JP3780263B2 - 排気ガスの浄化装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ディーゼルエンジンから排気される排気ガスの浄化装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ディーゼルエンジンから排気されるガス中には、未燃焼浮遊粒子(以下PMという)が排出され、公害問題になっている。特に、エンジン始動時や加速時にPMが多く排出される。このPMの除去装置として多くの技術が開発されている。その技術の中でフィルタによりPMを燃焼させて除去する従来の技術がある。
【0003】
例えば、図5に示すように、排気ガスの流れに対して直交するように、複数枚のフィルタ5を設け、その下流側に酸化触媒2を配設した浄化装置が開示されている。この浄化装置では、エンジンの高負荷時で排気ガス温度が高い時にはフィルタ5でPMが燃焼しある程度の結果が得られるが、酸化触媒2の排気ガス流入部に、微粒のPMが堆積し満足する結果が得られないという問題がある。この現象は、酸化触媒2の温度が所定の温度に維持されないからだと考える。また、エンジンの低負荷時で、排気ガス温度が低い状態では、PMが燃焼せず、フィルタ6が目詰まりを起こすという問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
そこで本発明は、ヒータとこの排気ガスの温度でフィルタの温度を昇温し、ヒータ及びフィルタでPMを燃焼させて、PMの排出少なくし、酸化触媒の詰まりをなくしPMを酸化触媒で酸化させてPMの排出をなくすと共に、同時に窒素酸化物をも無くすようにした排気ガスの浄化装置を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明による排気ガスの浄化装置は、以下のことを特徴とする。
【0007】
上記課題を解決するために、本発明による排気ガスの浄化装置は、排気ガスの入口側に、外筒の内周面との間に環状の隙間を形成するように筒状のフィルタを設け、該フィルタと同心円状に内筒を設け、該内筒の内部にヒータを設けると共に内筒の内周面に排気ガスに旋回流を与えるための整流板を設け、前記フィルタの底部を塞いで内筒から流出した排気ガスをフィルタの内部を経由してフィルタを通過し環状の隙間に流れる排気ガス流路を形成し、該フィルタの下流側に酸化触媒を設け、該酸化触媒の下流側に多孔板を配設し、該多孔板から出た排気ガスに旋回流を与えるための整流板を外筒内に設けたことを特徴とする。
【0008】
また、上記課題を解決するために、本発明による排気ガスの浄化装置は、排気ガスの入口側に、外筒の内周面との間に環状の隙間を形成するように筒状のフィルタを設け、該フィルタと同心円状に内筒を設け、該内筒の内部にヒータを設けると共に内筒の内周面に排気ガスに旋回流を与えるための整流板を設け、前記フィルタの底部を塞いで内筒から流出した排気ガスをフィルタの内部を経由してフィルタを通過し環状の隙間に流れる排気ガス流路を形成し、前記フィルタの下流側に排気ガスの渦流発生部を形成し、該渦流発生部の下流側に酸化触媒を設け、該酸化触媒の下流側にフィルタ機構を設けたことを特徴とする。
【0009】
また、本発明による排気ガスの浄化装置は、フィルタの縦断面形状を波型にしたことを特徴とする。
【0010】
また、本発明による排気ガスの浄化装置は、酸化触媒に窒素酸化物を除去するための還元触媒を併設したことを特徴とする。
【0011】
【作用】
次に、各請求項に係る本発明の排気ガスの浄化装置によって、課題がどのように解決されるかについて説明する。
【0015】
まず、請求項1に係る本発明の排気ガスの浄化装置によれば、排気ガスの入口側に、外筒の内周面との間に環状の隙間を形成するように筒状のフィルタを設け、このフィルタと同心円状に内筒を設け、この内筒の内部にヒータを設けると共に内筒の内周面に排気ガスに旋回流を与えるための整流板を設けたので、内筒内に流入してきた排気ガスの旋回流により、排気ガス及びPMはヒータと活発に接触し、排気ガスは効率良く昇温されると共に、PMも効率良く燃焼させることができる。
