JP3784998B2 - 光伝送装置およびリングネットワーク - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ネットワーク上の各ノードで必要に応じて分岐・挿入・透過を行う光分岐・挿入装置を備えた双方向光通信用光伝送路において、光伝送路の障害により通信断が生じ現用から予備にパスを切り替えた場合でも、適正な分散補償を行うことができる光伝送装置および双方向光通信用光伝送路をリング状に構成してこの光伝送装置を使用したリングネットワークに関する。
将来のマルチメディアネットワークの構築を目指し、超長距離でかつ大容量の光通信装置が要求されている。この大容量化を実現する方式として、波長分割多重(Wavelength-division Multiplexing、以下、「WDM」と略記する。)方式が、光ファイバの広帯域・大容量性を有効利用できるなどの有利な点から研究・開発が盛んである。
特に、WDM方式光信号を適用するネットワークでは、光伝送路の途中に設けられたノードにおいて、このノードで光−電気変換をすることなく、多重化された光信号のうちのある特定波長の光信号を選択的に透過(through )させそれ以外の波長の光信号を分岐(drop)・挿入(add )する処理を光信号のままで行う光分岐・挿入装置(Optical Add Drop Multiplexer、以下、「OADM」と略記する。)の研究・開発が進められている。
【0002】
【従来の技術】
図9は、従来の4ファイバBLSR(Bi-directional Line Switched Ring )ネットワークの構成を示す図である。
図9において、4ファイバBLSRネットワーク500は、ADM511〜514と、隣接する各ADM511〜514間を接続する光ファイバ521〜524とから、リング状のネットワークを構成する。
【0003】
このADM511〜514は、接続している光ファイバ521〜524から受信した光信号を光−電気変換し電気信号に変換した後に、分岐・挿入・透過および現用(W;Work)から予備(P;Protection)へパスの切り替えを行う。また、ADM511〜514内や光ファイバ521〜524の間に設けられる中継器(図9には、不図示である。)には、光ファイバを伝送する光信号に生じる波長分散を最適に補償する分散補償器が備えられている。
【0004】
各光ファイバ521〜524は、上り方向(右回り)の現用、上り方向の予備、下り方向(左回り)の現用および下り方向の予備の4本の光ファイバを単位として構成されている。
なお、光ファイバの符号に添えられた添え字は、RWが上り方向(右回り)の現用の光ファイバ、RPが上り方向の予備の光ファイバ、LWが下り方向(左回り)の現用の光ファイバ、LPが下り方向の予備の光ファイバをそれぞれ表している。また、例えば、光ファイバ521と添え字がない表記の場合には、光ファイバ521RW、光ファイバ521RP、光ファイバ521LWおよび光ファイバ521LPのすべてを指す。光ファイバ522〜524の場合も同様である。
【0005】
この4ファイバBLSRネットワーク500は、現用の光ファイバ521RW〜524RW、521LW〜524LWに障害の発生がない通常時では、現用の光ファイバ521RW〜524RW、521LW〜524LWを使用して光信号を伝送する。すなわち、上り方向の伝送は、521RW、522RW、523RWおよび524RWが使用される。下り方向の伝送は、521LW、522LW、523LWおよび524LWが使用される。
【0006】
そして、光ファイバ521RW〜524RW、521LW〜524LWに障害が発生した障害時では、予備の光ファイバ521RP〜524RP、521LP〜524LPを使用して伝送する。すなわち、上り方向の伝送は、521RP、522RP、523RPおよび524RPが使用される。下り方向の伝送は、521LP、522LP、523LPおよび524LPが使用される。
【0007】
例えば、図9における破線の×印で示すように、ADM511とADM512との間において障害が発生し通信断になると、ADM514からADM512への上り方向の光信号は、ADM514から光ファイバ524RWを伝送し、ADM511で折り返されて下り方向の予備の光ファイバ524LP、523LP、522LPを使用してADM512へ伝送される。すなわち、ADM514からADM512への上り方向の光信号は、ADM511で折り返されてADM514、513を介してADM512に伝送される。また、ADM513からADM511への下り方向の光信号は、ADM513から光ファイバ522LWを伝送し、ADM512で折り返されて上り方向の予備の光ファイバ522RP、523RP、524RPを使用してADM511へ伝送される。すなわち、ADM513からADM511への上り方向の光信号は、ADM512で折り返されてADM513、514を介してADM511に伝送される。
【0008】
このような、4ファイバBLSRネットワークでは、ADMにおいて光信号は、電気信号に変換された後に分岐・挿入・透過および現用から予備への切り替えを行い、再び電気−光変換された後に光ファイバ521〜524に伝送されるので、ADM511〜514内や光ファイバ521〜524の間に設けられる中継器によって、各光ファイバ521〜524における波長分散に対し分散が最適に補償されている。
【0009】
図10は、従来のUPSR(Uni-directional Path Switched Ring)ネットワークの構成を示す図である。
4ファイバBLSRは、上り方向の現用および予備、下り方向の現用および予備をそれぞれ個別の光ファイバを使用してリングネットワークを構成するが、UPSRは、1本の光ファイバにおける伝送帯域を現用と予備に分けることにより、上り方向の光ファイバ1本と下り方向の光ファイバ1本との2本の光ファイバで各ADMを接続してリングネットワークを構成する。このため、UPSRは、4ファイバBLSRと比較して、通常時には全伝送容量の半分の容量で通信を行うことになるが、敷設される光ファイバを半分で済ませることができる。
【0010】
図10において、UPSRネットワーク550は、ADM561〜564と、隣接する各ADM561〜564間を接続する光ファイバ571〜574とから、リング状のネットワークを構成する。
このADM561〜564は、接続している光ファイバ571〜574から受信した光信号を光−電気変換し電気信号に変換した後に、分岐・挿入・透過および現用から予備への切り替えを行う。また、ADM561〜564内や光ファイバ571〜574の間に設けられる中継器(図10には、不図示である。)には、光ファイバを伝送する光信号に生じる波長分散を最適に補償する分散補償器が備えられている。
【0011】
各光ファイバ571〜574は、上り方向および下り方向の2本の光ファイバを単位として構成され、全伝送容量の半分を現用に使用し、残りの半分を予備に使用する。例えば、32波のWDM方式光信号の場合では、λ1 〜λ16を上り方向の現用に、λ17〜λ32を上り方向の予備に使用し、λ17〜λ32を下り方向の現用に、λ1 〜λ16を下り方向の予備に使用する。なお、このように上り方向の現用の各チャンネルと下り方向の予備の各チャンネルとの間においてこれらの各波長を一致させ、上り方向の予備の各チャンネルと下り方向の現用の各チャンネルとの間においてこれらの各波長を一致させると、障害時にADM561〜564において波長変換することなく、パスを折り返すだけで通信断に対処することができる。
【0012】
なお、光ファイバの符号に添えられた添え字は、R が上り方向の光ファイバ、L が下り方向の光ファイバをそれぞれ表している。また、例えば、光ファイバ521の如く添え字がない表記の場合には、光ファイバ571R および光ファイバ571L の両方を指す。光ファイバ572〜574の場合も同様である。以下、添え字がある場合および添え字がない場合の意味は、UPSRネットワークについて同様の意味に使用される。
【0013】
このUPSRネットワーク550は、通常時には、上り方向の光信号を光ファイバ571R 〜574R における現用に割り当てられた半分の伝送容量を使用して伝送し、そして、下り方向の光信号を光ファイバ571L 〜574L の現用に割り当てられた半分の伝送容量を使用して伝送する。
そして、障害時には、上り方向の光信号を光ファイバ571L 〜574L における予備に割り当てられた半分の伝送容量を使用して伝送し、そして、下り方向の光信号を光ファイバ571R 〜574R における予備に割り当てられた半分の伝送容量を使用して伝送する。
【0014】
例えば、図10における破線の×印で示すように、ADM561とADM562との間において障害が発生し通信断になると、ADM564からADM562への上り方向の光信号は、ADM564から光ファイバ574R を伝送し、ADM561で折り返されて光ファイバ574L 、573L 、572L における予備に割り当てられた伝送容量を使用してADM562伝送される。すなわち、ADM564からADM562への上り方向の光信号は、ADM561で折り返されてADM564、563を介してADM562に伝送される。
【0015】
このような、UPSRネットワークでは、ADMにおいて光信号は、電気信号に変換された後に分岐・挿入・透過および現用から予備への切り替えを行い、再び電気−光変換された後に光ファイバ571〜574に伝送されるので、ADM561〜564内や光ファイバ571〜574の間に設けられる中継器によって、各光ファイバ571〜574における波長分散に対し分散が最適に補償されている。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述のリングネットワークに使用されるAMDを透過・分岐・挿入などの処理を光信号のままで行うOADMに代えたリングネットワークでは、障害時にパスの切り替えを行うと、最適な分散補償がなされないという問題が生じる。
【0017】
OADMを使用したリングネットワークでは、OADM内や光ファイバの間に設けられる中継器の分散補償量は、一方向の光信号の伝送に対して、ノード間に使用される光ファイバの波長分散(主に材料分散や構造分散)とその光ファイバの延長距離とに応じて決定されているため、障害時のパスの切り替えによって次のノードまでの光ファイバとその延長距離が変わると、これに応じて分散補償量を決定しなければならないからである。
【0018】
そこで、請求項1ないし請求項6に記載の発明では、障害時にパスの切換を行った場合でも、通常時と同様に最適な分散補償をすることができる光伝送装置を提供することを目的とする。
また、請求項7に記載の発明では、障害時にパスの切換を行った場合でも、通常時と同様に最適な分散補償をすることができるリングネットワークを提供することを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】
(請求項1)
図1は、請求項1、請求項3ないし請求項6に記載の発明の原理構成を示す図である。
なお、図1において破線で示した第1分岐用分散補償手段20-1、20-2、第1挿入用分散補償手段21、第2分岐用分散補償手段22-1、22-2および第2挿入用分散補償手段23は、請求項3または請求項4に記載の発明の構成である。また、図1において破線で示した第1受信手段25、第1送信手段26、第2受信手段27および第2送信手段28は、請求項6に記載の発明の構成である。そして、図1において、第2切換手段16は、図1の右上方と左下方とに記載されているが、これらとそれを結ぶ光伝送路とを合わせた構成が第2切換手段16である。
【0020】
図1において、請求項1に記載の発明は、上り方向の光伝送路と下り方向の光伝送路とを備えて波長多重方式の光信号を伝送することにより双方向の光通信を行う双方向光通信用光伝送路に接続される光伝送装置である。
この光伝送装置は、第1分岐手段10、第2分岐手段11、分散補償手段12、第1挿入手段13、第2挿入手段14、第1切換手段15および第2切換手段16から構成されている。
