JP3790508B2 - 通信装置,伝送システムおよびパス管理情報回復方法 - Google Patents

通信装置,伝送システムおよびパス管理情報回復方法 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ラベルパス又は波長パスを設定するためにシグナリングプロトコルを適用したデータ伝送システムのラベルスイッチ,タイムスロットスイッチおよび波長スイッチに関し、特に、パスが設定された状態において通信装置が通信装置自身のプロトコル処理手段を初期化した際にその通信装置が初期化直前に保持していたパス管理情報の回復に用いて好適な、通信装置,伝送システムおよびパス管理情報回復方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、通信プロトコルには、データリンクが確立してからデータ転送するコネクション型と、データリンクが確立しないでデータを送信するときに通信に必要な情報を送信しデータ転送するコネクションレス型とがある。コネクション型のネットワークにおいては、リンクの確立、監視および開放などのための送受信データのフォーマットを詳細に規定したシグナリングプロトコル(シグナリング:Signaling)が多数存在する。このシグナリングプロトコルを利用してパケット(特に断らない限り、IPパケットを表す。)をルーティングする技術であって、パスを設定するプロトコルは、例えばMPLS(Multi Protocol Label Switching)が知られている。
【0003】
従来は、IPアドレスに基づいてノード(通信装置又はルータなど)が方路を選択していた。MPLSは、パケット転送において、各ノードが、IPアドレスの代わりに短い固定長の識別標識(ラベル)を用いる。そして、MPLSに対応するノードによって構成されたネットワークにおいては、各ノードが、パケットの宛先に応じて転送するノード識別情報(例えばノード名,ノードアドレス)を保持し、各転送経路はラベルによって識別されるようになっている。
【0004】
さらに詳述すると、MPLSを用いたルーティング方法は、一台のノードがパスにラベルを付与しその付与したラベルを他のノードとの間において、シグナリングプロトコルに基づいて交換し、ラベルにより方路を選択するようになっている。このMPLSを用いると、同一ラベルのパケットは、同一の次ホップノードに転送され、ネットワークを同一経路で転送され、また、ラベル交換パス(LSP:Label Switched Path)が確立される。
【0005】
ここで、ラベルとインタフェースとは独立して動作するものである。一般に一つのインタフェースに対して複数のラベルが利用されるようになっている。例えば、ラベルつきパケットのレイヤはラベルには20ビットの空間が割り当てられており、インタフェース毎におよそ100万個のラベルを取り扱うことができる。
【0006】
各ノードは、パケットを受信すると、そのパケットのラベル(受信ラベル)を、次ホップノードに予め割り当てた送信ラベルに付け替える。そして、入口エッジノード(パスの始点に設けられたノード)と出口エッジノード(パスの終点に設けられたノード)との間における各ノードが、受信ラベルと送信ラベルとの対応関係を生成し、これにより、ラベルがシグナリングプロトコルによって各ノード間にて交換されるのである。また、シグナリングプロトコルに関しては、現在、IETF(Internet Engineering Task Force)のMPLSワーキンググループにおいて標準化が進められ、また、LDP(Label Distribution Protocol)とRSVP−TE(Resource Reservation Protocol with Traffic Engineering
extensions:拡張帯域予約プロトコル)とが標準化されている。
【0007】
ここで、LDPとは、ラベル配布専用のプロトコルであって、隣接ノード間もしくは離れた2点間のLSR間において、ラベル情報を交換するためのプロトコルである。RSVPは、IPネットワークにおいてデータを送受信するときの一般化されたラベルを予約するために考案されたものである。なお、一般化されたラベル情報については、図22を用いて後述する。
また、RSVP−TEは、RSVPを拡張し各パスにラベル配布機能を加えたものである。
【0008】
ここで、TE(トラフィックエンジニアリング)とは、特定のパケットのトラフィックが通過するトンネルの経路を明示的に与え、トンネルが消費する網資源を明示的に通知することによって、特定のトラフィックに対して特定の網資源を明示的に割り当て可能になったことを意味する。
また、LDPは、LSPの帯域(帯域幅)を確保する機能をもっていないので、この帯域を確保する機能を得るために、LDPの拡張プロトコルとして、CR−LDP(Constraint Routed LDP)が考案されている。
【0009】
また、QoS(Quality of Service:ネットワークが提供するサービス品質)を保証するために用いられ、かつ転送経路を明示的に指定してパスを設定できるので、トラヒック制御可能である。なお、図1などを用いて後述する「RSVP−TEネットワーク」は、制御部の中においてRSVP−TEが利用されているネットワークを意味し、この意味する点により、伝送部においてラベル付きパケットをフォワーディングする「MPLSネットワーク」と異なる。
【0010】
次に、具体的にMPLSとIPとを比較すると、IPプロトコルにおいては、宛先ノードが同一の場合、全てのパケットは、ノード毎に経路を再計算されて転送される。これに対して、MPLSによれば、ノードはラベルのみを参照すればよく、高速処理が可能となる。
なお、MPLSおよびLSPは、RFC3031に規定され、RSVP−TEはRFC3209に規定されている。
【0011】
さらに、MPLSを拡張して、SONET/SDH(Synchronous Optical NETwork/Synchronous Digital Hierarchy:同期光通信網/同期ディジタルハイアラーキ)に用いられるVC(Virtual Container)/VT(Virtual Tributary)などの位置を示すタイムスロットと、波長多重ネットワークに用いられる波長パスで利用される波長などとをラベルとして扱えるようにしたGMPLS(Generalized MPLS)も開発されている。換言すれば、GMPLSは、LSPを設定するシグナリングプロトコルに対して、SONETおよびSDHのパスのほかに、波長パスなどの設定にも利用できるように拡張されたシグナリングプロトコルなのである。
【0012】
従って、GMPLSは、パケットに限定されず、SONET/SDHネットワークなどにおけるVC/VTのような時分割多重(TDM:Time Division Multiplexing)のパスと、波長多重ネットワークにおける波長パスとを設定/削除できる。GMPLSを利用すると、電気ノードと波長スイッチとを融合させたネットワーク制御が可能となる。さらに、エッジノード間におけるパケットがLSPを利用して転送される。
【0013】
これらのGMPLSシグナリングプロトコルは、GMPLSをサポートするネットワークにおいて、パスを設定するためのシグナリングプロトコルである。このため、これらのシグナリングプロトコルは、基本的に制御部の中において処理され、伝送網と制御網とが分離されている場合においては、制御網を用いて伝送される。
【0014】
なお、SONETあるいはSDHのレイヤは、インタフェースに対して複数のタイムスロットがあるため、ラベルはタイムスロットの数だけあると考えることができる。波長のレイヤは、インタフェースに対して波長多重された信号が入出力されるので、ラベルは多重化された波長の数だけあると認識できる。
また、図22は一般化されたラベルを説明するための図である。この図22に示す一般化されたラベルは、パケットレイヤとSONET/SDHレイヤと波長レイヤとの3種類のレイヤにおいてそれぞれ別個の意味を有する。例えば、パケットレイヤにおける一般化されたラベル情報とは、パケットの先頭又は末尾に付されたラベル値であり、SONET/SDHレイヤにおける一般化されたラベル情報はタイムスロットであり、また、波長レイヤにおける一般化されたラベル情報は波長を意味する。このラベルを一般化した概念は、リソース(リソース情報)として、ノードがもつラベル空間,帯域又は待ち合わせのためのバッファメモリなどを意味することがある。
【0015】
上述したように、RSVP−TEのようなシグナリングプロトコルを利用してパスを設定する技術は、MPLSのためのラベルスイッチパスを設定するための技術として開発されたが、伝送ネットワークとルータネットワークとを統合したコントロールプレーンを実現するために、TDM(Time Division Multiplexing)のパスおよび波長多重光を用いた伝送システムにおける波長パスを設定するために適用することが検討されている。このようなシグナリングプロトコルを利用してパスを設定することは、パス設定手順を分散化して処理することになるため、スケーラビリティの面でも優れている。このようなシグナリングプロトコルに関しては、現在Internet Engineering Task Force(IETF)のMPLSワーキンググループ(MPLS Working Group)において標準化が進められている。
【0016】
(J1)パス管理情報について
パス管理情報は、パス識別子、フォワーディングテーブルエントリへのポインタを最低限含み、その他入力インターフェース(ノードがパスの始点ではない場合)、入力ラベル(ノードがパスの始点ではない場合)、出力インターフェース(ノードがパスの終点でない場合)、出力ラベル(ノードがパスの終点ではない場合)、受信されたシグナリングプロトコルメッセージによってメッセージの送信先のシグナリングプロトコル処理部から要求又は通知された情報、下流側ノードに対してパスメッセージを送信するために必要な情報(RSVP−TEを利用しかつパスの終点ではない場合)、上流側ノードに対して予約メッセージを送信するために必要な情報(RSVP−TEを利用しかつパスの始点ではない場合)その他プロトコルによって必要なタイマ又は状態情報などを含む。
【0017】
ここで、「メッセージの送信先のシグナリングプロトコル処理部から要求又は通知された情報」とは、例えばパスの要求帯域、要求経路、プライオリティなどである。これらの情報は、例えばネットワーク管理者又はネットワーク管理システムによって、パスの入口エッジノードのシグナリングプロトコル処理部に対して要求され、順次シグナリングプロトコルメッセージを通して下流側ノードのシグナリングプロトコル処理部に対して要求される。
【0018】
図23はパス管理情報を説明するための図であり、シグナリングプロトコルを用いてパスを設定する通信装置の一例が表示されている。この図23に示す通信装置150は、シグナリングプロトコルを管理するためのシグナリングプロトコル処理部150aと、フォワーディングプロセスを管理するためのフォワーディングプロセス実行部150bとを有する。ここで、シグナリングプロトコル処理部150aは、複数のパスのそれぞれについてのパス管理情報を保持するパス管理情報テーブルをもっており、隣接ノード(図示省略)のシグナリングプロトコル処理部150aと通信しながらこのパス管理情報を更新する。
【0019】
(J1−1)パス識別子の要素
パス管理情報として最低限含まれる要素は、シグナリングプロトコル処理部150aがそれぞれのパスを識別するためのパス識別子と、このパス識別子に対応するフォワーディングテーブルのエントリへのポインタとからなる。
(J1−2)パス識別子
パス識別子は、パスをネットワークにおいてユニークに識別するための識別子であり、また、対応するフォワーディングテーブルエントリの位置を示す情報でもある。パス識別子は、次の(I)〜(IV)の4種類の必須情報を元に生成され、また、(V)〜(VIII)の付随的(オプション的)な情報を含むこともできる。
【0020】
(I)入力インターフェース(ノードがパスの始点でない場合)
(II)入力ラベル(ノードがパスの始点でない場合)
(III)出力インターフェース(ノードがパスの終点でない場合)
(IV)出力ラベル(ノードがパスの終点でない場合)
(V)シグナリンクプロトコル処理部150aによって要求又は通知されたパスの属性(例えば経路,帯域又は優先順位などであり、付随的に用いられる)
(VI)下流側ノードに対してパスメッセージを送信するために必要な情報(RSVP−TEを利用し、かつパスの終点でない場合)
(VII)上流側ノードに対して予約メッセージを送信するために必要な情報(RSVP−TEを利用し、かつパスの始点でない場合)
(VIII)その他プロトコルにより必要なタイマ又は状態情報など
そして、フォワーディングテーブルのエントリとパス識別子とを対にすることにより、シグナリングプロトコル処理部150aが特定のパスに対応するフォワーディングエントリを認識でき、また、特定のパスに対して削除又は変更などを操作するように指示できるようになっている。
【0021】
(J1−3)パス管理情報の他の要素
パス管理情報の要素は、これらに加えて、パスのプライオリティ、要求帯域、要求経路に関する情報などを含めることもできる。これらの情報が含められるか否かは、適用されるシグナリングプロトコル又はネットワークの管理方針などに依存する。
【0022】
また、これらのパスのプライオリティ、要求帯域、要求経路などがパス設定時にネットワーク管理者又はネットワーク管理システムによって指定されたものである場合は、これらの情報はパス要求メッセージによってネットワーク内のパスに沿った全てのノードに対して通知される。
(J2)メッセージ種別
隣接ノード間において、上流側ノードは下流側ノードに対して、パス設定要求(パス設定要求メッセージ)を送信し、また、下流側ノードは上流側ノードに対して、パス設定要求に対応するパス応答(パス応答メッセージ又はパス設定応答メッセージ)を送信する。これらの「パス設定要求メッセージ」および「パス応答メッセージ」はいずれもシグナリングプロトコルの一般的なメッセージ名称である。
【0023】
また、RSVP−TEの仕様においては、これらの「パス設定要求メッセージ」および「パス応答メッセージ」に対応する「Pathメッセージ」(図24参照)および「Resvメッセージ」(図25参照)が規定されている。以下、特に断らない限り、「Pathメッセージ」および「Resvメッセージ」をそれぞれ、「パスメッセージ」および「予約メッセージ」と称する。
【0024】
(J3)パス管理情報に含まれるパス状態情報および予約状態情報
ここで、RSVP−TEプロトコルによると、パス管理情報は,大別して,パス状態情報および予約状態情報に分類できる。
(J3−1)パス状態情報
このパス状態情報とは、パスの入口エッジノードが、下流側の通信装置に送信するパスメッセージを生成するために必要な情報である。
【0025】
さらに詳述すると、パス状態情報とは、シグナリンクプロトコルとしてRSVP−TEを利用することを仮定した場合において、パス管理情報のうちの上流側通信装置からのパスメッセージによって通知される情報(ただし、パスの始点でない場合)と、下流側通信装置に対してパスメッセージを送信するために必要な情報(ただし、パスの終点でない場合)とを意味する。このパス状態情報は、パスの識別子若しくは要求する経路又は帯域の情報などをも含む。RSVP−TEプロトコルにおけるパスメッセージの一例を図24に示す。また、パスの入口以外の通信装置が保持するパス状態情報は、上流側の通信装置からのパスメッセージによりリフレッシュされるようになっている。
【0026】
(J3−2)予約状態情報
一方、予約状態情報は、パス識別子およびパスのために、下流側ノードがパスに割り当てて上流側ノードに通知する一般化されたラベルの情報などを含む。
さらに詳述すると、予約状態情報とは、シグナリンクプロトコルとしてRSVP−TEを利用することを仮定した場合において、パス管理情報のうちの下流側通信装置からの予約メッセージによって通知される情報(ただし、パスの終点でない場合)と、上流側通信装置に対して予約メッセージを送信するために必要な情報(ただし、パスの始点でない場合)とを意味する。この予約状態情報は、パスに対して割り当てられた入力/出力ラベルなどの情報をも含む。また、パスの下流側通信装置からの応答メッセージによってリフレッシュされる。RSVP−TEプロトコルにおける予約メッセージの一例を図25に示す。
【0027】
(J3−3)エントリ
さらに、パス状態情報と予約状態情報とからフォワーディングテーブルのエントリが生成される。フォワーディングプロセスは、シグナリングプロトコル処理部150aによって設定されたフォワーディングテーブルに従って、実際にデータのスイッチングおよびフォワーディングが行なわれる。
【0028】
(J4)シグナリングプロトコル処理部150aのみの初期化
開発当初の通信装置においては、シグナリングプロトコルによるプロセスとフォワーディングプロセスとが、いずれも、同一のハードウェア(例えばプロセッサ)によって実行される2種類のプロセスであったが、通信装置のスイッチング容量の増大およびノードの高機能化に伴い、パスの制御を行なうシグナリングプロトコルと実際のデータのフォワーディングを行なうフォワーディングプロセスとは、それぞれ、異なるハードウェアを用いて実現されるようになってきている。
【0029】