【0016】
また、前記フィルタの底部を塞いで内筒から流出した排気ガスをフィルタの内部を経由してフィルタを通過し環状の隙間に流れる排気ガス流路を形成したので、フィルタを通過する際に、残余の比較的粗い粒子のPMが捕獲される。
【0017】
そして、このフィルタの下流側に酸化触媒を設けることにより、予め粗い粒子のPMがフィルタで捕獲されているので、酸化触媒に流入するPMは、フィルタを通過した微粒子であり、且つ、排気ガスはヒータにより温度調節が可能であるため、酸化触媒内の温度を適正な温度にすることができる。また、この酸化触媒の下流側に多孔板を配設したので、酸化触媒で酸化できなかったPMは、この多孔板を通過する際に捕獲され、更にこの多孔板から出た排気ガスに旋回流を与えるための整流板を外筒内に設けることにより、多孔板を通過したPMを最終的に捕獲することができる。
【0018】
次に、請求項2に係る本発明の排気ガスの浄化装置によれば、排気ガスの入口側に、外筒の内周面との間に環状の隙間を形成するように筒状のフィルタを設け、このフィルタと同心円状に内筒を設け、この内筒の内部にヒータを設けると共に内筒の内周面に排気ガスに旋回流を与えるための整流板を設けたので、内筒内に流入してきた排気ガスの旋回流により、排気ガス及びPMはヒータと活発に接触し、排気ガスは効率良く昇温されると共に、PMも効率良く燃焼させることができる。
【0019】
また前記フィルタの底部を塞いで内筒から流出した排気ガスをフィルタの内部を経由して、フィルタを通過し環状の隙間に流れる排気ガス流路を形成したので、フィルタを通過する際に、残余の比較的粗い粒子のPMが捕獲される。
【0020】
そして前記フィルタの下流側に排気ガスの渦流発生部を形成したので、この渦流発生部でフィルタを通過してきた比較的粗いPMを捕獲することができる。また、この渦流発生部の下流側に酸化触媒を設けたので、酸化触媒に流入するPMは、予めフィルタ及び渦流発生部で捕獲された残余の微粒PMであり、且つ、排気ガスはヒータにより温度調節が可能であるので、酸化触媒内の温度を適正な温度にすることができる。そしてこの酸化触媒の下流側にフィルタ機構を設けたので、触媒を通過したPMを最終的に捕獲することができる。
【0021】
次に、請求項3に係る本発明の排気ガスの浄化装置によれば、フィルタの縦断面形状を波型にすることにより、フィルタの捕獲面積を大きくすることができ、PMの捕獲量を多くすると共に、通気抵抗を少なくし、且つ、フィルタの交換頻度を少なくすることができる。
【0022】
次に、請求項4に係る本発明の排気ガスの浄化装置によれば、酸化触媒に窒素酸化物を除去するための還元触媒を併設することにより、PMの除去と同時に、窒素酸化物をも浄化することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について説明する。
【0025】
まず、請求項1の記載から把握される本発明の実施の形態は、図4において、排気ガスの入口側に、外筒6の内周面との間に環状の隙間7を形成するように筒状のフィルタ8を設け、このフィルタ8と同心円状に内筒20を設ける。また、この内筒20の内部にヒータ19を設けると共に内筒20の内周面に排気ガスに旋回流を与えるための整流板21を設ける。そして前記フィルタ8の底部9を塞いで内筒20から流出した排気ガスをフィルタ8の内部を経由してフィルタ8を通過し環状の隙間7に流れる排気ガス流路を形成する。また図1に示すように、フィルタ8の下流側に酸化触媒11を設け、この酸化触媒の下流側に多孔板12を配設し、この多孔板12から出た排気ガスに旋回流を与えるための整流板13を外筒6内に設ける。
【0026】
