JP3786144B2 - モノクローナル抗体 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ヒト免疫不全ウィルス(HIV-1)感染症の予防ならびに治療に有効な物質および方法に関する。 具体的には、本発明は、HIV-1 感受性またはHIV-1 感染動物、特にヒトの受動免疫に有用なモノクローナル抗体に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】
HIV-1 のin vivo における感染過程は、最近のMcCuneの論文、Cell, 64, pp. 351-363 (1991)に紹介されている。 すなわち、HIV-1 は、T-細胞、単球/マクロファージおよびCD4 受容体を発現する神経細胞などの様々な細胞系に感染する。 体内での CD4+ 細胞の大部分は「休眠状態」あるいは静止状態にあり、特定のシグナルにのみ反応して分裂するので、HIV-1 による感染は、 CD4+ 細胞が転写の過程では不活性ウィルスを含むという結果をもたらす。 能動免疫を含む、感染動物の免疫系の刺激は、免疫系のポリクローナルな活性化と、休眠 CD4+ 細胞の細胞周期のS期への移行を示す信号という結果に表れる。 増殖中の細胞は、ウィルス粒子を活発に産生し、感染の拡散を誘発する。 HIV-1感染動物の免疫系の刺激によるこの好ましくない効果を考慮すれば、 HIV-1感染の予防あるいは治療の最も有効な方法は、感受性あるいは感染動物に抗HIV-1 抗体を投与するという、受動免疫にあるといえる。
【0003】
Jackson et al., Lancet, 2, pp.647-652 (1988)は、後天性免疫不全症候群(AIDS、HIV-1 感染により進行性の免疫系欠陥の症候群)を患ったヒト患者へ、血漿の形態で抗HIV-1 抗体を一回投与すると、一時的に、症状の軽減、Tリンパ球の一過性の増加、日和見感染の頻度減少、および患者の血漿あるいはリンパ球から培養できるHIV-1 の割合の減少という結果が見られる旨の報告をしている。
【0004】
Karpas et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 85, pp.9234-9237 (1988)も参照のこと。 さらに、Emini et al., Nature, 355, pp. 728-730 (1992) は、HIV-1 に曝す以前の動物、チンパンジーへのHIV-1 に特異的に反応する抗体の投与をした結果、ウィルス感染の発症を防止するとの結果を報告している。 これら研究は、HIV-1 中和能力を有する抗体が、HIV-1 感染の予防/治療において有用であることを示唆するものである。
【0005】
HIV-1 の主要な外被タンパク質であるgp120 は、細胞性CD4 受容体に結合し、ウィルスの細胞内への侵入を促進する。 糖タンパク質のいくつかのエピトープは、中和抗体の作製と関連付けられてきている。 Ho et al., Science, 239,pp. 1021-1023 (1988)は、gp120 の第 254〜275 位のアミノ酸は、HIV-1 の三つの異なる単離株を含むグループ特異的中和の能力を有するポリクローナル抗血清を導くことを報告している。 Haigwood et al., Vaccines 90, pp.313-320 (1990) と Ho et al., J. Virol., 65(1), pp. 489-493 (1991)によれば、gp120 にあるアミノ酸の一次構造からは構成されていないエピトープである、立体構造依存性エピトープは、ウィルスの種々の株を中和する抗体を誘導しうることを報告している。 HIV-1 gp120 の所謂「主要中和決定基」(PND) は、gp120 の「V3ループ」に集中している。 Putney et al., Science, 234, pp. 1392-1395(1986); Rusche et al.,Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 85, pp. 3198-3202(1988); Goudsmit et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 85, pp. 4478-4482 (1988); Palker et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 85, pp.1932-1936 (1988);およびHolley et al.,Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 85, pp.6800-6804(1991)を参照のこと。 V3ループは、領域両側面に位置するシステイン残基間のジスルフィド結合により作られた超可変領域からなる。 たとえば、 HIV-1MNのV3ループは、gp120 の第 302位と第 336位の間にあるシステイン残基間のジスルフィド結合により形成されている。
