JP3778919B1 - ゴミ取り機能を有する手桶 - Google Patents

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Abstract

【課題】 浴槽の底に沈殿したゴミを除去する機能を有する、安価で且つ浴室内で新たに場所をとらない浴槽用ゴミ取り機能付き手桶を提供する。
【解決手段】 桶部1側面に中空のL字型把手2が着設されており、把手の底部側に開閉穴3、上部先端には吸込穴4が備えられていて、桶部1の底には通気穴6が空き、底部側面に片手で簡単に桶部を掴めるように窪み8が設けられている手桶であり、開閉穴3を指で塞いで浴槽中に沈め、吸込穴4を浴槽の沈殿物に近付けて開閉穴3を開くことで水流を利用しゴミを吸引する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、風呂用手桶に関する。
入浴するときに、浴槽に抜け毛や垢などのゴミが浮遊していると不快で十分に寛ぐことができない。特に、近年、色の明るい地肌で浅い浴槽が好まれ、底に沈んだゴミが入浴中に目に付きやすくなった。このため、浴槽に浸かった状態でもこれらのゴミを簡単に取り除ける道具が望まれている。
浴槽に浮遊するゴミは布製の網で簡単に掬い取ることができる。しかし、浴槽底部のゴミを除去する場合は、沈殿したゴミを水流等で一度浮かせてからでなくては掬えず、その際にゴミが逃げてしまって上手く除去できない。
その問題を解決するものとして、たとえば特許文献1において、浴槽の底にたまった抜け毛やゴミ等の沈殿物を、水圧により水と一緒に吸い取って除去する、浴槽用清掃器が開示されている。
開示された発明は、取っ手の付いた容器の上部に口先を扁平状に形成した円筒型の吸込口を設け、その口先と平行にワイパーを取り付け、吸込口内部に弁を設けてその中心を容器底部の穴に通した支持棒の先と固定し、支持棒の他端に容器の外からバネを噛ませた上、つまみで固定したものである。容器を上下反転させて、ワイパーを浴槽の底に当てた状態で、つまみを押して弁を開き、浴槽の底を掃くように移動させる。すると、水圧によって容器内部の空気が支持棒穴を通して抜けると同時に、水が吸込口から容器内に吸い込まれ、ワイパーで掃かれて浮き上がった水底のゴミを容器内に取り込むという仕組みである。
上記開示発明によって、水流によりゴミが逃げるという問題は大方解決されたが、浴槽底部の清掃を専門とする複雑な機構を持った道具を1つ増やすことにより、新たなコストがかかることや、浴室において邪魔になるという問題を抱えていた。
また、特許文献2には、垢取りと手桶が1つで二役になるあか取り具が開示されている。開示発明は、手桶の下部側面又は底面に設けた穴に網を設け、外側から着脱自在の蓋を備えたものである。この発明によると、蓋を外した状態で浴槽内に手桶を沈めると垢や抜け毛を掬う網の働きをし、蓋を填めると手桶として使用できる。
これによると、複雑なあか取り具を1つ増やすことにより、コストがかかることや、浴室において邪魔になるといった問題は解決されるが、浴槽底部のゴミを掬うときに水流によりゴミが逃げるという問題が残る。
特開2004−167200号公報 特開平8−266431号公報
そこで本発明が解決しようとする課題は、浴槽の底に沈殿したゴミを除去する機能を有する、安価で且つ浴室内で新たに場所をとらない浴槽用ゴミ取り機能付き手桶を提供することにある。
上記課題を解決するため本発明の浴槽用ゴミ取り機能付き手桶は、
桶部に付属する把手を中空にして、把手の底側と上部先端の2カ所に穴を開いて、桶部の底部は窪みを付けるか小振りに形成して手で掴めるようにしたことを特徴とする。
本発明の手桶によれば、手桶をひっくり返して桶部底部を掴み、把手底部の穴を指先で塞いだ上で桶部開口側を下にして浴槽中に沈め、把手先端の穴を浴槽底部に沈殿した毛や垢の間近に寄せ、把手底部の穴から指を放すことによって、把手内部への水流と共に沈殿物を吸引することができる。ゴミを吸い込んだら再び指で把手先端の穴を塞いで水流を止め、次のゴミのところに移動して同様に吸い込む。このようにして、把手内部の空気が無くなるまで繰り返し何度でもゴミの吸引を行うことができる。また、把手内に溜まったゴミは、手桶を浴槽の外に出して把手底部の穴から指を放すと、水と一緒に排出される。この作業は場所を取らないため、人間が浴槽内で湯に浸かっている状態でもできるので、入浴中に浴槽の沈殿物が気になった場合もすぐに除去できる。
風呂用手桶には、一般に、把手が桶部壁面に対して平行に伸びたものと桶部底面に平行に伸びたものの2種類があるが、本発明の手桶はどちらにも適用できる。
たとえば、把手が桶部壁面に対して平行に伸びたものであれば、中空状の把手を桶部の底近くまで延ばし、桶部を掴んだ手の指が把手底部の穴に届くようにすればよい。また、把手を桶部底面に平行に設えたものであれば、中空状の把手をL字型に作り、L字の一枝を桶部壁面に着設して桶部底部まで把手を延ばし、他枝を持ち手とすれば足りる。この場合、ゴミを吸い込むための穴は、持ち手とする枝の先端上部に穿つ。
桶部底部には孔を設けても良い。底に孔を設けると、浴槽に手桶を沈めるときに掛かる水圧を逃すので簡単に手桶を浴槽の底に沈めることができる。さらにその孔に、桶部の底を上にすると開き下にすると閉じるような、重力によって開閉する弁を備えても良い。この様な弁を設けた場合は、手桶で水を汲むときに弁が自然に閉じるので、水が漏れない。
