JP3778519B2 - 自転車のための練習用安定化車輪 - Google Patents
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Description
本発明は、自転車のための取付け具に関し、より具体的には、地形むらがある場合の動的な側方不安定性を制御する練習用車輪アッセンブリまたは補助用側方車輪アッセンブリに関する。
発明の背景
自転車の動的な側方不安定性を制御するために、自転車の後車軸に取り外し可能に取り付けられる1対の補助的側方車輪を提供することは、技術上周知である。事実、自転車は、その対地安定性が速度増加によって動的に強化される乗物である。低速時には、特に子供やその他自転車の操作技術に長けていない人々にとって、側方の安定性を維持することは困難である。自転車の乗り方の基本を練習中であって自転車を操作していても未だ危うさのあるような子供への対処法としては、こうした側方車輪は最も望ましい。
従来の補助用側方車輪には、従来型の自転車に取り付けるために剛な取付け具手段を備えているという問題を有するものが多い。こうした剛な取付け具手段は、地面の高低によって一方の側方車輪だけが横方向の反対側にある車輪に関わりなく地面から持ち上がるために自転車があるべき形で安定せず、一方で、自転車の後輪が地面から持ち上がる場合があり、そうなると乗り手が一時的に推進力を失う点で不利である。さらに、自転車とその乗り手とが曲りに入ったときには、側方車輪の取付け具が剛であって自転車自体が傾斜できないために、乗物の安定性はやはり危うくなる。
幾つかの特許は、自転車と補助車輪との間にサスペンション手段を包含することによってこの問題を解決している。
1996年にレイニー(RAINEY)に対して発行された米国特許第5,492,354号は、コイルばねの端部に取り付けられた練習用車輪を開示している。コイルばねは、自転車後輪の車軸の両側に設置されている。両コイルばねは互いの軸が一直線を成し、後輪車軸と平行に、後輪車軸より下にオフセットされている。コイルばねが上方への動作を許容する限りに於いて、練習用車輪はばねの作用に対抗して引き戻される。レイニーが開示する装置の欠点は、地面の高低に起因する摩擦により一方の車輪が後方に引っ張られて前進動作が妨害され、自転車がターンする可能性があることにある。
1948年にモラー(MOLLER)に対して発行された米国特許第2,450,979号は、自転車後輪車軸上の補助車輪アッセンブリに取り付けるためのコイルばねのサスペンション装置を示している。補助車輪の軸は、自転車の歯車の軸より下にオフセットされて、両軸を相互に接続しているL字形ブラケットによって保持されている。補助車輪のハブは、上向きの内側に傾斜した、長さ調節の可能なコイルばね部材によって、自転車後輪の車軸に可動式に相互接続されている。伸長されたコイルばね部材と2つの車軸との間の相対的角度値を理由として、自転車の後車軸に対する補助車輪の軸の横方向傾斜の遊びは、狭い範囲に限定される。モラーの装置は、数種の別個の部品で製造されることから、製造費用は高く、また損傷されやすいと思われる。
1954年にマイアー(MEIER)に対して発行された米国特許第2,793,877号は、概してL字形である平らなばねブレードによって自転車後輪の近くに取り付けられた補助車輪を示している。L字形ばねブレードの縦方向の脚部と第2の堅固なL字形ブレードの縦方向脚部とは、自転車の後車軸に固定されている。自在ブレードの横方向の車軸脚部の上になる剛性ブレードの横方向脚部は、長さ調節式の縦方向部材によってこの自在ブレードの横方向脚部に可動式に接続されている。MEIER装置の場合もやはり、補助車輪の軸と自転車後輪の軸との間の相対角度の遊びは、とりわけ、補助車輪の軸の動作が剛性L字形ブレードの水平方向脚部(これは、自転車後輪の軸に対して平行に維持されている)に対する降下動作に限られているという事実によって、極めて限定されている。ブレードばねの使用には、ブレードばねの水平面に於ける前後の動程を防止するために、第2の剛性ブレード及び脚部を準備する必要がある。
