JP3788992B2 - 光伝送システム - Google Patents

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Description

本発明は、光ノード装置を複数備え、パケット通信網などにオーバレイして形成される光伝送システムに関する。この種のシステムはフォトニックネットワーク、または全光ネットワークとも称される。
インターネット技術の進歩は早い。通信網を流れるトラフィックは、1990年代初めは固定電話トラフィックが主であったのに、現在ではその大部分がインターネットを流れるデータトラフィックである。インターネットやブロードバンドの爆発的な普及により、インターネットを支えるメトロ、および幹線系のトラフィックも急激に増大している。このような背景から、既存の通信ネットワークに収容可能なトラフィックは限界に近づいてきている。
そこで、光クロスコネクトをノードとするフォトニックネットワークを既存ネットワークにオーバレイし、既存ネットワークに収容しきれないトラフィックをフォトニックネットワークに移し替えるという技術が検討されている(例えば特許文献1、および非特許文献1を参照)。既存ネットワークのトラフィックはフォトニックネットワークに設定される光パスに収容され、これにより中間ノードがカットスルーされる。必要に応じて一時的に光パスを設定するほうが、光パスを固定的に設定するよりもフォトニックネットワークへの初期投資を少なくすることができる。特に、非特許文献1においては、各ノードに備わる光トランシーバの数を限定することでシステムのコストダウンを図るようにしている。
特開2002−016950号公報 電子情報通信学会 2003年ソサイエティ大会B−6−140
ところで、光パスがフォトニックネットワークにおいて張られてから解放されるまでの時間(光パス生存時間と称する)は、複数のノードが相互に光パスを張る機会を公平に確保するために制限される。すなわち光パスは設定されたのち一定時間の経過後に強制的に解放されるか、または、トラフィックが閾値以下に減少すれば時間経過を待たずに解放されるようになっている。つまり現状では、フォトニックネットワークに設定された光パスは、ほぼ盲目的に解放される。
光パス生成にかかる処理を削減して各ノードの負荷を軽減するためには、光パス生存時間は長いほうが好ましいが、ノードの公平性を確保するためには光パス生存時間の短いほうが望ましい。このように、光パスの生存時間には互いに相反する要求が有る。仮に光パスの生存時間を積極的に可変することができれば、ネットワーク状況に応じたカットスルー処理を実施できるようになり通信網の運用効率の向上が期待できるが、そのようなシステムは未だ知られていない。
本発明は上記事情によりなされたもので、その目的は、光パスの生存時間を柔軟に可変設定できるようにし、これによりネットワーク運用効率の向上を図った光伝送システムを提供することにある。
上記目的を達成するために本発明の一態様によれば、ラベルスイッチパス上を転送されるパケットをスイッチングする複数のルーティングノードを備えるパケット通信網にオーバレイされる光伝送システムであって、光パス生成要求が前記パケット通信網から与えられた場合に、この光パス生成要求により指定されるデフォルトパスのトラフィックの少なくとも一部を収容可能な光パスを生成する光パス生成手段と、前記デフォルトパスごとに光パスの生成された履歴を管理する履歴管理手段と、この履歴管理手段により管理される情報に基づいて前記光パスの生存時間をデフォルトパスごとに決定するパスライフ決定手段と、このパスライフ決定手段により決定される生存時間に基づいて前記光パスの解放時刻をスケジューリングする光パス解放手段とを具備することを特徴とする光伝送システムが提供される。
このような手段を講じることにより、光パス生存時間がデフォルトパスごとに適応的に可変設定される。光パス生存時間の標準値を予め決めておき、この標準値よりも延長するか、または短縮するかという手法が考えられる。光パス生存時間は、例えば一定の過去から現在に至るまでのネットワークのトラフィック状態に関する情報を参照して決定される。この種の情報には、デフォルトパスごとに光パスの生成された時間、頻度などの履歴情報などが有る。光パスは生存時間の経過ののち解放されるようにスケジューリングされるが、必ず解放されるとも限らず、生存時間が終了する頃の状態によっては生存時間が延長されることも、他のトラフィックの都合によって予定より早く解放されることもある。
このように、光パス設定の際のネットワークの状況に応じて柔軟に光パス生存時間を決定することにより、有限の光伝送リソースを有効活用してトラフィック状態に対応した光パス設定を行うことができる。
本発明によれば、光パスの生存時間を適切に可変設定することの可能な光伝送システムを提供することができる。
図1は、本発明に係わる光伝送システムの実施の形態を示すシステム図である。図1のシステムは、複数のノード103(103−1〜103−5)を備える。各ノード103−1〜103−5は、それぞれラベルスイッチルータ(LSR)101(101−1〜101−5)と、フォトニッククロスコネクト(PXC)102(102−1〜102−5)とを備える。
各ノード103−1〜103−5は光伝送路104−1〜104−6を介して適宜接続される。各光伝送路104−1〜104−6は波長多重される複数の光リンクからなり、このうち1つの波長λ0をデフォルト波長としてノード間をホップバイホップで接続する。すなわち、波長λ0はノードごとに必ず光−電気変換され、信号の電気的処理が行われる。波長λ0はネットワークの制御信号の伝送や、L2/L3レイヤのパケットの転送に用いられる。L2/L3レイヤを通るパケットは、宛先に到着するまでに通過したノードのラベルスイッチルータ101によりでスイッチングされる。
図1においてL2/L3レイヤと示される面内で、LSR間を接続する点線の矢印は、各ノード間が論理的にメッシュ接続されている様子を示す。各ノードをメッシュに接続する論理的ルートは、ラベルスイッチパス(LSP)と呼ばれる。メッシュ接続はあくまでも論理的にであって、実際にはこのネットワークを通過するパケットはホップバイホップにLSRでスイッチングされながらLSP内を進んで行く。
