JP3777813B2 - 網点画像判別方法及び画像処理装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、デジタル式の複写機などに適用される網点画像判別方法及び画像処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
デジタル式の複写機などにおいては、原稿を読み取って得られる画像データに対し、その原稿画像の種類に応じて種々の画像処理が施される。原稿画像の種類として、例えば、文字画像、濃淡画像、網点画像などがあり、これらの種類を判別するために、原稿画像が小さなブロック領域に区画される。そして、例えば網点画像であるか否かの判別、つまり網点画像判別は、それらのブロック領域毎に行われる。
【0003】
従来において、網点画像判別の方法として、ブロック領域内における白又は黒の孤立点の個数がしきい値を越えるか否かによって判定する方法がしばしば用いられている。
【0004】
図21は網点画像判別方法を説明するための図である。
図21において、ブロック領域BEは、例えば縦×横のサイズが9×41ドットであり、サイズが5×5の孤立点検出フィルタFDを用いて、ブロック領域BE内における孤立点の個数を検出する。孤立点の検出に当たって、孤立点検出フィルタFDを、ブロック領域BEの左上の画素から順に、全ての画素PXに対して適用していく。孤立点検出フィルタFDの中央の画素と一致する画素を注目画素PXTとし、それぞれの注目画素PXTに対して、所定の条件を満たすか否かをチェックする。
【0005】
その場合の所定の条件とは、例えば、ある注目画素PXTが白の孤立点であると判定するためには、注目画素PXTがその周辺の8つの画素PXのどの値よりも大きいか又は等しく、且つ、注目画素PXTを中心として上下左右斜め方向の8方向に沿ってそれぞれ並んだ2個の画素PXの値のどの平均値よりも大きいか又は等しい、という条件を満たすことである。また、黒の孤立点であると判定するためには、注目画素PXTがその周辺の8つの画素PXのどの値よりも小さいか又は等しく、且つ、注目画素PXTを中心として上下左右斜め方向の8方向に沿ってそれぞれ並んだ2個の画素PXの値のどの平均値よりも小さいか又は等しい、という条件を満たすことである。
【0006】
孤立点検出フィルタFDの適用に当たっては、そのサイズに対応する5ライン分の画像データに対して一時に孤立点検出フィルタFDを適用する必要があるので、各ラインの画像データを遅延させるために、少なくとも4ライン分のラインメモリが用いられる。
【0007】
このようにして、孤立点であると判定された個数をカウントし、そのカウント値が予め設定されたしきい値を越えた場合に、そのブロック領域BEを網点領域であると判別する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来の網点画像判別方法において、孤立点検出フィルタFDとして、5×5のサイズのものが用いられている。孤立点検出フィルタFDのサイズは、画像の解像度が400dpiである場合に、その孤立点検出フィルタFDによって孤立点が旨く検出されるように設定されたものである。
【0009】
つまり、図22(A)に示すように、画像の解像度が400dpiである場合には、孤立点SPは大きなものであっても、孤立点検出フィルタFDaの大きさの中に入り、したがって孤立点SPとして検出することが可能である。しかし、画像の解像度が600dpiとなった場合には、図22(B)に示すように、孤立点検出フィルタFDbの大きさが相対的に小さくなるため、同じ孤立点SPであっても孤立点検出フィルタFDbの中に入り切らず、したがってこれが孤立点SPとして検出されない。
【0010】
したがって、例えば、孤立点SPの大きさが図22(B)に示す大きさであった場合には、孤立点SPが多数存在し、したがって網点領域であるにも係わらず、孤立点SPの個数が「0」となり、又は孤立点SPの個数がしきい値以下となり、網点領域でないと判別されてしまう恐れがある。その場合には誤判別となってしまう。
【0011】
この問題を解決するためには、孤立点SPの検出のためのアルゴリズムを変更し、孤立点SPが大きくなっても孤立点SPが検出されるように修正することが考えられる。しかし、その場合には、解像度が異なる毎にアルゴリズムの異なる孤立点の検出方法又は回路を用いる必要があり、それだけアルゴリズム及び回路構成が複雑となり、コスト面でも不利となる。
【0012】
また、他の解決方法として、解像度が大きくなった場合に孤立点検出フィルタFDのサイズを大きくする方法が考えられる。しかし、この場合には、孤立点検出フィルタFDのサイズが大きくなった分だけラインメモリの個数が増大し、回路構成が複雑となってコストの上昇を招く。
【0013】
近年においては、一般に解像度が高くなり、且つその種類が増大する傾向にあるため、上に述べた解決方法によった場合にはコスト面での問題が大きくなることが予想される。
【0014】
