JP3781547B2 - 仮設建物の構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、仮設建物の構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
建設現場などで使用する仮設建物は、風による転倒を防止するために図3に示すように仮設建物aの周囲にワイヤbを取り付け、ワイヤbの先端を地面に固定して補強している。
【0003】
【本発明が解決しようとする課題】
前記した従来の仮設建物の構造にあっては、次のような問題点がある。
<イ>多数のワイヤbを建物の周囲から斜めに地面に固定する構造を採用しているために、建物a周辺にワイヤbを固定できるだけの無駄な土地cが必要となり不経済である。
<ロ>建物a周辺に斜めに張ったワイヤbが存在するために歩行の障害になりやすく、夜間や退避のために後退した時などには危険である。
<ハ>地盤が軟弱な場合にはワイヤb端部の固定が簡単ではなく、さらに軟弱地盤における建物aの不等沈下を防止するためには他の特別な構造を採用しなければならない。
【0004】
本発明は上記したような従来の問題を解決するためになされたもので、周囲にワイヤを張るような無駄な土地を必要とせずに確実に建物を固定することができる、仮設建物の構造を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記のような目的を達成するために、本発明の仮設建物の構造は、仮設の建物の下面に、建物の床面積よりも多少大きい寸法の鋼板を位置させ、鋼板と建物床下面との間には高さ調整可能な装置を介在させ、さらに鋼板と建物との間を締結装置を介して取り付けて構成した、仮設建物の構造を特徴としたものである。
【0006】
【本発明の実施の態様】
以下図面を参照しながら本発明の仮設建物の構造の実施例について詳細に説明する。
【0007】
<イ>鋼板の敷設。
本発明の仮設の建物1においては、まず地表面に鋼板2を敷設し、その上に仮設建物1を設置する。すなわち仮設建物1の下面に鋼板2を位置させる。
この鋼板2は一定の厚さを持ち、その面積は建物1の床面積よりも多少大きい寸法のものを採用する。
【0008】
<ロ>高さ調整装置の介在。
敷設した鋼板2の上に建物1の設置する場合に、鋼板2と建物1床下面との間には高さ調整装置3、例えばジャッキを介在させる。
このジャッキによって建物1の高さ調整が可能となる。
したがって、地盤に多少の傾斜がある場合に、その面に敷設した鋼板2も地盤の傾斜にしたがって傾斜するが、ジャッキによる調整によって建物1を水平に設置することが可能である。
【0009】
<ハ>締結部材。
さらに鋼板2と建物1との間を締結部材4、例えばボルトとナットとを介して取り付ける。
そのために鋼板2には固定金具41を突出させておき、この固定金具と建物1の床枠とを連結板42で連結してボルト43、ナット44で固定する。
この締結部材は、解体が簡単であるから、移転の際には容易に解体して再度利用することができる。
【0010】
<ニ>使用方法。
仮設建物1を設置する場合には、まず地表に鋼板2を敷設する。
この場合に地盤が軟弱であっても、広い鋼板2を敷設するから、接地圧が小さくなり安定した設置が可能となる。
その鋼板2の上に高さ調整部材を設置し、その上に仮設建物1を床枠から順に組み立てて行く。
前記したように地表面に多少の傾斜があっても、この段階で高さ調整部材を調整することによって水平面を確保した建物1を設置することができる。
建物1の床枠と鋼板2とは、締結部材4、例えばボルトとナットを介して固定するから、簡単、迅速に固定することができる。
こうして仮設建物1の設置が完了し、暴風時には建物1の下に位置する鋼板2が重りとなり風圧による建物1の転倒、移動を確実に阻止することができる。
移転時には締結部材4を簡単に解体して撤去することができる。
【0011】
【本発明の効果】
本発明の仮設建物1の構造は以上説明したようになるから次のような効果を得ることができる。
<イ>従来の仮設建物1のように周囲に多数のワイヤを斜めに張る必要がない。したがって無駄な土地を確保する必要がなく、歩行者の障害物が存在しない。
<ロ>地盤に多少の傾斜がある場合に、その面に敷設した鋼板2も地盤の傾斜にしたがって傾斜するが、高さ調整部材による調整によって建物1を水平に設置することが可能である。従来のワイヤによる固定方法では、別に水平を維持するための工夫をしなければならなかった。
<ハ>用途が終了して解体する場合には締結部材4を解体して簡単に撤去、移転をすることができる。
<ニ>建物1の全面積より広い鋼板2によって建物1の位置を確保しているから、その重量によって暴風時にも確実に転倒、移動を阻止することができる。
<ホ>建物1の下には建物1の全面積より広い鋼板2が敷設してあるから、接地圧が小さく、地盤が軟弱な場合でも不等沈下が発生することがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の仮設建物の構造の実施例の説明図。
【図2】建物と鋼板の取り付け部分の説明図。
【図3】従来の仮設建物の構造の説明図。

Claims (1)

  1. 仮設の建物の下面に、
    建物の床面積よりも多少大きい寸法の鋼板を位置させ、
    鋼板と建物床下面との間には高さ調整可能な装置を介在させ、
    さらに鋼板と建物との間を締結部材を介して、固定、解体自在に取り付けて構成した、
    仮設建物の構造
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