JP3788600B2 - スピーカシステム - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、音響機器などに用いられるスピーカシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
スピーカは、振動板を振幅させることで、周囲の空気の圧力(音圧)を変化させて、音を出力する。
【0003】
1つのスピーカでは音圧が不足する場合、複数のスピーカの出力音を合成することで所望の音圧を得ることができる。
【0004】
図12は、4枚のスピーカを配置した従来のスピーカシステム1200の上面図を示す。スピーカシステム1200では、第1のスピーカ1201と、第2のスピーカ1202と、第3のスピーカ1203と、第4のスピーカ1204とが平面であるバッフル板1210に配置されている。
【0005】
図13は、スピーカの数と音圧増加分との相関グラフである。音圧増加分とは、任意の数のスピーカから出力される合成音圧と、スピーカ単体での出力音圧との差分をdB単位で表したものである。図13に示すグラフは、以下の理論式より与えられる。ここで、Lは70dBと仮定している。
【0006】
【数1】
Figure 0003788600
表1は、理論式によって与えられる具体的な数値を示す。
【0007】
【表1】
Figure 0003788600
図13および表1に示されるように、スピーカの数が増加するにつれて、音圧は増加する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、このように複数のスピーカを平面に配置した従来のスピーカシステム1200を車室、部屋の壁面または卓上など表面積が限られた空間に配置しようとすると、配置することが可能なスピーカの数が制限されてしまい、その結果、音圧を大きくできなくなるという欠点があった。
【0009】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、複数のスピーカを使用して音圧を高くしつつ、スピーカを単体で用いた場合の表面積と同一の表面積を維持することが可能なスピーカシステムを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明のスピーカシステムは、第1のスピーカと第2のスピーカと前記第1のスピーカと前記第2のスピーカとが向かい合うように前記第1のスピーカと前記第2のスピーカとを隔てる、開口側部を有する実質的にU字形状の第1のスペーサーとを備えたスピーカシステムであって、前記第1のスピーカと前記第2のスピーカとの向かい合う面が同じ位相の音を出力するように前記第1のスピーカと前記第2のスピーカとが配置され、前記第1のスピーカと前記第2のスピーカと前記第1のスペーサーとによって、前記第1のスピーカと前記第2のスピーカとの向かい合う面から出力される音が通る第1の音道が形成され、前記第1の音道は前記第1のスペーサーの開口側部に沿った方向であり、前記第1のスピーカの前記第2のスピーカとは向かい合わない面から出力される音と、前記第2のスピーカの前記第1のスピーカとは向かい合わない面から出力される音とが、前記第1の音道を通る音とは混ざり合わないように、前記第1のスピーカと前記第2のスピーカのそれぞれにバッフル板が取り付けられ、前記第1のスピーカと前記第2のスピーカの各々は、フレームと、振動板と、前記振動板の上に配置された圧電素子と、前記フレームと前記振動板とに接続され、前記振動板がリニアに振幅するように前記振動板を支持するダンパと、前記振動板と前記フレームとの間の空隙を埋めるように形成されたエッジとを備え、前記ダンパが電極を兼ねている
【0011】
前記第1の音道を通る音の伝達方向と、前記第1のスピーカおよび前記第2のスピーカの振動の振幅方向とが垂直となるように、前記第1の音道が形成されていてもよい。
【0012】
前記バッフル板の少なくとも一つが、前記第1の音道を通った音が、前記第1のスピーカおよび前記第2のスピーカの振動の振幅方向に平行な方向に向かうように形成されていてもよい。
【0013】
前記バッフル板の少なくとも一つが、前記第1の音道を通った音が、前記第1のスピーカおよび前記第2のスピーカの振動の振幅方向と垂直な方向に向かうように形成されていてもよい。
【0014】
また、本発明のスピーカシステムは、第1のスピーカと、第2のスピーカと、前記第1のスピーカと前記第2のスピーカとが向かい合うように前記第1のスピーカと前記第2のスピーカとを隔てる、開口側部を有する実質的にU字形状の第1のスペーサーと、第3のスピーカと、前記第2のスピーカと前記第3のスピーカとが向かい合うように前記第2のスピーカと前記第3のスピーカとを隔てる第2のスペーサーとを備えたスピーカシステムであって、前記第1のスピーカと前記第2のスピーカとの向かい合う面が同じ位相の音を出力するように前記第1のスピーカと前記第2のスピーカとが配置され、前記第1のスピーカと前記第2のスピーカと前記第1のスペーサーとによって、前記第1のスピーカと前記第2のスピーカとの向かい合う面から出力される音が通る第1の音道が形成され、前記第1の音道は前記第1のスペーサーの開口側部に沿った方向であり、前記第2のスピーカと前記第3のスピーカとの向かい合う面が、同じ位相の音を出力するように前記第2のスピーカと前記第3のスピーカとが配置され、前記第2のスピーカと前記第3のスピーカと前記第2のスペーサーとによって、前記第2のスピーカと前記第3のスピーカとの向かい合う面から出力される音が通る第2の音道が形成されており、前記第1のスピーカと前記第2のスピーカと前記第3のスピーカの各々は、フレームと、振動板と、前記振動板の上に配置された圧電素子と、前記フレームと前記振動板とに接続され、前記振動板がリニアに振幅するように前記振動板を支持するダンパと、前記振動板と前記フレームとの間の空隙を埋めるように形成されたエッジとを備え、前記ダンパが電極を兼ねている
【0015】
前記第2の音道を通る音の伝達方向と、前記第2のスピーカおよび前記第3のスピーカの振動の振幅方向とが垂直となるように、前記第2の音道が形成されていてもよい。
【0016】
少なくとも1つのバッフル板をさらに備え、前記第2の音道を通った音が、前記第2のスピーカおよび前記第3のスピーカの振動の振幅方向と平行な方向に向かうように、前記少なくとも1つのバッフル板が形成されていてもよい。
【0017】
少なくとも1つのバッフル板をさらに備え、前記第2の音道を通った音が、前記第2のスピーカおよび前記第3のスピーカの振動の振幅方向と垂直な方向に向かうように、前記少なくとも1つのバッフル板が形成されていてもよい。
【0018】
前記第1の音道を通る音の伝達方向と前記第2の音道を通る音の伝達方向とが逆になるように、前記第1の音道と前記第2の音道とが形成されていてもよい。
【0019】
前記第1のスピーカと前記第2のスピーカとは、同一の構造を有しており、前記第1のスピーカと前記第2のスピーカとは、前記第1のスピーカの表面と前記第2のスピーカの表面とが向かい合うように、または、前記第1のスピーカの裏面と前記第2のスピーカの裏面とが向かい合うように配置されており、前記第1のスピーカと前記第2のスピーカとが同位相で振幅してもよい。
【0020】
前記第1のスピーカと前記第2のスピーカとは、同一の構造を有しており、前記第1のスピーカと前記第2のスピーカとは、前記第1のスピーカの表面と前記第2のスピーカの裏面が向い合うように、または、前記第1のスピーカの裏面と前記第2のスピーカの表面とが向かい合うように配置されており、前記第1のスピーカと前記第2のスピーカとが逆位相で振幅してもよい。
【0021】
前記第1のスピーカおよび前記第2のスピーカのそれぞれは、圧電素子を有する圧電スピーカであり、前記第1のスピーカの圧電素子の分極方向は、前記第2のスピーカの圧電素子の分極方向と逆向きであり、前記第1のスピーカに入力される電気信号の位相は、前記第2のスピーカに入力される電気信号の位相と同位相であってもよい。
【0022】
前記第1のスピーカに入力される電気信号の位相は、前記第2のスピーカに入力される電気信号の位相と逆位相であってもよい。
【0023】
本発明のスピーカシステムは、第1のスピーカと、第2のスピーカと、前記第1のスピーカと前記第2のスピーカとが向かい合うように前記第1のスピーカと前記第2のスピーカとを隔てる、開口側部を有する実質的にU字形状の第1のスペーサーと、第3のスピーカと、前記第2のスピーカと前記第3のスピーカとが向かい合うように前記第2のスピーカと前記第3のスピーカとを隔てる、開口側部を有する実質的にU字形状の第2のスペーサーとを備え、前記第1のスペーサー開口側部は、前記第2のスペーサー開口側部と向かい合ってかつ隔たれて配置される、スピーカシステムであって、前記第1のスピーカと前記第2のスピーカとの向かい合う面が同じ位相の音を出力するように前記第1のスピーカと前記第2のスピーカとが配置され、前記第1のスピーカと前記第2のスピーカと前記第1のスペーサーとによって、前記第1のスピーカと前記第2のスピーカとの向かい合う面から出力される音が通る第1の音道が形成され、前記第1の音道は前記第1のスペーサーの開口側部に沿った方向であり、前記第2のスピーカと前記第3のスピーカとの向かい合う面が、同じ位相の音を出力するように前記第2のスピーカと前記第3のスピーカとが配置され、前記第2のスピーカと前記第3のスピーカと前記第2のスペーサーとによって、前記第2のスピーカと前記第3のスピーカとの向かい合う面から出力される音が通る第2の音道が形成されている
