U字型に強く折れ曲がることがなかった。このチューブの中央部分の弾力性が涙道内の不安定性の一因となっていた。またクロフォード法ではチューブの先端を鼻腔内で結び、鼻涙管下端の開口部の大きさより大きな結び目をつくり、そのまま放置する構成になっていた。しかし、鼻涙管下端の開口部の大きさを確認することは困難である。また結び目が鼻涙管下端の開口部より小さいときは、結び目が上方に移動して涙嚢内に入ってしまう難点もあった。涙小管の径が非常に小さいため、一度涙嚢に入った結び目を抜去することは非常に困難であった。
【0010】
そこで、本発明者は、全長が80〜130mmであり、中央部の20〜40mmの部分が細くしなやかになったチューブを発明した。このチューブは中央部が細くかつしなやかで、その両端が太く硬めになっていて、中央部を持ち上げると重力で楽に逆U字型に湾曲する構成になっている。したがって、このチューブは従来のシリコーンチューブと比較して安定性が格段に優れていて抜け出しが起こることは非常にまれである。また、このチューブは両端が盲端となっていて、消息子を挿入する切れ目を有するので、涙道内への挿入も容易である。さらに抜去も容易にできる等の利点も有している。本発明者はこのチューブを100例以上の涙道閉塞の症例に適用したが、涙道内での安定性がよく、抜け出しがまれであることが確認されている。また、このチューブはドライアイや緑内障の治療の一助として、涙道を塞いだり狭くしたりするためにも有用であることを確認している。また従来の涙点プラグにおいては、その安定性が悪いため抜け出したりすることが多く、涙点プラグの先端の刺激で涙小管閉塞を起こすことが多かったが、涙点プラグの代わりにこのチューブを用いると、抜け出したり涙小管閉塞を起こしたりすることはまれである。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、一般にチューブの両端は涙道の働きによって鼻腔の方に引っ張られる。このため図3に示すように、チューブ中央部の細くしなやかな部分40が涙点や涙小管に食い込んで、涙点や涙小管に裂傷41が生じる場合があった。裂傷は涙点に触れるチューブの中央部が細く硬いほど生じ易い。チューブ中央部が比較的太くても、その材質が軟らかすぎる場合には、チューブ中央部は引っ張られ、細く硬くなってしまうため、裂傷41が生じ易い。またチューブの中央部を形成する材質が軟らかすぎる場合には、その中央部をピンセットでつまんで持ち上げたとき、チューブが強い逆U字型になるが、そのようなチューブを使用すると裂傷41が生じやすい。また、図4に示すように、チューブ挿入時に、チューブの先端部の壁42が消息子91の先端93で突き破られることがまれでなく、このようなことはチューブの壁をつくる材質の硬度が小さいほど、またその肉厚が薄いほど起こりやすい。また涙道にチューブを留置すると感染が起こりやすくなる。
【0012】
図2に示すオキュサート25はコンタクトレンズのように眼に入れて使用するが、オキュサート25による眼表面に対する刺激で患者は異物感、充血、流涙、眼脂、眼痛を訴えることや、オキュサート25の挿入や除去に際しては取り扱いが難しいことや、オキュサート25が頻回に脱落したり紛失したりすることや、患者がオキュサート25の脱落に気づかずにいることがあるため、投薬されない状態が続くことや、オキュサート25が脱落していないのに脱落したと思い、2個挿入してしまうことがあることが問題となっている。たとえば中島 章『時効型眼科用剤』臨床と薬物治療8:516−519,1989.を参照。以上のオキュサート25のかかえている問題は、いずれもオキュサート25が眼表面において固定されておらず、コンタクトレンズのように動きやすいということに基づいている。
【0013】
このような従来技術の問題点に鑑み、本発明は涙道内での安定性が良く、涙道内への挿入が容易であって、留置後に涙点や涙小管に裂傷や感染が生じる恐れがなく、消息子でチューブが破れる恐れがないようにすることを目的としている。
