JP3786949B2 - キャップおよび飲料入り閉止装置 - Google Patents

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Description

本発明は、容器口部を閉止するキャップ、およびこのキャップを用いた飲料入り閉止装置に関する。
従来、容器口部を閉止するキャップとしては、天板部とその周縁から垂下した筒部とからなる金属製のキャップ本体と、天板部内面に設けられたライナーとを備えたものがある。
この種のキャップとしては、筒部の上部にナール部が形成され、このナール部の凹部に排気孔が形成されたものがある(例えば、特許文献1を参照)。
上記キャップを容器口部に装着するには、装着前キャップを容器口部に被せ、キャップ装着装置のネジ部形成ローラで筒部を内方に押圧することによって、筒部にネジ部を形成する。
一般に、キャップをいったん開栓した後に再度閉栓(以下、再栓という)した場合などには、内容液の発酵などにより容器内圧が高くなることがある。この場合には、キャップが内圧により内側から上方に押され、開栓時に容器から外れやすくなる。
上記キャップでは、排気孔が形成されているため、キャップ開栓時に、容器内のガスを排気孔からスムーズにキャップの外部に排出することができる。
特公昭56−30266号公報
しかしながら、上記従来のキャップでは、前記ナール部に形成された排気孔の長さによっては、使用者がキャップを把持し回転させる際に、手指が排気孔の縁部に当たり、使用者が違和感を覚えることがあった。
また、キャップを容器口部に装着する際には、ネジ部形成の際に筒部に加えられる押圧力によって、筒部がナール部で変形することがあった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、再栓時に容器内圧が過度に上昇するのを防ぐことができ、かつ使用者が違和感を覚えることがなく、しかも筒部の変形を防ぐことができるキャップおよび飲料入り閉止装置を提供することを目的とする。
本発明のキャップは、天板部とその周縁から垂下した筒部とを有する金属製のキャップ本体を備え、前記筒部に、ネジ部が形成されたキャップであって、前記筒部に、ナール部と、非ナール部とが周方向に並んで形成され、前記ナール部が、周方向に間隔をおいて形成された複数のナール凹部を有し、前記非ナール部の少なくとも1つには、周方向長さが前記ナール凹部より長い非ナール部排気孔が形成され、該非ナール部排気孔の下縁部の外径が、その上縁部の外径より小さく、前記筒部には、前記非ナール部排気孔の下方に、外方に突出する突出部分である太径部分が形成され、該太径部分の外径は前記上縁部の外径より大きくされていることを特徴とする。
前記太径部分は、断面略円弧状に形成することができる。
前記上縁部と、前記太径部分との高低差は、1.5mm以下とすることができる。
前記キャップ本体は、引張強度が205N/mm 以上である金属からなることが好ましい。
本発明の飲料入り閉止装置は、容器と、その口部に装着されるキャップとを備えた閉止装置内に飲料が充填された飲料入り閉止装置であって、前記キャップが、前述のものであることを特徴とする。
前記飲料は、発酵基質となる有機物を含むものであってよい。
本発明のキャップは、次の効果を奏する。
(1)キャップをいったん開栓した後に再栓した場合などには、内容液の発酵などにより容器内圧が高くなることがある。
本発明のキャップでは、非ナール部に長い排気孔が形成されているので、容器内圧が高くなると、非ナール部排気孔の隙間が広がるように筒部が変形し、キャップと容器との間に生じた隙間から容器内のガスが排出され、排気孔を通して外部に放出される。
従って、容器内圧が過度に上昇するのを防ぐことができる。
また、開栓時に容器内圧によりキャップが外れる、いわゆるキャップ飛びを未然に防ぐことができる。
(2)本発明のキャップでは、前記長い排気孔は非ナール部に形成されているので、この排気孔の上縁部が、他の部分(下縁部を含む部分)から大きく外方に張り出した状態となることがない。
