JP3788582B2

JP3788582B2 - Sheet substrate for wiping

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Publication number: JP3788582B2
Application number: JP2001135173A
Authority: JP
Inventors: 隆川合; 学金田; 真知子横山
Original assignee: Kao Corp
Current assignee: Kao Corp
Priority date: 2001-05-02
Filing date: 2001-05-02
Publication date: 2006-06-21
Anticipated expiration: 2021-05-02
Also published as: JP2002325698A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、清拭用基剤、特に好適にはエマルジョン基剤が含浸されて使用される対人用の清拭用シート基材に関する。
【０００２】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
特開平１０−２３７７５０号公報には、風合いが柔軟で、表面肌触りにおいてべたつき感やざらつき感のない対人向けワイパー用不織布を得ることを目的とした、親水性繊維、ポリエステル繊維及び熱接着性繊維からなるスパンレース不織布が記載されている。このスパンレース不織布では、対人接触面に親水性繊維が４０〜６０重量％露出するように配置され、且つポリエステル繊維が２０〜５０重量％、熱接着性繊維が１０〜２０重量％含有されている。
【０００３】
しかし、このスパンレース不織布は、熱接着性繊維を使用し、これを熱で溶融させて繊維を結合させているので、人体、特に皮膚の弱い部分を清拭する場合には刺激感（チクチク感）が強く風合いが良好でなく、また適度の弾性感と拭き取り性とのバランスがとれておらず使用感が良好でない。
【０００４】
従って、本発明は、柔軟な風合いを有し、使用感が良好であり、また容易に製造し得る清拭用シート基材を提供することにある。
【０００５】
【課題を解決するための手段】
本発明は、清拭用基剤が含浸されて使用される清拭用シート基材であって、少なくともその表層が親水性繊維を３０〜９０重量％及び疎水性繊維を１０〜７０重量％含む不織布からなり、前記疎水性繊維は、ポリアミド系繊維からなるか又は芯がポリエステル系樹脂で鞘がポリアミド系樹脂若しくはポリブチレンテレフタレートからなる芯鞘型複合繊維からなり、前記シート基材は、前記清拭用基剤を該シート基材の重量の１００〜１０００％含浸し得るもので且つ前記清拭用基剤が３００％含浸され４８ｇ／ｃｍ²の荷重が加えられた状態下での該清拭用基剤の放出率が５〜７５％である清拭用シート基材を提供することにより前記目的を達成したものである。
【０００６】
【発明の実施の形態】
以下本発明を、その好ましい実施形態に基づき説明する。本発明の清拭用シート基材（以下単にシート基材ともいう）は、清拭用基剤、好ましくはエマルジョン基剤が含浸されて対人の清拭に好適に用いられるものであり、少なくともその表層が親水性繊維及び疎水性繊維を特定の割合で含んだ不織布から構成されている。本発明のシート基材は、その全体として清拭用基剤を含浸可能な構造を有している。
【０００７】
具体的には、本発明のシート基材は、少なくともその表層が親水性繊維を３０〜９０重量％、好ましくは５０〜９０重量％、更に好ましくは６０〜８０重量％含み、疎水性繊維を１０〜７０重量％、好ましくは１０〜５０重量％、更に好ましくは２０〜４０重量％含んでいる。また疎水性繊維として特定の繊維を用いている（該特定の繊維については後述する）。親水性繊維及び疎水性繊維をこのような割合で含み、該疎水性繊維として特定の繊維を用いることによって、本発明のシート基材の風合いが良好になり、清拭時の使用感が向上する。詳細には、親水性繊維の割合が３０重量％未満であると、清拭用基剤の含浸性及び保持性が悪くなってしまい、９０重量％超であると、清拭用基剤を徐放させずらくなる。また、疎水性繊維の割合が１０重量％未満であると、シート基材が適度な剛性（コシ）をもったものとならず清拭時の拭き取り性が低下してしまい、７０重量％超であると、シート基材が固くなり風合いが悪くなってしまう。
【０００８】
本発明のシート基材は、少なくともその表層が親水性繊維及び疎水性繊維を前述の割合で含む不織布からなる。中でも、低密度であり、清拭用基剤が肌に均一展着し、肌感触が良好であり、また製造が容易であることから、該不織布は、スパンレース法で製造された不織布（スパンレース不織布）であることが好ましい。スパンレース不織布は常法に従い、例えばステープルファイバーをカード機にかけてウエブとなし、該ウエブを高圧ジェット水流によって水流交絡させて得られる。
【０００９】
本発明のシート基材は、親水性繊維及び疎水性繊維を前述の割合で含み、該疎水性繊維として特定の繊維を用いていることによって、該シート基材の重量に対して１００〜１０００％、好ましくは２００〜８００％、更に好ましくは２００〜５００％の清拭用基剤を含浸し得る含浸容量を有している。含浸容量が１００％未満では、汚れの洗浄性が十分とならず、１０００％超では、清拭用基剤の保持が容易でなくなり、また清拭用基剤が手にべたつき易くなる。
【００１０】
更に、本発明のシート基材は、親水性繊維及び疎水性繊維を前述の割合で含み、該疎水性繊維として特定の繊維を用いていることによって、清拭用基剤が３００％含浸され４８ｇ／ｃｍ²の荷重が加えられた状態下での該清拭用基剤の放出率が５〜７５％、好ましくは６〜６０％、更に好ましくは７〜５０％となっている。放出率が５％未満では、シート基材から放出される清拭用基剤の量が十分とならず汚れを十分に除去できず、７５％超では逆に汚れが広がってしまう。シート基材から放出された清拭用基剤は、肌の汚れを溶解した後、シート基材に吸い戻される。これによって肌の汚れが除去される。放出率を４８ｇ／ｃｍ²の荷重を加えた条件下で測定する理由は、当該荷重が、人がシートで肌を清拭する際にシートに加わる一般的な荷重であることによる。