【0014】
本発明の別の目的は、涙道閉塞や涙道の炎症やドライアイや緑内障の治療のためのドラグデリバリーシステムとしても利用できる涙道内挿管器具を提供することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前述の2つの目的の少くとも一方を達成するために、請求項1〜4のいずれか1項に記載の涙道挿管器具を要旨としている。
【0016】
たとえば、本発明の器具は左右対称形の2つの端部材51と、それら2つの端部材51の間に配置される1つの中央部材50と、2つの端部材51の各々を中央部材50に連結する2つの連結部材71から構成されている。各端部材51は、消息子91を挿入するための2つの切れ込み55を有している。端部材51はパイプ材で形成され、その終端が盲端53になっている。連結部材71は端部材51や中央部材よりしなやかで、連結部材71の外径は端部材51や中央部材50の外径よりも小さくなっている。そして、中央部材50に薬物放出装置25を装着したり、中央部材50や端部材51に薬物を含ませたりして、涙道閉塞の治療のためのステントとしてばかりでなくドラグデリバリーシステムとしても利用でき、さらにドライアイの治療のための涙点プラグの代わりに使用できる。
【0017】
【実施例】
以下、図面を参照して、本発明の涙道挿管器具の実施例を説明する。
【0018】
図5と図6と図7は、本発明による涙道挿管器具(以下、単に挿管器具という)を示しており、図5と図6は断面図、図7はその外形を示す斜視図である。挿管器具は両側に配置される2つの端部材51と2つの端部材の間にある1つの中央部材50と端部材51と中央部材50を連結する2つの連結部材71から構成されている。中央部材50と連結部材71はシリコーンゴム製で、この実施例では端部材51もシリコーンゴムから成っている。端部材51の終端部53(1mm)は盲端になっている。また端部材51の中央寄りの端の部分には、消息子91を挿入するための小さな切れ込み55が形成されている。切れ込み55は軸芯方向に平行に形成されている。消息子91を切れ込み55から盲端まで挿入して、消息子91を利用して挿管器具を涙道内に留置するのである。この実施例では、連結部材71の外径は端部材51や中央部材50の外径より小さくしなやかで、図5に示すように中実のロッド、または図6に示すようにパイプ状になっている。さて挿管器具の材料としては、しなやかさと強度が必要とされる。強度的には涙道内への留置操作で加わる引っ張り力、留置後に働く引っ張り力、抜去の際の引っ張り力等に耐え得る強度が必要である。一方、しなやかさの点では、留置操作が円滑に行え、留置後の涙道内での安定性が得られるだけのしなやかさが必要である。このような引張強度としなやかさの条件に加えて、人体に無害であることも重要である。このような観点から、挿管器具に適する材料として引っ張り強さ等の強度も増大する傾向にある。連結部材71と端部材51と中央部材50のしなやかさは、例えばJISで定められたショア硬さで評価できる。ショア硬さは硬度計デュロメーター(Durometer)で計測され、単位はshore A(JIS)である。ショア硬さの数値が大きいほど硬さもより一層硬くなる。
【0019】
連結部材71と端部材51と中央部材50の硬さ(しなやかさ)について述べる。連結部材71はショア硬さが20〜80(shore A(JIS))であるが、望ましくは40〜80(shore A)、最適には50〜60(shore A)の範囲に設定できる。端部材51のショア硬さが60〜80(shore A)であるが、望ましくは70〜80(shore A)、最適には75〜80(shore A)の範囲に設定できる。涙道再建用として用いるときは、中央部材50はショア硬さが20〜80(shore A)であるが、望ましくは50〜80(shore A)、最適には60〜75(shore A)の範囲に設定できる。一方、中央部材50に薬物を含ませ緑内障治療用のドラグデリバリーシステムとして用いるときは中央部材50は軟らかい方がよいため、ショア硬さが20〜50(shore A)であるが、望ましくは30〜50(shore A)、最適には35〜40(shore A)の範囲に設定できる。