さらに、必要に応じて弁体を係止する機構を備えても良い。弁体に紐を取り付け外壁へフックを付けると、必要に応じて紐をフックに固定して弁体を係止することができる。この機構を使用した場合、桶部の底を下にしても孔が開放されるので、桶部に掬った水が漏れ、掛け湯のように利用できる。
なお、桶部底部に孔を設けなくても手桶を斜めに入水すれば空気が逃げるので、その姿勢を直しても浴槽中の水圧による抵抗は大きくない。また、孔を穿つのみで弁を備えなくても、水を汲んだときに漏れる水量は多量ではないので手桶として使用に耐えうるし、その場合は孔から漏れる水を掛け湯のように利用することもできる。
また、把手内部を洗うことができるように、把手には着脱可能な蓋を備えることが好ましい。
本発明のゴミ取り機能付き手桶によれば、水流によって直接把手内部にゴミを吸い込むので、浴槽内を攪乱させる水流のためにゴミを逃すことが無く、手桶の形状を手桶の機能を損なわずに利用したことによって浴室内に別個のゴミ取り用具を備える必要のない、風呂用手桶を提供することができる。
以下、本発明について実施例に基づき図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の1実施例におけるゴミ取り機能付き手桶の底から見た斜視図であり、図2は本実施例のゴミ取り機能付き手桶の断面図である。
桶部1側面に中空のL字型把手2が着設されており、把手の底部側に開閉穴3が設けられ、上部先端には吸込穴4が備えられている。吸込穴4には色付きの吸込口5が設けられ、除去する際にゴミと吸込穴4との位置が掴みやすいように工夫されている。桶部1の底には通気穴6が空き、底部側面に片手で簡単に桶部を掴めるように窪み8が設けられている。また、桶部底部の通気穴6には、弁7が備えられている。
弁7は孔6を塞ぐ大きさの多少重みのある板を緩い蝶番で留めたような簡単な機構で足りる。重力により板が上下して孔を開閉するため、底を上にすると孔が開いて手桶を水中へ沈めるときに桶内の空気を逃がし、底を下にした場合には水圧も働いて孔が閉まるので手桶として水を汲むことができる。
図3は、本実施例のゴミ取り機能付き手桶の使用状態の側面図である。
桶部1を掴み、開閉穴3を指で塞いだまま湯の張った浴槽に手桶を沈め、吸込口5を浴槽底部のゴミに近付けて開閉穴3から指を放すと、把手2内の空気が抜けると共に把手2内部への水流が起こり、水と一緒にゴミが把手2に吸い込まれる。
図4は本発明の他の実施例における弁の断面図である。通気穴6を中心として円筒9を立設し、側面下部に小さな流水孔10をいくつか穿ち、円筒9の中に、円筒9の内部で自由に上下できる程度に小さく底部の通気穴6よりは径の大きな円柱形の重り11を備える。重り11につないだ紐の先端にフック12を取り付け、必要に応じて円筒外壁に固定できるようにする。
この弁は、手桶の底が下を向くと重り11が通気穴6及び流水孔10を塞ぐので手桶として水を溜めることができ、また手桶の底を上に向けると重り11が通気穴6および流水孔10を開放して桶内の空気を逃す。また、重り11に取り付けたフック12を外部に固定して、重り11が容器9底部まで落ちないようにすると、手桶の底を下に向けても通気穴6および流水孔10が開放されるので、掛け湯に利用できる。
図5は、本発明の他の実施例におけるゴミ取り機能付き手桶の斜視図である。
桶部1と側壁に沿って延びる棒状で中空の把手2から成り、把手底部に開閉穴3、上部に吸込穴4および吸込口5が設けられている。このように本発明は、把手がL字型でない手桶にも応用できる。
以上説明した通り本発明の浴槽内ゴミ取り機能付き手桶を使用すると、浴槽底部に沈むゴミを簡単に除去できる上、新たにゴミ取り機能のみを有する道具を置くことによって浴室内が雑然とすることを避けることができる。
本発明の1実施例におけるゴミ取り機能付き手桶の底から見た斜視図である。 本発明の1実施例におけるゴミ取り機能付き手桶の断面図である。 本発明の1実施例におけるゴミ取り機能付き手桶の使用状態の側面図である。 本発明の他の実施例における弁の断面図である。 本発明の他の実施例におけるゴミ取り機能付き手桶の斜視図である。
符号の説明
1 桶部 2 把手 3 開閉穴 4 吸込穴 5 吸込口 6 通気穴 7 弁 8 窪み 9 円筒 10 流水孔 11 重り 12 フック

Claims (7)

  1. 桶部と、該桶部側面に着設した把手から成り、該把手は底部と上部先端の2カ所に穴を有する中空部を備え、桶部底部を掴む手の指で把手底部の穴を塞ぐことを可能とした手桶。
  2. 前記把手がL字型であることを特徴とする請求項1に記載の手桶。
  3. 前記桶部の底部に把持できるような窪みを設けたことを特徴とする請求項1または2に記載の手桶。
  4. 前記桶部の底部に穴を備えたことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の手桶。
  5. 前記桶部の穴に、該桶部に水を汲むときに水が漏れず、該桶部を伏せて水に沈めるときに空気を漏らす弁を備えたことを特徴とする請求項4に記載の手桶。
  6. 前記弁が、弁体を係止する機構を備えて、前記桶部に汲んだ水を漏らすことができるように構成されたことを特徴とする請求項5に記載の手桶。
  7. 前記把手に取り外し可能な蓋を設けて、蓋を外して把手内面を洗うことが可能であることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の手桶。
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