JP3791357B2 - 放電加工用電極および放電加工機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、放電加工用電極、特に圧延用ロール、例えばダル仕上げ用圧延ロールを放電加工するための電極とそのような電極を被加工物であるロールに対向して複数配置した放電加工機に関する。さらに本発明は、電極内部から加工油を流出させつつ加工する放電加工用の電極とそれを備えた放電加工機に関する。
【0002】
【従来の技術】
鋼帯のダル仕上げ用圧延ロールは、放電加工によって圧延ロール自体の表面をダル加工される。放電加工によるダル加工は、圧延ロールを回転させつつ圧延ロールの軸方向に電極を移動させながら、加工油を介在させた状態で電極とロールとの間に電圧を印加し、そのとき発生する放電によって圧延ロールの表面を粗面化する加工法である。
【0003】
このような放電加工を行う放電加工機によって鋼帯用の圧延ロールをダル加工する際に電極形状に注目した技術として特開昭53−72296 号公報の開示する発明が挙げられる。この開示技術は、放電の集中を防止するために電極を小片に分割するのである。
【0004】
なお、放電加工それ自体はすでに周知であるので、加工原理等についての説明は割愛する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、放電加工機によって鋼帯用の圧延ロールをダル加工するに当たり、以下のような問題が懸念される。
【0006】
すなわち、圧延ロールの放電によるダル加工は、一般的にロールを回転させつつ電極、もしくはロールをロール軸方向に往復摺動させつつ加工がされるが、この加工方法では、ロール表面にはスパイラル状の加工痕が電極の通り道に沿って発生する。これは圧延ロールの研磨工程においても同様である。このための対策としては、圧延ロールの研磨の場合には仕上げ研磨工程において削量を減らす等による対策がされており、放電加工においても同様のことが言える。
【0007】
このため放電加工する際には一度に強度の加工筋を発生させないような加工方法が必要である。
また、放電加工には放電の集中という現象が有り、放電自体が被加工物であるロールと電極との間の間隙が最も狭い箇所に発生しやすい性質が有り、また放電によって発生した加工残査(スラッジ)が放電を伝播する媒体となってその残査の滞留した箇所が放電されやすいといった現象も発生する。よって、いかに放電の分散を図るかといった点も大きな課題である。
【0008】
さらには放電された後の電極先端は、加工されたロール径の曲率ならびにクラウンに沿った形状となっている。そのため、次にロール径が異なる、あるいはクラウンの異なるロールを加工すると、部分的にロールと電極との間隙が狭くなり、その部分に強度の加工筋が発生することになる。
【0009】
一度に強度の加工筋を発生させる条件での加工、放電の集中が発生したロールを使って圧延を行うと、圧延鋼帯表面にはその加工筋が凹凸欠陥となって転写され品質不良を発生させることにつながる。
【0010】
ここに、本発明の一般的課題は、上述のような従来技術の問題を解消できる放電加工機を提供することである。
より具体的には、本発明の課題は、加工筋の見られない、また放電の集中の見られない放電加工を可能とする放電加工機を開発することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、かかる課題を解決すべく種々検討を重ね、従来技術の問題は次のような3点に集約できることを知った。
【0012】
(1) 一度に強度の加工筋を発生させないためには、単位時間当たりの放電発生回数を減じる方法、あるいは被加工物と電極との相対移動速度を大きくする方法等が考えられるが、単位時間当たりの放電回数を減らすことは効率を落とすことになり現実的でなく、また電極、ロールの送り速度やロールの回転数を大きくすることは加工機の機械的制約があり、また電極と被加工物であるロールとの間隙を数10μm 程度に制御しなければならないことを考慮すると現実的でない。
【0013】