本発明は、上述の問題に鑑みてなされたもので、解像度が大きくなった場合、又は解像度の種類が増大した場合において、種々の解像度に対して網点画像判別を正確に行うことができ、しかもコストの上昇を可及的に抑えることのできる、網点画像判別方法及び画像処理装置を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明に係る方法は、画像データに対し孤立点検出フィルタを適用して孤立点を検出し、所定の領域内において検出された孤立点の個数によって前記画像データが網点画像であるか否かを判別してその判別結果を出力する網点画像判別方法であって、入力される画像データの解像度を検出し、検出された解像度に応じて、前記入力される画像データ、または、前記入力される画像データに対して注目画素の値をそのフィルタ内の画素のうちの最大値又は最小値とする最大フィルタ又は最小フィルタを適用することにより孤立点を小さくする処理を施した画像データのいずれか一方を選択し、選択された画像データに対して、前記孤立点検出フィルタを適用する。
【0016】
請求項2の発明に係る装置は、画像データに対し孤立点検出フィルタを適用して孤立点を検出し、所定の領域内において検出された孤立点の個数によって前記画像データが網点画像であるか否かを判断してその判別結果を出力する網点画像判別部と、入力される画像データの解像度を検出し、検出された解像度に応じて、前記入力される画像データ、または、前記入力される画像データに対して注目画素の値をそのフィルタ内の画素のうちの最大値又は最小値とする最大フィルタ又は最小フィルタを適用することにより孤立点を小さくする処理を施した画像データのいずれか一方を選択して前記網点画像判別部に出力する画像データ前処理部と、を有してなる。
【0019】
請求項3の発明に係る装置では、前記画像データ前処理部は、前記最大フィルタ及び最小フィルタのサイズを変更するサイズ変更部を含む。
【0020】
【発明の実施の形態】
図1は本発明に係る網点画像判別方法を適用したデジタル式のカラー複写機1の全体の構成を示す図である。
【0021】
図1において、複写機1は、自動原稿送り装置100、画像読取り部200、及び画像形成部300から構成される。通常は、自動原稿送り装置100により画像読み取り位置に搬送された原稿を、画像読取り部200で読み取り、得られた画像データを画像形成部300に転送し、画像形成部300において用紙上に画像を形成する。これが複写機能である。また、インタフェース207によって外部機器との接続が可能である。これによって、画像読取り部200で読み取った画像データを外部機器に出力する画像読取り機能、外部機器から入力された画像データに基づいて画像形成部300で画像を形成するプリンタ機能が実現可能である。
【0022】
自動原稿送り装置100は、原稿トレイ101にセットされた原稿を画像読取り部200の画像読取り位置に搬送し、画像の読み取りを行った後に原稿を原稿排出トレイ103上に排出する。原稿の搬送動作は、図示しない操作パネルからの指令にしたがって行われ、原稿の排出動作は、画像読取り部200の読取り終了信号に基づいて行われる。複数枚の原稿がセットされている場合には、これらの制御信号が連続的に発生され、原稿の搬送、画像読取り、原稿の排出の各動作が効率よく行われる。
【0023】
画像読取り部200では、露光ランプ201により照射された原稿ガラス208上の原稿の反射光は、3枚のミラー群202によりレンズ203に導かれ、CCDセンサ204上に結像する。露光ランプ201及び第1ミラーは、倍率に応じた速度Vでスキャンモータ209により矢印の方向に移動駆動され、これによって、原稿ガラス208上の原稿を全面にわたって走査する。露光ランプ201及び第1ミラーのスキャンにともない、第2ミラー及び第3ミラーは、速度V/2で同じ方向に移動する。露光ランプ201の位置は、ホーム位置からの移動量つまり駆動モータのステップ数とスキャンホームセンサ210の検出信号とにより算出され、制御される。CCDセンサ204に入射した原稿の反射光は、CCDセンサ204内で電気信号に変換され、画像処理部205によって、アナログ処理、AD変換、及びデジタル画像処理が行われ、インタフェース207及び画像形成部300に送られる。原稿ガラス208の原稿読取り位置とは別に、白色のシェーディング補正板206が配置されており、原稿上の画像情報を読み取るのに先立って、シェーディング補正用の補正データの作成のためにこのシェーディング補正板206を読み取る。
【0024】
次に、画像形成部300について説明する。まず、露光及びイメージングについて説明する。
画像読取り部200又はインタフェース207から送られてきた画像データは、C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)、及びK(ブラック)の各色の印字用データに変換され、図示しない各露光ヘッドの制御部に送られる。各露光ヘッド制御部では、送られてきた画像データの値に応じてレーザーを発光させ、その光をポリゴンミラー301により1次元走査し、各イメージングユニット302c,302m,302y,302k内の感光体を露光する。
【0025】
各イメージングユニット302c,m,y,k内には、感光体を中心として電子写真プロセスを行うために必要なエレメントが配置されている。C,M,Y,K用の各感光体が時計周りに回転することにより、各画像形成プロセスが連続的に行われる。また、これらの画像形成に必要なイメージングユニットは各プロセス毎に一体化され、本体に着脱自在な構造となっている。各イメージングユニット302c,m,y,k内の感光体上の潜像は、各色現像器により現像される。感光体上のトナー像は、用紙搬送ベルト304内に感光体と対向して配置された転写チャージャ303c,m,y,kにより、用紙搬送ベルト304上の用紙に転写される。
【0026】
次に、給紙、搬送、及び定着について説明する。転写される側の用紙は以下の順序で転写位置に供給され、その上に画像が形成される。給紙カセット310a〜cの中には様々なサイズの用紙がセットされており、所望の用紙サイズは各給紙カセット310a〜cに取り付けられている給紙ローラ312により搬送路へ供給される。