前記第2の音道を通る音の伝達方向と、前記第2のスピーカおよび前記第3のスピーカの振動の振幅方向とが垂直となるように、前記第2の音道が形成されてもよい。
少なくとも1つのバッフル板をさらに備え、前記第2の音道を通った音が、前記第2のスピーカおよび前記第3のスピーカの振動の振幅方向と平行な方向に向かうように、前記少なくとも1つのバッフル板が形成されてもよい。
少なくとも1つのバッフル板をさらに備え、前記第2の音道を通った音が、前記第2のスピーカおよび前記第3のスピーカの振動の振幅方向と垂直な方向に向かうように、前記少なくとも1つのバッフル板が形成されてもよい。
前記第1の音道を通る音の伝達方向と前記第2の音道を通る音の伝達方向とが逆になるように、前記第1の音道と前記第2の音道とが形成されてもよい。
前記第1のスピーカと前記第2のスピーカとは、同一の構造を有しており、前記第1のスピーカと前記第2のスピーカとは、前記第1のスピーカの表面と前記第2のスピーカの表面とが向かい合うように、または、前記第1のスピーカの裏面と前記第2のスピーカの裏面とが向かい合うように配置されており、前記第1のスピーカと前記第2のスピーカとが同位相で振幅してもよい。
前記第1のスピーカと前記第2のスピーカとは、同一の構造を有しており、前記第1のスピーカと前記第2のスピーカとは、前記第1のスピーカの表面と前記第2のスピーカの裏面が向い合うように、または、前記第1のスピーカの裏面と前記第2のスピーカの表面とが向かい合うように配置されており、前記第1のスピーカと前記第2のスピーカとが逆位相で振幅してもよい。
前記第1のスピーカおよび前記第2のスピーカのそれぞれは、圧電素子を有する圧電スピーカであり、前記第1のスピーカの圧電素子の分極方向は、前記第2のスピーカの圧電素子の分極方向と逆向きであり、前記第1のスピーカに入力される電気信号の位相は、前記第2のスピーカに入力される電気信号の位相と同位相でよい。
前記第1のスピーカに入力される電気信号の位相は、前記第2のスピーカに入力される電気信号の位相と逆位相でよい。
前記第1のスピーカおよび前記第2のスピーカの各々は、フレームと、振動板と、前記振動板の上に配置された圧電素子と、前記フレームと前記振動板とに接続され、前記振動板がリニアに振幅するように前記振動板を支持するダンパと、前記振動板と前記ダンパと前記フレームとの間の空隙を埋めるように形成されたエッジとを備え、前記ダンパが電極を兼ねてもよい。
前記第1のスピーカと前記第2のスピーカの各々は、動電形スピーカでよい。
本発明のスピーカシステムは、第1のスピーカと、第2のスピーカと、前記第1のスピーカと前記第2のスピーカとが向かい合うように前記第1のスピーカと前記第2のスピーカとを隔てる、開口側部を有する実質的にU字形状の第1のスペーサーと、第3のスピーカと、前記第2のスピーカと前記第3のスピーカとが向かい合うように前記第2のスピーカと前記第3のスピーカとを隔てる第2のスペーサーとを備え、前記第1のスピーカと前記第2のスピーカとは、第1の音道に伝達方向を提供し、前記第2のスピーカと前記第3のスピーカとは、第2の音道に前記第1の音道から180度の角度に配置される伝達方向を提供する、スピーカシステムであって、前記第1のスピーカと前記第2のスピーカとの向かい合う面が同じ位相の音を出力するように前記第1のスピーカと前記第2のスピーカとが配置されてもよい。
前記第1の音道を通る音の伝達方向と、前記第1のスピーカおよび前記第2のスピーカの振動の振幅方向とが垂直となるように、前記第1の音道が形成されてもよい。
少なくとも1つのバッフル板をさらに備え、前記第1の音道を通った音が、前記第1のスピーカおよび前記第2のスピーカの振動の振幅方向に平行な方向に向かうように、前記少なくとも1つのバッフル板が形成されてもよい。
少なくとも1つのバッフル板をさらに備え、前記第1の音道を通った音が、前記第1のスピーカおよび前記第2のスピーカの振動の振幅方向と垂直な方向に向かうように、前記少なくとも1つのバッフル板が形成されてもよい。
前記第2のスピーカと前記第3のスピーカとの向かい合う面が、同じ位相の音を出力するように前記第2のスピーカと前記第3のスピーカとが配置されてもよい。
前記第2の音道を通る音の伝達方向と、前記第2のスピーカおよび前記第3のスピーカの振動の振幅方向とが垂直となるように、前記第2の音道が形成されてもよい。
少なくとも1つのバッフル板をさらに備え、前記第2の音道を通った音が、前記第2のスピーカおよび前記第3のスピーカの振動の振幅方向と平行な方向に向かうように、前記少なくとも1つのバッフル板が形成されてもよい。
少なくとも1つのバッフル板をさらに備え、前記第2の音道を通った音が、前記第2のスピーカおよび前記第3のスピーカの振動の振幅方向と垂直な方向に向かうように、前記少なくとも1つのバッフル板が形成されてもよい。
前記第1のスピーカと前記第2のスピーカとは、同一の構造を有しており、前記第1のスピーカと前記第2のスピーカとは、前記第1のスピーカの表面と前記第2のスピーカの表面とが向かい合うように、または、前記第1のスピーカの裏面と前記第2のスピーカの裏面とが向かい合うように配置されており、前記第1のスピーカと前記第2のスピーカとが同位相で振幅してもよい。
前記第1のスピーカと前記第2のスピーカとは、同一の構造を有しており、前記第1のスピーカと前記第2のスピーカとは、前記第1のスピーカの表面と前記第2のスピーカの裏面が向い合うように、または、前記第1のスピーカの裏面と前記第2のスピーカの表面とが向かい合うように配置されており、前記第1のスピーカと前記第2のスピーカとが逆位相で振幅してもよい。
前記第1のスピーカおよび前記第2のスピーカのそれぞれは、圧電素子を有する圧電スピーカであり、前記第1のスピーカの圧電素子の分極方向は、前記第2のスピーカの圧電素子の分極方向と逆向きであり、前記第1のスピーカに入力される電気信号の位相は、前記第2のスピーカに入力される電気信号の位相と同位相でよい。
前記第1のスピーカに入力される電気信号の位相は、前記第2のスピーカに入力される電気信号の位相と逆位相でよい。
前記第1のスピーカおよび前記第2のスピーカの各々は、フレームと、振動板と、前記振動板の上に配置された圧電素子と、前記フレームと前記振動板とに接続され、前記振動板がリニアに振幅するように前記振動板を支持するダンパと、前記振動板と前記ダンパと前記フレームとの間の空隙を埋めるように形成されたエッジとを備え、前記ダンパが電極を兼ねてもよい。
前記第1のスピーカと前記第2のスピーカの各々は、動電形スピーカでよい。
【0024】
前記スピーカは、動電形スピーカであってもよい。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態を説明する。
【0026】
1.スピーカシステムの構造
以下に、本発明によるスピーカシステムの構造を説明する。
【0027】
以下の説明において、特に言及しないかぎり、スピーカシステムの構成要素であるスピーカの具体例として、圧電スピーカを用いる。しかし、本発明のスピーカは圧電スピーカに限定されない。スピーカは、動電形スピーカ、静電形スピーカ、電磁形スピーカなどのように振動板を有し、振動板の両側で位相が逆の音を生成するスピーカであれば同じように配置することができ、同じ効果を得ることができる。
【0028】
図1は、本発明のスピーカシステム100の構成要素を説明するための図である。
【0029】
本発明のスピーカシステム100は、第1のスピーカ101と、第2のスピーカ103と、第3のスピーカ105と、第1のスピーカ101と第2のスピーカ103との間にある第1のスペーサー102と、第2のスピーカ103と第3のスピーカ105との間にある第2のスペーサー104とを有する。
【0030】
第1のスピーカ101と、第2のスピーカ103と、第3のスピーカ105とは、例えば、物理的に同じ構造の圧電スピーカである。
【0031】
第1のスピーカ101と第2のスピーカ103との向かい合う面が同じ位相の音を出力するように第1のスピーカ101と第2のスピーカ103とが配置される。同様に、第2のスピーカ103と第3のスピーカ105との向かい合う面が同じ位相の音を出力するように第2のスピーカ103と第3のスピーカ105とが配置される。
【0032】
このように、第1のスピーカ101と第2のスピーカ103と第3のスピーカ105とを配置することにより、第1のスピーカ101と向かいあう第2のスピーカ103の面から出力される音の位相は、第2のスピーカ103と向かいあわない第1のスピーカ101の面から出力される音の位相と逆位相であり、第2のスピーカ103と向かいあう第3のスピーカ105の面から出力される音の位相は、第3のスピーカ105と向かいあわない第2のスピーカ103の面から出力される音の位相と、逆位相である。
【0033】
第1のスペーサー102は、環状の一部が欠けた「コ」または「U」字の形状を有し、スピーカシステム100の完成時に第1のスピーカ101と第2のスピーカ103とが向かい合うように第1のスピーカ101と第2のスピーカ103とを隔てる。同様に、第2のスペーサー104は、環状の一部が欠けた「コ」または「U」字の形状を有し、スピーカシステム100の完成時に第2のスピーカ103と第3のスピーカ105とが向かい合うように第2のスピーカ103と第3のスピーカ105とを隔てる。
【0034】
図1においては、第1のスペーサー102の環状の欠けた部分と第2のスペーサー104の環状の欠けた部分とが反対側となるように、第1のスペーサー102および第2のスペーサー104が配置されている。
【0035】
図2は、本発明のスピーカシステム100を作成する途中の図である。
【0036】
