JP3792114B2 - 移動端末局間の多元接続通信方式およびそのためのプログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記録媒体 - Google Patents

移動端末局間の多元接続通信方式およびそのためのプログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記録媒体 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の各種移動端末局(自動車電話や携帯電話など)がローカルな制御局の管理の下で無線回線を選択的に使用するかたちの多元接続通信方式に関し、特に移動端末局間の通信に用いられるTDMA(Time Division Multiple Access )などの多元接続通信方式と、CSMA(Carrier Sense Multiple Access)の通信方式との利点を併用したものである。
【0002】
一般に、時々刻々と互いの位置関係が変化する移動端末局間の多元接続通信においては、通信エリア全体の各移動端末局の管理をより十全なものとするとともに、通信のスループット低下を防ぎ、各移動端末局の通信機会を平等に与えることが望ましく、本発明はこの要請に応えるものである。
【0003】
【従来の技術】
従来の、移動端末局間の通信方式としては、
・TDMA(Time Division Multiple Access :多元接続)
・FDMA(Frequency Division Multiple Access:多元接続)
・CSMA(Carrier Sense Multiple Access)
などがある。
【0004】
図24は、従来の、TDMA通信方式(例えば自動車電話)の固定制御局と移動端末局との関係を示す説明図であり、71は固定制御局を示している。
【0005】
図25は、一般的な、TDMA通信方式のフレーム(通信単位)とそれを構成するスロットとの関係を示す説明図である。
【0006】
フレームは1個の制御スロットとn個のデータスロットからなり、例えばフレーム時間は10ms、スロット時間は1msである。各スロットは例えば100バイ トのデータからなり、それぞれの先頭部分はスロット同期情報である。
【0007】
制御スロット情報は制御スロット同期情報(コードUW1:ユニークワード)およびスロット割り当て情報SCからなる。また、データスロット情報はデータスロット同期情報(コードUW2:ユニークワード)および送受信データなどからなっている。UW1とUW2とは異なるので、このコードによって制御スロット情報とデータスロット情報とを識別できる。
【0008】
スロット割り当て情報の基本的な内容は、
・どの移動端末局(含制御局)が、
・どのデータスロットを用いて、
・送信または受信を行なうか、
などである。
【0009】
固定制御局71は、自己の通信エリアにおいて時間軸上の基準となる制御スロット情報(制御スロット同期情報)を一定の周期で送信し、これを受けた移動端末局は制御スロット情報で指定されたデータスロットを用いて通信を行なう。
【0010】
固定制御局71は、制御スロット情報の中で、例えば端末コードaの移動端末局が通信(送信または受信)に用いるデータスロット番号は「3」である旨の指示を行なう。
【0011】
この制御スロット情報自体はもちろんすべての移動端末局によって受信されるが、当該情報にしたがって送信/受信を行なうのは端末コードaの移動端末局である。
【0012】
端末コードの移動端末局は、固定制御局71からの指示内容が「受信」の場合は「3」のデータスロットを受信し、また指示内容が「送信」の場合は当該データスロットを用いて固定制御局71に送信する。
【0013】
このように、TDMA通信方式の場合、移動端末局のそれぞれは、固定制御局71が一定の周期で送り出す制御スロット情報を基準にして、時間軸上での同期をとっている。
【0014】
一方、CSMA通信方式では、制御局を持たないで、複数の移動端末局がお互いにキャリアセンスしながら空き時間を探して通信を行なっている。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
従来の移動端末局間の多元接続形態である例えばTDMA通信方式の場合、制御局が各移動端末局の通信時間を管理しているので通信データの衝突が少ないという利点はあるものの、対象エリアの全体的な通信効率を高めるためには制御局をどのように配置すれば良いかが難しいという問題点があった。
【0016】
また、CSMA通信方式の場合は、制御局の設置を考えなくてよいという利点はあるものの、移動端末局の数が増加するにつれ、キャリアの衝突によって通信のスループットが極端に悪くなり、さらには通信頻度のばらつきにともない各移動端末局の通信機会の平等化を図ることが難しいという問題点があった。
【0017】
そこで、本発明では、任意の移動端末局間がキャリアセンスによって多元接続通信方式のローカルな制御局の宣言を行ない、また通信状況に応じてこの宣言を取り消すことにより、ローカルな移動端末局間での通信のスループットの向上や通信の安定化・平等化を図ることを目的とする。
【0018】
また、ローカルな通信エリアの各局(制御局,移動端末局)の送信レベルを相手局からの送信レベル情報や自局の受信レベル情報に基づいて調整したり、さらには制御局がこの受信レベル情報などから移動端末局の送信レベルの調整情報を算出して送信し、移動端末局はこの調整情報に基づく送信レベル調整を行なうことにより、最適な通信レベル環境の確保を図ることを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】