【0021】
第1分岐手段10は、上り方向の光伝送路に接続され、上り方向の光伝送路を伝送される上り方向の光信号に対して第1所定波長の光信号を分岐側に分岐するとともに第1所定波長の光信号を除く波長の光信号を射出側に射出する。ここで、分岐側に分岐する第1所定波長の光信号は、複数のチャンネルからなる波長多重方式の光信号のうちの1つのチャンネルの場合と複数のチャンネルの場合とがある。
【0022】
第2分岐手段11は、下り方向の光伝送路に接続され、下り方向の光伝送路を伝送される下り方向の光信号に対して第2所定波長の光信号を分岐側に分岐するとともに第2所定波長の光信号を除く波長の光信号を射出側に射出する。ここで、分岐側に分岐する第2所定波長の光信号は、複数のチャンネルからなる波長多重方式の光信号のうちの1つのチャンネルの場合と複数のチャンネルの場合とがある。
【0023】
分散補償手段12は、第1分岐手段10および第2分岐手段11に接続され、常時および上り方向の光伝送路の次の伝送区間の障害時に、第1分岐手段10の射出側から射出される光信号を第1分散補償量で波長分散を補償して第1射出側に射出するとともに、第1切換手段15によって第1分岐手段10の入射側に分岐された光信号を通常時では第2分散補償量で波長分散を補償して第2射出側に射出しかつ下り方向の光伝送路の次の伝送区間の障害時では第2分散補償量で波長分散を補償して第1射出側に射出する。
【0024】
第1挿入手段13は、分散補償手段12の第1射出側から射出される光信号に挿入すべき光信号であって第1所定波長のいずれかの波長の光信号を挿入する。ここで、挿入される光信号のチャンネル数は、第1分岐手段10で分岐したチャンネル数と同一のチャンネル数である必要はない。すなわち、挿入される光信号のチャンネル数は、第1分岐手段10で分岐したチャンネル数を越えることはできないが、第1分岐手段10で分岐したチャンネル数より少ないチャンネル数でもよい。
【0025】
第2挿入手段14は、分散補償手段12の第2射出側から射出される光信号に挿入すべき光信号であって第2所定波長のいずれかの波長の光信号を挿入する。ここで、挿入される光信号のチャンネル数は、第2分岐手段11で分岐したチャンネル数と同一のチャンネル数である必要はない。
第1切換手段15は、下り方向の光伝送路に接続され、下り方向の光伝送路を通じて入射される下り方向の光信号を第1分岐手段10の入射側と第2分岐手段11の入射側とに分岐し得る。
【0026】
第2切換手段16は、第1挿入手段13から射出される光信号を上り方向の光伝送路と第2挿入手段14の射出側に接続される下り方向の光伝送路とに分岐し得る。
このような構成の光伝送装置では、通常時においては、上り方向の光伝送路を伝送する光信号は、第1分岐手段10に入射し、分散補償手段12、第1挿入手段13および第2切換手段16を伝送され、上り方向の光伝送路に射出される。このため、第1分散補償量で分散を補償される。そして、図1において光伝送装置に対し右側の上り方向の光伝送路に障害が発生した障害時においては、上り方向の光伝送路を伝送する光信号は、第1分岐手段10に入射し、分散補償手段12、第1挿入手段13および第2切換手段16を伝送され、第2切換手段でパスを切り替えられて下り方向の光伝送路へ射出され折り返される。このため、第1分散補償量で分散を補償される。
【0027】
したがって、上り方向の光伝送路を伝送する光信号は、通常時においても、障害時においても同じ分散補償量で分散を補償される。
また、通常時においては、下り方向の光伝送路を伝送する光信号は、第1切換手段15に入射し、第2分岐手段11、分散補償手段12および第2挿入手段14を伝送され、下り方向の光伝送路に射出される。このため、第2分散補償量で分散を補償される。そして、図1において光伝送装置に対し左側の下り方向の光伝送路に障害が発生した障害時においては、下り方向の光伝送路を伝送する光信号は、第1切換手段15に入射し、第1切換手段でパスを切り替えられて第1分岐手段10、分散補償手段12、第1挿入手段13および第2切換手段16を伝送され、上り方向の予備の光伝送路へ射出され折り返される。このため、第2分散補償量で分散を補償される。
【0028】
したがって、下り方向の光伝送路を伝送する光信号は、通常時においても、障害時においても同じ分散補償量で分散を補償される。
このように請求項1に記載の発明では、障害時にパスの切換を行った場合でも、通常時と同様な分散補償をすることができる。
また、このような請求項1に記載の発明は、各ノード間の距離が短いリングネットワークのような各ノード間において波長分散が小さい場合に好適である。
【0029】
(請求項2)
図2は、請求項2ないし請求項6に記載の発明の原理構成を示す図である。
なお、図2において破線で示した第1分岐用分散補償手段20-1、20-2、第1挿入用分散補償手段21、第2分岐用分散補償手段22-1、22-2および第2挿入用分散補償手段23は、請求項3または請求項4に記載の発明の構成である。また、図1において破線で示した第1受信手段25、第1送信手段26、第2受信手段27および第2送信手段28は、請求項6に記載の発明の構成である。そして、図2において、第2切換手段16は、図1の右上方と左下方とに記載されているが、これらとそれを結ぶ光伝送路とを合わせた構成が第2切換手段16である。
【0030】
図2において、請求項2に記載の発明は、上り方向の光伝送路と下り方向の光伝送路とを備えて波長多重方式の光信号を伝送することにより双方向の光通信を行う双方向光通信用光伝送路に接続される光伝送装置である。
この光伝送装置は、第1分岐手段10、第1透過用分散補償手段30、第1挿入手段13、第1切換手段15、第2分岐手段11、第2透過用分散補償手段31、第2挿入手段14、分散補償手段32および第2切換手段16から構成されている。なお、請求項1と同一の構成については、同一の参照符号を付し、その説明を省略する。
【0031】
第1分岐手段10は、上り方向の光伝送路に接続され、第1透過用分散補償手段30は、この第1分岐手段10の射出側に接続される。
第1透過用分散補償手段は、第1分岐手段から射出される光信号に対し第1分散補償量で波長分散を補償する。
第1挿入手段13は、第1透過用分散補償手段30に接続され、第2切換手段16は、この第1挿入手段13の射出側に接続される。
【0032】
一方、第1切換手段15は、下り方向の光伝送路に接続され、第2分岐手段は、この第1切換手段の一方の分岐側に接続される。
第2透過用分散補償手段31は、第2分岐手段11の射出側に接続され、第2分岐手段から射出される光信号に対し第2分散補償量で波長分散を補償する。
第2挿入手段14は、第2透過用分散補償手段に接続される。
【0033】
分散補償手段32は、下り方向の光伝送路に接続された第1切換手段15の他方の分岐側に接続され、この第1切換手段15で分岐された光信号に対し第2分散補償量と第1分散補償量との差である分散補償量で波長分散を補償して第1分岐手段の入射側へ射出する。
このような構成の光伝送装置では、通常時においては、上り方向の光伝送路を伝送する光信号は、第1分岐手段10に入射し、第1透過用分散補償手段30、第1挿入手段13および第2切換手段16を伝送され、上り方向の光伝送路に射出される。このため、第1分散補償量で分散を補償される。そして、図2において光伝送装置に対し右側の上り方向の光伝送路に障害が発生した障害時においては、上り方向の光伝送路を伝送する光信号は、第1分岐手段10に入射し、第1透過用分散補償手段30、第1挿入手段13および第2切換手段16を伝送され、第2切換手段でパスを切り替えられて下り方向の光伝送路へ射出され折り返される。このため、第1分散補償量で分散を補償される。
【0034】
したがって、上り方向の光伝送路を伝送する光信号は、通常時においても、障害時においても同じ分散補償量で分散を補償される。
また、通常時においては、下り方向の光伝送路を伝送する光信号は、第1切換手段15に入射し、第2分岐手段11、第2透過用分散補償手段31、第2挿入手段14を伝送され、下り方向の光伝送路に射出される。このため、第2分散補償量で分散を補償される。そして、図2において光伝送装置に対し左側の下り方向の光伝送路に障害が発生した障害時においては、下り方向の光伝送路を伝送する光信号は、第1切換手段15に入射し、第1切換手段でパスを切り替えられて分散補償手段32、第1分岐手段10、第1透過用分散補償手段30、第1挿入手段13および第2切換手段16を伝送され、上り方向の光伝送路へ射出され折り返される。このため、下り方向の光伝送路を伝送する光信号は、上り方向の光伝送路に折り返される間に、分散補償手段32と第1透過用分散補償手段とで波長分散を補償される。この場合の分散補償量は、分散補償手段32の分散補償量が第2分散補償量と第1分散補償量との差であるから、第2分散補償量である。
【0035】
したがって、下り方向の光伝送路を伝送する光信号は、通常時においても、障害時においても同じ分散補償量(第2分散補償量)で分散を補償される。
このように請求項2に記載の発明では、障害時にパスの切換を行った場合でも、通常時と同様な分散補償をすることができる。
また、このような請求項2に記載の発明は、各ノード間の距離が短いリングネットワークのような各ノード間において波長分散が小さい場合に好適である。
【0036】
(請求項3)
図1および図2で、請求項3に記載の発明では、請求項1または請求項2に記載の光伝送装置において、第1分岐手段10の分岐側に接続され、第3分散補償量で波長分散を補償する第1分岐用分散補償手段20-1と、第1挿入手段13の挿入側に接続され、第1挿入手段13で挿入されるべき光信号に対し第4分散補償量で波長分散を補償する第1挿入用分散補償手段21と、第2分岐手段11の分岐側に接続され、第5分散補償量で波長分散を補償する第2分岐用分散補償手段22-1と、第2挿入手段14の挿入側に接続され、第2挿入手段14で挿入されるべき光信号に対し第6分散補償量で波長分散を補償する第2挿入用分散補償手段23とをさらに備えて構成される。
【0037】
ここで、第3分散補償量は、第1分岐手段10に接続される上り方向の光伝送路における波長分散で劣化した光信号波形を、第1分岐用分散補償手段20-1に接続されることが想定される光受信器で、第1分岐手段10で分岐された光信号をより正確に受信処理することができるように、光信号波形を整形する分散補償量である。第5分散補償量についても同様である。
【0038】
また、第4分散補償量は、第2切換手段16の射出側に接続される上り方向の光伝送路における波長分散を考慮して、所定の波形に光信号波形を変形する分散補償量である。第6分散補償量についても同様である。
ここで、波長分散の分散補償の方式について説明し、その後、このように予め光信号波形を変形する理由について説明する。
【0039】
図3は、波長分散の分散補償の方式を説明する図である。
波長分散の分散補償する方式は、図3(a)に示すように、光送信器50から送信された光信号が光伝送路を伝送する間に生じた波長分散を光受信器55で受信処理する直前で分散補償器51により、分散補償する方式がある。
【0040】
また、図3(b)に示すように、光送信器50から送信された光信号が光伝送路を伝送する間に生じる波長分散を予め実験または理論計算により求め、その分散補償量で光送信器50の直後において分散補償器52により予め光信号に分散補償を施して、光受信器55で受信処理する方式がある。
さらに、図3(c)に示すように、光送信器50から送信された光信号が光伝送路を伝送する間に生じる波長分散を光送信器50の直後の分散補償器53と光受信器55の直前の分散補償器54により、光信号に分散補償を施して、光受信器54で受信処理する方式がある。
【0041】