【0020】
次に、挿管器具及び各部材の長さについて述べる。挿管器具の全長は一般に50〜130mmであるが、望ましくは90〜120mm、最適には95〜110mmの範囲に設定できる。また、端部材51の長さは10〜60mmであるが、望ましくは30〜45mm、最適には33〜40mmの範囲に設定できる。また中央部材50の長さは15〜35mmであるが、望ましくは20〜30mm、最適には23〜28mmの範囲に設定できる。また連結部材71の長さは2〜10mmであるが、図5に示すように連結部材71の外径は端部材51や中央部材50の内径(b)と同じ大きさで、連結部材71の両端60の各々を端部材51や中央部材50に挿入し、シリコーン糊で接着する。連結部材51の接着部分61、62(h、f)の長さは1〜10mmで、望ましくは1〜5mm、最適には1〜3mmである。この場合、連結部材71の外面に現れている部分(g)の長さは0.5〜3mmであるが、望ましくは0.5〜1.5mm、最適には0.7〜1.0mmの範囲に設定できる。
【0021】
次に、各部材の外径、内径、肉厚について述べる。端部材50の外径(s)、内径(t)、肉厚(c、y)は各々、0.6〜1.2mm、0.3〜0.6mm、0.2〜0.5mmであるが、望ましくは各々、0.9〜1.1mm、0.4〜0.5mm、0.25〜0.4mm、最適には各々0.95〜1.0mm、0.4〜0.48mm、0.25〜0.3mmの範囲に設定できる。一方、中央部材50の外径(s)、内径(t)、肉厚(u)は、0.6〜1.5mm、0.3〜0.6mm、0.2〜0.8mmであるが、望ましくは各々、0.9〜1.3mm、0.4〜0.5mm、0.25〜0.5mm、最適には各々0.95〜1.0mm、0.4〜0.48mm、0.25〜0.3mmの範囲に設定できる。また連結部材71の外径は端部材51や中央部材50の内径(b、t)と同じで、0.3〜0.6mmであるが、望ましくは0.4〜0.5mm、最適には0.4〜0.45mmの範囲に設定できる。
【0022】
図5に示す盲端部53の先端の長さ(e)は0.2〜2mm、望ましくは0.3〜1.5mm、最適には0.4〜0.7mmである。また盲端部53の内腔の長さ(d)は0.2〜1.5mm、望ましくは0.3〜1.0mm、最適には0.4〜0.7mmの範囲に設定できる。
【0023】
図8は図5、6と同じ外形であるが、中央部材50と端部材51と連結部材71が接着部分のない一体構造のものである。
【0024】
図9の実施例は、中央部材50、端部材51、連結部材71が一体構造になっており、中央部材50はパイプ状ではなく、中実のロッドとなっている。
【0025】
図10は図5、図6、図7、図8および図9に示した実施例の実施時の状態を示す概略図である。図10で示すように、端部材51につけられた小さな切れ目55から消息子91を盲端となっている端部材の終端53まで挿入し、消息子91の把持部92をもって上涙点11や下涙点12から総涙小管15、涙嚢16、鼻涙管17を経て下鼻道まで端部材の終端53を挿入する。
【0026】
図11は図5、図6、図7、図8、図9および図10に示した実施例の涙道内における留置状態を示した概念図である。
【0027】