こうした上述の両特許に於いては、補助車輪は機能的ではあるが、側方車輪を自転車に取り付けるために多くの部品(例えば、ブラケットまたはこれに類するもの、心棒またはこれに類するもの、ばね、他)を必要とする点に於いて複雑である。関連部品の多さによって側方車輪の取付けはさらに複雑であり、同じ理由で破損発生の蓋然性はさらに高い。その上、補助車輪用のばね調節手段は、上方調節または下方調節の何れかを提供するが、両方は提供しない。また、モラー特許、マイアー特許の何れも、自転車の後輪が道路の溝にはまり、両方の補助車輪が高位の地面上に保持されるような特殊な地面に対して、自転車の乗り手をうまく対処させられるようには思われず、こうした場合には、自転車の後輪が地面から僅かに持ち上がって、地面との静止摩擦が危うくされることが分かるであろう。
発明の要約
本発明の目的の一つは、特に低速時に自転車の概して縦方向位置を安定させる、自転車用補助車輪アッセンブリを提供することにある。
本発明の他の目的は、補助車輪アッセンブリが、2つの補助車輪の各々と地面との接触をほぼ一定にさせるばね取付け具手段を備えることにある。側方車輪を自転車に取り外し可能な形で取り付けるための、単純で自転車との着脱が簡単に行える取付け具手段を提供することは、本発明の重要な目的である。
本発明のさらに他の目的は、側方車輪を自転車に取り外し可能な形で取り付けるための取付け具手段が、単一構造の部品で構成されることにある。
本発明の重要な特徴は、自転車の主要車輪に対する補助車輪の上方及び下方角度調節を共に可能にするばね手段を含む自転車用補助車輪アッセンブリを提供することにある。
本発明の他の重要な特徴は、補助側方車輪を取り付けた自転車の操作の安定性を増大させることにある。
本発明の目的に従って、自転車の横方向の動的安定性を提供するために自転車の後輪車軸に装着される補助車輪アッセンブリが供給されており、こうした車輪アッセンブリが1対で、各々後輪車軸の横方向の反対側で同時に使用されるように適合化されている。各車輪アッセンブリは、補助車輪と、ブラケット部材と、ブラケット部材を取り外し可能な形で後輪車軸を横断して固定するための固定手段と、ブラケット部材に接続可能な上部垂直部分、中間のコイルばね部分及び後輪車軸に事実上平行な事実上水平である下部心棒部分を含む取付け具部材と、を備えており、補助車輪は心棒部分の一端に取り付けられ、コイルばね部分は、事実上自転車の前進方向へと伸長する縦軸を有する少なくとも約1回と4分の1巻きの堅固な旋回を含んでおり、従って補助車輪は、コイルばね部分の縦軸を中心として回転しながら、事実上縦方向に自由に動く。
好適には、取付け具部材は、成型された構造ロッドの単一片で製造される。コイルばね部分は、心棒部分がばね部分によって後退動作に対抗して支持されるように、前進方向に巻くことができる。好適には、コイルばね部分は、約2回と4分の1の旋回を備える。心棒部分は、自然に水平位置から約5°下方へと(即ち、縦方向位置と心棒部分とは95°を成す)伸長することが可能であり、補助車輪に重量が掛かるとばね部分がたわみ、心棒部分が水平位置へと上方に移動する。
同じく好適には、車輪調節手段を供給して、様々な体重の乗り手を乗せるために補助車輪の心棒部分上の位置を調節することができる。車輪調節手段は、心棒部分の上にスライド式に噛み合ったスリーブ部材を備えることができる。補助車輪は、スリーブ部材の上に回転可能な形で取り付けられている。またブラケット部材及び固定部材と共動する高さ調節手段を供給して、後輪車軸と心棒部材間の距離を変化させ、様々な後輪サイズの自転車に適合させることができる。取付け具部材の上部垂直部分は、反転U字形のロッド部材を備えることが可能であり、固定手段は後輪車軸の軸ボルト上にねじ込まれるナット部材を含み、ブラケット部材は、ナット部材と共動してU字形ロッド部材をサンドイッチ式に取り外し可能な形で固定するブラケットアッセンブリを備えている。スリーブ部材は、心棒部分に沿ってスライド式に取付けが可能であり、固定部材は、心棒部分に沿った選択位置に補助車輪を調節式に固定するために供給可能である。固定手段は、スリーブ部材の中に作られた横向きの相補形ねじ込み穴を通じてねじ式に噛み合う止めねじ部材を含むことができる。