【００１１】
放出率は次の方法で測定される。５０ｍｍ×１００ｍｍの大きさのシート基材に、該シート基材の自重に対して清拭用基剤を３００％含浸させる。含浸された清拭用基剤の重量を液量Ａとする。次いでシート基材を５０ｍｍ×５０ｍｍの大きさに二つ折りにして予め重量を測定しておいたクレシア（株）製のキムタオル（商品名）で全体を包む。次に、キムタオルで包んだシート基材の上に、５０ｍｍ×５０ｍｍのアクリル板を載せその上に重りを載せてトータルで１２００ｇの荷重（＝４８ｇ／ｃｍ²）を加える。１分間荷重後、重り及びアクリル板を取り除き、キムタオルの重量を再び測定する。測定されたキムタオルの重量から予め測定したおいたキムタオルの重量を差し引き差を求める。求められた差を、予め測定したおいた前記液量Ａの値で除し、更に１００を乗じることで放出率（％）を算出する。
【００１２】
本発明のシート基材は、その乾燥時（含浸前）におけるバルクソフトネスが流れ方向及び幅方向の何れにおいても好ましくは０．０５〜１Ｎ、更に好ましくは０．０５〜０．７５Ｎ、一層好ましくは０．０５〜０．５Ｎとなっている。バルクソフトネスを斯かる範囲内とし、且つ親水性繊維及び疎水性繊維の割合を前記範囲内とすることで、本発明のシート基材の風合いが一層良好になり、清拭時の使用感が一層向上する。詳細には、バルクソフトネスが０．０５Ｎ未満では、シート基材が柔らかくなり過ぎ清拭時の拭き取り性が低下してしまい、１Ｎ超では、シート基材が固くなり過ぎ感触が悪くなってしまう。また、シート基材の流れ方向及び幅方向の何れにおいてもバルクソフトネスを前記範囲内とすることで、シート基材をどの方向に向けて拭き取りを行っても柔らかな感触となる。ここで、流れ方向とは、本発明のシート基材の表層を構成する不織布の製造時における機械方向を意味し、幅方向とは流れ方向と直交する方向をいう。
【００１３】
バルクソフトネスに関し、本発明のシート基材は、その流れ方向におけるバルクソフトネス値Ｂ_MDと幅方向におけるバルクソフトネス値Ｂ_CDとの値の大小関係に特に制限はないが、Ｂ_MD／Ｂ_CD＝０．９〜１．４、特に１．０〜１．３であると、どの方向、例えば斜め方向に拭き取りを行っても、拭き取り性及び感触が良好となることから好ましい。
【００１４】
本発明のシート基材のバルクソフトネスを前記範囲内とするためには、例えばシート基材の表層をスパンレース不織布から構成する場合、スパンレース不織布製造時の高圧ジェット水流の水圧を低目に設定すればよい。
【００１５】
バルクソフトネスは次の方法で測定される。流れ方向におけるバルクソフトネスは、シート基材を流れ方向へ３０ｍｍ、幅方向へ１５０ｍｍの大きさにカットし矩形状の試験片を得る。この試験片から、その短辺方向（３０ｍｍの方向）を高さ方向とする直径４５ｍｍの円筒を作る。円筒の円周方向の重なり幅は約１０ｍｍとする。重なった部分の上端及び下端をＭＡＸ製ステープラＨＤ−１０Ｄ、針No.１０−１Ｍで固定する。このようにして得られた円筒状の測定サンプルを円筒の高さ方向に圧縮したときの最大荷重を圧縮試験機によって測定し、その値を流れ方向におけるバルクソフトネスの値とする。圧縮試験機はオリエンテック（株）社製ＲＴＡ−１００型（商品名）を用いた。圧縮速度は１０ｍｍ／ｍｉｎとする。一方、幅方向におけるバルクソフトネスは、シート基材を幅方向へ３０ｍｍ、流れ方向へ１５０ｍｍの大きさにカットし矩形状の試験片を採取し、上述と同じ方法で測定する。
【００１６】
本発明のシート基材は、その乾燥時（含浸前）における摩擦係数が流れ方向及び幅方向の何れにおいても好ましくは０．１０〜０．１９、更に好ましくは０．１１〜０．１９、一層好ましくは０．１３〜０．１８となっている。摩擦係数を斯かる範囲内とすることで、本発明のシート基材を肌の清拭に用いる場合に、肌に対する刺激感（チクチク感）が低減し、感触が良好になる。詳細には、摩擦係数が０．１０未満では、摩擦抵抗が小さくなり過ぎ汚れに対する洗浄性が低下してしまい、０．１９超では、摩擦抵抗の増大に起因する刺激感が強くなってしまう。また、シート基材の流れ方向及び幅方向の何れにおいても摩擦係数を前記範囲内とすることで、どの方向に拭き取っても刺激感が少なく感触が良好となる。
【００１７】
摩擦係数に関し、本発明のシート基材は、その流れ方向における摩擦係数μ_MDと幅方向における摩擦係数μ_CDとの値の大小関係に特に制限はないが、μ_MD／μ_CD＝０．７〜１．２、特に０．８〜１．１であると、どの方向、例えば斜め方向に拭き取りを行っても洗浄性が良好で刺激性が低くなることから好ましい。
【００１８】
本発明のシート基材の摩擦係数を前記範囲内とするためには、例えばシート基材の表層をスパンレース不織布から構成する場合、スパンレース不織布製造時の高圧ジェット水流の水圧を適宜調整すればよい。
【００１９】
摩擦係数はＫＥＳ法で測定される。カトーテック（株）製ＫＥＳ−ＳＥ測定機にシート基材をセットし、直径０．５ｍｍのピアノ線を５０ｇｆの接触力の下、速度１ｍｍ／ｓでシート基材の表面を滑らせ表面特性を測定し、摩擦係数μを求め、Ｎ＝３について平均する。ＫＥＳ法の詳細は、川端季雄著、社団法人日本繊維機械学会風合い軽量と規格化研究委員会発行（昭和５５年７月１０日）の「風合いの評価の標準化と解析（第２版）」に詳述されている。
【００２０】
次に、前記疎水性繊維及び前記親水性繊維について説明する。疎水性繊維は、既に述べた通り、ポリアミド系繊維からなるか又は芯がポリエステル系樹脂で鞘がポリアミド系樹脂若しくはポリブチレンテレフタレート（ＰＢＴ）からなる芯鞘型複合繊維からなる。これらの繊維は、太くても柔軟性が高く弾性感が良好なので清拭用シート基材の構成繊維として好適である。疎水性繊維は異形の断面をしていてもよい。疎水性繊維が芯鞘型複合繊維からなる場合、該複合繊維を構成する芯部のポリエステル系樹脂としては、ポリエチレンテレフタレート（ＰＥＴ）が好ましい。また疎水性繊維を構成するポリアミド系樹脂としては、例えばε−カプロラクタムの開環重合により得られる樹脂（ポリアミド６）や、ヘキサメチレンジアミンとアジピン酸との重縮合により得られる樹脂（ポリアミド６６）を用いることができる。疎水性繊維としては、太くても柔軟性が特に高い点から、芯がＰＥＴで鞘がＰＢＴであるＰＥＴ／ＰＢＴ芯鞘型複合繊維を用いることが好ましい。中でも、捲縮率が１０〜１５％のＰＥＴ／ＰＢＴ芯鞘型複合繊維を用いることが、製造性及び拭取性の点で好ましい。疎水性繊維はそのすべてが前述の繊維から構成されていることが最も好ましいが、本発明の効果を損なわない範囲で他の種類の疎水性繊維が少量含まれることは許容される。
