JP3781618B2 - 塗布ズレ量の計測方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば自動車エンジンに用いられるオイルパンに塗布されたFIPGの塗布ズレ量を測定するための塗布ズレ量の計測方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
通常、自動車エンジンのシリンダブロックの下部には、潤滑油を貯溜するためのオイルパンが取付けられている。
【0003】
オイルパンをシリンダブロックに取付けるに際しては、オイルパンとシリンダブロックとの間にシール材を介装して潤滑油等のシールを行なっている。
【0004】
最近、上記シール材として、ゴム等の形のある成形ガスケットに代り、ペースト状で形のないFIPG(Formed In Place Gasket)が普及している。FIPGは、成形ガスケットに比べシール効果が大きく、成形ガスケットでは適用できないような形状にも利用できるというメリットを有する。図3は、オイルパンをFIPGによりシールしてシリンダブロックに取付ける態様を示している。即ち、オイルパン1の取付フランジ1aにFIPG2を流動性を保有する状態で塗布し、その状態で該取付フランジ1aをシリンダブロック3の下面3aに衝合して図示していない取付ボルトにより締結する。FIPG2は、取付ボルトの締結によりオイルパン1がシリンダブロック3に取付けられた後、硬化してオイルパン1とシリンダブロック3との間をシールする。
【0005】
ところで、オイルパン1にFIPG2を塗布する場合、塗布装置によりオイルパン1を位置決め固定しながらFIPG2を塗布するが、塗布作業を継続するうちに位置決め精度の低下等によりどうしてもFIPG2の塗布ズレが生じてしまう。このようなFIPG2の塗布ズレのあるオイルパン1は、塗布ズレ量が小さい場合には製品として使用しても問題はないが、塗布ズレ量が大きい場合にはシール不良等の種々の弊害を招く。このため、オイルパン1にFIPG2を塗布した後、FIPG2の塗布ズレ量を計測し、塗布ズレ量の大きいオイルパン1を排除する必要がある。
【0006】
オイルパン1に塗布されたFIPG2の塗布ズレ量を計測するには、図4に示すような塗布ズレ量計測装置が用いられている。この塗布ズレ量計測装置は、LED、ハロゲン等の照明手段(図示せず)により照明されるオイルパン1およびオイルパン1に塗布されたFIPG2を真上からCCDカメラ等の撮像手段4で撮像し、撮像手段4で撮像した取得画像を画像処理装置5に入力し、その取得画像内のFIPG2の中心座標を計測して予め記憶しておいた正常なFIPG2の中心座標との比較によりFIPG2の塗布ズレ量を計測するか、取得画像を予め撮像しておいた正常な画像と比較して正常な画像とのズレによりFIPG2の塗布ズレ量を計測する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来の塗布ズレ量の計測方法においては、撮像手段4で撮像した画像を基準としてFIPG2の塗布ズレ量を計測しているため、撮像手段4とワーク(例えばオイルパン1)の位置関係がずれていると、測定結果に誤差が生じてFIPG2の塗布ズレ量を正確に計測することができない。これにより、撮像手段4は固定式に限定され、可動式の撮像手段を使用することができない。
【0008】
また、従来の塗布ズレ量の計測方法においては、予め正常なFIPG2を撮像しておく等の事前準備、またはワークが変わる毎に正常なFIPG2の中心座標等の設定を行わせる必要があるため、塗布ズレ量を計測するための事前準備または設定に手間がかかるという問題があった。
【0009】
そこで、本発明は、ワークを基準とした新しい塗布ズレ量の計測方法を提供し、上記の従来技術における問題点を解決することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、塗布物がワークに設けたボルト穴を迂回して直線的に塗布されている場合、塗布物の塗布ズレ量を計測するための基準をボルト穴の重心とし、ボルト穴の重心と塗布物の直線部分の輪郭線をボルト穴に向い直線的に延長した2本の直線との距離を計測し、その値により塗布物の塗布ズレ量を計測する塗布ズレ量の計測方法を提供する。具体的には、ワークに設けたボルト穴を迂回させて塗布した塗布物を撮像手段で撮像する工程と、撮像手段で撮像した画像からRGB画像を取り出し、このRGB画像を2値化してボルト穴を抽出する工程と、この抽出したボルト穴の重心を計測する工程と、撮像手段で撮像した画像から塗布物を抽出した差分画像を作成し、この差分画像から塗布物の輪郭線が画面の縁に接している4つの接点を抽出する工程と、この4つの接点のうちのボルト穴の重心から遠い側の2つの接点の周辺に測定ウインドウを設定し、この測定ウインドウ内の塗布物の傾斜角を計測し、その傾斜角で塗布物の輪郭線をボルト穴の方向に向い延長して2本の直線を描画する工程と、ボルト穴の重心と塗布物の輪郭線を延長した2本の直線との距離を計測し、その値により塗布物の塗布ズレ量を計測する工程とを有する。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る塗布ズレ量の計測方法の実施形態を図1及び図2に基づいて説明する。
【0012】
