JP3789311B2 - 型締め装置および型締め方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、型締め装置および型締め方法に関し、さらに詳しくは、型開きするように内部に圧力が付与されることにより型開き力が発生する成形型を型閉じ保持する型締め装置および型締め方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えば、液圧バルジ加工は、素材管の両端をシールし、内部に充填した液体の圧力を上昇させて拡管成形など所定の形状に成形を行うもので、液圧バルジ加工装置においては、一般に、水などの液体を高圧で素材管の内部に供給する高圧液体供給手段と、素材管の周囲を拘束する成形型と、素材管の端部を軸方向に押圧する軸押し手段と、を備えている。そして、液圧バルジ加工装置における成形型は、その内部に素材管を収容すると共に液圧バルジ加工された成形品を取り出すために分割されており、素材管を拡径するなど液圧バルジ加工する際には、素材管内に供給される液体の圧力によって型開きしようとする力(型開き力)が発生することとなる。そのため、型開閉を行うと共に、成形中に型開きするように付与される圧力に対抗して成形型を型閉じした状態に保持(型締め)するために、成形型には型締め装置が設けられている。型締め装置としては、一般に、汎用の油圧プレスが従来から使用されている。この汎用の油圧プレスでは、各種大きさの成形型に対応することができるように、巨大なラムおよびベッドを備えた充分に大きいプレス能力を有する大型のものが使用されている。このような汎用の油圧プレスでは、ラムによる加圧力を受けるクラウンを支持するためにコラムが立設されている(例えば、特開平5―329693号公報を参照)。
【0003】
そして、液圧バルジ加工によって成形される成形品のなかには、まっすぐなものばかりでなく、湾曲あるいは屈曲したものがあり、図27に参照されるように、これに伴って成形型2も湾曲あるいは屈曲した形状に成形される。また、かかる成形品を成形するための液圧バルジ加工装置においては、図26に参照されるように、素材管の端部を軸方向に押圧する軸押し手段22が、成形型2の端部に傾斜するように設けられている場合がある。
【0004】
また、液圧バルジ加工によって直線状の素材からT字形の分岐管を成形する場合があるが、この場合には図24に示すように、成形される分岐管の背圧を制御するための背圧カウンタシリンダ26が成形型2に設けられることがある。成形型2は、直線状の素材管Wを収容する部分2aと分岐管が成形される部分2bとを備えており、素材管Wを収容する部分2aの両端部に軸押し手段22が設けられ、分岐管が成形される部分2bの先端部に背圧カウンタシリンダ26が成形型2から突出するように設けられる。そして、分岐管を成形するに際しては、図24の(a)に示すように、成形型2内に素材管Wを配置してその両端を軸押し手段22によりシールし、図示しない高圧液体供給手段により軸押し手段22を通じて素材管Wの端部から内部に水などの液体を高圧で供給すると共に、軸押し手段22によって素材管Wの両端を押圧する。これにより、図24の(b)に示すように、素材管Wは、分岐管が成形される部分2b内に膨出する。このとき、膨出した頂上部が破裂しないように背圧カウンタシリンダ26のピストン26aが分岐管の先端を押さえながら、高圧液体供給手段による素材管Wへの液体の供給、および、軸押し手段22による素材管Wの両端への押圧に同期して後退するよう制御され、図24の(c)に示すように、分岐管の成長を制御する。
【0005】
さらに、成形品W’に孔明けを行う場合には、孔明けパンチ24(図1を参照)が成形型22に設けられ、図28に示されるように、孔明けパンチ24の駆動シリンダ25が成形型2から突出するように設けられる。また、型開きされた成形型2から成形品W'を取り出すために、エジェクタを駆動するためのシリンダが、成形型2から突出するように設けられる場合もある(図示は省略する)。これら、背圧カウンタシリンダ26、孔明けパンチ24の駆動シリンダ25、あるいはエジェクタの駆動シリンダなど、成形に必要な所定の機能を有する手段(特に、成形型から突出するように設けられる手段)を機能手段ということとする。
【0006】
ところで、プレスフレームにおいては、例えば、実開平5‐44396号公報などに開示されているように、中央部分を切り抜いた板状のフレーム材112を積層して閉断面形状のフレーム101を構成したものが知られている(図29)。実開平5‐44396号公報に開示されたプレスフレームの中央切り抜き部115には、図29では省略するが、加圧シリンダ、加圧力受部材、および成形型を備えている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来の技術のうち、従来の液圧バルジ加工装置にあっては、型締め装置として汎用の油圧プレスを使用しているが、かかる油圧プレスは巨大なラムおよびベッドを備えており、さらにはこれらラムおよびベッドのたわみを防止する剛構造のために設備全体が巨大となることから、設備コストが高価なものとなり、このような巨大な設備を設置するための面積や高さを必要とし、さらには、多大な稼動エネルギを必要とするだけでなく、常に油圧ポンプを駆動する必要がありエネルギロスがあるなどの問題があった。そして、油圧プレスにおいては、ラムが巨大であるために、型開閉に時間を要するという問題もあった。さらにまた、型締め装置として使用される汎用の油圧プレスでは、ラムやクラウンなどを支持するためのコラムが立設されているために、ラムとベッドとの間に配置された成形型に対して素材管Wを搬入し、また、成形品W’を搬出するための作業性を向上させることが困難であるという問題もあった。
【0008】
一方、上述した従来の技術のうち、実開平5‐44396号公報などに開示されているように、中央部分を切り抜いた閉断面形状のプレスフレームにあっては、その中央切り抜き部に加圧シリンダや加圧力受部材を備えている。この閉断面形状のプレスフレームを液圧バルジ加工等の型締め装置に適用すると仮定した場合には、加圧シリンダが成形型を開閉し得るようにプレスフレームの中央切り抜き部を大きく形成する必要があるため、プレスフレーム全体が大型のものとなるという問題がある。また、この場合には、加圧シリンダを駆動するための油圧駆動手段や加圧制御手段を、水などの液体を高圧で素材管の内部に供給する高圧液体供給手段と別に備える必要があり、設備コストがかかると共に、かかる油圧駆動手段のメンテナンスが必要となるという問題や、加圧シリンダを設定されたとおりに正確に駆動させるように油圧駆動手段を制御する必要があるという問題がある。
【0009】
そして、この閉断面形状に形成されたプレスフレームにあっては、中央切り抜き部に加圧シリンダを設けることなく、図25に示すように、フレーム101に成形型2を直接保持させると仮定しても、フレーム101がその中央部分を切り抜いた閉断面形状に形成されているため、フレーム101に対して成形型2を長手方向に嵌挿・取出しすることしかできず、フレーム101の長さと成形型2の長さを合わせた長さの設置幅Lが必要となるという問題や、成形型2の移動量が多くなるためにサイクルタイムを減少させることができないという問題がある。
【0010】
さらに、フレーム101の中央切り抜き部115に保持される成形型2が、傾斜するように軸押し手段22を有する場合には、図26に示すように、軸押し手段22を通過させることができるようにフレーム101の中央切り抜き部115を大きく成形する必要があり、したがってフレーム101全体を大きく成形する必要があるという問題がある。また、この場合には、大きく成形された中央切抜き部115に成形型2を保持させることができるように成形型の高さTを不要に大きく成形する必要がある(図26の二点鎖線よりも上方の部分を参照)という問題もある。
【0011】
また、液圧バルジ加工によって成形される成形品が湾曲あるいは屈曲したものである場合には、図27に示すように、湾曲あるいは屈曲した成形型2の最大幅を挿通し得る幅Wの中央切り抜き部115をフレーム101に成形する必要があり、したがってフレーム101全体を大きく成形する必要があるという問題がある。
【0012】
さらに、図28に示すように、成形型2に背圧カウンタシリンダ26や孔明けパンチ24の駆動シリンダ25あるいはエジェクタなど機能手段が突出するように設けられている場合にも、この成形型2から突出している背圧カウンタシリンダ26や孔明けパンチ24の駆動シリンダ25あるいはエジェクタなど機能手段を挿通し得る幅Wの中央切り抜き部115を成形する必要があり、したがってフレーム101全体を大きく成形する必要があるという問題がある。
【0013】
そして、実開平5‐44396号公報などに開示されているように、中央部分を切り抜いた板状のフレーム材を112積層したフレーム101にあっては、図29に示すように、閉断面形状であるために、かかるフレーム材112を積層したときにその切り抜いた中央部分115が平滑な表面を形成するように研削加工装置などを挿入して後加工するのが困難であるため、各フレーム材112の切り抜かれた中央部分115を精度よく位置合わせして積層する必要があるという問題があった。