本発明はまた、自転車の横方向の動的安定性を供給するために自転車の後輪車軸に取り付けられる補助車輪アッセンブリを提供しており、こうした車輪アッセンブリが1対で、各々後輪車軸の横方向の反対側で同時に使用されるように適合化されている。各車輪アッセンブリは、補助車輪と、剛性の外部ブラケット部材と、ブラケット部材を取り外し可能な形で後輪車軸を横断して固定するための固定用後輪車軸ナットと、単一形状の構造ロッドで製造され、後輪車軸がU字形部分内に位置するような形でブラケット部材と後輪を保持する自転車のタインとの間にはまるように適合化された反転U字形の上部垂直部分、及び後輪車軸に事実上平行な事実上水平である下部心棒部分を含む取付け具部材と、を備えており、補助車輪は心棒部分の一端に取り付けられ、上部垂直部分は、異なる後輪径を受容するための調節式取付けを保証する位置範囲に於いて自転車に取付けが可能である。固定用車軸ナットもまた、クイックリリース機構を備えることができる。
【図面の簡単な説明】
本発明は、添付の図面を参照した好適な実施例に関する以下の詳細な説明によってより良く理解されるであろう。
図1は、本発明に一致する1対の補助車輪と車輪取付け具手段を装備した自転車の部分端面図である。
図2は、図1の補助車輪アッセンブリを供給された自転車後部の部分側面図である。
図3及び図4は各々、本発明のコイルばね部材の正面図及び側面図である。
図5は、サスペンションを備えていない先行技術による補助車輪が、自転車に荷重が掛かった状態であっても高低のある地面の上ではどうなるかを示唆する、図1に類似する略図である。
図6は図5に類するものであるが、自転車の本サスペンションが自転車の安定性を強化している様子を示唆している。
図7は、本発明の第2実施例の部分断面図であり、心棒上の調節式補助側方車輪取付け具をより特定的に示している。
実施例の詳細な説明
図1及び図2は、後輪12を車軸14によって地面G上に支える剛性フレーム11を備えた従来型の自転車10を示している。
自転車10には、後輪12よりも直径が小さい1対の補助側方車輪16が装備されている。車輪16は、後輪12の両側に配置されている。車輪16は、対応する補助側方車輪取付け具手段18の上に回転可能な形で取り付けられ、側方車輪取付け具手段18は、自転車10の車軸14の反対側の両端に取り外し可能な形でしっかりと固定されている。従って、ばね式取付け具手段18は、補助側方車輪16をフレーム11に連結している。
図3及び図4は、各側方車輪取付け具手段18が、上方の伸長された反転U字形端部20と、中間のコイルばね22と、下方の補助車輪心棒端部24とを有し、またコイルばね22の旋回する軸がまた、側方車輪取付け具手段18の各反転U字形端部20及び補助車輪心棒端部24に対して横向きに伸長していることを示している。図4が示すように、要素20、22及び24は全て端面図上では互いにほぼ同一平面上にあるが、偏向されていない自然な状態では平面図(図3)でL形状を形成している。従ってコイルばね22は、反転U字形端部20と補助車輪心棒端部24による互いに近づいたり遠ざかったりする動きを可能にするばね手段を構成している。図3は、コイルばね22が弛緩したまたは偏向されていない状態の車輪取付け具部材18を示しており、反転U字形端部20及び補助車輪心棒端部24は、互いにほぼ直角、好適には95°を成している。図3の弛緩した状態では、コイルばね22は屈伸性によって、反転U字形端部20及び補助車輪心棒端部24のお互いに向かう強制動作、或いは反転U字形端部20及び補助車輪心棒端部24の強制的散開分離変位を可能にし、しかも、反転U字形端部20及び/或いは補助車輪心棒端部24に掛かる強制偏向が解放されると即時、反転U字形端部20及び補助車輪心棒端部24を図3が示すその95°の相対角度状態にする。反転U字形端部20及び補助車輪心棒端部24間の角度は、好適には85°乃至100°の間とすることができる。好適には、補助車輪心棒端部24は、当該補助車輪心棒端部24の後方への曲りを防止するためにコイルばね22の前側に配置する。