このため、使用者がキャップを把持し回転させる際に、手指がこの排気孔の上縁部に触れることが起こりにくい。
従って、使用者の手指が傷つけられるのを防ぐことができ、安全性を高めることができる。また、使用者が違和感を覚えることもない。
これに対し、長い排気孔をナール部に形成したキャップでは、使用者がキャップを把持し回転させる際に手指の一部がナール部の凹部に入り込んで排気孔の上縁部に触れることが起こりやすい。
(3)非ナール部排気孔の下縁部の外径が上縁部の外径以下であり、かつ下縁部の下方に、外径が上縁部の外径以上である太径部分が形成された構成によれば、使用者がキャップを把持し回転させる際に、手指が上縁部および下縁部に触れにくくなる。
従って、使用者の手指が傷つけられるのを防ぐことができ、安全性をさらに高めることができる。
(4)筒部にネジ部を形成する際には、キャップ装着装置によって筒部が内方に押圧される。
本発明のキャップでは、前記長い排気孔は非ナール部に形成されているので、ネジ部を形成する際に、下縁部を含む部分が内方へ変位する変形が起こりにくい。
このため、上縁部が、他の部分から大きく外方に張り出した状態となるのを防ぐことができる。
従って、使用者の手指が傷つけられるのを防ぐことができ、安全性を高めることができる。
これに対し、長い排気孔をナール部に形成したキャップでは、ネジ部を形成する際に筒部に加えられる押圧力によってナール部の凹部がさらに内方に変位する変形が起こりやすい。
この場合には、排気孔の下縁部を含む部分が内方に変位するため、上縁部が他の部分から大きく外方に張り出した状態となり、使用者がキャップを把持する際に手指の一部が上縁部に触れることが起こりやすくなる。
図1〜図4は、本発明のキャップの一例を用いた閉止装置を示すもので、ここに示す閉止装置は、容器30と、その口部31に装着されるキャップ1とから構成されている。
容器30は、アルミニウム、アルミニウム合金、スチールなどの金属からなり、容器口部31の開口端部31aは外方に湾曲した形状となっている。
なお、容器としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)などの合成樹脂や、ガラスからなるものを使用することもできる。
キャップ1は、円形の天板部2とその周縁から垂下した筒部3とからなるキャップ本体4と、天板部2内面に設けられたライナー5とを備えている。
筒部3は、水平スコア6(弱化ライン)によって、水平スコア6より上部の主部8と、ブリッジ7によって主部8の下端に連結されたタンパーエビデンスリング部9(TEリング部9)とに区画されている。
筒部3には、キャップ1を容器口部31に装着する際にネジ部10が形成される。ネジ部10は、容器口部31の雄ネジ32に沿う形状となるように形成される。
TEリング部9の下部は、容器口部31の膨出段部33に沿って内方に湾曲した裾部11とされ、開栓時に膨出段部33に係止するようになっている。
図1および図4に示すように、筒部3の上部には、ナール部15が形成されている。
ナール部15は、キャップ1を把持して回転させる際の滑り止めを目的として形成されたもので、周方向に間隔をおいて形成された複数のナール凹部12と、隣り合うナール凹部12の間の部分である非形成部19とからなる。
十分な滑り止め効果を得るには、ナール凹部12の底部12aのキャップ軸方向長さは、1.5mm以上(好ましくは2mm以上)とするのが好適である。
ナール凹部12は、ほぼ一定の高さ位置に、一定間隔毎に形成するのが好ましい。
ナール部15は、筒部3の外周の一部に相当するナール形成領域13に形成されている。
各ナール凹部12の最上部には、キャップ本体4内のガスを外部に排出するナール部排気孔16(第1の排気孔)が形成されている。
ナール部排気孔16は、周方向に延びるスリット状とするのが好ましい。