(2) 放電の集中する現象を回避するためには、前記のような加工効率を下げる方法と、電極と被加工物の相対速度を大きくする方法と、電極先端投影面積を小さくする方法等が考えられるが、電極先端投影面積を単に小さくしただけでは単位面積当たりの加工密度が高くなりそれだけですでに強度の筋を形成してしまい、また電極の取り替え頻度が高くなるといった弊害が生じる。
【0014】
(3) 加工するロールのロール径やクラウンが変更するときのように、電極の一部との間隔が狭くなってその箇所で強度の加工筋が発生する現象がみられるが、これに対しては、電極先端投影面積が大きいと電極消耗が小さくなり、いつまでも先に加工したロールのロール径、クラウンの影響が残りかえって加工筋を発生させてしまう。
【0015】
さらに、加工するロール径変化に伴う電極の曲率変化は、電極をロール軸方向に長くした平板形状に近づけた方が影響が小さくなり、ロール径変化に対して追従することが可能になる。
【0016】
ここに、本発明者らは上述のような知見に基づいてさらなる検討を重ね、上記3つの課題を解決するため、放電加工に適用される電極形状に注目し、課題を解決しうる電極形状を見出し、本発明を完成した。
【0017】
本発明は次の通りである。
(1)加工油流出孔を備え、ロールにダル加工を施す放電加工用電極であって、加工油流出方向と直交する面における孔部を除く電極先端投影面積が70mm以下であって、該先端投影面における電極の長軸方向長さ(L)とそれに直交する短軸方向長さ(T)の比L/T(扁平率)が1.5以上10以下であることを特徴とする放電加工用電極。
【0018】
(2)上記(1) に記載の放電加工用電極を、電極の前記長軸方向がロール軸長方向と一致するように、ロールに対向配置したことを特徴とする放電加工機。
【0019】
【発明の実施の形態】
図1は、以下に説明する一連の実験において使用した電極の先端投影面形状を示す。図面では参考までに投影面積をも示す。図2は、図1に示した電極A、B、C、Dを使用して放電加工を行うときの様子を断面方向から見た模式的説明図、および図3は表面方向からの加工状態を示す模式的説明図である。
【0020】
電極C、Dは同一形状であるが、電極取付部に取付るときの向きを電極Cはロール回転方向に沿って、電極Dはロール軸に沿ってそれぞれ先端投影面形状の長軸がくるように取り付けたことを示す。
【0021】
なお、図2において符号2が圧延ロール (被加工物)を示し、符号4が実際に放電加工されて加工表面に生じた凹凸を示す。なお、鎖線部は加工油流出方向を示す。
【0022】
本発明において電極形状は「加工油流出方向と直交する面における」先端投影面の面積でもって規定する。要するに実質上放電面を形成する電極表面積をもって規定するのである。したがって、加工油流出孔部を除く表面積でもって規定する。
【0023】
ここに、本発明は、電極を分割せずに放電の分散を促す方式を採用することから、前述の従来技術とは全く異なり、また極間のスラッジ排出を良くするために電極内部から絶縁加工油を流出する構成を採用するのである。図示例の電極はいずれも加工油用の流出孔が設けられている。
【0024】
電極Aを使用した場合には、図3に示すように電極の直径にまではいたらない斑点状の凹凸の集合が生じる。この斑点は圧延ロールにスパイラル状に付与され、パスを重ねる毎にこの斑点が広がって加工が進むことになる。圧延ロール全面に凹凸加工が付与されたときには、ロール表面には最初に見られたスパイラル状の模様は見えないが、実際にはこのスパイラル模様の上には他の箇所よりも多く放電されたことになりミクロ的には凹んだようになっている。電極Bを使用した場合は、放電はほぼ電極幅に分散されたような状態になるが、放電が発生する幅が狭いため、ロール単位幅当たりの加工密度が高く加工初期の状態から既に強度のスパイラル状の加工痕を発生させてしまう。電極Cにおいても同様のことが言える。
【0025】
一方、電極Dを使用した場合には電極厚み程度の小さな凹凸の固まりが電極幅の至る所に分散している。このような小さな凹凸の固まりはスパイラル状に付与されるものの、最初の個々の固まり自体が小さいためパスを重ねるとスパイラル状模様が不鮮明になってくる。
【0026】