LSRは自ノードを通過するLSPのトラフィック測定機能を備える。各ノード103−1〜103−5は、或るLSPのトラフィックが増大したことを検出すると、そのLSPのトラフィックをL1レイヤでカットスルーさせる。具体的には、そのLSPが通過するルートに沿ってPXCを経由するL1レイヤの光パスを設定し、LSPのトラフィックを光パスに移しかえる。
PXCは任意の入力ポートに入力された任意の波長の光を電気信号に変換することなく、また波長変換も行わず光のまま任意の出力ポートに接続する機能を持つ。従って光パスは始点ノードから始まって、波長変換されないままいくつかのPXCを通過して終点ノードにまで届く。
図1において、例えばLSR101−1と101−3とを接続するLSPをL1レイヤでカットスルーする場合、そのLSPが物理的にはLSR101−1、101−2、101−3を通っているとする。ノード103−1,103−2,103−3に対して光パス設定要求を行い、波長等の条件を満たして要求が受け入れられれば、PXC102−1,102−2,102−3を通る光パス105が設定される。なお、光パス設定要求を発出するノード(イングレス:ingress)はノード103−1,103−2,103−3のいずれかである。
光パス105が無事設定されると、ノード103−1はLSR101−1に入力されるLSR101−3に向けて張られたLSPのトラフィックをPXC102−1向けに振り向け、光パス105によってノード103−3に届くようにする。ノード103−3ではPXC102−3に届いている光パス105のトラフィックをLSR101−3の方に振り向ける。このようにするとノード103−2がカットスルーされ、LSR101−2の負荷が減少する。
図1のネットワークアーキテクチャを持つ既存のシステムでは、光パスを一旦張った後、一定時間が経過したら、光パス内のトラフィックによらず光パスを強制的に解放するようにしている。従って光パスが解放された後、対応するLSPにトラフィックがまだ多ければ光パス設定要求が再び発生することになる。
LSP上を進むパケットはLSRを通るたびにスイッチングされる。LSRは入力されたパケットを、ストアアンドフォワードで対応する出力ポートのバッファにキューイングする。バッファが空ならばパケットは即座にLSRの外に出て行くが、バッファに他のパケットがたまっていると順番が来るまで出力されない。一方、PXCは入力と出力を線として繋いでいるだけなので、光パス上を進むパケットはPXCをほとんど素通りするだけである。従って、同じ宛先のパケットでもLSPを通過する場合と、光パスを通過する場合とでは、遅延の性能が明らかに異なる。
同じフローのパケットの通り道が光パスとLSPの間で変わると遅延のジッタが大きくなる。また、光パスの設定が頻繁に行われることにより、光パス設定のためのシグナリングパケットがネットワーク中を飛び交い、そのためにトラフィックが増大したり、それを処理するノードの負荷が増大する。光パスが終了してから、光トランシーバが別の光パスに使用されるまでにかかる時間は光パスが使用されていない時間であり、この時間の割合が大きいとLSPのトラフィックが増大し、ノードの負荷が増大する。このような観点からは光パス生存時間は長いほうが良い。
一方で、図1のアーキテクチャでは各々のノードが有する光トランシーバ数、すなわち、そのノードが端点(始点または終点)となって張ることができる光パスの数が限定されており、ネットワーク内の他の全てのノードに対して同時に光パスを張ることができない。従って、公平性という観点からは光パス生存時間を短くすることが望ましい。このように、光パス生存時間はネットワークの性能を大きく左右する。以下では、有限数の光トランシーバを有効に活用し得る光パス生存時間を決定するための実施形態につき開示する。
[第1の実施形態]
図2は、図1のノード103の一実施の形態を示す機能ブロック図である。図2のノード103はラベルスイッチルータ101と、フォトニッククロスコネクト102とを備える。フォトニッククロスコネクト102は、光マトリクススイッチ11と、波長多重MUX/DMUX12と、光マトリクススイッチ制御部20とを備える。なお図2において説明を簡単にするため、光マトリクススイッチ11を入力10ポート、出力10ポートの光空間マトリクススイッチとする。波長多重MUX/DMUX12を波長λ0、λ1、λ2の合計3波長を分離多重できるものとし、このうちλ0をデフォルト波長とする。光マトリクススイッチ11は、同一の波長の中で、任意のポートを選択できる機能を有するとする。説明の都合上、波長数を3としたが、波長数は制約されるものではない。フォトニッククロスコネクト102は、光伝送路104を介して異なるノードに接続される。
波長多重MUX/DMUX12から入出力されるデフォルト波長λ0の光信号は、ラベルスイッチルータ101のデフォルト光トランシーバ部13より電気信号に変換される。変換された電気信号は、ラベルスイッチ機能部14において、電気信号に含むラベル情報に基づき該当する出力ポートにスイッチされる。通常は、ラベルスイッチ機能部14に入出力される電気信号は、ヘッダ部分と可変長データで構成されるパケットデータである。パケットデータには固定長のラベルが付加されているため、ラベルドパケットと称される。ラベルドパケットが、ラベルスイッチ機能部により適切な出力ポートを選択してスイッチするためには、ラベル値と出力ポートの関係を示すラベルテーブルを参照する必要がある。このラベルテーブルを作成する機能はルータ部16が備える。
ルータ部16は、通常のIP(Internet Protocol)ルータの機能とラベルテーブル作成機能を有する。ノード103がネットワークのエッジデバイスとして動作する場合には、ルータ部16はIPネットワークなどの外部ネットワークと接続される。すなわちルータ部16は、IPネットワークとの間でのIPパケットの送受信機能を有する。隣接ノードとの間はデフォルト波長λ0により接続される。