次に、請求項2の記載から把握される本発明の実施の形態は、図4において、排気ガスの入口側に、外筒6の内周面との間に環状の隙間7を形成するように筒状のフィルタ8を設け、このフィルタ8と同心円状に内筒20を設ける。また、この内筒20の内部にヒータ19を設けると共に内筒20の内周面に排気ガスに旋回流を与えるための整流板21を設ける。そして、前記フィルタ8の底部9を塞いで内筒20から流出した排気ガスをフィルタ8の内部を経由してフィルタ8を通過し環状の隙間7に流れる排気ガス流路を形成する。また図2に示すように、フィルタ8の下流側に排気ガスの渦流発生部14を形成し、この渦流発生部14の下流側に酸化触媒11を設ける。そして、酸化触媒11の下流側に設けた仕切板15に、噴出孔17をあけた出口管16を複数設け、排出孔18をあけた出口管4により構成したフィルタ機構を設ける。
【0027】
次に、請求項3の記載から把握される本発明の実施の形態は、図3に示すように、フィルタ8の縦断面形状を波型とする。
【0028】
次に、請求項4の記載から把握される本発明の実施の形態は、図1及び図2において、酸化触媒11aに窒素酸化物を除去するための還元触媒11bを併設する。
【0029】
【実施例】
以下、本発明の一実施例について説明する。図1において、排気ガスの入口管3側に、外筒6の内周面との間に環状の隙間7を形成するように筒状のフィルタ8を設け、このフィルタ8の底部9を塞いで、矢印で示すように、入口管3から流入した排気ガスが、フィルタ8の内部からフィルタ8を通過し環状の隙間7に流れる排気ガス流路を形成し、このフィルタ8の内部にコイル状のヒータ10を配設する。そしてフィルタ8の下流側に、フィルタ8との間に所定の空間28を設けて酸化触媒11を配設する。即ち、この空間28を設けることにより、フィルタ8を通過してきた排気ガスを一定の圧力をもって空間28に滞留させ、排気ガスを酸化触媒11に均一に流入させることができる。
【0030】
また、この酸化触媒11の下流側に所定の空間を29をあけて多孔板12を配設する。この空間29をあけて多孔板12を設けることにより、酸化触媒11内の排気ガスの流れに抵抗を与え、酸化触媒11内における排気ガスの滞留時間を長くして、酸化反応を有効に行うようにすることができる。そして、この多孔板12から出た排気ガスに旋回流を与えるための整流板13を外筒6の内周面に設ける。また場合によっては、酸化触媒11を、酸化触媒11aと窒素酸化物を除去するための還元触媒11bとを並存させるようにしても良い。
【0031】
次に、図2に示す実施例において、排気ガスの入口管3側に、外筒6の内周面との間に環状の隙間7を形成するように筒状のフィルタ8を設け、このフィルタ8の底部9を塞いでフィルタ8の内部からフィルタ8を通過し環状の隙間7に流れる排気ガス流路を形成し、このフィルタ8の内部にコイル状のヒータ10を配設する。そして前記フィルタ8の下流側に所定の空間30を介して設けた仕切板22に末広がりの管を設けて、排気ガスの渦流発生部14を形成する。この渦流発生部14を形成する末広がりの管の端面と、低部9との間に所定の隙間をあけて流路を形成する。この渦流発生部14から流出した排気ガスが、下流側に設けた酸化触媒11に均等に流入するようにガイド板23を設ける。そして、酸化触媒11の下流側に設けた仕切板15に、噴出孔17をあけた出口管16を複数設けると共に、排出孔18をあけた出口管4を設ける。
【0032】
次に、図4に示す実施例は、排気ガスの入口管3側に、外筒6の内周面との間に環状の隙間7を形成するように筒状のフィルタ8を設け、このフィルタ8と同心円状に内筒20を設ける。そして、この内筒20の内部に、内筒20の軸方向に直線状のヒータ19を設けると共に内筒20の内周面に排気ガスに旋回流を与えるための整流板21を設ける。内筒20の出口端面と、底面9との間に所定の隙間をあけて流路を形成している。そして、フィルタ8の下流側は、図1及び図2に示したものと同じものを配設する。
【0033】
即ち、図1及び図4において、前記フィルタ8の底部9を塞いで内筒20から流出した排気ガスをフィルタ8の内部を経由してフィルタ8を通過し環状の隙間7に流れる排気ガス流路を形成する。そして図1に示すように、フィルタ8の下流側に酸化触媒11を設け、この酸化触媒の下流側に多孔板12を配設し、この多孔板12から出た排気ガスに旋回流を与えるための整流板13を外筒6内に設ける。
【0034】