本発明は、この課題を次のようにして解決する。
(1)複数の移動端末局間の多元接続通信方式において、通信を要求する移動端末局がキャリアセンスに基づいて、当該移動端末局の通信で用いるデータスロットを指定した内容の制御スロット情報を受信しない場合にローカルな制御局の不存在を確認したと判断し、当該移動端末局は自己の通信エリアの制御局として動作する
(2)上記(1)において、キャリアセンスの時間を1フレーム時間以上のランダムな時間に設定する。
(3)上記(1),(2)において、ローカルな前記制御局が所定時間自己の通信に対する他の移動端末局からの応答を受信しない場合、当該制御局は通信を終了して空間を開放する。
(4)上記(1)〜(3)において、第1のローカル通信の前記移動端末局が自己と同一チャネルの第2のローカル通信を受信した場合、当該移動端末局はチャネル変更要求を自己の制御局に送信する。
【0020】
本発明によれば、上記(1)のように、キャリアセンスによって、移動端末局の通信で用いるデータスロットを指定した内容の制御スロット情報を受信しない場合にローカルな制御局の不存在を確認した移動端末局が、自ら多元接続通信の当該制御局として動作する旨の宣言を行うことにより、多元接続通信の利点である通信のスループットの向上や通信の平等化を確保するとともに、制御局の配置態様の効率化を図っている。本発明はTDMAやFDMAなどに適用可能である。
【0021】
なお、「キャリアセンス」とはもともとキャリアの受信レベルを検出することであるが、本明細書においてはこの用語を後述のスロット同期情報の検出なども含む意でも用いる。
【0022】
また、上記(2)のように、キャリアセンスの時間をランダムに設定することにより、互いに他方の通信エリアに入っている第1,第2の移動端末局が同時にキャリアセンスを開始した場合にも制御局の宣言の重複が繰り返されないようにしている。
【0023】
また、上記(3)のように、所定時間にわたりローカルな通信エリアの移動端末局から制御局への応答がない場合には通信を終了させて空間を開放することにより、通信資源の有効利用を図っている。
【0024】
また、上記(4)のように、第2のローカル通信を受信した(第1のローカル通信の)移動端末局からチャネル変更要求を自己の制御局に送信して双方の通信間の干渉を防止することにより、通信の安定化を図っている。
【0025】
さらには、通信の安定化や効率化、また通信資源の有効利用を図るため、
・第1のローカル通信の制御局がこのチャネル変更要求を受信した場合や、第2のローカル通信を受信した場合には、第1のローカル通信のチャネルを変更し、または第1のローカル通信をいったん終了させたり、
・このいったん終了させた第1のローカル通信を第2のローカル通信に一本化したりしている
【0026】
さらには、最適な通信レベル環境を確保するため、
・ローカルな通信エリアの各局(制御局,移動端末局)の送信レベルを相手局からの送信レベル情報や自局の受信レベル情報に基づいて調整したり、
・ローカルな制御局がこの受信レベル情報から移動端末局の送信レベルの調整情報を算出して送信し、移動端末局はこの調整情報に基づく送信レベル調整を行なったりしている。
【0027】
本発明は、このような特徴を持つ移動端末局間多元接続通信方式を対象とし、さらにはキャリアセンスによってローカルな制御局の不存在を確認した移動端末局が自ら多元接続通信の当該制御局として動作する旨の宣言を行なうためのプログラムを記憶した記録媒体も対象とする。
【0028】
【発明の実施の形態】
図1乃至図23を参照して本発明の実施の形態を説明する。
図1乃至図22において、
11〜13は1フレーム以上の時間にわたりキャリアセンスを行なって自局の通信エリアに他のローカル通信の制御局が存在しないこと、すなわち制御スロット情報を受信しないことを確認してローカルな制御局を宣言した移動端末局(自動車電話),
21〜30はローカルな制御局以外の移動端末局,
40は移動端末局,
41はアンテナ,
42はUW検出(制御スロット同期情報UW1およびデータスロット同期情報UW2の識別検出)やキャリア検出(キャリアの受信レベルの検出)の機能も併せ備えたデータ送受信手段,
43は送受信のタイミングや送信レベル・チャネル周波数の設定、制御局宣言の開始・停止などの各種通信動作を制御する通信制御手段,
44は制御局宣言や通信の開始・停止などに関する時間監視を行なうタイマー,45は各種通信データ(通信開始要求,通信先,送受信内容など)の入出力を行なうデータ入出力手段,
46はチャネル変更のための周波数制御手段,
47は図19〜図22などの処理を行なう送信レベル調整手段,
48は図19〜図22などの処理で用いられる受信レベル検出手段,
50はパソコンやカーナビなどの外部接続装置,
をそれぞれ示している。
【0029】
図1は、ローカルな制御局を用いた移動端末局間通信方式の概念を示す説明図であり、
・ローカルな制御局11の通信エリアに移動端末局21,22が存在し、
・ローカルな制御局12の通信エリアに移動端末局27が存在し、
・ローカルな制御局13の通信エリアに移動端末局30が存在し、
・移動端末局23,24,25,26,28および29を管理するローカルな制御局は存在していない、
通信状況を示している。なお、制御局11,12,13はそれぞれ移動端末局でもある。
【0030】
ここで、自局の通信エリアにローカルな制御局が存在する例えば移動端末局21はその制御局11からの制御スロット情報にしたがって通信を行なう。
【0031】
また、自局の通信エリアにローカル制御局が存在しない例えば移動端末局29が通信を開始したい場合は、自らがローカルな制御局の役割を宣言する。
【0032】