【0027】
搬送路へ供給された用紙は、搬送ローラ対313により用紙搬送ベルト304上に送られる。ここでは、タイミングセンサ306により、用紙搬送ベルト304上の基準マークを検出し、搬送される用紙の搬送タイミング合わせが行われる。また、イメージングユニット302c,m,y,kの最下流には、レジスト補正センサ312が主走査方向に沿って3個配置されており、用紙搬送ベルト304上のレジストパターンを形成した際に、このセンサによってC,M,Y,Kの各色の画像の主方向及び副方向の色ずれ量を検出し、プリントイメージ制御部(PIC部)での描画位置補正と画像歪み補正を行うことによって、用紙上の色ずれを防止している。そして、転写された用紙上のトナー像は、定着ローラ対307によって加熱され溶かされて用紙上に定着された後、排紙トレイ311上に排出される。
【0028】
また、両面コピーの場合には、裏面の画像形成のため、定着ローラ対307により定着された用紙は用紙反転ユニット309により反転され、両面ユニット308により導かれ、両面ユニットから用紙を再給紙する。なお、用紙搬送ベルト304は、ベルト退避ローラ305の挙動により、C,M,Yの各イメージングユニット302c,m,yから退避でき、用紙搬送ベルト304と感光体とを非接触状態にできる。そこで、モノクロ画像の形成時には、各イメージングユニット302c,m,yの駆動を停止することができるため、感光体や周辺プロセスの磨耗を削減することができる。
【0029】
次に画像読取り部200における信号処理について説明する。
図2及び図3は画像読取り部200における画像処理部205の構成を示すブロック図である。図2は画像処理部205の前半を、図3は後半を、それぞれ示す。
【0030】
これらの図において、CCDセンサ204によって、原稿面からの反射光の強さに応じて、原稿画像をR,G,Bの各色に分解した電気信号に変換する。CCDセンサ204の読取り解像度は、400dpi、600dpi、800dpi1200dpiなどに切り替えることができる。AD変換部401は、基準駆動パルス生成部411から出力されるタイミング信号に基づいて、CCDセンサ204から出力されるアナログ信号をR,G,Bの各色情報毎に8ビットつまり256階調のデジタルデータに変換する。
【0031】
シェーディング補正部402では、R,G,Bの各色の画像データの主走査方向の光量ムラをなくすため、各色毎に独立して、シェーディング補正板206を読み取って得たデータを内部のシェーディングメモリに基準データとして格納しておく。原稿の走査時に、基準データを逆数変換して画像データと乗算することによって補正を行う。
【0032】
ライン間補正部403では、R,G,Bの各センサチップのスキャン方向の読み取り位置を合わせるために、スキャン速度に応じて、内部のフィールドメモリを用いて各色の画像データをライン単位でディレイ制御する。
【0033】
光学レンズによって生じる色収差現象によって、主走査方向の原稿端部側ほどR,G,Bの各色の読み取り位相差が大きくなる。この影響によって、単なる色ずれ以外に後述するACS判定や黒文字判別で誤判別を引き起こす恐れがある。そこで、色収差補正部404では、R,G,Bの位相差を彩度情報に基づいて補正する。
【0034】
変倍・移動処理部405では、R,G,Bの各色の画像データ毎に、変倍用ラインメモリを2個用いて、1ライン毎に入出力を交互動作させ、そのライト・リードタイミングを独立して制御することで主走査方向の変倍・移動処理を行う。すなわち、メモリへの書き込み時のデータを間引くことにより縮小を、メモリからの読み出し時にデータを水増しすることにより拡大を行う。この制御において、変倍率に応じて縮小側ではメモリの書き込み前に、拡大側ではメモリの読み出し後に、それぞれ補完処理を行い、画像欠損やガタツキを防止している。このブロック上の制御とスキャン制御とを組み合わせて、拡大と縮小とだけでなく、センタリング、イメージリピート、拡大連写、綴じ代縮小などの処理を行う。
【0035】
ヒストグラム生成部412及び自動カラー選択(ACS)判定部413では、原稿をコピーする動作に先立ち、予備スキャンして得られたR,G,Bの各色の画像データから明度データを生成し、そのヒストグラムをメモリ上に作成する一方、彩度データによって1ドット毎にカラードットか否かを判定し、原稿上512ドット四方のメッシュ毎にカラードット数をメモリ上に作成する。この結果に基づいて、コピー下地レベル自動制御(AE処理)及びカラーコピー動作かモノクロコピー動作かの自動カラー選択(ACS処理)を行う。
【0036】
ラインバッファ部414では、画像読取り部200で読み取ったR,G,Bの各色の画像データを1ライン分記憶できるメモリを有し、AD変換部401でのCCDセンサの自動感度補正や自動クランプ補正のための画像解析用に画像データのモニタが行えるようになっている。
【0037】
また、紙幣認識部415では、原稿ガラス208上に紙幣などの有価証券が積載されコピー動作した場合に、正常なコピー画像が形成されないように、R,G,Bの各色のデータの領域切り出しを随時行い、パターンマッチングによって紙幣か否かを判断し、紙幣と判断した場合にはすぐに画像読取り部200の読取り動作及び画像処理部205を制御するCPUがプリントイメージ制御部側に対して、黒べた塗りつぶし信号(−PNT=”L”)を出力して、プリントイメージ制御部側でKデータを黒べたに切り替えて正常コピーを禁止している。