また、通信装置は、例えばシグナリングプロトコル処理を実行するハードウェアの故障修理又は保守のために交換することがあり、また、パス制御のために実行されているシグナリングプロトコル処理のプログラムのバージョンアップを行なうことがある。このため、通信装置は、フォワーディングプロセスを中断せずに、シグナリングプロトコル処理部150aのみを初期化する必要がある。
【0030】
RSVP−TEプロトコルによると、この初期化をする場合は、ノードはそのノードのフォワーディングプロセスに用いられるフォワーディングテーブルのエントリをも削除するようになっていた。また、その隣接ノードもパスメッセージおよび応答メッセージによりパス管理情報がリフレッシュされないので、パス管理情報に対応するフォワーディングテーブルのエントリを削除しパスそのものを削除するようになっていた。しかしながら、フォワーディングプロセスは中断されていないので、パス管理情報が何らかの形で回復されれば、本来、パスを削除する必要性はない。
【0031】
(J5)パス管理情報の回復
(J5−1)パス管理情報の回復手順について
パス管理情報の回復手順として、RSVP Graceful Recoveryと呼ばれる方法が提案されている。以下、後述する図27(a)〜図27(d)に従来方式の問題点を説明するために、RSVP Graceful Recoveryの正常動作について図26(a)〜図26(e)を用いて詳述する。
【0032】
この図26(a)〜図26(e)に示すノード160a〜160cは、それぞれ、左側,真中および右側の通信装置を表し、また、パスの前ホップノード,初期化するノードおよびパスの次ホップノードとして機能している。これらのノード160a〜160cは、いずれも、他のノードとパケットを送受信するためのインターフェース(IF:Interface)を有し、各インターフェースのパケット入出力を管理するようになっている。この管理のために、ノード160a〜160cは、いずれも、パス管理情報テーブル(パス管理情報保持部)とフォワーディングテーブルとを有し、これにより、ノード160a〜160c間におけるパスの設定内容が明らかになっている。
【0033】
このパス管理情報テーブルは、パス状態(Path状態)と予約状態(Reserve [Resv]状態)とを管理するためのものであり、通常運用時においては、再開時刻(リスタートタイム:Restart Time)および回復時刻(リカバリタイム:Recovery
Time)を含むHelloメッセージを広告する。
また、フォワーディングテーブルは、入力インターフェース(入力IF)および入力ラベルからなる入力情報と、出力インターフェース(出力IF)および出力ラベルからなる出力情報とを保持している。例えば、図26(a)に示すノード160aの入力IFは#1でありその入力IF#1に付与された入力ラベルはL2である。また、出力IFおよび出力ラベルはそれぞれL2およびL3が割り当てられている。
【0034】
図26(a)は初期化前の通常運用時における各ノードの管理情報を説明するための図である。この図26(a)に示すHelloメッセージは、RSVP−TEをベースとしたシグナリングプロトコルに用いられるものである。このHelloメッセージは、再開時刻および回復時刻の2種類のパラメータを含む。この再開時刻は初期化によりHelloメッセージが途切れると思われる時間を示している。隣接ノードは、パス管理情報テーブルに保持されたパスメッセージおよび応答メッセージによるリフレッシュが停止しても、これらのパラメータによって指定された時間は、パス管理情報とこれに対応するフォワーディングテーブルのエントリとを保持する。また、回復時刻は、この回復時刻によって示される時間内に現在設定されている全てのパスに対するパス管理情報のリフレッシュを隣接ノード160a,160cからノード160bに対して返すように、ノード160bが要求するためのものである。この回復時刻は通常運用時には0に設定されている。ノード160bは、初期化によりリフレッシュが中断しても、パス管理情報をXミリ秒間だけ保持するように隣接ノード160a,160cに広告している。
【0035】
また、次のようなパスが設定されているものとする。すなわち、最初の状態においてノード160aのIF#2からラベルL2とともに出力された情報は、ノード160bにてそのラベルをL3に付け替えられてIF#2から出力され、さらに、ノード160cにてそのラベルをL4に付け替えられてIF#2から出力される。また、シグナリングプロトコル処理部150aはこのパスに関するパス管理情報を有し、ノード160aが上流側隣接ノードでありノード160cが下流側隣接ノードである旨が明確になっている。
【0036】
図26(b)はノード160bが何らかの理由により初期化している状態を示す図である。ノード160bが初期化中なので、パス管理情報テーブルが失われ、隣接ノード160a,160cに対するHelloメッセージが送信されない。なお、フォワーディングテーブルは維持される。
図26(c)はノード160bの初期化が完了し再度Helloメッセージを送信できるようになった瞬間の状態を示す図である。ノード160bは、回復時刻をYとすることにより、Yミリ秒の間に全てのパスに対するリフレッシュをノード160b自身に返すことを隣接ノード160a,160cに要求する。この状態において、ノード160bはパス管理情報を失っているので、ノード160cに対してパスメッセージを送信できない。一方、ノード160b,160cは、上流側のノード160aがパスメッセージを送信するのを待っている。
【0037】
また、上流側のノード160aは、パス管理情報テーブルなどにより自分自身が上流側であることを知っている。そして、図26(d)に示すノード160aは、この要求に応じてノード160bに対してパスメッセージを送信する。このパスメッセージに含まれるリカバリラベルは、対象となるパスについてこれらのノード160aと160bとの間にて利用されていたラベル値を表し、その値はL2である。
【0038】
ノード160bは、このパスメッセージを受信すると、フォワーディングテーブルに保持されたリカバリラベルL2を検索して、この入力ラベルL2をもつパスのエントリがフォワーディングテーブル内にあることを確認し、さらに、入力ラベルL2に対応する出力ラベルL3を確認する。
これにより、このパスに関するパス状態情報が回復する。さらに、ノード160bはフォワーディングテーブルによって確認した出力ラベルL3をリカバリラベルに含め、回復したパス管理情報からパスメッセージをノード160cに送信する。
【0039】
図26(e)に示すノード160cはこのパスメッセージを受信すると、そのパスメッセージに対応する予約メッセージをノード160bに送信する。これにより、ノード160bの予約状態情報が回復し、初期化したノード160bにおいて全てのパス管理情報が回復する。
このように、従来技術は、シグナリングプロトコル処理部150aを初期化したノードのパス管理情報の回復手順は、パスの上流側ノードから下流側ノードに対してパスメッセージを送信することによって始まる。
【0040】
なお、従来技術として、ラベルスイッチに障害が発生し、そのラベルスイッチがネットワークから切り離された場合でも、そのラベルスイッチの下位に存するエッジノードがそのネットワークを通じて他のエッジノードとの間で通信を行なうことが可能なネットワークシステムが開示されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0041】
これにより、コアネットワークのラベルスイッチが故障した場合においても、その故障したラベルスイッチに接続されているエッジノードが、正常に動作している他のラベルスイッチに接続されたエッジノードと継続して通信できる。
【0042】
【特許文献1】
特開2000−209287号公報
【0043】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来技術による回復手順は、パスの入口エッジノードにおいてシグナリングプロトコル処理部150aを初期化した場合には、パス管理情報を回復できない。これについて、図27(a)〜図27(d)を用いて説明する。入力IF,入力ラベル,出力IFおよび出力ラベルの例はそれぞれ、図26(b)〜図26(e)に示すものとほぼ同様である。
【0044】
図27(a)〜図27(d)はそれぞれ従来技術を用いた方式の課題を説明するための図であり、RSVPを拡張したGMPLSが適用された場合の状態を表示している。この図27(a)に示すノード160aは初期化するノード(=パスの入口)を表し、ノード160bはパスの次ホップノードである。図27(b)〜図27(d)に示すものについても同様である。
【0045】
まず、図27(a)は初期化前の通常運用時の状態を示しており、ノード160aからノード160bに対して、Helloメッセージが広告されている。初期化の対象は、波長スイッチ,タイムスロットスイッチあるいはパケットスイッチに付随するコントローラであってGMPLSプロトコルを処理する部分である。ノード160aがノード160bに対して広告する内容は、初期化によりリフレッシュが中断してもパス管理情報をXミリ秒間だけ保持するように依頼しているのである。
【0046】
この最初の状態において、パスが次のように設定されていると仮定する。すなわち、ノード160aが上流側として、その出力IF#2からラベルL3を付して情報を送信し、そして、ノード160bが下流側としてその情報を受信し、その情報にラベルL4を付して出力IF#2から出力すると仮定する。シグナリングプロトコル処理部150aはこのパスに関するパス管理情報を有する。
【0047】
図27(b)はノード160aが初期化している状態を示す図である。初期化が実行されると、ノード160aにおいてパス管理情報が失われ、このため、隣接ノードに対するHelloメッセージの広告が停止する。ここで、パス管理情報が失われてもフォワーディングテーブルがあればパスそのものは存在するが、そのパスをネットワークにおいて識別する手段が失われてしまう。すなわち、個別にパスを指定してそのパスを処理することができなくなる。
【0048】
図27(c)はノード160aの初期化が完了し再度Helloメッセージを送信できるようになった瞬間の状態を示す図である。ノード160aがパス管理状態を失っている一方、ノード160bはパス管理状態を有する。従って、ノード160bはノード160aからパスが入力されていることを知っている。ここで、前記の仮定に反してノード160bがパスについての上流側であるときは、ノード160bはノード160aに対してパスメッセージを送信するが、その仮定によりノード160bは下流側である。従って、設定されているパスに対応する入口の通信装置はノード160aであるので、ノード160bはこのパスに対応するパスメッセージをノード160aに対して送信せず、また、送信可能なノードもない。
【0049】
また、回復時刻のYミリ秒は、ノード160aがノード160bに対してYミリ秒の間に全てのパスに対するパスメッセージ(リフレッシュ)を返すことを要求する意味である。このため、ノード160aは、回復時刻をカウントダウンし回復時刻が0になると、そのパスは復旧しないと判定してフォワーディングテーブルを消去する。
【0050】
図27(d)において、ノード160aは回復時刻の間にパスメッセージを受信できなかったので、ノード160aのフォワーディングテーブルのエントリが削除されている。また、ノード160bもパスメッセージを受信できないためパス状態情報および対応するフォワーディングテーブルのエントリが削除される。従って、正常動作と障害時動作とを比較すると、正常動作時(図26(d)および図26(e)参照)は、ノード160bがパスメッセージを受信し、これにより、予約状態情報が復旧する。すなわち、正常動作時は上流側ノードが存在しているが、障害時は上流側ノードが存在せず、パスメッセージを送信するノードが存在しない。また、障害時のパス管理情報テーブルを残しておくと、無限又は無駄な処理が行なわれるので削除され、このため、正常なリフレッシュも不可能となり、フォワーディングテーブルも消去される。
【0051】
このように、RSVP Graceful Recovery手順においてはパスの入口エッジノードが初期化されてしまうと、この入口エッジノードのシグナリングプロトコル処理部150aがもつパス管理情報を回復させることができないため、最終的にパスが削除されるという課題がある。
さらに、パケット伝送システムのほかに、SONET/SDHシステム又は波長多重伝送システムにおいても、同様の課題が生じる。
【0052】
また、特許文献1記載のネットワークシステムは、シグナリングによりパスを設定して通信しているネットワークにおいて、ノードが再起動したときにパス識別子と、そのパスによって伝送路上で利用されているラベルとの間の対応関係を管理しているテーブルの内容が失われる。従って、特許文献1記載の技術は、失われた対応関係を回復させることはできない。
【0053】
本発明は、このような課題に鑑み創案されたもので、ラベルパス又は波長パスをシグナリングプロトコル処理部により設定してパス管理情報を用いて伝送する伝送システムにおいて、パスが設定された状態において、特にエッジノードが障害発生などにより初期化されたときに初期化直前にもっていたパス管理情報を回復させることが可能な、通信装置,伝送システムおよびパス管理情報回復方法を提供することを目的とする。
【0054】
【課題を解決するための手段】
このため、本発明の通信装置は、シグナリングプロトコルを用いてパスを設定してデータ通信する複数の通信装置のうちの上流側に設けられた上流側通信装置と下流側に設けられた下流側通信装置とからなる一対の通信装置のうちの上流側の通信装置であって、パス設定要求に対して、下流側通信装置において確保されたリソース情報と、下流側通信装置において初期化が検出される前に保持されたパス設定要求とを下流側通信装置から受信する第1受信部と、第1受信部にて受信されたリソース情報と折り返されたパス設定要求とに基づいてパス管理情報を回復する回復処理部とをそなえて構成されたことを特徴としている(請求項1)。
【0055】
また、本発明の通信装置は、上流側通信装置と下流側通信装置とからなる一対の通信装置のうちの下流側の通信装置であって、上流側通信装置からのパス設定要求を受信する第2受信部と、第2受信部が受信したパス設定要求を保持する受信パス設定要求保持部と、第2受信部の状態に基づいて上流側通信装置の初期化を検出する検出部と、検出部の検出に基づいて、前記パス設定要求を基にパスについて割り当てられた一般化されたラベル情報を含むパス設定応答と受信パス設定要求保持部に保持されたパス設定要求とを上流側通信装置に対して送信する第2送信部とをそなえて構成されたことを特徴としている(請求項2)。
【0056】
さらに、本発明の通信装置は、上流側通信装置と下流側通信装置とからなる一対の通信装置のうちのいずれか一方の通信装置であって、パス設定要求を下流側通信装置に送信する第1送信部と、第1送信部から送信されたパス設定要求に基づいて下流側通信装置において割り当てられた一般化されたラベル情報を含むパス設定応答と、下流側通信装置において初期化が検出される前に保持されたパス設定要求とを下流側通信装置から受信する第1受信部と、第1受信部にて受信されたパス設定応答と、折り返されたパス設定要求とに基づいてパス管理情報を回復する回復処理部とをそなえるとともに、上流側通信装置からのパス設定要求を受信する第2受信部と、第2受信部が受信した上流側通信装置からのパス設定要求を保持する受信パス設定要求保持部と、第2受信部の状態に基づいて上流側通信装置の初期化を検出する検出部と、検出部の検出に基づいて前記パス設定応答と受信パス設定要求保持部に保持されたパス設定要求とを上流側通信装置に対して送信する第2送信部とをそなえて構成されたことを特徴としている(請求項3)。
【0057】
そして、本発明の伝送システムは、上流側通信装置が、パス設定要求を下流側通信装置に送信する第1送信部と、第1送信部から送信されたパス設定要求に基づいて下流側通信装置において割り当てられた一般化されたラベル情報を含むパス設定応答と、下流側通信装置において初期化が検出される前に保持されたパス設定要求とを下流側通信装置から受信する第1受信部と、第1受信部にて受信されたパス設定応答と折り返されたパス設定要求とに基づいてパス管理情報を回復する回復処理部とをそなえるとともに、下流側通信装置が、パスについて上流側通信装置からのパス設定要求を受信する第2受信部と、第2受信部が受信した上流側通信装置からのパス設定要求を保持する受信パス設定要求保持部と、第2受信部の状態に基づいて上流側通信装置の初期化を検出する検出部と、検出部の検出に基づいて前記パス設定応答と受信パス設定要求保持部に保持されたパス設定要求とを上流側通信装置に対して送信する第2送信部とをそなえて構成されたことを特徴としている(請求項4)。
【0058】
また、本発明のパス管理情報回復方法は、上流側通信装置が、下流側通信装置に対して、パス設定要求を送信し、パス設定要求に基づいて下流側通信装置において割り当てられた一般化されたラベル情報を含むパス設定応答と下流側通信装置において初期化が検出される前に保持されたパス設定要求とを下流側通信装置から受信し、パス設定応答と折り返されたパス設定要求とに基づいてパス管理情報を回復することを特徴としている(請求項5)。
【0059】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