ナール部排気孔16の周方向の長さ(図1に示す長さA)は、例えば1〜4mmとすることができる。この長さAは、ナール凹部12の周方向の長さに相当する。
図4に示すように、ナール部排気孔16の下縁部16aは、上縁部16bよりも内方に位置している。
図1に示すように、ナール形成領域13以外の領域、すなわち筒部3の外周の他部に相当する領域14には、ナール凹部12が形成されていない。
この領域14(以下、非ナール形成領域14という)において、ナール凹部12とほぼ同じ高さの部分、すなわちナール凹部12bとナール凹部12cとの間に相当する部分を非ナール部18と呼ぶ。
非ナール部18は、ナール部15における非形成部19(隣り合うナール凹部12、12の間に相当する部分)に比べ周方向に長くされている。非ナール部18は、ナール部15と周方向に並ぶ位置に形成される。
図1および図3に示すように、キャップ1では、非ナール部18に、非ナール部排気孔17(第2の排気孔)が形成されている。
非ナール部排気孔17は、周方向に延びるスリット状とするのが好ましい。図示例では、非ナール部排気孔17は、ナール部排気孔16とほぼ同じ高さに形成されている。
非ナール部排気孔17の数は1または2以上とすることができる。図示例では非ナール部排気孔17の数は1つとされている。
図1に示すように、非ナール部排気孔17は、ナール部排気孔16に比べて周方向に長く形成されている。すなわち、非ナール部排気孔17の長さ(図1に示す長さB)は、ナール部排気孔16の長さAより大きくなっている。
非ナール部排気孔17は、短すぎれば容器内圧を低減する効果が不十分となり、長すぎれば密封性が低下する。
このため、非ナール部排気孔17の長さBは、筒部3の外周長さに対し5〜15%(好ましくは6〜13%)とするのが好ましい。長さBは、例えば5〜20mm(好ましくは8〜15mm)とするのが好適である。
長さBを上記範囲とすることによって、容器内圧が過度に上昇するのを防ぐことができ、しかも十分な密封性を得ることができる。
長さBは、容器30の内圧が70〜150psi(0.48〜1.03MPa)(ゲージ圧。以下同様)となったときに容器30内のガスが外部に排出されるように設定することもできる。
図3に示すように、非ナール部排気孔17の下縁部17aの外径は、上縁部17bの外径以下であることが好ましい。図示例では、下縁部17aの外径は上縁部17bの外径より小さくなっている。
筒部3には、下縁部17aの下方に、外方に環状に突出した太径部分20が形成されている。太径部分20の外径は、上縁部17bの外径以上であることが好ましい。
非ナール部排気孔17の上縁部17bと、太径部分20との高低差(図3に示す高低差C)は、1.5mm以下(好ましくは1mm以下)が好適である。
キャップ本体4は、アルミニウム、アルミニウム合金、スチールなどの金属からなることが好ましい。
特に、キャップ本体4の内径が35〜40mmであり、厚さが0.2〜0.3mmである場合には、キャップ本体4に用いられる材料は、引張強度(JIS Z 2241に準拠)が200N/mm以上(好ましくは205N/mm以上)であることが好ましい。この引張強度は、250N/mm以下であることが好ましい。
この材料を用いることによって、容器30の内圧が高くなったときに、筒部3が、排気孔17の隙間が広がるように変形しやすくなり、容器30内のガスがスムーズに排出されるようになる。さらには、内圧が高くない通常の使用時には十分な密封性が得られる。
ライナー5には、ポリプロピレンとゴムをブレンドしたもの、ポリエチレン、EVA(エチレン酢酸ビニル共重合体)などの比較的軟質の合成樹脂材料が使用できる。
図5は、容器口部31に装着する前の状態である装着前キャップ1aを示すものである。
装着前キャップ1aでは、非ナール部排気孔17の上縁部17bの直上に相当する部分である直上部分22は、キャップ軸方向に沿って、断面がほぼ直線状となるように形成するのが好ましい。
直上部分22は、連結部分21(天板部2と筒部3を連結する湾曲部分)と上縁部17bとの間の部分である。