図2は、フレーム中の制御スロットおよびデータスロットの内容を示す説明図である。フレーム時間,スロット時間,スロット数やデータスロット情報などは従来のもの(図25参照)と同様である。
【0033】
制御スロット情報は、
・制御スロット同期情報(UW1:ユニークワード)
・スロット割り当て情報(SC1〜SCn:nはデータスロット数)
・ローカルな制御局のチャネル変更情報(CC)
・ローカルな制御局の送信レベル情報(TL)
・制御局変更情報(CB)
などからなり、フレーム時間TFの周期でローカルな制御局から送信される。
【0034】
スロット割り当て情報は、上述のように、どの移動端末局(制御局)がどのデータスロットを使用して送信するか、または受信するかを指示するデータを含んでいる。
【0035】
データスロット情報は、
・データスロット同期情報(UW2:ユニークワード)
・送受信データ
などからなる。このUW2は制御スロット情報のUW1とは異なるコードなので双方のスロット同期情報は確実に弁別される。
【0036】
データスロット情報の送受信データは、上り方向(移動端末局→ローカルな制御局)のものとして、
・上り通信データ
・スロット割当て要求
・チャネル変更要求
・制御局変更要求
・送信出力レベル情報TL′
などを含んでいる。
【0037】
また、下り方向(ローカルな制御局→移動端末局)のものとして、
・下り通信データ
・移動端末局に対する送信レベル調整情報(図21参照)
などを含んでいる。
【0038】
図3は、移動端末局の全体構成(その1)を示す説明図である。
移動端末局40がいわゆる従局としてローカルな制御局に応答する場合は、
・自局の通信エリアに位置している当該制御局からのフレーム(制御スロット情報など)を受信し、
・データ入出力手段45の出力である通信データを、通信制御手段43およびデータ送受信手段42を介して、当該制御局からの制御スロット情報で指示されたデータスロットにより送信する。
【0039】
移動端末局40がローカルな制御局に対して通信の開始を要求する場合は、
・データ入出力手段45の出力であるエントリ要求を、通信制御手段43およびデータ送受信手段42を介して、当該制御局からの制御スロット情報で特定できる空きデータスロットにより送信し、
・これに対する当該制御局からの制御スロット情報を待つ。
【0040】
移動端末局40がローカルな制御局の宣言をする場合は、
・データ送受信手段42のキャリアセンスにより自局の通信エリアに制御局が存在しないことを確認し、
・データ入出力手段45の出力である通信データ(制御スロット情報など)を通信制御手段43およびデータ送受信手段42を介して送信し、
・自エリアに位置している他の移動端末局からの応答を待つ。
【0041】
移動端末局40が制御局として動作する場合は、
・データ入出力手段45の出力である通信データ(制御スロット情報など)を通信制御手段43およびデータ送受信手段42を介して送信し、
・自局の通信エリアに位置している他の移動端末局からの通信データを所定のタイミング(UW1とUW2との時間間隔)で受信する。
【0042】
図4は、キャリアセンスによる移動端末局の制御局宣言手順を示す説明図(その1)であり、その内容は次のようになっている。この手順の実行主体は、通信の開始を希望する移動端末局である。
(s11) TF以上の一定時間(TF:1フレーム時間)キャリアセンスを実行して、次のステップに進む。
(s12) 制御スロットを検出したかどうか、すなわち制御スロット同期情報UW1を受信したかどうかを判断して、「 YES 」 の場合は図6の通信開始要求の処理へと移行し、「NO」 の場合は次のステップに進む。
(s13) 制御スロット情報の送信をフレーム時間TFの周期で開始して、次のステップに進む。
(s14) 指定時間、移動端末局の応答を待って、次のステップに進む。
(s15) 移動端末局からの呼応があったかどうか、すなわち移動端末局からのデータスロット同期情報UW2を、ステップ(s13) で送信した制御スロット同期情報UW1を基準とするTSの周期で受信したかどうかを判断して、「 YES 」 の場合は次のステップに進み、「NO」 の場合はステップ(17) に進む。
(s16) 移動端末局との通信を開始する。
(s17) 制御スロット情報の送信を停止して、ステップ(s11) に戻る。これにより、ローカルな通信空間が開放される。
【0043】
図5は、移動端末局のキャリアセンスによる制御局宣言手順を示す説明図(その2)であり、その内容は次のようになっている。
【0044】
図4との違いは、ステップ(s21) のキャリアセンス時間をランダムに設定したことである。すなわち、移動端末局が制御局宣言手順を開始してステップ(s14) の呼応がない場合または他の制御スロットを受信した場合、キャリアセンスの継続時間をランダムに設定することにより、ステップ(s23) の開始タイミングが一致することを回避している。
(s21) TF以上のランダムな時間(TF:1フレーム時間)キャリアセンスを実行して、次のステップに進む。
(s22) 制御スロットを検出したかどうか、すなわちスロット同期情報UW1を受信したかどうかを判断して、「 YES 」 の場合は図6の通信開始要求の処理へと移行し、「NO」 の場合は次のステップに進む。
(s23) 制御スロット情報の送信をフレーム時間TFの周期で開始して、次のステップに進む。
(s24) 指定時間、移動端末局の応答を待って、次のステップに進む。
(s25) 移動端末局からの応答があったかどうか、すなわち移動端末局からのデータスロット同期情報UW2を、ステップ(s23) で送信した制御スロット同期情報UW1を基準とするTSの周期で受信したかどうかを判断して「 YES 」 の場合は次のステップに進み、「NO」 の場合はステップ(s27) に進む。