(A)本発明の第1実施形態の説明
図1は本発明の第1実施形態に係る伝送システムの構成例を示す図である。この図1に示す伝送システム200は、シグナリングプロトコルを用いてパスを設定してデータ通信する複数のパケット通信装置(通信装置:以下、ノードと称することがある。)101〜107をそなえたものであり、ラベルパスを設定するためにシグナリングプロトコルを利用するネットワークシステムである。この伝送システム200は、IPネットワーク500,501とRSVP−TEネットワーク100とをそなえて構成されている。
【0060】
ここで、IPネットワーク500,501は、いずれも、パケットを送受信する外部ネットワークである。また、RSVP−TEネットワーク100は、各ノード間を接続する制御ラインと伝送ラインとのうちの制御ライン又は各ノードに設けられた制御部においてRSVP−TEが利用されているネットワークであり、帯域を確保する機能とパスを設定する機能とを有し、また、複数のノードが相互にメッシュ状に接続され、IPネットワーク500,501と接続される部分にそれぞれ入口エッジノード101および出口エッジノード107を設けている。
【0061】
以下の説明において、パケットは、入口エッジノード101から出口エッジノード107の方向に転送されるものとする。また、転送経路の一例として、パケットは、入口エッジノード101にてノード103に転送され、各ノード105,106を介して出口エッジノード107からIPネットワーク501に転送される。逆方向の転送も同様に、出口エッジノード107がIPネットワーク501からパケットを受信し、そのパケットが入口エッジノード101から、他のノード102〜107を介して、IPネットワーク500に転送されるのである。
【0062】
ここで、上流側および下流側とは、入口エッジノード101から出口エッジノード107への転送経路において、入口エッジノード101側および出口エッジノード107側を意味する。例えば入口エッジノード101およびノード102は、それぞれ、上流側ノード,下流側ノードの対であり、また、ノード105,106も、それぞれ、上流側ノード,下流側ノードの対である。すなわち、入口エッジノード101は、シグナリングプロトコルを用いてパスを設定してデータ通信する複数のノード101〜107をそなえた伝送システム200において、複数のノード101〜107のうちの上流側に設けられた入口エッジノード101(上流側通信装置)と下流側に設けられたノード102(下流側通信装置)とからなる一対のノード101,102のうちの上流側のノードである。ノード102は、その一対のノード101,102のうちの下流側のノードである。
【0063】
また、入口エッジノード101およびノード102〜107間は、いずれも、パケットを伝送するための伝送ライン9bとノード間の制御信号を送受信するための制御ライン9aとが設けられおり、伝送ライン9bは、伝送ネットワークとして機能するようになっている。
(1)転送方法の説明
図2は本発明の第1実施形態に係る転送方法を説明するための図であり、入口エッジノード101およびノード102〜107間は、いずれも、制御ライン9aおよび伝送ライン9bが設けられている。そして、入口エッジノード101およびノード102〜107間の制御ライン9aが、それぞれメッシュ状に相互に接続され、制御ネットワークとして機能している。また、入口エッジノード101は、制御部(コントローラ)10と伝送部20とをそなえて構成されている。
【0064】
この図2に示す制御部10は、伝送部20の状態に応じてシグナリングプロトコルに基づく制御メッセージを生成し制御ライン9aにて生成した制御メッセージを送信するとともに、制御ライン9aからの制御メッセージを受信しその制御メッセージに含まれる制御情報(又は制御情報を含む制御信号としてのパケット)に基づいて伝送部20を制御するものである。
【0065】
さらに、伝送部20は、複数の隣接ノードからのパケットを受信し制御部10による制御に基づいて各パケットのラベルを付け替えて、新たなラベルを付与された各パケットを複数の隣接ノードに対して送信するものである。例えば、ノード102の伝送部20は、例えば入口エッジノード101,ノード105および図示を省略するメッシュ状に接続された他のノードなどの複数の隣接ノードとパケット送受信する。他のノードについても同様である。
【0066】
なお、RSVP−TEは、制御部10において動作するプロトコルであり、伝送部20にて利用される伝送プロトコルのレイヤ構造において動作するものではない。また、RSVP−TEは複数のレイヤ(光パス、SONET/SDHのような時分割多重のパス、ラベルつきパケットのパス)を制御できるように拡張されている。
【0067】
(2)ノードの構成例
次に、伝送部20および制御部10の構成例について図3を用いて説明する。
(2−1)入口エッジノード101
図3は本発明の第1実施形態に係る入口エッジノード101の概略的なブロック図である。この図3に示す入口エッジノード101は、第1送受信部30(図2においては図示省略),制御部10,伝送部20,ルーティングテーブル31をそなえて構成されている。
【0068】
第1送受信部30は、制御ネットワークを伝送する制御情報(又は制御信号)を送受信するものであり、例えばLAN(Local Area Network)、入出力ポートおよび入出力IC(Integrated Circuit)などが協働することによって、受信機能(第1受信部)および送信機能(第1送信部)がそれぞれ発揮される。
すなわち、第1送受信部30は、第1受信部として、パス設定要求に対して、後述するパス設定要求を複数のノード101〜107のうちの下流側に設けられたノード102において確保されたリソース情報とノード102において初期化が検出される前に保持されたパス設定要求とをノード102から受信する。また、第1送受信部30は、第1送信部として、パス設定要求を下流側の例えばノード102に送信する。
【0069】
また、ルーティングテーブル31は、受信パケットのアドレスに基づいて、入口エッジノード101以外の他のノードに転送するためのものである。
(2−2)ノード102など
図4は本発明の第1実施形態に係るノード102の概略的なブロック図である。この図4に示すノード102は、第2送受信部25,受信パス設定要求保持部27,検出部26,制御部10,伝送部20およびレイヤ処理部29を有する。
【0070】
第2送受信部25は、送受信機能を有し第2受信部として、パスについて上流側に設けられた入口エッジノード101からのパス設定要求を受信するものである。また、第2送受信部25は、第2送信部として、以下に述べる検出部26の検出に基づいてパス管理情報テーブル12に保持されたパス管理情報を元に生成されたパス設定応答メッセージと受信パス設定要求保持部27に保持されたパス設定要求メッセージとを入口エッジノード101に対して送信する。
【0071】
これにより、受信パス設定要求保持部27により、入口エッジノード101から送信された情報のうちのパス設定要求メッセージが保持され、そして、入口エッジノード101における初期化後にこの保持されたパス設定要求メッセージが入口エッジノード101に対して返されるのである。
さらに、検出部26は、第2送受信部25の状態に基づいて入口エッジノード101の初期化を検出するものであり、第2送受信部25にて受信されたパケットの内容を参照するものである。この機能は、例えばIC又はCPU(Central Processing Unit),ROM(Read Only Memory)およびRAM(Random Access
Memory)などによって実現される。
【0072】
この検出部26により、伝送システム200が、パスについてのラベル付与機能を有するシグナリングプロトコルを用いるとともに、ノード102が、入口エッジノード101のシグナリングプロトコル処理部の初期化を検出する直前に受信したパス設定要求メッセージを、これに対するパス設定応答(予約)メッセージとともに、入口エッジノード101に対して送信する。これにより、入口エッジノード101のシグナリングプロトコル処理部の中のパス管理情報の回復が容易になって多額の設備改変を伴わずに高い付加価値を発生させることができる。
【0073】
制御部10およびシグナリングプロトコル処理部11は、後述する入口エッジノード101に設けられた制御部およびシグナリングプロトコル処理部のそれぞれとほぼ同一機能を有する。また、シグナリングプロトコル処理部11は、第2送受信部25が受信した入口エッジノード101からのパス設定要求メッセージおよび下流側ノードである隣接ノード103からのパス設定応答メッセージを元に生成されるパス管理情報を有する。
【0074】
これにより、伝送部20が、入口エッジノード101からのパケットを受信し処理した後に、その処理パケットを隣接ノード103に送信する。また、制御部10は、制御ネットワークを介して制御信号を送受信し、受信した制御信号に基づいて、伝送部20の動作を制御する。
そして、第2送受信部25は、第2送信部として、検出部26の検出に基づいて、パス管理情報テーブル12に保持されたパス管理情報を元に生成されたパス設定応答メッセージと受信パス設定要求保持部27に保持されたパス設定要求メッセージとを入口エッジノード101に対して送信するようになっている。
【0075】
これにより、入口エッジノード101から見て下流側のノード102〜107は、いずれも、第1送信部30から送信されたパス設定要求メッセージに基づいて必要な帯域,メモリ領域などの一般化されたラベル情報を含むパス設定応答の種類およびその確保したパス設定応答の大きさ又は量などの値をパス管理情報の一部として保持する。さらに、ノード102は、入口エッジノード101の後述するシグナリングプロトコル処理部の初期化が検出される前(初期化が検出される直前が好ましい。)に入口エッジノード101のシグナリングプロトコル処理部から受信し保持したパス設定要求メッセージをこれに対応するパス設定応答メッセージとともに入口エッジノード101のシグナリングプロトコル処理部の初期化が完了したときに入口エッジノード101に対して送信する。
【0076】
さらに、本発明のパス管理情報回復方法は、ノード102が、入口エッジノード101に送信するRSVP(帯域予約プロトコル)の予約メッセージを生成し、ノード102が、予約メッセージの中に対応するRSVPパスメッセージの内容を含めるように構成されてもよく、このようにすれば、RSVP−TEがシグナリングプロトコルとして利用されている伝送システム200のネットワークにおいても、パス管理情報を回復させることができる。
【0077】
一方、入口エッジノード101に設けられた第1送受信部30は、パス設定要求に対して、複数のノード101〜107のうちの下流側に設けられたノード102において割り当てられた一般化されたラベル情報を含むパス設定応答と、ノード102において初期化が検出される前に保持されたパス設定要求メッセージとをノード102から受信するものである。ここで、パス設定応答は、ノード102内の保持部(図示省略)に保持されることが好ましい。従って、この第1送受信部30により、パスの入口エッジノード101は、シグナリングプロトコル処理部11の初期化をした場合においても、パス管理情報を回復できる。
【0078】
(2−3)制御部10
次に、図3に示す制御部10は、パス管理情報テーブル12を有するシグナリングプロトコル処理部11をそなえて構成されている。シグナリングプロトコル処理部11は、パス管理情報に基づいてシグナリングプロトコルに規定されたメッセージの送受信を外部の隣接ノードと行なう機能と、同プロトコルの処理手順を実行するための信号を内部の伝送部20と通信する機能とを有する。例えば、入口エッジノード102が初期化状態において特定のメッセージ又は信号を受信すると、パケット通信装置の状態を別個の状態にトランジション(遷移)させたり、正常通信状態において障害発生を通知するメッセージを受信すると障害復旧中の状態にトランジションさせたり、又は、障害復旧の状態において復旧完了のメッセージ又は信号を受信すると再度正常通信状態にトランジションさせるなどの処理をする。
【0079】
(2−4)パス管理情報テーブル12
パス管理情報テーブル12は、N(Nは2以上の自然数を表す。)個のパスのそれぞれについてのパス管理情報を保持するメモリであり、シグナリングプロトコル処理部11がこのパス管理情報を読み出して処理することによって、パス管理機能が発揮される。また、入口エッジノード101は、隣接ノードのシグナリングプロトコル処理部11と通信しながらこのパス管理情報を更新するようにもなっている。
【0080】
このパス管理機能をRSVP−TEプロトコルにより発揮させるべく、パス管理情報テーブル12は、パス状態情報および予約状態情報を有し、また、N個のパスのそれぞれに対応して、N個の領域(1)〜(N)が設けられている。
ここで、パス状態情報とは、パスの入口エッジノード101が、下流側の通信装置に送信するパスメッセージ(例えば図24参照)を生成するために必要な情報である。一方、パスの入口以外の装置は、パス管理情報に加えて上流側のノードからのパスメッセージの情報をも保持しており、上流側ノードに返す予約メッセージ(例えば図25参照)を生成するためにも利用される。また、入口エッジノード101以外のノードが保持するパス状態情報は、上流側のノードからのパスメッセージによって、リフレッシュされるようになっている。
【0081】
一方、予約状態情報は、ラベルパスおよびパス識別子のために下流側ノードから割り当てられた一般化されたラベル情報を含むパス設定応答などを含み、また、パスの下流側ノードからの応答メッセージによってリフレッシュされるものである。
なお、ラベルとは、自ノードと隣接ノードとの間において、特定パスに対して利用することを両ノードが合意した識別子であり、対応する隣接ノード間でユニークである必要がある。パス識別子とは、ネットワークにおいて、パスを唯一に識別するためのものであり、ネットワークにてユニークでなければならない。
【0082】
これにより、パス状態情報と予約状態情報とからフォワーディングテーブルのエントリが生成され、フォワーディングプロセス処理部が、フォワーディングテーブルの内容に従って、データのスイッチングおよびフォワーディングが行なわれるのである。
また、このパス管理情報が保持されている間は、入口エッジノード101は、隣接ノード102に対して、再開時刻および回復時刻の2種類のパラメータを含むHelloメッセージを送信するようになっている。ここで、再開時刻は初期化によりHelloメッセージが途切れると思われる時間を示している。これにより、隣接ノードは、パス管理情報テーブル12に保持されたパスメッセージおよび応答メッセージによるリフレッシュが停止しても、これらのパラメータにより指定された間は、パス管理情報とこれに対応するフォワーディングテーブルのエントリとを保持する。
【0083】
さらに、回復時刻は、この回復時刻によって示される時間内に現在設定されている全てのパスに対するパス管理情報のリフレッシュを隣接ノード102からノード101に対して返すように要求するためのものである。この回復時刻は通常運用時には0に設定されている。
次に、パス管理情報として最低限含まれる要素は、シグナリングプロトコル処理部11がそれぞれのパスを識別するためのパス識別子およびこのパス識別子に対応する複数のフォワーディングテーブルのエントリへのポインタである。
【0084】
このエントリは、入力ラベルと、この入力ラベルに対応する出力インターフェースおよび出力ラベルとの組を示している。
また、フォワーディングテーブルエントリへのポインタは、フォワーディングテーブルの位置およびフォワーディングテーブルに保持されたその対応するエントリの位置を示す情報であって、入力インターフェース(ノードがパスの終点ではない場合)、入力ラベル(ノードがパスの始点ではない場合)、出力インターフェース(ノードがパスの終点でない場合)、出力ラベル(ノードがパスの終点ではない場合)などの情報から生成される。
【0085】
そして、シグナリングプロトコル処理部11が例えばパス1に沿って転送されるパスについて処理するに当たり、まず、パス管理情報テーブル12の領域(1)を見て、エントリが後述する入力インターフェース21aに設けられていることを知る。同様に、シグナリングプロトコル処理部11は、パス2についても入力インターフェース21aのエントリにアクセスすることを知るのである。従って、シグナリングプロトコル処理部11は、N個のパスの全てについてエントリを得ることができる。
【0086】
また、パス管理情報は、シグナリンクプロトコル処理部11によって管理されているので、その要素は、パスの入力ラベル値,パスの出力ラベル値,パスのプライオリティ,要求帯域および要求経路に関する情報などを含めることもできる。これらの情報が含められるか否かは、適用されるシグナリングプロトコル又はネットワークの管理方針などに依存する。さらに、これらのパスのプライオリティ、帯域、経路などがパス設定時にネットワーク管理者又はネットワーク管理システムによって指定されたものである場合は、これらの情報はパス要求メッセージによってネットワーク内のパスに沿った全てのノードに対して通知される。なお、N個の領域を確保するために複数のメモリテーブルを用いることもできる。
【0087】