【0006】
種々のHIV-1 単離物からのV3ループの一連のアミノ酸残基を含む組換えおよび合成タンパク質断片が、単離あるいは種特異性中和抗体をマウスから得られることを、Lasky et al., Science, 233, pp. 209-212 (1986);前出のPalker et al.,の文献;Matsushita et al.,J. Virol. 62, pp. 2107-2114 (1988); および、 Javaherian et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 86, pp. 6768-6772 (1989)で報告されている。 さらに最近の研究 [前出のPutney et al.,の文献、および LaRosa et al., Science, 249, pp. 932-935 (1990)] では、V3ループのβターン構造が、分離株特異性抗体によって部位認識されることが実証されている。
【0007】
Scott et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 87, pp. 8597-8601 (1990)は、PND も、ヒトにおいて種特異性抗体を誘導できることを報告している。 PND の超可変性は、エピトープによる種特異的中和活性を説明するものであろう。
【0008】
いくつかの研究が、組み換えgp120 に対して調製された抗体、精製gp120 あるいはV3領域からの合成ペプチドが、種々のHIV-1 分離株を中和することを示唆している。 Javaherian et al.,Science, 250, pp. 1590-1593 (1990)、ならびにWeisst et al.,Nature, 324, pp. 572-575 (1986) それぞれは、単離MN株のPND および単離 IIIB 株から誘導された組み換えgp120 それぞれに対応するペプチドで免疫処置されたウサギからのポリクローナル血清による、MNおよび単離 IIIB 株双方の中和を記している。 Haynes et alの米国特許第 5,019,387号も参照されたい。
【0009】
Akerblom et al., AIDS, 4, pp. 953-960 (1990)には、 IIIB および11個の主要HIV-1 単離株を中和するモノクローナル抗体調製物が記載されている。 1991年8月8日に発行されたWahren et al.,のPCT 出願公開公報 No. WO 91/11198も参照されたい。 しかしながら、Akerblomの主要単離株の分離株相同性は決定されておらず、11個の単離株は、 IIIB 類似と思われる。 Durda et al., AIDS Res. Hum. Retrov., 6, pp. 1115-1123(1990)には、MN- および IIIB 双方に感染した細胞によるシンシチウム形成を阻害するが、逆転写酵素活性と相関する結果を得ることが知られている分析法である「LAV 捕獲免疫測定法」によって検定した結果、MNウィルスの感染を中和しないことを報告している。 1990年12月13日公開の Scott et al.,のPCT 出願公開公報 No. WO 90/15078には、MN株のPND あるいは「MN様」単離ウィルス株を発現するワクチニヤ・ウィルスで感染した細胞によるシンシチウム形成を阻害するモノクローナル抗体が記されている。 標準的な逆転写酵素、p24もしくは MT-2 分析法による、活性HIV-1 の複数の株を中和する、「広範に中和する」抗体の存在は全く実証されていない。 1988年12月1日、1990年11月1日、および1991年7月11日にそれぞれ発行されたタノックスバイオシステムズ社のPCT 出願公開公報 Nos.WO 88/09181、WO 90/12868 、および WO 91/09625;1991年12月26日に発行されたニューヨーク大学のPCT 出願公開公報 No.WO 91/19797 、さらに Liou et al., J. Immunol., 143 (12), pp.3967-3975 (1989)も参照のこと。 HIV-1 gp120 のV3領域に特異的な広範な中和活性を有する抗体、モノクローナル抗体NM01が、Ohno et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 88: 10726-10729 (1991)ならびに1993年3月4日に発行されたPCT 出願公開公報 No.WO 93/04090 に記載されている。