(s26) 移動端末局との通信を開始する。
(s27) 制御スロット情報の送信を停止して、ステップ(s21) に戻る。これにより、ローカルな通信空間が開放される。
【0045】
ステップ(s17) ,(s27) の後で再度キャリアセンスを行なうかどうかの判断をしてもよい。この判断は例えば外部接続装置50の指示にしたがう。
【0046】
キャリアセンスを行なうランダム時間(フレーム数)に関しては、
・乱数発生装置の出力に基づくフレーム数を用いたり、
・自局の通信頻度や制御局宣言回数などの履歴情報を保持しておき、当該履歴情報に基づくフレーム数を用いたり、
・宣言局の位置情報に基づくフレーム数を用いたりすればよい。
【0047】
なお、キャリアセンスのフレーム数の上限値Mは各移動端末局で、例えば、
M=Cn (C:2以上の定数、n:連続する制御スロットの衝突回数)
の計算により定める。
【0048】
ところで、それぞれの通信エリアは一部重なっているが互に受信をできない距離だけ離れた位置の第1,第2の移動端末局がそれぞれローカルな制御局の宣言をして、重複エリアには第3の移動端末局が存在することがありえる。
【0049】
この第3の移動端末局は第1,第2のローカルな制御局からの制御スロット情報を受信することになる。一方、ローカルな制御局同士は互いの制御スロットの衝突を検出できない。
【0050】
このような場合には、第3の移動端末局がローカルな制御局としての動作を明に開始して、第1,第2のローカルな制御局におけるステップ(s12) ,(s22) の判断結果を「 YES 」 の方に誘導することにより、第1,第2のローカルな制御局のキャリアの衝突回避を図るようにしてもよい。
【0051】
図6は、ローカルな通信エリア内の移動端末局が通信を開始するときの態様を示す説明図である。
【0052】
この場合、
・先ず、通信を開始したい移動端末局が、自己の端末局コードを付けた通信開始要求を1番目のフレーム(任意のフレーム)の空きデータスロットに入れて送信し、
・これを受信したローカルな制御局は、通信開始要求元の移動端末局にデータスロット(任意の空きデータスロット)を割り当てたことを示すデータスロット割当を次のフレームの制御スロットに入れて送信し、
・通信開始要求元は、このデータスロット割当て情報で指定されたデータスロットを用いて通信を開始する。
【0053】
以上のフレーム処理は、空きデータスロットを持つフレームについてのみ行なわれる。また、上りのフレームと下りのフレームのキャリア周波数を異ならしてもよい。
【0054】
図7は、移動端末局の全体構成(その2)を示す説明図である。図3の移動端末局に、図8乃至図12の処理などで用いる周波数制御手段46を付加したかたちになっている。
【0055】
図8は、第1,第2のローカルな通信同士の干渉を防止する態様を示す説明図であり、第1のローカル通信の制御局や移動端末局が第2のローカル通信の制御局または移動端末局を検出したときのチャネル変更(周波数変更)の様子を示している。
【0056】
この場合、
・1番目のフレーム(任意のフレーム)で、第1のローカル通信の制御局Aが、第2のローカル通信の制御スロット同期情報UW1またはデータスロット同期情報UW2を自己のスロット同期情報とのタイミングの違いにより検出し、
・2番目のフレームで、制御局Aが、チャネル変更情報CCを自己の制御スロット情報として送信し、
・3番目のフレームで、制御局A、およびこのチャネル変更情報CCを受けた第1のローカル通信の各移動端末局が、周波数制御手段46を動作させて自己のチャネル周波数を変更する。
【0057】
なお、第1のローカル通信の移動端末局が、第2のローカル通信の制御スロット同期情報UW1またはデータスロット同期情報UW2を(第1のローカル通信の)制御局Aのスロット同期情報とのタイミングの違いにより検出した場合にも、この移動端末局が使用しているデータスロットでチャネル変更要求を制御局Aに通知することにより、後は上記2番目のフレーム以降の手順で同じようにチャネル変更を行なうことができる。
【0058】
図9は、図8のチャネル変更における制御局Aの処理手順を示す説明図であり、その内容は次のようになっている。なお、制御局Aは第1のチャネル(周波数f1)にて通信中である。
(s31) 他のローカル通信の制御局スロット同期情報、すなわち自己の同期情報とは異なるタイミングの制御スロット同期情報UW1を検出したかどうかを判断し、「 YES 」の場合は次のステップに進み、「NO」 の場合はこの判断を繰り返す。このときの検出対象はデータスロット同期情報UW2でもよい。
(s32) 第2のチャネル(周波数f2)に変更する旨のチャネル変更情報CCを自己の制御スロットに入れて送信し、次のステップに進む。
(s33) 自局の送信チャネルを第2のチャネルに変更する。
【0059】
図10は、図9において制御局Aの管理下にある移動端末局の処理手順を示す説明図であり、その内容は次のようになっている。なお、この移動端末局は第1のチャネル(周波数f1)にて通信中である。
(s41) 自局を管理する制御局Aの通信のタイミングで制御スロット情報中のチャネル変更情報CCを受信したかどうかを判断し、「 YES 」 の場合は次のステップに進み、「NO」 の場合はこの判断を繰り返す。
(s42) 自己の送信チャネルを第2のチャネルに変更する。
【0060】
図11は、図8のチャネル変更などにおける制御局Aの処理手順を示す説明図(図8とは異なり、当該制御局の管理下にある移動端末局が他のローカルな通信エリアを検出した場合)であり、その内容は次のようになっている。なお、制御局Aは第1のチャネル(周波数f1)で通信中である。