【００２１】
疎水性繊維はその繊度が０．５５〜６．６デシテックスであることが好ましく、特にポリアミド系繊維からなる場合には０．９９〜４．４デシテックス、芯鞘型複合繊維からなる場合には１．１〜５．５デシテックスであることが好ましい。繊度が０．５５デシテックス未満では、例えばカード性が低下してシート基材の製造が困難となる場合があり、６．６デシテックス超ではシート基材が固くなり感触が悪くなることがある。この場合、疎水性繊維のすべてが前記範囲の繊度を満たすことがもっとも好ましいが、少なくとも１０重量％以上、特に３０重量％以上の疎水性繊維が前記範囲の繊度を満たせば、本発明の効果は十分に奏される。
【００２２】
疎水性繊維は、その繊維長に特に制限はなく、シート基材の製造方法に応じて適宜適切な長さのものが用いられる。
【００２３】
親水性繊維としては、セルロース、レーヨン、コットン等のセルロース繊維や、疎水性繊維に親水化処理を施した繊維が用いられる。特にセルロース系繊維、とりわけレーヨンを用いることが、良好な肌感触及び保水性の点から好ましい。これらの繊維は一種又は二種以上を組み合わせて用いることができる。
【００２４】
本発明のシート基材は単層でもよく或いは多層の構造でも良い。単層である場合には、シート基材は不織布から構成され、該不織布における親水性繊維と疎水性繊維との割合が前述の通りとなっている。多層である場合には、シート基材の少なくとも一方の表層が不織布から構成され、該不織布における親水性繊維と疎水性繊維との割合が前述の通りとなっている。シート基材における表層以外の部分は不織布でもよく、或いは清拭用基剤を含浸保持し得る構造を有するその他のシート材でもよい。この場合、表層と表層以外の部分とは所定の手段、例えばエンボス加工、バインダー、繊維絡合、縫合などの接合手段によって接合一体化されている。
【００２５】
本発明のシート基材が単層の構造である場合、その坪量は２０〜１２０ｇ／ｍ²、特に３０〜１００ｇ／ｍ²であることが、保形性、柔軟性及び操作性の点から好ましく、その厚みは０．１〜４ｍｍ、特に０．２〜３ｍｍであることが、使い勝手及び携帯性の点から好ましい。厚みは３．７ｇ／ｃｍ²荷重下で測定された値である。
【００２６】
一方、本発明のシート基材が多層の構造である場合、親水性繊維と疎水性繊維との割合が前述の通りである表層の坪量は２０〜１１０ｇ／ｍ²、特に２５〜１００ｇ／ｍ²であることが、保形性、柔軟性及び操作性の点から好ましく、厚みは０．０５〜３．５ｍｍ、特に０．１５〜３．０ｍｍであることが、使い勝手及び携帯性の点から好ましい。前記表層以外の部分の坪量及び厚みは、シート基材全体の坪量及び厚みが、前述した単層構造の場合と同様となるように適宜調整すればよい。
【００２７】
シート基材は、少なくとも、親水性繊維と疎水性繊維との割合が前述の通りである表層における繊維間距離が１０〜５００μｍ、特に１５〜３００μｍであることが、清拭用基剤の含浸性、放出性及び肌への展着性の点から好ましい。また、繊維間距離が小さい場合に起こりがちな、清拭用基剤が油分と水分とに分離することを防止する点からも好ましい。繊維間距離Ｄｐは、以下の方法で測定される。前記表層の厚みをｙ（ｍ）、前記表層の坪量を（ｇ／ｍ²）、構成繊維の繊度をＦ（デシテックス）、構成繊維の直径をｆｄ（μｍ）とすると、繊維間距離ＤｐはＤｐ＝０．０１５×√（Ｆｙ／１．１ａ）−ｆｄで算出される。前記表層の厚みｙは、１００ｍｍ×１００ｍｍの大きさのシート基材に３．７ｇ／ｃｍ²の荷重を加えた条件下にテクロック製のモデルＰＦ−１１を用いて測定する。測定は５枚のシート基材について行い、その平均値を求める。構成繊維の直径ｆｄは走査型電子顕微鏡を用いて撮影された繊維の拡大写真から測定し、サンプル数５の平均値を求める。繊度Ｆは、示差走査熱量計を用いて繊維の種類を特定し、特定された繊維の密度ρ（ｇ／ｍ³）を調べ、Ｆ＝π（ｆｄ／２）²×９０００ρ×１．１から算出する。尚、シート基材が単層の構造である場合には、前記表層の厚み及び坪量は、シート基材全体の厚み及び坪量とそれぞれ読み替える。
【００２８】
シート基材は、少なくとも、親水性繊維と疎水性繊維との割合が前述の通りである表層における密度が、０．０１〜０．２ｇ／ｃｍ³、特に０．０３〜０．１５ｇ／ｃｍ³であることが、清拭用基剤、特にエマルジョン基剤の含浸性、放出性及び展着性が良好になる点から好ましい。密度は、前記表層の坪量及び厚みから算出される。尚、シート基材が単層の構造である場合には、前記密度は、シート基材全体の密度のことである。
【００２９】
本発明のシート基材に含浸される清拭用基剤としては、エマルジョン基剤、水性基剤、油性基剤などが挙げられる。清拭用基剤としてエマルジョン基剤が用いられる場合、該エマルジョン基剤としては、油剤と水とを含有する種々のエマルジョンを用いることができ、Ｗ／Ｏ型及びＯ／Ｗ型の何れのタイプでもよい。エマルジョン基剤の具体例としては、スキンケアクリーム、紫外線防御クリーム、洗浄剤、乳液、メイク落とし剤などが挙げられる。特に、油剤と水と界面活性剤とを含有するエマルジョンであることが、安定性が高く、べたつき感がない点から好ましい。
【００３０】
清拭用基剤としてエマルジョン基剤が用いられる場合、該エマルジョン基剤における油剤の量は、１０〜８０重量％、特に２０〜７０重量％であることが好ましい。水の量は、１０〜８０重量％、特に２０〜７０重量％であることが好ましい。界面活性剤の量は、０．５〜１０重量％、特に０．５〜５重量％であることが好ましい。
【００３１】
油剤としては、流動パラフィン等の炭化水素類、ステアリルアルコール等の高級アルコール類、オレイン酸等の脂肪酸類、イソステアリルオクチルエーテル等のジアルキルエーテル類、ミリスチン酸イソプロピル等の脂肪酸エステル類、脂肪酸トリグリセライド類、低重合鎖状のジメチルポリシロキサン等のシリコーン類等が挙げられる。界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類等の非イオン性界面活性剤、アルキル硫酸塩等の陰イオン性界面活性剤、カルボベタイン等の両性界面活性剤が挙げられる。