前記電極A、B、C、Dを用いて圧延ロールに凹凸付与加工を行ったロールを圧延機に実際に適用した場合、実際のロール加工に際しては、加工能率をあげるために電極を複数個取り付けるが、加工表面模様は個々の電極形状により決まる。電極A、B、Cの場合、圧延後の鋼帯表面には特に異常は見られないが、砥石による研磨検査を実施すると最初に加工されたスパイラル状模様の箇所はロール側が凹んでいるために鋼帯側が凸となってスパイラル状模様が浮かび上がり品質不良を発生させる。一方、電極Dを使用した場合には最初にはスパイラル状に加工が進んでも固まり自体が非常に細かいためこのロールを圧延に適用しても鋼帯の品質不良は生じない。
【0027】
【実施例】
図4に放電加工機の概略図を示す。図中、圧延ロール8が放電加工機に回転可能に取り付けられている。この放電加工機を構成する電極取付部には本発明にかかる電極が適宜配置で複数取り付けられる。圧延ロール8は軸受け台11に載置され、端面固定装置5、6にて位置決めされる。符号9 はロールを回転させる駆動装置、同10は電極ヘッドをロール軸方向に送る送り駆動装置であり、同12に示すボールスクリュー機構にてロール幅に渡って往復摺動される。
【0028】
図5はこの放電加工機の電極取付部に本発明の電極を12本取り付けた場合の電極の配置例であり、これが図4の7の電極取付部に取り付けられる。
電極板へ取り付けた電極の配置は、特に制限ないが、図示例のようにお互いの加工領域が一部重なるように多段に設けることが好ましい。
【0029】
図6は本発明にいたるまでにテストを行った様々な電極形状を示し、表1はそれら電極を使用して加工したロールを実際に圧延機にて圧延を行った綱帯の検査結果を整理したものである。この際ロール表面には中心線平均粗さRa=1.0 μm 、3.0 μm の2種の加工を実施した。
【0030】
【表1】
Figure 0003791357
【0031】
電極先端投影面積、扁平率に示す符号「*」は本発明の範囲外であることを示す。検査判定の符号「×」はスジ模様が顕著に見られロール交換をする必要が生じたことを示し、同じく「△」はスジ模様がほとんど見られないもののスジ模様が有ることが確認できるレベルを、「○」はスジ模様の発生が全く見られないことを示す。
【0032】
これに示すように、電極の先端投影面積が70mm2 以下で扁平率が1.5 以上の形状の電極を使用した場合は、鋼帯の検査判定において全て良好な結果が得られた。
【0033】
なお、電極先端投影面積を小さくすると電極替え頻度が増加するので、下限は10mm2 程度が好ましい。
一方、扁平率を余り大きくしすぎると電極取付ヘッド自体が大きくなる、あるいはロールエッジ部で電極の一部がロールバレルから外れる等の問題も発生するため、一般的には上限は扁平率10程度が好ましいが、装置仕様やロールエッジのどこまで加工が必要なのかによって使い分けると良い。
【0034】
【発明の効果】
本発明の電極を用いて、一般的に使用される中心線平均粗さRa=0.6 〜4.0 μm 程度のロールを圧延に適用したところ、圧延後の検査工程で品質の不具合がなく、また電極取り替え頻度も操業を満足できる程度に留めることが可能になった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる電極の形状を示す模式図である。
【図2】図1に示した電極の断面方向からの形状を示す模式図である。
【図3】図1に示した電極による表面方向から見た加工状態の模式的説明図である。
【図4】放電加工機の概略説明図である。
【図5】図4の放電加工機への電極の取付の様子の説明図である。
【図6】試験に供した電極の形状の説明図である。

Claims (2)

  1. 加工油流出孔を備え、ロールにダル加工を施す放電加工用電極であって、加工油流出方向と直交する面における孔部を除く電極先端投影面積が70mm以下であって、該先端投影面における電極の長軸方向長さ(L)とそれに直交する短軸方向長さ(T)の比L/T(扁平率)が1.5以上10以下であることを特徴とする放電加工用電極。
  2. 請求項1に記載の放電加工用電極を、電極の前記長軸方向がロール軸長方向と一致するように、ロールに対向配置したことを特徴とする放電加工機。
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