直上部分22を断面直線状に形成することによって、装着前キャップ1aを成形する際に、直上部分22が内方に変形するのを防ぐことができる。
装着前キャップ1aにおける連結部分21は、曲率半径Rが1.5mm以下(好ましくは1.3mm以下)となるように形成するのが好ましい。
これによって、装着前キャップ1aを成形する際に、直上部分22が内方に変形するのを防ぐことができる。
装着前キャップ1aにおける非ナール部排気孔17の高さ位置は、非ナール部排気孔17の上縁部17bと天板部2上面との高低差(図5に示す高低差D)が2.5〜2.8mmとなるようにするのが好ましい。
この高低差をこの範囲とすることによって、キャップ装着装置によって装着前キャップ1aを成形する際に、直上部分22が内方に変形するのを防ぐことができる。
次に、キャップ1を用いた閉止装置の使用方法について説明する。
飲料などの内容液を容器30に充填するには、通常80℃以上の高温条件下で行う熱充填を採用することもできるし、予め殺菌処理した容器30およびキャップ1を用いて常温下で行う常温無菌充填を採用することもできる。
また、液体窒素供給などにより窒素を容器30に封入することによって、容器内圧を高めることもできる。容器内圧は、常温時の圧力が常圧を越える値(例えば0.1〜0.3MPa)となるように設定することができる。
キャップ1を容器口部31に装着するには、次の方法をとることができる。
装着前キャップ1aを容器口部31に被せ、キャップ装着装置のプレッシャブロックによって天板部2に下方への荷重(トップ荷重)を加えつつ、ネジ部形成ローラ(図示略)で筒部3を内方に押圧することによって、雄ネジ32に沿う形状のネジ部10を形成する。
さらに、裾部形成ローラ(図示略)によってTEリング部9の下部を内方に押圧し湾曲させ、裾部11を形成し、図1に示すキャップ1を得る。
容器口部31を洗浄するには、洗浄水を供給し、排気孔16、17を通してキャップ1内部に導入する。
容器口部31に装着したキャップ1を開栓方向に回すと、キャップ1が上昇し、ライナー5が開口端部31aから離れ、容器30の密封が解除される。
キャップ1では、ナール部15が形成されているため、使用者がキャップ1を把持して回転させる際に滑りが生じにくくなる。
キャップ開栓の過程では、TEリング部9の裾部11が膨出段部33に係止することから、主部8は回転に従って上昇する一方、TEリング部9は上方への移動が阻止される。
このため、主部8とTEリング部9とを連結しているブリッジ7に引張力が作用し、これらブリッジ7が破断し、主部8がTEリング部9から切り離される。
キャップ1をいったん開栓した後に再栓した場合などには、内容液の発酵などにより容器30の内圧が非常に高くなる(例えば0.4MPa以上となる)ことがある。
容器30内の圧力が高まると、天板部2およびライナー5に対し上方への力が加えられる。
キャップ1では、周方向に長い非ナール部排気孔17が形成されているので、筒部3が、非ナール部排気孔17の隙間が広がるように変形し、変形部分に近い天板部2およびライナー5が上昇し、ライナー5が開口端部31aから離れる。
ライナー5と開口端部31aとの間に生じた隙間を通して、容器30内のガスが排出され、排気孔16、17を通して外部に放出される。
上記閉止装置は、発酵する可能性がある飲料に適用した場合にその機能が特徴的に発揮される。
発酵する可能性がある飲料としては、発酵基質となる有機物(糖質など)を多く含む非炭酸飲料、例えば果汁飲料、茶飲料、コーヒー飲料を挙げることができる。
飲料を容器30に充填し、口部31にキャップ1を装着することによって、飲料入り閉止装置を得ることができる。
なお、炭酸飲料(予め炭酸ガスを含む飲料)は、酸素濃度が低く微生物が生育しにくいため発酵が起こりにくい。このため、発酵する可能性がある飲料には含まれないが、本発明を適用することは可能である。
キャップ1は、次に示す効果を奏する。