側方車輪取付け具手段18は、単一構造のロッドを所望の形状に折り込んで製造されている。事実、反転U字形端部20及び補助車輪心棒端部24は、コイルばね22の2つの末端を一体式に形成している。従って、側方車輪取付け具手段18は、その構造上の単純さによって簡単に構築及び設置することができる。
側方車輪取付け具手段18の反転U字形端部20は、自転車車輪12の横に概してこれと平行に配置されるため、自転車後輪車軸14のねじ切りされた自由端部分14aは、反転U字形端部20の2つの側方脚部20a、20bの間で自由に勘合し、反転U字形端部20の平面を通って横方向に外側へと抜ける(図1参照)。
車軸穴26aを有する概して平坦なブラケット26は、車軸端部14aが穴26aを通って外部へと伸長する形で、反転U字形端部20の外側に平らに付着されている。次いでナット27が車軸端部14a上にねじ込まれ、反転U字形端部20が車軸14を横切って、車輪12と平行にしっかりと固定される。反転U字形端部20のウェブ20cと固定用車軸14との間の縦方向距離は、多様なサイズの自転車に適合するために、自転車の後輪12の直径の関数として調節可能であることが理解される。
ブラケット26は、好適には概してC字形である断面を有し、反転U字形端部20の側方脚部20a、20bの周りを部分的に取り巻く形で噛み合うための伸長された内部溝を含んでいるため、ブラケット26と自転車の主要フレーム11の平行なフレーム構造28との間で反転U字形端部20を捉えて、これを適正に保持する。故に、側方車輪取付け具手段18は、自転車10に取り外し可能な形で固定されている。従って、ナット27を緩めてブラケット26とフレーム構造28との間で反転U字形端部20をスライドさせれば、後輪12に対する側方車輪取付け具手段18の高さを調節することができる。希望する相対位置が見つかった時点で、ナット27が設置され、再度締め直される。
側方車輪16は各々、その対応する心棒24上の外端付近に回転自由な形で、レバーの長さを適当にして取り付けられている。図1−2で示唆されているように、補助車輪心棒端部24には、横方向に間隔を置いた2つのナット23及び25が取り外し可能な形で固定されて取り付けられており、車輪16のハブ16aが自由に回転できる形で勘合するように両者間の隙間を限定している。取り外し可能な形で固定されたナット23及び25間の隙間は、車輪16が補助車輪心棒端部24に直角であるその作動平面から偶発的にも部分的に傾斜しない程の、小さいものでなければならない。側方車輪16とコイルばね22間の距離が長ければ、ばね22にねじり張力を掛けるためのてこが大きくなる。これは、補助車輪心棒端部24の外端付近に掛けられた力は、力が補助車輪心棒端部24のコイルばね22付近に掛けられた場合よりもコイルばね22に於いてより大きなトルクとなるために、側方車輪16を上側へより簡単に押しやれることを意味している。従って、側方車輪16を補助車輪心棒端部24の末端近くに配置して、螺旋部分の数を増大させたコイルばね22を有する必要性、或いは側方車輪取付け具手段18の構築のために固有弾性がさらに大きい材料を選択する必要性をなくすることが好適である。