【0038】
HVC変換部421では、データセレクタ422を介して入力されたR,G,Bの各色のデータから、3×3の行列演算によって、明度(Vデータ)及び色差信号(Cr,Cbデータ)に一旦変換する。
【0039】
次に、AE処理部423において、上に述べた下地レベル制御値に基づいてVデータを補正し、操作パネル上で設定された彩度レベル及び色相レベルに応じてCr,Cbデータの補正を行う。その後、逆HVC変換部424において、3×3の逆行列演算を行い、R,G,Bの各色のデータに再変換する。
【0040】
色補正部430では、LOG補正部431で各R,G,Bの各色のデータを濃度データ(DR,DG,DBデータ)に変換後、墨量抽出部432において、DR,DG,DBデータの最小色レベルを原稿下色成分として検出し、同時に、R,G,Bの各色のデータの最大色と最小色の階調レベル差を原稿彩度データとして検出する。
【0041】
DR,DG,DBデータは、マスキング演算部433で3×6の非線型行列演算処理が行われて、プリンタのカラートナーにマッチングした色データ(C,M,Y,Kデータ)に変換される。
【0042】
下地除去・墨加刷処理部(UCR・BP処理部)434では、上に述べた原稿下色成分(Min(R,G,B))に対して、原稿彩度データに応じたUCR・BP係数を算出して、乗算処理によってUCR・BP量を決定し、マスキング演算後のC,M,Yデータから下色除去量(UCR)を差分して、C,M,YデータとKデータ(=BP量)を算出する。また、モノクロデータ生成部435で、R,G,Bの各色のデータから明度成分を作成し、LOG補正してブラックデータ(DVデータ)を出力する。最後に、色データ選択部436でカラーコピー用画像であるC,M,Y,Kデータとモノクロコピー用画像であるDVデータ(C,M,Yは白)を選択する。
【0043】
領域判別部440では、データセレクタ422を介して入力されるR,G,Bの各色の画像データに基づいて、ブロック領域毎に、網点画像であるか否か、網点画像である場合にそれがモノクロ画像であるか又はカラー画像であるかなどの判別を行う。判別結果は、カラー網点信号S15又はモノクロ網点信号S16として出力される。
【0044】
網点画像であるか否かの判別に当たって、画像データに対し、図21に示すような孤立点検出フィルタFDを適用して孤立点SPを検出し、ブロック領域内において検出された孤立点SPの個数をカウントする。その場合に、画像データの解像度に応じて、図22に示すように画像データに含まれる孤立点SPの大きさを孤立点検出フィルタFDの大きさよりも小さくなるような処理を施し、処理の施された画像データに対して孤立点検出フィルタFDを適用する。
【0045】
モノクロ画像であるか又はカラー画像であるかの判別に当たって、最小色〔Min(R,G,B)〕、及び最大色と最小色との差〔Max(R,G,B)−Min(R,G,B)〕を検出する。また、黒文字判別時の文字エッジ補正データを生成し、判別結果とともに画像補正部451に転送する。同時に、プリントイメージ制御部側及びプリントヘッド制御部側に対して、階調再現方法を切り替えるための属性信号を作成して転送する。
【0046】
画像補正部451では、領域判別部440から出力される領域判別結果に基づいて、色補正部430から出力されるC,M,Y,Kのデータに対して、エッジ強調、スムージング、文字エッジ除去など、各判別領域に適した補正処理を行う。そして、操作パネル上で指定されたシャープネス、カラーバランス、ガンマレベルに応じて、C,M,Y,Kの各データの画像補正を行い、階調再現属性信号−LIMOSをプリントイメージ制御インタフェース453に転送する。また、C,M,Y,Kのデータを、データセレクタ461を介して画像インタフェース部462へ送る。
【0047】
画像インタフェース部462は、外部装置と画像データの入出力を行う部分である。画像インタフェース部462によって、R,G,Bの各色のデータの同時入出力、及びC,M,Y,Kのデータの面順次入出力が可能である。外部装置側は、複写機1をスキャナ機能やプリンタ機能として利用することができる。
【0048】
次に、領域判別部440について、図4乃至図12に基づいて、且つ図21及び図22をも参照して、詳しく説明する。
図4は領域判別部440の構成を示すブロック図である。
【0049】
図4において、領域判別部440は、明度彩度検出部441、網点前処理部442、網点画像判別部443、カラー/モノクロ判別部444、及び網点出力部445からなる。
【0050】
明度彩度検出部441は、入力されるR,G,Bの各色のデータ(反射光データ)から、明度V及び彩度Wを検出し、それぞれ明度Vを示す画像データS10又は彩度Wを示す画像データS11として出力する。画像データS10を得るには、例えば、R,G,Bの各色のデータの平均値を求めればよい。また、画像データS11を得るには、R,G,Bの各色のデータの最大色と最小色との差DF=〔Max(R,G,B)−Min(R,G,B)〕を求めればよい。モノクロ画像の場合には、一般的に差DFは「0」に近くなる。
【0051】
網点前処理部442は、画像データS10の解像度に応じて、画像データS10に含まれる孤立点SPの大きさを孤立点検出フィルタFDの大きさよりも小さくなるような処理を施す。
【0052】