【００３２】
エマルジョン基剤には、カラギーナン等の水性増粘剤及びカルナバワックス等の油性増粘剤を含有させることもできる。またエマルジョン基剤がエマルジョン化粧料であるには、化粧料に一般に使用されている溶剤、保湿剤等の各種添加剤を必要に応じて配合することができる。
【００３３】
エマルジョン基剤の粘度は、２５℃で０．２〜４Ｐａ・ｓ、特に０．５〜３Ｐａ・ｓであり、５０℃で０．１〜２Ｐａ・ｓ、特に０．１〜１．２Ｐａ・ｓであることが、シート基材材料への含浸性が良好であることから好ましい。
【００３４】
清拭用基剤は、グラビアコータやダイコータ等の塗布装置を用いて本発明のシート基材に含浸させることができる。また、スプレー塗布後、十分な時間放置することでも含浸させることができる。
【００３５】
【実施例】
以下の例中、特に断らない限り「％」及び「部」はそれぞれ「重量％」及び「重量部」を意味する。
【００３６】
〔実施例１〕
レーヨン繊維（繊度１．６５デシテックス）及びＰＥＴ／ＰＢＴ芯鞘型複合繊維（繊度１．６５デシテックス）をそれぞれ７０％及び３０％の割合で混綿し、カード機にかけてウエブとなした。このウエブを水流交絡させてスパンレース不織布からなるシート基材を得た。坪量は７０ｇ／ｍ²であった。
【００３７】
以下の組成からなるクレンジング用エマルジョン化粧料（Ｗ／Ｏ型エマルジョン）を常法により調製した。得られたエマルジョン化粧料は２５℃及び５０℃における粘度がそれぞれ１．５Ｐａ・ｓ及び０．６Ｐａ・ｓであった。得られたエマルジョン化粧料を、グラビアコータを用いてシート基材に塗布含浸させた。含浸量は、シート基材の自重の３００％であった。
【００３８】
流動パラフィン３０部
メチルシクロポリシロキサン１０部
セチル−１，３−ジブチルエーテル１０部
モノステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン（２０Ｅ．Ｏ．）２部
イソステアリルグリセリルエーテル０．５部
グリセリン５部
キサンタンガム０．５部
パルミチン酸デキストリン３部
ジアルキルリン酸アルミニウム１部
メチルパラベン０．１部
プロピルパラベン０．１部
精製水残部
【００３９】
〔実施例２〕
レーヨン繊維（繊度１．６５デシテックス）及びナイロン（繊度３．３デシテックス）をそれぞれ８０％及び２０％の割合で混綿し、カード機にかけてウエブとなした。このウエブを水流交絡させてスパンレース不織布からなるシート基材を得た。坪量は７０ｇ／ｍ²であった。この後は実施例１と同様にして、エマルジョン化粧料をシート基材に塗布含浸させた。含浸量は、シート基材の自重の３００％であった。
【００４０】
〔比較例１〕
レーヨン繊維（繊度１．６５デシテックス）及びＰＰ／ＰＰ繊維（繊度３．３デシテックス）をそれぞれ７０％及び３０％の割合で混綿し、カード機にかけてウエブとなした。このウエブを水流交絡させてスパンレース不織布からなるシート基材を得た。坪量は７０ｇ／ｍ²であった。この後は実施例１と同様にして、エマルジョン化粧料をシート基材に塗布含浸させた。含浸量は、シート基材の自重の３００％であった。
【００４１】
〔比較例２〕
レーヨン繊維（繊度１．６５デシテックス）及びＰＥＴ／ＰＥ繊維（繊度２．２デシテックス）をそれぞれ６０％及び４０％の割合で混綿し、カード機にかけてウエブとなした。このウエブを水流交絡させてスパンレース不織布からなるシート基材を得た。坪量は６０ｇ／ｍ²であった。この後は実施例１と同様にして、エマルジョン化粧料をシート基材に塗布含浸させた。含浸量は、シート基材の自重の３００％であった。
【００４２】
〔性能評価〕
実施例及び比較例で得られたシート基材について前述の方法で清拭用基剤の含浸容量及び放出率、並びにバルクソフトネス及び摩擦係数を測定し、また以下の方法で感触、エマルジョン基剤の含浸性、及びエマルジョン基剤が含浸されたシート基材の清拭性を評価した。その結果を以下の表１に示す。
【００４３】
〔シート基材の感触〕
シート基材を５人のパネラーに触らせ、その時の感触を下記の基準で評価させ、平均点で判定した。
良好・・・３点
ふつう・・２点
悪い・・・１点
【００４４】
〔エマルジョン基剤の含浸性〕
５ｃｍ×１０ｃｍのシート基材にエマルジョン化粧料を１．１ｇ含浸させた時の含浸しやすさについて、以下の基準に従って評価した。
含浸し易い・・・・○
普通・・・・・・・△
含浸させにくい・・×
【００４５】
〔エマルジョン基剤が含浸されたシート基材の清拭性〕
油性汚れのモデルとしてメイベリン社製メイベリンダイアルマスカラブラックを用いた。このマスカラ約２０ｍｇを、スライドガラス上の半径約２ｃｍの円内に塗布し、一昼夜放置し乾燥させた。次いで白紙の上に対照のスライドガラスを置き、色素計でブランクの色度（Ｅ₀）を求めた。同様にマスカラを塗布したスライドガラスの色度（Ｅ₁）を求めた。エマルジョン基剤を含浸したシート基材を用いてマスカラを１０回拭き取った。再度色度（Ｅ₂）を求め、以下の式に従って清拭性の尺度となる洗浄率（％）を求めた。洗浄率の数値が１００に近いほど清拭性が良好であることを示している。
洗浄率（％）＝（１−（Ｅ₀−Ｅ₂）／（Ｅ₀−Ｅ₁））×１００
【００４６】
【表１】

【００４７】
表１に示す結果から明らかなように、実施例のシート基材（本発明品）は、感触が良好であり、エマルジョン基剤の含浸性も良く、また清拭性にも優れていることが判る。
【００４８】
【発明の効果】
本発明の清拭用シート基材は、柔軟な風合いを有し、使用感が良好なものである。また本発明の清拭用シート基材は、容易に製造することができ経済的である。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an interpersonal wiping sheet substrate used by being impregnated with a wiping base, particularly preferably an emulsion base.
