JP3789324B2 - 水素化精製のシミュレーション方法およびそれを用いた水素化精製方法 - Google Patents

水素化精製のシミュレーション方法およびそれを用いた水素化精製方法 Download PDF

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  • Production Of Liquid Hydrocarbon Mixture For Refining Petroleum (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
石油留分などの炭化水素を水素化精製するために用いられる触媒の寿命を予測するためのシミュレーション方法およびそれを用いた水素化精製方法に関する。特に、重質油、すなわち原油、タールサンド、シェールオイルあいるは石炭液化油などを常圧蒸留または減圧蒸留することにより得られる各種の重質留分または残さ油などを水素化精製するための触媒の寿命予測方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
常圧蒸留または減圧蒸留の残さ油などの重質油には、バナジウム、ニッケルなどの金属分が多く含まれており、この金属分は脱硫、脱窒素、分解および脱金属などを目的とした水素化精製用触媒を被毒し、活性を低下させる。そこで、こうした原料油を、予め脱金属を目的とした水素化精製用触媒(以下、脱金属触媒ともいう)で適切な脱金属を行った後に、脱硫、脱窒素および分解などを目的とした水素化精製用触媒で目的の反応を行うことにより、長期間触媒の活性を維持させている。
【0003】
水素化精製用触媒、特に脱硫触媒は、精製処理により活性が低下して、寿命が尽きると使用できなくなる。そのため、通常、重質油の水素化精製用触媒は半年〜4年程度の間隔で取り替えられている。この触媒の取り替えが、水素化精製コストに占める割合が大きく、運転条件や用いる触媒の組み合わせ、配置などに最適化が求められている。
【0004】
こうした重質油の水素化精製を、運転方法および触媒組合せを含め、計画的に実行するために、触媒反応のシミュレーションが用いられる。しかしながら、シミュレーションの予測精度を高めるためには、個々の触媒の性能、特に寿命を正確に測定する必要がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従来は、個々の触媒の性能、特に寿命を正確に求める方法は提供されていなかった。ニッケル、バナジウムなどの金属分の触媒上への蓄積により、触媒の活性が低下することを説明するいくつかのモデルが提案されているが、寿命の予測には十分なものではなかった。
【0006】
例えば、Dautzenberg,F.M.ら(A.C.S.Symp.Ser.vol.65,P.254(1978))は、活性劣化を金属堆積による触媒細孔入口の閉塞によるものと仮定したモデルを提案した。ここで、脱金属反応を1次反応とみなし、触媒自体の脱金属活性と堆積した金属が有する脱金属活性は同じであると仮定した。ところが、発明者らの研究結果から、脱金属反応は1次反応ではなく、金属が堆積していない初期触媒細孔内の脱金属活性と堆積金属上の脱金属活性は異なり、活性の低下も金属による細孔入口閉塞だけでなく触媒活性点の被毒も重要であることがわかった。また、Dautzenbergらのモデルは、マクロポアを有するいわゆるバイモーダル型触媒には適用できない。Dautzenbergらは、上記の仮定に基づき、リサイクル型反応器を用いた実験で、生成油金属濃度に対する原料油金属濃度の比の2乗と反応時間との関係が直線であると見なし、前者の値(濃度比の2乗)が1となる時の反応時間を外挿により求め、さらにこの値をモデル式に代入して脱金属活性がなくなる金属堆積量である最大金属堆積量を求める方法を提案している。
【0007】