図2では、図1で示した第1のスペーサー102および第2のスペーサー104が、第2のスピーカ103に取りつけられている。
【0037】
図3は、本発明のスピーカシステム100を作成する途中の図である。
【0038】
図3では、図2に示した第2のスピーカ103を取りつけた第1のスペーサー102に第1のスピーカ101が取りつけられており、第2のスピーカ103を取りつけた第2のスペーサー104に第3のスピーカ105が取りつけられている。このようにして、スピーカ構造体150が形成される。このスピーカ構造体150に、少なくとも1つのバッフル板(図3には示さない、図4参照)を取りつけることにより、スピーカシステム100が完成する。
【0039】
図4は、本発明のスピーカシステム100の断面図を示す。図4に示される例では、第1のスピーカ101に第1のバッフル板121が取りつけられ、第3のスピーカ105に第2のバッフル板122が取りつけられている。
【0040】
第1のスピーカ101と、第2のスピーカ103と、第3のスピーカ105とは、振幅することにより音を発生する。図4において「振幅方向」と表示される矢印は、第1のスピーカ101、第2のスピーカ103および第3のスピーカ105の振幅方向を示す。第1のスピーカ101と、第2のスピーカ103と、第3のスピーカ105とはその振幅方向に沿って配置されている。
【0041】
第1のスピーカ101と第2のスピーカ103と第1のスペーサー102とによって、第1のスピーカ101と第2のスピーカ103との向かい合う面から出力される音が通る第1の音道111が形成されている。
【0042】
第2のスピーカ103と第3のスピーカ105と第2のスペーサー104とによって、第2のスピーカ103と第3のスピーカ105との向かい合う面から出力される音が通る第2の音道112が形成されている。
【0043】
第1の音道111を通る音の伝達方向と、第1のスピーカ101および第2のスピーカ103の振幅方向とが垂直となるように、第1の音道111が形成されている。
【0044】
第2の音道112を通る音の伝達方向と、第2のスピーカ103および第3のスピーカ105の振幅方向とが垂直となるように、第2の音道112が形成されている。
【0045】
第1の音道を通る音の伝達方向と第2の音道を通る音の伝達方向とが逆(180度反対)になるように、第1の音道111と第2の音道112とが形成されることが好ましい。このように、第1の音道111を通る音の伝達方向が第2の音道112を通る音の伝達方向と逆であると、伝達方向が同じ方向または90度ずれている場合よりも、スピーカシステム100の設置が容易になる。
【0046】
なお、第1のスピーカ101と第2のスピーカ103との向かい合う面から出力される音は、第1のスピーカ101と第2のスピーカ103と第1のスペーサー102とによって規定される空間である第1の音道111を通って、第1のスペーサー102の環状の欠けた部分から、スピーカシステム100の外部に伝達される。
【0047】
第2のスピーカ103と第3のスピーカ105との向かい合う面から出力される音は、第2のスピーカ103と第3のスピーカ105と第2のスペーサー104とによって規定される空間である第2の音道112を通って、第2のスペーサー104の環状の欠けた部分から、スピーカシステム100の外部に伝達される。
【0048】
スピーカシステム100において、2つの音道(第1の音道111および第2の音道112)が形成されるが、その2つの音道から互いに逆位相の音が伝達される。なぜなら、第2のスピーカ103が逆位相の音を対向する2つの面(すなわち、図4において左側の面および右側の面)から同時に出力し、かつ、第1のスピーカ101と第2のスピーカ103とが、第1のスピーカ101と第2のスピーカ103との向かい合う面が同じ位相の音を出力するように配置されており、また、第2のスピーカ103と第3のスピーカ105とが、第2のスピーカ103と第3のスピーカ105との向かい合う面が同じ位相の音を出力するように配置されているからである。
【0049】
本明細書では、便宜上、各スピーカが有する2つの面のうち、紙面に対して左側の面を「左面」といい、紙面に対して右側の面を「右面」というものとする。
【0050】
第1のスピーカ101の左面から出力される音は、第1のスピーカ101の振幅方向に平行な方向に伝達される。第2のスピーカ103の右面から出力される音と第3のスピーカの左面から出力される音とは、第2の音道112を通って伝達される。第2の音道112を通って伝達される音は、第2のバッフル板122により、第2のスピーカ103および第3のスピーカ105の振幅方向と平行な方向(すなわち、第1のスピーカ101の左面から出力される音の伝達方向と同一の方向)に向けられる。また、第1のスピーカ101の左面から出力される音の位相と第2の音道112を通って伝達される音の位相は同一である。
【0051】
したがって、第1のスピーカ101の左面から出力される音と、第2の音道112を通って伝達される音とを合成することにより、音圧が上がる。図4において、これらの音の流れを実線131として示す。
【0052】
第3のスピーカ105の右面から出力される音は、第3のスピーカ105の振幅方向に平行な方向に伝達される。第1のスピーカ101の右面から出力される音と、第2のスピーカ103の左面から出力される音とは、第1の音道111を通って伝達される。第1の音道111を通って伝達される音は、第1のバッフル板121により、第1のスピーカ101および第2のスピーカ103の振幅方向と平行な方向(すなわち、第3のスピーカ105の右面から出力される音の伝達方向と同一の方向)に向けられる。また、第3のスピーカ105の右面から出力される音の位相と、第1の音道111を通って伝達される音の位相は同一である。
【0053】
したがって、第3のスピーカ105の右面から出力される音と、第1の音道111を通って伝達される音とを合成することにより、音圧が上がる。図4において、これらの音の流れを破線132として示す。
【0054】
第1のバッフル板121および第2のバッフル板122は、実線131で示される音と破線132で示される音とが混ざり合わないように設けられている。これにより、実線131で示される音と破線132で示される音とが打ち消し合って、音圧が低下してしまうことが防止される。
【0055】
スピーカシステム100のユーザは、実線131で示される音の流れ、または、破線132で示される音の流れのいずれかを聴くことができる。
【0056】
なお、本明細書では、「音の伝達方向」とは、音の基本的な伝達方向をいい、すべての音がこの方向にのみ伝達されることを意味するものではないことに留意されたい。なぜなら、音は、回折または反射しながら伝達される性質を有しているからである。従って、実線131または破線132で示される音の流れは、便宜上、音の道筋を概念的に示すものである。
【0057】
図5は、本発明によるスピーカシステム100と1つのスピーカとのJIS箱における音響特性を示すグラフである。図5に示されるグラフの横軸は周波数を示し、縦軸は音圧を示す。
【0058】
図5の実線(A)はスピーカシステム100の音圧周波数特性を示し、図5の破線(B)は1つのスピーカ(例えば、第1のスピーカ101)の音圧周波数特性を示す。この音響特性の測定において、それぞれのスピーカに印加されている電圧は3.3Vである。
【0059】
図5の実線(A)と破線(B)との比較から理解されるように、スピーカシステム100からの音圧は、1つのスピーカからの音圧と比べて、ほぼ全帯域にわたって高い。スピーカシステム100は、特に低い周波数帯域において高い音圧を出力する。
【0060】
なお、音道を通った音のその後の流れは、実施の形態に応じて自由に設定することができる。図1〜図4を参照して説明したスピーカシステム100では、2つの音道111、112から、3つのスピーカ101、103、105の振幅方向と平行な方向に、音が伝達される態様を示したが、本発明はこれに限定されない。本発明によるスピーカシステムは、音道から、任意の方向、例えば、スピーカの振幅方向と垂直な方向に音が伝達されてもよい。
【0061】
図6は、スピーカの振幅方向と垂直な方向に音が伝達されるスピーカシステム600の断面図を示す。
【0062】
スピーカシステム600は、3つのスピーカ(第1のスピーカ601、第2のスピーカ603、第3のスピーカ605)と、2つのスペーサー(第1のスペーサー602、第2のスペーサー604)とを含む。第1のスペーサー602は、第1のスピーカ601と第2のスピーカ603とが向かい合うように第1のスピーカ601と第2のスピーカ603とを隔てる。第2のスペーサー604は、第2のスピーカ603と第3のスピーカ605とが向かい合うように第2のスピーカ603と第3のスピーカ605とを隔てる。
【0063】
第1のスピーカ601と、第2のスピーカ603と、第3のスピーカ605とは、振幅することにより音を発生する。図6において「振幅方向」と表示される矢印は、第1のスピーカ601、第2のスピーカ603および第3のスピーカ605の振幅方向を示す。第1のスピーカ601と、第2のスピーカ603と、第3のスピーカ605とはその振幅方向に沿って配置されている。
【0064】
スピーカシステム100と同様に、スピーカシステム600においても、第1のスピーカ601と第2のスピーカ603と第1のスペーサー602とによって、第1のスピーカ601と第2のスピーカ603との向かい合う面から出力される音が通る第1の音道611が形成されている。
【0065】