使用に際しては、自転車10に乗り手が乗っていない状態で、後輪12に対する取付け具手段18の高さを、好適には、図1が示すように後輪12が地面より少し上になるように設定する。このため、コイルばね22は自転車10の重量によって側方車輪16に継続的な下向きの圧力を掛けることとなり、側方車輪16が大部分の状況に於いて常時地面Gと接触した状態となる。乗り手が自転車10に乗ると、その体重が自転車10の重量に加わり、コイルばね22は屈伸して曲がり、後輪12を地面Gに接触させる。こうしてコイルばね22に於けるこのねじり張力レベルによって補助車輪心棒端部24及び反転U字形端部20がお互いの方向に僅かに、95°から約90°まで近づき、車輪16に適正量の下向きの圧力が掛かり、車輪16が地面Gに常時接触し、後輪12もまた地面Gと接触した状態に置かれ、自転車10が推進される。
地面の高さGが不均一である場合は、側方車輪16が上下に動作して地面のむらに対処し、一方で乗り手の体重とコイルばね22の動作との組合せにより、後方の3つの車輪12、16、16が常時地面と接触した状態に維持される。
図5及び図6を見ると、地形むらがどんなに特殊なものであっても、自転車の主要後輪は常時確実に地面を捉えたままであることから、自転車が低速走行時であれ、静止状態であれ、本発明が如何に自転車の横方向の安定性及び地面との静止摩擦を改善しているかが明白である。さらに、補助車輪と主要車輪車軸との間に、先の「発明の背景」で論議した先行技術特許の場合のような第2の連結部材がないために、補助車輪の円形の遊びが十分にある。事実、地形の勾配がきつい場合には、補助車輪16がコイルばね22を中心として上向きに、主要車輪の車軸14近くの主要車輪12の面にほぼ直角となる位置にまで動作することを妨げるものは何もない。補助車輪16に関する極めて優位な点は、この調節レベル範囲の広さにある。
図7は、本発明の第2実施例を示したものである。側方車輪16のハブ16aは、側方車輪の補助車輪心棒端部24の長さに沿ってスライド式に調節が可能(矢印が示す通り)なスリーブ部材30の上に回転可能な形で設置されている。スリーブ部材30は、止めねじ32によって補助車輪心棒端部心棒24に沿った特定の軸方向位置に固定することができる。止めねじ32は、スリーブ30と一体である拡張された端部30aに製造された相補形のねじ切り穴34に挿入される。凹型のキャップ36は、不慮のセン断による損傷を防止するため、また側方車輪16の調節中またはその使用中の何れにせよ、止めねじ32の締め方が不十分であったとしても側方車輪16が補助車輪心棒端部24から抜け落ちることのないように、補助車輪心棒端部24の外端に固定されている。
止めねじ32を使用する側方車輪16のこの調節可能位置の目的は、側方車輪16とコイルばね22との間のてこの所望長さを設定することにある。この調節可能なてこの長さは、様々な体重の乗り手が側方車輪16を装備した自転車10を利用することを可能にする点で優位である。実際、乗り手の体重は、自転車の重量と合わせて後輪12を地面Gと接触したままにし、後輪12に有効な車両車輪静止摩擦を与えられる程のものでなければならない。体重の軽い乗り手の場合、コイルばね22に於ける所定のねじり張力を得て後輪12を地面Gに接触させるためには、体重の重い者の場合よりも長いてこが必要である。従って、側方車輪16の最大効率を得るために、補助側方車輪16の位置を様々な乗り手に合わせて調節することが可能である。側方車輪16の所望位置を簡単に見出せるように、乗り手の体重を関数として補助車輪心棒端部24に沿って段階的な目盛を刻むことも可能であることが理解される。
こうした補助車輪アッセンブリは、自転車の乗り手の安全限界を拡大する。従って乗り手は自信を深め、自転車の乗り方及び取扱い方法をより早く学ぶであろう。
好適な実施例に於ける要素20、22、24は、直径0.281インチ(7mm)及びヤング係数207GPaを有する鋼製ロッドから製造されている。鋼は、好適にはOTMB鋼であり、熱乾燥塗料で塗装されている。垂直部分からの心棒部分の長さは5インチ(12.7cm)であり、コイルの内径は1.75インチ(4.45cm)である。こうした要素は、リーフテンパー鋼製ロッド等の任意の適当な弾性材料、または弾性があって頑丈な半硬質プラスチック製ロッド材料で製造することも可能である。補助側方車輪16のトレッドバンド16cは、プラスチックまたは弾性材料からの製造が可能であるが、補助側方車輪のハブ16a及び付属のスポーク16bは、頑丈なプラスチック材料等の軽量剛性材料から製造しなければならない。