もう一つの例は、Tamm,P.W.ら(Ind.Eng.Chem.Proc.Dev.,vol.20,p.262(1981))が提案している金属の分配因子(Distribution Factor)を用いる方法である。これは、水素化精製実験終了後に回収した触媒粒子について、エックス線マイクロアナライザ(XMA)を用いて金属の触媒粒子内部の堆積分布測定を行い、触媒粒子内に堆積した平均の金属堆積濃度を触媒粒子外周付近の最大金属濃度で割った値を分散因子と定義している。しかしながら、触媒層内の反応流体の流れが完全に均一ではないこと、充填され触媒粒子表面の流体の流れは均一ではなく、局所的に反応量が異なり、従って金属の堆積の仕方が異なることとなる。このため、この方法は、触媒粒子のサンプリングの仕方によってXMA分析の結果が異なり、寿命を正確には予測できないという欠点がある。
【0008】
本発明の目的は、このような課題を解決するものであり、水素化精製触媒の金属堆積による活性劣化を高い精度で、特殊な触媒評価方法を用いることなく、予測することのできるシミュレーション方法およびそれを用いた水素化精製方法を提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、これまでの研究から、重質油の処理における水素化精製触媒の活性劣化の主な原因は、最初の数週間における大きな活性の低下を含め、堆積した金属による触媒活性点の被毒と触媒細孔入口の閉塞によるものであることを発見し、これらの触媒活性の変化を金属堆積量の関数として記述できることを発見した。
【0010】
また、本発明者らは、主な堆積金属成分であるニッケル、バナジウム化合物などが多数の種類の分子からなるにも関わらず、これらの化合物をそれぞれ2つの疑似成分に分割することで、どのような重質油においても、一般に用いられる反応温度において、それぞれの反応速度が1次反応として表現できることも発見した。
【0011】
これらの発見から、本発明者らは、積分型反応器を用いた水素化精製実験により触媒を評価し、金属堆積量を変数とする関数から触媒活性の変化を求める方法を見出し、本発明に想到した。
【0012】
本発明による水素化精製のシミュレーション方法は、水素の存在下で触媒と、精製対象金属成分を含有する炭化水素油とを接触させる水素化精製をシミュレーションする方法において、
まず、触媒と炭化水素油を接触させて水素化精製を行い触媒を評価する際に、
(a)炭化水素油中の精製対象成分の濃度変化から求まる各精製対象成分の反応速度定数、および、
(b)少なくとも2つの時点における少なくとも2つの異なる反応器内位置での触媒に含まれる精製対象金属成分の濃度を測定し、
その測定結果を、触媒に含まれる精製対象金属成分の濃度に基づき各精製対象成分の反応速度が変化する数式モデルにあてはめて劣化関数パラメータを抽出し、
次に、その劣化関数パラメータを用いた数式モデルを用いて、水素化精製時の各精製対象成分の反応速度および触媒に含まれる精製対象金属成分の経時変化を算出するものである。
【0013】
このシミュレーション方法において、各精製対象成分の反応速度が、ΔC=a×k×C/LHSVの劣化関数aを含む1次反応(ここで、ΔCは微少空間での精製対象成分の濃度変化、kは触媒に含まれる精製対象金属成分の濃度が0のときの反応速度定数、Cは精製対象成分の濃度、LHSVは微少空間での液空間速度である。)として表され、その劣化関数aが触媒に含まれる精製対象金属成分の濃度mおよびその最大金属堆積濃度mを引数とする関数f(m/m)で表される数式モデルを用いることが好ましい。特に、この劣化関数aが、
=(z/h)×(1/h)tanh(2h(1−z)+1)/((1/h)+tanh(2h(1−z)))