従って、制御部10は制御ネットワークを通じて他のノードの制御部10とメッセージを交換してパスを操作できる。制御部10の第1送受信部30において受信されたパケット信号は、制御部10のシグナリングプロトコル処理部11においてシグナリンクプロトコル処理される。そして、この制御部10と第1送受信部30とが協働することによって、第1送受信部30にて受信されたリソース情報と隣接ノード102にて折り返されたパス設定要求とに基づいてパス管理情報を回復する回復処理部(10,30)として機能している。また、これにより、パスの上流側ノードからシグナリングメッセージを送信してもらわずに入口エッジノード101は、パス管理情報を回復できる。
【0088】
(2−5)パス管理情報が回復できる理由
設定されているパスの始点に設けられた始点ノードにおけるパス状態情報は、下流側に対してパスメッセージを送信するために必要な情報のみである。そして、その必要最小限の情報は、始点ノードが直前に下流側に対して送信したパスメッセージを、下流側ノードから返されることによって回復できる。また、始点ノードにおける予約状態情報は、始点ノードが下流側ノードから受信したメッセージに含まれる予約メッセージによって通知される情報のみである。従って、始点ノードの予約状態情報は、下流側ノードに予約メッセージを送信させることにより回復されるのである。
【0089】
(2−6)パケットフォーマット
なお、伝送部20および伝送ライン9bを伝送されるパケットレイヤ信号のフォーマットは、例えば図5に示すように、フィールドには、下流側ノードのシグナリングプロトコル処理部11によって割り当てられたラベルの値そのものが書き込まれる。
【0090】
さらに、フォワーディングテーブルのエントリとパス識別子とが対として保持されるので、シグナリングプロトコル処理部11は、特定のパスに対して削除又は変更などを操作するように伝送部20に対して指示できる。そして、伝送部20は、出力インターフェースおよび出力ラベル値を決定し、パケットスイッチ22を介してパケットを出力インターフェースに出力し、次ホップノードに送信するのである。
【0091】
従って、本発明のパス管理情報回復方法は、シグナリングプロトコルを用いてパスを設定してデータ通信する複数のノード101〜107をそなえた伝送システム200において、複数のノード101〜107のうちの上流側に設けられた入口エッジノード101と下流側に設けられたノード102とからなる一対のノード101,102における、パス管理情報回復方法である。まず、複数のノード101〜107のうちの入口エッジノード101が、複数のノード101〜107のうちの下流側に設けられたノード102に対して、パス設定要求を送信し、入口エッジノード101が、パス設定要求に基づいてノード102において割り当てられた一般化されたラベル情報を含むパス設定応答と、ノード102において初期化が検出される前に保持されたパス設定要求とをノード102から受信し、入口エッジノード101が保持するパス管理情報を元にパス設定要求メッセージを送信する。
【0092】
そして、入口エッジノード101が、パス設定要求メッセージに基づいて、ノード102において割り当てられた一般化されたラベル情報を含むパス設定応答と、ノード102において初期化が検出される前に保持されたパス設定要求メッセージの内容と同一の情報とをノード102から受信し、入口エッジノード101がパス設定応答と送り返されたパス設定要求メッセージとに基づいてパス管理情報を回復するのである。従って、障害が発生した後に迅速な復旧が可能となる。
【0093】
さらに、本発明のパス管理情報回復方法は、複数のノード101〜107のうちの下流側に設けられたノード102が、複数のノード101〜107のうちの入口エッジノード101からのパス設定要求を受信し、ノード102が、パス設定要求に基づいてパスについて割り当てられた一般化されたラベル情報を含むパス設定応答を保持し、ノード102が、入口エッジノード101の初期化を検出し、ノード102が、割り当てられた一般化されたラベル情報を含むパス設定応答と、受信パス設定要求保持部27に保持されたパス設定要求とを入口エッジノード101に対して送信し、入口エッジノード101が、パス管理情報を回復する。従って、顧客に対して安定なネットワークを提供できる。
【0094】
(3)初期化
次に、初期化について説明する。
パケット通信装置は、フォワーディングプロセスを中断せずに、シグナリングプロトコル処理部11のみを初期化する必要がある。この理由は、主に、制御部分のハードウェアの故障修理又は保守のための交換と、シグナリングプロトコル処理機能を発揮するプログラムのバージョンアップとに基づく。そして、隣接ノードは、予めHelloメッセージによってパス管理情報を保持する時間を広告されており(図26(a)参照)、初期化によりリフレッシュが中断してもパス管理情報をXミリ秒間だけ保持する。なお、RSVP−TEプロトコルの初期化において、各ノード101〜107においてフォワーディングプロセスは中断されず、パス管理情報が回復されるので、パスは削除されないのである。
【0095】
次に、伝送部20は、N1個の隣接ノードのそれぞれからのパケットを受信するN1個の入力インターフェース21a〜21cと、N1個の入力インターフェースからのパケットにラベルを付け替えてそのパケットをN2個の隣接ノードの方路にスイッチするパケットスイッチ22と、パケットスイッチ22からのパケットをN2個の隣接ノードに出力するN2個の出力インターフェース23a〜23cとをそなえて構成されている。なお、図3,図4において上述した符号と同一符号を有するものは同一のものを表す。
【0096】
ここで、N1個の入力インターフェースは、いずれも、フォワーディングテーブルを有し、エントリの書き込みおよび消去が可能となっており、パス管理テーブル側と1対1に対応している。一例として、フォワーディングテーブル21aは2個のパスについて書き込みされる一方、フォワーディングテーブル21cはエントリが消去されている。
【0097】
また、パケットスイッチ22に設けられたFECフィルタ部28は、後述する第3の伝送態様において、説明する。
なお、入口エッジノード101および他の隣接ノードはいずれも、上流側ノードが有する機能とノード102が有する機能との両方を設けるようにもできる。すなわち、入口エッジノード101および他の隣接ノードは、いずれも、受信パス設定要求保持部27と、パス設定要求を複数のノード101〜107のうちの下流側に設けられたノード102に送信する第1送受信部30と、第1送受信部30から送信されたパス設定要求に基づいてノード102において割り当てられた一般化されたラベル情報を含むパス設定応答と、ノード102において初期化が検出される前に保持されたパス設定要求とをノード102から受信する第1送受信部30と、第1送受信部30にて受信されたリソース情報と、折り返されたパス設定要求とに基づいてパス管理情報を回復する回復処理部(10,30)とをそなえるとともに、パスについて上流側に設けられた入口エッジノード101からのパス設定要求を受信する第2送受信部25と、第2送受信部25が受信した入口エッジノード101からの初期化前に受信したパス設定要求を保持するパス管理情報テーブル12と、第2送受信部25にて受信されたパス管理情報に基づいてパスについて割り当てられた一般化されたラベル情報を含むパス設定応答を保持する受信パス設定要求保持部27と、第2送受信部25の状態に基づいて入口エッジノード101の初期化を検出する検出部26と、検出部26の検出に基づいて受信パス設定要求保持部27に保持されたパス設定要求メッセージを、これに対応するパス設定応答メッセージとともに、入口エッジノード101に対して送信する第2送受信部25とをそなえて構成されてもよい。これにより、各ノードは、下流側ノードおよび上流側ノードのいずれとしても機能できるので、より自由にパスを設定できる。
【0098】
また、図2に示すノード102〜107のそれぞれも、ノード101の制御部10,伝送部20と同一の制御部10,伝送部20をそなえて構成されており、これらについての重複した説明を省略する。
このように、シグナリングプロトコルを用いてパスを設定してデータ通信する複数のノード101〜107をそなえた伝送システム200において、前記一対のノード101,102のうちの上流側の入口エッジノード101が、初期化前に受信したパス設定要求を保持する受信パス設定要求保持部27と、パス設定要求を複数のノード101〜107のうちの下流側に設けられたノード102に送信する第1送受信部30と、第1送受信部30から送信されたパス設定要求に基づいてノード102において割り当てられた一般化されたラベル情報を含むパス設定応答と、ノード102において初期化が検出される前に保持されたパス設定要求の内容と同一のパス設定要求をノード102から受信する第1送受信部30と、第1送受信部30にて受信されたリソース情報と、折り返されたパス設定要求とに基づいてパス管理情報を回復する回復処理部(10,30)とをそなえるとともに、下流側のノード102が、パスについて入口エッジノード101からのパス設定要求を受信する第2送受信部25と、第2送受信部25が受信した入口エッジノード101からの初期化前に受信したパス設定要求メッセージを保持する受信パス設定要求保持部27と、第2送受信部25の状態に基づいて入口エッジノード101の初期化を検出する検出部26と、検出部26の検出に基づいて受信パス設定要求保持部27に保持されたパス設定要求メッセージをこれに対応するパス設定応答メッセージとともに、入口エッジノード101に対して送信する第2送受信部25とをそなえて構成されたことになる。
【0099】
これにより、シグナリングプロトコル処理部11がリブートしたときに、パス管理情報を復旧できるので、ネットワークに対する信頼性を向上させることができる。
(4)正常時の動作説明
そして、正常時には、各ノード101〜107の制御部10は,制御ライン9aを介して隣接ノードと制御情報を送受信し、シグナリングプロトコルを処理し、適切に伝送部20を制御する。また、各ノード101〜107の伝送部20は、ラベルを参照して、そのラベルに付与されたパケットの転送経路によって特定されたノードに対してラベルを付け替えて次ホップノードに対してそのパケットを転送する。
【0100】
これにより、入口エッジノード101は、多数のパケットを受信すると、各パケットに含まれるラベルが示すノードに転送し、また、その転送されたノードは、パケットのラベルに基づいて次ホップノードに転送し、各パケットがラベルに基づいて中継されて、出口エッジノード107に転送される。
このようにして、RSVP−TEネットワーク100に属する各ノード101〜107がパス管理情報を回復させ、適切なパケット転送が可能となる。
【0101】
そして、このようにして、従来のプロトコルを適用でき、かつパケットを効率よく転送できる。
また、パスなどが設定された状態において障害の発生などによりノードが初期化したときに、初期化前にもっていたパスの管理情報を回復させることができ、パス管理情報の削除を防止することが可能となる。これにより、障害が発生した場合において、データの送受信を中止せずにネットワークの運用を確保できる。
【0102】
以下、5種類の伝送態様について順に説明する。
(A1)第1の伝送態様の説明
図6(a)〜図6(c)はそれぞれ本発明の第1実施形態に係る第1の伝送態様を示す図であり、左側の入口エッジノード101と、右側のノード102とのそれぞれのパス管理情報およびフォワーディングテーブルが表示されている。なお、パス状態(Path状態)および予約状態(Resv状態)は、RSVP−TEおよびこれを拡張したシグナリングプロトコルに特化して表示しており、以下、同様である。
【0103】
この図6(a)は初期化前の通常運用時の最初の状態を示しており、Helloメッセージが伝送され、次に示すようにパスが設定されているものとする。すなわち、入口エッジノード101がパス設定要求メッセージを送信し、ノード102がこのパス設定要求メッセージに対する応答メッセージを返し、これにより、入口エッジノード101のIF#2からラベルL3とともに出力された情報が、ノード102にてラベルL4に付け替えられて、IF#2から出力されている。
【0104】
また、ノード101、102のシグナリングプロトコル処理部11は、いずれも、このパス識別子のほかに、パス要求メッセージおよび応答メッセージに含まれるパスに関するパス管理情報を有する。
図6(b)は入口エッジノード101が初期化している状態を示しており、Helloメッセージが停止している。この図6(b)に示す入口エッジノード101は、初期化によりパス管理情報を失う。この間、ノード102は、パス管理情報および対応するフォワーディングテーブルのエントリを保持しているものとする。また、これらの情報を保持するための手順としては、例えばRSVP Graceful Recoveryの再開時刻のようなパラメータを用いて、予め保持すべき時間を指定しておく方法などがある。
【0105】
図6(c)はノード102から入口エッジノード101に対してパス要求メッセージを送信している状態を示し、具体的には、ノード102が入口エッジノード101の初期化が完了したことを所望の方法で検出し、このパスに対して初期化以前に入口エッジノード101が送信したパス要求に対する応答メッセージを入口エッジノード101に送信し、これとともに、保持されていた直前に受信したパス要求メッセージを入口エッジノード101に返している。ここで、初期化が完了したことを検出する方法は、例えばRSVP Helloメッセージを用いた方法である。
【0106】
本発明のパス管理情報回復方法は、伝送システム200がパス設定応答の予約機能およびラベル付与機能を有するRSVP−TE(拡張帯域予約プロトコル)を用いるとともに、ノード102が、入口エッジノード101から受信したパスメッセージを保持し、ノード102が、入口エッジノード101の初期化を検出し、ノード102が、入口エッジノード101に対して、入口エッジノード101からのパスメッセージのうちの直前に送信されたパスメッセージを送信し、ノード102が、パスメッセージに基づいて生成した一般化されたラベル情報を含む応答メッセージを入口エッジノード101に対して送信し、入口エッジノード101が、応答メッセージに含まれる一般化されたラベル情報を含むパス設定応答に基づいて、パス管理情報を回復するようになっているのである。
【0107】
また、本発明のパス管理情報回復方法は、前記入口エッジノード101が、ノード102に対して、パス設定要求を送信し、ノード102が、入口エッジノード101の初期化を検出し、入口エッジノード101が、ノード102において確保されたパス管理情報に基づく一般化されたラベル情報を含むパス設定応答と初期化が検出される前に保持されたパス設定要求とに基づいて、パス管理情報を回復するようになっている。これにより、信頼性の高い伝送を実現できる。
【0108】
このように、入口エッジノード101は、受信されたパス要求メッセージおよびこれに対する応答メッセージにより、パス識別子と出力ラベルとの対応を知ることができ、このパスを要求した際に指定したパスの属性を知ることができる。
(A2)第2の伝送態様の説明
図7(a)〜図7(d)はそれぞれ本発明の第1実施形態に係る第2の伝送態様を示す図であり、これらに表示されているもので、上述したものと同一符号を有するものは同一のもの又は同様の機能を有する。
【0109】
図7(a)は初期化前の通常運用時の様子を示している。また、最初の状態において左側の通信装置のIF#2からラベルL3とともに出力された情報が右側の通信装置でラベルL4に付け替えられてIF#2から出力されるようなパスが設定されていると仮定する。シグナリングプロトコル処理部11はこのパスに関するパス管理情報を有する。
【0110】
図7(b)は左側の通信装置が初期化している状態を示す図である。初期化しているので、左側の通信装置においてパス管理情報が失われており、隣接ノードに対するHelloメッセージも送信されていない。この間、右側の通信装置はパス管理情報および対応するフォワーディングテーブルのエントリを保持しているとする。これらの情報を保持するための手順としては、例えばRSVP Graceful Recoveryの再開時刻のようなパラメータを用いて、予め保持すべき時間を指定しておく方法などがある。
【0111】
図7(c)は左側の通信装置の初期化が完了したことを何らかの方法で右側の通信装置が検出し、パスに対する応答メッセージを左側の通信装置に送信するととともに保持されていた直前に受信したパスメッセージを左側の通信装置に送り返していることを示している。初期化が完了したことを検出する手段としては、例えばRSVP Helloメッセージを用いることが考えられる。受信された応答メッセージにより、左側の通信装置はパス識別子と出力ラベルとの対応を知ることおよびこのパスに対するResv状態を回復することができ、さらに、送り返されたパスメッセージによりこのパスに対して右側の通信装置に送信すべきパスメッセージの内容を知ることができる。パス状態情報は、パスの入口エッジノード101においては下流側の通信装置に対するパスメッセージを生成するための情報であったので、送り返されてきたパスメッセージによって左側の通信装置のパス状態情報を復旧することができる。この復旧されたパス状態情報に基づいて、左側の通信装置は右側の通信装置に対してパスメッセージを送信することができ、これにより右側の通信装置のパス状態情報がリフレッシュされ、通常のRSVPの手順に戻ることができる。
【0112】
以上のように、パスの入口エッジノード101が初期化された場合においてパス管理情報を正しく回復させることができる。なお、図7(d)については、後述する。