また、図2及び図4において、前記フィルタ8の底部9を塞いで内筒20から流出した排気ガスをフィルタ8の内部を経由してフィルタ8を通過し環状の隙間7に流れる排気ガス流路を形成する。そして、前記フィルタ8の下流側に設けた仕切板22に末広がりの管を設けて、排気ガスの渦流発生部14を形成し、この渦流発生部14から流出した排気ガスが、下流側に設けた酸化触媒11に均等に流入するようにガイド板23を設ける。そして酸化触媒11の下流側に設けた仕切板15に、噴出孔17をあけた出口管16を複数設けると共に、排出孔18をあけた出口管4を設ける。
【0035】
また、図1、図2及び図4に示すフィルタ8を、図3に示すように、フィルタ8の縦断面形状を波型にする。なお、図1及び図2において、温度センサー24により、酸化触媒11の入口排気ガス温度を検出し、温度コントローラ25にてON/OFFスイッチ26を介してヒータ10を制御して、エンジンの負荷などによって変動する酸化触媒11の排気ガス入口の温度を適正な温度にしている。図4に示した実施例では、図示を省略しているが、同じ制御を行う。
【0036】
次に、各実施例の作用について説明する。図1において、排気ガスの入口管3側に、外筒6の内周面との間に環状の隙間7を形成するように筒状のフィルタ8を設け、このフィルタ8の底部9を塞いでフィルタ8の内部からフィルタ8の内部にコイル状のヒータ10を配設したので、入口管3から流入した排気ガスはヒータ10によって昇温される。
【0037】
即ち、ヒータ10はコイル状であるから流入してきた排気ガスは、ヒータ10に直交するように接触し、効率良く排気ガスを昇温すると共に、PMのヒータ10への接触が活発になり、PMを効率良く燃焼することができる。そしてフィルタ8はヒータ10の輻射熱によって昇温されるので、フィルタ8によってもPMを燃焼させることができると共に、ヒータ10で昇温された排気ガスの温度をほぼそのまま維持することができ、触媒11入口の排気ガス温度を適正な温度に維持すると共に、排気ガス中のPMは、ヒータに接触して燃焼するので、フィルタ8を通過する際に、残余の比較的粗い粒子のPMが捕獲される。
【0038】
そして、空間28に流出して滞留した排気ガスは、所定の圧力を持っているので、フィルタ8の下流側に設けた酸化触媒11に均等に流入する。そして、酸化触媒11はフィルタ8の下流側に設けられているので、予め粗い粒子のPMがフィルタ8により捕獲されているので、酸化触媒11に流入するPMは、フィルタを通過した微粒子であり、且つ、排気ガスはヒータにより温度調節が可能であるので、酸化触媒11内の温度を適正な温度にすることができる。
【0039】
そして、この酸化触媒11の下流側に多孔板12を配設したから、排気ガスの流れに対して抵抗を与え、酸化触媒11内での排気ガスの滞留時間を長くし、酸化反応を有効に行うと共に、酸化触媒11で酸化できなかったPMは、この多孔板12を通過する際に捕獲され、更にこの多孔板12から出た排気ガスに旋回流を与えるための整流板13を外筒6内に設けることにより、多孔板12を通過したPMを最終的に捕獲することができる。この多孔板12及び整流板13による排気ガスの旋回流でのPMの捕獲は、酸化触媒11内での反応により水分が発生するので、残留したPMを水分により結合し、効率良くPMを捕獲することができる。
【0040】
次に、図2に示す実施例が図1に示した実施例と相違する点は、渦発生部14を設けたこと及びフィルタ機構を設けた点にある。したがって、その他の共通部分での作用は同じであるから、その説明は省略する。
【0041】
即ち、この図2に示した実施例において、フィルタ8の下流側に所定の空間30を介して、排気ガスの渦流発生部14を形成したので、フィルタ8を通過した排気ガスは、仕切板22に衝突しながら矢印のように渦流を発生する。そしてこの渦流発生部14を形成する管を末広がりにすることにより、渦流を効果的に発生することができると共に、分離したPMの持ち去りを抑制することができる。即ち、この渦流により排気ガス中のPMは分離し(吹き溜まり)、フィルタ8を通過してきた比較的粗いPMを捕獲することができる。そして比較的粗いPMが除去された排気ガスは、渦流発生部14を形成する管の端面と、低部9との間の隙間を通り流出する。