これらの各方式において、例えば、図3(d)に示すような台形状のパルス波形を光受信器55で受信処理できる光信号波形であると仮定する。この仮定の下に図3(d)に示すような台形状のパルス波形を光送信器50で生成して、光伝送路に送信した場合、図3(a)に示す方式に較べて図3(c)に示す方式の方が分散補償器54で容易に波長分散を補償できる。これは、波長分散が大きく光信号波形がなだらかになり過ぎると、もはや分散補償器51では光受信器55で受信処理できる程度まで波長分散を補償できないからである。そこで、分散補償器53で予め図3(e)に示すようなパルス波形を狭めた釣鐘状の急峻な波形に変形することにより、分散補償器54で波長分散を補償する際にあまりなだらかな波形になり過ぎないようにする。
【0042】
第1挿入用分散補償手段21および第2挿入用分散補償手段23は、図3(e)に示す分散補償器53と同様の機能を果たす分散補償手段である。
このような構成の発明では、請求項1に記載の発明または請求項2に記載の発明のように、障害時にパスの切換を行った場合でも、通常時と同様な分散補償をすることができる。
【0043】
さらに、第1分岐用分散補償手段20-1、第1挿入用分散補償手段21、第2分岐用分散補償手段22-1および第2挿入用分散補償手段23をさらに設けるので、接続されることが想定される光受信器で光信号をより正確に受信処理することができる。
【0044】
また、このような請求項3に記載の発明は、各ノード間の距離が長いリングネットワークのような各ノード間において波長分散が大きい場合に好適である。
(請求項4)
図1および図2で、請求項4に記載の発明では、請求項1または請求項2に記載の光伝送装置において、第1分岐手段10の入射側に接続され、第3分散補償量で波長分散を補償する第1分岐用分散補償手段20-2と、第1挿入手段13の挿入側に接続され、第1挿入手段13で挿入されるべき光信号に対し第4分散補償量で波長分散を補償する第1挿入用分散補償手段21と、第1切換手段15の入射側に接続され、第5分散補償量で波長分散を補償する第2分岐用分散補償手段22-2と、第2挿入手段14の挿入側に接続され、第2挿入手段14で挿入されるべき光信号に対し第6分散補償量で波長分散を補償する第2挿入用分散補償手段23とをさらに備えて構成される。
【0045】
よって、第1切換手段15で下り方向から上り方向に切り換えられた下り方向の光信号は、第1分岐用補償手段20-2を介すことなく、第1分岐手段10に入射される。
ここで、第3分散補償量は、第1分岐手段10に接続される上り方向の光伝送路における波長分散で劣化した光信号波形を、第1分岐手段10に接続されることが想定される光受信器で、第1分岐手段10で分岐された光信号をより正確に受信処理することができるように、光信号波形を整形する分散補償量である。第5分散補償量についても同様である。
【0046】
また、第4分散補償量は、第2切換手段16の射出側に接続される上り方向の光伝送路における波長分散を考慮して、所定の波形に光信号波形を変形する分散補償量である。第6分散補償量についても同様である。
さらに、第1分岐用分散補償手段20-2が上り方向の光伝送路を伝送する光信号が第1分岐手段10で分岐する前に波長分散を補償するので、分散補償手段12の第1分散補償量および第1透過用分散補償手段30の第1分散補償量は、第3分散補償量を考慮して決められ、請求項3の場合に較べて、第3分散補償量に相当する分だけ分散補償量が小さい。分散補償手段12の第2分散補償量および第2透過用分散補償手段31の第2分散補償量も、同様の理由により、第4分散補償量を考慮して決められ、請求項3の場合に較べて、第4分散補償量に相当する分だけ分散補償量が小さい。
【0047】
このような構成の発明では、請求項1に記載の発明または請求項2に記載の発明のように、障害時にパスの切換を行った場合でも、通常時と同様な分散補償をすることができる。
さらに、第1分岐用分散補償手段20-2、第1挿入用分散補償手段21、第2分岐用分散補償手段22-2および第2挿入用分散補償手段23をさらに設けるので、接続されることが想定される光受信器で光信号をより正確に受信処理することができる。
【0048】
また、このような請求項4に記載の発明は、各ノード間の距離が長いリングネットワークのような各ノード間において波長分散が大きい場合に好適である。
(請求項5)
請求項5に記載の発明では、請求項3または請求項4に記載の光伝送装置において、第4分散補償量と第6分散補償量とが同一である。
【0049】
(請求項6)
請求項6に記載の発明では、請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の光伝送装置において、第1分岐手段10で分岐した光信号を受信処理する第1受信手段25と、第1挿入手段13で挿入されるべき光信号を生成する第1送信手段26と、第2分岐手段11で分岐した光信号を受信処理する第2受信手段27と、第1挿入手段14で挿入されるべき光信号を生成する第2送信手段28とをさらに備えて構成される。
【0050】
(請求項7)
請求項7に記載の発明では、複数の光伝送装置と光伝送装置間を光伝送路でリング状に接続するリングネットワークにおいて、光伝送装置は、請求項6に記載の光伝送装置である。
このような構成の発明では、あるノードから別のあるノードへ光信号を送信するときに、そのパスのいずれかの箇所で障害が発生しパスの切換を行った場合でも、通常時と同様な分散補償をすることができるので、切り替えられたパスによって光信号を別のノードが受信した場合でも、光信号を受信処理することができる。
【0051】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明における実施の形態を説明する。
(第1の実施形態の構成)
第1の実施形態は、請求項1、請求項4ないし請求項7に記載の発明に対応するリングネットワークの実施形態である。
【0052】
図4は、第1の実施形態におけるUPSRリングネットワークの構成を示す図である。
図5は、第1の実施形態におけるUPSRリングネットワークに使用されるOADMの構成を示す図である。
なお、図4は、光信号を分岐・挿入・透過する光伝送装置が4個の場合を示すが、これに限定されず、光伝送装置は、任意の数でよい。
【0053】
図4において、UPSRネットワーク100は、OADM111〜114と、隣接する各OADM111〜114間を接続する光ファイバ121〜124とから、リング状のネットワークを構成する。
各光ファイバ121〜124は、上り方向および下り方向の2本の光ファイバを単位として構成され、全伝送容量の半分を現用に使用し、残りの半分を予備に使用する。すなわち、第1の実施形態においては、光信号として64波のWDM方式光信号が使用され、λ1 〜λ32が上り方向の現用にλ33〜λ64が上り方向の予備に使用され、λ33〜λ64が下り方向の現用にλ1 〜λ32が下り方向の予備に使用される。なお、このように上り方向の現用の各チャンネルと下り方向の予備の各チャンネルとの間においてこれらの各波長を一致させ、上り方向の予備の各チャンネルと下り方向の現用の各チャンネルとの間においてこれらの各波長を一致させると、障害時にOADM111〜114において波長変換することなく、パスを折り返すだけで通信断に対処することができる。
【0054】
このUPSRネットワーク100は、通常時には、上り方向の光信号を光ファイバ121R 〜124R における現用に割り当てられたλ1 〜λ32を使用して伝送し、そして、下り方向の光信号を光ファイバ121L 〜124L の現用に割り当てられたλ33〜λ64を使用して伝送する。
そして、障害時には、上り方向の光信号を光ファイバ121R 〜124R における予備に割り当てられたλ1 〜λ32を使用して伝送し、そして、下り方向の光信号を光ファイバ121L 〜124L における予備に割り当てられたλ33〜λ64を使用して伝送する。
【0055】
以下に、UPSRネットワークに使用されるOADM111〜114について説明するが、すべて同一の構成なので、そのうちの1つであるOADM111について説明する。
図5において、上り方向の光信号は、OADM111において上り方向の光ファイバ124R が接続される上り方向の入力ポートに入射し、この上り方向の光信号を所定の利得で増幅する光増幅器150を介して上り方向の分岐用分散補償器151に入射する。また、上り方向の分岐用分散補償器151は、分散補償ファイバで構成され、OADM111の上り方向の分岐ポートから射出される光信号を受信処理する上り方向の光受信器190が正確に光信号を受信できる程度に波長分散を補償する。すなわち、上り方向分散補償器151の分散補償量DCRR は、この上り方向の光受信器190における波長分散に対するマージン以内になるように光信号の波長分散を補償する量である。
【0056】
上り方向の分岐用分散補償器151から射出された光信号は、2×1SW152に入射される。SW152は、通常時では上り方向の分岐用分散補償器151からの光信号を1×2カプラ153に射出する。そして、図5においてOADM111の左側の光ファイバ124R 、124L に障害が生じた場合である障害時(以下、「左側光伝送路障害時」と略称する。)では、後述する1×2SW172から射出されSW152に入射される光信号をカプラ153に射出する。さらに、図5においてOADM111の右側の光ファイバ121R 、121L に障害が生じた場合である障害時(以下、「右側光伝送路障害時」と略称する。)では、上り方向の分岐用分散補償器151からの光信号をカプラ153に射出する。
【0057】
左側光伝送路障害時は、OADM111に対し入射すべき上り方向の光信号が受信されない信号断である場合、および、このOADM111からの下り方向の光信号が次のノードであるOADM114で受信されない信号断である場合がある。
右側光伝送路障害時は、OADM111に対し入射すべき下り方向の光信号が受信されない信号断である場合、および、このOADM111からの上り方向の光信号が次のノードであるOADM112で受信されない信号断である場合である。
【0058】
2×1SW152から1×2カプラ153に入射した光信号は、この1×2カプラ153で2つに分岐される。分岐した一方の光信号は、上り方向の光受信器190に入射する。
光受信器190は、この分岐した一方の光信号を1×32カプラ161で32に分岐し、バンドパスフィルタ(以下、「BPF」と略記する。)162-1〜162-32 を介して光受信部163-1〜163-32 に入射する。BPF162-1〜162-32 は、WDM方式光信号の中から光受信部163-1〜163-32 で受信処理される波長を1つ選択するためのフィルタである。なお、光受信器190は、32波を処理できる場合の構成を示したが、これに限定されない。例えば、16波を処理する場合には、カプラ161を1×16カプラに代え、BPFおよび光受信部を16組用意すればよい。
【0059】
また、分岐した他方の光信号は、所定のRF信号を印加することによってこの所定のRF信号に対応する波長の光が入射する光のうちから選択されて射出される第1ポートと選択されなかった波長の光が射出される第2ポートとを備える音響光学チューナブルフィルタ(Acousto-Optic Tunable Filter、以下、「AOTF」と略記する。)154に入射する。AOTF154は、光受信器190で受信処理されたチャンネルを除くチャンネルを後述する2×2SW155に射出し、光受信器190で受信処理されたチャンネルをSW155に射出しないようにする。例えば、AOTF154の第2ポートにSW155を接続した場合には、第1ポートには何も接続しない。そして、光受信器190で受信処理されたチャンネルに対応する波長を選択するRF信号をAOTF154に印加する。あるいは、AOTF154の第1ポートにSW155を接続した場合には、第2ポートには何も接続しない。そして、光受信器190で受信処理されたチャンネルを除くチャンネルに対応する波長を選択するRF信号をAOTF154に印加する。
【0060】