[0002]
[Prior art and problems to be solved by the invention]
JP-A-10-237750 discloses a hydrophilic fiber, a polyester fiber, and a heat-adhesive fiber for the purpose of obtaining a nonwoven fabric for wipers for human beings that has a soft texture and does not feel sticky or rough on the surface. A spunlace nonwoven fabric is described. In this spunlace nonwoven fabric, the hydrophilic fibers are arranged to be exposed to 40 to 60% by weight on the interpersonal contact surface, and 20 to 50% by weight of polyester fibers and 10 to 20% by weight of thermal adhesive fibers are contained. .
[0003]
However, since this spunlace nonwoven fabric uses heat-adhesive fibers that are melted with heat to bond the fibers, irritation (a tingling sensation) is required when wiping the human body, especially the weak parts of the skin. ) Is strong and the texture is not good, and the feeling of use is not good because the balance between moderate elasticity and wiping is not balanced.
[0004]
Accordingly, it is an object of the present invention to provide a wiping sheet base material that has a soft texture, good usability, and can be easily manufactured.
[0005]
[Means for Solving the Problems]
The present invention is a sheet substrate for wiping used by being impregnated with a wiping base, and at least its surface layer contains 30 to 90% by weight of hydrophilic fibers and 10 to 70% by weight of hydrophobic fibers. The hydrophobic fiber is made of a non-woven fabric, and the hydrophobic fiber is made of a polyamide-based fiber or a core-sheath type composite fiber whose core is made of a polyester-based resin and whose sheath is made of a polyamide-based resin or polybutylene terephthalate. The wiping under the condition that the wiping base can be impregnated with 100 to 1000% of the weight of the sheet base material and the wiping base is impregnated with 300% and a load of 48 g / cm ² is applied. The object is achieved by providing a wiping sheet base material having a base release rate of 5 to 75%.
[0006]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, the present invention will be described based on preferred embodiments thereof. The wiping sheet substrate of the present invention (hereinafter also simply referred to as sheet substrate) is impregnated with a wiping base, preferably an emulsion base, and is suitably used for interpersonal wiping. The surface layer is comprised from the nonwoven fabric which contained the hydrophilic fiber and the hydrophobic fiber in the specific ratio. The sheet base material of the present invention has a structure that can be impregnated with a wiping base as a whole.
[0007]
Specifically, at least the surface layer of the sheet substrate of the present invention contains 30 to 90% by weight, preferably 50 to 90% by weight, more preferably 60 to 80% by weight of hydrophilic fibers, and 10 hydrophobic fibers. -70 wt%, preferably 10-50 wt%, more preferably 20-40 wt%. Further, specific fibers are used as the hydrophobic fibers (the specific fibers will be described later). By including a hydrophilic fiber and a hydrophobic fiber in such a ratio and using a specific fiber as the hydrophobic fiber, the texture of the sheet base material of the present invention is improved, and the feeling of use at the time of wiping is improved. . Specifically, if the ratio of the hydrophilic fiber is less than 30% by weight, the impregnating property and retention of the wiping base deteriorate, and if it exceeds 90% by weight, the wiping base is gradually reduced. It becomes difficult to let go. Further, if the proportion of the hydrophobic fiber is less than 10% by weight, the sheet base material does not have an appropriate rigidity (roughness), and the wiping property at the time of wiping is deteriorated, exceeding 70% by weight. When it exists, a sheet base material will become hard and a texture will worsen.
[0008]
The sheet | seat base material of this invention consists of a nonwoven fabric in which the surface layer contains a hydrophilic fiber and a hydrophobic fiber in the above-mentioned ratio at least. Among them, the nonwoven fabric is a non-woven fabric (spun lace) produced by the spunlace method because it has a low density, the wiping base spreads uniformly on the skin, has a good skin feel, and is easy to produce. A lace nonwoven fabric is preferable. The spunlace nonwoven fabric can be obtained by a conventional method, for example, by forming staple webs on a card machine to form a web and hydroentangling the web with a high-pressure jet water stream.
[0009]
The sheet base material of the present invention contains the hydrophilic fiber and the hydrophobic fiber in the above-mentioned proportions, and by using a specific fiber as the hydrophobic fiber, the sheet base material is 100 to 1000% based on the weight of the sheet base material. , Preferably 200-800%, more preferably 200-500% of the wiping base. If the impregnation capacity is less than 100%, the dirt cleaning property is not sufficient, and if it exceeds 1000%, it becomes difficult to hold the wiping base, and the wiping base becomes sticky to the hand.
[0010]
Furthermore, the sheet base material of the present invention contains hydrophilic fibers and hydrophobic fibers in the above-mentioned proportions, and by using specific fibers as the hydrophobic fibers, the wiping base is impregnated with 300% 48 g The release rate of the wiping base under a load of / cm ² is 5 to 75%, preferably 6 to 60%, and more preferably 7 to 50%. If the release rate is less than 5%, the amount of the wiping base released from the sheet substrate is not sufficient, and the stain cannot be removed sufficiently. If it exceeds 75%, the stain spreads. The wiping base released from the sheet base material is sucked back into the sheet base material after dissolving the dirt on the skin. This removes dirt on the skin. The reason why the release rate is measured under a condition where a load of 48 g / cm ² is applied is that the load is a general load applied to the sheet when a person wipes the skin with the sheet.
[0011]
The release rate is measured by the following method. A sheet base material having a size of 50 mm × 100 mm is impregnated with 300% of a wiping base with respect to its own weight. The weight of the impregnated wiping base is defined as liquid amount A. Next, the sheet base material is folded in half to a size of 50 mm × 50 mm, and the whole is wrapped with Kim Towel (trade name) manufactured by Crecia Co., Ltd. whose weight has been measured in advance. Next, a 50 mm × 50 mm acrylic plate is placed on the sheet base material wrapped with Kim towel, and a weight is placed thereon, and a total load of 1200 g (= 48 g / cm ² ) is applied. After loading for 1 minute, the weight and acrylic board are removed and the weight of the Kim towel is measured again. Subtract the pre-measured weight of kim towel from the measured weight of kim towel. The calculated difference is divided by the previously measured value of the liquid amount A and multiplied by 100 to calculate the release rate (%).