【0014】
本発明は、上述した問題に鑑みてなされたもので、簡単な構成で成形型を型開きするように圧力に抗して確実に保持することができ、また成形型に対する素材の搬入や成形品の搬出など、成形効率を向上させることができ、さらに消費エネルギや設備メンテナンス費用、製作コストなどを低減させると共にコンパクト化を図ることができる型締め装置を提供することを目的とする。
また、本発明は、圧力が付与されて型開き力が発生する成形型を安定して確実に保持することができるフレームを有する型締め装置を提供することを目的とする。
さらに、本発明は、複数の成形型を同時に型締めして成形効率を向上させることができる型締め装置を提供することを目的とする。
さらにまた、本発明は、簡単な構造で、必要に応じて成形型の型開きを完全になくすことができる型締め装置を提供することを目的とする。
これに加えて、本発明は、フレームを保持する成形型に応じて必要な所定形状に容易に且つ自由に構成することができ、さらには、小型化を図ることができる型締め装置を提供することを目的とする。
また、本発明は、上述した問題に鑑みてなされたもので、簡単な構成で成形型に対する素材の搬入や成形品の搬出など、成形効率を向上させることができる型締め方法を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
請求項1の型締め装置に係る発明は、上記目的を達成するため、型開きするように内部に圧力が付与されることにより型開き力が発生する成形型を型閉じ保持する型締め装置であって、発生した型開き力に抗して成形型を保持するための保持部、および、該保持部に対して成形型をその短手方向に嵌挿・取出しすることが可能な開放部、を有するフレームと、該フレームの開放部を介して保持部の内外に成形型を嵌挿・取出し移動させる成形型移動手段と、フレーム外に位置する成形型を開閉する成形型開閉手段と、を備え、前記フレームが、板状に形成された複数のフレーム材を成形型の長手方向に積層してなることを特徴とするものである。
【0016】
請求項2の型締め装置に係る発明は、上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明において、フレームが、保持部を構成するオーバーハング部およびベース部と、これらオーバーハング部およびベース部を連結するポスト部とを有しており、次式
K=[(6φE/D2)+(φ/D)]{1+(0.0188D/C+0.243)(D/R)1.18}
ただし、C:オーバーハング部の最大幅、D:ポスト部の最大幅、E:ポスト部から成形型内の圧力が付与される中心までの最小距離、R:オーバーハング部またはベース部とポスト部との接続角部の最大曲率半径、φ:成形型内の圧力が付与される部分の、型開き力が作用する方向に対して直交する投影面の幅
により算出される応力指標値Kが0.2から15までの範囲となるように、フレームの各部の成形パラメータが設定されていることを特徴とするものである。
【0017】
請求項3の型締め装置に係る発明は、上記目的を達成するため、請求項1または2に記載の発明において、フレームが、複数の保持部および開放部を備えていることを特徴とするものである。
【0018】
請求項4の型締め装置に係る発明は、上記目的を達成するため、請求項3に記載の発明において、各保持部および開放部の長手方向の長さが、保持する成形型の長さに応じてそれぞれ形成されていることを特徴とするものである。
【0019】
請求項5の型締め装置に係る発明は、上記目的を達成するため、請求項1〜4のいずれかに記載の発明において、成形型の型開き力に対抗して、成形型を閉じさせるような力を成形型に付与する型閉じ力付与手段を、さらに備えたことを特徴とするものである。
【0020】
請求項6の型締め装置に係る発明は、上記目的を達成するため、請求項5に記載の発明において、型閉じ力付与手段が、成形型の内部に付与される圧力を利用して、成形型の型開き力を上回る力を、成形型を閉じさせる方向に付与するものであることを特徴とするものである。
【0021】
請求項7の型締め装置に係る発明は、上記目的を達成するため、請求項1〜6のいずれかに記載の発明において、成形型に液圧バルジ加工用の軸押し手段が、前記フレームから突出するように設けられていることを特徴とするものである。
【0022】
請求項8の型締め装置に係る発明は、上記目的を達成するため、請求項1〜7のいずれかに記載の発明において、成形に必要な所定の機能手段が成形型のフレームと対向しない面から突出するように設けられていることを特徴とするものである。
【0023】
請求項9の型締め装置に係る発明は、上記目的を達成するため、型開きするように内部に圧力が付与されることにより型開き力が発生する成形型を型閉じ保持する型締め装置であって、発生した型開き力に抗して成形型を保持するための保持部を有するフレームと、該フレームの保持部に設けられ、成形型の内部に付与される圧力を利用して成形型の型開き力を上回る力を成形型を閉じさせる方向に付与する型閉じ力付与手段と、を備えたことを特徴とするものである。
【0024】
請求項10の型締め装置に係る発明は、上記目的を達成するため、請求項9に記載の発明において、フレームが、板状に形成された複数のフレーム材を成形型の長手方向に積層してなることを特徴とするものである。
【0025】
請求項11の型締め装置に係る発明は、上記目的を達成するため、請求項10に記載の発明において、フレームが、単数の保持部および開放部を備えたフレーム材と、複数の保持部および開放部を備えたフレーム材と、の組み合わせからなることを特徴とするものである。
【0026】
請求項12の型締め装置に係る発明は、上記目的を達成するため、請求項10または11に記載の発明において、フレームが、保持する成形型の形状に応じてフレーム材を配列してなることを特徴とするものである。
【0027】
請求項13の型締め装置に係る発明は、上記目的を達成するため、請求項10または11に記載の発明において、フレームが、保持する成形型の形状に応じて異なる厚さを有する形状のフレーム材を積層してなることを特徴とするものである。
【0028】
請求項14の型締め装置に係る発明は、上記目的を達成するため、請求項10〜13のいずれかに記載の発明において、フレームが、保持する成形型に突出するように設けられた成形に必要な所定の機能手段に応じて、所定の位置で隣接するフレーム材を互いに離間させて積層することにより、前記機能手段を収容可能な空間を有していることを特徴とするものである。
【0029】
請求項15の型締め装置に係る発明は、上記目的を達成するため、請求項101〜13のいずれかに記載の発明において、成形に必要な所定の機能手段が、成形型と着脱可能に接続されるように構成されており、フレームが、所定の位置で隣接するフレーム材を互いに離間させて積層することにより、空間を有しており、前記機能手段を前記空間内に設けたことを特徴とするものである。
【0030】
請求項16の型締め装置に係る発明は、上記目的を達成するため、請求項10〜15のいずれかに記載の発明において、フレームが、所定の位置で隣接するフレーム材を互いに離間させて積層することにより、空間を有しており、成形型移動手段が、前記空間内に配設されていることを特徴とするものである。
【0031】
また、請求項17の型締め方法に係る発明は、上記目的を達成するため、型開きするように内部に圧力が付与されることにより型開き力が発生する成形型を型閉じ保持する型締め方法であって、板状に形成された複数のフレーム材を成形型の長手方向に積層して、発生した型開き力に抗して成形型を保持するための保持部と、該保持部に対して成形型をその短手方向に嵌挿・取出しすることが可能な開放部と、を有するフレームを用意し、成形型をその短手方向に移動させることにより、フレームの開放部から保持部に嵌挿して型閉じ保持させ、成形後に保持部から開放部を介して取り出してフレーム外で成形型を開閉することを特徴とするものである。
【0032】
請求項1の発明では、フレームは、内部に圧力が付与されることにより発生する型開き力に抗して成形型を保持する保持部と、該保持部に対して成形型をその短手方向に嵌挿・取出しすることが可能な開放部と、が形成され、板状に形成された複数のフレーム材を成形型の長手方向に積層してなるものとした簡単でコンパクトな構成とされているため、開放部および保持部が所定の形状に容易に形成される。そして、成形型に応じて所望する形状のフレームが容易に且つ安価で構成される。成形型は、成形型移動手段によってその短手方向に移動されることにより、フレームの開放部から挿入されて保持部に保持され、また、保持部から開放部を介してフレーム外へと取り出されるため、成形型のフレームに対する嵌挿・取出しに要する移動量が少なく容易に且つ短時間で行われる結果、サイクルタイムの短縮化が図られ成形効率が向上する。そして、成形時においては、成形型の内部に圧力が付与されると型開き力が発生するが、成形型はフレームの保持部によって成形時の型開き力に抗して型閉じした状態に確実に保持される。また、保持部から開放部を介してフレーム外に取り出されたときにおいては、成形型は、成形型開閉手段によって開閉される。フレーム外で成形型を開閉するため、成形型に対する素材の搬入・成形品の取出しを確実且つ容易に行うことができる。