で定義さる劣化関数(ここで、z=(1−m/m0.5であり、mは触媒に含まれる精製対象金属成分の濃度、mは最大金属堆積濃度、hおよびhは劣化関数パラメータである。)として表される数式モデルを用い、かつ、劣化関数パラメータとして、最大金属堆積濃度m、劣化関数パラメータhおよびhを用いることが好ましい。なお、本明細書において、最大金属堆積量は新触媒重量あたりの金属堆積量で示し、最大金属堆積濃度mに等しい。さらには、各精製対象成分として硫黄含有化合物、バナジウム含有化合物およびニッケル含有化合物を含むことが、特には、硫黄含有化合物、バナジウム含有化合物およびニッケル含有化合物を難反応性化合物に対する反応速度式と易反応性化合物に対する反応速度式に分けた数式モデルを用いることが好ましい。
【0014】
また、本発明の水素化精製のシミュレーション方法を用いて、複数の触媒を評価してその反応速度定数および劣化関数パラメータを抽出し、その複数の触媒を組み合わせた水素化精製をシミュレーションすることが好ましい。
【0015】
すでに評価されている触媒を用いる場合には、炭化水素油中の精製対象成分の濃度変化を上述の反応速度式ΔC=a×k×C/LHSVで表し、かつ、上記精製対象成分である硫黄含有化合物、バナジウム含有化合物およびニッケル含有化合物をそれぞれ難反応性化合物と易反応性化合物に分割する反応モデルを用い、触媒に対して抽出された、難反応性化合物および易反応性化合物に対応するそれぞれの反応速度定数k並びに最大金属堆積濃度mを触媒パラメータとして用い、ある時点の触媒に含まれる精製対象金属成分の濃度mを計算し、次に、その結果に基づき次の時点における精製対象成分の濃度変化を計算する。複数の種類の触媒を用い、それぞれの触媒に対応する触媒パラメータを用いることが好ましい。
【0016】
本発明による水素化精製方法は、これらの水素化精製のシミュレーション方法により、将来における水素化精製時の各精製対象成分の反応速度および触媒に含まれる精製対象金属成分の濃度の経時変化を算出し、その結果に基づき水素化精製の運転条件を決定するものである。
【0017】
【発明の作用・効果】
本発明の方法を用いることによって、リサイクル型反応器のような特殊な微分型反応器を用いることなく、一般の積分型反応器を用いて抽出することができる劣化関数パラメータを基にシミュレーションすることができる。したがって、触媒の評価が容易であり、短時間の評価によって、長期間の触媒劣化をシミュレーションできるため、より正確な触媒寿命の予測や水素化精製の運転条件の最適化が可能となる。特に、複数の種類の触媒を組み合わせた場合の水素化精製を精度よくシミュレーションすることができる。
【0018】
【好ましい実施の形態】
〔水素化精製〕 原料油を水素の存在下で触媒と接触させて精製油を得る。原料油は、精製対象成分を含む炭化水素油、特には重質油、具体的には50%留出温度350℃以上の炭化水素油が好ましい。反応形式としては、単塔または複数塔の固定床もしくは沸騰床での反応に適用できる。反応条件としては、反応温度:300〜450℃、特には350〜420℃、液空間速度:0.1〜2.0/時、特には0.1〜1.0/時、水素/油比:200〜2000、特には400〜1500が好ましい。
【0019】
〔精製対象成分〕 精製対象成分としては、硫黄含有化合物、窒素含有化合物、金属含有化合物があげられる。具体的な精製対象金属成分としては、ニッケル、バナジウムなどの遷移金属があげられ、これらが金属元素重量として10重量ppm以上、特には100重量ppm以上含まれる原料油を精製する場合に適する。また、硫黄化合物の含有量である硫黄分が硫黄重量として1%以上、特には2%以上含まれる原料油を精製する場合に適する。
【0020】
〔触媒〕 代表的には、アルミナ、シリカ−アルミナなどの無機酸化物の多孔性担体に、タングステン、モリブデン、ニッケル、コバルトなどの水素化活性成分を担持した触媒が好ましく用いられる。複数種類を組み合わせて用いる場合にもシミュレーションすることができる。マクロポアを有するバイモーダル型触媒についても本発明の方法は適用できる。
【0021】