なお、RF信号は、光受信器190で受信処理されたチャンネル数に応じて、1つの周波数のRF信号の場合もあれば複数の周波数のRF信号の場合もある。AOTF154から射出された光信号であって光受信器190で受信処理されたチャンネルを除かれた光信号は、2×2SW155の第aポートに入射する。SW155は、通常時では、第aポートに入射した光信号を第cポートに射出するとともに第bポートに入射した後述する下り方向の光信号を第dポートに射出する。そして、SW155は、左側光伝送路障害時では、第aポートに入射した光信号を第dポートに射出する。さらに、SW155は、右側光伝送路障害時では、第aポートに入射した光信号を第cポートに射出する。
【0061】
第cポートから射出された光信号は、第1分散補償器156に入射する。この第1分散補償器156は、分散補償ファイバで構成され、その分散補償量DCR1は、後述する挿入用分散補償器166から射出される光信号の波形とほぼ同一の波形となるようにこの光信号の波形を整形する分散補償量である。
第1分散補償器156から射出された光信号は、2×2SW157の第eポートに入射する。SW157は、通常時では、第eポートに入射した光信号を第gポートに射出するとともに第fポートに入射した後述する光信号を第hポートに射出する。そして、SW157は、左側光伝送路障害時では、第fポートに入射した光信号を第gポートに射出する。さらに、SW157は、右側光伝送路障害時では、第eポートに入射した光信号を第gポートに射出する。
【0062】
第gポートから射出された光信号は、2×1カプラ158に入射される。また、挿入すべき光信号を生成する光送信器191から射出された光信号は、挿入用分散補償器166を介してこのカプラ158に入射する。この光送信器191は、光送信部164-1〜164-32 で光信号を生成し、各光送信部164-1〜164-32 からの光信号を32×1カプラ165で合波して射出する。光送信器191は、光信号を生成する際に、光受信器190で受信処理された空きの波長の光信号を生成する光送信部164-1〜164-32 を選択して光信号を生成する。
【0063】
そして、カプラ158は、第gポートから射出された光信号とこの挿入すべき光信号とを合波する。カプラ158から射出された光信号は、1×2SW159に入射する。SW159は、通常時では、入射した光信号を上り方向の出力ポートに射出し、光増幅器160と上り方向の光ファイバ121R とを介して次のノードであるOADM114へ光信号が伝送される。そして、SW159は、右側光伝送路障害時では、入射した光信号を後述するSW177に射出する。
【0064】
一方、下り方向の光信号は、OADM111において下り方向の光ファイバ121L が接続される下り方向入力ポートに入射し、この下り方向の光信号を所定の利得で増幅する光増幅器170を介して下り方向の分岐用分散補償器171に入射する。下り方向の分岐用分散補償器171は、分散補償ファイバで構成され、OADM111の下り方向の分岐ポートから射出される光信号を処理する光受信器182が正確に光信号を処理できる程度に波長分散を補償する。すなわち、下り方向分散補償器171の分散補償量DCRL は、この光受信器182における波長分散に対するマージン以内になるように光信号の波長分散を補償する量である。
【0065】
下り方向の分岐用分散補償器171から射出された光信号は、SW172に入射される。SW172は、通常時では下り方向の分岐用分散補償器171からの光信号を2×1カプラ173に射出し、左側光伝送路障害時では下り方向の分岐用分散補償器171からの光信号をSW152に射出する。
SW172からカプラ173に入射した光信号は、このカプラ173で2つに分岐される。分岐した一方の光信号は、下り方向の光受信器182でλ33〜λ64のうちのこの光受信器182で処理されるべきチャンネルのみ選択されて処理される。分岐した他方の光信号は、所定のRF信号を印加することによってこの所定のRF信号に対応する波長の光が入射する光のうちから選択されて射出される第1ポートと選択されなかった波長の光が射出される第2ポートとを備えるAOTF174に入射する。AOTF174は、光受信器182で選択されたチャンネルを除くチャンネルをSW155に射出し、光受信器182で選択されたチャンネルをSW155に射出しないようにする。
【0066】
AOTF174から射出された光信号であって光受信器182で選択されたチャンネルを除かれた光信号は、SW155の第bポートに入射され、第dポートから射出される。
第dポートから射出された光信号は、第2分散補償器175に入射する。この第2分散補償器175は、分散補償ファイバで構成され、その分散補償量DCL1は、後述する挿入用分散補償器185から射出される光信号の波形とほぼ同一の波形となるようにこの光信号の波形を整形する分散補償量である。
【0067】
第2分散補償器175から射出された光信号は、SW157の第fポートに入射され、上述したように、通常時では第hポートから射出され、左側光伝送路障害時では第gポートから射出される。
第hポートから射出された光信号は、2×1カプラ176に入射する。また、挿入すべき光信号を生成する光送信器183から射出された光信号は、挿入用分散補償器185を介してこのカプラ176に入射する。カプラ176は、第hポートから射出された光信号と挿入すべき光信号とを合波する。
【0068】
カプラ176から射出された光信号は、SW177に入射する。SW177は、通常時では、カプラ176からの光信号を下り方向出力ポートに射出し、右側光伝送路障害時では、SW159からの光信号を光増幅器178を介して下り方向出力ポートに射出する。
下り方向出力ポートから射出された光信号は、下り方向の光ファイバ124L を介して次のノード114へ光信号が伝送される。
【0069】
ここで、OADM111から射出される光信号の波形を上り方向および下り方向ともに同一にするため、上り方向および下り方向の挿入用分散補償器166、185における分散補償量DCTは、同一量に設定され、OADM111から射出される光信号の波形を所定量だけ整形する量である。この所定量は、UPSRネットワークのマージンによって決定される。
【0070】
また、光増幅器150、160、170、178は、光ファイバ増幅器であり、光ファイバに添加されたエルビウム(元素記号:Er)などの希土類元素を励起光で励起することにより、入射した光信号を光のままで増幅する。なお、半導体レーザ光増幅器を利用してもよい。
(本発明と第1の実施形態との対応関係)
以下、本発明と第1の実施形態との対応関係について説明する。
【0071】
請求項1に記載の発明と第1の実施形態との対応関係については、第1分岐手段はカプラ153とAOTF154とに対応し、第2分岐手段はカプラ173とAOTF174に対応し、分散補償手段はSW155と第1分散補償器156と第2分散補償器175とSW157とに対応する。そして、第1挿入手段はカプラ158に対応し、第2挿入手段はカプラ176に対応し、第1切換手段はSW172とSW152とに対応し、第2切換手段はSW159とSW177とに対応する。
【0072】
請求項4および請求項5に記載の発明と第1の実施形態との対応関係については、第1分岐用分散補償手段は分岐用分散補償器151に対応し、第1挿入用分散補償手段は挿入用分散補償器166に対応し、第2分岐用分散補償手段は分岐用分散補償器171に対応し、第2挿入用分散補償手段は挿入用分散補償器185に対応する。
【0073】
請求項6に記載の発明と第1の実施形態との対応関係については、第1受信手段は光受信器190に対応し、第1送信手段は光送信器191に対応し、第2受信手段は光受信器192に対応し、第2送信手段は光送信器193に対応する。請求項7に記載の発明と第1の実施形態との対応関係については、光伝送装置はOADM111〜114に対応し、光伝送路は光ファイバ121〜124に対応する。
【0074】
(第1の実施形態の作用効果)
以下に、通常時における上り方向の光信号に対する分散補償量について説明する。
OADM111において分岐する上り方向の光信号は、現用の伝送に割り当てられたλ1 〜λ32の波長を用いて、光増幅器150、分岐用分散補償器151、SW152、カプラ153を介して上り方向の光受信器190に入射される。このときの分散補償量は、分岐用分散補償器151の分散補償量DCRR であるので、波長分散は、最適に補償される。
【0075】
OADM111で挿入される上り方向の光信号は、現用の伝送に割り当てられたλ1 〜λ32の波長であって上り方向の分岐ポートから分岐したチャンネルの範囲内で上り方向の光送信器191で生成され、挿入用分散補償器166、カプラ158、SW159および光増幅器160を介して上り方向出力ポートに射出される。このときの分散補償量は、挿入用分散補償器166の分散補償量DCTであるので、予め最適な分散補償を施されて上り方向の出力ポートに射出される。
【0076】
OADM111を透過する上り方向の光信号は、現用の伝送に割り当てられたλ1 〜λ32の波長を用いて、光増幅器150、分岐用分散補償器151、SW152、カプラ153、AOTF154、SW155、第1分散補償器156、SW157、カプラ158、SW159および光増幅器160を介して上り方向出力ポートに射出される。このときの分散補償量は、分岐用分散補償器151の分散補償量DCRR と第1分散補償器156の分散補償量DCR1との和であるDCRR +DCR1であるので、光ファイバでの波長分散を補償するとともに予め最適な分散補償を施されて上り方向出力ポートに射出される。
【0077】
以下に、右側光伝送路障害時における上り方向の光信号に対する分散補償量について説明する。
右側光伝送路障害時では、上り方向の光信号は、このOADM111で折り返され、そして、下り方向の光信号は、受信されない。
OADM111において分岐する上り方向の光信号は、現用の伝送に割り当てられたλ1 〜λ32の波長を用いて、光増幅器150、分岐用分散補償器151、SW152、カプラ153を介して上り方向の光受信器190に入射される。このときの分散補償量は、通常時と同様に、分岐用分散補償器151の分散補償量DCRR であるので、波長分散は、最適に補償される。
【0078】
OADM111で挿入される上り方向の光信号は、下り方向の予備の伝送に割り当てられたλ1 〜λ32の波長であって上り方向の分岐ポートから分岐したチャンネルの範囲内で上り方向の光送信器191で生成され、挿入用分散補償器166、カプラ158、SW159、SW177および光増幅器178を介して下り方向の出力ポートに射出される。そして、この挿入された光信号は、下り方向の光ファイバ124L の予備に割り当てられた波長を使用して伝送される。このときの分散補償量は、通常時と同様に、挿入用分散補償器166の分散補償量DCTであるので、予め最適な分散補償を施されて下り方向の出力ポートに射出される。
【0079】
OADM111を透過する光信号は、光増幅器150、分岐用分散補償器151、SW152、カプラ153、AOTF154、SW155、第1分散補償器156、SW157、カプラ158、SW159、SW177および光増幅器178を介して下り方向の出力ポートに射出される。このときの分散補償量は、通常時と同様に、分岐用分散補償器151の分散補償量DCRR と第1分散補償器156の分散補償量DCR1との和であるDCRR +DCR1であるので、光ファイバでの波長分散を補償するとともに予め最適な分散補償を施されて下り方向の出力ポートに射出される。また、OADM111を透過する光信号の波長は、λ1 〜λ32であるのでそのまま下り方向の予備の伝送に割り当てられた波長となり、下り方向の予備を使用して折り返される。
【0080】
このように通常時と右側光伝送路障害時とでは、同一の分散補償量によって波長分散を補償するから、上り方向の出力ポートから射出される光信号の波形と折り返されて下り方向の出力ポートから射出される光信号の波形とを挿入される光信号と同一の波形にすることができる。
以下に、通常時における下り方向の光信号に対する分散補償量について説明する。
【0081】
OADM111において分岐する下り方向の光信号は、現用の伝送に割り当てられたλ33〜λ64の波長を用いて、光増幅器170、分岐用分散補償器171、SW172、カプラ173を介して下り方向の光受信器192に入射される。このときの分散補償量は、分岐用分散補償器171の分散補償量DCRL であるので、波長分散は、最適に補償される。