[0012]
In the sheet base material of the present invention, the bulk softness during drying (before impregnation) is preferably 0.05 to 1N, more preferably 0.05 to 0.75N, and even more preferably in both the flow direction and the width direction. Is 0.05 to 0.5N. By making the bulk softness within such a range and the ratio of the hydrophilic fiber and the hydrophobic fiber within the above range, the texture of the sheet base material of the present invention becomes better, and the feeling of use at the time of wiping is improved. Further improvement. Specifically, if the bulk softness is less than 0.05N, the sheet base material becomes too soft and the wiping property at the time of wiping deteriorates. If it exceeds 1N, the sheet base material becomes too hard and the feel becomes poor. . Further, by setting the bulk softness within the above range in both the flow direction and the width direction of the sheet base material, a soft feel can be obtained no matter which direction the sheet base material is wiped. Here, the flow direction means the machine direction during the production of the nonwoven fabric constituting the surface layer of the sheet substrate of the present invention, and the width direction means a direction orthogonal to the flow direction.
[0013]
Regarding the bulk softness, the sheet base material of the present invention is not particularly limited in the magnitude relationship between the bulk softness value B _MD in the flow direction and the bulk softness value B _CD in the width direction, but B _MD / B _CD = 0.9 to 1.4, particularly 1.0 to 1.3 is preferable because the wiping property and feel are good regardless of the direction, for example, the oblique direction.
[0014]
In order to make the bulk softness of the sheet base material of the present invention within the above range, for example, when the surface layer of the sheet base material is composed of a spunlace nonwoven fabric, the water pressure of the high-pressure jet water flow during the production of the spunlace nonwoven fabric is low. You only have to set it.
[0015]
Bulk softness is measured by the following method. Bulk softness in the flow direction is obtained by cutting the sheet substrate into a size of 30 mm in the flow direction and 150 mm in the width direction to obtain a rectangular test piece. From this test piece, a cylinder with a diameter of 45 mm is formed with the short side direction (30 mm direction) as the height direction. The overlapping width of the cylinder in the circumferential direction is about 10 mm. The upper and lower ends of the overlapped portion are fixed with a MAX stapler HD-10D and needle No. 10-1M. The maximum load when the cylindrical measurement sample thus obtained is compressed in the height direction of the cylinder is measured by a compression tester, and the value is taken as the value of bulk softness in the flow direction. RTA-100 type (trade name) manufactured by Orientech Co., Ltd. was used as the compression tester. The compression speed is 10 mm / min. On the other hand, the bulk softness in the width direction is measured by the same method as described above by cutting the sheet base material into a size of 30 mm in the width direction and 150 mm in the flow direction, collecting a rectangular test piece.
[0016]
The sheet base material of the present invention preferably has a coefficient of friction at the time of drying (before impregnation) in either the flow direction or the width direction, preferably 0.10 to 0.19, more preferably 0.11 to 0.19. Preferably it is 0.13-0.18. By setting the coefficient of friction within such a range, when the sheet base material of the present invention is used for wiping the skin, the feeling of irritation to the skin (tackiness) is reduced and the feel is improved. Specifically, if the friction coefficient is less than 0.10, the frictional resistance is too small and the cleaning performance against dirt is reduced, and if it exceeds 0.19, the irritation caused by the increase in the frictional resistance becomes strong. Further, by setting the coefficient of friction within the above range in both the flow direction and the width direction of the sheet base material, there is little irritation and good touch regardless of which direction is wiped.
[0017]
Regarding the friction coefficient, the sheet base material of the present invention is not particularly limited in the magnitude relationship between the friction coefficient μ _MD in the flow direction and the friction coefficient μ _CD in the width direction, but μ _MD / μ _CD = 0.7 -1.2, especially 0.8-1.1, is preferable because wiping in any direction, for example, an oblique direction, results in good cleanability and low irritation.
[0018]
In order to set the friction coefficient of the sheet base material of the present invention within the above range, for example, when the surface layer of the sheet base material is composed of a spunlace nonwoven fabric, the water pressure of the high-pressure jet water flow at the time of manufacturing the spunlace nonwoven fabric is appropriately adjusted. Good.
[0019]
The coefficient of friction is measured by the KES method. Set the sheet base material on the KES-SE measuring machine manufactured by Kato Tech Co., Ltd., and slide the surface of the sheet base material at a speed of 1 mm / s on a piano wire with a diameter of 0.5 mm under a contact force of 50 gf. Measure and determine the coefficient of friction μ and average for N = 3. Details of the KES method can be found in “Standardization and analysis of texture evaluation (2nd edition)” published by Tokio Kawabata, Japan Textile Machinery Society, Texture Lightness and Standardization Research Committee (July 10, 1980) It has been detailed.
[0020]
Next, the hydrophobic fiber and the hydrophilic fiber will be described. As described above, the hydrophobic fiber is made of a polyamide-based fiber or a core-sheath type composite fiber having a core made of a polyester resin and a sheath made of a polyamide resin or polybutylene terephthalate (PBT). These fibers are suitable as constituent fibers of the wiping sheet base material because they are thick and have high flexibility and good elasticity. The hydrophobic fiber may have an irregular cross section. When the hydrophobic fiber is composed of a core-sheath type composite fiber, polyethylene terephthalate (PET) is preferable as the polyester resin of the core part constituting the composite fiber. Examples of the polyamide resin constituting the hydrophobic fiber include a resin (polyamide 6) obtained by ring-opening polymerization of ε-caprolactam and a resin (polyamide 66) obtained by polycondensation of hexamethylenediamine and adipic acid. Can be used. As the hydrophobic fiber, it is preferable to use a PET / PBT core-sheath type composite fiber having a core PET and a sheath PBT because it is thick and has a particularly high flexibility. Among these, the use of a PET / PBT core-sheath composite fiber having a crimp rate of 10 to 15% is preferable in terms of manufacturability and wiping properties. It is most preferable that all of the hydrophobic fibers are composed of the above-mentioned fibers, but it is permissible to contain a small amount of other types of hydrophobic fibers as long as the effects of the present invention are not impaired.
[0021]
The hydrophobic fiber preferably has a fineness of 0.55 to 6.6 dtex, particularly 0.99 to 4.4 dtex when it is made of polyamide fiber, and 1 when it is made of core-sheath type composite fiber. .1 to 5.5 dtex is preferable. If the fineness is less than 0.55 dtex, for example, card properties may be deteriorated and it may be difficult to produce a sheet substrate, and if it exceeds 6.6 dtex, the sheet substrate may become hard and feel may deteriorate. In this case, it is most preferable that all of the hydrophobic fibers satisfy the fineness in the above range. However, if at least 10% by weight, particularly 30% by weight or more of the hydrophobic fibers satisfy the fineness in the above range, the effect of the present invention is Played well.