〔触媒の評価〕 本発明では、まず目的とする水素化精製とほぼ同等の条件で触媒の評価を行う。具体的には、評価時の水素化精製運転条件において、反応温度は任意に選択できるが、340〜420℃、特には360〜400℃の範囲で行うことが好ましい。全触媒層の液空間速度は、0.1〜4/時、特には0.3〜2/時が好ましい。反応圧力および水素/油比は、最大金属堆積濃度mおよび劣化関数パラメータに影響を与えるため、実際に予想しようとする反応条件に近い値を設定することが好ましい。
【0022】
評価時の反応容器は、積分型固定床式等温反応器を用いても、微分型固定床式等温反応器を用いてもよいが、積分型固定床式等温反応器を用いることが好ましい。反応器は、1塔式よりも複数直列で各反応器出口の生成油を採取できる方が、最大金属堆積濃度mおよび劣化関数パラメータを求めやすい。複数種の触媒は、別々に、または、組み合わせて評価することもできる。
【0023】
劣化関数パラメータを抽出するためには、触媒硫化後、一定の原料で、一定の反応条件で触媒の寿命評価実験を行うことが好ましい。反応終了の条件として、反応終了時に触媒層の最上流部(最上部)における触媒に含まれる精製対象金属成分の濃度mが最大金属堆積濃度mに近い値であること、特には、m/mが0.8〜1.0であることが劣化関数パラメータを正確に求める上で好ましい。実験終了後に、少なくとも触媒を上流から下流(上部から下部)にかけて5つに分けて、回収することが望ましい。回収した各触媒は、溶媒で洗浄後、元素分析により、新触媒重量当たりの金属堆積重量を求める。この評価では触媒が完全に失活するまでの実験を必要としないため、従来よりも短い期間で水素化精製用触媒の活性の変化を金属堆積濃度を変数とする関数として求めることができる。
【0024】
〔反応速度定数の抽出〕 精製対象成分として硫黄含有化合物およびバナジウム・ニッケル含有化合物が含まれ、さらには、窒素含有化合物などが含まれる。これらの各精製対象成分を難反応性化合物に対する反応速度定数と易反応性化合物に対する反応速度定数の2つにそれぞれ分けることで、シミュレーションの精度を向上できる。液空間速度LHSV及び反応温度は、それぞれ複数の条件で、好ましくは3以上の条件で評価を行うことが好ましい。
【0025】
精製対象成分の除去は、1次反応式:ΔC=a×k×C/LHSV(ここで、ΔCは微少空間での精製対象成分の濃度変化、Cは精製対象成分の濃度、LHSVは微少空間での液空間速度である。)により、1次反応の反応速度定数が定義され、劣化関数aは、反応速度定数の抽出時においてa=1として評価する。
【0026】
実運転に近い反応温度において、少なくとも3水準の液空間速度について精製対象成分、例えばバナジウム、ニッケルなどの転換率を測定する。精製対象成分について、2つの疑似成分の比率と2つの疑似成分の1次反応速度定数を最小自乗法により求める。この2つの疑似成分は、上述の難反応性化合物と易反応性化合物に対応する。さらに、これらの値を少なくとも3水準の反応温度について求め、アレニウスの式により、各成分の1次反応の活性エネルギーを最小自乗法により求めることができる。2つの疑似成分の比率が、反応温度により多少異なる場合は、それらの平均値を用いる。
【0027】
〔劣化関数パラメータの抽出〕 精製対象成分の除去は、1次反応式:ΔC=a×k×C/LHSVで表される。(ここで、ΔCは微少空間での精製対象成分の濃度変化、kは触媒に含まれる精製対象金属成分の濃度が0のときの反応速度定数、Cは精製対象成分の濃度、LHSVは微少空間での液空間速度である。)劣化関数aは、触媒に含まれる精製対象金属成分の濃度mにより変化し、m=0のときa=1、m=mのときa=0となる関数が劣化関数として選ばれる。触媒細孔入口が金属の堆積により閉塞して失活することを表現するパラメータである最大金属堆積濃度mと、金属の堆積により活性点を被毒する効果および/または反応物の細孔内拡散抵抗の増大を表す少なくとも1つのパラメータが劣化関数に含まれることが好ましい。