ラベルスイッチ機能部14は、ルータ部16からのIPパケットに既定のデフォルトラベルを付加し、隣接ノードに転送する。デフォルトラベルが入力されたラベルスイッチ機能部14は、必ずラベルを落として、IPパケットの姿に戻して、ルータ部16に入力する。このようにして形成されるネットワークは、立ち上がりに際して、ホップバイホップで接続されるIPルータネットワークとして振舞うことができる。
この仕組みによりルータ部16は、例えばOSPF(Open Shortest Path First)などのダイナミックルーティングプロトコルを動作させることができる。ルータ部16は、ダイナミックルーティングプロトコルを用いてフォワーディングテーブルを自動的に作成することが可能となる。外部ネットワークからルータ部16に入力するIPパケットの宛先IPアドレスを見て、次のホップのノードに該当するラベルを選択することができる。
上記の外部からのIPパケットの転送の仕組みと同様に、ルータ部16内部(図示せず)のラベルテーブル作成機能や光パス設定/解放制御部17から入出力する制御用IPパケットは、本ネットワーク内すべてのノードのラベルテーブル作成機能や光パス設定/解放制御部と通信が可能となる。
トラフィック計測部19は、ラベルスイッチ機能部14において測定したデータトラフィック量を測定する機能を有する。具体的には、ラベルスイッチ機能部14において、LSP単位にバッファキューを設け、キューに保持されるデータ量をトラフィック計測部19がモニタリングすることなどが考えられる。これ以外の手法を用いてデータトラフィック量を測定してもなんら問題はない。
LSPがフルメッシュに張られると、ノード103を通過するパケットはデフォルト光トランシーバ部13を介してラベルスイッチ機能部14に入力されるが、ここで折り返され、デフォルト光トランシーバ部13を介して隣接ノードに転送される。この状況において、予め設定された閾値を超えるデータトラフィックがトラフィック計測部19により観測されると、光パス設定要求のためのトリガを光パス設定/解放制御部17に向け発生する。トリガを受けた光パス設定/解放制御部17は、該当するLSPの始点ノードに向けて、光パス設定要求メッセージを送出する。光パス設定要求メッセージは、ルータ部16を介して、ラベルスイッチ機能部14でラベルドパケット化され、デフォルト光トランシーバ部13によりλ0の光信号に変換され、ホップバイホップで、LSPの始点ノードの光パス設定/解放制御部17に到着する。
光パス設定要求メッセージを受けたLSPの始点ノードの光パス設定/解放制御部17は、光パスの設定処理を開始する。このシグナリングには、MPLSをより一般的に拡張したG−MPLS(Generalized MPLS)を用いることができる。詳細は省略するが、光パス要求メッセージを受け取った光パス終点ノードの光パス設定/解放制御部17では、光パスリザーブメッセージを始点ノードに戻して、光パスが通過するノードと始点ノードの光マトリクススイッチ制御部20を介して、光マトリクススイッチ11を切り替える。
光パスの始点ノードにおいては、波長可変トランシーバ部15の波長を、GMPLSの仕組みで決定した波長に設定し、LSPを流れていたデータを、波長可変トランシーバ15を介して転送する。この切り替えは、ラベルテーブルを変更することによっても、ラベル値を変更することによっても実現することが可能である。
光パスの途中ノードにおいては、光マトリクススイッチ11が設定されており、光信号のまま通過するため、データパケットの遅延時間は光の通過時間のみで決定される。以上のように、各ノード103はデフォルトパスであるLSPのトラフィックを監視し、光パスに移行させるべき状態(トラフィックが閾値を超えて増大した、など)を検出すると、光パス設定手続きを開始する。
上記構成において、光パス設定/解放制御部17、光マトリクススイッチ制御部20、光マトリクススイッチ11は、デフォルトパスのトラフィックの少なくとも一部を収容可能な光パスを生成する。また光パス設定/解放制御部17は光パスの生存時間をデフォルトパスごとに決定し、その生存時間に基づいて光パスの解放時刻をスケジューリングする。ところでラベルスイッチルータ101は、デフォルトパスごとに、光パスの生成された履歴を管理する履歴管理部18を備える。
図3は、本発明に係わる光パス生存時間の決定手法の第1の実施形態を説明するための図である。本実施形態では、個々の光パスを設定する際、ネットワークのトラフィックの状態をパラメータとして光パス生存時間を決定する。図3では、光パス設定手続きの対象となっているLSPが直近の過去においてどの程度光パスにトラフィックを移行させていたかを判断基準とする。
すなわち、光パス設定手続きの対象となっているLSP1に対して「今回の要求」で示した時点に新たな光パス設定要求が発生したとする。LSP1はその時点の直近の過去に図で示したように頻繁に光パスの設定・解放を繰り返している。そのLSPに対応した光パスが張られていたかどうかを調べる調査対象時間を、要求が発生した時刻からTm前までとし、その期間の間に光パスが張られていたトータルの時間Δttotalを調べる。閾値にあたる時間R・Tm(ただし0<R<1)を超えて光パスが張られていたかどうかを比較する。
Figure 0003788992
式(1)が成立する場合、光パスが張られていた時間が十分長い、すなわち、LSP1のトラフィックが多く、かつ光トランシーバなどのリソースに余裕があると判断する。Rは個々のネットワークについて、ノード数や光トランシーバ数、トラフィックの傾向などを元に決定すればよい。
図3では期間Tmの間に光パスが張られていた時間の総計が(Δt1+Δt1+2/3Δt1)であって、(Δt1はそのシステムの標準的な光パス生存時間)、これは閾値より大きいので、「今回の要求」に対しては光パス生存時間を長く設定する。図ではΔt1より長いΔt2とする。