第2のスピーカ603と第3のスピーカ605と第2のスペーサー604とによって、第2のスピーカ603と第3のスピーカ605との向かい合う面から出力される音が通る第2の音道612が形成されている。
【0066】
第1の音道611を通る音の伝達方向と、第1のスピーカ601および第2のスピーカ603の振幅方向とが垂直となるように、第1の音道611が形成されている。
【0067】
第2の音道612を通る音の伝達方向と、第2のスピーカ603および第2のスピーカ605の振幅方向とが垂直となるように、第2の音道612が形成されている。
【0068】
なお、第1のスピーカ601と第2のスピーカ603との向かい合う面から出力される音は、第1のスピーカ601と第2のスピーカ603と第1のスペーサー602とによって規定される空間である第1の音道611を通って、第1のスペーサー602の環状の欠けた部分から、スピーカシステム600の外部に伝達される。
【0069】
第2のスピーカ603と第3のスピーカ605との向かい合う面から出力される音は、第2のスピーカ603と第3のスピーカ605と第2のスペーサー604とによって規定される空間である第2の音道612を通って、第2のスペーサー604の環状の欠けた部分から、スピーカシステム600の外部に伝達される。
【0070】
スピーカシステム600は、また、2つのバッフル板(第1のバッフル板621および第2のバッフル板622)を含む。
【0071】
第1のスピーカ601の左面から出力される音は、第1のバッフル板621により、第1のスピーカ601の振幅方向に垂直な方向に向けられる。第2のスピーカ603の右面から出力される音と第3のスピーカ605の左面から出力される音とは、第2の音道612を通って伝達される。第2の音道612を通って伝達される音は、第2のバッフル板622により、第2のスピーカ603および第3のスピーカ605の振幅方向に垂直な方向(すなわち、第1のスピーカ601の左面から出力される音の伝達方向と同一の方向)に向けられる。第1のスピーカ601の左面から出力される音は、第2の音道612を通って伝達される音と同じ位相を有する。
【0072】
したがって、第1のスピーカ601の左面から出力される音と、第2の音道612を通って伝達される音とを合成することにより、音圧が上がる。図6において、これらの音の流れを実線631として示す。
【0073】
第3のスピーカ605の右面から出力される音は、第2のバッフル板622により、第3のスピーカ605の振幅方向に垂直な方向に伝達される。第1のスピーカ601の右面から出力される音と第2のスピーカ603の左面から出力される音とは、第1の音道611を通って伝達される。第1の音道611を通って伝達される音は、第1のスピーカ601および第2のスピーカ603の振幅方向と垂直な方向(すなわち、第3のスピーカ605の右面から出力される音の伝達方向と同一の方向)に向けられる。第3のスピーカ605の右面から出力される音の位相と、第1の音道611を通って伝達される音の位相は同一である。
【0074】
したがって、第3のスピーカ605の右面から出力される音と、第1の音道611を通って伝達される音とを合成することにより、音圧が上がる。図6において、これらの音の流れを破線632として示す。
【0075】
第1のバッフル板621および第2のバッフル板622は、実線631で示される音と破線632で示される音とが混ざり合わないように設けられている。これにより、実線631で示される音と破線632で示される音とが打ち消し合って、音圧が低下してしまうことが防止される。
【0076】
このように、スピーカシステムから出力される音は、スピーカの振幅方向に垂直な方向であってもよい。この場合、スピーカシステムの振幅方向に平行な方向以外の方向に音を出力することができるので、スピーカシステムの設置における自由度があがる。
【0077】
なお、本発明のスピーカシステムに含まれるスピーカの数は3に限定をされず、本発明のスピーカシステムに含まれるスペーサーの数は2に限定されない。本発明によるスピーカシステムは、n個(nは2以上の整数)のスピーカとn−1個のスペーサーとを含んでもよい。
【0078】
この場合、偶数枚目のスピーカと奇数枚目のスピーカとの向い合う面が同じ位相の音を出力するように、偶数枚目のスピーカと奇数枚目のスピーカを配置する。このように偶数枚目のスピーカと奇数枚目のスピーカを配置することにより、同じ位相の音が合成され、音圧が上がる。スピーカの数が増加するにつれて、同じ位相の音がさらに合成されるため、音圧がさらに上がる(図13参照)。
【0079】
偶数枚目のスピーカと奇数枚目のスピーカとの向い合う面が同じ位相の音を出力するためには、以下の態様が考えられる。
【0080】
第1の態様は、同一の構造を有する偶数枚目のスピーカと奇数枚目のスピーカとを用い、偶数枚目のスピーカの表面と奇数枚目のスピーカの表面とが向かい合うように、または、偶数枚目のスピーカの裏面と奇数枚目のスピーカの裏面とが向かい合うように偶数枚目のスピーカと奇数枚目のスピーカと配置し、かつ、偶数枚目のスピーカと奇数枚目のスピーカとを同位相で振幅させる態様である。
【0081】
上述したように偶数枚目のスピーカと奇数枚目のスピーカとを配置するためには、例えば、物理的に同一の構造を有する第1のスピーカ101(奇数枚目のスピーカ)と第2のスピーカ103(偶数枚目のスピーカ)と第3のスピーカ105(奇数枚目のスピーカ)とを用い、第1のスピーカ101の表面と第2のスピーカ103の表面とが向かい合い、かつ、第2のスピーカ103の裏面と第3のスピーカ105の裏面とが向かい合うように、第1のスピーカ101と第2のスピーカ103と第3のスピーカ105とを配置すればよい。
【0082】
偶数枚目のスピーカと奇数枚目のスピーカとを同位相で振幅させるためには、例えば、偶数枚目のスピーカと奇数枚目のスピーカとに同じ位相の電気信号を入力すればよい。
【0083】
第2の態様は、同一の構造を有する偶数枚目のスピーカと奇数枚目のスピーカとを用い、偶数枚目のスピーカの表面と奇数枚目のスピーカの裏面とが向かい合うように、または、偶数枚目のスピーカの裏面と奇数枚目のスピーカの表面とが向かい合うように偶数枚目のスピーカと奇数枚目のスピーカとを配置し、かつ、偶数枚目のスピーカと奇数枚目のスピーカとを逆位相で振幅させる態様である。
【0084】
上述したように偶数枚目のスピーカと奇数枚目のスピーカとを配置するためには、例えば、物理的に同一の構造を有する第1のスピーカ101(奇数枚目のスピーカ)と第2のスピーカ103(偶数枚目のスピーカ)と第3のスピーカ105(奇数枚目のスピーカ)とを用い、第1のスピーカ101の表面と第2のスピーカ103の裏面とが向かい合い、かつ、第2のスピーカ103の表面と第3のスピーカ105の裏面とが向かい合うように、第1のスピーカ101と第2のスピーカ103と第3のスピーカ105とを配置すればよい。
【0085】
偶数枚目のスピーカと奇数枚目のスピーカとを逆位相で振幅させるためには、例えば、偶数枚目のスピーカと奇数枚目のスピーカとに互いに逆の位相の電気信号を入力すればよい。
【0086】
あるいは、偶数枚目のスピーカと奇数枚目のスピーカとのそれぞれが、圧電素子を有する圧電スピーカであり、偶数枚目のスピーカの圧電素子の分極方向が奇数枚目のスピーカの圧電素子の分極方向と逆向きであるように偶数枚目のスピーカと奇数枚目のスピーカとを配置し、偶数枚目のスピーカと奇数枚目のスピーカとに同じ位相の電気信号を入力してもよい。
【0087】
なお、スペーサーの形状は、図1〜図4を参照して説明した第1のスペーサー102および第2のスペーサー104に限定されない。本発明のスペーサーは、偶数枚目のスピーカとそれに隣接する奇数枚目のスピーカとが向かい合うように隔て、かつ、それぞれのスピーカが出力する逆位相の音が互いに合成されることを防ぐような構成であればよい。
【0088】
なお、第1のスペーサー102または第2のスペーサー104の厚さ、もしくは、第1の音道111または第2の音道112の幅を調整することで、第1の音道111および第2の音道112のそれぞれから出力される音響特性を変化させることが可能である。
【0089】
さらに、図1〜図4を参照して説明した第1のスペーサー102および第2のスペーサー104は同じ形状を有したが、本発明はこれに限定されない。本発明によるスピーカシステムのスペーサーは、一つのスピーカシステムに使用される複数のスペーサーがそれぞれ異なる形状でもよい。
【0090】
また、本発明によるスピーカシステムを作製する際に、上述した薄型形状のスピーカとは異なった形状を有するスピーカを用いる場合、そのスピーカに応じたスペーサーを用いるのが好ましい。
【0091】
なお、上記説明においては、「コ」または「U」の字型のスペーサーを用いたが、振動板が丸形など他の形状であれば、その形状に適したスペーサーを用いればよい。
【0092】
上述したように、偶数枚目のスピーカと奇数枚目のスピーカとが向かい合う面が同じ位相の音を出力するように偶数枚目のスピーカと奇数枚目のスピーカを配置し、偶数枚目のスピーカとそれに隣接する奇数枚目のスピーカとが向かい合うように偶数枚目のスピーカとそれに隣接する奇数枚目のスピーカとを隔てるスペーサーを用い、偶数枚目のスピーカと、それに隣接する奇数枚目のスピーカと、偶数枚目のスピーカとそれに隣接する奇数枚目のスピーカとを隔てるスペーサーによって、偶数枚目のスピーカとそれに隣接する奇数枚目のスピーカとの向かい合う面から出力される音が通る音道を形成することによって、1個のスピーカと同じ表面積を有しながら、逆位相の音により音が打ち消されることなく、大きな音圧を得ることができる。
【0093】
2.圧電スピーカとは別のスピーカによるスピーカシステム