(A3)第3の伝送態様の説明
第3の伝送態様は、FEC(転送等価クラス)情報を用いた転送方法である。FEC情報とは、RSVP−TEプロトコルを適用されたネットワークにおいて、同一経路に沿って転送させるための識別情報であって、LSP(ラベル交換パス)を用いて伝送されるべきパケットの集合を一つのクラスとして扱われる。なお、FEC情報についての詳細は、RFC3031,RFC3036に規定されている。
【0113】
LSPを用いて伝送されるパケットがIPパケットである場合、FECは、例えば宛先IPアドレスの範囲および送信元IPアドレスの範囲などによって定義される。この場合、LSPの入口ルータは、そのFECに適合するIPパケットを選択し、このIPパケットに対応するLSPを用いて伝送される。これにより、同一ラベルのパケットは、同一の次ホップルータに転送され、ネットワークを同一経路で転送される。
【0114】
このため、伝送システム200の入口エッジノード101は、外部IPネットワークから入力されるパケットに対してFEC情報を元にパケットをフィルタリングするFECフィルタ部28を有する。なお、FECフィルタ部28は、伝送信号からFEC情報に適合するものを抽出できるようになっており、また、他のノード102〜107に設けることもできる。
【0115】
さらに、ノード101は、パス設定要求メッセージにFEC情報を予め含めるようになっている。ノード102は、パス設定要求メッセージを保持し、ノード101が初期化した後においてこのいパス設定要求メッセージを送り返すことによって、FEC情報をノード101に送り返すのである。
具体的には、ノード101が、パスのクライアントレイヤがIPレイヤである場合に、パス要求メッセージ又はパスメッセージに予めFEC情報を含め、ノード102がパスの上流側ノード(例えば入口エッジノード101)のシグナリングプロトコル処理部11が初期化したことを検出し、そして、その検出の直前に受信したパス要求メッセージ又はパスメッセージを入口エッジノード101に対して返す。これにより、パスの入口エッジノード101においてFEC情報を確認できる。
【0116】
図8(a)は本発明の第1実施形態に係るクライアントレイヤの概念図である。この図8(a)にはIPの経路と、IPの経路の一部区間において設定されたRSVP−TEパスとが表示されている。このIPパスは、特定IPアドレス宛のパケットの転送経路を表すものである。ここで、入口エッジノード101は、パケットを受信すると、そのパケットにラベルフィールドを付け加え、RSVP−TEネットワーク100の中で伝送可能なパケットを生成するのである。従って、入口エッジノード101の伝送部20において処理可能な信号の種類は、MPLSのラベル付きパケットと、そのラベル付きパケットの上にて伝送されるIPパケットとの2種類である。
【0117】
換言すれば、RSVP−TEネットワーク100において転送可能なパケットは、IPアドレスにラベル値を含むラベルフィールドを付加したラベル付きパケットである。従って、パスのクライアントレイヤがIPプロトコルの場合に相当する。ここで、パスのクライアントレイヤとは、パスが転送サービスを提供するレイヤを表す。
【0118】
図8(b)は本発明第1実施形態に係るフォワーディングテーブルの他の例を示す図である。この図8(b)に示すフォワーディングテーブルは、パス管理情報テーブル12と関連付けられ、FEC情報と出力インターフェース(例えば#2)および出力ラベル(例えばL3)のそれぞれとを関連付けて保持するもの(例えばメモリ)である。
【0119】
これにより、IPネットワーク500,501は、伝送システム200を介してパケットを透過的に伝送できる。
また、これにより、各ノード101〜107は、制御ライン9aを介して、パス要求メッセージ又はパスメッセージに、予めFEC情報を挿入する。そして、ノード102が、入口エッジノード101のシグナリングプロトコル処理部11の初期化を検出すると、ノード102が直前に入口エッジノード101から受信したパス要求メッセージ又はパスメッセージを返すのである。
【0120】
従って、障害が発生した後に障害が回復したときは、入口エッジノード101は、IPネットワーク500,501から入力されたパケットについて、回復したFEC情報を入力パケットに対して利用することができる。
従来の入口エッジノード101は、シグナリングプロトコル処理部11が初期化されたときは、伝送部20の中に保持されているFEC情報を元にパケットの伝送を続けていた。しかし、小規模な入口エッジノードにおいては、伝送部20とシグナリングプロトコル処理部11とが同一のCPUなどのハードウェアを用いて実現されていることがあり、この場合には、伝送部20の中にFEC情報が残らないことが予想される。従来の方法では、このような場合に、パスのクライアントレイヤに対して転送サービスを提供し続けることができなかった。
【0121】
これに対して、本発明の入口エッジノード101は、初期化後にFEC情報をシグナリングプロトコル処理部11を用いて回復させることができるので、初期化後においてもすぐにクライアントレイヤに対して転送サービスを提供することができる。
これにより、クライアントレイヤに対してサービスを提供できる回数が向上し、より信頼性の高いサービスを提供できる。
【0122】
以下、第3の伝送態様における動作を説明する。
図9(a)〜図9(d)はそれぞれ本発明の第1実施形態に係る第3の伝送態様を示す図である。これらに表示されているもので、上述したものと同一符号を有するものは同一のもの又は同様の機能を有する。
図9(a)は初期化前の通常運用時の状態を示している。この状態において、左側の通信装置のIF#2からラベルL3とともに出力された情報が右側の通信装置でラベルL4に付け替えられてIF#2から出力されるようなパスが設定されていると仮定する。そして、シグナリングプロトコル処理部11はこのパスに関するパス管理情報を有する。
【0123】
これにより、入口のエッジノード101がパケットを受信すると、パケットにラベルを付加して、次ホップノードに転送し、次ホップノードはパケットについているラベルを見て、どのノードに転送すべきかを判断し、適切な転送先にパケットを転送する。また、IPネットワーク501への出口エッジノード107は、受信したパケットからラベルを取り除き、外部のノードへ転送する。
【0124】
図9(b)に示す左側の通信装置は初期化中である。初期化しているので、左側の通信装置においてパス管理情報が失われ、隣接ノードに対するHelloメッセージも送信されていない。この初期化の間、右側の通信装置はパス管理情報および対応するフォワーディングテーブルのエントリを保持しているとする。これらの情報を保持する方法は、例えばRSVP Graceful Recoveryの再開時刻などのパラメータを用いて、予め保持すべき時間を指定しておく。
【0125】
図9(c)において、右側の通信装置は、左側の通信装置の初期化が完了したことをタイマなどにより検出し、パスに対する応答メッセージを左側の通信装置に送信する。これととともに、右側の通信装置は、保持されていた直前に受信したパスメッセージを左側の通信装置に送り返している。
すなわち、本発明のパス管理情報回復方法は、まず、入口エッジノード101がパス管理情報にFEC情報を挿入して、ノード102がそのFEC情報を保持する。そして、ノード102が入口エッジノード101の初期化を検出すると、入口エッジノード101から受信したパス管理情報を入口エッジノード101に返すのである。
【0126】
この初期化が完了したことを検出する手段としては、例えばHelloメッセージを用いることができる。受信された応答メッセージにより、左側の通信装置はパス識別子および出力ラベルの対応と、このパスに対する予約状態情報を回復することができ、さらに、送り返されたパスメッセージにより、このパスに対して右側の通信装置に送信すべきパスメッセージの内容を知ることができる。
【0127】
また、パス状態情報はパスの入口エッジノード101においては下流側の通信装置に対するパスメッセージを生成するための情報なので、パス状態状態は送り返されてきたパスメッセージによって左側の通信装置のパス状態情報を復旧させることができる。
また、このパスメッセージはFEC情報を含む。このため、入口エッジノード101は、このパスメッセージのFEC情報と、IPレイヤ処理よりも上位のトランスポートレイヤ処理部(トランスポートプレーン)のFEC情報とを照合することにより、トランスポートレイヤが把握しているFEC情報の正当性を確認できる。
【0128】
さらに、復旧されたパス状態情報に基づいて、左側の通信装置は右側の通信装置に対してパスメッセージを送信でき、これにより、右側の通信装置のパス状態情報がリフレッシュされ、通常のRSVPプロトコルの手順に戻ることができる。
このように、パスの入口エッジノード101が初期化された場合において、パス管理情報を正しく回復させることができる。
【0129】
このようにして、IPネットワーク500,501と他のネットワークとの間において、パケットを透過的にかつ高速に伝送できる。
(A4)第4の伝送態様の説明
前記(A1),(A2)の伝送態様において、ノード102が、ノード自身に記憶していたパスメッセージの内容を、上流側ノードに対して送信するときに、対応する予約メッセージに含まれるオブジェクトに、このパスメッセージの内容を含めて返すようにもできる。
【0130】
図7(d)は初期化後の状態を示す図であって、ノード102は、上流側ノードからノード102に対して送信したメッセージを保持する。そして、初期化後にノード102は、上流側ノードに対してその保持したメッセージを送信し、上流側ノードは、その折り返されたメッセージに基づいてパス状態情報を回復し、その回復したパス状態情報を元にして、ノード102に対してパスを送信するようになっている。一方、ノード102は、送信されたパスメッセージを受信すると、そのパスメッセージによりパス状態情報をリフレッシュするのである。このパスメッセージについて、図10(a),(b)を用いて詳述する。
【0131】
図10(a),(b)はいずれも本発明の第1実施形態に係る拡張応答メッセージ例を説明するための図である。図7(d)に示す予約メッセージ(resvと表示したもの)の内容が、この図10(a)に示すメッセージフォーマットに相当し、また、上流側ノード(図7(d)参照)にて保持されていたパスメッセージの内容を返すための回復_パスオブジェクト<RECOVER_PATH>が新たに含まれている。この回復_パスオブジェクト<RECOVER_PATH>のフォーマット例を図10(b)に示す。この図10(b)に示すオブジェクトには、直前に受信したパスメッセージに含まれていた全てのオブジェクトがこの回復_パスオブジェクトに含まれる。
【0132】
図11は本発明の第1実施形態に係る回復パスメッセージの一例を示す図であって、新規なメッセージフォーマットが表示されている。そして、その新規メッセージに、直前に受信したパスメッセージの内容を含めて、ノード間にて送り返すようになってきている。このメッセージは、直前に受信したパスメッセージの全てのオブジェクトを含む。
【0133】
従来の技術は、パスの上流側通信装置からシグナリングメッセージを受信することにより、パス管理情報を回復させるものであった。これに対して、本発明の通信装置は、パスの下流側通信装置が直前に受信したシグナリングメッセージを送り返すことにより、パス管理情報を回復するようにしている。
このように、シグナリングプロトコル処理部11を初期化した装置のパス管理情報を回復させるために、パスの上流側ノードからシグナリングメッセージを送信せずにパス管理情報を回復できる。
【0134】
従って、パスの入口エッジノード101において、シグナリングプロトコル処理部11の初期化をした場合においても、パス管理情報を回復できる。
そして、このようにして、パスなどが設定された状態において障害の発生などによりノードが初期化したときに、初期化前にもっていたパスを回復させることができ、パス管理情報の削除を防止することが可能となる。
【0135】
(A5)第5の伝送態様の説明
物理レイヤとして、光パスが混在したネットワークにおける伝送態様を説明する。図12(a),(b)および図13(a),(b)はいずれも本発明の第1実施形態に係る第5の伝送態様を示す図である。
これらに示す伝送系は、エッジノード(Packet SW#1)101,ノード103(Packet SW#2),105(Packet SW#3)の間に、光通信装置(Optical SW)210が接続されている。そして、これらの間は、制御ライン9aと伝送ライン9bとを介して接続されている。
【0136】
これらの図12(a),(b)において、パケットスイッチ#2とパケットスイッチ#3との間には光スイッチを通過する光パスが設けられており、パケットパス(点線)は、パケットスイッチ#2とパケットスイッチ#3との間においては、この光パス上を通過している。さらに、これらのパケットスイッチ#2,#3および光スイッチのフォワーディングテーブルFT1〜FT5がそれぞれ表示されている(引き出し線で表示されている部分)。
【0137】
従って、ノード103,105は、それぞれ、光パスの処理レイヤと、ラベル付きパケットパス処理レイヤとの2(又は2以上)の複数のレイヤについて、それぞれ独立に障害復旧できるようになっている。このため、ノード103およびノード105は、いずれも、例えばラベル付きパケットパスに対するパス管理情報と、光パスに対応するパス管理情報とを保持することができる。
【0138】
ラベル付きパケットパスおよび光パスは、ともに、RSVP−TEを拡張したGMPLSシグナリングプロトコルにより制御されている。
このような構成によって、光パスの両端にパケットノードが設けられた伝送系において、ノード103,105の各シグナリングプロトコル処理部11にてパケットデータを伝送するためのパスを設定する。このパスが設定されている状態において、下位レイヤ側パスにあたる光パスの入口のノード103のシグナリングプロトコル処理部11が初期化した時に、下位レイヤ側パスのためのシグナリングプロトコル処理部11がもつパス管理情報の回復のために前記(A1)にて説明した方法を用いて、その後に上位レイヤのパス管理情報を回復させるのである。以下、詳述する。
【0139】
図12(a)は初期化前の通常運用時の様子を示しており、3台のノード101〜105と、1台の光通信装置210との間でパスが設定されている。そして、最初の状態における光パスの内容は、光パスに対するシグナリングにより、パケットスイッチ#2の出力IF#2から波長λ1の光が送信され(FT1参照)、この光は光スイッチにおいて波長λ2に変換され(FT2参照)、そして、パケットスイッチ#3にて受信されている(FT3参照)。
【0140】
また、最初の状態におけるパケットパスの内容は、パケットスイッチ#1のIF#2からラベルL2とともに出力された制御メッセージ(FT4参照)は、パケットスイッチ#2にてラベルL3に付け替えられ(FT5参照)、さらに、その付け替えられたパケットは、パケットスイッチ#3においてラベルL4を付け替えられる(FT3参照)。
【0141】
なお、シグナリングプロトコル処理部11は、これらのパスに関するパス管理情報を認識しているようになっている。
次に、図12(b)において、パケットスイッチ#2のシグナリングプロトコル処理部11が初期化され、この初期化中により、パケットスイッチ#2において、パケットレイヤおよび光レイヤ両方のパス管理情報が失われている。
【0142】
また、この間、パケットスイッチ#2以外の他のノードは、パス管理情報とそのパス管理情報に対応するフォワーディングテーブルのエントリを保持しているとする。各ノード101〜107は、これらのパス管理情報およびエントリを保持するために、例えばRSVP Graceful Recoveryにより規定される再開時刻のようなパラメータを用いて、予め保持すべき時間を指定しておく方法などを用いるようになっている。
【0143】
次に、図13(a)は初期化後の第1の状態を示している。パケットスイッチ#1および光スイッチは、それぞれ、パケットスイッチ#2の初期化が完了したことを例えばRSVP Helloメッセージを用いる方法により検出し、光スイッチは、予めパケットスイッチ#2の初期化前にパケットスイッチ#2から受信し保持していたパスメッセージの内容を読み出して、その読み出した情報を、光パスに対する応答メッセージに含めることにより、パケットスイッチ#2に対して送信する。
【0144】
これにより、パケットスイッチ#2は、受信した応答メッセージに基づいて、パス識別子と出力波長との対応を知ることができる。加えて、パケットスイッチ#2は、このパスに対する予約状態情報を回復でき、さらに、送り返されたパスメッセージにより、このパスに対して右側の光スイッチに対して送信すべきパスメッセージの内容を知ることができる。
【0145】
次に、図13(b)は初期化後の第2の状態を示しており、パケットパスのパス管理情報を復旧させるために、RSVP Graceful Recoveryが利用されている。
ここで、パケットスイッチ#1は、リカバリラベルL2を指定して、パケットパスに対するパスメッセージをパケットスイッチ#2に送信する。このとき、このパケットパスの設定時に指定した内容と同様の内容を有する明示的な経路オブジェクトを含めるようにする。
【0146】