【0010】
前述文献では、現在まで開発されたHIV-1 PND との反応性を有するモノクローナル抗体が、様々なグループ反応性を示すことを示唆しているが、広範な中和活性を有しているとは思われない。 これら研究によって示された分離株およびグループ特異的反応性の異なるパターンは、アミノ酸配列およびgp120 のループ領域の立体構造に関連すると思われる。
【0011】
つまり、当該技術分野においては、HIV-1 に対して特異的な免疫学的反応性を有する(例えば、ネズミ由来抗体、ヒト型化抗体、および免疫学的に活性な抗体の断片を含む) 新規のモノクローナル抗体基質の開発が必要とされているのである。 理想的には、このような抗体は、適切な宿主培養細胞(例えば、H9細胞)を用いた標準的なp24分析法により決定された、複数のHIV-1 株の効果的な中和能力を有することで特徴付けられる。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は、配列番号:1に示したアミノ酸配列、アラニン−フェニルアラニン−チロシン−スレオニン−スレオニン−リジン−アスパラギン(Ala-Phe-Tyr-Thr-Thr-Lys-Asn)、を含むHIV-1 gp120 もしくは gp160タンパク質部分と特異的に反応し、さらに標準的なp24分析法により決定された、活性HIV-1 株 MN による培養液中のH9細胞の感染を中和する能力によって特徴付けられるモノクローナル抗体を提供する。 本発明のモノクローナル抗体は、体液(例えば、血液)中のHIV-1 の存在を決定するための診断方法および/またはキットに使用できる。
【0013】
また、本発明のモノクローナル抗体、好ましくは IgM抗体は、HIV-1 感受性もしくはHIV-1 感染した動物、特にヒトの抗HIV-1 治療の目的での使用に好適である。 HIV-1 感染患者もしくはHIV-1 感染に対する受動免疫を高めるウィルスによる感染の危険がある患者に対して免疫学的有効な量のモノクローナル抗体が投与される。
【0014】
「ヒト型化」抗体(キメラ抗体およびCDR-移植抗体を含む)、抗体断片、および、本発明のモノクローナル抗体に基ずく二価抗体は、本発明に含まれ、同様に、原核生物もしくは真核生物細胞中に生成された組み換え抗体関連生成物も本発明の範疇にある。 例えば、Fab およびF(ab')2 断片のような抗体断片は、本発明の抗体の可変領域に関する構造(配列)情報が決定され次第、大腸菌、酵母、昆虫および哺乳類細胞などの宿主細胞を使用して培養基中で生成できる。 可変領域に関する配列情報もまた、CDR-移植した抗体の調製を可能にする。 さらに、キメラ抗体(例えば、マウス/ヒト抗体)は、形質転換したマウスミエローマ細胞あるいはハイブリドーマ細胞を用いて調製でき、また、二価抗体もハイブリッド・ハイブリドーマ細胞によって生成される。 特に、配列番号:1に記載のアミノ酸配列(Ala-Phe-Tyr-Thr-Thr-Lys-Asn) を含む、HIV-1 gp120 もしくはgp160 のアミノ酸配列に特異的に結合する能力、およびp24分析法での活性 HIV-1株 MN による、H9細胞の感染のin vitroでの中和能力によって特徴付けられた抗体の少なくとも一つの相補的決定領域のアミノ酸配列を含むヒト抗体可変領域を有する抗体を本発明では意図している。
【0015】
このような抗体をコードする DNA配列、当該抗体を産生する宿主細胞、および当該抗体を産生するための組換え方法も本発明で意図している。
【0016】
本発明の範疇には、抗HIV-1 治療における、本発明の生成物と他の免疫学的薬剤および/または化学治療薬の組み合わせの使用も含む。 混合投与に適した薬剤としては、補体、HIV-1 タンパクの様々な中和および非中和領域に結合する抗体、および AZTのような化学薬剤を含む。
【0017】
以下に詳述するように、本発明のモノクローナル抗体は、gp120 が本来の立体構造を持つように、活性HIV-1 で適当な宿主を免疫処置することで得られる。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明の抗体の具体例として、米国、メリーランド州、ロックビル、パークローンドライブ 12301に所在の American Type Culture Collection に寄託のために、1994年4月13日に受領され、A.T.C.C.受託 No. HB 11614 が付与されたハイブリドーマ細胞系によって産生された(NM03と命名した)マウスモノクローナル抗体がある。
【0019】