図5の実施例の製造方法を説明する。まず、前述した寸法及び硬さを有する中央部材50と端部材51と連結部材71を準備する。連結部材71の両端60を端部材51の開放端61と中央部材の端62に挿入し、シリコーン糊で接着する。中央部材50の両端62と端部材53の開放端61は連結部71になめらかに移行するようにエッジを削り、段差をなくする。次に、端部材の開放端の近くに軸芯方向に沿って0.3〜0.7mmの切れ目55を形成する。さらにセンタリングに便利なように、挿管器具の中央部にセンタ印59を設ける。センタ印59で挿管器具が涙道内に正しく挿入されたかどうかを確認することができる。図9に示すように、上下涙点の間にセンタ印59がくるように留置を行えばよい。また盲端53から10mmの部分にも印57を設ける。印57は挿管器具挿入時の目安として利用するためのもので、大体10mmの涙小管の長さに合わせて設けると都合がよい。
【0028】
図12の実施例は、盲端部53は亀頭状に厚肉になっており、亀頭状部の最大径(m)は1.05〜1.25mmで、望ましくは1.05〜1.2mm、最適には1.08〜1.12mmの範囲に設定できる。亀頭状部53の肉厚(n)は0.2〜0.5mmであるが、望ましくは0.25〜0.45mm、最適には0.3〜0.4mmである。亀頭状部53の先端の長さ(e)は0.2〜1.5mmであるが、望ましくは0.3〜1.0mm、最適には0.4〜0.6mmである。亀頭状部53の中央の長さ(d)は0.2〜1.5mm、望ましくは0.3〜1.0mm、最適には0.4〜0.7mmである。また亀頭状部53の他端の長さ(q)は0.2〜20mm、望ましくは0.3〜5mm、最適には0.5〜3mmである。
【0029】
図13はさらに他の実施例で、図12の実施例と同じ外形のものを涙道内に挿入した状態を示す概念図であるが、中央部材50の中央部30に薬物を含ませている。
【0030】
図14はさらに他の実施例を示すもので、中央部材50の外径が端部材51の外径より小さく、連結部材71の外径より大きなパイプ材で形成されているが、端部材51と連結部材71は図5に示した実施例と同じ範囲に設定でき、中央部材50の外径、内径、肉厚は各々、0.4〜1.0mm、0.3〜0.6mm、0.1〜0.35mmであるが、望ましくは各々、0.5〜0.9mm、0.4〜0.5mm、0.15〜0.25mmで、最適には各々、0.6〜0.8mm、0.4〜0..48mm、0.18〜0.23mmの範囲に設定できるが、中央部材50のしなやかさについては、図5に示した実施例と同様の範囲に設定できる。
【0031】
図15はさらに他の実施例の断面図で、図14に示した実施例と同じ外形を示すが、中央部材50がパイプ材でなく中実のロッドで形成されている。
【0032】
図16は図14と図15に示した実施例の外形を示す斜視図である。
【0033】
図17はさらに他の実施例を示す断面図で、盲端部53が亀頭状に厚肉になっており、さらに厚さ0.05〜0.2mmのステンレス94で補強しているが、その点を除くと外形は図16に示したものと同じである。
【0034】
図18はさらに他の実施例の断面と、その最適な1例の寸法と硬さを示す図であるが、中央部材50は端部材51より小さい外径のパイプ材で形成されており、中央部材の中央部に連結部材71と同じ直径の中実のロッド72が介在し、中央部材50が左右の2つに分かれている。ロッド72の長さは2〜6mmで、望ましくは3〜5mm、最適には3.5〜4mmに設定できる。ロッド72と中央部材50の移行部63は1mmで傾斜をなしてなめらかに移行している。
【0035】
図19はさらに他の実施例を示す断面図で、図18に示した実施例の中央部材50の部分をパイプ材でなく中実のロッドとしたもので、盲端部53は図17で示したようにステンレス94で補強している。
【0036】
図20は図18と図19に示した実施例の外形を示す斜視図である。
【0037】
図21はさらに他の実施例を示しているが、中央部材50と端部材51はパイプ材で形成され、中央部材50の外径は端部材51と同じで、中央部材50の中央部に連結部材71と同じ直径の中実のロッド72が介在し中央部材50が左右の2つに分かれ、ロッド72と中央部材50の境界部63は長さ1mmで段をなさないようになめらかに移行している。