図1〜図6を参照して、スピーカシステムにおけるスピーカの具体例として、スピーカが圧電スピーカである場合を説明した。しかし、上述したように、スピーカは、圧電スピーカに限定されない。ここでは、スピーカの別の具体例として、動電形スピーカを使用したスピーカシステムを説明する。
【0094】
図7は、動電形スピーカを有するスピーカシステム700の断面図を示す。
【0095】
スピーカシステム700は、3つのスピーカ(第1のスピーカ701、第2のスピーカ703、第3のスピーカ705)と、2つのスペーサー(第1のスペーサー702、第2のスペーサー704)とを含む。第1のスペーサー702は、第1のスピーカ701と第2のスピーカ703とが向かい合うように第1のスピーカ701と第2のスピーカ703とを隔てる。第2のスペーサー704は、第2のスピーカ703と第3のスピーカ705とが向かい合うように第2のスピーカ703と第3のスピーカ705とを隔てる。
【0096】
第1のスピーカ701と、第2のスピーカ703と、第3のスピーカ705とは、振幅することにより音を発生する。図7において「振幅方向」と表示される矢印は、第1のスピーカ701、第2のスピーカ703および第3のスピーカ705の振幅方向を示す。第1のスピーカ701と、第2のスピーカ703と、第3のスピーカ705とはその振幅方向に沿って配置されている。
【0097】
スピーカシステム100と同様に、スピーカシステム700においても、第1のスピーカ701と第2のスピーカ703と第1のスペーサー702とによって、第1のスピーカ701と第2のスピーカ703との向かい合う面から出力される音が通る第1の音道711が形成されている。
【0098】
第2のスピーカ703と第3のスピーカ705と第2のスペーサー704とによって、第2のスピーカ703と第3のスピーカ705との向かい合う面から出力される音が通る第2の音道712が形成されている。
【0099】
第1の音道711を通る音の伝達方向と、第1のスピーカ701および第2のスピーカ703の振幅方向とが垂直となるように、第1の音道711が形成されている。
【0100】
第2の音道712を通る音の伝達方向と、第2のスピーカ703および第2のスピーカ705の振幅方向とが垂直となるように、第2の音道712が形成されている。
【0101】
第1のスピーカ701と第2のスピーカ703との向かい合う面から出力される音は、第1のスピーカ701と第2のスピーカ703と第1のスペーサー702とによって規定される空間である第1の音道711を通って、第1のスペーサー702の環状の欠けた部分から、スピーカシステム700の外部に伝達される。
【0102】
第2のスピーカ703と第3のスピーカ705との向かい合う面から出力される音は、第2のスピーカ703と第3のスピーカ705と第2のスペーサー704とによって規定される空間である第2の音道712を通って、第2のスペーサー704の環状の欠けた部分から、スピーカシステム700の外部に伝達される。
【0103】
第1のスピーカ701の左面から出力される音は、第1のスピーカ701の振幅方向に平行な方向に伝達される。第2のスピーカ703の右面から出力される音と第3のスピーカ705の左面から出力される音とは、第2の音道712を通って伝達される。第2の音道712を通って伝達される音は、第2のバッフル板722により、第2のスピーカ703および第3のスピーカ705の振幅方向と平行な方向(すなわち、第1のスピーカ701の左面から出力される音の伝達方向と同一の方向)に向けられる。また、第1のスピーカ701の左面から出力される音の位相と第2の音道712を通って伝達される音の位相は同一である。
【0104】
したがって、第1のスピーカ701の左面から出力される音と、第2の音道712を通って伝達される音とを合成することにより、音圧が上がる。図7において、これらの音の流れを実線731として示す。
【0105】
第3のスピーカ705の右面から出力される音は、第3のスピーカ705の振幅方向に平行な方向に伝達される。第1のスピーカ701の右面から出力される音と第2のスピーカ703の左面から出力される音とは、第1の音道711を通って伝達される。第1の音道711を通って伝達される音は、第1のバッフル板721により、第1のスピーカ701および第2のスピーカ703の振幅方向と平行な方向(すなわち、第3のスピーカ705の右面から出力される音の伝達方向と同一の方向)に向けられる。また、第3のスピーカ705の右面から出力される音の位相と、第1の音道711を通って伝達される音の位相は同一である。
【0106】
したがって、第3のスピーカ705の右面から出力される音と、第1の音道711を通って伝達される音とを合成することにより、音圧が上がる。図7において、これらの音の流れを破線732として示す。
【0107】
第1のバッフル板721および第2のバッフル板722は、実線731で示される音と破線732で示される音とが混ざり合わないように設けられている。これにより、実線731で示される音と破線732で示される音とが打ち消し合って、音圧が低下してしまうことが防止される。
【0108】
図8は、動電形スピーカを用いたスピーカシステム700および1つの動電形スピーカのJIS箱における音響特性を示すグラフである。図8に示されるグラフの横軸は周波数を示し、縦軸は音圧を示す。
【0109】
図8の(A)はスピーカシステム700の音圧周波数特性を示し、図8の(B)は、1つのスピーカの音圧周波数特性を示す。この音響特性の測定において、それぞれの動電形スピーカに印加されている電圧は0.89Vである。また、インピーダンスは8Ωである。
【0110】
図8の実線(A)と破線(B)との比較から理解されるように、圧電スピーカの場合と同じ様に、動電形スピーカの場合でも、スピーカシステム700からの音圧は、1つの動電形スピーカからの音圧と比べて、ほぼ全帯域に渡って高い。
【0111】
3.2つのスピーカを有するスピーカシステム
図1〜図8を参照して、3個のスピーカと、2個のスペーサーとを含むスピーカシステムを説明した。しかし、本発明によるスピーカシステムは、これに限定されるものではない。本発明によるスピーカシステムは、2個のスピーカと1個のスペーサーとを含んでもよい。
【0112】
図9は、2つのスピーカと1個のスペーサーとを含む、本発明によるスピーカシステム900の断面図を示す。
【0113】
スピーカシステム900は、第1のスピーカ901と、第2のスピーカ903と、第1のスピーカ901と第2のスピーカ903とが向かい合うように第1のスピーカ901と第2のスピーカ903とを隔てる第1のスペーサー902とを含む。
【0114】
第1のスピーカ901と、第2のスピーカ903とは、振幅することにより音を発生する。図9において「振幅方向」と表示される矢印は、第1のスピーカ901および第2のスピーカ903の振幅方向を示す。第1のスピーカ901と、第2のスピーカ903とはその振幅方向に沿って配置されている。
【0115】
スピーカシステム100と同様に、スピーカシステム900においても、第1のスピーカ901と第2のスピーカ903と第1のスペーサー902とによって、第1のスピーカ901と第2のスピーカ903との向かい合う面から出力される音の第1の音道911が形成されている。
【0116】
第1の音道911を通る音の伝達方向と、第1のスピーカ901および第2のスピーカ903の振幅方向とが垂直となるように、第1の音道911が形成されている。
【0117】
なお、第1のスピーカ901と第2のスピーカ903との向かい合う面から出力される音は、第1のスピーカ901と第2のスピーカ903と第1のスペーサー902とによって規定される空間である第1の音道911を通って、第1のスペーサー902の環状の欠けた部分から、スピーカシステム900の外部に伝達される。
【0118】
スピーカシステム900は、また、2つのバッフル板(第1のバッフル板921および第2のバッフル板922)を含む。
【0119】
第1のスピーカ901の左面から出力される音は、第1のスピーカ901の振幅方向に平行な方向に伝達される。第2のスピーカ903の右面から出力される音は、第2のバッフル板922により、第2のスピーカ903の振幅方向と平行な方向(すなわち、第1のスピーカ901の左面から出力される音の伝達方向と同一の方向)に向けられる。また、第1のスピーカ901の左面から出力される音の位相と第2のスピーカ903の右面から出力される音の位相は同一である。
【0120】
したがって、第1のスピーカ901の左面から出力される音と、第2のスピーカ903の右面から出力される音とを合成することにより、音圧が上がる。図9において、これらの音の流れを実線931として示す。
【0121】
第1のスピーカ901の右面から出力される音と第2のスピーカ903の左面から出力される音とは、第1の音道911を通って伝達される。第1の音道911を通って伝達される音は、第1のバッフル板921により、第1のスピーカ901および第2のスピーカ903の振幅方向と平行な方向に向けられる。図9において、これらの音の流れを破線932として示す。
【0122】
第1のバッフル板921および第2のバッフル板922は、実線931で示される音と破線932で示される音とが混ざり合わないように設けられている。これにより、実線931で示される音と破線932で示される音とが打ち消し合って、音圧が低下してしまうことが防止される。
【0123】
このように、2つのスピーカ901、903と1つのスペーサー902とを含むスピーカシステム900においても、本発明を適用することができる。
【0124】