(s51) 自己の通信のタイミングで、移動端末局からのデータスロット情報中のチャネル変更要求を受信したかどうかを判断し、「 YES 」の場合は次のステップに進み、「NO」 の場合はこの判断を繰り返す。
(s52) 第2のチャネル(周波数f2)に変更する旨のチャネル変更情報CCを自己の制御スロットに入れて送信し、次のステップに進む。
(s53) 自局の送信チャネルを第2のチャネルに変更する。
【0061】
図12は、図11において制御局Aの管理下にある移動端末局の処理手順を示す説明図であり、その内容は次のようになっている。なお、この移動端末局は第1のチャネル(周波数f1)で通信中である。
(s61) 他のローカル通信の制御局スロット同期情報、すなわち自己の同期情報とは異なるタイミングの制御スロット同期情報UW1を検出したかどうかを判断し、「 YES 」の場合は次のステップに進み、「NO」 の場合はこの判断を繰り返す。このときの検出対象はデータスロット同期情報UW2でもよい。
(s62) 自己のデータスロットにチャネル変更要求を入れて送信し、次のステップに進む。
(s63) 制御局Aの通信のタイミングで受信した制御スロット情報にチャネル変更情報CCが含まれているかどうかを判断し、「 YES 」 の場合は次のステップに進み、「NO」 の場合はこの判断を繰り返す。
(s64) 自己の送信チャネルを第2のチャネル(周波数f2)に変更する。
【0062】
図13は、第1,第2のローカルな通信同士の干渉を防止する態様(その2)を示す説明図であり、第1のローカル通信の制御局Aや移動端末局が第2のローカル通信の制御局Bまたは移動端末局を検出したときの制御局の一本化を示している。
【0063】
この場合、
・1番目のフレームで、制御局Bが、同一チャネルを使用している第1のローカル通信の制御スロット同期情報UW1またはデータスロット同期情報UW2を自己のスロット同期情報とのタイミングの違いにより検出し、
・2番目のフレームで、制御局Bが、制御局変更情報CBを含む制御スロット情報を送信した上で通信をいったん終了し、
・3番目のフレームで、制御局B、および制御局変更情報CBを受けた旧第2のローカル通信の移動端末局が、自己の端末局コードおよびデータスロット割当て要求を第1のローカル通信の空きデータスロットに入れて送信し、
・4番目のフレームで、この割当て要求を受けた制御局Aが、要求元の局に対するデータスロット(任意の空きデータスロット)の割当て結果を含む制御スロット情報を送信する。これにより、要求元である旧第2のローカル通信の各局(もちろんデータスロットを割り当てられた各局)も第1のローカル通信の移動端末局として通信を開始する。
【0064】
なお、旧第2のローカル通信の各局(制御局および移動端末局)の中には、1番目のフレームで検出されずに第1のローカル通信のエリア外に位置する局となるものもありえる。
【0065】
これに該当して、かつ通信を希望する局は、第1のローカル通信に入ることができないので、図4,図5などの制御局宣言の処理を行なえばよい。
【0066】
図14は、図13の制御局単一化における制御局Bの処理手順を示す説明図であり、その内容は次のようになっている。
(s71) 他のローカル通信の制御局スロット同期情報、すなわち自己の同期情報とは異なるタイミングの制御スロット同期情報UW1を検出したかどうかを判断し、「 YES 」の場合は次のステップに進み、「NO」 の場合はこの判断を繰り返す。このときの検出対象はデータスロット同期情報UW2でもよい。
(s72) 制御局変更情報CBを自己の制御スロット情報に入れて送信し、次のステップに進む。
(s73) 通信処理を終了して、すなわち制御スロット情報などの送信を終了して、次のステップに進む。
(s74) 第1のローカル通信の制御局Aにデータスロット割当てを要求して、すなわち自己の端末局コードおよびデータスロット割当て要求を第1のローカル通信の空きデータスロットに入れて送信して、次のステップに進む。
(s75) 制御局Aに従属して通信を行なう。すなわち、制御局Aから割り当てられた第1のローカル通信のデータスロットを用いて通信を行なう。
【0067】
図15は、図14において制御局Bの管理下にある移動端末局の処理手順を示す説明図であり、その内容は次のようになっている。
(s81) 制御局Bの通信のタイミングで受信した制御スロット情報にチャネル変更情報CCが含まれているかどうかを判断し、「 YES 」 の場合は次のステップに進み、「NO」 の場合はこの判断を繰り返す。
(s82) 通信処理を終了して、すなわち制御局Bから割り当てられたデータスロットの使用を終了して、次のステップに進む。
(s83) ステップ(s74) と同じように、第1のローカル通信の制御局Aにデータスロット割当てを要求して、次のステップに進む。
(s84) ステップ(s75) と同じように、制御局Aに従属して通信を行なう。
【0068】
図16は、図13の制御局単一化などにおける制御局Bの処理手順(図13とは異なり、当該制御局の管理下にある移動端末局が他のローカルな通信エリア
検出した場合)を示す説明図であり、その内容は次のようになっている。
(s91) 自己の通信のタイミングで、移動端末局からのデータスロット情報中の制御局変更要求を受信したかどうかを判断し、「 YES 」の場合は次のステップに進み、「NO」 の場合はこの判断を繰り返す。
(s92) 制御局変更情報CBを自己の制御スロットに入れて送信し、次のステップに進む。
(s93) 通信処理を終了して、すなわち制御スロット情報などの送信を終了して、次のステップに進む。
(s94) ステップ(s74) と同じように、第1のローカル通信の制御局Aにデータスロット割当てを要求して、次のステップに進む。