下記の実施例は、ハイブリドーマ細胞 HB 11614 の調製、配列番号:1のアミノ酸配列(Ala-Phe-Tyr-Thr-Thr-Lys-Asn) を含むペプチドならびにHIV-1 gp120(もしくは、その前駆体であるgp160)に免疫学的な反応性を有するモノクローナル抗体の該細胞からの単離、および該モノクローナル抗体の特性に関する。 すなわち、実施例1は、ハイブリドーマ細胞 HB 11614 の産生ならびに該細胞からのモノクローナル抗体NM03の単離に関する。 実施例2は、抗体NM03が認識するウィルスエピトープの解明に関する。 実施例3は、様々な活性HIV-1 株によるH9細胞の感染を中和する能力に関するp24分析法を用いたNM03抗体のスクリーニングに関する。
【0020】
【実施例】
実施例1
ハイブリドーマ細胞系 HB 11614 は、OiとHerzenbergによるSelected Methods Cell Immunology, pp.351-372 (1979) ならびにGodding, J. Immunol. Meth., 39, pp. 285-308 (1980)に記された標準的な免疫学的技法を用いて得たものであり、その詳細を以下に説明する。
【0021】
A.活性 HIV-1 MN の精製
300ml の HIV-1MN感染H9細胞培養液を回収し、1500rpm で5分間、4℃にて遠心分離し、細胞をペレット状にした。 ウィルスを含んだ上清を分取して保存する一方で、沈澱物は2100rpm で20分間、再度遠心分離した。 二回目に得られた上清は回収して、先に得られた上清と合わせた。 この合わせた上清を SW 27ローターを用いて、25000rpmで90分間、4℃にて超遠心分離し、ウィルス粒子をペレット状にした。 残った上清液は、廃棄した。 ウィルスペレットは、約10mlのTNE 緩衝液(100mM NaCl、10mM Tris-HCl 、pH 7.7、 1mM EDTA)に再懸濁した。 超遠心用遠沈管には、下層に10mlの50%ショ糖 TNE、中層に10mlの25%ショ糖 TNE、そして上層に10mlのウィルス試料を含むようにし、そして25000rpmで90分間、4℃にて超遠心分離した。 ウィルスは、ショ糖 TNE層間に白帯状に沈澱し、パストゥールピペットで回収した。 次いで、ウィルスに、20ml TNE/15 mM EDTA (100mM NaCl 、10mM Tris-HCl 、pH 7.7、 15mM EDTA) を添加し、ウィルス試料を、25000rpmで90分間、4℃にて再度遠心分離した。 得られたペレットには、精製された活性 HIV-1MNが含まれていた。
【0022】
B.免疫処置およびハイブリドーマ調製
100 μg の活性 HIV-1MNを、3匹の2ヶ月齢Balb/cマウスそれぞれを腹腔内注射で免疫処置するために使用した。 各マウスは3週間後に30μg のウィルスを注射され、さらに3週間後に 100μg のウィルス調製物を注射された。 2回目の注射を終えて3日後にマウスを屠殺し、脾臓細胞をP3-X63-Ag8-U1 細胞 (A.T.C.C.寄託番号 CRL 1597)と融合することにより、ハイブリドーマ細胞系を調製した。 ハイブリドーマ細胞系は、慢性的に感染したH9細胞(10匹) 、急性的に感染したH9細胞(9匹) 、および感染したH9細胞膜(3匹) で免疫処置したマウスの脾臓からも調製された。 慢性的に感染したH9細胞とは、感染後2〜3週間後に逆転写酵素分析法(RT)で 100,000cpm 〜 150,000cpm の計測値を示す細胞を指し、一方で急性的に感染したH9細胞とは、感染後10〜12日後にRTで 200,000cpm 〜 250,000cpm の計測値を示す細胞を指す。
【0023】
ハイブリドーマ細胞は、以下の手順に従って調製した。 まず、免疫処置したマウスの脾臓細胞を集めて、800gで5分間、遠心した。 細胞のペレットから上清を吸引し、細胞108 個当たり1mlの温かい(37℃) 50% PEG-1500 をペレットに1分間にわたって添加した(0.25mlを添加し、ピペットの先端で15秒間ゆっくりと攪拌し、この操作を繰り返す) 。 この混合物を、さらに数分間にわたって、細胞を壊さないように、同じピペットの先端で攪拌した。 1mlの「不完全培地」〔25mM HEPES (Sigma Co.)、100 U/mlのペニシリン、および100mg/mlのストレプトマイシンを補った RPMI 1640 (JRH Biosciences)〕を1分間にわたって同様の方法(15秒毎に、0.25mlずつ)で添加し、さらに1mlを同じ時間にわたって添加した。 次に、7mlの不完全培地を2〜3分間にわたって(20秒毎に、1mlずつ)攪拌し、細かい細胞の懸濁液とした。 最終懸濁液を、臨床用遠心機にて、500gで5分間遠心し、上清を除去した。 沈澱物を、「完全培地」〔15%ウシ胎児血清(FBS) を補った上記「不完全培地」〕中で(攪拌機またはピペットで溶液を吸い上げたり吸い出したりするのではなく)試験管をゆっくり反転させることにより、培地1ml当たり細胞が2×106 個の濃度になるまで懸濁する。 次に、96ウェルプレートの各ウェルに、この懸濁液の0.1ml(総細胞数2×105 個) を分注した。 プレート板を、37℃、7%CO2 の条件下でインキュベートした。