【0038】
図22はさらに他の実施例であるが、外形は図20に示した実施例と同じであるが、中央部材50がパイプ材でなく中実のロッドでできている。
【0039】
図23は図21と図22の外形を示した斜視図である。
【0040】
図24は図21と図22に示した実施例の実施時の状態を示す概略図であるが、小さな切れ目55から盲端53まで消息子91が挿入されている。
【0041】
図25は図21と図22に示した実施例を涙道内に挿入した状態を示す概念図である。図26はさらに他の実施例で、図25に示した端部材51の鼻涙管の中の部分31に薬物を含ませている。
【0042】
図27はさらに他の実施例で、中央部材50の外径は0.9〜1.4mmで、望ましくは1.0〜1.35mmで、最適には1.1〜1.3mmの範囲に設定できるが、その中央部材50の外径は端部材51の外径より0.1〜0.3mm大きなパイプ材で形成されており、中央部材50の中央に介在するロッド72により左右に分かれている。中央部材50はパイプ材の代わりにハニカム構造や図28に示すように中実のロッドでもよい。
【0043】
図29はさらに他の実施例で、図27と図28に示した実施例と同じ外径のものをを涙道内に挿入した状態を示す概念図であるが、上涙小管13、下涙小管14、総涙小管15の中にある中央部材50の部分32に薬物を含ませてある。
【0044】
図30に示すように、薬物放出装置25は薬物コア22である薬物貯蔵部22と薬物放出膜21と支持体24からなる。緑内障治療のための薬物放出装置25は従来のオキュサート25と同じ構造であるが、オキュサート25の1/2から1/3の大きさであり、図37に示すように支持体24に巻きぐせをつけてあり、チューブの中央部材50の中央に着脱できるようになっている。とくに図20と図23に示した外形を有するものは、中央部材50が左右の2つに分かれており、図31と図32に示すように、薬物放出装置25を巻きつけるのに適している。すなわち図30に示した薬物放出装置25の大きさは 2×4.5mm〜3×7mmで、薬物放出膜21はエチレンビニルアセテート共重合体からなる高分子膜からなり、辺縁部の支持体24もエチレンアセテート共重合体からなる。薬物貯蔵部22にはオキュサート25と同じくピロカルピンコアが含まれるが、塩酸ピロカルピンとアルギン酸を含んだ製剤である。オキュサート25と異なり、本発明における薬物放出装置25においては、支持体24を白色顔料で染める必要はなく、ピロカルピンコアの代わりに他の薬物コアの薬物放出装置25を取り付けたものも使用される。また両端部材51の全体、中央部材50の全体、連結部材71に薬物を含ませたものも薬物放出装置として使用される。
【0045】
【発明の効果】
本発明の好適な涙道挿管器具によれば、連結部材71の外径が中央部材50や端部材51より小さくなっているので、その中央部をピンセットで持ち上げると逆U字型になるが、強い逆U字型ではなく適度な逆U字型になるため、留置後に涙点や涙小管に裂傷が生じる恐れは極めて小さい。また中央部材50は従来のものより10〜20(shore A)ほど硬くなっており、引っ張られても細くなりにくいため、留置後に涙点や涙小管の裂傷が起こりにくい。また連結部材71は端部材51や中央部材50よりも細くしなやかになっているため涙道内での安定性が高く、留置後のトラブルが非常に少ない。また端部材51は硬い材質でできており、消息子91により突き破られることが少なくなった。さらに端部材51の盲端53を厚肉にして亀頭状とすることで、消息子91で突き破られることが一層少なくなった。また、さらに盲端部53をステンレス94で補強することにより、消息子91による突き抜け事故の恐れがなくなった。補強材94としてはステンレスだけでなく他の金属やプラスチックの補強材94でもよい。また中央部材50の外径が端部材51の外径と同じか、それより太いものは、涙点プラグの代わりに使用することができる。さらに中央部材50に緑内障薬をしみ込ませることにより、緑内障のためのドラグデリバリーシステムとして利用できる。