【0082】
OADM111で挿入される下り方向の光信号は、現用の伝送に割り当てられたλ33〜λ64の波長であって上り方向の分岐ポートから分岐したチャンネルの範囲内で下り方向の光送信器193で生成され、挿入用分散補償器185、カプラ176、SW177および光増幅器178を介して下り方向の出力ポートに射出される。このときの分散補償量は、挿入用分散補償器185の分散補償量DCTであるので、予め最適な分散補償を施されて下り方向の出力ポートに射出される。
【0083】
OADM111を透過する下り方向の光信号は、現用の伝送に割り当てられたλ33〜λ64の波長を用いて、光増幅器170、分岐用分散補償器171、SW172、カプラ173、AOTF174、SW155、第2分散補償器175、SW157、カプラ176、SW177および光増幅器178を介して下り方向の出力ポートに射出される。このときの分散補償量は、分岐用分散補償器171の分散補償量DCRL と第2分散補償器175の分散補償量DCL1との和であるDCRL +DCL1であるので、光ファイバでの波長分散を補償するとともに予め最適な分散補償を施されて下り方向の出力ポートに射出される。
【0084】
以下に、左側光伝送路障害時における下り方向の光信号に対する分散補償量について説明する。
左側光伝送路障害時では、下り方向の光信号は、このOADM111で折り返され、そして、上り方向の光信号は、受信されない。
OADM111において分岐する下り方向の光信号は、現用の伝送に割り当てられたλ33〜λ64の波長を用いて、光増幅器170、分岐用分散補償器171、SW172、SW152、カプラ153を介して上り方向の光受信器190に入射される。このときの分散補償量は、通常時と同様に、分岐用分散補償器171の分散補償量DCRL であるので、波長分散は、最適に補償される。ここで、光受信器190は、上り方向の光信号と下り方向の光信号とを受信処理することになるので、時分割で受信処理を行う。
【0085】
OADM111で挿入される下り方向の光信号は、上り方向の予備の伝送に割り当てられたλ33〜λ64の波長であって上り方向の分岐ポートから分岐したチャンネルの範囲内で上り方向の光送信器191で生成され、挿入用分散補償器166、カプラ158、SW159および光増幅器160を介して上り方向の出力ポートに射出される。このときの分散補償量は、通常時と同様に、挿入用分散補償器166の分散補償量DCTであるので、予め最適な分散補償を施されて上り方向の出力ポートに射出される。ここで、光送信器191は、上り方向の光信号と下り方向の光信号とを生成することになるので、時分割で処理を行う。
【0086】
OADM111を透過する光信号は、光増幅器170、分岐用分散補償器171、SW172、SW152、カプラ153、AOTF154、SW155、第2分散補償器175、SW157、カプラ158、SW159および光増幅器160を介して上り方向の出力ポートに射出される。このときの分散補償量は、通常時と同様に、分岐用分散補償器171の分散補償量DCRL と第2分散補償器175の分散補償量DCL1との和であるDCRL +DCL1であるので、光ファイバでの波長分散を補償するとともに予め最適な分散補償を施されて下り方向の出力ポートに射出される。また、OADM111を透過する光信号の波長は、λ33〜λ64であるのでそのまま上り方向の予備の伝送に割り当てられた波長となり、上り方向の予備を使用して折り返される。
【0087】
このように通常時と左側光伝送路障害時とでは、同一の分散補償量によって波長分散を補償するから、下り方向の出力ポートから射出される光信号の波形と折り返されて上り方向の出力ポートから射出される光信号の波形とを挿入される光信号と同一の波形にすることができる。
以上のように、通常時の場合でも障害時の場合でも、分岐、挿入および透過する光信号に対し最適な分散補償量にすることができる。
【0088】
次に、別の実施の形態について説明する。
(第2の実施形態の構成)
第2の実施形態は、請求項1、請求項3、請求項5ないし請求項7に記載の発明に対応するリングネットワークの実施形態である。
図6は、第2の実施形態におけるUPSRネットワークに使用されるOADMの構成を示す図である。
【0089】
なお、第2の実施形態におけるUPSRネットワークは、図4において、図5に示す第1の実施形態に使用されるOADM111〜114の代わりに図6に示す第2の実施形態にかかるOADM201〜204を適用することを除き、第1の実施形態におけるUPSRネットワークの構成と同一であるので、その説明を省略する。また、第1の実施形態と同一の構成については、同一の参照番号を付し、その説明を省略する。
【0090】
以下に、第2の実施形態におけるUPSRネットワークに使用されるOADM201〜204について説明するが、すべて同一の構成なので、そのうちの1つであるOADM201について説明する。
第2の実施形態の特徴は、分岐用分散補償器151、171をそれぞれの分岐ポートに接続した点にある。これにともない第1の実施形態における第1分散補償器156の分散補償量および第2分散補償器175の分散補償量を変更する必要がある。。
【0091】
図6において、上り方向の光信号は、上り方向の入力ポートに入射し、光増幅器150を介して2×1SW152に入射される。SW152は、通常時では上り方向の入力ポートからの光信号を1×2カプラ153に射出する。そして、左側光伝送路障害時では、後述する1×2カプラ222から射出されSW152に入射される光信号をカプラ153に射出する。さらに、右側光伝送路障害時では、上り方向の入力ポートからの光信号をカプラ153に射出する。
【0092】
SW152からカプラ153に入射した光信号は、このカプラ153で2つに分岐される。分岐した一方の光信号は、上り方向の分岐分散補償器151を介して、上り方向の光受信器190でλ1 〜λ32のうちのこの光受信器で処理されるべきチャンネルのみ選択されて受信処理される。分岐した他方の光信号は、AOTF154に入射する。AOTF154は、光受信器で選択されたチャンネルを除くチャンネルを後述する2×2SW205に射出し、光受信器190で選択されたチャンネルをSW205に射出しないようにする。
【0093】
また、上り方向の分岐用分散補償器151は、上り方向の光受信器が正確に光信号を受信できる程度に波長分散を補償する。
AOTF154から射出された光信号であって光受信器190で選択されたチャンネルを除かれた光信号は、SW205の第aポートに入射する。SW205は、通常時では、第aポートに入射した光信号を第cポートに射出するとともに第bポートに入射した後述する下り方向の光信号を第dポートに射出する。そして、SW205は、左側光伝送路障害時では、第aポートに入射した光信号を第dポートに射出する。さらに、SW205は、右側光伝送路障害時では、第aポートに入射した光信号を第cポートに射出する。
【0094】
第cポートから射出された光信号は、第1分散補償器206に入射する。この第1分散補償器206の分散補償量DCR2は、後述する挿入用分散補償器166から射出される光信号の波形とほぼ同一の波形となるようにこの光信号の波形を整形する分散補償量である。ここで、第1分散補償器206の分散補償量DCR2は、第1の実施形態のように分岐用分散補償器151を介さないので、第1分散補償器156の分散補償量DCR1よりも大きい。
【0095】
第1分散補償器206から射出された光信号は、2×2SW207の第eポートに入射する。SW207は、通常時では、第eポートに入射した光信号を第gポートに射出するとともに第fポートに入射した後述する光信号を第hポートに射出する。そして、SW207は、左側光伝送路障害時では、第fポートに入射した光信号を第gポートに射出する。さらに、SW207は、右側光伝送路障害時では、第eポートに入射した光信号を第gポートに射出する。
【0096】
第gポートから射出された光信号は、2×1カプラ158に入射され、このカプラ158で挿入用分散補償器166を介した光送信器165から射出された光信号とカプラで合波されて1×2SW159に射出される。SW159は、通常時では、入射した光信号を上り方向の出力ポートに射出し、光増幅器160と上り方向の光ファイバとを介して次のノードであるOADM201へ光信号が伝送される。そして、SW159は、右側光伝送路障害時では、入射した光信号をSW177に射出する。
【0097】
一方、下り方向の光信号は、下り方向入力ポートに入射し、光増幅器170を介して1×2カプラ222に入射する。カプラ222は、この下り方向の光信号を2×1カプラ173およびSW152に分岐する。SW152は、前述のように切り替えるので、カプラ222を介してSW152に入射する下り方向の光信号が上り方向の光信号に影響を与えることはない。
【0098】
カプラ222からカプラ173に入射した光信号は、さらに2つに分岐される。分岐された一方の光信号は、下り方向の分岐用分散補償器171を介して、下り方向の光受信器192でλ33〜λ64のうちのこの光受信器192で処理されるべきチャンネルのみ選択されて処理される。分岐した他方の光信号は、AOTF174に入射する。AOTF174は、光受信器192で選択されたチャンネルを除くチャンネルをSW205に射出し、光受信器192で選択されたチャンネルをSW205に射出しないようにする。
【0099】
また、下り方向の分岐用分散補償器171は、OADM201の下り方向の分岐ポートから射出される光信号を処理する光受信器192が正確に光信号を処理できる程度に波長分散を補償する。
AOTF174から射出された光信号であって光受信器192で選択されたチャンネルを除かれた光信号は、SW205の第bポートに入射され、第dポートから射出される。
【0100】
第dポートから射出された光信号は、第2分散補償器225に入射する。この第2分散補償器225の分散補償量DCL2は、後述する挿入用分散補償器185から射出される光信号の波形とほぼ同一の波形となるようにこの光信号の波形を整形する分散補償量である。ここで、第2分散補償器225の分散補償量DCL2は、第1の実施形態のように分岐用分散補償器171を介さないので、第2分散補償器175の分散補償量DCL1よりも大きい。
【0101】
第2分散補償器225から射出された光信号は、SW207の第fポートに入射され、上述したように、通常時では第hポートから射出され、左側光伝送路障害時では第gポートから射出される。
第hポートから射出された光信号は、2×1カプラ176に入射し、このカプラ176で挿入用分散補償器185を介した光送信器193から射出された光信号と合波されて、1×2SW177に射出される。SW177は、通常時では、カプラ176からの光信号を下り方向出力ポートに射出し、右側光伝送路障害時では、SW159からの光信号を下り方向出力ポートに射出する。
【0102】
下り方向出力ポートから射出された光信号は、光増幅器178と下り方向の光ファイバ124L とを介して次のノードへ光信号が伝送される。
ここで、OADM201から射出される光信号の波形を上り方向および下り方向ともに同一にするため、上り方向および下り方向の挿入用分散補償器166、185における分散補償量DCTは、同一量に設定され、OADM201から射出される光信号の波形を所定量だけ整形する量である。この所定量は、UPSRネットワークのマージンによって決定される。
【0103】
(本発明と第2の実施形態との対応関係)
以下、本発明と第2の実施形態との対応関係について説明する。
請求項1に記載の発明と第2の実施形態との対応関係については、第1分岐手段はカプラ153とAOTF154とに対応し、第2分岐手段はカプラ173とAOTF174に対応し、分散補償手段はSW205と第1分散補償器206と第2分散補償器225とSW207とに対応する。そして、第1挿入手段はカプラ158に対応し、第2挿入手段はカプラ176に対応し、第1切換手段はカプラ222とSW152とに対応し、第2切換手段はSW159とSW177とに対応する。
