JP3782725B2 - 油圧シリンダ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、大きな出力を発揮する油圧シリンダに関する。
【0002】
【従来の技術】
図8に示すように、従来の油圧シリンダは、ボディ1に円形の凹部2を形成するとともに、この凹部2にピストン部材3を摺動自在に組み込むことによって、圧力室4を区画している。
また、上記ボディ1には通路5を形成し、この通路5を上記圧力室4に連通させている。上記通路5には、図示していない圧力供給源を接続し、この圧力供給源から通路5を介して圧力室4に圧油を導くようにしている。圧力室4に圧油を導くと、その圧力の作用によってピストン部材3に図中上方向の推力が与えられる。そして、この上方向の推力が、ピストン部材3の自重およびその上面に固定したプレート6の自重よりも大きくなると、ピストン部材3がプレート6とともに上昇する。
【0003】
また、上記凹部2の内周には、環状溝8を形成している。この環状溝8には、図9に示すように、シール部材9とバックアップリング10とを組み込んでいる。上記シール部材9は、圧力室4に導いた高圧が、凹部2とピストン部材3との隙間から外部に漏れるのを規制するものである。
また、このシール部材9には、圧力室4内の高圧と大気圧との差圧が作用するが、この差圧によって生じる力によって、シール部材9がバックアップリング10に押し付けられる。このとき、シール部材9の一部が、凹部2とピストン部材3との隙間からはみ出そうとするのを、バックアップリング10によって規制するようにしている。
【0004】
上記のピストン部材3に与えられる推力は、圧力室4に供給する圧力と、ピストン部材3の受圧面積との積によって決まる。上記ピストン部材3の受圧面積というのは、ピストン部材3の直径に比例する。
したがって、圧力室4に供給する圧力を大きくしたり、ピストン部材3の直径を大きくしたりすれば、ピストン部材3に大きな推力を与えることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、ピストン部材3に大きな推力を与えるために、非常に高い圧力を圧力室4に供給すると、シール部材9の前後の差圧も非常に大きくなる。そして、この差圧によって、シール部材9やバックアップリング10に大きな力が作用すると、これらシール部材9やバックアップリング10が破損してしまうという問題があった。つまり、大きな推力を得ようとして、非常に高い圧力を圧力室4に供給すると、シール部材9によるシール性が損なわれてしまうという問題があった。
この発明の目的は、圧力室に高圧を供給したときに、シール部材に作用する差圧を緩和して、このシール部材の破損を防止することのできる油圧シリンダを提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
第1の発明は、ボディに形成した凹部に、ピストン部材を摺動自在に組み込んで圧力室を区画するとともに、この圧力室と外部との連通を、上記凹部とピストン部材との間に介在させたシール部材によって遮断する油圧シリンダにおいて、上記凹部の内周およびピストン部材のそれぞれに、1又は複数の段部を形成するとともに、上記凹部とピストン部材とが相まって、ボディの中心から外側に向かって複数の圧力室を区画して、隣接する圧力室の連通をシール部材によって遮断し、しかも、複数の圧力室には同時に圧力を供給するとともに、ボディの最も内側に位置する圧力室に最高圧を供給し、この圧力室の外側に位置する他の圧力室には、内側に隣接する圧力室よりも低い圧力を供給して、上記各シール部材の前後に生じる差圧を低く抑える構成にしたことを特徴とする。
【0007】
第2の発明は、上記第1の発明において、最も内側に位置する圧力室に圧力供給源から最高圧を供給するメイン通路と、この圧力室の外側に位置する他の圧力室には、内側に隣接する圧力室よりも低い圧力を圧力供給源からそれぞれ供給するサブ通路と、上記メイン通路およびサブ通路を互いに連通させる連通路と、これら連通路に設けるとともに、高圧を供給する通路側から低圧を供給する通路側への流れを規制するチェック弁と、上記メイン通路およびサブ通路にそれぞれ設けるとともに、連通路を接続した部分よりも圧力供給源側に設けた逆止弁と、メイン通路に接続するとともに、逆止弁よりも圧力側に接続したリリーフ弁と、サブ通路に設けるとともに、逆止弁よりも圧力室側に接続したリリーフ弁と、メイン通路の逆止弁よりも圧力側に接続した下降用バルブとを備え、上記リリーフ弁のうち、メイン通路に接続したリリーフ弁の設定圧を最も高くし、サブ通路に接続したリリーフ弁の設定圧を、各圧力室に供給する圧力の大きさに応じて低くしたことを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】