(s95) ステップ(s75) と同じように、制御局Aに従属して通信を行なう。
【0069】
図17は、図16において制御局Bの管理下にある移動端末局の処理手順を示す説明図であり、その内容は次のようになっている。
(s101)他のローカル通信の制御局スロット同期情報、すなわち自己の同期情報とは異なるタイミングの制御スロット同期情報UW1を検出したかどうかを判断し、「 YES 」の場合は次のステップに進み、「NO」 の場合はこの判断を繰り返す。このときの検出対象はデータスロット同期情報UW2でもよい。
(s102)自己のデータスロットに制御局変更要求を入れて送信し、次のステップ に進む。
(s103)制御局Bの通信のタイミングで受信した制御スロット情報に制御局変更情報CBが含まれているかどうかを判断し、「 YES 」 の場合は次のステップに進み、「NO」 の場合はこの判断を繰り返す。
(s104)通信処理を終了して、すなわち制御スロット情報などの送信を終了して、次のステップに進む。
(s105)ステップ(s74) と同じように、第1のローカル通信の制御局Aにデータ スロット割当てを要求して、次のステップに進む。
(s106)ステップ(s75) と同じように、制御局Aに従属して通信を行なう。
【0070】
図18は、移動端末局の全体構成(その3)を示す説明図である。図3の構成に、図19乃至図22の処理などで用いる送信レベル調整手段47および受信レベル検出手段48を付加したかたちになっている。
【0071】
送信レベル調整手段47はステップ(s113),(s123),(s133),(s135),(s142)などの実行主体である。
【0072】
当該ステップなどにおける(次の)送信レベルNSLは、例えば、
NSL=最低受信レベル+(通信相手の送信レベル−自局の受信レベル)
により求まる。
【0073】
最低受信レベルとは、通信に最低限要求される受信レベルである。通信相手の送信レベルは後述の送信レベル情報TL,TL′に基づくレベルであり、また自局の受信レベルは後述の送信レベル情報RL,RL′に基づくレベルである。
【0074】
図19は、移動端末局の送信レベル調整手順を示す説明図であり、その内容は次のようになっている。なお、この移動端末局は通信中である。
(s111)自己の制御局の通信のタイミングで(制御スロット情報中の)当該制御局の送信レベル情報TLを受信したかどうかを判断して、「 YES 」 の場合は次のステップに進み、「NO」 の場合はこの判断を繰り返す。
(s112)自局の受信レベル情報RL′を求めて、次のステップに進む。
(s113)このTLおよびRL′に基づいて自局の送信レベルNSLを算出・設定する。
【0075】
図20は、ローカルな制御局の送信レベル調整手順を示す説明図であり、その内容は次のようになっている。なお、この制御局は通信中である。
(s121)自己の通信のタイミングで(データスロット情報中の)移動端末局の送信レベル情報TL′を受信したかどうかを判断して、「 YES 」 の場合は次のステップに進み、「NO」 の場合はこの判断を繰り返す。
(s122)自局の受信レベル情報RLを求めて、次のステップに進む。
(s123)このTL′およびRLに基づいて自局の送信レベルNSLを算出・設定する。
【0076】
図21は、ローカルな制御局の移動端末局に対する送信レベル調整手順を示す説明図であり、その内容は次のようになっている。なお、この制御局は通信中である。
(s131)自己の通信のタイミングで(データスロット情報中の)移動端末局の送信レベル情報TL′を受信したかどうかを判断して、「 YES 」 の場合は次のステップに進み、「NO」 の場合はこの判断を繰り返す。
(s132)自局の受信レベル情報RLを求めて、次のステップに進む。
(s133)このTL′およびRLに基づいて自局の送信レベルNSLを算出・設定する。
(s134)このRLが基準値以上であるかどうかを判断して、「 YES 」 の場合はステップ(s131)に戻り、「NO」 の場合は次のステップに進む。
(s135)自己の管理下の移動端末局に対する送信レベル調整情報を算出して、次のステップに進む。
(s136)この算出した送信レベル調整情報を自己のデータスロット情報に入れて送信する。
【0077】
図22は、図21においてローカルな制御局の管理下にある移動端末局の送信レベル調整手順を示す説明図であり、その内容は次のようになっている。なお、この移動端末局は通信中である。
(s141)自己の制御局の通信のタイミングで(データスロット情報中の)送信レベル調整情報を受信したかどうかを判断して、「 YES 」 の場合は次のステップに進み、「NO」 の場合はこの判断を繰り返す。
(s142)この受信した送信レベル調整情報に基づいて自局の送信レベルNSLを算出・設定する。
【0078】
これにより、移動端末局は、受信した送信レベル調整情報を現在の送信レベルに反映させ、制御局側での受信データの欠落を防いでいる。
【0079】
図22の移動端末局がステップ(s142)の処理を図20の送信レベル調整処理と併用するかどうかは任意である。
【0080】
図23は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体からプログラムを読み取って実行するコンピュータシステムの概要を示す説明図であり、60はコンピュータシステム、61はCPUやディスクドライブ装置などを内蔵した本体部、62は本体部61からの指示により画像を表示するディスプレイ、63は表示画面、64はコンピュータシステム60に種々の情報を入力するためのキーボード、65は表示画面63の任意の位置を指定するマウス、66は外部のデータベース(DASDなどの回線先メモリ)、67は外部のデータベース66にアクセスするモデム、68はCD−ROMやフロッピ−ディスクなどの可搬型記録媒体をそれぞれ示している。