網点画像判別部443は、網点前処理部442から出力される画像データS12に対し、孤立点検出フィルタFDを適用して孤立点SPを検出し、ブロック領域BE内において検出された孤立点SPの個数をカウントする。ブロック領域BE内の孤立点SPの個数が、予め設定されたしきい値以上であるか否かを判断することによって、画像データS10が網点画像であるか否かを判別し、その判別結果を判別信号S13として出力する。
【0053】
カラー/モノクロ判別部444は、画像データS10及びS11に基づいて、ブロック領域BE毎に、カラー画像であるか又はモノクロ(白黒)画像であるかを判別する。判別結果を判別信号S14として出力する。
【0054】
網点出力部445は、網点画像判別部443の判別信号S13及びカラー/モノクロ判別部444の判別信号S14に基づいて、カラー網点画像であることを示すカラー網点信号S15、又はモノクロ網点画像であることを示すモノクロ網点信号S16を出力する。画像補正部451においては、これらのカラー網点信号S15又はモノクロ網点信号S16に基づいて、各ブロック領域BE毎に、それぞれの判別結果に適した画像処理が行われる。
【0055】
次に、領域判別部440の各部の構成の例について説明する。まず第1の実施形態を説明する。
〔第1の実施形態〕
図5は網点前処理部442A及び網点画像判別部443Aの構成の例を示すブロック図である。
【0056】
図5において、網点前処理部442Aは、画像データS10に対する間引き処理によって、孤立点SPを縮小するものである。網点前処理部442Aは、画像間引き処理部4421、解像度検出部4423、及びセレクタ4422からなる。
【0057】
画像間引き処理部4421は、画像データS10に対し、その画像データS10の解像度RSに応じて間引き処理を施し、画像データS10rを出力する。間引き処理では、入力される画像データS10を所定画素毎に間引くことによって、画素数を減らす。例えば、解像度RSが600dpiである場合には、画像データS10の3分の1を間引き、画素数が3分の2に減少した画像データS10rを出力する。間引き処理を施すことによって、画像データS10rに含まれる孤立点は小さくなり、400dpiの場合と同じ孤立点検出フィルタFDによって検出できる大きさとなる。
【0058】
図6は画像間引き処理部4421の回路の例を示す図、図7は画像間引き処理部4421の動作を示すタイミング図、図8は画像間引き処理部4421によって孤立点SPが縮小される様子を示す図、図9は孤立点検出フィルタFDを示す図、図10は網点判定部4435の回路の例を示す図である。
【0059】
図6において、間引き処理回路44211は、書き込みクロック端子WCKに入力されるクロック信号WCLKに同期して、画像データS10を順次書き込んで行き、書き込んだ画像データS10を、読み出しクロック端子RCKに入力されるクロック信号CLKに同期して読み出して出力する。クロック信号CLKは、画素毎の画像データS10が出力されるタイミングと同期しているが、クロック信号WCLKは、図7に示すように、3つに1つの信号が欠けている。そのため、シリアルに入力される画像データS10のうちの3分の2のみしか間引き処理回路44211に書き込まれない。したがって、クロック信号CLKに同期して読み出される画像データS10rは、画像データS10が3分の2に間引かれたものとなる。画像間引き処理部4421の構成及び動作それ自体は公知である。
【0060】
図8に示すように、孤立点SPが孤立点検出フィルタFDよりも大きい場合に間引き処理を適用することによって、孤立点SPが小さくなり、孤立点検出フィルタFDによる孤立点SPの検出が可能となる。
【0061】
解像度RSは、解像度検出部4423によって検出される。解像度検出部4423それ自体の構成及び作用は公知である。セレクタ4422は、解像度RSに応じて、入力される画像データS10と、画像間引き処理部4421によって間引かれた画像データS10rとのいずれかを選択する。例えば、解像度RSが400dpiである場合には端子Bに入力される画像データS10を、600dpiである場合には端子Aに入力される画像データS10rを、それぞれ選択する。
【0062】
網点画像判別部443Aは、白孤立点検出部4431、黒孤立点検出部4432、白孤立点カウンタ4433、黒孤立点カウンタ4434、及び網点判定部4435からなる。
【0063】
白孤立点検出部4431は、白の孤立点検出フィルタFDWを用いて白の孤立点SPを検出する。黒孤立点検出部4432は、黒の孤立点検出フィルタFDKを用いて黒の孤立点SPを検出する。
【0064】
図9に示すように、孤立点検出フィルタFDは、サイズが5×5のマトリクスからなるフィルタである。この孤立点検出フィルタFDを白の孤立点検出フィルタFDWとして用いる場合には、中央の窓V33をブロック領域BE内の注目画素PXTに合わせた状態で、次の条件を満たすか否かを判断する。
【0065】
V33≧Max(V22,V23,V24,V32,V34,V42,V43,V44)
V33≧(V11+V22)/2
V33≧(V13+V23)/2
V33≧(V15+V24)/2
V33≧(V35+V34)/2
V33≧(V55+V44)/2
V33≧(V53+V43)/2
V33≧(V51+V42)/2
V33≧(V31+V32)/2
これらの条件を全て満たした場合に、注目画素PXTは白の孤立点SPであると判断する。
【0066】
孤立点検出フィルタFDを黒の孤立点検出フィルタFDKとして用いる場合には、上の条件の「Max」を「Min」に変更し、不等号の向きを全て逆にした場合の条件を満たすか否かを判断する。
【0067】