[0022]
The fiber length of the hydrophobic fiber is not particularly limited, and an appropriate length is used depending on the method for producing the sheet base material.
[0023]
Examples of hydrophilic fibers include cellulose fibers such as cellulose, rayon, and cotton, and fibers obtained by subjecting hydrophobic fibers to a hydrophilic treatment. In particular, it is preferable to use cellulosic fibers, especially rayon, from the viewpoint of good skin feel and water retention. These fibers can be used alone or in combination of two or more.
[0024]
The sheet substrate of the present invention may be a single layer or a multilayer structure. In the case of a single layer, the sheet base material is composed of a non-woven fabric, and the ratio of hydrophilic fibers to hydrophobic fibers in the non-woven fabric is as described above. In the case of a multilayer, at least one surface layer of the sheet base material is composed of a nonwoven fabric, and the ratio of the hydrophilic fibers to the hydrophobic fibers in the nonwoven fabric is as described above. The portion other than the surface layer in the sheet base material may be a non-woven fabric, or may be another sheet material having a structure capable of impregnating and holding a wiping base. In this case, the surface layer and the portion other than the surface layer are joined and integrated by a predetermined means, for example, a joining means such as embossing, binder, fiber entanglement, and stitching.
[0025]
When the sheet base material of the present invention has a single layer structure, the basis weight thereof is 20 to 120 g / m ² , particularly 30 to 100 g / m ² , from the viewpoint of shape retention, flexibility and operability. The thickness is preferably 0.1 to 4 mm, particularly preferably 0.2 to 3 mm, from the viewpoint of ease of use and portability. The thickness is a value measured under a load of 3.7 g / cm ² .
[0026]
On the other hand, when the sheet base material of the present invention has a multilayer structure, the basis weight of the surface layer in which the ratio of the hydrophilic fiber to the hydrophobic fiber is as described above is 20 to 110 g / m ² , particularly 25 to 100 g / m. ² is preferable from the viewpoint of shape retention, flexibility and operability, and the thickness is 0.05 to 3.5 mm, particularly 0.15 to 3.0 mm from the viewpoint of usability and portability. preferable. What is necessary is just to adjust suitably the basic weight and thickness of parts other than the said surface layer so that the basic weight and thickness of the whole sheet | seat base material may become the same as that of the case of the single layer structure mentioned above.
[0027]
The sheet base material has at least a fiber-to-fiber distance of 10 to 500 μm, particularly 15 to 300 μm in the surface layer where the ratio of the hydrophilic fiber and the hydrophobic fiber is as described above. From the viewpoint of release properties and spreadability to the skin, it is preferable. Moreover, it is preferable also from the point which prevents that the base for wiping which tends to occur when the distance between fibers is small is separated into oil and moisture. The interfiber distance Dp is measured by the following method. When the thickness of the surface layer is y (m), the basis weight of the surface layer is (g / m ² ), the fineness of the constituent fibers is F (decitex), and the diameter of the constituent fibers is fd (μm), the interfiber distance Dp is Dp = 0.015 × √ (Fy / 1.1a) −fd. The thickness y of the surface layer is measured using a model PF-11 manufactured by Teclock under the condition that a load of 3.7 g / cm ² is applied to a sheet base material having a size of 100 mm × 100 mm. The measurement is performed on five sheet base materials, and the average value is obtained. The diameter fd of the constituent fiber is measured from an enlarged photograph of the fiber taken using a scanning electron microscope, and an average value of 5 samples is obtained. The fineness F is determined by specifying the type of fiber using a differential scanning calorimeter, examining the density ρ (g / m ³ ) of the specified fiber, and from F = π (fd / 2) ² × 9000ρ × 1.1. calculate. In addition, when a sheet | seat base material is a single layer structure, the thickness and basic weight of the said surface layer are read as the thickness and basic weight of the whole sheet base material, respectively.
[0028]
The sheet base material has a density of 0.01 to 0.2 g / cm ³ , particularly 0.03 to 0.15 g / cm ³ , at least in the surface layer in which the ratio of hydrophilic fibers to hydrophobic fibers is as described above. It is preferable from the viewpoint that the impregnation property, the release property and the spread property of the wiping base, particularly the emulsion base are improved. The density is calculated from the basis weight and thickness of the surface layer. When the sheet substrate has a single layer structure, the density is the density of the entire sheet substrate.
[0029]
Examples of the wiping base impregnated in the sheet base material of the present invention include an emulsion base, an aqueous base, and an oil base. When an emulsion base is used as the wiping base, various emulsions containing an oil and water can be used as the emulsion base, and any type of W / O type and O / W type can be used. But you can. Specific examples of the emulsion base include skin care creams, UV protection creams, cleaning agents, emulsions and makeup removers. In particular, an emulsion containing an oil agent, water and a surfactant is preferable from the viewpoint of high stability and no stickiness.
[0030]
When an emulsion base is used as the wiping base, the amount of the oil in the emulsion base is preferably 10 to 80% by weight, particularly 20 to 70% by weight. The amount of water is preferably 10 to 80% by weight, particularly 20 to 70% by weight. The amount of the surfactant is preferably 0.5 to 10% by weight, particularly 0.5 to 5% by weight.
[0031]
Oils include hydrocarbons such as liquid paraffin, higher alcohols such as stearyl alcohol, fatty acids such as oleic acid, dialkyl ethers such as isostearyl octyl ether, fatty acid esters such as isopropyl myristate, fatty acid triglycerides, Examples include silicones such as low polymerized chain dimethylpolysiloxane. Examples of the surfactant include nonionic surfactants such as polyoxyethylene alkyl ethers, anionic surfactants such as alkyl sulfates, and amphoteric surfactants such as carbobetaine.
[0032]
The emulsion base may contain an aqueous thickener such as carrageenan and an oily thickener such as carnauba wax. In addition, when the emulsion base is an emulsion cosmetic, various additives such as solvents and humectants generally used in cosmetics can be blended as necessary.
[0033]
The viscosity of the emulsion base is 0.2 to 4 Pa · s, particularly 0.5 to 3 Pa · s at 25 ° C., and 0.1 to 2 Pa · s, particularly 0.1 to 1.2 Pa · s, at 50 ° C. It is preferable that the sheet base material has good impregnation properties.