【0046】
ドラグデリバリーシステムとして中央部材50の太いものに薬物を含ませたものを使用すると、中央部材50が上下涙小管を塞ぐので、中央部材50に含ませている緑内障薬が放出されても涙液に含まれた薬物が涙道に流れてゆかないので、薬効は増大される。さらに端部材51に薬物を含ませることにより涙嚢や鼻涙管に対するドラグデリバリーシステムとして利用できる。中央部材50や端部材51に抗生物質や抗菌剤を含ませたものを涙道閉塞の治療のための涙道ステントとして使用すると、感染の予防や治療を同時に行うことができるので、治療効果は増強される。また中央部材50や端部材51に5−FUなどの抗腫瘍剤を含ませたものを涙道閉塞の治療に用いると、抜去後に再閉塞が起こりにくくなる。中央部材50にステロイド剤を含ませたものを使用すると、ぶどう膜炎の治療に役立つ。また中央部材50に抗生物質や抗菌剤や抗ウイルス剤を含ませたものは、結膜炎や角膜炎の治療に役立つ。
【0047】
本発明による器具は、動物の涙道の長さや内腔の広さに応じて本発明の大型のものや小型のものを使用することにより、動物の涙道閉塞や緑内障やドライアイなどの治療に使用することができる。また中央部材50の中央部に緑内障治療用のオキュサート25を巻きつける形で着脱自在にとりつけると、オキュサート25の眼表面における安定性がよくなり、オキュサート25を紛失したり脱落したりしなくなり、オキュサート25による眼表面の刺激が少なくなるため、患者は異物感、充血、流涙、眼脂、眼痛を訴えることが少なくなる。中央部材50の細いものは、必要ならば涙道内に2本挿入し、さらに涙道を拡張することも可能である。
【0048】
なお、本発明は前述の実施例に限定されない。たとえば、生体適合性がよければ端部材51は80(shore A)以上のさらに硬度の高い他のプラスチックでもよい。また所定のしなやかさが得られれば、中央部材50はハニカム構造でもよい。また中央部材50に薬物放出装置25を巻きつけるのではなく、中央部材50に着脱できる薬物放出装置25を組み込む方法でもよい。中央部材50に薬物放出装置25を装着する方法は、中央部材50や端部材51により涙道を狭くしたり閉じたりするので、放出された薬物は容易に涙道に排出されないため、眼に対する薬物の効果は長時間持続する。
【図面の簡単な説明】
【図1】涙道を示す概略図。
【図2】オキュサートの構造と構成を示す図。
【図3】従来の技術の問題点を説明するための概略説明図。
【図4】従来の技術の問題点を説明するための概略説明図。
【図5】本発明による好適な涙道挿管器具の実施例を示す断面図。
【図6】本発明による涙道挿管器具の他の実施例を示す断面図。
【図7】図5と図6に示した実施例の外形を示す斜視図。
【図8】本発明による涙道挿管器具のさらに他の実施例を示す断面図。
【図9】本発明のさらに他の実施例を示す断面図。
【図10】図5、図6、図7、図8および図9に示した実施例の実施時の状態を示す斜視図。
【図11】図5、図6、図7、図8および図9に示した実施例を涙道内に挿入した状態を示す概念図。
【図12】本発明のさらに他の実施例を示す断面図。
【図13】本発明のさらに他の実施例で、図12に示した実施例と同じ外形のものを涙道内に挿入した状態を示す概念図。
【図14】本発明のさらに他の実施例を示す断面図。
【図15】本発明のさらに他の実施例を示す断面図。
【図16】図14に示した実施例の外形を示す斜視図。
【図17】本発明のさらに他の実施例を示す断面図。
【図18】本発明のさらに他の実施例を示す断面図であり、その最適な1例の寸法と硬さを示す。
【図19】本発明のさらに他の実施例を示す断面図。