【0028】
通常、精製対象金属成分としては、バナジウムのみ、または、バナジウムおよびニッケルを対象とする。特に、劣化関数として、
=(z/h)×((1/h)tanh(2h(1−z)+1)/((1/h)+tanh(2h(1−z)))
で定義される劣化関数(ここで、z=(1−m/m0.5であり、mは触媒に含まれる精製対象金属成分の濃度、mは最大金属堆積量、hおよびhは劣化関数パラメータである、)を用いることが好ましい。劣化関数パラメータhおよびhは、金属の堆積により活性点を被毒する効果および/または反応物の細孔内拡散抵抗の増大を表している。
【0029】
水素化精製による他の主反応、例えば脱硫反応、脱窒素反応、分解反応についても、それぞれ精製成分、または、必要に応じて2成分以上の疑似成分に分割して、任意の次数の差分反応速度式で記述し、同様の劣化関数を乗じて反応速度の変化を表すことができる。通常の水素化精製の脱硫反応、脱窒素反応、脱金属反応は、1次の反応速度式で表すことができる。
【0030】
このような劣化関数を配慮して、反応容器内の触媒を原料油の流れ方向に複数に、好ましくは5段階以上に分割し、それぞれの区分での金属堆積量を、劣化関数を含んだ反応速度式から算出することができる。さらに、これらの区分を組み合わせて、積分して金属堆積量を求めることで、精製対象成分の転換率の経時変化、および、反応終了後の触媒層内の金属堆積分布を計算することができる。この金属堆積分布が、上述の評価による金属堆積量と一致するように劣化関数の劣化関数パラメータを選ぶことで、任意の触媒の組み合わせ、運転条件での水素化精製をシミュレーションすることができる。同時に、精製対象成分の転換率の経時変化が上述の評価における値と一致するように劣化関数パラメータを選ぶことで、さらにシミュレーションの精度を上げることができる。
【0031】
〔シミュレーション方法〕 上述のシミュレーション方法を利用すれば、複数の触媒を組み合わせた水素化精製において、将来における水素化精製時の各精製対象成分の反応速度定数および触媒に含まれる精製対象金属成分の濃度の経時変化を算出することができるので、その結果に基づき水素化精製の運転条件を最適化することもできる。特に、脱金属触媒の下流に他の水素化精製触媒を充填するような水素化精製プロセスについても、その上流に脱金属触媒を充填することなく、直接原料油で水素化精製実験を行い、触媒活性の変化を金属堆積量を変数とする関数を求めることができる、
【0032】
【実施例】
〔反応速度定数と活性化エネルギーの評価〕
表1の性状の市販重油脱硫触媒Aについて、表2の性状のラタウィ重油を用い、表3の条件下で水素化精製を行った。温度の異なる4つの条件および液空間速度の異なる4つの条件で、脱硫反応並びにバナジウム化合物およびニッケル化合物の脱金属反応の反応速度定数を求めた。この際、硫黄、バナジウムおよびニッケルを含有する化合物をそれぞれ2つの疑似成分に分け、1次反応速度式の和で記述した。1次反応速度式は、ΔC=a×k×C/LHSVで定義され、aは劣化関数、kは触媒に含まれる精製対象金属成分の濃度が0のときの反応速度定数、ΔCは微少空間での精製対象成分の濃度変化、Cは精製対象成分の濃度、LHSVは微少空間での液空間速度である。なお、この評価では劣化関数a=1として評価する。
【0033】
【表1】
Figure 0003789324
【0034】
【表2】
Figure 0003789324
【0035】
【表3】
Figure 0003789324
【0036】
実験結果に合致するように、難反応性と易反応性の成分に硫黄、バナジウムおよびニッケルを含有する化合物を分けて、難反応性成分と易反応性成分の割合および6つの反応速度定数と活性化エネルギーを定めた。この結果を表4に示す。
【0037】
【表4】
Figure 0003789324
【0038】