【0024】
融合の日を0日目とした。
【0025】
C.HAT 選択およびハイブリドーマの最初のスクリーニング
融合して24時間後(1日目)、0.1ml HAT 培地(10-4M ヒポキサンチン、5×10-7M アミノプテリン、および 1.6×10-5M チミジン)を各ウェルに添加した。
2、3、5、8、11、14、17および21日目に、各ウェルから0.1ml の培地を除去し、新鮮な0.1ml HAT 培地と交換した。 2〜5日目にあっては、ウェルには死んだ細胞しか含まれていないように見えた。 5〜10日目の間に、ハイブリドーマが出現し始めた。 ハイブリドーマ細胞は、細胞片に囲まれて、屈光性が大きい細胞のコロニーとして視覚的に容易に認識できた。
【0026】
D.ハイブリドーマ・スクリーニング
ハイブリドーマ上清のスクリーニングのために、様々な分析法を利用した。
【0027】
HIV-1 との反応性を有する抗体を分泌するハイブリドーマは当初、ハイブリドーマ培養物上清を用いたELISA による、非感染および MN-感染H9細胞から調製されたスクリーニング用の膜によって同定されていた。 この当初のスクリーニングは、ELISA のデータに生存感染細胞への抗体の結合に関するデータを加味した、蛍光抗体法に引き継がれた。
【0028】
ELISA 用の細胞膜を、感染あるいは非感染H9細胞から調製した。 細胞は、1mM EDTA を含んだ、pH 7.4の 250mMショ糖/10mM Tris-HCl 緩衝液に懸濁した。懸濁液は、氷浴中に置いた Dounce のホモジェナイザーで、トリパンブルー排除試験にて生存細胞が確認されなくなるまで均質化した。 混合物は、50gにて、2分間遠心分離した。 得られたペレットを、再度均質化および遠心分離した。二つの上清を合わせ、20,000gにて、20分間遠心分離した。 このペレットを同じ緩衝液中で再度均質化し、20分間遠心分離し、そして得られたペレットを7mlの元の250mM ショ糖-EDTA 緩衝液中で再懸濁した。 この溶液を、1mM EDTA を含んだ、2Mショ糖/10mM Tris-HCl緩衝液上に重層し、80,000gにて、1時間遠心分離した。 その結果得られた不明確な白い界面を回収し、250mM ショ糖緩衝液中で再懸濁した。 タンパク含量を BCA分析法 (Piece Chemical Company) で決定した。 懸濁液を等分に分割して、−70℃で保存した。
【0029】
ELISA 法のために、400ng/ウェルの濃度の細胞膜を96穴ウェルプレートに添加し、25℃で一晩乾燥した。 プレートを 0.5% Triton-X(登録商標)/燐酸緩衝化生理食塩水(PBS) で洗浄し、5%ウシ胎児血清(FBS)/PBS でブロックし、再度洗浄した。 ハイブリドーマ上清(40μl)を、50μl のPBS で希釈し、ウェルに添加して、4℃で一晩反応させた。 洗浄した後、セイヨウワサビペルオキシダーゼ(HRP:Zymed社) で標識したウサギ抗マウスIgG(H+L)を、ウェルに添加し、25℃で、2時間反応した。 ウェルを 0.5% Triton-X(登録商標)/PBS で洗浄し、吸光度を 405および 650nmで測定する前に、ABTS(Bio-Rad基質キット) の存在下で、20分間インキュベートした。
【0030】
慢性的に感染した細胞および急性的に感染した細胞で免疫処置したマウスの脾臓細胞から得られたハイブリドーマでも、ELISA において非感染細胞膜および感染細胞膜双方に陽性としてスクリーニングされた上清は、ハイブリドーマから産生された抗体がHIV-1 特異的でなかったことを示した。 感染細胞膜で免疫処置したマウスの脾臓細胞から生じた1014個のハイブリドーマの内、6個のハイブリドーマの上清が感染細胞膜と強く反応し、非感染細胞膜とはかすかにしか反応しなかった。 これらハイブリドーマ細胞系からの上清に関してウエスターンブロットを実施したところ、この細胞系が産生した六つのモノクローナル抗体の内の三つがHIV-1 p55 に結合し、他の一つがHIV-1 p55 とp24 に結合し、他の一つがgp120 と結合し、さらに最後の一つがウエスターンブロットにてバンドを生じないことが判明した(データ示さず)。
【0031】
1187個のハイブリドーマが、活性 HIV-1MN株で免疫処置したマウスの脾臓細胞から生じた。 4つの上清中の抗体が、感染細胞膜と強く反応し、非感染細胞膜とはかすかにしか反応しなかったというELISA の結果を基にして、さらにスクリーニングを実施するために、4つのハイブリドーマ細胞系を選択した。
【0032】