図1〜図5に、この発明の第1実施形態を示す。
図1,図2に示すように、ボディ11には、環状の凹部12を形成している。この環状の凹部12の底には、段部15を環状に形成している。そして、この段部15を備えた凹部12に、ピストン部材13を摺動自在に組み込んでいる。
このピストン部材13は、その外周に段部16を環状に形成し、また、その内周に凹部14を形成している。このようにしたピストン部材13を、凹部12に組み込むと、これら両部材12、13が相まってボディ11内に第1圧力室a〜第3圧力室cが区画される。なお、これら第1圧力室a〜第3圧力室cは、図2に示すように、ボディ11の中心から外側に向かって位置している。
【0009】
また、上記ボディ11には、第1〜第3通路21〜23を形成し、これら第1通路21〜23を上記第1〜第3圧力室a〜cにそれぞれ接続している。
上記第1通路21には、第1配管31を介して第1ポンプP1を接続し、この第1ポンプP1の吐出油を、第1配管31→第1通路21を介して第1圧力室aに供給するようにしている。また、上記第2通路22には、第2配管32を介して第2ポンプP2を接続し、この第2ポンプP2の吐出油を、第2配管32→第2通路22を介して第2圧力室bに供給するようにしている。さらに、上記第3通路23には、第3配管33を介して第3ポンプP3を接続し、この第3ポンプP3の吐出油を、第3配管33→第3通路23を介して第3圧力室cに供給するようにしている。
なお、上記第1〜第3ポンプP1〜P3が、この発明の圧力供給源に相当するが、圧力を供給できるのであれば、圧力供給源はポンプに限定されない。
【0010】
上記第1〜第3配管31〜33には、第1〜第3リリーフ弁24〜26をそれぞれ接続している。これら第1〜第3リリーフ弁24〜26のうち、第1リリーフ弁24の設定圧を一番高くしている。そして、第2リリーフ弁25の設定圧を2番目に高くして、第3リリーフ弁26の設定圧を一番低くしている。このような設定にすることによって、第1圧力室aに一番高い圧力が供給され、次に高い圧力が第2圧力室bに供給され、一番低い圧力が第3圧力室cに供給されるようにしている。つまり、ボディ11の最も内側に位置する第1圧力室aに最高圧を供給し、この第1圧力室aの外側に位置する第2、第3圧力室b、cには、内側に隣接する圧力室に供給する圧力よりも低い圧力を供給するようにしている。
【0011】
上記凹部12の内周には、第1〜第3環状溝17〜19を形成している。これら第1〜第3環状溝17〜19には、図3〜図5に示すように、シール部材34a〜34cとバックアップリング35a〜35cとをそれぞれ組み込んでいる。第1環状溝17に組み込んだシール部材34cは、図3に示すように、第1圧力室a内の高圧が第2圧力室b側に漏れないようにするものである。また、上記第2環状溝18に組み込んだシール部材34bは、図4に示すように、第2圧力室b内の高圧が第3圧力室c側に漏れないようにするものである。そして、上記第3環状溝19に組み込んだシール部材34cは、図5に示すように、第3圧力室c内の高圧が外部に漏れないようにするものである。
なお、上記バックアップリング35a〜35cは、シール部材34a〜34cが凹部12とピストン部材13との隙間にはみ出すのを規制するものである。
【0012】
一方、図1に示すように、上記第1〜第3配管31〜33には、圧力室a〜c側からポンプP1〜P3側への逆流を規制する第1〜第3逆止弁36〜38をそれぞれ設けている。これら第1〜第3逆止弁36〜38は、第1〜第3リリーフ弁24〜26の流側にあり、言い換えれば、第1〜第3逆止弁36〜38を、リリーフ弁24〜26よりも圧力供給源である第1〜第3ポンプP1〜P3側に接続している。
また、上記第1配管31の第1チェック弁36よりも圧力室a側には、下降用バルブ20を接続している。この下降用バルブ20は、ピストン部材13を下降させるときにだけ開き、第1配管31をタンクTに連通させるものである。
【0013】
上記第1配管31と第2配管32とを連通路39を介して接続し、第2配管32と第3配管33とを連通路40を介して接続している。
上記連通路39にはチェック弁41を設け、このチェック弁41よって第1配管31側から第2配管32側への流れを規制している。また、上記連通路40にはチェック弁42を設け、このチェック弁42によって第2配管32側から第3配管33側への流れを規制している。つまり、高圧が供給される圧力室の圧油が、低圧が供給される圧力室側に流れ込まないようにしている。