このように本実施形態では、フォトニックネットワークにトラフィックを移行させるLSPの直近のトラフィック傾向に基づいて、光パス生存時間を決定するようにする。すなわちLSPの光パス設定手続きが開始された際に、そのLSPに対応する光パスの設定履歴に基づき、光パスの生存時間を決定する。過去に頻繁に光パスが張られており、その度に生存時間が経過して解放されていればそのLSPはトラフィックの大きいLSPであることがわかる。また、それらの過去の光パスが解放された後比較的短時間でまた光パスが張られていれば、1つのLSPからの頻繁な光パス設定要求に対して光パスを十分に供給できるだけのリソース(波長、光トランシーバなど)が全光ネットワーク内にあることを意味する。
現時点から過去の一定時間までの間にそのLSPに対して光パスが張られていた総時間が定められた閾値より大きければ、そのLSPに対して光パスが頻繁に張られていたことを検出できる。光パスが張られていた時間が長かった場合は、そのLSPの新規の光パス設定要求を処理するときに生存時間を標準的な生存時間より長くする。リソースに比較的余裕があることはわかっているので、生存時間を長くしても他のトラフィックに大きな影響は与えない。
このように光パス生存時間を、新たな光パスが設定される際に決定する可変な値とすることにより、柔軟な光パス生存時間の設定が可能となる。特に、過去から現在に至るまでのネットワークのトラフィック状態に関連して光パスの生存時間を決定することにより、有限数の光トランシーバを有効活用し、トラフィック状態に対応しながら、伝送品質を向上させ、ノードの処理を少なくすることが可能となる。従って、光パスを必要としているLSPに効率よく光パスを割り振ることが可能となり、光トランシーバの有効活用はもちろん、光パス設定手続きの頻度が減ることによってネットワークやノードの負荷が少なくなる。さらに光パス設定・解放の繰り返しが少なくなるので、伝送遅延のばらつきを少なくすることも可能になる。
[第2の実施形態]
図4は、本発明に係わる光パス生存時間の決定手法の第1の実施形態を説明するための図である。図4は、Δttotalが閾値よりも小さい場合の例を示す。「今回の要求」に対してもそれまでと同じ光パス生存時間としている。Δttotalが閾値より小さいのは、LSP2のトラフィックがあまり大きくないために要求が出されていないためかもしれないし、リソースが逼迫していて、要求があっても光パスを張れないためかもしれない。どちらにしても、このような場合は光パスの生存時間を変更しない。トラフィックが大きくないのに生存時間を長くする必要は無いし、リソースが逼迫している時に、一部のLSPだけを優遇することは望ましくないからである。
なお、実際の運用においてTmを決定するとき、標準的な光パス生存時間よりある程度長くしておき(例えば図3の例であれば、TmはΔt1の3倍程度になっている)、トラフィックの傾向と対応が付くようにしておく必要がある。
Δt2をどの程度の長さにするかは、種々の方法がある。例えば一様にΔt1の何倍と決めても良いし、Rを複数決めて、より大きいRに対して式(1)が成り立つような場合にはより長い光パス生存時間を与えるなどの方法をとっても良い。いずれにしてもトラフィックの変動に対応して公平性を保つためには上限を決定しておくことが望ましい。
このようにすることによって十分なリソースがあるときに光パスを必要とするところに長く光パスを張ることが可能となり、光パス設定手続きによるノードの負荷を軽減し、遅延のジッタの抑圧することが可能となる。
[第3の実施形態]
図5は、本発明に係わる光パス生存時間の決定手法の第3の実施形態を説明するための図である。図5は、光パス生存時間を決定する際に、そのLSPにつき過去の同じ時間帯の光パス設定傾向をパラメータとする方法を示す。ここでは、例えば周期Pを1日として、過去3日間において、今回の光パス設定要求が発生した時刻と同一時刻前後の時間帯のそのLSPについての光パスが設定されていた時間を調べる。
図5において、「今回の要求」と示す時刻にLSP1の光パス設定要求が発生したとする。そこからP(例えば24時間)だけ以前の時刻の前後Tm1の期間と、2Pだけ以前の時刻の前後Tm1の期間と、3Pだけ以前の時刻の前後Tm1の期間についてそれぞれ、光パスが設定されていたトータルの時間を調べる。それらがそれぞれΔttotal1、Δttotal2、Δttotal3であったとする。これの平均を求め、それが閾値に対応する時間R1*Tm1を超えているかどうか調べる。
Figure 0003788992
式(2)は過去n個の同一時間帯の平均を取る場合の式であり、図5の例ではn=3である。iには1から3の数字が入る。これが満たされているならば、そのLSPに関してこの時間帯にはトラフィックが増加する傾向が強く、またこの時間帯にはリソースが十分にある傾向が強いものとして、今回の要求に対しては、標準となる生存時間より長い光パス生存時間とする。なお、Tm1は図3の例のTmより長めに取るとよい。
図3の直近の傾向をみる方法は何か突発的な理由でまとまったトラフィックが発生したことを検知するために好都合であるのに対して、図5の方法は、例えば、家庭では夕食後の時間帯にトラフィックが増加するとか、お昼休みにトラフィックが増加するなど、比較的ゆっくりと変化する傾向を見るのに好都合であるからである。
Pが1日ならば24時間のトラフィックの傾向を見ることになるし、Pが一週間であれば、曜日も考慮に入れてトラフィックの傾向を見ることになる。一日単位でもある程度トラフィックの傾向は出るのでより単純にはPを一日とすればよい。しかし、土日にトラフィックの傾向が変わったり、週の初めや週の終わりでトラフィックの傾向が変わったりすることに細かく対応したいなら、Pを一週間とすればよい。
このように過去の同じ時間帯の光パス設定傾向を調べることによって、同じ時間帯のトラフィックの傾向を知り、それに基づいて光パス生存時間を決定するので、予めトラフィックを予測して適切と予想される光パス生存時間を設定することが可能となる。
光パス設定に係わる過去の傾向は、履歴管理部18により調査される。光パス生存時間を決定するノード、あるいは制御装置(図示せず)などに設けられる履歴管理部18は、LSPごとに過去の光パス設定の時刻、長さなどを記憶する。図5の例では、光パス生存時間を決定するノードや制御装置が自分が、光パス生存時間を決定する可能性がある全てのLSPについての必要なだけの過去の光パス設定時刻、長さを記憶する。