白孤立点カウンタ4433は、白の孤立点SPの個数をカウントする。黒孤立点カウンタ4434は、黒の孤立点SPの個数をカウントする。網点判定部4435は、カウントされた孤立点SPの個数と予め設定されたしきい値とを比較し、カウントされた個数がしきい値以上になったときに、その領域を網点領域であると判定し、その判定結果を出力する。
【0068】
図10に示すように、網点判定部4435では、比較器44351〜2によって、白又は黒の孤立点SPの個数としきい値Thとがそれぞれ比較される。しきい値Thは、400dpi用のしきい値Th4と600dpi用のしきい値Th6とが設定されており、これらのうちの1つが解像度RSに応じてセレクタ44354により選択される。孤立点SPの個数がしきい値Thを越えた場合に、比較器44311〜2から網点画像であることを示す信号が出力され、ノア素子44353から判別信号S13が出力される。
【0069】
なお、判定のためのしきい値Thの例として、ブロック領域BEの大きさが9×41ドットである場合に、例えば5〜30程度の値が用いられる。例えば、しきい値Th4として「22」、しきい値Th6として「9」が用いられる。
【0070】
また、図10に示す例では、白の孤立点SPと黒の孤立点SPのそれぞれの個数を個別にしきい値Thと比較したが、さらに、白と黒の孤立点SPの個数を合計し、その合計値を他のしきい値ThAと比較し、その比較結果と個別の比較結果との論理和に基づいて、網点画像であることを示す信号を出力するようにしてもよい。この場合のしきい値ThAとしては、白と黒の個別のしきい値Thよりも若干大きい値を用いればよい。
【0071】
図11はカラー/モノクロ判別部444Aの回路の例を示す図である。
図11において、比較器4441によって、明度のしきい値ThVと画像データS10とが比較される。比較器4442によって、彩度のしきい値ThWと画像データS11とが比較され、それらの論理積である判別信号S14がナンド素子4443から出力される。つまり、画像データS10が明度のしきい値ThVよりも小さく、画像データS11が彩度のしきい値ThWよりも大きい場合に、したがって所定の濃度を有し且つ所定の彩度を有する場合に、その画像データS10はカラー画像であると判別される。
【0072】
これによって、黄色又は赤色などの明るいうすい色の画像はカラー画像ではないとされる。つまり、明度が大きいものはカラー画像ではないとする。濃度が高く暗いものについてのみカラー画像であるとする。これは、青色及び緑色などは、濃度が高くなると明度が小さくなるが、赤色又は黄色は、濃度が高くなっても明度があまり小さくならないからである。
【0073】
図12は網点出力部445の回路の例を示す図である。
図12において、アンド素子4451からは、カラー網点画像であることを示すカラー網点信号S15が出力され、アンド素子4452からはモノクロ網点画像であることを示すモノクロ網点信号S16が出力される。
【0074】
次に、画像補正部451の構成の例及びその処理について説明する。
図13は画像補正部451Aの構成の例を示すブロック図、図14はモノクロの網点画像に対して減衰処理を施した場合の状態を示す図、図15は減衰処理を施していないデータと施したデータとに対してそれぞれスムージング処理を施した場合の状態を示す図である。
【0075】
図13において、画像補正部451Aには、色補正部430から出力されるC,M,Y,Kの各色データ、及び領域判別部440から出力されるカラー網点信号S15及びモノクロ網点信号S16が入力される。各色データに対して、減衰処理部4511c,m,y,kによって減衰処理が施され、セレクタ4512c,m,y,kによって、減衰処理が施されたデータ又は施されていないデータのいずれかが選択される。その選択に当たって、カラー網点信号S15がアクティブであるときにはK(ブラック)について減衰処理の施されたデータが、モノクロ網点信号S16がアクティブであるときには、C,M,Yについて減衰処理の施されたデータが、それぞれ選択される。
【0076】
これによって、カラー網点画像の場合にはKの成分のみが低く抑えられ、モノクロ網点画像の場合にはC,M,Yの各成分のみが低く抑えられる。
図14(A)に示すように、モノクロ網点画像において、黒網点Mkの色成分としては、Kの成分が大きく、C,M,Yの成分がその半分程度である。黒網点Mkに対して、C,M,Yについて減衰処理が施されるので、図14(B)に示すように、Kの成分は変わらないが、C,M,Yの成分はさらに小さくなる。
【0077】
その後、スムージング処理部4513c,m,y,kによって、C,M,Y,Kの各成分に対してモアレの発生しないスムージング処理が施される。カラー網点信号S15又はモノクロ網点信号S16のいずれかがアクティブであるときに、ノア素子4515の出力がアクティブとなり、セレクタ4514c,m,y,kによって、スムージング処理の施されたデータが選択され、プリントイメージ制御インタフェース453に出力される。これによって、網点画像である場合に、スムージング処理の施された画像データが出力される。
【0078】
図15(A)に示すように、減衰処理を施していないデータに対してスムージング処理を施した場合には、C,M,Y,Kの各成分が黒網点Mkの画素のエッジから外に大きくはみ出すので、エッジ部分GGに色のにじみが発生する。これに対して、図15(B)に示すように、減衰処理を施したデータに対してスムージング処理を施した場合には、エッジから外へのはみ出し量が少ないので、色のにじみはほとんど発生しない。
【0079】