【0014】
なお、図中符号30はアンロード弁である。これらアンロード弁30は、ピストン部材13を作動させる必要のないときに図示する開ポジションを保ち、各ポンプP1〜P3をタンクTに連通させることによって、エネルギーロスを防止する。
また、上記第1通路21および第1配管31が、この発明のメイン通路を構成し、上記第2、第3通路22,23および第2,第3配管32,33が、この発明のサブ通路を構成する。
【0015】
次に、この第1実施形態の作用について説明する。
まず、ピストン部材13を上昇させる場合について説明する。
下降用バルブ20およびアンロード弁30を閉じた状態で、第1〜第3ポンプP1〜P3を作動させると、第1ポンプP1から吐出された圧油は、第1配管31→第1通路21を介して第1圧力室aに供給される。また、第2ポンプP2から吐出された圧油は、第2配管32→第2通路22を介して第2圧力室bに供給され、第3ポンプP3から吐出された圧油は、第3配管33→第2配管23を介して第3圧力室cに供給される。
【0016】
このとき、各ポンプP1〜P3から各圧力室a〜cに供給される最高圧力は、それぞれ第1〜第3リリーフ弁24〜26の設定圧によって決まる。そのため、第1圧力室aに一番高い圧力が供給され、次に高い圧力が第2圧力室bに供給され、一番低い圧力が第3圧力室cに供給される。
なお、第1〜第3配管31〜33は、連通路39および連通路40によって連通しているが、これら連通路39,40には、それぞれチェック弁41,42を設けているので、高圧側の圧力室の圧油が、低圧側の圧力室に流れ込むことはない。
【0017】
上記のようにして、各圧力室a〜cに圧油が供給されるが、大気圧を基準にして、例えば第1圧力室aに供給する圧力の大きさを150、第2圧力室bに供給する圧力の大きさを100、第3圧力室cに供給する圧力の大きさを50とすると、各圧力室a〜c内におけるピストン部材13の受圧面には、それぞれ150、100、50の大きさの圧力が作用する。
ピストン部材13に与えられる推力というのは、各圧力室a〜cに供給した圧力と、各圧力室a〜c内における受圧面積との積で決まる。いま、第1〜第3圧力室a〜c内におけるピストン部材13の受圧面積の大きさをそれぞれ3、2、3とすれば、このピストン部材13は、第1圧力室aから150×3=450の推力を受け、第2圧力室bから100×2=200の推力を受け、第3圧力室cから50×3=150の推力を受けることになる。したがって、これら3つの推力を合計した800の推力がピストン部材13に作用することになる。
【0018】
また、このとき、シール部材34aには、第1圧力室a内の圧力と、第2圧力室b内の圧力との差圧が作用する。すなわち、第1圧力室aに供給する圧力が150で、第2圧力室bに供給する圧力が100なので、シール部材34aの前後には、150―100=50の大きさの差圧が生じる。また、第2圧力室bと第3圧力室cとの間に設けたシール部材34bの前後には、100―50=50の大きさの差圧が生じ、第3圧力室cと外部との間に設けたシール部材34cの前後には、50−0=50の差圧が生じる。
【0019】
したがって、各シール部材34a〜34cには、差圧50に応じた力がそれぞれ作用することになり、第1圧力室aや第2圧力室bに供給している圧力よりも、小さい力が作用することになる。このようにして、供給している圧力よりも各シール部材34a〜34cに作用する差圧を小さくすれば、これらシール部材34a〜34cの破損を防止できる。
つまり、第1圧力室aの外周に第2圧力室bおよび第3圧力室cを設けるとともに、これら第2圧力室bおよび第3圧力室cに、内側の圧力室に比べて低い圧力を供給することによって、各シール部材34a〜34cに作用する差圧を小さくするようにした。このようにすれば、ボディ11の中央に設けた第1圧力室aに、非常に高い圧力を供給した場合でも、シール部材34aの破損を防止することができる。
【0020】
一方、ピストン部材13を下げる場合には、第1ポンプP1〜第3ポンプP3の作動を停止して、下降用バルブ20を開く。下降用バルブ20を開くと、第1配管31とタンクTとが連通する。そのため、一番高い圧力が供給されている第1圧力室a内の圧油が、第1通路21→第1配管31→下降用バルブ20を介してタンクTに排出される。
また、上記第1圧力室a内の圧力が、第2圧力室bの圧力よりも低くなると、チェック弁41が開いて、第2圧力室bの圧油が、第2通路22→第2配管32→連通路39→チェック弁41→下降用バルブ20を介してタンクTに排出される。
【0021】