別の方法では、例えば1時間、30分といったユニットに時間を区切り、それぞれのユニットの中で、それぞれのLSPに対して光パスが張られた時間の総計を、そのユニットが終了するごとに計算し、その計算結果のみを記憶してもよい。この場合、「今回の要求」が発生した時刻の過去の同一時刻を含むユニットを数周期分取り出してきて平均を求めて、その結果に基づいて今回の要求に対応する光パス生存時間を決定する。時間をユニットに区切ると精度は低下するが、光パス設定要求が出るたびに光パス設定時間の総計を求めるといった操作が必要でなくなり、計算時の負荷を軽減することができる。光パス生存時間を決定するのが、専用の制御装置ではなく、ノードの機能の一部として行うような場合は、計算の負荷が少なくなることはノードの負荷を下げるという点で重要である。
なお、図3、図5の方法、特に図5に示す方法では、「今回の要求」が発生した時点で、過去の光パス設定時間の統計値がリソースの余裕を示していたとしても、突発的なトラフィック変動によって、実はリソースが逼迫している可能性もある。もし、光トランシーバ数や波長数などのリソースの余裕を検出することができて、それをリアルタイムに処理して光パス生存時間の決定に用いる能力があるのであれば、リソースが明らかに不足している場合には公平性を保つため「今回の要求」に対する光パス生存時間を長くしないようにしてもよい。
このように本実施形態では、移行させたいLSPの過去の(現時点と)同一時刻前後の光パス設定状態に基づいて光パス生存時間を決定する。すなわち、例えば、過去何日かの同一時刻前後に、そのLSPについて光パスがどの程度張られていたかについて調べる。過去何日かの同一時刻の前後の時間帯(定められた長さの時間)にそのLSPについての光パスが張られている時間が長ければ、そのLSPは、その時間帯にトラフィックが大きい傾向であることがわかる。したがって、当日もトラフィックが大きい可能性が高い。
ネットワークを通るトラフィックは、人の労働・生活パターンや、プログラムされた機器の動作パターンによって決まるため、それぞれのLSPについて日単位や週単位など周期的に特定の傾向が現れる可能性は高い。このような傾向がわかれば、大きく長いトラフィックであると予想される部分には予め光パスの生存時間を長く設定すればよい。
上記の例では過去何日かの同一時刻前後の定められた長さの時間において、そのLSPについて光パスが設定されていた時間の平均値が、定められた閾値を超えているような場合、今度の光パス設定手続きの際には光パス生存時間を長めに決定する。あくまでも傾向に基づくので、場合によっては当たらないこともある。その場合はその日のその時間帯のそのLSPの光パス設定要求数自体が減って、翌日以降の光パス設定要求の際に調べる統計値に影響を与えるはずなので、長期的には大きな問題にはならない。
また、ネットワーク全体でのトラフィックの傾向が日や週などの周期である程度決まっており、過去の同一時刻に光パスが張られている時間が長いということは、過去の同一時刻では、そのLSPに光パスを供給するだけの十分なリソースがあったことを示しており、確率的には、当日も十分なリソースを持っている可能性が高い。さらに、一日周期のみでなく、より精密な統計を使用するために過去何週間かの同一曜日同一時間帯について調べても良い。
このようにすることによって、光パスを必要としているLSPに効率よく光パスを割り振ることが可能となり、光トランシーバの有効活用はもちろん、光パス設定手続きの頻度が減ることによってネットワークやノードの負荷が減り、光パス設定・解放の繰り返しを少なくすることによって、遅延のばらつきを少なくすることができる。
[第4の実施形態]
図6は、本発明に係わる光パス生存時間の決定手法の第4の実施形態を説明するための図である。図6は、光パスの生存時間を、その光パスに流れるトラフィックに応じて変化させる方法を示す。LSPのトラフィック測定によって光パスに移すべきLSP1が検出されると光パス設定手続きが実施され、これが成功すると光パスが張られる。この光パスのトラフィックは端点のノードにより測定される。このノードは、例えば光パスに流入するパケット数、または光パスから流出するパケット数、パケット長、またはバイト数を測定し記憶する。
一旦設定された光パスについて、その始点または終点のノードがトラフィックを監視する。その光パスの生存時間内のトラフィックを定められた閾値と比較し、閾値より大きければ、光パス内に継続的に大きなトラフィックがあったものと判断する。また、光パス生存時間が終了する直前のトラフィックを別の閾値と比較し、閾値より大きければ、光パスが終わろうとしていてもまだ大きなトラフィックがあると判断できる。このような場合、光パスを一旦解放してもすぐに同じLSPから新規の要求が発生する可能性が高いため、光パス生存時間を延長する。ただし、そのノードの光トランシーバに余裕がある場合に限る。第1〜第3の実施形態と異なり、光パスのトラフィックが大きいことは光トランシーバ数に余裕がある可能性を暗示せず、他のLSPも同様に混雑しているかもしれないからである。
光パス生存時間をどのノード(あるいは制御装置)が決定するかは、ネットワークの詳細な実装に依存し種々可能であるが、多くの場合には始点ノードまたは終点ノードのいずれかである。このような場合、トラフィックを測定する端点のノードは始点または終点のいずれでも良いが、できるだけ光パスの生存時間を決定するノードの方であることが望ましい。なぜならば、トラフィック測定の結果を、生存時間を決定するノードまでネットワーク等を介して送ることは、ノードの処理負荷、ネットワークの負荷、データのリアルタイム性などの観点から望ましくないからである。