【0104】
請求項3および請求項5に記載の発明と第2の実施形態との対応関係については、第1分岐用分散補償手段は分岐用分散補償器151に対応し、第1挿入用分散補償手段は挿入用分散補償器166に対応し、第2分岐用分散補償手段は分岐用分散補償器171に対応し、第2挿入用分散補償手段は挿入用分散補償器185に対応する。
【0105】
請求項6に記載の発明と第2の実施形態との対応関係については、第1受信手段は光受信器190に対応し、第1送信手段は光送信器191に対応し、第2受信手段は光受信器192に対応し、第2送信手段は光送信器193に対応する。請求項7に記載の発明と第2の実施形態との対応関係については、光伝送装置はOADM201〜204に対応し、光伝送路は光ファイバ121〜124に対応する。
【0106】
(第2の実施形態の作用効果)
以下に、通常時および右側光伝送路障害時における上り方向の光信号に対する分散補償量について説明する。
OADM201において分岐する上り方向の光信号は、現用の伝送に割り当てられたλ1 〜λ32の波長を用いて、通常時および右側光伝送路障害時ともに、光増幅器150、SW152、カプラ153および分岐用分散補償器151を介して上り方向の光受信器に入射される。このときの分散補償量は、分岐用分散補償器150の分散補償量DCRR であるので、波長分散は、最適に補償される。
【0107】
OADM201で挿入される上り方向の光信号は、現用の伝送に割り当てられたλ1 〜λ32の波長であって上り方向の分岐ポートから分岐したチャンネルの範囲内で上り方向の光送信器190で生成され、通常時および右側光伝送路障害時ともに、挿入用分散補償器166、カプラ158、SW159および光増幅器160を介して上り方向出力ポートに射出される。このときの分散補償量は、挿入用分散補償器166の分散補償量DCTであるので、予め最適な分散補償を施されて上り方向の出力ポートに射出される。
【0108】
OADM201を透過する上り方向の光信号は、現用の伝送に割り当てられたλ1 〜λ32の波長を用いて、通常時では、光増幅器150、SW152、カプラ153、AOTF154、SW205、第1分散補償器206、SW207、カプラ158、SW159および光増幅器160を介して上り方向出力ポートに射出される。このときの分散補償量は、第1分散補償器の分散補償量DCR2であるので、光ファイバでの波長分散を補償するとともに予め最適な分散補償を施されて上り方向出力ポートに射出される。
【0109】
一方、右側光伝送路障害時では、OADM201を透過する光信号は、光増幅器150、SW152、カプラ153、AOTF154、SW205、第1分散補償器206、SW207、カプラ158、SW159、SW177および光増幅器178を介して下り方向の出力ポートに射出される。このときの分散補償量は、通常時と同様に、第1分散補償器206の分散補償量DCR2であるので、光ファイバでの波長分散を補償するとともに予め最適な分散補償を施されて下り方向の出力ポートに射出される。また、OADM201を透過する光信号の波長は、λ1 〜λ32であるのでそのまま下り方向の予備の伝送に割り当てられた波長となり、下り方向の予備を使用して折り返される。
【0110】
このように通常時と右側光伝送路障害時とでは、同一の分散補償量によって波長分散を補償するから、上り方向の出力ポートから射出される光信号の波形と下り方向の出力ポートから射出される光信号の波形とを挿入される光信号と同一の波形にすることができる。
【0111】
以下に、通常時における下り方向の光信号に対する分散補償量について説明する。
OADM201において分岐する下り方向の光信号は、現用の伝送に割り当てられたλ33〜λ64の波長を用いて、光増幅器170、カプラ222、カプラ173および分岐用分散補償器171を介して下り方向の光受信器192に入射される。このときの分散補償量は、分岐用分散補償器171の分散補償量DCRL であるので、波長分散は、最適に補償される。
【0112】
OADM201で挿入される下り方向の光信号は、現用の伝送に割り当てられたλ33〜λ64の波長であって上り方向の分岐ポートから分岐したチャンネルの範囲内で下り方向の光送信器193で生成され、挿入用分散補償器185、カプラ176、SW177および光増幅器178を介して下り方向の出力ポートに射出される。このときの分散補償量は、挿入用分散補償器185の分散補償量DCTであるので、予め最適な分散補償を施されて下り方向の出力ポートに射出される。
【0113】
OADM201を透過する下り方向の光信号は、現用の伝送に割り当てられたλ33〜λ64の波長を用いて、光増幅器170、カプラ222、カプラ173、AOTF174、SW205、第2分散補償器225、SW207、カプラ176、SW177および光増幅器178を介して下り方向の出力ポートに射出される。このときの分散補償量は、第2分散補償器225の分散補償量DCL2であるので、光ファイバでの波長分散を補償するとともに予め最適な分散補償を施されて下り方向の出力ポートに射出される。
【0114】
以下に、左側光伝送路障害時における下り方向の光信号に対する分散補償量について説明する。
OADM201において分岐する下り方向の光信号は、現用の伝送に割り当てられたλ33〜λ64の波長を用いて、光増幅器170、カプラ222、カプラ173および分岐用分散補償器171を介して下り方向の光受信器192に入射される。このときの分散補償量は、通常時と同様に、分岐用分散補償器171の分散補償量DCRL であるので、波長分散は、最適に補償される。
【0115】
OADM201で挿入される下り方向の光信号は、上り方向の予備の伝送に割り当てられたλ33〜λ64の波長であって下り方向の分岐ポートから分岐したチャンネルの範囲内で上り方向の光送信器191で生成され、挿入用分散補償器166、カプラ158、SW159および光増幅器160を介して上り方向の出力ポートに射出される。このときの分散補償量は、通常時と同様に、挿入用分散補償器166の分散補償量であるので、予め最適な分散補償を施されて上り方向の出力ポートに射出される。
【0116】
OADM201を透過する光信号は、光増幅器170、カプラ222、SW152、カプラ153、AOTF154、SW205、第2分散補償器225、SW207、カプラ158、SW159および光増幅器160を介して上り方向の出力ポートに射出される。このときの分散補償量は、通常時と同様に、第2分散補償器225の分散補償量DCL2であるので、光ファイバでの波長分散を補償するとともに予め最適な分散補償を施されて下り方向の出力ポートに射出される。また、OADM201を透過する光信号の波長は、λ33〜λ64であるのでそのまま上り方向の予備の伝送に割り当てられた波長となり、上り方向の予備を使用して折り返される。
【0117】
このように通常時と左側光伝送路障害時とでは、同一の分散補償量によって波長分散を補償するから、下り方向の出力ポートから射出される光信号の波形と上り方向の出力ポートから射出される光信号の波形とを挿入される光信号と同一の波形にすることができる。
以上のように、通常時の場合でも障害時の場合でも、分岐、挿入および透過する光信号に対し最適な分散補償量にすることができる。
【0118】
なお、第2の実施形態においては、左側光伝送路障害時においてOADM201で分岐する下り方向の光信号を下り方向の光受信器192で受信したが、下り方向の分岐ポートに下り方向の光受信器192と上り方向の光受信器190との切り替えるSWおよび上り方向の光受信器190への光ファイバを設けて、上り方向の光受信器190で受信するようにしてもよい。この場合に、上り方向の光信号と下り方向の光信号とに光強度の差があるときは、この差を補償する光アッテネータまたは光増幅器を下り方向の分岐ポートと上り方向の光受信器190との間に設ける。
【0119】
また、第2の実施形態において、カプラ222を使用することにより、左側光伝送路障害時においてもOADM201で分岐する下り方向の光信号を光受信器192で受信処理するようにしたが、カプラ222に代えてSW290を使用して、左側光伝送路障害時においてもOADM201で分岐する下り方向の光信号を光受信器192で受信処理するようにてもよい。
【0120】
図7は、第2の実施形態におけるUPSRネットワークに使用されるOADMについて、SWを使用して通常時および障害時に同一の光受信器で受信する構成を示す図である。
図7に示すOADMは、図6に示すOADMと比較し、カプラ153に接続する分岐用分散補償器151と光受信器190、カプラ173に接続する分岐用分散補償器171と光受信器192およびカプラ222を除く構成は、上述と同様なので、その説明を省略する。
【0121】
図7において、光増幅器150およびSW152を介してカプラ153に入射してカプラ153で上り方向の分岐ポートに分岐した上り方向の光信号は、2×2SW291の第a#ポートに入射する。SW291は、通常時では、第a#ポートに入射した光信号を第c#ポートに射出するとともに第b#ポートに入射した後述する分岐した下り方向の光信号を第d#ポートに射出する。そして、SW291は、左側光伝送路障害時では、第a#ポートに入射した光信号を第d#ポートに射出する。さらに、SW291は、右側光伝送路障害時では、第a#ポートに入射した光信号を第c#ポートに射出する。
【0122】
第c#ポートから射出された光信号は、上り方向の分岐分散補償器151を介して、上り方向の光受信器190でλ1 〜λ32のうちのこの光受信器で処理されるべきチャンネルのみ選択されて受信処理される。
一方、下り方向の光信号は、下り方向入力ポートに入射し、光増幅器170を介して1×2SW290に入射する。SW290は、通常時では下り方向の光信号をカプラ173に射出し、左側光伝送路障害時ではSW152に射出する。
【0123】
SW290からカプラ173に入射した光信号は、さらに2つに分岐され、分岐された一方の光信号は、下り方向の分岐ポートを介して、SW291の第b#ポートに入射する。SW291の第d#ポートから射出された光信号は、下り方向の分岐用分散補償器171を介して、下り方向の光受信器192でλ33〜λ64のうちのこの光受信器で処理されるべきチャンネルのみ選択されて処理される。
【0124】
一方、カプラ173で分岐した他方の光信号は、AOTFに入射する。AOTFは、光受信器で選択されたチャンネルを除くチャンネルを後述するSWに射出し、光受信器で選択されたチャンネルをSWに射出しないようにする。
このように構成することにより、通常時および障害時において、OADMで分岐する上り方向の光信号は、光受信器190で受信処理され、OADMで分岐する下り方向の光信号は、光受信器192で受信処理される。そして、通常時および障害時において、OADMで分岐・挿入・透過する上り方向および下り方向の光信号は、最適に分散補償される。
【0125】
次に、別の実施の形態について説明する。
(第3の実施形態の構成)
第3の実施形態は、請求項2、請求項4ないし請求項7に記載の発明に対応するリングネットワークの実施形態である。
【0126】
図8は、第3の実施形態におけるUPSRネットワークに適用されるOADMの構成を示す図である。
なお、第3の実施形態におけるUPSRネットワークは、図4において、図5に示す第1の実施形態に使用されるOADM111〜114の代わりに図8に示す第3の実施形態にかかるOADM301〜304を適用することを除き、第1の実施形態におけるUPSRネットワークの構成と同一であるので、その説明を省略する。また、第1の実施形態と同一の構成については、同一の参照番号を付し、その説明を省略する。
【0127】
以下に、第4の実施形態におけるUPSRネットワークに適用されるOADMについて説明する。