そして、上記第1,第2圧力室a,bの圧力が、第3圧力室c内の圧力よりも低くなった場合には、チェック弁42が開いて、第3圧力室cの圧油が、第3通路23→第3配管33→連通路40→チェック弁42→連通路39→チェック弁41→下降用バルブ20を介してタンクTに排出される。
このようにして各圧力室a〜cの圧油を排出すれば、それに応じてピストン部材13がプレート6とともに下降する。
【0022】
以上のように、この実施形態によれば、1つの下降用バルブ20を開くことによって、ピストン部材13をスムーズに下降させることができる。すなわち、各圧力室a〜cには、それぞれ異なる大きさの圧力を供給しているため、通常、各圧力室a〜cに専用の下降用バルブを設けることが考えられる。しかし、このようにすると、ピストン部材13を下降させる場合に、全ての下降用バルブを開く手間がかかり、下降用バルブが3つになる分、コストも高くなる。
これに対して上記のように接続すれば、1つの下降用バルブ20を開くだけでピストン部材13を下降させることができるので、上記のような不都合が生じない。
【0023】
図6に示した第2実施形態は、ボディ11内に4つの圧力室a〜dを形成し、各圧力室a〜dに供給する圧力を、内側から外側に向かって段階的に低くするようにしたものである。具体的に説明すると、ボディ11に複数の段部を有する凹部12を形成するとともに、この凹部12に、複数の段部を有するピストン部材13を組み込むことによって、ボディ内に第1〜第4圧力室a〜dを区画している。そして、互いに隣接する圧力室の連通を、シール部材34a〜34dによってそれぞれ遮断するようにしている。
【0024】
また、最も内側に位置する第1圧力室aに、第1通路21および第1配管31を介して第1ポンプP1を接続し、この第1圧力室aよりも外側に位置する第2圧力室bには、第2通路22および第2配管32を介して第2ポンプP2を接続している。さらに、第3圧力室cに、第3通路23および第3配管33を介して第3ポンプP3を接続し、第4圧力室dに、第4通路54および第4配管55を介して第4ポンプP4を接続している。そして、上記第1圧力室aに第1ポンプP1から最も高い圧力を供給し、第2〜第4圧力室b〜dには、それぞれ内側に隣接する圧力室よりも低い圧力を第2〜第4ポンプP1〜P4から供給するようにしている。
なお、上記第1通路21および第1配管31がこの発明のメイン通路を構成し、第2〜第4通路22,23,54および第2〜第4配管32,33,55がこの発明のサブ通路を構成する。
【0025】
上記第1配管31と第2配管32とを連通路39を介して連通し、第2配管32と第3配管33とを連通路40を介して連通し、第3配管33と第4配管55とを連通路50を介して連通している。また、上記連通路39,40,50には、チェック弁41,42,51をそれぞれ設け、これらチェック弁41,42,51によって、高圧を供給する通路側から低圧を供給する通路側への流れを規制するようにしている。
また、上記第1〜第4配管31〜33,54であって、連通路39,40,50を接続した部分よりもポンプP1〜P4側には、逆止弁36〜38,53を設けている。
【0026】
さらに、上記第1〜第4配管31〜33,55であって、逆止弁36〜38,53よりも圧力室a〜d側にリリーフ弁24〜26,52を接続している。そして、第1配管31の逆止弁36よりも圧力室a側に、下降用バルブ20を接続している。
なお、上記リリーフ弁24〜25,52のうち、第1配管31に接続したリリーフ弁24の設定圧を最も高くし、第2〜第4配管32,33,55に接続したリリーフ弁25,26,52の設定圧を、供給する圧力の大きさに応じて低くするようにしている。つまり、ボディ11の最も内側にある第1圧力室aに1番高い圧力を供給し、この第1圧力室aの外側に位置する第2〜第4圧力室b〜dに、内側に隣接する圧力室に供給する圧力よりも低い圧力を供給するようにしている。
【0027】
以上のようにして、第1〜第4圧力室a〜dに圧油を供給すれば、各シール部材34a〜34dの前後に生じる差圧は、シール部材が1つだけの従来例に比べて小さくなる。このように各シール部材34a〜34dに作用する差圧を小さくすれば、その破損を防止することができる。
なお、この第2実施形態においても、ピストン部材13を上昇させたり下降させたりするときの作用は、上記第1実施形態と同様である。すなわち、各ポンプP1〜P4から各圧力室a〜dに圧油を供給すれば、ピストン部材13が上昇し、下降用バルブ20を開けば、各圧力室a〜dの圧油が排出されて、ピストン部材13がスムーズに下降する。
【0028】