さて、本実施形態では、光パスの生存時間の標準値をΔt1としてスケジュールし、光パスの解放予定時刻のΔτ前に、その光パスを予定通り解放するか、延長を許すかを決定する。現在時刻におけるトラフィックが十分大きく(現在時刻におけるトラフィックが定められた第1の閾値より大きいかどうかで判断する)、光パスが設定されてから、現在時刻まで(Tm2)の光パスのトラフィックの平均値が十分大きければ(トラフィックの平均値あるいは積分値が定められた第2の閾値より大きいかどうかで判断する)、光パス生存時間を延長して、解放予定時刻を延長された時刻にスケジュールしなおす(Δt2)。
2つの閾値を設けることにより、その光パスが延長されるに値するだけのトラフィックを有するか否かを確実に検出することができる。現在時刻におけるトラフィックのみでは、突発的に増加している可能性があるし、平均値のみでは、トラフィックのピークはもう終わっているかも知れないからである。なお、この方法を用いる場合は、現在時刻において、リソースに余裕があることを確認してから延長することが望ましい。リソースに余裕がない場合は、公平性を保つため一旦解放するほうが良い。
なお、リソース、例えば光トランシーバに余裕があるとは、そのノードの光トランシーバが余っているか、全て使用されていても、全て使用されていた期間に光トランシーバに対する新規の要求が発生していなければ、光トランシーバには余裕があるとみなすことができる。延長する時間は、例えば標準的な生存時間Δt1と同じだけ、あるいはその半分等予め決めておけばよい。このようにすることによって、光パス生存時間をトラフィックに応じて柔軟に設定し、公平性を保ちつつも光パスを必要とするところに的確にリソースを割り振ることが可能となる。
なお、生存時間を延長した光パスの解放予定時刻が近づいたときに、同様の方法でさらに延長するかどうかを決定してもよい。ただし、公平性を失わないよう、延長回数には上限を定めておくことが望ましい。上記の方法を用いる場合において、標準的な光パス生存時間Δt1を他の方法を用いる場合より短くしておき、延長回数の最大値を比較的大きな回数と定めておけば、光パス内を流れるトラフィックの状態に応じて柔軟に光パスの解放、延長を定めることが可能となり、より効率よく光トランシーバを利用することができる。
[第5の実施形態]
図7は、本発明に係わる光パス生存時間の決定手法の第5の実施形態を説明するための図である。第1〜第4の実施形態においては、光パス生存時間を延長し、光トランシーバ数などのリソースに余裕がある場合に光パスの品質やノードの負荷軽減を優先するようにしている。これに対し以下の実施形態では、リソースに余裕がない、すなわち多くのLSPでトラフィックが増大しているような場合にはLSP間の公平性を優先し、トラフィックが混雑している場合に、光パス生存時間の標準的な長さを短くするようにする。
図7はその様子を示している。例えば光トランシーバ(Tx/Rx)を4つ持つノード103において、光トランシーバの使用状況を調査する。ある時刻において、そこから定められた期間Tm3だけ過去までの光トランシーバ使用状況が図7のようにほぼ常時使用されていたとする。このとき、調査を行う時刻は、常時監視によって、常に過去Tm3だけの間の使用状況を監視しても良いし、定期的に調査を行っても良い。定期的に行う場合は、その周期はTm3よりは短くして、監視漏れが起こらないようにすることが望ましい。また、この方法では、結果が影響する範囲が広いため、安全を期すためにTm3の長さは、図3の方法よりも長めにするとよい。
同時にTm3の期間における自ノードに届いた光パスの始点または終点を形成する要求の数をカウントする。Tm3の期間の間に光トランシーバがほぼ使用されていることを検出し、光パスの端点を形成するための要求の数が一定の閾値を超えていたならば、そこから後に設定される光パスについては光パス生存時間を短くする。図7では、それまではΔt1だった生存時間をΔt3(<Δt1)としている。光トランシーバが常時ほぼ全数が使用され、それでもなお、多くの光パス端点の形成要求が来るという状態は非常にトラフィックが混雑している状態である。このようにすることによってよって混雑しているときにより公平性を高めることができる。
なお、光パスは一旦張ったら生存時間後に解放する。光トランシーバは1つの光パスが解放された後、次の光パスが(おそらくは)異なる相手との異なる波長で張られるまでの間未使用になる。次の光パスのための光パス設定手続きを行う時間や、波長を異なる値に変える時間、途中のカットスルーされるノードの光クロスコネクトの状態を変化させるための時間がかかるためである。したがって、全ての光トランシーバがほぼ常時使用されていることはあっても、完全に常時使用されていることは無い。したがってその判定基準としては、上記のような状態を変化させるために必要な時間を除いて各々の光トランシーバが100%に近い一定の閾値以上の割合で用いられているかどうかを判別するとよい。さらに、この状態は光パスの端点形成の要求が一定値を切るか、光トランシーバがほぼ全数使用されていないようになったら、元の生存時間に戻せばよい。
このように、あるノードに関して有限数の光トランシーバの全数がほぼふさがっている状態が続いており、かつ、その間にそのノードを端点とするさらに沢山の光パス設定要求が発生するような状態は、そのノードに関連するトラフィックが非常に混雑していることを意味している。光トランシーバの全数がふさがっている状態では、新規の光パス設定要求は、当然拒否されている。このような状態では、全ての光パス生存時間を標準の光パス生存時間より短くするとよい。このようにすることによって光パスにより得られる利点を全てのLSPにできるだけ公平に割り振ることが可能となる。
なお、標準となる光パス生存時間を超える期間を観測した場合、有限数の光トランシーバの全数が常時ふさがっていることはなく、どれかの光パス生存時間が終了して一旦解放されることによって、全数より使用数が少なくなっているような状態が観測される。しかし一旦解放されても、このように混雑している状態では、すぐに別の光パスが設定される。従って、このような状態は「ほぼ常時」光トランシーバがふさがっているとみなすことができる。
[第6の実施形態]