図8において、上り方向の光信号は、上り方向の入力ポートに入射し、光増幅器150に入射する。光増幅器150で増幅された上り方向の光信号は、上り方向の分岐用分散補償器151を介して、2×1SW152に入射される。SW151は、通常時では上り方向の入力ポートからの光信号を1×2カプラ153に射出する。そして、左側光伝送路障害時では、1×2カプラ222から射出され後述する分散補償器313を介してSW152に入射される光信号をカプラ153に射出する。さらに、右側光伝送路障害時では、上り方向の入力ポートからの光信号をカプラ153に射出する。
【0128】
また、上り方向の分岐用分散補償器151は、上り方向の光受信器190が正確に光信号を受信できる程度に波長分散を補償する。
SW152からカプラ153に入射した光信号は、このカプラ153で2つに分岐される。分岐した一方の光信号は、上り方向の光受信器190でλ1 〜λ32のうちのこの光受信器190で処理されるべきチャンネルのみ選択されて受信処理される。分岐した他方の光信号は、AOTF154に入射する。AOTF154は、光受信器190で選択されたチャンネルを除くチャンネルを後述する第1透過用分散補償器311に射出し、光受信器190で選択されたチャンネルを第1分散補償器311に射出しないようにする。
【0129】
AOTF154から射出された光信号であって光受信器で選択されたチャンネルを除かれた光信号は、第1分散補償器311を介して、2×1カプラ158に入射する。この第1分散補償器311は、分散補償ファイバで構成され、その分散補償量DCR3は、挿入用分散補償器166から射出される光信号の波形とほぼ同一の波形となるようにこの光信号の波形を整形する分散補償量である。
【0130】
また、光送信器191から射出された光信号は、挿入用分散補償器166を介してこのカプラ158に入射し、第1分散補償器311からの光信号と合波される。カプラ158で合波されて射出された光信号は、1×2SW159に入射する。
SW159は、通常時では、入射した光信号を上り方向の出力ポートに射出し、光増幅器160と上り方向の光ファイバとを介して次のノードであるOADMへ光信号が伝送される。そして、SW159は、右側光伝送路障害時では、入射した光信号をSW177に射出する。
【0131】
一方、下り方向の光信号は、下り方向の入力ポートに入射し、光増幅器170に入射する。光増幅器170で増幅された下り方向の光信号は、下り方向の分岐用分散補償器171を介して、1×2カプラ222に入射される。カプラ222は、この下り方向の光信号を2×1カプラ173および第3分散補償器313を介して2×1SWに分岐する。
【0132】
下り方向の分岐用分散補償器171は、下り方向の光受信器が正確に光信号を受信できる程度に波長分散を補償する。
カプラ222からカプラ173に入射した光信号は、このカプラ173で2つに分岐される。分岐した一方の光信号は、下り方向の光受信器192でλ33〜λ64のうちのこの光受信器192で処理されるべきチャンネルのみ選択されて受信処理される。分岐した他方の光信号は、AOTF174に入射する。AOTF174は、光受信器192で選択されたチャンネルを除くチャンネルを後述する第2分散補償器312に射出し、光受信器192で選択されたチャンネルを第2分散補償器312に射出しないようにする。
【0133】
AOTF174から射出された光信号であって光受信器192で選択されたチャンネルを除かれた光信号は、第2分散補償器312を介して、2×1カプラ176に入射する。この第2分散補償器312は、分散補償ファイバで構成され、その分散補償量DCR3は、挿入用分散補償器185から射出される光信号の波形とほぼ同一の波形となるようにこの光信号の波形を整形する分散補償量である。
【0134】
また、光送信器193から射出された光信号は、挿入用分散補償器185を介してこのカプラ176に入射し、第2分散補償器312からの光信号と合波される。カプラ176で合波されて射出された光信号は、2×1SW177に入射する。
SW177は、通常時では、入射した光信号を下り方向の出力ポートに射出し、光増幅器178と下り方向の光ファイバとを介して次のノードであるOADMへ光信号が伝送される。そして、SW177は、右側光伝送路障害時では、SW159からの光信号を下り方向の出力ポートに射出する。
【0135】
ここで、OADMから射出される光信号の波形を上り方向および下り方向ともに同一にするため、上り方向および下り方向の挿入用分散補償器166、185における分散補償量DCTは、同一量に設定され、OADMから射出される光信号の波形を所定量だけ整形する量である。この所定量は、UPSRネットワークのマージンによって決定される。
【0136】
また、第3分散補償器の分散補償量は、第1分散補償器の分散補償量DCR3と第2分散補償器の分散補償器DCL3との差に設定される。
(本発明と第3の実施形態との対応関係)
以下、本発明と第3の実施形態との対応関係について説明する。
【0137】
請求項2に記載の発明と第3の実施形態との対応関係については、第1分岐手段はカプラ153とAOTF154とに対応し、第1透過用分散補償手段は第1分散補償器311に対応し、第1挿入手段はカプラ158に対応し、第1切換手段はカプラ222とSW152とに対応する。そして、第2分岐手段はカプラ173とAOTF174に対応し、第2透過用分散補償手段は第2分散補償器312に対応し、第2挿入手段はカプラ176に対応し、分散補償手段は第3分散補償器に対応し、第2切換手段はSW159とSW177とに対応する。
【0138】
請求項4および請求項5に記載の発明と第3の実施形態との対応関係については、第1分岐用分散補償手段は分岐用分散補償器151に対応し、第1挿入用分散補償手段は挿入用分散補償器166に対応し、第2分岐用分散補償手段は分岐用分散補償器171に対応し、第2挿入用分散補償手段は挿入用分散補償器185に対応する。
【0139】
請求項6に記載の発明と第3の実施形態との対応関係については、第1受信手段は光受信器190に対応し、第1送信手段は光送信器191に対応し、第2受信手段は光受信器192に対応し、第2送信手段は光送信器193に対応する。請求項7に記載の発明と第2の実施形態との対応関係については、光伝送装置はOADM301〜304に対応し、光伝送路は光ファイバ121〜124に対応する。
【0140】
以下、本発明と第3の実施形態との対応関係について説明する。
(第3の実施形態の作用効果)
以下に、通常時における上り方向の光信号に対する分散補償量について説明する。
OADM301において分岐する上り方向の光信号は、現用の伝送に割り当てられたλ1 〜λ32の波長を用いて、光増幅器150、分岐用分散補償器151、SW152およびカプラ153を介して上り方向の光受信器190に入射される。このときの分散補償量は、分岐用分散補償器151の分散補償量DCRR であるので、波長分散は、最適に補償される。
【0141】
OADM301で挿入される上り方向の光信号は、現用の伝送に割り当てられたλ1 〜λ32の波長であって上り方向の分岐ポートから分岐したチャンネルの範囲内で上り方向の光送信器191で生成され、挿入用分散補償器166、カプラ158、SW159および光増幅器160を介して上り方向出力ポートに射出される。このときの分散補償量は、挿入用分散補償器166の分散補償量DCTであるので、予め最適な分散補償を施されて上り方向の出力ポートに射出される。
【0142】
OADM301を透過する上り方向の光信号は、現用の伝送に割り当てられたλ1 〜λ32の波長を用いて、光増幅器150、分岐用分散補償器151、SW152、カプラ153、AOTF154、第1分散補償器311、カプラ158、SW159および光増幅器160を介して上り方向出力ポートに射出される。このときの分散補償量は、分岐用分散補償器151の分散補償量DCRR と第1分散補償器311の分散補償量DCR3との和DCRR +DCR3であるので、光ファイバでの波長分散を補償するとともに予め最適な分散補償を施されて上り方向出力ポートに射出される。
【0143】
以下に、右側光伝送路障害時における上り方向の光信号に対する分散補償量について説明する。
右側光伝送路障害時では、上り方向の光信号は、このOADM301で折り返され、そして、下り方向の光信号は、受信されない。
OADM301において分岐する上り方向の光信号は、現用の伝送に割り当てられたλ1 〜λ32の波長を用いて、光増幅器150、分岐用分散補償器151、SW152およびカプラ153を介して上り方向の光受信器190に入射される。このときの分散補償量は、通常時と同様に、分岐用分散補償器151の分散補償量DCRR であるので、波長分散は、最適に補償される。
【0144】
OADM301で挿入される上り方向の光信号は、下り方向の予備の伝送に割り当てられたλ1 〜λ32の波長であって上り方向の分岐ポートから分岐したチャンネルの範囲内で上り方向の光送信器191で生成され、挿入用分散補償器166、カプラ158、SW159、SW177および光増幅器178を介して下り方向の出力ポートに射出される。このときの分散補償量は、通常時と同様に、挿入用分散補償器166の分散補償量DCTであるので、予め最適な分散補償を施されて上り方向の出力ポートに射出される。
【0145】
OADM301を透過する光信号は、光増幅器150、分岐用分散補償器151、SW152、カプラ153、AOTF154、第1分散補償器311、カプラ158、SW159、SW177および光増幅器178を介して下り方向の出力ポートに射出される。このときの分散補償量は、通常時と同様に、分岐用分散補償器151の分散補償量DCRR と第1分散補償器311の分散補償量DCR3との和DCRR +DCR3であるので、光ファイバでの波長分散を補償するとともに予め最適な分散補償を施されて下り方向の出力ポートに射出される。また、OADM301を透過する光信号の波長は、λ1 〜λ32であるのでそのまま下り方向の予備の伝送に割り当てられた波長となり、下り方向の予備を使用して折り返される。
【0146】
このように通常時と右側光伝送路障害時とでは、同一の分散補償量によって波長分散を補償するから、上り方向の出力ポートから射出される光信号の波形と下り方向の出力ポートから射出される光信号の波形とを挿入される光信号と同一の波形にすることができる。
以下に、通常時における下り方向の光信号に対する分散補償量について説明する。
【0147】
OADM301において分岐する下り方向の光信号は、現用の伝送に割り当てられたλ33〜λ64の波長を用いて、光増幅器170、分岐用分散補償器171、カプラ222およびカプラ173を介して下り方向の光受信器に入射される。このときの分散補償量は、分岐用分散補償器171の分散補償量DCRL であるので、波長分散は、最適に補償される。
【0148】
OADM301で挿入される下り方向の光信号は、現用の伝送に割り当てられたλ33〜λ64の波長であって下り方向の分岐ポートから分岐したチャンネルの範囲内で下り方向の光送信器193で生成され、挿入用分散補償器185、カプラ176、SW177および光増幅器178を介して下り方向の出力ポートに射出される。このときの分散補償量は、挿入用分散補償器185の分散補償量DCTであるので、予め最適な分散補償を施されて下り方向の出力ポートに射出される。
【0149】
OADM301を透過する下り方向の光信号は、現用の伝送に割り当てられたλ33〜λ64の波長を用いて、光増幅器170、分岐用分散補償器171、カプラ222、カプラ173、AOTF174、第2分散補償器312、カプラ176、SW177および光増幅器178を介して下り方向の出力ポートに射出される。このときの分散補償量は、分岐用分散補償器171の分散補償量DCRL と第2分散補償器312の分散補償量DCL3との和DCRL +DCL3であるので、光ファイバでの波長分散を補償するとともに予め最適な分散補償を施されて下り方向の出力ポートに射出される。
【0150】
以下に、左側光伝送路障害時における下り方向の光信号に対する分散補償量について説明する。
左側光伝送路障害時では、下り方向の光信号は、このOADM301で折り返され、そして、上り方向の光信号は、受信されない。