(1)キャップ1をいったん開栓した後に再栓した場合などには、内容液の発酵などにより容器内圧が高くなることがある。
キャップ1では、非ナール部18に、周方向に長い非ナール部排気孔17が形成されているので、容器内圧が高くなると、非ナール部排気孔17の隙間が広がるように筒部3が変形し、変形部分に近いライナー5が開口端部31aから離れ、ここから容器30内のガスが排出され、排気孔16、17を通して外部に放出される。
従って、容器30内圧が過度に上昇するのを防ぐことができる。
また、開栓時に容器内圧によりキャップ1が外れる、いわゆるキャップ飛びを未然に防ぐことができる。
(2)非ナール部排気孔17が非ナール部18に形成されているので、非ナール部排気孔17の上縁部17bが、他の部分(下縁部17aを含む部分)から大きく外方に張り出した状態となることがない。
このため、使用者がキャップ1を把持し回転させる際に、手指が非ナール部排気孔17の上縁部17bに触れることが起こりにくい。
従って、使用者の手指が傷つけられるのを防ぐことができ、安全性を高めることができる。また、使用者が違和感を覚えることもない。
これに対し、長い排気孔をナール部に形成したキャップでは、使用者がキャップを把持し回転させる際に手指の一部がナール部の凹部に入り込んで排気孔の上縁部に触れることが起こりやすい。
(3)非ナール部排気孔17の下縁部17aの外径が上縁部17bの外径以下であり、かつ下縁部17aの下方に、外径が上縁部17bの外径以上である太径部分20が形成されているので、使用者がキャップ1を把持し回転させる際に、手指が上縁部17bおよび下縁部17aに触れにくくなる。
従って、使用者の手指が傷つけられるのを防ぐことができ、安全性をさらに高めることができる。
(4)筒部3にネジ部10を形成する際には、キャップ装着装置によって筒部3が内方に押圧される。
キャップ1では、非ナール部排気孔17が非ナール部18に形成されているので、ネジ部10を形成する際に、下縁部17aを含む部分が内方へ変位する変形が起こりにくい。
このため、上縁部17bが、他の部分(下縁部17aを含む部分)から大きく外方に張り出した状態となるのを防ぐことができる。
従って、使用者の手指が傷つけられるのを防ぐことができ、安全性を高めることができる。
これに対し、長い排気孔をナール部に形成したキャップでは、ネジ部を形成する際に筒部に加えられる押圧力によってナール部の凹部がさらに内方に変位する変形が起こりやすい。
この場合には、排気孔の下縁部を含む部分が内方に変位するため、上縁部が、他の部分から大きく外方に張り出した状態となり、使用者がキャップを把持する際に手指の一部が上縁部に触れることが起こりやすくなる。
図1に示すキャップ1では、すべてのナール凹部12にナール部排気孔16が形成されているが、本発明はこれに限定されず、一部のナール凹部にのみナール部排気孔が形成されていてもよいし、ナール凹部にナール部排気孔が形成されていなくてもよい。
図6に示すキャップ41は、ナール凹部12にナール部排気孔16が形成されていない点で、図1に示すキャップ1と異なる。
キャップ41では、ナール形成領域13において、隣り合うナール凹部12、12の間(非形成部19)に、排気孔を形成することもできる。
(実施例1)
図1に示すキャップ1を作製した。
ナール形成領域13には、26個のナール凹部12を一定間隔毎に形成し、これらナール凹部12にそれぞれスリット状のナール部排気孔16(長さ:1.2mm)を形成した。
非ナール部18(長さ15mm)には、周方向に沿うスリット状の非ナール部排気孔17(長さ9.5mm)を形成した。
図3に示すように、太径部分20は、外径が上縁部17bの外径より大きくなるように形成した。
キャップ1の外径は38mmとした。
キャップ本体4の材料としては、JISに規定されたアルミニウム合金5151(引張強度215N/mm)を用いた。
キャップ1を用いて次に示す試験を行った。