【0033】
請求項2の発明では、請求項1に記載の発明において、式により算出される応力指標値Kが0.2から15までの範囲となるように、フレームの各部の成形パラメータを設定することにより、フレームの保持部は、圧力が付与されて型開き力が発生する成形型を安定して確実に保持する。なお、成形型が素材管に液圧バルジ加工を行うためのものである場合には、フレームの成形パラメータにおいて、Eはポスト部から成形型内の素材管の中心までの最小距離となり、φは素材管から成形された製品内側の、成形型を型開き力が作用する方向に対して直交する投影面の幅となる。
【0034】
請求項3の発明では、請求項1または2に記載の発明において、必要に応じて、フレームに形成された複数の保持部にそれぞれ成形型を保持させる。複数の成形型がフレームに同時に保持されて、各成形型内で所定の成形が行われるため、成形効率が向上すると共に、型締め装置のスペース効率が良好となる。
【0035】
請求項4の発明では、請求項3に記載の発明において、複数の成形型の嵌挿・取出し移動を兼用で行うことができることから、成形型移動手段の数が増加しないため、型締め装置のコンパクト化が図られ、コストが低減される。
【0036】
請求項5の発明では、請求項1〜4のいずれかに記載の発明において、成形型内に付与される圧力によっては、フレームがわずかに延びるように弾性変形して成形型が型開きしようとすることがあるが、型閉じ力付与手段が、成形型の型開き力に対抗して成形型を閉じさせるような力を成形型に付与するため、成形型が型開きすることがなく、したがって精度の高い成形品が確実に成形される。
【0037】
請求項6の発明では、請求項5に記載の発明において、型閉じ力付与手段は、内部に圧力が付与されることにより発生する型開き力に抗して、成形型に対して、その型開き力を上回る力を、型閉じ力付与手段が成形型を閉じさせる方向に付与する。そして、この力を成形型に付与するために、型閉じ力付与手段は、成形型を型開きさせるように付与される圧力を利用するため、その駆動手段を設ける必要がなく設備コストが少なくて済むと共に構造が簡単で制御が容易なものとなる。
【0038】
請求項7の発明では、請求項1〜6のいずれかに記載の発明において、成形型は、その長手方向端部に液圧バルジ加工用の軸押し手段が一体にフレームから突出するように設けられた状態で、フレームに対して嵌挿・取出しが行われる。成形型と軸押し手段とを接合するための位置合わせ精度を要求されることがなく、またそのための手間や時間もかからないために、成形型の保持部への嵌挿位置にバラツキが生じても問題がなく、成形サイクルの短縮化が図られる。また、軸押し手段を成形型の長手方向軸に対して傾斜するように設ける必要がある場合であっても、成形型の長手方向端部に設けられた軸押し手段がフレームの端部から飛び出た状態で成形型をその短手方向に移動させるために、成形型の嵌挿・取出し移動が制約されることがない。
【0039】
請求項8の発明では、請求項1〜7のいずれかに記載の発明において、例えばカウンタシリンダ装置やピアス装置、あるいは成形品を成形型から突き出すためのエジェクタ装置など、成形に必要な所定の機能手段は、成形型をフレームの保持部に嵌挿した状態のときに、フレームの保持部と対向しない面に開放部へ突出するようにして成形型に設けられる。その結果、成形型をフレームに対して嵌挿・取出しする際に、機能手段がフレームに干渉することがないため、フレームを不必要に大きく成形する必要がないことから、フレームのさらなるコンパクト化を図ることが阻害されない。
【0040】
請求項9の発明では、成形型は、成形時においては、内部に圧力が付与されて型開き力が発生するが、フレームの保持部に保持されていることにより、型開き力に抗して型閉じした状態に保持される。そして、型閉じ力付与手段が発生する型開き力に抗してその型開き力を上回る力を成形型を閉じさせる方向に付与するため、フレームの変形によるわずかな延びに伴う成形型のわずかな型開きは、阻止される。そして、この力を成形型に付与するために、型閉じ力付与手段は、成形型を型開きさせるように付与される圧力を利用するため、その構造が簡単で制御が容易なものとなる。
【0041】
請求項10の発明では、請求項9に記載の発明において、所定の形状を有する開放部および保持部が形成された複数の板状のフレーム材を積層してフレームを構成する。各フレーム材は、それぞれ型開きさせるように付与される圧力によってそのフレーム材が受ける応力に抗して成形型を保持する能力を有する。各フレーム材が板状であるため、開放部および保持部が所定の形状に容易に形成される。そして、フレーム材の積層枚数を増減させることにより、成形型に応じて所望する形状のフレームが容易に且つ安価で構成される。
【0042】
請求項11の発明では、請求項10に記載の発明において、単数の保持部および開放部を備えたフレーム材と、複数の保持部および開放部を備えたフレーム材とを組み合わせてフレームを構成することにより、長さの異なる複数の成形型を適切に保持することができるフレームが容易に構成される。
【0043】
請求項12の発明では、請求項10または11に記載の発明において、板状のフレーム材を保持する成形型の形状に応じて面方向にずらすなどして配列し積層することにより、その保持する成形型に最適のフレームが容易に構成される。
【0044】
請求項13の発明では、請求項10または11に記載の発明において、保持する成形型の形状に応じて異なる厚さを有する形状のフレーム材を積層することにより、その保持する成形型に最適のフレームが容易に構成される。
【0045】
請求項14の発明では、請求項10〜13のいずれかに記載の発明において、フレーム材を任意の位置で離間させて積層することにより、かかるフレーム材が離間された位置に空間が形成される。そのため、例えばカウンタシリンダ装置やピアス装置、あるいは成形品を成形型から突き出すためのエジェクタ装置など、成形に必要な所定の機能手段が突出するように設けられた成形型をフレームの保持部に保持する場合に、この機能手段に応じて収容することができる空間が容易に形成される。かかる成形型をフレームの保持部に嵌挿したときには、機能手段がフレームに干渉することなく成形型が確実に保持されることから、制約を受けることなく機能手段が設けられる。
【0046】
請求項15の発明では、請求項10〜13のいずれかに記載の発明において、フレーム材を任意の位置で離間させて積層することにより、かかるフレーム材が離間された位置に、例えばカウンタシリンダ装置やピアス装置、あるいは成形品を成形型から突き出すためのエジェクタ装置など、成形に必要な所定の機能手段を設けるための空間が容易に形成される。そして、このフレームに形成された空間内に設けられる機能手段は、成形型と着脱可能に接続されるように構成されている。そのため、成形型は、フレームの保持部に嵌挿されて保持されたときに機能手段と接続され、フレーム外に取り出されるときに機能手段から切離される。機能手段を任意の位置に設けることができるため、成形加工に制約を受けることがない。また、成形型に機能手段を設ける必要がないために構成が簡単なものとなると共に、成形型をフレームに対して嵌挿・取出すときに、機能手段の干渉を考慮する必要がない。
【0047】
請求項16の発明では、請求項10〜15のいずれかに記載の発明において、フレーム材を任意の位置で離間させて積層することにより形成された空間内に成形型移動手段が設けられるため、型締め装置のコンパクト化が図られる。
【0048】
請求項17の発明では、板状に形成された複数のフレーム材を成形型の長手方向に積層することにより、フレームの開放部および保持部が所定の形状に容易に形成され、また、成形型に応じて所望する形状のフレームが容易に且つ安価で構成される。そして、成形型をその短手方向に移動させることにより、フレームの開放部から保持部に嵌挿して型閉じ保持させ、成形後に保持部から開放部を介して取り出してフレーム外で成形型を開閉するという簡単な構成で、成形型に対する素材の搬入や成形品の搬出など、サイクルタイムの短縮化が図られ、作業効率や成形効率が向上する。
【0049】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の一形態を、素材管を所定の形状に成形するための液圧バルジ加工装置に適用する場合により、図1〜図17に基づいて詳細に説明する。
【0050】
本発明の型締め装置は、概略、型開きするように圧力が付与されることにより型開き力が発生する成形型2を保持するためのフレーム1を有しており、該フレーム1は、型開きするように内部に圧力が付与されることにより発生する型開き力に抗して成形型2を保持する保持部10と、該保持部10に対して成形型2をその短手方向に嵌挿・取出しすることが可能な開放部11と、を備えており、板状に形成された複数のフレーム材12を成形型2の長手方向に積層することにより構成されている。また、本発明の型締め装置は、フレーム1の開放部11を介して保持部10の内外に成形型2をその短手方向に嵌挿・取出し移動させる成形型移動手段3と、フレーム1外に位置する成形型2を開閉する成形型開閉手段4も備えている。