バナジウム化合物の脱金属反応を2つの疑似成分に分けた計算結果と測定結果を図1、図2に示す。図1は、液空間速度によるバナジウム化合物の転換率の変化を示した図であり、破線は易反応性成分を、一点破線は難反応性成分の転換率を表4の反応速度定数により計算した結果をそれぞれ示している。この両者の合計を実線で示しているが、○印で示した実験結果と一致していることがわかる。
【0039】
図2は、バナジウム化合物のアレニウスプロット(反応温度による反応速度定数の変化)を示した図であり、実線は易反応性成分を、破線は難反応性成分の反応速度定数を表4の活性化エネルギーにより計算した結果をそれぞれ示している。各温度での実験結果から表4の難反応性成分と易反応性成分の割合を用いて計算した反応速度定数を○印と△印で示しているが、これらが計算結果と一致していることがわかる。
【0040】
〔触媒の劣化関数パラメータの評価〕
表1の性状の市販重油脱硫触媒Aについて、表2の性状のラタウィ重油を用い、2段の反応器を用いて表5の条件で水素化精製を行った。
【0041】
【表5】
Figure 0003789324
【0042】
第1段の反応器の出口と第2段の反応器の出口における硫黄、バナジウムおよびニッケルの含有量の経時変化を測定した。所定の時間反応を行った後、各反応器の触媒をそれぞれ流れ方向に対して5等分に分割して回収した。各使用済み触媒をソックスレー抽出器で洗浄し、ICP発光分析法で元素分析を行い、新触媒の単位重量当たりに含まれるバナジウムおよびニッケルの重量を堆積量として算出した。
【0043】
触媒の劣化を考慮するため、反応速度定数と活性化エネルギーを求める際に用いた1次反応式:
ΔC=a×k×C/LHSVにおいて、劣化関数aは、Khang,S−Jら(Ind.Eng.Chem.Proc.Dev.,vol.25,p.437(1986))が導いた式:
=(z/h)×(1/h)tanh(2h(1−z)+1)/((1/h)+tanh(2h(1−z)))
を用いた。ここで、z=(1−m/m0.5であり、mは触媒に含まれるバナジウムおよびニッケルの濃度、mは最大金属堆積量、hおよびhは劣化関数パラメータであり、h×h=20とした。
【0044】
この一次反応式を用い、反応容器を10に区分し、それぞれの区分での金属堆積量から反応を予測し、この10区分を積分した結果が、実験結果と合致するように最大金属堆積量mおよび劣化関数パラメータhを決定した。この結果を表4に併せて示す。
【0045】
反応器内のバナジウムおよびニッケルの濃度分布を図3に示す。●印および実線は、表4のパラメータを用いて計算した値であり、○印で示した実験結果と一致していることがわかる。また、第1段の反応器の出口と第2段の反応器の出口におけるバナジウム含有量の経時変化を図4に示す。△印は第1段の反応器の出口、○印は第2段の反応器の出口におけるバナジウム濃度の測定値を示しており、表4の値から計算された濃度変化を実線で示しており、両者はよく一致していることがわかる。
【0046】
〔商業装置における検証〕
重油脱硫の商業装置によりシミュレーション方法を検証した。5種類の市販触媒を上述の方法で評価し、得られた結果を用いて、重油脱硫のシミュレーションを行った。商業生産装置からの精製油の硫黄濃度、バナジウム濃度の経時変化を図5、図6に示す。○印で運転実績を示しており、●印で示したシミュレーション結果とよく一致していることがわかる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 触媒評価における液空間速度によるバナジウム化合物の転換率の変化を示した図である。
【図2】 触媒評価におけるバナジウム化合物のアレニウスプロットを示した図である。
【図3】 触媒寿命評価における反応器内のバナジウムおよびニッケルの濃度分布を示した図である。
【図4】 触媒寿命評価における反応器出口のバナジウム濃度の経時変化を示した図である。