図8は、本発明に係わる光パス生存時間の決定手法の第6の実施形態を説明するための図である。図8は図7と同じ条件(光トランシーバのほぼ全数使用、光パス端点形成要求が閾値以上)において、別の手法を示す。ここでは、そのような条件が検出されたら、場合によっては光パス設定時にスケジューリングされた生存時間の経過を待たずに光パスを解放する。光パスの端点となるノードは光パスを流れるトラフィックを監視する。一方で自ノードを流れるLSPのトラフィックも監視している。新たな光パス端点の形成要求が発生したときに、その要求に対応するLSPのトラフィックと、自ノードが端点となっている光パスのトラフィックを比較する。比較する期間は端点形成要求から過去Tm4の期間である。Tm4は光パスの標準的な生存時間より短く、各々の光パスについて最新のトラフィック状態を示す程度に短い。
いずれかの光パスのトラフィックが、要求してきたLSPより少ない場合は、その中で最も少ない光パスの解放手続きを行う。解放手続きを行っている光パスに対応する光トランシーバはすぐに空くものとみなして、要求してきたLSPについては光パス設定手続きを続行する。解放手続きを行った光パスが解放されたら、その光トランシーバを要求してきたLSPに対応する新規の光パスに使用する。このような方法を用いると、光パスはトラフィックの大きいLSPに優先的に用いられるようになる。トラフィックの大きいLSPを優先的に光パスでカットスルーすることによって、途中ノードの負荷を大きく軽減することが可能となり、光トランシーバが有効活用される。
このように本実施形態では、光トランシーバの全数がふさがっている状態で新規の光パス設定要求が拒否される状態が一定の時間続いた場合は、より光パスの必要性が高いLSPに優先的に光パスを割り振るようにする。すなわち、ノード103は、そのノードを通過するLSPのトラフィックのみでなく、そのノード103を端点とする光パスのトラフィックを監視する。上記のような状態になったと判断されたら、新たな光パス設定要求から光トランシーバの使用要求が発生した時、監視している光パスのトラフィックと、新規に発生した光パス設定要求のLSPのトラフィックを比較する。
このように、その時どきで大きいトラフィックに対して光パスを供給することを目的とするため、比較するトラフィックの期間は、標準的なパス生存時間よりも短くて良い。その結果、いずれかの光パスのトラフィックがLSPのトラフィックより少なければ、その光パスの中で一番トラフィックの小さいものについて、その生存時間が終了していなくても解放手続きを開始する。LSPに関しては、光パス設定要求を拒否せずに、光トランシーバは空くものとして続行する。このようにすることによって、その時々でトラフィックの重い部分を光パスに移行させることが可能となって、有限数の光トランシーバを有効活用して、ネットワークの負荷を軽減することが可能となる。
[第7の実施形態]
第6の実施形態までの方法では、光パス生存時間の標準的な時間がある程度決まっており、何かの条件が発生した場合に、それより短くしたり長くしたりしていた。必要に応じて決定するという意味では、光パス設定の始めに、設定可能な生存時間を申告すればよい。光パスには始点と終点の2つの端点がかかわるので、それぞれの持つ光トランシーバの使用状況などに照らして、光パスの生存時間を申告する。あるいは、システムとしてどちらか一方が決めるように取り決めてもよい。本実施形態では、始点ノードあるいは終点ノードが光パス生存時間の要求値を出す。始点や終点ノードは光トランシーバの使用状況から適用できる光パス生存時間の要求値がある。光パス生存時間を提示するのは、最低、どちらか一方、である。両方のノードからの提示があった場合、それらは同じ値とは限らないが、端点のノードが短い時間を示すということは、そのノードに関するトラフィックが緊迫した状態であることを示しているため、提示された値のうち短い値をその光パスの生存時間として決定する。光トランシーバに余裕がある場合はノードは長い生存時間を提示するとよい。このようにすることによって、トラフィックの緊迫しているところを基準として、トラフィック状態に応じて生存時間を決定することができる。
[第8の実施形態]
図9は、本発明に係わる光パス生存時間の決定手法の第8の実施形態を説明するための図である。第6の実施形態を変形すると、そもそも光パス生存時間を決定せずに、トラフィックの大きいLSPに優先的に光パスを割り当てるという方法が可能である。前提となるアーキテクチャは同様に図1のものであるが、光パス生存時間を予めスケジュールしないようにする。本実施形態において、ノード103の運用開始当初はまず、光パス端点形成の要求が来た順番に光パスを張っていく。
ある程度のトラフィックが有り、かつ、光トランシーバ数がフルメッシュを形成できるよりも少ない場合、ある時点で光トランシーバが全て使用されている状態になる。ノードはLSPのトラフィックと、自ノードを端点とする光パスのトラフィックを測定する。光トランシーバが全数使用される状態になると、次に来た光パス端点形成要求に対しては、光パスのトラフィックと、新たな要求のLSPのトラフィックを比較する。そして、いずれかの光パスよりLSPのトラフィックの方が大きかった場合、最もトラフィックの小さい光パスの解放手続きを行う。解放手続きで空いた光トランシーバを使用する前提で、LSPの方は光パス設定手続きを続行する。
このようにすると、トラフィックのあまり大きくないLSPからの光パス設定要求は失敗し、その時々でトラフィックの大きいLSPに優先的に光パスが割り振られていく。その結果、トラフィックの大きいLSPが光パスによってカットスルーされるため、ノードの負荷が著しく軽減し、光トランシーバの有効活用が可能となる。なお、解放手続きを行ったものの、一方でLSPの光パス設定手続きが別の要因で失敗し、光トランシーバが余ってしまうことがある。そのような場合は、その後に発生した新たな光パス要求に使用すればよいので、とりあえずは余らせておけばよい。
このように本実施形態では、光パス生存時間を光パス設定手続きの際に決めるのではなく、トラフィックの多さを基準にして、その時どきで、大きいものに対して光パスが張られているようにする。光トランシーバはほぼ全数がほぼ常時使用されている。この状態で新しい光パス設定要求が発生し、光トランシーバの使用要求がノードに届いた時、ノードは使用している光トランシーバの光パスのトラフィックと、新たに要求が発生したLSPのトラフィックを比較する。