このように、網点画像をカラー網点とモノクロ網点とに区別して判別し、それぞれの網点画像に対して適切な画像処理を施すことにより、色のにじみ及び濁りを抑えることができ、網点画像の再現性が向上する。
【0080】
次に、領域判別部440の網点前処理部442Bの構成の例を第2の実施形態として説明する。
〔第2の実施形態〕
図16は網点前処理部442Bの構成の例を示すブロック図、図17はオープニング処理の前後における黒の孤立点SPの大きさを示す図である。
【0081】
図16において、網点前処理部442Bは、画像データS10に対するオープニング処理によって、孤立点SPを縮小するものである。網点前処理部442Bは、3×3のオープニング処理用の最小フィルタ4424及び最大フィルタ4425、セレクタ4426、並びに解像度検出部4423からなる。解像度検出部4423は第1の実施形態と同じものである。
【0082】
最小フィルタ4424は白の孤立点SPを処理するためのものであり、最大フィルタ4425は黒の孤立点SPを処理するためのものである。これら、最小フィルタ4424又は最大フィルタ4425を適用することによって、それぞれの孤立点SPが小さくなる。オープニング処理によって孤立点SPが細くなるので、オープニング処理のことを「細らせ処理」と呼称することもある。
【0083】
例えば、最大フィルタ4425は、この最大フィルタ4425の適用されている9つの画素のうちの最大の値を、注目画素PXTの値とするような処理を行う。つまり、次の式に沿った処理を行う。
【0084】
b22=Max(b11,b12,b13,b21,b22,b23,b31,b32,b33)
図17(A)には最大フィルタ4425を施す前の画像データが示されている。値の大きい部分が白であり、小さい部分が黒である。値が100程度以下の部分を黒とすると、黒の孤立点SPは図に示すような大きさとなり、孤立点検出フィルタFDよりも大きい。この画像データに対して最大フィルタ4425によるオープニング処理を施すと、図17(B)に示すように、画像データの値が全体的に大きくなり、黒の孤立点SPが小さくなって孤立点検出フィルタFDによって検出可能となる。
【0085】
解像度RSが400dpiである場合には、セレクタ4426は画像データS10をそのまま出力し、解像度RSが600dpiである場合には、セレクタ4426はオープニング処理を施した画像データを出力する。したがって、解像度RSが600dpiとなっても、孤立点検出フィルタFDによる孤立点SPの検出が可能であり、網点画像判別部443における判別が正確に行われる。
【0086】
しかも、解像度RSが大きくなっても網点画像判別部443における処理内容又はアルゴリズムを変更する必要がなく、網点画像判別部443に汎用性を持たせることができる。
【0087】
次に、領域判別部440の網点前処理部442Cの構成の例を第3の実施形態として説明する。
〔第3の実施形態〕
図18は網点前処理部442Cの構成の例を示すブロック図、図19はフィルタ4429aの例を示す図である。
【0088】
図18において、網点前処理部442Cは、画像データS10に対するフィルタ処理によって、孤立点SPを縮小するものである。網点前処理部442Cは、5×5のフィルタ4429a及び4429b、CPU4427、レジスタ4428、並びに解像度検出部4423からなる。解像度検出部4423は第1の実施形態と同じものである。
【0089】
フィルタ4429a及び4429bの係数又は処理内容は、CPU4427の処理によってレジスタ4428に設定され、設定された内容にしたがって処理が行われる。フィルタ4429a及び4429bは、レジスタ4428に設定される内容に応じて、ラプラシアンフィルタ又はオープニングフィルタなどとして動作する。また、フィルタのサイズも可変される。
【0090】
例えば、フィルタ4429aをオープニング処理用の最小フィルタとし、そのサイズを5×5又は3×3などとすることができる。
図19に示すフィルタ4429aを5×5の最小フィルタとしたときには、注目画素PXTの値は次に示す式のようになる。
【0091】
つまり、注目画素PXTの値は、25個(5×5)の画素の値のうちの最小値となる。また、図19に示すフィルタ4429aを3×3の最小フィルタとしたときには、注目画素PXTの値は次に示す式のようになる。
【0092】
つまり、注目画素PXTの値は、9個(3×3)の画素の値のうちの最小値となる。
【0093】
このように、CPU4427がプログラムを実行することによってレジスタ4428に種々の係数を設定することにより、フィルタ4429a及び4429bの種類、サイズ、処理内容などを種々変更することができる。したがって、できるだけ小さいサイズとなるようにし、処理に必要なメモリの容量を低減して低コスト化を図ることができる。
【0094】
第3の実施形態の網点前処理部442Cによると、解像度RSが600dpiとなった場合に、孤立点SPを小さくする処理が行われ、孤立点検出フィルタFDによる孤立点SPの検出が可能となって、網点画像判別部443における判別が正確に行われる。
【0095】
次に、領域判別部440の網点前処理部442D及びカラー/モノクロ判別部444Bの構成の例を第4の実施形態として説明する。
〔第4の実施形態〕
図20は網点前処理部442D及びカラー/モノクロ判別部444Bの構成の例を示す図である。
【0096】