【図5】 商業生産装置における精製油の硫黄濃度の経時変化をシミュレーション結果とともに示した図である。
【図6】 商業生産装置における精製油のバナジウム濃度の経時変化をシミュレーション結果とともに示した図である。

Claims (7)

  1. 水素の存在下で触媒と、精製対象金属成分を含有する炭化水素油とを接触させる水素化精製をシミュレーションする方法において、
    まず、触媒と炭化水素油を接触させて水素化精製を行い触媒を評価する際に、
    (a) 炭化水素油中の精製対象成分の濃度変化から求まる各精製対象成分の反応速度定数、および、
    (b) 少なくとも2つの時点における少なくとも2つの異なる反応器内位置での触媒に含まれる精製対象金属成分の濃度を測定し、
    その測定結果を、触媒に含まれる精製対象金属成分の濃度に基づき各精製対象成分の反応速度が変化する数式モデルにあてはめて劣化関数パラメータを抽出し、
    次に、その劣化関数パラメータを用いた数式モデルを用いて、水素化精製時の各精製対象成分の反応速度および触媒に含まれる精製対象金属成分の経時変化を算出する水素化精製のシミュレーション方法。
  2. 請求項1において、
    各精製対象成分の反応速度が、ΔC=a×k×C/LHSVの劣化関数aを含む1次反応(ここで、ΔCは微少空間での精製対象成分の濃度変化、kは触媒に含まれる精製対象金属成分の濃度が0のときの反応速度定数、Cは精製対象成分の濃度、LHSVは微少空間での液空間速度である。)として表され、その劣化関数aが触媒に含まれる精製対象金属成分の濃度mおよびその最大金属堆積濃度mを引数とする関数f(m/m)で表される数式モデルを用いる請求項1記載の水素化精製のシミュレーション方法。
  3. 請求項1において、各精製対象成分として硫黄含有化合物、バナジウム含有化合物およびニッケル含有化合物を含む請求項1または2記載の水素化精製のシミュレーション方法。
  4. 請求項3において、硫黄含有化合物、バナジウム含有化合物およびニッケル含有化合物を難反応性化合物に対する反応速度式と易反応性化合物に対する反応速度式に分けた数式モデルを用いる請求項3記載の水素化精製のシミュレーション方法。
  5. 水素の存在下で触媒と、精製対象金属成分を含有する炭化水素油とを接触させる水素化精製の経時変化をシミュレーションする方法において、
    炭化水素油中の精製対象成分の濃度変化を反応速度式ΔC=a×k×C/LHSV(ここで、ΔCは微少空間での精製対象成分の濃度変化、aは劣化関数であり、kは触媒に含まれる精製対象金属成分の濃度が0のときの反応速度定数、Cは精製対象成分の濃度、LHSVは微少空間での液空間速度である。劣化関数aは触媒に含まれる精製対象金属成分の濃度mおよびその最大金属堆積濃度mを引数とする関数f(m/m)で表される。)で表し、かつ、上記精製対象成分である硫黄含有化合物、バナジウム含有化合物およびニッケル含有化合物をそれぞれ難反応性化合物と易反応性化合物に分割する反応モデルを用い、
    触媒に対して抽出された、難反応性化合物および易反応性化合物に対応するそれぞれの反応速度定数k並びに最大金属堆積濃度mを触媒パラメータとして用い、
    ある時点の触媒に含まれる精製対象金属成分の濃度mを計算し、次に、
    その結果に基づき次の時点における精製対象成分の濃度変化を計算する水素化精製のシミュレーション方法。
  6. 請求項5において、複数の種類の触媒を用い、それぞれの触媒に対応する触媒パラメータを用いる請求項5記載の水素化精製のシミュレーション方法。
  7. 請求項1〜6記載の水素化精製のシミュレーション方法により、将来における水素化精製時の各精製対象成分の反応速度および触媒に含まれる精製対象金属成分の濃度の経時変化を算出し、その結果に基づき水素化精製の運転条件を決定する水素化精製方法。
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