また、この第2実施形態では、ピストン部材13の外周に複数の圧力室a〜dを設けたが、図7に示す第3実施形態ように、ピストン部材13の内側に第1〜第4圧力室a〜dを設けてもよい。そして、この場合においても、最も内側の第1圧力室aに一番高い圧力を供給し、この第1圧力室aの外側に位置する圧力室b〜dに、内側に隣接する圧力室よりも低い圧力をそれぞれ供給する。
以上のようにすれば、上記第1、第2実施形態と同様に、各シール部材34a〜34dの前後に生じる差圧が、シール部材が1つしかない場合に比べて小さくできる。このように各シール部材34a〜34eに作用する推力を小さくすれば、その破損を防止することができる。
【0029】
【発明の効果】
第1の発明によれば、ボディ内に、その中心から外側に向かって複数の圧力室を区画して、隣接する圧力室の連通をシール部材によって遮断し、しかも、複数の圧力室には同時に圧力を供給するとともに、ボディの最も内側に位置する圧力室に最高圧を供給し、外側に位置する圧力室に、低圧を供給する構成にした。このようにすれば、各シール部材に作用する差圧を小さくできる。各シール部材に作用する差圧が小さくなれば、最も内側に位置する圧力室に高圧を供給した場合でも、シール部材の破損を防止することができる。
【0030】
第2の発明によれば、下降用バルブを1つ開くだけで、ピストン部材をスムーズに下降させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態の説明図である。
【図2】第1実施形態の平面図である。
【図3】第1環状溝17の部分拡大図である。
【図4】第2環状溝18の部分拡大図である。
【図5】第3環状溝19の部分拡大図である。
【図6】第2実施形態の説明図である。
【図7】第3実施形態の断面図である。
【図8】従来例の説明図である。
【図9】環状溝8の部分拡大図である。
【符号の説明】
a〜d 第1圧力室〜第4圧力室
P1〜P4 この発明の圧力供給源に相当するポンプ
11 ボディ
12 凹部
13 ピストン部材
15 凹部に形成した段部
16 ピストン部材に形成した段部
20 下降用バルブ
34a〜34e シール部材
21 この発明のメイン通路を構成する第1通路
31 この発明のメイン通路を構成する第1配管
22 この発明のサブ通路を構成する第2通路
32 この発明のサブ通路を構成する第2配管
23 この発明のサブ通路を構成する第3通路
33 この発明のサブ通路を構成する第3配管
54 この発明のサブ通路を構成する第4通路
55 この発明のサブ通路を構成する第4配管
39、40,50 連通路
41,42,51 チェック弁
36〜38,53 逆止弁
24 メイン通路に設けたリリーフ弁
25,26,52 サブ通路に設けたリリーフ弁

Claims (2)

  1. ボディに形成した凹部に、ピストン部材を摺動自在に組み込んで圧力室を区画するとともに、この圧力室と外部との連通を、上記凹部とピストン部材との間に介在させたシール部材によって遮断する油圧シリンダにおいて、上記凹部の内周およびピストン部材のそれぞれに、1又は複数の段部を形成するとともに、上記凹部とピストン部材とが相まって、ボディの中心から外側に向かって複数の圧力室を区画して、隣接する圧力室の連通をシール部材によって遮断し、しかも、複数の圧力室には同時に圧力を供給するとともに、ボディの最も内側に位置する圧力室に最高圧を供給し、この圧力室の外側に位置する他の圧力室には、内側に隣接する圧力室よりも低い圧力を供給して、上記各シール部材の前後に生じる差圧を低く抑える構成にした油圧シリンダ。
  2. 最も内側に位置する圧力室に圧力供給源から最高圧を供給するメイン通路と、この圧力室の外側に位置する他の圧力室には、内側に隣接する圧力室よりも低い圧力を圧力供給源からそれぞれ供給するサブ通路と、上記メイン通路およびサブ通路を互いに連通させる連通路と、これら連通路に設けるとともに、高圧を供給する通路側から低圧を供給する通路側への流れを規制するチェック弁と、上記メイン通路およびサブ通路にそれぞれ設けるとともに、連通路を接続した部分よりも圧力供給源側に設けた逆止弁と、メイン通路に接続するとともに、逆止弁よりも圧力側に接続したリリーフ弁と、サブ通路に設けるとともに、逆止弁よりも圧力側に接続したリリーフ弁と、メイン通路の逆止弁よりも圧力室側に接続した下降用バルブとを備え、上記リリーフ弁のうち、メイン通路に接続したリリーフ弁の設定圧を最も高くし、サブ通路に接続したリリーフ弁の設定圧を、各圧力室に供給する圧力の大きさに応じて低くしたことを特徴とする請求項1記載の油圧シリンダ。
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