【0081】
プログラムを格納する記録媒体としては、
・プログラム提供者側のデータベース66(回線先メモリ)
・可搬型記録媒体68
・本体部61側のRAMやハードディスク
などのいずれでもよく、当該プログラムは本体部61にローディングされてその主メモリ上で実行される。
【0082】
(付記1)複数の移動端末局間の多元接続通信方式において、通信を要求する移動端末局がキャリアセンスに基づいてローカルな制御局の不存在を確認した場合、当該移動端末局は自己の通信エリアの制御局として動作する、ことを特徴とする移動端末局間の多元接続通信方式。
(付記2)前記キャリアセンスの時間として、1フレーム時間以上のランダムな時間に設定する、ことを特徴とする付記1記載の移動端末局間の多元接続通信方式。
(付記3)ローカルな前記制御局が所定時間自己の通信に対する他の移動端末局からの応答を受信しない場合、当該制御局は通信を終了して空間を開放する、ことを特徴とする付記1または2記載の移動端末局間の多元接続通信方式。
(付記4)第1のローカル通信の前記移動端末局が自己と同一チャネルの第2のローカル通信を受信した場合、当該移動端末局はチャネル変更要求を自己の制御局に送信する、ことを特徴とする付記1乃至3記載の移動端末局間の多元接続通信方式。
(付記5)第1のローカル通信の前記制御局または前記移動端末局が自己と同一チャネルの第2のローカル通信を受信した場合、当該制御局はチャネル変更情報を送信するとともに自己のチャネルを変更する、ことを特徴とする付記1乃至4記載の移動端末局間の多元接続通信方式。
(付記6)第1のローカル通信の前記制御局または前記移動端末局が自己と同一チャネルの第2のローカル通信を受信した場合、当該制御局は自己の通信をいったん終了する、ことを特徴とする付記1乃至4記載の移動端末局間の多元接続通信方式。
(付記7)第1のローカル通信の前記制御局が自己の通信をいったん終了した後、当該制御局または前記移動端末局は第2のローカル通信の制御局に通信開始要求を送信する、ことを特徴とする付記6記載の移動端末局間の多元接続通信方式。
(付記8)前記移動端末局は、自局の送信レベルを、自己の制御局から受信した当該制御局の送信レベル情報と自局の受信レベル情報とに基づいて設定する、ことを特徴とする付記1乃至7記載の移動端末局間の多元接続通信方式。
(付記9)ローカルな前記制御局は、自局の送信レベルを、自己の管理下にある移動端末局から受信した当該移動端末局の送信レベル情報と自局の受信レベル情報とに基づいて設定する、ことを特徴とする付記1乃至7記載の移動端末局間の多元接続通信方式。
(付記10)ローカルな前記制御局は、自己の管理下にある移動端末局からの通信の受信レベル情報が基準値以下の場合、当該移動端末局に対する送信レベル調整情報を設定して送信する、ことを特徴とする付記1乃至7記載の移動端末局間の多元接続通信方式。
(付記11)前記移動端末局は、自局の送信レベルを、当該移動端末局からローカルな前記制御局への通信の受信レベル情報が基準値以下の場合に当該移動端末局により設定・送信される送信レベル調整情報に基づいて設定する、ことを特徴とする付記1乃至7記載の移動端末局間の多元接続通信方式。
(付記12)複数の移動端末局間の多元接続通信に用いられるプログラムを記憶した記録媒体において、当該プログラムが、通信を要求する移動端末局がキャリアセンスに基づいて自エリアのローカルな制御局の不存在を確認した場合、当該移動端末局は自ら当該制御局としての通信を開始する機能をコンピュータに実現させるためのものである、ことを特徴とするコンピュータ読取り可能なプログラム記録媒体。
【0083】
【発明の効果】
本発明は、このように、キャリアセンスによってローカルな制御局の不存在を確認した移動端末局が自ら多元接続通信の当該制御局として動作する旨の宣言を行なうので、多元接続通信の利点である通信のスループットの向上や通信の平等化を確保するとともに、制御局の配置態様の効率化を図ることができる。
【0084】
また、キャリアセンスの時間をランダムに設定しているので、互いに他方の通信エリアに入っている第1,第2の移動端末局が同時にキャリアセンスを開始した場合にも制御局の宣言の重複が繰り返されないようにすることができる。
【0085】
また、所定時間にわたりローカルなエリアの移動端末局から制御局への応答がない場合には通信を終了させて空間を開放するので、通信資源の有効利用を図ることができる。
【0086】
また、第2のローカル通信を受信した(第1のローカル通信の)移動端末局からチャネル変更要求を自己の制御局に送信するので、双方の通信間の干渉を防止して通信の安定化を図ることができる。
【0087】
さらには、
・第1のローカル通信の制御局がこのチャネル変更要求を受信した場合や、第2のローカル通信を受信した場合には、第1のローカル通信のチャネルを変更し、または第1のローカル通信をいったん終了させたり、
・このいったん終了させた第1のローカル通信を第2のローカル通信に一本化したりしているので、通信の安定化や効率化を図り、また通信資源の有効利用を図ることができる。
【0088】
さらには、
・ローカルな通信エリアの各局(制御局,移動端末局)の送信レベルを相手局からの送信レベル情報や自局の受信レベル情報に基づいて調整したり、
・ローカルな制御局が、この受信レベル情報から移動端末局の送信レベルの調整情報を算出して送信し、移動端末局はこの調整情報に基づく送信レベル調整を行なったりしているので、最適な通信レベル環境を確保してローカルな制御局での受信データの欠落などを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の、ローカルな制御局を用いた移動端末局間通信方式の概念を示す説明図である。