4つのハイブリドーマ細胞系を蛍光抗体法(IFA) によりスクリーニングした。2mlの非感染H9細胞もしくは HIV-1感染H9細胞(約1×106 個/ml)を、10ml容量の無菌遠沈管に、10mlのPBS(Ca++もしくはMg++含まず) と共に入れた。 10mlのPBS で遠沈管を満たし、攪拌し、100rpmで5分間遠心し、そして、全部ではなく約100 μl の「乳状の」細胞懸濁液以外を吸引することにより、細胞を一度洗浄した。 層流状態にある間、51mmの10ウェル・スライド(Cell Line Association) を、細胞懸濁液で各ウェルを溢れさせ、ピペットの先端で溢れた懸濁液を吸い上げて、懸濁液で覆った。 懸濁液で覆われたスライドを風乾し、常温下で、10分間、メタノール中に固定した。 4つのハイブリドーマのそれぞれからの上清を、非感染細胞および感染細胞のスライド試料の反応性に関して、非希釈時および1:50の濃度(0.02%スキム・ミルクに希釈した上清)の事例について試験を行った。 まず、15μl の非希釈あるいは希釈した上清を、スライドの各ウェルに添加した。 スライドを37℃で、30分間インキュベートし、5分間攪拌しながらPBS 中に浸した。 スライドを迅速に蒸留水ですすぎ、層状に風乾した。 0.02%スキム・ミルク中で1:80に希釈した、16μl のヤギ抗マウスIgG(H+L)F(ab)2断片(Cappel Biomedical) を各ウェルに添加した。 このスライドを再度37℃で、30分間インキュベートし、PBS 中に浸した。 PBS による0.01%エバンスブルー溶液でスライドを5秒間すすぎ、蒸留水で2度すすいだ。 スライドを蛍光抗体法によって試験した。 ハイブリドーマ細胞系 HB 11614 からの上清は、MN感染細胞系において最も強力な蛍光を発し、非感染細胞ならびに IIIB 感染H9細胞については若干の蛍光に止まった。
【0033】
ハイブリドーマ細胞系 HB 11614 は2回サブクローニングされ、この細胞が産生したモノクローナル抗体をNM03と命名した。 マウスの腹腔にこの細胞を標準手段によって注射し、モノクローナル抗体NM03を腹水からプロテインAアフィニティーカラム精製(Pierce)によって濃縮した。 抗体NM03のアイソタイプは、タイプ特異的血清(Bio-Rad) によって IgMと決定された。 この抗体 (3mg/ml)は、15%FBS でRPMI 1640 培地に希釈され、以下の実施例にて使用された。
【0034】
実施例2
モノクローナル抗体NM03によって認識されるウィルスエピトープを特定するために、まず、この抗体を、精製された MN および IIIB ビリオンタンパク質との反応性に関するウエスターンブロットを試み、次に、HIV-1 MN gp120のV3ループ領域のアミノ酸配列に対応するペプチドとの反応性に関するELISA 法によりスクリーニングを行った。
【0035】
A.ウエスターンブロット分析
感染H9細胞の培養上清から精製された MN および IIIB ウィルス粒子を、 1.3%SDS/3%β−メルカプトエタノール中で可溶化し、 0.1%SDS/10%ポリアクリルアミドゲルを用いた電気泳動の試料とした。 ニトロセルロース紙へタンパク質を移した後、細片をブロッキング緩衝液 (0.02M Tris-HCl、pH 7.4、0.1M塩化ナトリウム、5%標準ヤギ血清および5%脱脂乾燥乳)中で、4℃で、モノクローナル抗体NM03と共に一晩インキュベートし、pH 7.4の0.02M Tris-HCl、 0.1M 塩化ナトリウム、および 0.3% Tween(登録商標)で洗浄した。 そして、細片は、ビオチン化ヤギ抗マウスIgG(Zymed)と共に1時間インキュベートし、洗浄し、次いで、 125I-ストレプトアビジン (Amersham社、米国イリノイ州アーリントンハイツ) でさらに1時間、4℃で反応させた。 反応性は、オートラジオグラフィーによって観察した。
【0036】
モノクローナル抗体NM03は、見かけの分子量約 120kDを有する MN と IIIB ウィルスタンパク質との反応性を示したが、その他のいかなるウィルス抗原のバンドとも反応せず、この抗体がgp120 のエピトープを認識することを示唆した。
【0037】
B.ELISA によるエピトープ解析
抗体NM03により認識されるgp120 の特異的なエピトープを同定するために、抗体を gp120のV3ループ領域に対応するペプチドとの反応性に関してELISA によってスクリーニングした。 米国カリフォルニア州サンディエゴに所在のMultiple Peptide Systems社が合成したペプチドは、 HIV-1MN gp120の第 302〜 316位のアミノ酸(V3ループペプチド1)、第 312〜 326位のアミノ酸(V3ループペプチド2)および第 322〜 336位のアミノ酸(V3ループペプチド3)に対応していた。 これらペプチドのアミノ酸配列を、配列番号:2〜4にそれぞれ示した。