【0042】
流出した排気ガスは、ガイド板23にガイドされて、酸化触媒11に対して均一に流入する。そしてこの渦流発生部14の下流側に酸化触媒11を設けたので、酸化触媒11に流入するPMは、予めフィルタ8及び渦流発生部14で捕獲された残余の微粒PMであり、且つ、排気ガスはヒータ10により温度調節が可能であるから、酸化触媒内の温度を適正な温度にすることができる。
【0043】
そしてこの酸化触媒11の下流側に仕切板15を設け、噴出孔17をあけた出口管16を複数設けたので、酸化触媒11から流出する排気ガスの流れに対して抵抗を持たせることができ、酸化触媒11内における排気ガスの滞留時間を長くし、酸化反応を有効に行わせることができる。更に、酸化触媒11から流出する排気ガスは水分を含んで居るので、仕切板15に排気ガスが衝突する際に微粒のPMが結合し、仕切板15にてPMが捕獲されると共に、噴出孔17を通過する際にもPMを捕獲することができる。更に、排出口18を通過するときにもPMを捕獲することができ、酸化触媒11を通過してきたPMを最終的に捕獲することができる。
【0044】
次に、図4に示す実施例と、図1及び図2に示した実施例との相違点は、内筒20を設けたことである。その他の部分は図1及び図2に示した実施例と共通するので、その部分についての作用は同じであり、その説明は省略する。
【0045】
この図4に示した実施例において、排気ガスの入口側に、外筒6の内周面との間に環状の隙間7を形成するように筒状のフィルタ8を設け、このフィルタ8と同心円状に内筒20を設け、この内筒20の内部にヒータ19を設けると共に、内筒20の内周面に排気ガスに旋回流を与えるための整流板21を設けたので、内筒20内に流入してきた排気ガスの旋回流により、排気ガス及びPMはヒータ19と活発に接触し、排気ガスは効率良く昇温されると共に、PMも効率良く燃焼させることができる。
【0046】
この点について更に詳しく説明すると、ヒータ19は内筒20の軸方向に平行に設けられているので、内筒20内に流入し、整流板21にて旋回させられた排気ガスは、ヒータ19にほぼ直交するようにヒータ19に激しく接触する。これにより、排気ガスは効率良く昇温されると共に、PMも激しくヒータ19と接触し、効率良く燃焼させることができる。また、排気ガスとヒータ19との間の熱交換効率が良いので、排気ガスの温度制御の応答性が向上し、酸化触媒11内の適正な温度制御が容易になる。
【0047】
図1、図2及び図4に示す実施例のフィルタ8は、円筒状であるので、平面状のフィルタに比べてフィルタの有効面積を大きくすることができる。従って、単位有効面積当たりのPMの捕獲量を少なくすることができ、フィルタ8の目詰まりを軽減すると共に、通気抵抗を少なくすることができ、エンジンへの影響を少なくすることができる。また、フィルタ8は円筒状であるから、ヒータ10による輻射熱を効率良く吸収して昇温され、排気ガスの温度制御を容易にして酸化触媒11の適正な温度制御ができ、酸化触媒11での酸化反応を効率良く行えると共に、PMの燃焼も可能になり、フィルタ8の目詰まりを軽減することが可能になる。また、図4に示す実施例も同様に、昇温された内筒20の輻射熱も、円筒状のフィルタ8が効率良く吸収するので、同様の作用がある。
【0048】
次に、図3に示す実施例は、図1、図2及び図4に示すフィルタ8の縦断面形状を波型にすることにより、フィルタ8の捕獲面積を更に大きくすることができ、上記作用を更に向上させることができる。そしてフィルタの交換頻度を少なくすることができる。更に、図4に示す実施例に適用した場合に、内筒20から流出した排気ガスは、旋回流を保持した状態でフィルタ8を通過するので、図3の矢印で示すように排気ガスが通過することになり、フィルタ8の有効面積を最大限利用することができる。
【0049】
次に、図1及び図2に示す実施例において、酸化触媒11aに窒素酸化物を除去するための還元触媒11bを併設することにより、PMの除去と同時に、窒素酸化物をも浄化することができる。