【0051】
図4〜図7に示すように、成形型2は、素材管Wに液圧バルジ加工を行うもので、上型20と下型21とにより構成され、その衝合面には、素材管Wを拘束して所定の形状に成形するための収容部20a,21aをそれぞれ備えている。この実施の形態における成形型2の収容部20a,21aは、断面円形の素材管Wから断面矩形の成形品W’に成形するように形成されている。成形型2の両端には、軸押し手段22が設けられている。軸押し手段22の先端は、収容部20a,21aに収容された素材管の端部を押圧することができるように、収容部20a,21aの端部にそれれぞれ嵌挿されており、素材管Wの両端をシールして、高圧液体供給手段5から素材管Wの内部に高圧の水などの液体を供給すると共に、素材管W内の空気を排出することができるように構成されている。軸押し手段22には高圧液体供給手段5(図12および図20を参照)が接続される。高圧液体供給手段5は、軸押し手段22を介して収容部20a,21aに収容され両端がシールされた素材管Wの内部にその両端または片端から高圧の水などの液体を供給する。
【0052】
さらにこの実施の形態における成形型2は、図1に示すように、機能手段として、断面矩形に成形された成形品W’を収容部20aから取り出すための成形品突出しシリンダ(エジェクタ装置)23と、成形された成形品W’に孔明けを行う孔明けパンチ24およびその駆動シリンダ25(ピアス装置)と、を備えている。孔明けパンチ24の駆動シリンダ25は、成形型2から突出するように設けられている。
【0053】
一方、フレーム1は、図4から図7に示した実施の形態の場合、一面から中央までを切り欠いた断面略C字状あるいはコ字状に成形されている。ここで、図8に示すように、フレーム1の垂直部をポスト部1aと、このポスト部1aに連結された上水平部をオーバーハング部1bと、ポスト部1aに連結された下水平部をベース部1cと呼ぶこととする。オーバーハング部1bとベース部1cの対向する面は略平行に形成されており、かかる平行の対向面によりフレーム1の保持部10が構成されている。そして、オーバーハング部1bとベース部1cの先端の間にフレーム1の開放部11が構成されている。
【0054】
この実施の形態におけるフレーム1は、複数のフレーム材12を積層することにより構成されている。各フレーム材12は、板状に成形されてなるもので、上述した実施の形態と同様の保持部10および開放部11がそれぞれ形成されている。このような形状のフレーム材12は、圧延などにより、方形の板材として、型締め装置に必要な適量の枚数を容易に生産することができる。そして、方形の板材の一側縁から中央に向かって切り込んで切除することなどにより、保持部10および開放部11を安価で容易に成形することができる。また、本発明のフレーム1では、保持部10の表面を平滑に加工するなど、保持部10に加工を施す場合には、図29に参照される従来の技術のような閉断面形状のフレーム101とは異なって、各フレーム材12が開放部10を有しているので、研削加工装置などを保持部10に容易に挿入することができるため、後加工を容易に行うことができることから、保持部10および開放部11を連続した平滑な表面に形成するための位置合わせなど、フレーム材12を積層するときに高い精度を要求されることがない。なお、本発明におけるフレーム1は、複数の板状のフレーム材を積層することにより構成したこの実施の形態に限定されることなく、一体で成形されたブロック状のものとすることもできる。
【0055】
図5に示したように、保持部10の間隔T1は、型開き力が発生する成形型2を確実に保持し、成形型2を嵌挿することができるように、成形型2の高さT2よりもわずかに広く設定されている。なお、本発明は、この実施の形態に限定されることなく、図9に示すように、保持部10と開放部11をフレーム1の対向する2面に形成した断面H字状あるいはエ字状のフレーム1’とすることもできる。また、図示は省略するが、複数の開放部11およびこれに連続する保持部10をフレーム1の一側面に配列するように形成した断面E字状とすることもできる。
【0056】
ここで、本発明によるフレームの成形パラメータの設定について説明する。
フレームの成形パラメータとして、図8および図9に示したように、オーバーハング部1bの最大幅をC(m)、ポスト部1aの最大幅をD(m)、ポスト部1aの内側から、内部に高圧の流体が供給される素材管Wの中心までの最小距離をE(m)、ポスト部1aとオーバーハング部1bあるいはベース部1cとの接続角部の最大曲率半径をR(m)、成形型内の圧力が付与される部分として製品W’の内側の成形型2に発生する型開き力の方向に対して直交する投影面の最大幅をφ(m)、および素材管内部に加えられる最大到達加圧圧力をP(Pa)として、様々な形状のフレームにより実験したところ、発明者らは、次の回帰式により最大到達加圧圧力Pとフレームに作用する最大応力σ(Pa)との比である応力指標値Kが求められることを知見した。
K=σ/P=[(6PφE/D2P)+(Pφ/DP)]{1+(0.0188D/C+0.243)(D/R)1.18}
この式により求められる応力指標値Kの予測値に対して実験により求められた観測値は、寄与率が0.965であった。なお、オーバーハング部1bまたはベース部1cとポスト部1aとが、その接続角部を曲率で形成することなく、直線状に形成される場合には、上記回帰式中にD/R=0として代入する。
【0057】
図10のAは、算出された応力指標値Kと、本発明により設定された成形パラメータで成形されるフレームの容積と従来の技術で説明した汎用の油圧プレスの容積との比の関係を示したグラフである。応力指標値Kが大きくなるように成形パラメータを設定すると、フレーム1の容積を小さくすることができる。そして、このグラフから明らかなように、算出された応力指標値Kを略0.2以上とした場合に、本発明のフレーム1の容積が汎用の油圧プレスの容積よりも小さくすることができる。
図10のBは、算出された応力指標値Kと、本発明により設定された成形パラメータで成形されるフレームの強度の余裕率(安全率)の関係を示したグラフである。応力指標値Kが大きくなるように成形パラメータを設定すると、フレーム1の強度余裕率が低下する。そして、このグラフから明らかなように、算出された応力指標値Kを略15以下とした場合に、本発明のフレーム1の強度に問題ないことが知見された。
そこで、本発明では、上述した式から算出される応力指標値Kが0.2から15までの範囲となるように、フレームの各部の成形パラメータとしてのオーバーハング部1bの最大幅C、ポスト部1aの最大幅D、ポスト部1aの内側から素材管Wの中心までの最小距離E、ポスト部1aとオーバーハング部1bあるいはベース部1cとの接続角部の最大曲率半径Rを設定することとしている。これにより、フレーム1は、その容積が小さくなるようにコンパクト化を図りつつ、成形型2の型開き力により塑性変形されることなく、成形型2を安定して保持することができる強度を確保すると共に、連続した成形サイクルにおいて成形型2の型開き力による繰り返し荷重に対する疲労にも耐えることができる、最適なフレームの形状を得ることができる。
【0058】
床上に固定された基盤30の上面には左右一対の支持フランジ31が配設されている。両支持フランジ31の間には、複数の板状のフレーム材12が積層された状態で配置され、また、両支持フランジ31の外側には、支持台32のフランジ32aが配置されており、各支持フランジ31、支持台32のフランジ32a、およびフレーム材12の下方には連結杆33が挿通され、連結杆33の両端にナット34が締結されることによって、フレーム材12および支持台32が支持フランジ31に支持されている。また、積層されたフレーム材12の両端の上方には支持枠35のフランジ35aが配置されており、各フレーム材12の上方および支持枠35のフランジ35aにも連結杆33が挿通され、連結杆33の両端にナット34が締結されることによって、フレーム材12の上方に支持枠35が支持されている。この実施の形態では、連結杆33の略中央にはスペーサ33aが設けられており、フレーム1の幅方向(図8の左右方向)中央で隣接するフレーム材の間に空間36が形成されている。後述するようにフレーム1の保持部1aに成形型2が保持されたときに、成形型2に設けられた孔明けパンチ24の駆動シリンダ25が空間36内に収容される。
【0059】