【図20】図18と図19に示した実施例の外形を示す斜視図。
【図21】本発明のさらに他の実施例を示す断面図。
【図22】本発明のさらに他の実施例を示す断面図。
【図23】図21と図22に示した実施例の外形を示す斜視図。
【図24】図21と図22に示した実施例の実施時の状態を示す概略図。
【図25】図28、図29および図30に示した実施例を涙道内に挿入した状態を示す概念図。
【図26】本発明のさらに他の実施例で、図21と図22に示した実施例と同じ外形のものを涙道内に挿入した状態を示す概念図。
【図27】本発明のさらに他の実施例を示す断面図。
【図28】本発明のさらに他の実施例を示す断面図。
【図29】本発明のさらに他の実施例で、図27と図28に示した実施例と同じ外形のものを涙道内に挿入した状態を示す概念図。
【図30】本発明の他の実施例を示す図で、(A)が巻きぐせのついた薬物放出装置をひろげた状態でその構成を示す図で、(B)がその薬物放出装置を分解した状態を示す図である。
【図31】図30に示した実施例の使用法を示す図で、(A)が巻きぐせのついた薬物放出装置を示している。図5〜29に示した実施例にこの薬物放出装置を装着することができる。(B)が図7に示した実施例に薬物放出装置を装着した状態を示した斜視図で、(C)が図5に示されている実施例に薬物放出装置を装着した状態を示した断面図。
【図32】図31に示した実施例を涙道内に挿入した状態を示す概念図。
【符号の説明】
11 上涙点
12 下涙点
13 上涙小管
14 下涙小管
15 総涙小管
16 涙嚢
17 鼻涙管
18 鼻孔
19 涙腺
20 薬物放出装置
21 薬物放出調節膜
21 高分子膜
21 エチレンビニルアセテート共重合体膜
21 薬物放出膜
22 薬物貯蔵部
22 ピロカルピンコア
23 間隙
24 白色支持体
24 支持体
25 オキュサート
25 薬物放出装置
30 上涙点と下涙点の間にある中央部材の中央部の、薬物を含んだ部分
31 鼻涙管の中にある端部材の、薬物を含んだ部分
32 涙小管の中にある中央部材の、薬物を含んだ部分
40 従来のチューブの中央のしなやかな部分
41 涙小管の裂傷
42 チューブ先端部の破れ
50 中央部材
51 端部材
53 終端部
53 盲端
53 亀頭状部
55 切り込み
55 切れ目
57 印
59 センター印
60 連結部材の両端
61 端部材の開放端
61 接着部分
62 中央部材の端
62 中央部材の両端
62 接着部分
71 連結部材
72 ロッド
91 消息子
92 消息子の把持部
93 消息子の先端
94 ステンレス
94 補強材
94 ステンレスの補強材
94 プラスチックの補強材

Claims (14)

  1. 2つの端部材(51)と、2つの端部材(51)の間に配置される中央部材(50)と、2つの端部材(51)の各々を中央部材(50)に連結する連結部材(71)を備えていて、端部材(51)の各々が消息子(91)を挿入するための切れ込み(55)を有し、パイプ状に形成されており、端部材(51)の終端が盲端(53)になっていて、連結部材(71)は端部材(51)及び中央部材(50)よりしなやかで、連結部材(71)の外径は端部材(51)及び中央部材(50)の外径より小さくなっており、中央部材(50)が軟らかい材質でできており、中央部材(50)に薬物を含ませてドラグデリバリーシステムとして利用する構成にした涙道挿管器具。
  2. 2つの端部材(51)と、2つの端部材(51)の間に配置される中央部材(50)と、2つの端部材(51)の各々を中央部材(50)に連結する連結部材(71)を備えていて、端部材(51)の各々が消息子(91)を挿入するための切れ込み(55)を有し、パイプ状に形成されており、端部材(51)の終端が盲端(53)になっていて、連結部材(71)は端部材(51)及び中央部材(50)よりしなやかで、連結部材(71)の外径は端部材(51)及び中央部材(50)の外径より小さくなっており、端部材(51)に薬物を含ませ、涙嚢や鼻涙管に対するドラグデリバリーシステムとした涙道挿管器具。