【0038】
3つのペプチド (ウェル当たり、 250ng/50μl 0.1M ホウ酸緩衝液、pH8.0)を Immulon2プレート (Dynatech社) にて、37℃で、一晩インキュベートした。プレートを PBSで洗浄し、 PBS/0.1% Tween(登録商標)/0.1%ウシ血清アルブミン(BSA) で、室温で、1時間かけてブロックした。 ブロッキング剤を除去し、 100μl HAT 培地中で、希釈した異なる量の抗体NM03またはマウスIgM(MIgM) をプレートに添加した。 抗体を、室温で、2時間反応させた。 プレートを水道水で10回洗浄した。 1:1000に希釈した HRP接合ウサギ抗マウス第二抗体を、PBS/0.05% Tween(登録商標)/0.5% BSAに入れ、各ウェルにその 100μl を添加した。 このプレートを、室温で、1時間インキュベートし、そして水道水で10回洗浄した。 ABTS基質 (Bio-Rad)を20分間かけて添加し、650nm でプレートの吸光度測定を行った。 表1には抗体MIgMとHAT 培地を陰性対照とした重複ペプチドを用いた分析法の結果を示した。
【0039】
【表1】
Figure 0003786144
【0040】
V3ループの 302−316 位もしくは 322−336 位のアミノ酸に対応するペプチドとモノクローナル抗体NM03との間に反応性は認められなかったが、312 −326 位のアミノ酸を含むペプチドへのこの抗体の結合は明確に認められた。 対照抗体であるマウスIgM はペプチドと結合しなかった。
【0041】
C.拮抗阻害分析によるエピトープ解析
抗体NM03によって認識されるV3領域のエピトープをさらに詳細に同定するために、この抗体のMN V3 ループ2ペプチド(配列番号:3)への結合性を決定する目的で、そのアミノ酸配列を含む11個のペプチド(配列番号:5〜15)を併用して拮抗阻害分析を行った。
【0042】
100μl のMNループ2ペプチド(PBS中で 0.5μg/ml) で、Immuno4プレート(Dynatech社;米国バージニア州チャンティリー)のウェルを覆い、そして、室温で一晩インキュベートした。 そして、これらウェルに 250μl のブロック緩衝液(PBS中の5%標準ウサギ血清)を添加して、37℃で、1時間インキュベートした。 NM03抗体とペプチドを、それぞれブロック緩衝液で 100μg/mlにまで希釈した。 そして、NM03抗体とペプチド溶液を、抗体濃度が5μg/ml、ペプチド濃度が50μg/mlになるように1:1の体積比で混合した。 NM03抗体とペプチドの各混合物を、室温で40分間インキュベートし、次いで、分析のためにImmuno4プレートの各ウェルに注いだ(100μl/ウェル、各ペプチドは4つに分注した)。
【0043】
このプレートを、37℃で40分間インキュベートした。 対照ウェルには、5μg/mlのNM03抗体だけを注ぎ、拮抗ペプチドは入れなかった。
【0044】
これらウェルを、洗浄用緩衝液(PBS中の0.005 % Tween-20)で4回洗浄した。第二抗体として、ウサギ抗マウス/セイヨウワサビペルオキシダーゼが結合した抗体を、ブロック緩衝液で1:1000に希釈したものを用いた。 各ウェルに 100μl の第二抗体を注ぎ、プレートを37℃で1時間インキュベートした。 そして、このプレートを洗浄用緩衝液で洗浄した。 次に、プレートを、10μl/ウェルのTMB(3,3',5,5'-メチルテトラベンジジン) を用いて展開し、室温で、7分間インキュベートした。 100μl/ウェルの硫酸(0.36N) を注いで反応を停止し、プレートの吸光度を 450〜650nm の波長光をあてて計測した。
【0045】
この分析結果を、下記表2にまとめた。
【0046】
【表2】
Figure 0003786144
【0047】
この分析結果から、抗体NM03によって認識される三次元構造のエピトープが、Ala-Phe-Tyr-Thr-Thr-Lys-Asn(配列番号:1)のアミノ酸配列を含むことが確認された。
【0048】
実施例3
活性 HIV-1実験株 MN 、 MN 変異株、 IIIB 、4029、 AL および906 、ならびに臨床分離株9435、9622、9874、9938、9434、9487、9489、9532、10001 、JR/CSFおよびJR/FL によるH9細胞の感染を中和する能力に関して、p24分析法を用いてモノクロール抗体NM03を試験した。 実験株 IIIB および変異株ならびに臨床分離株のV3ループ領域のアミノ酸配列を、以下の表3に示した。 実験株4029、 AL および906 のV3ループ領域のアミノ酸配列は決定しなかった。
【0049】
【表3】