フレーム1の開放部11を介して保持部10の内外に成形型2をその短手方向に嵌挿・取出し移動させる成形型移動手段3は、次のように構成されている。すなわち、両支持フランジ31にそれぞれ支持された支持台32は、図2の左右方向に延在するビーム状のもので、その上面の先端側(図2の左方側)にはガイドレール40が設けられており、また後端側には(図2の右方側)には片ロッド式の駆動シリンダ41が設けられている。ガイドレール40上にはスライダ42が摺動可能に支持されており、スライダ42には駆動シリンダ41のピストンロッド41aの先端が連結されている。この実施の形態では、スライダ42の上面にガイドピン43が立設されており、下型21は、その両端にガイドピン43が挿通されて昇降移動可能にスライダ42に支持されている。そして、駆動シリンダ41を伸長駆動することにより、図2の矢印Xで示すように、フレーム1から成形型2を取出すようにスライダ42に支持された成形型2をその短手方向に移動させ、また、駆動シリンダ41を退縮駆動することにより、フレーム1に成形型2を嵌挿させるようにスライダ42に支持された成形型2をその短手方向に移動させる。なお、この実施の形態では、下型21の両端を支持するスライダ42に一対に駆動シリンダ41のピストンロッド41aをそれぞれ連結した場合を示したが、スペーサ33aによってフレーム材12の間に形成された空間36に単一の駆動シリンダ41を配置し、この駆動シリンダ41のピストンロッド41aの先端を下型21に連結することもできる。
【0060】
フレーム1外に位置している成形型2の開閉を行う型開閉手段4は、次のように構成されている。すなわち、フレーム材12の上方に支持された支持枠35は、平面図である図3の側方に上下方向に延在するビーム45と、両ビーム45の先端にわたって架設されたビーム46とにより構成されたもので、ビーム46には昇降駆動シリンダ47が設けられると共に、ガイドロッド48が挿通されている。昇降駆動シリンダ47のピストンロッド47aの先端およびガイドロッド48の基端には、支持部材49が連結されている。上型20の上面両端のフレーム1よりも外側の位置にはフック50が設けられており、また、支持部材49の両端には、昇降駆動シリンダ47が伸長限にある状態でフレーム1から成形型2を取出すようにその短手方向に移動させたときに、上型20のフック50が係合される係合部材51が設けられている。さらに、フック50には係止孔50aが穿設されており、係合部材51にはフック50が係合されたときにその係止孔50aに係止される係止ピン52とこの係止ピン52を係止位置と退避位置とに駆動する係止シリンダ53とが設けられている。フレーム1外に成形型2を取出すようにその短手方向に移動させて、係合部材51に上型のフック50を係合させ、係止ピン52がフック50の係止孔50aに係止されると、図2の矢印Yに示すように、昇降駆動シリンダ47が退縮するように駆動されて上型20が下型21から離間するように持ち上げられて、成形型2が開かれる。
【0061】
以上のように構成された型締め装置では、液圧バルジ加工を行うに際しては、最初に図4に示すように、成形型2が成形型移動手段3によってフレーム1外の支持台32上に位置されており、上型20が型開閉手段4によって下型21から離間して成形型2が開いた状態とされている。素材管Wは、下型21の収容部21aに収容される。次いで図2に示すように、型開閉手段4によって上型20を下型21に対して近接させて成形型2を閉じると、素材管Wは収容部20a,21の中に収容されて径方向に拘束される。続いて、図6に示すように、成形型2は、成形型移動手段3の駆動シリンダ41を退縮させることによってその短手方向に移動されてフレーム1の開放部11から保持部10へと嵌挿される。そして、図1に示された軸押し手段22の先端によって素材管Wの両端をシールして、図19および図20に参照される高圧液体供給手段から液体を素材管Wの内部に供給し圧力をかけると、図7に示すように、断面円形の素材管Wが成形型2の収容部20a,21aに沿って塑性変形加工されて、断面矩形の成形品W’が成形されることとなる。このとき、素材管W内に供給される液体の圧力によって成形型2に型開き力が発生するが、成形型2は、フレーム1の保持部10によって保持されていることにより、型開きすることなく型閉じした状態が保持される。なお、図19および図20においては、高圧液体供給手段5から素材管Wの内部に液体を供給するため、フレーム1および上型20を通って素材管Wに管路56が接続されているように示しているが、かかる図は本発明を概念的に説明するためのものであり、実際には軸押し手段22を通じて素材管Wの端部から液体が供給されることに注意されたい。
【0062】
本発明は、成形型2をフレーム1の保持部10に保持させることにより型締めを行うものであり、また、フレーム1が開放部11を備えていることにより、図11に矢印で示すように、成形型2をその短手方向に移動させてフレーム1の保持部10に保持させるものである。したがって、図25に示した従来の技術と対比すると、型締め装置の設置幅を極めて短くすることができ、また成形型の移動量を少なくすることができるのでサイクルタイムを減少させることができる。さらに、本発明の型締め装置は、従来の技術のように大型のプレス装置と異なって、フレーム1が保持部10および開放部11を備えたという簡単な構成であり小型化を図ることができると共に、成形時に発生する型開き力に抗して成形型2を確実に保持することができるため、成形型2を使用して成形品W’を成形する設備としてその前後の生産設備の中に組み込み配設して、必要な量の成形品W’をインライン生産することができる。
【0063】
さらに、図12に示すように、成形型2に軸押し手段22が傾斜するように設けられている場合であっても、本発明では成形型2をその短手方向に移動させてフレーム1の開放部11から嵌挿して保持部10に保持させるので、軸押し手段22がフレーム1に干渉することがないため、図26に示した従来の技術のように、成形型の高さTを不要に大きくしたり、これに伴ってフレーム1を大きく成形する必要がない。
【0064】
また、成形型2に背圧カウンタシリンダ26や孔明けパンチ24の駆動シリンダ25が突出するように設けられている場合であっても、図13に示すように、かかる背圧カウンタシリンダ26や孔明けパンチ24の駆動シリンダ25をフレーム1の開放部11から突出するように配置させるだけで済むため、図28に示した従来の技術のように、背圧カウンタシリンダ26や孔明けパンチ24の駆動シリンダ25などを挿通し得る幅Sの中央切り抜き部115を成形する必要がなく、したがってフレーム1全体を小型化することができる。
【0065】
本発明は上述した実施の形態に限定されることはない。例えば、フレーム1は、板状のフレーム材12を垂直方向に配置することなく、図14に示すように、水平方向に積層することもできる。この場合にあっては、液圧バルジ加工を行うときに、成形型2内に収容された素材管Wの内部への液体の供給と、素材管W内の空気の排出とをスムーズに行うことができる。
【0066】
また、複数の板状フレーム材12を積層してフレーム1を構成する場合においては、図15に示すように、成形する成形品W’に応じて成形型2が湾曲または屈曲している場合であっても、板状フレーム材12を成形型2の形状に対応させて面方向にずらして積層固定することにより、図27に示した従来の技術のように、成形型2の最大幅を挿通し得る幅Sの中央切り抜き部115を成形する必要がなく、したがってフレーム1全体を小型化することができる。
【0067】
さらに、フレーム1を構成する板状のフレーム材12は、均一の板厚にすることなく、図16に示すように、保持する成形型2の形状に応じて、板厚を異ならせた断面クサビ状または扇状のフレーム材12を配列・積層することにより構成することもできる。
【0068】
さらにまた、フレーム1は、保持部10および開放部11を有するフレーム材12だけで構成する必要はなく、図17に示すように、フレームの両端に保持部10および開放部11を有しない板状のフレーム材13を使用することもできる。かかる場合には、フレーム1が成形型の周囲を取り囲む構造となるため、液圧バルジ加工が完了して成形品W’の内部から液体を排出させて軸押し手段22を成形品W'から退避させたときに、成形品W'内に残留していた液体が成形型2外に溢れ出て周囲に飛散させることを防止することができる。
【0069】
次に、本発明の型締め装置の別の実施の形態を、主に図18〜図22に基づいて詳細に説明する。なお、上述した実施の形態と同様または相当する部分については同じ符号を付してその説明を省略する。
【0070】
この実施の形態における型締め装置は、上述した構成に加えてさらに、成形型2に発生する型開き力に対抗して、成形型2を閉じさせるような力を成形型2に付与する型閉じ力付与手段6を備えている。そして、型閉じ力付与手段6は、成形型2を型開きさせるように付与される圧力を利用して、成形型2の型開き力を上回る力を、成形型2を閉じさせる方向に付与するよう構成されている。
【0071】