[0034]
The wiping base can be impregnated into the sheet substrate of the present invention using a coating apparatus such as a gravure coater or a die coater. Further, it can be impregnated by leaving it for a sufficient time after spray coating.
[0035]
【Example】
In the following examples, “%” and “part” mean “% by weight” and “part by weight” unless otherwise specified.
[0036]
[Example 1]
Rayon fibers (fineness: 1.65 dtex) and PET / PBT core-sheath type composite fibers (fineness: 1.65 dtex) were blended at a ratio of 70% and 30%, respectively, and a web was applied to a card machine. This web was hydroentangled to obtain a sheet substrate made of spunlace nonwoven fabric. The basis weight was 70 g / m ² .
[0037]
A cleansing emulsion cosmetic (W / O emulsion) having the following composition was prepared by a conventional method. The obtained emulsion cosmetics had viscosities of 1.5 Pa · s and 0.6 Pa · s at 25 ° C. and 50 ° C., respectively. The obtained emulsion cosmetic was applied and impregnated on a sheet substrate using a gravure coater. The amount of impregnation was 300% of the weight of the sheet base material.
[0038]
Liquid paraffin 30 parts Methylcyclopolysiloxane 10 parts Cetyl-1,3-dibutyl ether 10 parts Monostearic acid polyoxyethylene sorbitan (20 EO) 2 parts Isostearyl glyceryl ether 0.5 parts Glycerin 5 parts Xanthan gum 0.5 Part dextrin palmitate 3 parts aluminum dialkyl phosphate 1 part methyl paraben 0.1 part propyl paraben 0.1 part purified water remainder
[Example 2]
Rayon fibers (fineness: 1.65 dtex) and nylon (fineness: 3.3 dtex) were blended at a ratio of 80% and 20%, respectively, and applied to a card machine to form a web. This web was hydroentangled to obtain a sheet substrate made of spunlace nonwoven fabric. The basis weight was 70 g / m ² . Thereafter, in the same manner as in Example 1, the emulsion cosmetic was coated and impregnated on the sheet base material. The amount of impregnation was 300% of the weight of the sheet base material.
[0040]
[Comparative Example 1]
Rayon fibers (fineness: 1.65 dtex) and PP / PP fibers (fineness: 3.3 dtex) were blended at a ratio of 70% and 30%, respectively, and the mixture was applied to a card machine to form a web. This web was hydroentangled to obtain a sheet substrate made of spunlace nonwoven fabric. The basis weight was 70 g / m ² . Thereafter, in the same manner as in Example 1, the emulsion cosmetic was coated and impregnated on the sheet base material. The amount of impregnation was 300% of the weight of the sheet base material.
[0041]
[Comparative Example 2]
Rayon fibers (fineness: 1.65 dtex) and PET / PE fibers (fineness: 2.2 dtex) were blended at a ratio of 60% and 40%, respectively, and applied to a card machine to form a web. This web was hydroentangled to obtain a sheet substrate made of spunlace nonwoven fabric. The basis weight was 60 g / m ² . Thereafter, in the same manner as in Example 1, the emulsion cosmetic was coated and impregnated on the sheet base material. The amount of impregnation was 300% of the weight of the sheet base material.
[0042]
[Performance evaluation]
The sheet base materials obtained in the examples and comparative examples were measured for the wiping base impregnation capacity and release rate, bulk softness and coefficient of friction by the above-mentioned methods. And the wiping property of the sheet base material impregnated with the emulsion base was evaluated. The results are shown in Table 1 below.
[0043]
[Feel of sheet base material]
The sheet substrate was touched by five panelists, and the touch at that time was evaluated according to the following criteria, and the average score was determined.
Good: 3 points are normal ... 2 points are bad: 1 point [0044]
[Impregnation of emulsion base]
The ease of impregnation when 1.1 g of emulsion cosmetic was impregnated on a sheet base of 5 cm × 10 cm was evaluated according to the following criteria.
Easy to impregnate ...
Normal ...
Difficult to impregnate ...
[0045]
[Cleaning properties of sheet base material impregnated with emulsion base]
Maybelline dial mascara black made by Maybelline was used as a model of oily soil. About 20 mg of this mascara was applied in a circle with a radius of about 2 cm on a slide glass and left to dry overnight. Then, a control slide glass was placed on the white paper, and the chromaticity (E ₀ ) of the blank was determined with a dye meter. Similarly, the chromaticity (E ₁ ) of the slide glass coated with mascara was determined. The mascara was wiped off 10 times using a sheet substrate impregnated with the emulsion base. The chromaticity (E ₂ ) was determined again, and the cleaning rate (%) serving as a wiping measure was determined according to the following formula. The closer the value of the cleaning rate is to 100, the better the wiping property.
Cleaning rate (%) = (1− (E ₀ −E ₂ ) / (E ₀ −E ₁ )) × 100
[0046]
[Table 1]

[0047]
As is clear from the results shown in Table 1, the sheet base material of the example (product of the present invention) has good touch, good impregnation of the emulsion base, and excellent wiping property. I understand.
[0048]
【The invention's effect】
The sheet substrate for wiping of the present invention has a soft texture and a good feeling of use. Moreover, the sheet | seat base material for wiping of this invention can be manufactured easily and is economical.

Claims

A wiping sheet base material used by being impregnated with a wiping base, wherein at least a surface layer thereof comprises a nonwoven fabric containing 30 to 90% by weight of hydrophilic fibers and 10 to 70% by weight of hydrophobic fibers, The hydrophobic fiber is made of a polyamide-based fiber or a core-sheath type composite fiber having a polyester-based core and a sheath made of a polyamide-based resin or polybutylene terephthalate, and the sheet base is the wiping base Of the wiping base under the condition that the wiping base is impregnated with 300% and a load of 48 g / cm ² is applied. A sheet substrate for wiping having a release rate of 5 to 75%.

The wiping sheet base material according to claim 1, wherein the hydrophobic fiber has a fineness of 0.55 to 6.6 dtex.

The wiping sheet base material according to claim 1 or 2, wherein the hydrophobic fiber comprises a core-sheath type composite fiber having a core made of polyethylene terephthalate and a sheath made of polybutylene terephthalate.

The wiping sheet base material according to any one of claims 1 to 3, wherein the wiping base comprises an emulsion base, and the non-woven fabric comprises a spunlace nonwoven fabric.

The bulk softness in the flow direction and the width direction are both 0.05 to 1 N, and the friction coefficients in the flow direction and the width direction are both 0.10 to 0.19. Sheet substrate for wiping.