3つのスピーカを有するスピーカシステムにおいて、スピーカの振幅方向に対して実質的に垂直な方向に音が伝達されるスピーカシステム600があるように、2つのスピーカを有するスピーカシステムにおいても、スピーカの振幅方向に対して実質的に垂直な方向に音が出力されるスピーカシステムが考えられる。
【0125】
図10は、2つのスピーカを有し、スピーカの振幅方向に垂直な方向から音が出力されるスピーカシステム1000の断面図を示す。
【0126】
スピーカシステム1000は、第1のスピーカ1001と、第2のスピーカ1003と、第1のスピーカ1001と第2のスピーカ1003とが向かい合うように第1のスピーカ1001と第2のスピーカ1003とを隔てる第1のスペーサー1002とを含む。
【0127】
第1のスピーカ1001と、第2のスピーカ1003とは、振幅することにより音を発生する。図10において「振幅方向」と表示される矢印は、第1のスピーカ1001および第2のスピーカ1003の振幅方向を示す。第1のスピーカ1001と、第2のスピーカ1003とはその振幅方向に沿って配置されている。
【0128】
スピーカシステム100と同様に、スピーカシステム1000においても、第1のスピーカ1001と第2のスピーカ1003と第1のスペーサー1002とによって、第1のスピーカ1001と第2のスピーカ1003との向かい合う面から出力される音の第1の音道1011が形成されている。
【0129】
第1の音道1011を通る音の伝達方向と、第1のスピーカ1001および第2のスピーカ1003の振幅方向とが垂直となるように、第1の音道1011が形成されている。
【0130】
なお、第1のスピーカ1001と第2のスピーカ1003との向かい合う面から出力される音は、第1のスピーカ1001と第2のスピーカ1003と第1のスペーサー1002とによって規定される空間である第1の音道1011を通って、第1のスペーサー1002の環状の欠けた部分から、スピーカシステム1000の外部に伝達される。
【0131】
スピーカシステム1000は、また、2つのバッフル板(第1のバッフル板1021および第2のバッフル板1022)を含む。第1のスピーカ1001の左面から出力される音は、第1のバッフル板1021により、第1のスピーカ1001の振幅方向に垂直な方向に向けられる。第2のスピーカ1003の右面から出力される音は、第2のバッフル板1022により、第2のスピーカ1003の振幅方向に垂直な方向(すなわち、第1のスピーカ1001の左面から出力される音の伝達方向と同じ方向)に向けられる。また、第1のスピーカ1001の左面から出力される音は、第2のスピーカ1003の右面から出力される音と同じ位相を有する。
【0132】
したがって、第1のスピーカ1001の左面から出力される音と、第2のスピーカ1003の右面から出力される音とを合成することにより、音圧が上がる。図10において、これらの音の流れを実線1031として示す。
【0133】
第1のスピーカ1001の右面から出力される音と第2のスピーカ1003の左面から出力される音とは、第1の音道1011を通って伝達される。第1の音道1011を通って伝達される音は、第1のスピーカ1001および第2のスピーカ1003の振幅方向と垂直な方向に向けられる。図10において、これらの音の流れを破線1032として示す。
【0134】
第1のバッフル板1021および第2のバッフル板1022は、実線1031で示される音と破線1032で示される音とが混ざり合わないように設けられている。これにより、実線1031で示される音と破線1032で示される音とが打ち消し合って、音圧が低下してしまうことが防止される。
【0135】
このように、2つのスピーカを有するスピーカシステム1000から出力される音は、スピーカの振幅方向に垂直な方向であってもよい。
【0136】
上述したように、2つのスピーカが向かい合うようにスペーサーを配置し、2つのスピーカとスペーサーとによって、2つのスピーカの向かい合う面から出力される音の音道を形成することによって、1個のスピーカと同じ表面積を有しながら、逆位相の音により音が打ち消されることなく、大きな音圧を得ることができる。
【0137】
4.圧電スピーカの構造
ここで、本発明のスピーカシステムに使用可能な圧電スピーカについて説明する。
【0138】
図11は、圧電スピーカ1100の構造を示す上面図である。
【0139】
圧電スピーカ1100は、アウタフレーム1110と、インナフレーム1120と、振動板1131〜1134と、振動板1131〜1134に振幅を伝達する圧電素子1140とを含む。
【0140】
振動板1131は、ダンパ1151、1152を介してインナフレーム1120に接続されている。振動板1132は、ダンパ1153、1154を介してインナフレーム1120に接続されている。振動板1133は、ダンパ1155、1156を介してインナフレーム1120に接続されている。振動板1134は、ダンパ1157、1158を介してインナフレーム1120に接続されている。
【0141】
インナフレーム1120は、ダンパ1161〜1164を介してアウタフレーム1110に接続されている。アウタフレーム1110は、圧電スピーカ1100の固定部材(図示せず)に固定されている。
【0142】
ダンパ1151〜1158およびダンパ1161〜1164は、それらの形状から「蝶ダンパ」と呼ばれる。
【0143】
ダンパ1151、1152は、振動板1131がリニアに振幅可能となるように振動板1131を支持する。ここで、本明細書では、「振動板1131がリニアに振幅可能」とは、「振動板1131の面と基準面とが実質的に平行な状態を保ちつつ、かつ、振動板1131がその基準面に対して実質的に垂直な方向に振幅する」ことをいうと定義する。同一の定義が振動板1132〜1134についてもあてはまる。例えば、アウタフレーム1110が図11の紙面と同一の面(基準面)に固定されていると仮定する。この場合、振動板1131は、振動板1131の面と図11の紙面とが実質的に平行な状態を保ちつつ、かつ、振動板1131が図11の紙面に対して実質的に垂直な方向に振幅するように支持される。
【0144】
同様に、ダンパ1153、1154は、振動板1132がリニアに振幅可能となるように振動板1132を支持し、ダンパ1155、1156は、振動板1133がリニアに振幅可能となるように振動板1133を支持し、ダンパ1157、1158は、振動板1134がリニアに振幅可能となるように振動板1134を支持する。
【0145】
ダンパ1161〜1164は、振動板1131〜1134が同時にリニアに振幅可能となるように振動板1131〜1134を支持する。
【0146】
ダンパ(1151〜1158、1161〜1164)が金属で形成されている場合には、これらのダンパを電極配線として利用することが出来る。圧電素子1140が振動板(1131〜1134)に電気的に接続され、その振動板(1131〜1134)がダンパ(1151〜1158)を介してインナフレーム1120に電気的に接続され、そのインナフレーム1120がダンパ(1161〜1164)を介してアウタフレーム1110に電気的に接続される。このようにして、アウタフレーム1110から圧電素子1140に信号を入力することが可能になる。
【0147】
圧電スピーカ1100は、振動板1131〜1134とインナフレーム1120との空隙から空気が漏れることを防止するように形成されたエッジ1171と、インナフレーム1120とアウタフレーム1110との空隙から空気が漏れることを防止するように形成されたエッジ1172とをさらに有している。振動板1131〜1134とインナフレーム1120との空隙やインナフレーム1120とアウタフレーム1110との空隙から空気が漏れてしまうと、振動板1131〜1134の前後に生じた逆位相の音が相互に干渉することにより、音圧が低下する。エッジ1171、1172は、このような空気漏れを防止することにより、特性劣化が顕著な低周波数帯域における音圧の低下を防止するように形成されている。その結果、圧電スピーカ1100によれば、従来の圧電スピーカに比較して、より低い周波数帯域の音を再生することが可能になる。
【0148】
さらに、エッジ1171、1172は、振動板1131〜1134を支持する支持部材の一部として機能する。エッジ1171、1172によって振動板1131〜1134の周囲を支持することにより、振動板1131〜1134の振幅運動が容易になる。もし、エッジ1171、1172が振動板1131〜1134の支持部材として機能せず、ダンパ1151〜1158、1161〜1164のみが振動板1131〜1134の支持部材として機能する場合には、振動板1131〜1134は、特定の周波数帯域において所望されない方向に暴れやすくなる。その結果、不要共振が生じやすくなる。
【0149】
本実施の形態では、上記のスピーカを用いているが、従来の単板の金属振動板に、圧電素子を貼付した簡単な構造の圧電素子を用いても、音圧を高めるという効果は変わらない。
【0150】
なお、圧電スピーカ1100では、矩形の振動板を用いているが、本発明はこれに限定されない。振動板の形状は、丸形であってもよい。
【0151】
このような圧電スピーカ1100は、振動板がリニアに振幅可能となるように振動板が支持されており、振動板とフレームとの間の空隙から空気が漏れることを防止し、振動板の振幅をより平坦に保つための支持部材としてエッジが形成されている。これにより、従来の圧電スピーカに比較して、より低い周波数帯域の音を再生することが可能になる。
【0152】
【発明の効果】