型閉じ力付与手段6は、図19および図20に示すように、フレーム1の一方(ベース部1c)の保持部10上には、複数の圧上シリンダ55が設けられている。各圧上シリンダ55は、わずかなストロークを有するもので、図22に示すように、成形型2の形状に沿って配列することができる。高圧液体供給手段5の管路56は、素材管Wの内部に供給される高圧の液体の圧力を利用して各圧上シリンダ55を駆動するように、分岐部56aを介して各圧上シリンダ55の底部と素材管Wの内部とに平行に接続されている。そして、高圧液体供給手段5から供給される同じ圧力の液体を利用することにより成形型2に発生する型開き力を上回る力を圧上シリンダに発生させるために、図22に示すように、圧上シリンダ55の受圧面積の合計Mcが圧上シリンダ55の作動方向と直交する面に対して成形品W’の内圧付加部分を投影した断面積(成形品投影断面積)Mw以上となるように設定されている。本発明は、この実施の形態に限定されることなく、圧上シリンダ55の受圧面積の合計Mcを成形品投影断面積Mw以上に設定できない場合などには、管路56の分岐部56aと圧上シリンダ55との間に増圧手段(図示は省略する)を設けることにより、成形型2に発生する型開き力を上回る力を圧上シリンダ55に発生させることもできる。また、型閉じ力付与手段6は、上述した開放部11と保持部10を有するフレーム1に圧上シリンダ55を設けた実施の形態に限定されることなく、図25から図28、あるいは図29に示したような閉断面形状に形成されたフレーム101に圧上シリンダ55を設けることもできる。
【0072】
図19および図20に示すように、成形型2は、成形型移動手段3によってその短手方向に移動されてフレーム1に嵌挿されると、他方(オーバーハング部1b)の保持部10と圧上シリンダ55との間で保持される。そして、断面円形の素材管Wを断面矩形の成形品W’に成形すべく、素材管Wの内部に高圧液体供給手段5から液体を高圧で供給すると、型閉じ力付与手段6の圧上シリンダ55にも液体が同じ圧力で供給されることとなる。上述したように、シリンダの受圧面積の合計Mcが成形品投影断面積Mw以上となるように設定されていることにより、圧上シリンダ55による成形型2をフレーム1のオーバーハング部1bの保持部10に向かって押圧する力が、素材管W内に供給される液体の圧力に追従して、成形型2の型開き力を常に上回ってキャンセルすることとなる。このように、型閉じ力付与手段6は、素材管Wの内部に供給される液体の圧力を利用するように構成されている。このような構成とすることにより成形型2の型開きをさらに確実になくすることができることから、本発明の型締め装置は、液圧バルジ加工装置に適用することができるだけでなく、射出成形機において樹脂材料が射出充填あるいは発泡される成形型の型締めにも利用することができる。なお、図20においては、下型21と圧上シリンダ55との間に比較的大きな隙間が形成されるように示されているが、かかる図では、圧上シリンダ55の作用を説明するために隙間を誇張して示しており、実際の隙間はわずかであることに注意されたい。
【0073】
なお、本発明の型閉じ力付与手段6は、上述した実施の形態に限定されることなく、成形型2を型開きさせるように付与される圧力を利用して、成形型2に発生する型開き力に対抗して、成形型2の型開き力を上回る力を、成形型2を閉じさせる方向に付与することができる構成であればよい。例えば、図21に示すように、高圧液体供給手段5の管路56を圧上シリンダ55に接続すると共に、さらに、圧上シリンダ55と素材管W内とを管路57によって直列に接続して、圧上シリンダ55に供給された所定圧力の液体が圧上シリンダ55の圧力室内を経由して素材管W内に供給するよう構成することもできる。また、図示は省略するが、圧上シリンダ55をオーバーハング部1bの保持部10あるいは成形型2の上部に設けることも可能であり、また、上型20または下型21を、圧上シリンダ55によって駆動される押圧部材と、この押圧部材および圧上シリンダを保持する保持部と、により構成して、圧上シリンダ55を上型20または下型21内に設けることも可能である。そして、この場合においても、圧上シリンダ55の機能は上述した実施の形態と同様であり、管路56および/または57を圧上シリンダ55と素材管Wの内部とに平行または直列に接続することができる。
【0074】
次に、本発明のさらに別の実施の形態を図23に基づいて詳細に説明する。なお、上述した実施の形態と同様または相当する部分については同じ符号を付してその説明を省略する。
【0075】
この実施の形態における型締め装置は、上述した構成に加えてさらに、フレーム1が、単数の保持部10および開放部11を備えたフレーム材12と複数の保持部10、10および開放部11、11を備えたフレーム材12’とを組み合わせることにより、異なる長さの成形型2、2を保持することができるよう構成されており、さらに、成形型移動手段3が、両成形型2、2を兼用でフレーム1の保持部の内外に嵌挿・取出し移動させることができるよう構成されている。
【0076】
成形型移動手段3の駆動シリンダ41は、図23に示したものの場合、一対の両ロッド形の複動シリンダによって構成されている。単数の保持部および開放部を備えたフレーム材と複数の保持部および開放部を備えたフレーム材との間には、図18などに符号36として参照されるような空間が形成されており、かかる空間に他方の駆動シリンダ41が配設されている(図23では図示を省略した)。このような構成とされていることにより、フレーム1の各保持部10、10に対応させてそれぞれ駆動シリンダ41を設ける必要がなく、一対の駆動シリンダで長さの異なる成形型2、2を交互に嵌挿・取り出しを行うことができる。なお、上述したように、駆動シリンダ41は必ずしも一対で設ける必要はなく、任意の位置で隣接するフレーム材12、あたは12’を互いに離間させて空間を形成し、この空間内に単一の両ロッド形の複動シリンダ41を設けることもできる。
【0077】
さらに、本発明は、上述した実施の形態に限定されることなく、図示は省略するが、カウンタシリンダ装置や、エジェクタ装置23、ピアス装置45など成形に必要な機能手段と対応する任意の位置の隣接するフレーム材12を互いに離間させて積層することによりその間に空間を形成し、この空間内に機能手段を収容するようにして設けることもできる。この場合においては、成形型2がフレーム1の保持部10に嵌挿されたときに、各機能手段が成形型2に対して接続されるように構成される。
【0078】
次に、本発明の型締め方法を、上述したように構成された型締め装置および成形型を使用して液圧バルジ加工を行う場合によって、詳細に説明する。
本発明の型締め方法は、概略、型開きするように内部に圧力が付与されることにより型開き力が発生する成形型2を型閉じ保持する型締め方法であって、発生した型開き力に抗して成形型2を保持するための保持部10と、該保持部10に対して成形型2をその短手方向に嵌挿・取出しすることが可能な開放部11と、を有しており、板状に形成された複数のフレーム材12を成形型2の長手方向に積層してなるフレーム1を用意し、成形型2をその短手方向に移動させることにより、フレーム1の開放部11から保持部10に嵌挿して型閉じ保持させ、保持部10から開放部11を介して取り出してフレーム1外で成形型2を開閉するものである。
【0079】
成形型2を保持するためのフレーム1は、図1などに示したように、保持部10と開放部11を有する複数の板状のフレーム材12を積層することにより構成されている。液圧バルジ加工を行うに際しては、成形型2はフレーム1の外に位置されており、上型20が型開閉手段4によって下型21から離間して開いた状態とされている。この状態で素材管Wを下型21に載置して上型20を下型21に対して近接させて成形型2を閉じ、素材管Wを成形型2の中に収容する。次いで、素材管Wが収容された成形型2は、その短手方向に移動されて、フレーム1の開放部11から保持部10へと嵌挿されて保持される。その後、成形型2内に収容された素材管Wの端部に対して軸押し手段22の先端を当接してシールし、図19および図20に参照される高圧液体供給手段5から液体を素材管Wの端部から内部に供給して塑性変形加工し、所定形状の成形品W'を成形する。このとき、素材管W内に供給される液体の圧力によって成形型2に型開き力が発生するが、成形型2は、フレーム1の保持部10によって保持されていることにより、型開きすることなく型閉じした状態が保持される。
【0080】
所定形状の成形品W'が成形されると、液体の加圧を停止して成形品W’内の液体を排出させ、その後、軸押し手段22を後退させる。そして、成形型2をその短手方向に移動させて開放部11からフレーム1外へと取り出し、成形型2を開いて成形品W'を搬出し、次の成形サイクルで使用される素材管Wを収容する。成形型2をその短手方向に移動させるために移動量が少なくて済むことからサイクルタイムを減少させることができ、また、フレーム1の外で成形型2に対する素材管Wをセットし、あるいは成形品W'を成形型から取り出すため、作業性を向上させることができる。
【0081】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、発生した型開き力に抗して成形型を保持するための保持部、および、該保持部に対して成形型をその短手方向に嵌挿・取出しすることが可能な開放部、を有するフレームと、該フレームの開放部を介して保持部の内外に成形型を嵌挿・取出し移動させる成形型移動手段と、フレーム外に位置する成形型を開閉する成形型開閉手段と、