パケットスイッチ#2は、パスメッセージを受信すると、リカバリラベルにより指定されたラベルL2を入力ラベルとしてもつフォワーディングテーブルFTのエントリを検索し、そのフォワーディングテーブルFTから出力IFおよび出力ラベルを得る。
従って、出力IFに波長λ1が指定されているので、パケットスイッチ#2は、波長パスのパス管理情報を参照し、この波長がパケットスイッチ#3に向かう光パスに対応するものであることを知る。そして、パケットスイッチ#2は、光パスの終点であるパケットスイッチ#3に対して、フォワーディングテーブルFTから得た出力ラベルL3をリカバリラベルとして指定したパスメッセージを送信する。この後、パケットスイッチ#2は、対応する応答メッセージが返されることによって、パケットパスに対するパス管理情報が回復される。
【0147】
従って、本発明のパス管理情報回復方法は、パケットスイッチ#1,パケットスイッチ#2が、それぞれ、パスについて規定される第1のレイヤと異なる第2のレイヤが規定する他のパスを、パスに対して重ねて設定するようになっている。
そして、入口エッジノード101およびノード210の第2受信処理部25が、ノード102のシグナリングプロトコル処理部11の初期化を検出し、ノード210が、ノード102に対して初期化の検出直前に受信した光レイヤのパスに対応するパスメッセージを、それに対応する予約メッセージとともに、送り返し、ノード102の第1受信処理部30およびシグナリングプロトコル処理部11が、協働して予約メッセージおよび送り返されたパスメッセージを元に下位レイヤパスである光パスのパス管理情報を回復させ、さらに、パケットスイッチ#1が上位レイヤパスであるラベル付きパケットパスに対応するパスメッセージをパケットスイッチ#2に送信し、ノード102の第1受信処理部30およびシグナリングプロトコル処理部11が協働してこのパスメッセージを元にラベル付きパケットレイヤパスに対応するパス管理情報のうちのパス状態情報を回復させる。さらに、パケットスイッチ#3が上位レイヤパスであるラベル付きパケットパスに対応する予約メッセージをパケットスイッチ#2に対して送信し、ノード102の第1受信処理部30およびシグナリングプロトコル処理部11が協働して、この予約メッセージを元にラベル付きパケットレイヤパスに対応するパス管理情報のうちの予約状態情報を回復させる。
【0148】
これにより、複数レイヤのパスが階層的に利用されている場合においてもパス管理情報を回復させることができる。
このように、第4の伝送態様においては、上位レイヤのパスが下位レイヤのパスの中を通り抜けるような階層的なパスが設定される。なお、このように階層化されるパスとしては、光パス,後述する第2実施形態のSONET/SDHのパス,ラベル付きパケットのパスなどが用いられる。
【0149】
このようにして、複数種類の伝送信号について、障害により初期化が発生してもパス管理情報が復旧でき、信頼性の高い伝送が可能となる。
(B)本発明の第2実施形態の説明
第2実施形態においては、物理レイヤとして、SONET又はSDH技術を用いたネットワークにおける伝送態様を説明する。
【0150】
(5−1)SONET/SDHネットワークにおけるパス設定
第1実施形態におけるシグナリングプロトコルは、RSVP−TEであって、MPLSをサポートするネットワークにおいてLSPを設定するものである。第2実施形態においては、LSPを設定するシグナリングプロトコルに対して、SONETおよびSDHのパスと、波長パスなどとの設定に利用できるGMPLSが用いられる。よく知られているように、ラベル付きパケットのレイヤにおいては、(入力インターフェース,入力ラベル)の対から(出力インターフェース,出力ラベル)の対の関係を確立することにより、パスが設定される。この関係は、RSVP−TEをはじめとするシグナリングプロトコルによって確立される。
【0151】
SONETおよびSDHのレイヤにおいては、(入力インターフェース,入力タイムスロット位置)の対から(出力インターフェース,出力タイムスロット位置)の対の関係を確立することによって、パスが設定される。そして、タイムスロットを一般化されたラベルと認識することにより、パスを設定する手段として、RSVP−TEのようなLSPを設定するためのシグナリングプロトコルが利用されるのである。これが、GMPLSの基本的な概念である。
【0152】
(5−2)SONET/SDHネットワークの構成
図14は本発明の第2実施形態に係る伝送システムの構成例を示す図である。この図14に示す伝送システム200aは、シグナリングプロトコルを用いてパスを設定してデータ通信する複数のSONET/SDH通信装置(通信装置)201,202a,202b,202c,202d,202e,202f,203をそなえたものであり、ラベルパスを設定するためにシグナリングプロトコルを利用するネットワークシステムである。
【0153】
この伝送システム200aは、前記のIPネットワーク500,501とSONET/SDHネットワーク250とをそなえて構成されており、また、SONET/SDHネットワーク250は、SONET/SDH伝送技術を用いた複数のSONET/SDH通信装置201〜203が相互にメッシュ状に接続され、IPネットワーク500,501と接続される部分に、それぞれ、入口エッジノードおよび出口エッジノードとしてのSONET/SDH通信装置201およびSONET/SDH通信装置203を設けている。
【0154】
(5−3)SONET/SDH通信装置201の機能
SONET/SDH通信装置201は、複数のSONET/SDH通信装置201〜203のうちの上流側に設けられたSONET/SDH通信装置201と下流側に設けられたSONET/SDH通信装置203とからなる一対のSONET/SDH通信装置201,203のうちの上流側のSONET/SDH通信装置201として機能しており、IPネットワーク500,501に設けられたIPルータ504との間において信号を送受信している。
【0155】
図15は本発明の第2実施形態に係る転送方法を説明するための図であり、上述したものと同一符号を有するものは同一のものを表す。この図15に示すIPネットワーク500に設けられたIPルータ504は、パケットをSDHフレームにマッピングするようなインターフェースが設けられている。このインターフェース例は、光と電気とを相互変換する光/電気変換部505である。これにより、光ファイバからなる伝送ライン9bを介して信号が送受信されるようになっている。
【0156】
(5−4)スイッチング動作
SONETおよびSDHは、いずれも、ディジタル信号を多重化して伝送するための技術として、ITU−T(International Telecommunication Union-T:国際電気通信連合)およびANSIにおいて標準化された。これらのSONETとSDHとは、ともに、標準化された団体が異なるため、例えば多重化構造の基本ビットレート,ポインタの符号化などの一部については仕様が異なるが、ほとんど仕様が同一であり、また、ネットワークの機能および提供可能なサービスもほぼ同一である。なお、SONETの詳細は、ANSI T1.105に規定され、SDHに関する詳細は、ITU−T G.707に規定されている。
【0157】
SONET/SDH通信装置201において、スイッチングはフレーム先頭からの相対的な位置(タイムスロットと呼ぶ)に基づいて行なわれる。
図28はSONET装置又はSDH装置のスイッチング動作を説明するための図である。この図28に示すフレーム列は、i(iは自然数を表す。)番目の入力インターフェース41aに入力され、タイムスロットスイッチ42において、フレーム列に含まれるタイムスロットがスイッチングされ、そのスイッチングされたタイムスロットが、j(jは自然数を表す。)番目の出力インターフェース44aを介して出力されるようになっている。
【0158】
ここで、タイムスロットスイッチ42は、前記フォワーディングテーブル42a,43などとほぼ同一のフォワーディングテーブル42aを有する。このフォワーディングテーブル42aの入力情報は入力インターフェースの番号(入力IF#j)およびタイムスロットxであり、また、出力情報は出力インターフェースの番号(出力IF#j)およびタイムスロットyである。
【0159】
従って、SONET/SDH通信装置201は、タイムスロットを元にスイッチングするので、個々の情報はラベルを付加されない。また、SONET/SDH通信装置201の伝送部40は、パケットを単位としてスイッチングを行なわない。このため、たとえSONETあるいはSDHフレームの中にパケット(パケット化されたデータ)を含めて伝送されたとしても、SONET/SDH通信装置201は、パケットを認識しない。
【0160】
なお、SONET/SDH通信装置201の制御部46は、IPパケットの伝送により、制御のためのプロトコルメッセージを取得する。このため、SONET/SDH通信装置201の制御部は、パケットを認識することができる。
そして、SONET/SDH通信装置201〜202eのうちの上流側のものは、ラベルパス設定要求メッセージを送信し、また、下流側のものはそのメッセージに対して応答メッセージを返すようになっている。
【0161】
さらに、IPルータ504とSONET/SDH通信装置201との間において、IPルータ504は、SONET/SDH通信装置201に対して、SONET/SDHレイヤのパスを要求し、これに対して、SONET/SDH通信装置201は、IPルータ504に対して、パスが設定できたことを示す通知を返すようになっている。
【0162】
以下に述べるように、ラベルはインプリシットにタイムスロットとして伝送信号に付加されているので、SONET/SDH通信装置201において、フォワーディングテーブルはタイムスロットスイッチの内部に設けられている。
また、SONET/SDH通信装置201〜202eは、いずれも、以下に述べる伝送部40においてタイムスロットのスイッチングのみを行なうものである。よく知られているように、伝送部40はパケットをハンドリングせず、また、タイムスロットにラベルを付加するものでもない。一方、以下に述べる制御部46はメッセージ交換を行なうために、パケットをハンドリングする。
【0163】
(5−5)SONET/SDH通信装置201の構成
図16は本発明の第2実施形態に係るSONET/SDH通信装置の概略的なブロック図である。この図16に示すSONET/SDH通信装置201は、仕様に規定される信号を送受信するものであって、制御部46と伝送部40と第1送受信部47とを有する。
【0164】
ここで、第1送受信部47は、IPネットワーク500のIPルータ504、又はSONET/SDH通信装置202a,202cの制御部46と制御メッセージを送受信するものである。
そして、制御部46は、前記制御部10の機能を有するほかに、SONET/SDHプロトコルに関する制御をも行なうものであって、上記とほぼ同様のパス管理情報テーブル12をそなえたシグナリングプロトコル処理部11を有する。
【0165】
また、伝送部40は、隣接のIPルータ504又はSONET/SDH通信装置202aなどとSONET/SDHフレームにマッピングした信号を送受信し、また、制御部46による制御に基づいて特定の入力インターフェースの特定のタイムスロット位置の信号を、フォワーディングテーブルで示された対応する出力インターフェースの対応するタイムスロットに対してスイッチングし、隣接のIPルータ504又はSONET/SDH通信装置202aなどに対して送信するものである。この伝送部40は、前記入口インターフェース21a,21bおよび21cの機能とほぼ同等の機能を有する入口インターフェース41a,41bおよび41cを有する。
【0166】
この入口インターフェース41aは、前記入口インターフェース21aと異なり、フォワーディングテーブルを設けておらず、前記フォワーディングテーブルに相当するフォワーディングテーブルをタイムスロットスイッチ42の内部に設けている。
ここで、タイムスロットスイッチ42は、フォワーディングテーブル43を有する。このフォワーディングテーブル43は、シグナリングプロトコル処理部11のパス管理情報テーブル12の複数の領域のそれぞれと接続されて、これにより、タイムスロットスイッチ42は、各パスについてのフォワーディング先のSONET/SDH通信装置又はノードを知ることができる。
【0167】
また、このタイムスロットスイッチ42の出力のそれぞれには、出力インターフェース45a,45bおよび45cが接続されている。
なお、図16に示すもので既に説明したものについては再度の説明を省略する。
一方、図17は本発明の第2実施形態に係るSONET/SDH通信装置202cの概略的なブロック図である。この図17に示すSONET/SDH通信装置202cは、下流側のものとして動作する一例である。隣接のSONET/SDH通信装置201および202eと接続され、制御メッセージおよび伝送信号を送受信可能となっている。
【0168】
また、第2送受信部48は、前記第2送受信部25と同様の送受信機能を有し、上流側からの制御メッセージを受信できるものである。なお、この図17においても上述したものと同一符号を有するものは同一のもの又は同様の機能を有するものなので、更なる説明を省略する。
そして、障害が発生したときには、予めSONET/SDH通信装置202の中に保持されていたSONET/SDH通信装置201から送信されたパスメッセージを、対応する予約メッセージとともに、SONET/SDH通信装置201に対して送り返し、SONET/SDH通信装置201の第1受信部(受信処理部)47およびシグナリングプロトコル処理部46においては、予約メッセージおよび送り返されたパスメッセージとに基づいてパス管理情報を回復する。
【0169】
(5−7)パスの階層化とパスのマッピング
ここで、パスの階層化とパスのマッピングとについて、いずれも、図18を参照して説明する。
図18は本発明の第2実施形態に係るパスの階層化を説明するための図であり、この図18に示す伝送システム200cは、1本のSONETレイヤのパス上に複数のラベルつきパケットレイヤのパスを階層的に設定してパケットを送受信するものであって、パケット通信装置204,206と、パケット通信装置204,206間に設けられたSONET/SDH通信装置205とをそなえて構成されている。
【0170】
ここで、パケット通信装置204,206は、いずれも、各ノード102〜106とほぼ同一のものであってパケット送受信機能とパケットをSONETタイムスロットにマッピングする機能とを有する。パケット通信装置204は、入力インターフェース(入力IF)204aと、パケットスイッチ204bと、出力インターフェース(出力IF)204cとをそなえて構成されている。また、パケット通信装置206は、それらの入力インターフェース204a,パケットスイッチ204b,出力インターフェース204cのそれぞれとほぼ同一の機能を有する入力インターフェース(入力IF)206a,パケットスイッチ206b,出力インターフェース(出力IF)206cをそなえて構成されている。
【0171】
これらの入力インターフェース204a,206aと、出力インターフェース204c,206cとは、いずれも、POS(Packet Over SONET:RFC2615参照)機能を有する。具体的には、入力インターフェース204a,206aは、いずれも、SONETタイムスロットからパケットを取得するものである。出力インターフェース204c,206cは、いずれも、パケットをSONETタイムスロットにマッピングするものである。さらに、SONET/SDH通信装置205は、パケット通信装置204から出力された光信号のタイムスロットをスイッチングして光信号を出力するものである。
【0172】
これにより、外部から入力されたラベル付きパケットは、パケット通信装置204にて、POSなどの技術を用いてSONETのタイムスロットにマッピングされる。そして、そのマッピングされたタイムスロットは、SONET/SDH通信装置206において、タイムスロットのかたちでスイッチングされ、パケット通信装置206にて、スイッチングされたSONETタイムスロットからパケットが取得される。従って、入力インタフェースおよび出力インタフェースの中にマッピング機能が存在するのである。
【0173】
さらに詳述すると、この図18に示す伝送システム200cは、ラベルつきパケットレイヤのパスはPOS機能によりSONETレイヤのパスの上を通過している。この状況は、SONETレイヤのパスの上にパケットレイヤのパスが階層化されていると称される。SONETレイヤパスの途中のSONET通信装置205は、パケットをハンドリングすることができないが、この階層化によりパケットのパスがSONET通信装置205の中を通過することができる。
【0174】
このように、1本のSONETレイヤのパスの上を複数のラベルつきパケットレイヤのパスを階層化可能である。
(C)本発明の第3実施形態の説明
本発明を適用される伝送システムは光波長多重伝送方式を用いることができる。
【0175】
(6−1)光波長多重伝送ネットワークにおけるパス設定
第3実施形態においてもGMPLSが用いられ、LSPを設定するシグナリングプロトコルに対して、波長パスの設定に利用できる。
波長のレイヤにおいては、(入力インターフェース,入力波長)の対から(出力インターフェース,出力波長)の対の関係を確立することによって、パスが設定される。そして、波長を一般化されたラベルと認識することにより、パスを設定する手段として、LSPを設定するためのシグナリングプロトコルが利用される。