OADM301において分岐する下り方向の光信号は、現用の伝送に割り当てられたλ33〜λ64の波長を用いて、光増幅器170、分岐用分散補償器171、カプラ222およびカプラ173を介して下り方向の光受信器192に入射される。このときの分散補償量は、通常時と同様に、分岐用分散補償器171の分散補償量DCRL であるので、波長分散は、最適に補償される。
【0151】
OADM301で挿入される下り方向の光信号は、上り方向の予備の伝送に割り当てられたλ33〜λ64の波長であって下り方向の分岐ポートから分岐したチャンネルの範囲内で上り方向の光送信器191で生成され、挿入用分散補償器166、カプラ158、SW159、SW177および光増幅器178を介して上り方向の出力ポートに射出される。このときの分散補償量は、通常時と同様に、挿入用分散補償器166の分散補償量DCTであるので、予め最適な分散補償を施されて上り方向の出力ポートに射出される。
【0152】
OADM301を透過する光信号は、光増幅器170、分岐用分散補償器171、カプラ222、第3分散補償器313、SW152、カプラ153、AOTF154、第1分散補償器311、カプラ158、SW159および光増幅器160を介して上り方向の出力ポートに射出される。このときの分散補償量は、通常時と同様に、分岐用分散補償器171の分散補償量DCRL と第3分散補償器313の分散補償量DCR3−DCL3と第1分散補償器311の分散補償量DCR3との和DCRL +DCL3−DCR3+DCR3であるので、光ファイバでの波長分散を補償するとともに予め最適な分散補償を施されて下り方向の出力ポートに射出される。また、OADM301を透過する光信号の波長は、λ33〜λ64であるのでそのまま上り方向の予備の伝送に割り当てられた波長となり、上り方向の予備を使用して折り返される。
【0153】
このように通常時と左側光伝送路障害時とでは、同一の分散補償量によって波長分散を補償するから、下り方向の出力ポートから射出される光信号の波形と上り方向の出力ポートから射出される光信号の波形とを挿入される光信号と同一の波形にすることができる。
以上のように、通常時の場合でも障害時の場合でも、分岐、挿入および透過する光信号に対し最適な分散補償量にすることができる。
【0154】
なお、第1の実施形態ないし第3の実施形態では、UPSRネットワークの場合を示したが、これに限定されるものではない。UPSRネットワークと4Fiber BLSRネットワークとの主な相違は、UPSRネットワークでは現用と予備とを1本の光伝送路の伝送帯域を分けることにより構成するのに対し、4Fiber BLSRネットワークでは現用と予備とを別々の光伝送路により構成するものであるから、第1の実施形態ないし第3の実施形態と類似の構成により、4Fiber BLSRネットワークにも適用することができる。
【0155】
また、第1の実施形態ないし第3の実施形態においては、OADMで分岐した分岐光信号を光受信器によって受信処理する場合について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、リングネットワークが他のネットワークに接続している場合には、光中継器である。
【0156】
【発明の効果】
請求項1ないし請求項6に記載の発明では、障害時にパスの切換を行った場合でも、通常時と同様の分散補償量なので、OADMで分岐・挿入・透過する光信号に対し、最適に波長分散を補償することができる。
【0157】
また、請求項7に記載の発明では、障害時にパスの切換を行った場合でも、通常時と同様の分散補償量で波長分散を補償するリングネットワークを構築することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1、請求項3ないし請求項6に記載の発明の原理構成を示す図である。
【図2】請求項2ないし請求項6に記載の発明の原理構成を示す図である。
【図3】波長分散の分散補償の方式を説明する図である。
【図4】第1の実施形態におけるUPSRリングネットワークの構成を示す図である。
【図5】第1の実施形態におけるUPSRリングネットワークに使用されるOADMの構成を示す図である。
【図6】第2の実施形態におけるUPSRネットワークに使用されるOADMの構成を示す図である。
【図7】第2の実施形態におけるUPSRネットワークに使用されるOADMについて、SWを使用して通常時および障害時に同一の光受信器で受信する構成を示す図である。
【図8】第3の実施形態におけるUPSRネットワークに適用されるOADMの構成を示す図である。
【図9】従来の4ファイバBLSRネットワークの構成を示す図である。
【図10】従来のUPSRネットワークの構成を示す図である。
【符号の説明】
10 第1分岐手段
11 第2分岐手段
12 分散補償手段
13 第1挿入手段
14 第2挿入手段
15 第1切換手段
16 第2切換手段
20 第1分岐用分散補償手段
21 第1挿入用分散補償手段
22 第2分岐用分散補償手段
23 第2挿入用分散補償手段
25 第1受信手段
26 第1送信手段
27 第2受信手段
28 第2送信手段
30 第1透過用分散補償手段
31 第2透過用分散補償手段
32 第3透過用分散補償手段
111〜114 201〜204、301〜304 OADM
151、171 分岐用分散補償器
156、206、311 第1分散補償器
166、185 挿入用分散補償器
175、225、312 第2分散補償器
313 第3分散補償器
152、172 2×1SW
154、174 AOTF
155、157、205、207、291、292 2×2SW
159、172 1×2SW
190、192 光受信器
191、193 光送信器
222 カプラ

Claims (7)

  1. 上り方向の光伝送路と下り方向の光伝送路とを備えて波長多重方式の光信号を伝送することにより双方向の光通信を行う双方向光通信用光伝送路に接続される光伝送装置において、
    前記上り方向の光伝送路上の光信号の所定波長を分岐側に分岐する第1分岐手段と、
    前記下り方向の光伝送路上の光信号の所定波長を分岐側に分岐する第2分岐手段と、
    前記下り方向の光伝送路に接続され、前記下り方向の光伝送路を通じて入射される下り方向の光信号を前記第1分岐手段の入射側と前記第2分岐手段の入射側とに分岐し得る第1切換手段と、
    常時および前記上り方向の光伝送路の次の伝送区間の障害時に、前記第1分岐手段の伝送路側の射出側から射出される光信号を第1分散補償量で波長分散を補償して第1射出側に射出するとともに、前記第1切換手段によって前記第1分岐手段の入射側に分岐された光信号を通常時では第2分散補償量で波長分散を補償して第2射出側に射出し、かつ前記下り方向の光伝送路の次の伝送区間の障害時では第2分散補償量で波長分散を補償して前記第1射出側に射出する分散補償手段と、
    前記分散補償手段の第1射出側から射出される光信号に挿入すべき光信号であって前記所定波長のいずれかの波長の光信号を挿入する第1挿入手段と、
    前記分散補償手段の第2射出側から射出される光信号に挿入すべき光信号であって前記所定波長のいずれかの波長の光信号を挿入する第2挿入手段と、
    記第1挿入手段から射出される光信号を前記上り方向の光伝送路と前記第2挿入手段の射出側に接続される前記下り方向の光伝送路とに分岐し得る第2切換手段と、
    を備えることを特徴とする光伝送装置。
  2. 上り方向の光伝送路と下り方向の光伝送路とを備えて波長多重方式の光信号を伝送することにより双方向の光通信を行う双方向光通信用光伝送路に接続される光伝送装置において、
    前記上り方向の光伝送路を伝送される上り方向の光信号に対して第1所定波長の光信号を分岐側に分岐するとともに前記第1所定波長の光信号を除く波長の光信号を射出側に射出する第1分岐手段と、
    前記第1分岐手段の射出側に接続され、前記第1分岐手段から射出される光信号に対し第1分散補償量で波長分散を補償する第1透過用分散補償手段と、
    前記第1透過用分散補償手段に接続され、前記第1透過用分散補償手段から射出される光信号に挿入すべき光信号であって前記第1所定波長のいずれかの波長の光信号を挿入する第1挿入手段と、
    前記下り方向の光伝送路に接続され、前記下り方向の光伝送路を通じて入射される下り方向の光信号を分岐し得る第1切換手段と、
    前記第1切換手段の一方の分岐側に接続され、第2所定波長の光信号を分岐側に分岐するとともに前記第2所定波長の光信号を除く波長の光信号を射出側に射出する第2分岐手段と、
    前記第2分岐手段の射出側に接続され、前記第2分岐手段から射出される光信号に対し第2分散補償量で波長分散を補償する第2透過用分散補償手段と、
    前記第2透過用分散補償手段に接続され、前記第2透過用分散補償手段から射出される光信号に挿入すべき光信号であって前記第2所定波長のいずれかの波長の光信号を挿入する第2挿入手段と、
    前記第1切換手段の他方の分岐側に接続され、該分岐された光信号に対し前記第2分散補償量と前記第1分散補償量との差である分散補償量で波長分散を補償して前記第1分岐手段の入射側へ射出する分散補償手段と、
    前記第1挿入手段の射出側に接続され、前記第1挿入手段から射出される光信号を前記上り方向の光伝送路と前記第2挿入手段の射出側に接続される前記下り方向の光伝送路とに分岐し得る第2切換手段とを備えること
    を特徴とする光伝送装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の光伝送装置において、
    前記第1分岐手段の分岐側に接続され、第3分散補償量で波長分散を補償する第1分岐用分散補償手段と、
    前記第1挿入手段の挿入側に接続され、前記第1挿入手段で挿入されるべき光信号に対し第4分散補償量で波長分散を補償する第1挿入用分散補償手段と、
    前記第2分岐手段の分岐側に接続され、第5分散補償量で波長分散を補償する第2分岐用分散補償手段と、
    前記第2挿入手段の挿入側に接続され、前記第2挿入手段で挿入されるべき光信号に対し第6分散補償量で波長分散を補償する第2挿入用分散補償手段とをさらに備えること
    を特徴とする光伝送装置。
  4. 請求項1または請求項2に記載の光伝送装置において、
    前記第1分岐手段の入射側に接続され、第3分散補償量で波長分散を補償する第1分岐用分散補償手段と、
    前記第1挿入手段の挿入側に接続され、前記第1挿入手段で挿入されるべき光信号に対し第4分散補償量で波長分散を補償する第1挿入用分散補償手段と、
    前記第1切換手段の入射側に接続され、第5分散補償量で波長分散を補償する第2分岐用分散補償手段と、
    前記第2挿入手段の挿入側に接続され、前記第2挿入手段で挿入されるべき光信号に対し第6分散補償量で波長分散を補償する第2挿入用分散補償手段とをさらに備えること
    を特徴とする光伝送装置。
  5. 請求項3または請求項4に記載の光伝送装置において、
    前記第4分散補償量と前記第6分散補償量とが同一であること
    を特徴とする光伝送装置。
  6. 請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の光伝送装置において、
    前記第1分岐手段で分岐した光信号を受信処理する第1受信手段と、
    前記第1挿入手段で挿入されるべき光信号を生成する第1送信手段と、
    前記第2分岐手段で分岐した光信号を受信処理する第2受信手段と、
    前記第1挿入手段で挿入されるべき光信号を生成する第2送信手段とをさらに備えること
    を特徴とする光伝送装置。
  7. 複数の光伝送装置と該光伝送装置間を光伝送路でリング状に接続するリングネットワークにおいて、
    前記光伝送装置は、請求項6に記載の光伝送装置であること
    を特徴とするリングネットワーク。
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