図1は本発明の実施形態における塗布ズレ量の計測方法の手順模式図である。この実施形態は、オイルパン等の板金加工ワークのようにフランジの内側縁がアールで明確に識別できず、フランジに設けたボルト穴しか明確な縁が識別できないワークのフランジに塗布されたFIPGの塗布ズレ量を計測する場合に本発明を適用したものである。尚、この実施形態では、FIPGをボルト穴を迂回して直線的に塗布するとともに、FIPGの直線部分をボルト穴に向い直線的に延長するとその延長部分がボルト穴の重心を通過することを前提としている。
【0013】
実施形態は、照明手段により照明されたワークのフランジにボルト穴を迂回して塗布されたFIPGを撮像手段で撮像し、撮像手段で撮像した画像から図1(a)に示されるG(緑)画像を取り出す。次に、G(緑)画像を所定のしきい値で2値化し、図1(b)で示されるフランジを白画素、ボルト穴を含む他を黒画素とした2値化画像を得る。次に、この2値化画像の黒画素領域のうちのボルト穴として抽出した黒塊を面積縦横比等から特定し、この特定した黒塊の重心座標を計測し、ボルト穴の重心xとする。
【0014】
一方、撮像手段で撮像した画像により、図1(c)示されるFIPGを1本の白線として抽出した差分画像を得る。次に、図1(c)示される差分画像からFIPGの輪郭線が画面の縁に接している4つ接点yを抽出し、4つの接点yのうちのボルト穴の重心xから遠い側の2つの接点(図中左側の2つの接点)yの周辺に測定ウインドウを設定する。次に、設定ウインドウ内のFIPGの傾斜角を測定し、その傾斜角でFIPGの輪郭線をボルト穴の方向に向い延長して2本の直線zを描き、図1(d)に示される直線描画を得る。
【0015】
次に、図1(b)に示される2値化画像と図1(d)に示される直線描画とにより、図1(e)に示されるFIPGの輪郭線を延長した2本の直線zとボルト穴の重心xを表わした画像を得る。次に、図2に示されるように、FIPGの輪郭線を延長した2本の直線zとボルト穴の重心xとの距離L1,L2を計測し、この2つの計測値によりFIPGの塗布ズレ量を計測する。尚、FIPGの塗布ズレ量は下式により計測することができる。
【0016】
塗布ズレ量=(L1+L2)/2−L2
=(L1−L2)/2
【0017】
上述したように、実施形態は、ワークのフランジに設けたボルト穴の重心xと、ボルト穴を迂回して塗布されたFIPGの直線部分の輪郭線を延長した2本の直線zとの距離L1,L2を計測し、その値によりFIPGの塗布ズレ量を計測する方法であり、FIPGの塗布ズレ量を計測するための基準をワークのボルト穴の中心としているので、ワークと撮像手段の位置関係がずれていても、しかも、ワークのフランジ内側縁がアールになっていても、FIPGの塗布ズレ量を正確に計測することができる。
【0018】
以上、本発明の各実施形態について説明したが、本発明はこのような実施形態に限定されるものではない。例えば、上記実施形態では、FIPGの塗布ズレ量を計測する場合について述べているが、FIPG以外の塗布物の塗布ズレ量を計測することも可能である。
【0019】
【発明の効果】
以上説明した本発明によれば、ワークに塗布された塗布物の塗布ズレ量を計測するための基準をワークとしているので、ワークと撮像手段の位置関係がずれていても、塗布物の塗布ズレ量を正確に計測することができる。これにより、可動式の撮像手段を用いて塗布ズレ量の計測が可能となり、塗布物を塗布し乍ら塗布ズレ量を計測することができ、塗布途中に塗布不良が生じた場合に速やかに対応することができる。また、塗布物の塗布ズレ量を計測する基準をワークに設けたボルト穴の中心とした場合、板金加工ワークのように側縁がアールになっていても、塗布物の塗布ズレ量を正確に計測することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態における塗布ズレ量の計測方法の手順模式図。
【図2】 ボルト穴の重心とFIPGの上下縁を延長した2本の直線との拡大図。
【図3】 (a)はFIPGを塗布したオイルパンの斜視図、(b)はオイルパンをシリンダブロックに取付けた状態の要部拡大図。
【図4】 従来の塗布ズレ量の計測方法を示す説明図。
【符号の説明】
1 ワーク(サイドカバー、オイルパン等)
2 塗布物(FIPG)
3 シリンダブロック
4 撮像手段
5 画像処理装置
Claims (2)
- ワークに設けたボルト穴を迂回して直線的に塗布された塗布物を撮像手段で撮像し、この撮像手段で撮像した画像により塗布物の塗布ズレ量を計測する方法であって、
塗布物の塗布ズレ量を計測するための基準をボルト穴の重心とし、ボルト穴の重心と、塗布物の直線部分の輪郭線をボルト穴に向い直線的に延長した2本の直線との距離を計測し、その値により塗布物の塗布ズレ量を計測することを特徴とする塗布ズレ量の計測方法。 - ワークに設けたボルト穴を迂回させて塗布した塗布物を撮像手段で撮像する工程と、撮像手段で撮像した画像からRGB画像を取り出し、このRGB画像を2値化してボルト穴を抽出する工程と、この抽出したボルト穴の重心を計測する工程と、撮像手段で撮像した画像から塗布物を抽出した差分画像を作成し、この差分画像から塗布物の輪郭線が画面の縁に接している4つの接点を抽出する工程と、この4つの接点のうちのボルト穴の重心から遠い側の2つの接点の周辺に測定ウインドウを設定し、この測定ウインドウ内の塗布物の傾斜角を計測し、その傾斜角で塗布物の輪郭線をボルト穴の方向に向い延長して2本の直線を描画する工程と、ボルト穴の重心と塗布物の輪郭線を延長した2本の直線との距離を計測し、その値により塗布物の塗布ズレ量を計測する工程とを有することを特徴とする請求項1記載の塗布ズレ量の計測方法。
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