【0176】
(6−2)伝送システムの構成
図19は本発明の第3実施形態に係る伝送システムの構成例を示す図である。この図19に示す伝送システム200bは、光波長多重伝送および波長スイッチングを用いた伝送態様である。この伝送システム200bに設けられた波長多重ネットワーク300は、光周波数領域において多重した光信号を、中継装置(波長通信装置)301,302a,302b,302c,302d,302e,303を接続する光ファイバ(伝送ライン9b)を介して送受信するものであり、本発明の通信装置として機能する。
【0177】
さらに、中継装置301は、入口エッジとして動作可能なものであり、IPネットワーク500から入力された光信号は、中継装置301〜303,伝送ライン9bをそれぞれ介して中継されて、IPネットワーク501に対して転送されるようになっている。また、光信号は、逆方向(右側から左側)に対しても、転送可能である。
【0178】
(6−3)波長通信装置の構成
図20は本発明の第3実施形態に係る波長通信装置のブロック図を示す図である。この図20に示す波長通信装置301は、制御部46と伝送部40′とを有し、この伝送部40′は、入力インターフェース41a〜41cと波長スイッチ42′と出力インターフェース44a〜44cとをそなえて構成されている。
【0179】
ここで、波長スイッチ42′は、伝送すべき複数のデータ信号を複数の波長のうちの特定波長に割り当てて、光波長多重伝送するためのものであって、フォワーディングテーブル43とほぼ同一のフォワーディングテーブル43′を設けている。伝送部40′は、このような光波長多重伝送のための波長の割り当て機能のほかに、前記伝送部40とほぼ同一の機能を有する。なお、上述した符号と同一の符号を有するものは、ほぼ同一の機能を有する。
【0180】
(6−4)波長通信装置のスイッチング動作
また、図21は本発明の第3実施形態に係る波長通信装置301のスイッチング動作を説明するための図である。この図21に示す中継装置301は、入力インターフェース49aと、波長スイッチ49bと、出力インターフェース49cとをそなえて構成されている。ここで、入力インターフェース49aは、複数の光波長からなる光波長多重伝送光を入力され、この光波長多重伝送光から個々の波長成分を抽出するものである。また、出力インターフェース49cは、波長スイッチ49bから出力された個々の光信号をそれぞれ異なる波長に変換し、光波長多重化して出力するものである。
【0181】
従って、中継装置301の伝送部40′は、波長のスイッチングのみを行なうものである。よく知られているように、伝送部40′はパケットをハンドリングせず、また、波長にラベルを付加するものでもない。なお、制御部46はメッセージの交換を行なうために、パケットをハンドリングをする。
(6−5)動作説明
図20に示す構成により、伝送ライン9aを介して入力された光波長多重伝送信号は、入力インターフェース41a〜41cにて分離されて、分離された各波長の光信号に含まれるデータは、波長スイッチ42′にて適切な方路に振り分けられて、出力インターフェース44a〜44cに出力される。また、前記第1実施形態および各伝送態様にて説明した方法および各変形態様を用いて、情報データを効率よく伝送することができる。
【0182】
さらに、障害が発生して初期化が発生した場合には、迅速に復旧が可能となり、また、上流側のノードが、初期化により、パス管理情報を失わないので、再送が防止され、パスによって提供される伝送サービスが中断せずに、信頼性の高い伝送サービスを提供できる。
(D)その他
本発明は上述した実施態様およびその変形例に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、種々変形して実施することができる。
【0183】
(E)付記
(付記1) シグナリングプロトコルを用いてパスを設定してデータ通信する複数の通信装置のうちの上流側に設けられた上流側通信装置と下流側に設けられた下流側通信装置とからなる一対の通信装置のうちの上流側の該通信装置であって、
パス設定要求に対して、該下流側通信装置において確保されたリソース情報と、該下流側通信装置において該初期化が検出される前に保持された該パス設定要求とを該下流側通信装置から受信する第1受信部と、
該第1受信部にて受信された該リソース情報と該折り返されたパス設定要求とに基づいてパス管理情報を回復する回復処理部とをそなえて構成されたことを特徴とする、通信装置。
【0184】
(付記2) シグナリングプロトコルを用いてパスを設定してデータ通信する複数の通信装置のうちの上流側に設けられた上流側通信装置と下流側に設けられた下流側通信装置とからなる一対の通信装置のうちの上流側の該通信装置であって、
パス設定要求を該下流側通信装置に送信する第1送信部と、
該第1送信部から送信された該パス設定要求に基づいて該下流側通信装置において割り当てられた一般化されたラベル情報を含むパス設定応答と、該下流側通信装置において該初期化が検出される前に保持された該パス設定要求とを該下流側通信装置から受信する第1受信部と、
該第1受信部にて受信された該リソース情報と該折り返されたパス設定要求とに基づいてパス管理情報を回復する回復処理部とをそなえて構成されたことを特徴とする、通信装置。
【0185】
(付記3) シグナリングプロトコルを用いてパスを設定してデータ通信する複数の通信装置のうちの上流側に設けられた上流側通信装置と下流側に設けられた下流側通信装置とからなる一対の通信装置のうちの下流側の該通信装置であって、
該上流側通信装置からのパス設定要求を受信する第2受信部と、
該第2受信部が受信した該パス設定要求を保持する受信パス設定要求保持部と、
該第2受信部の状態に基づいて該上流側通信装置の初期化を検出する検出部と、
該検出部の検出に基づいて、保持部に保持されたリソース情報と該受信パス設定要求保持部に保持された該パス設定要求とを該上流側通信装置に対して送信する第2送信部とをそなえて構成されたことを特徴とする、通信装置。
【0186】
(付記4) シグナリングプロトコルを用いてパスを設定してデータ通信する複数の通信装置のうちの上流側に設けられた上流側通信装置と下流側に設けられた下流側通信装置とからなる一対の通信装置のうちのいずれか一方の該通信装置であって、
パス設定要求を該下流側通信装置に送信する第1送信部と、
該第1送信部から送信された該パス設定要求に基づいて該下流側通信装置において割り当てられた一般化されたラベル情報を含むパス設定応答と、該下流側通信装置において該初期化が検出される前に保持された該パス設定要求とを該下流側通信装置から受信する第1受信部と、
該第1受信部にて受信された該リソース情報と該折り返されたパス設定要求とに基づいてパス管理情報を回復する回復処理部とをそなえるとともに、
該上流側通信装置からのパス設定要求を受信する第2受信部と、
該第2受信部が受信した該上流側通信装置からのパス設定要求を保持する受信パス設定要求保持部と、
該第2受信部の状態に基づいて該上流側通信装置の初期化を検出する検出部と、
該検出部の検出に基づいて、保持部に保持されたリソース情報と該受信パス設定要求保持部に保持された該パス設定要求とを該上流側通信装置に対して送信する第2送信部とをそなえて構成されたことを特徴とする、通信装置。
【0187】
(付記5) 該一対の通信装置が、それぞれ、
該パスについて規定される第1のレイヤと異なる第2のレイヤが規定する他のパスを、該パスに対して重ねて設定するように構成されたことを特徴とする、付記3又は付記4記載の通信装置。
(付記6) 該通信装置保持部に接続され、経路に関しパス管理情報に挿入される転送等価クラス情報と出力インターフェースおよび出力ラベルのそれぞれとを関連付けて保持する記憶部をそなえて構成されたことを特徴とする、付記2記載の通信装置。
【0188】
(付記7) シグナリングプロトコルを用いてパスを設定してデータ通信する複数の通信装置をそなえた伝送システムにおいて、
該複数の通信装置のうちの上流側に設けられた上流側通信装置と下流側に設けられた下流側通信装置とからなる一対の通信装置のうちの該上流側通信装置が、
パス設定要求を該下流側通信装置に送信する第1送信部と、
該第1送信部から送信された該パス設定要求に基づいて該下流側通信装置において割り当てられた一般化されたラベル情報を含むパス設定応答と、該下流側通信装置において該初期化が検出される前に保持された該パス設定要求とを該下流側通信装置から受信する第1受信部と、
該第1受信部にて受信された該リソース情報と該折り返されたパス設定要求とに基づいてパス管理情報を回復する回復処理部とをそなえるとともに、
該下流側通信装置が、
該パスについて該上流側通信装置からのパス設定要求を受信する第2受信部と、
該第2受信部が受信した該上流側通信装置からのパス設定要求を保持する受信パス設定要求保持部と、
該第2受信部の状態に基づいて該上流側通信装置の初期化を検出する検出部と、
該検出部の検出に基づいて、保持部に保持されたリソース情報と該受信パス設定要求保持部に保持された該パス設定要求とを該上流側通信装置に対して送信する第2送信部とをそなえて構成されたことを特徴とする、伝送システム。
【0189】
(付記8) 該上流側通信装置が、外部のネットワークから入力されるパケットに対して転送等価クラス情報を元にパケットをフィルタリングするように構成されたことを特徴とする、付記7記載の伝送システム。
(付記9) シグナリングプロトコルを用いてパスを設定してデータ通信する複数の通信装置のうちの上流側に設けられた上流側通信装置と下流側に設けられた下流側通信装置とからなる一対の通信装置における、パス管理情報回復方法であって、
該上流側通信装置が、該下流側通信装置に対して、パス設定要求を送信し、
該上流側通信装置が、該パス設定要求に基づいて該下流側通信装置において割り当てられた一般化されたラベル情報を含むパス設定応答と、該下流側通信装置において該初期化が検出される前に保持された該パス設定要求とを該下流側通信装置から受信し、
該上流側通信装置が、該パス設定応答と、該折り返されたパス設定要求とに基づいてパス管理情報を回復するように構成されたことを特徴とする、パス管理情報回復方法。
【0190】
(付記10) シグナリングプロトコルを用いてパスを設定してデータ通信する複数の通信装置のうちの上流側に設けられた上流側通信装置と下流側に設けられた下流側通信装置とからなる一対の通信装置における、パス管理情報回復方法であって、
該下流側通信装置が、該上流側通信装置からのパス設定要求を受信し、
該下流側通信装置が、該パス設定要求を保持し、
該下流側通信装置が、該上流側通信装置の初期化を検出し、
該下流側通信装置が、該パス管理情報と該パス設定応答とを該上流側通信装置に対して送信し、
該上流側通信装置が、該パス管理情報を回復するように構成されたことを特徴とする、パス管理情報回復方法。
【0191】
(付記11) シグナリングプロトコルを用いてパスを設定してデータ通信する複数の通信装置のうちの上流側に設けられた上流側通信装置と下流側に設けられた下流側通信装置とからなる一対の通信装置における、パス管理情報回復方法であって、
該上流側通信装置が、該下流側通信装置に対して、パス設定要求を送信し、
該下流側通信装置が、該上流側通信装置の初期化を検出し、
該上流側通信装置が、該下流側通信装置において一般化されたラベル情報を含むパス設定応答と該初期化が検出される前に保持された該パス設定要求とに基づいて、パス管理情報を回復するように構成されたことを特徴とする、パス管理情報回復方法。
【0192】
(付記12) 該伝送システムが、該パス設定応答の予約機能およびラベル付与機能を有する拡張帯域予約プロトコルを用いるとともに、
該下流側通信装置が、該上流側通信装置から送信されたパスメッセージを保持し、
該下流側通信装置が、該上流側通信装置の初期化を検出し、
該下流側通信装置が、該上流側通信装置に対して、該上流側通信装置からの該パスメッセージのうちの直前に送信されたパスメッセージを送信し、
該下流側通信装置が、該パスメッセージに基づいて割り当てた一般化されたラベル情報を含むパス設定応答を含む応答メッセージを該上流側通信装置に対して送信し、
該上流側通信装置が、該応答メッセージに含まれるパス設定応答と、該パスメッセージとに基づいて、パス管理情報を回復するように構成されたことを特徴とする、付記9〜付記11のいずれか一に記載の記載のパス管理情報回復方法。
【0193】
(付記13) 該下流側通信装置が、
該パスメッセージが有する情報を、該応答メッセージの領域に含めるように構成されたことを特徴とする、付記12記載のパス管理情報回復方法。
(付記14) 該下流側通信装置が、該上流側通信装置に送信する帯域予約プロトコルの予約メッセージを生成し、
該下流側通信装置が、該予約メッセージの中に対応する帯域予約プロトコルのパスメッセージの内容を含めるように構成されたことを特徴とする、付記9〜付記11のいずれか一に記載の記載のパス管理情報回復方法。
【0194】
(付記15) 該伝送システムが、該パスについてのラベル付与機能を有するシグナリングプロトコルを用いるとともに、
該下流側通信装置が、該応答メッセージを、該シグナリングプロトコルの初期化を検出した直前に受信した該パス管理情報に含まれる情報を、該上流側通信装置に対して送信するように構成されたことを特徴とする、付記9〜付記11のいずれか一に記載のパス管理情報回復方法。
【0195】
(付記16) 該一対の通信装置が、それぞれ、該パスについて規定される第1のレイヤと異なる第2のレイヤが規定する他のパスを、該パスに対して重ねて設定しうるレイヤ処理部を有し、
該下流側通信装置のレイヤ処理部が、該上流側通信装置において該第2のレイヤが規定する他のパスについて初期化を検出し、
該上流側通信装置が、該下流側通信装置に対して送信し該初期化の検出直前に保持された該他のパスの第2パス管理情報と同一の折り返し第2パス管理情報と該下流側通信装置において割り当てられた第2の一般化されたラベル情報とに基づいて、該第2パス管理情報を回復し、
該上流側通信装置が、該下流側通信装置に対して送信した該パスの第1パス管理情報と同一の折り返し第1パス管理情報と該下流側通信装置において割り当てられた第1の一般化されたラベル情報とに基づいて、該第1パス管理情報を回復するように構成されたことを特徴とする、付記9〜付記11のいずれか一に記載のパス管理情報回復方法。
【0196】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明の通信装置(請求項1〜3),伝送システム(請求項4)およびパス管理情報回復方法(請求項5)によれば、以下のような効果ないし利点が得られる。
(1)本発明の通信装置によれば、シグナリングプロトコルを用いてパスを設定してデータ通信する複数の通信装置のうちの上流側に設けられた上流側通信装置と下流側に設けられた下流側通信装置とからなる一対の通信装置のうちの上流側の通信装置であって、パス設定要求に対して、下流側通信装置において確保されたリソース情報と、下流側通信装置において初期化が検出される前に保持されたパス設定要求とを下流側通信装置から受信する第1受信部と、第1受信部にて受信されたリソース情報と折り返されたパス設定要求とに基づいてパス管理情報を回復する回復処理部とをそなえて構成されているので、パスなどが設定された状態において障害の発生などによりノードが初期化したときに、初期化前にもっていたパスの管理情報を回復させることができ、パス管理情報の削除を防止することが可能となる。これにより、障害が発生した場合において、データの送受信を中止せずにネットワークの運用を確保できる(請求項1)。
【0197】
また、上述した特許文献1記載のネットワークシステムは、ラベルパスとパス識別子とを同一のものと扱っている。これに対して、本発明は、ラベルパスとパス識別子との対応関係が失われた後において、その対応関係を回復させることができる。
(2)本発明の通信装置によれば、上流側通信装置と下流側通信装置とからなる一対の通信装置のうちの上流側の通信装置であって、パス設定要求を下流側通信装置に送信する第1送信部と、第1送信部から送信されたパス設定要求に基づいて下流側通信装置において割り当てられた一般化されたラベル情報を含むパス設定応答と、下流側通信装置において初期化が検出される前に保持されたパス設定要求とを下流側通信装置から受信する第1受信部と、第1受信部にて受信されたパス設定応答と折り返されたパス設定要求とに基づいてパス管理情報を回復する回復処理部とをそなえて構成されているので、パスの上流側ノードからシグナリングメッセージを送信してもらわずに入口エッジノードは、パス管理情報を回復できる。
【0198】
(3)本発明の通信装置によれば、上流側通信装置と下流側通信装置とからなる一対の通信装置のうちの下流側の通信装置であって、上流側通信装置からのパス設定要求を受信する第2受信部と、第2受信部が受信した上流側通信装置からのパス設定要求を保持する受信パス設定要求保持部と、第2受信部の状態に基づいて上流側通信装置の初期化を検出する検出部と、検出部の検出に基づいて、パス設定要求を基にパスについて割り当てられた一般化されたラベル情報を含むパス設定応答と受信パス設定要求保持部に保持されたパス設定要求とを上流側通信装置に対して送信する第2送信部とをそなえて構成されているので、パスの入口ノードにおいて、シグナリングプロトコルの初期化をした場合においても、パス管理情報を回復できる(請求項2)。
【0199】