Figure 0003786144
【0050】
上記した実験株については、モノクローナル抗体NM03の希釈液を、40〜100 のTCID50の活性ウィルスと共に、RPMI 1640/15% FCS を注いだ96ウェルプレートで、25℃で2時間インキュベートした。 精製したマウスIgG (Organon Teknika社:米国ペンシルベニア州ウェストチェスター)を、すべてのp24分析法での負の対照として用いた。 次に、H9細胞(2.5×104 個の細胞)を各ウェルに添加し、37℃でインキュベートした。 そして、4日目に、各ウェルのH9細胞懸濁液を、RPMI 1640/15% FCS で 1:4の割合で他の96ウェルプレートにて希釈し、37℃でインキュベートした。 7日目に、p24分析法〔Albovini et al.,編、Techniquesin HIV Research のpp.15-29、Stockton Press、New York、New York (1990) 〕によってウィルス生成を判定した。
【0051】
上記した臨床分離株については、モノクローナル抗体NM03の希釈液を、3〜10のTCID50の活性ウィルスと共に、RPMI 1640/20% FCS を注いだ96ウェルプレートで、25℃で2時間インキュベートした。 精製したマウスIgG (Organon Teknika社)を、p24分析法での負の対照として用いた。 次に、末梢血単核細胞(1.0×105 個の細胞)を各ウェルに添加し、そして、このプレートをRPMI 1640/20% FCS/5% IL-2(ヒトインターロイキン-2、Schiapparelli Biosystems社;米国メリーランド州コロンビア)を用いて37℃でインキュベートした。 そして、4日目に、各ウェルにRPMI 1640/20% FCS/10% IL-2を 1:1の割合で加えた。 7日目に、p24分析法によってウィルス生成を判定した。
【0052】
分析結果を以下の表4に示した。 なお、表中の略語「ND」は判定が行われなかったことを、また、NM03の中和活性は、50%の活性中和に必要なNM03の濃度として表した(約 0.5μg/mlの中和濃度を「+++ 」、約 5.0μg/mlの中和濃度を「++」、50μg/mlを超える中和濃度を「+」、そして、中和が認められない場合には「−」とした)。
【0053】
【表4】
Figure 0003786144
【0054】
上記した一連の結果は、モノクローナル抗体NM03が、複数のタイプのHIV-1 株を中和することを示している。 臨床分離株に関する分析結果のバラツキは、末梢血単核細胞調製物の違いによるものと思われる。 ある分離株のV3領域のアミノ酸配列は Ala-Phe-Tyr-Thr-Thr-Lys-Asn (配列番号:1)から変化しているが、そのV3領域でのgp120 タンパク質の三次元構造は、モノクローナル抗体NM03が中和する株が有する構造と類似しているものと考えられる。
【0055】
【発明の効果】
このように、本発明によれば、所期の目的であった、HIV-1 に対して特異的な免疫学的反応性、特に感染中和活性を有する新規のモノクローナル抗体とこれを含んだ抗HIV-1 薬剤が実現されたのである。 また、このモノクローナル抗体を利用した抗HIV-1 療法の確立など、様々な利用態様において有用な効果が期待できるなどの優れた効果を奏するのである。
【0056】
【配列表】
Figure 0003786144
Figure 0003786144
Figure 0003786144
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Figure 0003786144
Figure 0003786144

Claims (6)

  1. アミノ酸配列(Ala-Phe-Tyr-Thr-Thr-Lys-Asn、配列番号:1)を含む HIV-1gp120 もしくはgp160 のアミノ酸配列に特異的に結合し、およびp24分析法にて活性HIV-1 株 MN によるH9細胞の感染をin vitroにて中和することを特徴とするモノクローナル抗体。
  2. 前記モノクローナル抗体が、IgM 抗体である請求項1に記載のモノクローナル抗体。
  3. 請求項1もしくは2に記載のモノクローナル抗体を産生するハイブリドーマ細胞系。
  4. ATCC 受託 No. HB 11614 のハイブリドーマ細胞系。
  5. 請求項4に記載のハイブリドーマ細胞系によって産生されたモノクローナル抗体 NM03 。
  6. 免疫学的に有効な量の請求項1、2あるいは5に記載のモノクローナル抗体と、薬学的に許容されている希釈剤、賦形剤あるいは担体を含むことを特徴とする薬剤組成物。
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