このようにすることで、その時どきで大きいトラフィックに対して光パスを供給することができるため、比較するトラフィックの期間は比較的短くて良い。光パスの内、LSPのトラフィックより少ないものがあれば、その中で最もトラフィックの少ない光パスの解放手続きを開始する。LSPに関しては、光パス設定要求を拒否せずに、光トランシーバは空くものとして光パス設定手続きを続行する。このようにすることによって、常に大きいトラフィックのLSPに対して光パスが設定されていることが可能となり、光トランシーバは常に有効に活用され、ネットワークの負荷を軽減できる。
なお本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
本発明に係わる光伝送システムの実施の形態を示すシステム図。 図1のノード103の一実施の形態を示す機能ブロック図。 本発明に係わる光パス生存時間の決定手法の第1の実施形態を説明するための図。 本発明に係わる光パス生存時間の決定手法の第2の実施形態を説明するための図。 本発明に係わる光パス生存時間の決定手法の第3の実施形態を説明するための図。 本発明に係わる光パス生存時間の決定手法の第4の実施形態を説明するための図。 本発明に係わる光パス生存時間の決定手法の第5の実施形態を説明するための図。 本発明に係わる光パス生存時間の決定手法の第6の実施形態を説明するための図。 本発明に係わる光パス生存時間の決定手法の第8の実施形態を説明するための図。
符号の説明
101(101−1〜101−5)…ラベルスイッチルータ、102(102−1〜102−5)…フォトニッククロスコネクト(PXC)、103(103−1〜103−5)…ノード、104…光伝送路、105…光パス、11…光マトリクススイッチ、12…波長多重MUX/DMUX、13…デフォルト光トランシーバ部、14…ラベルスイッチ機能部、15…波長可変トランシーバ部、16…ルータ部、17…光パス設定/解放制御部、18…履歴管理部、19…トラフィック計測部、20光マトリクススイッチ制御部

Claims (10)

  1. ラベルスイッチパス上を転送されるパケットをスイッチングする複数のルーティングノードを備えるパケット通信網にオーバレイされる光伝送システムであって、
    光パス生成要求が前記パケット通信網から与えられた場合に、この光パス生成要求により指定されるデフォルトパスのトラフィックの少なくとも一部を収容可能な光パスを生成する光パス生成手段と、
    前記デフォルトパスごとに光パスの生成された履歴を管理する履歴管理手段と、
    この履歴管理手段により管理される情報に基づいて前記光パスの生存時間をデフォルトパスごとに決定するパスライフ決定手段と、
    このパスライフ決定手段により決定される生存時間に基づいて前記光パスの解放時刻をスケジューリングする光パス解放手段とを具備することを特徴とする光伝送システム。
  2. 前記パスライフ決定手段は、前記デフォルトパスごとに光パス生成要求の発生時点から規定時間過去に溯った時点までの期間内における光パスの生存時間の総計値に基づいて、デフォルトパスごとの光パスの生存時間を決定することを特徴とする請求項1に記載の光伝送システム。
  3. 前記パスライフ決定手段は、前記デフォルトパスごとに光パス生成要求の発生時点から既定の周期の自然数倍過去に溯った時点を含む既定期間内における光パスの生存時間の平均値に基づいて、デフォルトパスごとの光パスの生存時間を決定することを特徴とする請求項1に記載の光伝送システム。
  4. 前記既定の周期は1日であることを特徴とする請求項3に記載の光伝送システム。
  5. 前記既定の周期は1週間であることを特徴とする請求項3に記載の光伝送システム。
  6. さらに、前記生成された光パスごとのトラフィックをモニタするモニタ手段を具備し、
    前記光パス解放手段は、前記モニタ手段によるモニタ結果に基づいて、スケジューリングされた解放時刻の直前のトラフィックが第1の閾値以上であり、かつ、生存時間内におけるトラフィックの平均値が第2の閾値以上である光パスの解放時刻を延長することを特徴とする請求項1に記載の光伝送システム。
  7. 複数のデフォルトパスによりシェアされる光伝送リソースに空きのない状態が継続し、かつ光パス生成要求の時間当たりの発生頻度が規定値を超えた場合に、
    前記パスライフ決定手段は、前記光パスの生存時間を短縮することを特徴とする請求項1に記載の光伝送システム。
  8. さらに、前記生成された光パスごとのトラフィックをモニタするモニタ手段を具備し、
    複数のデフォルトパスによりシェアされる光伝送リソースに空きのない状態で光パス生成要求の時間当たりの発生頻度が規定値を超えた場合で、かつ、新規の光パス生成要求に対応するデフォルトパスのトラフィックが生存中の光パスのトラフィックのいずれかより大きい場合に、前記光パス解放手段は、生存中の光パスのうちトラフィックが最小の光パスを解放することを特徴とする請求項1に記載の光伝送システム。
  9. デフォルトパスの始点ノードまたは終点ノードが要求する光パスの生存時間が前記光パス生成要求に掲示される場合に、
    前記光パス解放手段は、前記掲示される生存時間のうち最短の値を前記光パスの生存時間としてスケジューリングすることを特徴とする請求項1に記載の光伝送システム。
  10. さらに、前記生成された光パスごとのトラフィックをモニタするモニタ手段を具備し、
    前記光パス解放手段は、予め光パスの解放時刻のスケジューリングを行わず、新規の光パス生成要求に対応するデフォルトパスのトラフィックが生存中の光パスのトラフィックのいずれかより大きい場合に、生存中の光パスのうちトラフィックが最小の光パスを解放することを特徴とする請求項1に記載の光伝送システム。
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