を備え、前記フレームが、板状に形成された複数のフレーム材を成形型の長手方向に積層してなるという簡単な構成で、開放部および保持部を所定の形状に容易に形成することができ、また、成形型に応じて所望する形状のフレームを容易に且つ安価で構成することができ、さらに、成形型を型開きするように圧力に抗して成形型を型閉じした状態に確実に保持することができ、また、消費エネルギや設備メンテナンス費用、製作コストなどを低減させると共にコンパクト化を図ることができことができ、しかも、成形型に対する素材の搬入や成形品の搬出および成形型の型締め装置に対する嵌挿・取出しを容易に且つ確実に短時間で行うことができ、その結果、作業効率および成形効率を向上させることができる型締め装置を提供することができる。
【0082】
請求項2の発明によれば、請求項1に記載の発明において、式により算出される応力指標値Kが0.2から15までの範囲となるように、フレームの各部の成形パラメータを設定することにより、フレームの保持部は、変形することなく、圧力が付与されて型開き力が発生する成形型を安定して確実に保持することができると共に、コンパクト化を図ることができる型締め装置を提供することができる。
【0083】
請求項3の発明によれば、請求項1または2に記載の発明において、フレームが、複数の保持部および開放部を備えていることにより、必要に応じて、複数の成形型をフレームに同時に保持することができるため、設置場所のスペース効率および成形型による成形効率を向上させることができる型締め装置を提供することができる。
【0084】
請求項4の発明によれば、請求項3に記載の発明において、成形型移動手段が、複数の成形型を、各開放部を介してそれぞれ保持部の内外に兼用で嵌挿・取出し移動させることができるものであることにより、省スペース化と省エネルギ化を図ることができる型締め装置を提供することができる。
【0085】
請求項5の発明によれば、請求項1〜4のいずれかに記載の発明において、成形型の型開き力に対抗して、成形型を閉じさせるような力を成形型に付与する型閉じ力付与手段を備えたことにより、さらに、成形型を型開きするように圧力に抗して成形型を型閉じした状態に確実に保持することができ、したがって、精度の高い成形品を確実に成形することができる。
【0086】
請求項6の発明によれば、請求項5に記載の発明において、型閉じ力付与手段が、成形型の内部に付与される圧力を利用して、成形型の型開き力を上回る力を、成形型を閉じさせる方向に付与するものであることにより、製造コストが少なくて済むと共に、簡単な構造で制御が容易な型締め装置を提供することができる。
【0087】
請求項7の発明によれば、請求項1〜6のいずれかに記載の発明において、成形型に液圧バルジ加工用の軸押し手段が、前記フレームから突出するように設けられていることにより、成形型が液圧バルジ加工用の軸押し手段と一体でフレームに対して嵌挿・取出しが行われるため、成形サイクルの短縮化が図られ、また、軸押し手段を成形型の長手方向軸に対して傾斜するように設ける必要がある場合であっても、成形型の嵌挿・取出し移動が制約されることがない型締め装置を提供することができる。
【0088】
請求項8の発明によれば、請求項1〜7のいずれかに記載の発明において、成形に必要な所定の機能手段が成形型のフレームと対向しない面から突出するように設けられていることにより、成形型をフレームに対して嵌挿・取出しする際に、機能手段がフレームに干渉することがないため、フレームを不必要に大きく成形する必要がないことから、フレームのさらなるコンパクト化を図ることができる型締め装置を提供することができる。
【0089】
請求項9の発明によれば、発生した型開き力に抗して成形型を保持するための保持部を有するフレームの保持部に設けられ、成形型の内部に付与される圧力を利用して成形型の型開き力を上回る力を成形型を閉じさせる方向に付与する型閉じ力付与手段を備えたことにより、構造が簡単で制御が容易なものとなると共に、成形時においては、成形型がフレームの保持部に保持されており、しかも、型閉じ力付与手段によって型開き力を上回る力が成形型を閉じさせる方向に付与されるため、成形型の型開きを確実に阻止することができる型締め装置を提供することができる。
【0090】
請求項10の発明によれば、請求項9に記載の発明において、フレームが、板状に形成された複数のフレーム材を成形型の長手方向に積層してなることにより、開放部および保持部を所定の形状に容易に容易に形成することができ、また、成形型に応じてフレーム材の積層枚数を増減させて、所望するフレームを容易に且つ安価に製造することができる型締め装置を提供することができる。
【0091】
請求項11の発明によれば、請求項10に記載の発明において、単数の保持部および開放部を備えたフレーム材と、複数の保持部および開放部を備えたフレーム材とを組み合わせてフレームを構成することにより、長さの異なる複数の成形型を適切に保持することができるフレームを容易に構成することができる型締め装置を提供することができる。
【0092】
請求項12の発明によれば、請求項10または11に記載の発明において、フレームが、保持する成形型の形状に応じてフレーム材を配列してなることにより、保持する成形型に最適のフレームを容易に且つ安価で製造することができる型締め装置を提供することができる。
【0093】
請求項13の発明によれば、請求項10または11に記載の発明において、保持する成形型の形状に応じて異なる厚さを有する形状のフレーム材を積層することにより、その保持する成形型に最適のフレームを容易に且つ安価で製造することができる型締め装置を提供することができる。
【0094】
請求項14の発明によれば、請求項10〜13のいずれかに記載の発明において、フレームが、保持する成形型に突出するように設けられた成形に必要な所定の機能手段に応じて、所定の位置で隣接するフレーム材を互いに離間させて積層することにより、前記機能手段を収容可能な空間を有していることとしたため、成形に必要な所定の機能手段が突出するように設けられた成形型をフレームの保持部に保持する場合に、この機能手段に応じて収容することができる空間を容易に任意の場所に形成することができるこことから、機能手段を必要に応じて設けることができる型締め装置を提供することができる。
【0095】
請求項15の発明によれば、請求項10〜13のいずれかに記載の発明において、成形に必要な所定の機能手段が、成形型と着脱可能に接続されるように構成されており、フレームが、所定の位置で隣接するフレーム材を互いに離間させて積層することにより空間を有しており、機能手段を空間内に設けたことにより、成形に必要な所定の機能手段が設けられる空間を任意の位置に容易に形成することができ、しかも、成形型をフレームの保持部に嵌挿し保持したときに機能手段と接続することができ、また、フレーム外に取り出したときに機能手段から切離すことができるため、機能手段を任意の空間に設けることができ、したがって成形加工の制約を受けることがなく、また、成形型に機能手段を設ける必要がないために構成が簡単なものとなると共に、成形型をフレームに対して嵌挿・取出すときに、機能手段の干渉を考慮する必要がない型締め装置を提供することができる。
【0096】
請求項16の発明によれば、請求項10〜15のいずれかに記載の発明において、フレームが、所定の位置で隣接するフレーム材を互いに離間させて積層することにより、空間を有しており、成形型移動手段が、前記空間内に配設されていることにより、コンパクト化を図ることができる型締め装置を提供することができる。
【0097】
請求項17の発明によれば、板状に形成された複数のフレーム材を成形型の長手方向に積層して、発生した型開き力に抗して成形型を保持するための保持部と、該保持部に対して成形型をその短手方向に嵌挿・取出しすることが可能な開放部と、を有するフレームを用意することにより、開放部および保持部を所定の形状に容易に形成することができ、また、成形型に応じて所望する形状のフレームを容易に且つ安価で構成することができ、さらに、成形型をその短手方向に移動させることにより、フレームの開放部から保持部に嵌挿して型閉じ保持させ、成形後に保持部から開放部を介して取り出してフレーム外で成形型を開閉することにより、簡単な構成で成形型を型開きさせるように圧力に抗して確実に保持することができ、また成形型に対する素材の搬入や成形品の搬出など、成形効率を向上させることができ、さらにコンパクトで消費エネルギや設備メンテナンス費用、製作コストなどを低減させることができると共にコンパクト化を図ることができる型締め装置を提供することができることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の型締め装置の別の実施の一形態を示す正面図である。
【図2】図1の側面図である。
【図3】図1の平面図である。
【図4】本発明の型締め装置のフレームと成形型の液圧バルジ加工を行う際の最初の状態を説明するための断面図である。
【図5】図4に示した状態から成形型を閉じた状態を説明するための断面図である。
【図6】図5に示した状態から成形型をフレームの開放部を介して保持部へと嵌挿し保持した状態を説明するための断面図である。