(4)本発明の通信装置によれば、上流側通信装置と下流側通信装置とからなる一対の通信装置のうちのいずれか一方の通信装置であって、パス設定要求を下流側通信装置に送信する第1送信部と、第1送信部から送信されたパス設定要求に基づいて下流側通信装置において割り当てられた一般化されたラベル情報を含むパス設定応答と、下流側通信装置において初期化が検出される前に保持されたパス設定要求とを下流側通信装置から受信する第1受信部と、第1受信部にて受信されたパス設定応答と折り返されたパス設定要求とに基づいてパス管理情報を回復する回復処理部とをそなえるとともに、上流側通信装置からのパス設定要求を受信する第2受信部と、第2受信部が受信した上流側通信装置からのパス設定要求を保持する受信パス設定要求保持部と、第2受信部の状態に基づいて上流側通信装置の初期化を検出する検出部と、検出部の検出に基づいて前記パス設定応答と受信パス設定要求保持部に保持されたパス設定要求とを上流側通信装置に対して送信する第2送信部とをそなえて構成されているので、通信装置は下流側通信装置および上流側通信装置のいずれとしても機能することができ、より自由にパスを設定できる(請求項3)。
【0200】
(5)前記下流側通信装置が、パスについて規定される第1のレイヤと異なる第2のレイヤが規定する他のパスを、パスに対して重ねて設定しうるレイヤ処理部をそなえ、検出部にて第2のレイヤが規定する他のパスについての初期化が検出されると、他のパスについての他のパス管理情報と、第1のレイヤが規定するパスについてのパス管理情報とについて、それぞれ、処理するように構成されてもよく、このようにすれば、パスが階層化されているようなネットワークにおいて、通信装置の制御部が初期化されても正常にパス管理情報を回復できる。そして、これにより、パケットパスのほかに、例えば波長パス又はSONET/SDHパスなどのデータ伝送プロトコルにかかわらずに、伝送可能となる。
【0201】
(6)前記通信装置保持部に接続され、経路に関しパス管理情報に挿入される転送等価クラス情報と出力インターフェースおよび出力ラベルのそれぞれとを関連付けて保持する記憶部をそなえて構成されてもよく、このようにすれば、例えばIPネットワークと伝送システムのネットワークとの間において、パケットを透過的に伝送できる。
【0202】
(7)本発明の伝送システムによれば、上流側通信装置が、パス設定要求を下流側通信装置に送信する第1送信部と、第1送信部から送信されたパス設定要求に基づいて下流側通信装置において割り当てられた一般化されたラベル情報を含むパス設定応答と、下流側通信装置において初期化が検出される前に保持されたパス設定要求とを下流側通信装置から受信する第1受信部と、第1受信部にて受信されたパス設定応答と折り返されたパス設定要求とに基づいてパス管理情報を回復する回復処理部とをそなえるとともに、下流側通信装置が、パスについて上流側通信装置からのパス設定要求を受信する第2受信部と、第2受信部が受信した上流側通信装置からのパス設定要求を保持する受信パス設定要求保持部と、第2受信部の状態に基づいて上流側通信装置の初期化を検出する検出部と、検出部の検出に基づいて前記パス設定応答と受信パス設定要求保持部に保持されたパス設定要求とを上流側通信装置に対して送信する第2送信部とをそなえて構成されているので、シグナリングプロトコルがリブートしたときに、パス管理情報を復旧できるので、ネットワークに対する信頼性を向上させることができる(請求項4)。
【0203】
(8)前記上流側通信装置が、外部のネットワークから入力されるパケットに対して転送等価クラス情報情報を元にパケットをフィルタリングするように構成されてもよく、このようにすれば、例えばIPネットワークと伝送システムのネットワークとの間において、パケットを透過的に伝送できる。
(9)本発明のパス管理情報回復方法によれば、上流側通信装置が、下流側通信装置に対して、パス設定要求を送信し、上流側通信装置が、パス設定要求に基づいて下流側通信装置において割り当てられた一般化されたラベル情報を含むパス設定応答と、下流側通信装置において初期化が検出される前に保持されたパス設定要求とを下流側通信装置から受信し、上流側通信装置が、パス設定応答と、折り返されたパス設定要求とに基づいてパス管理情報を回復するので、障害が発生した後に迅速な復旧が可能となる(請求項5)。
【0204】
(10)本発明のパス管理情報回復方法によれば、下流側通信装置が、上流側通信装置からのパス設定要求を受信し、下流側通信装置が、パス設定要求を保持し、下流側通信装置が、上流側通信装置の初期化を検出し、下流側通信装置が、パス設定要求を上流側通信装置に対して送信し、上流側通信装置が、パス管理情報を回復するので、顧客に対して安定なネットワークを提供できる。
【0205】
(11)本発明のパス管理情報回復方法によれば、上流側通信装置が、下流側通信装置に対して、パス設定要求を送信し、下流側通信装置が、上流側通信装置の初期化を検出し、上流側通信装置が、下流側通信装置において確保されたパス管理情報に基づくパス設定応答と初期化が検出される前に保持されたパス設定要求とに基づいて、パス管理情報を回復するので、確実かつ高セキュリティな伝送を実現できる。
【0206】
(12)前記伝送システムが、パス設定応答の予約機能およびラベル付与機能を有する拡張帯域予約プロトコルを用いるとともに、下流側通信装置が、上流側通信装置から、送られたパスメッセージを保持し、下流側通信装置が、上流側通信装置の初期化を検出し、下流側通信装置が、上流側通信装置に対して、上流側通信装置からのパスメッセージのうちの直前に送信されたパスメッセージを送信し、下流側通信装置が、パスメッセージに基づいて割り当てた一般化されたラベル情報を含む応答メッセージを上流側通信装置に対して送信し、上流側通信装置が、応答メッセージに含まれるパス設定応答と、パスメッセージとに基づいて、パス管理情報を回復するように構成されてもよく、このようにすれば、通信装置の制御部が交換又は点検のためにリブートされても伝送サービスを継続できるので、保守性が高くなる。
【0207】
(13)前記下流側通信装置が、パスメッセージが有する情報を、応答メッセージの領域に含めるように構成されてもよく、このようにすれば、メッセージ数を減少させることが可能となる。
(14)前記下流側通信装置が、上流側通信装置に送信する帯域予約プロトコルの予約メッセージを生成し、下流側通信装置が、予約メッセージの中に対応する帯域予約プロトコルのパスメッセージの内容を含めるように構成されてもよく、このようにすれば、例えばRSVP−TEがシグナリングプロトコルとして利用されている伝送システムのネットワークにおいても、パス管理情報を回復させることができる。
【0208】
(15)前記伝送システムが、パスについてのラベル付与機能を有するシグナリングプロトコルを用いるとともに、下流側通信装置が、応答メッセージを、シグナリングプロトコルの初期化を検出した直前に受信したパス管理情報に含まれる情報を、上流側通信装置に対して送信するように構成されてもよく、このようにすれば、多額の設備改変を伴わずに高い付加価値を発生させることができる。
【0209】
(16)一対の通信装置が、それぞれ、パスについて規定される第1のレイヤと異なる第2のレイヤが規定する他のパスを、パスに対して重ねて設定しうるレイヤ処理部を有し、下流側通信装置のレイヤ処理部が、上流側通信装置において第2のレイヤが規定する他のパスについて初期化を検出し、上流側通信装置が、下流側通信装置に対して送信し初期化の検出直前に保持された他のパスの第2パス管理情報と同一の折り返し第2パス管理情報と下流側通信装置において確保された第2パス設定応答とに基づいて、第2パス管理情報を回復し、上流側通信装置が、下流側通信装置に対して送信したパスの第1パス管理情報と同一の折り返し第1パス管理情報と下流側通信装置において確保された第1パス設定応答とに基づいて、第1パス管理情報を回復するように構成されてもよく、このようにすれば、ネットワークを迅速に復旧させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る伝送システムの構成例を示す図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係る転送方法を説明するための図である。
【図3】本発明の第1実施形態に係る入口エッジノードの概略的なブロック図である。
【図4】本発明の第1実施形態に係るノードの概略的なブロック図である。
【図5】パケットレイヤ信号のフォーマット例を示す図である。
【図6】(a)〜(c)はそれぞれ本発明の第1実施形態に係る第1の伝送態様を示す図である。
【図7】(a)〜(d)はそれぞれ本発明の第1実施形態に係る第2の伝送態様を示す図である。
【図8】(a)は本発明の第1実施形態に係るクライアントレイヤの概念図であり、(b)は本発明第1実施形態に係るフォワーディングテーブルの他の例を示す図である。
【図9】(a)〜(d)はそれぞれ本発明の第1実施形態に係る第3の伝送態様を示す図である。
【図10】(a),(b)はいずれも本発明の第1実施形態に係る拡張応答メッセージ例を説明するための図である。
【図11】本発明の第1実施形態に係る回復パスメッセージの一例を示す図である。
【図12】(a),(b)はいずれも本発明の第1実施形態に係る第5の伝送態様を示す図である。
【図13】(a),(b)はいずれも本発明の第1実施形態に係る第5の伝送態様を示す他の図である。
【図14】本発明の第2実施形態に係る伝送システムの構成例を示す図である。
【図15】本発明の第2実施形態に係る転送方法を説明するための図である。
【図16】本発明の第2実施形態に係るSONET/SDH通信装置の概略的なブロック図である。
【図17】本発明の第2実施形態に係るSONET/SDH通信装置の概略的なブロック図である。
【図18】本発明の第2実施形態に係るパスの階層化を説明するための図である。
【図19】本発明の第3実施形態に係る伝送システムの構成例を示す図である。
【図20】本発明の第3実施形態に係る波長通信装置のブロック図を示す図である。
【図21】本発明の第3実施形態に係る波長通信装置のスイッチング動作を説明するための図である。
【図22】一般化されたラベル情報を説明するための図である。
【図23】パス管理情報を説明するための図である。
【図24】RSVP−TEプロトコルにおけるパスメッセージの一例を示す図である。
【図25】RSVP−TEプロトコルにおける予約メッセージの一例を示す図である。
【図26】(a)〜(e)はそれぞれRSVP Graceful Recoveryの正常動作を説明するための図である。
【図27】(a)〜(d)はそれぞれ従来方式の課題を説明するための図である。
【図28】SONET装置又はSDH装置のスイッチング動作を説明するための図である。
【符号の説明】
10,46 制御部
11 シグナリングプロトコル処理部
12 パス管理情報テーブル(通信装置保持部)
20,40,40′ 伝送部
21a〜21c,41a〜41c,49a,204a,206a 入力インターフェース
22,204b,206b パケットスイッチ
23a〜23c,44a〜44c,49c,204c,206c 出力インターフェース
24,45 入出力部
25,48 第2送受信部(第2送信部,第2受信部)
26 検出部
27 受信パス設定要求保持部
28 FECフィルタ部(転送等価クラス情報処理部)
29 レイヤ処理部
30,47 第1送受信部(第1受信部,第1送信部)
31 ルーティングテーブル
42 タイムスロットスイッチ
42a,43,49d フォワーディングテーブル
49b 波長スイッチ
500,501 IPネットワーク
100 RSVP−TEネットワーク
101 入口エッジノード(通信装置)
102〜106 ルータ(通信装置)
107 出口ルータ(通信装置)
200,200a,200b 伝送システム
201 入口SONET/SDH通信装置(通信装置)
202a〜202f,205 SONET/SDH通信装置(通信装置)
203 出口SONET/SDH通信装置(通信装置)
204,206 パケット通信装置(通信装置)
210 光通信装置
250,600 SONET/SDHネットワーク
300 波長多重ネットワーク
301 入口中継装置(通信装置)
302a〜302e 中継装置(通信装置)
303 出口中継装置(通信装置)
502 制御ライン
503 伝送ライン
504 IPルータ
505 光/電気変換部

Claims (5)

  1. シグナリングプロトコルを用いてパスを設定してデータ通信する複数の通信装置のうちの上流側に設けられた上流側通信装置と下流側に設けられた下流側通信装置とからなる一対の通信装置のうちの上流側の該通信装置であって、
    パス設定要求に対して、該下流側通信装置において確保されたリソース情報と、該下流側通信装置において該初期化が検出される前に保持された該パス設定要求とを該下流側通信装置から受信する第1受信部と、
    該第1受信部にて受信された該リソース情報と該折り返されたパス設定要求とに基づいてパス管理情報を回復する回復処理部とをそなえて構成されたことを特徴とする、通信装置。
  2. シグナリングプロトコルを用いてパスを設定してデータ通信する複数の通信装置のうちの上流側に設けられた上流側通信装置と下流側に設けられた下流側通信装置とからなる一対の通信装置のうちの下流側の該通信装置であって、
    該上流側通信装置からのパス設定要求を受信する第2受信部と
    該第2受信部にて受信された該パス設定要求を保持する受信パス設定要求保持部と、
    該第2受信部の状態に基づいて該上流側通信装置の初期化を検出する検出部と、
    該検出部の検出に基づいて、該パス設定要求を基にパスについて割り当てられた一般化されたラベル情報を含むパス設定応答と該受信パス設定要求保持部に保持された該パス設定要求とを該上流側通信装置に対して送信する第2送信部とをそなえて構成されたことを特徴とする、通信装置。
  3. シグナリングプロトコルを用いてパスを設定してデータ通信する複数の通信装置のうちの上流側に設けられた上流側通信装置と下流側に設けられた下流側通信装置とからなる一対の通信装置のうちのいずれか一方の該通信装置であって、
    パス設定要求を該下流側通信装置に送信する第1送信部と、
    該第1送信部から送信された該パス設定要求に基づいて該下流側通信装置において割り当てられた一般化されたラベル情報を含むパス設定応答と、該下流側通信装置において該初期化が検出される前に保持された該パス設定要求とを該下流側通信装置から受信する第1受信部と、
    該第1受信部にて受信された該パス設定応答と、該折り返されたパス設定要求とに基づいてパス管理情報を回復する回復処理部とをそなえるとともに、
    該上流側通信装置からのパス設定要求を受信する第2受信部と
    該第2受信部にて受信された該パス設定要求を保持する受信パス設定要求保持部と、
    該第2受信部の状態に基づいて該上流側通信装置の初期化を検出する検出部と、
    該検出部の検出に基づいて該パス設定応答と該受信パス設定要求保持部に保持された該パス設定要求とを該上流側通信装置に対して送信する第2送信部とをそなえて構成されたことを特徴とする、通信装置。
  4. シグナリングプロトコルを用いてパスを設定してデータ通信する複数の通信装置をそなえた伝送システムにおいて、
    該複数の通信装置のうちの上流側に設けられた上流側通信装置と下流側に設けられた下流側通信装置とからなる一対の通信装置のうちの該上流側通信装置が、
    パス設定要求を該下流側通信装置に送信する第1送信部と、
    該第1送信部から送信された該パス設定要求に基づいて該下流側通信装置において割り当てられた一般化されたラベル情報を含むパス設定応答と、該下流側通信装置において該初期化が検出される前に保持された該パス設定要求とを該下流側通信装置から受信する第1受信部と、
    該第1受信部にて受信された該パス設定応答と、該折り返されたパス設定要求とに基づいてパス管理情報を回復する回復処理部とをそなえるとともに、
    該下流側通信装置が、
    該パスについて該上流側通信装置からのパス設定要求を受信する第2受信部と、
    該第2受信部が受信した該上流側通信装置からのパス設定要求を保持する受信パス設定要求保持部と、
    該第2受信部の状態に基づいて該上流側通信装置の初期化を検出する検出部と、
    該検出部の検出に基づいて該パス設定応答と該受信パス設定要求保持部に保持された該パス設定要求とを該上流側通信装置に対して送信する第2送信部とをそなえて構成されたことを特徴とする、伝送システム。
  5. シグナリングプロトコルを用いてパスを設定してデータ通信する複数の通信装置のうちの上流側に設けられた上流側通信装置と下流側に設けられた下流側通信装置とからなる一対の通信装置における、パス管理情報回復方法であって、
    該上流側通信装置が、該下流側通信装置に対して、パス設定要求を送信し、
    該上流側通信装置が、該パス設定要求に基づいて該下流側通信装置において割り当てられた一般化されたラベル情報を含むパス設定応答と、該下流側通信装置において該初期化が検出される前に保持された該パス設定要求とを該下流側通信装置から受信し、
    該上流側通信装置が、該パス設定応答と、該折り返されたパス設定要求とに基づいて該パス管理情報を回復することを特徴とする、パス管理情報回復方法。
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