  3. 2つの端部材(51)と、2つの端部材(51)の間に配置される中央部材(50)と、2つの端部材(51)の各々を中央部材(50)に連結する連結部材(71)を備えていて、端部材(51)の各々が消息子(91)を挿入するための切れ込み(55)を有し、パイプ状に形成されており、端部材(51)の終端が盲端(53)になっていて、連結部材(71)は端部材(51)及び中央部材(50)よりしなやかで、連結部材(71)の外径は端部材(51)及び中央部材(50)の外径より小さくなっており、両端部材(51)の全体と中央部材(50)の全体と連結部材(71)の全体に薬物を含ませた涙道挿管器具。
  4. 2つの端部材(51)と、2つの端部材(51)の間に配置される中央部材(50)と、2つの端部材(51)の各々を中央部材(50)に連結する連結部材(71)を備えていて、端部材(51)の各々が消息子(91)を挿入するための切れ込み(55)を有し、パイプ状に形成されており、端部材(51)の終端が盲端(53)になっていて、連結部材(71)は端部材(51)及び中央部材(50)よりしなやかで、連結部材(71)の外径は端部材(51)及び中央部材(50)の外径より小さくなっており、中央部材(50)の中央に薬物放出装置(25)を巻きつけてドラグデリバリーシステムとした涙道挿管器具。
  5. 2つの端部材(51)と、2つの端部材(51)の間に配置される中央部材(50)と、2つの端部材(51)の各々を中央部材(50)に連結する連結部材(71)を備えていて、端部材(51)の各々が消息子(91)を挿入するための切れ込み(55)を有し、パイプ状に形成されており、端部材(51)の終端が盲端(53)になっていて、連結部材(71)は端部材(51)及び中央部材(50)よりしなやかで、連結部材(71)の外径は端部材(51)及び中央部材(50)の外径より小さくなっており、オキュサート(25)を中央部材(50)の中央に着脱自在に取りつける涙道挿管器具。
  6. 2つの端部材(51)と、2つの端部材(51)の間に配置される中央部材(50)を備えていて、端部材(51)および中央部材(50)の少くとも一方に薬物を含ませていることを特徴とする涙道挿管器具。
  7. 2つの端部材(51)の各々を中央部材(50)に連結する連結部材(71)を備えていて、連結部材(71)のショア硬さが20〜80(shore A)であり、端部材(51)のショア硬さが60〜80(shore A)であり、中央部材(50)のショア硬さが20〜80(shore A)であることを特徴とする請求項6に記載の涙道挿管器具。
  8. 中央部材(50)の中央部の3〜5mmの部分が細くなっていることを特徴とする請求項6又は7に記載の涙道挿管器具。
  9. 両端部材(51)の終端が亀頭状にふくらんだ盲端になっていて厚肉になっていることを特徴とする請求項6〜8のいずれか1項に記載の涙道挿管器具。
  10. 両端部材(51)と中央部材(50)と連結部材(71)に薬物を含ませた請求項7に記載の涙道挿管器具。
  11. 中央部材(50)の中央に薬物放出装置(25)を巻きつけてドラグデリバリーシステムとした請求項6〜9のいずれか1項に記載の涙道挿管器具。
  12. オキュサート(25)を中央部材(50)の中央に着脱自在に取りつける請求項6〜9のいずれか1項に記載の涙道挿管器具。
  13. 盲端部(53)をステンレス材(94)で補強している請求項9に記載の涙道挿管器具。
  14. 連結部材(71)と端部材(51)と中央部材(50)がシリコーンゴムで形成されていることを特徴とする請求項7に記載の涙道挿管器具。
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