【図7】図6に示した状態から素材管の内部に液体を高圧で供給して成形品が成形された状態を説明するための断面図である。
【図8】フレームの設定される形状を説明するための概念図である。
【図9】複数の保持部および開放部が形成されたフレームの形状の別の実施の形態を示す説明図である。
【図10】本発明により算出される応力指標値に基づいて設定された成形パラメータにより成形されたフレームの、従来の油圧プレスに対する容積比、および、強度余裕率の応力指標値に対する変化を示すグラフである。
【図11】本発明の型締め装置に成形型を保持させる状態を説明する斜視図である。
【図12】本発明の型締め装置により保持される成形型が、傾斜するように軸押し手段を設けられている場合を示す斜視図である。
【図13】本発明の型締め装置により保持される成形型が、背圧カウンタや孔明けパンチの駆動部が突出するように設けられている場合を示す斜視図である。
【図14】本発明のフレームの配置の別の実施の形態を示す斜視図である。
【図15】本発明の型締め装置により保持される成形型が湾曲または屈曲するように成形されている場合に、この成形型の形状に応じてフレーム材を配列積層した状態を示す斜視図である。
【図16】本発明のフレームを構成するフレーム材の別の実施の形態を示す平面図である。
【図17】フレームの両端に板状のフレーム材を使用して成形型の周囲を取り囲む構造とした別の実施の形態を示す斜視図である。
【図18】本発明の型閉じ力付与手段を設けた実施の形態を説明するための図1のA−A線断面に相当する図である。
【図19】本発明の型閉じ力付与手段の構成を示す概略図である。
【図20】図19に示した状態から、素材管の内部と型閉じ力付与手段のシリンダ内に高圧液体供給手段から液体を同時に供給して成形型の型開きをキャンセルする圧力を付与する状態を説明する概略図である。
【図21】本発明の型閉じ力付与手段の別の実施の形態の構成を示す概略図である。
【図22】型閉じ力付与手段のシリンダの受圧面積の設定を示す説明図である。
【図23】本発明の、フレームが単数の保持部および開放部を備えたフレーム材と複数の保持部および開放部を備えたフレーム材とを組み合わせることにより構成されており、成形型移動手段が両成形型を兼用でフレームの保持部の内外に嵌挿・取出し移動させることができるよう構成されている場合の実施の形態を示す斜視図である。
【図24】液圧バルジ加工により分岐管を成形する場合に、成形される分岐管の背圧を制御するために設けられる背圧カウンタの作動を示す説明図である。
【図25】従来のフレームに成形型を保持させる場合を、図11に示した本発明のフレームと対比して示す斜視図である。
【図26】従来のフレームに成形型を保持させる場合であって、傾斜するように軸押し手段を設けられている場合を図12に示した本発明のフレームと対比して示す斜視図である。
【図27】従来のフレームに湾曲または屈曲するように成形された成形型を保持させる場合を図15に示した本発明のフレームと対比して示す斜視図である。
【図28】従来のフレームに背圧カウンタや孔明けパンチが設けられた成形型を保持させる場合を図13に示した本発明のフレームと対比して示す斜視図である。
【図29】中央部分を切り抜いた板状のフレーム材を積層してなる閉断面形状のフレームを説明するための斜視図である。
【符合の説明】
W 素材管
1 フレーム
2 成形型
3 成形型移動手段
4 型開閉手段
6 型閉じ力付与手段
10 保持部
11 開放部
12 板状フレーム材
22 液圧バルジ加工用の軸押し手段
25 孔明けパンチ駆動シリンダ(機能手段)
26 背圧カウンタシリンダ(機能手段)
36 駆動シリンダ収容空間
55 圧上シリンダ
56 管路
56a 分岐部
Claims (17)
- 型開きするように内部に圧力が付与されることにより型開き力が発生する成形型を型閉じ保持する型締め装置であって、
発生した型開き力に抗して成形型を保持するための保持部、および、該保持部に対して成形型をその短手方向に嵌挿・取出しすることが可能な開放部、を有するフレームと、
該フレームの開放部を介して保持部の内外に成形型を嵌挿・取出し移動させる成形型移動手段と、
フレーム外に位置する成形型を開閉する成形型開閉手段と、
を備え、前記フレームが、板状に形成された複数のフレーム材を成形型の長手方向に積層してなることを特徴とする型締め装置。 - フレームが、保持部を構成するオーバーハング部およびベース部と、これらオーバーハング部およびベース部を連結するポスト部とを有しており、
次式
K=[(6φE/D2)+(φ/D)]{1+(0.0188D/C+0.243)(D/R)1.18}
ただし、
C:オーバーハング部の最大幅
D:ポスト部の最大幅
E:ポスト部から成形型内の圧力が付与される中心までの最小距離
R:オーバーハング部またはベース部とポスト部との接続角部の最大曲率半径
φ:成形型内の圧力が付与される部分の、型開き力が作用する方向に対して直交する投影面の幅
により算出される応力指標値Kが0.2から15までの範囲となるように、フレームの各部の成形パラメータが設定されていることを特徴とする請求項1に記載の型締め装置。 - フレームが、複数の保持部および開放部を備えていることを特徴とする請求項1または2に記載の型締め装置。
- 成形型移動手段が、複数の成形型を、各開放部を介してそれぞれ保持部の内外に嵌挿・取出し移動させることができるものであることを特徴とする請求項3に記載の型締め装置。
- 成形型の型開き力に対抗して、成形型を閉じさせるような力を成形型に付与する型閉じ力付与手段を、さらに備えたことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の型締め装置。
- 型閉じ力付与手段が、成形型の内部に付与される圧力を利用して、成形型の型開き力を上回る力を、成形型を閉じさせる方向に付与するものであることを特徴とする請求項5に記載の型締め装置。
- 成形型に液圧バルジ加工用の軸押し手段が、前記フレームから突出するように設けられていることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の型締め装置。
- 成形に必要な所定の機能手段が成形型のフレームと対向しない面から突出するように設けられていることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の型締め装置。
- 型開きするように内部に圧力が付与されることにより型開き力が発生する成形型を型閉じ保持する型締め装置であって、
発生した型開き力に抗して成形型を保持するための保持部を有するフレームと、
該フレームの保持部に設けられ、成形型の内部に付与される圧力を利用して成形型の型開き力を上回る力を成形型を閉じさせる方向に付与する型閉じ力付与手段と、
を備えたことを特徴とする型締め装置。 - フレームが、板状に形成された複数のフレーム材を成形型の長手方向に積層してなることを特徴とする請求項9に記載の型締め装置。
- フレームが、単数の保持部および開放部を備えたフレーム材と、複数の保持部および開放部を備えたフレーム材と、の組み合わせからなることを特徴とする請求項10に記載の型締め装置。
- フレームが、保持する成形型の形状に応じてフレーム材を配列してなることを特徴とする請求項10または11に記載の型締め装置。
- フレームが、保持する成形型の形状に応じて異なる厚さを有する形状のフレーム材を積層してなることを特徴とする請求項10または11に記載の型締め装置。
- フレームが、保持する成形型に突出するように設けられた成形に必要な所定の機能手段に応じて、所定の位置で隣接するフレーム材を互いに離間させて積層することにより、前記機能手段を収容可能な空間を有していることを特徴とする請求項に記載10〜13のいずれかに記載の型締め装置。
- 成形に必要な所定の機能手段が、成形型と着脱可能に接続されるように構成されており、
フレームが、所定の位置で隣接するフレーム材を互いに離間させて積層することにより、空間を有しており、
前記機能手段を前記空間内に設けたことを特徴とする請求項10〜13のいずれかに記載の型締め装置。 - フレームが、所定の位置で隣接するフレーム材を互いに離間させて積層することにより、空間を有しており、
成形型移動手段が、前記空間内に配設されていることを特徴とする請求項10〜15のいずれかに記載の型締め装置。 - 型開きするように内部に圧力が付与されることにより型開き力が発生する成形型を型閉じ保持する型締め方法であって、
板状に形成された複数のフレーム材を成形型の長手方向に積層して、発生した型開き力に抗して成形型を保持するための保持部と、該保持部に対して成形型をその短手方向に嵌挿・取出しすることが可能な開放部と、を有するフレームを用意し、
成形型をその短手方向に移動させることにより、フレームの開放部から保持部に嵌挿して型閉じ保持させ、成形後に保持部から開放部を介して取り出してフレーム外で成形型を開閉することを特徴とする型締め方法。
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