図5が示す先行技術による補助車輪取付け具の場合、車輪取付け具Aを自転車の後輪主軸Xに固定して取り付けるためのナットNの多数の縦方向位置調節を定期的に要求されることが分かる。これは、例えば1か月に2度等の所定の時間間隔で補助車輪Wの高さを段階的に上げていって、初心者である乗り手に低速時に於ける自転車の横方向の不安定さの感覚を次第に導入し、同時に操作の安全限界を快適レベルに維持することが望ましい、という理由による。
これに対して図5の本発明に於いては、道路の状態に応じて、補助車輪16の高さの調節が自動的に継続して行われる。こうした継続的な高さ調節は、安全理由及び教育的目標の両面に於いて明らかにより優位である。
Claims (11)
- 自転車の横方向の動的安定性を提供するために、自転車の後輪車軸に装着される補助車輪アッセンブリであって、こうした車輪アッセンブリが1対で各々前記後輪車軸の横方向の反対側で同時に使用されるように適合化されており、各前記車輪アッセンブリが、
補助車輪と、
ブラケット部材と、
前記ブラケット部材を着脱可能な形で前記後輪車軸を横断して固定するための固定手段と、
前記ブラケット部材に接続可能な上部垂直部分、中間のコイルばね部分及び前記後輪車軸に事実上平行な事実上水平である下部心棒部分を含む取付け具部材と、を備えており、前記補助車輪が前記心棒部の一端に取り付けられ、前記コイルばね部分が、事実上前記自転車の前進方向へと伸長する縦軸を有する少なくとも約1回と4分の1巻きの堅固な旋回を含んでおり、従って前記補助車輪が前記コイルばね部分の前記縦軸を中心として回転しながら事実上縦方向に自在に動く補助車輪アッセンブリ。 - 前記取付け具部材が成形構造ロッドの単一片で製造されている、請求項1記載のアッセンブリ。
- 前記コイルばね部分が前記進行方向に巻かれているため、前記心棒が前記ばね部分によって後退動作に対抗して支持される、請求項1記載のアッセンブリ。
- 前記コイルばね部分が約2回と4分の1巻きの旋回を備えた、請求項1記載のアッセンブリ。
- 前記心棒部分が水平位置から約5°下方へと自然に伸長しているため、前記補助車輪に重量が掛かると、前記ばね部分が収縮し前記心棒部分が水平位置へと上方に動作する、請求項1記載のアッセンブリ。
- 異なる体重の乗り手を乗せるように、前記心棒部分上の前記補助車輪の位置を調節するための車輪調節手段をさらに含む、請求項1記載のアッセンブリ。
- 前記車輪調節手段が前記心棒部分上でスライド式に勘合するスリーブ部材を備え、前記補助車輪が前記スリーブ部材上に回転可能な形で取り付けられている、請求項6記載のアッセンブリ。
- 後輪の大きさが異なる多様な自転車に適合するように、前記後輪車軸と前記心棒部材との間の距離を変更するための、前記ブラケット部材及び前記固定手段と共動する高さ調節手段をさらに含む、請求項1記載のアッセンブリ。
- 前記取付け具部材の前記上部垂直部分が、反転U字形のロッド部材を備えており、前記固定手段が前記後輪車軸の車軸ボルト上にねじ切りされたナット部材を含み、前記ブラケット部材が前記U字形ロッド部材を着脱可能な形で挟み込み式に固定するための前記ナット部材と共動するブラケットアッセンブリを備えている、請求項8記載のアッセンブリ。
- 前記スリーブ部材が前記心棒部分に沿ってスライド式に取り付けられ、また前記補助車輪を前記心棒部分に沿った選択位置に調節式に固定するためのロック手段をさらに備えている、請求項7記載のアッセンブリ。
- 前記ロック手段が、前記スリーブ部材内に製造された横方向にねじ切りされた相補式の穴を通してねじ式に勘合する止めねじ部材を含む、請求項10記載のアッセンブリ。
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