図20において、網点前処理部442Dは、図5に示す画像間引き処理部4421及びセレクタ4422と同じものが用いられる。網点画像判別部443Aでは、4つのラインメモリ4436が用いられ、5つのラインに対して同時に孤立点検出フィルタFDが適用されることが示されている。白孤立点検出部4431及び黒孤立点検出部4432からは、白又は黒の孤立点であることを示す信号WAMI又はKAMIが出力され、この信号が、上に述べた白孤立点カウンタ4433又は黒孤立点カウンタ4434にそれぞれ入力される。
【0097】
カラー/モノクロ判別部444Bでは、比較器4441,4442及びナンド素子4443によって、カラー領域であることを示す判別信号S14が出力される。また、明度を示す画像データS10に対して、黒判定用しきい値テーブル4444を適用し、その出力と彩度を示す画像データS11とを比較器4445で比較し、黒領域であることを示す判定信号S21を出力する。
【0098】
エッジ検出部446では、必要によりネガポジを反転するネガポジ反転部4461、ラインメモリ4462、1次微分フィルタ4463、2次微分フィルタ4464、ラプラシアンフィルタ4465、及び内部エッジ検出フィルタ4466などが用いられ、種々の処理を行ってエッジの検出が行われる。
【0099】
上述の実施形態において、網点前処理部442、網点画像判別部443、カラー/モノクロ判別部444、網点出力部445、領域判別部440、又は画像処理部205などの全体又は各部の構成、処理内容、処理順序などは、本発明の趣旨に沿って適宜変更することができる。本発明は、複写機以外の種々の機器に適用することが可能である。
【0100】
【発明の効果】
本発明によると、解像度が大きくなった場合、又は解像度の種類が増大した場合などにおいて、種々の解像度に対して網点画像判別を正確に行うことができ、しかもコストの上昇を可及的に抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るカラー複写機の全体の構成を示す図である。
【図2】画像読取り部における画像処理部の構成を示すブロック図である。
【図3】画像読取り部における画像処理部の構成を示すブロック図である。
【図4】領域判別部の構成を示すブロック図である。
【図5】網点前処理部及び網点画像判別部の構成の例を示すブロック図である。
【図6】画像間引き処理部の回路の例を示す図である。
【図7】画像間引き処理部の動作を示すタイミング図である。
【図8】画像間引き処理部によって孤立点が縮小される様子を示す図である。
【図9】孤立点検出フィルタを示す図である。
【図10】網点判定部の回路の例を示す図である。
【図11】カラー/モノクロ判別部の回路の例を示す図である。
【図12】網点出力部の回路の例を示す図である。
【図13】画像補正部の構成の例を示すブロック図である。
【図14】モノクロの網点画像に対して減衰処理を施した場合の状態を示す図である。
【図15】スムージング処理を施した場合の状態を示す図である。
【図16】網点前処理部の構成の例を示すブロック図である。
【図17】オープニング処理の前後における黒の孤立点の大きさを示す図である。
【図18】網点前処理部の構成の例を示すブロック図である。
【図19】フィルタの例を示す図である。
【図20】網点前処理部及びカラー/モノクロ判別部の構成の例を示す図である。
【図21】網点画像判別方法を説明するための図である。
【図22】間引き処理によって孤立点が小さくなる様子を示す図である。
【符号の説明】
1 複写機(画像処理装置)
205 画像処理部(画像処理装置)
442 網点前処理部(画像データ前処理部)
443 網点画像判別部
4421 画像間引き処理部(画像データ間引き処理部)
4423 解像度検出部
4424 最小フィルタ(オープニング処理部)
4425 最大フィルタ(オープニング処理部)
4429a,4429b フィルタ(マトリクスフィルタ)
SP 孤立点
FD 孤立点検出フィルタ
Claims (3)
- 画像データに対し孤立点検出フィルタを適用して孤立点を検出し、所定の領域内において検出された孤立点の個数によって前記画像データが網点画像であるか否かを判別してその判別結果を出力する網点画像判別方法であって、
入力される画像データの解像度を検出し、
検出された解像度に応じて、前記入力される画像データ、または、前記入力される画像データに対して注目画素の値をそのフィルタ内の画素のうちの最大値又は最小値とする最大フィルタ又は最小フィルタを適用することにより孤立点を小さくする処理を施した画像データのいずれか一方を選択し、
選択された画像データに対して、前記孤立点検出フィルタを適用する、
ことを特徴とする網点画像判別方法。 - 画像データに対し孤立点検出フィルタを適用して孤立点を検出し、所定の領域内において検出された孤立点の個数によって前記画像データが網点画像であるか否かを判断してその判別結果を出力する網点画像判別部と、
入力される画像データの解像度を検出し、検出された解像度に応じて、前記入力される画像データ、または、前記入力される画像データに対して注目画素の値をそのフィルタ内の画素のうちの最大値又は最小値とする最大フィルタ又は最小フィルタを適用することにより孤立点を小さくする処理を施した画像データのいずれか一方を選択して前記網点画像判別部に出力する画像データ前処理部と、
を有してなることを特徴とする画像処理装置。 - 前記画像データ前処理部は、前記最大フィルタ及び最小フィルタのサイズを変更するサイズ変更部を含む、
請求項2記載の画像処理装置。
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