図7に示すように、キャップ1を容器口部31に装着し、非ナール部排気孔17を含む部分の筒部3を被検体23に押しつけ、そのままキャップ軸方向(図中矢印方向)に移動させた。被検体23としては、円筒状の蒲鉾または魚肉ソーセージを使用した。
試験前後の被検体23の重量を測定し、試験前後の減量を算出した。結果を表1に示す。
(比較例1)
図8に示すように、実施例1のキャップ1における非ナール部18に相当する位置に、周方向に長い凹部である第2のナール部24を形成したキャップ51を作製した。
このキャップでは、第2のナール部24に、非ナール部排気孔17と同じ長さの第2のナール部排気孔25を形成した。その他の構成は実施例1のキャップ1と同様とした。
第2のナール部24の深さは、ナール凹部12の深さと同様に約0.3mmとした。
キャップ51について、実施例1と同様の試験を行った。結果を表1に示す。
Figure 0003786949
表1に示すように、非ナール部排気孔17を形成した実施例1では、キャップ1によって被検体が削られた量がわずかであったため、試験前後の被検体重量はそれほど大きく変化してはいない。
これに対し、比較例1では、重量が大きく減少した。
これは、第2のナール部排気孔25の上縁部25bが他の部分から大きく張り出した状態となったため、この部分で被検体が大きく削り取られたためであると考えられる。
この結果から、実施例1のキャップ1では、使用者が把持し回転させる際の安全性を高めることができることがわかる。
本発明のキャップの一例を示す正面図である。 図1に示すキャップの断面図である。 図1に示すキャップの一部断面図である。 図1に示すキャップの一部断面図である。 図1に示すキャップの装着前の状態を示す要部拡大断面図である。 本発明のキャップの他の例を示す正面図である。 試験方法を示す模式図である。 比較例のキャップの一部断面図である。
符号の説明
1…キャップ、2…天板部、3…筒部、4…キャップ本体、10…ネジ部、12…ナール凹部、15…ナール部、16…ナール部排気孔、17…非ナール部排気孔、17a…下縁部17b…上縁部、18…非ナール部、20…太径部分30…容器、31…口部、A…ナール部排気孔の長さ、B…非ナール部排気孔の長さ

Claims (6)

  1. 天板部(2)とその周縁から垂下した筒部(3)とを有する金属製のキャップ本体(4)を備え、前記筒部に、ネジ部(10)が形成されたキャップであって、
    前記筒部に、ナール部(15)と、非ナール部(18)とが周方向に並んで形成され、
    前記ナール部が、周方向に間隔をおいて形成された複数のナール凹部(12)を有し、
    前記非ナール部の少なくとも1つには、周方向長さが前記ナール凹部より長い非ナール部排気孔(17)が形成され、
    該非ナール部排気孔の下縁部(17a)の外径が、その上縁部(17b)の外径より小さく、
    前記筒部には、前記非ナール部排気孔の下方に、外方に突出する突出部分である太径部分(20)が形成され、該太径部分の外径は前記上縁部の外径より大きくされていることを特徴とするキャップ。
  2. 前記太径部分は、断面略円弧状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載のキャップ。
  3. 前記上縁部と、前記太径部分との高低差は、1.5mm以下であることを特徴とする請求項1または2に記載のキャップ。
  4. 前記キャップ本体は、引張強度が205N/mm 以上である金属からなることを特徴とする請求項1〜3のうちいずれか1項に記載のキャップ。
  5. 容器(30)と、その口部(31)に装着されるキャップとを備えた閉止装置内に飲料が充填された飲料入り閉止装置であって、
    前記キャップが、請求項1〜4のうちいずれか1項に記載のものであることを特徴とする飲料入り閉止装置。
  6. 前記飲料は、発酵基質となる有機物を含むことを特徴とする請求項5に記載の飲料入り閉止装置。
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