【図2】本発明の、フレーム中の制御スロットおよびデータスロットの内容を示す説明図である。
【図3】本発明の、移動端末局の全体構成(その1)を示す説明図である。
【図4】本発明の、キャリアセンスによる移動端末局の制御局宣言の手順を示す説明図(その1)である。
【図5】本発明の、キャリアセンスによる移動端末局の制御局宣言の手順を示す説明図(その2)である。
【図6】本発明の、ローカルな通信エリア内の移動端末局が通信を開始するときの態様を示す説明図である。
【図7】本発明の、移動端末局の全体構成(その2)を示す説明図である。
【図8】本発明の、第1,第2のローカルな通信同士の干渉防止の態様(その1)を示す説明図である。
【図9】本発明の、図8のチャネル変更における制御局Aの処理手順を示す説明図である。
【図10】本発明の、図9において制御局Aの管理下にある移動端末局の処理手順を示す説明図である。
【図11】本発明の、図8のチャネル変更などにおける制御局Aの処理手順を示す説明図(図8とは異なり、当該制御局の管理下にある移動端末局が他のローカルな通信エリアを検出した場合)である。
【図12】本発明の、図11において制御局Aの管理下にある移動端末局の処理手順を示す説明図である。
【図13】本発明の、第1,第2のローカルな通信同士の干渉防止の態様(その2)を示す説明図である。
【図14】本発明の、図13の制御局単一化における制御局Bの処理手順を示す説明図である。
【図15】本発明の、図14において制御局Bの管理下にある移動端末局の処理手順を示す説明図である。
【図16】本発明の、図13の制御局単一化などにおける制御局Bの処理手順(図13とは異なり、当該制御局の管理下にある移動端末局が他のローカルな通信エリア検出した場合)を示す説明図である。
【図17】本発明の、図16において制御局Bの管理下にある移動端末局の処理手順を示す説明図である。
【図18】本発明の、移動端末局の全体構成(その3)を示す説明図である。
【図19】本発明の、移動端末局の送信レベル調整手順を示す説明図である。
【図20】本発明の、ローカルな制御局の送信レベル調整手順を示す説明図である。
【図21】本発明の、ローカルな制御局の移動端末局に対する送信レベル調整手順を示す説明図である。
【図22】本発明の、図21においてローカルな制御局の管理下にある移動端末局の送信レベル調整手順を示す説明図である。
【図23】本発明の、コンピュ−タ読み取り可能な記録媒体からプログラムを読み取って実行するコンピュ−タシステムの概要を示す説明図である。
【図24】従来の、TDMA通信方式(例えば自動車電話)の固定制御局と移動端末局との関係を示す説明図である。
【図25】一般的な、TDMA通信方式のフレーム(通信単位)とそれを構成するスロットとの関係を示す説明図である。
【符号の説明】
11〜13:ローカルな制御局を宣言した移動端末局(自動車電話)
21〜30:ローカルな制御局以外の移動端末局
40:移動端末局
41:アンテナ
42:UW検出やキャリア検出の機能を併せ備えたデータ送受信手段
43:通信制御手段
44:タイマー
45:データ入出力手段
46:チャネル変更のための周波数制御手段
47:送信レベル調整手段
48:受信レベル検出手段
50:パソコンやカーナビなどの外部接続装置
60:コンピュータシステム
61:CPUやディスクドライブ装置などを内蔵した本体部
62:ディスプレイ
63:表示画面
64:キーボード
65:マウス
66:外部のデータベース(DASDなどの回線先メモリ)
67:モデム
68:CD−ROMやフロッピーディスクなどの可搬型記録媒体
71:固定制御局

Claims (5)

  1. 複数の移動端末局間の多元接続通信方式において、
    通信を要求する移動端末局がキャリアセンスに基づいて、当該移動端末局の通信で用いるデータスロットを指定した内容の制御スロット情報を受信しない場合にローカルな制御局の不存在を確認したと判断し、当該移動端末局は自己の通信エリアの制御局として動作する、
    ことを特徴とする移動端末局間の多元接続通信方式。
  2. 前記キャリアセンスの時間として、1フレーム時間以上のランダムな時間に設定する、
    ことを特徴とする請求項1記載の移動端末局間の多元接続通信方式。
  3. ローカルな前記制御局が所定時間自己の通信に対する他の移動端末局からの応答を受信しない場合、当該制御局は通信を終了して空間を開放する、
    ことを特徴とする請求項1または2記載の移動端末局間の多元接続通信方式。
  4. 第1のローカル通信の前記移動端末局が自己と同一チャネルの第2のローカル通信を受信した場合、当該移動端末局はチャネル変更要求を自己の制御局に送信する、
    ことを特徴とする請求項1乃至3記載の移動端末局間の多元接続通信方式。
  5. 複数の移動端末局間の多元接続通信方式に用いられるプログラムを記憶した記録媒体において、
    当該プログラムが、
    通信を要求する移動端末局がキャリアセンスに基づいて、当該移動端末局の通信で用いるデータスロットを指定した内容の制御スロット情報を受信しない場合に自己の通信エリアのローカルな制御局の不存在を確認したと判断し、当該移動端末局は自ら当該制御局としての通信を開始する機能をコンピュータに実現させるためのものである、
    ことを特徴とするコンピュータ読取り可能なプログラム記録媒体。
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