本発明のスピーカシステムによれば、第1のスピーカと第2のスピーカとの向かい合う面が同じ位相の音を出力するように第1のスピーカと第2のスピーカとが配置され、第1のスピーカと第2のスピーカと第1のスペーサーとによって、第1のスピーカと第2のスピーカとの向かい合う面から出力される音の音道が形成され、、第1の音道は第1のスペーサーの開口側部に沿った方向であり、第1のスピーカと第2のスピーカの各々は、フレームと、振動板と、振動板の上に配置された圧電素子と、フレームと振動板とに接続され、振動板がリニアに振幅するように振動板を支持するダンパと、振動板とフレームとの間の空隙を埋めるように形成されたエッジとを備え、ダンパが電極を兼ねる。これにより、複数のスピーカを用いて音圧を高くしつつ、スピーカを単体で用いた場合の表面積と同一の表面積を維持することが可能なスピーカシステムを提供することができる。
【0153】
また、本発明のスピーカシステムは、2つのスピーカと1つのスペーサーとを含むものに限定されない。本発明のスピーカシステムは、n個のスピーカとnー1個のスペーサーとを含んでもよい(nは2以上の整数)。このようなスピーカシステムによれば、n個のスピーカのうち、偶数枚目のスピーカと奇数枚目のスピーカとが向かい合う面が同じ位相の音を出力するように偶数枚目のスピーカと奇数枚目のスピーカとが配置され、偶数枚目のスピーカとそれに隣接する奇数枚目のスピーカとが向かい合うように偶数枚目のスピーカとそれに隣接する奇数枚目のスピーカとを隔てるスペーサーが設けられ、偶数枚目のスピーカと、それに隣接する奇数枚目のスピーカと、偶数枚目のスピーカとそれに隣接する奇数枚目のスピーカとを隔てるスペーサーとによって、偶数枚目のスピーカとそれに隣接する奇数枚目のスピーカとの向かい合う面から出力される音が通る音道が形成されている。これにより、複数のスピーカを用いて音圧を高くしつつ、スピーカを単体で用いた場合の表面積と同一の表面積を維持することが可能なスピーカシステムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のスピーカシステム100の構成要素を説明するための図
【図2】本発明のスピーカシステム100を作成する途中の図
【図3】本発明のスピーカシステム100を作成する途中の図
【図4】本発明のスピーカシステム100の断面図
【図5】本発明によるスピーカシステム100と1つのスピーカとのJIS箱における音響特性のグラフを示す図
【図6】スピーカの振幅方向と垂直な方向に音が伝達されるスピーカシステム600の断面図
【図7】動電形スピーカを有するスピーカシステム700の断面図
【図8】動電形スピーカを用いたスピーカシステム700および1つの動電形スピーカのJIS箱における音響特性のグラフを示す図
【図9】2つのスピーカと1個のスペーサーとを含む、本発明によるスピーカシステム900の断面図
【図10】2つのスピーカを有し、スピーカの振幅方向と垂直な方向に音が伝達されるスピーカシステム1000の断面図
【図11】圧電スピーカ1100の構造を示す上面図
【図12】4枚のスピーカを配置した従来のスピーカシステム1200の上面図
【図13】スピーカの数と、スピーカから出された音圧の合成をした音圧の増加分との関係のグラフを示す図
【符号の説明】
100 スピーカシステム
101 第1のスピーカ
102 第1のスペーサー
103 第2のスピーカ
104 第2のスペーサー
105 第3のスピーカ

Claims (38)

  1. 第1のスピーカと第2のスピーカと前記第1のスピーカと前記第2のスピーカとが向かい合うように前記第1のスピーカと前記第2のスピーカとを隔てる、開口側部を有する実質的にU字形状の第1のスペーサーとを備えたスピーカシステムであって、
    前記第1のスピーカと前記第2のスピーカとの向かい合う面が同じ位相の音を出力するように前記第1のスピーカと前記第2のスピーカとが配置され、
    前記第1のスピーカと前記第2のスピーカと前記第1のスペーサーとによって、前記第1のスピーカと前記第2のスピーカとの向かい合う面から出力される音が通る第1の音道が形成され、前記第1の音道は前記第1のスペーサーの開口側部に沿った方向であり、
    前記第1のスピーカの前記第2のスピーカとは向かい合わない面から出力される音と、前記第2のスピーカの前記第1のスピーカとは向かい合わない面から出力される音とが、前記第1の音道を通る音とは混ざり合わないように、前記第1のスピーカおよび前記第2のスピーカのそれぞれにバッフル板が取り付けられ、
    前記第1のスピーカと前記第2のスピーカの各々は、
    フレームと、
    振動板と、
    前記振動板の上に配置された圧電素子と、
    前記フレームと前記振動板とに接続され、前記振動板がリニアに振幅するように前記振動板を支持するダンパと、
    前記振動板と前記フレームとの間の空隙を埋めるように形成されたエッジとを備え、前記ダンパが電極を兼ねる、スピーカシステム。
  2. 前記第1の音道を通る音の伝達方向と、前記第1のスピーカおよび前記第2のスピーカの振動の振幅方向とが垂直となるように、前記第1の音道が形成されている、請求項1に記載のピーカシステム。
  3. 前記バッフル板の少なくとも一つが、前記第1の音道を通った音が、前記第1のスピーカおよび前記第2のスピーカの振動の振幅方向に平行な方向に向かうように形成されている、請求項1に記載のスピーカシステム。
  4. 前記バッフル板の少なくとも一つが、前記第1の音道を通った音が、前記第1のスピーカおよび前記第2のスピーカの振動の振幅方向と垂直な方向に向かうように形成されている、請求項1に記載のスピーカシステム。
  5. 第1のスピーカと、第2のスピーカと、前記第1のスピーカと前記第2のスピーカとが向かい合うように前記第1のスピーカと前記第2のスピーカとを隔てる、開口側部を有する実質的にU字形状の第1のスペーサーと、第3のスピーカと、前記第2のスピーカと前記第3のスピーカとが向かい合うように前記第2のスピーカと前記第3のスピーカとを隔てる第2のスペーサーとを備えたスピーカシステムであって、
    前記第1のスピーカと前記第2のスピーカとの向かい合う面が同じ位相の音を出力するように前記第1のスピーカと前記第2のスピーカとが配置され、
    前記第1のスピーカと前記第2のスピーカと前記第1のスペーサーとによって、前記第1のスピーカと前記第2のスピーカとの向かい合う面から出力される音が通る第1の音道が形成され、前記第1の音道は前記第1のスペーサーの開口側部に沿った方向であり、
    前記第2のスピーカと前記第3のスピーカとの向かい合う面が、同じ位相の音を出力するように前記第2のスピーカと前記第3のスピーカとが配置され、
    前記第2のスピーカと前記第3のスピーカと前記第2のスペーサーとによって、前記第2のスピーカと前記第3のスピーカとの向かい合う面から出力される音が通る第2の音道が形成されており、
    前記第1のスピーカと前記第2のスピーカと前記第3のスピーカの各々は、
    フレームと、
    振動板と、
    前記振動板の上に配置された圧電素子と、
    前記フレームと前記振動板とに接続され、前記振動板がリニアに振幅するように前記振動板を支持するダンパと、
    前記振動板と前記フレームとの間の空隙を埋めるように形成されたエッジとを備え、前記ダンパが電極を兼ねる、スピーカシステム。
  6. 前記第2の音道を通る音の伝達方向と、前記第2のスピーカおよび前記第3のスピーカの振動の振幅方向とが垂直となるように、前記第2の音道が形成されている、請求項5に記載のスピーカシステム。
  7. 少なくとも1つのバッフル板をさらに備え、
    前記第2の音道を通った音が、前記第2のスピーカおよび前記第3のスピーカの振動の振幅方向と平行な方向に向かうように、前記少なくとも1つのバッフル板が形成されている、請求項5に記載のスピーカシステム。
  8. 少なくとも1つのバッフル板をさらに備え、
    前記第2の音道を通った音が、前記第2のスピーカおよび前記第3のスピーカの振動の振幅方向と垂直な方向に向かうように、前記少なくとも1つのバッフル板が形成されている、請求項5に記載のスピーカシステム。
  9. 前記第1の音道を通る音の伝達方向と前記第2の音道を通る音の伝達方向とが逆になるように、前記第1の音道と前記第2の音道とが形成されている、請求項5に記載のスピーカシステム。
  10. 前記第1のスピーカと前記第2のスピーカとは、同一の構造を有しており、前記第1のスピーカと前記第2のスピーカとは、前記第1のスピーカの表面と前記第2のスピーカの表面とが向かい合うように、または、前記第1のスピーカの裏面と前記第2のスピーカの裏面とが向かい合うように配置されており、前記第1のスピーカと前記第2のスピーカとが同位相で振幅する、請求項1に記載のスピーカシステム。
  11. 前記第1のスピーカと前記第2のスピーカとは、同一の構造を有しており、前記第1のスピーカと前記第2のスピーカとは、前記第1のスピーカの表面と前記第2のスピーカの裏面が向い合うように、または、前記第1のスピーカの裏面と前記第2のスピーカの表面とが向かい合うように配置されており、前記第1のスピーカと前記第2のスピーカとが逆位相で振幅する、請求項1に記載のスピーカシステム。
  12. 前記第1のスピーカおよび前記第2のスピーカのそれぞれは、圧電素子を有する圧電スピーカであり、前記第1のスピーカの圧電素子の分極方向は、前記第2のスピーカの圧電素子の分極方向と逆向きであり、前記第1のスピーカに入力される電気信号の位相は、前記第2のスピーカに入力される電気信号の位相と同位相である、請求項11に記載のスピーカシステム。