【0050】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明による排気ガスの浄化装置によれば、排気ガスはヒータによって昇温されると共に、フィルタはヒータの輻射熱によって昇温され、且つ、排気ガス中のPMは、ヒータに接触して燃焼し、フィルタを通過する際に、残余の比較的粗い粒子のPMを予め捕獲するようにし、触媒に流入するPMは、フィルタを通過した微粒子であるので、酸化触媒の詰まりを解消することができる。また、フィルタは円筒状であるので、平板状のものに比べて、単位有効面積当たりのPMの捕獲量を少なくし、フィルタの目詰まりを軽減することができる。そして排気ガスはヒータにより温度調節が可能であり、酸化触媒内の温度を適切な温度にすることができるので、酸化触媒内での酸化反応を効率良く行うことができる。更に、この酸化触媒の下流側においてPMを最終的に捕獲するようにしたので、大気中へのPMの放出を無くすことができる。
【0051】
また、本発明による排気ガスの浄化装置によれば、フィルタの縦断面形状を波型にし、フィルタの捕獲面積を大きくして、PMの捕獲量を多くすると共に、通気抵抗を少なくしたので、エンジンの不可変動により変化するPMの含有量及び排気ガス圧力等への対応が可能になり、フィルタの目詰まりを軽減すると共に、酸化触媒の詰まりをなくしてPMを効率良く除去することができる。更にフィルタの交換頻度を少なくすることができるので、実用的効果を向上することができる。
【0052】
また、本発明による排気ガスの浄化装置によれば、酸化触媒に窒素酸化物を除去するための還元触媒を併設することにより、PMの除去と同時に、窒素酸化物をも浄化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である排気ガスの浄化装置の縦断面図である。
【図2】本発明の他の実施例の縦断面図である。
【図3】本発明におけるフィルタの縦断面図である。
【図4】本発明の他の実施例の要部を示す縦断面図である。
【図5】従来例の縦断面図である。
【符号の説明】
1…本体
2…触媒
3…入口管
4…出口管
5…フィルタ
6…外筒
7…環状の隙間
8…フィルタ
9…低部
10…ヒータ
11…触媒
12…多孔板
13…整流板
14…渦流発生部
15…仕切板
16…出口管
17…噴出孔
18…排出孔
19…ヒータ
20…内筒
21…整流板
22…仕切板
23…ガイド板
24…温度センサー
25…温度コントローラ
26…ON/OFFスイッチ
27…スイッチ
28…空間
29…空間
30…空間
Claims (4)
- 排気ガスの入口側に、外筒の内周面との間に環状の隙間を形成するように筒状のフィルタを設け、該フィルタと同心円状に内筒を設け、該内筒の内部にヒータを設けると共に内筒の内周面に排気ガスに旋回流を与えるための整流板を設け、前記フィルタの底部を塞いで内筒から流出した排気ガスをフィルタの内部を経由してフィルタを通過し環状の隙間に流れる排気ガス流路を形成し、該フィルタの下流側に酸化触媒を設け、該酸化触媒の下流側に多孔板を配設し、該多孔板から出た排気ガスに旋回流を与えるための整流板を外筒内に設けたことを特徴とする排気ガスの浄化装置。
- 排気ガスの入口側に、外筒の内周面との間に環状の隙間を形成するように筒状のフィルタを設け、該フィルタと同心円状に内筒を設け、該内筒の内部にヒータを設けると共に内筒の内周面に排気ガスに旋回流を与えるための整流板を設け、前記フィルタの底部を塞いで内筒から流出した排気ガスをフィルタの内部を経由してフィルタを通過し環状の隙間に流れる排気ガス流路を形成し、前記フィルタの下流側に排気ガスの渦流発生部を形成し、該渦流発生部の下流側に酸化触媒を設け、該酸化触媒の下流側にフィルタ機構を設けたことを特徴とする排気ガスの浄化装置。
- フィルタの縦断面形状を波型にしたことを特徴とする請求項1又は2に記載の排気ガスの浄化装置。
- 酸化触媒に窒素酸化物を除去するための還元触媒を併設したことを特徴とする請求項1又は2に記載の排気ガスの浄化装置。
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