  13. 前記第1のスピーカに入力される電気信号の位相は、前記第2のスピーカに入力される電気信号の位相と逆位相である、請求項11に記載のスピーカシステム。
  14. 第1のスピーカと第2のスピーカと前記第1のスピーカと前記第2のスピーカとが向かい合うように前記第1のスピーカと前記第2のスピーカとを隔てる、開口側部を有する実質的にU字形状の第1のスペーサーと、第3のスピーカと、前記第2のスピーカと前記第3のスピーカとが向かい合うように前記第2のスピーカと前記第3のスピーカとを隔てる、開口側部を有する実質的にU字形状の第2のスペーサーとを備え、前記第1のスペーサー開口側部は、前記第2のスペーサー開口側部と向かい合ってかつ隔たれて配置されるスピーカシステムであって、
    前記第1のスピーカと前記第2のスピーカとの向かい合う面が同じ位相の音を出力するように前記第1のスピーカと前記第2のスピーカとが配置され、
    前記第1のスピーカと前記第2のスピーカと前記第1のスペーサーとによって、前記第1のスピーカと前記第2のスピーカとの向かい合う面から出力される音が通る第1の音道が形成され、前記第1の音道は前記第1のスペーサーの開口側部に沿った方向であり、
    前記第2のスピーカと前記第3のスピーカとの向かい合う面が、同じ位相の音を出力するように前記第2のスピーカと前記第3のスピーカとが配置され、
    前記第2のスピーカと前記第3のスピーカと前記第2のスペーサーとによって、前記第2のスピーカと前記第3のスピーカとの向かい合う面から出力される音が通る第2の音道が形成されているスピーカシステム。
  15. 前記第2の音道を通る音の伝達方向と、前記第2のスピーカおよび前記第3のスピーカの振動の振幅方向とが垂直となるように、前記第2の音道が形成されている、請求項14に記載のスピーカシステム。
  16. 少なくとも1つのバッフル板をさらに備え、
    前記第2の音道を通った音が、前記第2のスピーカおよび前記第3のスピーカの振動の振幅方向と平行な方向に向かうように、前記少なくとも1つのバッフル板が形成されている、請求項14に記載のスピーカシステム。
  17. 少なくとも1つのバッフル板をさらに備え、
    前記第2の音道を通った音が、前記第2のスピーカおよび前記第3のスピーカの振動の振幅方向と垂直な方向に向かうように、前記少なくとも1つのバッフル板が形成されている、請求項14に記載のスピーカシステム。
  18. 前記第1の音道を通る音の伝達方向と前記第2の音道を通る音の伝達方向とが逆になるように、前記第1の音道と前記第2の音道とが形成されている、請求項14に記載のスピーカシステム。
  19. 前記第1のスピーカと前記第2のスピーカとは、同一の構造を有しており、前記第1のスピーカと前記第2のスピーカとは、前記第1のスピーカの表面と前記第2のスピーカの表面とが向かい合うように、または、前記第1のスピーカの裏面と前記第2のスピーカの裏面とが向かい合うように配置されており、前記第1のスピーカと前記第2のスピーカとが同位相で振幅する、請求項14に記載のスピーカシステム。
  20. 前記第1のスピーカと前記第2のスピーカとは、同一の構造を有しており、前記第1のスピーカと前記第2のスピーカとは、前記第1のスピーカの表面と前記第2のスピーカの裏面が向い合うように、または、前記第1のスピーカの裏面と前記第2のスピーカの表面とが向かい合うように配置されており、前記第1のスピーカと前記第2のスピーカとが逆位相で振幅する、請求項14に記載のスピーカシステム。
  21. 前記第1のスピーカおよび前記第2のスピーカのそれぞれは、圧電素子を有する圧電スピーカであり、前記第1のスピーカの圧電素子の分極方向は、前記第2のスピーカの圧電素子の分極方向と逆向きであり、前記第1のスピーカに入力される電気信号の位相は、前記第2のスピーカに入力される電気信号の位相と同位相である、請求項20に記載のスピーカシステム。
  22. 前記第1のスピーカに入力される電気信号の位相は、前記第2のスピーカに入力される電気信号の位相と逆位相である、請求項20に記載のスピーカシステム。
  23. 前記第1のスピーカおよび前記第2のスピーカの各々は、
    フレームと、
    振動板と、
    前記振動板の上に配置された圧電素子と、
    前記フレームと前記振動板とに接続され、前記振動板がリニアに振幅するように前記振動板を支持するダンパと、
    前記振動板と前記ダンパと前記フレームとの間の空隙を埋めるように形成されたエッジとを備え、
    前記ダンパが電極を兼ねる、請求項14に記載のスピーカシステム。
  24. 前記第1のスピーカと前記第2のスピーカの各々は、動電形スピーカである、請求項14に記載のスピーカシステム。
  25. 第1のスピーカと、
    第2のスピーカと、
    前記第1のスピーカと前記第2のスピーカとが向かい合うように前記第1のスピーカと前記第2のスピーカとを隔てる、開口側部を有する実質的にU字形状の第1のスペーサーと、
    第3のスピーカと、
    前記第2のスピーカと前記第3のスピーカとが向かい合うように前記第2のスピーカと前記第3のスピーカとを隔てる第2のスペーサーとを備え、前記第1のスピーカと前記第2のスピーカとは、第1の音道に伝達方向を提供し、前記第2のスピーカと前記第3のスピーカとは、第2の音道に前記第1の音道から180度の角度に配置される伝達方向を提供する、スピーカシステムであって、
    前記第1のスピーカと前記第2のスピーカとの向かい合う面が同じ位相の音を出力するように前記第1のスピーカと前記第2のスピーカとが配置される、スピーカシステム。
  26. 前記第1の音道を通る音の伝達方向と、前記第1のスピーカおよび前記第2のスピーカの振動の振幅方向とが垂直となるように、前記第1の音道が形成されている、請求項25に記載のピーカシステム。
  27. 少なくとも1つのバッフル板をさらに備え、
    前記第1の音道を通った音が、前記第1のスピーカおよび前記第2のスピーカの振動の振幅方向に平行な方向に向かうように、前記少なくとも1つのバッフル板が形成されている、請求項25に記載のスピーカシステム。
  28. 少なくとも1つのバッフル板をさらに備え、
    前記第1の音道を通った音が、前記第1のスピーカおよび前記第2のスピーカの振動の振幅方向と垂直な方向に向かうように、前記少なくとも1つのバッフル板が形成されている、請求項25に記載のスピーカシステム。
  29. 前記第2のスピーカと前記第3のスピーカとの向かい合う面が、同じ位相の音を出力するように前記第2のスピーカと前記第3のスピーカとが配置されている、請求項25に記載のスピーカシステム。
  30. 前記第2の音道を通る音の伝達方向と、前記第2のスピーカおよび前記第3のスピーカの振動の振幅方向とが垂直となるように、前記第2の音道が形成されている、請求項29に記載のスピーカシステム。
  31. 少なくとも1つのバッフル板をさらに備え、
    前記第2の音道を通った音が、前記第2のスピーカおよび前記第3のスピーカの振動の振幅方向と平行な方向に向かうように、前記少なくとも1つのバッフル板が形成されている、請求項29に記載のスピーカシステム。
  32. 少なくとも1つのバッフル板をさらに備え、
    前記第2の音道を通った音が、前記第2のスピーカおよび前記第3のスピーカの振動の振幅方向と垂直な方向に向かうように、前記少なくとも1つのバッフル板が形成されている、請求項29に記載のスピーカシステム。
  33. 前記第1のスピーカと前記第2のスピーカとは、同一の構造を有しており、前記第1のスピーカと前記第2のスピーカとは、前記第1のスピーカの表面と前記第2のスピーカの表面とが向かい合うように、または、前記第1のスピーカの裏面と前記第2のスピーカの裏面とが向かい合うように配置されており、前記第1のスピーカと前記第2のスピーカとが同位相で振幅する、請求項25に記載のスピーカシステム。
  34. 前記第1のスピーカと前記第2のスピーカとは、同一の構造を有しており、前記第1のスピーカと前記第2のスピーカとは、前記第1のスピーカの表面と前記第2のスピーカの裏面が向い合うように、または、前記第1のスピーカの裏面と前記第2のスピーカの表面とが向かい合うように配置されており、前記第1のスピーカと前記第2のスピーカとが逆位相で振幅する、請求項25に記載のスピーカシステム。
  35. 前記第1のスピーカおよび前記第2のスピーカのそれぞれは、圧電素子を有する圧電スピーカであり、前記第1のスピーカの圧電素子の分極方向は、前記第2のスピーカの圧電素子の分極方向と逆向きであり、前記第1のスピーカに入力される電気信号の位相は、前記第2のスピーカに入力される電気信号の位相と同位相である、請求項34に記載のスピーカシステム。
  36. 前記第1のスピーカに入力される電気信号の位相は、前記第2のスピーカに入力される電気信号の位相と逆位相である、請求項34に記載のスピーカシステム。
  37. 前記第1のスピーカおよび前記第2のスピーカの各々は、
    フレームと、
    振動板と、
    前記振動板の上に配置された圧電素子と、
    前記フレームと前記振動板とに接続され、前記振動板がリニアに振幅するように前記振動板を支持するダンパと、
    前記振動板と前記ダンパと前記フレームとの間の空隙を埋めるように形成されたエッジとを備え、
    前記ダンパが電極を兼ねる、請求項34に記載のスピーカシステム。
  38. 前記第1のスピーカと前記第2のスピーカの各々は、動電形スピーカである、請求項34に記載のスピーカシステム。
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